JP7572140B2 - 零相変流器の健全性診断方法及びパワーコンディショナ - Google Patents
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Description
この発明の権利範囲、実施の形態及びその変形例は、添付した図面とともに以下の実施形態の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。
最初に、この発明の実親形態の内容を列記して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せてもよい。
以下の実施形態の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[構成]
[パワーコンディショナ56]
図2に、この発明の第1の実施形態に係るパワーコンディショナ56を採用した電力制御システム50の構成を示す。図2を参照して、この電力制御システム50は、パワーコンディショナ56と、パワーコンディショナ56に接続された太陽電池パネル54及び蓄電池52と、パワーコンディショナ56の出力と商用電力系統58との間に接続され、負荷62に電力を供給するための分電盤60と、パワーコンディショナ56の出力と分電盤60の入力との間の出力線、及びパワーコンディショナ56から出てパワーコンディショナ56に戻る、異常検出のための線66とを囲むように設置され、両端がパワーコンディショナ56に接続されたZCT64とを含む。
図3は、図2に示す電流源78の構成を示す。図3を参照して、電流源78は、一定の電流値の直流電流を出力するためのものであって、電圧源100と、電圧源100の一方端子と異常検出のための線66の一方端との間に接続された電流制限抵抗106と、電圧源100の他方の端子と異常検出のための線66の他方端との間に接続され、制御部76による制御にしたがって電圧源100と異常検出のための線66とを接続し、又は切断することによって、異常検出のための線66に所定の電流値の電流を流し、又は切断するためのスイッチ102とを含む。
図2に示す制御部76は、所定のコンピュータプログラムを実行し、零相電流測定回路80の出力に基づいて電流源78を制御してZCT64が健全か否かを判定する。図4にこのプログラムの制御構造をフローチャート形式で示す。このプログラムは、たとえば所定時間間隔で定期的に、繰返し呼び出される。例えば毎正時に実行するようにしてもよいし、太陽電池パネル54の発電がない深夜に毎日1度だけ実行するようにしてもよい。
1)挿通電流i=X(>0)を線66に流したときのZCT64の出力電流の測定値をiXとする。ステップ160の処理が実行されるのは、iXがX±ΔXの範囲内になかった場合である。
2)ZCT64による検出感度の低下幅(ゲイン)Gainを以下の式により算出する。
Gain=iX/i0
正常な状態であればGainは1程度となるが、ZCT64の巻線にレアショート等が生ずるとこのゲインGainの値が低下する。この式によりゲインGainを算出した後、次回以降のiXの算出には、実際のiXの測定値をゲインGainで除した値を用いる。この処理により、ZCT64の巻線にレアショート等が生じたときも、一応自己校正を行って以後の処理を続行できる。
このプログラムを制御部76において実行すると、何ら異常がない場合には、ステップ132、134、136、138、144、146、148、150、152、164という経路の処理がK回繰返される。その間に線66に流れる電流値をグラフに示すと図5の波形200により示されるようになり、異常がなければZCT64が検出する電流値の波形も同様のものになる。Kは波形200を構成するパルス状の波形の数に相当する。
図6に、制御部76を実現するためのプロセッサ270のハードウェア構成を示す。図6を参照して、このプロセッサ270は、CPU(中央演算処理装置)280、ROM(読出専用メモリ)282、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)284、これらの間を相互に接続するバス286、及びバス286に接続され、CPU280等と外部装置(例えば零相電流測定回路80、電流源78、及び測定値記憶部82(図2参照)とを通信可能に接続するための入出力I/F288とを含む。図4に制御構造を示すプログラムは、例えばROM282に記憶されており、実行時にRAM284にロードされ、CPU280により実行される。この実施の形態では、零相電流測定回路80の測定値は、最新のものを所定個数だけ測定値記憶部82に記憶する。このように零相電流測定回路80の測定値を記憶しておくことにより、何らかの事情でパワーコンディショナ56の運転が停止したときにその原因について調査することが可能になる。
上記したパワーコンディショナ56は以下のように動作する。1時間ごと、又は1日に1回(深夜の時間帯)に、図2の制御部76は図4に制御構造を示すプログラムを実行する。
上記した実施形態においては図3に示す電流源78を異常検出のための線66に流す電流の電流源として用いている。電流源78による電流は一定の電流値の直流電流である。しかしこの発明はそのような実施形態には限定されない。電流源は直流可変値の電流発生回路であってもよい。図7にそのような変形例に係る電流源320の例を示す。
電流源としては交流を用いることもできる。図8に定電流の交流の電流源370の1例の回路図を示す。図8を参照して、この変形例の電流源370は、制御部76の制御信号の出力と接地電位との間に接続されたコンデンサ382と、制御部76の制御信号の出力に接続された第1の入力と、出力からの帰還が入力される第2の入力とを持つ増幅回路384と、増幅回路384の出力に接続された1端を持つ直流除去コンデンサ386と、直流除去コンデンサ386の他方端と異常検出のための線66の1端との間に接続された電流制限抵抗388とを含む。
電流源としては交流及び直流の双方を出力可能な電流源を用いることもできる。図9にそうした電流源の1例である電流源420の構成を示す。
[構成]
上記第1の実施の形態では、異常検出のための線66に流す挿通電流0の電流値を0とした。しかしこの発明はそのような実施の形態には限定されない。挿通電流0と挿通電流Xとの電流値は互いに異なっていればよい。また、第1の実施の形態では、挿通電流Xに対する測定値として所定範囲以外の値がK2回以上測定されたときには、警報を発報して自己校正をし、さらにパワーコンディショナ56の稼働を継続している。しかしこの発明はそうした実施の形態には限定されない。例えば警報を発動してZCTのメンテナンスを行うべきことを報知した後、必要なメンテナンスが行われずに所定期間が経過したときにはパワーコンディショナの運転を停止し、ZCTのメンテナンスを強制的に実行させるようにしてもよい。以下に説明する第2の実施の形態はそのようなパワーコンディショナに関する。
Gain=(iX-iY)/(X-Y)
以後、iX-iYの実際の測定値をこのゲインGainで除したものをiX-iYとして扱うことで値の校正を行うことができる。
この方法は、線66に流す挿通電流の電流源が図7~図9に示す電流源320、370及び420のように、出力電流の値を可変できるものである場合に有効である。この場合、校正後に別の挿通電流Zを線66に流してZCT64の出力i´を測定し、i´がiZ±ΔiZ(iZは挿通電流ZのときのZCT64の理論的な出力電流値、ΔiZは所定のしきい値)の範囲にあるか否かを確認することができる。こうした処理により、校正後のZCT64の健全性確認の精度を高めることができる。つまり、単に校正可能になるだけでなく、校正誤りをチェックすることができる。
図11を参照して、図10のステップ486のより詳細な構成について説明する。ステップ486は、2つの変数N1及びN2に0を代入するステップ520と、変数N1の値が所定の定数M1より大きいか否かを判定し、判定が肯定のときにはステップ486の処理を終了させるステップ522と、ステップ522の判定が否定のときに、挿通電流Yを線66に流すステップ524と、線66に挿通電流Yが流れているときのZCT64の出力電流を測定するステップ526と、ステップ524の後、所定時間が経過したときに挿通電流Yを停止するステップ528と、ステップ528の後に、ステップ528で測定された出力電流値の絶対値が所定のしきい値より小さいか否かを判定し、判定結果にしたがって制御の流れを分岐させるステップ530とを含む。
このステップ486を実行した結果、N1回の試行の内、ZCT64の出力電流の測定値が連続してK1回以上、異常となったときにはフラグ1の値が1にセットされる。そうしたことなくN1回の試行が終了したときには、フラグ1の値は0のままとなる。したがってフラグ1の値を図10のステップ488でテストすることにより、挿通電流YのときにZCT64の異常が検出されたか否かを判定できる。
この第2の実施形態に係るパワーコンディショナは以下のように動作する。以下では、主としてプログラム実行時のパワーコンディショナの動作を説明する。図10を参照して、このプログラムは、第1の実施の形態のプログラムとは異なり、一旦起動すると、常時ZCT64を監視し、何らかの異常が検知された時点で警報を発報、又はパワーコンディショナの運転を停止させる機能を持つ。
上記第1及び第2の実施の形態では、検出感度の低下幅については特に制限を設ける旨の記載はしていない。しかし、実際にはこの低下幅については制限を設け、低下幅が課題になることを防止するのが望ましい。レアショート等の故障により、ZCTからの出力は低下しており、信号のS/N比が低下しているため、零相電流発生の検出漏れの危険性が高まるためである。
32 測定回路
40、66 線
50 電力制御システム
52 蓄電池
54 太陽電池パネル
56 パワーコンディショナ
58 商用電力系統
60 分電盤
62 負荷
70 第1のコンバータ部
72 第2のコンバータ部
74 インバータ部
76 制御部
78、320、370、420 電流源
80 零相電流測定回路
82 測定値記憶部
100、434 電圧源
102 スイッチ
106、336、388、438 電流制限抵抗
130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、470、472、474、476、478、480、482、484、486、488、490、492、494、496、498、500、520、522、524、526、528、530、532、534、536、538、540、560、562、564、566、568、570、572、574、576、578、580 ステップ
200、230、232 波形
210、212、214、216 しきい値
270 プロセッサ
280 CPU
282 ROM
284 RAM
286 バス
288 入出力I/F
330、384、430 増幅回路
332、436、442 コイル
334、382、440 コンデンサ
386 直流除去コンデンサ
432 反転増幅回路
Claims (9)
- 零相変流器を挿通する線に既知の第1の電流値の電流を流したときの前記零相変流器による第1の測定電流値と、前記第1の電流値と異なる既知の第2の電流値の電流を前記線に流したときの前記零相変流器による第2の測定電流値とを交互に測定するステップと、
前記測定するステップにおいて、前記第1の電流値との差の絶対値が第1のしきい値の範囲外である前記第1の測定電流値が2以上である第1の上限回数以上連続して測定されることがなく、かつ、前記第2の電流値との差の絶対値が第2のしきい値の範囲外である前記第2の測定電流値が2以上である第2の上限回数以上連続して測定されることもなく、前記測定するステップにおける前記第1の測定電流値の測定と前記第2の測定電流値の測定とが所定回数実行されたことに応答して、前記零相変流器が健全と判定し、そうでないときには前記零相変流器の健全性が損なわれたと判定するステップとを含む、零相変流器の健全性診断方法。 - 前記判定するステップは、
前記測定するステップにおいて、前記第1の電流値との差の絶対値が前記第1のしきい値より大きな前記第1の測定電流値が前記第1の上限回数以上連続して測定されたことに応答して、前記零相変流器の健全性が損なわれたことを表す第1の処理を実行するステップと、
前記測定するステップにおいて、前記第2の電流値との差の絶対値が前記第2のしきい値より大きな前記第2の測定電流値が前記第2の上限回数以上連続して測定されたことに応答して、前記零相変流器の健全性が損なわれたことを表す第2の処理を実行するステップと、
前記第1の処理及び前記第2の処理のいずれも実行されずに前記測定するステップが所定回数実行されたことに応答して、前記零相変流器が健全であると判定し、前記零相変流器の健全性の診断を終了するステップとを含む、請求項1に記載の零相変流器の健全性診断方法。 - 前記第1の電流値は0ミリアンペアであり、
前記第1の処理は、前記零相変流器の出力を用いて制御が行われている機器の運転を停止する処理を含む、請求項2に記載の零相変流器の健全性診断方法。 - 前記第2の処理は、前記測定するステップにおいて測定された前記第1の測定電流値及び前記第2の測定電流値を用いて、前記零相変流器の測定電流値の校正を行う処理を含む、請求項2又は請求項3に記載の零相変流器の健全性診断方法。
- 前記第2の処理はさらに、前記零相変流器の健全性が損なわれていることを示す警告を出力する処理を含む、請求項4に記載の零相変流器の健全性診断方法。
- 前記第2の処理は、さらに、前記零相変流器の健全性が損なわれていると判定された時刻を特定する情報を記憶装置に記憶するステップを含み、
前記零相変流器の健全性診断方法はさらに、前記零相変流器のメンテナンスが行われたことに応答して、前記時刻を特定する情報をクリアするステップと、
前記時刻を特定する情報がクリアされておらず、かつ前記時刻を特定する情報により特定される時刻から現在時刻までの経過時間が一定のしきい時間より大きいことに応答して、前記零相変流器の出力を用いて制御が行われている機器の運転を停止するステップとを含む、請求項5に記載の零相変流器の健全性診断方法。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法を実行するステップと、
前記実行するステップの完了の後に、所定の遅延時間をおいて請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法を実行するステップとを含む、零相変流器の健全性診断方法。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法を実行するステップと、
前記実行するステップの完了の後に、遅延時間をおかずに請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法を実行するステップとを含む、零相変流器の健全性診断方法。 - 出力電流の電流値を測定する零相変流器の出力を用いて制御されるパワーコンディショニング部と、
前記零相変流器に挿通される線を用いて前記零相変流器の健全性を診断し、その結果により前記パワーコンディショニング部の運転の可否を制御する零相変流器の健全性診断回路とを含む、パワーコンディショナであって、
前記健全性診断回路は、
前記零相変流器を挿通する線に既知の第1の電流値の電流を流したときの前記零相変流器による第1の測定電流値と、前記第1の電流値と異なる既知の第2の電流値の電流を前記線に流したときの前記零相変流器による第2の測定電流値とを交互に測定する電流測定回路と、
前記電流測定回路により、前記第1の電流値との差の絶対値が第1のしきい値の範囲外である前記第1の測定電流値が2以上である第1の上限回数以上連続して測定されることがなく、かつ、前記第2の電流値との差の絶対値が第2のしきい値の範囲外である前記第2の測定電流値が2以上である第2の上限回数以上連続して測定されることもなく、前記電流測定回路による前記第1の測定電流値の測定と前記第2の測定電流値の測定とが所定回数実行されたことに応答して、前記零相変流器が健全と判定し、そうでないときには前記零相変流器の健全性が損なわれたと判定する判定回路とを含む、パワーコンディショナ。
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