JP7525371B2 - 包装搬送装置および包装の受け渡し方法 - Google Patents
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Description
かかる包装入り製品の製造ラインには、例えば、特許文献1に示すように、包装を把持するグリッパが取り付けられた複数の可動子を電磁作用により周回軌道に沿って移動させる搬送装置が採用されている。
特許文献2のようにメイングリッパから計量装置の第1グリッパおよび第2グリッパへと包装を持ち替える場合も、包装の両側に第1グリッパおよび第2グリッパが接触する際に包装が揺れるおそれがあり、安定して計量することが難しい。
[第1実施形態]
〔全体の概略構成〕
図1に示す包装搬送装置1は、周回軌道を有する搬送路2と、搬送路2に沿って移動可能な複数の可動子10と、可動子10の走行を制御する制御部3とを備えている。
包装搬送装置1は、搬送路2と可動子10との間の電磁的相互作用により可動子10を走行させるリニアモータ式の搬送装置である。包装搬送装置1は、可動子10に備わるグリッパ13によりパウチ包装4(以下、パウチ4)を個々に把持しつつ搬送路2に沿って搬送する。
パウチ4は、フィルム状、あるいはシート状の柔軟な素材から、例えば飲料や食料、医薬品等の内容物を充填可能な袋状の形態に形成されている。パウチ4は、一例として、図3に示すように、重ね合わせられたフィルム素材41から平坦に形成されている。重ねられたフィルム素材41の周縁41Aは、内容物の充填前は、開口部42を残して三辺に沿って、加熱および加圧により融着(熱融着)されることで封止されている。充填後、開口部42も熱融着により封止されることで、パウチ4は密閉される。
その他、パウチ4は、例えば、底部あるいは両サイドが内側に折り込まれることで、充填後に立体的な形状をなすものであってもよい。また、パウチ4は、フィルム素材に加えて、開口部に挿入されるスパウトと呼ばれる筒体を備えていてもよい。
搬送路2は、直線状の平行な直線路21,23と、直線路21,23を繋ぐ円弧状に湾曲した湾曲路22,24とを備え、全体として略楕円形状を呈している。搬送路2には、可動子10の永久磁石に対して電磁的に作用する図示しない電磁コイルが設けられている。制御部3は、搬送路2の電磁コイルを流れる電流を制御することで、各可動子10の位置および速度等を個別に制御可能である。
複数の可動子10は、搬送路2の方向に並び、搬送路2を循環する。可動子10の移動に伴い、各パウチ4が直線路21、湾曲路22、および直線路23の順に搬送される間に、各パウチ4に対する充填や密閉、計量による検査等の処理が行われる。それらの処理を終えたパウチ4は、直線路23から図示しない下流の装置へと移送される。
本実施形態の搬送路2の略楕円形の軌道は、水平な同一面上に設置されている。この搬送路2からアーム12が水平方向に突出している。搬送路2の方向に隣接するアーム12の間にパウチ4が配置される。
本実施形態では、ブロック状に形成された可動子本体11にアーム12が接合されているが、その限りではない。可動子本体11が、グリッパ13を支持する部分を含めて一体に形成されていてもよい。
搬送路2の方向をxで示し、可動子本体11から水平方向にアーム12が突出する方向をyで示し、鉛直方向をzで示す。y方向は、パウチ4の平面に対して直交する方向に相当する。
グリッパ13は、パウチ4の端部4Eを間に挟み込んで把持する一対の挟持部130と、一対の挟持部130を図2の部分拡大図に示すように開閉させる図示しない駆動機構とを備えている。
一対の挟持部130はいずれも、基端側がアーム12に支持され、パウチ4の幅方向(x方向)の内側に向けて突出している。以下、パウチ4の第1面4Aに接触する挟持部130を第1挟持部130-1と称し、パウチ4の第2面4Bに接触する挟持部130を第2挟持部130-2と称する場合がある。第1挟持部130-1は、第2挟持部130-2に対し、アーム12のより先端側に位置している。
一対の挟持部130のそれぞれのガイド部131Bは、挟持部130の先端に向かうにつれて次第に広がっており、押さえ部131A間にパウチ4をガイドする。
また、弾性体132の縁にパウチ4の端部4Eが突き当たることなく、第1挟持部130-1の弾性体132と第2挟持部130-2の弾性体132との間にパウチ4が挿入されるように、各弾性体132の縁の角は面取りされていると好ましい。
第1挟持部130-1の弾性体132と、第2挟持部130-2の弾性体132とは、パウチ4を挟んで対向し、かつ、第1挟持部130-1の押さえ部131Aと第2挟持部130-2の押さえ部131Aとの間に配置される。図2のIII矢印の向きからの側面視において、弾性体132の領域と、押さえ部131Aの領域とはほぼ一致している。
上述したように可動子10により搬送路2をパウチ4が搬送される間、充填、密閉、および計量による検査等の各処理が順次行われる。
充填処理を行う際には、図示を省略するが、制御部3による位置制御により一対の可動子10を互いに近接する向きに移動させ、パウチ4を把持する一対のグリッパ13のx方向の間隔を狭めることにより、パウチ4を両側から押して開口部42を開く。開口部42を通じて内容物がパウチ4に供給される。
以下、図4および図5を参照し、受け渡し箇所P1において包装搬送装置1のグリッパ13から計量部5へとパウチ4を受け渡す手順について説明する。
まず、制御部3による可動子10の位置制御により、一対の可動子10を受け渡し箇所P1に停止させる(可動子停止ステップS1)。これによって、計量部5の下方に計量対象のパウチ4が位置決めされる。このとき、一対の可動子10間の距離の設定により、パウチ4に張力が付与されていることが好ましい。
計量部5は、例えば、計量部5に備わる図示しない支持具によりパウチ4の上端部4Uを把持することで、パウチ4を支持する(パウチ支持ステップS2)。
その結果、パウチ4が、グリッパ13により把持されていた時の位置に残され、計量部5の支持具のみに接触した状態に支持される。つまり、グリッパ退避ステップS4は、グリッパ開ステップS3によりパウチ4が挟持部130-1,130-2から分離した時の位置に留まった状態で行われる。
また、グリッパ13によりパウチ4が安定して把持されているため、計量部5の支持具がパウチ4の上端部4Uに接触した際にもパウチ4が揺れ難い。
計量部5によるパウチ4の計量の開始時において、パウチ4が静止していることが好ましいが、計量開始時にパウチ4が若干揺れていたとしても、計量の進行に伴いパウチ4が静止し、あるいは揺れが許容限度まで収束するので、計量部5から安定した計測値を得ることができる。
つまり、本実施形態によれば、計量部5に向けてパウチ4が引き抜かれる場合等、計量部5へのパウチ4の受け渡し時にパウチ4が動くことで、パウチ4の揺れの度合が大きい場合と比べ、安定した計測値を得ることができるまでの時間を短縮することが可能となる。そうすると、受け渡し箇所P1に可動子10を停止させ、グリッパ13から計量部5へとパウチ4を受け渡した後、計測処理を完了するまでに要する時間を短縮することができる。
なお、グリッパ13が両開きであっても、開いた状態における第1挟持部130-1と第2挟持部130-2との間隔、および張力付与の解除された状態のパウチ4の上端部4Uよりも下側の姿勢、形状によっては、端部4Eがグリッパ13に接触する可能性があるから、やはり、可動子10の移動によるパウチ4の両側へのグリッパ13の退避によって、パウチ4をグリッパ13から確実に分離させることができる。
次に、図6~図8を参照して第2実施形態に係る包装搬送装置および包装受け渡し方法について説明する。以下、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付している。
第2実施形態の包装搬送装置は、搬送路2(図1)を移動可能な可動子10のアーム12の先端側およびグリッパ50を示している。可動子本体11(図1)の図示は省略する。
パウチ4の計量処理を完了したならば、上述のステップS3,S4とは逆に、制御部3からの指令に基づいて一対の可動子10を互いに近接する向きに移動させることで一対のグリッパ50をパウチ4の端部4Eの位置まで移動させ(グリッパ位置決めステップS6)、さらに閉指令に基づいて各グリッパ50の駆動機構により第1挟持部51と第2挟持部52との間を閉じることで、パウチ4の両側の端部4Eを把持する(グリッパ閉ステップS7)。
そのようにパウチ4が面外方向に変位していたとしても、一対の可動子10を互いに近接させるステップS6において、パウチ4の端部4Eに対して第1、第2挟持部51,52の弾性体等が干渉することのないよう、かつ、必要な把持力を確保できるように、第2実施形態のグリッパ50は構成されている。
パウチ4は柔軟であるため形状が定まりにくく、しかも片開きのグリッパ50が採用されているため、第1挟持部51と第2挟持部52との間のy方向の中央に対してパウチ4が片側(ここでは第1挟持部51側)に偏って配置される場合がある。パウチ4の偏在のため、パウチ4の端部4Eと第1挟持部51とが近接しているとしても、一対の可動子10を近接させるときのグリッパ50とパウチ4との干渉を防いで、パウチ4のグリッパ50への噛み込みや、パウチ4の傷付き等を避けることができる。
グリッパ50は、第1実施形態のグリッパ13(図2)と同様に、第1挟持部51をなす第1弾性体511および第1基体512と、第2挟持部52をなす第2弾性体521および第2基体522と、第1挟持部51および第2挟持部52を開閉させる図示しない駆動機構とを備えている。
また、第1実施形態と同様、アーム12に固定されている第1挟持部51に対して第2挟持部52が離隔することで、グリッパ50は、把持するパウチ4に対して片側のみに開く。グリッパ50の図示しない駆動機構は、第2基体522を第1基体512に対してパウチ4の面外方向(y方向であり、挟持部51,52間にパウチ4を挟む把持方向)に近接または離隔させる。このとき、第2弾性体521も、当該駆動機構により第2基体522と共にy方向に移動する。
以下において、搬送路2の方向(x方向)と、パウチ4を挟む把持方向(y方向)との両方に対して交差する方向(z方向)のことをパウチ4の長さ方向と称する。
第1挟持部51は、パウチ4の第1面4Aに配置される第1弾性体511と、第1基体512からパウチ4の長さ方向(z方向)にシフトした位置で第1面4Aに配置される第1基体512とを含んでいる。
第2挟持部52は、第1弾性体511に対向してパウチ4の第2面4Bに配置される第2弾性体521と、第1基体512、第1弾性体511および第2弾性体521のいずれに対してもパウチ4の長さ方向にシフトした位置でパウチ4の第2面4Bに配置される第2基体522とを含んでいる。
上記のように、パウチ4を挟んで第1弾性体511と第2弾性体521とが対向し、それら弾性体511,521とはパウチ4の長さ方向(z方向)に異なる位置で、第1基体512と第2基体522とが互いにシフトした状態で配置されることに基づくと、グリッパ50に要請される把持力を確保しつつ、可動子10の移動により第1挟持部51と第2挟持部52との間にパウチ4の端部4Eを受け入れる際のグリッパ50とパウチ4との干渉を避けることができる。
それに対し、第2実施形態では、図8に示すように、パウチ4の厚さ方向(y方向)において、第1基体512と第2基体522とが重ねて配置されていない。これに基づいて、グリッパ50とパウチ4との干渉を避けることができるとともに、グリッパ50を全体として薄型に形成することができる。
第1基体512と第1弾性体511とがパウチ4の長さ方向(z方向)に並ぶので、例えば図8の楕円形VIIIの内側の図に示すが如く、第1基体512の押さえ部501Aと、第1弾性体511との双方がパウチ4の第1面4Aに対向する。z方向に並ぶ第2基体522および第2弾性体521についても同様に、第2基体522の押さえ部501Aと、第2弾性体521との双方がパウチ4の第2面4Bに対向する。
そうすると、第1基体512および第2基体522のそれぞれのガイド部501B(図6および図7)の間に、図8の紙面に対して直交する方向に沿って挿入されたパウチ4の端部4Eを、引き続き押さえ部501Aによってガイドしつつ、第1弾性体511と第2弾性体521との間の所定位置まで、弾性体511,521とパウチ4との干渉を抑えてスムーズに挿入させることが可能となる。
パウチ4との干渉をより十分に避けるため、図8の楕円形VIIIの内側の図に示すように、グリッパ50が開いているとき(弾性体511,521がパウチ4から離れているとき)、パウチ4の第1面4Aに対して、第1基体512の押さえ部501Aが第1弾性体511よりも近接していることが好ましい。同様に、パウチ4の第2面4Bに対して、第2基体522の押さえ部501Aが第2弾性体521よりも近接していることが好ましい。図8に示す例では、第1弾性体511の突起502を含めた厚さよりも第1基体512の厚さを大きく設定することにより、第1弾性体511と比べて第1基体512をパウチ4に近接させている。第2弾性体521および第2基体522についても同様である。
上記に限らず、第1基体512および第1弾性体511のそれぞれのパウチ4に接触する部分をパウチ4の第1面4Aを基準として略同一の高さに配置することができ、第2基体522および第2弾性体521のそれぞれのパウチ4に接触する部分をパウチ4の第2面4Bを基準として略同一の高さに配置することができる。
例えば、グリッパ50を開いた状態でカメラ等により、第1挟持部51と第2挟持部52との間におけるパウチ4の端部4Eのy方向の位置を検知した結果に基づいて、第1挟持部51と第2挟持部52との間のy方向の中央にパウチ4が配置されるように、パウチ4を支持している計量部5の支持具をy方向に移動させるとよい。
あるいは、グリッパ50を両開きにすることで、片開きと比べ、第1挟持部51と第2挟持部52とのy方向の間隔を拡げることによっても、グリッパ50とパウチ4との干渉を避けることができる。
第1弾性体511、第1基体512、第2弾性体521、および第2基体522の上述した配置に基づいて、片開きを採用しつつ、第1挟持部51および第2挟持部52の間へのパウチ4の挿入時の干渉を避けることができ、かつ、第1弾性体511および第2弾性体521の弾性変形により把持力を担保することができる。
なお、第1弾性体511、第1基体512、第2弾性体521、および第2基体522の上述した配置を採用するとともに、上記に例示したような、パウチ4の位置の検知結果に基づく計量部5の移動や、両開きのグリッパを採用することは妨げられない。
図9および図10を参照して、第2実施形態を発展させた第1変形例に係るグリッパ80を説明する。第2実施形態(図6~図8)のグリッパ50からグリッパ80への代替が可能である。
図9に示すグリッパ80は、パウチ4を挟み込む第1挟持部81および第2挟持部82を備える。第1挟持部81はパウチ4の第1面4A側に配置される。第2挟持部82はパウチ4の第2面4B側に配置される。
第1挟持部81は、第1弾性体811と、第1基体812とを含む。第2挟持部82は、第2弾性体821と、第2基体822とを含む。第1挟持部81および第2挟持部82は全体として、パウチ4の長さ方向(z方向)に櫛歯状に配置されている。第1基体812および第2基体822の少なくとも一方、本例では第1基体812は、複数の櫛歯801を含んで櫛歯状に形成されている。
第1基体812は、z方向に分離した2つの櫛歯801と、これらの櫛歯801を基端側で連結する連結部802とを備えている。櫛歯801は、押さえ部501Aおよびガイド部501Bに相当する。第2基体822は、単一の櫛歯801のみを有している。
その他、第1挟持部81および第2挟持部82のそれぞれに適宜な数の櫛歯801を与え、それら櫛歯801と、第1弾性体811および第2弾性体821とを適宜に組み合わせて櫛歯状に配置することが可能である。
本変形例においても、パウチ4との干渉をより十分に避けるため、グリッパ80が開いているとき、パウチ4の第1面4Aに対して、第1基体812の押さえ部501Aが第1弾性体811よりも近接していることが好ましい。同様に、パウチ4の第2面4Bに対して、第2基体822の押さえ部501Aが第2弾性体821よりも近接していることが好ましい。
図11および図12を参照して、第2実施形態の第2変形例に係るグリッパ70を説明する。図11に示すグリッパ70は、パウチ4を挟み込む第1挟持部71および第2挟持部72を備える。
第1挟持部71は、第1弾性体511と、櫛歯状の第1基体712とを含む。第2挟持部72は、第2弾性体521と、櫛歯状の第2基体722とを含む。
第1基体712は、パウチ4の長さ方向(z方向)に分離した複数の櫛歯701と、複数の櫛歯701を基端側で連結する連結部702とを備えている。櫛歯701は、押さえ部501Aおよびガイド部501Bに相当する。第2基体722も、第1基体712と同様に構成されている。なお、第1基体712の櫛歯701の数と、第2基体722の櫛歯701の数は、同じでも相違していてもよい。また、第1基体712および第2基体722のいずれか一方が、単一の櫛歯701のみを有していてもよい。
パウチ4との干渉をより十分に避けるため、グリッパ70が開いているとき、パウチ4の第1面4Aに対して、第1基体712の押さえ部501Aが第1弾性体511よりも近接していることが好ましい。同様に、パウチ4の第2面4Bに対して、第2基体722の押さえ部501Aが第2弾性体521よりも近接していることが好ましい。
本開示における搬送対象たる包装は、パウチには限られず、例えば、樹脂製の袋体であってもよい。
以上で説明した包装搬送装置および包装受け渡し方法は、以下を開示する。
[1]包装(4)を個々に把持しつつ搬送路2に沿って搬送する搬送装置1は、搬送路2の方向に並び、搬送路2の方向に移動可能な複数の可動子10と、可動子10にそれぞれ支持され、包装(4)の両側の端部4Eを把持する一対のグリッパ13(または50)と、を備える。搬送装置1と、包装(4)に処理を行う処理部(5)との間で包装(4)を受け渡すために搬送路2に定められた受け渡し箇所P1において、一対のグリッパ13(または50)がそれぞれ開き、かつ、可動子10の移動により一対のグリッパ13(または50)が包装(4)に対して両側に退避するように構成されている。
[2]複数の可動子10のそれぞれの位置を制御可能な制御装置3を備える。制御装置3により、受け渡し箇所P1に位置する一対のグリッパ13(または50)に関し、処理部に包装(4)が支持されるのに続いて、グリッパ13(または50)を開く開指令が発せられた後、可動子10を互いに離隔する向きに移動させる退避指令が発せられる。
[3]受け渡し箇所P1において、包装(4)は、処理部(5)により鉛直方向の上端部を把持され、一対のグリッパ13(または50)は、鉛直方向(z方向)に対して交差する方向に沿って包装(4)から退避する。
[4]処理部(5)は、包装(4)を計量する計量装置である。
[5]グリッパ13(または50)は、把持する包装(4)に対して包装(4)の第1の面4A側または第2の面4B側のうちの一方に向けて開く。
[6]グリッパ50は、包装(4)を間に挟み込む第1の挟持部51および第2の挟持部52を備え、搬送路2の方向(x方向)と、包装(4)を挟む把持方向(y方向)との両方に対して交差する方向(z方向)が、包装の長さ方向(z方向)であるものとして、第1の挟持部51は、包装(4)の第1の面4Aに配置される第1の基体512と、第1の基体512から長さ方向(z方向)にシフトした位置で第1の面4Aに配置される第1の弾性体511と、を含む。第2の挟持部52は、第1の弾性体511に対向して包装(4)の第2の面4Bに配置される第2の弾性体521と、第1の基体512、第1の弾性体511、および第2の弾性体521のいずれに対しても長さ方向(z方向)にシフトした位置で第2の面4Bに配置される第2の基体522と、を含む。
第1の基体512と第2の基体522との把持方向(y方向)への相対変位に伴い、第1の弾性体511と第2の弾性体521とが包装(4)を挟んで互いに押圧される。
[7]グリッパ50が開いているとき、第1の面4Aに対して、第1の基体512は第1の弾性体511よりも近接しており、第2の面4Bに対して、第2の基体522は第2の弾性体521よりも近接している。
[8]第1の基体(512,712,812)および第2の基体(522,722,822)の少なくとも一方が、櫛歯状に形成され、第1の基体(512,712,812)と第2の基体522(522,722,822)とにより、包装(4)は、包装(4)の長さ方向(z方向)における複数の位置で両面側から押さえられる。
[9]また、本開示は、包装(4)を個々に把持しつつ搬送路2に沿って搬送する包装搬送装置1と、包装(4)に対して処理を行う処理部(5)との間で包装(4)を受け渡す方法であって、包装搬送装置1は、搬送路2の方向に並び、搬送路2の方向に移動可能な複数の可動子10と、可動子10にそれぞれ支持され、包装(4)の両側の端部4Eを把持する一対のグリッパ13(または50)と、を備える。搬送装置と処理部(5)との間で包装(4)を受け渡すために搬送路2に定められた受け渡し箇所P1において、処理部(5)に包装(4)が支持されるのに続いて、一対のグリッパ13(または50)をそれぞれ開くステップS3と、一対の可動子10を互いに離隔する向きに移動させることで一対のグリッパ13(または50)を包装(4)に対して両側に退避させるステップS4と、を含む。
[10]一対のグリッパ13(または50)を退避させるステップS4は、一対のグリッパ13(または50)をそれぞれ開くステップS3により包装(4)がグリッパ13(または50)から分離した時の位置に留まった状態で行われる。
[11]処理部(5)は、包装(4)を計量する計量装置に相当する。
[12]上記(6)および(7)の包装搬送装置1と、包装(4)に対して処理を行う処理部(5)との間で包装(4)を受け渡す方法であって、受け渡し箇所P1において、処理が行われた包装(4)を処理部(5)から一対のグリッパ13(または50)に受け取るステップは、一対の可動子10を互いに近接する向きに移動させるステップS6と、一対のグリッパ13(または50)を閉じるステップS7と、を含む。
2 搬送路
3 制御部(制御装置)
4 パウチ(包装)
5 計量部(処理部、計量装置)
4A 第1面
4B 第2面
4E 端部
4U 上端部
10 可動子
11 可動子本体
12 アーム
13 グリッパ
21,23 直線路
22,24 湾曲路
41 フィルム素材
41A 周縁
42 開口部
50,70,80 グリッパ
51,71,81 第1挟持部
52,72,82 第2挟持部
130 挟持部
130-1 第1挟持部
130-2 第2挟持部
131 基体
131A 押さえ部
131B ガイド部
132 弾性体
132A 突起
501A 押さえ部
501B ガイド部
502 突起
511,711,811 第1弾性体
512,712,812 第1基体
521,721,821 第2弾性体
522,722,822 第2基体
701,801 櫛歯
702,802 連結部
703,803 段差
L 中心線
P1 受け渡し箇所
S1 可動子停止ステップ
S2 パウチ支持ステップ
S3 グリッパ開ステップ
S4 グリッパ退避ステップ
S5 計量処理ステップ
S6 グリッパ位置決めステップ
S7 グリッパ閉ステップ
S8 パウチ把持ステップ
x 搬送路の方向
y パウチの面外方向、パウチの厚さ方向、把持方向
z パウチの長さ方向、鉛直方向
Claims (11)
- 包装を個々に把持しつつ搬送路に沿って搬送する搬送装置であって、
前記搬送路の方向に並び、前記搬送路の方向に移動可能な複数の可動子と、
前記包装の両側の端部を把持し、隣接される前記可動子にそれぞれが支持される一対のグリッパと、を備え、
前記搬送装置と、前記包装に処理を行う処理部との間で前記包装を受け渡すために前記搬送路に定められた受け渡し箇所において、
前記一対のグリッパがそれぞれ開き、かつ、前記可動子の移動により前記一対のグリッパが前記包装に対して両側に退避し、
前記処理が完了したならば、前記可動子の移動により前記一対のグリッパが前記包装に対して近接し、かつ、それぞれ閉じて前記包装を把持してから、前記可動子が前記搬送路の方向に移動するように構成され、
前記一対のグリッパは、前記包装を間に挟み込む第1の挟持部および第2の挟持部を備え、
前記搬送路の方向と、前記包装を挟む把持方向との両方に対して交差する方向が、前記包装の長さ方向であるものとして、
前記第1の挟持部は、前記包装の第1の面に配置される第1の基体と、前記第1の基体から前記長さ方向にシフトした位置で前記第1の面に配置される第1の弾性体と、を含み、
前記第2の挟持部は、前記第1の弾性体に対向して前記包装の第2の面に配置される第2の弾性体と、前記第1の基体、前記第1の弾性体、および前記第2の弾性体のいずれに対しても前記長さ方向にシフトした位置で前記第2の面に配置される第2の基体と、を含み、
前記第1の基体と前記第2の基体との前記把持方向への相対変位に伴い、前記第1の弾性体と前記第2の弾性体とが前記包装を挟んで互いに押圧される、
包装搬送装置。 - 前記複数の可動子のそれぞれの位置を制御可能な制御装置を備え、
前記制御装置により、
前記受け渡し箇所に位置する前記一対のグリッパに関し、
前記処理部に前記包装が支持されるのに続いて、前記グリッパを開く開指令が発せられた後、前記可動子を互いに離隔する向きに移動させる退避指令が発せられる、
請求項1に記載の包装搬送装置。 - 前記受け渡し箇所において、
前記包装は、前記処理部により鉛直方向の上端部を把持され、
前記一対のグリッパは、前記搬送路が延びている水平方向に沿って前記包装から退避する、
請求項1または2に記載の包装搬送装置。 - 前記処理部は、前記包装を計量する計量装置である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の包装搬送装置。 - 前記グリッパは、把持する前記包装に対して前記包装の第1の面側または第2の面側のうちの一方に向けて開く、
請求項1から4のいずれか一項に記載の包装搬送装置。 - 前記グリッパが開いているとき、前記第1の面に対して、前記第1の基体は前記第1の弾性体よりも近接しており、前記第2の面に対して、前記第2の基体は前記第2の弾性体よりも近接している、
請求項1から5のいずれか一項に記載の包装搬送装置。 - 前記第1の基体および前記第2の基体の少なくとも一方が、櫛歯状に形成され、
前記第1の基体と前記第2の基体とにより、前記包装は、前記長さ方向における複数の位置で両面側から押さえられる、請求項1から6のいずれか一項に記載の包装搬送装置。 - 包装を個々に把持しつつ搬送路に沿って搬送する包装搬送装置と、前記包装に対して処理を行う処理部との間で前記包装を受け渡す方法であって、
前記包装搬送装置は、前記搬送路の方向に並び、前記搬送路の方向に移動可能な複数の可動子と、前記包装の両側の端部を把持し、隣接される前記可動子にそれぞれが支持される一対のグリッパと、を備え、
前記一対のグリッパは、前記包装を間に挟み込む第1の挟持部および第2の挟持部を備え、
前記搬送路の方向と、前記包装を挟む把持方向との両方に対して交差する方向が、前記包装の長さ方向であるものとして、
前記第1の挟持部は、前記包装の第1の面に配置される第1の基体と、前記第1の基体から前記長さ方向にシフトした位置で前記第1の面に配置される第1の弾性体と、を含み、
前記第2の挟持部は、前記第1の弾性体に対向して前記包装の第2の面に配置される第2の弾性体と、前記第1の基体、前記第1の弾性体、および前記第2の弾性体のいずれに対しても前記長さ方向にシフトした位置で前記第2の面に配置される第2の基体と、を含み、
前記第1の基体と前記第2の基体との前記把持方向への相対変位に伴い、前記第1の弾性体と前記第2の弾性体とが前記包装を挟んで互いに押圧され、
前記包装搬送装置と前記処理部との間で前記包装を受け渡すために前記搬送路に定められた受け渡し箇所において、
前記処理部に前記包装が支持されるのに続いて、前記一対のグリッパをそれぞれ開くステップと、
前記一対のグリッパのそれぞれを支持する前記可動子を互いに離隔する向きに移動させることで前記一対のグリッパを前記包装に対して両側に退避させるステップと、
前記処理が完了したならば、前記可動子の移動により前記一対のグリッパを前記包装に対して近接させ、かつ、それぞれ閉じて前記包装を把持してから、前記可動子を前記搬送路の方向に移動させるステップと、を含む、包装受け渡し方法。 - 前記一対のグリッパを退避させるステップは、前記一対のグリッパをそれぞれ開くステップにより前記包装が前記グリッパから分離した時の位置に留まった状態で行われる、
請求項8に記載の包装受け渡し方法。 - 前記処理部は、前記包装を計量する計量装置に相当する、
請求項8または9に記載の包装受け渡し方法。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の包装搬送装置と、前記包装に対して処理を行う前記処理部との間で前記包装を受け渡す方法であって、
前記受け渡し箇所において、
前記処理が行われた前記包装を前記処理部から前記一対のグリッパに受け取るステップは、
一対の前記可動子を互いに近接する向きに移動させるステップと、
前記一対のグリッパを閉じるステップと、を含む、包装受け渡し方法。
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