JP7513108B2 - 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム Download PDF

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本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
屋内および屋外の両方において、ユーザ端末の位置を正確に検知する位置検知システムが知られている。例えば、特許文献1には、ビーコン測位システムと衛星測位システムとを切り換えるシステム切替部を有する位置検出システムが開示されている。
国際公開第2019/002571号
しかしながら、これまでの技術では、ユーザが屋内外などの異なるエリア間を移動する際に、異なるエリアに対応する異なる測位システムをスムーズに切り替えることができない。また、ユーザ端末の位置を正確に検知するためにユーザ端末における2つの測位機能を絶えず起動しておき、それぞれの測位機能を発揮させると、ユーザ端末の消費電力が著しく消耗するという問題がある。
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、ユーザ端末の消費電力を抑制しつつ、異なる測位システムのシームレスな切り替えを実現する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム等を提供することを目的とする。またユーザ端末の位置を精度高く検出可能となる切替タイミングを実現する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム等を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様にかかる情報処理装置は、第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する第1位置取得部と、
前記第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する第2位置取得部と、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記第1位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する調整部と、を備える。
本開示の第2の態様にかかる情報処理システムは、
第1測位システムを利用した第1測位部と、第2測位システムを利用した第2測位部とを備えるユーザ端末、および
前記ユーザ端末の前記第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する第1位置取得部と、
前記ユーザ端末の前記第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する第2位置取得部と、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記第1位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する調整部と、を備える情報処理装置、
を備える。
本開示の第3の態様にかかる情報処理方法は、
第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得し、
前記第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得することを含み、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する。
本開示の第4の態様にかかる非一時的なコンピュータ可読媒体は、第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得し、
前記第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得することを含み、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納している。
本開示によれば、ユーザ端末の消費電力を抑制しつつ、異なる測位システムのシームレスな切り替えを実現する情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム等を提供することができる。
実施の形態1にかかる異なる測位システムの切り替えを説明する図である。 実施の形態1にかかる情報処理装置の構成例を説明する図である。 実施の形態1にかかる情報処理方法を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる異なる測位システムの切り替えを説明する図である。 実施の形態2にかかる情報処理システムの構成例を説明する図である。 実施の形態2の変形例にかかる情報処理装置(ユーザ端末)の構成例を説明する図である。 実施の形態2にかかる情報処理方法を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかる情報処理システムの構成例を説明する図である。 実施の形態3にかかるサーバの構成例を説明する図である。 実施の形態3にかかるサーバのハードウェア構成例を示す図である。 実施の形態3にかかるユーザ端末のハードウェア構成例を示す図である。 実施の形態3にかかる異なる測位システムの切り替えを説明する図である。 比較例のジオフェンスの設定方法とその問題点を説明する図である。 いくつかの実施の形態にかかるジオフェンスの設定方法を説明する図である。 いくつかの実施の形態にかかるジオフェンスの設定方法を説明する図である。 いくつかの実施の形態にかかるジオフェンスの設定方法を説明する図である。 いくつかの実施の形態にかかるジオフェンスの設定方法を説明する図である。 ジオフェンスへの進入方向の設定方法を説明する図である。 ジオフェンスへの進入方向の判別方法を説明する図である。 ジオフェンスへの退出方向の判別方法を説明する図である。 時間帯ごとの調整値を示すテーブルである。 ジオフェンスへ進入後の移動方向の判別方法を説明する図である。 ジオフェンスへの再進入時にコンテンツを配信しない例を説明する図である。 同一のジオフェンスに関連付けられたコンテンツの種別を変更する例を示す図である。 施設に関連付けられた複数のジオフェンスの例を説明する図である。 同一のジオフェンスに関連付けられたコンテンツの種別を変更する例を示す図である。 実施の形態4にかかる情報処理装置の構成例を説明する図である。 ユーザがジオフェンスを通過し退出する際の問題を説明する図である。 ユーザがジオフェンスを通過し退出する際の対処方法を説明する図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。
図1~図3を参照して、本実施の形態にかかる情報処理装置および情報処理方法を説明する。
図1は、実施の形態1にかかる異なる測位システムの切り替えを説明する図である。
本開示では、異なる2つの測位システムがエリアごとに使用される。屋外エリアで使用される測位システムは、例えば、衛星測位システムであり、屋内エリアで使用される測位システムは、ビーコン測位システムである。しかし、本開示は、これに限定されず、異なるエリアごとに対応して任意の他の好適な測位システムを利用することができる。
ユーザ端末20を所持するユーザ8は、異なるエリア間を移動することができる。この際、ユーザ端末において、異なる2つの測位システムに対応する2つの測位部をそれぞれ機能させておくと、ユーザ端末の消費電力が著しく消耗する。そこで、第1測位システムに対応する第1エリアの内部に、第2測位システムに対応する第2エリアと隣接する隣接領域(第1隣接領域とも呼ばれる)を設ける。ユーザが隣接領域に到達した際に、第2測位システムに対応する第2測位部を、その測位機能を発揮させる状態に準備する。言い換えると、第1エリアでは、第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部を機能させておけば、第2測位システムを利用したユーザ端末20の第2測位部は、機能させておかなくてもよい。結果的に、ユーザ端末において第1及び第2測位部の両方を機能させておく場合より、ユーザ端末の消費電力を抑制することができる。なお、隣接領域(第1隣接領域)は、本明細書ではジオフェンス、あるいはジオフェンスで定義した領域とも呼ばれる。隣接領域は、様々な形状にすることができ、ユーザが第1エリアから第2エリアに進入する際に通過するように設定されうる。
図2は、実施の形態1にかかる情報処理装置の構成例を説明する図である。
情報処理装置100は、コンピュータ(例えば、サーバ、携帯端末など)により実現される。情報処理装置100は、第1位置取得部1011、第2位置取得部1012、調整部1013を含む。第1位置取得部1011は、第1測位システムを利用したユーザ端末20の第1測位部から、第1エリアにおけるユーザ端末20の位置を取得する。第2位置取得部1012は、第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末20の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する。
ユーザ端末20は、ユーザが携帯し得るコンピュータであり、例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、スマートフォンウォッチ、ヒアラブルデバイスなどの携帯端末とすることができる。
図1に示すように、第1エリアにいたユーザが、第2エリアと隣接する第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、第1位置取得部1011により取得されたユーザ端末の位置情報により検知された場合、調整部1013は、ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように第2測位部の測位機能を調整する。消費電力の閾値は、第2測位部の測位機能を発揮させる状態となる電力値であり、第2測位部に要求される測位精度によって任意に設定され得る。
図3は、実施の形態1にかかる情報処理方法を示すフローチャートである。実施の形態1にかかる情報処理方法は、以下のステップを含む。第1測位システムを利用したユーザ端末20の第1測位部から、第1エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する(ステップS101)。第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末20の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する(ステップS102)。さらに、ユーザが、第2エリアと隣接する第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、第1位置取得部1011により取得されたユーザ端末20の位置情報により検知された場合、ユーザ端末との消費電力を閾値以上に増大させるように第2測位部211の測位機能を調整する(ステップS103)。
以上説明した本実施の形態によれば、ユーザ端末の消費電力を抑制しつつ、異なる測位システムのシームレスな切り替えを実現することができる。
実施の形態2
図4~図7を参照して、本実施の形態にかかる情報処理装置および情報処理方法を説明する。
図4は、実施の形態2にかかる異なる測位システムの切り替えを説明する図である。
第1エリアは、第1測位システムを利用して、ユーザ端末の位置を測位するためのエリアである。一方、第2エリアは、第2測位システムを利用して、ユーザ端末の位置を測位するためのエリアである。ユーザ端末20を所持するユーザ8は、異なるエリア間を行き来する場合がある。前述したとおり、ユーザが第1隣接領域に到達した際に、第2測位システムに対応する第2測位部を、その測位機能を発揮させる状態に準備する。そして、第2測位システムに対応する第2エリアでは、第1エリアの第1隣接領域に隣接する第2隣接領域を設ける。この第2隣接領域では、ユーザが第1エリアに引き返す場合もあるので、ユーザ端末の第1測位部と第2測位部の両方を機能させておく。
さらに、第2エリアには、第2隣接領域に隣接する内部領域を設ける。この内部領域では、第2測位システムに利用する第2測位部を機能させておけば、第1測位システムに利用する第1測位部は機能させておかなくてもよい。なお、第1隣接領域、第2隣接領域及び内部領域などの領域は、本明細書において、ジオフェンスとも呼ばれる。これらの領域は、様々な形状にすることができ、ユーザが第1エリアから第2エリアに進入し、さらに経路に沿って進行する際に通過するように設定されうる。
図5は、実施の形態2にかかる情報処理システムの構成例を説明する図である。
情報処理システム1は、ユーザ端末20と、情報処理装置100を備える。ユーザ端末20は、第1測位システムを利用した第1測位部208と、第2測位システムを利用した第2測位部211とを備える。第1測位部208は、第1エリアにおいて、第1測位システムを利用して、ユーザ端末20の位置を測定する。第2測位部211は、第2エリアにおいて、第2測位システムを利用して、ユーザ端末20の位置を測定する。
情報処理装置100は、例えば、コンピュータにより実現されるサーバである。情報処理装置100は、制御部101と、記憶部102を備える。制御部101は、第1位置取得部1011、第2位置取得部1012、調整部1013を含む。第1位置取得部1011は、ユーザ端末の第1測位部208から、第1エリアにおけるユーザ端末20の位置を取得する。第2位置取得部1012は、ユーザ端末の第2測位部211から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する。調整部1013は、図4に示すように、第1エリアにいたユーザが、第2エリアと隣接する第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、第1位置取得部1011により取得されたユーザ端末20の位置情報により検知された場合、ユーザ端末20の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、ユーザ端末20の第2測位部211の測位機能を、自動的にオフからオンにすることができる。あるいは、調整部1013は、ユーザ端末20の第2測位部211の測位頻度を、低頻度から高頻度に増大させることができる。調整部1013は、例えば、低頻度では1秒間に3回、測位信号を受信するのに対し、高頻度では、1秒間に10回、測位信号を受信するように受信周期を変更する。
これにより、第1エリアでは、ユーザ端末20の第2測位部211をオフにしておく又は低頻度で起動しておくことで、ユーザ端末の消費電力を抑制し、かつ、ユーザが第2エリアに入る手前で、第2測位部211を起動しておくことができる。したがって、異なる測位システムのスムーズな切り替えを実現することができる。
また、ユーザが、図4に示すように、第1エリアと隣接する第2エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域に滞在することが、第1位置取得部1011又は第2位置取得部1012により取得されたユーザ端末の位置情報により検知された場合、調整部1013は、ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように第1測位部208及び第2測位部211の測位機能を調整する。ユーザ端末の消費電力の所定の範囲は、第1測位部208及び第2測位部211に関連する消費電力が著しく増大しないように、かつ第1測位部208及び第2測位部211の測位機能が発揮しない程度に著しく低下しないように設定されうる。
具体的には、調整部1013は、第1測位部208及び前記第2測位部211の測位頻度を所定の範囲内に維持する。調整部1013は、第2隣接領域において、第1測位部208及び前記第2測位部211の測位頻度を変更せずに維持してもよい。あるいは、調整部1013は、第2隣接領域において、第1測位部208の測位頻度を、後述する省電力モードにならない程度に、第1エリアでの測位頻度に比べて、わずかに低減させてもよい。例えば、第1エリアでの測位頻度が1秒間に5回であった場合、第2隣接領域での測位頻度は、1秒間に4回としてもよい(その場合、省電力モードは、1秒間に2回以下とすることができる)。
さらに、ユーザが、図4に示すように、第2隣接領域から、第2隣接領域に隣接する第2エリア内の内部領域に到達したことが、第2位置取得部1012により取得されたユーザ端末20の位置情報により検知された場合、調整部1013は、ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように第1測位部の測位機能を調整する。この消費電力の閾値は、ユーザ端末が省電力モードになるように、第1測位部の測位機能を低下させるように設定され得る。具体的には、調整部1013は、第1測位部208の測位機能をオフにすることができる。あるいは、調整部1013は、第1測位部208の測位頻度を閾値以下に低減させることができる。例えば、第1測位部208の省電力モードは、1秒間に2回以下の測位頻度とすることができる。
なお、記憶部102は、第1隣接領域、第2隣接領域及び内部領域などの位置情報と、第1エリアおよび第2エリアの地図データなどを記憶することができる。また、記憶部102は、上記した処理を実行するアプリケーションプログラムを記憶することができる。
特に、記憶部は、内部領域に対応するユーザエクスペリエンス(以下、UXともいう)用情報となる音声コンテンツ、映像情報、通知情報を関連付けて記憶する。そして高頻度に制御された第2測位部により、ユーザが内部領域に到達したことを精度高く検出することが可能となり、この到達位置に対応するUX用情報をユーザ端末に提供することが可能となる。すなわち、ユーザがどのような歩行速度や歩行経路であったとしても、内部領域に到達したタイミングを適切に検知することが可能となり、このタイミングに応じたユーザエクスペリエンスを提供可能となる。
なお、ユーザが第2隣接領域に到達したことを検知することは、ユーザが第1隣接領域から第2隣接領域に退出したことを第1位置取得部1011により検知してもよいし、ユーザが第1隣接領域から第2隣接領域に進入したことを第2位置取得部1012により検知してもよい。また両方の検知結果に基づいた判定結果であってもよい。
図6は、実施の形態2の変形例にかかる情報処理装置(ユーザ端末)の構成例を説明する図である。
変形例では、ユーザ端末が上記情報処理装置として機能する。ユーザ端末20は、制御部201と記憶部202を備える。制御部201は、第1測位部208、第2測位部211、第1位置取得部2011、第2位置取得部2012、調整部2013を備える。
第1位置取得部2011は、第1測位システムを利用したユーザ端末20の第1測位部208から、第1エリアにおけるユーザ端末20の位置を取得する。第2位置取得部2012は、第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末20の第2測位部211から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する。
調整部2013は、上記調整部1013と同様に機能する。記憶部202は、記憶部102と同様に、第1隣接領域、第2隣接領域及び内部領域などの位置情報と、第1エリアおよび第2エリアの地図データなどを記憶することができる。また、記憶部102は、上記した処理を実行するアプリケーションプログラムを記憶することができる。
本変形例では、ユーザ端末が、自身の消費電力を抑制しつつ、異なる測位システムのスムーズな切り替えを実現することができる。
図7は、実施の形態2にかかる情報処理方法を示すフローチャートである。
実施の形態2にかかる情報処理方法は、以下のステップを含む。第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部208から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する(ステップS101)。第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部211から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する(ステップS102)。さらに、ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する(ステップS103)。ユーザが第2隣接領域に到達し、そこに滞在することが、取得されたユーザ端末の位置情報により検知された場合、ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように第1測位部及び第2測位部の測位機能を調整する(ステップS104)。ユーザが内部領域に到達したことが、取得されたユーザ端末の位置情報により検知された場合、ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように第1測位部の測位機能を調整する(ステップS105)。
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報処理システムおよび情報処理装置(ユーザ端末又はサーバ)は、ユーザ端末の消費電力を抑制しつつ、異なる測位システムのシームレスな切り替えを実現することができる。
実施の形態3
本実施形態では、ユーザは、スマートフォン、ヒアラブルデバイス又はウェアラブルデバイスなどのユーザ端末を装着して街やイベントスペース、屋内施設などを歩き回ることを想定している。1つ以上のジオフェンスを所定の位置に配置する。ユーザがジオフェンス内に進入すると、様々な音声コンテンツ(例えば、観光ガイドなど)がユーザ端末を介して再生される。本実施の形態では、高精度なジオフェンスと音響定位技術により、特定の領域内のユーザに対して、音声コンテンツを再生するシステムを利用する。このシステムは、SSMR(Space Sound Mixed Reality)サービスとも呼ばれることがある。こうした音声コンテンツは、「映像AR」と「音響AR」を融合した案内サービス(コンテンツサービスとも呼ばれる場合がある)であってもよい。
図8は、情報処理システムの構成例を説明する図である。
情報処理システム1は、サーバ10(情報処理装置とも呼ばれる場合がある)と、有線又は無線ネットワーク30を介してサーバ10と接続された1つ以上のユーザ端末20を備える。図8には、1つのユーザ端末20が図示されているが、本発明はこれに限定されず、2つ以上のユーザ端末が設けられてもよい。ネットワーク30は、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、及びワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)、例えば、インターネット、移動体通信網を含み得る。サーバ10は、実施の形態1又は2にかかる情報処理装置の一例である。
サーバ10は、ジオフェンス内に入ったユーザに対して、例えば、地図上の特定の目標物、施設、店舗などに関する情報(例えば、クーポン、イベントなど)や「映像AR」と「音響AR」を融合した案内サービス(コンテンツサービスとも呼ばれる場合がある)を提供する。本実施形態では、特に、音声コンテンツを含むコンテンツを提供することができる。これらの目標物は、予め設定されたジオフェンスに関連づけられている。本明細書においては、ジオフェンスは、単に領域とも呼ばれる場合がある。
図9は、サーバの構成例を説明するブロック図である。
サーバ10は、制御部101と、記憶部102を有するコンピュータである。制御部101は、CPU(中央処理装置)などのプロセッサを有する。制御部101は、第1位置取得部1011、第2位置取得部1012、調整部1013、提供制御部1015を含む。
第1位置取得部1011は、第1測位システムを利用したユーザ端末20の第1測位部から、第1エリアにおけるユーザ端末20の位置を取得する。本実施の形態では、第1測位システムは、衛星測位システムでありうる。第1エリアは屋外でありうる。衛星測位システムは、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等を含み得るGNSS((Global Navigation Satellite System)でありうる。第1位置取得部1011は、第1測位部から、所定の測位頻度(例えば、1秒間に3回)で測位信号を受信する。
第2位置取得部1012は、第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末20の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する。本実施の形態では、第2測位システムは、ビーコン測位システムでありうる。第2エリアは屋内でありうる。すなわち、第2エリアは、屋内エリアの大きさによっては第1エリアに囲まれていることになる。第2エリアには、1つ又は複数の建物が含まれる場合もある。第2位置取得部1012は、第2測位部から、所定の測位頻度(例えば、1秒間に10回)で測位信号を受信する。なお、第2測位部の測位頻度は、屋内で要求される測位精度が屋外で要求されるものより高いため、第1測位部の測位頻度より、高く設定されている。
調整部1013は、ユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザ端末の第1の測位部および第2測位部に関する消費電力を調整するようにユーザ端末の第1測位部および第2測位部の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、ユーザ端末20の第1測位部および第2測位部の測位頻度を、例えば、低頻度と高頻度とに変更することができる。あるいは、調整部1013は、ユーザ端末20の第1測位部および第2測位部の測位頻度を、オンオフすることができる。高頻度は、第1測位部および第2測位部のそれぞれに要求される測位精度によって定められる。
例えば、第1測位システムが衛星測位システムの場合、高頻度モードは、第1測位部が1秒間に3回、衛星からの電波を受信するように設定されてもよい。第2測位システムがビーコン測位システムの場合、高頻度モードは、第2測位部が1秒間に10回、ビーコン信号発生器からの信号を受信するように設定されてもよい。一方、第1測位システムが衛星測位システムの場合、低頻度モードは、第1測位部が1秒間に1回、衛星からの電波を受信するように設定されてもよい。第2測位システムがビーコン測位システムの場合、低頻度モードは、第2測位部が1秒間に3回、ビーコン信号発生器からの信号を受信するように設定されてもよい。低頻度モードは、測位精度は悪くなるが、ユーザ端末の消費電力を抑制するように定められるので、本明細書において、省電力モードと呼ばれることがある。
提供制御部1015は、ユーザが領域(ジオフェンス)に到達したことが検知された場合、ユーザ端末にコンテンツ情報(例えば、音声コンテンツ)を提供する。提供制御部1015は通信部とも呼ばれる。提供制御部1015は、例えば、衛星測位システムによる測位結果からビーコン測位システムによる測位結果、すなわち、ユーザが屋外から屋内への移動を検知した場合は、屋内向け音声コンテンツを提供することができる。逆に、提供制御部1015は、例えば、ビーコン測位システムによる測位結果から衛星測位システムによる測位結果、すなわち、ユーザが屋内から屋外への移動を検知した場合は、屋外向け音声コンテンツを提供することができる。
記憶部102は、地図情報データベース1021、登録位置情報データベース1022、ユーザ情報データベース1023、屋外ジオフェンスデータベース1024、屋内ジオフェンスデータベース1026、コンテンツデータベース1026、履歴情報データベース1027を含む。
地図情報データベース1021は、屋外の地図情報として、車道や歩道などを含む道路網、交差点およびT字路などを含む分岐点、信号機、交通標識、様々な建物、施設などの情報を含むことができる。また、地図情報データベース1021は、屋内の地図情報として、施設内の詳細地図(例えば、経路、各部屋の配置など)を記憶することができる。
登録位置情報データベース1022は、例えば、店舗や建物、美術館、映画館、遺跡、観光名所などの登録目標物に関する情報を記憶する。また、登録位置情報データベース1022は、標識、看板、マネキン、マスコット人形、動物、花火等、種々の物体の位置情報を記憶することができる。登録位置情報データベース1022は、屋内の標識、看板、マネキン、マスコット人形、動物、種々の物体の位置情報を記憶することもできる。施設の関係者が、こうした情報を情報処理システム1に事前に登録することで、施設に関連付けられたジオフェンスに入ったユーザのユーザ端末20に対して、こうした情報が提供され得る。登録位置情報に関連した情報と、映像ARや音響ARとを融合したコンテンツデータが提供されてもよい。
ユーザ情報データベース1023は、ユーザ端末20を介してコンテンツ情報を受けたいユーザについてのユーザID、パスワード、端末ID、端末位置情報、年齢、性別、趣味、嗜好などのユーザに関する情報(ユーザ属性情報)を含むことができる。また、ユーザ情報データベース1023は、ユーザが情報配信を希望する店舗や建物、美術館、映画館、遺跡、観光名所、標識、看板、マネキン、マスコット人形、動物、花火等、種々の物体などの目標物に関する情報を含むことができる。ユーザIDは、ユーザを一意に識別する識別子である。端末IDは、端末を一意に識別する識別子である。
屋外ジオフェンスデータベース1024は、前述した登録位置情報に関連付けて、設定されたジオフェンスのジオフェンスID、緯度、経度、範囲、大きさ、進入角度閾値、退出角度閾値を記憶することができる。ジオフェンスIDは、ジオフェンスを一意に識別する識別子である。進入角度閾値および退出角度閾値は、コンテンツ提供者によって任意に設定される。進入角度閾値および退出角度閾値は、それぞれ上限閾値と下限閾値を有する。進入角度閾値および退出角度閾値は、ユーザの実際の進入角度および退出角度と比較して、ユーザの進入角度および退出角度が閾値内、すなわち、上限閾値と下限閾値の範囲内であれば、コンテンツをユーザに提供する。ユーザの進入角度および退出角度が閾値外、すなわち、上限閾値と下限閾値の範囲外であれば、提供制御部1015は、コンテンツをユーザに提供しない。
屋内ジオフェンスデータベース1025は、屋内にある複数のビーコン信号発生器および登録位置情報に関連付けて、設定されたジオフェンスのジオフェンスID、ビーコン信号発生器ID、緯度、経度、範囲、大きさ、進入角度閾値、退出角度閾値を記憶することができる。後述するように、経路上に対向して配置された2つ以上のビーコン信号発生器のセットにより、屋内ジオファンスを設定することもできる。ジオフェンスIDは、ジオフェンスを一意に識別する識別子である。ビーコン信号発生器IDは、ビーコン信号発生器を一意に識別する識別子である。
コンテンツデータベース1026は、ジオフェンスIDおよびユーザIDに関連付けられたコンテンツ情報を含むことができる。コンテンツ情報は、所定再生時間を有する音響ARを有するコンテンツであってもよいし、映像ARと音響ARとを融合した所定再生時間を有するコンテンツデータとしてもよい。こうしたコンテンツの長さ、すなわち、所定再生時間は、ユーザの歩く速度やジオフェンスと目標物、施設又は店舗までの距離等を考慮して、任意に設定することができる。コンテンツは、屋外用コンテンツと、屋内用コンテンツを含むことができる。また、コンテンツは、屋外から屋内への進入時に提供される屋内進入コンテンツ、又は屋内から屋外への退出時に提供される屋外退出コンテンツを含むことができる。また、コンテンツデータベース1026は、前述した、第1隣接領域、第2隣接領域及び内部領域に対応するコンテンツを記憶することもできる。
さらに、履歴情報データベース1027は、ユーザ端末IDと、ジオフェンスIDと、コンテンツの提供の履歴情報を記憶することができる。また、履歴情報データベース1026は、コンテンツ情報の提供時間をさらに記憶することができる。履歴情報データベース1026は、履歴情報記憶部とも呼ばれる。
なお、上記の例では、サーバ10の内部に、記憶部102を設けたが、記憶部102は、サーバ10の外部にあってもよい。その場合、情報処理システム内であれば、サーバ10の外部に設けた記憶部とネットワークを介して接続されたサーバにより、本発明を実現することもできる。
ユーザ端末20は、例えば、ユーザが携帯し得るコンピュータであり、例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、スマートフォンウォッチ、ヒアラブルデバイスなどの携帯端末とすることができる。
図10は、本実施形態におけるサーバ10のハードウェア構成例を示すブロック図である。図10に示すように、サーバ10は、CPU101a、RAM102a、ROM103aなどを有するコンピュータ(情報処理装置)である。CPU101aは、RAM102a、ROM103a、または、ハードディスク104aに格納されたソフトウェアに従い演算および制御を行う(CPUは単にプロセッサとも呼ばれる)。RAM102aは、CPU101aが各種処理を実行する際の一時記憶領域として使用される。ハードディスク104aには、オペレーティングシステム(OS)や、登録プログラムなどが記憶される。ディスプレイ105aは、液晶ディスプレイとグラフィックコントローラとから構成され、ディスプレイ105aには、画像やアイコンなどのオブジェクト、および、GUIなどが表示される。入力部106aは、ユーザがサーバ10に各種指示を与えるための装置であり、例えば、ボタンやキーボード、スクリーンキーボード、マウスなどによって構成される。I/F(インターフェース)部107aは、IEEE 802.11aなどの規格に対応した無線LAN通信や有線LAN通信を制御することができ、TCP/IPなどのプロトコルに基づき同一通信ネットワークおよびインターネットを介して外部機器と通信する。システムバス115aは、CPU101a、RAM102a、ROM103a、および、ハードディスク104aなどとのデータのやり取りを制御する。
図11は、本実施形態におけるユーザ端末20のハードウェア構成例を示すブロック図である。図11に示すように、ユーザ端末20は、CPU201a、RAM202a、ROM203aなどを有するコンピュータ(情報処理装置)である。CPU201aは、RAM202a、ROM203a、または、ハードディスク204aに格納されたソフトウェアに従い演算および制御を行う(CPUは単にプロセッサとも呼ばれる)。RAM202aは、CPU201aが各種処理を実行する際の一時記憶領域として使用される。ハードディスク204aには、オペレーティングシステム(OS)や、後述の登録プログラム、第1測位部および第2測位部の調整方法を実行するアプリケーションプログラムなどが記憶される。ディスプレイ205aは、液晶ディスプレイとグラフィックコントローラとから構成され、ディスプレイ205aには、画像やアイコンなどのオブジェクト、および、GUIなどが表示される。入力部206aは、ユーザがユーザ端末20に各種指示を与えるための装置であり、例えば、ボタンやキーボード、スクリーンキーボード、マウスなどによって構成される。I/F(インターフェース)部207aは、IEEE 802.11aなどの規格に対応した無線LAN通信や有線LAN通信を制御することができ、TCP/IPなどのプロトコルに基づき同一通信ネットワークおよびインターネットを介して外部機器と通信する。第1測位部208aは、衛星電波受信部2081aを含む。衛星電波受信部2081aは、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機を含み、人工衛星によって送信された電波を受信することにより、地球上におけるユーザ端末の現在地及び現在時刻を検出することができる。方向検知部209aは、ユーザ端末の方向を取得するための、3軸加速度センサ、3軸ジャイロセンサ、3軸コンパスセンサ等を含む9軸センサを備える。第2測位部211aは、ビーコン受信部2111aを含む。ビーコン受信部2111aは、屋内の様々な位置に配置されたビーコン信号発生器222から、1以上のビーコン信号を受信する。第2測位部211aは、ビーコン信号の電波強度から、ユーザ端末の第2エリア(すなわち、屋内)における位置を決定することができる。システムバス215aは、CPU201a、RAM202a、ROM203a、および、ハードディスク204aなどとのデータのやり取りを制御する。
なお、上記したユーザ端末20のハードウェア構成例では、映像ARなどの映像や画像データを表示するためのディスプレイ205aを有しているが、音響ARなど音声データを提供する音声サービスの場合は、ディスプレイ205aを有しなくてもよい。また、音声サービスを受聴するため、ユーザ端末のI/F(インターフェース)部207aと有線又は無線で接続されたイヤホンやヘッドホン、ヘッドセット、ヒアラブルデバイスなどを用いてもよい。
上記の例では、ビーコン信号発生器222は、屋内の経路の両側に設けたが、その他の場所(例えば、天井、壁、植え込みなど)に設けてもよい。ビーコン信号発生器222は、建物の入口の外側と内側に設けてもよく、かつ建物の出口の外側と内側に設けてもよい。
なお、上記の例では、ユーザ端末20の第2測位部211aが受信したビーコン信号の電波強度から、ユーザ端末の第2エリア(すなわち、屋内)における位置を決定したが、サーバ10の第2位置取得部1012が、ユーザ端末から第2測位部211aが受信したビーコン信号の電波強度を取得し、ユーザ端末の位置を決定してもよい。
図12は、実施の形態3にかかる異なる測位システムの切り替えを説明する図である。
屋外にいるユーザ8は、屋内エリアの入口から屋内に進入し、経路(図12では破線矢印で示す)に沿って移動し、屋内エリアの出口から屋外へ退出する例を説明する。
まず、屋外エリアから屋内エリアへの進入時のユーザ端末の第1測位部と第2測位部の測位機能の調整方法について説明する。
図12に示すように、屋外エリアにおいて、屋内エリアへの入口を塞ぐように、衛星測位システムによる屋外ジオフェンスGAA1(第1隣接領域に対応)が設定されている。さらに、屋内エリアにおいて、屋外ジオフェンスGAA1に隣接する(一部重なり合ってもよい)屋内ジオフェンスBAA1(第2隣接領域に対応)が設けられている。屋内ジオフェンスBAA1は、ビーコン測位システムにおける、経路の両側に配置された2つのビーコン信号発生器222によって形成され得る。屋内ジオフェンスBAA1(第2隣接領域に対応)に隣接する屋内ジオフェンスBIA1(内部領域に対応)が設けられている。屋内ジオフェンスBIA1は、経路の両側に配置された2つのビーコン信号発生器222によって形成され得る。
ユーザが屋外ジオフェンスGAA1(第1隣接領域)に到達したことが、ユーザ端末20の第1測位部208aにより測位された位置により、検知されると、調整部1013は、ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるようにビーコン測位システムによる第2測位部211の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、第2測位部211の測位機能をオンにすることができる。また、調整部1013は、第2測位部211の測位頻度を閾値以上(例えば、1秒間に10回以上)に増大させる。
続いて、ユーザが屋外ジオフェンスGAA1(第1隣接領域)から屋内ジオフェンスBAA1(第2隣接領域に対応)に移動し、屋内ジオフェンスBAA1にいる間は、調整部1013は、ユーザ端末20の消費電力を所定の範囲内に維持するように第1測位部208及び第2測位部211の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、前記第1測位部及び前記第2測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持する。
例えば、第1測位部の測位頻度は、第1エリア(屋外)における測位頻度と同じまま変更しなくてもよい。あるいは、第1測位部の測位頻度は、第1エリア(屋外)における測位頻度よりわずかに低減してもよい。例えば、衛星測位システムによる第1測位部の測位頻度の所定の範囲は、1秒間に2~3回にすることができる。また、第2測位部の測位頻度は、屋外ジオフェンスGAA1(第1隣接領域)における測位頻度と同じまま(例えば、1秒間に10回以上)変更しなくてもよい。第2測位部の測位頻度は、第1隣接領域における測位頻度よりわずかに変更してもよい。ビーコン測位システムによる第2測位部の測位頻度の所定の範囲は、10回~11回とすることができる。これらの範囲は、第1測位部および第2測位部のそれぞれに要求される測位精度と、各測位機能に関連する消費電力に基づいて、設定され得る。このように、第1測位部の測位頻度を、維持しておくことで、ユーザが第1エリア(屋外)に引き返した場合にも、ユーザ端末を測位できるようにしておくことができる。
さらに、ユーザが屋内ジオフェンスBAA1(第2隣接領域に対応)から、屋内ジオフェンスBIA1(内部領域に対応)に移動した際は、調整部1013は、ユーザ端末20の消費電力を閾値以下に低減させるように衛星測位システムによる第1測位部208の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、第1測位部208の測位機能をオフにすることができる。あるいは、調整部1013は、前記第1測位部208の測位頻度を閾値以下(例えば、1秒間に1回以下)に低減させることができる。これにより、第1測位部208の測位機能に関連するユーザ端末の消費電力を抑制することができる。なお、屋内ジオフェンスBAA1(第2隣接領域に対応)と屋内ジオフェンスBIA1(内部領域に対応)との間には、図12では、隙間が示されているが、これらは、隙間なく配置してもよい。
特にコンテンツデータベース1026は、ジオフェンスIDとしてこの内部領域を示すIDを登録している。これより、提供制御部1015は、既に高頻度に調整された第2測位部での測位結果に基づいて、ジオフェンスIDに対応付けられたコンテンツを、ユーザ端末に出力することとなる。すなわち、第2測位部が高頻度に調整されることから歩行中、移動中のユーザ端末の位置を精度高く検出できることから、ユーザの当該内部領域への到達状況を精度高く検出することが可能となる。
次に、屋内エリアから屋外エリアへの退出時のユーザ端末の第1測位部と第2測位部の測位機能の調整方法について説明する。
図12に示すように、屋内エリアにおいて、屋外エリアへの出口を塞ぐように、ビーコン測位システムによる屋内ジオフェンスBAA2(第1隣接領域に対応)が設けられている。屋内ジオフェンスBAA2は、ビーコン測位システムにおける、経路の両側に配置された2つのビーコン信号発生器222によって形成され得る。さらに、屋外エリアにおいて、屋内ジオフェンスBAA2に隣接する(一部重なり合ってもよい)衛星測位システムによる屋外ジオフェンスGAA2(第2隣接領域に対応)が設けられている。さらに、屋外ジオフェンスGAA2(第2隣接領域に対応)に隣接する屋外エリアGIA2(内部領域に対応)がある。この屋外ジオフェンスGAA2(第2隣接領域に対応)に隣接する屋外エリアGIA2には、衛星測位システムによる屋外ジオフェンス(図示せず)が別途設けられていてもよい。
ユーザが屋内ジオフェンスBAA2(第1隣接領域)に到達したことが、ユーザ端末20の第2測位部211aにより測定された位置により、検知されると、調整部1013は、ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように衛星測位システムによる第1測位部208の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、第1測位部208の測位機能をオンにする、又は12測位部208の測位頻度を閾値以上(例えば、1秒間に3回以上)に増大させる。
続いて、ユーザが屋内ジオフェンスBAA2(第1隣接領域)から屋外ジオフェンスGAA2(第2隣接領域に対応)に移動し、屋外ジオフェンスGAA2にいる間は、調整部1013は、ユーザ端末20の消費電力を所定の範囲内に維持するように第1測位部208及び第2測位部211の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、第1測位部及び前記第2測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持する。
例えば、第2測位部の測位頻度は、第2エリア(屋内)における測位頻度と同じにまま変更しなくてもよい。あるいは、第2測位部の測位頻度は、第2エリア(屋内)における測位頻度よりわずかに低減してもよい。例えば、ビーコン測位システムによる第2測位部の測位頻度の所定の範囲は、1秒間に9~11回にすることができる。また、第1測位部の測位頻度は、屋内ジオフェンスBAA2(第1隣接領域)における測位頻度と同じまま(例えば、1秒間に3回以上)変更しなくてもよい。第1測位部の測位頻度は、第1隣接領域における測位頻度よりわずかに変更してもよい。衛星測位システムによる第1測位部の測位頻度の所定の範囲は、1秒間3~4回とすることができる。これらの範囲は、第1測位部および第2測位部のそれぞれに要求される測位精度と、各測位機能に関連する消費電力に基づいて、設定され得る。このように、第2測位部の測位頻度を、維持しておくことで、ユーザが第2エリア(屋内)に引き返した場合にも、ユーザ端末を測位できるようにしておくことができる。
さらに、ユーザが屋外ジオフェンスGAA2(第2隣接領域に対応)から、屋外エリアGIA2(内部領域に対応)に移動した際は、調整部1013は、ユーザ端末20の消費電力を閾値以下に低減させるようにビーコン測位システムによる第2測位部211の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、第2測位部211の測位機能をオフにすることができる。あるいは、調整部1013は、第2測位部211の測位頻度を閾値以下(例えば、1秒間に1回以下)に低減させることができる。これにより、第2測位部211の測位機能に関連するユーザ端末の消費電力を抑制することができる。
他の変形例では、提供制御部1015は、ユーザが各ジオフェンスに到達した場合に、ユーザ端末20に対して、コンテンツを提供してもよい。例えば、ユーザが屋外ジオフェンスGAA1(第1隣接領域)から屋内ジオフェンスBAA1(第2隣接領域に対応)に移動したことが、第1測位部208および第2測位部211の測位結果により検知された場合、提供制御部1015は、ユーザ端末20に、屋内進入コンテンツを提供してもよい。あるいは、ユーザが屋内ジオフェンスBAA2(第1隣接領域)から屋外ジオフェンスGAA2(第2隣接領域に対応)に移動したことが、第1測位部208および第2測位部211の測位結果により検知された場合、提供制御部1015は、ユーザ端末20に、屋外退出コンテンツを提供してもよい。
次に、ジオフェンスの設定方法について詳細に説明する。
以下は、主に、衛星測位システムを利用した屋外ジオフェンスの設定方法について説明する。
図13は、比較例のジオフェンスの設定方法とその問題点を説明する図である。
ここでは、施設400(例えば、店舗)に対して、ジオフェンスGを設定する。
この比較例では、施設400を中心として、円形状のジオフェンスGが設定されている。すなわち、施設400の座標(緯度、経度)を中心として、所定の半径の領域がジオフェンスとして設定されている。このように、施設の緯度及び経度と、ジオフェンスの半径を情報処理システムに入力することで、ジオフェンス内に施設が含まれるように容易にジオフェンスが設定される。ユーザがジオフェンスGに進入したことを、ユーザが携帯するユーザ端末の第1測位部208(例えば、GPS受信機)が検出すると、施設400に関する情報(例えば、クーポンやイベント情報など)がユーザ端末に提供される。しかし、ユーザ端末に音声データを提供するサービスを開発するにあたり、以下のような3つの問題が生じている。
(1)店舗に向かう動線上にない道であっても、ジオフェンスの領域の一部が道に重なると、対象とすべきでないユーザにも、不適切に音声サービスが提供されてしまう。こうした誤検知を回避するように、ジオフェンスの半径を設定することが難しい。
(2)店舗から遠ざかるユーザ8に対しても、不適切に音声サービスが提供されてしまう。
(3)ジオフェンスに入った後、急に方向転換したユーザ9に対しても、不適切に音声サービスが提供されてしまう。
以上の問題に加えて、特に、GPSを用いるサービスでは、GPSの測定誤差(約10m)を回避することができない。そのため、適切に情報が提供されるように、測定誤差を考慮してジオフェンスを設定する必要がある。
図14は、いくつかの実施の形態にかかる例示的なジオフェンスの設定方法を説明する図である。
音声サービスでは、ユーザがジオフェンスに進入したことにより、店舗に関する音声サービス(所定の時間を有する)を、ユーザ端末を介してユーザに提供する。
上記した3つの問題点に対する解決方法は以下の通りである。
(1)ユーザが店舗に至る動線上で、店舗から所定距離だけ離れた位置にジオフェンスG1,G2,G3,G4を配置する。ユーザを店舗に円滑に誘導するには、所定時間の音声サービスが終了するとほぼ同時に、ユーザを店舗に到着させることが好ましい。
(2)ジオフェンスへの進入方向を設定する。これにより、ジオフェンスへの進入方向とは反対側にある施設の音声サービスを提供しない。店舗から遠ざかるユーザに音声サービスが提供されるのを防止できる。
(3)ジオフェンスへの進入検知において、ユーザがジオフェンスに一定時間、滞在したことを確認し、その後、音声サービスを提供する。これにより、急に方向転換したユーザに音声サービスが提供されるのを防止できる。
以下、各問題点に対する解決方法について、具体的に説明する。
図15は、施設400から所定距離だけ離間してジオフェンスG1,G2を設定する例を示す。
図15に示すように、施設400の前に、一本道Rが左右に延びている。ユーザである店舗の顧客が道Rを通って店舗に到達することを想定し、店舗から所定距離だけ離れた位置に2つのジオフェンスG1,G2を設定する。図15の矢印A1および矢印A2は、音声サービスの開始と終了を概略的に示している。ユーザ端末の位置情報からユーザがジオフェンス内に進入したことが検知されると、音声サービスが開始され、ユーザの歩行速度に合わせて、ちょうどユーザが店舗に到達するあたりで、音声サービスが終了する。すなわち、店舗とジオフェンスとの距離は、音声サービスなどのコンテンツの所定時間とユーザの歩行速度を考慮して、任意に設定される。歩行速度は、ユーザの年齢、性別などに考慮して、設定してもよい。サーバ10が、ユーザIDおよび端末IDを取得することにより、ユーザの年齢、性別などに考慮して、施設(店舗)とジオフェンスとの距離の距離を、動的に変更してもよい。また、ジオフェンスは、施設と重ならないように設定されてもよい。
また、図15に示すように、ジオフェンスG1,G2は、道路に対して、略垂直方向に細長くなるように設定されている。これは、GPSによる測定誤差を考慮するためである。図示していないが、通常、道路に沿って多数の建物や高層ビルが存在する。そのため、建物の反射によるGPSのずれは、道路に対して垂直方向に大きくなる傾向があると考えられる。
ジオフェンスの細長い形状は、矩形や楕円形、複数の円形の組み合わせ(図16で後述する)を含む好適な細長い形状とすることができる。矩形のジオフェンスを設定する場合は、4点の座標(緯度経度情報)を入力すればよい。
なお、本例では、店舗に対して左右に延びる一本道を想定したが、左右の道路のうち片方の道が行き止まりなどにより、通行できない場合、反対側の道のみにジオフェンスを設定することができる。
図16は、例示的な細長い形状のジオフェンスの詳細図である。図16は、図15に示すような一本道を想定して、ジオフェンスを設定している。
対象施設400から延びた線L1から、線L1に対して垂直な方向にXm離れた位置を中心として半径Rmの円形のジオフェンスG11を設置する。このジオフェンスG11と所定半径Rmずらして重ねた、半径Rmの円形のジオフェンスG12を設置する。さらに、このジオフェンスG12とRmずらして重ねた、半径Rmの円形のジオフェンスG13を設置する。このように、複数の円形のジオフェンスG11、G12、G13をグループ化して、細長いジオフェンスG1を形成する。
同様に、線L1に対して、複数の円形のジオフェンスG11、G12、G13の反対側に、複数の円形のジオフェンスG21、G22、G23を設置する。すなわち、対象施設400から延びた線L1から、線L1に垂直な方向にXm離れた位置を中心として半径Rmの円形のジオフェンスG21を設置する。このジオフェンスG21と所定半径Rmずらして重ねた、半径Rmの円形のジオフェンスG22を設置する。さらに、このジオフェンスG22とRmずらして重ねた、半径Rmの円形のジオフェンスG23を設置する。このように、複数の円形のジオフェンスG21、G22、G23をグループ化して、細長いジオフェンスG2を形成する。
以上説明したように、細長いジオフェンスを用いることで、GPSの誤差が生じても、適切にコンテンツ情報をユーザ端末に提供することができる。
図16では、3つの円形ジオフェンスを、一つのジオフェンスとしてグループ化したが、歩行者の動線や道幅を考慮して、2つ、又はそれ以上の円形のジオフェンスをグループ化してもよい。
本例では、施設400から円形ジオフェンスの中心までの距離Xmは、約15mとし、円形ジオフェンスの半径は、約3mとする。隣接する円形ジオフェンスの重なり部分(図16では、最小幅)は、4.5m以上とすることが望ましい。細長いジオフェンスの長手方向の長さLは、10m以下とする。細長いジオフェンスは、道幅(又は歩行エリアの幅)と少なくとも同じ長さ分だけ道(又は歩行エリア)の両端からそれぞれ延ばすことが好ましい。また、細長いジオフェンスが矩形の場合、長手方向の長さは、10m以下で、幅が4.5m以上の矩形とすることができる。なお、これらは、道幅、歩行者の平均歩行速度、GPSの測定間隔(約1秒間隔)、コンテンツの時間などを考慮して定められたものであり、本開示は、これらに限定されない。
上記したように、例えば、音声データの再生時間長に基づいて、領域を設定する所定距離を定める。そのため、記憶部102のコンテンツデータベースに記憶された音声データが更新されたり、一部の追加や削除がされた場合などにより、音声データの再生時間長が変化した場合には、制御部101は、それに応じて施設とジオフェンスとの所定距離を変更してもよい。
上記の例では、店舗前の一本道を歩行エリアであると想定した。しかし、実際の道幅にかかわらず、歩行者が歩くことが想定されるエリア(歩道を含む)を歩行エリアと定め、該歩行エリアに対応して、ジオフェンスを設定することができる。テーマパークのような歩行者(ユーザ)が歩くことが想定されるエリアが広い場合は、例えば、テーマパークの入口と、ユーザにより予約済のアトラクションの入口とをつなぐ経路を歩行エリアと定めてもよい。
細長いジオフェンスの長手方向の長さLは、歩行エリアの幅と、GPSの測定誤差を考慮して定めることができる。すなわち、細長いジオフェンスの長手方向の長さLは、歩行エリアの幅の両端から、両方の外側に向かって測定誤差を許容する所定の幅だけ延ばすことが好ましい。言い換えると、GPS測定誤差が10mであるとするならば、細長いジオフェンスの長手方向の長さLは、歩行エリアの幅に加え20mの長さを有する。より好ましくは、歩行エリアの幅の両端から、両方の外側に向かってGPSの測定誤差分だけ延ばしてもよい。
図17は、交差点C1を含む道路網R1,R2,R3,R4に施設から所定距離だけ離間してジオフェンスG1,G2,G3,G4を設定する例を示す。本例においても、前述したように、対象の施設400から所定距離だけ離れた位置にジオフェンスを設定する。ただし、施設が、交差点やT字路など分岐点の近傍(分岐点から所定距離内)に道路R4に沿って設けられている場合は、分岐された各道R1、R2,R3(施設がある道路から離れた道路)上に、それぞれジオフェンスを設置する。すなわち、図17に示すように、施設400が交差点C1から所定距離Xmにある場合、ジオフェンスG2を、交差点C1に対して、施設400と反対側の道路R2に設置し、ジオフェンスG3を、施設400から交差点を右折する道R3に設置し、ジオフェンスG1を、施設400から交差点を左折する道R1上に設置する。
すなわち、施設までの経路が分岐する(例えば、交差点やT字路など)場合、分岐点の手前から所定距離(Xm)だけ離れた位置にジオフェンスG1、G2、G3を設定する。言い換えると、目標物(施設)から前記経路上の所定距離の間に分岐点がある場合は、ジオフェンス(領域)は、目標物に対し、所定距離より長い距離である第2の所定距離となる経路上の位置に設定される、ということができる。第2の所定距離は、所定距離より、分岐点を通過する経路分だけ長く設定される。
また、図17の矢印A1~A4は、音声サービスなどのコンテンツが再生中であることを示している。矢印A1、A2、A3が示すように、分岐点を経由して施設400に接近し得るユーザが交差点C1に入る手前で、コンテンツの再生が終了する。また、矢印A4が示すように、歩行者が施設のある道路R4を歩く場合は、コンテンツの再生は施設の手前で終了する。このように、施設までの経路が分岐する手前に、ジオフェンスを設置し、かつ施設に関するコンテンツの再生を分岐する前に終了することで、施設に確実に移動しないユーザに対して、不必要な情報が提供されることを防止できる。
情報処理システム1においては、図14に示すように、ユーザが、ディスプレイに表示された地図情報における対象施設400にカーソル5を合わせて、マウスをクリックすることで、自動的に、ジオフェンスが適切に設定されてもよい。
なお、図17では、説明の便宜上、円形のジオフェンスG1~G4を使用したが、前述したように、道路に対して略垂直方向に細長く延びたジオフェンスG1~G4を形成することで、GPSの測定誤差をカバーすることができる。
なお、図12で示した、屋内への入口付近に配置されたジオフェンスGAA1および屋外への出口付近に配置されたジオフェンスGAA2は、上記のとおり、細長く延びたジオフェンスを用いることができる。
続いて、図18を参照してジオフェンスへの進入方向の設定方法について説明する。
以下は、主に、衛星測位システムを利用した屋外ジオフェンスの設定方法について説明する。この設定方法は、ビーコン測位システムを利用した屋内ジオフェンスにも適用することができる。
図18では、図面を簡略化するため、円形のジオフェンスを図示しているが、前述したように道幅から延びた細長い形状のジオフェンスを用いてもよい。図18に示すように、ジオフェンスG1~G4は、いずれも、施設400に向かう方向(すなわち、交差点C1に向かう方向)を進入方向(図18では、○で示す)と定めている。このため、当該進入方向から入ったユーザに対して、そのユーザ端末に音声サービスを提供する。施設400に関する音声サービスのコンテンツは、ジオフェンス毎に異なるように定めてもよい。例えば、ユーザがジオフェンスG1に進入するときに再生される音声サービスは、「施設は、次の交差点を右に曲がり、右手にあります」とアナウンスすることができる。ユーザがジオフェンスG2に進入するときに再生される音声サービスは、「施設は、次の交差点をまっすぐ進んで右手にあります」とアナウンスすることができる。ユーザがジオフェンスG3に進入するときに再生される音声サービスは、「次の交差点を左に曲がり、右手にあります」とアナウンスすることができる。さらに、ユーザがジオフェンスG4に進入するときに再生される音声サービスは、「まっすぐ進んで左手にあります」とアナウンスすることができる。
一方、施設400から遠ざかる方向(すなわち、交差点C1から遠ざかる方向)を非進入方向(図18では、Xで示す)と定めており、当該非進入方向から入ったユーザに対して、音声サービスは提供されない。
図19は、ユーザのジオフェンスへの進入方向を判別する方法を説明する図である。
なお、本情報処理システムにおいては、GPS測定間隔は約1秒間隔で行うものとして説明するが、任意の測定間隔に設定してもよい。
ユーザ端末を所持するユーザが、ジオフェンスGへ進入する際、GPSにより、位置P1から位置P2に進行したとする。その場合、位置P1から位置P2への進入角度θを、所定方向(本例では、北方向)を基準として算出する。算出された進入角度が、所定の角度閾値内、例えば、180度<θ<360度の場合は、ユーザは、適切な進入方向(図19では○で示す)からジオフェンスに進入したものとみなすことができる。
一方、ユーザ端末を所持するユーザが、ジオフェンスGへ進入する際、GPSの測定間隔(約1秒)で、位置P3から位置P4に進行したとする。その場合、位置P3から位置P4への進入角度θを、所定方向(本例では、北方向)を基準として算出する。進入角度が、所定の角度閾値内、例えば、0度<θ<180度の場合は、ユーザは、不適切な進入方向(非進入方向、図19ではXで示す)からジオフェンスに進入したものとみなすことができる。
あるいは、変形例として、次のように、ユーザの進入方向を判別してもよい。まず、図19に示すように、ジオフェンスGの境界線の一部QRSを進入境界線と定め、ジオフェンスGの境界線の一部QTSを非進入境界線と定める。
ユーザ端末を所持するユーザがジオフェンスGへ進入する際、GPSの測定間隔(約1秒)で、位置P1から位置P2に進行したとする。この場合、ユーザがジオフェンスGの進入境界線QRSを越えて進入しているので、制御部101は、ユーザがジオフェンスで予め定められた進入方向から進入したと判断することができる。この場合、コンテンツ情報は提供される。
一方、ユーザ端末を所持するユーザが、ジオフェンスGへ進入する際、GPSの測定間隔(約1秒)で、位置P3から位置P4に進行したとする。その場合、ユーザがジオフェンスGの非進入境界線QTSを越えて進入しているので、制御部101は、ユーザがジオフェンスで定められた非進入方向から進入したと判断することができる。この場合、コンテンツ情報は提供されない。
図20は、ユーザのジオフェンスからの退出方向を判別する方法を説明する図である。
次に、ユーザ端末を所持するユーザが、ジオフェンスG内から外へ退出する際、GPSにより、位置P1から位置P2に進行したとする。位置P1から位置P2への退出角度θを、所定方向(本例では、北方向)を基準として算出する。算出された退出角度が、退出角度閾値外(例えば、180度<θ<360度)の場合は、ユーザは、不適切な退出方向(非退出方向、図20ではXで示す)にジオフェンスを退出したものとみなすことができる。この場合、コンテンツ情報は提供されない。
一方、ユーザ端末を所持するユーザが、ジオフェンスG内から外へ退出する際、GPSの測定間隔(約1秒)で、位置P3から位置P4に進行したとする。その場合、位置P3から位置P4への退出角度θを、所定方向(本例では、北方向)を基準として算出する。進入角度が、退出角度閾値外(例えば、0度<θ<180度)の場合は、ユーザは、適切な退出方向(図20では○で示す)にジオフェンスを退出したものとみなすことができる。この場合、コンテンツ情報が提供される。
以上のように、コンテンツ提供者は、ジオフェンスに対して、所定の進入角度閾値および退出角度閾値を設定することができる。サーバ10の制御部101は、ユーザ端末20からの位置情報を連続的に受信し、ジオフェンスへの進入角度およびジオフェンスからの退出角度を算出し、適切な進入方向および適切な退出方向を判別することができる。これにより、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザ端末20に対して、適切なコンテンツ情報を提供することができる。
なお、上記した例では、ジオフェンスへの進入前後の測定間隔の2点の測定値から、進入方向を判断したが、2点以上、例えば、3点や4点の測定値から、進入方向を判断してもよい。
図21は、時間帯ごとの調整値を示すテーブルである。
図21に示すように、時間帯ごとに、任意の調整値を設定する。調整値(図21のa~e)は、任意の値を取りうる。また、調整値は、ゼロであってもよい。制御部101の時刻取得部は、ユーザ端末20からの位置情報がジオフェンスに進入した際の時刻(例えば、10:20)を所得する。制御部101は、取得された時刻に対応する時間帯(例えば、7:00~11:00)の調整値(例えば、b)を取得する。制御部101の調整部1014は、前述した進入角度閾値に調整値を乗算して、進入角度閾値を調整する。ジオフェンスを設定した道路は、時間帯ごとに混雑度合いが変わる。例えば、ユーザが比較的に直線的に歩ける状況(例えば、道が空いている)では、角度閾値を狭くなるように調整値を設定してもよい。一方、ユーザが蛇行しやすい状況(例えば、道が混雑している)では、角度閾値が広くなるように調整値に設定してもよい。
なお、上記の例では、進入角度閾値に調整値を乗算したが、進入角度閾値に調整値(正の値、又は負の値)を加算してもよい。また、調整値は、進入角度閾値に対してだけでなく、退出角度閾値に対しても使用され得る。調整値は、進入角度閾値用と、退出角度閾値用で異なってもよい。
なお、図21に示す時間帯は例示に過ぎず、任意に設定することができる。
変形例として、制御部101は、GPSの精度を取得し、GPSの精度が精度閾値より悪い場合は、角度閾値に対する調整値を大きくするように制御してもよい。
他の変形例として、サーバ10の制御部101は、ユーザ端末20のカレンダアプリから、ユーザのスケジュールを取得し、取得したユーザのスケジュールに応じて、角度閾値用の調整値を変更してもよい。例えば、スケジュールがあれば、調整値を大きくしてもよい。
進入方向だけを判別するだけでは、ジオフェンスに進入後、急に方向転換したユーザに対しても、不適切に音声サービスが提供されてしまう。そこで、この問題点への解決方法を説明する。
図22を参照して、進入後の移動方向を判別する方法を説明する。
制御部101は、ユーザが予め定められた進入方向からジオフェンスへ進入したことを検知した後、さらに、GPS測定間隔にわたって連続したGPS測定値(少なくとも2つの測定値)を受信する。これにより、ユーザがジオフェンスに進入後のユーザの移動方向を判断することができる。
例えば、図22に示すように、GPSの測定間隔で、ユーザの位置P1および位置P2が測定されたあと、更に、次の位置P3がジオフェンスG内にあることが検知された場合、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザ端末に対して、音声サービスを提供する。言い換えると、ユーザがジオフェンスG内に所定時間(本例では、約2秒)以上滞在した場合、サーバ10の提供制御部1015は、音声サービスを提供する。
一方、GPSにより、ユーザの位置P4および位置P5が測定されたあと、更に、次の位置P6がジオフェンスGの外にあることが検知された場合、サーバ10の制御部101は、ユーザ端末に対して、音声サービスを提供しない。これにより、ユーザ端末の位置が一時的に誤ってジオフェンス内に入ってしまった場合には、サーバ10の制御部101は、ユーザ端末に対して、コンテンツが配信されないようにすることができる。
なお、上記の例では、進入後の移動方向を判別する際、2点の測定値を測定したが、ジオフェンス内の3点以上を測定したあと、コンテンツを再生するようにしてもよい。また、判別直後から音声出力の開始時点までの間隔は、ジオフェンスと対象施設との距離やコンテンツの再生時間に応じて、適宜調整することができる。以上のように、提供制御部1015は、ユーザが領域(ジオフェンス)に進入後、所定時間経過後に、ユーザが領域に進入したと判断してもよい。あるいは、提供制御部1015は、ユーザが領域(ジオフェンス)に進入後、ユーザが領域の境界上の進入位置から所定距離さらに進んだ後に、ユーザが領域に進入したと判断してもよい。
さらに、ジオフェンス内に進入したユーザに対して一度配信したコンテンツは、再度、同ユーザがジオフェンスに進入しても、同ユーザに対して配信しなくてもよい。具体的には、図23に示すように、ジオフェンス外の位置P1と、ジオフェンス内の位置P2および位置P3を測定したあと、施設400に関連付けられたコンテンツが再生される。その後、ユーザが、ジオフェンス内の位置P4を経て、ジオフェンス外の位置P5、P6、P7と移動し、再度、ジオフェンス内の位置P8,P9と移動したとする。この場合、情報処理装置は、一度コンテンツを配信したユーザに対して、所定時間内は、同じコンテンツを再度配信しないようにすることができる。
サーバ10の制御部101は、提供したコンテンツ情報を、ユーザ識別情報及びジオフェンス識別情報と関連付けて、履歴情報として記憶部102の履歴情報データベース1027に記憶させることができる。
具体的には、音響AR用音声情報(コンテンツ情報)に対し再生有無フラグを設けている。情報処理装置(ユーザ端末又はクラウド側のサーバ)では、ユーザ端末で出力した音響AR用音声情報に対して再生済フラグ用所定時間(例えば1時間)を設定する。情報処理装置は、ユーザがジオフェンス進入時に、ユーザID又は端末IDを確認するとともに、ジオフェンスIDに対応する音響AR用音声情報のフラグの有無を確認する。そして、情報処理装置は、フラグがある場合には、同ユーザ端末に対してコンテンツを再生せず、フラグが無い場合に、同ユーザ端末に対して再生する。このように、記憶部102は、ユーザ端末群と、目標物に関する情報の送信有無との履歴情報をさらに記憶し、制御部101は、前記履歴情報に基づいて、目標物に関する情報をユーザ端末20に送信することができる。記憶部102は、目標物に関する情報の送信時間をさらに記憶し、制御部は、送信時間に基づいて、目標物に関する情報を送信することができる。
また、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザの通過経路の履歴情報に基づいて、同一のジオフェンスに関連付けられたコンテンツの種別を変更してもよい。この場合、コンテンツの再生の有無にかかわらず、ユーザがどのような経路を通ってきたかを示すユーザの通過経路の履歴情報に基づいて、コンテンツを変更する。
サーバ10は、ユーザ端末の識別情報と、複数の前記領域の識別情報と、複数の領域におけるユーザ端末の位置情報と、を関連付けて、ユーザの通過経路に関する履歴情報として記憶する履歴情報記憶部(履歴情報データベース1027)を更に備え、提供制御部1015は、履歴情報に基づいて、コンテンツ情報を変更する。
図24は、同一のジオフェンスに関連付けられたコンテンツの種別を変更する例を示す図である。例えば、図24に示すように、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザが事前にジオフェンスG1を通過後に、ジオフェンスG3に進入した場合、コンテンツAを提供してもよい。一方、サーバ10の制御部101は、ユーザが事前にジオフェンスG2を通過後に、ジオフェンスG3に進入した場合、コンテンツBを提供してもよい。このように、過去に通過したジオフェンスを履歴情報として記憶することで、ユーザに対して、より柔軟にコンテンツサービスを提供することができる。
また、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザの通過経路および提供されたコンテンツの履歴情報に基づいて、同一のジオフェンスに関連付けられたコンテンツの種別を変更してもよい。
サーバ10は、ユーザ端末の識別情報と、複数の前記領域の識別情報と、前記複数の領域における前記ユーザの位置情報と、前記複数の領域に関して提供されたコンテンツ情報と、を関連付けて、ユーザの通過経路および提供されたコンテンツに関する履歴情報として記憶する履歴情報記憶部(履歴情報データベース1027)を更に備える。提供制御部1015は、履歴情報記憶部の履歴情報に基づいて、コンテンツ情報を変更する。
図25は、施設に関連付けられた複数のジオフェンスの例を説明する図である。図26は、同一のジオフェンスに関連付けられたコンテンツの種別を変更する例を示す図である。
図25では、ユーザ8が施設400までの経路上には、複数のジオフェンスG2、G3が所定の間隔を空けて配置されている。例えば、図26に示すように、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザが事前にジオフェンスG2に角度閾値外で進入し、ジオフェンスG2に関連付けられたコンテンツが提供されずに、ジオフェンスG2を通過した後に、ジオフェンスG3に角度閾値内で進入した場合、コンテンツCを提供してもよい。一方、サーバ10の提供制御部1015は、ユーザが事前にジオフェンスG2に角度閾値内で進入し、ジオフェンスG2に関連付けられたコンテンツが提供され、ジオフェンスG2を通過した後に、ジオフェンスG3に角度閾値内で進入した場合、コンテンツDを提供してもよい。例えば、コンテンツCは、コンテンツDよりも、目標物に関するより充実したコンテンツとすることができる。このように、過去に通過したジオフェンスと当該ジオフェンスに関連付けられたコンテンツの再生の有無を履歴情報として記憶することで、ユーザに対して、より柔軟にコンテンツサービスを提供することができる。
なお、上記した例では、主に、衛星測位システムを利用した屋外ジオフェンスの設定方法について説明したが、この設定方法は、部分的に、ビーコン測位システムを利用した屋内ジオフェンスにも適用することができる。
実施の形態4
図27は、実施の形態4にかかる情報処理装置の構成例を説明する図である。図27では、実施の形態1又は実施の形態2と同一の構成要素は、図1又は図5と同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施の形態にかかる情報処理装置100は、制御部101と、記憶部102とを備える。情報処理装置100は、CPU(central processing unit)等のプロセッサ、メモリ、インターフェース回路等を備えるコンピュータにより実現され得る。記憶部102は、目標物までの経路上に設定された領域を指定する領域指定情報と、領域に設定された進入角度閾値又は退出角度閾値である角度閾値と、目標物に関するコンテンツ情報と、を関連付けて記憶する。
目標物は、建物や施設、店舗に限らず、標識、看板、マネキン、マスコット人形、動物、花火等、種々の物体を含むことができる。記憶部102は、目標物の位置情報(例えば、緯度および経度)を記憶する。目標物までの経路とは、歩行者が目標物に到達するまでに通過する道筋であり、推定到着時間が最も短い道筋に限らず、歩行者と通過し得る様々な道筋を含むことができる。領域は、地図上に設けられた仮想的なフェンス(境界線)で囲まれたエリアである。領域指定情報は、地図データ上に領域を指定するための緯度、軽度、大きさ、半径などを指定する情報を含み得る。角度閾値は、領域に設定された進入角度閾値と退出角度閾値を含み得る。目標物に関するコンテンツ情報は、標識、看板、マネキン、マスコット人形、動物、花火等に関する情報、施設のイベント情報、クーポン情報、道案内(ディスプレイに表示する、又は音声サービス)、交通情報(渋滞や事故情報)、観光情報、映像や音響AR(Augmented Reality)などを含むことができる。
制御部101は、第1位置取得部1011,第2位置取得部1012、移動角度特定部1017、調整部1013、方向取得部1018、角度調整部1019、提供制御部1015、音像定位処理部1016を備える。
第1位置取得部1011は、第1測位システムを利用したユーザ端末20の第1測位部から、第1エリアにおけるユーザ端末20の位置を取得する。第2位置取得部1012は、第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末20の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する。移動角度特定部1017は、ユーザ端末の位置情報(第1位置取得部1011又は第2位置取得部1012のいずれか)に用いて、ユーザが領域へ進入する角度、又は領域から退出する角度を示す移動角度を特定する。角度調整部1019は、所定の条件を満たした場合に、角度閾値を調整する。調整部1013は、ユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザ端末の第1の測位部および第2測位部に関する消費電力を調整するようにユーザ端末の第1測位部および第2測位部の測位機能を調整する。具体的には、調整部1013は、ユーザ端末20の第1測位部および第2測位部の測位頻度を、例えば、低頻度と高頻度とに変更することができる。あるいは、調整部1013は、ユーザ端末20の第1測位部および第2測位部の測位頻度を、オンオフすることができる。提供制御部1015は、ユーザが領域へ到達したことが検知された場合、特定された移動角度と調整された角度閾値とを比較した比較結果(すなわち、進入条件)に基づいて、コンテンツ情報の提供を制御する。
実施の形態4にかかる制御部101は、ユーザ端末の方向を取得する方向取得部1018を更に備える。前述したように、ユーザ端末20は、方向検知部209aを有し、ユーザ端末20の方向を周期的に取得することができ、取得した方向をサーバ10の方向取得部1018に送信することができる。方向取得部1018が取得したユーザ端末の方向の推移、および第1位置取得部1011及び第2位置取得部1012が取得したユーザ端末の位置情報から、制御部101は、ユーザの歩行特性を判断することができる。例えば、ユーザがほぼ直線的に歩行していると判断された場合は、角度調整部1019は、進入角度閾値又は退出角度閾値を狭くなるように調整してもよい。あるいは、ユーザがほぼ蛇行しながら歩行していると判断された場合は、角度調整部1019は、進入角度閾値又は退出角度閾値を広くなるように調整してもよい。本実施の形態にかかる提供制御部1015は、音像定位処理部1016を更に備える。音像定位処理部1016は、コンテンツ情報に音像定位処理を行う。
方向取得部1018は、ユーザが領域へ進入する時又は領域から退出する時のユーザ端末20の方向を取得することができる。前述したように、ユーザ端末20は、ユーザ端末の方向を検知する方向検知部209aを有し、ユーザ端末20の方向を周期的に取得することができ、取得した方向をサーバ10の方向取得部1018に送信することができる。
提供制御部1015は、取得したユーザ端末の方向および、特定された移動角度と調整された角度閾値とを比較した比較結果に基づいて、コンテンツ情報の提供を制御する。例えば、ユーザがジオフェンスに進入した時の進入角度が進入角度閾値内であっても、ユーザ端末20の方向が進行方向とは異なる方向を向いている場合には、音像定位処理部1016による音像定位処理をしない音声情報を出力してもよいし、あるいは提供制御部1015は、コンテンツ自体を提供しなくてもよい。特に、ユーザ端末として、ユーザが頭部に装着可能なヒアラブルデバイスを使用する場合、ユーザの顔の向きも取得することができる。ユーザの顔がうつむいているとき、進行方向とは異なる真横を向いているときは、提供制御部1015は、コンテンツを提供しなくてもよい。
提供制御部1015の音像定位処理部1016は、出力する音コンテンツに対して、目標物の位置およびユーザの姿勢情報(すなわち、ユーザ端末の方向)に応じて音声コンテンツに対し音像定位処理を行う。音響ARで行う音像定位処理とは、仮想音源の位置に音像定位した音声情報を右耳用音声情報、左耳用音声情報として生成することであり、これらの音声情報を聞くことによって、ユーザは仮想音源の位置から音を聞く仮想感を実現できる。音像定位は、仮想音源からの距離、仮想音源に対するユーザの方位を取得し、これらの情報に基づいて、音声コンテンツに対して音像定位処理を行うものである。仮想音源とユーザとの距離は、仮想音源の位置とユーザの位置の緯度経度情報に基づいて算出可能である。仮想音源に対するユーザの方位は、移動角度と仮想音源の位置情報に基づいて算出可能である。仮想音源位置は、ターゲット位置を示すターゲット位置情報と同じであってもよい。さらには、近傍に位置するオブジェからの発話やバーチャル彼女の発話を聴取する体感を実現する場合には、ユーザ近傍に設けられた物体や仮想物と対応する位置であってもよい。これによりユーザがジオフェンスに進入したときのユーザの頭部の向きに応じて、音像定位された音声情報を聞くことができるため、たとえジオフェンスへの進入角度が、進入角度閾値の範囲内でばらつきがあったとしても所定位置からの音声情報として聞くことが可能となる。音像定位処理部1016は、複数のユーザ端末の絶対位置を把握し、仮想音源の位置に音像定位した音声情報を右耳用音声情報、左耳用音声情報として生成することができる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報処理システムおよび情報処理装置(ユーザ端末又はサーバ)は、ユーザ端末の消費電力を抑制しつつ、異なる測位システムのシームレスな切り替えを実現することができる。また、ユーザのジオフェンスへの進入に合わせて、様々なコンテンツを提供することができる。
その他の実施の形態
図28は、ユーザがジオフェンスを通過し退出する際の問題を説明する図である。
ユーザがジオフェンスGに設定された進入角度閾値外から、ジオフェンスGに進入した場合、提供制御部1015は、コンテンツ情報を提供しない。ユーザは、ジオフェンスGを進行し、ジオフェンス内から外へ退出する際に、誤検出による不具合が発生していた。例えば、ジオフェンスの退出位置近傍(例えば、図28の位置P5)で、ユーザが信号等で立ち止まると、GPS誤差やユーザのふらつきなどにより、ユーザ端末の位置情報がジオフェンスに進入角度閾値内で進入したようにみなされ、不必要にコンテンツ情報がユーザに提供されてしまう。このような誤検出を解消するため、ユーザがジオフェンスに角度閾値外から進入し、再度、角度閾値内に入った場合でも、最初の進入から所定時間内であれば、提供制御部1015は、コンテンツを提供しない。ここでの所定時間は、ユーザの平均歩行速度とジオフェンスの大きさを考慮して、任意に設定することができる。こうすることで、提供制御部1015は、所定時間内において、図28に示すような場合を無視することができる。
図29は、ユーザがジオフェンスを通過する際の対処方法を説明する図である。
ユーザがジオフェンスを退出後、ジオフェンス外において、複数の箇所(例えば、P6、P7、P8)でユーザの位置が検出された場合に、提供制御部1015は、ユーザがジオフェンスを退出したと判断してもよい。その後、ユーザが向きを変えて歩き続けて、再度、ジオフェンスに進入角度閾値内で進入したとき(図29で位置P11)、提供制御部1015は、コンテンツを提供してもよい。以上のように、提供制御部1015は、ユーザが領域(ジオフェンス)から退出後、所定時間経過後に、ユーザが領域から退出したと判断してもよい。あるいは、提供制御部1015は、ユーザが領域(ジオフェンス)から退出後、ユーザが領域の境界上の退出位置から所定距離さらに進んだ後に、ユーザが領域から退出したと判断してもよい。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記した音声サービスを、音像定位技術を用いて、音像定位位置が目標物の位置に設定された音響AR用音声情報を出力することも可能である。一般に音響AR用音声情報は、目標物に対するユーザ位置に基づいて加工された音声情報を、ユーザが所持するヒアラブルデバイスに出力する。本実施形態にかかる情報処理システムでは、ジオフェンスの進入を検出するときは、ユーザ位置と目標物との位置関係はほとんど同じであるため、ユーザの位置情報に基づいた加工を行わずに予めジオフェンス位置に基づいて加工済の音響AR用音声情報をそのままユーザ端末に出力することが可能である。
以上で説明した複数の例は、適宜組み合わせて実施されることもできる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する第1位置取得部と、
前記第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する第2位置取得部と、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記第1位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する調整部と、を備える、情報処理装置。
(付記2)
ユーザが、前記第1エリアと隣接する前記第2エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記第1位置取得部又は前記第2位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記調整部は、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記第1測位部及び前記第2測位部の測位機能を調整する、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
ユーザが、前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記第2エリア内の内部領域に到達したことが、前記第2位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記調整部は、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記第1測位部の測位機能を調整する、
付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記調整部は、前記第2測位部の測位機能をオンにする、又は前記第2測位部の測位頻度を閾値以上に増大させる、付記1に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記調整部は、前記第1測位部及び前記第2測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持する、付記2に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記調整部は、前記第1測位部の測位機能をオフにする、又は前記第1測位部の測位頻度を閾値以下に低減させる、付記3に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記内部領域の位置情報と対応付けたコンテンツを関連付けて保持する記憶部と、前記コンテンツを前記ユーザ端末に送信する通信部をさらに備え、前記ユーザが前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記コンテンツを送信する、付記3又は6に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記情報処理装置は、前記ユーザ端末である、付記1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記9)
第1測位システムを利用した第1測位部と、第2測位システムを利用した第2測位部とを備えるユーザ端末、および
前記ユーザ端末の前記第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する第1位置取得部と、
前記ユーザ端末の前記第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する第2位置取得部と、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記第1位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する調整部と、を備える情報処理装置、
を備える情報処理システム。
(付記10)
ユーザが、前記第1エリアと隣接する前記第2エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記第1位置取得部又は前記第2位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記調整部は、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記第1測位部及び前記第2測位部の測位機能を調整する、
付記9に記載の情報処理システム。
(付記11)
ユーザが、前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記第2エリア内の内部領域に到達したことが、前記第2位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記調整部は、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記第1測位部の測位機能を調整する、
付記10に記載の情報処理システム。
(付記12)
前記調整部は、前記第2測位部の測位機能をオンにする、又は前記第2測位部の測位頻度を閾値以上に増大させる、付記9に記載の情報処理システム。
(付記13)
前記調整部は、前記第1測位部及び前記第2測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持する、付記10に記載の情報処理システム。
(付記14)
前記調整部は、前記第1測位部の測位機能をオフにする、又は前記第1測位部の測位頻度を閾値以下に低減させる、付記11に記載の情報処理システム。
(付記15)
前記情報処理装置は、前記内部領域の位置情報と対応付けたコンテンツを関連付けて保持する記憶部と、前記コンテンツを前記ユーザ端末に送信する通信部をさらに備え、
前記ユーザが前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記コンテンツを送信する、付記11又は14に記載の情報処理システム。
(付記16)
第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得し、
前記第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得することを含み、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する、情報処理方法。
(付記17)
ユーザが、前記第1エリアと隣接する前記第2エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記第1測位部及び前記第2測位部の測位機能を調整する、
付記16に記載の情報処理方法。
(付記18)
ユーザが、前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記第2エリア内の内部領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記第1測位部の測位機能を調整する、
付記17に記載の情報処理方法。
(付記19)
前記第2測位部の測位機能をオンにする、又は前記第2測位部の測位頻度を増大させる、付記16に記載の情報処理方法。
(付記20)
前記第1測位部及び前記第2測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持する、付記17に記載の情報処理方法。
(付記21)
前記第1測位部の測位機能をオフにする、又は前記第1測位部の測位頻度を閾値以下に低減させる、付記18に記載の情報処理方法。
(付記22)
前記内部領域の位置情報と対応付けたコンテンツを関連付けて保持し、
前記ユーザが前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記コンテンツを送信する、付記18又は21のいずれか一項に記載の情報処理方法。
(付記23)
第1測位システムを利用したユーザ端末の第1測位部から、第1エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得し、
前記第1測位システムとは異なる第2測位システムを利用したユーザ端末の第2測位部から、第2エリアにおけるユーザ端末の位置を取得することを含み、
ユーザが、前記第2エリアと隣接する前記第1エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記第2測位部の測位機能を調整する、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記24)
ユーザが、前記第1エリアと隣接する前記第2エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記第1測位部及び前記第2測位部の測位機能を調整する、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した
付記23に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記25)
ユーザが、前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記第2エリア内の内部領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記第1測位部の測位機能を調整する、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した、
付記24に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記26)
前記第2測位部の測位機能をオンにする、又は前記第2測位部の測位頻度を増大させる、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した、付記23に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記27)
前記第1測位部及び前記第2測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持する、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した、付記24に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記28)
前記第1測位部の測位機能をオフにする、又は前記第1測位部の測位頻度を閾値以下に低減させる、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した、付記25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記29)
前記内部領域の位置情報と対応付けたコンテンツを関連付けて保持し、
前記ユーザが前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記コンテンツを送信する、ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納した、付記25又は28に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。

1 情報処理システム
5 カーソル
8 ユーザ
9 ユーザ
10 サーバ
20 ユーザ端末
30 ネットワーク
100 情報処理装置
101 制御部
102 記憶部
103 取得部
201 制御部
202 記憶部
208 第1測位部
211 第2測位部
222 ビーコン信号発生器
400 施設
1011 第1位置取得部
1012 第2位置取得部
1013 調整部
1015 提供制御部
1016 音像定位処理部
1017 移動角度特定部
1018 方向取得部
1019 角度調整部
1021 地図情報データベース
1022 登録位置情報データベース
1023 ユーザ情報データベース
1024 屋外ジオフェンスデータベース
1025 屋内ジオフェンスデータベース
1026 コンテンツデータベース
1027 履歴情報データベース
2011 第1位置取得部
2012 第2位置取得部
2013 調整部
2081a 衛星電波受信部
2111a ビーコン受信部

Claims (8)

  1. 屋外測位システムを利用したユーザ端末の屋外測位部から、屋外エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する屋外位置取得部と、
    前記屋外測位システムとは異なる屋内測位システムを利用したユーザ端末の屋内測位部から、屋内エリアにおけるユーザ端末の位置を取得する屋内位置取得部と、
    ユーザが、前記屋内エリアと隣接する前記屋外エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記屋外位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記屋内測位部の測位頻度を閾値以上に増大させ、
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域と隣接する前記屋内エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記屋外位置取得部又は前記屋内位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記屋外測位部及び前記屋内測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域から前記屋内エリアの内部領域に到達したことが、又は前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記屋内エリア内の内部領域に到達したことが、前記屋内位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記屋外測位部の測位頻度を閾値以下に低減させる調整部と
    前記屋内エリアの前記内部領域の位置情報と対応付けた前記屋内エリア用の音声コンテンツを保持する記憶部と、
    前記音声コンテンツを前記ユーザ端末に送信する通信部を備え、
    前記ユーザが前記屋内エリアの前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記通信部は、前記ユーザ端末に前記屋内エリア用の音声コンテンツを送信する、情報処理装置。
  2. 前記屋外エリアの前記内部領域の位置情報と対応付けた前記屋外エリア用の音声コンテンツと、前記屋内エリアの内部領域の位置情報と対応付けた前記屋内エリア用の音声コンテンツと、を保持する記憶部と、をさらに備え、
    前記調整部は、ユーザが、前記屋外エリアと隣接する前記屋内エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記屋内位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記屋外測位部の測位頻度を閾値以上に増大させ
    ユーザが、前記屋内エリアの第1隣接領域と隣接する前記屋外エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記屋外位置取得部又は前記屋内位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記屋外測位部及び前記屋内測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持し、
    ユーザが、前記屋内エリアの前記第1隣接領域から前記屋外エリアの内部領域に到達したことが、又は前記屋外エリアの前記第2隣接領域から、前記屋外エリアの前記第2隣接領域に隣接する前記屋外エリア内の内部領域に到達したことが、前記屋外位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記屋内測位部の測位頻度を閾値以下に低減させ、
    前記ユーザが前記屋外エリアの前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記通信部は、前記ユーザ端末に前記屋外エリア用の音声コンテンツを送信し、
    前記ユーザが前記屋内エリアの前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記通信部は、前記ユーザ端末に前記屋内エリア用の音声コンテンツを送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記屋内測位部の測位頻度は、前記屋外測位部の測位頻度より、高く設定されている、請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記屋内エリアへの入口を塞ぐように、前記屋外エリアの前記第1隣接領域が設定され、
    前記屋外エリアへの出口を塞ぐように、前記屋内エリアの前記第1隣接領域が設けられている、請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記情報処理装置は、前記ユーザ端末である、請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 屋外測位システムを利用した屋外測位部と、屋内測位システムを利用した屋内測位部とを備えるユーザ端末、および
    前記ユーザ端末の前記屋外測位部から、屋外エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する屋外位置取得部と、
    前記ユーザ端末の前記屋内測位部から、屋内エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得する屋内位置取得部と、
    ユーザが、前記屋内エリアと隣接する前記屋外エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記屋外位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記屋内測位部の測位頻度を閾値以上に増大させ
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域と隣接する前記屋内エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記屋外位置取得部又は前記屋内位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記屋外測位部及び前記屋内測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持し、
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域から前記屋内エリアの内部領域に到達したことが、又は前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記屋内エリア内の内部領域に到達したことが、前記屋内位置取得部により取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記屋外測位部の測位頻度を閾値以下に低減させる調整部と
    前記屋内エリアの前記内部領域の位置情報と対応付けた前記屋内エリア用の音声コンテンツを関連付けて保持する記憶部と、
    前記音声コンテンツを前記ユーザ端末に送信する通信部と、
    を備え、
    前記ユーザが前記屋内エリアの前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記屋内エリア用の音声コンテンツを送信するように構成された情報処理装置、を備える、情報処理システム。
  7. 屋外測位システムを利用したユーザ端末の屋外測位部から、屋外エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得し、
    前記屋外測位システムとは異なる屋内測位システムを利用したユーザ端末の屋内測位部から、屋内エリアにおけるユーザ端末の位置を取得することを含み、
    ユーザが、前記屋内エリアと隣接する前記屋外エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記屋内測位部の測位頻度を閾値以上に増大させ、
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域と隣接する前記屋内エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記屋外測位部及び前記屋内測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域から前記屋内エリアの内部領域に到達したことが、又は前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記屋内エリア内の内部領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記屋外測位部の測位頻度を閾値以下に低減させ、
    前記屋内エリアの前記内部領域の位置情報と対応付けた前記屋内エリア用の音声コンテンツを関連付けて保持し、
    前記ユーザが前記屋内エリアの前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記屋内エリア用の前記音声コンテンツを送信する、情報処理方法。
  8. 屋外測位システムを利用したユーザ端末の屋外測位部から、屋外エリアにおける前記ユーザ端末の位置を取得し、
    前記屋外測位システムとは異なる屋内測位システムを利用したユーザ端末の屋内測位部から、屋内エリアにおけるユーザ端末の位置を取得することを含み、
    ユーザが、前記屋内エリアと隣接する前記屋外エリア内の第1隣接領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以上に増大させるように前記屋内測位部の測位頻度を閾値以上に増大させ
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域と隣接する前記屋内エリア内の第2隣接領域に到達し、当該第2隣接領域にいることが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を所定の範囲内に維持するように前記屋外測位部及び前記屋内測位部の測位頻度を所定の範囲内に維持
    ユーザが、前記屋外エリアの前記第1隣接領域から前記屋内エリアの内部領域に到達したことが、又は前記第2隣接領域から、前記第2隣接領域に隣接する前記屋内エリア内の内部領域に到達したことが、前記取得された前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末の消費電力を閾値以下に低減させるように前記屋外測位部の測位頻度を閾値以下に低減させ
    前記屋内エリアの前記内部領域の位置情報と対応付けた前記屋内エリア用の音声コンテンツを関連付けて保持し、
    前記ユーザが前記屋内エリアの前記内部領域に到達したことが前記ユーザ端末の位置情報により検知された場合、前記ユーザ端末に前記屋内エリア用の前記音声コンテンツを送信する、ことをコンピュータに実行させる、プログラム。
JP2022556708A 2020-10-13 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム Active JP7513108B2 (ja)

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