JP7481061B1 - ラリンジアルマスク及びラリンジアルマスクの装着方法 - Google Patents

ラリンジアルマスク及びラリンジアルマスクの装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】経鼻のラリンジアルマスク及びラリンジアルマスクの装着方法を提供する。【解決手段】 第1の端部を有する第1のチューブと、第2の端部を有する第2のチューブと、第3の端部を有し、前記第3の端部に連通し、対象者の気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成された環状カフと、前記第1の端部に接続可能に構成される第1の接続口、前記第2の端部に接続可能に構成される第2の接続口、及び、前記第3の端部に接続可能に構成される第3の接続口を有する分岐接続部と、を有するラリンジアルマスク。【選択図】図1

Description

本発明は、全身麻酔中や救命救急時の気道確保のための医療器具であるラリンジアルマスク及びラリンジアルマスクの装着方法に関するものである。
対象者の食道と気管との連通を遮断し、かつ、気道を確保するための医療器具として、ラリンジアルマスクが知られている。ラリンジアルマスクは、一般的に、口腔を介して対象者に挿入し、気管に連通するように配置されるチューブ部材と、このチューブ部材の先端部に設けられ、口腔から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張させることで、気管の開口部の周囲組織に密着して配置される環状カフと、を有する(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-142634号公報
しかしながら、従来のラリンジアルマスクは、チューブ部材が口腔内から出るため、口腔内及び歯牙の操作が困難であるという問題点を有していた。また、麻酔中や麻酔覚醒時にチューブ部材を強く噛んだりすることで、チューブが閉塞したり、歯牙が欠けたりする等の問題点を有していた。
そこで、本発明は、経鼻のラリンジアルマスク及びラリンジアルマスクの装着方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のラリンジアルマスクは、
第1の端部を有する第1のチューブと、
第2の端部を有する第2のチューブと、
第3の端部を有し、前記第3の端部に連通し、対象者の気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成された環状カフと、
前記第1の端部に接続可能に構成される第1の接続口、前記第2の端部に接続可能に構成される第2の接続口、及び、前記第3の端部に接続可能に構成される第3の接続口を有する分岐接続部と、
を有する。
本発明の一実施形態によると、経鼻のラリンジアルマスク及びラリンジアルマスクの装着方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るラリンジアルマスクの一例の概略図である。 本発明の一実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図である。 本発明の他の実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図である。 本発明の他の実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図である。 本発明の他の実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図である。
以下、本発明の一実施形態に係るラリンジアルマスクについて、図面を参照して説明する。
(全体構成)
図1に、本実施形態に係るラリンジアルマスクの概略斜視図を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るラリンジアルマスク100は、第1のチューブ110、第2のチューブ120、環状カフ130、及び、分岐接続部140等を有する。各々の構成成分について、詳細に説明する。なお、本実施形態においては、一例として、第1のチューブ110及び第2のチューブ120を、各々、対象者の第1の鼻孔及び第2の鼻孔から鼻腔内へと通す場合について説明するが、本発明はこの点において限定されない。例えば、鼻中隔湾曲症等で片鼻しか開通していない対象者には、第1のチューブ110のみを、対象者の一方の鼻孔から鼻腔内へと通し、第2のチューブは対象者の口腔内へと通す構成であっても良い。
第1のチューブ110は、前述の通り、対象者の一方の鼻孔から鼻腔内を通って口腔内に配置されるチューブである。第1のチューブ110の口腔内側に配置される第1の端部112は、後述する分岐接続部140の第1の接続口142に接続される。
また、第2のチューブ120は、第1のチューブ110と同様に、対象者の他方の鼻孔から鼻腔内を通って口腔内に配置されるチューブである。第2のチューブ120の口腔内側に配置される第2の端部122は、後述する分岐接続部140の第2の接続口144に接続される。
第1のチューブ110及び第2のチューブ120は、限定されないが、対象者の鼻腔内及び口腔内を傷つけないように、例えば医療用軟質塩化ビニル樹脂等の可撓性を有する材料であることが好ましい。
鼻腔に医療用のチューブを通す際には、対象者の鼻腔のサイズに対して、できる限り細い管を挿入することで、鼻出血や粘膜損傷の発生を少なくすることができる。特に手術中の鼻出血は止血困難で生命を脅かす危険性があり、特に注意が求められる。上記観点から、第1のチューブ110及び第2のチューブ120の径(内径)としては、例えば2.5mm~5.0mm程度とすることが好ましく、4mm~4.5mmとすることが更に好ましい。使用者の体格、年齢、性別等に依存するが、成人に使用される一般的な経鼻気管挿管に使用する従来の気管チューブのチューブ径は、通常、内径6~7mm程度である。本実施形態に係るラリンジアルマスクにおいては、経鼻にて2本の管を介して人体に必要な酸素やガス交換をするため、第1のチューブ110及び第2のチューブ120の径を経鼻気管挿管チューブと比較して小さくすることができ、例えば4mm~4.5mmとすることで、あらゆる体格や年齢の対象者に好ましく使用することができるが、手術や体格によってより小さいチューブ径も適用可能であると考えられる。いずれにせよ、従来の経鼻気管挿管チューブと比較して、チューブ径を小さくすることができるため、対象者の処置中に鼻出血や粘膜損傷の発生のリスクを低くすることができる。
環状カフ130は、対象者の口腔から予め設定された挿入位置に配置され、対象者の気管の開口部の周囲組織に密着し、対象者の食道と気管との連通を遮断する役割を果たす。
環状カフ130は、全体が環状に(即ち、無端状に)形成されたカフ状部材132と、このカフ状部材132で囲まれる内部空間と連通する導管134とが一体的に設けられている。なお、カフ状部材132は、図示しない気体供給装置によって内部に気体が供給される又は内部から気体が排出されることにより、膨張又は収縮が可能なように構成されていても良い。
環状カフ130は、例えば医療用軟質塩化ビニル樹脂や医療用シリコーンゴム等の材料から形成することができる。
導管134は、環状カフ130のカフ状部材132で囲まれる内部空間と連通して構成され、第3の端部136を有する。なお、導管134の長さは、特に制限されず、環状カフを対象者の所定の位置へと配置できれば、特に制限されない。
分岐接続部140は、断面視で略Y字形状を有し、上端側(口腔側)に第1の接続口142と、第2の接続口144とを有し、下端側(気管側)に第3の接続口146と、を有する。
第1の接続口142は、第1のチューブ110の第1の端部112と着脱可能に、第2の接続口144は、第2のチューブ120の第2の端部122と着脱可能に、第3の接続口146は、第3の端部136と着脱可能に構成されている。
なお、図1においては、環状カフ130と分岐接続部140とは、別部材として示したが、環状カフ130と分岐接続部140とは、一体的に形成しても良い。この場合、ラリンジアルマスクの構成的には、第3の端部136と第3の接続口146とが常に接続されている以外は、図1で示したラリンジアルマスク100とほぼ同様の構成となる。環状カフ130と分岐接続部140とを一体的に形成することで、第1のチューブ110及び第2のチューブ120のチューブ部分を除いたラリンジアルマスク100全体の大きさを小さくすることができるため、取り回しが容易になり、口腔内の更に奥側へとラリンジアルマスク100を配置することができる。
以上のように構成される本実施形態に係るラリンジアルマスク100を使用した場合、気体は、上流側から、第1のチューブ(及び第2のチューブ)、分岐接続部140、導管134、カフ状部材132の内部空間を経て、対象者の気管へと導入される。
(ラリンジアルマスクの装着方法の一実施例)
次に、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法について、図を参照して説明する。なお、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法は、上述した第1の端部112を有する第1のチューブ110と、第2の端部122を有する第2のチューブ120と、第3の端部136を有し、前記第3の端部132に連通し、対象者の気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成された環状カフ130と、前記第1の端部112に接続可能に構成される第1の接続口142、前記第2の端部122に接続可能に構成される第2の接続口144、及び、前記第3の端部136に接続可能に構成される第3の接続口146を有する分岐接続部140と、を有するラリンジアルマスク100を対象者へと装着する方法である。
図2に、本発明の一実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図を示す。図2で示すラリンジアルマスクの装着方法では、対象者の両方の鼻孔にチューブを通すラリンジアルマスクの装着方法について説明する。
図2に示すように、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法は、
対象者の第1の鼻孔から前記第1のチューブを挿入して、前記第1のチューブの前記第1の端部を前記対象者の口腔外へと出す第1の工程S200と、
前記対象者の第2の鼻孔から前記第2のチューブを挿入して、前記第1のチューブの前記第2の端部を前記対象者の口腔外へと出す第2の工程S220と、
前記第1の端部を前記第1の接続口に接続し、前記第2の端部を前記第2の接続口に接続し、前記第3の端部を前記第3の接続口に接続する第3の工程S240と、
前記環状カフを前記対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する第4の工程S260と、
前記第1のチューブ及び前記第2のチューブを、各々、前記第1の鼻孔側及び前記第2の鼻腔側から引張ることで、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブの撓みを取る第5の工程S280と、
を有する。
各々の工程について、より詳細に説明する。
第1の工程S200は、対象者の第1の鼻孔から第1のチューブ110を第1の端部112側から挿入して、第1のチューブ110を対象者の鼻腔内を通過させ、第1の端部112を対象者の口腔外へと出す工程である。これにより、第1のチューブ110は、第1の端部112が口腔外に位置し、第1のチューブの本体部分が対象者の口腔内、鼻腔内を通過して、他方の端部が鼻孔外へと位置されるように、配置される。
第2の工程S220は、対象者の第2の鼻孔から第2のチューブ120を第2の端部122側から挿入して、第2のチューブ120を対象者の鼻腔内を通過させ、第2の端部122を対象者の口腔外へと出す工程である。これにより、第2のチューブ120は、第2の端部122が口腔外に位置し、第2のチューブの本体部分が対象者の口腔内、鼻腔内を通過して、他方の端部が鼻孔外へと位置されるように、配置される。なお、当然のことであるが、第1の工程と第2の工程とは、どちらの工程を先に実施しても良いし、同時に実施しても良い。
第3の工程S240は、簡単に言うと、第1のチューブ110、第2のチューブ120及び環状カフ130を、分岐接続部140に接続する工程である。具体的には、第1の工程で対象者の口腔外に出した第1のチューブ110の第1の端部112を第1の接続口142に接続し、第2の工程で対象者の口腔外に出した第2のチューブ120の第2の端部122を第2の接続口144に接続し、環状カフ130の第3の端部136を第3の接続口146に接続する。この際、接続順序は特に限定されない。
第4の工程S260は、環状カフ130を対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する工程であって、別の言い方をすると、対象者の咽頭を覆うように配置する工程である。
第5の工程S280は、第1のチューブ110及び第2のチューブ120の撓みを解消する工程で、具体的には、第1のチューブ110及び第2のチューブ120を、各々、前記第1の鼻孔側及び前記第2の鼻腔側から引張ることで、各々のチューブの撓みを解消する。
上記工程により、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着を完了する。装着後は、第1のチューブ及び第2のチューブの他方の端部側から図示しない人工呼吸器等を接続して補助換気を実施して、対象者の気道を確保する。
以上、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第1のチューブ及び第2のチューブが実質的に口腔内を経由しないため、対象者がチューブを咬合し、チューブが閉塞するリスクが低い。
また、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第1のチューブ及び第2のチューブが実質的に口腔内を経由しないため、対象者の口腔内、歯牙の治療を妨げることがない。
さらに、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第1のチューブ及び第2のチューブの2本のチューブを利用して換気を実施するため、1本あたりのチューブ径を小さくすることができ、鼻出血や粘膜損傷のリスクを低くすることができる。また、2本のチューブを利用して換気を実施するために、チューブもキンクしにくく、また、十分な換気量を確保しやすい。
(ラリンジアルマスクの装着方法の他の実施例)
本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の他の実施例について、下記に説明する。
図3に、本発明の他の実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図を示す。図3で示すラリンジアルマスクの装着方法では、鼻中隔湾曲症等で片鼻しか開通していない対象者に対して、本実施形態に係るラリンジアルマスクを装着する。
図3に示すように、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法は、
対象者の第1の鼻孔から前記第1のチューブを挿入して、前記第1のチューブの前記第1の端部を前記対象者の口腔外へと出す第6の工程S300と、
前記第1の端部を前記第1の接続口に接続し、前記第2の端部を前記第2の接続口に接続し、前記第3の端部を前記第3の接続口に接続する第7の工程S320と、
前記環状カフを前記対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する第8の工程S340と、
前記第1のチューブを、前記第1の鼻孔側から引張ることで、前記第1のチューブの撓みを取る第9の工程S360と、
を有する。
各々の工程について、より詳細に説明する。
第6の工程S300は、対象者の第1の鼻孔から第1のチューブ110を第1の端部112側から挿入して、第1のチューブ110を対象者の鼻腔内を通過させ、第1の端部112を対象者の口腔外へと出す工程である。これにより、第1のチューブ110は、第1の端部112が口腔外に位置し、第1のチューブの本体部分が対象者の口腔内、鼻腔内を通過して、他方の端部が鼻孔外へと位置されるように、配置される。
第7の工程S320は、第1のチューブ110、第2のチューブ120及び環状カフ130を、分岐接続部140に接続する工程である。具体的には、第6の工程で対象者の口腔外に出した第1のチューブ110の第1の端部112を第1の接続口142に接続し、第2のチューブ120の第2の端部122を第2の接続口144に接続し、環状カフ130の第3の端部136を第3の接続口146に接続する。この際、接続順序は特に限定されない。
第8の工程S340は、環状カフ130を対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する工程であって、別の言い方をすると、対象者の咽頭を覆うように配置する工程である。
第9の工程S360は、第1のチューブ110の撓みを解消する工程で、具体的には、第1のチューブ110を、第1の鼻孔側から引張ることで、各々のチューブの撓みを解消する。
上記工程により、鼻中隔湾曲症等で片鼻しか開通していない対象者に対しても、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着を完了して、対象者の気道を確保することができる。
以上、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第2のチューブが口腔内を経由するが、そのチューブ径を小さくすることができるため、口腔内操作への影響を最低限にすることが出来る。また、第2のチューブのチューブ径が小さいため、ラリンジアルマスクを装着した対象者の治療において、口腔内の操作も一部可能となる。
さらに、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、経鼻のチューブが第1のチューブの1本となるため、前述の第1のチューブ及び第2のチューブが経鼻する場合と比較して、更に鼻出血や粘膜損傷のリスクを低くすることができる。
(ラリンジアルマスクの装着方法の他の実施例)
次に、環状カフ130と分岐接続部140とが一体的に形成されている場合においての、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法について、図を参照して説明する。
図4に、本発明の他の実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図を示す。図4で示すラリンジアルマスクの装着方法では、対象者の両方の鼻孔にチューブを通すラリンジアルマスクの装着方法について説明する。
図4に示すように、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法は、
対象者の第1の鼻孔から前記第1のチューブを挿入して、前記第1のチューブの前記第1の端部を前記対象者の口腔外へと出す第10の工程S400と、
前記対象者の第2の鼻孔から前記第2のチューブを挿入して、前記第1のチューブの前記第2の端部を前記対象者の口腔外へと出す第11の工程S420と、
前記第1の端部を前記第1の接続口に接続し、前記第2の端部を前記第2の接続口に接続する第12の工程S440と、
前記環状カフを前記対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する第13の工程S460と、
前記第1のチューブ及び前記第2のチューブを、各々、前記第1の鼻孔側及び前記第2の鼻腔側から引張ることで、前記第1のチューブ及び前記第2のチューブの撓みを取る第14の工程S480と、
を有する。
各々の工程について、より詳細に説明する。
第10の工程S400は、対象者の第1の鼻孔から第1のチューブ110を第1の端部112側から挿入して、第1のチューブ110を対象者の鼻腔内を通過させ、第1の端部112を対象者の口腔外へと出す工程である。これにより、第1のチューブ110は、第1の端部112が口腔外に位置し、第1のチューブの本体部分が対象者の口腔内、鼻腔内を通過して、他方の端部が鼻孔外へと位置されるように、配置される。
第11の工程S420は、対象者の第2の鼻孔から第2のチューブ120を第2の端部122側から挿入して、第2のチューブ120を対象者の鼻腔内を通過させ、第2の端部122を対象者の口腔外へと出す工程である。これにより、第2のチューブ120は、第2の端部122が口腔外に位置し、第2のチューブの本体部分が対象者の口腔内、鼻腔内を通過して、他方の端部が鼻孔外へと位置されるように、配置される。なお、当然のことであるが、第1の工程と第2の工程とは、どちらの工程を先に実施しても良いし、同時に実施しても良い。
第12の工程S440は、第1のチューブ110及び第2のチューブ120を環状カフ130に接続する工程であり、第1の工程で対象者の口腔外に出した第1のチューブ110の第1の端部112を第1の接続口142に接続し、第2の工程で対象者の口腔外に出した第2のチューブ120の第2の端部122を第2の接続口144に接続する。この際、接続順序は特に限定されない。
第13の工程S460は、環状カフ130を対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する工程であって、別の言い方をすると、対象者の咽頭を覆うように配置する工程である。
第14の工程S480は、第1のチューブ110及び第2のチューブ120の撓みを解消する工程で、具体的には、第1のチューブ110及び第2のチューブ120を、各々、前記第1の鼻孔側及び前記第2の鼻腔側から引張ることで、各々のチューブの撓みを解消する。
上記工程により、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着を完了する。装着後は、第1のチューブ及び第2のチューブの他方の端部側から図示しない人工呼吸器等を接続して補助換気を実施して、対象者の気道を確保する。
以上、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第1のチューブ及び第2のチューブが実質的に口腔内を経由しないため、対象者がチューブを咬合し、チューブが閉塞するリスクが低い。
また、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第1のチューブ及び第2のチューブが実質的に口腔内を経由しないため、対象者の口腔内、歯牙の治療を妨げることがない。
さらに、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第1のチューブ及び第2のチューブの2本のチューブを利用して換気を実施するため、1本あたりのチューブ径を小さくすることができ、鼻出血や粘膜損傷のリスクを低くすることができる。また、2本のチューブを利用して換気を実施するために、チューブもキンクしにくく、また、十分な換気量を確保しやすい。
(ラリンジアルマスクの装着方法の他の実施例)
環状カフ130と分岐接続部140とが一体的に形成されている場合においての、ラリンジアルマスクの装着方法の他の実施例について、下記に説明する。
図5に、本発明の他の実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法の一例のフロー図を示す。図5で示すラリンジアルマスクの装着方法では、鼻中隔湾曲症等で片鼻しか開通していない対象者に対して、本実施形態に係るラリンジアルマスクを装着する。
図5に示すように、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着方法は、
対象者の第1の鼻孔から前記第1のチューブを挿入して、前記第1のチューブの前記第1の端部を前記対象者の口腔外へと出す第15の工程S500と、
前記第1の端部を前記第1の接続口に接続し、前記第2の端部を前記第2の接続口に接続する第16の工程S520と、
前記環状カフを前記対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する第17の工程S540と、
前記第1のチューブを、前記第1の鼻孔側から引張ることで、前記第1のチューブの撓みを取る第18の工程S560と、
を有する。
各々の工程について、より詳細に説明する。
第15の工程S500は、対象者の第1の鼻孔から第1のチューブ110を第1の端部112側から挿入して、第1のチューブ110を対象者の鼻腔内を通過させ、第1の端部112を対象者の口腔外へと出す工程である。これにより、第1のチューブ110は、第1の端部112が口腔外に位置し、第1のチューブの本体部分が対象者の口腔内、鼻腔内を通過して、他方の端部が鼻孔外へと位置されるように、配置される。
第16の工程S520は、第1のチューブ110及び第2のチューブ120を環状カフ130に接続する工程である。具体的には、対象者の口腔外に出した第1のチューブ110の第1の端部112を第1の接続口142に接続し、第2のチューブ120の第2の端部122を第2の接続口144に接続する。この際、接続順序は特に限定されない。
第17の工程S540は、環状カフ130を対象者の気管の開口部の周囲組織上に配置する工程であって、別の言い方をすると、対象者の咽頭を覆うように配置する工程である。
第18の工程S360は、第1のチューブ110の撓みを解消する工程で、具体的には、第1のチューブ110を、第1の鼻孔側から引張ることで、各々のチューブの撓みを解消する。
上記工程により、鼻中隔湾曲症等で片鼻しか開通していない対象者に対しても、本実施形態に係るラリンジアルマスクの装着を完了して、対象者の気道を確保することができる。
以上、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、第2のチューブが口腔内を経由するが、そのチューブ径を小さくすることができるため、口腔内操作への影響を最低限にすることが出来る。また、第2のチューブのチューブ径が小さいため、ラリンジアルマスクを装着した対象者の治療において、口腔内の操作も一部可能となる。
さらに、本実施形態に係るラリンジアルマスクは、経鼻のチューブが第1のチューブの1本となるため、前述の第1のチューブ及び第2のチューブが経鼻する場合と比較して、更に鼻出血や粘膜損傷のリスクを低くすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した
実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
100 ラリンジアルマスク
110 第1のチューブ
112 第1の端部
120 第2のチューブ
122 第2の端部
130 環状カフ
132 カフ状部材
134 導管
136 第3の端部
140 分岐接続部
142 第1の接続口
144 第2の接続口
146 第3の接続口

Claims (6)

  1. 第1の端部を有し、対象者の一方の鼻孔から鼻腔内を通って口腔内へと伸びる第1のチューブと、
    第2の端部を有し、前記対象者の他方の鼻孔から鼻腔内を通って口腔内へと伸びる又は前記対象者の口から口腔内へと伸びる第2のチューブと、
    第3の端部を有する導管と、前記対象者の気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成されたカフ状部材とを有する環状カフと、
    前記第1の端部に接続可能に構成される第1の接続口、前記第2の端部に接続可能に構成される第2の接続口、及び、前記第3の端部に接続可能に構成される第3の接続口を有する分岐接続部と、
    を有するラリンジアルマスク。
  2. 前記環状カフは、口腔から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張することにより、前記気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成されている、
    請求項1に記載のラリンジアルマスク。
  3. 前記第1のチューブ及び前記第2のチューブのチューブ内径は4mm~4.5mmの範囲内である、
    請求項1に記載のラリンジアルマスク。
  4. 第1の端部を有し、対象者の一方の鼻孔から鼻腔内を通って口腔内へと伸びる第1のチューブと、
    第2の端部を有し、前記対象者の他方の鼻孔から鼻腔内を通って口腔内へと伸びる又は前記対象者の口から口腔内へと伸びる第2のチューブと、
    前記第1の端部に接続可能に構成される第1の接続口、及び、前記第2の端部に接続可能に構成される第2の接続口を有し、前記第1の接続口及び前記第2の接続口に連通する導管と、前記対象者の気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成されたカフ状部材とを有する環状カフと、
    を有するラリンジアルマスク。
  5. 前記環状カフは、口腔から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張することにより、前記気管の開口部の周囲組織に密着可能に構成されている、
    請求項4に記載のラリンジアルマスク。
  6. 前記第1のチューブ及び前記第2のチューブのチューブ内径は4mm~4.5mmの範囲内である、
    請求項4に記載のラリンジアルマスク。
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