以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
また、以下の実施の形態において、略平行等の表現を用いている。例えば、略平行は、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略平行は、本開示による効果を奏し得る範囲において平行という意味である。他の「略」を用いた表現についても同様である。
また、以下の実施の形態では、発光モジュールに対する光学部材をX軸プラス方向と規定し、アーム部に対する収容体をZ軸プラス方向と規定し、X軸プラス方向及びZ軸プラス方向と垂直な方向であり、図1の紙面右側をY軸プラス方向と規定する。そして、図2以降の各図に示す各方向は、図1に示す各方向に対応させて表示する。
以下、本開示の実施の形態に係る照明装置について説明する。
(実施の形態1)
<構成:照明装置1>
図1は、実施の形態1に係る照明装置1を例示した斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明装置1を例示した分解斜視図である。図3は、図1のIII-III線で照明装置1の灯具3を切断した場合の断面を例示した部分断面図である。
図1~3に示すように、照明装置1は、天井、壁等の造営材に取付けられる装置である。例えば、照明装置1は、スポットライト、ダウンライト等である。照明装置1は、所定の方向に向けて光を照射することで所定の方向を照明することができる装置である。
照明装置1は、取付板31と、筐体30と、アーム20と、ヒンジ部21と、灯具3とを備えている。
筐体30は、発光モジュール70に電力を供給するための配線が挿通される容器である。筐体30は、取付板31にネジ等の締結部材で締結されることで、取付板31に固定されている。筐体30は、金属製であり、例えば、アルミニウム、又は鉄等を主成分とした部材である。
取付板31は、造営材に設けられたスイッチボックスに取付けられ、スイッチボックスと対向するように造営材に固定される。取付板31は、筐体30を所定の姿勢で固定するための固定板である。取付板31は、例えば、アルミニウム、又は鉄等を主成分とした金属板、板状である樹脂製の部材等である。
アーム20は、Z軸方向に長尺な筒状体である。アーム20は、一端部が筐体30に接続され、かつ、他端部が灯具3に接続されることで、筐体30と灯具3とを接続する。これにより、アーム20は、灯具3を所定の姿勢で支持している。具体的には、アーム20の一端部は、Z軸方向を軸とした周方向に回動可能なように、筐体30に取付けられている。また、アーム20の他端部は、ヒンジ部21によって、灯具3に対して回動可能に取付けられている。アーム20の内部には、灯具3に電力を供給するための配線が挿通されている。アーム20は、金属製であり、例えば、アルミニウム、又は鉄等を主成分とした部材である。
灯具3は、アーム20の他端部に固定され、周囲を照明するための光を発する投光器である。灯具3は、収容体10と、発光モジュール70と、光学部材60と、透光カバー40と、支持部材50と、電源部75とを備える。
収容体10は、X軸方向に長尺な有底筒状の容器である。収容体10には、内部に2つの収容空間K1、K2が形成されている。具体的には、収容体10のX軸プラス方向側が開口し、収容体10のX軸マイナス方向側も開口している。収容体10のX軸プラス方向側の開口と収容体10のX軸マイナス方向側の開口との間における収容体10の収容空間K1、K2は、板状の隔壁部10cによって仕切られている。つまり、隔壁部10cは、X軸プラス方向側の収容空間K1と、X軸マイナス方向側の収容空間K2とを仕切っている。
また、収容体10は、アーム20が、収容体10の外周に連結されている。収容空間K2は、収容体10のX軸マイナス方向側に接続された、アーム20内の挿通路と連通している。収容空間K1、K2には、アーム20内の挿通路を挿通した配線が挿通されている。
本実施の形態では、収容体10は、第1収容体10aと、第1収容体10aのX軸マイナス方向側に配置される第2収容体10bとを有している。第1収容体10aは、第2収容体10bと一体的に連結されることで、灯具3の外郭を構成している。第1収容体10aは、収容空間K1と収容空間K2とを仕切る隔壁部10cを有している。第2収容体10bは、有底筒状の筐体であり、外周にアーム20が連結されている。
さらに、収容体10は、金属製であり、例えば、アルミニウム、又は鉄等を主成分とした部材である。収容体10は、発光モジュール70及び電源部75から発生した熱を放熱するヒートシンクとして機能する。つまり、発光モジュール70及び電源部75が隔壁部10cに取付けられているため、これらで発生した熱は、収容体10全体で放熱される。
発光モジュール70は、照明装置1が周囲を照明するための光を出射する。発光モジュール70は、光を放射状に発するLEDを有するモジュールである。発光モジュール70は、収容体10の内部形状(収容体10をX軸プラス方向から見た場合の形状)に応じた形状に形成され、本実施の形態では円板状である。
発光モジュール70は、ネジ等の支持部材によって隔壁部10cに固定されている。
発光モジュール70は、基板71と、複数の光源72とを有している。
基板71は、1以上の光源72を実装するための実装面を有している実装基板である。本実施の形態では、基板71は、略円板状に形成されている。基板71は、収容空間K1において、隔壁部10cの底部である取付面11(隔壁部10cのX軸プラス方向側の面)に、ネジ等の固定部材によって固定されている。なお、基板71には、LEDを発光させるために、直流電流を電源部75から受電する一対の電極端子(正電極端子及び負電極端子)が形成されている(不図示)。
基板71としては、例えば、アルミニウム又は銅等の金属材料からなる基材に絶縁被膜を施すことで得られるメタルベース基板、アルミナ等のセラミック材料の焼結体であるセラミックス基板、又は、樹脂材料をベースとする樹脂基板等が用いられている。なお、基板71は、プリント配線基板、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。
複数の光源72のそれぞれは、光源72の発光面が光学部材60のレンズ60aの入射面61と対向し、かつ、光源72の光軸がレンズ60aの入射面61と交差する姿勢となるように配置されている。本実施の形態では、複数の光源72のそれぞれは、光軸が照明装置1の中心軸Oと略平行となるように、収容体10の収容空間K1に配置されている。ここで、光軸とは、光源72が出射する光の主たる出射方向と略一致する直線であり、X軸方向と略平行である。
複数の光源72のそれぞれは、異なる色の光を発する複数の発光素子72aを有している。つまり、複数の光源72のうちの1つの光源72は、少なくとも複数色の光を発することができる。本実施の形態では、複数の光源72のそれぞれは、それぞれが異なる色の光を出射することが可能な複数の発光素子72aを有している。具体的には、複数の光源72のそれぞれは、赤色、緑色、青色及びその他の色の光を発する4つの発光素子72aを有している。つまり、複数の光源72のうちの1つの光源72は、複数色の光を含めた光を出射するこができ、赤色の光を発する発光素子72a(赤色発光素子)、緑色の光を発する発光素子72a(緑色発光素子)、青色の光を発する発光素子72a(青色発光素子)、及び、その他の色の光を発する発光素子72aを有している。本実施の形態では、他の色の光を発する発光素子72aは、黄色の光を発する。
図4は、照明装置1から出射された光が光照射面に照射されたときの、光照射面の様子と、複数の光源72のそれぞれが出射した光の色の様子とを例示した模式図である。図4では便宜上、レンズ60aだけを例示している。また、光源72は発光面を正面視した図であり、レンズ60aは側面から見た図であり、光照射面は正面視した図である。光照射面は、照射された光を半分だけ示し、斜線のハッチングの間隔が大きいほど照度が高いことを示している。
図4では、複数の光源72のうちの1つの光源72は、1つのレンズ60aに対応する4つの発光素子72aを有している。つまり、光源72は、それぞれ異なる色の光を出射する複数の発光素子72aが1つにパッケージ化されたモジュールである。このため、光源72は、1つで、赤色光R、緑色光G、青色光B及び黄色光Yの4色の単色光を出射することができる。4つの発光素子72aが出射したそれぞれ異なる色の光は、光学部材60の出射面63の中央部分から色が混ざり合った光である白色光が出射され、光学部材60の出射面63の外周端縁から色が十分に混ざりきらず、原色の色味のある光が出射される。
図5は、実施の形態1に係る照明装置1の複数の光源72とレンズ60aの輪郭とを例示した模式図である。図5では便宜上、レンズ60aだけを例示している。
図5では、複数の光源72は、光学部材60を構成する複数のレンズ60aと一対一で対応するように設けられている。具体的には、複数の光源72のそれぞれの発光面(つまり4つの発光素子72aの発光面を含む)は、複数のレンズ60aの入射面61と一対一で対向している。X軸方向に沿って見た場合、複数の光源72のそれぞれは、発した光が対応する入射面61に入射するように、入射面61と重なるように設けられている。このため、複数のレンズ60aは、仮想上の規定の環V1に沿って配置される。
図5に示すように、光源72は、基板71上において、対となるレンズ60aとともに仮想上の規定の環V1に沿って配置されるように、複数設けられている。複数の光源72のそれぞれは、例えば、X軸方向に沿って発光モジュール70を見た場合に、中心軸Oを中心とした仮想上の規定の環V1を形成するように配置される。本実施の形態では、複数の光源72のそれぞれの中心が規定の環V1と重なるように、中心軸Oを中心として、その周囲を囲むように(点対称となるように)5つの光源72が等間隔に配置されている。つまり、複数の光源72は、基板71の実装面において、全体視で多角形状又は円形状に配置されている。つまり、規定の環V1は、多角形状又は円形状である。本実施の形態では、規定の環V1は、円形状である。
また、複数の光源72のそれぞれにおいて、つまり1つの光源72単位の複数の発光素子72aが以下の条件を満たすように配置されている。
全ての光源72において、1つの光源72単位の複数の発光素子72aのうちの2つの発光素子72aは、規定の環V1の外周側に配置されている。また、外周側に配置された2つの発光素子72aの発光色のうちの1つは、黄色又は白色である。黄色の波長の光とは、黄色とみなせる光であり、例えば、波長550nm~590nmの光である。
また、全ての光源72において、1つの光源72単位の複数の発光素子72aのうちの2つの発光素子72aは、規定の環V1の内周側に配置されている。また、規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aが発した光は、規定の環V1の外周側に配置された2つの発光素子72aの光よりも赤色の波長の光を多く含んでいる。赤色の波長の光とは、赤色とみなせる光であり、例えば、波長625nm~780nmの光である。また、赤色の波長の光を多く含むとは、光照射面に照射された赤色の波長の光のスペクトルの光量が多いことを意味する。
また、光源72において、規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aの発光色のうちの1つは、赤色である。また、発光色が赤色である発光素子72a(赤色発光素子)の全光束は、規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aのうちのもう1つの発光素子72aの全光束よりも大きい。本実施の形態では、もう1つの発光素子72aは、青色発光素子である。
また、複数の光源72のそれぞれにおいて、規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aの全光束の和は、規定の環V1の外周側に配置された2つの発光素子72aの全光束の和よりも小さい。
これらのことから、規定の環V1の内周側には、少なくとも赤色発光素子が配置され、規定の環V1の外周側には、少なくとも黄色発光素子又は白色発光素子が配置される。図5では、複数の光源72のそれぞれにおいて、規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aは、青色発光素子と、赤色発光素子とである。また、規定の環V1の外周側に配置された2つの発光素子72aは、黄色発光素子と、緑色発光素子とである。
なお、本実施の形態では、黄色発光素子の光の出力(投入電流値)が最も大きく、次に緑色発光素子の光の出力、その次に赤色発光素子の光の出力、最後に青色発光素子の光の出力の順番である。なお、灯具3aから出射する光の色温度等の目標値によってこれらの光の出力は適宜設定されるため、上述の記載には一意に決まらない。
なお、本実施の形態では、色温度を3000Kに調節した場合において、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子、及び、黄色発光素子の光の出力の比率は、15:40:1:32としてもよい。
図1~図3に示すように、光学部材60は、透光性の光学制御部材である。光学部材60は、光源72が発した光が透光する複数のレンズ60aを有している。
複数のレンズ60aのそれぞれは、複数の光源72のそれぞれと一対一で対向するように配置されているハイブリッドレンズである。本実施の形態では、複数のレンズ60aのそれぞれは、円錐台状をなし、光源72と対向する側に、光源72から遠ざかる方向に窪む凹部が形成されている。複数のレンズ60aのそれぞれは、光源72の発光面と対向して凹部の底面及びその周囲の側面である入射面61と、レンズ60a内部に入射された光を反射する面であり、レンズ60aの外周側面を構成する反射面62と、入射面61よりレンズ60a内部に入射された光、及び、入射面61よりレンズ60a内部に入射されて反射面62で反射された光を出射する出射面63とを有している。出射面63は、光学部材60におけるX軸プラス方向側の面に含まれ、配光制御された光を出射するための面である。
本実施の形態では、複数のレンズ60aは、複数の光源72と一対一で対応しているため、複数の光源72の配置に準じて、中心軸Oを中心として、その周囲を囲むように等間隔に配置されている。本実施の形態では、複数のレンズ60aも5つ設けられている。
光学部材60は、収容体10の内部形状に応じた形状に形成され、例えば、円板状である。光学部材60は、収容体10の収容空間K1に収容されている。光学部材60は、発光モジュール70の光源72と対向する位置であり、発光モジュール70の光源72が発する主たる光の光軸上に設けられる。光学部材60は、レンズ支持部65によって発光モジュール70を覆うように収容体10に固定されている。
なお、光学部材60は、発光モジュール70から入射された光を透光させて、光の向きを制御して光を出射させる配光制御機能を有していてもよい。例えば、光学部材60は、フレネルレンズ等であってもよい。
光学部材60は、例えばアクリル樹脂(PMMA:Polymethyl methacrylate)、ポリカーボネート等の透明樹脂材料、又は、ガラス材料等の透明材料によって形成される。
透光カバー40は、透光性の部材である。透光カバー40は、例えばPMMA、ポリカーボネート等の透明樹脂材料、又は、ガラス材料等の透明材料によって形成される。透光カバー40は、支持部材50に固定されることで、収容体10のX軸プラス方向側の開口を封止する蓋の役割を果たす。透光カバー35は、光学部材60と対向する位置、つまり、発光モジュール70が発する主たる光の光軸上(X軸プラス方向上)に設けられる。透光カバー35は、光学部材60を透光した発光モジュール70が発した光をさらに透光させ、透光した光を灯具3の外側に出射させる。
支持部材50は、収容体10のX軸プラス方向側の開口を覆うように、光学部材60を当該開口に取付けた状態で保持するための環状をなした部材である。支持部材50は、収容体10に取付けられたときに、光学部材60のX軸プラス方向側を覆うことができる。
電源部75は、発光モジュール70に電力を供給する電源回路が内蔵されたモジュールである。電源部75に内蔵された電源回路は、電源部75に接続された配線から供給された直流電流を、リード線を介して発光モジュール70の複数の光源72に供給する。
電源部75は、収容体10内の隔壁部10cにおいて、発光モジュール70と反対側の取付面に配置される。つまり、電源部75は、隔壁部10cのX軸マイナス方向側の面に取付けられる。
<光照射面>
このような照明装置1では、図4に示すように、光源72の複数の発光素子72aのそれぞれから出射した光は、光学部材60のレンズ60aに入射する。このとき、光源72において規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aのそれぞれが発した光は、光学部材60の入射面61に入射して出射面63から出射される場合、光学部材60の出射面63の端縁側から出射される。例えば、図4の左側のレンズ60aでは、破線で示される青色光及び一点鎖線で示される赤色光が出射面63の端縁側から出射され、図4の右側のレンズ60aでは、実線で示される黄色光及び二点鎖線で示される緑色光が出射面63の端縁側から出射される。
図4のAでは、規定の環V1の内周側に配置された青色発光素子と赤色発光素子とが出射したそれぞれの光が光照射面に照射された色混ざりの様子(結像した光)を示し、図4のBでは、規定の環V1の外周側に配置された黄色発光素子と緑色発光素子とが出射したそれぞれの光が光照射面に照射された色混ざりの様子(結像した光)を示している。規定の環V1の内周側に配置された青色発光素子及び赤色発光素子が出射した光は、規定の環V1の内周側に配置された黄色発光素子及び緑色発光素子が出射した光よりも広い範囲に照射されることになる。
このため、光照射面において破線で示す色混ざりし難い領域に、青色発光素子が出射した青色光と、赤色発光素子が出射した赤色光とが結像した光が照射され(図4のA)、黄色発光素子が出射した黄色光と、緑色発光素子が出射した緑色光とがほとんど照射されない(図4のB)。つまり、灯具3から出射されて光照射面に照射された光は、その輪郭の外周端縁側(光の境界部分)が十分に色混ざりされておらず、規定の環V1の内周側に配置された2つの発光素子72aの色味が現れやすい(色ムラが現れやすい)。
また、光学部材60の出射面63の外周端縁以外の内周側から出射された光は、色混ざりしやすいため、灯具3から出射されて光照射面に照射されると、その輪郭の内周側において十分に色混ざりされており、色ムラが現れ難い。
また、本実施の形態の照明装置1において、規定の環V1の内周側に配置された発光素子72aは、赤色発光素子及び青色発光素子であり、赤色発光素子の全光束は青色発光素子の全光束よりも大きいため、光照射面に照射された光の輪郭の外周端縁側が赤みを帯びた光となる。つまり、光照射面において、破線で示す色混ざりし難い領域では、赤色発光素子が出射した赤色光が強調される。このため、光照射面に照射された光の中央部分から外周端縁に向かって次第に色温度が低下し、かつ、暗くなるように見える。色混ざりし難い領域が存在していても、光照射面に照射された光の見た目として、違和感を軽減することができる。
本実施の形態の照明装置1と従来の照明装置とを用いて光照射面に光を照射した様子を図6に示す。
図6は、光照射面である壁面と対向するように本実施の形態の照明装置1の光を照射させたときの照明態様(図6のb、d)と、光照射面である壁面に沿って従来の照明装置の光を照射させたときの照明態様(図6のa、c)とを例示した図である。
図6のbでは、濃いドットのハッチングで示すように、光照射面の中心ほど色温度が低く、薄いドットのハッチングで示すように、光照射面の輪郭の外周端縁ほど色温度が高くなっている。また、図6のdでも、濃いドットのハッチングで示すように、光照射面の中央部分ほど色温度が低く、薄いドットのハッチングで示すように、光照射面の輪郭の外周端縁ほど色温度が高くなっている。
図6のb、dの場合では、光照射面に違和感を覚えてしまう。
一方、図6のaでは、薄いドットのハッチングで示すように、光照射面の中心ほど色温度が高く、濃いドットのハッチングで示すように、光照射面の輪郭の外周端縁ほど色温度が低くなっている。また、図6のcでも、薄いドットのハッチングで示すように、光照射面の中央部分ほど色温度が高く、濃いドットのハッチングで示すように、光照射面の輪郭の外周端縁ほど色温度が低くなっている。
図6のa、cの場合では、光照射面に違和感を覚え難い。
<作用効果>
次に、本実施の形態における照明装置1の作用効果について説明する。
例えば、従来の照明装置では、複数の光源を周上に並べて配置した場合、レンズを介して光照射面に照射された光は、その輪郭において内側と外周端縁側とで色味が異なってしまうことがある。複数の光源のそれぞれにおいて、発する光の色がそれぞれ異なる複数の発光素子を用いた場合、レンズに対する結像位置が光の色ごとに異なるため、レンズを介して光照射面に照射された光は、その輪郭において内側では混色されやすいが、外側では混色され難く、色ムラが生じてしまうことがある。このため、複数の光源のそれぞれにおける複数の発光素子の配置によっては、出力の高い発光素子が発した光が、光照射面に照射された光の輪郭の外周端縁側に照射されてしまうことがある。この場合、光の輪郭の外周端縁側の照度が高くなり、かつ、色味も強調されてしまうため、不自然な配光になってしまうことがある。
そこで、上述したように、本実施の形態の照明装置1は、異なる色の光を発する複数の発光素子72aを有する光源72と、光源72が発した光が透光するレンズ60aとを備える。また、光源72は、規定の環V1に沿って配置されるように、複数設けられる。そして、複数の光源72のそれぞれにおいて、規定の環V1の内周側に配置された発光素子72aの全光束の和は、規定の環V1の外周側に配置された発光素子72aの全光束の和よりも小さい。
これによれば、複数の光源72を規定の環V1に沿って並べて配置した場合、規定の環V1の内周側に配置された発光素子72aの全光束の和は、規定の環V1の外周側に配置された光源72の全光束の和よりも小さくすることができる。これにより、光照射面に照射された光の輪郭の外周端縁側は、当該光の輪郭の内周側よりも照度が低くなり、照度が低くなることで色味も強調されなくなるため、光の輪郭の中心部から離れるにつれて次第に暗くなるような光照射面を形成することができる。
したがって、この照明装置1では、光照射面に照射された光の輪郭の内側の照度を外側の照度よりも高くすることができるとともに、光照射面に照射された光の輪郭の内側と外周端縁側とで生じる色味の違和感を抑制することができる。その結果、光照射面に照射された光は、光の輪郭の内側から外側に向かって次第に色温度が低下し、かつ、明るさが暗くなるような自然な光照射面を形成することができる。
また、本実施の形態の照明装置1は、異なる色の光を発する複数の発光素子72aを有する光源72と、光源72が発した光が透光するレンズ60aとを備える。また、光源72は、規定の環V1に沿って配置されるように、複数設けられる。そして、複数の光源72のそれぞれにおいて、複数の発光素子72aのうちの2つの発光素子72aは、規定の環V1の外周側に配置される。そして、外周側に配置された2つの発光素子72aの発光色のうちの1つは、黄色又は白色である。
これによれば、光照射面に照射された光の輪郭の内側を黄色又は白色の光で照らすことができるため、光照射面における光の輪郭の内側の色温度及び照度を高くすることができる。このため、光照射面の中央部分ほど、色温度が高くかつ明るく照らすことができる。
したがって、この照明装置1では、光照射面に照射された光の輪郭の内側の照度を外側の照度よりも高くすることができるとともに、光照射面に照射された光の輪郭の内側と外周端縁側とで生じる色味の違和感を抑制することができる。その結果、光照射面に照射された光は、光の輪郭の内側から外側に向かって次第に色温度が低下し、かつ、明るさが暗くなるような自然な光照射面を形成することができる。
また、本実施の形態の照明装置1は、異なる色の光を発する複数の発光素子72aを有する光源72と、光源72が発した光が透光するレンズ60aとを備える。また、光源72は、規定の環V1に沿って配置されるように、複数設けられる。そして、光源72において、複数の発光素子72aのうちの2つの発光素子72aは、規定の環V1の内周側に配置される。そして、内周側に配置された2つの発光素子72aが発した光は、外周側に配置された2つの発光素子72aの光よりも赤色の波長の光を多く含む。
これによれば、光照射面に照射された光の輪郭の外側に赤色の光を多く照射することができるようになる。この場合、光照射面に照射された光の輪郭の内側から外側に向かって次第に色温度が低下し、かつ、暗くなるように見える。例えば、この照明装置1では、ハロゲン電球等によって照射された光照射面と同様の光照射面を形成することができるため、違和感を与え難い配光を実現することができる。
したがって、この照明装置1では、光照射面に照射された光の輪郭の内側の照度を外側の照度よりも高くすることができるとともに、光照射面に照射された光の輪郭の内側と外周端縁側とで生じる色味の違和感を抑制することができる。その結果、光照射面に照射された光は、光の輪郭の内側から外側に向かって次第に色温度が低下し、かつ、明るさが暗くなるような自然な光照射面を形成することができる。
また、本実施の形態の照明装置1の複数の光源72のそれぞれにおいて、規定の環V1の内周側に配置された発光素子72aの全光束の和は、規定の環V1の外周側に配置された発光素子72aの全光束の和よりも小さい。
これによれば、複数の光源72を規定の環V1に沿って並べて配置した場合、規定の環V1の内周側に配置された発光素子72aの全光束の和は、規定の環V1の外周側に配置された光源72の全光束の和よりも小さくすることができる。これにより、光照射面に照射された光の輪郭の外周端縁側は、当該光の輪郭の内周側よりも照度が低くなり、照度が低くなることで色味も強調されなくなるため、光の輪郭の中心部から離れるにつれて次第に暗くなるような光照射面を形成することができる。
また、本実施の形態の照明装置1において、複数の光源72のそれぞれは、赤色、緑色、青色及びその他の色の光を発するLED素子を有している。そして、複数の光源72は、全体視で多角形状又は円形状に配置される。
これによれば、少なくとも4色の光を用いることで、光照射面に照射する光の色味を調節することができるようになる。
また、本実施の形態の照明装置1において、複数の発光素子72aのうちの2つの発光素子72aは、規定の環V1の内周側に配置される。また、光源72において、内周側に配置された2つの発光素子72aの発光色のうちの1つは、赤色である。そして、発光色が赤色である発光素子72aの全光束は、内周側に配置された2つの発光素子72aのうちのもう1つの光源72の全光束よりも大きい。
これによれば、光照射面に照射された光の輪郭の内側から外側に向かって次第に色温度が低下し、かつ、暗くなるような光照射面を実現することができる。
(実施の形態2)
<構成:照明装置1a>
本実施の形態に係る照明装置1aについて説明する。
図7Aは、実施の形態2に係る照明装置1aを例示した斜視図である。図7Bは、図7Aの照明装置1aのアーム110を180°回転させたときを例示した斜視図である。図8は、実施の形態2に係る照明装置1aを例示した分解斜視図である。図9は、図7AのIX-IX線で照明装置1aを切断した場合を例示した断面図である。
本実施の形態では、図7A~図9に示すように、照明装置1aの形状、アーム110の形状等が異なる点で実施の形態1と相違する。本実施の形態の照明装置1aの構成は実施の形態の照明装置1aの構成と類似し、同一の構成については同一の符号又は同一の名称を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
照明装置1aは、灯具3aと、アーム110と、軸部114と、突出部105とを備えている。
灯具3aは、発光モジュール170の光源172から照射された光を外部に照射する投光器である。
灯具3aは、配線190を介して電気的に接続される電源部175を備えている。本実施の形態では、灯具3aの収容体100に形成された挿通孔から内部に配線190を挿入し、電源部175のコネクタに電気的に接続させることで、灯具3aには、外部電源の電力が供給される。
また、灯具3aは、配線190を介して電気的に接続された操作部を操作することで、電源のオン・オフ等、つまり点灯と消灯とが切り替えられる。収容体100は、本体の一例である。なお、灯具3aが本体の一例であってもよい。
本実施の形態における灯具3aも、収容体100と、基板171及び光源172を有する発光モジュール170と、複数のレンズ160aを有する光学部材160と、支持部材150と、電源部175とを備えている。
また、灯具3aには、アーム110が回動可能に取付けられている。灯具3aに対するアーム110の傾斜角度を調節することで、灯具3aから出射する光の照射方向を調節することができる。このため、灯具3aは、アーム110によって、所望の姿勢で保持されるようになっている。
アーム110は、壁、天井、上台等の造営物に取付けられることで、灯具3aとともに所定の姿勢で造営物に固定される。
アーム110は、U字状をなした板状の部材であり、灯具3aのY軸プラス方向及びY軸マイナス方向の両側から灯具3aを挟むように、灯具3aの収容体100に取付けられている。アーム110は、例えば、鋼板等の金属板を曲げ加工することで形成することができる。
具体的には、アーム110は、底板部110aと、一対の側板部110bとを有している。
底板部110aは、板状をなし、Y軸方向に沿って長尺である。底板部110aは、造営物に直接的又は間接的に接続されることで取付けられる。つまり、底板部110aには、配線190との干渉を抑制するための略C字状の取付穴110eが複数形成されている。
一対の側板部110bは、板状をなし、所定の方向に沿って長尺である。一対の側板部110bは、底板部110aの両側から立ち上がり、灯具3aの収容体100の外周側面と接する位置まで延びている。つまり、一対の側板部110bにおける一方の側板部110bと他方の側板部110bとで、灯具3aの収容体100を挟むように設けられている。
また、灯具3aの収容体100において、一対の側板部110bとの対向する外周側面は、突出部105が締結される図11の締結穴部109のスペースを確保するとともに、灯具3aを好適に回動可能に支持することができるように平面となっている。
また、一対の側板部110bは、灯具3aの収容体100に対して回動可能に取付けられている。つまり、アーム110は、灯具3aを回動可能に支持することができるように設けられている。具体的には、アーム110は、一対の側板部110bのそれぞれに形成された挿通孔(不図示)を挿通した軸部114によって回動可能に軸支されているため、軸部114を軸心Oとして、灯具3aの収容体100に対して回動することができる。本実施の形態では、アーム110は、Y軸方向を軸心Oとした周方向に回動することができる。
軸部114は、一対の側板部110bにおいて灯具3aの収容体100と接する位置に形成されたそれぞれの挿通孔を挿通し、灯具3aの収容体100に締結されて固定されている。軸部114は、Y軸方向に沿って延びているため、Y軸方向を軸心Oとした周方向に灯具3aを回動させることができる。
また、一対の側板部110bの少なくとも一方には、灯具3aの収容体100と対向する位置に形成された円弧状の貫通孔113が形成されている。つまり、一対の側板部110bの少なくとも一方において灯具3aの収容体100と接する位置には、円弧状の貫通孔113が形成されている。貫通孔113は、軸部114の軸心Oを中心とした円弧上であり、アーム110に対して灯具3aが回動する際に、突出部105の回動軌跡を阻害しないように形成された切り欠きである。アーム110に対して灯具3aが軸部114の軸心Oを中心として回動すると、突出部105が貫通孔113の内部を移動する。また、貫通孔113は、円弧状に形成されているため、灯具3aがアーム110に対して回動しても、突出部105と接触することで、その回動範囲を規制することができる。
また、灯具3aの収容体100の外周側面には、突出部105が固定されている。突出部105は、灯具3aの収容体100から貫通孔113を挿通した状態で、収容体100の外周側面の外方向に延びている。つまり、突出部105は、灯具3aの収容体100において、貫通孔113と対向する位置に固定されている。
また、アーム110は、貫通孔113の形状である周方向に沿って表示された目盛り110cを有している。つまり、貫通孔113が形成された側板部110b、言い換えれば切り欠き部分には、アーム110に対する灯具3aの回動角度の目安値を示す目盛り110cが形成されている。アーム110に対して灯具3aが回動した場合、連動して突出部105も貫通孔113の範囲で移動するため、灯具3aの回動角度である傾き(光の照射角度)を示すことができる。光の照射角度は、例えば、水平面又は鉛直面に対して、灯具3aが出射する光の光軸の角度である。
本実施の形態において、突出部105は、例えば、ボルト又はネジである。なお、突出部105は、ボルト又はネジ以外の柱状の金属製部材であってもよく、ボルト又はネジに限定されない。本実施の形態において、突出部105は、灯具3aの収容体100の外周側面に形成された締結穴部109に挿入された状態で、灯具3aの収容体100に固定されている。
図10は、実施の形態2に係る照明装置1aの収容体100、突出部105及びアーム110を例示した側面図である。なお、図10では、支持部材150等は省略している。図11は、実施の形態2に係る照明装置1aにおける突出部105の座面105cとアーム110との関係を例示した部分拡大正面図である。
具体的には、図10及び図11に示すように、突出部105は、締結穴部109に挿入され、Y軸方向に沿って長尺なネジ部105aと、ネジ部105aの締結穴部109側とは反対側に形成された頭部105bとを有している。頭部105bの径は、ネジ部105aの径よりも大きく形成されている。また、頭部105bの径は、円弧状に沿って形成されている貫通孔113の幅よりも大きい。このため、図11に示すように、突出部105の座面105cは、アーム110を介して灯具3aの収容体100と対向するように配置されている。また、突出部105の座面105cは、収容体100との間に隙間Sを形成するように配置されている。つまり、突出部105の座面105cは、アーム110の側板部110bと接触しないように、側板部110bと対向した状態で配置されている。
なお、本実施の形態では、一対の側板部110bの一方にのみ貫通孔113が形成されているが、一対の側板部110bのそれぞれに貫通孔113が形成されていてもよい。この場合、灯具3aの収容体100の外周側面においてそれぞれの貫通孔113に対応する位置に、一対の突出部105が灯具3aの収容体100に固定されていてもよい。
<作用効果>
次に、本実施の形態おける照明装置1aの作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態の照明装置1aは、光源72とレンズ60aとを含む本体(収容体100)と、本体の両側から挟むように、本体を回動可能に支持するアーム110と、本体に固定された突出部105とを備える。また、アーム110には、本体と対向する位置に形成された円弧状の貫通孔113が形成される。そして、突出部105は、本体から貫通孔113を挿通した状態で延びている。
これによれば、アーム110から灯具3aが外れても、突出部105がアーム110に形成されている貫通孔113に引っ掛かるため、アーム110に対して灯具3aが落下してしまうことを抑制することができる。
また、突出部105は、灯具3aに固定されているため、アーム110に対して灯具3aを回動させても、貫通孔113が形成されたアーム110に当て止まることで、灯具3aの回動範囲を規制することができる。つまり、突出部105と貫通孔113とで、アーム110に対する灯具3aの回り止めを実現することができる。
また、本実施の形態の照明装置1aにおいて、突出部105は、ボルト又はネジである。そして、突出部105の座面105cは、アーム110を介して本体と対向し、本体との間に隙間Sを形成するように配置される。
これによれば、灯具3aが回動しても突出部105とアーム110とが擦れ難いため、アーム110に対して灯具3aを回動させることができる。
また、突出部105は、ボルトであるため、灯具3aに対して容易に締結させて固定することができる。このため、灯具3aの収容体100に別途、突出部105を形成する場合等に比べて、容易に突出部105を灯具3aに設けることができる。
また、座面105cとアーム110との間に隙間Sが形成されているため、突出部105に何らかの振動が伝達され難くなるため、振動による突出部105の自然な緩みを抑制することができる。
また、本実施の形態の照明装置1aにおいて、アーム110は、貫通孔113の形状である周方向に沿って表示された目盛り110cを有している。
これによれば、アーム110に対して回動させた灯具3aの角度を視認することができるため、灯具3aから出射される光の照射角度を把握することができる。これにより、灯具3aから出射する光の照射角度を調節することができる。
特に、この照明装置1aでは、灯具3aの落下を抑制したり、灯具3aの回り止めを実現したり、突出部105の自然な緩みを抑制したり、灯具3aの角度を視認できたりするため、別々の部品を用いてこれらを実現する場合に比べて、1つの照明装置1aに纏めることができている。このため、この照明装置1aでは、製造コストの高騰化を抑制し、かつ、照明装置1aのデザイン性を損なわずに多重安全構造を確保することができる。
(その他変形例)
以上、本開示に係る照明装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、上記の各実施の形態に限定されるものではない。
なお、上記の各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。