JP7478415B2 - 物品把持装置 - Google Patents
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Description
物品把持装置100は、所定の場所に載置されている物品を把持して、把持した物品を別の所定の場所に載置する。物品把持装置100は、複数の物品の群(集まり)である物品群から、所定量の物品を把持する。例えば、物品が刻みネギである場合、物品群は、複数の刻みネギ片からなる塊であり、物品が麺である場合、物品群は、複数本の麺からなる塊である。物品が、刻みネギ及び麺等の互いに絡まりやすい食材である場合、物品把持装置100は、複数の物品が互いに絡まりあった状態の物品群から、所定量の物品を把持する。本実施形態では、物品は、刻みネギ及び麺等の互いに絡まりやすい食材である。
(2-1)載置部材10
載置部材10は、主として、載置容器12と、容器移動機構14とを有する。載置容器12は、物品群Aが載せられる容器である。載置容器12には、所定量の複数の物品からなる物品群Aが予め載せられている。容器移動機構14は、載置容器12を所定の経路に沿って往復移動させるための機構である。容器移動機構14は、例えば、モータの駆動力によって、載置容器12をレールに沿ってスライドさせる。
状態変更部材20は、第1位置にある載置容器12に載せられている物品群Aの状態を変更する。物品群Aの状態とは、例えば、物品群Aの形状である。本実施形態では、状態変更部材20は、周囲よりも盛り上がっている凸部Bが形成されるように物品群Aの形状を変更する。具体的には、状態変更部材20は、図4に示される状態から、図5に示される状態になるように、物品群Aの形状を変更して、物品群Aの状態を変更する。図4に示される状態では、物品群Aには凸部Bが形成されておらず、物品群Aの上面は、ほぼ平らに均されている。図5に示される状態では、物品群Aには凸部Bが形成されており、凸部Bの頂部は、図4に示される物品群Aの上面よりも高い位置にある。状態変更部材20が、載置容器12に載せられている物品群Aの状態を変更した後、容器移動機構14は、載置容器12を第1位置から第2位置に移動させる。
把持部材30は、第2位置にある載置容器12に載せられている物品群Aから、物品群Aに含まれている所定量の物品を把持する。具体的には、把持部材30は、状態変更部材20によって形成された凸部Bから、物品を把持する。
制御部は、物品把持装置100の本体フレーム内に配置されるコンピュータである。制御部は、主として、CPU、ROM、RAMおよび補助記憶装置(HDDおよびSSD等)を有する。制御部は、載置部材10、状態変更部材20及び把持部材30の動作を制御する。
状態変更部材20が物品群Aの状態を変更する動作について説明する。
把持部材30が物品を把持する動作について説明する。把持部材30は、状態変更部材20によって凸部Bが形成された物品群Aから、物品を把持する。
物品把持装置100によって把持される物品が、刻みネギ及び麺等の、互いに絡まりやすいものである場合、次に説明する問題が起こる場合がある。例えば、図8に示されるように、把持部材30が複数の爪32を物品群Aに差し込もうとすると、物品群Aの物品が互いに絡まりあっていることにより、複数の爪32の先端部によって物品群Aが押し退けられるおそれがある。また、把持部材30が物品群Aから物品を把持することで、物品群Aから所定量の物品が取り除かれても、物品群Aの物品が互いに絡まりあっていることにより、物品群Aの上面が均されず、物品群Aに窪みが形成されるおそれがある。物品群Aに窪みが形成されている場合、把持部材30が、複数の爪32を物品群Aに差し込もうとする際に、複数の爪32の先端部が物品群Aの窪みに入り、物品とほとんど接触しなくなるおそれがある。これらの問題が発生すると、複数の爪32によって所定量の物品が把持されなくなるおそれがある。特に、物品群Aの物品の絡まりが強いほど、このような問題が発生しやすくなり、把持部材30が物品群Aから物品を把持する際に、物品貯留空間34に所定量の物品が入らなくなる可能性が高い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、本発明には、次に説明する変形例の少なくとも1つを適用することができる。
把持部材30は、複数の爪32で物品を挟み込んで把持する代わりに、物品を吸着して把持してもよい。次に、物品群Aの物品を吸着把持する把持部材130の構成及び動作について説明する。図9に示されるように、把持部材130は、主として、吸入空間132と、物品貯留空間134と、吸着部材136とを有する。吸入空間132は、エアポンプ等によって空気が吸引される空間である。物品貯留空間134は、把持部材30によって把持される物品が一時的に貯留される空間である。吸着部材136は、吸入空間132と物品貯留空間134とを仕切り、孔を有する板状部材である。吸着部材136の孔は、吸入空間132に空気が吸引される力によって物品が容易に通過できない寸法を有する。物品貯留空間134から吸入空間132への空気の吸引が開始されると、物品貯留空間134の物品が吸着部材136に吸着される。これにより、把持部材130は、物品を吸着把持することができる。
物品把持装置100は、載置部材10を振動させる振動機構(図示せず)をさらに備えてもよい。振動機構は、載置容器12を水平方向に振動させることで、載置容器12に載置されている物品群Aを均す。物品把持装置100の把持部材30が、載置容器12に載置されている物品群Aから物品を把持して取り除いた後、載置容器12に載置されている物品群Aには、物品が取り除かれた位置に窪みが形成されやすい。この窪みによって、次に把持部材30が物品群Aから物品を把持する際に、物品貯留空間34に物品が入りにくくなるおそれがある。そのため、振動機構によって、物品群Aの上面を均して、物品群Aに形成された窪みを小さくするか無くすことで、次に把持部材30が物品群Aから物品を把持する際に、物品貯留空間34に物品が入りやすくなる。
図12に示されるように、物品把持装置100は、押し付け部材40をさらに備えてもよい。例えば、押し付け部材40は、図12の矢印の方向に沿って、載置部材10の載置容器12に載せられている物品群Aを所定の方向に押して移動させる。具体的には、押し付け部材40は、載置容器12の周囲の側壁12aに向かって物品群Aを押し付ける。これにより、物品群Aが水平方向に圧縮されて、物品群Aに凸部Bが形成されやすくなる。そのため、次に把持部材30が物品群Aから物品を把持する際に、物品貯留空間34に物品が入りやすくなる。
状態変更部材20は、物品群Aにおける物品の密度、又は、物品群Aにおける物品の間の隙間の寸法が、所定の範囲内に収まるように、物品群Aをほぐしてもよい。この場合、所定の範囲は、物品の種類及び性質等に応じて適宜に設定される。物品の性質とは、例えば、物品の絡まりやすさである。
20 状態変更部材
30 把持部材
40 押し付け部材
100 物品把持装置
A 物品群
B 凸部
Claims (6)
- 複数の物品の群である物品群の状態を変更する状態変更部材と、
前記状態変更部材によって状態が変更された前記物品群から、前記物品群の少なくとも一部を把持する把持部材と、
前記状態変更部材と前記把持部材の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部が、前記状態変更部材に前記物品群の少なくとも一部を持ち上げた後に降ろす動作をさせることで、最終的に前記物品群において周囲よりも盛り上がっている凸部が形成されるようにし、その後前記把持部材が前記凸部から前記物品群の少なくとも一部を把持するように制御し、
前記状態変更部材は、前記物品群における前記物品の密度を小さくする、
物品把持装置。 - 複数の物品の群である物品群の状態を変更する状態変更部材と、
前記状態変更部材によって状態が変更された前記物品群から、前記物品群の少なくとも一部を把持する把持部材と、
前記状態変更部材と前記把持部材の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部が、前記状態変更部材に前記物品群の少なくとも一部を持ち上げた後に降ろす動作をさせることで、最終的に前記物品群において周囲よりも盛り上がっている凸部が形成されるようにし、その後前記把持部材が前記凸部から前記物品群の少なくとも一部を把持するように制御し、
前記状態変更部材は、前記物品群における前記物品の間の隙間の寸法を大きくする、
物品把持装置。 - 前記状態変更部材は、前記物品群に横から当たった後に上方に移動することで、前記物品群の状態を変更する、
請求項1又は2に記載の物品把持装置。 - 前記状態変更部材は、前記物品群を挟んで対称的な動作を行う一対の部材を有する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の物品把持装置。 - 前記物品群が載せられる載置部材と、
前記載置部材を振動させる振動機構と、
をさらに備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載の物品把持装置。 - 前記載置部材に載せられている前記物品群を所定の方向に押して移動させる押し付け部材をさらに備える、
請求項5に記載の物品把持装置。
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