JP7679194B2 - 水解性衛生薄葉紙及び水解性薄葉紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水解性衛生薄葉紙及び水解性薄葉紙の製造方法に関する。
トイレットペーパー等の水解性衛生薄葉紙においては、拭き取り性能を向上させるとともに嵩高さ、柔軟性、表面の滑らかさを発現させるためにエンボス加工がおこなわれている。
伸縮性があり低坪量で紙厚が薄いクレープ紙で構成される水解性衛生薄葉紙では、周面に複数の凸部が形成された金属製エンボスロールとそれら凸部を受ける弾性表面を有する弾性ロールとを組み合わせた、スチールラバー方式がよく用いられる。
他方、エンボス加工による凹凸には、一方面に凹部が形成され、他方面にその凹部に対応する凸部が形成されている、シングルエンボスと称される形態がある。シングルエンボスは、積層されたクレープ紙をエンボスロールと弾性ロールとの間を通紙させるスチールラバー方式により凹凸を付与することができ、さらに、凹凸によって接着糊を有さずにクレープ紙同士の積層一体化することができるため、水解性の点で利点がある。
ここで、スチールラバー方式では、エンボスロール周面の凸部が弾性ロールに押し込まれることで凹凸が転写されるため、嵩高く深いエンボスを付与するには、エンボスロール周面の凸部の高さを高めるか、或いは、エンボス圧を高めることが有効とされていた。
しかし、この方法は、紙とエンボスロールとが強く接するため、紙面がざらつき滑らかさが悪化したり、繊維が過度に締まり水解性の利点が十分でなくなったり、さらに、紙層が潰れて薄くなりコシが低下するおそれがあった(特許文献3の背景技術)。
そして、特に、近年、トイレットロールにおいて、購入頻度、交換回数及び保管スペースを低減することができることが望まれ、一つのロールに巻かれているトイレットペーパーの長さを長くする長尺化が進んでいる。例えば、旧来、シングルとも称される1プライのトイレットペーパーを巻いた製品では50m前後、ダブルとも称される2プライのとのトイレットペーパーを巻いた製品では25m前後であったところ、近年ではその1.5~3倍程度の巻き長さの製品が市販に供されるようになっている。
特許第5378454号 特許第4180263号 特許第5931734号 特開2017-64191号公報
本発明者が調査したところ、このような長尺化にともなってトイレットペーパーの坪量や紙厚等は、特に低下する方向で変化してきており、その結果、凹部の反対面の凸部や、散在する凹部間の部分が潰れ、使用時や製造時にエンボス加工の凹凸による図柄の鮮明度が低下することがあることが解った。また、紙力の低下により、上記のようなエンボスロールのエンボスロール周面の凸部の高さを高めたり、エンボス圧を高めることも難しい。
そこで、本発明の主たる課題は、エンボス加工による凹凸により柔らかさや嵩高さに優れ、さらにそのエンボス加工による凹凸の鮮明度において優れ、特にトイレットロールの長尺化に適するエンボス加工がされた水解性衛生薄葉紙及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段は次のとおりである。
その第一の手段は、
エンボス加工による凹凸を有する水解性衛生薄葉紙であり、
一方面に、複数の凹部と、凹部間に非凹部とを有し、
凹部は、四角形の四方角が対角線の外方に向かって延在する形状をなし、その延在する部分が先端にむかって漸次深さが浅くなる谷部とされ、
その凹部が、前記対角線が横方向に対して40~50°となる向きで、横方向及び対角線方向に並ぶように配列され、その横方向の中心間隔は4.0~5.0mmであり、対角方向で同方向に向かう谷部の最浅部間の間隔が、3.50~4.50mmであり、
かつ、前記凹部の対角間の距離に対する横方向の距離の比率が、1.50以上であることを特徴とする、水解性薄葉紙である。
第二の手段は、
凹部の最深部と谷部の最浅部との高低差が、0.13~0.16mmである、上記第一の手段に係る水解性薄葉紙である。
第三の手段は、
対角線方向で先端が対面する谷部間を繋ぐ谷線部を有する、上記第一又は第二の手段に係る水解性薄葉紙である。
第四の手段は、
非凹部の平面視形状が角丸四角形である、上記第一~第三の手段に係る水解性薄葉紙である。
第五の手段は、
凸部と、凸部間を繋ぐ稜線部と、稜線部及び凹部で囲まれる凹部と、を有し、
前記稜線部が、凸部を最高部として凸部間に最深部を有し、
前記凹部が、底部から凸部及び稜線部に向かって深さが浅くなる凹曲面であり、
前記凹部の底部と前記凸部の頂部との高低差が、0.55~0.70mmであり、
前記稜線部の最深部と前記凸部の頂部との高低差が、0.30~0.35mmである、
凸部面と、
この凸部面を受ける弾性面と、の間に、
一枚の単層層又は複数枚積層されたシートを通して、前記シートに対して凹凸を形成するエンボス加工工程を有する、ことを特徴とする水解性衛生薄葉紙の製造方法である。
第六の手段は、
前記凸が、搬送方向に直交する方向の中心間隔が4.0~5.0mmの等間隔で、かつ、幅方向に対する配列角度が45°で、配列されている、上記第五の手段に係る水解性薄葉紙の製造方法である。
第七の手段は、
前記稜線部の最深部の間の距離が、3.50~4.50mmである、上記第六の手段に係る水解性薄葉紙の製造方法である。
第八の手段は、
凹部の平面視形状が角丸四角形である、上記第七の手段に係る水解性薄葉紙の製造方法である。
本発明によれば、エンボス加工による凹凸により柔らかさや嵩高さに優れ、さらにそのエンボス加工による凹凸の鮮明度において優れ、特にトイレットロールの長尺化に適するエンボス加工がされた水解性衛生薄葉紙及びその製造方法が提供される。
実施形態の水解性衛生薄葉紙の凹部形成面の平面図である。 図1のB-B断面図である。 図1のA-A断面及び凹部の底部と谷部との関係を説明する図である。 凹部の深さの測定方法を説明するための図である。 トイレットロールを説明するための図である。 エンボス加工工程を示す概略図である。 実施形態の水解性衛生薄葉紙の凹凸を形成するための凸部面を示す平面図である。 図7のb-b断面図である。 図7のa-a断面図及び凸部の頂部と稜線部の位置関係を示す図である。 他の実施形態の水解性衛生薄葉紙の凹部形成面の平面図である。
次いで、本実施形態の水解性薄葉紙及びその製造方法の実施形態を、トイレットペーパー1を例に図面を参照しながら説明する。なお、本発明の水解性衛生薄葉紙は、トイレットペーパーに限定されない。但し、いわゆるウェットシートと呼ばれる薬液が含侵されたものではなく、ドライタイプの水解性衛生薄葉紙である。また、本実施形態のトイレットペーパー1は、本実施形態の製造方法により製造される水解性薄葉紙の一例である。
本実施形態のトイレットペーパー1を、図1~図4,図10に示す。このトイレットペーパー1は、パルプを主原料とするシート10が一枚の単層又は複数枚積層され、エンボス加工による凹凸20,21が形成されているものである。図示の形態は、シート10が二枚積層された2プライであるが、積層数は必ずしも限定されない。1プライ~4プライが好ましく、十分な強度としなやかさを発現しやすく、また、水解性も十分なものとしやすい。
本実施形態のトイレットペーパー1におけるシート10の坪量は、シートの積層枚数等に応じて適宜に変更することができ、必ずしも限定されないが、1~4プライにおいて、13.5~23.5g/mが望ましく、好ましくは、1~2プライで13.5~23.5g/mであり、より好ましくは、1プライで17.5~23.5g/m、2プライで13.5~17.5g/mある。なお、この坪量は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方に基づく値である。
本実施形態のトイレットペーパー1の紙厚は、必ずしも限定されないが、好ましくは、1~4プライで90~150μm、特に好ましくは、1~4プライで95~145μmである。この紙厚であれば、過度にかさばらない。また、長尺のトイレットロールにしやすい。ここで、紙厚の測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に(通常は、8時間程度)調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて1プライの状態で測定するものとする。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしそのときのゲージを読み取る。なお、測定に際しては、一つの凹部及び対応する凸部が必ず測定台の範囲に入るようにする。この測定時には、プランジャーはのせるだけとして押えない。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は測定を10回行って得られる平均値とする。
上記の坪量及び紙厚の範囲であれば、トイレットペーパー1の巻き長さを長尺化しやすい。特に、1.5~3倍巻きと称される、1プライで70~150m、2プライで35~80m程度の長さに適する。
本実施形態のシート10は、繊維原料を湿式抄紙により抄紙して形成されるクレープ紙である。特に、ドライクレープが形成されたものであるのが望ましい。そのクレープ率は、特に限定はされない。
シート10の主原料となるパルプの種類は、特に限定されない。トイレットペーパーであれば、好ましくは、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)とLBKP(広葉樹クラフトパルプ)とを適宜に割合で配合したものが挙げられる。古紙パルプが配合されていてもよい。古紙パルプはミルクカートン古紙が望ましい。さらに、得られるティシュペーパーの風合いの点からは、バージンパルプのNBKPとLBKPのみから構成されているのがよい。その場合の配合割合(JIS P 8120)は、NBKP:LBKP=20:80~80:20がよく、特に、NBKP:LBKP=30:70~60:40がよい。
他方、本実施形態のトイレットペーパー1は、エンボス加工による凹凸20,21が形成されており、特に、一方面に凹部20が形成され、他方面に前記凹部20に対応する凸部21が形成されている形態のシングルエンボスと称される形態である。このシングルエンボスにより、嵩高さと、特に便などの掻き取り性が高まるようになる。
また、特に、本実施形態のトイレットペーパー1は、一方面に、複数の凹部20と、凹部20の間に非凹部40とを有している。凹部20の平面視形状は、四角形の四方角が対角線の外方に向かって延在する形状をなす。好適には、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在された略正方形、特に好適には、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在され、さらに四つの各辺が内方に向かって湾曲している略正方形である。図示の形態は、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在され、さらに四つの各辺が内方に向かって湾曲している略正方形である。なお、凹部の平面視形状は、本発明の範囲において、消費者の用途や嗜好に応じた様々な形状とすることができる。
また、凹部20は、四方角が対角線外方に向かって延在された部分が先端にむかって漸次深さが浅くなる谷部となっているとともに、その凹部20が、その対角線が横方向に対して40~50°(図中∠βとして示す)となる向きで、横方向及び対角線方向に並ぶように配列されている(横方向に対する対角線方向の角度は、図中∠αで示す)。なお、凹部が、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在されたものであれば、対角線は横方向に対して45°となる。ここで、本発明における縦方向MD及び横方向CDとは、紙の縦方向、横方向である。原反ロールから連続シートに製造する場合には、縦方向MDは製造時における搬送方向TDと一致し、横方向CDは製造時における搬送方向TDと直交する方向ODと一致する。
上記凹部の構成により、非凹部は、最も深い凹部の底部と谷部の最浅部で囲まれる範囲となる。対角線方向で谷部の先端間が離間している場合には、非凹部は、他の非凹部と連接することになる。非凹部40の形状は、凹部の形状によって定まるところがあるが、好ましくは、角丸四角形、さらに、好適には角丸正方形のものである。角がなくやわらかな印象を与える意匠を呈するものとなる。
ここで、先端にむかって漸次深さが浅くなる谷部30を有する凹部20が上記のように配列されていると、この凹部20に囲まれる非凹部40は、特に、その縁が凹部底面位置から谷部30の最浅部31に向かうようになり、全体として一方面手前側に向かって凸形状をなすようになる。本実施形態のトイレットペーパー1は、このような非凹部40が形成されることにより、特に、嵩高としやすく、ふんわり感や厚み感において特に優れるものとしやすい。また、クレープ紙のシート10は、縦方向MDに沿って繊維が配向しており、クレープの尾根が、横方向CDに沿うように並ぶ。したがって、この凹部20の配置では、繊維が押されて締まっている凹部20の最深部を起点として、その凹部20の特に谷部30が、前記繊維及びクレープを折るようにして配置され、さらに、谷部30の開きによる伸びが発生するため、紙がしなやかになるとともに柔らかさも向上する。加えて、上記のとおり非凹部40による嵩だかさや厚み感においても優れる。
しかし、その一方で、このような非凹部40を有する凹凸パターンは、非凹部40が凸形状をなすため、潰れることがあり、凹凸による図柄の鮮明度が低下することがある。特に、トイレットロールを長尺するにあたっては、巻き取り時の引っ張りテンションが高くなり、紙厚やシートの坪量も低くなりがちであることから、その問題が顕著となってくる。一般には、凹部20の深さを深くすると凹凸の図柄の鮮明度が向上するが、上記のとおり本実施形態に係るトイレットペーパー1の凹凸の配置は、非凹部40が凸形状となるため、凹部20を単に深くすると非凹部40がより潰れやすくなり、必ずしも鮮明度が向上しない。
そして、この一方面に、先端にむかって漸次深さが浅くなる谷部30を有する凹部20を上記のように配置して、非凹部40が形成されている凹凸パターンにおける、上記の問題に鑑みて、本発明者らは、凹部20の横方向の中心間隔L3を4.0~5.0mm、対角方向で同方向に向かう谷部30の最浅部31間の間隔L4が、3.50~4.50mmとすることで、非凹部40が過度に広くならず、潰れがたく、鮮明度の低下が小さくなることを知見した。
さらに、凹部の対角間の距離に対する横方向の最狭部の距離の比率が、1.50以上であると、谷部が対角外方に向かって伸びる印象が非常に強くなり、特に谷部が鮮明となり、凹部が明確に視認でき、トイレットペーパー1における凹凸の図柄の鮮明度が向上することを知見した。
ここで、本実施形態に係る凹部の対角間の距離L11に対する横方向の最狭部の距離L12の比率は、株式会社キーエンス社製ワンショット3D測定マクロスコープ VR-3200又はその相当機と、画像解析ソフトウェア「VR-H2A」又はその相当ソフトウェアにより測定することができる。測定は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。但し、倍率と視野面積は、凹部20の大きさによって、適宜変更することができる。具体的な測定手順は、図4を参照して説明すると、上記ソフトウェア等を用いて、平面視点で示される画像部(図中X部分)から一つの凹部を特定し、その対角間の距離L11と、横方向の最狭部の距離L12を測定し、これらの値から比率を算出するようにする。測定は任意の10個の凹部について行い、結果はその平均値とする。
また、特に凹部20の最深部と谷部30の最浅部31との高低差L2を、0.13~0.16mmと非常に小さくするのが望ましい。非凹部40が潰れがたくなるとともに、より一方面において谷部30が明確に視認でき、トイレットペーパー1における凹凸の図柄の鮮明度が向上する。さらに、この高低差L2であれば、十分に拭き取り性も得られる。なお、対角線方向で向き合う谷部30が離間している場合には、凹部20の最深部と谷部30の最浅部31との高低差L2は、凹部20の深さL1と一致する。ここで、従来のように単に深い凹部を形成することで、凹部を明確に視認できるようにする方法は、凹凸付与前に比して他方面に高さの高い凸部が形成されるとともに、紙面のうねりも強くなるため嵩高になるが、非凹部の凸形状も高さが高くなるためより潰れやすくなり、また、谷部間に深い谷線部が形成されていると、高いテンションで巻き取るなどすると、谷線部が過度に開くように伸ばされるようになる。このため、凹凸の鮮明度が高まらず、逆に低下することがある。本実施形態では、凹部20の最深部と谷部30の最浅部31との高低差が、上記ダイヤルシックネスゲージによって測定されるトイレットペーパーの一般的な紙厚と同程度であることにより、谷部30が過度に伸ばされることがなく、また、非凹部40が潰れがたく、凹凸の鮮明さに優れるものとなる。また、凹部20が浅く、高低差L2が小さいことから、滑らかさや柔らかさにも優れるものとなる。
この高低差L2も株式会社キーエンス社製ワンショット3D測定マクロスコープ VR-3200又はその相当機と、画像解析ソフトウェア「VR-H2A」又はその相当ソフトウェアにより測定することができる。測定は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。但し、倍率と視野面積は、凹部20の大きさによって、適宜変更することができる。具体的な測定手順は、図4を参照して説明すると、上記ソフトウェア等を用いて、平面視点で示される画像部(図中X部分)中の一つの凹部20の中央部を横切る対角間を跨ぐ線分Q1における深さ(測定断面曲線)プロファイルを得る。例えば、図1におけるC-C線位置とする。このエンボス深さプロファイルの断面曲線からλc:800μm(但し、λcはJIS-B0601「3.1.1.2」に記載の「粗さ成分とうねり成分との境界を定義するフィルタ」)より短波長の表面粗さの成分を低域フィルタによって除去して得られる断面視点で示される画像部(図中Y部分)の「輪郭曲線Q2」のうち、曲がりがほぼ平坦になる位置、又は上に凸で最も曲がりが強くなる位置を2つの凹部エッジ点P1,P2とし、この凹部エッジ点P1,P2で挟まれる最小値を求め、深さの最小値Minとする。さらに、凹部エッジ点P1,P2の深さの値の平均値を深さの最大値Maxとする。このようにして、エンボス深さ=最大値Max-最小値Minとする。また、2つの凹部エッジ点P1,P2は目視にて選択する。なお、その選択にあたっては、当該測定中の凹部20の平面視点の画像を参考としてよい。以上の測定を、表面の任意の10個の凹部について行い、結果はその平均値とする。
他方で、特に本実施形態の凹部は、特に、図4のY部分のエンボス深さプロファイルの断面曲線に示されるように、好ましい形態として、凹部20の中央部20Cよりも四角の谷部の先端に近い部分に深くなっており、そのいずれかが最深部となっている。この形態は、換言すれば、谷部30は、急峻に深さが浅くなっているとともに、その四角の深い部分の繊維が締まっている。このような深さ配置の凹部20は、角部である谷部30が鮮明となるため非凹部40も含めて凹凸が鮮明となる。また、この繊維の締まっている四カ所の深い部分が、非凹部40において柱のように作用し非凹部40が潰れがたくなる。
他方で、本実施形態のトイレットペーパーで1は、特に図10に示すように、対角線方向で先端が対面する谷部30間を繋ぐ谷線部32があってもよい。好ましい谷線部32は、凹部20間の中間部分が最も浅くなるように漸次緩やかに断面弓なりに配されているものである。この場合、谷線部32の最浅部が、谷部30の最浅部31と一致することがある。この場合、非凹部40が凹部20及び谷線部32で囲まれる範囲となり、非凹部の縁が鮮明となりより一方面に凸となり、また、引っ張り時に谷線部32が開き、また、クレープや繊維を折ることになるため、より嵩高さ、しなやかさに優れるものとなる。
他方、本実施形態のトイレットペーパー1では、前記谷部30の最浅部31近傍における内側角度∠γは、20~70°であるのが望ましい。好ましくは、30~60°でありより好ましは、40~50°である。谷部30及び非凹部40が鮮明になるとともに、谷部30が開くことによる紙の伸びが発現しやすくなり、製造時や使用時における紙の伸縮を効果的に吸収することができる。
他方、本実施形態におけるトイレットペーパー1では、一つの凹部20の面積は、必ずしも限定されないが1.0~3.0mmであるのが望ましい。また、凹部20で囲まれる一つの非凹部40の面積も、必ずしも限定されないが7~14mmであるのが望ましい。また、エンボス密度は、5~50個/cm2であるのがよい。
さらに、本実施形態のトイレットペーパー1の縦方向MD及び横方向CDの具体的な乾燥引張強度は、必ずしも限定されないが、縦方向MDで200~350cN/25mm、横方向CDで80~130cN/25mmであるのが望ましい。この範囲であれば拭き取りに十分な強度である。なお、乾燥引張強度の測定方法は、JIS P8113(1998)に準ずる方法で実施する。測定装置としては、ミネベア株式会社製「万能引張圧縮試験機 TG-200N」及びその相当機が挙げられる。
トイレットペーパー1は、水解性の値が5~20秒であるのが望ましい。なお、ここでの水解性とは、ほぐれやすさ試験(JIS P 4501で規定される、ほぐれやすさの試験方法に基づく)における秒数で表したものである。水解性の値が5秒未満であると、シャワートイレ等で使用した際に、拭き取り操作をするとほぐれたクレープ紙が皮膚に付着するおそれが高まる。この水解性5~20秒という数値は、極めて高い値である。本実施形態のトイレットペーパーでは、多量の水により谷線部で分断させやすく、凹凸が鮮明でありながら、高い水解性を達成可能としている。
他方、本実施形態のトイレットペーパー1は、図5に示すような、帯状のトイレットペーパー10を紙管(管芯とも称される)2にロール状に巻いたトイレットロール1Rの形態に適するものである。特に適するのは、巻径L5(直径)110~115mm、紙管外径(紙管径)L5sが35~45mmφの一般的形状でありながら、上述のとおり、1.5~3倍巻きと称される、1プライで70~150m、2プライで35~80m程度の長さが、紙管に巻かれたものである。このようなトイレットロールは、巻密度が0.83~2.05程度となり、凹部を単に深くすると非凹部が潰れやすくなるが、本実施形態のトイレットペーパー1、特に好適な凹部20と、谷線部30と、非凹部40の形状及び配置形態のものでは、凹凸の鮮明度が低下しなし。なお、ここでの巻密度とは、実断面積×理論断面積で算出される値である。実断面積とは、巻長さ×紙厚で算出される値である。一方、理論断面積とは、(巻径/2)×(巻径/2)×π-(紙管外径/2)×(紙管外径/2)×πで算出される値である。つまり、端面の面積から紙管開口端側面積を差し引いた面積である。なお、トイレットロール1Rの幅L6は、限定されないが100~120mm程度である。
他方、特に本実施形態に係るトイレットペーパー1では、ドイツのエムテック(Emtec Electronic GmbH、日本代理店は日本ルフト株式会社)社製のティシューソフトネス測定装置TSAにより測定されるTS7が、14.5以下であるのが望ましい。なお、試料は、emtec社のサンプルパンチを使用して直径が約112.8mmの円形に加工したものを用い、振動解析してパラメータ化(TS値)するソフトウェアは、emtec measurement systemを用いる。TS7は、その値が低いほど、ふんわり感(表面ソフトネスおよびバルクソフトネス)に優れると評価される。
次いで、本実施形態の水解性衛生薄葉紙の製造方法について主に図6~図9を参照しながら、上記実施形態のトイレットペーパーを製造する方法を例として説明する。なお、本発明に係る製造方法は、以下の説明からも明らかなとおり、実施形態のトイレットペーパー1のみならず、本発明に係る水解性衛生薄葉紙とは異なる凹部の形状及び配置の水解性衛生薄葉紙を製造することもできる。
本実施形態のトイレットペーパー1は、複数の凸部61が形成されている凸部面60sと、この凸部面を受ける弾性面70sとの間に、水解性を有する単層又は複数のシート10aが積層された積層原紙10Lを通紙して、前記原紙10Lに対して凹凸を形成するエンボス加工を行うことにより製造する。なお、エンボス加工工程以外の工程については、本発明の効果を妨げない範囲で、公知のトイレットペーパーの製造技術を用いることができる。
図示の形態では、二層のシートを積層した2プライのトイレットペーパーの製造方法を示している。原紙10a,10a…の積層は、原紙10aを巻き取った複数の原反ロール10Aから連続シート10aを繰り出し、ガイドロール11等により積層することができる。なお、図示の形態は2層積層の形態であるがこれに限定されない。また、積層原紙10Lについてはエンボス加工の設備とは別の設備で複数の原紙10aを予め積層しておき、積層原紙10Lをロールから繰り出すようにしてもよい。原紙は、上記のとおり抄紙原料をドライクレープ法により抄紙してクレープ紙とし、巻き取ってロールとする公知の抄紙技術により形成することができる。
図示の本実施形態の製造方法では、回転軸平行かつ周面突き合わせに配置された周面に凸部61を有するエンボスロール60と、このエンボスロール60と対となる弾性ロール70との間に、原紙10Lを通すことで、エンボス加工を行うスチールラバー式のエンボス加工を行うようにしている。エンボスロール60の周面は、金属製等で硬質素材で形成されており、その周面は、複数の凸部61が形成された凸部面60sとなっている。一方の弾性ロール70の周面は、ゴム素材やラバー素材などであり、その周面が弾性面70sとなっている。表面のショア硬度(Shore hardness)は、必ずしも限定されないが、40~60度であるのが望ましい。ショア硬度がこの範囲であれば、原紙が破断し難く、エンボスロール60の凸部面60sの凹凸の転写が好適になされる。
エンボス圧、線圧とも言われるエンボス加工時におけるニップ圧は、必ずしも限定されないが、好ましくは5~30kgf/cm、特に好ましくは10~25kgf/cmである。ニップ圧が、この範囲であれば、原紙10Lが破断し難く、エンボスロール60の凸部面60sの凹凸での転写が好適になされる。
本実施形態の製造方法では、エンボスロール60と弾性ロール70との間に、積層原紙10Lを通すことで、一方面に凹部20が形成され、他方面にその凹部20に対応する凸部21が形成され、シングルエンボスの形態となる。したがって、本実施形態の製造方法では、ナーリング処理や、プライエンボス加工を除き、1回のエンボス加工により形成するのが望ましい。
また、本実施形態では、積層の積層原紙10Lをエンボスロール60と弾性ロール70との間に通紙して、積層原紙10Lを連続的にエンボス加工して紙面の一方面に凸部61の形状を転写するが、エンボス加工は、複数の凸61が形成されている凸部面60sを有するプレートと、弾性面70sを有するプレートとの各面60s,70sを対面させ、積層原紙10Lを適宜の範囲ずつプレスして凹凸を付与するようにしてもよい。
ここで、エンボス加工では、凸部面60sの各凹凸に対応する凹凸が、紙面に転写されるため、好ましい凸部61の密度や平面視形状については、上記説明のトイレットペーパー1と一致するところがあるが、製造方法において特有の好ましい点については、さらに説明する。なお、本実施形態では、エンボス加工時における搬送方向TDは、紙の縦方向MDと一致し、搬送方向に直交する幅方向ODは、紙の横方向CDと一致する。また、搬送方向TDは、凹凸の転写時、つまりエンボスロール60と弾性ロール70との接触位置におけるエンボスロール60の回転方向と一致する。
本実施形態に係るエンボス加工工程において使用する凸部面60sは、複数の凸部61と、凸部61の間を繋ぐ稜線部62と、稜線部62及び凸部61で囲まれる凹部63と、を有している。また、その稜線部62は、凸部61を最高部として凸部61間に最深部62dを有している。かかる、この凸部面60sの凹凸をシートに押すことで、凸部61に対応する部分が凹部20となり、稜線部62に対応する部分が谷部30又は谷部30と谷線部32となり、凹部63に対応する部分が非凹部40となり、一方面に、複数の谷部30を有する凹部20と、凹部20間に非凹部40が形成されたトイレットペーパー1が形成される。
凸部61の平面視形状は、本発明の範囲において消費者の使用用途や嗜好に応じた様々なとすることができるが、四角形、特に正方形の四方角が対角線外方に向かって延在された略正方形、又は、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在され、さらに四つの各辺が内方に向かって湾曲している略正方形であるのが望ましい。図示の形態は、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在され、さらに四つの各辺が内方に向かって湾曲している略正方形である。なお、エンボスロールの周面は、厳密には曲面であるが、本発明及び本明細書におけるこの平面視とは、エンボスロール60の周面60sを平面に展開した平面を視たものを意味する。
また、凸部61の平面視形状が四角形である場合、その対角線が横方向に対して40~50°となる向きであるのがよい。このように配置すると紙面にまず二つの角部の頂点側から当たりはじめる。そして、最後に角部の頂点が紙面から離れる。このため角部近傍に強い力が加わり、凹部の中央部よりも四角角部の先端に近い部分が深くなる形状の凹部が形成される。つまり、図4のY部分で示される深さプロファイルの凹部を形成することができる。
凸部61間を繋ぐ稜線部62は、前記凸部61を最高部として凸部61間に最深部62dを有している。好ましくは、凸部61間の中間部分が最も深くなるように漸次緩やかに断面弓なりの湾曲線状に配されているものである。また、稜線部62は、凸部61の四角の角間を繋ぐように配されている。
さらに、本実施形態に係る凸部面60sでは、前記凹部63が、底部63dから凸部61及び稜線部62に向かって深さが浅くなる単一の凹曲面となっている。このような凹曲面とすることで、積層原紙10Lの非凹部40となる部分が過度にエンボスロール及び弾性ロールによって圧せられず、繊維が締まらないうえ、効果的に凹部底面位置から一方面手前側に向かって凸形状をなすようになり、嵩高さ、ふんわり感や厚み感において特に優れる非凹部40が形成される。
凹部の平面視形状は、前記凸部及び稜線部の配置及び形状により適宜に定まるものであり、これも消費者の使用用途や嗜好に応じた様々なとすることができる。好ましい平面視形状は、角丸四角形である。角がなくやわらかな印象を与える意匠を呈するものとなる。
一つの凸部61の面積及び一つの凹部63の面積は、必ずしも限定されないが、一つの凸部61の面積は、平面視で1~3mmであるのが望ましく、一つの凹部63の面積は、平面視で8~12mmであるのが望ましい。また、エンボス密度は、3cm×3cmに20~30個程度であるのがよい。なお、凸部61,63は凹部間を結ぶ格子をなす直線により区切られた角の取れた略四角平面状の部分である。
他方で、本実施形態に係るエンボス加工工程における凸部面60sは、特に前記凹部63の底部63dと前記凸部61の頂部61tとの高低差L7が、0.55~0.70mmであり、前記稜線部62の最深部62dと前記凸部61の頂部61tとの高低差L8が、0.30~0.35mmとなっている。この高低差L7,L8によりは、従来法より高低差が小さものであるが、あえて高低差を小さくすることで、弾性ロールが凹部63の底部63dまでしっかりと原紙を押すことができるようになる。特に、凸部の角部がしっかりと紙面に押され、凹部の四角谷部が明確となり鮮明な凹凸が紙面に形成される。しかも、その凹部20と谷部30の最浅部31との高低差L2を0.13~0.16mmの範囲にでき、非凹部40が非常に潰れがたくなるとともに、押圧面である一方面において凹部の形状がはっきりと明確に視認でき、トイレットペーパー1における凹凸の図柄の鮮明度が向上する。ここで、この各高低差は、上記のとおり従来法に比して非常に差が小さくなっている。この小さい高低差によって、積層原紙10Lを強く推して過度にうねらせるのではなく、積層原紙10Lを紙層の厚み方向につぶすようになり、その後の引っ張り工程等を強くしても紙面に形成された凹凸が過度に伸ばされることなく、凹凸の鮮明度が高められると考えられる。
本実施形態に係るエンボス加工工程における凸部面60sは、凸部61が、搬送方向に直交する幅方向ODの中心間隔L9が4.0~5.0mmの等間隔で、かつ、幅方向ODに対する配列角度∠Aが45°で、配列されているのが望ましい。特に好ましくは、図示例のように、さらに、搬送方向TDにおいて互い違いであるのが望ましい。係る凸部61の配列が原紙10Lに転写されるため、この凸部61の配列にすることで、上記実施形態の非凹部40が過度に広くならず、潰れがたいトイレットペーパー1となる。
さらに、本実施形態に係るエンボス加工工程における凸部面60sは、稜線部62が、凸部61間の中間部に最深部62dを有し、その最深部62dの間の距離L10が、3.50~4.50mmであるのが望ましい。紙面に非凹部40が過度に広く形成されず、非凹部40が潰れがたいトイレットペーパー1が製造される。
本実施形態のエンボス加工における凸部面60sにおける、特に好適な凸部61、稜線部62及び凹部63の配置は、凸部61の形状が、四角形、正方形、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在された略正方形、又は、正方形の四方角が対角線外方に向かって延在され、さらに四つの各辺が内方に向かって湾曲している略正方形であり、その凸部61が、幅方向の中心間隔L9を4.0~5.0mmとして、かつ、幅方向ODに対する配列角度∠Aが45°で格子状に配列され、特に搬送方向TDでは互い違いに配置され、稜線部が、正方形及び略正方形の四角部から搬送方向TD及び搬送方向TDに直交する方向ODに対する角度∠Bが45°で延在するように配置されているものである。また、特に凹部63の平面視形状が、角丸四角形、さらに、好適には角丸正方形のものである。
この凸部面60sであると、しなやかさと柔らかさにおいて特に優れる上記実施形態の好適なトイレットペーパー1を製造することができる。すなわち、クレープ紙の積層原紙10Lは、搬送方向TDに沿って繊維が配向しており、クレープの尾根が、搬送方向に直交する幅方向ODに沿うように並ぶ。トイレットペーパー1の形態でも述べたが、この配置では、繊維が押されて締まっている凹部20を起点として、その凹部20の四角である谷部30又はそれを繋ぐように配される谷線部32が、前記繊維及びクレープを折るようにメッシュ状に配置され、さらに、谷部30、谷線部32の開きによる伸びが発生するものとなるため、紙がしなやかになるとともに柔らかさも向上する。加えて、上記のとおり半球状の凹部62により形成される非凹部40によって嵩だかさや厚み感においても優れるものとなる。
他方で、本実施形態のエンボス加工では、稜線部62の最深部62dにおける稜線角度∠Cが、20~70°であるのが極めて望ましい。好ましくは、30~60°であり、より好ましは、40~50°である。スチールラバー式の本実施形態において、稜線部62を上記角度とすると、転写時や製品時における断紙のおそれが極めて少なく、しかも、紙面に転写される谷部30や谷線部32及び非凹部40が極めて鮮明なものとなり、特に製造されるトイレットペーパー1の谷部30の最浅部31の近傍の角度も同様の角度となって、谷部30が開くことによる紙の伸びが発現しやすく、後工程の巻き取り時製造時や使用時における紙の伸縮を効果的に吸収できるものとなる。さらに、好ましい、30~60°では、原紙の繊維やクレープを好適に折り、紙のコシが折られ、より柔らかくなる。
また、本実施形態においてエンボス加工を前記積層原紙10Lは、パルプを主原料とするシート10aが一枚の単層又は複数枚積層されたものであるが、そのシート10aの坪量は、シートの積層枚数等に応じて適宜に変更することができ、必ずしも限定されないが、1~4プライにおいて、13.5~23.5g/mが望ましく、好ましくは、1~2プライで13.5~23.5g/mであり、より好ましくは、1プライで17.5~23.5g/m、2プライで13.5~17.5g/mある。なお、この坪量は、JIS P 8124(1998)の米坪測定方に基づく値である。また、積層原紙10Lの紙厚も、必ずしも限定されないが、好ましくは、1~4プライで90~150μm、特に好ましくは、1~4プライで95~145μmである。紙厚の測定方法は、上記トイレットペーパーに係る測定方法と同様である。この坪量及び紙厚であれば、十分に本実施形態に係る凹凸を転写して、上記実施形態のトイレットペーパーを製造することができる。
次いで、本発明の実施例及び比較例について説明する。
本発明の実施例1、2と比較例1とをエンボス加工により凹凸を形成して作製した。
実施例1、実施例2及び比較例1の凹凸の形状及び配置は図1であり、エンボス加工に用いた凸部面における凹凸の形状及び配置は図7と同様である。
実施例及び比較例における原紙の坪量及び紙厚は同一のものとし、エンボス圧等の条件も同一とした。
比較例1は、従来技術に従って、凸部面における凸部の高さ(L7)を、実施例1及び実施例2の2倍超とし、深い凹部を形成する凸部面を用いた。また、実施例と比較例とで、凸部頂点と稜線の最深部との高低差(L8)は同一とし、稜線高さ(L7-L8)については3倍超の差となるようにした。
また、実施例1及び実施例2に係る凸部面は、比較例1よりも、凸部の中心間間隔と稜線の最深部間の距離が広く、凹部を広くした。つまり、実施例1及び実施例2は、比較例1よりも凹部が広く浅いものとなっている。
なお、実施例及び比較例の形成に用いた凸部面の構成は、試験の結果とともに下記表1に示す。
試験は、実施例及び比較例における凹部の最深部と谷部の最浅部との高低差(L2)の測定と、ティシューソフトネス測定装置TSAによるTS7の測定、さらに、エンボス加工による凹凸の鮮明度を目視にて確認することとした。凹凸の鮮明度は、比較例1を基準とし、比較例1より鮮明度が劣る×、比較例1と同様の鮮明度である△、比較例1よりも鮮明度が優れる〇、比較例1よりも鮮明度が非常に優れる◎として評価した。
Figure 0007679194000001
試験の結果、表1に示すように、高さの高い凸部を用いた比較例1に比して、実施例1及び実施例2は、凹部の最深部と谷部の最浅部との高低差が若干大きく、凹部の対角間の距離に対する横方向の最狭部の距離の比率も1.50を超え、大きく伸びやかな印象の凹部となり、エンボス鮮明度において優れるとの評価が得られた。また、ティシューソフトネス測定装置TSAによるTS7の測定値においても優位な結果が得られた。
実施例1及び実施例2は、凸部面における凹部が広く浅いため、湾曲が緩くなるため、つまり紙面の一方面に対する突出量が小さくなる。さらに、エンボス加工時に弾性ロールにより凹部の底部までしっかりと押される、このため、形成される非凹部が潰れがたく、エンボスの鮮明度が高い。
また、実施例2は、実施例1より稜線角度∠Cが鋭角になっており、これにより、原紙のコシがおられ、柔らかさの評価と鮮明度の評価が一段優れるものとなった。
以上のとおり、本発明により、エンボス加工による凹凸により柔らかさや嵩高さに優れ、さらにそのエンボス加工による凹凸の鮮明度において優れ、特にトイレットロールの長尺化に適する技術が提供される。
1…トイレットペーパー、1R…トイレットロール、2…紙管、10…シート、20…凹部、20C…凹部の中央部、21…凸部、30…谷部、31…最浅部、32…谷線部、40…非凹部、L1…凹部の深さ、L2…凹部と谷線部の最浅部との高低差、L3…凹部の中心間間隔、L4…最浅部間の距離、∠α…横方向に対する凹部の配列角度、∠β…横方向に対する谷線部の延在角度、∠γ…最浅部の内側角度、MD…縦方向、CD…横方向、TD…搬送方向、OD…搬送方向に直交する方向、L5…巻径、L5s…紙管径、L6…ロール幅、60…エンボスロール、60s…凸部面(エンボスロールの周面),61…凸部面の凸部、61t…凸部の頂部、62d…稜線部の最深部、62…稜線部、63…凸部面の凹部、63d…凹部の底部、70…弾性ロール、70s…弾性面(弾性ロールの周面)、10A…原反ロール、10a…連続シート、10L…積層原紙、71…エンボス加工のための凹部、L7…凹部の底部と凸部の頂部との高低差、L8…稜線部の最深部と凸部の頂部との高低差、L9…凸部の中心間間隔、L10…最深部間の距離、L11…凹部の対角間の距離、L12…凹部の横方向の最狭部の距離、∠A…幅方向に対する凸部の配列角度、∠B…幅方向に対する稜線部の延在角度、∠C…稜線部の最深部の稜線角度。

Claims (8)

  1. エンボス加工による凹凸を有する水解性衛生薄葉紙であり、
    一方面に、複数の凹部と、凹部間に非凹部とを有し、
    凹部は、四角形の四方角が対角線の外方に向かって延在する形状をなし、その延在する部分が先端にむかって漸次深さが浅くなる谷部とされ、
    前記凹部において、前記非凹部に囲まれる前記凹部の中央部よりも、前記谷部の先端に近い四か所の部分が深くなっており、
    その凹部が、前記対角線が、原反ロールから連続シートに製造する場合の、搬送方向と直交する方向である横方向に対して40~50°となる向きで、横方向及び対角線方向に並ぶように配列され、その横方向の中心間隔は4.0~5.0mmであり、対角方向で同方向に向かう谷部の最浅部間の間隔が、3.50~4.50mmであり、
    かつ、前記凹部の対角間の距離に対する横方向の距離の比率が、1.50以上であることを特徴とする、水解性薄葉紙。
  2. 凹部の最深部と谷部の最浅部との高低差が、0.13~0.16mmである、請求項1記載の水解性薄葉紙。
  3. 対角線方向で先端が対面する谷部間を繋ぐ谷線部を有する、請求項1~の何れか1項に記載の水解性薄葉紙。
  4. 非凹部の平面視形状が角丸四角形である、請求項1~の何れか1項に記載の水解性薄葉紙の製造方法。
  5. 凸部と、凸部間を繋ぐ稜線部と、稜線部及び凸部で囲まれる凹部と、を有し、
    前記稜線部が、凸部を最高部として凸部間に最深部を有し、
    前記凹部が、底部から凸部及び稜線部に向かって深さが浅くなる凹曲面であり、
    前記凹部の底部と前記凸部の頂部との高低差が、0.55~0.70mmであり、
    前記稜線部の最深部と前記凸部の頂部との高低差が、0.30~0.35mmである、
    凸部面と、
    この凸部面を受ける弾性面と、の間に、
    一枚の単層層又は複数枚積層されたシートを通して、前記シートに対して凹凸を形成するエンボス加工工程を有する、ことを特徴とする水解性衛生薄葉紙の製造方法。
  6. 前記凸部が、搬送方向に直交する方向の中心間隔が4.0~5.0mmの等間隔で、かつ、幅方向に対する配列角度が45°で、配列されている、請求項記載の水解性薄葉紙の製造方法。
  7. 前記稜線部の最深部の間の距離が、3.50~4.50mmである、請求項記載の水解性薄葉紙の製造方法。
  8. 凹部の平面視形状が角丸四角形である、請求項記載の水解性薄葉紙の製造方法。
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