JP7600733B2 - 給紙装置、および画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、給紙装置、および画像形成システムに関する。
一般に画像形成装置で用いる給紙装置では、給紙トレイ内の載置板に用紙を積載して収納し、収納した用紙束から用紙を一枚ずつ給紙、搬送する。
給紙装置では、積載した用紙を揃えるための規制部材が四辺に設けられている。また、多様な用紙サイズに対応するために、一般に、縦(搬送方向)および横(幅方向)の辺を揃えるための規制部材は、それぞれ搬送方向および幅方向にスライド可能にしている。
それぞれ対向する規制部材間の距離は給紙性能に影響する。例えば縦横方向の距離が適正範囲よりも狭過ぎる場合には、給紙抵抗となり、給紙時に用紙に過剰な負荷を与えることで用紙折れが生じたり、用紙束から用紙の分離、給紙ができなくなったりといった給紙不良が発生する。また、逆に広すぎる場合には、用紙が斜めに搬送され、品質規格を満たさない画像曲りが生じたり、給紙タイミングがずれたりることで画像先端位置がずれるといった給紙不良が発生する。
一般に、このような機構により、用紙が斜めに搬送され、品質規格を満たさない画像曲がり、ジャム等が生じたりするのを防止している。
特許文献1に開示された給紙装置では、用紙サイズに合わせて幅方向の規制板の位置を調整するために、一対の規制板の少なくとも一方を、トレイに固定して取り付けるブラケット部材と、用紙の側縁(辺)をガイドするガイド部材の2つの部材で構成している。そして、用紙の側縁に合わせて、ガイド部材を移動させ、任意の位置でネジによりブラケット部材に固定している。これにより、積載する用紙のサイズがばらついても用紙に対して最適な位置にガイドできるようにしている。
特開平11-292305号公報
しかしながら、特許文献1の給紙装置では、規制板の位置をユーザーの感覚に応じて調整および固定しているため一対の規制板の間隔の調整が狭すぎたり、広すぎたりする虞がある。特に近年では市場においてユーザーが使用する用紙のバリエーションが増加しており、そのため、同じサイズの用紙であっても、薄紙では給紙不良といった問題が生じないが、厚紙では問題が生じるといった現象が生じる場合があった。同様にコート紙などの用紙の表面状態や用紙の保管状態、などの用紙特性の違いによっても同様の問題が生じる場合があった。
例えばこれらの用紙に対し規制板の間隔が狭過ぎる場合には、給紙抵抗となり、給紙時に用紙に過剰な負荷を与えることで用紙束から用紙の分離、給紙ができなくなったり、給紙タイミングがずれたりすることで画像先端位置がずれるといった給紙不良の問題が発生する。また過度の負荷により紙折れが発生する場合もある。逆に広すぎると用紙の搬送における姿勢が不安定になり画像曲がりが生じる等の給紙不良が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。すなわち、規制板の位置が固定される給紙装置において、様々な用紙種類または用紙特性に対して生じる給紙不良を防止する給紙装置、およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)複数枚の用紙を積層した用紙束を載置する給紙トレイと、
前記給紙トレイ上で移動可能であり前記給紙トレイ上の前記用紙束の端部を規制する規制板と、
前記用紙束から用紙を順次給紙し、下流側の搬送路に送り出す給紙部と、
前記規制板の位置を検出する規制板位置検出部と、
用紙種類、および用紙特性の少なくとも一方が含まれる用紙情報を取得する用紙情報取得部と、
前記規制板位置検出部により検出した位置情報と、前記用紙情報取得部により取得した前記用紙情報に基づいて、前記規制板の位置が適正か否かを判定する判定部と、
を備える給紙装置。
(2)さらに、環境情報として、装置内部の温度、および/または湿度を検出する環境検出部を備え、
前記判定部は、さらに、前記環境検出部が検出した環境情報に基づいて、前記規制板の位置が適正か否かを判定する、上記(1)に記載の給紙装置。
(3)さらに、前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部を備え、
前記判定部は、前記ジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、および用紙の前記用紙情報に関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、
前記記憶部に記憶させた前記ジャム履歴から、前記規制板の位置が適正か否かを判定する、上記(1)に記載の給紙装置。
(4)さらに、環境情報として、装置内部の温度、および/または湿度を検出する環境検出部と、
さらに、前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部と、を備え、
前記判定部は、前記ジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、および用紙の前記用紙情報、ならびに前記環境情報に関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、
前記記憶部の前記ジャム履歴から、前記規制板の位置が適正か否かを判定する、上記(1)に記載の給紙装置。
(5)前記発生情報は、前記給紙時のジャムの発生情報のみを用いる、上記(3)または上記(4)に記載の給紙装置。
(6)前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板である、上記(1)から上記(5)のいずれかに記載の給紙装置。
(7)前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板であり、前記ジャム履歴は、ジャムの発生情報から、前記一対の規制板の間隔が狭いことに起因する第1のジャムと、広いことに起因する第2のジャムに分類して、前記ジャム履歴として記憶する、上記(3)から上記(5)のいずれかに記載の給紙装置。
(8)前記用紙情報と前記規制板の適正範囲との対応付けを記憶した判定テーブルを記憶する記憶部を備え、
前記判定部は、前記判定テーブルを参照し、前記規制板の位置が適正範囲に含まれる場合に、前記適正であると判定する、上記(1)に記載の給紙装置。
(9)さらに、前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部を備え、
前記判定部は、前記ジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、および用紙の前記用紙情報に関連付けて前記記憶部にジャム履歴として記憶させ、
前記判定部は、前記記憶部の前記ジャム履歴から、前記判定テーブルの前記適正範囲を更新し、更新後の該適正範囲から適正か否かを判定する、上記(8)に記載の給紙装置。
(10)さらに、環境情報として、装置内部の温度、および/または湿度を検出する環境検出部と、
前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部と、を備え、
前記判定部は、ジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、および用紙の前記用紙情報、ならびに前記環境情報に関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、
前記判定部は、前記記憶部の前記ジャム履歴から、前記判定テーブルの前記適正範囲を更新し、更新後の該適正範囲から適正か否かを判定する、上記(8)に記載の給紙装置。
(11)前記発生情報は、前記給紙時のジャムの発生情報のみを用いる、上記(9)または上記(10)に記載の給紙装置。
(12)前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板である、上記(8)から上記(11)のいずれかに記載の給紙装置。
(13)前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板であり、
前記ジャム履歴は、ジャムの発生情報から、前記一対の規制板の間隔が狭いことに起因する第1類のジャムと、広いことに起因する第2類のジャムに分類して、前記ジャム履歴として記憶する、上記(9)から上記(11)のいずれかに記載の給紙装置。
(14)さらに、ユーザーによる補正量を受け付ける調整値受付部を備え、
前記判定部は、前記適正範囲を、受け付けた前記補正量で補正した補正後の適正範囲により、適正か否かを判定する、上記(8)から上記(13)のいずれかに記載の給紙装置。
(15)前記判定部による適正か否かの判定結果をユーザーに通知する通知部を、備える上記(1)から上記(14)のいずれかに記載の給紙装置。
(16)前記給紙トレイは、さらに前記規制版を保持する調整機構を備え、
前記調整機構をユーザーが操作することにより前記規制板は移動、および固定が可能である、上記(1)から上記(14)のいずれかに記載の給紙装置。
(17)前記判定部による適正か否かの判定結果をユーザーに通知する通知部を、備え、
前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板であり、前記通知部では、前記規制板の位置が、適正範囲内よりも狭い場合には、前記一対の規制板の間隔を広げる旨のガイド情報を通知し、
前記規制板の位置が、適正範囲内よりも広い場合には、前記一対の規制板の間隔を狭める旨、または前記載置板への用紙束の再セットを促す旨のガイド情報を通知する、上記(16)に記載の給紙装置。
(18)前記判定部による適正か否かの判定結果をユーザーに通知する通知部を、備え、
ユーザーが前記調整機構により前記規制板を動かすことで、前記規制板の位置が、前記適正範囲内から範囲外になった時、または範囲外から範囲内になった時に、前記判定結果をユーザーに通知する、上記(16)に記載の給紙装置。
(19)前記判定部は、前記第1類のジャムが発生した回数または頻度が、所定の閾値を超えた時に、前記規制板の位置が適正か否かを判定する上記(7)、または上記(13)に記載の給紙装置。
(20)前記用紙情報には、用紙サイズが含まれる、上記(1)から上記(19)のいずれかに記載の給紙装置。
(21)前記給紙部は、前記載置板上の用紙束に対してエアーを吹き付け、および最上位の用紙をエアーによる吸着させるエアー圧力を生成するエアー圧力生成部を含む給紙部であり、
前記判定部が、前記規制板の位置が適正でないと判定した場合に、前記エアー圧力生成部の出力を変更する、上記(1)から上記(20)のいずれかに記載の給紙装置。
(22)上記(1)から上記(21)のいずれかに記載の給紙装置と、
画像形成部を含み、前記給紙装置から給紙され、搬送路に搬送された用紙に画像形成する画像形成装置と、
を備える画像形成システム。
本発明に係る給紙装置は、給紙トレイの規制板の位置を検出する規制板位置検出部と、用紙種類、および用紙特性の少なくとも一方が含まれる用紙情報を取得する用紙情報取得部と、規制板位置検出部により検出した位置情報と、前記用紙情報取得部により取得した前記用紙情報に基づいて、規制板の位置が適正範囲内か否かを判定する判定部と、を備える。これにより、規制板の位置が適正でないことにより生じる給紙不良の発生を低減できる。
給紙装置を含む画像形成システムの概略構成図である。 画像形成システムのブロック図である。 給紙トレイの構成を示す側面図、および上面図である。 給紙トレイの内部構成を示す模式図である。 エアー搬送方式の給紙トレイを示す模式図である。 用紙情報の設定画面の例を示す図である。 第1の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。 判定テーブルの例である。 第2の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。 ユーザーによる適正範囲に関する補正量を受け付ける設定画面の例である。 判定テーブルの例である。 判定結果の通知画面の例である。 判定結果の通知画面の例である。 判定結果の通知画面の例である。 第3の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。 ジャム履歴の蓄積処理を示すサブルーチンフローチャートである。 ジャム履歴データの例である。 判定テーブルの更新処理を示すサブルーチンフローチャートである。 更新処理が適用される判定テーブルを示す図である。 第4の実施形態における規制板の位置調整時の判定処理を示すフローチャートである。 判定結果の通知画面の例である。 第5の実施形態における規制板の判定タイミングを決定する処理を示すフローチャートである。 第6の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一、または対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。図面においては、上下方向をZ方向、画像形成システムの正面、背面方向をY方向、これらのY、Z方向に直交する方向をX方向とする。また、以下の説明においてX方向を用紙の搬送方向(FD:Feed Direction)、これと交差するY方向を用紙の幅方向(CD:Cross Direction))という場合もある。また、本実施形態においては、「用紙」には、印刷用紙、各種フィルムが含まれる。特に印刷用紙としては、植物由来の機械パルプ、および/または化学パルプを用いて製造されたものが含まれる。また用紙の種類としては、グロス紙(コート紙ともいう)、マット紙、普通紙、上質紙、高光沢紙、等が含まれる。
図1は、画像形成システム1000の概略構成図であり、図2は画像形成システム1000のブロック図である。
(1)全体構成
画像形成システム1000は、図1に示すように、給紙装置20、画像形成装置30、後処理装置40、および外付けのメディア検知装置50を備える。用紙90の搬送方向に沿って、給紙装置20、画像形成装置30、および後処理装置40を、この順で接続している。
(2)給紙装置
給紙装置20は、図1に示すように複数の給紙トレイ250a、250b、250cを備え、これらは、収納した用紙束の四辺を規制する規制板を備える。以下、これらを総称して給紙トレイ25ともいう。給紙トレイ250aは、捌きローラーにより収納した用紙束の最上位の用紙を1枚ずつ給紙、搬送するローラー搬送方式の給紙トレイである。給紙トレイ250bも給紙トレイ250aと同じ構成を備えるローラー搬送方式の給紙トレイである。給紙トレイ250cは、エアー搬送方式の給紙トレイであり、ファンが形成したエアフローにより、用紙束から最上位の用紙を分離し、小さい穴が複数空いた内部が負圧となった吸着ベルトにより分離した用紙を給紙する。これらの給紙トレイの構成については後述する。なお、図1等に示す給紙トレイ250の構成はあくまでも例示であり、給紙装置20は、任意の個数のローラー搬送方式またはエアー搬送方式の給紙トレイ250を備えることができる。
図2に示すように給紙装置20は、制御部21、記憶部22、規制板位置検出部23、各種センサーS1~Sx、表示部24、給紙トレイ25、搬送部26、温湿度センサー27、および通信部29を備える。
(2.1)制御部21等
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリーを有する。CPUは、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するマルチコアのプロセッサ等から構成される制御回路であり、給紙装置20の各機能は、それに対応するプログラムをCPUが実行することにより発揮される。メモリーは、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する高速アクセス可能な主記憶装置である。メモリーには、たとえば、DRAM(Dymamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous Dymamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等が採用される。
制御部21は、給紙装置20全体を制御する。制御部21は、判定部211として機能し、また、通信部29、表示部24、等と協働することで通知部212として機能する。また、画像形成装置30の制御部31は、この制御部21と協働することで、画像形成システム1000全体を制御する。詳細は後述するが、判定部211は、規制板位置検出部23により検出した位置情報と、後述の用紙情報取得部が取得した用紙情報に基づいて、規制板の位置が適正範囲内か否かを判定する。通知部212は、判定部211の判定結果をユーザーに通知する。具体的には、操作表示部34(後述)、または表示部24に判定結果を表示したり、不図示のスピーカーにより音声を発したり、警告音を発したりする。
記憶部22は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する大容量の補助記憶装置である。ストレージには、たとえば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリー、ROM(Read Only Memory)等が採用される。記憶部22には、規制板の位置の適正範囲の判定に用いる判定テーブル、およびジャムの発生情報を蓄積したジャム履歴データが記憶される。これらの判定テーブル、およびジャム履歴データの例については後述する。
各種センサーS1~Sxには、搬送路等における搬送される用紙90の有無を検知する光学式のセンサー(センサーS2、S5(後述の図3、5))や、光学式センサーとアクチュエーターとを組み合わせたセンサー(センサーS1、S3、S4(後述の図3、5))が含まれる。これらのうちセンサーS2、S4、S5は、給紙時に用紙90のジャムが発生したことを示すジャム発生情報を取得するジャム情報取得部として機能する。
表示部24は、例えば、LEDまたは液晶ディスプレイであり、給紙装置20本体の上部、または、各給紙トレイ25のフロントパネルに設けられる。表示部24は、例えばLEDで構成した場合には、LEDの色を変えたり、複数のLEDを適宜、点灯または消灯したりすることで、規制板の位置が適正範囲内にある(適正範囲内に変化した)、または適正範囲外にある(適正範囲外に変化した)ことを、ユーザーに示す。
(2.2)給紙トレイ250、規制板位置検出部23
ここで、図3、および図4を参照してローラー方式の給紙トレイ250aの構成について説明する。図3(a)、(b)は、それぞれ給紙トレイ250aの側面図、および上面図である。なお、給紙トレイ250bの構成は、給紙トレイ250aと同じであり説明を省略する。
給紙トレイ250aは、図3に示すように、用紙90を積層した用紙束を載置する載置板251、載置板上の用紙束の4つの側端部(四辺)をそれぞれ規制する規制板252a~252d(以下、これらを総称して規制板252ともいう)、給紙部253、調整機構254、および左右一対のスライドレール255、および筐体256を含む。
載置板251は、ワイヤ、滑車、モーター、エンコーダー、等で構成される昇降機構(図示せず)により、水平な状態を保ったまま上下動する。また昇降機構により載置板251の高さが検知される。載置板251に載置された用紙束の最上位の用紙90が、所定位置に達したことは、上面が所定高さに到達するとONになるセンサーS1により検知される。制御部21は、給紙時には、センサーS1の出力により昇降機構を制御することで、用紙束の最上位の用紙90の高さが所定位置になるように制御する。また、その際の載置板251の高さから用紙残量を判定する。
給紙部253は、ピックアップローラー2531と、その下流の一対の捌きローラー2532で構成される。ピックアップローラー2531により搬送方向に送り出された用紙90は、捌きローラー2532により、下流側の搬送部26の搬送ローラー261に搬送される。捌きローラー2532の下側のローラーは、トルクリミッターにより所定以下のトルクの範囲内で上側のローラーとは反対方向に、用紙90を送るように回転し、ピックアップローラー2531により2枚以上の用紙が送り出された場合に(重送)、最上位の1枚目の用紙から2枚目以降の下側の用紙を分離する機能を有し、重送を阻止する。
それぞれの給紙トレイ250はY方向に延在する左右一対のスライドレール255により給紙装置20の本体に引き出し可能に支持される。給紙トレイ250が引き出されたこと、および給紙装置20の本体に装填されたことはセンサーS3により検知される。また、引き出した状態においても、規制板位置検出部23に電力が供給され、規制板252の位置を検出できるように構成している。
(調整機構254)
図4は、給紙トレイ250aの内部構成を示す模式図である。図3(b)との比較において、この図4では、載置板251や用紙90の表示を省略している。規制板252a~252dのうち、搬送方向の下流側の規制板252aは筐体256に固定配置される。その他の規制板252b~252dは、調整機構254(調整機構254x、254y)を介して筐体256に固定、保持される。
規制板252bおよび252dは、一対の規制板でありこれらは調整機構254yにより移動可能に保持される。規制板252b、252dは、用紙束の幅方向の側面を規制する。調整機構254yは、ラック、ピニオンギア、ギア、等で構成され、一対の規制板252b、252dを幅方向の中心位置を基準として、互いに同じ距離だけ離れて対向した位置に固定する。ユーザーは、調整時において、給紙トレイ250aを給紙装置20の本体から手前側に引き出した後、用紙束を載置板251に載置する。その後、ユーザーは、手前側の規制板252dに付いている把持部材254y0を押さえることで、調整機構254yのロックが解除され、両方の規制板252b、252dが移動可能となる。両方の規制板252b、252dを載置した用紙束の幅方向の両側面に突き当たる位置まで移動させてから、把持部材254y0を戻すことで、規制板252b、252dが筐体256に対して固定される。
(規制板位置検出部231、232)
規制板位置検出部231は、光学センサー、あるいは機械的センサー、等により構成される。例えば、光学センサーの場合、規制板の近傍にCCDを配置し、規制板の位置を直接光学的に検出する。また機械的センサーの場合は、規制板に連結したラック等の移動をピニオン等の回転量に変換して検出することが可能である。規制板252b、および/または規制板252dのY方向の調整位置(固定位置)を検出することで、これらの規制板252b、252dの内側面間の隙間、すなわち幅方向の長さL1(以下、規制板位置ともいう)を検出できる。
搬送方向に関しても、対応する構成として調整機構254xおよび規制板位置検出部232が設けられている。調整機構254xは、ラック、ピニオンギア、ロック溝が設けられた調整部材、等で構成される。ユーザーは、規制板252cに付いている把持部材254x0を押さえることで、調整機構254xのロックが解除され、後端側の規制板252cが移動可能となる。ユーザーは、規制板252cを用紙束の搬送方向の後端部に突き当たる位置まで移動させてから、把持部材254x0を戻すことで、規制板252cが筐体256に対して固定される。
規制板位置検出部232も同様に光学センサー、機械的センサー、等により構成され、規制板252cのX方向の調整位置を検出することで、対向する規制板252a、252cの内側面間の隙間、すなわち搬送方向の長さL2を検出できる。
規制板位置検出部231、232の分解能(最小検出単位)は、例えば0.1mm、または0.05mmである。以下では、分解能が0.1mmであるとして説明する。
(2.3)エアー搬送方式の給紙トレイ250c
次に図5を参照し、エアー搬送方式の給紙トレイ250cについて説明する。なお、エアー搬送方式の給紙トレイ250cにおいては、同図に示す以外の各構成、例えば、規制板252a~252dの調整機構254、および規制板位置検出部231の構成は、図4で説明した構成と同等であり説明を省略する。
図5に示すように給紙トレイ250cの給紙部253は、吸着ユニット2535、先端送風部2536、およびエアー圧力生成部としてのファンf1、f2、f3を含む。吸着ユニット2535は、3つの給紙ベルト35aが幅方向に渡って並列配設され、これら無端状の給紙ベルト35aは、駆動モーター(不図示)に接続する複数のローラーに巻回され回転可能に支持される。給紙ベルト35aには多数の小径の貫通孔が設けられており、その内側にダクト35bを配置している。ダクト35bの下部には給紙ベルト35aに対向する吸引口が設けられ、吸着ファンf1により給紙ベルト35aの内側を負圧にする。吸着ファンf1により吸引されたエアーはダクト35bを介して装置背面側に排出される。
吸着ファンf1は、画像形成中(給紙動作中)は常時作動しており、吸着ユニット2535は後述するエアー吹き付けによって用紙束から浮きあがった最上位の用紙90を給紙ベルト35aで吸着する。用紙90が給紙ベルト35aの表面に吸着したことは、センサーS4のON信号により検知される。制御部21は、センサーS4のON信号に応じて駆動モーターを作動開始させ、給紙ベルト35aを回転させる。表面に吸着した用紙90は、この回転に応じて用紙搬送方向の下流側(X方向)に搬送され、搬送路に向けて給紙される。制御部110は、給紙ベルト35aの下流側に配置されたセンサーS5がON信号を出力することで正常に用紙が搬送されたことを判断し、所定のタイミングで搬送ローラー261の駆動を開始させる。
幅方向の両側にそれぞれ配置された送風ファンf2は、規制板252d(252b)と一体で構成されたダクトを介して開口(図5では矩形破線で示す)から分離用のエアーを用紙束の上部側面に吹き付ける。これにより用紙束から最上位の用紙90を分離し、吸着ユニット2535に吸着し易くする。先端送風部2536は、送風ファンf2による開口を通じたエアー吹き付けによって用紙束から複数枚の用紙90が浮上する場合がある。先端送風部2536は、給紙ベルト35aに吸着されている最上位以外の用紙90を捌く機能を有する。具体的には、先端送風部2536の送風ファンf3による開口を通じた、上流側に向けたエアー吹き付けにより、浮上した複数枚の用紙90のうち、最上位以外の用紙90を分離する。
(2.4)搬送部26、温湿度センサー27、通信部29
搬送部26は、搬送路に配置した複数の搬送ローラー(搬送ローラー261等)と駆動モータ(図示せず)を備え、給紙装置20の各給紙トレイ250から給紙された用紙を、給紙装置20内の搬送路を経由して、画像形成装置30に搬送する。
温湿度センサー27は、給紙装置20の本体内部に配置され、装置内部の温度、および湿度を検知する。通信部29は、画像形成装置30等の他の装置と通信するためのインターフェースである。
通信部29は、画像形成装置30等との間で、各種設定値や動作タイミング制御に必要な各種情報等の送受信を行う。また、通信部29は、制御部21と協働することで用紙情報取得部として機能し、画像形成装置30、および/またはメディア検知装置50から用紙情報を取得する。
(3)画像形成装置30
再び図1、図2を参照する。画像形成装置30は、制御部31、記憶部32、画像形成部33、各種センサーS11~S1x、操作表示部34、給紙トレイ350、搬送部36、および通信部39を備える。
これらのうち、制御部31、記憶部32、給紙トレイ350(給紙部353)、搬送部36、および通信部39は、それぞれ上述の給紙装置20の制御部21、記憶部22、給紙トレイ250a(給紙部253)、搬送部26、および通信部29と対応する構成を備えるため、説明を省略する。
画像形成部33は、給紙装置20から搬送された用紙90、または自装置の給紙トレイ350から給紙、搬送した用紙90に対して画像を形成する。画像形成部33は、例えば、帯電、露光、現像、転写、および定着の各工程を含む電子写真方式の周知の作像プロセスを用いて用紙90に画像を形成する。
搬送路に配置されたセンサーS11~S13は、センサーS2と同様の光学式のセンサーであり、用紙90が搬送されたことを検知する。なお同図では、代表としてセンサーS11~S13のみを表示しているが、これよりも多くのセンサーS1xを搬送路上に配置してもよい。それぞれのセンサーS11~S1xは、設置された箇所において、搬送路上に用紙90が存在すること(または存在しないこと)を検出し、検出結果を制御部31に送る。制御部31は、所定のタイミングで用紙がセンサーS11~S1xの検出位置に存在するまたは存在しない場合に、ジャム等の搬送異常が発生したと判断する。センサーS11~S13、または、これらとともに、制御部31、通信部39、および通信部29が協働することで、画像形成装置30の搬送路を搬送している時に用紙90のジャムが発生したことを示すジャム発生情報を取得するジャム情報取得部として機能する。
なお、センサーS1~S1xのうちのいくつかを、例えばS11を、ラインセンサーで構成し、搬送される用紙90の端部位置を連続的に検出し、用紙90の斜行や片寄りの状態を検出するようにしてもよい。ここでいうラインセンサーは、例えばCIS(Contact Image Sensor)等で構成された光電変換素子をライン状に1列または複数列に並べた画像センサーであり1次元の画像を読み取る。
操作表示部34は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。操作表示部34を介してユーザーは、それぞれの給紙トレイに収納した用紙のサイズ、種類等の用紙情報を設定できる。なお用紙サイズに関しては不定形サイズの場合には、操作表示部34によるユーザーのテンキー入力により設定する。定型サイズの場合には、同様にユーザーの入力により行ってもよいが、規制板位置検出部23により検出した規制板252の各位置により算出した縦(搬送方向)、および横(CD)の長さの組み合わせから、制御部31側で一致する定型サイズを自動的に設定するようにしてもよい。
(4)後処理装置40
後処理装置40は後処理部、搬送路、および排紙トレイを備える。後処理部は、ステイプル処理、裁断処理、穿孔処理(パンチ穴)、等の処理を、画像形成装置30から搬送された用紙90に施す。また、後処理装置40は、これらの構成要素の他に、制御部、記憶部、および通信部(何れも図示せず)を備え、これらは信号をやり取りするためのバス等の信号線を介して相互に接続される。
(5)メディア検知装置50
メディア検知装置50は、紙厚検出部、坪量検出部、表面性検出部、含水率検出部、等で構成される(いずれも図示せず)。図1に示す例では、外付タイプの装置であるが、画像形成装置30の搬送路を測定領域とするように構成した内蔵タイプの装置としてもよい。外付けタイプの場合には、ユーザーが、ハンドキャリーした用紙90を測定器の通紙領域に挿入し、装置本体、または画像形成装置30の操作表示部34の測定開始ボタンを操作することで用紙90の用紙特性を測定する。
紙厚検出部は、ニップを通過する用紙90の厚みに応じて、少なくとも一方が可動する搬送ローラー対、およびこの搬送ローラー対の軸間距離を測定する測定部を含む。この測定部は、例えばアクチュエーター、エンコーダー、発光・受光部で構成される。紙厚検出部は、用紙90の紙厚の測定結果(測定値1)を出力する。
坪量検出部は、用紙90の坪量を検出するセンサーであり、発光部と受光部を備え、用紙90を透過する光の減衰量により、坪量を測定する。例えば、坪量センサーは用紙が挿入される通紙領域(通紙路)の下方に発光部を、上方に受光部を配置し、用紙90を通過し、受光部で受ける光の強度で、用紙90の坪量を検出し、測定結果(測定値2)を出力する。
表面性検出部は、筐体、発光部、コリメートレンズ、および複数の受光部を備え、以下に説明するように用紙表面からの正反射光、拡散反射光を光学的に検出する。通紙領域の上方のガイド板には開口部(測定領域)が設けられ、この開口部は、受光部の照射領域になる。開口部まで挿入された用紙90は、通紙領域の下方から持ち上げられた押圧機構により押さえられる。この状態で発光部からはコリメートレンズにより略平行にされた照射光が、基準面に対して入射角75°で照射される。照射光の波長としては例えば465nmである。複数の受光部は、正反射光、および拡散反射光を受光する。例えば、反射角30度(拡散反射光用)、60度(拡散反射光用)、75度(正反射光用)の3箇所、または60度と75度の2箇所に配置される。表面性検出部からは、この受光部の信号が用紙特性の測定結果(測定値3)として出力される。
含水率検出部は、例えば近赤外線方式のOH基の光吸収量を光学的に検出する含水率センサーを含む。この含水率センサーは、近赤外線領域の所定の波長の光を用紙90に照射し、その用紙90の含水率に応じて光の吸収率が変化する性質を利用したものである。また別の例として、偏向フィルターで分離した反射光を用いて用紙内部の反射成分の光量変化分を測定することで含水率を測定してもよい。含水率検出部からは、例えば、含水率が用紙特性の測定結果として出力される。
(6)紙種、坪量判別処理
紙種、坪量の判別は、基本的には以下に説明するようにメディア検知装置50が測定した用紙特性の測定結果を用いて行うが、ユーザーが操作表示部34等を通じて手動で入力するようにしてもよい。この場合は、ユーザーは、例えば、用紙90のパッケージに記載されている情報を参照し、入力できる。
画像形成装置30の記憶部32には紙種判別に用いる、機械学習による学習済みモデルが記憶される。これは、用紙90のメディア検知装置50による検知出力を入力値、用紙90のユーザーにより設定された紙種情報を正解ラベルとして、教師データを用いた教師あり学習により、生成された学習済みモデルである。例えばユーザーが選択した紙種の紙種スコアを1(100%)、正解以外の紙種の紙種スコアを0(0%)とする。画像形成装置30の制御部31は、メディア検知装置50の紙厚検出部、坪量検出部、および表面性検出部により用紙90を測定することにより得られた測定結果(測定値1~3)を用いて坪量換算値、紙厚換算値、表面性測定値を得る。なお、ここでは、坪量換算値は、測定値3の表面性測定値、画像形成システム1000の周囲環境情報(温度、湿度(例えば温湿度センサー27で検出))で決まる係数と計算式によって、第1坪量、第2坪量の値から、坪量M、および坪量差(坪量指標値)を算出する。ここで坪量差=第1坪量-第2坪量である。坪量検出部は、異なる波長の照射光を照射する複数のLEDを備える。第1坪量は、波長(750nm~900nm)の照射光を出力する第1のLEDを用い、この照射光の用紙90を通る透過光量により求めたものである。第2坪量は、波長(400nm~470nm)の照射光を出力する第2のLEDを用い、この照射光の用紙90を通る透過光量により求めたものである。
紙種判別に関しては、学習済みモデルを用いて、表面性測定値、坪量差、および密度(=坪量M/紙厚)を入力し、出力として、候補紙種それぞれの「紙種スコア」が得られる。
坪量は、坪量換算値としての坪量Mから、坪量から坪量区分確率を算出する。
坪量区分の例としては、下記の5区分がある。なお、区分数、範囲はあくまでも例示であり、これよりも多い区分、例えば、60未満から351以上の範囲で、12区分としてもよい。
~59g/m
60~90 g/m
91~209 g/m
210~256 g/m
257 g/m
算出した坪量は正規分布に従い、所定の標準偏差でばらつくと仮定し、各区分の確率を判定する。例えば、いずれかの区分の中央に近い場合には、その区分確率は高く、100%に近くなる。一方で、区分の中央から遠い程、すなわち境界に近いほど、確率は低くなる。区分確率は、「坪量区分スコア」として、出力される。
制御部31は、坪量区分スコア、および紙種スコアに応じて、確率の高い順に、1つ、または複数の紙種/坪量の候補を表示し、ユーザーに提示する。図6は、操作表示部34に表示した、判定結果(紙種/坪量区分)を示す操作画面340の例である。操作画面340では、スコアの高い順に2つの紙種/坪量の候補を表示している。ユーザーは、第1候補である欄81(普通紙/坪量301~350)の判定結果を受け入れる場合には、ボタン84を操作することで、トレイ3(給紙トレイ250a)に、選択されている欄81の判定結果が適用される。適用した判定結果は、記憶部32に記憶される。なお、この判定結果が、給紙装置20の給紙トレイ25に関する場合には記憶部22にも記憶してもよい。第2候補である欄82(コート紙/坪量301~350)を適用する場合には、ユーザーは欄82を選択した後に、ボタン84を操作する。一方で、トレイ3、4等の複数の給紙トレイに、選択されている判定結果を適用したい場合には、複数の給紙トレイを選択した後に、ユーザーは、ボタン85を操作する。また、キャンセルボタン83を操作することで、判定結果を採用せず、廃棄できる。ユーザーにより選択された判定結果は、正解データとしてクラウドサーバー等に蓄積され、その後の機械学習の教師データとして利用するようにしてもよい。
(第1の実施形態における規制板位置の判定処理)
次に、図7を参照し、規制板位置の判定処理について説明する。図7は、第1の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。以下においては、給紙装置20の制御部21が主体となり、給紙トレイ250の幅方向の規制板252b、252dの位置(図3の隙間長さL1)が適正範囲内か否かを判定する場合について説明する。なお、これに限られず、搬送方向の規制板252cの位置が適正か否かを判定するようにしてもよい。また、画像形成システム1000全体の処理として、制御部31が主体となり、制御部21と協働することで画像形成装置30の給紙トレイ35、または給紙装置20の給紙トレイ250の幅方向、または搬送方向の規制板の位置が適正か否かを判定するようにしてもよい。
(ステップS100)
制御部21は、いずれかの給紙トレイ250に関して、規制板位置の適正を判定する判定タイミングか否かを判定する。ここでは判定タイミングになるまで、待機し(NO)、判定タイミングになれば(YES)、処理をステップS102に進める。判定タイミングの判定は、給紙中、すなわちプリント中(画像形成中)であっても、プリント開始の前(開始指示の後)であってもよい。また、判定タイミングが是(YES)になる他の例としては、(1)用紙補給等の際に、ユーザーにより給紙トレイ250が給紙装置20の本体から引き出され、その後、セット(装填)されたタイミング、(2)ユーザーによりマニュアル入力により紙種情報の設定がなされたタイミング、(3)メディア検知装置50の測定結果を用いて紙種情報の設定がなされたタイミング、(4)ジャムのリカバリー処理後で再スタートするまでのタイミング、および(5)ジャムの発生頻度、発生回数が所定値以上となったタイミング(後述の実施形態(図22等))がある。
(ステップS102)
制御部21は、判定の対象となる給紙トレイ250(例えばトレイ3(給紙トレイ250a))に関し、規制板位置検出部231の出力値により規制板252b、252dの位置(L1)を検出する。
(ステップS104)
制御部21は、対象の給紙トレイ250に載置している用紙90の用紙情報、および用紙サイズを、記憶部22、または記憶部32から読み出す。ここで読み出す用紙情報には、用紙種類、および量が含まれる。
(ステップS106)
制御部21の判定部211は、記憶部22に予め記憶されている判定テーブルを参照し、ステップS104で取得した用紙情報において、ステップS102で取得した規制板位置が適正範囲であるか否かを判定する。具体的には、適正範囲内か適正範囲外を判定し、さらに適正範囲外であれば、適正範囲よりも狭いか広いかを判定する。
図8は、判定テーブルの例である。判定テーブルは、給紙トレイ250毎のテーブルである。ステップS104で取得した用紙情報が、図6の欄81で示した様な「厚紙3(普通紙)」、「坪量:257以上」で、用紙サイズが「SRA3」(320mm×450mm)であれば、判定テーブルで用紙情報の条件(以下、「対象条件」ともいう)が一致する箇所を検索する。一致する箇所は、図8では矩形破線で囲むデータであり、この場合、適正範囲は下限451.3、上限451.7である。なお、例外処理として、判定テーブルに一致する用紙情報等の対象条件がない場合には、適正範囲内か否かの判定は省略し、適正範囲内であると見做すようにしてもよい。
制御部21は、ステップS102で取得した規制板位置(長さL1)が、この451.3以上、451.7以下であれば、適正範囲内であり、適正と判定する。一方で、適正範囲内に含まれない場合には、適正範囲外、すなわち適正でないと判定する。この判定テーブルに規定されている適正範囲は、用紙情報毎に設定されている。基本的には、用紙の剛性が高いほど、適正範囲の上限値・下限値は高く、剛性が低いほど、上限値・下限値は低く設定している。具体的には、用紙種類に関しては、普通紙に比べてコート紙は、剛性が高いので隙間が狭いと給紙不良が発生し易い。そのため、普通紙に比べて、コート紙の方が適正範囲の下限値を大きく設定している(適正範囲を狭く(なお、図8では具体的数値の記載を省略している))。また、坪量(斤量)に関しても同様に、厚い用紙の方が、剛性が高いので、坪量の大きい用紙の方が、小さい用紙に比べて適正範囲の下限値を大きく設定している。
制御部21は、判定結果を、画像形成装置30等に出力したり、判定結果を自装置の表示部24、または画像形成装置30の操作表示部34(例えば後述の図12~図14)に表示したりして終了する。
このように、第1の実施形態においては、給紙トレイ250上の規制板の位置を検出する規制板位置検出部23と、用紙種類、および用紙特性の少なくとも一方が含まれる用紙情報を取得する用紙情報取得部と、規制板位置検出部23により検出した位置情報と、用紙情報取得部により取得した用紙情報に基づいて、規制板の位置が適正範囲か否かを判定する判定部211と、を備える。これにより、規制板の位置が固定される給紙装置において、様々な用紙種類または用紙特性に対して、規制板の位置が適正でないことにより生じる給紙不良の発生を低減できる。
(第2の実施形態における規制板の位置の判定処理)
図9は、第2の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。第2の実施形態においては、以下に示すように、さらに環境情報と補正量を加味して、判定処理を行う。
(ステップS200~S204)
制御部21は、ステップS200~S204を実行し、規制板の位置、および用紙情報を取得する。これらの処理は、図7のステップS100~S104にそのまま対応する処理であり、説明を省略する。
(ステップS206)
制御部21は、環境情報を取得する。この環境情報は、温湿度センサー27が検知する装置内部の湿度情報である。
(ステップS208)
制御部21は、記憶部22に記憶している補正量を取得する。この補正量は、予めユーザーが操作表示部34を通じて設定したものである。この補正量の適用場面は、例えば、適正範囲内にある場合であっても、規制板が狭い場合に発生する給紙不良や、規制板が広い場合に発生する用紙が斜めに搬送されることに起因する、画像曲り等の給紙不良が発生した場合に、ユーザーは、補正量を設定することにより、これらの給紙不良が発生しづらくなる方向に適正範囲をシフトさせる。この補正量は、以下に説明する設定画面等により設定できる。
操作表示部34、および制御部31は協働することで調整値受付部として機能し、以下のような設定画面を表示する。図10は、操作表示部34に表示される適正範囲に関する補正量を受け付ける設定画面341の例である。ユーザーは、欄86のプルダウンボタンを操作することで、補正量の対象条件となる給紙トレイ250、350の選択、および紙種、坪量の設定、および幅方向(CD)、および搬送方向(FD)の各上限値・下限値の補正値を設定できる。欄86の設定値を適用する場合には、OKボタン89を操作し、適用しない場合にはキャンセルボタン88を操作する。また、対象条件に対して補正量の機能をOFFする場合にはOFFボタン87を操作する。
(ステップS210)
制御部21の判定部211は、記憶部22に予め記憶されている判定テーブルを参照し、ステップS204~S208で取得した用紙情報および環境情報(以下、これらを「対象条件」ともいう)、ならびに補正量の条件下において、ステップS202で取得した規制板位置が適正範囲内であるか否かを判定する。
図11は、判定テーブルの例である。この判定テーブルに規定されている適正範囲は、用紙情報、および環境情報毎に設定されている。用紙種類、坪量に関しては上述のように剛性が高い用紙ほど、適正範囲の上限値・下限値は高く、剛性が低いほど、上限値・下限値は低く設定している。また湿度に関しては高湿度の場合には用紙が吸湿することで剛性が低下するので、上限値・下限値は低くしている。また、低湿度の場合には、静電気の影響が出やすく、より給紙不良が発生し易いため、上限値・下限値は高くしている。また、この判定テーブルは、給紙トレイ250毎に持ち、適用されるテーブルである。例えば、給紙トレイのタイプ(搬送方式、最大積載量)で適正範囲が異なる場合がある。
ステップS204で取得した用紙情報が、図6の欄81で示した様な「厚紙3(普通紙)」、「坪量:257以上」で、用紙サイズが「SRA3」で、環境情報が高湿度であれば、補正前の適正範囲は下限451.0、上限451.4(図11の矩形破線)である。ここで、高湿度は、湿度65%RH以上で、低湿度は35%RH未満であり、中湿度は、これらの間の湿度である。
これにステップS208で取得した補正量を加算する。例えば、図10の補正値(下限限値-0.2、上限値+0.3)が適用された場合、補正後の適正範囲は、下限449.8、上限451.7となり、この補正後の適正範囲と、ステップS202で取得した規制板位置(L1)を比較し、適正範囲内か適正範囲外を判定し、さらに適正範囲外であれば、適正範囲よりも狭いか広いかを判定する。
(ステップS212)
制御部21は、ステップS210の判定結果が適正範囲内であれば処理をステップS214に進め、適正範囲外で狭い側であれば処理をステップS216に進め、広い側であれば処理をステップS218に進める。なお、例外処理として、判定テーブルに一致する用紙情報等の対象条件がない場合には、適正範囲内か否かの判定はスキップし、適正範囲内であると見做し、このステップS212では、処理をステップS214に進める。
(ステップS214~S218)
通知部212は、ステップ214~S218の通知を行い、図9の処理を終了する(エンド)。この通知は、以下に説明するように通信部29と協働することで制御部31を介して操作表示部34により判定結果をユーザーに通知する。なお、通知部212は、操作表示部34とともに、あるいはこれに代えて表示部24のLEDにより、適正範囲内、または範囲外であることを示すようにしてもよい。
図12は、ステップS214で表示する操作表示部34に表示した通知画面342の例であり、一対の規制板252b、252dの間隔(L1)が適正である旨のガイド情報を通知している。図13は、ステップS216で通知する操作表示部34上の通知画面343の例であり、一対の規制板252b、252dの間隔(L1)を広げる旨のガイド情報を通知している。図14は、ステップS218で通知する操作表示部34上の通知画面344の例であり、一対の規制板252b、252dの間隔(L1)を狭める旨のガイド情報を通知している。なお、図14では、用紙束の再セットを促す旨の通知をしてもよい。規制板位置が広い場合には、セットされた用紙端の端面が揃っていない状態で載置板に載置され、これに合わせて(突き当てて)規制板が調整されたために適正範囲よりも広くなっている可能性がある。
このように、第2の実施形態においては、給紙トレイ250上の規制板の位置を検出する規制板位置検出部23と、用紙種類、および用紙特性の少なくとも一方が含まれる用紙情報を取得する用紙情報取得部と、環境情報取得部と、規制板位置検出部23により検出した位置情報と、用紙情報取得部により取得した用紙情報、および環境情報に基づいて、規制板の位置が適正範囲内か否かを判定する判定部211と、を備える。これにより、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、さらに環境情報、および/または補正量を加味することで、より適切に規制板の位置を判定でき、ひいては、給紙不良の発生をより低減できる。
なお、以上で説明した第1、第2の実施形態では、用紙情報として紙種、および坪量を用いる例を説明したが、これに限られず、メディア検知装置50が測定した用紙特性を用いてもよい。例えば判定テーブルに用紙特性と適正範囲を関連づけておき、用紙特性に応じて、規制板位置が適正範囲内であるか否かを判定する。この用紙特性には、表面平滑度、用紙厚、含水量、等がある。表面平滑度、用紙厚、および含水量はそれぞれ、上述したメディア検知装置50の表面性検出部、紙厚検出部、および含水率検出部により検知できる。
(第3の実施形態における規制板の位置の判定処理)
次に、図15から図19を参照し、第3の実施形態における規制板の位置の判定処理について説明する。
図15は、第3の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。図16および図18は、図15の処理のサブルーチンフローチャートである。図17は、ジャム履歴データの例であり、図19は、判定テーブルの更新処理の具体例を示す図である。第3の実施形態においては、以下に説明するようにジャムの履歴を管理し、発生したジャムの状況により、規制板の位置が適正範囲内か否かを判定する。
(ステップS300)
ここでは、画像形成装置30の制御部31は、スタートボタンが押される等の開始指示により、印刷ジョブに応じたプリントをスタートさせる。
(ステップS302)
制御部31は、プリント終了したか否か、例えば、印刷ジョブの最終頁を印刷した用紙90が排出され、画像形成システム1000のプリント動作が停止したか否かにより判定する。プリントが終了すれば(YES)、処理を終了し(エンド)、終了していなければ、処理をステップS304に進める。
(ステップS304)
制御部31、および制御部21は協働して、用紙90のジャムが発生したか否かを判定し、発生すれば(YES)、処理をステップS306に進め、未発生(NO)であれば処理をステップS302に戻す。制御部21は、センサーS2、S4、S5の出力により、所定タイミングで用紙90の有無を検知する/しないにより、給紙装置20内でジャムが発生したことを判定する。また制御部31は、搬送路に配置したセンサー11-1xの出力により画像形成装置30内でジャムが発生したことを判定する。なお、ラインセンサーであるセンサーS11により、用紙90の斜行、片寄り量を検出し、閾値(許容幅)よりも大きい場合には、搬送不良が発生したと見做して、ジャムをカウントするようにしてもよい。
(ステップS308~S312)
制御部21は、ステップS308~S312を実行し、規制板の位置、用紙情報、および環境情報を取得する。これらの処理は、図9のステップS202~S206にそのまま対応する処理であり、説明を省略する。
(ステップS314)
ここでは、制御部21は、ステップS304で発生したジャムの分類、およびジャム履歴データへの蓄積処理を行う。図16は、この分類および蓄積処理(ステップS314)を示すサブルーチンフローチャートである。
(ステップS400)
制御部21は、発生したジャムが、給紙ジャム(未給紙ジャム)であるか否かを判定する。またエアー搬送方式の給紙トレイ250cであれば、さらに未吸着ジャムであるか否かを判定する。ここで「未給紙ジャム」とは、給紙を開始してから所定時間内に用紙90が給紙されないことをセンサーS2(図3(a)参照)により検出した場合である。「未吸着ジャム」とは、給紙を開始してから所定時間内に給紙ベルト35aに用紙90が吸着されないことをセンサーS4(図5参照)により検出した場合である。
(ステップS402)
制御部21は、発生したジャムが、用紙片寄り、または用紙曲りジャムか否かを判定する。これは画像形成装置30の制御部31が搬送路に配置したラインセンサーであるセンサーS11により、閾値(許容幅)よりも大きい用紙90の斜行、片寄り量を検出した場合である。実際に用紙90の搬送路内での詰まりによる停止が発生しない場合にもジャムが発生したと判定する。この制御部31による判定結果は、制御部21に送られる。
(ステップS404、S406)
制御部21は、ステップS404では、発生したジャムを第1類(狭すぎる)と判定(分類)し、ステップS406では、第2類(広すぎる)と判定(分類)し、ジャム履歴データに蓄積する。
図17は、ジャム履歴データの例であり、ステップS404,S406それぞれでの蓄積処理の例を示している。ジャム履歴データは、ステップS308~S312で取得した給紙トレイ、用紙サイズ、紙種、および坪量、湿度、および規制板位置に関連づけて、対応する区分に蓄積される。例えば、ステップS404では、図17の吹き出し(「ステップS404の処理」)に示す、その時の規制板位置(例えばL1=450.0)に応じた「449.6~450.0」の区分にインクリメント(発生回数を+1加算)する。
(ステップS408)
制御部21は、ステップS304で発生したジャムを、ジャム履歴に蓄積しない。これは、給紙トレイ250上の規制板の位置の調整の適否に関連しないジャムと推定されるからである。以上で図16の処理を終了し、メインフローの図15に戻り、ステップS316以下の処理を行う。
(ステップS316)
ここでは、制御部21は、ステップS314で蓄積、更新したジャム発生回数が閾値(例えば2回)を超えたか否かを判定する。図17に示す例では、ステップS404の処理では、3回となり、閾値の2回を超えたので(YES)、処理をステップS318に進める。一方で、閾値を超えていなければ処理を終了する(エンド)。
(ステップS318)
ここでは、制御部21は、ステップS316での判定に基づいて、判定テーブルの更新処理を行う。図18は、この更新処理(ステップS318)を示すサブルーチンフローチャートである。
(ステップS500)
制御部21は、ステップS314で判定したジャムの分類が、第1類か第2類かを判定する。第1類のジャム(狭すぎる)であれば処理をステップS502に進め、第2類のジャム(広すぎる)であれば処理をステップS506に進める。
(ステップS502)
ここでは、制御部21は修正値を算出する。具体的にはステップS404で蓄積した区分の規制板位置の区分上限値(最大値)に対して所定値、例えば規制板位置検出部23の分解能に等しい0.1mmを加算し、修正後の値を算出する。例えば図17に示した例であれば、区分上限値「451.0」(図17では矩形破線d1で示す)に対して0.1mmを加算した451.1mmとなる。
(ステップS504)
ここでは、制御部21は、該当する対象条件(紙種情報、環境情報)の適正範囲の下限値を、ステップS502で算出した修正値で更新する。図19は、更新処理が適用される判定テーブルを示す図である。この図19は図14に対応する。
図19に示すように、制御部21は、ステップS404の区分と同じ対象条件(トレイ3、SRA3、普通紙、257以上、高湿度)に対して修正値(451.1)で下限値を更新する。更新した判定テーブルは、記憶部22に記憶される。
(ステップS506)
ステップS502と同様に、ここでは、制御部21は修正値を算出する。具体的にはステップS406で蓄積した区分の規制板位置の区分下限値(最小値)に対して所定値、例えば0.1mmを減算し、修正後の値を算出する。例えば図17に示した例であれば、区分下限値「451.7」(図17では矩形破線d2で示す)に対して0.1mmを減算した451.6mmとなる。
(ステップS508)
図19に示すように、ここでは制御部21は、ステップS406の区分と同じ対象条件(トレイ3、SRA3、普通紙、257以上、中湿度)に対して修正値(451.6)で上限値を更新する。更新した判定テーブルは、記憶部22に記憶される。以上で図18の処理を終了し、メインフローの図15に戻る。以降は、更新後の判定テーブルを用いて、図7、または図9の判定処理を実行する。
このように第3の実施形態においては、センサーS2、S4、S1x等のジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、給紙トレイにおける規制板の位置情報、および用紙の用紙情報に関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、記憶部のジャム履歴から、判定テーブルの前記適正範囲を更新し、更新後の該適正範囲から適正範囲内か否かを判定する。より具体的には、ジャム履歴に基づいて、第1類(狭すぎる)のジャムが閾値回数以上発生するようにあれば適正範囲の下限を大きくし、狭い側のジャムが発生し難い方向に判定テーブルを更新する。また、第2類(広すぎる)のジャムが閾値回数以上発生するようであれば適正範囲の上限を小さくし、広い側のジャムが発生し難い方向に判定テーブルを更新する。これにより、第1、第2の実施形態と同様の効果が得られるとともに、適正範囲を適切に修正することで、より適切に規制板の位置を判定でき、ひいては、給紙不良の発生をより低減できる。
(各変形例)
(変形例1)ジャム発生回数により規制板の位置が適正範囲内か判定してもよい。上述の第3の実施形態においては、ジャム履歴データ(図17)においては、ジャム発生回数が閾値以上になることで判定テーブルを更新したが、変形例1においては、直接的に適正範囲外であると判定する。例えば、閾値回数以上のジャムが発生した場合には、すなわち、図15のステップS316でYESの場合には、現時点の規制板位置は、適正範囲外であると判定する。また、適正範囲外と判定した場合に、発生したジャムの分類に応じて、狭い側、または広い側かを判定するようにしてもよい。
(変形例2)第3の実施形態においては、未給紙ジャム(給紙ジャム)のみで判定するようにしてもよい。すなわち第1類のジャム(狭すぎる)のみ、履歴を蓄積する。具体的には、図16のステップS406の第2類のジャム(広すぎる)では、ステップS408と同様に、ジャム履歴は蓄積せずに廃棄する。
(変形例3)また、第3の実施形態においては、ジャム履歴はジャム発生回数が、閾値以上となることで、判定テーブルの適正範囲の更新を行った。これに代えて、ジャムの発生頻度または発生率、すなわち直近の所定プリント枚数の区間での発生回数または発生率で判定テーブルの更新処理を行うようにしてもよい。
(変形例4)さらに、第3の実施形態においては、給紙トレイ、用紙情報、および環境情報を用いてジャム履歴データを区分化して蓄積したが、このうち、環境情報を省略してもよい。
(変形例5)また、第2、第3の実施形態においては、環境情報としては、温湿度センサー27が検知した湿度を用いたが、これに代えて温度、または湿度とともに温度を用いてもよい。また、温湿度センサー27は、装置内部ではなく、機外(周辺)の温湿度を測定するように構成してもよい。温度特性としては、温度が高い程、用紙90を給紙する際に、規制板との摩擦抵抗が大きくなるので、適正範囲は広い側にシフトする。
(第4の実施形態)
図20は、第4の実施形態における規制板の位置調整時の判定処理を示すフローチャートであり、図21は、判定結果の通知画面の例である。以下、これらの図20、図21を参照し、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態においては、図12、図13のような通知をユーザーに行った場合、その後のユーザーによる規制板位置の調整状態をリアルタイムに示すものである。
(ステップS600)
制御部21は、給紙トレイ250が引き出された場合には、処理をステップS602に進める。給紙装置20の本体から給紙トレイ250が引き出されたこと、および再びセット(装填)されたことは、センサーS3(図3(a)参照)により検知できる。
(ステップS602)
前回の適正範囲判定結果を取得する。判定結果には「NG(範囲外)」と「OK(範囲内)」がある。これは後述のステップS618で記憶されたものである。ステップS618を経由していない場合、例えば電源投入直後では、初期値として「NG」の判定結果が記憶されている。
(ステップS604)
制御部21は、ステップS600で引き出された対象の給紙トレイ250が再び本体にセットされれば(YES)、処理を終了する(エンド)。一方で、セットされていなければ(NO)、処理をステップS606に進める。
(ステップS606)
制御部21は、規制板位置検出部23により、対象の給紙トレイ250上の規制板252の位置を検出し、位置の変化があれば(YES)、処理をステップS608に進める。具体的には、ユーザーが調整機構254(図4参照)により規制板252の動かすことにより、規制板252の位置が変化する。一方で、変化がなければ(NO)、処理をステップS604に戻す。
(ステップS608~S614)
制御部21は、ステップS606で検出した規制板位置情報を取得するとともに、用紙情報、および環境情報を取得し、適正範囲の判定処理を行う。このステップS608~S614の処理は、図9で示したステップS202~S210(S208を除く)の処理と同様である。判定テーブルを参照し、規制板位置が適正範囲内か否かを判定する。
(ステップS616)
制御部21は、ステップS614の判定結果(NGまたはOK)と、ステップS602で取得した判定結果とを比較し、結果が異なり変化があった場合(YES)、処理をステップS618に進め、変化がなければ(NO)、処理をステップS604に戻す。
(ステップS618)
ここでは、制御部21は、変化した後の状態、すなわち、ステップS614の判定結果を記憶部22に記憶する。
(ステップS620)
制御部21は、ステップS616での判定で、OKからNGへの変化であれば(YES)、処理をステップS622に進め、反対にNGからOKへの変化であれば(NO)、処理をステップS624に進める。
(ステップS622)
ここでは、制御部21は、通知部212により、ユーザーに適正範囲外である旨を通知する。例えば、通知部212により、画像形成装置30の操作表示部34を介して、ユーザーに、適正範囲外であること通知する。図21は、操作表示部34に表示する操作表示部34に表示した通知画面345の例であり、広い側の適正範囲外である旨を通知している。なお、通知の例としては、現在の調整値を数値として表示するようにしてもよい。また、位置的にユーザーが、給紙トレイ250上の規制板252を調整しながら操作表示部34の画面を確認することが難しい場合には、給紙装置20の各給紙トレイ250近くに設けた表示部24により表示したり、警告音を発したりしてもよい。
(ステップS624)
ここでは、制御部21は、通知部212により、ユーザーに適正範囲内である旨を通知する。ステップS622と同様に画像形成装置30の操作表示部34を介して、ユーザーに、適正範囲内であること通知する。
このように第4の実施形態においては、給紙トレイを引き出した状態において、ユーザーが調整機構により規制板を動かすことで、規制板の位置が、適正範囲内から範囲外になった時、または範囲外から範囲内になった時に、判定結果をユーザーに通知する。これにより、ユーザーは、規制板の適正な位置への調整を容易に行える。
(第5の実施形態)
図22は、第5の実施形態における規制板の判定タイミングを決定する処理を示すフローチャートである。
(ステップS700~S706)
制御部21、および制御部31は協働して、ステップS700~S706を実行し、プリントを開始し、実行中のジャム発生を監視し、ジャムが発生すればプリントを停止する。これらの処理は、図15のステップS300~S306にそのまま対応する処理であり、説明を省略する。
(ステップS708)
ここでは、制御部21は、ステップS704で発生したジャムの分類、およびジャム履歴データへの蓄積処理を行う。この処理は図3のステップS314(図16のサブルーチン)と同様の処理ではあるが、ステップS314と異なり、第1類(狭すぎる)でのみ、取得した対象条件(用紙情報、環境情報)および規制板位置の区分毎にカウントする。このカウントは、印刷ジョブ毎、または給紙トレイ250の抜き差し、もしくは用紙を補充する度にリセットするようにしてもよい。また、別の例として、このうち、環境情報を省略し、用紙情報と規制板位置の区分毎にカウントするようにしてもよい。
(ステップS710)
制御部21は、ステップS708で蓄積、更新したジャム発生回数が閾値(例えば2回)を超えたか否かを判定する。閾値を超えれば(YES)、処理をステップS712に進める。一方で、閾値を超えていなければ処理をステップS714に進める(エンド)。
(ステップS712)
制御部21は、適正範囲の判定開始タミングであると判定する。この状態は、図7のステップS100(YES)、図9のステップS200(YES)の状態に相当する。以下は、図7、図9等で示した規制板位置の適正範囲内か否かの判定を行う。
(ステップS714)
ここでは特に、規制板位置の適正可否の判定処理を開始させず、そのまま終了する(エンド)。
このように第5の実施形態では、ジャムの発生回数が閾値を超えることで規制板位置が適正範囲内か否かを判定する。これにより、適正なタイミングで、規制板位置の判定を行える。
なお、第5の実施形態では、ジャムの発生回数により判定タイミングを決定したが、これに代えて、ジャムの発生頻度または発生率が閾値を超えるか否かで判定タイミングを決定してもよい。
(第6の実施形態)
図23は、第6の実施形態における規制板の位置の判定処理を示すフローチャートである。第6の実施形態では、エアー搬送方式の給紙トレイ250cを用いる。
(ステップS800)
ここでは、画像形成装置30の制御部31は、スタートボタンが押される等の開始指示により、印刷ジョブに応じたプリントをスタートさせる。
(ステップS802)
印刷ジョブの実行の直前に、制御部21は、このステップS802を実行する。具体的には、制御部21は、ステップS608~S614の処理と同じ処理により、判定テーブルを参照し、給紙トレイ250cの規制板位置が適正範囲内か否かを判定する。
(ステップS804)
制御部21は、ステップS802の判定結果が適正範囲内であれば処理をステップS806に進め、適正範囲外で狭い側であれば処理をステップS808に進め、広い側であれば処理をステップS810に進める。
(ステップS806)
規制板位置が、適正範囲内であることから吸着ファンf1を含むエアー圧力生成部の動作条件を通常動作に設定し、この条件で起動させる。以降は、この速度でエアー圧力生成部を動作させて給紙動作を開始し、プリントを実行する。
(ステップS808)
規制板位置が、適正範囲外で狭い側であることから、吸着ファンf1(図5参照)等のエアー圧力生成部の動作条件を変更する。例えば、吸着ファンf1の風量を+10%増加に設定し、この条件で起動させ、以降は、給紙動作を開始し、プリントを実行する。これにより、通常よりも給紙ベルト35aの吸着力を強くし、未吸着の発生を抑制する。このときに、吸着ファンf1だけでなく、エアー圧力生成部としての他の送風ファンf2を増速したり、向きを変更したり、あるいは送風ファンf3を増速するようにしてもよい。
(ステップS810)
規制板位置が、適正範囲外で広い側あることから吸着ファンf1を含むエアー圧力生成部の動作条件を変更せず、通常動作に設定し、この条件で起動させる。以降は、この速度でエアー圧力生成部を動作させて給紙動作を開始し、プリントを実行する。
このように第6の実施形態においては、規制板の位置が適正範囲内でないと判定した場合に、エアー圧力生成部の出力を変更する。これにより、緊急的な対応として、規制板位置の調整をしなくても、規制板の位置が適正でないことにより生じる給紙不良の発生を低減できる。なお、この場合であっても、プリント動作中に、通知部212により、規制板の位置が適正でない旨をユーザーに通知するようにしてもよい。
以上に説明した給紙装置20、およびこれを備えた画像形成システム1000の構成は、上記の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。例えば、各実施例は、相互に組み合わせて適用してもよい。また、一般的な給紙装置、および画像形成システムが備える構成を排除するものではない。
1000 画像形成システム
20 給紙装置
21 制御部
211 判定部
212 通知部
22 記憶部
23、231、232 規制板位置検出部
24 表示部
250、250a、250b、250c 給紙トレイ
251 載置板
252、252a、252b、252c、252d 規制板
253 給紙部
2535 吸着ユニット
2536 先端送風部
f1、f2、f3 ファン(エアー圧力生成部)
254 調整機構
255 スライドレール
26 搬送部
261 搬送ローラー
27 温湿度センサー
29 通信部
S1、S2、S3、Sx センサー
30 画像形成装置
31 制御部
32 記憶部
33 画像形成部
34 操作表示部
350 給紙トレイ
353 給紙部
36 搬送部
39 通信部
40 後処理装置
50 メディア検知装置
90 用紙

Claims (21)

  1. 複数枚の用紙を積層した用紙束を載置する給紙トレイと、
    前記給紙トレイ上で移動可能であり前記給紙トレイ上の前記用紙束の端部を規制する規制板と、
    前記用紙束から用紙を順次給紙し、下流側の搬送路に送り出す給紙部と、
    前記規制板の位置を検出する規制板位置検出部と、
    用紙種類、および用紙特性の少なくとも一方が含まれる用紙情報、ならびに用紙サイズを取得する用紙情報取得部と、
    前記規制板位置検出部により検出した位置情報と、前記用紙情報取得部により取得した前記用紙情報、および前記用紙サイズに基づいて、前記規制板の位置が適正か否かを判定する判定部と、
    を備える給紙装置。
  2. さらに、環境情報として、装置内部の温度、および/または湿度を検出する環境検出部を備え、
    前記判定部は、さらに、前記環境検出部が検出した環境情報に基づいて、前記規制板の位置が適正か否かを判定する、請求項1に記載の給紙装置。
  3. さらに、前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部を備え、
    前記判定部は、前記ジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、用紙の前記用紙情報、および前記用紙サイズに関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、
    前記記憶部に記憶させた前記ジャム履歴から、前記規制板の位置が適正か否かを判定する、請求項1に記載の給紙装置。
  4. さらに、環境情報として、装置内部の温度、および/または湿度を検出する環境検出部と、
    さらに、前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部と、を備え、
    前記判定部は、前記ジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、用紙の前記用紙情報、および前記用紙サイズならびに前記環境情報に関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、
    前記記憶部の前記ジャム履歴から、前記規制板の位置が適正か否かを判定する、請求項1に記載の給紙装置。
  5. 前記発生情報は、前記給紙時のジャムの発生情報のみを用いる、請求項3または請求項4に記載の給紙装置。
  6. 前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板である、請求項1から請求項5のいずれかに記載の給紙装置。
  7. 前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板であり、前記ジャム履歴は、ジャムの発生情報から、前記一対の規制板の間隔が狭いことに起因する第1のジャムと、広いことに起因する第2のジャムに分類して、前記ジャム履歴として記憶する、請求項3から請求項5のいずれかに記載の給紙装置。
  8. 前記用紙情報、用紙サイズ、および前記規制板の適正範囲との対応付けを記憶した判定テーブルを記憶する記憶部を備え、
    前記判定部は、前記判定テーブルを参照し、前記規制板の位置が適正範囲に含まれる場合に、前記適正であると判定する、請求項1に記載の給紙装置。
  9. さらに、前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部を備え、
    前記判定部は、前記ジャム情報取得部が取得したジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、用紙の前記用紙情報、および前記用紙サイズに関連付けて前記記憶部にジャム履歴として記憶させ、
    前記判定部は、前記記憶部の前記ジャム履歴から、前記判定テーブルの前記適正範囲を更新し、更新後の該適正範囲から適正か否かを判定する、請求項8に記載の給紙装置。
  10. さらに、環境情報として、装置内部の温度、および/または湿度を検出する環境検出部と、
    前記給紙部による給紙時および/または前記搬送路を搬送している時の用紙のジャムの発生情報を取得するジャム情報取得部と、を備え、
    前記判定部は、ジャムの発生情報を、前記給紙トレイにおける前記規制板の前記位置情報、用紙の前記用紙情報および前記用紙サイズ、ならびに前記環境情報に関連付けて記憶部にジャム履歴として記憶させ、
    前記判定部は、前記記憶部の前記ジャム履歴から、前記判定テーブルの前記適正範囲を更新し、更新後の該適正範囲から適正か否かを判定する、請求項8に記載の給紙装置。
  11. 前記発生情報は、前記給紙時のジャムの発生情報のみを用いる、請求項9または請求項10に記載の給紙装置。
  12. 前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板である、請求項8から請求項11のいずれかに記載の給紙装置。
  13. 前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板であり、
    前記ジャム履歴は、ジャムの発生情報から、前記一対の規制板の間隔が狭いことに起因する第1類のジャムと、広いことに起因する第2類のジャムに分類して、前記ジャム履歴として記憶する、請求項9から請求項11のいずれかに記載の給紙装置。
  14. さらに、ユーザーによる補正量を受け付ける調整値受付部を備え、
    前記判定部は、前記適正範囲を、受け付けた前記補正量で補正した補正後の適正範囲により、適正か否かを判定する、請求項8から請求項13のいずれかに記載の給紙装置。
  15. 前記判定部による適正か否かの判定結果をユーザーに通知する通知部を、備える請求項1から請求項14のいずれかに記載の給紙装置。
  16. 前記給紙トレイは、さらに前記規制を保持する調整機構を備え、
    前記調整機構をユーザーが操作することにより前記規制板は移動、および固定が可能である、請求項1から請求項14のいずれかに記載の給紙装置。
  17. 前記判定部による適正か否かの判定結果をユーザーに通知する通知部を、備え、
    前記規制板は、用紙の搬送方向に直交する幅方向の端部を規制する一対の規制板であり、前記通知部では、前記規制板の位置が、適正範囲内よりも狭い場合には、前記一対の規制板の間隔を広げる旨のガイド情報を通知し、
    前記規制板の位置が、適正範囲内よりも広い場合には、前記一対の規制板の間隔を狭める旨、または前記載置板への用紙束の再セットを促す旨のガイド情報を通知する、請求項16に記載の給紙装置。
  18. 前記判定部による適正か否かの判定結果をユーザーに通知する通知部を、備え、
    ユーザーが前記調整機構により前記規制板を動かすことで、前記規制板の位置が、前記適正範囲内から範囲外になった時、または範囲外から範囲内になった時に、前記判定結果をユーザーに通知する、請求項16に記載の給紙装置。
  19. 前記判定部は、前記第1類のジャムが発生した回数または頻度が、所定の閾値を超えた時に、前記規制板の位置が適正か否かを判定する請求項7、または請求項13に記載の給紙装置。
  20. 前記給紙部は、前記載置板上の用紙束に対してエアーを吹き付け、および最上位の用紙をエアーによる吸着させるエアー圧力を生成するエアー圧力生成部を含む給紙部であり、
    前記判定部が、前記規制板の位置が適正でないと判定した場合に、前記エアー圧力生成部の出力を変更する、請求項1から請求項19のいずれかに記載の給紙装置。
  21. 請求項1から請求項20のいずれかに記載の給紙装置と、
    画像形成部を含み、前記給紙装置から給紙され、搬送路に搬送された用紙に画像形成する画像形成装置と、
    を備える画像形成システム。
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