以下、本開示の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<1.情報隠蔽カードの構造>
図1は、本開示の一実施形態に係る情報隠蔽カードの構造を示す図である。このうち、図1(a)は、情報隠蔽カード10のおもて面側から見た平面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA-A線に対応する断面図であり、図1(c)は、図1(a)におけるB-B線に対応する断面図である。
図1において、1はカード基材、2は接着抑制層、3は粘着剤層、4は被覆基材層、5は秘匿情報、7は着色層、10は情報隠蔽カード、20は隠蔽部材、31は接着抑制領域、32は粘着領域、33は摘み部、40はコード情報である。図1の例では、おもて面側において、隠蔽部材20、コード情報40が存在する領域以外は、無地の状態で示しているが、実際には、文字や絵柄等の様々な情報を印刷することが可能である。情報隠蔽カード10(カード基材1)のサイズは、適宜設定することができるが、例えば、一般に(ISO/IEC7810)やJIS(JIS6301) によって規定されているサイズとすることができる。具体的には、長辺の長さ(図1(a)における左右方向)が85.60mm、短辺の長さ(図1(a)における上下方向)が53.98mmとすることができる。
図1(b)(c)の断面図においては、説明の便宜上、情報隠蔽カード10のサイズ(図面左右方向)に比べて各層の厚さ(図面上下方向)が大きく描かれている。しかし、情報隠蔽カード10はカード状またはシート状であるため、現実には、各層は、より薄く形成されている。例えば、図1における幅(図面左右方向)が、数cm~数十cmであるのに対して、厚さ(図面上下方向)は、数十μm~数百μm程度である。図1(b)(c)の断面図に示す層構成において、現実には、上下の区別はない。しかし、説明の便宜上、図面上側(被覆基材層4側)を上層、図面下側(カード基材1側)を下層と表現することにする。したがって、図1(b)(c)においては、着色層7が最上層、カード基材1が最下層となっている。また、本明細書においては、図1(a)に示したような秘匿情報を有する面をおもて面、他方の面を裏面として説明していくが、実際には、どちらをおもて面としてどちらを裏面としてもよい。
図2は、隠蔽部材20の詳細を示す平面図である。図2においては、図1(a)と同様、情報隠蔽カード10のおもて面から見た状態を部分拡大して示している。隠蔽部材20は、多数の層が重なって構成されているため、図2においては、図2(a)~図2(c)に分解して示している。図2(a)は、着色層7を中心に示している。このため、図2(a)においては、複数の切込みで構成される開封補助部21の図示を省略している。図2(b)は、隠蔽部材20に形成された開封補助部21と着色層7の関係を中心に示している。図2(a)において着色層7をハッチングで示しているのに対して、図2(b)においては、着色層7の外縁Gを実線で示している。図2(c)は、カード基材1上に形成された秘匿情報領域35と隠蔽部材20に形成された開封補助部21との関係を中心に示している。このため、図2(c)においては、着色層7の図示を省略している。
図3は、本実施形態に係る情報隠蔽カードの隠蔽部材貼付部分の断面図である。図4は、隠蔽部材20の断面図である。図3においては、図示の都合上、図1と同様、4層からなる着色層7をまとめて示している。これに対して、図4においては、着色層7の4層を個別に示し、隠蔽部材20の全ての層を示している。図3のうち、図3(a)は図2におけるC-C線に対応する概略断面図であり、図3(b)は図2におけるD-D線に対応する概略断面図である。また、図4のうち、図4(a)は、隠蔽部材を貼付した際に図2におけるC-C線に対応する層構成の詳細断面図、図4(b)は、隠蔽部材を貼付した際に図2におけるD-D線に対応する詳細断面図、図4(c)は、隠蔽部材を貼付した際に図1におけるB-B線に対応する詳細断面図である。
図3、図4において、図面下側がカード基材1側であり、図面上側がカード基材1と反対側である。図4(a)(b)に示すように、隠蔽部材20は、被覆基材層4のカード基材1側に、被覆基材層4の側から順に粘着剤層3、接着抑制層2が積層されている。また、被覆基材層4のカード基材1と反対側に、被覆基材層4の側から順に第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cが積層されている。第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7abを総称して隠蔽層7aと呼ぶこともある。隠蔽層7aは、何層で形成されていてもよい。例えば、1層のみで構成されていてもよいし、3層以上で構成されていてもよい。本実施形態では、隠蔽層7aを、第1隠蔽層7aaと第2隠蔽層7abの2層で構成している。
カード基材1のおもて面(図1(b)(c)における上側の面)には、所定の領域である秘匿情報領域に秘匿情報5が形成されている。具体的には、秘匿情報5は印刷により形成されている。秘匿情報5は、カードごとに異なる個別情報であることが好ましい。可変情報である秘匿情報5の形成は、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行うことができる。秘匿情報5が形成された秘匿情報領域は、隠蔽部材20により覆われて情報隠蔽カード10のおもて面から視認困難なように隠蔽される。
本実施形態では、後述するように、第1秘匿情報5aが形成された領域を第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報5bが形成された領域を第2秘匿情報領域35bとする(図2参照)。具体的には、第1秘匿情報領域35aは、第1秘匿情報5aの全てを含む矩形状の領域であり、第2秘匿情報領域35bは、第2秘匿情報5bの全てを含む矩形状の領域である。
第1秘匿情報5aは、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向に、一定の長さを必要とする情報である。なお、交差する方向とは、典型的には直交する方向である。本実施形態では、第1秘匿情報5aとして二次元コードを用いている。二次元コードは、縦横(図1(a)における上下方向および左右方向)にそれぞれ一定の長さを必要とする。そのため、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向(図1(a)における上下方向)においても一定の長さを必要とする。また、本実施形態では、第2秘匿情報5bとして文字情報を用いている。文字情報は、1文字であってもよいし、2文字以上の文字列であってもよい。文字情報は、長手方向に沿って一列に配置した場合には、視認可能な範囲であれば、1文字分の長さがあれば足りる。そのため、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向において、第1秘匿情報5aほどの長さを必要としない。
隠蔽部材20は、外面側(図1(a)における手前側、図1(b)(c)における上側)から着色層7、被覆基材層4、粘着剤層3、接着抑制層2の順に積層されている。詳細は後述するが、本実施形態では、着色層7は、第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの4層構造である。このうち、着色層7に含まれる第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの4層は、塗布される領域が同じである。図1(b)(c)においては、図が煩雑になるのを避けるため、まとめて着色層7として示している。
被覆基材層4は、秘匿情報領域を被覆するための基材層である。粘着剤層3は、被覆基材層4の略全面に渡って形成されている。接着抑制層2は、第2秘匿情報5b側では、着色層7と同一領域に形成されている。しかし、第1秘匿情報5a側では、接着抑制層2が着色層7より広い領域に形成されている。着色層7に含まれる第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cは、必ずしも同一の領域に形成される必要はない。しかし、同一の領域に形成するようにすることにより、同一のパターンの版を用いて各層を印刷することができ、効率化を図ることができる。
隠蔽部材20における接着抑制領域31以外の領域が、粘着剤層3がカード基材1に貼付された粘着領域32である。したがって、隠蔽部材20においては、図1(b)(c)に示すように、粘着領域32では接着抑制層2が存在しない。また、図1(b)(c)に示すように、接着抑制領域31には接着抑制層2が形成されている。図1(a)に示すように、粘着領域32は、全体として略コの字状の形状となっている。粘着領域32のコの字状の外縁の3辺と他の1辺で構成される矩形を想定した際に、接着抑制領域31は、粘着領域32のコの字状の外縁以外の1辺から突出した部分を有している。この突出した部分が、隠蔽された部分を開封する際の摘み部33となる。
図1(b)(c)に示すように、情報隠蔽カード10においては、秘匿情報5に重ねられた位置に接着抑制層2が配置される。接着抑制層2が形成された接着抑制領域31は、秘匿情報5(第1秘匿情報5a、第2秘匿情報5b)が形成された秘匿情報領域35(第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報領域35b:図2(c)参照)を包含している。本実施形態では、着色層7が主に秘匿情報5を隠蔽する役割を果たす。また、本実施形態では、接着抑制層2が、顔料を含有しないインキを塗布することにより形成されている。これにより、第1秘匿情報5a側では、後述する開封補助部第1部分21aが形成された箇所が濃色となることがない。
図1(b)(c)に示すように、粘着領域32においては、接着抑制層2が存在せず、被覆基材層4のカード基材1側には粘着剤層3のみが存在する。このため、粘着剤層3がカード基材1と直接接することにより、カード基材1に隠蔽部材20が貼付される。カード基材1のおもて面および裏面への文字、絵柄等の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法で行うことができる。
図2(a)においては、着色層7の外縁を実線で示している。このうち、隠蔽部材20の長手方向に延びる2つの縁(図2の上方側と下方側)は、互いに線対称となっている。着色層7の外縁のうち、隠蔽部材20の長手方向に延びる縁は、互いに平行な2本の直線状の線分と、これら2本の線分を結ぶ曲線により構成されている。図2(a)においては、着色層7を網掛けして示している。本実施形態においては、着色層7を構成するは、第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cは全て同一領域内に形成されている。
第1隠蔽層7aaと第2隠蔽層7abは、秘匿情報領域35に形成された秘匿情報5を隠蔽するために形成されている。そのため、隠蔽性の高い顔料を含有するインキを塗布することにより形成される。白色層7bは、第2隠蔽層7abを視認困難なように隠蔽するために形成されている。パターン層7cは、白色層7bの上に絵柄や文字等のパターンを形成する層である。パターン層7cに形成されるパターンにより、情報隠蔽カード10のおもて面側から絵柄や文字を視認することができる。パターン層7cは、秘匿情報5の隠蔽性を一層高めるとともに、隠蔽部材20の存在を利用者に対して強調する役割を果たす。
図3(a)と図3(b)を比較すると明らかなように、接着抑制層2の隠蔽部材20の長手方向と交差する方向の幅(図3の左右方向)は、第1秘匿情報5aを覆う位置において、第2秘匿情報5bを覆う位置よりも大きい。このため、隠蔽部材20が矩形状であって、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向における、隠蔽部材20の幅が一定である場合、粘着領域32の隠蔽部材20の長手方向と交差する方向の幅(図3の左右方向)は、第1秘匿情報5aを覆う位置において、第2秘匿情報5bを覆う位置よりも小さい。
本実施形態では、第1秘匿情報5aとして二次元コードを用いている。二次元コードは機械読取に対応して、縦と横の二次元の各方向に対して一定の長さが必要となる。そのため、カード基材1上においても、縦と横の二次元の各方向に対して一定の長さで形成する必要がある。一方、カード基材1上には狭いスペースに様々な情報を印刷するため、隠蔽部材20の面積はある程度小さくしたいという要望がある。そのため、第1秘匿情報5aである二次元コード上においては、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向の幅を抑えつつ接着抑制層2を広げるため、図3(a)に示したように、粘着領域32の幅は相対的に狭くなる。
また、本実施形態では、第2秘匿情報5bとして視認可能な文字情報を用いている。文字列を一列に並べた場合、1方向に対しては、1文字分の幅があれば足りる。そのため、カード基材1上において、隠蔽部材20の長手方向に並ぶ文字列として第2秘匿情報5bを形成した場合は、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向の幅を抑えても接着抑制層2を狭くすることができる。このため、図3(b)に示したように、粘着領域32の幅は相対的に広くすることができる。
このように、二次元コード等の第1秘匿情報5aを隠蔽しながら長手方向と交差する方向の幅を狭くするため、長手方向において第1秘匿情報5aと重なる部分の接着力は弱くなる。このため、長手方向において第2秘匿情報5bと重なる部分で粘着領域32の面積を広く確保して隠蔽部材20全体の接着力を保っている。
秘匿情報領域35は、秘匿情報が形成された領域である。上述のように、本実施形態では、第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報領域35bがある。いずれも、図2(c)においては、二点鎖線で示した矩形状の領域となっている。接着抑制領域31には、第1秘匿情報領域35a、第2秘匿情報領域35bを覆う部分を、粘着領域32と分離するための切込みが形成されている。この切込みは、被覆基材層4を貫通する切込みであり、隠蔽部材20の開封を補助するための開封補助部21を形成する。
図2(b)(c)に示すように、開封補助部21は、開封補助部第1部分21a、開封補助部第2部分21b、開封補助部第3部分21c、開封補助部第4部分21dにより構成されている。図2(c)において、隠蔽部材20の長手方向(図2の左右方向)に延びる破線La、Lb、Lcは説明のための仮想線である。後述するように、2本の仮想線Laは、開封補助部第1部分21aに含まれる切込み21atを結ぶ直線である。また、2本の仮想線Lbは、開封補助部第2部分21bに含まれる切込み21btを結ぶ直線である。1本の仮想線Lcは、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向における中央位置を示す直線である。
開封補助部第1部分21a、開封補助部第2部分21b、開封補助部第4部分21dは、仮想線Lcに対して線対称な上下の2つで一対となっている。図2(c)に示すように、開封補助部第1部分21aは、第1秘匿情報領域35aを挟んだ両側それぞれの位置において互いに対向して形成されており、開封補助部第2部分21bは、第1秘匿情報領域35aを挟んだ両側それぞれの位置において互いに対向して形成されている。開封補助部第1部分21aは、隠蔽部材20の長手方向に沿った方向に延びる複数の切込み21atにより構成されている。開封補助部第1部分21aを構成する複数の切込み21atは、隠蔽部材20の長手方向(図2の左右方向)に沿った直線状に配置されている。言い換えると、全ての切込み21atを結んだ場合、1つの直線上に位置することになる。図2(c)に示すように。開封補助部第1部分21aを構成する複数の切込み21atは、仮想線La上に配置される。
開封補助部第2部分21bは、隠蔽部材20の長手方向に沿った方向に延びる切込み21btと、隠蔽部材20の長手方向に対して斜め方向に延びる切込み21bsの組を複数組有している。切込み21btと切込み21bsは、互いの端が連結されることにより、屈曲した切込みが形成される。この屈曲した切込みは、アルファベットの「Y」の右半分または左半分のみの片Y字状のものを90°傾けたものと見ることもできるし、くの字状のものを所定角度傾けたものと見ることもできる。したがって、「片Y字状」または「くの字状」と表現することもできる。切込み21btと切込み21bsのなす角の角度は適宜設定することができるが、鈍角であることが好ましく、例えば135°である。切込み21btと切込み21bsは、隠蔽部材20の長手方向(図2の左右方向)に沿って所定の間隔で形成される。この間隔は任意の長さにすることができる。
開封補助部第2部分21bを構成する切込みのうち隠蔽部材20の長手方向に沿った方向に延びる切込み21btは、隠蔽部材20の長手方向(図2の左右方向)に沿った直線状に配置されている。言い換えると、全ての切込み21btを結んだ場合、1つの直線上に位置することになる。図2(c)に示すように。開封補助部第2部分21bに含まれる複数の切込み21btは、仮想線Lb上に配置される。上述のように、開封補助部第1部分21a、開封補助部第2部分21b、開封補助部第4部分21dは、は、隠蔽部材20の長手方向(図2の左右方向)に延びる仮想的な1本の仮想線Lc(図示省略)に対して上下対称に形成される。
開封補助部第3部分21cは、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向(図2の上下方向)に延びる切込みである。図2の例では、開封補助部第3部分21cを1本の切込みで示しているが、隠蔽部材20の長手方向と交差する方向(図2の上下方向)に延びる複数の切込みで形成されていてもよい。開封補助部第3部分21cは、隠蔽部材20が開封される際の開封部分の終端となる。
開封補助部第4部分21dは、互いに隣り合う開封補助部第1部分21aの切込み21atと開封補助部第2部分21bの切込み21btの間を結ぶように形成された曲線状の切込みである。複数の切込み21atが並ぶ仮想線Laと、複数の切込み21btが並ぶ仮想線Lbは、ずれているが、開封補助部第4部分21dが存在することにより、開封補助部第1部分21aの切込み21atが連続するように切った後、開封補助部第2部分21bの切込み21btに連続するように切ることが可能になる。本実施形態では、開封補助部第4部分21dの一方の端部は仮想線La上に配置され、開封補助部第4部分21dの他方の端部は仮想線Lb上に配置される。
ただし、開封補助部第4部分21dは、必ずしも図2に示したような形状に限定されるものではなく、開封の際における切込み間の切断がスムーズに行われるものであればよい。したがって、開封補助部第4部分21dは、1つの連続する切込みとして形成される必要はなく、その一部にいわゆる「止め」と呼ばれる連結部が存在してもよい。また、開封補助部第4部分21dの各端部は、開封補助部第1部分21aの切込み21atが位置する仮想線La、開封補助部第2部分21bの切込み21btが位置する仮想線Lbまで達していなくてもよい。開封補助部第1部分21a、開封補助部第2部分21b、開封補助部第3部分21c、開封補助部第4部分21dは、いずれも被覆基材層4を貫通する切込みにより構成される。
また、本実施形態では、粘着領域32における、隠蔽部材20の長手方向に沿って延びる2つの外縁部に、縁部切込み22が形成されている。縁部切込み22は、粘着領域32における被覆基材層4を貫通する切込みである。縁部切込み22は、粘着領域32の外縁から所定の角度で延びるように形成されている。粘着領域32の外縁上では、縁部切込み22は、互いに等間隔となるように形成されている。所定の角度としては、任意の角度に設定することができるが、隠蔽部材の長手方向に沿った直線状の外縁に対して交互に60°、120°であることが好ましい。
また、図1(a)の例では、隠蔽部材20が形成されている箇所以外にも、コード情報40が形成されている。図1(a)では、コード情報40として一次元コードであるバーコードを形成した例を示しているが、QRコード(登録商標)等の二次元コードを用いてもよい。可変情報であるコード情報40の形成は、秘匿情報5と同様、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行うことができる。コード情報40には、情報隠蔽カード10の個体を特定することが可能なカード識別情報が記録されている。
<2.各層の構成>
カード基材1は、情報隠蔽カード10のカード本体としての役割を果たすものである。カード基材1としては、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等のいずれでもよく、用途によって適宜選択すればよい。プラスチックフィルムの場合は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。カード基材1は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(ポリマーアロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。
カード基材1は、その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
粘着剤層3は、カード基材1側に隠蔽部材20を貼付するための層である。粘着剤層3としては、アクリル系粘着剤が最も好ましいが、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーンゴム系粘着剤等でも良い。粘着剤層3を形成するための粘着剤の塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1g/m2~50g/m2であり、塗布厚は0.1μm~50μmである。粘着剤層3は、隠蔽部材20を貼付し易くするため、粘着性を有している。
被覆基材層4は、隠蔽部材20の基材となるものである。被覆基材層4は、カード基材1のおもて面に形成された秘匿情報5を隠蔽するとともに、秘匿情報5が破損されることから保護する保護層としての機能も有している。被覆基材層4としては、耐熱性、機械的強度、耐溶剤性等を有するものであれば、用途に応じて種々の材料を適用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。被覆基材層4は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(ポリマーアロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系のフィルムが、耐熱性、機械的強度が高いため、好適に用いられる。
また、被覆基材層4は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。被覆基材層4は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。被覆基材層4の厚さは、通常、2.5μm~50μm程度とすることができるが、好ましくは2.5μm~12μm、より好ましくは4μm~6μmである。被覆基材層4は、透明であってもよい。
被覆基材層4は、その表面に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を加えても良い。
接着抑制層2は、隠蔽部材20の最内面(最下層側)に形成された層であり、粘着剤層3の接着力を抑制するための層である。接着抑制層2は、顔料等の着色剤を含まないインキを印刷することにより形成される。したがって、接着抑制層2は基本的には透明である。接着抑制層2を形成するインキに用いられるバインダ樹脂としては、粘着剤層3との接着性の良好なものを選択して用いる。このようなバインダ樹脂として、例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロ二トリル-ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。
上記のバインダ樹脂を含有するインキを用いて接着抑制層2を形成することにより、接着抑制領域31における粘着剤層3の粘着力を弱め、カード基材1の秘匿情報5に、粘着剤層3が直接接触することを抑止することができる。本実施形態において接着抑制層2の形成に用いるインキとしては、粘着剤層3の粘着力を十分に弱める性質をもつバインダ樹脂を含有するものが好ましい。接着抑制層2を形成するための塗布量・塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布厚は0.1μm~10μmである。
着色層7は、被覆基材層4のカード基材1と反対側に形成された層である。着色層7は、秘匿情報を隠蔽するための隠蔽層7aと、隠蔽層7aをさらに隠蔽するための白色層7bと、パターン層7cを有する。隠蔽層7a、白色層7b、パターン層7cは、被覆基材層4側から、この順に積層されている。隠蔽層7aは1層または2層以上で構成することができる。本実施形態では隠蔽層7aを第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7abの2層構造としている。
着色層7の各層を形成するインキに用いられる顔料としては、隠蔽性の高いものが用いられる。例えば、このような隠蔽性の高い顔料としては、例えば、銀粉末、アルミニウム粉末、黄銅粉末、もしくは銅粉末等の金属系粉末、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、アルミナ、二酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、カーボンブラック、もしくは樹脂粉末等を使用することができる。
また、着色層7の各層を形成するインキに用いられるバインダ樹脂としては、上記の隠蔽性の高い顔料を保持し、被覆基材層4との接着性の良好なものを選択して用いる。例えば、天然ゴム、もしくは塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂、ポリブタジエン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロ二トリル-ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、アクリル、塩化ビニル、もしくは塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等を使用する。上記のバインダ樹脂を含有するインキを用いて接着抑制層2を形成することにより、接着抑制領域31における粘着剤層3の粘着力を弱め、カード基材1の秘匿情報5に、粘着剤層3が直接接触することを抑止することができる。
本実施形態では、第1隠蔽層7aaを黒色、第2隠蔽層7abを銀色としている。第1隠蔽層7aaを黒色、第2隠蔽層7abは、例えば、墨インキ、金属粉をインキ化した銀インキなどをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成すればよく、隠蔽性をあげるために複数回印刷してもよい。また、白色層7bは、上記の顔料のうち白色を呈する顔料を用いた白色インキをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成する。パターン層7cは、墨インキをオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷法で形成する。
<3.隠蔽部材シート>
情報隠蔽カード10の一部として貼付されている隠蔽部材20は、別途供給され、カード基材1のおもて面に貼付される。供給は、隠蔽部材20の粘着剤層3側を剥離基材層6で保護した隠蔽部材シート20Aの状態で行われる。隠蔽部材シート20Aは、他の媒体であるカード基材1に貼付して、所定の範囲を視認困難な状態とするための隠蔽部材20を複数備えたシートである。図5は、本実施形態に係る隠蔽部材シート20Aの一例を示す図である。このうち、図5(a)は、パターン層7c(着色層7)側から見た平面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるE-E線に対応した断面図である。図5(a)においては、図1(a)と同様、開封補助部21の切込みは省略している。E-E線は、第1秘匿情報5aを覆う位置に対応している。
剥離基材層6は、長手方向(図5(a)における左右方向)に大きく延びる帯状の形状をしている。各隠蔽部材20は、剥離処理がなされた剥離基材層6に、一定の間隔で並べて配置された状態で、粘着剤層3により貼付されている。図5(a)に示すように、隠蔽部材シート20Aは、剥離基材層6の一方の面に、その長手方向に沿って、各隠蔽部材20が等間隔で配置されたものとなっている。
剥離基材層6は、粘着剤層3を保護し、隠蔽部材20を支持するための支持体である。剥離基材層6としては、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム、ガラス、セラミックス等のいずれでもよく、用途によって適宜選択すればよい。プラスチックフィルムの場合は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、セロファン、セルロースアセテートなどのセルロース系フィルムなどが例示できる。剥離基材層6は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(ポリマーアロイを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。
また、剥離基材層6としてプラスチックフィルムを用いる場合は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。剥離基材層6は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。剥離基材層6は、隠蔽部材と接する側の面(図5において、隠蔽部材20が存在しない部分において表出している面:図5における図面手前側)にシリコーン系あるいはアクリル系樹脂等の剥離剤が印刷あるいはコートされて剥離処理がされている。
<4.情報隠蔽カードの製造>
次に、本実施形態に係る情報隠蔽カードの製造方法について説明する。図6は、本開示の一実施形態に係る情報隠蔽カードの製造方法を示すフローチャートである。まず、ステップS1~ステップS3において、隠蔽部材シート20Aを用意する。
具体的には、ステップS1~ステップS3において、接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4、剥離基材層6からなる隠蔽部材シート20Aの製造を行う。まず、被覆基材層4の一方の面に、粘着剤を塗布して粘着剤層3を形成する(ステップS1)。粘着剤層3における粘着剤の塗布量や塗布厚は特に限定されないが、好ましくは、塗布量は0.1g/m2~50g/m2であり、塗布厚は0.1μm~50μmである。粘着剤層3の形成のための粘着剤の塗布方法としては、例えば、比較的高速化が可能なグラビア方式やスプレーコート方式、フレキソ方式等によるコーティング等を使用することができる。
次に、粘着剤層3に重ねて、パターン状に接着抑制層2を形成する(ステップS2)。具体的には、粘着剤層3が形成された領域の一部に、顔料を含まない透明なインキを、公知の印刷方法もしくは塗布方法により印刷する。本実施形態では、シルク印刷機を用いてスクリーン印刷法により透明インキをパターン印刷している。
次に、被覆基材層4の粘着剤層3および接着抑制層2が形成された側の面に、剥離基材層6を積層する(ステップS3)。剥離基材層6としては、接着抑制層2と接する側の面に事前に剥離処理が施されたものを用いる。
続いて、被覆基材層4の、剥離基材層6と反対側の面に、着色層7を形成する(ステップS4)。着色層7の形成は、被覆基材層4側から第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの順に形成する。第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7b、パターン層7cの各層は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法により形成することができる。例えば、スクリーン印刷により、墨インキで第1隠蔽層7aaを形成し、銀インキで第2隠蔽層7abを形成し、白色インキで白色層7bを形成し、墨インキでパターン層7cを形成する。本実施形態では、第1隠蔽層7aa、第2隠蔽層7ab、白色層7bはベタ印刷で形成し、パターン層7cのみパターン状に形成する。
さらに、着色層7の側から、被覆基材層4を貫通し、剥離基材層6に達しない深さの切込みを形成する(ステップS5)。具体的には、ピナクル(登録商標)刃やビク刃を用いて、図2(b)(c)に示したような片Y字状の切込み、直線状の切込み、端部切込みを含む切込みを形成する。この際、隠蔽部材の外周に沿った切込みも被覆基材層4を貫通し、剥離基材層6に達しない深さで形成する。この状態で、隠蔽部材20が縦横に多面付けされたシートが得られる。このシートを隠蔽部材20が一列に並ぶ方向にスリットして分離し、いわゆるカス上げにより、隠蔽部材20以外の被覆基材層4を剥離基材層6から除去する。これにより、図5に示したような隠蔽部材シート20Aが得られる。
次に、カード基材に秘匿情報を形成する(ステップS6)。可変情報である秘匿情報5の形成は、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行うことができる。また、秘匿情報以外の固定情報については、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、電子写真式印刷等の公知の印刷法により行う。本実施形態のように、秘匿情報5として、第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bを形成する場合、第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bのどちらか一方を先に形成してもよいし、同時に形成してもよい。どちらか一方を先に形成する場合、第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bのどちらを先に形成してもよい。本実施形態では、墨インキを用いてグラビア印刷により第1秘匿情報5aと第2秘匿情報5bを形成する。
次に、ラベラーと呼ばれるラベル貼付機を用いて、接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4、からなる隠蔽部材20を、カード基材1に貼付する(ステップS7)。具体的には、隠蔽部材シート20Aを搬送しながら、隠蔽部材20を剥離基材層6から剥離する。そして、粘着剤層3をカード基材1側に向けた状態で隠蔽部材20をカード基材1に貼付する。この際、カード基材1上の秘匿情報5が形成された秘匿情報領域35を覆う位置に位置合わせしながら、隠蔽部材20を貼付する。
これにより、カード基材1に形成された秘匿情報5は、接着抑制層2、着色層7を備えた隠蔽部材20により隠蔽されることになる。このときの情報隠蔽カード10のおもて面側(隠蔽部材20側)から見た状態は、図1(a)のようになる。図1(a)に示すように、情報隠蔽カード10においては、秘匿情報領域35を覆うように隠蔽部材20が貼付され、最表面に形成された着色層7が視認される。このようにして得られた情報隠蔽カード10では、着色層7の隠蔽性により秘匿情報5を外部から視認することが困難になっている。そのため、秘匿情報5が漏洩することを防止することができる。
また、図1(a)の例では、隠蔽部材20が形成されている箇所、コード情報40が形成されている箇所以外を、地(白紙)の状態とし、絵柄等を省略しているが、必要に応じて印刷等によりカード基材1のおもて面、裏面に任意の情報や絵柄を形成しておいてもよい。カード基材1への情報の印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法で行うことができる。
<5.情報隠蔽カードの使用>
図1、2に示したような情報隠蔽カード10は、店舗内に陳列等されて販売される。陳列された状態では、秘匿情報を外部から視認することはできない。情報隠蔽カード10を店舗で購入した利用者は、秘匿情報を知るため、隠蔽部材20を開封して、隠蔽部材20の一部を情報隠蔽カード10から分離する。具体的には、摘み部33を指で摘まんで隠蔽部材20の長手方向に沿って引っ張る。
図7は、本実施形態に係る情報隠蔽カードの隠蔽部材20の一部を分離し、秘匿情報領域35を表出させた状態を示す図である。図1(a)に示したような隠蔽部材20のパターン層7cに形成された「→矢印の方向にめくって下さい」というメッセージに従い摘み部33を指で摘んで引っ張ると、隣り合う開封補助部第1部分21aの切込み21atどうしの間の連結部分が切断される。そして、隣り合う切込み21atが切込みとして連続することにより、まず、第1秘匿情報領域35aに近い側(図1(a)における左側)から、接着抑制領域31における接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4、着色層7が分離されていく。開封補助部第1部分21aの位置には、着色層7は形成されていないため、接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4において切断分離が行われる。
さらに、摘み部33を摘んだまま引っ張る。すると、開封補助部第3部分21cに達した後、開封補助部第4部分21dと開封補助部第2部分21bの切込み21bt間の連結部分が切断され、さらに、隣り合う切込み21bt間の連結部分が切断されていく。切込み21bt間の連結部分が切断されることにより、接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4、着色層7における分離が行われる。そのまま引っ張ると、やがて開封補助部第3部分21cの切込みに達する。これにより、接着抑制領域31における接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4、着色層7の一部が完全に分離される。そして、図7に示すように、秘匿情報領域35が完全に表出する。これにより、おもて面側から秘匿情報5を視認することができる。
図7に示すように、隠蔽部材20の貼付位置の長手方向において第2秘匿情報領域35bと重なる部分には、開封補助部第2部分21bの切込み21btに接する位置にパターン層7cが着色層の最上層として残る。パターン層7cが黒色等の濃色で形成されていた場合、図7に示すように、第2秘匿情報領域35bに形成された第2秘匿情報5bと同様の濃さの印刷が、第2秘匿情報5bの付近に残っていることになる。しかし、第2秘匿情報5bは人間が目視により確認するためのものであるため、開封補助部第2部分21bの切込み21btに接する位置に残ったパターン層と区別することができる。そのため、利用者は、容易に第2秘匿情報5bを把握することができる。
一方、図7に示すように、隠蔽部材20の貼付位置の長手方向において第1秘匿情報領域35aと重なる部分には、開封補助部第1部分21aの切込み21atに接する位置に着色層7が形成されていない。このため、開封補助部第1部分21aの切込み21atに接する位置には、接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4の透明な層が残る。接着抑制層2、粘着剤層3、被覆基材層4は透明であり、カード基材1の色が直接反映されるため、第1秘匿情報領域35aに形成された第1秘匿情報5aと同様の濃さの部分が、第1秘匿情報5aの付近に残っていない。本実施形態のように、第1秘匿情報5aとして二次元コードを形成した場合、二次元コード付近に濃色の部分が存在しないため、コードリーダーによる機械読取の際に、二次元コードの誤認識をする可能性が低い。このため、コードリーダーにより容易に第1秘匿情報5aの記録情報を取得することができる。
隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報領域35aと重なる部分に形成された開封補助部第1部分21aが隠蔽部材20の長手方向に沿って延びる切込み21atだけでなく、開封補助部第2部分21bのように、隠蔽部材20の長手方向に対して斜め方向に延びる切込みを備えている場合を考えてみる。すなわち、隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報領域35aと重なる部分において形成された切込みが、隠蔽部材20の長手方向に沿ったものだけでなく、「片Y字状」または「くの字状」のものを含む場合を考えてみる。この場合、長手方向に対して斜め方向に延びる切込みが仮想線Laよりも第1秘匿情報領域35a側に入り組む。一方、上述のように、着色層7は第1秘匿情報領域35aを覆っている。このため、切込み21atが着色層7に重なっていなくても、長手方向に対して斜め方向に延びる切込みが着色層7に重なる場合がある。そうすると、開封補助部第1部分21aを利用した切断による力の加減により、切れ目が仮想線Laからはずれた位置に延びて、着色層7の一部が分離されずに残ってしまう場合がある。
この場合、第1秘匿情報5aである二次元コード付近に濃色の部分が存在することになる。このため、コードリーダーによる機械読取の際に、開封補助部第1部分21aの切込み21atに接する位置の濃色の部分を、二次元コードの一部と誤認識する惧れがある。これに対して、本実施形態のように、隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報領域35aと重なる部分に形成された切込みは、全て隠蔽部材20の長手方向に沿って延びるようにしている。すなわち、隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報領域35aと重なる部分に形成された切込みは、隠蔽部材20の長手方向に沿って延びる切込み21atのみとしている。これにより、第1秘匿情報5aである二次元コードが誤認識される可能性を抑えることができる。なお、開封補助部第1部分21aの切込み21atのうち、隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報5aと重なる範囲においては、1本の切込みが形成されていてもよいし、間に止めを有して2本以上の切込み線が形成されていてもよい。隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報5aと重なる範囲全体に亘って1本の切込みが形成されている場合、隠蔽部材20の長手方向において第1秘匿情報5aと重なる範囲に被覆基材層4が連続する部分が存在しないことになる。このため、開封補助部第1部分21aを利用した切断時に、誤って仮想線Laから大きく外れた方向に切断が進む可能性が低くなり、着色層7に切れ目が入る可能性も低くなる。
二次元コードがQRコード(登録商標)である場合、QRコードの端から4ドット以内は、QRコードを形成している濃色と同様の色のものが存在しないようにする必要がある。QRコードの端から4ドット以内に濃色の部分が存在する場合、QRコードを的確に読み取ることができない場合がある。この「ドット」とは、QRコードを構成する 最小単位であり、QRコード全体のサイズに応じて、実寸の印刷サイズが異なる。例えば、QRコードは縦×横が、37ドット×37ドットのものや、41ドット×41ドットのものが存在する。そして、1ドットのサイズは0.25mm~0,29mm程度であることが多い。
情報隠蔽カード10をPOSAカードとして使用する場合は、隠蔽部材20を分離する前の図1(a)に示した状態で、使用者は、店舗で情報隠蔽カード10を購入する。その際、店舗のレジスターにおいて、バーコードリーダーでコード情報40を読み取る。これによりコード情報40に記録されていたカード識別情報が、ネットワーク上の所定のコンピュータに送信されて、活性化(Activate)される。具体的には、そのカード番号の情報隠蔽カード10が利用可能な状態にコンピュータにおいて設定される。
そして、情報隠蔽カード10を購入した使用者は、図7に示したようにして、隠蔽部材20の一部を分離して、秘匿情報を認識する。そして、上記ネットワーク上のコンピュータにアクセスして、秘匿情報をパスワードとして送信する。既に、活性化されているカード番号と対応付けて記憶されているパスワードが入力されると、パスワードを用いた認証が行われ、そのカード番号に対応して金銭的価値に見合う所定のサービスを利用可能に設定する等の処理が行われる。そして、情報隠蔽カード10を購入した利用者は、金銭的価値に見合ったサービスの提供を受けることができる。
本実施形態のように、秘匿情報5として2種類の秘匿情報が記録されている場合は、それぞれの秘匿情報に応じて2通りの手法により認証を行うことができる。視認可能な情報である第2秘匿情報5bを用いる場合は、上述のように目視で秘匿情報を認識した後、認識した秘匿情報をパスワード等として用いてネットワーク上のコンピュータで認証を行う。
一方、機械読取可能な情報である第1秘匿情報5aを用いる場合は、コードリーダーにより、二次元コード等から記録情報を読み取る。そして、読み取った記録情報を用いてコンピュータが所定の処理を行い、読み取った記録情報をパスワード等として用いてネットワーク上のコンピュータで認証を行う。二次元コードには、アクセス先のURLや、アクセスのためのブラウザを起ち上げるための命令等を記録しておくこともできる。この場合、利用者は、コードリーダーにより第1秘匿情報5aを読み取る作業を行うだけで、ネットワーク上のコンピュータにアクセスしてサービスの提供を受けることが可能となる。
第1秘匿情報5aには、第2秘匿情報5bを記録しておくことができる。例えば、図7に示すように、第2秘匿情報5bが視認可能な文字列「A1234567890」である場合、「A1234567890」を記録情報として二次元コードである第1秘匿情報5aに記録しておくことができる。この場合、コードリーダーで第1秘匿情報5aを読み取ると、記録されている文字情報「A1234567890」を取得することができる。上述のように、第1秘匿情報5aがアクセス先のURLも記録している場合は、コードリーダーで第1秘匿情報5aを読み取ると、コードリーダーに接続されたコンピュータ等は、URLで特定されたネットワーク上のコンピュータにアクセスした後、記録された文字列を自動で入力する処理を行うこともできる。
以上、本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、秘匿情報として第1秘匿情報と第2秘匿情報の2種類の秘匿情報を用いた。しかし、秘匿情報として第1秘匿情報のみを用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1秘匿情報として、情報を記録し、機械読取可能な2次元コードを用いたが、2次元コードに限定されず、1次元のバーコード等の他のコード情報を用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1秘匿情報として、コード情報以外の視認可能な秘匿情報を用いてもよい。
また、上記実施形態では、接着抑制層、着色層が形成された接着抑制領域に、開封補助部第2部分として、いわゆる片Y字状の切込みの一部を、隠蔽部材の長手方向に沿って間欠的に形成した。しかし、隠蔽部材の長手方向に沿って隠蔽部材を貫通する切込みが間欠的に形成されていれば、どのような形態であってもよい。例えば、直線状の切込みのみを間欠的に形成したいわゆるミシン目線により、開封補助部第2部分を形成してもよい。
また、上記実施形態では、隠蔽部材の粘着領域の外縁に沿った縁部に、縁部切込みを形成したが、粘着力が適正に調整され、隠蔽部材シート20Aの剥離基材層から、隠蔽部材が容易に剥離可能であれば、必ずしも縁部切込みを形成する必要はない。
また、上記実施形態では、情報隠蔽カードをPOSA(Point of Sales Activation)カードとして用いたが、抽選用のスクラッチカードや、ギフトカード、プリペイドカード、POSAカード(登録商標)、電子マネーカード等、秘匿情報を隠蔽するための様々なカードとして用いることができる。
また、上記実施形態では、カード基材1のおもて面にコード情報40を形成するようにしたが、情報隠蔽カードを抽選券などに用いる場合、必ずしもコード情報をおもて面、裏面等に形成する必要はない。