以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図6を参照して、本発明の一実施形態による電力変換装置100の構成について説明する。電力変換装置100は、たとえば、車両に搭載される。
まず、図1を参照して、電力変換装置100の回路構成を説明する。電力変換装置100は、入力端子1と、出力端子2とを備えている。また、電力変換装置100は、インバータ部10と、昇圧コンバータ部20と、直流直流コンバータ部21と、電流センサ30と、直流電源200と、を備えている。また、電力変換装置100は、コンデンサC1および抵抗Rを備えている。
インバータ部10は、昇圧コンバータ部20によって昇圧された直流電力を交流電力に変換して負荷210に供給する。負荷210は、たとえば、モータである。電力変換装置100と直流電源200との間には、スイッチ201が設けられている。
インバータ部10は、スイッチング素子モジュール11を含む。スイッチング素子モジュール11は、直流電力を交流電力に変換する。また、スイッチング素子モジュール11は、上アームを構成する半導体スイッチング素子Q1、Q2およびQ3と、下アームを構成する半導体スイッチング素子Q4、Q5およびQ6とを含む。
インバータ部10は、第1インバータ部10aと第2インバータ部10bとを含む。スイッチング素子モジュール11は、第1インバータ部10aに含まれる第1スイッチング素子モジュール11aと、第2インバータ部10bに含まれる第2スイッチング素子モジュール11bと、を含む。また、負荷210は、第1負荷210aと第2負荷210bとを含む。第1インバータ部10aは、直流電源200から入力される直流電力を交流電力に変換して第1負荷210aに供給する。第2インバータ部10bは、直流電源200から入力される直流電力を交流電力に変換して第2負荷210bに供給する。
昇圧コンバータ部20は、直流電源200から入力される直流電力を昇圧する。本実施形態では、昇圧コンバータ部20は、昇圧した直流電力をインバータ部10に供給する。すなわち、昇圧コンバータ部20は、インバータ部10の入力側に配置されている。昇圧コンバータ部20は、昇圧用スイッチング素子モジュール20aと、リアクトル20bとを含む。昇圧用スイッチング素子モジュール20aは、昇圧用スイッチング素子Q11およびQ12を含む。昇圧用スイッチング素子Q11およびQ12は、各々、上アームおよび下アームを構成する。また、昇圧コンバータ部20は、コンデンサC2を含む。
リアクトル20bは、直流電源200の正側と、昇圧用スイッチング素子Q11と昇圧用スイッチング素子Q12との接続点と、の間に設けられている。コンデンサC1は、昇圧コンバータ部20とインバータ部10との間に設けられている。また、本実施形態では、抵抗Rは、昇圧コンバータ部20とインバータ部10との間に設けられている。コンデンサC1と抵抗Rとは、互いに並列に設けられている。また、コンデンサC2は、昇圧用スイッチング素子Q12に並列に設けられている。
直流直流コンバータ部21は、直流電源200から入力される直流電力を変圧する。本実施形態では、直流直流コンバータ部21は、直流電力の電圧を異なる電圧に変換する。具体的には、直流直流コンバータ部21は、直流電源200から入力端子1を介して入力される直流電力の電圧を降圧する。また、直流直流コンバータ部21は、降圧した電圧を出力端子2に供給する。
電流センサ30は、昇圧コンバータ部20に流れる電流を計測する。本実施形態では、電流センサ30は、リアクトル20bと昇圧用スイッチング素子モジュール20aとの間に設けられている。すなわち、電流センサ30は、リアクトル20bを流れた電流を計測するように構成されている。
コンデンサC1は、昇圧コンバータ部20とインバータ部10との間に設けられている。また、本実施形態では、抵抗Rは、昇圧コンバータ部20とインバータ部10との間に設けられている。コンデンサC1と抵抗Rとは、互いに並列に設けられている。
直流電源200は、インバータ部10側に設けられた入力端子1を有している。入力端子1は、正側端子1aと、負側端子1bとを含む。
出力端子2は、直流直流コンバータ部21によって降圧された直流電力が出力される。また、出力端子2は、制御装置(図示せず)などに接続される。
次に、電力変換装置100の構造について説明する。
本実施形態では、図2に示すように、電力変換装置100は、昇圧コンバータ部20と、インバータ部10(図1参照)と、直流直流コンバータ部21と、電流センサ30とが配置される平板状の基台部22を備えている。本実施形態では、電流センサ30は、第1ボス60、第2ボス61、および、第3ボス62を介して、基台部22に配置されている。第1ボス60、第2ボス61、および、第3ボス62は、基台部22に一体的に形成される。なお、第1ボス60、第2ボス61、および、第3ボス62は、基台部22とは別体で形成され、基台部22に固定されていてもよい。また、図2に示す例では、便宜的に、昇圧用スイッチング素子モジュール20a(図1参照)の図示を省略している。
また、本実施形態では、図2に示すように、直流直流コンバータ部21は、直流直流コンバータ素子23と、直流直流コンバータ素子23が実装される直流直流コンバータ基板24とを備えている。直流直流コンバータ基板24は、平板形状を有する。直流直流コンバータ基板24は、基台部22に配置されている。直流直流コンバータ基板24に実装される直流直流コンバータ素子23は、コンバータ用スイッチング素子23a、トランス23b、共振リアクトル23cおよび平滑リアクトル23dを含む。
また、本明細書において、基台部22の表裏方向をZ方向とする。また、Z方向のうち、基台部22の裏面から表面に向かう方向をZ1方向とし、基台部22の表面から裏面に向かう方向をZ2方向とする。また、Z方向と互いに直交する2方向のうち、一方側の方向をX方向とし、他方側の方向をY方向とする。また、X方向の一方側の方向をX1方向とし、他方側の方向をX2方向とする。また、Y方向の一方側の方向をY1方向とし、他方側の方向をY2方向とする。
コンバータ用スイッチング素子23aは、直流直流コンバータ基板24の裏面側(Z2方向側)に設けらている。トランス23b、共振リアクトル23cおよび平滑リアクトル23dは、直流直流コンバータ基板24を貫通するように設けられている。
また、図2に示すように、電力変換装置100は、冷却部50を備えている。冷却部50は、平板状である。冷却部50は、インバータ部10(図1参照)と直流直流コンバータ部21との間に配置される。また、冷却部50は、たとえば、アルミニウムなどの熱伝導性の比較的高い金属により形成されている。冷却部50は、冷却部50の表面(表側の面(Z1方向側の面))および裏面(裏側の面(Z2方向側の面))に垂直な方向から見て、長方形形状を有する。冷却部50は、冷却用液体が流れる冷却流路51(図3参照)を含んでいる。図2に示す例では、冷却部50の長手方向がX方向に沿っており、短手方向がY方向に沿うように、電力変換装置100を図示している。
本実施形態では、インバータ部10のスイッチング素子モジュール11(図3参照)は、平板状の冷却部50の表面または裏面に沿うように、冷却部50に取り付けられている。また、直流直流コンバータ素子23が実装される直流直流コンバータ基板24は、平板状の冷却部50の表面または裏面に沿うように、冷却部50に取り付けられている。
具体的には、本実施形態では、スイッチング素子モジュール11は、平板状の冷却部50の裏面に沿うように、冷却部50に取り付けられている。すなわち、インバータ部10は、冷却部50の他方側(Z2方向側)に設けられている。また、直流直流コンバータ素子23が実装される直流直流コンバータ基板24は、平板状の冷却部50の表面に沿うように、冷却部50に取り付けられている。
また、本実施形態では、昇圧コンバータ部20は、平板状の冷却部50の表面または裏面に沿うように、冷却部50に取り付けられている。具体的には、昇圧コンバータ部20は、冷却部50の表面に取り付けられている。また、昇圧コンバータ部20は、平板状の冷却部50の長手方向(X方向)に沿って、直流直流コンバータ部21に隣り合うように配置されている。
図3に示すように、冷却流路51は、冷却用液体が冷却部50の表側の面および裏側の面を交互に通過するように形成されている。具体的には、冷却流路51は、表側(表面側)に配置され、表側流路としての冷却流路511、515および519と、裏側(裏面側)に配置され、裏側流路としての冷却流路513および517と、接続流路としての冷却流路512、514、516および518と、を含んでいる。冷却流路51は、冷却部50の長手方向(X方向)における一方端側から冷却用液体が流入され、他方端側に冷却用液体が流出されるように形成されている。
冷却流路51は、冷却流路511、512、513、514、515、516、517、518および519が、この順で上流から下流に向けて接続されている。つまり、図3に示すように、冷却流路51は、表側流路の冷却流路511から冷却用液体が流入し、接続流路の冷却流路512、裏側流路の冷却流路513、接続流路の冷却流路514、表側流路の冷却流路515、接続流路の冷却流路516、裏側流路の冷却流路517、接続流路の冷却流路518、および、表側流路の冷却流路519を通り、冷却用液体が流出する。冷却流路51の冷却用液体が流入する流入口及び冷却用液体が流出する流出口は冷却部50の短手方向の中央に配置されてもよい。このように配置することで、図2に示す電力変換装置100において、直流直流コンバータ部21が配置される面が顧客装置に収まる際に上面に配置されるか、または下面に配置される場合のいずれにおいても、上記冷却用液体が流入する流入口及び冷却用液体が流出する流出口の位置が変わらないため、顧客の冷却用液体の配管配置変更が不要となる。
また、冷却流路51から流出した冷却用液体は、放熱部3により放熱されて冷却される。また、放熱部3により冷却された冷却用液体は、ポンプ4により送液されて再び冷却流路51に流入する。放熱部3は、熱交換器を含み、外部の空気により冷却される。放熱部3は、たとえば、ラジエータである。なお、ポンプ4を冷却流路51の出口と放熱部3との間に配置して、放熱部3により放熱される前の冷却用液体をポンプ4により送液してもよい。また、冷却用液体は、たとえば、水、不凍液などの液体である。
また、図3に示すように、インバータ部10は、冷却部50の裏側に配置されている。すなわち、インバータ部10は、冷却部50の他方側(Z2方向側)に設けられている。インバータ部10は、裏側流路(冷却流路513および冷却流路517)を流れる冷却用液体により冷却される。本実施形態では、第1スイッチング素子モジュール11aと、第2スイッチング素子モジュール11bとは、冷却部50の裏側に配置され、裏側流路を流れる冷却用液体により冷却される。
また、直流直流コンバータ部21は、冷却部50の表側に配置され、表側流路(冷却流路511、冷却流路515、および、冷却流路519)を流れる冷却用液体により冷却される。具体的には、コンバータ用スイッチング素子23aと、トランス23bと、共振リアクトル23cと、平滑リアクトル23dとは、冷却部50の表側に配置され、表側流路を流れる冷却用液体により冷却される。
また、昇圧コンバータ部20は、冷却部50の表側に配置され、表側流路(冷却流路511、冷却流路515、および、冷却流路519)を流れる冷却用液体により冷却される。具体的には、昇圧用スイッチング素子モジュール20a(図1参照)と、リアクトル20bとは、冷却部50の表側に配置され、表側流路を流れる冷却用液体により冷却される。すなわち、本実施形態では、直流直流コンバータ部21(図1参照)は、冷却部50の一方側(Z1方向側)に設けられている。
また、電流センサ30は、冷却部50の表側に配置される。なお、電流センサ30は、第1ボス60(図2参照)、第2ボス61(図2参照)、および、第3ボス62(図2参照)を介して基台部22に設けられているため、冷却部50によって冷却されない。
(電流センサ)
次に、図4~図6を参照して、本実施形態による電流センサ30の構成について説明する。
図4に示すように、電流センサ30は、センサ部31と、筐体32とを含む。なお、図4に示す例では、便宜的に、基台部22(図2参照)の図示を省略している。
センサ部31は、昇圧コンバータ部20(図2参照)に流れる電流を計測するように構成されている。センサ部31は、たとえば、シャント抵抗と絶縁アンプとを備える絶縁ADC方式、コア付き電流センサー方式、および、コアレス電流センサ方式のいずれかの方式によって、昇圧コンバータ部20に流れる電流を計測するように構成されている。
また、図4に示すように、筐体32は、基台部22に締結される際の締結部材70が挿通される単一の締結用貫通孔33aと、基台部22に対する位置決め用の位置決め用貫通孔(後述する第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34b)とを有する。筐体32は、絶縁性を有する樹脂材料により形成される。また、締結部材70は、たとえば、ねじである。
また、図4に示すように、筐体32は、第1突出部33と第2突出部34とを含む。
第1突出部33は、互いに対向する一対の第1側面35のうちの一方の側面35aから突出するように、筐体32に設けられている。図4に示すように、第1突出部33は、一対の第1側面35のうちの、X2方向側の側面35aからX2方向に向けて突出している。
また、第2突出部34は、一対の第1側面35のうちの他方の側面35bから突出するように、筐体32に設けられている。図4に示すように、第2突出部34は、一対の第1側面35のうちの、X1方向側の側面35bからX1方向に向けて突出している。
本実施形態では、締結用貫通孔33aは、第1突出部33に設けられている。また、位置決め用貫通孔は、第2突出部34に設けられる第1位置決め用貫通孔34aを含む。また、図4に示すように、位置決め用貫通孔は、第1突出部33に設けられ、基台部22に対する位置決め用の第2位置決め用貫通孔34bを含む。なお、締結用貫通孔33aは、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bよりも大きく開口している。また、第1位置決め用貫通孔34aは、第2位置決め用貫通孔34bよりも大きく開口している。
また、図4に示すように、電流センサ30は、一方が昇圧コンバータ部20と接続される一対のバスバー40を含む。一対のバスバー40は、一対の第1側面35とは異なる一対の第2側面36に設けられている。また、一対のバスバー40は、Z1方向に向けて延びている。
一対のバスバー40のうちの一方のバスバー40aは、一対の第2側面36のうちの、Y1方向側の側面36aから突出している。また、バスバー40aは、リアクトル20b(図1参照)に設けられているバスバーと接続される。
また、一対のバスバー40のうちの他方のバスバー40bは、一対の第2側面36のうちのY2方向側の側面36bから突出している。バスバー40bは、昇圧用スイッチング素子モジュール20a(図1参照)と接続される。
また、図4に示すように、第1ボス60は、締結部材70が係合する係合穴60aと、第1柱状部60bとを含む。係合穴60aは、第1柱状部60bのうちの、基台部22とは反対側(Z1方向側)の端面60cに設けられている。また、第1柱状部60bは、円柱形状を有している。また、第1柱状部60bは、基台部22からZ1方向に向けて、長さL1だけ突出している。また、係合穴60aには、ねじ溝が形成されている。
また、第2ボス61は、第1位置決め用貫通孔34aに挿通される第1突出部61aと、第2柱状部61bとを含む。第1突出部61aは、円柱形状を有している。また、第1突出部61aは、第2柱状部61bのうちの、基台部22とは反対側の端面61cに設けられている。また、第1突出部61aのZ方向の長さL2は、第1位置決め用貫通孔34aのZ方向の厚み(第2突出部34のZ方向の厚みT2(図5参照))以上の大きさである。また、第2柱状部61bは、円柱形状を有している。また、第2柱状部61bは、基台部22からZ1方向に向けて、長さL3だけ突出している。
また、第3ボス62は、第2位置決め用貫通孔34bに挿通される第2突出部62aと、第3柱状部62bとを含む。第2突出部62aは、円柱形状を有している。また、第2突出部62aは、第3柱状部62bのうちの、基台部22とは反対側の端面62cに設けられている。また、第2突出部62aのZ方向の長さL4は、第2位置決め用貫通孔34bのZ方向の厚み(第1突出部33のZ方向の厚みT1(図5参照))以上の大きさである。また、第3柱状部62bは、円柱形状を有している。また、第3柱状部62bは、基台部22からZ1方向に向けて、長さL5だけ突出している。
本実施形態では、第1柱状部60bの長さL1、第2柱状部61bの長さL3、および、第3柱状部62bの長さL5は、互いに等しい。また、第1柱状部60bの長さL1、第2柱状部61bの長さL3、および、第3柱状部62bの長さL5は、筐体32のZ方向の厚みT3(図5参照)よりも大きい。
したがって、電流センサ30は、筐体32と基台部22とが非接触の状態で、基台部22に固定されている。
また、本実施形態では、図5に示すように、筐体32は、基台部22(図2参照)側の第1端面32aと、第1端面32aとは反対側の第2端面32bとを含む。第1突出部33および第2突出部34は、第2端面32bとの間に段差37を形成するように、一対の第1側面35の第1端面32a側に設けられている。具体的には、第1突出部33および第2突出部34が第2端面32bよりもZ2方向側に配置されるように、段差37が形成されている。
また、図5に示すように、第1突出部33および第2突出部34は、Z方向における位置が略等しくなるように、一対の第1側面35の各々の側面に設けられている。具体的には、第1突出部33および第2突出部34は、第1突出部33のZ2方向側の端面33bと、第2突出部34のZ2方向側の端面34cとが、Z方向において略等しい位置となるように、一対の第1側面35の各々の側面に設けられている。また、第1突出部33および第2突出部34は、第1突出部33のZ1方向側の端面33cと、第2突出部34のZ1方向側の端面34dとが、Z方向において略等しい位置となるように、一対の第1側面35の各々の側面に設けられている。
また、本実施形態では、図5に示すように、筐体32は、X2方向に延びるとともに、X2方向に延びるにつれてZ方向の厚みが小さくなるテーパ形状を有し、第1突出部33と接続する接続部分33dを含む。これにより、第1突出部33の機械的強度を向上させることができる。なお、接続部分33dは、第1突出部33と一体的に形成されている。
また、本実施形態では、図5に示すように、第1突出部33は、第1突出部33のZ方向の中心33eが、第1端面32aと第2端面32bとの中心35cの位置よりZ1方向側に配置されるように、筐体32に設けられている。また、本実施形態では、第1突出部33のうちの基台部22側の端面33bは、第1端面32aと第2端面32bとの中心35cの位置よりも、第2端面32b側に設けられている。
また、本実施形態では、図5に示すように、第2突出部34は、第2突出部34のZ方向の中心34eが、第1端面32aと第2端面32bとの中心35cの位置よりZ1方向側に配置されるように、筐体32に設けられている。また、本実施形態では、第2突出部34のうちの基台部22側の端面34cは、第1端面32aと第2端面32bとの中心35cの位置よりも、第2端面32b側に設けられている。
また、本実施形態では、図5に示すように、第1突出部33のZ方向の厚みT1は、筐体32のZ方向の厚みT3よりも小さい。具体的には、第1突出部33のZ方向の厚みT1は、筐体32のZ方向の厚みT3の半分未満の厚みである。
また、本実施形態では、図5に示すように、第2突出部34のZ方向の厚みT2は、筐体32のZ方向の厚みT3よりも小さい。具体的には、第2突出部34のZ方向の厚みT2は、筐体32のZ方向の厚みT3の半分未満の厚みである。
また、本実施形態では、図6に示すように、第1位置決め用貫通孔34aは、第1突出部33および第2突出部34が並ぶX方向に延びる長孔形状を有している。また、図6に示すように、第2位置決め用貫通孔34bは、真円形状を有している。
また、本実施形態では、図6に示すように、第1突出部33は、第1突出部33および第2突出部34が並ぶX方向において、X方向と交差するY方向における一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置に締結用貫通孔33aが形成されている。また、第2突出部34は、X方向において、一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置に第1位置決め用貫通孔34aが形成されている。
言い換えると、第1突出部33には、第2側面36のうちの他方の側面36bから締結用貫通孔33aの中心33fまでのY方向の長さL6が、Y方向における筐体32の長さL7の略半分の大きさとなる位置に、締結用貫通孔33aが設けられている。
また、第2突出部34には、第2側面36のうちの一方の側面36aから第1位置決め用貫通孔34aの中心34fまでのY方向の長さL8が、Y方向における筐体32の長さL7の略半分の大きさとなる位置に、第1位置決め用貫通孔34aが設けられている。
すなわち、Y方向における一対の第1側面35のうちの中央部分35dとは、Y方向における第1側面35の中心部分のみならず、Y方向における第1側面35の中心部分を含む所定の大きさの領域を意味する。
また、図6に示すように、一対の第1側面35のうちの、一方(X2方向側)の側面35aは、一部がX2方向に向けて突出している。また、一対の第1側面35のうちの他方(X1方向側)の側面35bは、X1方向側に向けて突出していない。すなわち、側面35bは、Y方向に沿って延びる平坦面である。
また、本実施形態では、図6に示すように、第2位置決め用貫通孔34bは、第1突出部33のうちの、締結用貫通孔33aよりもX2方向側に設けられている。言い換えると、第2位置決め用貫通孔34bは、第2位置決め用貫通孔34bの中心34gが、締結用貫通孔33aの中心33fよりもX2方向側となるように、第1突出部33に形成されている。また、第2位置決め用貫通孔34bは、第1突出部33のうちの、締結用貫通孔33aよりもY1方向側に設けられている。言い換えると、第2位置決め用貫通孔34bは、第2位置決め用貫通孔34bの中心34gが、締結用貫通孔33aの中心33fよりもY1方向側となるように、第1突出部33に形成されている。
また、本実施形態では、図6に示すように、第1突出部33および第2突出部34と、一対のバスバー40とは、互いに交差するように構成されている。ここで、締結用貫通孔33aの中心33fと、第1位置決め用貫通孔34aの中心34fとを結ぶ仮想的な直線90、および、X方向におけるバスバー40aの中心40cおよびバスバー40bの中心40dを結ぶ仮想的な直線91を考える。本実施形態では、第1突出部33、第2突出部34、および、一対のバスバー40は、仮想的な直線90と仮想的な直線91とが略直交する位置関係となるように、筐体32に設けられている。なお、仮想的な直線90と仮想的な直線91とが略直交するとは、仮想的な直線90と仮想的な直線91とが交差する角度が、90度のみならず、90度から所定の角度だけ大きい(または、小さい)角度で交差することを含み得ることを意味する。
ここで、図4を参照して、電流センサ30を基台部22(図2参照)に取り付ける方法について説明する。電流センサ30を基台部22に取り付ける際に、まず、第2位置決め用貫通孔34bに対して第2突出部62aを挿通する。その後、第1位置決め用貫通孔34aに対して第1突出部61aを挿通する。これにより、基台部22に対する電流センサ30の位置が決まる。なお、第1位置決め用貫通孔34aは長穴形状を有しているため、電流センサ30のX方向の位置を調節することができる。そして、締結部材70を締結用貫通孔33aに挿通し、締結する。これにより、電流センサ30が基台部22に固定される。
[本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、電力変換装置100は、直流電源200から入力される直流電力を昇圧する昇圧コンバータ部20と、昇圧コンバータ部20によって昇圧された直流電力を交流電力に変換して負荷210に供給するインバータ部10と、直流電源200から入力される直流電力を変圧する直流直流コンバータ部21と、昇圧コンバータ部20に流れる電流を計測する電流センサ30と、昇圧コンバータ部20と、インバータ部10と、直流直流コンバータ部21と、電流センサ30とが配置される平板状の基台部22と、を備え、電流センサ30は、昇圧コンバータ部20に流れる電流を計測するセンサ部31と、基台部22に締結される際の締結部材70が挿通される単一の締結用貫通孔33aと、基台部22に対する位置決め用の位置決め用貫通孔(第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34b)とを有する筐体32と、を含む。
これにより、複数の締結部材70によって筐体32を締結する構成と異なり、単一の締結部材70を締結することにより筐体32を基台部22に対して固定することが可能となるので、部品点数が増加することを抑制することができる。また、筐体32が位置決め用貫通孔を有するので、筐体32を基台部22に固定する際に、位置決め用貫通孔によって筐体32の位置決めを容易に行うことができる。また、単一の締結部材70を締結することにより筐体32を基台部22に対して固定することが可能となるので、複数の締結部材70によって筐体32を基台部22に固定する構成と比較して、組み立て時の作業負担を軽減することができる。これらの結果、部品点数が増加することを抑制しながら、作業工程を低減することができる。
本実施形態では、上記のように、筐体32は、互いに対向する一対の第1側面35のうちの一方の側面35aから突出する第1突出部33と、一対の第1側面35のうちの他方の側面35bから突出する第2突出部34とを含み、締結用貫通孔33aは、第1突出部33に設けられており、位置決め用貫通孔は、第2突出部34に設けられる第1位置決め用貫通孔34aを含む。これにより、第1突出部33と第2突出部34とが、一対の第1側面35のうちの互いに異なる側面35aおよび側面35bから突出しているので、締結用貫通孔33aと第1位置決め用貫通孔34aとを、一対の第1側面35の互いに異なる側面35aおよび側面35bに設けることができる。したがって、締結用貫通孔33aと第1位置決め用貫通孔34aとが一対の第1側面35の同一の側面に設けられている構成と比較して、締結用貫通孔33aと第1位置決め用貫通孔34aとをより離間した位置に配置することができる。また、締結用貫通孔33aに挿通させた締結部材70も筐体32の位置決めに寄与するため、締結用貫通孔33aと第1位置決め用貫通孔34aとが一対の第1側面35の同一の側面に設けられている構成と比較して、より離間した2か所において筐体32の位置決めを行うことができる。したがって、締結部材70によって筐体32を固定する際に、筐体32の位置決めを精度よく行うことができる。その結果、締結用貫通孔33aと第1位置決め用貫通孔34aとが一対の第1側面35の同一の側面に設けられている構成と比較して、電流センサ30を基台部22に固定する際に、電流センサ30の位置決め精度を向上させることができる。
本実施形態では、上記のように、位置決め用貫通孔は、第1突出部33に設けられ、基台部22に対する位置決め用の第2位置決め用貫通孔34bをさらに含む。これにより、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bの2つの位置決め用貫通孔によって電流センサ30の位置決めを行うことが可能となるので、位置決め用貫通孔が1つしかない構成と比較して、容易に、かつ、確実に、電流センサ30の位置決めを行うことができる。
本実施形態では、上記のように、第1位置決め用貫通孔34aは、第1突出部33および第2突出部34が並ぶX方向に延びる長孔形状を有しており、第2位置決め用貫通孔34bは、真円形状を有している。これにより、第1位置決め用貫通孔34aがX方向に延びる長孔形状を有しているので、筐体32および基台部22のX方向における製造誤差を吸収することができる。また、第1位置決め用貫通孔34aがX方向に延びる長孔形状を有しているので、筐体32および基台部22のX方向における製造誤差を吸収しながら、X方向と交差するY方向における基台部22に対する筐体32の位置決めを行うことができる。その結果、真円形状を有する第2位置決め用貫通孔34bを基準に筐体32の位置決めを行うことにより、筐体32および基台部22にX方向における製造誤差があったとしても、電流センサ30の位置決めを容易に行うことができる。
本実施形態では、上記のように、筐体32は、基台部22側の第1端面32aと、第1端面32aとは反対側の第2端面32bとを含み、第1突出部33および第2突出部34は、第2端面32bとの間に段差37を形成するように、一対の第1側面35の第1端面32a側に設けられている。ここで、たとえば、電流センサ30を非接触の状態で基台部22に対して固定する場合、基台部22に形成され、締結部材70が係合する係合穴60aが設けられた第1ボス60に筐体32が固定される。また、筐体32の位置決めを行う際には、第1位置決め用貫通孔34aに挿通される第1突出部61aが設けられた第2ボス61を基台部22に形成し、筐体32の位置決めを行う。係合穴60aが設けられた第1ボス60の高さ(第1柱状部60bの長さL1)、および、第1位置決め用貫通孔34aに挿通される第1突出部61aが設けられた第2ボス61の高さ(第2柱状部61bの長さL3)が大きくなると、基台部22の材料が増加する。そこで、上記のように構成することにより、締結用貫通孔33aおよび位置決め用貫通孔が第2端面32bと同一平面上に配置される構成と比較して、基台部22により近い位置に締結用貫通孔33aおよび位置決め用貫通孔を設けることができる。したがって、基台部22に締結される締結部材70の係合穴60aが設けられる第1ボス60の高さ(第1柱状部60bの長さL1)、位置決め用貫通孔に挿通され、電流センサ30の位置決めを行うための第1突出部61aが設けられる第2ボス61の高さ(第2柱状部61bの長さL3)、および、位置決め用貫通孔に挿通され、電流センサ30の位置決めを行うための第2突出部62aが設けられる第3ボス62の高さ(第3柱状部62bの長さL5)を小さくすることができる。その結果、締結用貫通孔33aおよび位置決め用貫通孔が第2端面32bと同一平面上に配置される構成と比較して、基台部22の材料を削減することができる。
本実施形態では、上記のように、第1突出部33のうちの基台部22側の端面33b、および、第2突出部34のうちの基台部22側の端面34cは、第1端面32aと第2端面32bとの中心35cの位置よりも、第2端面32b側に設けられている。ここで、第1突出部33および第2突出部34が第1端面32aに近い位置に配置される場合、電流センサ30を基台部22に取り付ける際に、第1突出部33および第2突出部34が作業者から見て遠い位置に配置される。したがって、第1突出部33および第2突出部34が作業者から見て近い位置にある場合と比較して、第2突出部34に形成される第1位置決め用貫通孔34aに対して位置決め用の第1突出部61aを挿通させる際に、第1位置決め用貫通孔34aの位置を視認しづらくなる。また、第1突出部33に形成されている締結用貫通孔33aに締結部材70を挿通させる際に、締結用貫通孔33aの位置を視認しづらくなる。これに対して、上記のように構成することにより、第1突出部33および第2突出部34の位置を、第2端面32bとの間に段差37を形成しつつ、第2端面32b側に近づけることができる。そのため、締結用貫通孔33aおよび第1位置決め用貫通孔34aを第2端面32bに近い位置に設けることができる。したがって、電流センサ30の位置決めを行う際に、第1位置決め用貫通孔34aの位置を視認しやすくなる。また、電流センサ30を基台部22に固定する際に、締結用貫通孔33aの位置を視認しやすくなる。その結果、基台部22の材料を削減しつつ、電流センサ30の位置決め作業、および、締結作業を容易に行うことができる。
本実施形態では、上記のように、第1突出部33は、第1突出部33および第2突出部34が並ぶX方向において、X方向と交差するY方向における一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置に締結用貫通孔33aが形成されており、第2突出部34は、X方向において、一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置に第1位置決め用貫通孔34aが形成されている。これにより、電流センサ30を基台部22に対して固定する際に、Y方向における筐体32の中央部に対して締結力を加えることができる。その結果、筐体32のうちの、Y方向の一方側および他方側の端部に対して均等に締結力を加えることが可能となるので、締結用貫通孔33aがY方向のいずれか一方の端部側に配置される構成と比較して、電流センサ30を安定して基台部22に対して固定することができる。
本実施形態では、上記のように、電流センサ30は、一方が昇圧コンバータ部20と接続される一対のバスバー40をさらに含み、一対のバスバー40は、一対の第1側面35とは異なる一対の第2側面36に設けられている。これにより、一対のバスバー40が、一対の第1側面35とは異なる一対の第2側面36に設けられているため、一対のバスバー40が一対の第1側面35に設けられる構成と比較して、電流センサ30の位置決めおよび締結の際に、一対のバスバー40が作業の妨げになることを抑制することができる。その結果、電流センサ30の位置決めおよび締結の作業性を向上させることができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、筐体32が、第1突出部33および第2突出部34を含み、締結用貫通孔33aが第1突出部33に設けられ、第1位置決め用貫通孔34aが第2突出部34に設けられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、筐体は、第1突出部33および第2突出部34を含んでいなくてもよい。この場合、締結用貫通孔および第1位置決め用貫通孔は、筐体32のうちの互いに対向する位置に設ければよい。
上記実施形態では、筐体32が、第1突出部33および第2突出部34を含み、締結用貫通孔33aが第1突出部33に設けられ、第1位置決め用貫通孔34aが第2突出部34に設けられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、締結用貫通孔および第1位置決め用貫通孔は、互いに対向する位置に設けられていなくてもよい。締結用貫通孔および第1位置決め用貫通孔は、一対の第1側面35のうちの同一の側面に設けられていてもよいし、一方が第1側面35のいずれかの側面に設けられ、他方が第2側面36のいずれかの側面に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、位置決め用貫通孔が、第2位置決め用貫通孔34bを含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、位置決め用貫通孔は、第2位置決め用貫通孔34bを含んでいなくてもよい。しかしながら、位置決め用貫通孔が第2位置決め用貫通孔34bを含まない場合、電流センサ30を位置決めする際の作業性が低下する。したがって、位置決め用貫通孔は、第2位置決め用貫通孔34bを含んでいることが好ましい。
また、上記実施形態では、位置決め用貫通孔が、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bの2つの位置決め用貫通孔を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、位置決め用貫通孔は、3つ以上の位置決め用貫通孔を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、第1位置決め用貫通孔34aがX方向に延びる長孔形状を有し、第2位置決め用貫通孔34bが真円形状を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1位置決め用貫通孔が真円形状を有しており、第2位置決め用貫通孔がX方向に延びる長穴形状を有するように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、第1位置決め用貫通孔34aが長孔形状を有し、第2位置決め用貫通孔34bが真円形状を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1位置決め用貫通孔および第2位置決め用貫通孔の両方が真円形状を有していてもよい。しかしながら、第1位置決め用貫通孔および第2位置決め用貫通孔の両方が真円形状を有している場合、筐体32および基台部22にX方向における製造誤差を吸収することが困難になる。したがって、第1位置決め用貫通孔および第2位置決め用貫通孔のうちのいずれかは、長穴形状を有するように構成されることが好ましい。
また、上記実施形態では、第1突出部33および第2突出部34は、第2端面32bとの間に段差37を形成するように、第1端面32a側に配置される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1突出部33および第2突出部34は、第2端面32bとの間に段差37を形成しないように一対の第1側面35に設けられていてもよい。しかしながら、第1突出部33および第2突出部34は、第2端面32bとの間に段差37を形成しないように一対の第1側面35に設けられている場合、第1ボス60、第2ボス61、および、第3ボス62の高さを大きくする必要があり、基台部22を形成する際の材料が増加する。したがって、第1突出部33および第2突出部34は、第2端面32bとの間に段差37を形成するように、第1端面32a側に配置されることが好ましい。
また、上記実施形態では、第1突出部33のうちの基台部22側の端面33b、および、第2突出部34のうちの基台部22側の端面34cが、第1端面32aおよび第2端面32bの中心35cの位置よりも第2端面32b側に設けられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1突出部33のうちの基台部22側の端面33b、および、第2突出部34のうちの基台部22側の端面34cは、第1端面32aおよび第2端面32bの中心35cの位置よりも第1端面32a側に設けられてもよい。しかしながら、第1突出部33のうちの基台部22側の端面33b、および、第2突出部34のうちの基台部22側の端面34cが第1端面32aおよび第2端面32bの中心35cの位置よりも第1端面32a側に設けられる場合、電流センサ30の位置決めおよび締結作業の作業性が低下する。したがって、第1突出部33のうちの基台部22側の端面33b、および、第2突出部34のうちの基台部22側の端面34cは、第1端面32aおよび第2端面32bの中心35cの位置よりも第2端面32b側に設けられることが好ましい。
また、上記実施形態では、第1突出部33および第2突出部34が、X方向において、一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置に締結用貫通孔33aおよび第1位置決め用貫通孔34aが形成される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、第1突出部33および第2突出部34が、X方向において、一対の第1側面35のうちの中央部分と並ぶ位置以外の位置に配置されるように締結用貫通孔33aおよび第1位置決め用貫通孔34aが形成されていてもよい。しかしながら、第1突出部33および第2突出部34が、X方向において、一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置以外の位置に配置されるように締結用貫通孔33aおよび第1位置決め用貫通孔34aが形成される場合、締結部材70によって、Y方向の一方側および他方側の端部に対して均等に締結力を加えることが困難になり、電流センサ30を安定して基台部22に固定することが困難になる。したがって、第1突出部33および第2突出部34は、X方向において、一対の第1側面35のうちの中央部分35dと並ぶ位置に配置されるように締結用貫通孔33aおよび第1位置決め用貫通孔34aが形成されるように構成されることが好ましい。
また、上記実施形態では、一対のバスバー40が、一対の第2側面36に設けられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、一対のバスバーは、一対の第1側面35に設けられていてもよい。しかしながら、一対のバスバーが一対の第1側面35に設けられる構成の場合、電流センサ30の位置決めおよび締結の際に、一対のバスバーが作業の妨げになる。したがって、一対のバスバー40は、一対の第2側面36に設けられることが好ましい。
また、上記実施形態では、電流センサ30が、一方が昇圧コンバータ部20と接続される一対のバスバー40を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電流センサは、一対のバスバー40を含んでいなくてもよい。この場合、電流センサは、昇圧コンバータ部20と接続され、電流を流すことが可能な配線などを含んでいればよい。
また、上記実施形態では、締結用貫通孔33aが、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bよりも大きく開口している構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、締結用貫通孔は、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bと等しい大きさで開口していてもよいし、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bよりも小さい大きさで開口していてもよい。締結部材70を挿通することが可能であれば、締結用貫通孔33aの開口の大きさは問わない。
また、上記実施形態では、第1位置決め用貫通孔34aが、第2位置決め用貫通孔34bよりも大きく開口している構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1位置決め用貫通孔34aは、第2位置決め用貫通孔34bと等しい大きさで開口していてもよいし、第2位置決め用貫通孔34bよりも小さい大きさで開口していてもよい。電流センサ30の位置決めを行うことが可能であれば、第1位置決め用貫通孔34aおよび第2位置決め用貫通孔34bの開口の大きさは問わない。
また、上記実施形態では、電力変換装置100が、インバータ部10と直流直流コンバータ部21との間に配置され、インバータ部10と直流直流コンバータ部21とを冷却する冷却部50を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電力変換装置は、冷却部50を備えていなくてもよい。しかしながら、電力変換装置が冷却部50を備えていない場合、インバータ部10および直流直流コンバータ部21が冷却されないため、電力変換効率が低下する。したがって、電力変換装置100は、冷却部50を備えていることが好ましい。
また、上記実施形態では、直流直流コンバータ部21がZ1方向側に設けられ、インバータ部10がZ2方向側に設けられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、直流直流コンバータ部21がZ2方向側に設けられ、インバータ部10がZ1方向側に設けられていてもよい。