JP7490546B2 - 緊急仮設橋及びその架設方法 - Google Patents

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Description

本発明は緊急仮設橋に係り、台風等による水害発生時に、人命救助、物資搬送等に供するために緊急に架設することができる緊急仮設橋及びその架設方法に関する。
台風等による風水害により既存橋梁が損壊、流失したような場合に、応急的に既存橋梁の機能を維持させるための仮設橋が種々実用化されている。これらの仮設橋は比較的供用期間が長く、既存橋梁の仕様、構造に近い規模の橋梁が求められるため、分割された橋梁部材をヤードで組み立てたり、大型クレーンによる架橋が行われている。
また、河川の氾濫に限らず、台風等による増水により道路等が冠水して寸断された状況において、たとえば人命救助、緊急物資の供給等、人の通行、人力による物資等の搬送が可能な程度の耐荷重を有した、緊急に架設する仮設橋も必要とされている(非特許文献1)。
このような緊急に架設が必要な橋梁(緊急仮設橋と称す。)では、橋梁部材を、ほぼ完成した状態で架設現場に搬入できること、対岸へのアクセスの困難性を考慮し、仮設橋を片側の岸から架設できること、仮設橋の桁端を支持する基台(橋台)の構築が容易であることが必要である。
このような要求に適合する橋梁部材として、非特許文献1にはアルミニウム部材や木材等の軽量部材を用いたトラス橋の開発例が紹介されている。非特許文献1に開示された緊急仮設橋としてのトラス橋は、アルミニウム合金製のX字形の部材の頂点がピン接合により連続してパンタグラフ状に連結されたシザース構造からなり、起点側の岸でX字形を折り畳んだ状態で組まれたトラス部材を油圧駆動システムによって対岸に向けて水平方向に伸長して所定あるいは規定の橋長の仮設橋を架設することができる。
また、非特許文献1には、軽量なエアビームをケーブルで補強したエアブリッジも提案されている(非特許文献2)。エアビームを桁材としたエアーブリッジは、エアビーム上に床版としての薄肉板を載せ、エアビームの長手方向の両端を定着端とする複数本の鋼線ケーブルをエアビーム外面に沿って螺旋をなすようにたすき掛けに巻き付けることで、エアビームを補強した構造からなる。エアビームの空気圧を利用してケーブルに引張力を与えるとともに、床版となる薄肉板にプレストレスを導入した超軽量の橋梁となっている。なお、特許文献1には、非特許文献2のエアブリッジに用いられる、エアビーム外面にケーブルを螺旋をなして巻回した構造体の発明が開示されている。
特許第3906079号公報
小野修一、"招待論文 急速架設を実現するための構造を有する緊急仮設橋"、[online]、2016年3月、土木学会、構造工学論文集vol.62A、[令和2年11月5日検索]、インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/structcivil/62A/0/62A_1272/_article/-char/ja/> 鈴木圭、「超軽量エアービームの災害復旧への活用」、橋梁と基礎、株式会社建設図書、2012年8月、p.111-114
非特許文献1に開示されたシザース構造の緊急仮設橋は、X字形を構成する比較的重量のある多数枚のプレート部材からなり、両岸に接地するまで徐々に伸びるシザース構造の梁が片持ち梁構造となるため、片持ち梁の支点(支持)側において十分な質量のカウンターウエイトを準備する必要がある。また、シザース構造のトラス部材を伸長させるための油圧駆動システムの設備も大がかりなものとなる。
これに対して非特許文献2に開示されたエアビームを用いたエアブリッジでは、構造体であるエアビームを伸長させるための設備は圧縮空気送気手段のみでよい。しかし、このエアブリッジでは、エアビームを仮設橋の桁部材として確実に機能させるために、供用時にエアビーム外面にたすき掛けに巻回されたケーブルの引張緊張力及びエアビームのエア圧を常時管理する必要がある。
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、水害発生時等に仮設橋を、簡易な施工手順で、緊急かつ安全に架設することができる緊急仮設橋及びその架設方法を提供することにある。
本発明は、橋梁幅員に相当する離れを保持して並列配置されたトラス主構材と、前記トラス主構材の下弦材に両側辺が保持された床版とを有し、橋梁の支間長にわたり複数基を連結してトラス架構を構成するトラスユニットと、橋軸方向に連結された前記トラスユニットの各上端頂点間を連結するように延設されたエアチューブと、橋軸方向に連結され架設された前記トラス架構の支点となる支点部材と、を備えた緊急仮設橋であって、前記トラス架構は、あらかじめ連結された下弦材端の連結点回りに回動させてまとめられて架設起点位置に設置され、連結された前記トラスユニットが前記架設起点位置から、送気された圧縮空気による前記エアチューブの膨張、展開に伴って順次回動することで、前記トラス架構が展開、伸長し、先端部が到達側まで架設され、前記先端部が前記支点部材で支持されたことを特徴とする。
前記トラス主構材は、正面視して二等辺三角形形状であることが好ましい。
前記トラスユニットは、前記トラス主構材の上端頂点が近接するように回動させて、正面視して略多角形をなすように組み立てられることが好ましい。
前記トラスユニットは、前記下弦材端の連結点近傍に回動抑止手段を有することが好ましい。
前記トラス架構は、展開、伸長に伴い、前記トラスユニットの上端頂点間がつなぎ部材で連結されることが好ましい。
緊急仮設橋の架設方法として、橋梁の支間長にわたり複数基のトラスユニットを連結して構成されたトラス架構を、あらかじめ連結された下弦材端の連結点回りに回動してまとめて架設起点位置に設置して前記橋梁の一端の支点とし、前記トラスユニットの各上端頂点間を連結するように延設されたエアチューブを膨張、展開することで前記トラスユニットを順次回動させて前記トラス架構を展開、伸長し、前記トラス架構の先端部を到達側まで架設し、前記先端部を支点部材で支持することを特徴とする。
架設時に、前記トラス架構の展開、伸長に合わせて前記トラスユニットの上端頂点間をつなぎ部材で連結することが好ましい。
以上に述べたように、本発明によれば、台風等による水害発生時に、人命救助、物資搬送等に供する仮設橋の架設を緊急に行うことができるという効果を奏する。
本発明の緊急仮設橋を現場において架設した直後の状態を示した全体構成図。 図1に示した緊急仮設橋に補剛部材を補った完成状態を示した全体構成図。 図1に示した緊急仮設橋を構成するトラスユニット及びその連結状態を模式的に示した説明図。 図1に示した緊急仮設橋を架設するためのトラスユニットの組立体を模式的に示した正面図。 図5に示した組立体を運搬し、現場設置する作業状態を示した状態説明図。 本発明の緊急仮設橋の組立体の現場における展開、架設状態の各過程を模式的に示した状態説明図。
以下、本発明の緊急仮設橋の一実施形態の構成及びその展開、架設状態の一例について、添付図面を参照して説明する。
図1(a),(b)は、トラスユニット20の組立体C(図4)を、現場において展開、架設した直後の状態の緊急仮設橋を示している。図2(a),(b)は図1各図に示した状態から、仮設橋梁として必要な補剛部材を各部に取り付けて完成させた状態を示している。この緊急仮設橋10は、図1各図に示したように、架設直後の段階では、上弦材12(図2(a))と並行してエアビーム11が位置し、その後、図2各図に示したように、エアビーム11が撤去され、上弦材12、横構材等の補剛部材が取り付けられた完成時においてワーレントラス構造橋となる。
この架設直後の緊急仮設橋10(以下、単に仮設橋10と記す。)の構成について、図1(a),(b)を参照して説明する。この仮設橋10は、既存橋梁が流失した河川あるいは増水による冠水で道路が寸断された地域等に架設されることを想定している。たとえば図1両図において、仮設橋10は、後述するトラスユニット20の組立体C(図4)が架設起点側1の岸に設置され、仮設橋10の一端が架設起点側1に定置、固定された状態で、組立体Cのトラスユニット20が片持ちトラス梁として順次展開、伸長し、最終的に仮設橋全長の他端(先端)が到達側2の岸に到達し、河川3あるいは冠水箇所を跨ぐように両岸に支持されたトラス橋となる(図4~図6各図参照)。本実施形態の仮設橋10は、支間長が約10mである。
仮設橋10は、図1、2各図に示したように、複数基(本実施形態では5基)のトラスユニット20が展開、伸長された、橋軸直角方向に所定の離れを保持して平行して伸びる2列のトラス架構Tを主構造とし、平行に延びる2列のトラス架構Tの下弦材21間の面を塞ぐように、床版22が橋軸方向に連続して敷設されている。また架設直後の仮設橋10(たとえば図1(a))では、2本の膨張した細長円筒形状をなすエアビーム11が、トラス架構Tの上端頂点を繋ぐように取り付けられた状態にあり、川3を跨ぐように架設されたトラス架構Tの橋軸方向の両端は、両岸に設置された仮設橋台としての支点部材14,15に支持されている。
図3は、トラスユニット20及び複数基のトラスユニット20を連結してトラス架構Tを構築する過程を模式的に示している。トラス架構Tは、図1、2各図、及び図3に示したように、各トラスユニット20の各部材が橋軸方向、高さ方向に関し、起点側1から到達側2に向けて所定の縮尺でほぼ等比で縮小され、起点側1から徐々に寸法が橋軸方向に連続して小さくなるように各部の寸法が設定されている。たとえばトラス架構Tを構成する各トラスユニット20の下弦材21の長さは約2.3~1.7mに、トラス高さは約2.0~1.5mに変化するように設定されている。連結されるトラスユニット20の数、各部材長、縮小比等は架設される仮設橋10の支間長等によって適宜設計される。各トラスユニット20は下弦材21の一端に形成された連結点部21a位置で連結ピン26により回動可能に連結される。
[トラスユニットの構成]
図3に示したトラスユニット20は、略二等辺三角形形状をなし、仮設橋10の幅員に相当する幅だけ離隔する2面のトラス主構材25と、各トラス主構材25の下弦材21に両側辺が固定支持された床版22と、2面のトラス主構材25の橋軸直角方向の間隔を保持するため横架材24と、連結点部21a及び床版22の一部に一体的に固定保持された回動抑止パネル27とを備えている。
本実施形態のトラス主構材25は、軽量で設計強度が確保された所定幅を有する細幅のガラス繊維強化プラスチック(GFRP)成型板材で、下弦材21と二斜材23,23とが一体的に構成された略二等辺三角形の部材である。板材の他の材質としては、要求強度の面から適宜選択でき、一般構造用圧延鋼板、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、アルミニウム合金板材、ステンレス鋼板材、集成木材等を使用することができる。また、板材に限らず中空丸パイプ、角パイプ、溝形鋼、山形鋼等の各種形鋼を採用することもできる。
床版22もガラス繊維強化プラスチックパネルからなる。供用時に歩行者が通行する際のパネル強度を確保するために、床版22下面側に適当なリブ材等を配置することも好ましい。床版22の材質としてはトラス主構材25と同様に、軽量な各種金属板材、集成板材等を使用することができる。面強度が確保できれば、パンチング等により所定割合で開口部を設けて軽量化を図ってもよい。
回動抑止パネル27(図3)は、すでに展開されたトラスユニット20と連結点部21aで連結された隣接するトラスユニット20が連結点部21aのピン回りに回動する際に、回動したトラスユニット20の下弦材21端が回動抑止パネル27上に乗ることにより、トラスユニット20の回動が抑止され、隣接するトラスユニット20の下弦材21の直線形状、床版22の平面形状が保持される。回動抑止パネル27の材質もガラス繊維強化プラスチックパネルが好適であるが、回動してトラス架構Tの一要素を構成するトラスユニット20の位置保持が可能な程度の強度を有する板材寸法、材質を設定することが好ましい。
支点部材14,15は、組立体C(図4)を構成する端部のトラスユニット20の下弦材21端部に、折り畳んだ状態で取り付けられたフレキシブルコンテナバッグ4,5内に、現地で調達した土嚢袋等を充満させて製作した仮設構造物で、図1(a)に示したように、起点側1、到達側2の岸の地盤上に構築された仮設橋台として機能する。支点部材14,15は、仮設橋台として適正な寸法となるような容積を有するフレキシブルコンテナバッグ4,5内に十分な質量の土砂等を充満させることで、供用時の仮設橋台として安定した質量と剛性とが確保される。
[エアビームの構成]
各トラスユニット20の各上端頂点には、トラスユニット20の上端頂点を連結するように、扁平細長形状のエアチューブ17が取付バンドを介して取り付けられている。このエアチューブ17は空気が送気され膨張すると、所定の曲げ剛性を有する細長い円筒形状のエアビーム11(図1(a))となる。本実施形態エアチューブ17には、ポリアミド繊維織物からなる基布に塩化ビニル樹脂コーティングされた細長袋状のシートが使用されている。コーティング樹脂としてはシリコーン樹脂やウレタン樹脂等も好適である。
図2(a)、(b)は、仮設橋10を構築する際に、トラスユニット20の組立体Cを回動、展開するために機能したエアビーム11を撤去し、供用可能な橋梁構造とするために必要な補剛部材を取り付けた仮設橋10の完成時を示している。同図内に示した橋軸方向の各トラスユニット20の頂点間を連結する上弦材12は、安定したトラス架構を構成するために、後述するトラスユニット20の回動、展開に追従して隣接したトラスユニット20の頂点間に順次連結される。また、トラス架構をなす仮設橋10の上面には各トラス上端の頂点を連結するように、平面視してX字形をなす横構材13が取り付けられ、トラス架構の安定が図られている。
[組立体の構成]
図4は、一例として図1他に示した仮設橋を構築するために組み立てられた5基のトラスユニット20からなる組立体Cを示している。この組立体Cは、端に位置する最大寸法のトラスユニット20を基準として、隣接するトラスユニット20の連結点部21aを挟んで相対する斜辺部材同士がほぼ平行になって接するように、また各トラスユニット20の上端頂点が略多角形の中心近傍に集まるように、各トラスユニット20を連結点部21a回りに回動させた、正面視して全体形状が略五角形をなすように組み立てられている。同図に示した各トラスユニット20の二斜辺23,23の挟角の角度θは約70°である。各トラスユニット20の上端頂点に取り付けられたエアチューブ17(図3参照)は組立体Cのほぼ中心位置に折り畳まれた状態で保持されている。さらに、架設された仮設橋10の支点部材(仮設橋台)14,15となるトラスユニット20の頂点にはフレキシブルコンテナバッグ4,5が折り畳まれた状態で取り付けられている。組立体Cを構成するトラスユニット20の基数は5基に限られず、4基のトラスユニット20で構成した場合(二斜辺の挟角θ=約90°)は正面視して略四角形に、6基のトラスユニット20で構成した場合(二斜辺の挟角θ=約60°)は正面視して略六角形にすることができる。
図5(a)は、図4に示したトラスユニット20の組立体Cを積載形トラッククレーンTr(ユニック車)の荷台に積載して架設現場に乗り入れした状態を示している。積載された組立体Cは、図5(b)に示したように、積載形トラッククレーンTrのクレーンを用いて荷下ろしされ、起点側1の仮設橋台14が構築され、方杖6が取り付けられた状態で仮設橋の架設起点位置1に設置される。この方杖6は、伸縮可能な筒状体からなり、架設作業が進行していく際にその長さを調整することで、起点となるトラスユニット20の水平状態を保持することができる。トラックTrには、エアチューブ17に圧縮空気を供給するブロア30が同載されて現地に搬入されており、組立体Cの据え付けと並行して起点位置1の近傍に設置される。このブロア30と組立体Cに取り付けられたエアチューブ17とがエアホース31で接続されている。さらに、仮設橋10の起点位置1のトラスユニット20の上端頂点にはバックステー32の一端が定着され、他端がトラックTrの荷台の固定部(図示せず)に定着されている。バックステー32は、仮設橋10の架設時に、組立体Cのトラスユニット20が1基ずつ連結点部21a回りに回動してトラス主構材25が展開、伸長される際(図6にて後述する。)に、片持ち梁状態にある仮設橋10の構造安定を図る役割を果たす。
[仮設橋の架設作業]
図6各図は、図5(b)に示した組立体Cの状態から仮設橋10の架設完了までの架設作業の各過程を模式的に示している。なお、図6各図では、トラスユニット20を区別するために、3桁番号を付与している。図6(a)に示した準備状態の組立体Cに取り付けられているエアチューブ17にブロア30(図5(b))から圧縮空気を送気する。エアチューブ17が膨張して伸長し、所定の剛性を有するエアビーム11となることにより、起点側1のトラスユニット201と連結点部21aでピン接合されたトラスユニット202の頂点が離れるように矢印方向に回動する(図6(b))。トラスユニット202の下弦材21が回動抑止パネル27によってほぼ水平位置となった状態でトラスユニット20の回動が抑止される。この段階でトラスユニット20の上端間をつなぎ部材(上弦材12)で連結する。これにより、下弦材21の2スパン分からなるトラス架構Tが構築される。引き続き図6(c)に示したように、エアチューブ17に圧縮空気を供給し続け、エアビーム11が構築されることでトラスユニット20が矢印方向に回動する。以後、図6(d)~(e)と同様の動作が繰り返されることにより、橋長が延びたトラス架構Tは最終的に到達側2まで伸長する(図6(e))。先端のトラスユニット20が対岸に到達した段階では、トラス架構Tの先端を仮設架台(図示せず)で仮支持しておき、トラスユニット20先端頂点に取り付けられていたフレキシブルコンテナバッグ5内に土砂等を詰めた土嚢袋を充満させて先端側の仮設橋台15を構築する。そして仮設橋10の支点を、仮設架台から仮設橋台15に盛り替える。さらに、図6(e)に示した架設完了状態(図1(b)と同じ)から、供用時の仮設橋10の設計仕様に合致するように、橋梁の各部に補剛部材を付加する(図2各図)。これにより、仮設橋10は供用できる状態となる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に示した範囲内での種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲内で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
10 緊急仮設橋(仮設橋)
11 エアビーム
12 上弦材
14,15 支点部材(仮設橋台)
17 エアチューブ
20 トラスユニット
21 下弦材
22 床版
23 斜材
25 トラス主構材
27 回動抑止パネル
30 ブロア
32 バックステー
C 組立体
T トラス架構

Claims (7)

  1. 橋梁幅員に相当する離れを保持して並列配置されたトラス主構材と、
    前記トラス主構材の下弦材に両側辺が保持された床版と
    を有し、橋梁の支間長にわたり複数基を連結してトラス架構を構成するトラスユニットと、
    橋軸方向に連結された前記トラスユニットの各上端頂点間を連結するように延設されたエアチューブと、
    橋軸方向に連結され架設された前記トラス架構の支点となる支点部材と、
    を備えた緊急仮設橋であって、
    前記トラス架構は、あらかじめ連結された下弦材端の連結点回りに回動させてまとめられて架設起点位置に設置され、連結された前記トラスユニットが前記架設起点位置から、送気された圧縮空気による前記エアチューブの膨張、展開に伴って順次回動することで、前記トラス架構が展開、伸長し、先端部が到達側まで架設され、前記先端部が前記支点部材で支持されたことを特徴とする緊急仮設橋。
  2. 前記トラス主構材は、正面視して二等辺三角形形状である請求項1に記載の緊急仮設橋。
  3. 前記トラスユニットは、前記トラス主構材の上端頂点が近接するように回動させて、正面視して略多角形をなすように組み立てられる請求項1記載の緊急仮設橋。
  4. 前記トラスユニットは、前記下弦材端の連結点近傍に回動抑止手段を有する請求項1に記載の緊急仮設橋。
  5. 前記トラス架構は、展開、伸長に伴い、前記トラスユニットの上端頂点間がつなぎ部材で連結される請求項1に記載の緊急仮設橋。
  6. 橋梁の支間長にわたり複数基のトラスユニットを連結して構成されたトラス架構を、あらかじめ連結された下弦材端の連結点回りに回動してまとめて架設起点位置に設置して前記橋梁の一端の支点とし、前記トラスユニットの各上端頂点間を連結するように延設されたエアチューブを膨張、展開することで前記トラスユニットを順次回動させて前記トラス架構を展開、伸長し、前記トラス架構の先端部を到達側まで架設し、前記先端部を支点部材で支持することを特徴とする緊急仮設橋の架設方法。
  7. 前記トラス架構の展開、伸長に合わせて前記トラスユニットの上端頂点間をつなぎ部材で連結する請求項6に記載の緊急仮設橋の架設方法。
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