JP7486185B2 - 便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造 - Google Patents
便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造 Download PDFInfo
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Description
本開示は、便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造に関する。
特許文献1には、便座装置が開示されている。この便座装置は、機能部、本体カバー及びトップカバーを備えている。機能部は、便器洗浄、局部洗浄及び脱臭等の機能を実行する。本体カバーは、機能部を上側から覆う。本体カバーの上面には、本体カバー内の洗剤タンクを露出させる開口部が形成されている。トップカバーは、本体カバーに対して取り外し可能に取り付けられ、本体カバーの開口部を覆う。
上述した便座装置は、メンテナンス又は掃除等を行う際に、トップカバーを本体カバーから取り外す場合がある。しかし、この場合、作業者等は、本体カバーから取り外したトップカバーの置き場所に困る可能性がある。例えば、トップカバーをトイレットルームの床に置いた場合、トイレットルームに居る人にとって邪魔になりやすい。
本開示は上記事由に鑑みてなされており、ケーシングから取り外したトップカバーをトイレットルームに居る人にとって邪魔になり難い位置に配置できる便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る便座装置は、ケーシングと、前記ケーシングに取り付けられた便座と、前記ケーシングに対して着脱可能で、かつ、前記ケーシングの上面に被さるトップカバーとを備える。前記ケーシングは、前記ケーシングから取り外されて前記ケーシングの上に立てられた前記トップカバーを支持する支持部を有する。
本開示の一態様に係る便器装置は、前記便座装置と、便器とを備える。便器には、便座装置が設置される。
本開示の一態様に係る便器装置の設置構造は、前記便器装置を備える。前記便器装置は、前記支持部から後方の壁までの間隔が前記トップカバーの長さよりも短くなるように設置される。
前記一態様に係る便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造では、ケーシングから取り外したトップカバーを支持部を利用してトイレットルームに居る人にとって邪魔になり難い位置に配置できる。
本開示は、便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造に関し、詳しくは、ケーシングの上面に被さるトップカバーを備えた便座装置、この便座装置を備えた便器装置及びこの便器装置の設置構造に関する。
(1)実施形態
本実施形態の便器装置1は、例えば、図1に示すように、トイレットルームの床91に壁90に沿って設置され、洋式便器として利用される。なお、本開示では、便器装置1について、便器装置1に着座した利用者から見た方向を用いて説明する。
本実施形態の便器装置1は、例えば、図1に示すように、トイレットルームの床91に壁90に沿って設置され、洋式便器として利用される。なお、本開示では、便器装置1について、便器装置1に着座した利用者から見た方向を用いて説明する。
図1に示す便器装置1は、壁90から前方に離れた状態で設置されており、便器装置1と壁90との間には、隙間92が形成されている。
便器装置1は、便器装置本体2と、便座装置3とを備えている。便座装置3は、便器装置本体2に設置され、便器装置1の一部を構成している。
便器装置本体2は、フレーム20(図2参照)及び便器21を有している。図2に示すフレーム20は、金属製であり、便器装置本体2の骨組みを構成している。便器21は、フレーム20を収容した状態でフレーム20に取り付けられている。便器装置1は、例えば、フレーム20がねじ等の固着具によって床91に固定された状態で設置される。フレーム20は、便器21を補強している。
図1に示すように、便器21は、便器本体22、左右一対のサイドカバー23及びリアカバー24を有している。便器本体22、左右一対のサイドカバー23及びリアカバー24の各々は、合成樹脂製である。
図2に示すように、便器本体22は、ボウル220、リム221及びスカート222を有している。ボウル220は、便を受ける部分であり、上方に開口している。リム221は、上方から見て環状に形成されている。リム221の内周縁は、ボウル220の上縁に接続されている。リム221の上面は、便器21の上面を構成している。スカート222は、上方から見て後方に開口したU字状に形成されている。スカート222の上縁は、リム221の外周縁に接続されている。スカート222は、リム221の外周縁から下方に突出している。スカート222は、ボウル220を前側及び左右両側から覆っている。
図1に示す左右一対のサイドカバー23及びリアカバー24の各々は、フレーム20の後部に取り付けられている。左右一対のサイドカバー23の間には、フレーム20の後部が位置している。左右一対のサイドカバー23は、フレーム20の後部を左右両側から覆っている。リアカバー24は、フレーム20の後方に位置しており、フレーム20を後側から覆っている。
なお、便器本体22は、合成樹脂製に限定されず、例えば、陶器製であってもよい。また、便器本体22の形状は限定されない。また、便器装置本体2は、フレーム20を有さなくてもよい。
便座装置3は、便器21に設置されている。便座装置3は、ケーシング4、便座30、便蓋31、機能部32及びトップカバー6を有している。なお、本開示では、特に記載する場合を除き、トップカバー6がケーシング4に取り付けられた状態について説明する。
ケーシング4は、便器装置1の後端部、かつ、上端部に位置している。便座30及び便蓋31は、ケーシング4に回転可能に取り付けられている。便座30及び便蓋31の各々は、左右方向と平行な回転軸を中心に回転する。便座30は、便器21のリム221の上面に載る。便蓋31は、リム221に載った便座30を覆う。
ケーシング4は、ベース40及びカバー5を有している。ベース40は、例えば、上方に開口した箱状に形成される。ベース40は、フレーム20(図2参照)の後部に固定されている。ベース40は、合成樹脂製である。なお、ベース40の形状は限定されない。また、ベース40の材料は、合成樹脂に限定されない。
ベース40には、便座装置3に機能を付加する機能部32が設置されている。機能部32は、複数の機構を有している。機能部32は、複数の機構として、例えば、ボウル洗浄機構、局部洗浄機構、乾燥機構及び脱臭機構を有する。
ボウル洗浄機構は、ボウル220を洗浄する。ボウル洗浄機構は、例えば、ボウル220内に水を吐出する吐水装置と、洗剤タンク320(図3参照)と、洗剤タンク320に貯留された洗剤を吐水装置によってボウル220内に吐出される水に混合する洗剤混合装置とを有する。局部洗浄機構は、利用者の局部に向けて水を吐出して局部を洗浄する。乾燥機構は、利用者の局部に温風を送って局部を乾燥する。脱臭機構は、ボウル220内の空気を吸い込み、この空気に含まれる臭気を取り除く。なお、機能部32は限定されず、上述した複数の機構のうちの一部のみを有してもよいし、上述した機構以外の機構を有してもよい。
ケーシング4は、図3~図5に示すカバー5を更に有している。カバー5は、ケーシング4の上部を構成している。カバー5は、下方に開口した容器状に形成されている。カバー5は、合成樹脂製である。カバー5は、ベース40(図1参照)に取り付けられている。なお、カバー5は合成樹脂製に限定されない。
カバー5は、ベース40、左右一対のサイドカバー23及びリアカバー24(図1参照)の上方に位置し、かつ、リム221の後方に位置している。カバー5は、ベース40と、ベース40に設置された機能部32の大部分とを覆っている。カバー5は、ベース40に対して着脱可能である。このため、ベース40からカバー5を取り外すことで、機能部32のメンテナンス等を行うことができる。
図4に示すように、カバー5は、上板部50、前板部51、左右一対の側板部52及び後板部53を有している。上板部50の上面、前板部51の前面、左右一対の側板部52の外面及び後板部53の後面は、それぞれ、カバー5の上面、前面、左右の側面及び後面を構成している。
上板部50の上面は、ケーシング4の上面を構成している。上板部50は、上方から見て略T字状に形成されており、後端部の左右幅が、前方部の左右幅よりも大きい。上板部50の前端部よりも後方の部分は、略水平な板状に形成されている。上板部50の前端部及びこの前端部の上面は、前方に位置する部分ほど下方に位置するように傾斜又は湾曲している。
前板部51は、上板部50の前縁から下方に向かって突出している。前板部51は、上板部50の前縁の全長にわたって形成されている。
左右一対の側板部52は、それぞれ、上板部50の左右の側縁から下方に向かって突出している。各側板部52は、上板部50の側縁の全長にわたって形成されている。各側板部52の前縁の上端部は、上板部50の側縁につながっている。各側板部52には、便座取付部520及び便蓋取付部521が形成されている。便座30(図1参照)の端部は、左右一対の側板部52の便座取付部520に回転可能に取り付けられている。便蓋31(図1参照)の端部は、左右一対の側板部52の便蓋取付部521に回転可能に取り付けられている。
後板部53は、上板部50の後縁から下方に向かって突出している。後板部53は、上板部50の後縁の全長にわたって形成されている。後板部53の左右方向の両側縁は、それぞれ、左右一対の側板部52の後縁につながっている。
機能部32は、図3に示す操作部321及び表示部323を更に有している。操作部321及び表示部323は、ケーシング4に設けられている。操作部321は、例えば、便座装置3の機能部32の動作の設定等を行うために用いられる。操作部321は、上板部50の上面に設けられた複数の操作釦322を有している。表示部323は、上板部50の上面に設けられた複数の光源324を有している。各光源324は、例えば、発光ダイオードである。表示部323は、例えば、複数の光源324の発光状態を変更することで、便座装置3の運転状態等の情報を表示する。なお、便座装置3は、操作部321及び表示部323を有さなくてもよい。
ケーシング4は、複数の収容部41を有している。各収容部41は、便器装置1が有する部材を露出した状態で収容する。各収容部41が収容する部材は、例えば、交換を要する電池33又は洗剤の補充を要する洗剤タンク320等であり、ケーシング4で覆われた他の部材と比較して、保守又は点検を行う頻度が高い部材である。
本実施形態のケーシング4は、複数の収容部41として、電池収容部410及びタンク収容部411を有している。電池収容部410は、電池33を取出可能に収容している。電池33は、便座装置3の電源として利用される。電池収容部410は、上板部50の上面に形成された凹部である。電池収容部410は、上板部50の後端部における左右方向の中間部に形成されている。
タンク収容部411は、便座装置3が有する洗剤タンク320を収容している。洗剤タンク320は、液体の洗剤を収容する。洗剤タンク320内の洗剤は、ボウル洗浄機構によってボウル220を洗浄する際に用いられる。タンク収容部411は、上板部50を上下に貫通した孔である開口部412を有している。開口部412は、電池収容部410の前方に位置している。洗剤タンク320は、開口部412を通じてタンク収容部411に出し入れされる。
なお、電池収容部410及びタンク収容部411の各々の形状、大きさ、形成される位置等は、限定されない。また、ケーシング4は、電池収容部410及びタンク収容部411以外の収容部を有してもよく、また、収容部41を有さなくてもよい。
ケーシング4は、複数の凹部42を更に有している。複数の凹部42は、上板部50の上面に形成されている。ケーシング4は、複数の凹部42として、左右一対の凹部42を有している。左右一対の凹部42は、上板部50の後端部における左右方向の両端部にそれぞれ形成されている。トップカバー6がケーシング4に取り付けられた状態において、複数の凹部42には、トップカバー6の下面に形成された複数の突部62(図7参照)がそれぞれ嵌まる。
ケーシング4は、支持部43を有している。支持部43は、図8に示すように、ケーシング4から取り外された状態でケーシング4の上に立てられたトップカバー6を支持する。図9に示すように、支持部43は、溝430である。溝430には、トップカバー6の一部である後垂片部61Cを嵌め込むことができる。溝430は、上板部50の上面に形成されており、上方に開口している。なお、溝430は、ケーシング4における上板部50の上面以外の箇所に形成されてもよい。
図4に示すように、溝430は、左右方向と平行な直線状に延びている。なお、溝430の延びる方向は限定されない。また、溝430は、上方から見て湾曲した溝であってもよい。
溝430は、上板部50の後端部における左右方向の中間部に形成されている。溝430は、電池収容部410の後方に位置しており、複数の収容部41よりも後方に位置している。このため、溝430は、ケーシング4の上に立てられたトップカバー6を複数の収容部41よりも後方の位置で支持する。
図9に示すように、溝430は、底面431、前側内面432及び後側内面433を有している。底面431、前側内面432及び後側内面433の各々は、溝430の長さ方向の全長にわたって段差の無い連続した面である。なお、底面431、前側内面432及び後側内面433の各々は、段差のある面であってもよく、非連続の面であってもよい。
底面431は、溝430の長さ方向における中間部(詳しくは中央部)から外側に離れた部分ほど上方に位置するように弧状に湾曲している。すなわち、溝430は、長さ方向における中間部(詳しくは中央部)から外側に離れた部分ほど浅くなっている。溝430の長さ方向における底面431の両端部は、上板部50の上面における溝430の周囲部に連続している。このため、底面431の掃除を容易に行うことができる。なお、底面431は、弧状の湾曲面に限定されず、例えば、平面であってもよい。
前側内面432は、溝430の前側の内面であり、底面431の前縁から上方に延び出ている。前側内面432は、略鉛直な面である。なお、図9に示す前側内面432は、上端に近い部分ほど前方に位置するように鉛直面に対してわずかに傾斜しているが、鉛直面と平行な面であってもよいし、上端に近い部分ほど後方に位置するように傾斜してもよい。
後側内面433は、溝430の後側の内面であり、底面431の後縁から上方に延び出ている。後側内面433は、上端に近い部分ほど後方に位置するように傾斜している。後側内面433の鉛直面に対する後方への傾斜角度は、前側内面432の鉛直面に対する前方への傾斜角度よりも大きい。なお、後側内面433は、鉛直面と平行な面であってもよい。
図4に示すように、上板部50の上面の周縁には、段部500が形成されている。段部500は、上板部50の上面の周縁の全長にわたって形成されている。段部500には、ケーシング4に取り付けられたトップカバー6の周縁である垂片部61が配置される。
段部500は、縦面501及び横面502を有している。縦面501は、上板部50の上面の周縁から下方に延び出ている。縦面501は、上板部50の上面の周縁の全長にわたって形成されている。縦面501は、鉛直な面である。なお、縦面501は、水平方向に対して交差する面であればよく、鉛直な面に限定されない。横面502は、縦面501の下縁から外側に向かって延び出ている。横面502は、縦面501の下縁の全長にわたって形成されている。横面502の外周縁は、前板部51の前面の上縁、一対の側板部52の外面の上縁及び後板部53の後面の上縁につながっている。すなわち、前板部51の前面、一対の側板部52の外面及び後板部53の後面は、横面502の外周縁から下方に延び出ている。
縦面501は、前縦面501A、左右一対の側縦面501B及び後縦面501Cを有している。前縦面501Aは、上板部50の上面の前縁から下方に延び出ている。左右一対の側縦面501Bは、それぞれ、上板部50の上面の左右の側縁から下方に延び出ている。後縦面501Cは、上板部50の上面の後縁から下方に延び出ている。
横面502は、前横面502A、左右一対の側横面502B及び後横面502Cを有している。前横面502Aは、前縦面501Aの下縁から前方に延び出ている。左右一対の側横面502Bは、それぞれ、左右一対の側縦面501Bの下縁から左右方向の外側に向かって延び出ている。後横面502Cは、後縦面501Cの下縁から後方に延び出ている。
なお、カバー5及びベース40の形状は限定されない。また、ケーシング4は、ベース40とカバー5とで構成されたものに限定されず、例えば、カバー5のみで構成されてもよい。
図4に示すトップカバー6は、ケーシング4に対して着脱可能である。トップカバー6は、合成樹脂製である。トップカバー6は、ケーシング4の上板部50の上面に被さり、上板部50の上面、操作部321、表示部323、電池33及び洗剤タンク320(図3参照)を上側から覆う。
トップカバー6は、下方に開口した薄箱状に形成されている。トップカバー6は、上板部50の上面を覆うカバー部60と、カバー部60の周縁から下方に突出した垂片部61とを有している。カバー部60は、上板部50の上面に沿った板状に形成されている。カバー部60の上面(表面)は、トップカバー6の上面を構成している。カバー部60は、上方から見て、ケーシング4の上板部50と重複する略T形状に形成されており、後端部の左右幅が、前方部の左右幅よりも大きい。
カバー部60の前端部及びこの前端部の上面は、ケーシング4の上板部50の前端部の上面と同様に、前端に近い部分ほど下方に位置するように傾斜又は湾曲している。カバー部60の前端部よりも後方の部分及びこの部分の上面は、略水平である。カバー部60の後縁は、左右方向において中間部(詳しくは中央部)から外側に離れた部分ほど前方に位置するように湾曲している。
カバー部60において表示部323の各光源324に対応する部分は、光が透過する透光部63である。透光部63は、例えば、カバー部60の他の部分よりも薄肉に形成された部分又はカバー部60を貫通する開口部である。各光源324から発せられた光は、対応する透光部63を透過してカバー部60の上方に出る。
垂片部61は、カバー部60の周縁から下方に向かって突出している。垂片部61は、カバー部60と一体に形成されている。垂片部61は、カバー部60の周縁の全長にわたって形成されている。
垂片部61は、前垂片部61A、左右一対の側垂片部61B及び後垂片部61Cを有している。前垂片部61Aは、カバー部60の前縁から下方に向かって突出している。左右一対の側垂片部61Bは、それぞれ、カバー部60の左右の側縁から下方に向かって突出している。左右一対の側垂片部61Bの前縁は、それぞれ、前垂片部61Aの左右方向の両側縁につながっている。後垂片部61Cは、カバー部60の後縁から下方に向かって突出している。後垂片部61Cの左右方向の両側縁は、それぞれ、左右一対の側垂片部61Bの後縁につながっている。
トップカバー6の後縁部を構成する後垂片部61Cは、図8に示すようにトップカバー6がケーシング4の上に立てられる際、ケーシング4の溝430(図9参照)に嵌め込まれて支持される部分である。図7に示すように、後垂片部61Cは、下端に近い部分ほど外側に位置するように傾斜している。後垂片部61Cは、左右方向において中間部(詳しくは中央部)から外側に離れた部分ほど前方に位置するように弧状に湾曲している。このため、図9に示すように後垂片部61Cがケーシング4の溝430に嵌め込まれた状態では、後垂片部61Cは溝430の湾曲した底面431に沿った状態で配置することができる。
図5及び図6に示すように、トップカバー6がケーシング4に取り付けられた状態で、垂片部61の下端面は、ケーシング4の横面502に沿い、垂片部61の内面は、ケーシング4の縦面501に沿う。ただし、垂片部61の内面は、ケーシング4の縦面501に接触せず、縦面501から外側にわずかに離れて位置する。また、垂片部61の下端面は、横面502に接触せず、横面502から上方にわずかに離れて位置する。
トップカバー6は、図7に示す複数のリブ64を更に有している。複数のリブ64は、垂片部61の内面に形成されている。複数のリブ64は、カバー部60の周縁の全長にわたって形成された垂片部61の周方向に間隔をあけて並んでいる。トップカバー6は、複数のリブ64として、前垂片部61Aに形成された複数の前リブ64A、左右の側垂片部61Bにそれぞれ形成された複数の側リブ64B及び後垂片部61Cに形成された複数の後リブ64Cを有している。
各リブ64は、厚み方向が垂片部61の周方向と平行なリブであり、上下方向に延びている。図7に示すように、前リブ64A及び側リブ64Bの各々は、縦長のリブであり、垂片部61の上下方向の全長にわたって形成され、上端がカバー部60の下面につながっている。後リブ64Cは、上下寸法よりも前後寸法が長いリブであり、後リブ64Cの上端は、後垂片部61Cの上下方向の中間部に位置し、カバー部60の下面につながっていない。
図6及び図7に示すように、各リブ64は、垂片部61の内面と垂片部61の下面とに跨って形成されている。各リブ64は、垂片部61から内側に突出した部分と、垂片部61から下方に突出した部分とを有している。図6に示すように、各リブ64の内側の端面640は、縦面501と平行な鉛直な面である。なお、各リブ64の内側の端面640は、水平方向に対して交差する面であればよく、鉛直な面に限定されない。
各リブ64の下端面641は、端面640の下縁から外側に向かって延びている。各リブ64の下端面641は、横面502と平行な水平な面である。なお、各リブ64の下端面641は、鉛直方向に対して交差する面であればよく、水平な面に限定されない。各リブ64は、垂片部61の内面にのみ形成されてもよく、垂片部61の内面と下端面とに跨って形成されなくてもよい。
トップカバー6は、上述した複数のリブ64とは別に、図7に示す複数の載置用リブ65を更に有している。複数の載置用リブ65は、後垂片部61Cの内面に形成されている。複数の載置用リブ65は、左右方向に間隔をあけて並んでいる。本実施形態では、後垂片部61Cの左右方向の中間部に複数の載置用リブ65が形成されており、後垂片部61Cの左右方向の両端部の各々に複数の後リブ64Cが形成されている。各載置用リブ65は、後垂片部61Cの上下方向の中間部から上方に延び、上端がカバー部60につながっている。各載置用リブ65の下端面は、後垂片部61Cの下端面よりも上方に位置している。なお、複数の載置用リブ65は省略可能である。
トップカバー6は、複数の突部62を更に有している。複数の突部62は、カバー部60の下面に形成されている。複数の突部62は、ケーシング4に形成された複数の凹部42(図4参照)とそれぞれ一対一で対応している。トップカバー6は、複数の突部62として、左右一対の突部62を有している。左右一対の突部62は、カバー部60の後端部の下面に形成されている。各突部62は、カバー部60から下方に突出した複数の突片620を有している。なお、突部62の形状は限定されず、例えば、一つの突片だけで構成されてもよい。また、トップカバー6が有する突部62の数は限定されない。また、トップカバー6は突部62を有さなくてもよい。
トップカバー6がケーシング4に取り付けられた状態では、複数のリブ64がケーシング4の横面502(図4参照)に載り、かつ、複数の載置用リブ65がケーシング4の上板部50(図4参照)の上面に載る。この取付状態において、各リブ64の内側(縦面501側)の端面640は、図6に示すように、垂片部61よりも内側の位置で縦面501に沿う。トップカバー6に水平方向の力が加わったとき、リブ64の内側の端面640が縦面501に接触することで、トップカバー6の水平方向の移動が規制される。なお、トップカバー6がケーシング4に取り付けられた状態において、各リブ64の内側の端面640は、縦面501に接触してもよいし、非接触であってもよい。
ケーシング4に取り付けられたトップカバー6は、複数のリブ64の下端面641がケーシング4の横面502に接触し、複数の載置用リブ65(図7参照)の下端面がケーシング4の上板部50の上面に接触することにより、下方への移動が規制される。
トップカバー6は、ケーシング4に対して所定位置に載せるだけで取り付けられる。ケーシング4に取り付けられたトップカバー6は、上方に移動するだけでケーシング4から取り外すことができる。
図4に示すようにケーシング4から取り外されたトップカバー6は、垂片部61及び複数のリブ64の内側にケーシング4の上板部50における段部500よりも内側の部分が嵌まり込むように下方に移動することで、ケーシング4に取り付けることができる。
本実施形態の便器装置1の設置構造では、便器装置1は、図1に示すように、後方の壁90との間隔a1が、トップカバー6の前後方向の長さa2(図4参照)よりも短くなるように設置される。間隔a1は、例えば、20mm程度である。なお、間隔a1の寸法は、限定されない。
便座装置3のメンテナンス又は掃除等を行うにあたって、ケーシング4から取り外されたトップカバー6は、図8及び図9に示すように、ケーシング4が有する支持部43(溝430)を利用して、ケーシング4の上に立てた状態で置くことができる。このため、例えば、トップカバー6が狭いトイレットルームの床91に置かれることで、トップカバー6が踏まれて変形したり、トイレットルームでの人の移動が妨げられたりすることが抑制される。
トップカバー6は、例えば、後垂片部61Cをケーシング4の溝430に差し込み(図9参照)、かつ、カバー部60の表面(上面)を便器装置1の後方の壁90に接触させる(図8参照)ことにより、壁90に凭れかかった状態でケーシング4の上に立てられる。この場合、トップカバー6は、前垂片部61Aが後垂片部61Cの後斜め上方に位置するように鉛直方向に対して傾く。また、トップカバー6の下端部(後垂片部61C)が溝430の前側内面432に接触して前方への移動が規制される。また、トップカバー6の上端部(カバー部60の前端部)が壁90に接触して後方への移動が規制される。したがって、トップカバー6はケーシング4の上に安定した状態で立てられる。
溝430の後側内面433は、図9に示すように、上端に近い部分ほど後方に位置するように傾斜している。このため、トップカバー6は、上記のように壁90に凭れかかった状態でケーシング4の上に立てやすい。
また、溝430に嵌め込まれた後垂片部61Cは、溝430の底面431に沿って湾曲している。このため、後垂片部61Cは溝430にしっかりと嵌め込まれ、トップカバー6は溝430に対して動き難い。
また、図8に示すように、トップカバー6がケーシング4の上に立てられた状態では、ケーシング4の複数の収容部41、並びにケーシング4に設けられた操作部321及び表示部323が、トップカバー6よりも前方に位置してトップカバー6で覆われず、露出する。このため、便座装置3のメンテナンス又は掃除等を行う作業者は、トップカバー6をケーシング4の上に立てた状態のまま、電池33又は洗剤タンク320を収容部41に出し入れしたり、操作部321を操作したり、表示部323を確認したりすることができる。
なお、図9に示す支持部43は溝430であるが、例えば、図10に示すような上方に突出した突部434であってもよい。突部434は上板部50の上面に形成されており、トップカバー6は、後垂片部61Cが突部434の後面に接触した状態で壁90に凭れている。この場合も、トップカバー6は、突部434によって後垂片部61Cが前方への移動が規制された状態で支持され、ケーシング4の上に安定した状態で立てられる。
また、上記実施形態のケーシング4の上に立てられたトップカバー6が、支持部43と壁90とで支持される例について説明したが、これに限定されない。例えば、支持部43を構成する溝430を深くして、トップカバー6が溝430に深く差し込まれるようにし、ケーシング4の上に立てられたトップカバー6が支持部43だけで支持されるように構成されてもよい。この場合、例えば、便器装置1が壁90から大きく離れた状態で設置される際にも、支持部43により、ケーシング4の上に立てられたトップカバー6を支持することができる。
(2)態様
以上説明した実施形態から明らかなように、第1の態様の便座装置(3)は、以下に示す構成を有する。便座装置(3)は、ケーシング(4)、便座(30)及びトップカバー(6)を備える。便座(30)は、ケーシング(4)に取り付けられる。トップカバー(6)は、ケーシング(4)に対して着脱可能で、かつ、ケーシング(4)の上面に被さる。ケーシング(4)は、支持部(43)を有する。支持部(43)は、ケーシング(4)から取り外されてケーシング(4)の上に立てられたトップカバー(6)を支持する。
以上説明した実施形態から明らかなように、第1の態様の便座装置(3)は、以下に示す構成を有する。便座装置(3)は、ケーシング(4)、便座(30)及びトップカバー(6)を備える。便座(30)は、ケーシング(4)に取り付けられる。トップカバー(6)は、ケーシング(4)に対して着脱可能で、かつ、ケーシング(4)の上面に被さる。ケーシング(4)は、支持部(43)を有する。支持部(43)は、ケーシング(4)から取り外されてケーシング(4)の上に立てられたトップカバー(6)を支持する。
この態様によれば、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)を、支持部(43)を利用してケーシング(4)の上に立てることができる。このため、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)をトイレットルームに居る人にとって邪魔になり難い位置に配置できる。
第2の態様の便座装置(3)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様の支持部(43)は、上方に開口し、トップカバー(6)の一部を嵌込可能な溝(430)である。
この態様によれば、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)を、溝(430)である支持部(43)を利用してケーシング(4)の上に立てることができる。
第3の態様の便座装置(3)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様の便座装置(3)は、以下に示す構成を有する。溝(430)は、左右に延びた溝である。溝(430)の後側の内面(後側内面433)が、上端に近い部分ほど後方に位置する。
この態様によれば、溝(430)に嵌め込まれたトップカバー(6)を、便座装置(3)の後方に位置する壁(90)等にもたせ掛けやすくなる。
第4の態様の便座装置(3)は、第2又は第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様の溝(430)の底面(431)は、溝(430)の長さ方向における中間部から外側に離れた部分ほど上方に位置する段差のない湾曲面である。
この態様によれば、溝(430)の底面を容易に掃除することができる。
第5の態様の便座装置(3)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様の支持部(43)は、上方に突出した突部(434)である。
この態様によれば、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)を、溝(430)である支持部(43)を利用してケーシング(4)の上に立てることができる。
第6の態様の便座装置(3)は、第1~第5のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様の支持部(43)は、ケーシング(4)の上面に形成される。
この態様によれば、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)を、ケーシング(4)の上面に形成された支持部(43)を利用してケーシング(4)の上に立てることができる。
第7の態様の便座装置(3)は、第1~第6のいずれか一つの態様との組み合わせにより実現され得る。第7の態様は、以下に示す構成を有する。ケーシング(4)は、上方に開口し、物品を収容するための収容部(41)を有する。支持部(43)は、収容部(41)よりも後方に位置し、収容部(41)よりも後方位置で立てられたトップカバー(6)を支持する。
この態様によれば、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)を支持部(43)により支持した状態で、収容部(41)に物品を出し入れできる。
第8の態様の便器装置(1)は、以下に示す構成を有する。便器装置(1)は、便座装置(3)と、便器(21)とを備える。便座装置(3)は、第1~第7のいずれか一つの態様の便座装置(3)である。便器(21)には、便座装置(3)が設置される。
この態様によれば、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)を、支持部(43)を利用してケーシング(4)の上に立てることができる。このため、ケーシング(4)から取り外したトップカバー(6)をトイレットルームに居る人にとって邪魔になり難い位置に配置できる。
第9の態様の便器装置(1)の設置構造は、以下に示す構成を有する。便器装置(1)の設置構造は、第8の態様の便器装置(1)を備える。便器装置(1)は、支持部(43)から後方の壁(90)までの間隔(a1)がトップカバー(6)の長さよりも短くなるように設置される。
この態様によれば、支持部(43)で支持したトップカバー(6)を壁(90)にもたせかけて立てることができる。
a1 間隔
1 便器装置
21 便器
3 便座装置
30 便座
4 ケーシング
41 収容部
43 支持部
430 溝
433 内面(後側内面)
434 突部
6 トップカバー
90 壁
1 便器装置
21 便器
3 便座装置
30 便座
4 ケーシング
41 収容部
43 支持部
430 溝
433 内面(後側内面)
434 突部
6 トップカバー
90 壁
Claims (9)
- ケーシングと、
前記ケーシングに取り付けられた便座と、
前記ケーシングに対して着脱可能で、かつ、前記ケーシングの上面に被さるトップカバーとを備え、
前記ケーシングは、
前記ケーシングから取り外されて前記ケーシングの上に立てられた前記トップカバーを支持する支持部を有した、
便座装置。 - 前記支持部は、上方に開口し、前記トップカバーの一部を嵌込可能な溝である、
請求項1に記載の便座装置。 - 前記溝は、左右に延びた溝であり、
前記溝の後側の内面が、上端に近い部分ほど後方に位置する、
請求項2に記載の便座装置。 - 前記溝の底面は、前記溝の長さ方向における中間部から外側に離れた部分ほど上方に位置する段差のない湾曲面である、
請求項2又は請求項3に記載の便座装置。 - 前記支持部は、上方に突出した突部である、
請求項1に記載の便座装置。 - 前記支持部は、前記ケーシングの上面に形成された、
請求項1~5のいずれか1項に記載の便座装置。 - 前記ケーシングは、
上方に開口し、物品を収容するための収容部を有し、
前記支持部は、前記収容部よりも後方に位置し、前記収容部よりも後方位置で立てられた前記トップカバーを支持する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の便座装置。 - 請求項1~7のいずれか1項に記載の便座装置と、
前記便座装置が設置される便器とを備えた、
便器装置。 - 請求項8に記載の便器装置を備え、
前記便器装置は、前記支持部から後方の壁までの間隔が前記トップカバーの長さよりも短くなるように設置された、
便器装置の設置構造。
Priority Applications (1)
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JP2020184684A JP7486185B2 (ja) | 2020-11-04 | 2020-11-04 | 便座装置、便器装置及び便器装置の設置構造 |
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Citations (4)
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---|---|---|---|---|
JP2000253981A (ja) | 1999-03-10 | 2000-09-19 | Yoshifumi Maruyama | 蓋置き付受台 |
JP2003210301A (ja) | 2002-01-28 | 2003-07-29 | Yamaichi Ogura Rokuro Kogeisho:Kk | 蓋付き器用敷板 |
JP2015127479A (ja) | 2013-12-27 | 2015-07-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 蓋機構及び便器 |
JP2020169538A (ja) | 2019-04-05 | 2020-10-15 | 株式会社Lixil | 便器装置 |
-
2020
- 2020-11-04 JP JP2020184684A patent/JP7486185B2/ja active Active
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