以下、クーポン管理装置及びその制御プログラムとクーポン管理方法の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、図1に示すクーポン管理システム100のクーポン管理サーバ10をクーポン管理装置とした場合である。
図1に示すようにクーポン管理システム100は、クーポン管理サーバ10と、複数台のPOS端末20と、通信ネットワーク30と、を含む。通信ネットワーク30は、例えばインターネット、イントラネット、WAN(Wide Area Network)あるいはLAN(Local Area Network)である。通信ネットワーク30は、電話通信網又は移動体通信網を含んでもよい。あるいは通信ネットワーク30は、これらの組み合わせであってもよい。クーポン管理システム100では、通信ネットワーク30に、各POS端末20とクーポン管理サーバ10とが接続されている。
POS端末20は、店舗の会計場所等に設置される会計機である。すなわちPOS端末20は、客が購入する商品の販売データを登録処理する。またPOS端末20は、登録処理した商品の販売データを基に客との商取引を決済する。そしてPOS端末20は、商取引の明細を表すレシートを発行する。またPOS端末20は、商取引に係わるクーポンを選択的に発行する。レシート又はクーポンは、紙媒体に印刷されて発行されてもよいし、電子データとして例えば客が所有するスマートフォンにダウンロードされることで発行されてもよい。このようなPOS端末20は、周知である。よって、ここでの詳細な説明は省略する。
POS端末20は、単独で通信ネットワーク30に接続されてもよいし、店舗のサーバを介して通信ネットワーク30に接続されてもよい。クーポン管理システム100では、複数の店舗にそれぞれ設置されている複数台のPOS端末が直接または店舗のサーバを介して通信ネットワーク30に接続されている。
クーポン管理サーバ10は、商取引に係るクーポンを一元的に管理する機能を有する。この機能を実現するために、クーポン管理サーバ10は、企画データベース40と画像データベース50とを備えている。またクーポン管理サーバ10は、通信回線60を介して企画設定装置70を接続している。通信回線60は、例えばLANである。LANは、有線LANであってもよいし、無線LANであってもよい。
企画設定装置70は、発行条件等を含むクーポンの企画をクーポン管理サーバ10に設定する業務に供せられるコンピュータ機器である。この業務は、以下では企画設定業務と称する。企画設定装置70は、企画設定業務を実施するために、少なくとも入力デバイスと表示デバイスとを備える。入力デバイスは、例えばキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル等である。表示デバイスは、例えば液晶ディスプレイ、タッチパネル等である。市販のパーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ等が企画設定装置70として使用される。
企画データベース40は、クーポンの企画毎に作成されるクーポン企画レコード41(図2を参照)の集合体である。画像データベース50は、クーポンの企画毎に作成されるクーポン画像レコード51(図3を参照)の集合体である。
図2は、クーポン企画レコード41の主要なデータ構造を示す模式図である。図示するようにクーポン企画レコード41は、企画ID、発行期間、論理フラグF、小計条件、発行オプションOPa、商品条件、対象商品数、対象商品数分の対象商品データ及び発行オプションOPbを含む。
企画IDは、クーポンの企画毎に設定された一意のコードである。発行期間は、企画IDで特定される企画のクーポンが発行される期間の開始日と終了日である。発行期間は、開始日と期間の日数であってもよい。
論理フラグFは、企画IDで特定される企画が、第1のクーポン発行条件と第2のクーポン発行条件との論理積(AND)が成立する場合にクーポンを発行する企画であるのか、論理和(OR)が成立する場合にクーポンを発行する企画であるのかを識別する1ビットデータである。本実施形態では、論理積(AND)が成立する場合にクーポンを発行する企画の論理フラグFを“1”とし、論理和(OR)が成立する場合にクーポンを発行する企画の論理フラグFを“0”とする。
小計条件は、第1のクーポン発行条件である。小計条件は、第1閾値、範囲及び税フラグを含む。第1閾値は、クーポンを発行するか否かの閾値となる小計金額である。範囲は、閾値を基準にクーポン発行条件を満足する数量の範囲を示す。範囲は、例えば「以上」、「以下」、「未満」又は「超える」である。税フラグは、閾値となる小計金額が消費税を含む金額なのか、消費税を含まない金額なのかを識別する1ビットデータである。本実施形態では、消費税を含む金額である場合の税フラグを“1”とし、消費税を含まない金額である場合の税フラグを“0”とする。
発行オプションOPaは、小計条件を満足する場合にクーポンの発行を許容するか、小計条件を満足しない場合にクーポンの発行を許容するかの選択肢を表す情報である。発行オプションOPaには、小計条件を満足する場合にクーポンの発行を許容することを示すオプション項目「一致時に発行」と、小計条件を満足しない場合にクーポンの発行を許容するオプション項目「不一致時に発行」とがある。本実施形態では、オプション項目「一致時に発行」を表す発行オプションOPaを“0”とし、オプション項目「不一致時に発行」を表す発行オプションOPaを“1”とする。
商品条件は、第2のクーポン発行条件である。商品条件は、第2閾値、範囲及び属性フラグを含む。第2閾値は、クーポンを発行するか否かの閾値となる購買点数又は購買金額である。範囲は、閾値を基準にクーポン発行条件を満足する数量の範囲を示す。範囲は、例えば「以上」、「以下」、「未満」又は「超える」である。属性フラグは、商品条件が購買点数なのか購買金額なのかを識別する1ビットデータである。本実施形態では、商品条件が購買点数である場合の属性フラグを“1”とし、商品条件が購買金額である場合の属性フラグを“0”とする。
対象商品数は、商品条件の対象となる商品の総数である。対象商品データは、商品条件の対象となる商品の商品ID及び倍率である。
発行オプションOPbは、商品条件を満足する場合にクーポンの発行を許容するか、商品条件を満足しない場合にクーポンの発行を許容するかの選択肢を表す情報である。発行オプションOPbには、商品条件を満足する場合にクーポンの発行を許容することを示すオプション項目「一致時に発行」と、商品条件を満足しない場合にクーポンの発行を許容するオプション項目「不一致時に発行」とがある。本実施形態では、オプション項目「一致時に発行」を表す発行オプションOPbを“0”とし、オプション項目「不一致時に発行」を表す発行オプションOPbを“1”とする。
図3は、クーポン画像レコード51の主要なデータ構造を示す模式図である。図示するようにクーポン画像レコード51は、企画IDとクーポン画像データとを含む。企画IDは、企画データベース40に登録されたクーポン企画レコード41の企画IDと一致する。クーポン画像データは、対応する企画IDで特定される企画のクーポン発行条件を満足する商取引に対して発行されるクーポンの画像データである。POS端末20においては、プリンタによってレシート用紙にクーポン画像データが印刷されて、紙媒体のクーポンが発行される。あるいはPOS端末20においては、近距離無線通信等を利用して客が所有するスマートフォンにクーポン画像データがダウンロードされて、電子データのクーポンが発行される。
図4は、クーポン管理サーバ10の要部回路構成を示すブロック図である。クーポン管理サーバ10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、第1通信インターフェース15、第2通信インターフェース16及びシステム伝送路17を備えている。プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、時計14、第1通信インターフェース15及び第2通信インターフェース16は、それぞれシステム伝送路17と接続している。システム伝送路17は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。クーポン管理サーバ10では、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶デバイス13がシステム伝送路17で接続されて、クーポン管理サーバ10を制御するための情報処理を行うコンピュータが構成されている。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、クーポン管理サーバ10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。またメインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13としては、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の周知の記憶デバイスを単独で、あるいは複数組み合わせて用いられる。補助記憶デバイス13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ11での処理によって生成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス13は、アプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
メインメモリ12又は補助記憶デバイス13が記憶するアプリケーションプログラムは、後述する制御プログラムを含む。制御プログラムをメインメモリ12又は補助記憶デバイス13にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
時計14は、クーポン管理サーバ10の時刻情報源として機能する。プロセッサ11は、時計14によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時刻を計時する。
第1通信インターフェース15は、通信ネットワーク30を介して接続された機器、例えばPOS端末20とデータ通信を行うための回路である。
第2通信インターフェース16は、通信回線60を介して接続された機器、例えば企画設定装置70とデータ通信を行うための回路である。
かかる構成のクーポン管理サーバ10は、補助記憶デバイス13の記憶領域の一部を前述した企画データベース40及び画像データベース50の領域とする。なお、企画データベース40及び画像データベース50の領域は、補助記憶デバイス13の記憶領域の一部に限定されない。例えば、通信ネットワーク30に接続された他のサーバが有する補助記憶デバイス13の記憶領域の一部を企画データベース40及び画像データベース50の領域としてもよい。この場合、プロセッサ11は、第1通信インターフェース15を介して上記サーバと通信を行うことにより、企画データベース40及び画像データベース50にアクセスすることとなる。
このようなクーポン管理サーバ10は、クラウドコンピューティングとして各POS端末20にクーポンに関するサービスを提供するように構成されている。
図5乃至図8は、クーポン管理サーバ10のプロセッサ11が、制御プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。また、図9及び図10は、企画設定装置70が備える表示デバイスに表示される企画設定画面SCaの一例を示す模式図である。以下、各図を用いて、クーポン管理サーバ10を含むクーポン管理システム100の主要な動作について説明する。なお、以下に説明する動作説明は一例である。同様な結果が得られるのであれば、その手順等は特に限定されるものではない。
始めに、企画設定装置70で企画設定業務が実施される際のクーポン管理システム100の動作について、図5の流れ図及び図9及び図10の模式図を用いて説明する。
企画設定業務には、新規作成業務と企画編集業務とがある。新規作成業務は、企画データベース40に新たなクーポン企画レコード41を登録する業務である。企画編集業務は、企画データベース40に既に登録されているクーポン企画レコード41を修正または削除する業務である。
新規作成業務または企画編集業務を担当するオペレータは、企画設定装置70を起動する。そしてオペレータは、企画設定業務の開始を指示する。そうすると、企画設定装置70からクーポン管理サーバ10へと業務開始コマンドが送信される。第2通信インターフェース16を介して業務開始コマンドを受信したクーポン管理サーバ10のプロセッサ11は、図5の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。
先ず、プロセッサ11は、ACT1として企画設定画面SCaの画像データを企画設定装置70へと送信する。これにより、企画設定装置70の表示デバイスに企画設定画面SCaが表示される。
図9は、企画設定画面SCaの一例を示す模式図である。図示するように企画設定画面SCaには、6個のラジオボタンRBa~RBfと、8個のテキストボックスINa~INhと、5個のプルダウンメニューボタンPDa~PDeと、2つのチェックボックスCBa,CBbと、3つのタッチボタンTBa~TBcの各部品画像が表示されている。
ラジオボタンRBaは、項目「新規」に対応している。ラジオボタンRBbは、項目「編集」に対応している。ラジオボタンRBcは、項目「AND」に対応している。ラジオボタンRBdは、項目「OR」に対応している。ラジオボタンRBeは、項目「消費税含む」に対応している。ラジオボタンRBfは、項目「倍率適用」に対応している。
テキストボックスINaは、企画IDのテキスト表示欄である。テキストボックスINbは、発行期間開始日の表示欄である。テキストボックスINcは、発行期間終了日の表示欄である。テキストボックスINdは、小計金額の表示欄である。テキストボックスINeは、単価の表示欄である。テキストボックスINfは、点数の表示欄である。テキストボックスINgは、商品IDの表示欄である。テキストボックスINhは、倍率の表示欄である。
プルダウンメニューボタンPDa、PDc及びPDdは、いずれも「以上」、「以下」、「未満」又は「超える」の範囲項目をプルダウンメニューとして表示させるボタンである。プルダウンメニューボタンPDb及びPDeは、いずれも「一致時に発行」又は「不一致時に発行」のオプション項目をプルダウンメニューとして表示させるボタンである。
チェックボックスCBaは、属性項目「単価」に対応する。チェックボックスCBaは、商品条件が購買金額の場合にチェックされる。チェックボックスCBbは、属性項目「点数」に対応する。チェックボックスCBbは、商品条件が購買点数の場合にチェックされる。
タッチボタンTBaは、項目「商品追加」に対応する。タッチボタンTBbは、項目「登録」に対応する。タッチボタンTBcは、項目「中止」に対応する。タッチボタンTBaは、以下では商品追加ボタンTBaと称する。タッチボタンTBbは、以下では登録ボタンTBbと称する。タッチボタンTBcは、以下では中止ボタンTBcと称する。
企画設定画面SCaを確認したオペレータは、新規作成業務を実行するか企画編集業務を実行するかを決める。例えば商品製造業者等の事業者からクーポンの企画要請を受けた場合、オペレータは、新規作成業務を選択する。例えば事業者から既存のクーポンの企画変更要請を受けた場合には、オペレータは、企画編集業務を選択する。新規作成業務を選択する場合、オペレータは、ラジオボタンRBaを入力する。企画編集業務を選択する場合には、オペレータは、ラジオボタンRBbを入力する。そしてオペレータは、変更要請のあった企画の企画IDをテキストボックスINaに入力する。
ラジオボタンRBaが入力されると、企画設定装置70からクーポン管理サーバ10へと新規作成コマンドが送信される。ラジオボタンRBbが入力された場合には、企画設定装置70からクーポン管理サーバ10へと企画編集コマンドが送信される。企画編集コマンドには、テキストボックスINaに入力された企画IDが含まれる。
ここに、ラジオボタンRBc~RBeと、テキストボックスINb~INfと、プルダウンメニューボタンPDa~PDeと、チェックボックスCBa,CBbとは、発行条件を入力するための領域である。1行目の商品条件入力欄のテキストボックスINgは、第1の商品の識別情報を入力するための領域である。1行目の商品条件入力欄の後に追加された商品条件入力欄のテキストボックスINg及びテキストボックスINhは、第2の商品の識別情報及び倍率を入力するための領域である。
図5の説明に戻る。
企画設定画面SCaの表示を制御したクーポン管理サーバ10のプロセッサ11は、ACT2として企画設定装置70からのコマンドを待ち受ける。この待ち受け状態において、第2通信インターフェース16を介して新規作成コマンドを受信すると、プロセッサ11は、ACT2においてYESと判定し、ACT3へと進む。プロセッサ11は、ACT3として新規の企画IDを発行する。
一方、企画編集コマンドを受信した場合には、プロセッサ11は、ACT2においてNOと判定し、ACT4へと進む。プロセッサ11は、ACT4として企画編集コマンドから企画IDを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT5として企画データベース40を検索して、当該企画IDを含むクーポン企画レコード41を検出する。なお、企画データベース40に当該企画IDを含むクーポン企画レコード41が存在しない場合には、企画編集業務をエラーとする。このエラーにより、例えば企画設定装置70の表示デバイスに「企画IDが一致しません」等のエラーメッセージが表示される。
プロセッサ11は、ACT3において新規の企画IDを発行するか、ACT5において既存の企画IDを含むクーポン企画レコード41を企画データベース40から検出すると、ACT6へと進む。プロセッサ11は、ACT6として企画設定画面SCaを更新するためのコマンドを企画設定装置70へと出力する。
このコマンドを受けて、企画設定装置70の表示デバイスに表示されていた企画設定画面SCaが更新される。具体的には、ACT3において新規の企画IDが発行された場合には、テキストボックスINaにその新規の企画IDが表示される。ACT5においてクーポン企画レコード41が検出された場合には、そのクーポン企画レコード41のデータを基に、ラジオボタンRBc~RBf、チェックボックスCBa,CBb及びプルダウンメニューボタンPDa~PDeの状態が変更される。また、テキストボックスINd~INhにクーポン企画レコード41のデータに対応したテキストが表示される。
さて、ここでは、オペレータが「2020年3月に、小計金額が1000円以上の場合で、かつ、商品AAAAAを6点購入した場合にクーポンを発行する」という企画要請を事業者から受けた場合を例示する。そして、商品AAAAAについては、単品で販売されている以外に6点をまとめたセット商品として販売されていると仮定する。
この場合、図10の企画設定画面SCaに示すように、オペレータは、テキストボックスINbとテキストボックスINcとに、発行期間の開始日[2020/03/01]と終了日[2020/03/31]とを入力する。またオペレータは、ラジオボタンRBcを入力する。因みに、企画が例えば「小計金額が1000円以上の場合にクーポンを発行する」であったり、「商品AAAAAを6点購入した場合にクーポンを発行する」であったりした場合には、オペレータは、ラジオボタンRBdを入力する。
次に、オペレータは、企画に含まれる小計条件、つまりは「小計金額が1000円以上の場合」の設定を行う。すなわちオペレータは、テキストボックスINdに小計金額の閾値[1000]を入力し、プルダウンメニューボタンPDaでプルダウンメニューのなかから範囲項目[以上]を選択する。またオペレータは、プルダウンメニューボタンPDbでプルダウンメニューのなかからオプション項目[一致時に発行]を選択する。なお、小計金額が消費税を含む場合には、オペレータは、ラジオボタンRBeを入力する。以上の操作により、企画の前半部の「小計金額が1000円以上の場合」という小計条件が設定される。なお、オペレータは、プルダウンメニューボタンPDaでプルダウンメニューのなかから範囲項目[未満]を選択し、かつ、プルダウンメニューボタンPDbでプルダウンメニューのなかからオプション項目[不一致時に発行]を選択してもよい。
次に、オペレータは、企画に含まれる商品条件、つまりは「商品AAAAAを6点購入した場合」の設定を行う。すなわちオペレータは、チェックボックスCBbにチェックを入れる。そしてオペレータは、テキストボックスINfに、購買点数の閾値「6」を入力し、プルダウンメニューボタンPDdでプルダウンメニューのなかから範囲項目[以上]を選択する。またオペレータは、プルダウンメニューボタンPDeでプルダウンメニューのなかからオプション項目[一致時に発行]を選択する。なお、オペレータは、プルダウンメニューボタンPDdでプルダウンメニューのなかから範囲項目[未満]を選択し、かつ、プルダウンメニューボタンPDeでプルダウンメニューのなかからオプション項目[不一致時に発行]を選択してもよい。
次に、オペレータは、テキストボックスINgに商品AAAAAの商品ID[11111]を入力する。以上の操作により、企画の後半部の「商品AAAAAを6点購入した場合」という商品条件が設定される。
ここで、商品AAAAAが全て単品として販売されている場合には、オペレータは、登録ボタンTBbにタッチする。しかしながら、商品AAAAAは6点をまとめたセット商品としても販売されている場合には、オペレータは、商品追加ボタンTBaにタッチする。そうすると、企画設定画面SCaに商品条件入力欄が追加される。すなわち、商品IDのテキストボックスINgと倍率適用のラジオボタンRBfと、倍率のテキストボックスINhとが追加される。そこでオペレータは、この追加された商品条件入力欄のテキストボックスINgに、セット商品の商品コード[11112]を入力する。またオペレータは、ラジオボタンRBfを入力し、テキストボックスINhに倍率[6]を入力する。因みに、セット商品が商品AAAを3点まとめたものである場合には、オペレータはテキストボックスINhに倍率[3]を入力する。このように商品の購買点数を商品条件とする場合、倍率はセット商品としてまとめられた商品の数となる。したがって、単品については、ラジオボタンRBfを入力し、テキストボックスINhに倍率[1]を入力してもよい。
以上の操作により、「商品AAAを6点まとめたセット商品を1点購入した場合」という商品条件も併せて設定される。そこでオペレータは、登録ボタンTBbにタッチする。なお、操作を途中で中止する場合には、オペレータは、中止ボタンBTcにタッチする。
図5の説明に戻る。
ACT6の処理を終えたプロセッサ11は、ACT7として商品追加ボタンBTaがタッチされたか否かを監視する。商品追加ボタンBTaがタッチされていない場合、プロセッサ11は、ACT7においてNOと判定し、ACT8へと進む。プロセッサ11は、ACT8として登録ボタンBTbがタッチされたか否かを監視する。登録ボタンBTbがタッチされていない場合、プロセッサ11は、ACT8においてNOと判定し、ACT7へと戻る。
ここにプロセッサ11は、ACT7及びACT8として、商品追加ボタンNTaがタッチされるか登録ボタンBTbがタッチされるのを待ち受ける。なお、図示しないが、この待ち受け状態において中止ボタンBTcがタッチされた場合には、プロセッサ11は、図5の流れ図に示す手順の情報処理を中止する。
ACT7及びACT8の待ち受け状態において、商品追加ボタンNTaがタッチされた場合には、プロセッサ11は、ACT7においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ11は、ACT9として商品条件入力欄の追加コマンドを企画設定装置70へと出力する。この追加コマンドを受けて、前述したように、企画設定装置70の表示デバイスに表示されている企画設定画面SCaに商品条件入力欄が追加される。
追加コマンドを出力したプロセッサ11は、ACT7及びACT8の待ち受け状態に戻る。したがって、商品追加ボタンTBaが再度タッチされた場合には、企画設定画面SCaに商品条件入力欄がさらに追加される。
ACT7及びACT8の待ち受け状態において、登録ボタンTBbがタッチされた場合には、プロセッサ11は、ACT8においてYESと判定し、ACT10へと進む。プロセッサ11は、ACT10として企画設定画面SCaに入力されたデータを企画設定装置70から取り込む。そしてプロセッサ11は、このデータを基にクーポン企画レコードを作成する。
具体的にはプロセッサ11は、テキストボックスINaに表示されている企画IDを、クーポン企画レコード41の企画IDとする。プロセッサ11は、テキストボックスINb及びテキストボックスINcに表示されている開始日と終了日とを発行期間とする。
プロセッサ11は、ラジオボタンRBcが入力されている場合には、論理フラグFを“1”とする。プロセッサ11は、ラジオボタンRBdが入力されている場合には、論理フラグFを“0”とする。
プロセッサ11は、テキストボックスINdに入力されている小計金額(第1閾値)と、プルダウンメニューボタンPDaで選択されている範囲項目と、ラジオボタンRBcの状態に応じた税フラグとから小計条件のデータを作成する。税フラグは、ラジオボタンRBcが入力状態にあるときには“1”となり、非入力状態にあるときには“0”となる。
プロセッサ11は、プルダウンメニューボタンPDaで選択されているオプション項目が[一致時に発行]の場合、発行オプションOPaを“0”とする。プロセッサ11は、同オプション項目が[不一致時に発行]が選択されている場合には、発行オプションOPaを“1”とする。
プロセッサ11は、チェックボックスCBaにチェックが入っている場合には、テキストボックスINeに入力されている金額(第2閾値)と、プルダウンメニューボタンPDbで選択されている範囲項目とから、商品条件を購買金額とする商品条件データを作成する。プロセッサ11は、チェックボックスCBbにチェックが入っている場合には、テキストボックスINfに入力されている点数(第2閾値)と、プルダウンメニューボタンPDdで選択されている範囲項目とから、商品条件を購買点数とする商品条件データを作成する。商品条件を購買金額とする商品条件データには、単価を表す属性として“0”が含まれる。商品条件を購買点数とする商品条件データには、点数を表す属性として“1”が含まれる。
プロセッサ11は、商品条件入力欄の数を対象商品数nとする。そしてプロセッサ11は、対象商品数nだけの対象商品データを作成する。対象商品データは、商品IDと倍率とを含む。商品IDは、テキストボックスINgに入力された商品IDである。倍率は、テキストボックスINhに入力された倍率である。なお、ラジオボタンRBfが入力されていない場合には、倍率は“1”となる。
プロセッサ11は、プルダウンメニューボタンPDeで選択されているオプション項目が[一致時に発行]の場合、発行オプションOPbを“0”とする。プロセッサ11は、同オプション項目が[不一致時に発行]の場合には、発行オプションOPbを“1”とする。
こうして、企画設定画面SCaのデータからクーポン企画レコード41を作成したプロセッサ11は、ACT11へと進む。プロセッサ11は、ACT11として企画データベース40にクーポンIDが同一の他のクーポン企画レコード41が存在する否かを確認する。
クーポンIDが同一の他のクーポン企画レコード41が存在しない場合、プロセッサ11は、ACT11においてNOと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ11は、ACT12として、ACT10の処理で作成したクーポン企画レコード41を企画データベース40に登録する。クーポンIDが同一の他のクーポン企画レコード41が存在する場合には、プロセッサ11は、ACT11においてYESと判定し、ACT13へと進む。プロセッサ11は、ACT13として企画データベース40に存在する他のクーポン企画レコード41を、ACT9の処理で作成したクーポン企画レコード41に置換して更新する。以上で、プロセッサ11は、図5の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
ここに、図5の流れ図で示す手順の情報処理を実行するプロセッサ11は、第1の取得手段、第2の取得手段、第3の取得手段及び記憶手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、企画設定画面SCaに入力されたデータから、商取引に係わるクーポンを発行するための条件、いわゆる発行条件を取得する(第1の取得手段)。またプロセッサ11は、同データから、クーポンの発行対象となる第1の商品の識別情報を取得する(第2の取得手段)。またプロセッサ11は、同データから、クーポンの発行対象となる、第1の商品とは異なる第2の商品の識別情報及び倍率を取得する(第3の取得手段)。しかしてプロセッサ11は、同データから取得した発行条件と第1の商品の識別情報と第2の商品の識別情報及び倍率とを関連付けてクーポン企画レコード41を作成し、企画データベース40に登録して記憶する(記憶手段)。
またプロセッサ11は、表示制御手段としての機能も有する。すなわちプロセッサ11は、発行条件を入力するための領域と、第1の商品の識別情報を入力するための領域と、第2の商品の識別情報及び倍率を入力するための領域と、を有する企画設定画面を企画設定装置70の表示デバイスに表示させる。
次に、POS端末20から商取引データを受信した際のプロセッサ11の動作について、図6乃至図8の流れ図を用いて説明する。なお、商取引データには、少なくともその商取引で登録処理された商品の商品ID、販売点数及び販売金額と、商取引の小計金額とが含まれている。
プロセッサ11は、商取引データを受信すると、図6のACT21として企画データベース40からクーポン企画レコード41を取得する。そしてプロセッサ11は、ACT22として時計14で計時されている現在日付がクーポン企画レコード41の発行期間内であるか否かを確認する。現在日付が発行期間外である場合、プロセッサ11は、ACT22においてNOと判定し、図7のACT41へと進む。ACT41以降の処理手順については、後述する。
現在日付が発行期間内である場合には、プロセッサ11は、ACT22においてYESと判定し、ACT23へと進む。プロセッサ11は、ACT23としてクーポン企画レコード41の論理フラグFが”1”であるか否かを確認する。ここで、論理フラグFが“1”の場合、プロセッサ11は、ACT23においてYESと判定し、ACT24へと進む。プロセッサ11は、ACT24としてクーポン企画レコード41から小計条件を取得する。そしてプロセッサ11は、ACT25として商取引データが小計条件を満足するか否かを確認する。
例えば、小計条件が「1000円以上購入した場合」であると仮定する。この場合、プロセッサ11は、商取引の小計金額が1000円以上のときには小計条件を満足すると判定する。小計条件を満足する場合、プロセッサ11は、ACT25においてYESと判定し、ACT26へと進む。プロセッサ11は、ACT26として発行オプションOPaが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPaが“1”の場合、プロセッサ11は、ACT26においてYESと判定し、ACT41へと進む。発行オプションOPaが“0”の場合には、プロセッサ11は、ACT26においてNOと判定し、ACT28へと進む。
一方、商取引の小計金額が1000円未満であった場合には、プロセッサ11は、小計条件を満足しないと判定する。小計条件を満足しない場合、プロセッサ11は、ACT25においてNOと判定し、ACT27へと進む。プロセッサ11は、ACT27として発行オプションOPaが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPaが“0”の場合、プロセッサ11は、ACT27においてNOと判定し、ACT41へと進む。発行オプションOPaが“1”の場合には、プロセッサ11は、ACT27においてYESと判定し、ACT28へと進む。
このように、発行オプションOPaが“0”、すなわちオプション項目が[一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引の小計金額が小計条件を満足すると、ACT28の処理へと進む。しかし、商取引の小計金額が小計条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT41へと進む。一方、発行オプションOPaが“1”、すなわちオプション項目が[不一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引の小計金額が小計条件を満足すると、ACT41へと進む。商取引の小計金額が小計条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT28の処理へと進む。
プロセッサ11は、ACT28としてクーポン企画レコード41から商品条件と対象商品データとを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT29として商取引のデータに対象商品の販売データが含まれているか否かを確認する。商取引のデータに対象商品の販売データが含まれていない場合、プロセッサ11は、ACT29においてNOと判定し、ACT41へと進む。
商取引のデータに対象商品の販売データが含まれている場合には、プロセッサ11は、ACT29においてYESと判定し、図7のACT31へと進む。プロセッサ11は、ACT31として商品条件の属性が点数を示すのか金額を示すのかを確認する。
属性が点数を示す場合、プロセッサ11は、ACT31においてYESと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ11は、ACT32として商取引のデータから対象商品の販売点数Aを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT33としてその販売点数Aに対象商品データの倍率を乗算して、評価点数を算出する。
属性が金額を示す場合には、プロセッサ11は、ACT31においてNOと判定し、ACT34へと進む。プロセッサ11は、ACT34として商取引のデータから対象商品の単価Bを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT33としてその単価Bに対象商品データの倍率を乗算して、評価単価を算出する。
こうして、評価点数又は評価金額を算出したならば、プロセッサ11は、ACT36へと進む。プロセッサ11は、ACT36として評価点数又は評価金額が商品条件を満足するか否かを確認する。
例えば商品条件が「対象商品を6点以上購入した場合」であった場合、評価点数が6点以上であると、プロセッサ11は、商品条件を満足すると判定する。評価点数が6点未満であった場合には、プロセッサ11は、商品条件を満足しないと判定する。
図10の企画設定画面SCaを例とすると、商品IDが「11111」の商品に対しては、倍率が設定されていない。したがって、当該商品は6点を購入しないと商品条件を満足しない。一方、商品IDが「11112」の商品に対しては倍率「6」が設定されている。したがって、当該商品は1点購入しただけで、評価点数が「6」となるので、商品条件を満足する。
プロセッサ11は、商品条件を満足する場合、ACT36においてYESと判定し、ACT37へと進む。プロセッサ11は、ACT37として発行オプションOPbが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPbが“1”の場合、プロセッサ11は、ACT37においてYESと判定し、ACT41へと進む。発行オプションOPbが“0”の場合には、プロセッサ11は、ACT36においてNOと判定し、ACT37へと進む。
一方、商品条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT36においてNOと判定し、ACT38へと進む。プロセッサ11は、ACT38として発行オプションOPbが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPbが“0”の場合、プロセッサ11は、ACT38においてNOと判定し、ACT41へと進む。発行オプションOPbが“1”の場合には、プロセッサ11は、ACT38においてYESと判定し、ACT39へと進む。
このように、発行オプションOPaが“0”、すなわちオプション項目が[一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引での購買商品が商品条件を満足すると、ACT39の処理へと進む。しかし、商取引での購買商品が商品条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT41へと進む。一方、発行オプションOPaが“1”、すなわちオプション項目が[不一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引での購買商品が商品条件を満足すると、ACT41へと進む。しかし、商取引での購買商品が商品条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT39の処理へと進む。
プロセッサ11は、ACT39として画像データベース50を検索して、クーポン企画レコード41の企画IDと関連付けられたクーポン画像データを検出する。そしてプロセッサ11は、ACT40としてそのクーポン画像データをクーポンメモリに記憶する。クーポンメモリは、例えばメインメモリ42の揮発性メモリ領域に形成されている。クーポンメモリは、例えば補助記憶デバイス43に形成されていてもよい。
ACT40の処理を終えると、プロセッサ11は、ACT41へと進む。プロセッサ11は、ACT41として企画データベース40に次のクーポン企画レコードが登録されているか否かを確認する。次のクーポン企画レコード41が登録されている場合、プロセッサ11は、ACT41においてYESと判定し、図6のACT21へと戻る。そしてプロセッサ11は、ACT21以降の処理を前述したのと同様に実行する。すなわち、発行期間内で論理フラグFが“1”のクーポン企画レコード41を取得した場合には、プロセッサ11は、ACT24乃至ACT41の処理を実行する。
一方、発行期間内で論理フラグFが“0”のクーポン企画レコード41を取得した場合には、プロセッサ11は、ACT23においてNOと判定し、図8のACT51へと進む。プロセッサ11は、ACT51としてクーポン企画レコード41から小計条件を取得する。プロセッサ11は、ACT52として小計条件を取得できたか否かを確認する。論理フラグFが“0”のクーポン企画レコード41の場合、小計条件を含まない可能性がある。クーポン企画レコード41から小計条件を取得できない場合、プロセッサ11は、ACT52においてNOと判定し、ACT56へと進む。ACT56以降の処理手順については、後述する。
小計条件を取得できた場合には、プロセッサ11は、ACT52においてYESと判定し、ACT53へと進む。プロセッサ11は、ACT53として商取引データが小計条件を満足するか否かを確認する。小計条件を満足する場合、プロセッサ11は、ACT53においてYESと判定し、ACT54へと進む。プロセッサ11は、ACT54として発行オプションOPaが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPaが“1”の場合、プロセッサ11は、ACT54においてYESと判定し、ACT56へと進む。発行オプションOPaが“0”の場合には、プロセッサ11は、ACT54においてNOと判定し、図7のACT39へと進む。
一方、小計条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT53においてNOと判定し、ACT55へと進む。プロセッサ11は、ACT55として発行オプションOPaが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPaが“0”の場合、プロセッサ11は、ACT55においてNOと判定し、ACT56へと進む。発行オプションOPaが“1”の場合には、プロセッサ11は、ACT55においてYESと判定し、ACT39へと進む。
このように、発行オプションOPaが“0”、すなわちオプション項目が[一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引の小計金額が小計条件を満足すると、ACT39の処理へと進む。そしてプロセッサ11は、ACT39以降の処理を前述したのと同様に実行する。すなわちプロセッサ11は、画像データベース50からクーポン企画レコード41の企画IDと関連付けられたクーポン画像データを検出する。そしてプロセッサ11は、そのクーポン画像データをクーポンメモリに記憶する。しかし、商取引の小計金額が小計条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT56へと進む。
一方、発行オプションOPaが“1”、すなわちオプション項目が[不一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引の小計金額が小計条件を満足しない場合に、ACT39へと進む。そしてプロセッサ11は、ACT39以降の処理を前述したのと同様に実行する。すなわちプロセッサ11は、画像データベース50からクーポン企画レコード41の企画IDと関連付けられたクーポン画像データを検出する。そしてプロセッサ11は、そのクーポン画像データをクーポンメモリに記憶する。しかし、商取引の小計金額が小計条件を満足する場合には、プロセッサ11は、ACT56の処理へと進む。
プロセッサ11は、ACT56として商品条件と対象商品データとを取得する。プロセッサ11は、ACT57として商品条件を取得できたか否か、また、取得できた場合には商取引のデータに対象商品の販売データが含まれているか否かを確認する。論理フラグFが“0”のクーポン企画レコード41の場合、商品条件を含まない可能性がある。クーポン企画レコード41から商品条件を取得できない場合、または商品条件を取得できたとしても商取引のデータに対象商品の販売データが含まれていない場合には、プロセッサ11は、ACT57においてNOと判定し、ACT41へと進む。
商品条件を取得でき、しかも商取引のデータに対象商品の販売データが含まれている場合には、プロセッサ11は、ACT57においてYESと判定し、ACT58へと進む。プロセッサ11は、ACT58として商品条件の属性が点数を示すのか金額を示すのかを確認する。
属性が点数を示す場合、プロセッサ11は、ACT58においてYESと判定し、ACT59へと進む。プロセッサ11は、ACT59として商取引のデータから対象商品の販売点数Aを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT60としてその販売点数Aに対象商品データの倍率を乗算して、評価点数を算出する。
属性が金額を示す場合には、プロセッサ11は、ACT58においてNOと判定し、ACT61へと進む。プロセッサ11は、ACT61として商取引のデータから対象商品の単価Bを取得する。そしてプロセッサ11は、ACT62としてその単価Bに対象商品データの倍率を乗算して、評価単価を算出する。
こうして、評価点数又は評価金額を算出したならば、プロセッサ11は、ACT63へと進む。プロセッサ11は、ACT63として評価点数又は評価金額が商品条件を満足するか否かを確認する。商品条件を満足する場合、プロセッサ11は、ACT63においてYESと判定し、ACT64へと進む。プロセッサ11は、ACT64として発行オプションOPbが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPbが“1”の場合、プロセッサ11は、ACT64においてYESと判定し、ACT41へと進む。発行オプションOPbが“0”の場合には、プロセッサ11は、ACT64においてNOと判定し、図7のACT39へと進む。
一方、商品条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT63においてNOと判定し、ACT65へと進む。プロセッサ11は、ACT65として発行オプションOPbが“1”であるか否かを確認する。発行オプションOPbが“0”の場合、プロセッサ11は、ACT65においてNOと判定し、ACT41へと進む。発行オプションOPbが“1”の場合には、プロセッサ11は、ACT65においてYESと判定し、図7のACT39へと進む。
このように、発行オプションOPaが“0”、すなわちオプション項目が[一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引での購買商品が商品条件を満足すると、ACT39の処理へと進む。そしてプロセッサ11は、ACT39以降の処理を前述したのと同様に実行する。すなわちプロセッサ11は、画像データベース50からクーポン企画レコード41の企画IDと関連付けられたクーポン画像データを検出する。そしてプロセッサ11は、そのクーポン画像データをクーポンメモリに記憶する。しかし、商取引での購買商品が商品条件を満足しない場合には、プロセッサ11は、ACT41へと進む。
一方、発行オプションOPaが“1”、すなわちオプション項目が[不一致時に発行]の場合には、プロセッサ11は、商取引での購買商品が商品条件を満足しない場合に、ACT39の処理へと進む。そしてプロセッサ11は、ACT39以降の処理を前述したのと同様に実行する。すなわちプロセッサ11は、画像データベース50からクーポン企画レコード41の企画IDと関連付けられたクーポン画像データを検出する。そしてプロセッサ11は、そのクーポン画像データをクーポンメモリに記憶する。しかし、商取引での購買商品が商品条件を満足する場合には、プロセッサ11は、ACT41へと進む。
プロセッサ11は、ACT41へと進むと、前述したように、企画データベース40に次のクーポン企画レコード41が登録されているか否かを確認する。そして、次のクーポン企画レコード41が登録されている場合には、プロセッサ11は、図6のACT21へと戻り、ACT21以降の処理を前述したのと同様に実行する。
こうして、企画データベース40に登録されている全てのクーポン企画レコード41に対してACT21以降の処理を実行したならば、プロセッサ11は、ACT41においてNOと判定し、ACT42へと進む。プロセッサ11は、ACT42としてクーポンメモリにクーポン画像データが記憶されているか否かを確認する。クーポン画像データが記憶されている場合、プロセッサ11は、ACT42においてYESと判定し、ACT43へと進む。プロセッサ11は、ACT43としてそのクーポン画像データを商取引データ送信元のPOS端末20へと送信する。
クーポンメモリにクーポン画像データが記憶されていない場合には、プロセッサ11は、ACT42においてNOと判定し、ACT44へと進む。プロセッサ11は、ACT44として商取引データ送信元のPOS端末20に対してクーポンがないことを通知するコマンドを送信する。
以上で、プロセッサ11は、商取引データの受信処理を終了する。
ここに、図6乃至図8の流れ図で示す手順の情報処理を実行するプロセッサ11は、判定手段及び出力手段として機能する。すなわちプロセッサ11は、商取引で売買される商品の中に第1の商品が含まれる場合には当該第1の商品の販売データと発行条件とからクーポンが発行可能かを判定する。またプロセッサ11は、第2の商品が含まれる場合には当該第2の商品の販売データに倍率を乗算したデータと発行条件とからクーポンが発行可能かを判定する。そしてプロセッサ11は、発行可能と判定されたクーポンの出力を制御する。
本実施形態においては、企画設定画面SCaの商品条件入力欄に、商品IDを入力するためのテキストボックスINgだけでなく、項目「倍率適用」に対応したラジオボタンRBfと、倍率を入力するためのテキストボックスINhを配置した。そして、ラジオボタンRBfの入力とともにテキストボックスINhに倍率が入力されると、商品IDと倍率とを含む対象商品データをクーポン企画レコード41に組み入れるようにした。
したがって、クーポンの対象となる商品が単品で販売されるだけでなくセット商品としても販売される場合でも、1つのクーポン企画レコード41で当該クーポンの発行を管理することができる。その結果、単品の商品とセット商品とで異なるクーポン企画レコード41を企画データベース40に登録する手間がなくなる。よって、クーポンの発行条件を設定する作業の効率化を図ることができる。
その上、企画設定画面SC1には、発行条件を入力するための領域と、第1の商品の識別情報を入力するための領域と、第2の商品の識別情報及び倍率を入力するための領域とが一画面に配置されている。したがってオペレータは、一画面の操作によって第1の商品の識別情報と第2の商品の識別情報及び倍率とを入力することができる。よって、操作性に優れており、より一層の作業の効率化を図ることができる。
また、企画設定画面SC1には、商品追加ボタンTB2をタッチすることによって商品条件入力欄が追加される。したがってオペレータは、第2の商品の識別情報及び倍率を入力する際には、意識して商品追加ボタンTB2にタッチすることとなる。したがって、第2の商品の識別情報及び倍率の入力をし忘れることもなくなる。
ところで、企画設定画面SC1には、オプション項目として「一致時に発行」又は「不一致時に発行」を選択することができる。例えば、小計金額が1000円以上であるが、プリペイドカードを購入した客にはクーポンをー発行しない、という企画があったとする。この場合、小計条件ついては、閾値を「1000」とし、範囲項目を「以上」とし、オプション項目として「一致時に発行」とすればよい。一方、商品条件については、クーポン発行対象となる商品の対象商品データを全て設定することは非常に効率が悪い。そこで本実施形態では、プリペイドカードの商品IDを含む対象商品データを設定する。そして、オプション項目として「不一致時に発行」とする。こうすることにより、小計金額が1000円以上でプリペイドカードを購入していない客に対してクーポンを発行することができる。したがって、対象商品データの設定作業を簡略化できるので、より一層の作業の効率化を図ることができる。
また、企画設定画面SC1には、属性項目「単価」に対応したチェックボックスCBaと、属性項目「点数」に対応したチェックボックスCBaとが配置されている。そして、チェックボックスCBaがチェックされた場合には、購買金額に基づくクーポン発行条件を設定することができる。チェックボックスCBbがチェックされた場合には、購買点数に基づくクーポン発行条件を設定することができる。したがって、クーポン発行条件が購買金額の場合であっても購買点数の場合であっても同様な操作でよいので、この点からも作業の効率化を図ることができる。
以上、クーポン管理装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
前記実施形態では、発行条件を入力するための領域と、第1の商品の識別情報を入力するための領域と、第2の商品の識別情報及び倍率を入力するための領域とを有する企画設定画面SC1を企画設定装置70の表示デバイスに表示させる場合を例示した。この点に関しては、発行条件を入力するための領域と、第1の商品の識別情報を入力するための領域と、第2の商品の識別情報及び倍率を入力するための領域とが、順番に表示デバイスに表示されるようにしてもよい。
前記実施形態では、企画設定画面SCaに商品追加ボタンを設け、商品追加ボタンが入力されると、企画設定画面SCaに第2の商品の識別情報及び倍率を受け付けるための領域を追加するようにした。この点に関しては、初期状態から企画設定画面SCaに第2の商品の識別情報及び倍率を受け付けるための領域を設けてもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]商取引に係わるクーポンを管理するクーポン管理装置のコンピュータを、前記クーポンを発行するための条件を取得する第1の取得手段、前記クーポンの発行対象となる第1の商品の識別情報を取得する第2の取得手段、前記クーポンの発行対象となる、前記第1の商品とは異なる第2の商品の識別情報及び倍率を取得する第3の取得手段、前記第1の取得手段で取得した前記条件と、前記第2の取得手段で取得した前記第1の商品の識別情報と、前記第3の取得手段で取得した前記第2の商品の識別情報及び倍率とを関連付けて記憶させる記憶手段、商取引で売買される商品の中に前記第1の商品が含まれる場合には当該第1の商品の販売データと前記条件とからクーポンが発行可能かを判定し、前記第2の商品が含まれる場合には当該第2の商品の販売データに前記倍率を乗算したデータと前記条件とから前記クーポンが発行可能かを判定する判定手段、及び、前記判定手段により発行可能と判定されたクーポンの出力を制御する出力制御手段、として機能させるための制御プログラム。
[2]前記コンピュータを、前記条件を入力するための領域と、前記第1の商品の識別情報を入力するための領域と、前記第2の商品の識別情報及び倍率を入力するための領域と、を有する設定画面を表示デバイスに表示させる表示制御手段、としてさらに機能させるための付記[1]記載の制御プログラム。
[3]前記設定画面は、商品追加ボタンの画像を含み、前記表示制御手段は、前記商品追加ボタンが入力されると、前記設定画面に前記第2の商品の識別情報及び倍率を受け付けるための領域を追加するものである、付記[2]記載の制御プログラム。
[4]前記第1の取得手段は、前記条件を満足する場合にクーポンの発行を可能とするか、満足しない場合にクーポンの発行を可能とするかの選択肢をさらに取得するものである、付記[1]乃至[3]のうちいずれか1項記載の制御プログラム。
[5]前記第1の取得手段は、前記条件が商品の販売点数なのか販売金額なのかを識別する情報をさらに取得するものである、付記[1]乃至[4]のうちいずれか1項記載の制御プログラム。
[6]サーバが、商取引に係わるクーポンを発行するための条件と、前記クーポンの発行対象となる第1の商品の識別情報と、前記クーポンの発行対象となる、前記第1の商品とは異なる第2の商品の識別情報及び倍率を取得し、前記サーバが、前記取得した前記条件と、前記第1の商品の識別情報と、前記第2の商品の識別情報及び倍率とを関連付けて記憶部に記憶し、前記サーバが、商取引で売買される商品の中に前記第1の商品が含まれる場合には当該第1の商品の販売データと前記条件とからクーポンが発行可能かを判定し、前記第2の商品が含まれる場合には当該第2の商品の販売データに前記倍率を乗算したデータと前記条件とから前記クーポンが発行可能かを判定し、前記サーバが、発行可能と判定された前記クーポンの出力を制御する、クーポン管理方法。
[7]商取引に係わるクーポンを発行するための条件を取得する第1の取得手段と、前記クーポンの発行対象となる第1の商品の識別情報を取得する第2の取得手段と、前記クーポンの発行対象となる、前記第1の商品とは異なる第2の商品の識別情報及び倍率を取得する第3の取得手段と、前記第1の取得手段で取得した前記条件と、前記第2の取得手段で取得した前記第1の商品の識別情報と、前記第3の取得手段で取得した前記第2の商品の識別情報及び倍率とを関連付けて記憶する記憶手段と、商取引で売買される商品の中に前記第1の商品が含まれる場合には当該第1の商品の販売データと前記条件とからクーポンが発行可能かを判定し、前記第2の商品が含まれる場合には当該第2の商品の販売データに前記倍率を乗算したデータと前記条件とから前記クーポンが発行可能かを判定する判定手段と、前記判定手段により発行可能と判定されたクーポンの出力を制御する出力制御手段と、を具備するクーポン管理装置。