JP7698343B2 - 伸縮性変色素子の製造方法及びそれによって製造される伸縮性変色素子 - Google Patents

伸縮性変色素子の製造方法及びそれによって製造される伸縮性変色素子 Download PDF

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Description

本発明は伸縮性変色素子の製造方法及びそれによって製造される伸縮性変色素子に関し、より詳しくは、変色性高分子ゲルを延伸した後、その一面及び/または他面に金属溶液をコーティングすることで製造される伸縮性変色素子が、優れた水抵抗性及び初期透過率を有することに特徴がある。
電気変色(Electrochromism)とは、電圧を印加したら電界方向によって可逆的に色相が変わる現象であって、このような特性を有する電気化学的酸化還元反応によって材料の光特性が可逆的に変わる物質を電気変色物質という。このような電気変色物質は外部から電気的信号が印加されなければ色を帯びず、電気的信号が印加されたら色を帯びるようになるか、逆に外部から信号が印加されなければ色を帯びていて、信号が印加されたら色が消滅する特性を有する。
電気変色装置は、電圧の印加によって電気的な酸化還元反応によって電気変色物質の色が変わることで、光透過特性が変わる装置である。現在、多様な技術分野で選択的に光を透過する電気変色装置の需要が増加している。このような電気変色装置は、スマートウィンドウ、スマートミラー、ディスプレイ装置、偽装装置など多様な分野に適用される。
よって、電気変色装置に関する多様な技術が開発されている。例えば、特許文献1(出願人:LG Electronics Inc.)は、変色速度が向上された電気変色素子に関する。本発明は、第1透明電極と、前記第1透明電極と向かい合う第2透明電極と、前記第1透明電極の上面に形成される所定パターンの第1バス電極と、前記第1バス電極と前記第2透明電極との間に位置する電解質層と、前記第1透明電極と前記電解質層との間に位置し、前記電解質層と接触する第1電気変色層と、前記第1バス電極と前記電気変色層の接触を防ぐように、前記第1バス電極と前記電気変色層との間に形成され、前記第1バス電極を囲むパッシベーション層と、を含む電気変色素子を提供する。
但し、高分子ゲルを使用する前記のような電気変色装置(素子)または変色素子は、一般に水に対する安定性が低下するため、それを克服しようとする研究が持続的になされている。
韓国公開特許第10-2017-0115864号公報
本発明は、水に対する安定性が優秀な伸縮性変色素子の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記伸縮性変色素子の製造方法によって製造された伸縮性変色素子を提供する。
また、本発明は、前記伸縮性変色素子を含む製品を提供する。
上述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本発明の一側面は、
高分子ゲルを延伸するステップと、前記延伸された高分子ゲルの一面に金属溶液をコーティングするステップと、前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、を含む伸縮性変色素子の製造方法を提供する。
前記高分子ゲルは、高分子樹脂と、可塑剤と、イオン性液体と、変色物質と、還元剤とを含む。
前記高分子樹脂は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン(PU)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)と、それらの組み合わせからなる群より選択される高分子樹脂とを含む。
前記イオン性液体は、中性液体と、陰イオン性液体と、陽イオン性液体と、それらの組み合わせからなる群より選択されるイオン性液体とを含む。
前記中性液体は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(Emim TFSI)と、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムヨージド(MPII)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート(EMIBF)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(EMITf)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンスルフェート(EMIHSO)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(EMITf)と、N-メチル-N-ブチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PYRTFSI)と、それらの組み合わせからなる群より選択される中性液体とを含む。
前記陰イオン性液体は、トリフルオロ酢酸([tfa])、トリフルオロメタンスルホナート([CFSO)と、ビス(フルオロスルホニル)イミド([N(SOF))と、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド([N(SOCF)と、ジシアンアミド([N(CN))と、テトラシアノボラート([B(CN))と、ジハイドロジェンホスフェート([HPO)と、ハイドロジェンスルフェート([HSO)と、それらの組み合わせからなる群より選択される陰イオン性液体とを含む。
前記陽イオン性液体は、イミダゾリウムと、ピロリジニウムと、ピぺリジニウムアルキルメチルイミダゾリウムと、それらの組み合わせからなる群より選択される陽イオン性液体とを含む。
前記高分子樹脂100重量部に対し、前記イオン性液体の含量は40重量部乃至140重量部であり、前記可塑剤の含量は300重量部乃至1,500重量部であり、前記変色物質及び還元剤の含量はそれぞれ10重量部乃至140重量部である。
前記高分子ゲルの延伸は、高分子ゲルの長さに対し20%乃至80%だけ延伸させる。
前記金属溶液は、銀(Ag)と、金(Au)と、白金(Pt)と、パラジウム(Pd)と、イリジウム(Ir)と、ロジウム(Rh)と、ルテニウム(Ru)と、オスミウム(Os)と、それらの組み合わせからなる群より選択される金属の溶液とを含む。
前記金属溶液の濃度は1mg/mL乃至20mg/mLである。
前記伸縮性変色素子の製造方法は、前記延伸された高分子ゲルの一面に金属溶液をコーティングするステップと、次に、金属溶液がコーティングされたゲルの一面に水を噴射してアニーリングするステップと、を更に含む。
前記アニーリングは10秒乃至1分間行われる。
前記高分子ゲルの回復は、0.01mm/s乃至5.0mm/sの速度で行われる。
前記伸縮性変色素子の製造方法は、前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、次に、前記高分子ゲルの他面に同じ工程を更に行うステップと、を更に含む。
また、本発明の他の一側面は前記伸縮性変色素子の製造方法によって製造された伸縮性変色素子と、前記伸縮性変色素子を含む製品とを提供する。
前記のような本発明による伸縮性変色素子の製造方法によって製造された伸縮性変色素子は、変色性高分子ゲルを延伸した後、その一面及び/または他面に金属溶液をコーティングして製造するため、水に対する安定性が優秀である。
また、前記伸縮性変色素子は初期透過率が優秀であり、いかなる変形にも安定性を有するため、変色素子としての性能が維持される。
本発明の一具現例による伸縮性変色素子の製造方法を示す順序図である。 本発明の一実施例による伸縮性変色素子の製造方法を示す概略図である。 本発明の一実施例によって製造された伸縮性変色素子の水安定性を示す写真である。 本発明の一実施例によって製造された伸縮性変色素子の水安定性を示すグラフである。 本発明の一実施例によって製造された伸縮性変色素子の時間による透過度を測定したグラフである。 本発明の一実施例によって製造された伸縮性変色素子の電荷密度(charge density)による光学密度(optical density)を測定したグラフである。 本発明の一実施例によって製造された伸縮性変色素子の変形例を示す写真である。
以下、本発明をより詳細に説明する。しかし、本発明は多様な異なる形態に具現されてもよく、本発明はここで説明する実施例によって限定されず、本発明は後述する特許請求の範囲によって定義されるのみである。
加えて、本発明で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表面は、文脈上明白に異なるように意味しない限り複数の表現を含む。本発明の明細書全体において、ある構成要素を「含む」ということは、特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素を更に含むことを意味する。
本願の第1側面は、高分子ゲルを延伸するステップと、前記延伸された高分子ゲルの一面に金属溶液をコーティングするステップと、前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、を含む伸縮性変色素子の製造方法を提供する。
以下、本願の第1側面による伸縮性変色素子の製造方法を図1及び図2を参照してステップ別に詳細に説明する。この際、図1は本発明の一具現例による伸縮性変色素子の製造方法を示す順序図であり、図2は本発明による伸縮性変色素子の製造方法を示す概略図である。
一方、前記図1及び図2にそれぞれ示した構成は一つの具現例にすぎないため、一部形態の変形または構成要素の置換は、本発明の権利範囲を害しない範囲内でいずれも含まれると理解すべきである。
まず、本発明の一具現例において、前記伸縮性変色素子の製造方法は、高分子ゲルを延伸するステップS10を含む。
本願の一具現例において、前記高分子ゲルの延伸は高分子ゲルの長さに対し20%乃至80%だけ延伸するのであるが、本発明の一実施例によると50%だけ延伸する。この際、前記延伸の程度は高分子ゲルが有する本来の長さに対して該当パーセント(%)だけ延伸するのであるが、例えば、前記高分子ゲルの長さが5cmで、それを50%延伸する場合、延伸された高分子ゲルの長さは7.5cmである。一方、前記高分子ゲルの延伸は長さ方向に一定の力を加えて延伸するのであり、前記延伸された高分子ゲルの長さを維持するために両端を固定する。
本願の一具現例において、前記高分子ゲルは、高分子樹脂と、可塑剤と、イオン性液体と、変色物質と、還元剤とを含む。
本願の一具現例において、前記高分子樹脂溶媒なく可塑化されるものであって、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン(PU)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)と、それらの組み合わせからなる群より選択される高分子樹脂とを含む。
本願の一具現例において、前記可塑剤は前記高分子樹脂を一定温度で可塑化する物質であって、引火点が200℃以上である。一方、本発明の一実施例によると、前記可塑剤はジブチルアジペート(DBA)であるが、前記ジブチルアジペートは下記化学式1で表される。
本願の一具現例において、前記イオン性液体はイオンを含む液体を意味するが、例えば、中性液体、陰イオン性液体、または陽イオン性液体を含む。
本願の一具現例において、前記中性液体は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(Emim TFSI)と、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムヨージド(MPII)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート(EMIBF)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(EMITf)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンスルフェート(EMIHSO)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(EMITf)と、N-メチル-N-ブチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PYRTFSI)と、それらの組み合わせからなる群より選択される中性液体とを含む。
本願の一具現例において、前記陰イオン性液体は、トリフルオロ酢酸([tfa])、トリフルオロメタンスルホナート([CFSO)と、ビス(フルオロスルホニル)イミド([N(SOF))と、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド([N(SOCF)と、ジシアンアミド([N(CN))と、テトラシアノボラート([B(CN))と、ジハイドロジェンホスフェート([HPO)と、ハイドロジェンスルフェート([HSO)と、それらの組み合わせからなる群より選択される陰イオン性液体とを含む。
本願の一具現例において、前記陽イオン性液体は、イミダゾリウムと、ピロリジニウムと、ピぺリジニウムアルキルメチルイミダゾリウムと、それらの組み合わせからなる群より選択される陽イオン性液体とを含む。
一方、本発明の一実施例によると、前記イオン性液体は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(Emim TFSI)であり、これは下記化学式2で表される。
本願の一具現例において、前記変色物質は前記高分子ゲルの変色のために使用される物質であって、本発明の一実施例によるとDHV[TFSI]が使用されるが、これに限らない。一方、前記DHV[TFSI]は下記化学式3で表される。
本願の一具現例において、前記還元剤は対象物質を還元する物質であって、本発明の一実施例によるとジメチルフェロセンが使用されるが、これに限らない。一方、前記ジメチルフェロセンは下記化学式4で表される。
本願の一具現例において、前記高分子樹脂100重量部に対し、前記イオン性液体の含量は40重量部乃至140重量部であり、前記可塑剤の含量は300重量部乃至1,500重量部であり、前記変色物質及び還元剤の含量はそれぞれ10重量部乃至140重量部であるが、好ましくは、前記イオン性液体の含量は100重量部乃至140重量部であり、前記可塑剤の含量は800重量部乃至1,000重量部であり、前記変色物質及び還元剤の含量はそれぞれ10重量部乃至120重量部である。一方、本発明の一実施例によると、前記高分子樹脂、可塑剤、イオン性液体、変色物質、及び還元剤の重量含量割合は、1:9:1.2:0.7061:0.1652である。前記構成物質の含量が前記範囲を逸脱すれば、前記高分子ゲルのイオン電導度、変色速度、及び消色速度などが低下する問題が発生する恐れがある。
次に、本願の一具現例において、前記伸縮性変色素子の製造方法は、前記延伸された高分子ゲルの一面に金属溶液をコーティングするステップS20を含む。
本願の一具現例において、前記コーディングは一般的なコーディング方法であれば制限なく使用されるが、例えば、金属溶液をスプレー方式で噴射してコーティングする。
本願の一具現例によると、前記金属溶液は、銀(Ag)と、金(Au)と、白金(Pt)と、パラジウム(Pd)と、イリジウム(Ir)と、ロジウム(Rh)と、ルテニウム(Ru)と、オスミウム(Os)と、それらの組み合わせからなる群より選択される金属の溶液とを含むが、好ましくは、銀(Ag)ナノワイヤ溶液が使用される。この際、前記銀(Ag)ナノワイヤ溶液を使用する際、製造過程でポリビニルピロリドン(PVP)などの高分子が使用され、前記銀ナノワイヤのサイズは平均直径30nm及び平均長さ20umである。一方、前記金属溶液は前記金属が溶媒に溶解されている状態の溶液を意味し、前記溶媒はエタノール、水、イソピロピルアルコールなどが使用されるが、これに限らず、本発明の一実施例によるとエタノールが使用される。一方、前記金属溶液の濃度は1mg/mL乃至20mg/mLであるが、好ましくは1mg/mL乃至10mg/mLであり、本発明の一実施例によると約5mg/mLである。前記金属溶液の濃度が1mg/mL未満であれば含まれる金属の含量が相対的に小さすぎて、それによる変色素子としての性能が低下する恐れがあり、20mg/mLを超過すれば含まれる金属の含量が相対的に多すぎるため、分散安定性が低下する問題が発生する恐れがある。
次に、本願の一具現例において、前記伸縮性変色素子の製造方法は、前記金属溶液がコーティングされた高分子ゲルの一面に水を噴射してアニーリングするステップを含む。
本願の一具現例において、前記水の噴射及びアニーリングは同時に行われる。また、前記アニーリングは10秒乃至1分間の行われ、好ましくは20秒乃至40秒間行われるが、本発明の一実施例によると約30秒間行われる。前記アニーリングは10秒未満に行われれば時間が短すぎてアニーリングが十分に行われない恐れがあり、1分を超過して行われればコーティングされた金属が脱着する問題が発生する恐れがある。
次に、本願の一具現例において、前記伸縮性変色素子の製造方法は、前記延伸された高分子ゲルを回復するステップS30を含む。
本願の一具現例において、前記回復するステップは前記アニーリング工程を同時に行われ、延伸された高分子ゲルの長さを更に元の長さに回復するステップである。
本願の一具現例において、前記高分子ゲルの回復は0.01mm/s乃至5.0mm/sの速度で行われるが、これに限らず、高分子ゲルが有する本来の長さによって適切に変更し得る速度で回復される。
次に、本願の一具現例において、前記伸縮性変色素子の製造方法は、前記高分子ゲルの他面に同じ工程(S10乃至S30)を更に行うステップを含む。
本願の一具現例において、上述した伸縮性変色素子の製造方法は、前記高分子ゲルの一面にのみ金属溶液をコーディングするのであるが、他面にも金属溶液をコーティングしてもよい。
より詳しくは、前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、次に、回復された高分子ゲルを更に延伸するステップと、前記延伸された高分子ゲルの他面に金属溶液をコーティングステップと、前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、を更に含む。よって、図2に示したように、前記伸縮性変色素子は、高分子ゲルの両面にいずれも金属溶液がコーティングされた形態を有するようになる。
本願の第2側面は、前記本願の第1側面による伸縮性変色素子の製造方法によって製造された伸縮性変色素子と、前記伸縮性変色素子を含む製品とを提供する。
本願の第1側面と重複する部分については詳細な説明を省略したが、本願の第1側面について説明した内容は、第2側面でその説明が省略されていても同じく適用される。
以下、本願の第2側面による前記伸縮性変色素子及びそれを含む製品を詳細に説明する。
本願の一具現例において、前記伸縮性変色素子は、変色性高分子ゲルを延伸した後、その一面及び/または他面に金属溶液をコーティングして製造するため、水に対する安定性が優秀である。また、前記伸縮性変色素子は初期透過率が優秀であり、いかなる変形にも安定性を有するため、変色素子としての性能が円滑に維持される。
本願の一具現例において、前記伸縮性変色素子を含む製品は伸縮性変色素子を必要とする製品であれば制限なく適用されるが、例えば、建築用窓ガラス、スマートウィンドウ、車両用ミラー、ディスプレイ、または電子棚札(Electronic Shelf Labels:ESL)などに適用される。
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように、本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は多様な異なる形態に具現されてもよく、ここで説明する実施例に限らない。
実施例.延伸による伸縮性変色素子の製造
1.PVC変色ゲルの製造
マグネチックバーを入れ、400rpmで撹拌中のテトラヒドロフラン(THF)にポリ塩化ビニル(PVC)を加えて溶解させた。前記溶液にイオン性液体である1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[EMIM][TFSI]、変色物質であるDHV[TFSI]、及び還元剤であるジメチルフェロセンを加えた後、最後に可塑剤であるジブチルアジペート(DBA)を加えて12時間十分に撹拌させた。この際、前記PVC、DBA、[EMIM][TFSI]、DHV[TFSI]、及びジメチルフェロセンの重量混合割合は、1:9:1.2:0.7061:0.1652であった。次に、前記溶液をペトリ皿に注ぎ、48時間常温で乾燥することで、PVC変色ゲルを製造した。
2.伸縮性変色素子の製造
図2に示したように、伸縮性変色素子を製造した。詳しくは、前記1.で製造したPVC変色ゲルを5cm×6cmのサイズに切断した後、0.5mmの厚さに製作して本来の長さに対し50%だけ延伸した。
次に、エタノールに混合された銀ナノワイヤ溶液(濃度:5mg/mL)をエアスプレーに入れ、前記延伸させたPVC変色ゲルの一面に吹き付けることで、銀ナノワイヤをコーティングした(高さ:15cm/スプレー圧力:1psi)。
次に、コーティングされた溶液を乾燥した後、水を前記コーティングされた表面に吹き付けて30分間アニーリングさせ、同時に0.5mm/sの速度で前記延伸されたPVCゲルの長さを回復させた。
最後に、前記銀ナノワイヤがコーティングされたPVCゲルの反対面にも同じ工程によって銀ナノワイヤをコーディングすることで伸縮性変色素子を製造した。
実験例1.水に対する抵抗性の評価
前記実施例によって製造された伸縮性変色素子の水に対する抵抗性を評価するために、前記変色素子を水に浸してそれによる体積の変化を測定して図3に示し、時間による透過度(transmittance)を測定して図4に示した。
図3に示したように、本発明の実施例によって製造された伸縮性変色素子は、一日ぐらい水に浸しておいても体積に変化がないことを確認した。
また、図4に示したように、本発明の実施例によって製造された伸縮性変色素子は、水に浸す前と浸した後の時間による透過度に殆ど変化がないことを確認した。
これは、本発明による伸縮性変色素子が非水系基盤の物質からなっているためであると分析された。
実験例2.伸縮性変色素子の光学性能の評価
前記実施例で製造した伸縮性変色素子を伸ばす前と伸ばした後の時間による透過度を測定して図5に示した。
図5に示したように、前記伸縮性変色素子を伸ばしたら初期透過率が増加することを確認した。
また、前記実施例で製造した伸縮性変色素子を伸ばす前と伸ばした後の電荷密度による光学密度を測定して図6に示した。
図6に示したように、前記伸縮性変色素子を伸ばしたら変色変化量、変色速度、及び消色速度が減少することを確認したが、これは電極の抵抗が増加するためであると分析された。
実験例3.伸縮性変色素子の安定性の評価
前記実施例で製造した伸縮性変色素子を多様な方式で変形させた際の安定性を評価し、その結果を図7に示した。
図7に示したように、本発明の実施例によって製造された伸縮性変色素子は多様に変形させても安定していることを確認し、変色素子としての性能も維持されることを確認した。
以上、図面を参照して好ましい実施例と共に本発明について詳細に説明したが、このような図面と実施例で本発明の技術的思想の範囲が限定されることはない。よって、本発明の技術的思想の範囲内で多様な変形例または均等な範囲の実施例が存在する。よって、本発明による技術的思想の権利範囲は特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等であるか均等な範囲内の技術思想は本発明の権利範囲に属すると解釈すべきである。
この特許は韓国研究財団(NRF-2021R1A2C201198)の「非水系・高性能・多機能イオン伝導・非イオン伝導性ポリマーゲルを利用した次世代透明伸縮センサーおよび電気化学ディスプレイ装置の適用」による結果である。

Claims (14)

  1. 高分子ゲルを延伸するステップと、
    前記延伸された高分子ゲルの一面に金属溶液をコーティングするステップと、
    前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、
    を含み、
    前記高分子ゲルは、高分子樹脂と、可塑剤と、イオン性液体と、変色物質と、還元剤とを含む、伸縮性変色素子の製造方法。
  2. 前記高分子樹脂は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン(PU)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)と、それらの組み合わせからなる群より選択される高分子樹脂とを含む請求項に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  3. 前記イオン性液体は、中性液体と、陰イオン性液体と、陽イオン性液体と、それらの組み合わせからなる群より選択されるイオン性液体とを含む請求項に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  4. 前記中性液体は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(Emim TFSI)と、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムヨージド(MPII)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボラート(EMIBF)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート(EMITf)と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムハイドロジェンスルフェート(EMIHSO)と、N-メチル-N-ブチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PYRTFSI)と、それらの組み合わせからなる群より選択される中性液体とを含む請求項に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  5. 前記陰イオン性液体は、トリフルオロ酢酸([tfa])、トリフルオロメタンスルホナート([CFSO)と、ビス(フルオロスルホニル)イミド([N(SOF))と、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド([N(SOCF)と、ジシアンアミド([N(CN))と、テトラシアノボラート([B(CN))と、ジハイドロジェンホスフェート([HPO)と、ハイドロジェンスルフェート([HSO)と、それらの組み合わせからなる群より選択される陰イオン性液体とを含む請求項に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  6. 前記陽イオン性液体は、イミダゾリウムと、ピロリジニウムと、ピぺリジニウムアルキルメチルイミダゾリウムと、それらの組み合わせからなる群より選択される陽イオン性液体とを含む請求項に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  7. 前記高分子樹脂100重量部に対し、
    前記イオン性液体の含量は40重量部乃至140重量部であり、
    前記可塑剤の含量は300重量部乃至1,500重量部であり、
    前記変色物質及び還元剤の含量はそれぞれ10重量部乃至140重量部である請求項に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  8. 前記高分子ゲルの延伸は、高分子ゲルの長さに対し20%乃至80%だけ延伸させる請求項1に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  9. 前記金属溶液は、銀(Ag)と、金(Au)と、白金(Pt)と、パラジウム(Pd)と、イリジウム(Ir)と、ロジウム(Rh)と、ルテニウム(Ru)と、オスミウム(Os)と、それらの組み合わせからなる群より選択される金属の溶液とを含む請求項1に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  10. 前記金属溶液の濃度は1mg/mL乃至20mg/mLである請求項1に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  11. 前記伸縮性変色素子の製造方法は、
    前記延伸された高分子ゲルの一面に金属溶液をコーティングするステップと、次に、
    金属溶液がコーティングされたゲルの一面に水を噴射してアニーリングするステップと、
    を更に含む請求項1に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  12. 前記アニーリングは10秒乃至1分間行われる請求項11に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  13. 前記高分子ゲルの回復は、0.01mm/s乃至5.0mm/sの速度で行われる請求項1に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
  14. 前記伸縮性変色素子の製造方法は、
    前記延伸された高分子ゲルを回復するステップと、次に、
    前記高分子ゲルの他面に同じ工程を更に行うステップと、
    を更に含む請求項1に記載の伸縮性変色素子の製造方法。
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