JP7518757B2 - ポンプシステムおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプシステム、および、それを備えたインクジェットプリンタに関する。
従来から、小型のポンプの1つとしてダイヤフラムポンプが知られている。例えば、特許文献1には、流入口と流出口とダイヤフラム取付口とを有するポンプ室と、ダイヤフラム取付口を覆うようにポンプ室に設けられた弾性体のダイヤフラムと、ダイヤフラムに連結されたコネクティングロッドと、コネクティングロッドに接続された偏心カムとを備えたダイヤフラムポンプが開示されている。特許文献1に記載されたダイヤフラムポンプでは、偏心カムがモータにより回転し、偏心カムが回転することによりコネクティングロッドが往復運動する。かかるダイヤフラムポンプは、コネクティングロッドの往復運動によってダイヤフラムが伸縮してポンプ室の容積が変動することにより液体を吐出する。
また、従来から、複数のダイヤフラムポンプを1つのモータで駆動させるポンプシステムも知られている。例えば特許文献2には、駆動モータの回転軸に対して固定された4つのカムと、4つのカムの回転を受けて駆動する4つのダイヤフラムポンプを備えたポンプシステムが開示されている。特許文献2に記載されたポンプシステムでは、4つのカムは、駆動モータの回転軸の軸方向から見て回転角度が90度ずつずれるように配置されている。
特許文献2に記載されたようなポンプシステムによれば、複数のダイヤフラムポンプを1つのモータで駆動させるため、部品点数の削減やコストダウンなどが期待できる。また、回転角度が90度ずつずれるように4つのカムが配置されることにより、各ダイヤフラムポンプがモータに高負荷を掛けるタイミングをずらすことができ、モータの小型化や長寿命化が図れると考えられる。
特開2019-023436号公報 特開2015-112847号公報
特許文献2に記載されたようなポンプシステムの製作において複数のカムをモータの回転軸に固定する際には、複数のカムの回転角をそれぞれ所望の回転角に合わせ、その状態を一時的に保持したまま複数のカムを回転軸に固定する作業が必要である。特許文献2に記載されたようなポンプシステムは4つのカムを有し、しかも4つのカムの回転角が互いに異なるため、この作業は煩雑な作業となりがちである。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のダイヤフラムポンプを1つのアクチュエータで駆動させるポンプシステムであって、偏心カムの駆動シャフトに対する回転位置を調整することが容易なポンプシステムを提供することである。また、そのようなポンプシステムを備えたインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るポンプシステムは、外部から液体が流入する流入口、外部に液体が流出する流出口、およびダイヤフラム取付口を少なくとも有する箱状のポンプ室と、前記ダイヤフラム取付口を覆うように前記ポンプ室に設けられた弾性変形可能なダイヤフラムと、前記ポンプ室の外部から前記ダイヤフラムに連結されたコネクティングロッドと、前記コネクティングロッドに接続され回転することにより前記コネクティングロッドを往復運動させる偏心カムと、をそれぞれ備えた複数のダイヤフラムポンプを備える。さらに、前記複数の偏心カムに連結された駆動シャフトと、前記駆動シャフトを回転させるアクチュエータと、を備える。前記駆動シャフトは、前記アクチュエータによる回転の回転軸方向視における断面が多角形に形成された複数の伝達部を有している。前記複数の偏心カムは、それぞれ、前記駆動シャフトの前記伝達部の1つが挿通された多角形の挿通孔を有し、前記伝達部と前記挿通孔とが係合することによって前記駆動シャフトと連結されている。前記複数のダイヤフラムポンプは、前記駆動シャフトの回転方向に関して第1の回転位置で前記駆動シャフトに連結された第1偏心カムを有する第1ダイヤフラムポンプと、前記駆動シャフトの回転方向に関して前記第1の回転位置とは異なる第2の回転位置で前記駆動シャフトに連結された第2偏心カムを有する第2ダイヤフラムポンプと、を含んでいる。
上記ポンプシステムによれば、いずれも断面が多角形の伝達部と挿通孔とが係合することによって駆動シャフトと偏心カムとが連結されるため、偏心カムの駆動シャフトに対する回転位置は、多角形の形状によって定まる複数の回転位置のうちから択一的に選択される。かつ、回転位置の選択および固定は、伝達部を挿通孔に挿通することのみで達成できる。そのため、偏心カムの駆動シャフトに対する回転位置を調整することが容易である。
一実施形態に係るプリンタの正面図である。 インク供給システムを示す模式図である。 ポンプシステムの斜視図である。 第1循環ポンプの模式的な縦断面図である。 第1偏心カム~第4偏心カムの回転位置のずれを示す模式図である。 1サイクル中の第1偏心カムおよびダイヤフラムの動きを示す模式図である。 1サイクル中のモータの負荷の時間変化を示すグラフである。 他の実施形態に係る第1偏心カム~第4偏心カムの回転位置のずれを示す模式図である。 他の実施形態に係る第1循環ポンプの斜視図である。 他の実施形態に係るポンプ室の断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るポンプシステム、および、それを備えたインクジェットプリンタの実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、一実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、プリンタという)10の正面図である。プリンタ10は、インクジェット式のプリンタである。以下の説明において、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、プリンタ10を正面から見たときの前、後、左、右、上、下をそれぞれ意味する。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではない。
図1に示すように、プリンタ10は、記録媒体5に対して印刷を行うものである。本実施形態では、記録媒体5はロール状の記録紙である。しかし、記録媒体5は、ロール状の記録紙に限定されない。例えば、記録媒体5は、樹脂製のシートや布帛などであってもよい。また、記録媒体5は、可撓性を有するシートに限らず、ガラスの基板などの硬い媒体であってもよい。記録媒体5を形成する材料は特に限定されない。
プリンタ10は、プリンタ本体12と、プリンタ本体12に固定されたガイドレール22とを備えている。ガイドレール22は左右方向に延びている。ガイドレール22にはキャリッジ24が係合している。キャリッジ24は、ガイドレール22に沿って左右に摺動可能である。キャリッジ24には、無端状のベルト25が固定されている。ガイドレール22の左端側および右端側には、それぞれプーリ23a、23bが設けられ、右側のプーリ23bには、キャリッジモータ26が接続されている。キャリッジモータ26に接続されたプーリ23bは、キャリッジモータ26の駆動によって回転する。プーリ23aおよび23bには、ベルト25が巻き掛けられている。キャリッジモータ26が駆動して、プーリ23bが回転することでベルト25が走行すると、キャリッジ24が左右方向に移動する。このように、キャリッジ24はガイドレール22に沿って左右方向に移動可能に構成されている。
プリンタ本体12には、記録媒体5が載置されるプラテン14が設けられている。プラテン14には、上下一対のグリットローラ16およびピンチローラ17が設けられている。グリットローラ16には、フィードモータ18が連結されている。グリットローラ16は、フィードモータ18によって回転駆動される。記録媒体5は、グリットローラ16とピンチローラ17との間に挟まれた状態でグリットローラ16が回転することで、前後方向に搬送される。
本実施形態に係るプリンタ10は、複数のインク供給システムを有している。図2は、1つのインク供給システム30を示す模式図である。図2に示すように、本実施形態に係る複数のインク供給システム30は、それぞれ、インクタンク31と、インクヘッド32と、第1流路33と、第2流路34と、送液ポンプ35と、循環ポンプ40とを備えている。インク供給システム30は、インクタンク31に収容されたインクをインクヘッド32に供給するシステムである。インク供給システム30の数は特に限定されないが、ここでは8つである。8つのインク供給システム30は、それぞれ同じ構成を有している。そのため、以下では、1つのインク供給システム30の構成について詳述する。なお、以下に説明するインク供給システム30の構成は一例に過ぎない。
インクタンク31には、インクが収容されている。インクタンク31は、ここでは、プリンタ本体12に着脱自在に設けられている。ただし、インクタンク31の位置は特に限定されない。インクタンク31は、例えば、キャリッジ24に着脱自在に設けられていてもよい。各インクタンク31には、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク、ブラックインクなどのプロセスカラーインクや、ホワイトインク、メタリックインク、クリアインクなどの特色インクのうちの1つのインクが収容されている。インクタンク31に貯留されるインクの種類は限定されない。
図2に示すように、インクヘッド32は、キャリッジ24に搭載されている。インクヘッド32は、キャリッジ24とともにガイドレール22に沿って左右方向に移動可能である。インクヘッド32の底面には、インクを吐出するノズル32aが形成されている。各インクヘッド32の内部には、圧電素子等を備えたアクチュエータ(図示せず)が設けられている。アクチュエータが駆動することによって、インクヘッド32のノズル32aからインクが吐出される。
第1流路33は、インクタンク31とインクヘッド32とを接続している。第1流路33には、インクをインクヘッド32の側に送る送液ポンプ35が設けられている。送液ポンプ35の種類は特に限定されない。送液ポンプ35は、例えば、チューブポンプやダイヤフラムポンプである。
第2流路34は、両端がそれぞれ第1流路33に接続されている。第1流路33のうち第2流路34に挟まれた部分と第2流路34とは、環状の循環流路34aを構成している。第2流路34には、循環ポンプ40が設けられている。循環ポンプ40が駆動することにより、インクは循環流路34aを循環する。本実施形態では、かかる循環により非印刷時にもインクを流動させ、インクの成分の沈降を予防している。循環ポンプ40は、ここでは、ダイヤフラムポンプである。
第1流路33および第2流路34の種類や材質は限定されない。第1流路33および第2流路34は、例えば、可撓性を有するチューブによって形成されている。
8つのインク供給システム30は、同じ構成を備えている。よって、プリンタ10は、8つの循環ポンプを有する。8つの循環ポンプはいずれもダイヤフラムポンプである。本実施形態では、4つのダイヤフラムポンプが1つのモータによって駆動される。複数の循環ポンプはそれぞれ別のタイミングで駆動させる必要がなく、インクを循環させるときには同時に駆動される。そのため、4つのダイヤフラムポンプを1つのモータによって駆動させても差し支えない。循環ポンプの数はここでは8つであり、そのため循環ポンプを駆動させるモータは2つ設けられている。
図3は、ポンプシステムSpの斜視図である。図3に示すように、ポンプシステムSpは、4つの循環ポンプ40~70(以下、区別が必要なときは、第1循環ポンプ40、第2循環ポンプ50、第3循環ポンプ60、および第4循環ポンプ70と呼ぶ)と、4つの循環ポンプ40~70に連結された駆動シャフト80と、駆動シャフト80を回転させるアクチュエータとしてのモータ90と、モータ90と駆動シャフト80とを仲介する減速ギア95とを備えている。なお、図3では、駆動シャフト80から見た循環ポンプ40~70の方向を上方、その逆方向を下方とする。また、駆動シャフト80の軸線方向を左右方向とする。ただし、この方向は説明の便宜上のものに過ぎず、ポンプシステムSpの設置態様を何ら限定するものではない。もう1つのポンプシステムの構成は、図3のポンプシステムSpと同様である。
図4は、第1循環ポンプ40の模式的な縦断面図である。図4に関する説明では、図3と同じ方向を使用する。図4に示すように、第1循環ポンプ40は、ポンプ室41と、ポンプ室41の一面を覆うように設けられたダイヤフラム42と、ダイヤフラム42に連結されたコネクティングロッド43と、コネクティングロッド43に接続された偏心カム44とを備えている。
ポンプ室41は、外部からインクが流入する流入口41aと、外部にインクが流出する流出口41bと、ダイヤフラム取付口41cとを有している。ポンプ室41は、流入口41a、流出口41b、およびダイヤフラム取付口41cが開口した箱状に構成されている。なお、ポンプ室41は、流入口41a、流出口41b、およびダイヤフラム取付口41cを少なくとも有せばよく、これら以外の開口部を有していてもよい。ポンプ室41の内部には、内部空間41dが構成されている。
流入口41aには、ポンプ室41の外部から内部に向かう方向に圧力が加わると開放され、内部から外部に向かう方向に圧力が加わると閉鎖される逆止弁45が設けられている。流出口41bには、ポンプ室41の内部から外部に向かう方向に圧力が加わると開放され、外部から内部に向かう方向に圧力が加わると閉鎖される逆止弁46が設けられている。逆止弁45および46により、流入口41aから内部空間41dを介して流出口41bに向かうインクの流れが形成される。
ダイヤフラム42は、ダイヤフラム取付口41cを覆うようにポンプ室41に設けられている。ダイヤフラム42は、弾性変形可能に構成されている。ダイヤフラム42は、例えば、弾性変形可能なゴムによって形成されている。
コネクティングロッド43は、ポンプ室41の外部からダイヤフラム42に連結されている。コネクティングロッド43は、ダイヤフラム42に接続された接続部43aと、ダイヤフラム取付口41cに略垂直に延びるロッド部43bと、偏心カム44に接続されたカム受部43cとを備えている。接続部43aは、コネクティングロッド43の一方の端部、ここでは上端部に設けられている。カム受部43cは、コネクティングロッド43の他方の端部、ここでは下端部に設けられている。カム受部43cは、円形のカム孔43c1を有している。カム孔43c1は、左右方向に貫通している。ロッド部43bは、接続部43aとカム受部43cとを接続している。
偏心カム44は、円板状に構成され、コネクティングロッド43のカム孔43c1に回転可能に嵌め込まれている。偏心カム44は、カム孔43c1に嵌め込まれた状態で、回転中心C1周りに前後方向に回転する。図4に示すように、偏心カム44の回転中心C1は偏心カム44の中心C2からずれている。そのため、偏心カム44が回転中心C1周りに回転すると、偏心カム44のうち最もダイヤフラム42側の部分(当該部分は、偏心カム44の回転とともに変化する)の位置は、上下方向に往復移動する。その結果、偏心カム44に接続されたコネクティングロッド43が上下方向に往復運動する。偏心カム44は、回転することによりコネクティングロッド43を往復運動させるように構成されている。
コネクティングロッド43が上下方向に往復運動すると、それに伴ってダイヤフラム42の上下方向に関する位置が変動する。これによってポンプ室41の内部空間41dの容積が変動する。その結果、第1循環ポンプ40は、流入口41aからインクを吸引し、流出口41bからインクを吐出する。インクの吸引および吐出に係るサイクルの詳細については後述する。なお、第2循環ポンプ50~第4循環ポンプ70は、第1循環ポンプ40と同じ構成を備えている。
図3および図4に示すように、駆動シャフト80は、第1循環ポンプ40の偏心カム44に連結されている。駆動シャフト80は、同様に、第2循環ポンプ50の偏心カム54、第3循環ポンプ60の偏心カム64、および第4循環ポンプ70の偏心カム74にも連結されている。以下、区別する必要がある場合には、第1循環ポンプ40の偏心カム44を第1偏心カム44、第2循環ポンプ50の偏心カム54を第2偏心カム54、第3循環ポンプ60の偏心カム64を第3偏心カム64、第4循環ポンプ70の偏心カム74を第4偏心カム74とも呼ぶ。
駆動シャフト80は、正八角柱状の形状を有している。図4に示すように、駆動シャフト80の軸線に直交する断面の形状は、正八角形である。図3に示すように駆動シャフト80は、第1偏心カム44~第4偏心カム74にそれぞれ係合する第1伝達部81~第4伝達部84を有している。ここでは、第1伝達部81~第4伝達部84は、それぞれ第1偏心カム44~第4偏心カム74にそれぞれ係合する部分に過ぎず、駆動シャフト80の他の部分と構成が異なるわけではない。第1伝達部81~第4伝達部84は、それぞれ、駆動シャフト80の回転方向に沿った断面(回転軸方向視における断面)が正八角形に形成されている。
第1偏心カム44~第4偏心カム74は、それぞれ、駆動シャフト80の第1伝達部81~第4伝達部84が挿通される第1挿通孔44a~第4挿通孔74a(図5参照)を有している。第1挿通孔44a~第4挿通孔74aは、それぞれ、第1伝達部81~第4伝達部84の断面形状に対応する正八角形に構成されている。第1偏心カム44~第4偏心カム74と駆動シャフト80とは、それぞれ、第1伝達部81~第4伝達部84と第1挿通孔44a~第4挿通孔74aとが係合することによって連結されている。
モータ90は、減速ギア95を介して駆動シャフト80に接続され、駆動シャフト80を軸線周りに回転させる。駆動シャフト80の回転中心は、図4に示すように、第1偏心カム44の回転中心C1と一致している。図示は省略するが、駆動シャフト80の回転中心は、第2偏心カム54~第4偏心カム74の回転中心とも一致している。そのため、駆動シャフト80が回転すると、第1偏心カム44~第4偏心カム74は、中心からずれた回転中心周りに回転する。これにより、第1循環ポンプ40~第4循環ポンプ70が同時に駆動する。
本実施形態では、第1偏心カム44~第4偏心カム74は、駆動シャフト80の回転方向に関して互いに異なる回転位置で駆動シャフト80に連結されている。図5は、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置のずれを示す模式図である。図5は、駆動シャフト80に基準面80aを設定し、基準面80aが上方を向いたときの第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を並べて示したものである。以下、図5に示すように、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を、それぞれ第1回転位置P1~第4回転位置P4とも呼ぶ。第1偏心カム44は、駆動シャフト80の回転方向に関して第1回転位置P1で駆動シャフト80に連結されている。同様に、第2偏心カム54~第4偏心カム74は、それぞれ、駆動シャフト80の回転方向に関して第2回転位置P2~第4回転位置P4で駆動シャフト80に連結されている。
図5に示すように、第1回転位置P1~第4回転位置P4は、互いに異なっている。より詳しくは、第1回転位置P1~第4回転位置P4は、90度ずつずれている。図5に示した時点では、第1回転位置P1は、第1偏心カム44がコネクティングロッド43を介して第1循環ポンプ40のダイヤフラム42を最も押し上げる回転位置である。第1偏心カム44が図5の位置にあるとき、第1循環ポンプ40のポンプ室41の容積は最も小さくなっている。図5に示した時点では、第3回転位置P3は、第3偏心カム64がコネクティングロッド63を介して第3循環ポンプ60のダイヤフラムを最も引き下げる回転位置である。第3偏心カム64が図5の位置にあるとき、第3循環ポンプ60のポンプ室の容積は最も大きくなっている。
図5に示した時点では、第2回転位置P2は、第1回転位置P1から第3回転位置P3に移動する際の中間の回転位置である。第2偏心カム54が図5の位置にあるとき、第2循環ポンプ50のダイヤフラムはコネクティングロッド53によって引き下げられている途中である。図5に示した時点では、第4回転位置P4は、第3回転位置P3から第1回転位置P1に移動する際の中間の回転位置である。第4偏心カム74が図5の位置にあるとき、第4循環ポンプ70のダイヤフラムはコネクティングロッド73によって押し上げられている途中である。
なお、当然ながら、図5に示した位置は第1偏心カム44~第4偏心カム74が回転中の一時点を示したものであり、第1偏心カム44~第4偏心カム74は90度ずつ位相がずれたまま、それぞれ回転位置を変化させる。例えば、基準面80aが下方を向くタイミングでは、第1回転位置P1は、第1偏心カム44が第1循環ポンプ40のダイヤフラム42を最も引き下げる回転位置である。このとき、第3回転位置P3は、第3偏心カム64が第3循環ポンプ60のダイヤフラムを最も押し上げる回転位置である。
以下、第1偏心カム44~第4偏心カム74を1回転(360度回転)させる運動を1サイクルとして、第1偏心カム44~第4偏心カム74の1サイクル中の動きを説明する。図6は、1サイクル中の第1偏心カム44およびダイヤフラム42の動きを示す模式図である。図6では、第1偏心カム44が図5に示した回転位置に位置しているときの回転角を0度とし、回転角が0度、90度、180度、および270度のときの状態を図示している。図6に示すように、回転角0度では、第1偏心カム44は第1循環ポンプ40のダイヤフラム42を1サイクル中で最も上方に押し上げている。第1偏心カム44の回転角が0度のとき、第1循環ポンプ40のポンプ室41の容積は1サイクル中で最も小さい。回転角180度では、第1偏心カム44は第1循環ポンプ40のダイヤフラム42を1サイクル中で最も下方に引き下げている。第1偏心カム44の回転角が180度のとき、第1循環ポンプ40のポンプ室41の容積は1サイクル中で最も大きい。
回転角90度では、第1偏心カム44は、ダイヤフラム42を1サイクル中で最も上方に押し上げる位置と最も下方に引き下げる位置との中間位置に位置している。このとき、ダイヤフラム42は下方に引き下げられている途中であり、ポンプ室41の容積は拡大している途中である。回転角0度から180度の間では、ポンプ室41は膨張している。そのため、ポンプ室41には流入口41aからインクが流入する。
回転角270度では、第1偏心カム44は、ダイヤフラム42を1サイクル中で最も下方に引き下げる位置と最も上方に押し上げる位置との中間位置に位置している。このとき、ダイヤフラム42は上方に押し上げられている途中であり、ポンプ室41の容積は縮小している途中である。回転角180度から360度の間では、ポンプ室41は収縮している。そのため、流出口41bからインクが吐出される。
第1循環ポンプ40は、このように1サイクル中でインクを吸引し、インクを吐出する。第2循環ポンプ50~第4循環ポンプ70についても同様である。ただし、第2循環ポンプ50のインク吸引および吐出のタイミングは、第1循環ポンプ40よりも90度(1/4サイクル)遅れている。第3循環ポンプ60のインク吸引および吐出のタイミングは、第2循環ポンプ50よりもさらに90度(1/4サイクル)遅れている。第4循環ポンプ70のインク吸引および吐出のタイミングは、第3循環ポンプ60よりもさらに90度(1/4サイクル)遅れている。
図7は、1サイクル中のモータ90の負荷の時間変化を示すグラフである。図7の横軸は、第1偏心カム44の回転角である。よって、横軸は時間と等価である。図7の縦軸は、モータ90の負荷である。図7のグラフG1は、第1偏心カム44に係るモータ90の負荷の時間変化を示している。図7のグラフG2は、第2偏心カム54に係るモータ90の負荷の時間変化を示している。グラフG1に示すように、第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44の回転角が0度および360度のとき、言い換えれば、第1偏心カム44が第1循環ポンプ40のダイヤフラム42を1サイクル中で最も上方に押し上げ、ポンプ室41の容積が最小のとき、「0」となっている。同様に、第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44の回転角が180度のとき、言い換えれば、第1偏心カム44がダイヤフラム42を1サイクル中で最も下方に引き下げ、ポンプ室41の容積が最大のときにも「0」となっている。なお、ここでの負荷は、ダイヤフラム42を動かすための負荷を意味する。そのため、負荷「0」のときでも、例えば第1偏心カム44およびコネクティングロッド43を動かすための負荷はモータ90に掛かっていてもよい。
第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44が0度から90度の間では、回転角とともに増加している。第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44の回転角が90度のときに最大となる。第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44が90度から180度の間では、回転角とともに減少している。第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44の回転角が180度のときに再び「0」となる。これを言い換えれば、ポンプ室41が膨張している間、モータ90には、第1偏心カム44の回転に係る負荷が掛かる。
第1偏心カム44の回転角が180度から360度の間でも同様である。第1偏心カム44に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44の回転角が180度から270度の間では、回転角とともに増加し、270度から360度の間では、回転角とともに減少する。ポンプ室41が収縮している間、モータ90には、第1偏心カム44に係る負荷が掛かる。
図7のグラフG2に示すように、第2偏心カム54に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44に係るモータ90の負荷から90度遅れて発生している。第3偏心カム64に係るモータ90の負荷は、第2偏心カム54に係るモータ90の負荷からさらに90度遅れて発生している。そのため、第3偏心カム64に係るモータ90の負荷は、第1偏心カム44に係るモータ90の負荷と概ね一致する。実際は、第1循環ポンプ40がインクを吸引しているとき、第3循環ポンプ60はインクを吐出しているため、第3偏心カム64に係るモータ90の負荷と第1偏心カム44に係るモータ90の負荷とは一致しないと考えられるが、挙動は同様であり、両者は概ね一致する。同様に、第4偏心カム74に係るモータ90の負荷は、第2偏心カム54に係るモータ90の負荷と概ね一致する。図7では、第3偏心カム64に係るモータ90の負荷の時間変化を示すグラフG3は、グラフG1と重ねて図示している。また、図7では、第4偏心カム74に係るモータ90の負荷の時間変化を示すグラフG4は、グラフG2と重ねて図示している。
図7のグラフG12は、第1偏心カム44に係るモータ90の負荷と第2偏心カム54に係るモータ90の負荷との合計を示している。第3偏心カム64に係るモータ90の負荷と第4偏心カム74に係るモータ90の負荷との合計を示すグラフG34は、グラフG12と一致している。第1偏心カム44~第4偏心カム74に係るモータ90の負荷は、グラフG12とG34を合成したグラフG14のようになる。
図7のグラフG14に示されるように、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を90度ずつずらすことにより、モータ90の最大負荷を抑えることができる。第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を一致させた場合には、図示は省略するが、モータ90の負荷は、図7のグラフG1を4つ合成したものとなる。しかし、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を90度ずつずらすことにより、モータ90の最大負荷をその半分程度に抑えることができる。また、グラフG14に示されるように、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を90度ずつずらすことにより、モータ90の負荷の時間的変動を抑えることができる。これにより、モータ90として低トルクのモータを選択することが可能となる。また、モータ90の寿命が延びることも期待できる。
本実施形態では、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を90度ずつずらすために、断面形状が正八角形の駆動シャフト80と、それぞれ正八角形の挿通孔44a~74aが形成された第1偏心カム44~第4偏心カム74とが利用されている。かかる構成によれば、偏心カム44~74の駆動シャフト80に対する回転位置は、断面の正八角形によって定まった8つの回転位置のうちから択一的に選択される。かつ、回転位置の選択および固定は、駆動シャフト80を挿通孔44a~74aに挿通することのみで達成できる。そのため、偏心カム44の駆動シャフトに対する回転位置を調整することが容易である。
本実施形態では、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置は、第1回転位置P1~第4回転位置P4の4つであるが、駆動シャフト80および挿通孔44a~74aの断面は正八角形に形成されている。駆動シャフト80および挿通孔44a~74aの断面を正八角形に形成することにより、断面を四角形にした場合よりも挿通孔44a~74aに対する駆動シャフト80からの負荷が分散して伝達される。そのため、駆動シャフト80および挿通孔44a~74aの各辺に加わる負荷が小さくなる。その結果、駆動シャフト80および偏心カム44~74の強度が向上する。換言すれば、駆動シャフト80および挿通孔44a~74aの断面を正八角形に形成することにより、断面を四角形にした場合に比べて、より径の細い駆動シャフト80によって駆動シャフト80および偏心カム44~74に要求される強度を得ることができるため、ポンプシステムSpをコンパクトにすることができる。
以上、好適な一実施形態について説明した。しかしながら、ここに提案するポンプシステム、および、ポンプシステムを備えたインクジェットプリンタは、上記した実施形態に限定されるものではない。以下に、いくつかの他の好適な実施形態を示す。以下の他の実施形態の説明では、上記した実施形態と共通の機能を奏する部材には共通の符号を用いるものとする。また、重複する説明は、適宜省略または簡略化する。
[他の実施形態1]
他の好適な実施形態の一例によれば、駆動シャフト80は、正方形または正八角形の断面ではなく、正六角形の断面を有していてもよい。正六角形の断面を有する駆動シャフト80によっても、4つのダイヤフラムポンプ(上記した実施形態と同様に、第1循環ポンプ40~第4循環ポンプ70と呼ぶ)を、位相を90度ずつずらしながら駆動させることが可能である。正六角柱のシャフトは、正八角柱のシャフトに比べて流通量が多く、値段が安い。そのため、駆動シャフト80として正六角柱のシャフトを利用することにより、ポンプシステムSpのコストを低減することができる。
図8は、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置のずれを示す模式図である(コネクティングロッド43~73他の部材は図示省略)。図8は、図5と同様に、ある時点における第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を並べて示したものである。図8に示すように、駆動シャフト80の第1伝達部81~第4伝達部84は、それぞれ、駆動シャフト80の回転軸方向視における断面が正六角形に形成されている。
本実施形態では、第1偏心カム44~第4偏心カム74は同じ部品である。第1偏心カム44~第4偏心カム74は、共通の形状を有している。第1偏心カム44~第4偏心カム74は、ここでは、それぞれ円板状に構成されている。第1偏心カム44~第4偏心カム74には、それぞれ、伝達部81~84の断面形状に対応した正六角形の第1挿通孔44a~第4挿通孔74aが設けられている。
第1偏心カム44~第4偏心カム74は同じ部品であるため、以下では、第1偏心カム44の構成について説明する。図8に示すように、第1偏心カム44の第1挿通孔44aは、中心軸C1が第1偏心カム44の中心軸C2とずれるように設けられている。挿通孔44aの中心軸C1は、第1偏心カム44の回転中心である。以下では、第1偏心カム44の中で、径方向に関して第1挿通孔44aの中心軸C1からの距離が最も長い部分を突出部44bとも呼ぶ。図8では、突出部44bは、0時の方向に図示されている。第2偏心カム54~第4偏心カム74の突出部は、それぞれ、符号54b~74bで表す。
第1挿通孔44aは、駆動シャフト80の回転軸方向視において、中心軸C1から見た1頂点44cの方向と突出部44bの方向との位相のずれが45度である正六角形に形成されている。図8では、突出部44bと45度ずれて設けられた正六角形の頂点44cは、0時の方向から45度だけ時計回りに回転した位置に図示されている。なお、図8において、頂点44cの反時計回りに隣の頂点は、0時の方向から15度だけ反時計回りに回転した位置に位置している。この第1挿通孔44aと突出部44bとの間の位置関係は、第1偏心カム44を図8に図示した面の裏面から見ても同様である(ただし、裏面から見た場合は、頂点44cは、0時の方向から45度だけ反時計回りに回転した位置に位置する)。以下では、第1偏心カム44の円形の面のうち、図8に示され、第1挿通孔44aの一端が開口した面を表面44dと呼ぶ。また、第1偏心カム44の第1挿通孔44aの他端が開口した面(表面44dの裏面)を裏面44eと呼ぶこととする。同様に、第2偏心カム54~第4偏心カム74の表面を符号54d~74dで表し、裏面を符号54e~74eで表すこととする。
図8に示すように、第1偏心カム44の表面44dのうち突出部44bに対応する位置には、識別マークM1が形成されている。第1偏心カム44の表面44dのうち突出部44bの対角位置に対応する位置には、識別マークM2が形成されている。第2偏心カム54~第4偏心カム74も同様である。後述するが、図8では、第2偏心カム54および第4偏心カム74は、それぞれ裏面54eおよび74eが図示されている。そこで、図8の第2偏心カム54および第4偏心カム74を参照して説明すると、第1偏心カム44~第4偏心カム74の裏面44e~74eのうち突出部44b~74bに対応する位置には、識別マークM3が形成されている。第1偏心カム44~第4偏心カム74の裏面44e~74eのうち突出部44b~74bの対角位置に対応する位置には、識別マークM4が形成されている。本実施形態では、識別マークM3の形状は、他の識別マークの形状と異なっている。そのため、表面44d~74dと裏面44e~74eとを容易に識別可能である。
本実施形態では、第1偏心カム44~第7偏心カム74は、駆動シャフト80に対して異なる向きで連結されている。第1偏心カム44は、表面44dが駆動シャフト80の軸線方向の一方側、例えば左方を向くように駆動シャフト80に連結されている。図8では、駆動シャフト80の軸線方向の上記一方側を紙面手前側として表す。図8に示すように、第2偏心カム54は、裏面54eが駆動シャフト80の軸線方向の上記一方側(図8の紙面手前方向)を向き、かつ、駆動シャフト80の回転方向に関して第1偏心カム44と90度位相がずれるように駆動シャフト80に連結されている。第2偏心カム54は、図8に示す時点において突出部54bが9時の方向を向くように、駆動シャフト80に連結されている。図8に示すように、第2偏心カム54は、正六角形の第2挿通孔54aを有するにもかかわらず、上記した向きで駆動シャフト80に挿通可能である。
中心軸C1を中心とした3時の位置を角度0度とし、反時計回りに角度が増加するものとして角度を表す場合、第1偏心カム44の左右を裏返すと、中心軸C1周りの45度の位置にあった頂点44cは、135度の位置に移動する。さらに、上記裏返した第1偏心カム44を中心軸C1を中心に反時計回りに90度回転させると、頂点44cは、225度の位置に移動する。初期位置である45度の位置と225度の位置との位相差は180度である。正六角形の頂点間の角度は60度であるため、第1挿通孔44aを180度回転させても、回転前の第1挿通孔44aと回転後の第1挿通孔44aとは重なる。従って、第2偏心カム54は、正六角形の第2挿通孔54aを有するにもかかわらず、図8に示す向きで駆動シャフト80に挿通可能である。識別マークM1~M4は、かかる向きで第2偏心カム54を駆動シャフト80に組み付けることを容易にし、組付け間違いを抑制するためのものである。
第3偏心カム64は、表面64dが駆動シャフト80の軸線方向の上記一方側(図8の紙面手前側)を向き、かつ、駆動シャフト80の回転方向に関して第1偏心カム44と180度位相がずれるように、駆動シャフト80に連結されている。第4偏心カム74は、裏面74eが駆動シャフト80の軸線方向の上記一方側(図8の紙面手前側)を向き、かつ、駆動シャフト80の回転方向に関して第1偏心カム44と270度位相がずれるように、駆動シャフト80に連結されている。言い換えると、第4偏心カム74は、駆動シャフト80の回転方向に関して第2偏心カム54と180度位相がずれるように、駆動シャフト80に連結されている。これにより、第1偏心カム44~第4偏心カム74の回転位置を90度ずつずらすことができる。
前述したように、正六角形の断面を有する駆動シャフト80を使用することにより、ポンプシステムSpのコストを低減することができる。また、第1偏心カム44~第4偏心カム74を共通化することにより、ポンプシステムSpのコストをさらに低減することができる。
[他の実施形態2]
好適な実施形態のさらに他の一例によれば、第1循環ポンプ40~第4循環ポンプ70は、コネクティングロッド43~73から駆動シャフト80および偏心カム44~74を抜くことなく、コネクティングロッド43~73よりも上部の部品を交換できるように構成されていてもよい。以下では、第1循環ポンプ40を例として、そのような構成を示す。
図9は、本実施形態に係る第1循環ポンプ40の斜視図である(ただし、第1偏心カム44は図示省略)。図9に示すように、第1循環ポンプ40のケース47には、切欠き47aが形成されている。ケース47は、ポンプ室41(図4参照)とダイヤフラム42とを収容している。切欠き47aは、ここでは、ダイヤフラム42よりも左方に設けられている。
図9に示すように、本実施形態では、ダイヤフラム42のコネクティングロッド43との接続部42aは、左右方向視においてT字状に構成されている。コネクティングロッド43のダイヤフラム42との接続部43aは、ダイヤフラム42側の接続部42aに対応する形状に形成されている。かかるT字状の接続部42a、43aにより、コネクティングロッド43が上下方向(往復方向)に移動しても、ダイヤフラム42とコネクティングロッド43との接続は維持される。しかし、かかるT字状の接続部42a、43aによれば、コネクティングロッド43をケース47の切欠き47aの方(ここでは左方)にスライドさせることにより、ダイヤフラム42とコネクティングロッド43とを切り離すことができる。
このように、本実施形態に係る第1循環ポンプ40は、ポンプ室41とダイヤフラム42とを含む上部ユニット40Uと、コネクティングロッド43と第1偏心カム44とを含む下部ユニット40Dとを分離することが可能なように構成されている。より詳しくは、上部ユニット40Uは、コネクティングロッド43を駆動シャフト80の軸線方向にスライドさせることにより、下部ユニット40Dから分離されるように構成されている。上部ユニット40Uは、分離時とは逆の作業により、下部ユニット40Dと連結することもできる。
例えば最初に説明したような実施形態では、ポンプシステムSpの一部、例えば第1循環ポンプ40のみに故障が生じた場合においても、その他正常な循環ポンプを含む全ての循環ポンプ40~70から駆動シャフト80を抜く必要があり、非効率であった。そのため、例えば第1循環ポンプ40のみに故障が生じた場合においても、ポンプシステムSpのアッセンブリ交換を行っていた。そこで、本実施形態に係るポンプシステムSpは、第1循環ポンプ40~第4循環ポンプ70のうちの任意の循環ポンプの上部ユニットと下部ユニットとを分離できるように構成されている。これにより、上部ユニットの部品交換を効率的に行うことができる。
なお、上部ユニットと下部ユニットとは、コネクティングロッドの往復方向に交差する方向に相対的にスライドさせることによって分離できればよく、スライドさせる方向は特に限定されない。例えば、上部ユニットは、駆動シャフトの軸線方向に交差する方向(例えば前後方向)にスライドさせることによって下部ユニットから分離されてもよい。
[他の実施形態3]
好適な実施形態のさらに他の一例によれば、第1循環ポンプ40~第4循環ポンプ70の逆止弁およびダイヤフラムは、弾性を有する素材とインク耐性を有する素材との多重構造になっていてもよい。以下では、第1循環ポンプ40の流入口41aに設けられた逆止弁45、流出口41bに設けられた逆止弁46、およびダイヤフラム42を例として、そのような構成を示す。
図10は、ポンプ室41の断面図である。最初の実施形態で説明したように、第1循環ポンプ40の流入口41aには逆止弁45が設けられ、流出口41bには逆止弁46が設けられている。図10に示すように、本実施形態に係る逆止弁45は、弾性を有する弁体45aと、弁体45aよりもインクに対する耐性が高い保護フィルム45bと、を備えている。保護フィルム45bは、インクに接する部分を覆うように弁体45aに接合されている。ここでは、保護フィルム45bは、弁体45aの両面のそれぞれ全面に接合されている。同様に、逆止弁46は、弾性を有する弁体46aと、弁体46aよりもインクに対する耐性が高い保護フィルム46bと、を備えている。保護フィルム46bは、インクに接する部分を覆うように弁体46aに接合されている。保護フィルム46bは、弁体46aの両面のそれぞれ全面に接合されている。
多くのゴム素材は、インクに接すると、膨潤して延びる。そのため、このようなゴム素材によって形成された逆止弁は膨潤によって撓み、インクの送液量を低下させる。例えば流出口41bに設けられた逆止弁46の場合、撓んだものを使用すると、開弁時には逆止弁46が流路を塞ぎ気味になるために、インクの送液量が低下する。また、閉弁時には、逆止弁46による流路の閉鎖が悪くなるため、ポンプ室41へのインクの吸入量が低下する。しかしながら、弁として適した弾性および強度を備え、かつ、インクに対する耐性が高い素材を選択すると、逆止弁が高価なものとなってしまう。
そこで、本実施形態では、弾性を有する弁体45a、46aのインクに接する面に、インク耐性の高い保護フィルム45b、46bを接合した逆止弁45、46を使用している。かかる構成により、弁として適した弾性および強度を備え、かつ、インクに対する耐性が高く、さらに、安価な逆止弁45、46を得ることができる。本実施形態では、弁体45a、46aは高いインク耐性を有する必要がなく、保護フィルム45b、46bは適度な弾性を有する必要がない。そのため、素材の選択幅が広く、逆止弁45、46を安価なものとすることができる。
弁体45a、46aに好適な材料の例としては、例えば、EPDM、ブチルゴム、シリコーンゴム等を挙げることができる。また、保護フィルム45b、46bに好適な材料の例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、CPPとPETとの接合フィルム等を挙げることができる。CPPとPETとの接合フィルムの場合は、CPPの側がインクに接液することが好ましい。
ダイヤフラム42は、弾性を有する膜体42bと、ポンプ室41に面する部分を少なくとも覆うように膜体42bに接合され、膜体42bよりもインクに対する耐性が高い保護フィルム42cと、を備えていてもよい。ダイヤフラム42は、片面しかインクに接液しないため、インクに接液する面にだけ保護フィルム42cが接合されていてもよい。膜体42bおよび保護フィルム42cの材料は、逆止弁45、46の弁体45a、46aおよび保護フィルム45b、46bの材料とそれぞれ同様であってもよい。
なお、保護フィルムは、逆止弁またはダイヤフラムのインクに接する側の面の全面に接合されている必要はない。保護フィルムは、逆止弁またはダイヤフラムのインクに接する側の面の、インクに接する部分に少なくとも接合されていればよい。
[さらに他の実施形態]
ここに開示する技術は、さらに他の実施形態によっても実施可能である。例えば、ポンプシステムは、インクジェットプリンタのインク循環用に限らず、他の様々な用途で使用可能である。ポンプシステムは、インクジェットプリンタに搭載されるものに限られず、液体を吐出する他の装置、例えば硬化液を材料粉末に吐出するタイプの三次元造形装置などにも適用できる。
上記した実施形態では、ポンプシステムが備えるダイヤフラムポンプの数は4つであったが、これには限定されない。ポンプシステムが備えるダイヤフラムポンプの数は2つ以上であればよく特に限定されない。例えば、ポンプシステムが備えるダイヤフラムポンプの数が2つであり、2つのダイヤフラムポンプの回転位置が90度ずれている場合でも、例えば図7のグラフG12、G34に示されるように、モータの最大負荷を抑えることができる。また、モータの負荷の時間的変動を抑えることができる。
さらに、複数のダイヤフラムポンプの回転位置のずれは90度でなくともよい。複数のダイヤフラムポンプの回転位置のうちの少なくとも1つがずれてさえいれば、複数の偏心カムに係る負荷のピーク全てが重なることはないため、モータの最大負荷を低減することができる。
駆動シャフトおよび偏心カムの挿通孔の多角形の辺の数と、ポンプシステムが備えるダイヤフラムポンプの数とは同じであってもよく、異なっていてもよい。また、駆動シャフトの多角形の辺の数と、偏心カムの挿通孔の多角形の辺の数とは同じであってもよく、異なっていてもよい。駆動シャフトと偏心カムの挿通孔とは、偏心カムの駆動シャフトに対する回転位置が択一的に選択でき、かつ、回転位置の選択および固定が駆動シャフトを挿通孔に挿通することのみで実現できるように構成されていればよい。なお、多角形は、例えば星形のような内側に凹んだ部分を有する多角形でもよい。
上記した実施形態では、駆動シャフトは多角柱状に形成されていたが、それには限定されない。駆動シャフトは、偏心カムに挿通される伝達部の断面形状が多角形に形成されていれば足り、それ以外の部分の形状は限定されない。
上記したダイヤフラムポンプの構成は一例に過ぎず、ここに開示する技術には、偏心カムを利用してダイヤフラムを動かす種々のダイヤフラムポンプが適用可能である。
その他、特に言及しない限り、実施形態は本発明を限定しない。
10 プリンタ
40 第1循環ポンプ(第1ダイヤフラムポンプ)
40U 上部ユニット(第1ユニット)
40D 下部ユニット(第2ユニット)
41 ポンプ室
41a 流入口
41b 流出口
41c ダイヤフラム取付口
42 ダイヤフラム
42b 膜体
42c 保護フィルム(第2保護フィルム)
43 コネクティングロッド
44 第1偏心カム
44a 第1挿通孔
45 流入口の逆止弁(第1逆止弁)
45a 弁体
45b 保護フィルム(第1保護フィルム)
46 流出口の逆止弁(第2逆止弁)
50 第2循環ポンプ(第2ダイヤフラムポンプ)
54 第2偏心カム
60 第3循環ポンプ(第3ダイヤフラムポンプ)
64 第3偏心カム
70 第4循環ポンプ(第4ダイヤフラムポンプ)
74 第4偏心カム
74a 第4挿通孔
80 駆動シャフト
81~84 第1~第4伝達部
90 モータ(アクチュエータ)

Claims (6)

  1. 外部から液体が流入する流入口、外部に液体が流出する流出口、およびダイヤフラム取付口を少なくとも有する箱状のポンプ室と、前記ダイヤフラム取付口を覆うように前記ポンプ室に設けられた弾性変形可能なダイヤフラムと、前記ポンプ室の外部から前記ダイヤフラムに連結されたコネクティングロッドと、前記コネクティングロッドに接続され回転することにより前記コネクティングロッドを往復運動させる偏心カムと、をそれぞれ備えた複数のダイヤフラムポンプと、
    前記複数の偏心カムに連結された駆動シャフトと、
    前記駆動シャフトを回転させるアクチュエータと、を備え、
    前記駆動シャフトは、前記アクチュエータによる回転の回転軸方向視における断面が多角形に形成された複数の伝達部を有し、
    前記複数の偏心カムは、それぞれ、前記駆動シャフトの前記伝達部の1つが挿通された多角形の挿通孔を有し、前記伝達部と前記挿通孔とが係合することによって前記駆動シャフトと連結されており、
    前記複数のダイヤフラムポンプは、
    前記駆動シャフトの回転方向に関して第1の回転位置で前記駆動シャフトに連結された第1偏心カムを有する第1ダイヤフラムポンプと、
    前記駆動シャフトの回転方向に関して前記第1の回転位置とは異なる第2の回転位置で前記駆動シャフトに連結された第2偏心カムを有する第2ダイヤフラムポンプと
    前記駆動シャフトの回転方向に関して第3の回転位置で前記駆動シャフトに連結された第3偏心カムを有する第3ダイヤフラムポンプと、
    前記駆動シャフトの回転方向に関して第4の回転位置で前記駆動シャフトに連結された第4偏心カムを有する第4ダイヤフラムポンプと、を含み、
    前記第1~第4の回転位置は、90度ずつずれており、
    前記複数の伝達部は、それぞれ、前記駆動シャフトの回転軸方向視における断面が正六角形に形成され、
    前記複数の挿通孔は、それぞれ、前記複数の伝達部の断面形状に対応した正六角形に形成され、
    前記第1~第4偏心カムは、それぞれ、前記挿通孔の一端が開口した第1面と、前記挿通孔の他端が開口した第2面と、前記第1~第4偏心カムの径方向に関して前記挿通孔の中心軸からの距離が最も長い突出部と、を備えた共通の形状を有し、
    前記複数の挿通孔は、それぞれ、前記駆動シャフトの回転軸方向視において、前記中心軸から見た1頂点の方向と前記突出部の方向との位相のずれが45度である正六角形に形成されており、
    前記第1偏心カムは、前記第1面が前記駆動シャフトの軸線方向の一方側を向くように前記駆動シャフトに連結され、
    前記第2偏心カムは、前記第2面が前記駆動シャフトの軸線方向の前記一方側を向き、かつ、前記駆動シャフトの回転方向に関して前記第1偏心カムと90度位相がずれるように前記駆動シャフトに連結され、
    前記第3偏心カムは、前記第1面が前記駆動シャフトの軸線方向の前記一方側を向き、かつ、前記駆動シャフトの回転方向に関して前記第1偏心カムと180度位相がずれるように前記駆動シャフトに連結され、
    前記第4偏心カムは、前記第2面が前記駆動シャフトの軸線方向の前記一方側を向き、かつ、前記駆動シャフトの回転方向に関して前記第1偏心カムと270度位相がずれるように前記駆動シャフトに連結されている、
    ポンプシステム。
  2. 前記複数のダイヤフラムポンプの各ダイヤフラムポンプは、
    前記ポンプ室と前記ダイヤフラムとを含む第1ユニットと、
    前記コネクティングロッドと前記偏心カムとを含む第2ユニットと、を備え、
    前記第1ユニットと前記第2ユニットとは、分離可能に構成されている、
    請求項1記載のポンプシステム。
  3. 前記第1ユニットと前記第2ユニットとは、前記コネクティングロッドの往復方向に交差する方向に相対的にスライドさせることにより分離される、
    請求項に記載のポンプシステム。
  4. 前記複数のダイヤフラムポンプの各ダイヤフラムポンプは、
    前記流入口に設けられた第1逆止弁と、
    前記流出口に設けられた第2逆止弁と、を備え、
    前記第1逆止弁および前記第2逆止弁は、それぞれ、
    弾性を有する弁体と、
    液体に接する部分を覆うように前記弁体に接合され、前記弁体よりも液体に対する耐性が高い第1保護フィルムと、を備えている、
    請求項1~のいずれか一つに記載のポンプシステム。
  5. 前記ダイヤフラムは、
    弾性を有する膜体と、
    前記ポンプ室に面する部分を少なくとも覆うように前記膜体に接合され、前記膜体よりも液体に対する耐性が高い第2保護フィルムと、を備えている、
    請求項1~のいずれか一つに記載のポンプシステム。
  6. 液体はインクであり、
    請求項1~のいずれか一つに記載のポンプシステムを備えた、
    インクジェットプリンタ。
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