JP7492870B2 - キャスター - Google Patents

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Description

本発明は、キャスターに関する。
一般的に、例えばスーツケースやオフィス用チェアなどの被移動体には、キャスターが設けられる。近年では、このような被移動体において、キャスターの静粛性を確保するために、当該キャスターの衝撃吸収性を向上させることが求められている。そこで、例えば、特許文献1および特許文献2では、衝撃吸収性を向上させるためのキャスターの部品として、弾性部材が採用される。
特開平11-59110号公報 特開2010-149653号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載されたキャスターにおいては、所望の衝撃吸収性を確保するために被移動体の高さ方向における弾性部材の寸法をある程度大きくする必要がある。当該寸法を大きくすると、キャスターが搭載された被移動体全体の高さ方向の寸法が大きくなってしまうことから、例えば飛行機などに当該被移動体を持ち込む際に、持ち込み制限を超えてしまうなどの不都合が生じる場合がある。
以上のような事情に鑑み、本発明は、キャスターの衝撃吸収性が確保され、当該キャスターが搭載された被移動体の高さ方向のサイズが抑えられることを解決課題の一つとする。
本発明のひとつの態様に係るキャスターは、被移動体に取り付けられるキャスターであって、前記被移動体に第1回転軸を中心として回転可能に取り付けられる台座部と、前記台座部に支持される一端と、前記第1回転軸に直交する方向に平行な第2回転軸を中心として車輪を回転可能に支持する他端とを有し、前記第1回転軸に対して前記第2回転軸を中心として傾斜する方向に延在する第1連結部材と、前記台座部から前記第1連結部材の他端側に延在し、前記第1連結部材に対向する第2連結部材と、前記第1連結部材の他端と、前記第2連結部材のうち当該他端側に位置する一端と、に連結される弾性部材とを具備する。
本発明のひとつの態様に係るキャスターは、被移動体に取り付けられるキャスターであって、前記被移動体に第1回転軸を中心として回転可能に取り付けられる台座部と、前記台座部に支持される一端と、前記第1回転軸に直交する方向に平行な第2回転軸を中心として車輪を回転可能に支持する他端とを有し、前記第1回転軸に対して前記第2回転軸を中心として傾斜する方向に延在する第1連結部材と、前記台座部から前記第1連結部材の他端側に延在する第2連結部材と、前記第1連結部材の他端に連結され、前記第2連結部材のうち当該他端側に位置する一端に弾性部材を介して連結される第3連結部材と、を具備する。
本発明によれば、キャスターの衝撃吸収性が確保され、当該キャスターが搭載された被移動体の高さ方向のサイズが抑えられる。
第1実施形態に係るキャスターの正面図である。 第1実施形態に係るキャスターの側面図である。 片側の車輪の図示が省略された、第1実施形態に係るキャスターの側面図である。 第1実施形態に係るキャスターの背面図である。 図3に記載のキャスターの斜視図である。 第1実施形態に係るキャスターの動作を示す図である。 第1実施形態に係るキャスターの動作を示す図である。 第1実施形態に係るキャスターの動作を示す図である。 従来のキャスターの構成例を示す模式図である。 従来のキャスターの構成例を示す図である。 第1実施形態に係るキャスターと従来のキャスターの段差量と下方向力の関係を示すグラフである。 第2実施形態に係るキャスターの正面図である。 第2実施形態に係るキャスターの側面図である。 片側の車輪の図示が省略された、第2実施形態のキャスターの側面図である。 第2実施形態に係るキャスターの背面図である。 車輪に荷重が加えられる前の上記キャスターを示す図である。 車輪に荷重が加えられている状態の上記キャスターを示す図である。 第2実施形態に係るキャスターと従来のキャスターの段差量と下方向力の関係を示すグラフである。
A:第1実施形態
図1~図5は、第1実施形態に係るキャスター100の構成例を示す図である。図1,図2,図4は、それぞれ、キャスター100の正面図、キャスター100の側面図、キャスター100の背面図である。また、図3は片側の車輪50の図示が省略されたキャスター100の側面図であり、図5は図3の斜視図である。
キャスター100は、被移動体(図示略)の底部に取り付けられ、台座部10と、第1連結部材20と、第2連結部材30と、弾性部材40とを有する。「被移動体」とは、例えばスーツケースなどの筐体であり、キャスター100を介してユーザにより移動させられる物品である。台座部10、第1連結部材20および第2連結部材30は、典型的にはプラスチックなどの合成樹脂から構成されるが、他の材料から構成されてもよい。
台座部10は、本体部11と、一対の突出部12とを有する。本体部11は、円盤状の構造体であり、被移動体に回転軸Aを中心として回転可能に取り付けられる。回転軸Aは、「第1回転軸」に相当する。突出部12は、本体部11の底面から突出し、本体部11と一体的に形成される。なお、「一体的」とは、要素aと要素bとが連続して不可分に形成された構成のみならず、要素aとは別体で製造された要素bが要素aに対して例えば接着されて一体化された構成も含む。
第1連結部材20は、突出部12と弾性部材40とを連結する。第1連結部材20は、突出部12に連結される一端20aと、一対の車輪50を支持する他端20bとを有する。車輪50は、典型的にはゴム製であるが、プラスチックなどの合成樹脂から構成されてもよい。本実施形態では、車輪50がゴム製である場合、車輪50と弾性部材40とが二重構造の系となるため、特に高い周波数帯の領域で、振動低減効果が大きくなる。第1連結部材20の一端20aは、ピン22を有する。ピン22は、第1連結部材20の一端20aから突出し、突出部12を貫通する。第1連結部材20の一端20aは、ピン22を介して、回転軸Aに直交する方向に平行な回転軸Cを中心として突出部12に回転可能に支持される。回転軸Cは、「第3回転軸」に相当する。
ピン21は、第1連結部材20の他端20bと弾性部材の一端40aとを貫通する棒状部材であり、当該他端20bよりも一対の車輪50側に突出する。ピン21は、回転軸Aに直交する方向に平行な回転軸Bを中心として、一対の車輪50を回転可能に支持する。つまり、第1連結部材20の他端20bは、ピン21を介して、回転軸Bを中心として一対の車輪50を回転可能に支持する。回転軸Bは、「第2回転軸」に相当する。第1連結部材20は、図3に示すように、回転軸Aに対して回転軸Bを中心として第2連結部材30側に傾斜する方向に延在する。
第2連結部材30は、台座部10と弾性部材40とを連結する。第2連結部材30は、図1および図4に示すように、一対の平板材31を有する。平板材31は、図3に示すように、本体部11から回転軸Aに対して傾斜する方向に延在し、本体部11と一体的に形成される。一対の平板材31は、図5に示すように、第1連結部材20と対向する。「対向」とは、要素aに対して要素bの全部が向い合う構成のみならず、要素aに対して要素bの一部が向い合う構成も含む。
平板材31は、図3に示すように、第1連結部材20側に突出する突起部311を有する。これにより、第1連結部材20が回転軸Cを中心として第2連結部材30側に回転し続けると、ピン21が弾性部材40を圧縮しながら、第1連結部材20が突起部311に当接する。第1連結部材20と突起部311とが当接している状態では、第1連結部材20は回転軸Cを中心として第2連結部材30側に回転することが不能となり、弾性部材40がピン21からさらに圧縮されなくなる。従って、弾性部材40が過剰に縮むことが抑制され、弾性部材40が劣化しにくくなる。
弾性部材40は、図3に示すように傾斜方向Rに沿って延在し、長円状に構成される。傾斜方向Rとは、上方向Qに対して傾斜する方向であり、弾性部材40の長手方向に相当する。「上方向」とは、車輪50の回転軸に直交し、台座部10の回転軸に平行な方向であり、車輪50の回転軸から台座部10に向かう方向である。
弾性部材40の一端40aは、図5に示すように、第1連結部材20の他端20bに挟持されることで当該他端20bに連結される。具体的には、弾性部材40の一端40aは、第1連結部材20のうちピン22側からピン21側に向かって二股に分岐する平板材の端部に挟持されることで当該端部に連結される。弾性部材40の一端40aは、ピン21を介して、回転軸Bを中心として第1連結部材20の他端20bに回転可能に支持される。一方、弾性部材40の他端40bは、図4に示すように、一対の平板材31の一端31aに挟持されることで、第2連結部材30の一端に連結される。
ピン70は、一対の平板材31の一端31aと弾性部材40の他端40bとを貫通し、当該一端31aに支持される。弾性部材40の他端40bは、ピン70を介して、回転軸Aに直交する方向に平行な回転軸Dを中心として一対の平板材31の一端31aに回転可能に支持される。弾性部材40は、例えば、熱硬化性又は熱可塑性のエラストマーからなるゴムである。あるいは、弾性部材40は、加硫ゴムであってもよい。
図6~図8は、キャスター100が段差を乗り越える際の動作を示す図である。図6~図8では、片側の車輪50の図示を省略する。なお、後述する動作の説明では、図6~図8に示すキャスター100を基準に説明する。
第1実施形態に係るキャスター100では、左方向に進行することに伴って車輪50が段差Sに当接し、車輪50と段差Sとが当接する作用点からピン21側に向かう方向(図6に示す矢印方向)に荷重が加えられると、第1連結部材20が回転軸Cを中心として反時計回りに回転し、弾性部材40がピン21から圧縮されながら回転軸Dを中心として時計回りに回転する。これにより、車輪50が鉛直上方に変位し、キャスター100が図7に示すように段差Sに乗り上げる。
次いで、キャスター100が左方向にさらに進行すると、弾性部材40がピン21を押圧しながら回転軸Dを中心として反時計回りに回転し、第1連結部材20が回転軸Cを中心として時計回りに回転することで、車輪50が鉛直下方に変位する。これにより、キャスター100は図8に示すように段差Sを乗り越え、段差Sに当接する前の元の状態に復帰する。
上述の説明から理解される通り、第1実施形態に係る弾性部材40は、車輪50が段差Sに当接してから乗り越える間において、回転軸Dを中心として回転しながら、ピン21を付勢する。従って、キャスター100においては、車輪50が段差Sに当接してから乗り越える際に、段差Sに対して高い追従性が得られ、車輪50が過剰に変位することが抑制される。よって、キャスター100が搭載された被移動体が例えばスーツケースなどの筐体である場合、スーツケースを牽引するユーザの手に伝達される振動が低減される。なお、前述の「追従性」とは、キャスターの車輪が段差の表面に対して当接し続ける特性である。
図9は従来のキャスター200の構成例を示す模式図であり、図10は従来のキャスター300の構成例を示す図である。キャスター200は、図9に示すように、回転部材210と、フォーク220と、スプリング240と、ピン250とを有する。回転部材210、フォーク220、スプリング240、ピン250は、それぞれ、第1実施形態の台座部10、第1連結部材20、弾性部材40、ピン21に相当する。また、キャスター300は、図10に示すように、台座部310と、本体部320と、スプリング340と、ピン350とを有する。台座部310、本体部320、スプリング340、ピン350は、それぞれ、第1実施形態の台座部10、第1連結部材20、弾性部材40、ピン21に相当する。
従来のキャスター200およびキャスター300においては、図9および図10に示すように、キャスターの衝撃吸収性を向上させるための部品としてスプリング240およびスプリング340が採用されるが、所望の衝撃吸収性を確保するためにはスプリング240およびスプリング340を長くする必要がある。このため、キャスター200またはキャスター300が搭載された被移動体全体の高さ方向のサイズが大きくなってしまい、例えば飛行機などに当該被移動体を持ち込む際に、持ち込み制限を超えてしまうなどの不都合が生じるおそれがある。
一方、第1実施形態のキャスター100では、図3および図5に示すように、車輪50を支持し、突出部12に連結される第1連結部材20の全体が、回転軸Aに対して回転軸Bを中心として傾斜している。これにより、車輪50と台座部10(本体部11)との間の距離が従来のキャスター200およびキャスター300と比較して小さくなる。従って、キャスター100が搭載された被移動体全体の高さ方向のサイズは、従来のキャスター200またはキャスター300が搭載された被移動体全体の高さ方向のサイズよりも小さくなり、上述したような不都合が解消される。また、第1実施形態のキャスター100においては、図3および図5に示すように、第1連結部材20の他端20bと第2連結部材30の一端31aとに弾性部材40が連結されることから、車輪50に衝撃が加わったとしても、この衝撃が弾性部材40により吸収され、さらには、微振幅の振動に対しても振動低減効果が発揮される。従って、キャスター100が搭載された被移動体が例えばスーツケースなどの筐体である場合、キャスター100が段差に衝突することで、キャスター100および当該スーツケースが破壊してしまうことが防止される。以上のことから、第1実施形態に係るキャスター100によれば、従来のキャスター200およびキャスター300よりも被移動体全体の高さ方向のサイズが抑えられ、且つ、衝撃吸収性が確保される。
ところで、一般的に、キャスターが段差を乗り越える際に、当該段差に対する追従性を向上させるためには、キャスターの剛性を小さくすることが求められる。このような剛性は、キャスターの剛性をKとし、車輪の上方向への変位量をtとし、車輪を支持するピンから弾性部材に対して上方向に加えられる荷重をrとすると下記式(1)により表される。
K=r/t・・・(1)
式(1)におけるtは、上方向と弾性部材の長手方向とのなす角をθとし、弾性部材の縮み量をxとすると、下記式(2)により表される。
t=x/cosθ・・・(2)
従って、キャスターの剛性Kは、式(1)および式(2)から、下記式(3)としても表される。
K=cosθ・r/x・・・(3)
式(3)を参照すると、rおよびxが定数である場合に、θが大きくなると、剛性Kが小さくなることがわかる。ここで、第1実施形態に係る弾性部材40は、図3に示すように上方向に対して傾斜している。そして、上方向と弾性部材40の長手方向とのなす角度θ1(図3参照)は、従来のキャスター300における上方向Qとスプリング340の長手方向Dとのなす角度θ2(図10参照)よりも大きい。従って、第1実施形態のキャスター100は、式(3)に基づいて、従来のキャスター300よりも剛性が小さいといえる。よって、第1実施形態に係るキャスター100と従来のキャスター300とで段差を乗り越える際の追従性を比較すると、キャスター300よりもキャスター100のほうが、段差に対して高い追従性が得られる。
図11は、第1実施形態に係るキャスター100と従来のキャスター300の段差量と下方向力の関係を表すグラフである。図11に示すDは「下方向力」を示す。「下方向力」とは、上方向にピンから弾性部材に加えられた荷重に対して当該弾性部材が下方向(「上方向」に対して反対の方向)へピンを押し返す反力である。また、図11に示すVは「段差量」を示す。「段差量」とは、キャスター100およびキャスター300が乗り越える段差の高さ方向の寸法である。
図11を参照すると、キャスター100とキャスター300とで同じ高さの段差を乗り越える際に弾性部材に生じる下方向力を比較すると、キャスター100の弾性部材40に生じる下方向力のほうが、キャスター300のスプリング340に生じる下方向力よりも小さい。これは、キャスター300よりもキャスター100のほうが、同じ高さの段差を乗り越える際に、車輪を支持するピンから弾性部材に対して上方向にかけられる荷重が小さいこと意味する。即ち、キャスター100とキャスター300とでは、乗り越える段差の高さ、つまり、車輪の上方向への変位量が同じであっても、車輪を支持するピンから弾性部材に対して上方向にかけられる荷重がキャスター300よりもキャスター100のほうが小さい。これにより、第1実施形態に係るキャスター100は、式(1)に基づいて、従来のキャスター300よりも剛性が小さいと言える。よって、キャスター100のほうがキャスター300よりも段差に対して高い追従性が得られる、という前述の作用効果が得られる。
B:第2実施形態
図12~図15は、第2実施形態に係るキャスター110の構成例を示す図である。図12、図13、図15は、それぞれ、キャスター110の正面図、キャスター110の側面図、キャスター110の背面図である。また、図14は片側の車輪50の図示が省略されたキャスター110の側面図である。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
第2実施形態に係るキャスター110は、弾性部材40の代わりに第3連結部材60が採用される点で第1実施形態のキャスター100と異なる。第3連結部材60は、図14に示すように、傾斜方向Rに沿って延在する平板材である。第3連結部材60は、第1連結部材20と第2連結部材30とを連結する。
ピン80は、第3連結部材60の一端60aと第1連結部材20の他端20bとを貫通する棒状部材であり、当該他端20bよりも一対の車輪50側に突出する。ピン80は、回転軸Bを中心として、一対の車輪50を回転可能に支持する。つまり、第1連結部材20の他端20bは、ピン80を介して、回転軸Bを中心として一対の車輪50を回転可能に支持する。
第3連結部材60の一端60aは、図12に示すように、第1連結部材20の他端20bに挟持されることで当該他端20bに連結される。具体的には、第3連結部材60の一端60aは、第1連結部材20のうちピン22側からピン80側に向かって二股に分岐する平板材の端部に挟持されることで当該端部に連結される。第3連結部材60の一端60aは、ピン80を介して、回転軸Bを中心として第1連結部材20の他端20bに回転可能に支持される。
第3連結部材60は、図14に示すように、肉厚部61と、肉薄部62とを有する。肉厚部61は、肉薄部62よりも第3連結部材60の一端60a側に位置する部分であり、所定の厚みを有する。肉薄部62は、肉厚部61よりも第3連結部材60の他端60b側に位置する部分であり、肉厚部61よりも厚みが薄い。肉薄部62には、傾斜方向Rに沿って延存し、長円状の貫通孔が形成される。この貫通孔には、当該貫通孔を閉塞するように弾性部材41が設けられる。
弾性部材41の一端41aは、図15に示すように、一対の平板材31の一端31aに挟持されることで、第2連結部材30の一端に連結される。つまり、第3連結部材60は、弾性部材41を介して、第2連結部材30の一端に連結される。ピン70は、一対の平板材31の一端31aと弾性部材41の一端41aとを貫通し、一対の平板材31の一端31aに支持される。弾性部材41の一端41aは、ピン70を介して、回転軸Dを中心として一対の平板材31の一端31aに回転可能に支持される。弾性部材41は、例えば、熱硬化性又は熱可塑性のエラストマーからなるゴムである。あるいは、弾性部材41は、加硫ゴムであってもよい。なお、弾性部材41の一端41aを貫通するピン70は、「貫通部」の一例である。
図16および図17は、キャスター110の動作の一例を示す図である。図16は車輪50に荷重が加えられる前のキャスター110を示す図であり、図17は車輪50に荷重が加えられている状態のキャスター110を示す図である。図16および図17では、片側の車輪50の図示を省略する。なお、後述する動作の説明では、図16および図17に示すキャスター110を基準に説明する。
第2実施形態に係るキャスター110では、車輪50が段差Sに当接し、車輪50と段差Sとが当接する作用点から車輪50に対して右方向(図16の矢印方向)に荷重が加えられると、第1連結部材20が回転軸Cを中心として反時計回りに回転し、さらに、第3連結部材60が回転軸Bを中心として時計回りに回転する。この際、第3連結部材60が第2連結部材30に対して相対的に移動することに伴って、ピン70がピン80側に向かって弾性部材41を押圧する。これにより、図17に示すように、弾性部材41に隙間411が形成される。そして、ピン70が弾性部材41をピン80側に押圧している状態(図17に示す状態)において、車輪50と段差Sとが当接する作用点から車輪50に対して右方向(図17の矢印方向)に荷重が加えられると、第1連結部材20が回転軸Cを中心として反時計回りにさらに回転することで弾性部材41がピン70を押圧し、当該弾性部材41がピン70から反力を受ける。つまり、第2実施形態のキャスター110においては、車輪50と段差Sとが当接する作用点から車輪50に対して右方向に荷重が加えられると、先ず弾性部材41に隙間411が形成されてから、当該弾性部材41に対して反力が加えられる。これにより、弾性部材41に対して急激に負荷がかかることが抑制され、弾性部材41が劣化しにくくなる。
図18は、第2実施形態のキャスター110と従来のキャスター300の段差量と下方向力の関係を表すグラフである。図18に示すDは「下方向力」を示し、Vは「段差量」を示す。図18のキャスター110における「下方向力」とは、上方向にピン80から第3連結部材60に加えられた荷重に対して弾性部材41が第3連結部材60を介して下方向にピン80を押し返す反力である。また、図18のキャスター300における「下方向力」とは、上方向にピン350からスプリング340に加えられた荷重に対して当該スプリング340が下方向にピン350を押し返す反力である。図18を参照すると、キャスター110とキャスター300とで同じ高さの段差を乗り越える際の下方向力を比較すると、キャスター110に生じる下方向力のほうが、キャスター300に生じる下方向力よりも小さい。これは、キャスター110とキャスター300とで乗り越える段差の高さが同じであっても、ピン350から上方向にスプリング340に対して加えられる荷重よりも、ピン80から上方向に第3連結部材60に対して加えられる荷重のほうが小さいことを意味する。即ち、キャスター110とキャスター300とでは、乗り越える段差の高さ、つまり、車輪の上方向への変位量が同じであっても、ピン80から第3連結部材60に対して上方向にかけられる荷重のほうが、ピン350からスプリング340に対して上方向にかけられる荷重よりも小さい。これにより、第2実施形態に係るキャスター110は、上述の式(1)に基づいて、従来のキャスター300よりも剛性が小さいと言える。よって、キャスター110は、キャスター300よりも段差に対して高い追従性が得られる、という第1実施形態のキャスター100と同様の作用効果が得られる。
D:補足
前述の態様のキャスターは、典型的にはスーツケースなどの筐体に取り付けられる。ただし、本発明の用途は特に限定されず、前述の態様のキャスターが使用可能な機器全般に適用されてもよい。このような機器としては、例えば、オフィス用チェアや机などの事務用品などが挙げられる。
加えて、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本発明は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
台座部…10、第1連結部材…20、第2連結部材…30、弾性部材…40,41、第3連結部材…60、キャスター…100,110、突起部…311、隙間…411。

Claims (6)

  1. 移動体に第1回転軸を中心として回転可能に取り付けられる台座部と、
    前記第1回転軸に直交する方向に平行な回転軸を中心として前記台座部に回転可能に支持される一端と、前記第1回転軸に直交する方向に平行な第2回転軸を中心として車輪を回転可能に支持する他端とを有し、前記第1回転軸に対して前記第2回転軸を中心として傾斜する方向に延在する第1連結部材と、
    前記台座部から前記第1連結部材の他端側に延在し、前記第1連結部材に対向する第2連結部材と、
    前記第1連結部材の他端と、前記第2連結部材のうち当該他端側に位置する一端とに連結される弾性部材と
    を具備し、
    前記第2連結部材は、前記第1連結部材側に突出する突起部を有し、
    前記第1連結部材が前記台座部に対して回転することで前記第2連結部材側に接近する過程において、前記突起部が前記第1連結部材に当接する
    キャスター。
  2. 前記弾性部材は、
    長尺状に構成され、
    前記第2回転軸に直交し、前記第1回転軸に対して平行な方向に対して傾斜する
    ことを特徴とする請求項1に記載のキャスター。
  3. 移動体に第1回転軸を中心として回転可能に取り付けられる台座部と、
    前記第1回転軸に直交する方向に平行な回転軸を中心として前記台座部に回転可能に支持される一端と、前記第1回転軸に直交する方向に平行な第2回転軸を中心として車輪を回転可能に支持する他端とを有し、前記第1回転軸に対して前記第2回転軸を中心として傾斜する方向に延在する第1連結部材と、
    前記台座部から前記第1連結部材の他端側に延在し、前記第1連結部材に対向する第2連結部材と、
    前記第1連結部材の他端に連結され、前記第2連結部材のうち当該他端側に位置する一端に弾性部材を介して連結される第3連結部材と
    を具備し、
    前記第2連結部材は、前記第1連結部材側に突出する突起部を有し、
    前記第1連結部材が前記台座部に対して回転することで前記第2連結部材側に接近する過程において、前記突起部が前記第1連結部材に当接する
    キャスター。
  4. 移動体に第1回転軸を中心として回転可能に取り付けられる台座部と、
    前記台座部に支持される一端と、前記第1回転軸に直交する方向に平行な第2回転軸を中心として車輪を回転可能に支持する他端とを有し、前記第1回転軸に対して前記第2回転軸を中心として傾斜する方向に延在する第1連結部材と、
    前記台座部から前記第1連結部材の他端側に延在する第2連結部材と、
    前記第1連結部材の他端に連結される部分と、当該部分よりも前記第2連結部材側に形成された貫通孔とを有する第3連結部材と、
    前記貫通孔を閉塞するように設置された弾性部材と、
    前記第2連結部材の一端に支持され、前記弾性部材を貫通する貫通部と
    を具備するキャスター。
  5. 前記弾性部材は、
    長尺状に構成され、
    前記第2回転軸に直交し、前記第1回転軸に対して平行な方向に対して傾斜する
    ことを特徴とする請求項4に記載のキャスター。
  6. 前記第1連結部材の一端は、前記第2回転軸に平行な第3回転軸を中心として前記台座部に回転可能に支持され
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のキャスター。
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