JP7495229B2 - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、下着のような外観及び肌触りを有するパンツ型吸収性物品に関する。
パンツ型吸収性物品の一種であるパンツ型使い捨ておむつは、典型的には、例えば特許文献1に記載されているように、不織布からなる外装体と、該外装体における着用者の股間部に対応する位置に配された吸収体とを含んで構成されている。外装体は、パンツ形状をなし、おむつの外面を形成する部材であり、おむつの外観や肌触りは外装体に因るところが大きい。特許文献2には、外装体を着色して意匠性を高めたパンツ型使い捨ておむつが記載されている。
多くの使い捨てパンツ型おむつでは、外装体は、相対的に着用者の肌から遠い側に配置された外層シートと、該外層シートの内面(肌対向面)に積層された内層シートとの積層構造を有し、両シート間における着用者の胴周りに対応する部位に胴周り弾性部材が伸縮可能に設けられている。特許文献3には、パンツ型使い捨ておむつの見栄えを向上させる観点から、胴周り弾性部材をできるだけ目立たなくさせる技術が開示されている。具体的には、外層シートと内層シートとの間に中間シートを介在させ、胴周り弾性部材を内層シートと中間シートとの間に配置し、外層シートと中間シートとを横方向に間欠配置された接合部で接合する。また外層シートを、異形断面繊維を含む不織布で構成する。このような構成を有するパンツ型使い捨ておむつによれば、外層シートに縦方向(着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に対応する方向)に延びる襞が形成されて、外層シートと中間シートの光の透過又は散乱の度合に適度なムラができ、外層シート側からの視覚的な遮蔽性が向上するため、おむつの外面側から見て胴周り弾性部材が目立たず、おむつの外観が向上するとされている。
特開2008-200410号公報 特開2016-10519号公報 実用新案登録第3214474号公報
近年、パンツ型吸収性物品には、通常の下着と同様の外観や肌触りが要望されている。例えば特許文献2に記載されているように、パンツ型使い捨ておむつの外装体を通常の白色とは異なる色に着色しても、それだけでは、おむつを外面側から見たときに陰影がなくのっぺりとした印象を与え、下着らしさは得られない。着色した外装体に更に不織布を重ねてもその印象は変えられず、見た目の布生地感に欠け、下着らしい外観は得られない。前記要望に十分に応え得る技術は未だ提供されていない。
本発明の課題は、下着のような外観及び肌触りを有するパンツ型吸収性物品を提供することに関する。
本発明は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に配された外装体とを具備し、前身頃及び後身頃それぞれにおける該外装体の該縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、相対的に着用者の肌から遠い側に配置され、前記横方向に伸縮性を有する伸縮性不織布を含む外層シートと、相対的に着用者の肌から近い側に配置され、該伸縮性不織布とは異なる色の非伸縮性不織布を含む内層シートとの積層構造を有し、前記積層構造において、前記外層シートと前記内層シートとは、前記横方向に間欠配置された複数の接合部にて接合されており、前記パンツ型吸収性物品の自然状態において、前記内層シートが、前記接合部を底部に有し前記縦方向に延びる複数の凹条部と、該凹条部間に位置する中空の凸条部とからなる襞構造を有する、パンツ型吸収性物品である。
本発明によれば、下着のような外観及び肌触りを有するパンツ型吸収性物品が提供される。
図1は、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態での肌対向面側(内層シート側)を模式的に示す展開平面図である。 図3は、図1に示すおむつの模式的な分解斜視図である。 図4は、図1に示すおむつの自然状態での図2のI-I線断面を模式的に示す横断面図である。 図5は、本発明に係る外層シート(伸縮性不織布)の一例を模式的に示す一部破断斜視図である。 図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、本発明に係る外装体の一例の非肌対向面側(外層シート側)を模式的に示す平面図、図6(c)は、図6(a)及び図6(b)に示す外装体の横方向に沿う断面を模式的に示す横断面図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1~図4には、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向Xと該縦方向Xに直交する横方向Yとを有し、尿等の体液を吸収保持する吸収体5と、該吸収体5の非肌対向面側に配された外装体10とを具備する。そして、前身頃F及び後身頃Rそれぞれにおける外装体10の縦方向Xに沿う両側縁部10Sどうしが接合されて、一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部WH及び一対のレッグ開口部LH,LHが形成されている。
図2に示すように、前身頃Fは、おむつ1を縦方向Xに二等分して横方向Yに延びる縦中心線CLxを基準として、着用時に着用者の身体の腹側(前側)を覆う部分であり、後身頃Rは、着用者の身体の背側(後側)を覆う部分である。また本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば外装体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
本実施形態のおむつ1は、図2に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Aと、背側に配される背側部Cと、それらの間に位置して着用者の股間部に配される股下部Bとに区分される。腹側部Aは前身頃Fの一部であり、背側部Cは後身頃Rの一部である。股下部Bは、縦中心線CLxを縦方向Xに跨いでおり、前身頃Fから後身頃Rに存在している。腹側部A及び背側部Cは、何れも縦方向Xにおいてサイドシール部Sと同位置にある部分であり、おむつ1の着用時に着用者の胴周りに配される胴周り部である。股下部Bは、外装体10の縦方向Xに沿う両側縁部にレッグ開口部LH,LH形成用の凹欠部であるレッグ縁部LS,LSが形成された領域である。股下部Bは、おむつ1の着用時に着用者のペニス等の排泄部に対向配置される排泄部対向部を有している。
本実施形態のおむつ1は、吸収体5を含む吸収性本体2を具備し、外装体10は、吸収性本体2の非肌対向面側に配されている。吸収性本体2は、図2に輪郭線で示したように平面視矩形形状を有しており、その長手方向を展開且つ伸長状態におけるおむつ1の縦方向Xに一致させて、外装体10の横方向Yの中央部に配置され、接着剤により外装体10に接合されている。ここでいう「展開且つ伸長状態」とは、おむつ1をサイドシール部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1を各部の弾性部材を伸長させて設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態をいう。
吸収性本体2は、図4に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート3、非肌対向面を形成する液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性の裏面シート4、及び両シート3,4間に介在配置された吸収体5を含んで構成されている。吸収体5は、体液を吸収保持可能な吸収性コア50と、該吸収性コア50の外面を被覆するコアラップシートとを含んで構成されている。吸収性本体2を構成するこれらの部材どうしは、接着剤等の公知の接合手段により一体とされている。表面シート3及び裏面シート4としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート3としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、裏面シート4としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。吸収性コア50は、典型的には、吸水性材料を主体とし、該吸水性材料として、木材パルプ等の繊維材料及び吸水性ポリマーから選択される1種以上を含有する。コアラップシート51は、典型的には、紙、不織布等からなる。
吸収性本体2(表面シート3)の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部には、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の防漏カフ形成用シート60から構成された一対の防漏カフ6,6が設けられている。各防漏カフ6の自由端部には1本又は複数本の糸状の防漏カフ形成用弾性部材61が、縦方向Xに伸長状態で固定されている。防漏カフ6は、弾性部材61が収縮することで、少なくとも股下部Bで着用者の肌側に起立し、これにより体液の横方向Yの外方への流出が防止される。
本実施形態の外装体10は、図2に示すように、前身頃Fの胴周り部である腹側部A、及び後身頃Rの胴周り部である背側部C、腹側部Aと背側部Cとに挟まれた股下部Bに跨って配されている。外装体10の縦方向Xに沿う両側縁部10Sは、股下部Bにおいて内向きの円弧状に湾曲して一対のレッグ縁部LS,LSを形成しており、これにより外装体10は、図2に示す如き平面視において、縦方向Xの中央部が横方向Yの内方に向けて括れた砂時計状の形状を有している。外装体10は、前身頃F(腹側部A)における縦方向Xに沿う両側縁部10S,10Sと後身頃R(背側部C)における縦方向Xに沿う両側縁部10S,10Sとが、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されており、その接合によって、図1に示すように、おむつ1に一対のサイドシール部S,Sが形成され、さらにウエスト開口部WH及び一対のレッグ開口部LH,LHが形成されている。
本実施形態では、腹側部A及び背側部Cそれぞれの縦方向Xの端部すなわちウエスト端部にウエストギャザーが形成されている。前記ウエストギャザーは、外装体10と、外装体10に固定された複数のウエストギャザー形成用弾性部材7とを含んで構成されている。複数の弾性部材7は、それぞれ横方向Yに延在し、縦方向Xに間欠配置されている。前記ウエストギャザーは、外装体10を構成する後述の外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材7を横方向Yに伸長させた状態で固定した後、弾性部材7を伸長状態から解放することで作製されている。弾性部材7の収縮により、おむつ1の全周にわたって実質的に連続した環状の前記ウエストギャザーが形成される。
また本実施形態では、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部を形成するレッグ縁部LSに、レッグギャザーが形成されている。前記レッグギャザーは、外装体10と、外装体10に固定されたレッグギャザー形成用弾性部材8とを含んで構成されている。前記レッグギャザーは、外装体10を構成する後述の外層シート11と内層シート12との間に、弾性部材8を伸長状態で固定した後、弾性部材8を伸長状態から解放することで作製されている。弾性部材8の収縮により、レッグ開口部LHの開口縁部の全周にわたって実質的に連続した環状の前記レッグギャザーが形成される。弾性部材8は1本でも複数本でもよい。なお、外装体10を構成する後述の外層シート11と内層シート12とは別に、レッグギャザー形成用弾性部材8を固定するためのシートが配されていてもよい。
外装体10は、図2及び図4に示すように、外層シート11と内層シート12との積層構造13を有している。おむつ1の着用状態において、外層シート11は、相対的に着用者の肌から遠い側に配置され、内層シート12は、相対的に着用者の肌から近い側に配置される。
本実施形態では、外層シート11は、外装体10の最外層であり、外装体10の非肌対向面を形成するとともに、おむつ1の外面を形成する。また内層シート12は、外装体10の最内層であり、外装体10の肌対向面を形成する。吸収性本体2は、内層シート12の肌対向面に接合されている。
本実施形態では、図3に示すように、内層シート12は1枚の連続したシート(非伸縮性不織布)から構成されている。これに対し、外層シート11は、腹側部A(より具体的には、腹側部Aの一対のサイドシール部S,Sに挟まれた領域)を構成する腹側外層シート110と、背側部C(より具体的には、背側部Cの一対のサイドシール部S,Sに挟まれた領域)を構成する背側外層シート111とを含んで構成されている。すなわち、外層シート11は複数枚のシート110,111(伸縮性不織布)が組み合わされて構成されている。なお、腹側外層シート110及び背側外層シート111は、それぞれ、股下部Bに延出している。
内層シート12は、外装体10の全体に配置されている。両外層シート110,111が配置されている領域は、内層シート12と外層シートとが積層された積層構造13の配置領域である(図2参照)。一方、股下部Bにおける、おむつ1の縦方向Xの中央(縦中心線CLx)から縦方向Xの両外方に所定距離離間した範囲(後述する襞構造非形成部15)には、外層シート11は配置されておらず、外装体10の構成部材としては内層シート12のみが配置されている。外装体において内層シート12のみが配置されている部分では、内層シート12がおむつ1の外面を形成する。
本実施形態では、腹側外層シート110及び背側外層シート111は、それぞれ、図2及び図3に示すように、内層シート12の縦方向Xの端部から外方に延出する延出部11Eを有している。延出部11Eは、内層シート12側に折り返され、吸収性本体2の縦方向Xの端部を被覆している。内層シート12側に折り返された延出部11Eは、該延出部11Eに対向する他の部材(内層シート12、吸収性本体2、防漏カフ形成用シート60)に接着剤によって接合されている。なお、以下の外層シート11の説明は、特に断らない限り、腹側外層シート110及び背側外層シート111に適用される。
外層シート11は、横方向Yに伸縮性を有する伸縮性不織布を含む。外層シート11は、横方向Yに伸縮性を有することを前提として、伸縮性不織布以外のシートを含んで構成されていてもよい。典型的には、外層シート11は、伸縮性不織布からなり、腹側外層シート110及び背側外層シート111は伸縮性不織布である。なお、以下の外層シート11の説明は、特に断らない限り、外層シート11を構成する伸縮性不織布に適用される。
横方向Yに伸縮性を有する外層シート11は、横方向Yの最大伸度が50%以上であり、該シート11を横方向Yに伸度100%まで伸長させた後、収縮させたときの伸長回復率(すなわち100%伸長時の伸長回復率)が、少なくとも70%以上であることが好ましい。
外層シート11は、横方向Yにおいて縦方向Xよりも最大伸度が高く且つ伸長回復率が高い。より具体的には、外層シート11は、横方向Yにおいては、好ましくは最大伸度50%以上且つ伸長回復率70%以上であり、伸長後に収縮するが、縦方向Xにおいては、伸長後に収縮しない。シートの伸長回復率は、以下の測定方法により測定される。
<伸長回復率の測定方法>
測定対象のシートから長さ50mm、幅25mmのサンプル片を用意する。引張試験機(株式会社オリエンテックの「テンシロン」RTC-1150A)のチャック間(チャック間隔K0)にサンプル片を非伸長且つ弛みのない状態で固定し、引張速度300mm/minでチャック間を拡げることでサンプル片を引っ張り、サンプル片の100%伸長時の長さK2(=K0×2)まで伸長させた後、引張速度と同速度でチャック間を狭めていき、引張応力が0になった時点でのサンプル片の長さを伸長回復後の長さK1とする。次式により、測定対象のシートの100%伸長時の伸長回復率を算出する。
100%伸長時の伸長回復率(%)=〔(K2-K1)/(K2-K0)〕×100
外層シート11を構成する伸縮性不織布としては、例えば(1)弾性繊維層の両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性不織布、(2)ネット状の弾性シートの両面又は片面に伸長可能な繊維層が一体化されている伸縮性不織布、(3)弾性フィルムからなる弾性シートの両面又は片面に伸張可能な繊維層が一体化されている伸縮性不織布、(4)互いに交差せずに一方向に延びるように配列した多数の弾性フィラメントが、実質的に非伸長状態で、それらの全長にわたり、伸長可能な繊維層に接合されてなる伸縮性不織布等を好ましく用いることができる。
ここでいう「伸長可能な繊維層」には、弾性を有する材料と一体化する前から伸長可能である繊維層の他に、弾性を有する材料との一体化後に機械加工等により伸長可能とされた繊維層が含まれる。
弾性繊維層と伸長可能な繊維層との一体化の方法としては、例えば、これらを積層して水流交絡又はエアスルー等により繊維を交絡させる方法、ヒートエンボス、接着剤、超音波等によって接合させる方法が挙げられる。
図5には、外層シート11の好ましい一例である外層シート11Aが示されている。外層シート11Aは、前記(4)の伸縮性不織布に相当するものである。外層シート11Aは、非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層どうしの間に糸状の弾性フィラメントが挟まれた構成を有している。すなわち外層シート11Aは、該繊維層としての2枚の繊維シート16,17と、両シート16,17間に介在配置された該弾性フィラメントとしての弾性部材18とを含んで構成されている。斯かる構成を有する伸縮性不織布は、例えば、特開2009-61743号公報に記載の方法に従って製造することができる。
外層シート11Aを構成する2枚のシート16,17は、何れも伸長可能なものである。シート16,17は、弾性部材18の延びる方向(横方向Y)と同方向に伸長可能になっている。伸長可能とは、(イ)シート16,17の構成繊維自体が伸長する場合と、(ロ)構成繊維自体は伸長しなくても、交点において結合していた繊維どうしが離れたり、繊維どうしの結合等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、シート16,17全体として伸長する場合とを包含する。
弾性部材18は、弾性樹脂が溶融又は軟化した状態で延伸されて形成された弾性フィラメントである。複数の弾性部材18は、それぞれ、外層シート11A(外装体10)の横方向Yの全長に連続して配されている。複数の弾性部材18は、互いに交差せずに一方向(横方向Y)に延びるように配列している。弾性部材18は、実質的に非伸長状態で2枚のシート16,17に接合されている。弾性部材18と繊維シート16,17との接合は、両シート16,17の構成繊維(非弾性繊維)が弾性部材18中に埋没した状態で該弾性部材18に融着することによりなされたものであり、ホットメルト型接着剤等の接着剤を用いてなされたものではない。したがって、繊維シート16,17(非弾性繊維を主体とする伸長可能な繊維層)とこれに接合されている弾性部材18との間には接着剤が存在しない。
外層シート11Aは、弾性部材18の延びる方向(横方向Y)と同方向に伸縮可能である。外層シート11Aの伸縮性は、弾性部材18の弾性に起因して発現する。外層シート11を弾性部材18の延びる方向と同方向に引き伸ばすと、弾性部材18及び繊維シート16,17が伸長する。そして外層シート11Aの引き伸ばしを解除すると、弾性部材18が収縮し、その収縮に連れて繊維シート16,17が引き伸ばし前の状態に復帰する。また、外層シート11Aにおいては、その製造時に繊維シート16と繊維シート17との繊維の結合を一部壊すことで、伸びしろが設けてられているため、外層シート11Aを、弾性部材18の延びる方向(横方向Y)と同方向に引き伸ばしたときには、該シート11Aが横方向Yに縮む、いわゆる幅縮みをほとんど起こさずに伸長する。
外層シート11Aを構成する2枚の繊維シート16,17は、それぞれ、短繊維の不織布であり得る。不織布としては、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等が挙げられる。両シート16,17は、互いに同種でもよく、異種でもよい。ここで言う、「同種のシート」とは、シートの製造プロセス、シートの構成繊維の種類、構成繊維の繊維径や長さ、シートの厚みや坪量等がすべて同じであるシートどうしを意味する。これらのうちの少なくとも1つが異なる場合には、「異種のシート」である。
弾性部材18(弾性フィラメント)は、例えば熱可塑性エラストマーやゴム等を原料とするものである。特に熱可塑性エラストマーを原料として用いると、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのようにして得られた弾性フィラメントは熱融着させやすいので、外層シート11Aに好適である。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SBS(スチレン-ブタジエン-スチレン)、SIS(スチレン-イソプレン-スチレン)、SEBS(スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン)、SEPS(スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー(エチレン系のα-オレフィンエラストマー、エチレン・ブテン・オクテン等を共重合したプロピレン系エラストマー)、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの樹脂からなる芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維を用いることもできる。
外層シート11の坪量(外層シート11が、前述の外層シート11Aの如き積層構造である場合は該積層構造の坪量)は特に制限されないが、好ましくは20g/m以上、より好ましくは30g/m以上、そして、好ましくは60g/m以下、より好ましくは55g/m以下である。
内層シート12は非伸縮性不織布を含む。内層シート12は、非伸縮性であることを前提として、非伸縮性不織布以外のシートを含んで構成されていてもよい。内層シート12は、典型的には、非伸縮性不織布からなる。なお、以下の内層シート12の説明は、特に断らない限り、内層シート12を構成する非伸縮性不織布に適用される。
非伸縮性である内層シート12は、前記<伸長回復率の測定方法>により測定した伸長回復率が20%以下であるか、又は100%伸長する前に破断することが好ましい。
内層シート12としては、各種製法による不織布を用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられる。内層シート12は単層構造でもよく、2枚以上のシート(不織布)が積層された積層構造でもよく、典型的には、単層構造である。
内層シート12の構成繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。内層シート12の構成繊維は、短繊維でも長繊維でもよく、親水性でも撥水性でもよい。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
内層シート12は、外層シート11とは異なる色を有している。外層シート11は、着色されていてもよいが、典型的には無着色であり、外層シート11が本来有する地色を有している。外層シート11の地色は特に制限されないが、通常は白色である。外層シート11のみならず、内層シート12を除く、おむつ1の他の構成部材も、典型的には無着色であり、通常それらの地色である白色を有している。内層シート12の色は、外層シート11の色と目視で区別し得る色であればよく、任意の色を選択し得る。例えば、外層シート11が白色の場合、内層シート12は、赤色、青色、黄色、ピンク色であり得る。
外層シート11と内層シート12との色の違い、すなわち色差は、JIS Z 8729に規定する「L*a*b*表色系」におけるΔE*で表すことができる。ΔE*は下記式(1)で算出される。
ΔE*=[(ΔL*)+(Δa*)+(Δb*)1/2・・・(1)
L*a*b*表色系において、L*は明るさを、a*及びb*はそれぞれ色の方向を示しており、a*は略赤方向、-a*は略緑方向、b*は略黄色方向、-b*は略青方向を示している。前記式(1)中のΔL*、Δa*、Δb*は、それぞれ、2色間のL*値、a*値、b*値の差である。ΔE*を算出するための各値は、市販の色差計(例えば、日本電色工業株式会社製の簡易型分光色差計NF333(商品名))を用いて得ることができる。
外層シート11(伸縮性不織布)と内層シート12(非伸縮性不織布)との間に、人が視覚で十分に認識し得る程度の色差を付与する観点から、外層シート11(伸縮性不織布)と内層シート12(非伸縮性不織布)との色差は、ΔE*として、好ましくは10以上、より好ましくは15以上である。両シート11,12のΔE*がこのような範囲にあることで、後述する内層シート12の襞構造20による作用効果(視覚的効果)と相俟って、おむつ1の下着らしさがより一層向上し得る。
内層シート12は、無着色(例えば白色)のシート(非伸縮性不織布)を印刷等の公知の染色方法によって着色したものであってもよいが、原着のシートが好ましい。すなわち、内層シート12の構成繊維は原着繊維が好ましい。原着繊維は、繊維製造段階で着色された繊維であり、例えば、樹脂の製造から繊維化に至る段階で製造中間物に顔料等の色素を添加する、着色工程を経て製造される。内層シート12が原着繊維から構成されていると、無着色のシートを着色した場合に比べて、耐摩擦堅牢性に優れ色移りし難く、柔軟性、風合い等にも優れ、おむつ1の下着らしさがより一層向上し得る。
内層シート12の坪量(内層シート12が積層構造である場合は該積層構造の坪量)は特に制限されないが、好ましくは13g/m以上、より好ましくは15g/m以上、そして、好ましくは30g/m以下、より好ましくは25g/m以下である。
図4に示すように、積層構造13において、外層シート11と内層シート12とは、外層シート11が横方向Yに伸長された状態で、横方向Y(すなわち外層シート11の伸縮方向)に間欠配置された複数の接合部14にて接合されており、おむつ1の自然状態(おむつ1に外力がかかっていない状態)において、内層シート12が、接合部14を底部に有し縦方向Xに延びる複数の凹条部21と、該凹条部21間に位置する中空の凸条部22とからなる襞構造20を有する。襞構造20は、外層シート11の肌対向面11aに形成され、おむつ1の外面を形成する外層シート11の非肌対向面11b(外装体10の非肌対向面)には形成されない。また襞構造20は通常、おむつ1の自然状態のみならず着用状態でも形成される。
接合部14は、横方向Yにおいては間欠配置されるが、縦方向Xにおいては、図6(a)に示すように連続に配置されてもよく、図6(b)に示すように間欠配置されてもよい。図6(a)に示す接合部14Aは、平面視において縦方向Xに延びる連続直線状をなしている。図6(b)に示す接合部14Bは、平面視において円形状をなし、複数の接合部14Bが縦方向Xに間欠配置されている。図6(b)に示すように、複数の接合部14Bが縦方向Xに間欠配置される場合、各接合部14Bの平面視形状は特に制限されず、図示の如き円形状の他に、例えば、楕円形状、三角形形状、四角形形状等であり得る。
積層構造13は、典型的には、非伸縮性の内層シート12に対して、横方向Yに伸縮性を有する外層シート11を横方向Yに伸長させた状態で接合部14にて接合した後、外層シート11を伸長状態から解放して自然状態とすることによって作製される。こうして作製された積層構造13においては、複数の凹条部21が、接合部14を通って縦方向Xに延びるように形成されるとともに、横方向Yに隣り合う2つの凹条部21,21間に、凸条部22が縦方向Xに延びるように形成される。凸条部22は、内層シート12における接合部14の非形成部に位置する部分が、外層シート11とは反対側に突出した部分であり、凸条部22における外層シート11と内層シート12との間には中空部22Aが形成される。積層構造13の自然状態においては、横断面視において、内層シート12は、縦方向Xに延びる凹条部21(溝部)と凸条部22(畝部)とを有するように変形するのに対し、外層シート11は変形せず実質的に平坦である。
自然状態又は着用状態のおむつ1においては、前述したとおり図4に示す如くに、外装体10における積層構造13の配置部分の肌対向面側(内層シート12側)に襞構造20が形成されるところ、斯かる状態のおむつ1を外面側(外装体10の非肌対向面側、外層シート11側)から目視観察した場合、凹条部21は、外層シート11との接触部を頂部とする山部、凸条部22は、外層シート11から離間した位置に底部を有する谷部であり、また、斯かる観察時には外層シート11側から光が入射するので、相対的に外層シート11から遠い凸条部22(谷部)に、相対的に外層シート11から近い、凹条部21(山部)の頂部と凸条部22(谷部)の底部とを結ぶ傾斜部の影ができ、この影の影響により、内層シート12における凸条部22(谷部)の色調が周辺部に比べて暗いものとなる。実際には、内層シート12の非肌対向面(外面)側に外層シート11が重なっているので、おむつ1を外面側から観察した場合、この色調の暗い凸条部22(谷部)は外層シート11越しに視認される。すなわち、おむつ1の外面を目視観察した場合、外装体10に、色相(色見)は同じであるが色調(カラートーン)が互いに異なる領域が視認される。斯かる領域では、縦方向Xに延在する相対的に色調(カラートーン)が明るい部分(凹条部21に対応する部分)と、縦方向Xに延在する相対的に色調が暗い部分(凸条部22に対応する部分)とが、横方向Yに交互に配置されている。おむつ1においてはこのように、襞構造20を形成する内層シート12の外面側に実質的に平坦な外層シート11が重ねられ、外層シート11越しに襞構造20を観察するように構成されているため、外層シート11を介さずに襞構造20を直接観察する場合に比べて、襞構造20はほぼ視認できずそれよりも凹条部21に対応する部分における陰影が際立ち、その結果、外装体10に陰影が規則的に形成された状態を視認することができる。この外装体10における規則的な陰影は、これを見る者に、あたかも織物、編物等の布生地で見られる規則的な構造によりできた陰影のように知覚されるため、おむつ1の全体としての下着らしさが向上する。一方、おむつ1の内面側(外装体10の肌対向面側)においては、襞構造20が露出し、該襞構造20を構成する凸条部22は、中空部22Aを有することで外装体10の厚み方向において柔らかい肌触りとなるため、触感においても下着らしさが向上する。したがって前述の構成を有するおむつ1は、下着のような外観及び肌触りを有する。
前述したとおり、接合部14は、縦方向Xにおいて連続に配置されてもよく、間欠配置されてもよいが、規則正しい襞構造20を確実に形成するとともに、下着のような外観及び肌触りが一層確実に得られるようにする観点から、間欠配置が好ましい。すなわち外層シート11と内層シート12とは、横方向Yに間欠配置されるとともに、更に、縦方向Xに間欠配置された複数の接合部14にて接合されていることが好ましい。
横方向Yにおける、隣接する接合部14どうしの間隔(凸条部22の横方向Yの長さ)14Y(図6参照)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上、そして、好ましくは5mm以下、より好ましくは4.5mm以下である。
接合部14が縦方向Xに間欠配置された場合において、縦方向Xにおける、隣接する接合部14どうしの間隔14X(図6(b)参照)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは1.5mm以上、そして、好ましくは6mm以下、より好ましくは5.5mm以下である。
接合部14における外層シート11と内層シート12との接合形態は特に制限されず、例えば、両シート11,12の構成繊維の溶融による融着、接着剤による接着が挙げられ、融着と接着の双方によって接合されていてもよい。接合部14が、両シート11,12の構成繊維が溶融した部分(融着部)を含むものである、すなわち、接合部14の少なくとも一部が融着されていると、その融着部では繊維の形態が失われて両シート11,12がフィルム化し薄膜を形成している。例えば接合部14では、フィルム化し薄膜化した外層シート11越しにフィルム化した内層シート12を視認しており、凹条部21に対応して形成される規則的な陰影による視覚的効果と相俟って、おむつ1の全体としての下着らしさが一層向上し得る。したがって、接合部14は、両シート11,12の構成繊維が溶融した融着部を含むことが好ましい。このような融着部を含む接合部14は、両シート11,12の構成繊維の溶融を伴う公知の圧搾加工、例えば、熱を伴うエンボス加工、超音波シール等によって形成することができる。
本実施形態では、図2に示すように、外装体10は、外層シート11が配置されずに内層シート12が配置された襞構造非形成部15を有している。そして、積層構造13が、一対のサイドシール部S,Sに挟まれた領域、すなわち着用者の胴周りに対応する胴周り部に配置され、襞構造非形成部15が、おむつ1の縦方向Xの中央(縦中心線CLx)を縦方向Xに跨ぐように配置されている。襞構造非形成部15は、外層シート11を含まないため、積層構造13で形成される襞構造20が形成されない。したがって本実施形態では、自然状態又は着用状態のおむつ1を外面側から目視観察した場合に、一対のサイドシール部S,Sに挟まれた領域(胴周り部)を含む、積層構造13の配置領域は、前述した襞構造20による視覚的効果により、外装体10に陰影が規則的に形成された外観を呈するのに対し、股下部Bの縦方向Xの中央部(前記排泄部対向部)を含む、襞構造非形成部15の配置領域では、襞構造20による視覚的効果が奏されず、積層構造13の配置領域とは異なる外観を呈し、具体的には、ショーツ等の下着のクロッチ部の如き外観を呈する。このように、おむつ1の腹側及び背側の胴周り部と、該胴周り部以外の部分(前記排泄部対向部及びその近傍)とで、襞構造20の形成の有無による外観の違いが存在する。布地に近い外観を有する胴周り部と、ショーツ等の下着のクロッチ部に近い外観を有する股間部が組み合わされることで、おむつ1の全体としての下着らしさが一層向上し得る。
前述した襞構造非形成部15による作用効果を一層確実に奏させるようにする観点から、襞構造非形成部15は、図2に示す如きおむつ1の展開且つ伸長状態において、腹側部Aのサイドシール部Sの下端Sbから縦中心線CLx側に、おむつ1の展開且つ伸長状態での縦方向Xの全長の好ましくは10%、より好ましくは13%に相当する距離離間した位置を通って横方向Yに延びる第1の仮想直線(図示せず)と、背側部Cのサイドシール部Sの下端Sbから縦中心線CLx側に、おむつ1の展開且つ伸長状態での縦方向Xの全長の好ましくは13%、より好ましくは16%に相当する距離離間した位置を通って横方向Yに延びる第2の仮想直線(図示せず)とに挟まれた領域に配置されることが好ましい。
本実施形態では、図1に示すように、前身頃Fの目視による正面視において、後身頃Rにおけるレッグ開口部LHの開口縁部の肌対向面が視認可能であり、該肌対向面を形成する内層シート12が視認可能である。斯かる構成により、おむつ1の前後の識別が容易になるため、おむつ1を着用する際の操作が一層容易になる。斯かる構成は、前身頃Fと後身頃Rとで、レッグ開口部LHの開口周縁部を形成する外装体10のレッグ縁部LSの形状を異ならせることで得られ、より具体的には例えば、後身頃Rにおける一対開口縁部のレッグ縁部LS,LSを、前身頃Fにおける一対のレッグ縁部LS,LSよりも横方向Yの外方に延出させることで得られる。
本発明は、種々の形態の吸収性物品に適用することができる。ここでいう「吸収性物品」には、人体から排出される体液(尿、軟便、経血、汗等)の吸収に用いられる物品が広く包含され、前述した使い捨ておむつの他に、例えば、生理用ナプキン、生理用ショーツ等が包含される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、前記実施形態では、外層シート11は複数枚のシートが組み合わされて構成されていたが、内層シート12と同様に1枚の連続したシートから構成されていてもよい。その場合、外装体10の全体が、外層シート11と内層シート12との積層構造13である。
また、前記実施形態では、外層シート11(腹側外層シート110、背側外層シート111)は、内層シート12の縦方向端部から外方に延出する延出部11Eを有していたが、延出部11Eは無くてもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示すおむつ1と基本構成が同様のパンツ型使い捨ておむつを作製した。具体的には、市販のパンツ型使い捨ておむつ(花王株式会社製、商品名「まるで下着ローライズ」)を用意し、用意したおむつの外装体を、別の外装体に変更したものを実施例1とした。
実施例1のおむつにおける外層シート11は、腹側部Aに配置される腹側外層シート110と、背側部Cに配置される背側外層シート111とからなり、股下部Bにおける、おむつ1の縦方向Xの中央から縦方向Xの両外方に所定距離離間した範囲は、外層シート11は配置されずに内層シート12が配置された領域、すなわち襞構造非形成部15とした。両外層シート110,111として、図5に示す外層シート11Aと同様の構成の伸縮性不織布を用いた。具体的には、繊維シート16,17として、白色のスパンボンド不織布を用い、弾性部材18の原料としてスチレン-エチレン-プロピレン-エチレンブロック共重合体(SEPS)を用いた。外層シート11(両外層シート110,111)の坪量は45g/mであった。また内層シート12として、坪量18g/mで原着のピンク色のスパンボンド不織布(非伸縮性不織布)を用いた。外層シート11(両外層シート110,111)と内層シート12との接合部14は、図6(b)に示すように、縦方向X及び横方向Yの双方において間欠配置とした。
〔実施例2〕
外装体10に襞構造非形成部15を配置せず、外装体10の全体を外層シート11と内層シート12との積層構造13とした以外は、実施例1と同様の構成のパンツ型使い捨ておむつを作製し、実施例2とした。実施例2で用いた外層シート11は、平面視形状及び大きさ以外は、実施例1で用いた腹側外層シート110及び背側外層シート111と同じであり、すなわち、2枚の白色のスパンボンド不織布の間にSEPSを原料とする弾性フィラメントが介在配置された構成を有し、坪量45g/mであった。
〔実施例3〕
外装体10における接合部14のパターンを、図6(a)に示すように、縦方向Xに延びる直線状の接合部14が横方向Yに間欠配置されたパターン(縦ストライプパターン)とした以外は、実施例1と同様の構成のパンツ型使い捨ておむつを作製し、実施例3とした。
〔比較例1〕
外層シート11として、坪量18g/mの白色のスパンボンド不織布(非伸縮性不織布)を用いた以外は、実施例2と同様の構成のパンツ型使い捨ておむつを作製し、比較例1とした。
〔比較例2〕
外装体10における接合部14のパターンを、横方向Yに延びる直線状の接合部14が縦方向Xに間欠配置されたパターン(横ストライプパターン)とした以外は、実施例2と同様の構成のパンツ型使い捨ておむつを作製し、比較例2とした。
〔比較例3〕
外装体10における接合部14のパターンを、接合部14が外装体10の全域に配置されたパターン(すなわち、外装体10を構成する外層シート11及び内層シート12それぞれの他方との対向面の全面が接合部14に覆われた、全面接合パターン)とした以外は、実施例2と同様の構成のパンツ型使い捨ておむつを作製し、比較例3とした。
実施例及び比較例のパンツ型使い捨ておむつについて、下記方法により、外装体の布生地らしさ、並びにおむつの外観及び肌触りをそれぞれ評価した。その結果を下記表1に示す。
<外装体の布生地らしさの評価方法>
3名の専門パネラーに評価対象の外装体を外部から目視で観察してもらい、下記評価基準で採点してもらった。下記表1には、3名の採点結果の平均点を掲載した。
(評価基準)
5点:良い
4点:やや良い
3点:基準と同等
2点:あまり良くない
1点:良くない
<おむつの外観の評価方法>
3名の専門パネラーに評価対象のおむつを外部から目視で観察してもらい、前記評価基準で採点してもらった。下記表1には、3名の採点結果の平均点を掲載した。
<おむつの肌触りの評価方法>
3名の専門パネラーに評価対象のおむつを手指で触ってもらい、前記評価基準で採点してもらった。下記表1には、3名の採点結果の平均点を掲載した。
1 パンツ型使い捨ておむつ(パンツ型吸収性物品)
X 縦方向
Y 横方向
F 前身頃
R 後身頃
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
S サイドシール部
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
10 外装体
11,11A 外層シート
110 腹側外層シート
111 背側外層シート
11E 外層シートの延出部
12 内層シート
13 積層構造
14,14A,14B 接合部
15 襞構造非形成部
16,17 繊維シート
18 弾性部材(弾性フィラメント)
20 襞構造
21 凹条部
22 凸条部
22A 凸条部の中空部

Claims (5)

  1. 着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、体液を吸収保持する吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に配された外装体とを具備し、前身頃及び後身頃それぞれにおける該外装体の該縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、相対的に着用者の肌から遠い側に配置され、前記横方向に伸縮性を有する伸縮性不織布を含む外層シートと、相対的に着用者の肌から近い側に配置され、該伸縮性不織布とは異なる色の非伸縮性不織布を含む内層シートとの積層構造を有し、
    前記積層構造において、前記外層シートと前記内層シートとは、前記横方向に間欠配置された複数の接合部にて接合されており、
    前記接合部は、前記外層シート及び前記内層シートの構成繊維が溶融した部分を含み、 前記溶融した部分においては、前記外層シート及び前記内層シートがフィルム化しており、
    前記外層シートと前記内層シートとの色差ΔE*が10以上であり、
    前記パンツ型吸収性物品の自然状態において、前記内層シートが、前記接合部を底部に有し前記縦方向に延びる複数の凹条部と、該凹条部間に位置する中空の凸条部とからなる襞構造を有する、パンツ型吸収性物品。
  2. 前記内層シートの構成繊維が原着繊維である、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記外層シートと前記内層シートとは更に、前記縦方向に間欠配置された複数の接合部にて接合されている、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記外装体は、前記外層シートが配置されずに前記内層シートが配置された襞構造非形成部を有し、
    前記積層構造が、前記一対のサイドシール部に挟まれた領域に配置され、前記襞構造非形成部が、前記パンツ型吸収性物品の前記縦方向の中央を該縦方向に跨ぐように配置されている、請求項1~3の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記前身頃の目視による正面視において、前記後身頃における前記レッグ開口部の開口縁部の肌対向面が視認可能である、請求項1~4の何れか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
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