JP7524144B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被検出ガス中に晒され、この中の特定ガス成分を検出するセンサ素子を備えるガスセンサに関する。
自動車エンジン等の内燃機関の燃費向上や燃焼制御を行うガスセンサとして、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサや空燃比センサが知られている。
センサ素子の検出セルは、酸素濃度の基準となる外気に晒される基準電極と、被検出ガス中に晒される検知電極とを有しており、外筒の内部に収容されたセンサ素子に外気を導入する必要がある。このため、外筒(ケーシング)の側面に通気孔を設け、この通気孔に撥水性のフィルタを配置したガスセンサが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
このガスセンサでは、ケーシングの通気孔から導入された外気はフィルタを透過し、フィルタの内側に配置された内部部材の隙間を通ってセンサ素子に到達する。又、ケーシングとフィルタとの間には隙間が設けられており、仮に通気孔から内部に水滴が入っても、フィルタが水滴の透過を遮断すると共に、この隙間に水分を逃している。
特開2009-75066号公報(図3)
しかしながら、自動車の走行等に伴ってケーシングの通気孔に泥水が掛かると、その後に排気ガス等でガスセンサが高温になったときに泥が乾燥して固まって通気孔が詰まることがある。このため、フィルタを通じたガスセンサ内への外気の導入が困難になるおそれがある。特に、通気孔が大径になるほど、泥水が孔に入り易いので、目詰まりし易くなる傾向にある。
一方で、通気孔を小径にし過ぎるとそもそも通気性が低下し、やはりガスセンサ内への外気の導入が困難になる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、外筒と保護外筒との間にフィルタを配置する構造において、保護外筒の通気孔が異物により目詰まりすることを抑制し、フィルタを経由して内部のセンサ素子へ外気を安定して導入することができるガスセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点のガスセンサは、軸線方向に延びるセンサ素子と、前記センサ素子の後端側を収容し、自身の内部へ外気を導入する第1通気孔を有する筒状の外筒と、前記第1通気孔を塞ぐように前記外筒の径方向外側に配置され、通気性を有する樹脂製のフィルタと、前記フィルタを径方向外側から囲むと共に、前記フィルタを経由して前記第1通気孔に連通する第2通気孔を有する筒状の保護外筒と、を備えたガスセンサであって、前記フィルタの外表面と、前記第2通気孔を囲む前記保護外筒の内表面の間には隙間が設けられており、前記軸線方向に沿って前記第2通気孔を通る断面における前記隙間の面積S1が、前記断面上に位置して前記隙間に直接対向する前記第2通気孔の開口面積S2の半分以上であることを特徴とする。
開口面積S2が大きいと、泥水が孔に入り易いので、目詰まりし易くなる。一方で、開口面積S2を小さくし過ぎるとそもそも通気性が低下する。そこで、このガスセンサによれば、面積S1≧(S2)/2とするので、面積S1がS2に比べて相対的に大きくなり、隙間に泥水等の異物を逃す余地が大きくなる。
このため、泥水等の異物が第2通気孔に掛かっても隙間に落下させて容易に逃がすことができる。従って、第2通気孔内に入った泥水等が、ガスセンサが高温になったときに乾燥して固まっても、第2通気孔が完全に詰まるまで時間が掛かる。その結果、開口面積S2を比較的大きくしても、第2通気孔が泥水(異物)により目詰まりすることを抑制し、フィルタを経由して内部のセンサ素子へ外気を安定して導入することができる。又、開口面積S2を小さくし過ぎて通気性が低下することも抑制できる。
又、本発明の第2の観点のガスセンサは、軸線方向に延びるセンサ素子と、前記センサ素子の後端側を収容し、自身の内部へ外気を導入する第1通気孔を有する筒状の外筒と、前記第1通気孔を塞ぐように前記外筒の径方向外側に配置され、通気性を有する樹脂製のフィルタと、前記フィルタを径方向外側から囲むと共に、前記フィルタを経由して前記第1通気孔に連通する第2通気孔を有する筒状の保護外筒と、を備えたガスセンサであって、前記フィルタの外表面と、前記第2通気孔を囲む前記保護外筒の内表面の間には隙間が設けられており、前記軸線方向に沿って前記第2通気孔を通る断面における前記隙間を見たとき、当該隙間は前記第2通気孔を挟む前記フィルタと前記保護外筒との両接点の間で規定され、前記両接点の間の前記軸線向の長さを4等分して求めた3点における前記隙間の径方向の厚みを平均した平均厚みt1は、前記第2通気孔の前記軸線向に沿う最大幅w1よりも大きいことを特徴とする。
第2の観点のガスセンサにおいて、泥水等が第2通気孔に掛かった際、第2通気孔の最大幅w1以上の大きさ(量)の泥水等はガスセンサ内部(隙間)に一度に入って来ることができない。このため、t1>w1とすると、最大量の泥水等が第2通気孔から隙間に入ったとしても、この泥水等を隙間内に逃がす(収容する)ことができる。従って、第2通気孔内に入った泥水等が、ガスセンサが高温になったときに乾燥して固まっても、第2通気孔が完全に詰まるまで時間が掛かる。
その結果、第2の観点の実施形態においても、保護外筒の第2通気孔が泥水等(異物)により目詰まりすることを抑制し、フィルタを経由して内部のセンサ素子へ外気を安定して導入することができる。
第1の観点又は第2の観点のガスセンサにおいて、前記保護外筒は、前記軸線方向において前記第2通気孔よりも先端側及び後端側にフィルタを加締めた2つの加締め部を備え、前記第1通気孔の少なくとも一部が前記2つの加締め部の間に位置してもよい。
2つの加締め部の間の領域においてフィルタは径方向外側に膨らみ、外筒とフィルタとの間にわずかな隙間が生じる。そこで、この隙間が形成される領域に第1通気孔が配置されることで、より確実に隙間と第1通気孔1との通気を確保することができる。
第1の観点又は第2の観点のガスセンサにおいて、前記第2通気孔が、前記隙間の前記軸線方向の中心と重なってもよい。
このガスセンサによれば、隙間の軸線方向の中心の近傍に第2通気孔が開口するので、泥水等の異物を隙間に逃がしやすい。
この発明によれば、外筒と保護外筒との間にフィルタを挟持するガスセンサの構造において、保護外筒の通気孔が異物により目詰まりすることを抑制し、フィルタを経由して内部のセンサ素子へ外気を安定して導入することができる。
本発明の第1の観点の実施形態に係るガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 図1のA-A線に沿う断面図である。 第2通気孔の周囲におけるガスセンサの部分拡大断面図である。 面積S1と開口面積S2を示す断面図である。 第2通気孔から入った泥水を隙間に逃がす状態を示す断面図である。 複数の第2通気孔及び隙間が断面上に存在する場合のS1,S2の算出方法を示す図である。 保護外筒の外観を示す図である。 本発明の第2の観点の実施形態に係るガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 図8のB-B線に沿う断面図である。 第2の観点の実施形態において、第2通気孔の周囲におけるガスセンサの部分拡大断面図である。 第2通気孔から入った泥水を隙間に逃がす状態を示す断面図である。 保護外筒の外観を示す図である。 実際のガスセンサの(S1/S2)を変化させたとき、第2通気孔からガスセンサ外に通過した空気の通気量を示す図である。 本発明の第1の観点の実施形態に係るガスセンサの変形例を示す、軸線方向に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の観点の実施形態に係るガスセンサ(酸素センサ)1の軸線O方向に沿う全体断面図、図2は図1のA-A線に沿う断面図、図3は第2通気孔190hの周囲におけるガスセンサ1の部分拡大断面図、図4は面積S1と開口面積S2を示す断面図、図5は第2通気孔190hから入った泥水Mを隙間に逃がす状態を示す断面図、図6は複数の第2通気孔190h及び隙間G1が断面上に存在する場合のS1,S2の算出方法を示す図、図7は保護外筒190の外観を示す図である。
このガスセンサ1は、自動車や各種内燃機関の排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサである。
図1において、ガスセンサ1は、排気管に固定されるためのねじ部139が外表面に形成された筒状の主体金具138と、軸線O方向(ガスセンサ1の長手方向:図中上下方向)に延びる板状形状をなすセンサ素子10と、主体金具138に取り付けられて後端側に延び、センサ素子10の後端部を覆う筒状の外筒144と、外筒144を覆う筒状の保護外筒190と、外筒144と保護外筒190の間に挟持されたフィルタ180と、その他の部材と、を備えている。
センサ素子10の後端側の両面に複数の電極パッド(図示せず)が並んでいる。一方、センサ素子10の先端のガス検出部11は、アルミナ等の多孔質保護層14で覆われている。
主体金具138は、ステンレスから構成され、軸線方向に貫通する貫通孔154を有し、貫通孔154の径方向内側に突出する棚部152を有する略筒状形状に構成されている。この貫通孔154には、センサ素子10の先端部を自身の先端よりも突出させるように当該センサ素子10が配置されている。さらに、棚部152は、軸線方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
なお、主体金具138の貫通孔154の内部には、センサ素子10の径方向周囲を取り囲む状態で略環状形状のアルミナ製のセラミックホルダ151、粉末充填層153(以下、滑石リング153ともいう)、およびセラミックスリーブ106がこの順に先端側から後端側にかけて積層されている。
また、セラミックスリーブ106と主体金具138の後端部140との間には、加締めパッキン157が配置されている。なお、主体金具138の後端部140は、加締めパッキン157を介してセラミックスリーブ106を先端側に押し付けるように、加締められている。
一方、図1に示すように、主体金具138の先端側(図1における下方)外周には、センサ素子10の突出部分を覆うと共に、複数の孔部を有する金属製(例えば、ステンレスなど)二重のプロテクタである、外部プロテクタ142および内部プロテクタ143が溶接等によって取り付けられている。
主体金具138の後端側外周には、外筒144が固定されている。また、セパレータは、先端側セパレータ90と後端側セパレータ95の2つの部材からなり、後端側セパレータ95に後端側端子金具40が保持されている。後端側端子金具40の後端側にはそれぞれリード線146が接続され、リード線146は後端側セパレータ95の後端側へ引き出されている。
そして、外筒144の後端部144e(図1における上方)の開口部には、後端側セパレータ95から引き出された6本のリード線146(図1では2本のみを表示)が挿通されるリード線挿通孔170hが形成された、ゴム製のグロメット170が配置されている。後端部144eは径方向内側に加締められ、グロメット170が外筒144の内側に固定されている。
また、主体金具138の後端部140より突出されたセンサ素子10の後端側(図1における上方)には、先端側セパレータ90が配置され、外表面から径方向外側に突出する鍔部90pが備えられている。先端側セパレータ90は、鍔部90pが保持部材169を介して外筒144に当接することで、外筒144の内部に保持される。
又、グロメット170と先端側セパレータ90の間に後端側セパレータ95が配置され、グロメット170の弾性力により後端側セパレータ95が先端側セパレータ90を先端側へ押圧する。これにより、鍔部90pが保持部材169側へ押し付けられ、先端側セパレータ90及び後端側セパレータ95は、外筒144の内部に互いに接続された状態で(つまり、軸線O方向に分離せずに)保持されている。
先端側セパレータ90には4個の先端側端子金具30が保持され、後端側セパレータ95にも4個の後端側端子金具40が保持されている。
そして、先端側端子金具30と、後端側端子金具40とはそれぞれ先端側と後端側に配置されて互いに接続されている。詳細には、先端側端子金具30の後端側が筒状部33をなし、この筒状部33に後端側端子金具40の先端の先細りの筒部を嵌挿するようになっている。
そして、センサ素子10の後端側に配置された上述の電極パッドには、先端側端子金具30がそれぞれ電気的に接続され、センサ出力信号が先端側端子金具30、後端側端子金具40からリード線146を介して外部に取り出されると共に、後端側端子金具40、先端側端子金具30を介してヒータ部に電力を供給するようになっている。
なお、後端側端子金具40の後端側にリード線146が圧着されており、リード線146はグロメット170のリード線挿通孔170hを通して外部に引き出されている。
センサ素子10自身は公知の構成であり、図示はしないが酸素イオン透過性の固体電解質体と1対の電極とを有するガス検出部と、ガス検出部を加熱して一定温度に保持するヒータ部とを備えている。又、ガス検出部の1対の電極は、酸素濃度の基準となる外気に晒される基準電極と、被検出ガス中に晒される検知電極とからなる。
そして、外筒144の内部に収容されたセンサ素子10に外気を導入するため、外筒144の側面には第1通気孔144hが周方向に等間隔で複数個設けられている。又、外筒144の径方向外側には、第1通気孔144hを塞ぐようにして、通気性を有する樹脂(例えば、PTFE)製のフィルタ180が配置されている。さらに、フィルタ180の外側には、フィルタ180を径方向外側から囲むようにして、金属製の保護外筒190が嵌められている。
保護外筒190にも、フィルタ180を介して第1通気孔144hと重なるように第2通気孔190hが設けられている。第2通気孔190hは、フィルタ180を経由して第1通気孔144hに連通するので、各通気孔144h、190h及びフィルタ180を介してガスセンサ1の内部に外気を導入及び排出可能になっている。
フィルタ180は、撥水性を有し、通気は可能であるが水分の浸入を防止できるものである。
なお、「フィルタ180を経由して第1通気孔144hに連通する」とは、第2通気孔190hと第1通気孔144hとが重なる必要はなく、第2通気孔190hから第2通気孔190hに対向するフィルタ180外表面を経由してフィルタ180内部へ外気が透過し、フィルタ180内部で外気が第1通気孔144hまで到達し、この外気が第1通気孔144hからガスセンサ1内部へ導入されればよいことを意味する。
つまり、第2通気孔190hがフィルタ180外表面に対向し、かつ第1通気孔144hがフィルタ180内表面に対向すれば足りる。又、第1通気孔144hがフィルタ180内表面に接していてもよい。
そして、保護外筒190の外側からフィルタ180を介して加締められた加締め部C1,C2により、外筒144、フィルタ180及び保護外筒190が一体に固定されている。
加締め部C1は第1通気孔144h及び第2通気孔190hよりも先端側に位置し、加締め部C2は第1通気孔144h及び第2通気孔190hよりも後端側に位置している。
次に、図3~図5を参照し、本発明の第1の観点の実施形態に係るガスセンサ1の特徴部分について説明する。
図3に示すように、フィルタ180の外表面180fと、第2通気孔190hを囲む保護外筒190の内表面190iの間には隙間G1が設けられている。つまり、フィルタ180の外表面180fと第2通気孔190hの内表面190iとは離間している。そして、断面図4(軸線O方向に沿って第2通気孔190hを通る断面、図3と同じ断面)における隙間G1の面積S1が、当該断面上に位置する第2通気孔190hの開口面積S2の半分以上である。
ここで、「第2通気孔190hを囲む」とは、「第2通気孔190hの外縁を含み、その周囲」を意味する。
開口面積S2が大きいと、泥水が孔に入り易いので、目詰まりし易くなる。一方で、開口面積S2を小さくし過ぎるとそもそも通気性が低下する。
そこで、本発明の第1の観点においては、開口面積S2の大きさだけを制御するのではなく、隙間G1の面積S1と開口面積S2との割合に着目することで、開口面積S2を小さくし過ぎなくても、泥水の乾燥による目詰まりを抑制できることを見出した。
つまり、面積S1≧(S2)/2とすると、面積S1がS2に比べて相対的に大きくなり、隙間G1に泥水等の異物を逃す余地が大きくなる。
このため、図5に示すように、泥水Mが第2通気孔190hに掛かっても隙間G1に落下させて容易に逃がすことができる。従って、第2通気孔190h内に入った泥水Mが、ガスセンサ1が高温になったときに乾燥して固まっても、第2通気孔190hが完全に詰まるまで時間が掛かる。
その結果、開口面積S2を比較的大きくしても、第2通気孔190hが泥水M(異物)により目詰まりすることを抑制し、フィルタ180を経由して内部のセンサ素子10へ外気を安定して導入することができる。又、開口面積S2を小さくし過ぎて通気性が低下することも抑制できる。
なお、面積S1がS2に比べて相対的に大きくなりすぎるという事は、隙間G1の軸線O方向及び径方向の少なくとも一方の長さが長くなる事、又は開口面積S2が小さくなる事の何れかを指す。前者の長さが長くなる場合は、ガスセンサ1の軸線方向又は幅方向の大きさが大きくなり、車内の他のレイアウトと干渉する可能性がある。また、後者の場合は通気性が低下する場合がある。そこで、(S1/S2)≦5とするとよい。
又、開口面積S2が小さ過ぎると通気性が低下する場合がある。そこで、S2≧1.0mmとするとよい。
なお、図6に示すように、軸線O方向に沿って第2通気孔190hを通る断面を見たとき、複数(図6では2つ)の第2通気孔190hが断面上に存在することがある。
この場合、S1,S2の算出に当たっては、特定の隙間G1に直接対向する第2通気孔190hにつき、S1,S2を求めるものとする。
例えば、図6の場合、右側の隙間G1に直接対向する1個の第2通気孔190hにつき、それぞれS1,S2を求める。一方、左側の隙間G1xに直接対向する1個の第2通気孔190hxにつき、それぞれS1x,Sxを求める。
つまり、断面に見えるすべてのS1,S2を合計するのではなく、個々の隙間G1に直接対向する第2通気孔190hについて、個別にS1,S2を求める。これは、上記した第2通気孔190hの目詰まり防止効果は、第2通気孔190hと直接対向する隙間G1についてのみ有効に働き、それぞれ離間する右側の隙間G1と左側の第2通気孔190hxとの間では作用しないからである。
従って、1つの隙間G1に直接対向する第2通気孔190hが2個以上ある場合は、開口面積S2は2個の第2通気孔190hの開口面積の合計となる。
又、図7に示すように、第1の観点の実施形態では、保護外筒190のうち、加締め部C1,C2の間には、周方向に連続して繋がりつつ径方向外側に突出する突部190pが形成されており、突部190pの周方向にそれぞれ等間隔で離間して合計4個の第2通気孔190hが開口している。そして、この突部190pがフィルタ180の外表面180fと離間することで、隙間G1が形成されるようになっている。
つまり、図2に示すように、隙間G1は全周に繋がって形成されている。
次に、図8~図12を参照し、本発明の第2の観点の実施形態に係るガスセンサ(酸素センサ)1Bについて説明する。図8は、第2の観点の実施形態に係るガスセンサ1Bの軸線O方向に沿う部分断面図、図9は図8のB-B線に沿う断面図、図10は第2通気孔290hの周囲におけるガスセンサ1Bの部分拡大断面図、図11は第2通気孔290hから入った泥水Mを隙間に逃がす状態を示す断面図、図12は保護外筒290の外観を示す図である。
なお、第2の観点の実施形態に係るガスセンサ1Bは、保護外筒290、ひいては隙間G2の形状が異なること以外は、第1の観点の実施形態に係るガスセンサ1と同一構成であるので、同一構成部分についての符号の表示や説明を適宜省略する。
図9、図12に示すように、第2の観点の実施形態では、保護外筒290のうち、加締め部C1,C2の間には、周方向に等間隔で離間しつつ径方向外側に突出する合計4個の四角筒状の突部290pが形成されており、各突部290pの側面(筒の天面)にそれぞれ1個の第2通気孔290hが開口している。そして、この突部290pがフィルタ180の外表面180fと離間することで、隙間G2が形成されるようになっている。
このように、フィルタ180の外表面180fと、第2通気孔290hを囲む保護外筒290の内表面290iの間に隙間G2が設けられている。つまり、外表面180fと内表面290iとは離間している。
なお、隙間G2は主として周方向に等間隔で間欠的に形成されている。但し、図9の例では、周方向に隣接する隙間G2の間でもフィルタ180の外表面180fと、第2通気孔290hの内表面290iとの間がわずかに間隙を有している。この間隙も、第2通気孔290hから入った泥水等を逃す(収容する)機能があれば、隙間G2の一部とみなしてもよい。
そして、本発明の第2の観点においては、図10(軸線O方向に沿って第2通気孔290hを通る断面)における隙間G2の平均厚みt1が第2通気孔190hの最大幅w1よりも大きい。
図11に示すように、泥水Mが第2通気孔290hに掛かった際、第2通気孔290hの最大幅w1以上の大きさ(量)の泥水Mはガスセンサ内部(隙間G2)に一度に入って来ることができない。このため、t1>w1とすると、最大量の泥水Mが第2通気孔290hから隙間G2に入ったとしても、この泥水Mを隙間G2内に逃がす(収容する)ことができる。従って、第2通気孔290h内に入った泥水Mが、ガスセンサ1Bが高温になったときに乾燥して固まっても、第2通気孔290hが完全に詰まるまで時間が掛かる。
その結果、第2の観点の実施形態においても、保護外筒290の第2通気孔290hが泥水M(異物)により目詰まりすることを抑制し、フィルタ180を経由して内部のセンサ素子10へ外気を安定して導入することができる。
ここで、第2通気孔290hの最大幅w1は、軸線O方向に沿う第2通気孔290hの最大長さである。又、平均厚みt1は、図10の断面における軸線O方向に等間隔のM1~M3の3点のそれぞれの隙間の厚みを平均した厚みである。
M1~M3は、図10の断面における軸線O方向に第2通気孔290hを挟む、フィルタ180と第2通気孔290hとの両接点P1,P2を求め、点P1,P2の間の軸線O方向の長さLを4等分して求める。
そして、各点M1~M6において、軸線O方向に直交する方向(径方向)における、フィルタ180の外表面180fと、保護外筒290の内表面290iの間の距離(隙間G2の厚み)を測定し、上述のようにしてt1が求められる。例えば、図10に示すように、点M3における距離がt13で表される。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
センサ素子は、上述の板状素子に限らず、筒状でもよい。又、第1通気孔、第2通気孔の位置や個数も上記に限定されない。
ガスセンサとしては、酸素センサ、全領域ガスセンサの他、NOxセンサが挙げられる。
又、例えば、図1に示すように、第1通気孔144hの少なくとも一部が軸線O方向において加締め部C1とC2との間にあってもよい。図示はしないが加締め部C1とC2との間の領域においてフィルタ180は径方向外側に膨らみ、外筒144とフィルタ180との間にわずかな隙間が生じる。この隙間が形成される領域に第1通気孔144hが配置されることで、より確実に隙間G1と第1通気孔144hとの通気を確保することができる。
なお、本実施形態のフィルタ180は厚み方向(ガスセンサ1の径方向)にしか貫通孔が開いておらず、径方向に通気するが、周方向や軸線方向には通気しない。但しこれに限られない。
又、図10に示すように、第2通気孔290hが、隙間G2の軸線O方向の中心Ceと重なっていてもよい。このようにすると、隙間G2の軸線O方向の中心Ceの近傍に第2通気孔290hが開口するので、泥水等の異物を隙間G2に逃がしやすい。
なお、径方向外側から内側へ向かって見たとき、第1の観点の実施形態に係るガスセンサ1においては、第2通気孔190hと第1通気孔144hとは重ならないが、第2通気孔190hと第1通気孔144hとが少なくとも一部で重なっていてもよい。
又、上記した「第1通気孔、第2通気孔の位置や個数も上記に限定されない。」の一例として、図14に示すように、第1の観点の実施形態に係るガスセンサの変形例のガスセンサ1Cを例示できる。
なお、ガスセンサ1Cは、外筒344、フィルタ380、及び保護外筒390の形状が異なること以外は、第1の観点の実施形態に係るガスセンサ1と同一構成であるので、同一構成部分についての符号の表示や説明を適宜省略する。
図14に示すように、ガスセンサ1Cにおいては、外筒344の後端344eがグロメット170の先端よりも先端側に位置すると共に、外筒344の後端344eがストレートな開口端をなしている点が特徴である。そのため、ガスセンサ1Cにおいては、外筒344の内部へ外気を導入する機能を有する第1通気孔344hは、ガスセンサ1のような側孔でなく、後端344e(開口端)を通る面(図14の破線)で形成されている。
そして、第1通気孔344hと、グロメット170の先端との間に隙間が形成されており、この隙間を外気が通過することになる。
又、フィルタ380は、「第1通気孔344hを塞ぐ」ため、外筒344の径方向外側であって、外筒344の後端側からグロメット170に被さる上述の隙間の径方向外側に配置されている。
又、本例では、外筒344の後端344eは、保護外筒390の第2通気孔390hよりも先端側に位置している。
そして、フィルタ380の先端側が外筒344の後端344e側と、保護外筒390の先端側とで挟持されている。一方、フィルタ380の後端側が窄まりつつ、グロメット170の先端側と、保護外筒390の後端側とで挟持されている。
つまり、換言すると、ガスセンサ1Cにおいては、(i)第1通気孔344hは外筒344の後端344e(開口端)であり、(ii)外筒344の後端344eよりも後端側にグロメット170が離間して配置され、(iii)フィルタ380は、外筒344の径方向外側であって、外筒344とグロメット170の隙間の径方向外側に配置され、(iv) 外筒344の後端344eは、保護外筒390の第2通気孔390hよりも先端側に位置している。
なお、本例ではフィルタ380は一つだけ配置されているが、複数のフィルタが配置されていてもよい。
このようなガスセンサ1Cにおいても、面積S1が開口面積S2の半分以上であることで、上述の効果を奏する。
なお、ガスセンサ1Cは、外筒344の後端344eをストレートな開口端とさせることで、第2の観点の実施形態に係るガスセンサの変形例としても適用できる。
図1に示すガスセンサ1として、S1/S2を各種変更したガスセンサを製造した。各ガスセンサの第2通気孔190hに所定の泥水を掛けて隙間G1に泥水を導入した。その後、100℃以上300℃以下の所定温度で所定時間ガスセンサを保持して泥を乾燥させる工程を50回以上600回以下の所定回数繰り返した。
その後、ガスセンサの外筒144の内部に所定の圧力の空気を導入し、単位時間当たり、全ての第2通気孔190hからガスセンサ外に通過した空気の通気量を測定した。
得られた結果を図13に示す。
S1/S2≧1/2になると、通気量が急激に増大し、第2通気孔190hの目詰まりを抑制できることが判明した。
なお、図13の縦軸は、所定の通気量を1としたときに相対値である。
1、1B、1C ガスセンサ
10 センサ素子
144、344 外筒
144h、344h 第1通気孔
180、380 フィルタ
180f フィルタの外表面
190、290、390 保護外筒
190i,290i 保護外筒の内表面
190h、190hx、290h、390h 第2通気孔
O 軸線
Ce 隙間の軸線方向の中心
G1、G1x、G2 隙間
C1,C2 加締め部

Claims (4)

  1. 軸線方向に延びるセンサ素子と、
    前記センサ素子の後端側を収容し、自身の内部へ外気を導入する第1通気孔を有する筒状の外筒と、
    前記第1通気孔を塞ぐように前記外筒の径方向外側に配置され、通気性を有する樹脂製のフィルタと、
    前記フィルタを径方向外側から囲むと共に、前記フィルタを経由して前記第1通気孔に連通する第2通気孔を有する筒状の保護外筒と、
    を備えたガスセンサであって、
    前記フィルタの外表面と、前記第2通気孔を囲む前記保護外筒の内表面の間には隙間が設けられており、
    前記軸線方向に沿って前記第2通気孔を通る断面における前記隙間の面積S1が、前記断面上に位置して前記隙間に直接対向する前記第2通気孔の開口面積S2の半分以上であることを特徴とするガスセンサ。
  2. 軸線方向に延びるセンサ素子と、
    前記センサ素子の後端側を収容し、自身の内部へ外気を導入する第1通気孔を有する筒状の外筒と、
    前記第1通気孔を塞ぐように前記外筒の径方向外側に配置され、通気性を有する樹脂製のフィルタと、
    前記フィルタを径方向外側から囲むと共に、前記フィルタを経由して前記第1通気孔に連通する第2通気孔を有する筒状の保護外筒と、
    を備えたガスセンサであって、
    前記フィルタの外表面と、前記第2通気孔を囲む前記保護外筒の内表面の間には隙間が設けられており、
    前記軸線方向に沿って前記第2通気孔を通る断面における前記隙間を見たとき、当該隙間は前記第2通気孔を挟む前記フィルタと前記保護外筒との両接点の間で規定され、
    前記両接点の間の前記軸線向の長さを4等分して求めた3点における前記隙間の径方向の厚みを平均した平均厚みt1は、前記第2通気孔の前記軸線向に沿う最大幅w1よりも大きいことを特徴とするガスセンサ。
  3. 前記保護外筒は、軸線方向において前記第2通気孔よりも先端側及び後端側に前記フィルタを加締めた2つの加締め部を備え、
    前記第1通気孔の少なくとも一部が前記2つの加締め部の間に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記第2通気孔が、前記隙間の前記軸線方向の中心と重なることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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