JP7499796B2 - アミューズメント乗り物の運転方法及びアミューズメント乗り物 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の特徴を有するアミューズメント乗り物の運転方法、及び請求項１９の特徴を有するアミューズメント乗り物に関する。

様々な構成のアミューズメント乗り物が従来から知られている。このような乗り物は、例えばバンパーカー（遊園地などでぶつけ合いをする小さな電気自動車）であり、これは、静止または半静止の装置であり、公共のお祭りや遊園地で見られることを意図している。このようなアミューズメント乗り物は、少なくとも１人の乗客のための少なくとも１つの座席を有する複数の車両を有し、少なくとも１人の乗客は、駆動装置によって車両を制御することができる。車両は少なくとも１人の乗客によって制御され、あらかじめ設定された敷地上を移動する。少なくとも１人の乗客の好みに応じて、敷地上の走行を形成することができ、車両は広い円周のゴムリングにより衝突から守られている。

このようなアミューズメント乗り物は過去に実績があり、大変人気がある。このようなアミューズメント乗り物は、ゲーム結果を数値化する手段を持たず、特別な連携や技術を必要としないのが欠点である。また、このようなアミューズメント乗り物は、複数の乗客が協調して行動することによって共通の目標を達成するような共同体験の機会を提供するものでもない。

したがって、本発明は、先行技術から知られているアミューズメント乗り物の欠点を目的に合った方法で解消する、アミューズメント乗り物の改良された運転方法、ならびに乗客のための改良されたアミューズメント乗り物を提案するという課題に向けられている。提案される方法は、共同の経験やそれぞれの乗客のスキル（熟練性）を要求し、促進する。

これらの課題は、請求項１の特徴を有する方法と、請求項１９の特徴を有するアミューズメント乗り物によって解決される。

方法及びアミューズメント乗り物の更なる有利な実施形態は、従属請求項において与えられる。

請求項１の特徴を有する本発明の方法は、少なくとも１つの車両を用いて敷地上でアミューズメント乗り物を運転する方法であって、少なくとも１つの車両が、駆動装置と、少なくとも１人の乗員用の少なくとも１つの乗員収容部と、発射体を格納することができる格納装置とを有し、前記方法は、駆動装置によって敷地上で少なくとも１つの車両を移動可能であり、少なくとも１人の乗員の指示に基づいて格納装置から発射体を少なくとも１つ取り出し、少なくとも１つの発射体を発射可能である。

アミューズメント乗り物を運転するための本発明の基礎となる考えは、少なくとも１人の乗員が、それぞれの車両の格納装置から少なくとも１つの発射体、好ましくはいくつかの発射体を連続して取り、少なくとも１つの第２の乗り物の方向に発射することができることである。

発射は、本発明の文脈では、後で詳細に説明するように、少なくとも１つの乗員によって投げられるか、及び／又は技術的手段によって移動、発射又は投げつけられるかのいずれかを意味すると理解される。

発射体は、本発明の文脈では、任意に構成された物体を意味すると理解される。例えば、少なくとも１つの発射体は、ソフトボール、ハンドボール、サッカーボール、水風船、ペイントボール、ゴルフボール、ラグビーボール、発泡体製、ゴム製及び／又はプラスチック製のダーツ、又は矢、及び／又は発泡体の発射体であり得る。これに対し、本発明の文脈では、銃火器の弾丸は含まれないと理解される。

特に、少なくとも１台の車両が敷地上を移動している間に、少なくとも１つの発射体を、例えば、他の車両やターゲット要素に当てる（命中させる）ことが目的である。

最初は、少なくとも１つの車両は、好ましくは開始位置に提供され、少なくとも１つの車両が提供されるときには、それぞれの格納装置は、空、部分的に充填、または完全に充填され得る。少なくとも１つの車両の少なくとも１つの乗員収容部のそれぞれに、少なくとも１人の乗員が席につき得る。少なくとも２台の車両を使用して本発明の方法を実行する場合、好ましくは、少なくとも２台の車両は同期して起動し、その後、敷地上を自由に移動することができる。

格納装置は、好ましくは、少なくとも１つ、より好ましくは、少なくとも２つ、さらに好ましくは複数の発射体を収容および貯蔵することができ、さらに、少なくとも１つの発射体を取り出して別の車両またはターゲット要素に向けて発射することができるように構成することができる。

本方法のさらなる発展形として、少なくとも１つの車両が、少なくとも１つの発射体を発射することができる発射装置が設けられる。発射装置は、自由飛行を行うために任意の方法で発射体を加速することができ、好ましくは、バネ手段及び／又は圧縮空気によって発射体を加速する。バネ手段及び／又は圧縮空気により、所定の運動エネルギーを発射体に与えることができ、運動エネルギーの適切な選択により乗員が負傷するリスクを最小化または排除することができる。

発射装置は、手動だけでなく、半自動、全自動で装填することができる。手動の装填では、少なくとも１人の乗員がそれぞれの発射体を格納装置から取り出し、発射装置に挿入しなければならない。半自動の装填では、少なくとも１人の乗員が少なくとも１つの機構を操作して、発射後に別の発射体を装填する必要がある。全自動の装填では、格納装置に発射体がある限り、１発撃つごとに装填が可能である。乗員の関与無しで、発射装置に発射体を再装填することができる。ここで、本発明の目的のための発射装置は、特に武器及び／又は戦争兵器に関する法律に該当する銃火器ではない。

好ましくは、発射装置は、少なくとも１人の乗員によって、少なくとも１つの乗員収容部から手動で方向合わせが可能である。好ましくは、発射装置は車両の垂直軸に３６０°揺動可能であり、さらに好ましくは、±４５°の仰俯角（頷き角）で揺動可能である。また、少なくとも１人の乗員が乗員収容部から発射装置の方向合わせすることができる調整手段又は照準手段が設けられていると有利である。

本方法のさらなる展開によれば、少なくとも１つの車両は、少なくとも２つの乗員収容部を含み、少なくとも２つの乗員収容部の１つは、車両の走行（操舵）を制御する制御手段（操舵手段）を含む。少なくとも２つの乗員収容部のうちの他方は、そこから発射体の発射の指示をすることができるように配置することができる。好ましくは、少なくとも２つの乗員収容部は、乗員が互いにコミュニケーションが取れるように配置される。このように構成された車両では、タスクを分割することができる。少なくとも２人の乗員のうちの１人が車両の走行（操舵）を制御し、少なくとも２人の乗員のうちの他の１人が、格納装置からの発射体を少なくとも１つの他の車両へ発射すなわち、投下することを試みる。少なくとも２つの車両のうちの１つの車両の２人は、良いゲーム結果を得るためにチームワークよく協働してプレーしなければならない。これにより、共同体験が生まれ、体験価値を高めることができる。

少なくとも２つの乗員収容部のうち、少なくとも１つは立席であることが有利である。好ましくは、一方の乗員収容部は座席であり、他方の乗員収容部は立席であり、さらに好ましくは、乗員の指示により発射体を発射できる乗員収容部は立席であり、車両の走行を制御できる乗員収容部は座席である。それぞれの乗員収容部は、安全ベルト、ブラケット、及び／又は柵（棒）などの適切な支持装置を有していてもよい。

本発明の好ましい更なる展開として、少なくとも１つの車両は、発射体を収集するための収集装置を備え、収集装置は、収集した発射体を格納装置に供給することができる。格納装置に十分な数の発射体を各乗員が利用できるようにするために、少なくとも１人の乗員は、収集装置によって発射体を収集する必要がある。そのため、敷地上で車両を移動させることを余儀なくされる。回収装置は、例えば吸引、磁気システム、回収ローラ、押出機など、様々な方法で敷地から発射体を回収することができる。収集された発射体は、格納装置に置かれ、すなわち供給され、その後、少なくとも１つの他の車両及び／又はターゲット要素に向けて発射するために使用することができる。

この方法の一実施形態では、収集装置は、それぞれの車両の前側領域及び／又は後側領域に配置される、好ましくは漏斗状のスライドを有する。このスライドは、敷地から発射体を回収しやすくするためのものである。

少なくとも１つの車両が自律走行する車両であれば有利である。少なくとも１人の乗員の介入なしに、車両が敷地上を移動することができ、予測不可能な運転操作によって、少なくとも１人の乗員に対するエンターテインメント性を高めることができる。適切なセンサによって、自律走行する車両は、周囲に転がっている発射体を求めて敷地上の環境を探索し、特に、収集のために発射体に接近する。その際に、車両制御部又は上位の制御部及び／又は例えば後述の環境監視手段が、敷地上の他の車両及び／又は物体、及び又は敷地の境界への最小距離の維持を監視する。

本方法のさらなる展開によれば、少なくとも１つの車両は、コースに沿って走行することができる。コースは閉じており、走行中に車両が移動しなければならないルートを規定することができる。コースは、壁、ジオフェンス、マーキングなどで構成され得る。コースには、人工の又は自然の障害物、演出などを設け、アミューズメント乗り物のエンターテインメント性を高めることができる。少なくとも１つの車両は、コースを繰り返し走行することができ、コースには乗員の乗車のための出入口を有するステーションが設けられてもよい。

さらに、少なくとも１つのターゲット要素が設けられると有利である。少なくとも１つのターゲット要素は、例えば、バスケットボールのかご、折り畳み式の板、ゴール、缶タワー、または少なくとも１つの発射体を投射又は射撃するのに適したターゲットを形成する他の任意の構成であってもよい。また、ターゲット要素は、少なくとも１つの発射装置を有し、例えば、対抗反応として少なくとも１つの車両に発砲してもよい。

本方法のさらなる展開によれば、少なくとも１つの車両は、環境監視手段を有する。環境監視手段には、距離センサを含めることができ、他の車両、敷地上の物体または人、あるいは敷地の壁、すなわち、境界までの距離が安全距離を下回ったことを検出することができる。安全距離を下回った場合、適切な制御コマンドを駆動装置に送信し、最小限の距離を確保するように試みられる。環境監視手段により、不要な衝突が防止される。

本方法のさらなる展開によれば、命中検出手段が設けられ、この命中検出手段は、少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素の対応する命中を検出することができる。発射体がそれぞれの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素に命中すると、視覚的、触覚的、及び／又は音響的に命中を認識することができる、対応する命中反応が生成され得る。命中検出手段は、命中の客観的な測定、すなわち検出を可能にすることができる。

本発明による方法の好ましい更なる展開によれば、命中反応は、駆動装置による車両の所定の運動（移動）を有する。例えば、命中反応は、それぞれの車両の垂直軸の周りの少なくとも１回の回転、または敷地上の位置でのそれぞれの車両の不動化又は停止を、特に所定の時間にわたって行うことができる。

本発明による方法の有利なさらなる展開は、命中反応が音響信号、触覚信号及び／又は視覚信号を有する。音響信号は、例えば、音響発生装置で発生させることができ、視覚信号は、例えば、照明や霧発生装置で発生させることができる。触覚信号は、例えば、アクチュエータや振動発生装置などによって生成することができる。車両の上記所定の運動と、触覚、音響及び／又は視覚信号の両方を同期して生成し、触覚的、音響的、及び／又は視覚的に魅力的な効果を生み出すことができる。

命中検出手段が、少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素の命中位置を検出すると、この方法の実行において有利である。命中位置を検出することにより、例えば、少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素の中心部に位置した、すなわち、適用された命中など、所定の領域、所定の表面及び／又は所定の部品の命中に対してのみ命中反応を生成することができる。命中位置を検出することで、乗員はできるだけ正確に弾を狙い、効果的に命中させるように促される。周囲に散乱して、走行中に衝突した発射体や、狙いを外した発射体は得点にならないか、少ない得点となる。特に、命中位置の検出は、少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素の、この目的のために設けられた領域、例えば中央部及び／又は少なくとも１つの乗員収容部に隣接する領域への命中に対してのみ命中反応を引き起こすことが好ましい。

さらに、命中検出手段は、ゲーム結果を決定するために使用されると有利である。例えば、命中検出手段で検出された命中数をカウントすることで、少なくとも１つの車両に、あるいは複数の車両の場合にはそれぞれの車両に、ゲーム結果を割り当てることができる。

さらに、ゲーム結果が命中位置に依存すると有利である。例えば、それぞれの車両を複数の命中ゾーンに分割することができる。例えば、異なる命中ゾーンに命中した際の、ゲーム結果に加算される得点は、それぞれ異なる。例えば、地面付近の命中は、少なくとも１つの乗員収容部の付近及び／又は少なくとも１つのターゲット要素の中央部の命中よりも少ない得点を有し得る。このため、乗員はできるだけ正確に狙いを定め、特に正確な命中をさせるよう促される。

本方法では、少なくとも２つの車両のうちの他の車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素に対して発射物を発射した少なくとも１つの車両にゲーム結果が加えられる。また、少なくとも２つの車両の場合、少なくとも２つの車両のそれぞれは、一定の命中数又はポイント数しか受け取ることができない。一定の命中数またはポイント数に達すると、それぞれの車両は「ゲームオーバー」になり得る。その場合、閉鎖手段により格納装置が閉鎖され得る。車両は、そのまま静止された状態にされるか、開始位置まで戻され得る。

２つ以上の車両がある場合、２つのグループやチームに分けると有利になり得る。車両の異なるグループまたはチームは、色分けされ得る。好ましくは、それぞれの車両の発射体も識別可能にされる。この識別は、電子的に行うことができる。例えば、それぞれの車両の割り当ては、コード、タグまたはチップにより行うことができる。命中検出手段は、例えばタグ、コードまたはチップを読み取ることによって、衝突した発射体を特定し、割り当ては、例えば、上位の制御部によって行うことができる。

また、命中検出手段が命中の強度や衝撃を検出すると有利である。好ましい展開として、命中の強さをゲーム結果（得点）に含めることができ、それによって、例えば、特に弱い命中は無得点となり、強い衝撃を有する強い命中の場合には、より良い得点、すなわち、より多くの得点となり得る。

少なくとも２つの車両が設けられていると有利である。さらに、少なくとも１つ又は少なくとも２つの車両が上位の制御部と通信すると有利である。上位の制御部に状態情報が送信されることができ、状態情報には、車両位置、命中検出手段からのデータ、又は車両のパラメータを含めることができる。また、上位の制御部は、少なくとも１つの車両に制御コマンドを送信することができる。例えば、上位の制御部は、駆動装置を一時的又は恒久的に制御することができる。一時的な制御では、例えば、ゲームの終了時、すなわち、「ゲームオーバー」時に、少なくとも１つの車両を自律的に開始位置に戻すことができる。恒久的な制御では、ゲーム中に少なくとも１つの車両を、例えば「無軌道車両」として自律的に駆動させることができる。このため、少なくとも１人の乗員は、他の車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素に発射体を当てることに完全に集中することができる。

さらに、少なくとも１つの車両が水中を走行できると有利である。例えば、敷地に水を張ったり、貯水槽内に走行面を沈めたりすると有利となり得る。特に暖かい季節には、遊びの要素や楽しさを格段に上げることができる。

走行面は、多孔板状や格子状に構成することができ、昇降装置で昇降させることができる。このようなアミューズメント乗り物は、「ドライ」なアミューズメント乗り物としてだけでなく、「ウェット」な水のアミューズメント乗り物としても自在に使用することができる。少なくとも１つの車両は、走行面上で恒久的に支持され、トラクションによって駆動できるように構成され得る。一方では、これにより、少なくとも１つの車両の安全な起立状態と、高速でダイナミックな操縦性、特に機敏性が確保される。他方で、このようなアミューズメント乗り物は、多方面で投入可能である。しかし、少なくとも１つの車両は浮くことができ、ジェット推進、プロペラ推進などの適切な水による推進で移動することもできる。

さらに、少なくとも１つの車両が、駆動装置によって敷地上をキャタピラ駆動で移動されることが好ましい。特にキャタピラ駆動は、従来の操舵軸が１本しかない多軸車では不可能だった、１箇所での垂直軸周りの旋回などの車両動作を可能にする。

本発明のさらに好ましいさらなる展開として、吸水性の発射体を使用して方法が実行される。吸水性の発射体は、例えば、発泡層から構成され、または発泡体で作られ得る。一般に発射体は、ソフトボール、ボール、ダーツ、発泡体の弾丸など、どのような形状であってもよい。

さらに、少なくとも１つの車両に運転資源、特にエネルギー及び／又は発射体を供給するように構成された供給手段を設けることができる。供給手段は、開始位置に配置されていることが好ましい。さらに、供給手段は、車両に電気エネルギーを供給する、すなわち、少なくとも１つの車両の電流貯蔵装置又は電源を充電するか、又は少なくとも１つの車両に発射装置のための圧縮空気を供給することができる。また、供給手段に、各車両の発射体を用意しておくことができる。

本発明のさらなる局面は、上述の方法を実施するためのアミューズメント乗り物であって、アミューズメント乗り物は、少なくとも１つ、好ましくは２以上の車両を有し、敷地上で運転され、車両は、駆動装置と、少なくとも１人の乗員のための少なくとも１つの乗員収容部と、発射体を格納することが可能な格納装置と、を有し、少なくとも１人の乗員の指示により少なくとも１つの発射体が格納装置から取り出され、発射され得る。

少なくとも１つの発射体は、少なくとも１人の乗員によって投げられ、及び／又は、発射装置によって発射され得る。発射装置は、好ましくは、発射体を加速する手段を有し、その手段は、例えば、圧縮空気又はバネである。発射体を加速する手段は、発射体の発射に際に運動エネルギーを加えることができ、その結果、万が一起こるかもしれない怪我のリスクを減らすことができる。

少なくとも１つの車両の発射装置は、好ましくは、少なくとも１つの乗員収容部からの少なくとも１人の乗員による作動手段によって作動させることができ、作動手段は、より好ましくは、大砲の手動装填、半自動装填、完全自動装填を可能にする。

さらに、発射装置が、少なくとも１つの乗員収容装置から少なくとも１人の乗員によって手動で、又は、少なくとも１人の乗員によって調整手段又は照準手段を使用して方向の調整ができるとより有利である。

本発明の好ましい展開では、少なくとも１つの車両が少なくとも２つの乗員収容部を有する。本発明のさらなる実施形態によれば、少なくとも２つの乗員収容部のうちの１つは、車両の走行（操舵）を制御することができる制御手段を有し得る。少なくとも２つの乗員収容部は、乗員が互いにコミュニケーションができるように配置されることが好ましい。このように構成された車両では、任務（タスク）の分割を行うことができる。少なくとも２人の乗員のうちの１人が車両を制御し、他の１人が、格納装置からの発射体を、少なくとも１つの第２の他の車両へ投下または発射することを試みることができる。少なくとも２つの車両のうちの１つの車両の２人は、良いゲーム結果を得るためにチームワークよく協働してプレーしなければならない。これにより、共同体験が生まれ、体験価値を高めることができる。

少なくとも２つの乗員収容部のうち、少なくとも１つは立席であることが有利である。好ましくは、一方の乗員収容部は立席であり、他方の乗員収容部は座席である。さらに好ましくは、車両の走行を制御できる乗員収容部は座席であり、乗員の指示により発射体を発射できる乗員収容部は立席である。それぞれの乗員収容部は、安全ベルト、ブラケット、及び／又は柵（棒）などの適切な支持装置を有していてもよい。

さらに、少なくとも１つの車両は、収集装置を備え、収集装置は、敷地上から発射体を収集し、収集した発射体を格納装置に供給するように構成される。収集装置は、例えば敷地からボールを吸引して回収することができる。また、収集装置は、押出機を有し、及び／又は、車両の前側領域及び／又は後側領域に好ましくは漏斗状のシールドを有していてもよい。収集装置により、車両は敷地上で自動的に発射体を収集し、格納装置が走行中に補充され得る。

さらに、少なくとも１つの車両が、環境監視手段を有すると有利である。

少なくとも１つの車両は、さらに、自律的に走行する車両であってもよい。適切なセンサによって、自律走行する車両は、周囲に転がっている発射体を求めて敷地上の環境を探索し、特に、収集のために発射体に接近する。その際に、上位の制御部及び／又は環境監視手段が、敷地上の他の車両及び／又は物体、及び又は敷地の境界への最小距離の維持を監視する。

少なくとも１つの車両の環境監視手段は、本質的に、車両と物体または他の車両との衝突を防止することを目的とした安全装置である。特に、環境監視手段が、距離センサなどを有していると有利である。これにより、衝突も見張るインテリジェントな車両となり得る。

さらに、アミューズメント乗り物が少なくとも１つのターゲット要素を含んでいると有利になり得る。少なくとも１つのターゲット要素は、少なくとも１つの発射体の投射又は射撃の任意のターゲットを形成し、例えば、バスケットボールのかご、折り畳み式の板、ゴール、缶タワーである。また、ターゲット要素は可動式であり得る。例えば、少なくとも１つのターゲット要素は、前後に動く、揺動する、前後又は左右に揺れる、及び／又は突然の動きをすることができ、少なくとも１人の乗員に対して難しさを増して挑戦的にすることができる。また、ターゲット要素は、少なくとも１つの発射装置を有し、例えば、対抗反応として少なくとも１つの車両に発砲してもよい。

さらに、命中検出手段が設けられていると有利である。命中検出手段は、少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素への発射体の命中を検出したときに、命中応答を開始することができる。少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素は、命中検出手段を構成することができ、アミューズメント乗り物は、追加的又は補足的に、少なくとも１つの車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素を監視する命中検出手段を有することもできる。

本発明のアミューズメント乗り物は、少なくとも１つ、好ましくは２以上の車両を有し、敷地上で、好ましくは自由に移動し、少なくとも１人の乗員により少なくとも１つの発射体が、格納装置から取り出され、他の車両へ発射される。発射体が他の車両に命中するとすぐに、命中検出手段は発射体の衝撃を検出し、命中反応を引き起こし、この反応は、触覚的、視覚的、及び／又は音響的に感知できる。

本発明によるアミューズメント乗り物の好ましいさらなる展開では、命中検出手段が少なくとも１つの車両の駆動装置に制御コマンドを送ることができる。例えば、命中反応は、少なくとも１つの車両の駆動装置に制御コマンドを送ることにより、それぞれの車両は、それ自身の垂直軸を中心に好ましくは３６０°回転し、加速し、制動し、及び／又はある持続時間の間ロックされる。

アミューズメント乗り物の好ましい実施形態によれば、音響信号、触覚信号及び／又は視覚信号の生成手段が設けられ得る。音響信号及び／又は視覚信号の生成手段は、音響発生器、照明器、振動発生器、アクチュエータ及び／又は霧発生器を有し得る。

さらなる展開として、少なくとも１つの車両は、上位の制御部に接続し得る。少なくとも１つの車両は、例えば、上位の制御部に状態情報を送信し得る。状態情報には、例えば、敷地上の位置、命中数、命中位置、命中のエネルギーなどが含まれ得る。上位の制御部との通信は双方向で可能であり、上位の制御部は、例えば、衝突を防止するために、又は、ゲームの終了時に車両の出発点への自動的な復帰を開始するために、車両のそれぞれの駆動装置に制御コマンドを送信することができる。また、上位の制御部は、少なくとも２つの車両間、壁又はターゲット要素までの最小距離を監視し、維持することができる。例えば、上位の制御部によって、少なくとも１つの車両は、事前に定義された「ジオフェンス」内を移動することができる。そのため、少なくとも１つの車両は、敷地の特定の領域から離れることができない。また、上位の制御部は、少なくとも１つの車両の自律走行制御又は半自律走行制御を担うことができ、及び／又は、少なくとも１つの車両の自律的な移動を監視することができる。

さらに命中検出手段は、命中及び／又は命中位置を検出するための少なくとも１つのセンサを有していると有利である。少なくとも１つのセンサは、例えば、それぞれの車両上の命中位置を決定することができ、それによって、例えば、位置が悪い命中や、周囲に転がっている発射体との衝突は、命中として評価しないことが可能である。また、命中検出手段又は命中検出手段の少なくとも１つのセンサは、命中強度又は命中の衝撃を決定することができ、それによって、例えば、ゲーム結果（得点）の重み付けが行われ得る。

アミューズメント乗り物が少なくとも２つの車両を有していると有利になり得る。

少なくとも１つ、好ましくは少なくとも２つの車両が設けられ、上位の制御部と通信すると有利である。上位の制御部に状態情報が送信されることができ、状態情報には、車両位置、命中検出手段からのデータ、又は車両のパラメータを含めることができる。また、上位の制御部は、少なくとも１つの車両に制御コマンドを送信することができる。例えば、上位の制御部は、駆動装置を一時的又は恒久的に制御することができる。一時的な制御では、例えば、ゲームの終了時、すなわち、「ゲームオーバー」時に、少なくとも１つの車両を自律的に開始位置に戻すことができる。恒久的な制御では、ゲーム中に少なくとも１つの車両を、上述したように、例えば「無軌道車両」として自律的に駆動させることができる。このため、少なくとも１人の乗員は、他の車両及び／又は少なくとも１つのターゲット要素に発射体を当てることに完全に集中することができる。

さらに、車両が水中を走行できると有利である。例えば、敷地に水を張ったり、その下に置かれた貯水槽内に走行面を沈めたりすると有利となり得る。特に暖かい季節には、遊びの要素や楽しさを格段に上げることができる。

走行面は、多孔板状や格子状に構成することができ、昇降装置で昇降させることができる。このようなアミューズメント乗り物は、「ドライ」なアミューズメント乗り物としてだけでなく、「ウェット」な水のアミューズメント乗り物としても自在に使用することができる。車両は、好ましくは、走行面上で恒久的に支持され、トラクションによって駆動できるように構成され得る。一方では、これにより、車両の安全な起立状態と、高速でダイナミックな操縦性、特に機敏性が確保される。他方で、このようなアミューズメント乗り物は、多方面で投入可能である。しかし、少なくとも１つの車両は浮くことができ、ジェット推進、プロペラ推進などの適切な水による推進で移動することもできる。

さらに、少なくとも１つの車両が、駆動装置によって敷地上をキャタピラ駆動で移動されることが好ましい。特にキャタピラ駆動は、従来の操舵軸が１本しかない多軸車では不可能だった、１箇所での垂直軸周りの旋回などの車両動作を可能にする。

さらなる展開によれば、アミューズメント乗り物は、コースを有しうる。コースは閉じており、走行中に車両が移動しなければならないルートを規定することができる。コースは、壁、ジオフェンス、マーキングなどで構成され得る。コースには、人工の又は自然の障害物、演出などを設け、アミューズメント乗り物のエンターテインメント性を高めることができる。少なくとも１つの車両は、コースを繰り返し走行することができ、コースには乗員の乗車のための出入口を有するステーションが設けられてもよい。

さらに、アミューズメント乗り物は、少なくとも１つの車両に運転資源、特にエネルギー及び／又は発射体を準備するように構成された供給手段が設けられ得る。この供給手段は、アミューズメント乗り物の開始位置に配置されていることが好ましい。さらに、供給手段は、車両に電気エネルギーを供給する、すなわち、少なくとも１つの車両の電流貯蔵装置又は電源を充電するか、車両の圧縮空気貯蔵器に圧縮空気を供給することができる。圧縮空気貯蔵器は、発射体の発射のための圧縮空気を準備する。また、供給手段に、各車両の発射体を用意しておくことができる。

アミューズメント乗り物の改良された運転方法、ならびに乗客のための改良されたアミューズメント乗り物が提供され、共同の経験やそれぞれの乗客のスキル（熟練性）を要求し、促進できる。

複数の車両を有するアミューズメント乗り物の斜視図である。 ２つの乗員収容部と格納装置を備えた図１による車両の拡大図であり、乗員は格納装置から発射物を取り出すことができる。 図１のアミューズメント乗り物および図２による車両の模式的かつ高度に簡略化して示す図である。 走行コースを有するアミューズメント乗り物の第２の実施形態を模式的かつ高度に簡略化して示す図である。

以下では、添付図面を参照して、アミューズメント乗り物の２つの実施形態について詳細に説明する。

以下、図中、同一または機能的に同一の構成要素には同一の参照符号が付されている。なお、個々の図では、わかりやすくするために、同一または機能的に類似した部品にすべて参照番号を付してはいない。

図１は、アミューズメント乗り物１を例示的示す図であり、アミューズメント乗り物１は、敷地１０と、詳細には示されていない駆動装置２２によって地形１０上を移動可能－好ましくは自由に移動可能－な複数の車両２０とを有する。また、アミューズメント乗り物１は、複数の発射体１５をさらに有し得る。

発射体１５は、ボール、ダーツ、および／またはソフトボールとすることができ、好ましくは発泡材料で作られる。さらに、発射体は、浮力を有し、好ましくは、水を吸収することができるように、少なくともシェル領域において吸収性（吸水性）を有し得る。

敷地１０は、走行面１２と、好ましくは走行面１２を囲む壁１４とを有する。壁１４は、車両２０との衝突を緩和するためのクッションをさらに含んでいてもよい。さらに、壁１４は、ネット１６を有していても良い。

アミューズメント乗り物１は、複数の車両２０を有し、好ましくは、車両２０は、少なくとも２つのチーム又はグループに分割され得る。車両２０のそれぞれのチームまたはグループは、例えば車両２０の色によって視覚的に区別することができる。さらに、複数の車両２０のそれぞれが同一の構造であると有利である。

それぞれの車両２０は、前側部と後側部とを有するとともに、乗員５を受け入れる少なくとも１つの乗員収容部２１、前述の駆動装置２２、格納装置２４、車両制御装置２５、発射装置３２、および収集装置２８を備えている。

図２から分かるように、図示の実施形態例に係る車両２０は、１人分の乗員５をそれぞれ収容する２つの乗員収容部２１を有している。２つの乗員収容部２１のうちの１つは、立ち席であってもよく、さらに車両２０の前側領域と後側領域との間の中央部、特に車両制御装置２５に隣接して配置されてもよく、乗員収容部２１から全周囲を良好に見渡して車両２０（の走行）を制御、すなわち駆動装置２２を操作することが可能である。駆動装置２２は、モータ（図示せず）、特に電気モータを有していてもよく、さらに好ましくは、駆動装置によって駆動されるキャタピラ付車台を有する。駆動装置２２は、敷地１０または走行面１２上をトラクションにより各車両２０を移動させるように構成されている。代替的に、駆動装置２２は、車輪付車台を有してもよく、好ましくは、それぞれの車輪が操縦可能および／または駆動可能であり、それによって、車両２０は、特に高い操縦性を有し得る。

少なくとも１台の車両２０は、発射装置３２を有していても良い。発射装置３２は、少なくとも１つの発射体１５を発射し、自由飛行を実行するために少なくとも１つの発射体１５を任意の方法で加速してもよい。この目的のため、発射装置３２は、バネ手段及び／又は圧縮空気によって発射体１５を加速し、所定の運動エネルギーを発射体１５に付与することができる。発射装置３２のための圧縮空気は、車両内の圧縮空気リザーバ（図示せず）によって提供されてもよい。

発射装置３２は、手動または半自動または全自動で装填することができる。手動の装填では、少なくとも１人の乗員５が、格納装置２４からそれぞれの発射体１５を取り出し、発射体１５を発射装置３２に挿入する必要がある。半自動の装填では、発射体の発射後に別の発射体の装填をするために、少なくとも１人の乗員５が少なくとも１つの機構を作動させなければならない。完全自動の装填は、発射体１５が格納装置２４にある限り、１回発射するごとに実行される。すなわち、発射体１５は、乗員５の関与なしに発射体３２に再装填される。

発射装置３２は、車両２０上で向きが固定されて配置されてもよいし、少なくとも１つの乗員収容部２１から手動で向きが変更可能であってもよい。また、発射装置３２は、少なくとも１人の乗員５が調整手段または照準手段によって作動させ得る。図２からさらに分かるように、発射装置３２は、車両２０の前側領域、好ましくは少なくとも１つの乗員収容部２１と共に配置しても良い。この乗員収容部２１は、座席として構成し得る。

それぞれの車両２０への電気エネルギーの供給は、例を挙げると、電圧源として機能する携帯電流貯蔵装置により、または通電グリッドおよび集電装置により行われてもよい。グリッドは、走行面１２内または走行面１２の上方に配置されてもよく、車両２０の集電装置と電気的に接触する。

さらに、図２に示すように、車両２０は、好ましくは、敷地１０から１つ以上の発射体１５を収集して格納装置２４に追加できる収集装置２８を前側領域に有している。収集装置２８は、車両２０が移動している間に、発射体を指定された主移動方向に押出装置または吸引装置に導くスライド（図示せず）を含むことができ、収集装置２８は、収集された発射体１５を格納装置２４に格納、すなわち提供する。スライドは、好ましくは漏斗形またはＶ形とすることができる。

格納装置２４は、バスケットまたは容器のように構成することができる。少なくとも１人の乗員５は、発射体１５を乗客収容部２１から格納装置２４から取り出し、例えばそれらを投下することで、少なくとも２台の車両の他方に供給する。

さらに、命中検出手段２６を設けてもよい。命中検出手段２６は、１つ以上のセンサ２７を有し、車両２０に衝突した発射体１５を検知することができる。好ましくは、命中検出手段２６は、車両２０の異なる位置における発射体１５の命中弾の検出、好ましくは命中位置（当たり位置）も検出する。例えば、センサ２７は、衝突する発射体１５の衝撃を検出することができるようにするために、感圧性であり得る。これにより、命中弾の命中の（当たりの）質について定量的なステートメントを作成できる。

さらに、車両２０は、制御部２３、通信手段２９、信号発生手段４０及び／又は環境監視手段３０を含んでいてもよい。

通信手段２９を介して、車両２０は、図３に示すように、他の車両２０、アミューズメント乗り物１の上位の制御部５０および／またはターゲット要素６０と通信することができ、それによって状態情報を送信することが可能である。例えば、命中検出手段２６からのデータ、位置データ等を送信することができる。また、通信手段２９は、上位の制御部５０からの制御コマンドを受信することも可能である。例えば、上位の制御部５０および／またはそれぞれの車両２０の制御部２３は、制御コマンドを駆動装置２２に送信することができる。

信号発生手段４０は、音響的、触覚的及び／又は視覚的な命中反応を発生させてもよい。信号発生手段４０は、音響発生器、照明手段、霧発生器および／または触感を発生させるための衝撃発生器又は振動発生器を有し得る。信号発生手段４０は、命中検出手段２６によって命中が検出された場合に、命中反応を発生させてもよい。また、命中検出手段２６が駆動装置２２に制御コマンドを送信することも可能である。例えば、衝突時には、車両２０が走行面上で縦軸を中心に回転するように駆動装置２２を制御することができる。

環境監視手段３０は、それぞれの車両２０の環境を監視し、特に他の車両２０、乗員５および／または壁１４との衝突を回避するためのものである。

アミューズメント乗り物１は、複数の乗員５に対して共同体験を提供することができる。乗員５は少なくとも２つのチームまたはグループに分けられ、共同体験、すなわち、共同ゲームの目的は、できるだけ多くの発射体１５を他のグループまたはチームの車両２０に投下して命中させる（当てる）ことである。共同体験、すなわち、共同ゲーム中には、後述するアミューズメント乗り物１を運転する方法が実行される。

アミューズメント乗り物１の動作は間欠的または段階的であり、段階間で運転が中断され、乗員５は、車両２０または乗員収容部２１へ乗車および／または乗員収容部２１から降車することができる。

アミューズメント乗り物１を運転するための方法を実行するために、少なくとも２台の車両２０が敷地上に用意される。指定された開始位置または敷地１０上の任意の位置のいずれかで、乗員５が車両２０に乗り込むことができる。開始位置は、好ましくは、アミューズメント乗り物の入口又は出口に隣接して配置され、好ましくは、少なくとも２つのグループ又はチームの開始位置が、それぞれ、敷地１０の対向する側に配置される。

車両２０の格納装置２４は、当初、空、部分的に充填、または完全に充填のいずれであってもよい。

共同プレー時、すなわち、上記方法の実行の間、車両２０は敷地１０上を移動することができる。車両２０は、敷地１０上で車両制御装置２５を用いて乗員５によって制御されるか、あるいは代替的に、少なくとも２つの車両２０のうちの少なくとも１つが、例えば「無軌道車両」として敷地１０上を自律的に移動することが可能である。

それぞれの少なくとも１人の乗員５は、格納装置２４から発射体１５を取り出し、少なくとも２台の車両２０のそれぞれの他方に供給、すなわち投下（発射）することができる。発射体１５が各車両２０に命中した場合、命中検出手段２６により命中が検知され、命中反応が発生する。

命中反応は、駆動装置２２による所定の車両移動および／または信号発生手段４０によって発生する１つ以上の信号を有し得る。命中反応は命中を知らせるためのものである。

命中検出手段２６は、命中の位置および／または命中の強度、すなわち衝撃を検出してもよく、さらにゲーム結果を決定するために用いてもよく、ゲーム結果は、好ましくは、命中の位置および／または命中の強度に依存する。命中検出手段２６は、車両の通信手段により、アミューズメント乗り物１の上位の制御部５０に命中の検出を送信し、ゲーム結果を好適に図示または表示することが可能である。

敷地１０を走行する間、それぞれの車両２０は、発射体１５を収集し、少なくとも１人の乗員５のために格納装置２４に供給、すなわち、貯蔵することができる。格納装置２４が常に十分に満たされるようにするためには、乗員５は、自身の車両２０で敷地１０を移動し、十分な数の発射体１５を貯蔵する必要がある。発射体１５は、収集装置２８によって敷地１０、すなわち走行面１２から回収され、その際に、収集装置２８は、好ましくは、吸引器または押出器によって発射体１５を拾い集めることができる。

それぞれの車両２０は、車両制御装置２５により、または自律的に、敷地上を操舵または移動され得る。環境監視手段３０は、好ましくは、車両２０の近距離領域を監視し、敷地１０上の障害物、他の車両または乗客などを検出する。環境監視手段３０は、衝突の防止のため車両２０の走行制御に利用することができる。

共同体験は、好ましくは、設定された時間が経過するか、設定されたゲーム結果に達すると終了する。共同体験が終了すると、命中は評価されなくなる。車両２０は、その場に留まるか、自律的に、または乗員５によって、それぞれの搭乗ゾーンに戻される。

アミューズメント乗り物１の（図示しない）更なる発展形としては、車両２０が水中を移動することが挙げられる。例えば、敷地１０や走行面１２に水を張ることができ、走行面１２は多孔板や格子状で、水面下に降ろし、昇降装置で水面上に上昇させることが可能であることが好ましい。

走行面１２が上昇した状態では、各乗員５が乾いた足で各車両２０に乗り降りすることができ、一方、共同プレー時には走行面１２を下降させることが可能である。走行面１２が下降した状態において、車両２０は、浮き上がらないことが好ましい。車両２０の前進はトラクションによるものであり、それによってアミューズメント乗り物１は「乾いた」アミューズメント乗り物としても「水中の」アミューズメント乗り物としても動作させることができる。車両は常に走行面１２にしっかりと位置し、動的かつ直接的に制御または操縦することができる。転覆や転倒、揺れなどの危険はない。

図４は、アミューズメント乗り物１の他の実施形態を示す図である。アミューズメント乗り物１は、敷地１０を有し、敷地１０は、少なくとも１台の車両２０が走行可能なコース１１を有している。

コース１１は、マーキング、対応する壁及び／又はジオフェンスによって形成されてもよく、又は、少なくとも１台の車両２０がコース１１に沿って自律的に走行してもよい。コース１１は、好ましくは閉じた走行路として構成され、これにより、一方では連続的な大量運転を可能にし、他方では複数の車両２０間の衝突の危険性を低減することができる。例えば、ステーション３４の開始位置で走行を開始し、終了してもよく、開始位置に車両２０の供給手段がさらに設けられてもよい。ステーション３４は、来場者の流れを良好に制御するために、好ましくは分離された入口Ｅと出口Ａを有してもよい。

コース１１に沿って１つ以上のターゲット要素６０を配置してもよく、ターゲット要素６０は、例えば、バスケットボールのかご、折り畳み式の板、ゴール、缶タワー、または少なくとも１つの発射体１５で投擲または射撃するのに適したターゲットを形成する任意の他の構成であってもよい。参照符号６０´で示されるターゲット要素６０は、可動式に構成されており、娯楽性及び難易度を高めるために、移動装置によって前後に移動し、揺れ、及び／又は急激な動きを実行することができる。移動は二重矢印で示唆されている。参照符号６０´´で示される別のターゲット要素６０は、コース１１上に配置され、コース１１の方向または通過する車両２０の方向に発射体１５を発射することができる。

ターゲット要素６０は、図３に例示的に示すように、少なくとも１つのターゲット要素６０の対応する命中（当たり）を検出するための命中検出手段２６を含んでいてもよい。発射体１５が少なくとも１つのターゲット要素６０に命中すると、信号発生手段４０によって対応する命中反応が発生し、それによって命中を視覚的、触覚的及び／又は音響的に知覚可能である。ターゲット要素は、このために信号発生手段４０を有し得る。命中検出手段２６は、ターゲット要素６０の命中の客観的な測定、すなわち判定を行うことができ、それぞれの車両２０のゲーム結果を決定することができる。

図３において二重矢印で示唆されているように、車両２０は互いに通信することができ、車両２０は上位の制御部５０と通信することができ、車両２０はターゲット要素６０と通信することができ、及び／又は、ターゲット要素６０は上位の制御部５０と通信することができる。

車両２０は、第１実施形態による車両と同様に構成されることが可能で、駆動装置２２を有し、車両２０が駆動されてコース１１に沿って移動することができる。したがって、車両２０は、自律的に走行する車両２０であっても、車両制御装置２５によって制御されるものであってもよい。車両２０は、好ましくは、２つ又はそれ以上の乗員収容部２１を有する。２つの乗員収容部２１の一方からは車両制御装置２５を操作することができ、他方の乗員収容部２１からは発射体１５を発射することができる。

少なくとも１つの発射体１５は、コース１１に沿って移動しながら、少なくとも１人の乗客５によって投げられるか、及び／又は乗員５の指示によって発射装置３２によって発射されるかのいずれかであってよい。

本実施形態では、複数の異なるゲームモードを実現することができる。例えば、走行の目的は、コース１１に沿った走行中にターゲット要素６０にできるだけ多くの命中を獲得すること、または、所定の命中数でできるだけ早くコース１１を走行し終えること、のいずれであってもよい。

これらのゲームを挑戦的にする１つの要素は、車両２０が予測不可能な動きをすることによってターゲット要素６０を狙うことが難しくなる可能性があることである。これらの車両の動きは、ステアリングまたは操縦による動き、または車両２０によって生成され、少なくとも１人の乗員５にとって予測不可能な追加の動きのいずれかから生じ得る。

５…乗員
１１…コース
１５…発射体
２０…車両
２１…乗員収容部
２２…駆動装置
２３…制御部
２４…格納装置
２５…車両制御装置
２６…命中検出手段
２７…センサ
２８…収集装置
２９…通信手段
３０…環境監視手段
３２…発射装置
３４…ステーション
４０…信号発生手段
５０…制御部
６０…ターゲット要素
Ｅ…入口
Ａ…出口

Claims (19)

1. 少なくとも１つの車両（２０）を用いて敷地（１０）上でアミューズメント乗り物（１）を運営する方法であって、前記少なくとも１つの車両（２０）が、駆動装置（２２）と、少なくとも１人の乗員（５）用の少なくとも１つの乗員収容部（２１）と、発射体（１５）を格納することができる格納装置（２４）とを有し、前記方法は、
   前記駆動装置（２２）によって前記敷地（１０）上で前記少なくとも１つの車両（２０）を移動させるステップと、
   前記少なくとも１人の乗員（５）が前記格納装置（２４）から前記発射体（１５）を少なくとも１つ取り出して投げるか、前記少なくとも１人の乗員（５）の起動により少なくとも１つの前記発射体（１５）を発射装置（３２）により発射するステップと、
   を有し、
   前記少なくとも１つの車両（２０）に命中検出手段（２６）が設けられ、
   前記方法は、
   予め、前記少なくとも１つの車両（２０）に車両ごとに異なるコード、タグ、又は、チップを割り当て、前記少なくとも１つの車両（２０）から発射される前記発射体（１５）を、前記コード、タグ、又は、チップと関連付けるステップと、
   前記命中検出手段（２６）によって発射体（１５）の命中が検出されると前記発射体（１５）の前記コード、タグ、又は、チップを読み出すことにより前記発射体（１５）が前記少なくとも１つの車両（２０）のうちどの車両から投げられたか、又は、発射されたかを特定をするステップと、
   を更に有する方法。
2. 少なくとも１つの前記発射体（１５）の発射は、前記車両（２０）の発射装置（３２）によって行われ、前記発射装置（３２）は、前記少なくとも１人の乗員（５）により作動手段を用いて作動され得ることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記発射装置（３２）は、前記少なくとも１人の乗員（５）により少なくとも１つの乗員収容部（２１）から手動で方向の調整が可能であるか、または前記発射装置（３２）は、前記少なくとも１人の乗員が調整手段を用いて方向の調整が可能であることを特徴とする請求項２に記載の方法。
4. 前記少なくとも１つの車両（２０）は、少なくとも２つの乗員収容部（２１）を有し、前記少なくとも２つの乗員収容部（２１）のうちの第２の乗員収容部から前記車両を車両制御装置（２５）により制御可能であることを特徴とする請求項１乃至請求項３のうち何れか一項に記載の方法。
5. 前記少なくとも２つの乗員収容部（２１）のうち少なくとも１つは、立ち席であることを特徴とする請求項４に記載の方法。
6. 前記少なくとも１つの車両（２０）は、前記発射体（１５）を収集するための収集装置（２８）を備え、前記収集装置は、前記発射体（１５）を前記格納装置（２４）に供給することが可能である請求項１乃至請求項５のうち何れか一項に記載の方法。
7. 前記少なくとも１つの車両（２０）は、前記敷地（１０）上を自律的に移動することを特徴とする請求項１乃至請求項６のうち何れか一項に記載の方法。
8. 前記少なくとも１つの車両（２０）は、コース（１１）に沿って走行可能であることを特徴とする請求項１乃至請求項７のうち何れか一項に記載の方法。
9. 前記少なくとも１つの車両（２０）は、環境監視手段（３０）を有することを特徴とする請求項１乃至請求項８のうち何れか一項に記載の方法。
10. 少なくとも１つのターゲット要素（６０）が設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項９のうち何れか一項に記載の方法。
11. 前記命中検出手段（２６）が前記少なくとも１つの車両（２０）及び／又は少なくとも１つのターゲット要素（６０）への前記発射体（１５）の命中を検出すると、命中反応が生成されることを特徴とする請求項１乃至請求項１０のうち何れか一項に記載の方法。
12. 前記命中反応は、前記駆動装置（２２）による所定の車両運動を有することを特徴とする請求項１１に記載の方法。
13. 前記命中反応は、音声信号及び／又は視覚信号を有していることを特徴とする請求項１１又は請求項１２に記載の方法。
14. 前記命中検出手段（２６）は、命中位置を検出することを特徴とする請求項１１乃至請求項１３のうち何れか一項に記載の方法。
15. 前記命中検出手段（２６）は、ゲーム結果を決定するために使用されることを特徴とする請求項１１乃至請求項１４のうち何れか一項に記載の方法。
16. 前記少なくとも１つの車両（２０）が水中を走行することを特徴とする請求項１乃至請求項１５のうち何れか一項に記載の方法。
17. 前記発射体（１５）は、吸水性を有し、ボール、ソフトボール、ダーツ、発泡性弾丸のうちの少なくとも一種類が使用されることを特徴とする請求項１乃至請求項１６のうち何れか一項に記載の方法。
18. 供給手段が設けられ、前記供給手段は、前記少なくとも１つの車両（２０）に運転資源、特にエネルギー及び／又は発射体（１５）を供給することを特徴とする請求項１乃至請求項１７のうち何れか一項に記載の方法。
19. 請求項１乃至請求項１８のうち何れか一項に記載の方法を実行するためのアミューズメント乗り物（１）であって、前記アミューズメント乗り物（１）は、少なくとも１つの車両（２０）を有し、敷地（１０）上で運営され、
    前記少なくとも１つの車両（２０）は、
    駆動装置（２２）と、
    少なくとも１人の乗員（５）のための少なくとも１つの乗員収容部（２１）と、
    発射体（１５）を格納することが可能な格納装置（２４）と、
    を有し、
    前記少なくとも１人の乗員（５）により少なくとも１つの前記発射体（１５）が前記格納装置（２４）から取り出され、前記少なくとも１人の乗員（５）により投げられるか、又は、前記少なくとも１人の乗員（５）の起動により前記発射装置（３２）によって発射され得ることを特徴とするアミューズメント乗り物（１）。