JP7516123B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、トレッドと、トレッドのタイヤ幅方向両端にそれぞれ連なり、タイヤ径方向内側へ延びる一対のサイドウォールとを備える。特許文献1には、一対のサイドウォールのうち、車両への組付状態で車幅方向外側に配置される方に、タイヤ幅方向外側へ突出するリムプロテクトバーを設け、走行時の操縦安定性の向上を図った空気入りタイヤが開示されている。
特開2015-131630号公報
一般的に、複数の空気入りタイヤを保管する場合、タイヤ軸線が垂直方向に延びるように空気入りタイヤを横向きに配置して積み重ねる。しかし、タイヤ軸線を一致させて空気入りタイヤを積み重ねるのは容易ではなく、タイヤ軸線が一致しない場合、上下の空気入りタイヤがタイヤ周方向に渡って均等に当接しないため、不安定になり易い。このような積重状態での空気入りタイヤの安定性について、特許文献1では何も考慮されていない。
本発明は、積み重ねた際の空気入りタイヤの安定性を向上することを課題とする。
本発明の一態様は、トレッドと、前記トレッドのタイヤ幅方向の一端に連なり、タイヤ径方向内側に延びる第1サイドウォールと、前記トレッドのタイヤ幅方向の他端に連なり、タイヤ径方向内側に延びる第2サイドウォールとを備える空気入りタイヤであって、前記第1サイドウォールは、タイヤ幅方向外側へ突出する凸部を備え、前記第2サイドウォールは、タイヤ幅方向外側へ膨出するように湾曲した基本プロファイル面のみによって構成されたタイヤ幅方向外側の外表面を有しており、前記凸部のタイヤ幅方向外側には、前記第2サイドウォールの前記外表面に対してタイヤ幅方向の外側から相補的に沿うように湾曲した外表面が形成されている、空気入りタイヤを提供する。
本態様では、第1サイドウォールは、第2サイドウォールの外表面に対してタイヤ幅方向の外側から相補的に沿う凸部を備える。そのため、第1サイドウォール及び第2サイドウォールのうちの一方を上側に配置して他方を下側に配置した横向きの姿勢で、同じ構成の空気入りタイヤを積み重ねるだけで、これらのタイヤ軸線を一致させることができる。よって、上下の空気入りタイヤがタイヤ周方向に渡って均等に当接するため、積み重ねた際の空気入りタイヤの安定性を向上できる。
本態様では、既存の空気入りタイヤが備える一対のサイドウォールのうちの一方(第1サイドウォール)を設計変更し、凸部を備えさせるだけで、積み重ねた際の安定性を向上できる空気入りタイヤを製造できる。
前記第1サイドウォールは、タイヤ幅方向外側へ膨出するように湾曲しており、前記凸部は、前記第1サイドウォールの基本プロファイル面のうちの最大幅位置以外の部分に設けられている。
本態様では、第1サイドウォールの最大幅位置以外の部分に凸部が設けられている。よって、既存の第1サイドウォールが備える外表面(基本プロファイル面)の形状を大幅に変更することなく、積み重ねた際の安定性を向上できる空気入りタイヤを製造できる。また、複数のタイヤを積み重ねた状態における高さの増大を抑制できる。
前記凸部は、タイヤ軸線を中心とした円環状である。
本態様では、凸部が環状に形成されているため、空気入りタイヤ1を積み重ねる際、下側の空気入りタイヤに対する上側の空気入りタイヤのタイヤ周方向の位置規制は無い。よって、空気入りタイヤを積み重ねる際の作業性を向上できる。
前記凸部は、タイヤ軸線を中心としてタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられている。
本発明では、積み重ねた際の空気入りタイヤの安定性を向上できる。
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの積重状態を示す断面図。 図1のII部分を拡大した断面図。 図2Aの第1サイドウォールと第2サイドウォールを離した状態を示す断面図。 図1の空気入りタイヤの第1サイドウォールを示す正面図。 第2実施形態に係る空気入りタイヤの第1サイドウォールを示す正面図。 第3実施形態に係る空気入りタイヤの積重状態の一部を示す断面図。 図5Aの第1サイドウォールと第2サイドウォールを離した状態を示す断面図。 図5BのV1部分を拡大した断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という)1を積み重ねた状態を示す。図1に示す複数のタイヤ1は全て同じ構成である。図1では、3個のタイヤ1を積み重ねた状態を示しているが、タイヤ1は、2個だけ積み重ねられてもよいし、4個以上積み重ねられてもよい。
図1に示すように、タイヤ1は、トレッド2、一対のサイドウォール3,4、及び一対のビード部5を備える。
トレッド2は、円筒状であり、タイヤ幅方向TWに延び、タイヤ周方向に延在している。図1において左側の端に位置する踏面には、タイヤ径方向TRの内側へ窪み、タイヤ周方向に延びる円環状の溝2aが形成されている。溝2aは、タイヤ幅方向TWへ間隔をあけて複数(本実施形態では4本)設けられている。トレッド2のタイヤ幅方向TWの両端はショルダー部2bである。ショルダー部2bは、トレッド2のうち、タイヤ幅方向TWの最も外側に位置する溝2aよりもタイヤ幅方向TWの外側に位置する部分として定義される。
サイドウォール3,4は、それぞれ円環状であり(図3参照)、トレッド2のタイヤ幅方向TWの両端のショルダー部2bにそれぞれ連なり、タイヤ径方向TRの内側へ延びている。図1において、上側に位置する方が第1サイドウォール3であり、下側に位置する方が第2サイドウォール4である。つまり、図1では、タイヤ幅方向TWにおいて、第1サイドウォール3はトレッド2の上端に連なり、第2サイドウォール4はトレッド2の下端に連なっている。本明細書において、トレッド2とサイドウォール3,4の境界はそれぞれ、トレッド2の内周面の頂部に接し、タイヤ幅方向TWへ延びるように引いた接線部分である。
サイドウォール3,4はそれぞれ、全体としてタイヤ幅方向TWの外側へ膨出するように湾曲している。より具体的には、サイドウォール3,4はそれぞれ、タイヤ径方向TRの外端(トレッド2側)から内側に向けてタイヤ幅方向TWの外側へ向かうように湾曲した後、タイヤ径方向TRの内端(ビード部5側)に向けてタイヤ幅方向TWの内側へ向かうように湾曲している。タイヤ幅方向TWの外側に位置し、このような基本プロファイル面を有する外表面3a,4aのうち、タイヤ幅方向TWの最も外側に位置する最大幅位置3b,4bは、タイヤ径方向TRの同じ位置にある。つまり、タイヤ軸線TAから第1サイドウォール3の最大幅位置3bまでの寸法と、タイヤ軸線TAから第2サイドウォール4の最大幅位置4bまでの寸法とは、同じである。
ビード部5は、それぞれ円環状であり、サイドウォール3,4のタイヤ径方向TRの内端にそれぞれ連なっている。ビード部5は、図示しないホイールのリムに嵌合される部分として定義される。つまり、本明細書においては、サイドウォール3,4は、図示しないホイールのリムから突出する部分として定義される。図1においてサイドウォール3,4とビード部5の境界は、タイヤ内面において曲率半径が最も小さいアール部6である。
以上の基本構造を備える空気入りタイヤ1を積み重ねた際の安定性を向上するために、本実施形態の第1サイドウォール3には、他の空気入りタイヤ1の第2サイドウォール4を位置決めするための凸部10が設けられている。本実施形態の第2サイドウォール4には、凸部10を含む新たな構成は追加されていない。つまり、第2サイドウォール4は、既存の空気入りタイヤ1の基本構造そのものである。以下の説明では、図1において、中段に位置するタイヤを1A、上段に位置するタイヤを1B、下段に位置するタイヤを1Cと言うことがある。
凸部10は、第1サイドウォール3の外表面3aからタイヤ幅方向TWの外側へ突出している。図1では、下段のタイヤ1Cのタイヤ軸線TAと中段のタイヤ1Aのタイヤ軸線TAとが一致するように、タイヤ1Cに形成された凸部10が、タイヤ1Aの第2サイドウォール4を位置決めしている。また、中段のタイヤ1Aのタイヤ軸線TAと上段のタイヤ1Bのタイヤ軸線TAとが一致するように、タイヤ1Aに形成された凸部10が、タイヤ1Bの第2サイドウォール4を位置決めしている。
図2A及び図2Bは、凸部10によるタイヤ1A~1Cの位置決め部分を拡大して示している。図2A中の一点鎖線は、凸部10を設けない場合の第1サイドウォール3の外表面3a(基本プロファイル面)の形状線である。
図2A、図2B及び図3に示すように、凸部10は、タイヤ軸線TAを中心とした円環状であり、第1サイドウォール3の最大幅位置3bに対してタイヤ径方向TRの内側に隣接して設けられている。つまり、凸部10は、第1サイドウォール3が備える外表面3aの最大幅位置3b以外の部分に形成されている。図2Bに最も明瞭に示すように、凸部10は、タイヤ径方向TRの内側に位置する端面10a、及びタイヤ幅方向TWの外側に位置する外表面10bによって画定されている。子午線断面を見た状態での凸部10の形状は概ね直角三角形状である。
端面10aは、第1サイドウォール3の外表面3aに対して交差する方向へ延びている。端面10aのタイヤ幅方向TWの外端10cは、第1サイドウォール3の最大幅位置3bよりもタイヤ幅方向TWの外側に突出している。
外表面10bは、第2サイドウォール4の外表面4aに対してタイヤ幅方向TWの外側から相補的に沿うように湾曲している。つまり、凸部10の外表面10bは、同じタイヤ1の第2サイドウォール4の外表面4aに沿った曲面としている。これにより、タイヤ1A~1Cのうちのいずれかが備える凸部10の外表面10bは、タイヤ1A~1Cのうちの他のいずれかが備える第2サイドウォール4の外表面4aにも沿うことになる。
より具体的には、前述のように第2サイドウォール4は、タイヤ幅方向TW外側へ膨出するように湾曲している。第2サイドウォール4の外表面4aのうち、最大幅位置4bよりもタイヤ径方向TRの内側に位置し、凸部10が対向する対向部分4cは、曲率中心がタイヤ幅方向TWの内側に位置し、定められた曲率半径R1で湾曲している。これに対して、凸部10の外表面10bは、曲率中心がタイヤ幅方向TWの外側に位置し、定められた曲率半径R2で湾曲している。外表面10bの曲率半径R2は、対向部分4cの曲率半径R1と同一である。但し、曲率半径R1,R2は、幾何学的に厳密な意味での同一値に限られず、凸部10の外表面10bが第2サイドウォール4の外表面4aに対して相補的に沿い、第2サイドウォール4の外表面4aを位置決めできる範囲であれば、異なっていてもよい。
図3を参照すると、サイドウォール3,4のタイヤ径方向TRの内端から外端までの径方向寸法はS1であり、凸部10のタイヤ径方向TRの内端から外端までの径方向寸法はS2である。そして、サイドウォール3,4の径方向寸法S1に対して凸部10の径方向寸法S2が占める割合は、15%以上45%以下であることが好ましい。凸部10が占める割合を過度に少なくすると、凸部10による第2サイドウォール4の位置決めが困難になる。凸部10が占める割合を過度に多くすると、第1サイドウォール3のゴムボリュームが増大し、第1サイドウォール3と第2サイドウォール4のバランスが悪くなる。これらの不都合を防止するために、サイドウォール3,4の径方向寸法S1に対して凸部10の径方向寸法S2が占める割合は、前記定められた範囲に設定することが好ましい。
このように形成された凸部10の外表面10bのタイヤ径方向TRの内端、つまり端面10aの外端10cは、前述のように第1サイドウォール3の最大幅位置3bよりもタイヤ幅方向TWの外側に位置している。つまり、第1サイドウォール3では、凸部10の外端10cがタイヤ幅方向TWの最も外側に位置している。一方、本実施形態の外表面10bのタイヤ径方向TRの外端は、最大幅位置3bと同一点上に位置している。つまり、凸部10の外表面10bは、タイヤ径方向TRの内側から外側に向けて、タイヤ幅方向TWの内側へ傾斜している。
このように構成されたタイヤ1を積み重ねる場合、一対のサイドウォール3,4のうち、一方を上側に配置して他方を下側に配置した横向きの姿勢とする。図1では、第1サイドウォール3を上側に配置し、第2サイドウォール4を下側に配置している。
下段のタイヤ1Cの上に中段のタイヤ1Aを同じ姿勢で配置すると、まずタイヤ1Aの第2サイドウォール4の外表面4aがタイヤ1Cの凸部10の外端10cに当接する。そして、タイヤ1Cが備える凸部10の湾曲(傾斜)した外表面10bによる誘導によって、タイヤ1Aのタイヤ軸線TAとタイヤ1Cのタイヤ軸線TAとを一致させることができる。
より具体的には、積重時、タイヤ1Aの荷重によって下段のタイヤ1Cは、弾性的に撓んだ後に復元する。この際の減衰振動を利用し、タイヤ1Cの凸部10の外表面10bとタイヤ1Aの第2サイドウォール4の外表面4aとが面接触する適正位置に、凸部10の外表面10bの傾斜によって上段のタイヤ1Aを誘導できる。これにより、タイヤ1C,1Aそれぞれのタイヤ軸線TAを容易に一致させることができる。
次に、中段のタイヤ1Aの上に上段のタイヤ1Bを同じ姿勢で配置することで、タイヤ1Aの凸部10の誘導によって、タイヤ1Bのタイヤ軸線TAとタイヤ1Aのタイヤ軸線TAとを一致させることができる。
このように、本実施形態では、タイヤ軸線TAを一致させてタイヤ1A~1Cを容易に積み重ねることができる。そして、この積重状態では、タイヤ1Cの第1サイドウォール3の最大幅位置3bに対して、タイヤ1Aの第2サイドウォール4の最大幅位置4bが、タイヤ周方向に渡って均等に当接する。また、タイヤ1Aの第1サイドウォール3の最大幅位置3bに対して、タイヤ1Bの第2サイドウォール4の最大幅位置4bが、タイヤ周方向に渡って均等に当接する。よって、積重状態でのタイヤ1A~1Cの安定性は良好である。
ここで、積み重ねたタイヤのタイヤ軸線が一致していない場合、下段タイヤに対して上段タイヤが片寄るため、下段タイヤの第1サイドウォールの最大幅位置と、上段タイヤの第2サイドウォールの最大幅位置とは、タイヤ周方向において当接する部分と当接しない部分が生じる。この場合、安定性に欠けるだけでなく、上段タイヤの荷重が下段タイヤの局部(当接部分)に集中するため、下段タイヤに意図しない変形が生じることがある。これに対して本実施形態では、凸部10によって上下のタイヤ1のタイヤ軸線TAが一致するため、片寄りによる意図しない変形を防止できる。
このように構成した空気入りタイヤ1は、以下の特徴を有する。
第1サイドウォール3は、第2サイドウォール4の外表面4aに対してタイヤ幅方向TWの外側から相補的に沿う凸部10を備える。そのため、同じ構成のタイヤ1を同じ姿勢で積み重ねるだけで、これらのタイヤ軸線TAを一致させることができる。よって、上下のタイヤ1がタイヤ周方向に渡って均等に当接するため、積み重ねた際のタイヤ1の安定性を向上できる。
凸部10の外表面10bは、第2サイドウォール4の外表面4aに沿って湾曲している。この場合、既存のタイヤ1が備える一対のサイドウォール3,4のうちの第1サイドウォール3だけを設計変更し、凸部10を備えさせるだけで、積み重ねた際の安定性を向上できるタイヤ1を製造できる。
凸部10は、第1サイドウォール3が備える基本プロファイル面(外表面3a)の最大幅位置3b以外の部分に設けられている。よって、既存の第1サイドウォール3が備える外表面3a(基本プロファイル面)の形状を大幅に変更することなく、積み重ねた際の安定性を向上できるタイヤ1を製造できる。また、複数のタイヤを積み重ねた状態における高さの増大を抑制できる。
凸部10がタイヤ軸線TAを中心とした円環状に形成されているため、タイヤ1を積み重ねる際、下段のタイヤ1に対する上段のタイヤ1のタイヤ周方向の位置規制は無い。よって、タイヤ1を積み重ねる際の作業性を向上できる。
(第2実施形態)
図4は第2実施形態のタイヤ1を示す。このタイヤ1は、タイヤ軸線TAを中心としてタイヤ周方向に間隔をあけて凸部10を複数設けた点で、第1実施形態のタイヤ1と相違する。子午線断面を見た状態での個々の凸部10の形状は、図2A及び図2Bに示す第1実施形態と同様である。
本実施形態の凸部10は、タイヤ軸線TAが延びる方向から見て長円形状である。但し、タイヤ軸線TAが延びる方向から見た凸部10の形状は、円形状又は四角形状であってもよく、必要に応じて変更が可能である。また、凸部10は、45度間隔をあけて8個形成されているが、1個のみであってもよく、その数も必要に応じて変更が可能である。
(第3実施形態)
図5A及び図5Bは第3実施形態のタイヤ1を示す。このタイヤ1は、第2サイドウォール4に、凸部10をタイヤ幅方向TWの外側から嵌合する凹部15を設けた点で、第1実施形態のタイヤ1と相違する。
凸部10と凹部15は、図3に示す第1実施形態と同様に、タイヤ軸線TAを中心とした円環状に形成されている。但し、凸部10と凹部15は、図4に示す第2実施形態と同様に、タイヤ軸線TAを中心としてタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられてもよい。凸部10と凹部15を円環状に形成した場合、タイヤ周方向の位置規制が無くなるため、タイヤ1を積み重ねる際の作業性を向上できる。凸部10と凹部15をタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けた場合、タイヤ周方向の回転も規制できるため、積重状態でのタイヤ1の安定性をより向上できる。
凹部15は、第2サイドウォール4の外表面4aからタイヤ幅方向TWの内側に窪んでいる。図6を参照すると、凹部15は、タイヤ径方向TRの内側に位置する内径側端面15a、タイヤ径方向TRの外側に位置する外径側端面15b、及びタイヤ幅方向TWの内側に位置する内端面15cによって画定されている。子午線断面を見た状態での凹部15の形状は概ね長方形状である。
内径側端面15aと外径側端面15bはそれぞれ、第2サイドウォール4の外表面4aに交差する方向であるタイヤ幅方向TWの内側へ延びている。
内端面15cは、第2サイドウォール4の外表面4aに沿って延びており、外表面4aの曲率半径R1と同じ曲率中心を有し、曲率半径R1よりも小さい曲率半径R3で湾曲している。内端面15cのタイヤ径方向TRの内端は内径側端面15aのタイヤ幅方向TRの内端に連なり、内端面15cのタイヤ径方向TRの外端は外径側端面15bのタイヤ幅方向TRの内端に連なっている。
凸部10は、第1サイドウォール3の最大幅位置3bに対してタイヤ径方向TRの内側に間隔をあけて設けられている。凸部10は、タイヤ径方向TRの内側に位置する内径側端面10a、タイヤ径方向TRの外側に位置する外径側端面10d、及びタイヤ幅方向TWの外側に位置する外表面10bによって画定されている。子午線断面を見た状態での凸部10の形状は概ね直角台形状である。
内径側端面10aは、第1実施形態の端面10aよりもタイヤ幅方向TWの外側へ突出している。外径側端面10dは、内径側端面10aに沿ってタイヤ幅方向TWの外側へ延びている。外径側端面10dのタイヤ幅方向TWの外端10eは、第1サイドウォール3の最大幅位置3bよりもタイヤ幅方向TWの外側に突出し、内径側端面10aの外端10cよりもタイヤ幅方向TWの内側に位置している。
外表面10bは、第1サイドウォール3の最大幅位置3bよりもタイヤ幅方向TWの外側に位置している。外表面10bのタイヤ径方向TRの内端は、内側端面10aの外端10cに連なり、外表面10bのタイヤ径方向TRの外端は、外側端面10aの外端10eに連なっている。外表面10bは、凹部15の内端面15cに沿って湾曲している。つまり、外表面10bは、曲率中心がタイヤ幅方向TWの外側に位置し、定められた曲率半径R4で湾曲している。外表面10bの曲率半径R4は、内端面15cの曲率半径R3と同一である。但し、曲率半径R3,R4は、幾何学的に厳密な意味での同一値に限られず、凸部10を凹部15が嵌合できる範囲で、異なっていてもよい。
サイドウォール3,4の径方向寸法S1(図3参照)に対して凸部10の径方向寸法S2(図3参照)が占める割合は、第1実施形態と同様である。図6に示すように、凹部15のタイヤ幅方向TWの深さTD、つまり、第2サイドウォール4の外表面4aから凹部15の内端面15cまでのタイヤ幅方向TWの寸法は、2mm以上10mm以下に設定することが好ましい。また、凸部10のタイヤ幅方向TWの高さ、つまり、第1サイドウォール3の外表面3aから凸部10の外表面10bまでのタイヤ幅方向TWの寸法は、凹部15の深さに対応し、凹部15の内端面15cに凸部10の外表面10bが概ね当接する数値範囲に設定することが好ましい。
凹部15の深さTDを過度に小さくすると、凹部15の内径側端面15aに対する凸部10の内径側端面10aの係止代、及び凹部15の外径側端面15bに対する凸部10の外径側端面10dの係止代が過少になる。その結果、凹部15と凸部10の嵌合が不十分になるため、上下のタイヤ1の位置決めが困難になる。一方、凹部15の深さを過度に大きくすると、凹部15の内径側端面15aと凸部10の内径側端面10aとの係止代、及び凹部15の外径側端面15bと凸部10の外径側端面10dとの係止代は確保できるが、凸部10の突出寸法が大きくなるため、第1サイドウォール3のデザイン性として好ましくない。これらの不都合を防ぐために、凹部15の深さは、前記定められた数値範囲に設定することが好ましく、凸部10も対応する数値範囲に設定することが好ましい。
図5Aに示す嵌合状態において、凹部15の内端面15cと凸部10の外表面10bとの隙間、凹部15の内径側端面15aと凸部10の内径側端面10aとの隙間、及び凹部15の外径側端面15bと凸部10の外径側端面10dとの隙間は、0.5mm以上3mm以下に設定することが好ましい。隙間を過度に小さくした場合、凸部10と凹部15の嵌合作業が困難になる。一方、隙間を過度に大きくした場合、凸部10と凹部15の間に移動を許容するスペースが生じるため、一方のタイヤ1の凸部10を他方のタイヤ1の凹部15に積極的に当接させることができず、積み重ねたタイヤ1のタイヤ軸線TAの合致が困難になる。これらの不都合を防ぐために、外表面10bと内端面15cの隙間、内径側端面10a,15a間の隙間、及び外径側端面10d,15b間の隙間は、前記定められた数値範囲に設定することが好ましい。
第3実施形態のタイヤ1を積み重ねる場合、第1実施形態と同様に、一対のサイドウォール3,4のうち、一方を上側に配置して他方を下側に配置した横向きの姿勢で積み重ねる。これにより、下段のタイヤ1の凸部10に上段のタイヤ1の凹部15が嵌合し、上下のタイヤ1のタイヤ軸線TAが一致する。よって、第1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
しかも、第3実施形態では、第2サイドウォール4が、凸部10をタイヤ幅方向TWの外側から嵌合する凹部15を備える。そのため、積み重ねたタイヤ1に外力が加わっても、これらのタイヤ軸線TAが位置ズレすることを防止できる。よって、積み重ねた際のタイヤ1の安定性をより向上できる。
また、凸部と凹部が無い場合、積重時の減衰振動によって下段のタイヤ1に対して上段のタイヤ1がタイヤ径方向TRへ移動するため、上下のタイヤ1のタイヤ軸線TAを一致させることが困難である。これに対して本実施形態では、凸部10と凹部15の嵌合によって、積重時に振動が生じても、下段のタイヤ1に対する上段のタイヤ1のタイヤ径方向TRの移動を抑制できる。しかも、凸部10と凹部15の嵌合によって互いに拘束し合うため、積重時の撓み及び振動を抑制できる。よって、上下のタイヤ1のタイヤ軸線TAを一致させた状態で、複数のタイヤ1を容易に積み重ねることができる。
なお、本発明の空気入りタイヤ1は、前記実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
例えば、凸部10は、第1サイドウォール3の最大幅位置3bに対してタイヤ径方向TRの外側に設けられてもよい。つまり、凸部10は、第1サイドウォール3の最大幅位置3b以外の部分に設けられればよい。また、他のタイヤ1の第2サイドウォール4を位置決めできる構成であれば、凸部10の形状等は必要に応じて変更が可能である。
1,1A~1C 空気入りタイヤ
2 トレッド
2a 溝
2b ショルダー部
3 第1サイドウォール
3a 外表面
3b 最大幅位置
4 第2サイドウォール
4a 外表面
4b 最大幅位置
4c 対向部分
5 ビード部
6 アール部
10 凸部
10a 端面
10b 外表面
10c 外端
10d 外径側端面
10e 外端
15 凹部
15a 内径側端面
15b 外径側端面
15c 内端面
TW タイヤ幅方向
TR タイヤ径方向
TA タイヤ軸線

Claims (5)

  1. トレッドと、
    前記トレッドのタイヤ幅方向の一端に連なり、タイヤ径方向内側に延びる第1サイドウォールと、
    前記トレッドのタイヤ幅方向の他端に連なり、タイヤ径方向内側に延びる第2サイドウォールと
    を備える空気入りタイヤであって、
    前記第1サイドウォールは、タイヤ幅方向外側へ突出する凸部を備え
    前記第2サイドウォールは、タイヤ幅方向外側へ膨出するように湾曲した基本プロファイル面のみによって構成されたタイヤ幅方向外側の外表面を有しており、
    前記凸部のタイヤ幅方向外側には、前記第2サイドウォールの前記外表面に対してタイヤ幅方向の外側から相補的に沿うように湾曲した外表面が形成されている、空気入りタイヤ。
  2. 前記第1サイドウォールの径方向寸法に対する前記凸部の径方向寸法が占める割合は、15%以上45%以下である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1サイドウォールは、タイヤ幅方向外側へ膨出するように湾曲しており、
    前記凸部は、前記第1サイドウォールの基本プロファイル面のうちの最大幅位置以外の部分に設けられている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凸部は、タイヤ軸線を中心とした円環状である、請求項1からのいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記凸部は、タイヤ軸線を中心としてタイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられている、請求項1からのいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004268665A (ja) 2003-03-06 2004-09-30 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2016060473A (ja) 2014-09-22 2016-04-25 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2018095111A (ja) 2016-12-14 2018-06-21 株式会社ブリヂストン タイヤ

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