JP7476604B2 - 水性インクジェット用組成物および記録物の製造方法 - Google Patents

水性インクジェット用組成物および記録物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水性インクジェット用組成物および記録物の製造方法に関する。
インクジェット法は、記録媒体に対する画像の記録だけでなく、布帛の捺染にも適用が試みられ、各種のインクジェット捺染用のインク組成物が検討されている。捺染用の水性インクジェット用組成物は、所望の色の画像を得るために色材を含有し、色材として、染料や顔料が用いられる。また、捺染用の水性インクジェット用組成物においても、通常の水性インクジェット用組成物と同様或いはそれ以上の性能が求められる。
例えば、水性インクジェット用組成物として、昇華性を有する染料を含む組成物も検討されている。特許文献1には、昇華染料を含有させた微粒子を分散させたインクをインクジェットヘッドにより噴射させて昇華転写捺染原版を作成し、任意のプリント媒体と昇華転写原版とを重ね合わせた状態で加熱し、昇華染料をプリント媒体に熱拡散及び/又は熱昇華転写させる、昇華転写捺染方法が開示されている。
特開平10-58638号公報
しかしながら、特許文献1に開示された、有機溶剤を用いるインクでは、色材の析出や固化等が生じるような有機溶剤の組合せや配合も存在し、例えば目詰まり回復性が不十分となることもあった。また、インクにおいて求められる多くの性能は、配合によって互いに独立に制御することは難しいので、例えば、目詰まり回復性を向上させるために、染料の濃度、有機溶剤の種類や量を種々検討したとしても、発色性をはじめとして、その他の性能が低下する場合が多い。水性インクジェット用組成物において、目詰まり回復性及び発色性を両立することが要求されている。
本発明に係る水性インクジェット用組成物の一態様は、
昇華染料、分散染料のうち少なくとも1種で構成される染料と、
ポリエステルと、
1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンと、
水と、
を含み、
前記ポリエステルの含有量(質量%)が、前記染料の含有量(質量%)に対して、4.0倍以上300.0倍以下である。
本発明に係る記録物の製造方法の一態様は、
上記態様の水性インクジェット用組成物を、インクジェット法により吐出し、記録媒体に付与する付与工程と、
前記水性インクジェット用組成物が付与された前記記録媒体を加熱する加熱工程と、
を有する。
以下に本発明の実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.水性インクジェット用組成物
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、昇華染料、分散染料のうち少なくとも1種で構成される染料と、ポリエステルと、1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンと、水と、を含む。そしてポリエステルの含有量(質量%)が、染料の含有量(質量%)に対して、4.0倍以上300.0倍以下である。
1.1.染料
水性インクジェット用組成物は、昇華染料、分散染料のうちの少なくとも1種で構成される染料を含んでいる。以下の説明では、昇華染料、分散染料のうちの少なくとも1種で構成される染料を「特定染料」ということがある。また、分散染料のうち、昇華型の分散染料や、昇華しやすい分散染料を、昇華染料とも呼ぶ。
特定染料は、一般に、ポリエステルに対しては、優れた発色性を示す。特定染料としては以下のような各色の染料を用い得る。
イエローの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・イエロー1、3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50、51、54、56、58、60、61、63、64、66、68、71、74、76、79、82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、154、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、201、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232等が挙げられる。
オレンジの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・オレンジ1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、33、37、38、42、43、44、45、46、47、48、49、50、53、54、55、56、57、58、59、60、61、66、71、73、76、78、80、89、90、91、93、96、97、119、127、130、139、142等が挙げられる。
レッドの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・レッド1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、225、227、229、239、240、257、258、277、278、279、281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、328、364等が挙げられる。
バイオレットの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・バイオレット1、4、8、23、26、27、28、31、33、35、36、38、40、43、46、48、50、51、52、56、57、59、61、63、69、77等が挙げられる。
グリーンの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・グリーン9等が挙げられる。
ブラウンの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・ブラウン1、2、4、9、13、19等が挙げられる。
ブルーの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・ブルー3、7、9、14、16、19、20、24、26、27、35、43、44、54、55、56、58、60、62、64、71、72、73、75、79、81、82、83、87、91、92、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115、118、120、122、125、128、130、139、141、142、143、146、148、149、153、154、158、165、167、171、173、174、176、181、183、185、186、187、189、191、197、198、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259、267、268、270、284、285、287、288、291、293、295、297、301、315、330、333、359、360等が挙げられる。
ブラックの昇華染料、分散染料としては、特に限定されないが、例えば、C.I.ディスパース・ブラック1、3、10、24が挙げられる。
特定染料としては、上記の昇華染料、分散染料を、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、特定染料は、C.I.ディスパース・イエロー154、C.I.ディスパース・レッド60、C.I.ディスパース・レッド364、及び、C.I.ディスパース・ブルー191よりなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。これにより、記録物における染色部の発色性をより優れたものとすることができる。また、より低温、より短時間の加熱処理でも、十分な発色性を確保することができる。
特定染料は、水性インクジェット用組成物中で安定に分散できることが好ましい。例えば、オゾン、次亜塩素酸、発煙硫酸等により、色材表面を酸化、あるいはスルホン化して色材粒子の表面を修飾することにより、自己分散型の色材として使用してもよいし、公知の分散剤によって分散させて使用してもよい。
水性インクジェット用組成物中における特定染料の含有量の下限は、0.1質量%であることが好ましく、0.15質量%であることがより好ましく、0.2質量%であることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物中における特定染料の含有量の上限は、7.5質量%であることが好ましく、3.0質量%であることがより好ましく、2.4質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、必要に応じて、上記特定染料の他の色材(その他の色材)を含有してもよい。その他の色材としては、一般的なインク組成物に用いられる水溶性染料、顔料等が挙げられる。ただし、その他の色材を用いる場合には、水性インクジェット用組成物全量に対して、5.0質量%以下であることが好ましく、1.
0質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましい。またその他の色材を使用しないことも好ましい。
1.2.ポリエステル
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、ポリエステルを含む。ポリエステルは、一般に、前述した特定染料により好適に染色される。
水性インクジェット用組成物を構成するポリエステルとしては、主鎖にエステル結合を有する高分子材料であればよく、例えば、未変性ポリエステルでも変性ポリエステルでもよい。
水性インクジェット用組成物に用いることのできる市販のポリエステルとしては、例えば、日本合成化学社製のポリエスター、互応化学工業社製のプラスコート(登録商標)、東亜合成社製のアロンメルト(登録商標)、ユニチカ株式会社社製のエリーテル(登録商標)、高松油脂社製のペスレジン(登録商標)、第一工業製薬社製のスーパーフレックス(登録商標)、東洋紡社製のバイロナール(登録商標)、東ソー社製のポリエステルポリオールのニッポラン(登録商標)等が挙げられる。なお、ポリエステル水分散体として市販されている物を用いる場合、ポリエステルの含有量としては、固形分としてのポリエステルの含有量が前述した関係を満足するように調整する。
ポリエステルの酸価の下限は、1.0KOHmg/gであることが好ましく、1.5KOHmg/gであることがより好ましく、2.0KOHmg/gであることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物を構成するポリエステルの酸価の上限は、15KOHmg/gであることが好ましく、10KOHmg/gであることがより好ましく、5.0KOHmg/gであることがさらに好ましい。これにより、種々の記録媒体における特定染料の発色性をより優れたものとすることができる。
ポリエステルの水酸基価の下限は、1.0KOHmg/gであることが好ましく、2.0KOHmg/gであることがより好ましく、3.0KOHmg/gであることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物を構成するポリエステルの水酸基価の上限は、20.0KOHmg/gであることが好ましく、15.0KOHmg/gであることがより好ましく、10.0KOHmg/gであることがさらに好ましい。これにより、種々の記録媒体における特定染料の発色性をより優れたものとすることができる。
ポリエステルの数平均分子量の下限は、3000であることが好ましく、6000であることがより好ましく、10000であることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物を構成するポリエステルの数平均分子量の上限は、25000であることが好ましく、20000であることがより好ましく、18000であることがさらに好ましい。これにより、種々の記録媒体における特定染料の発色性をより優れたものとすることができる。
ポリエステルは、水性インクジェット用組成物中において、いかなる形態であってもよい。例えば、ポリエステルは、水性インクジェット用組成物中に、溶解状態で含まれていてもよいし、コロイド状態、乳化状態等を含む分散状態で含まれていてもよい。また、ポリエステルはゲル化した状態で含まれていてもよい。また、水性インクジェット用組成物中において、ポリエステルは、特定染料の表面の少なくとも一部を被覆していてもよい。また、これらの状態が混在していてもよい。
ポリエステルは、水性インクジェット用組成物中で粒子状の分散状態で含有されるlことがより好ましい。その場合の粒子状のポリエステルの体積平均粒子径の下限は、20.
0nmであることが好ましく、40.0nmであることがより好ましく、60.0nmであることがさらに好ましい。また、当該ポリエステルの体積平均粒子径の上限は、300.0nmであることが好ましく、250.0nmであることがより好ましく、200.0nmであることがさらに好ましい。
これにより、水性インクジェット用組成物の調製を容易に行うことができるとともに、水性インクジェット用組成物中におけるポリエステルの分散安定性、水性インクジェット用組成物の保存安定性、水性インクジェット用組成物のインクジェット法による吐出安定性、目詰まり回復性をより優れたものとすることができる。
なお、本明細書において、体積平均粒子径とは、体積基準の平均粒子径のことを指す。体積平均粒子径は、例えば、マイクロトラックUPA(日機装社製)を用いた測定により求めることができる。
水性インクジェット用組成物中におけるポリエステルの含有量の下限は、2.0質量%であることが好ましく、5.0質量%であることがより好ましく、10.0質量%であることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物中におけるポリエステルの含有量の上限は、40.0質量%であることが好ましく、30.0質量%であることがより好ましく、20.0質量%であることがさらに好ましい。
これにより、水性インクジェット用組成物の保存安定性、水性インクジェット用組成物のインクジェット法による吐出安定性、目詰まり回復性をより優れたものとすることができる。また、特定染料の発色性、染色部の光学濃度をより優れたものとすることができる。
1.3. 1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドン
1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンは、2-ピロリドンの1位にヒドロキシアルキル基が結合した化合物である。かかるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基等が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基は、アルキル基の水素の1つ以上が水酸基に置換された基である。水酸基の数は任意であるが、1つ又は2つであることが好ましく、1つであることがより好ましい。さらに、水酸基が結合するアルキル基の炭素は、2-ピロリドンに結合する炭素ではないことが好ましく、より好ましくは2-ピロリドンに結合する炭素に結合する炭素(β位の炭素)であることがより好ましい。
1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンの例としては、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン、1-(2-ヒドロキシプロピル)-2-ピロリドン、1-(3-ヒドロキシプロピル)-2-ピロリドン、1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-2-ピロリドン、1-(2-ヒドロキシ-i-プロピル)-2-ピロリドン、1-(2-ヒドロキシ-n-ブチル)-2-ピロリドン、1-(3,4-ジヒドロキシ-n-ブチル)-2-ピロリドン、1-(2,3-ジヒドロキシ-n-ブチル)-2-ピロリドン、1-(2-ヒドロキシ-t-ブチル)-2-ピロリドン、等が挙げられる。
なお、例えば、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドンは、別名、N-ヒドロキシエチルピロリドン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピロリジン-2-オン等と呼ばれる。
1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンは、本実施形態の水性インクジェット用
組成物に、有機溶剤として含有される。1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンは、水酸基を有していることから、他の有機溶剤と比べて親水性が高い。そのため、1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンを含有することにより、水性インクジェット用組成物における上記特定染料の分散性を高めることができ、凝集や固化を生じにくくすることができる。特定染料の凝集や固化が生じにくいことで、水性インクジェット用組成物を、目詰まり回復性に優れたものとできる。また、水性インクジェット用組成物における特定染料の濃度が高い場合には、かかる効果が特に顕著となる。
1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンの含有量は、水性インクジェット用組成物の総量に対して、0.5質量%以上10.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下がより好ましく1.0質量%以上4.0質量%以下がさらに好ましい。
1.4.水
本実施形態に係る水性インクジェット用組成物は、水を含有する。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を低減したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、水性インクジェット用組成物を長期保存する場合に細菌類や真菌類の発生を抑制することができる。
水の含有量は、水性インクジェット用組成物の総量に対して、30質量%以上、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは45質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。なお水性インクジェット用組成物中の水というときには、例えば、原料に水が含まれる場合の当該水及び添加する水を含むものとする。水の含有量が30質量%以上であることにより、水性インクジェット用組成物を比較的低粘度とすることができる。また、水の含有量の上限は、水性インクジェット用組成物の総量に対して、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下である。
1.5.ポリエステル及び染料の含有比率
本実施形態の水性インクジェット用組成物におけるポリエステルの含有量(質量%)は、特定染料の含有量(質量%)に対して、4.0倍以上300.0倍以下である。ポリエステルの含有量と特定染料の含有量とを、この範囲となるようにすることで、ポリエステルの捺染と、布帛のポリエステルの捺染とを効率よく行うことができる。
水性インクジェット用組成物におけるポリエステルの含有量(質量%)は、特定染料の含有量(質量%)に対して、5.0倍以上250.0倍以下であることがより好ましく、6.0倍以上200.0倍以下であることがさらに好ましく、10.0倍以上150.0倍以下であることがさらに好ましい。
1.6.その他の成分
1.6.1.溶剤
水性インクジェット用組成物は、水以外の溶剤を含んでいてもよい。
これにより、水性インクジェット用組成物の粘度を好適に調整したり、水性インクジェット用組成物の保湿性を高めたりすることができる。その結果、インクジェット法による液滴吐出をより安定的に行うことができる。
水性インクジェット用組成物中に含まれる水以外の溶剤としては、例えば、アルキルポリオール、グリコールエーテル、環状アミド等が挙げられる。
アルキルポリオールの具体例としては、1,2-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。これらのアルキルポリオールは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールから選択されるグリコールのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテルを挙げることができる。より具体的には、メチルトリグリコール(トリエチレングリコールモノメチルエーテル)、ブチルトリグリコール(トリエチレングリコールモノブチルエーテル)、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等が挙げられ、典型例としてジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。
環状アミドとしては、2-ピロリドン、1-メチル-2-ピロリドン(N-メチル-2-ピロリドン)、1-エチル-2-ピロリドン(N-エチル-2-ピロリドン)、1-プロピル-2-ピロリドン、1-ブチル-2-ピロリドン等のγ-ラクタム類、β-ラクタム類、δ-ラクタム類、ε-カプロラクタム等のε-ラクタム類等が挙げられる。これらの環状アミドは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
水性インクジェット用組成物は、さらにその他の有機溶媒を含んでもよい。その他の有機溶剤の例としては、γ-ブチロラクトン等のラクトン類、ベタイン化合物等が挙げられる。
1.6.2.その他の物質
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、上記以外の物質として、界面活性剤、樹脂粒子、pH調整剤、キレート化剤、尿素類、防腐剤、防かび剤、防錆剤、糖類及びその他を含有してもよい。
[界面活性剤]
本実施形態に係る水性インクジェット用組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、水性インクジェット用組成物の表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性、例えば布帛等への浸透性を調整、向上させるために用いることができる。界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用することができ、さらにこれらは併用してもよい。また、界面活性剤の中でも、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤を好ましく用いることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG-50、104S、420、440、465、485、SE、SE-F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(商品名、Air Products and Chemicals I
nc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD-001、PD-002W、PD-003、PD-004、PD-005、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF-103、AF-104、AK-02、SK-14、AE-3(商品名、日信化学工業社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(商品名、川研ファインケミカル社製)が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリシロキサン系化合物が好ましく挙げられる。当該ポリシロキサン系化合物としては、特に限定されないが、例えばポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。当該ポリエーテル変性オルガノシロキサンの市販品としては、例えば、BYK-306、BYK-307、BYK-333、BYK-341、BYK-345、BYK-346、BYK-348(商品名、BYK社製)、KF-351A、KF-352A、KF-353、KF-354L、KF-355A、KF-615A、KF-945、KF-640、KF-642、KF-643、KF-6020、X-22-4515、KF-6011、KF-6012、KF-6015、KF-6017(商品名、信越化学工業社製)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-340(商品名、ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
水性インクジェット用組成物に界面活性剤を配合する場合には、水性インクジェット用組成物全体に対して、界面活性剤の合計で0.01質量%以上3質量%以下、好ましくは0.05質量%以上2質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上1.5質量%以下、特に好ましくは0.2質量%以上1質量%以下配合することが好ましい。
また、水性インクジェット用組成物が界面活性剤を含有することにより、ヘッドからインクを吐出する際の安定性が増す傾向がある。
[樹脂粒子]
水性インクジェット用組成物は、上述のポリエステル以外の樹脂粒子を含有してもよい。樹脂粒子としては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂(スチレンアクリル系樹脂を含む)、フルオレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ロジン変性樹脂、テルペン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン酢酸ビニル系樹脂等からなる樹脂粒子が挙げられる。なかでも、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオフレフィン系樹脂が好ましい。これらの樹脂粒子は、エマルジョン形態で取り扱われることが多いが、粉体の性状であってもよい。また、樹脂粒子は1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ウレタン系樹脂とは、ウレタン結合を有する樹脂の総称である。ウレタン系樹脂には、ウレタン結合以外に、主鎖にエーテル結合を含むポリエーテル型ウレタン樹脂、主鎖にエステル結合を含むポリエステル型ウレタン樹脂、主鎖にカーボネート結合を含むポリカーボネート型ウレタン樹脂等を使用してもよい。また、ウレタン系樹脂として、市販品を用いてもよく、例えば、スーパーフレックス 460、460s、840、E-4000(商品名、第一工業製薬株式会社製)、レザミン D-1060、D-2020、D-4080、D-4200、D-6300、D-6455(商品名、大日精化工業株式会社製)、タケラック WS-5100、WS-6021、W-512-A-6(商品名、三井化学ポリウレタン株式会社製)、サンキュアー2710(商品名、LUBRIZOL社製)、パーマリンUA-150(商品名、三洋化成工業社製)などの市販品を用いてもよい。
アクリル系樹脂は、少なくとも(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなどのアクリル系単量体を1成分として重合して得られる重合体の総称であって、例えば、ア
クリル系単量体から得られる樹脂や、アクリル系単量体とこれ以外の単量体との共重合体などが挙げられる。例えばアクリル系単量体とビニル系単量体との共重合体であるアクリル-ビニル系樹脂などが挙げられる。また例えば、ビニル系単量体としては、スチレンなどが挙げられる。
アクリル系単量体としてはアクリルアミド、アクリロニトリル等も使用可能である。アクリル系樹脂を原料とする樹脂エマルジョンには、市販品を用いてもよく、例えばFK-854(商品名、中央理科工業社製)、モビニール952B、718A(商品名、日本合成化学工業社製)、NipolLX852、LX874(商品名、日本ゼオン社製)等の中から選択して用いてもよい。
なお、本明細書において、アクリル系樹脂は、後述するスチレン・アクリル系樹脂であってもよい。また、本明細書において、(メタ)アクリルとの表記は、アクリル及びメタクリルの少なくとも一方を意味する。
スチレン・アクリル系樹脂は、スチレン単量体と(メタ)アクリル系単量体とから得られる共重合体であり、スチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-メチルスチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-α-メチルスチレン-アクリル酸-アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。スチレン・アクリル系樹脂には、市販品を用いても良く、例えば、ジョンクリル62J、7100、390、711、511、7001、632、741、450、840、74J、HRC-1645J、734、852、7600、775、537J、1535、PDX-7630A、352J、352D、PDX-7145、538J、7640、7641、631、790、780、7610(商品名、BASF社製)、モビニール966A、975N(商品名、日本合成化学工業社製)、ビニブラン2586(商品名、日信化学工業社製)、ボンロンS-1120(商品名、三井化学株式会社製)等を用いてもよい。
ポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィンを構造骨格に有するものであり、公知のものを適宜選択して用いることができる。オレフィン樹脂としては、市販品を用いることができ、例えばアローベースCB-1200、CD-1200(商品名、ユニチカ株式会社製)等を用いてもよい。
また、樹脂粒子は、エマルジョンの形態で供給されてもよく、そのような樹脂エマルジョンの市販品の例としては、マイクロジェルE-1002、E-5002(日本ペイント社製商品名、スチレン-アクリル系樹脂エマルジョン)、ボンコート4001(DIC社製商品名、アクリル系樹脂エマルジョン)、ボンコート5454(DIC社製商品名、スチレン-アクリル系樹脂エマルジョン)、ポリゾールAM-710、AM-920、AM-2300、AP-4735、AT-860、PSASE-4210E(アクリル系樹脂エマルジョン)、ポリゾールAP-7020(スチレン・アクリル樹脂エマルジョン)、ポリゾールSH-502(酢酸ビニル樹脂エマルジョン)、ポリゾールAD-13、AD-2、AD-10、AD-96、AD-17、AD-70(エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョン)、ポリゾールPSASE-6010(エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョン)(昭和電工社製商品名)、ポリゾールSAE1014(商品名、スチレン-アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン社製)、サイビノールSK-200(商品名、アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学社製)、AE-120A(JSR社製商品名、アクリル樹脂エマルジョン)、AE373D(イーテック社製商品名、カルボキシ変性スチレン・アクリル樹脂エマルジョン)、セイカダイン1900W(大日精化工業社製商品名、エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョン)、ビニブラン2682(アクリル樹脂エマルジョン)、ビニブラン2886(酢酸ビニル・アクリル樹脂エマルジョン)、ビニブラン52
02(酢酸アクリル樹脂エマルジョン)(日信化学工業社製商品名)、タケラックW-6020、W-635、W-6061、W-605、W-635、W-6021(三井化学ポリウレタン社製商品名、ウレタン系樹脂エマルジョン)、スーパーフレックス870、800、150、420、460、470、610、700(第一工業製薬社製商品名、ウレタン系樹脂エマルジョン)、パーマリンUA-150(三洋化成工業株式会社製、ウレタン系樹脂エマルジョン)、サンキュアー2710(日本ルーブリゾール社製、ウレタン系樹脂エマルジョン)、NeoRez R-9660、R-9637、R-940(楠本化成株式会社製、ウレタン系樹脂エマルジョン)、アデカボンタイター HUX-380,290K(株式会社ADEKA製、ウレタン系樹脂エマルジョン)、モビニール966A、モビニール7320(日本合成化学株式会社製)、ジョンクリル7100、390、711、511、7001、632、741、450、840、74J、HRC-1645J、734、852、7600、775、537J、1535、PDX-7630A、352J、352D、PDX-7145、538J、7640、7641、631、790、780、7610(以上、BASF社製)、NKバインダーR-5HN(新中村化学工業株式会社製)、ハイドランWLS-210(非架橋性ポリウレタン:DIC株式会社製)、ジョンクリル7610(BASF社製)等が挙げられる。
水性インクジェット用組成物に樹脂粒子を含有させる場合の含有量は、水性インクジェット用組成物の全質量に対して、固形分として、0.1質量%以上20質量%以下、好ましくは1質量%以上15質量%以下、より好ましくは2質量%以上10質量%以下である。
[キレート化剤]
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、キレート化剤を使用してもよい。キレート化剤は、水性インクジェット用組成物中の所定のイオンを除去することができる。
キレート化剤の例としては、EDTA、EDTA-2Na(エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム塩)、EDTA-3Na(エチレンジアミン四酢酸一水素三ナトリウム塩)、EDTA-4Na(エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩)、及び、EDTA-3K(エチレンジアミン四酢酸一水素三カリウム塩)などのエチレンジアミン四酢酸及びその塩類、DTPA、DTPA-2Na(ジエチレントリアミン五酢酸二ナトリウム塩)、及び、DTPA-5Na(ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩)などのジエチレントリアミン五酢酸及びその塩類、NTA、NTA-2Na(ニトリロ三酢酸二ナトリウム塩)、及び、NTA-3Na(ニトリロ三酢酸三ナトリウム塩)などのニトリロ三酢酸及びその塩類、エチレンジアミン-N,N’-ジコハク酸及びその塩類、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジコハク酸及びその塩類、L-アスパラギン酸-N,N’-二酢酸及びその塩類、並びに、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸及びその塩類を挙げることができる。
また、酢酸アナログ以外のキレート化剤の例としては、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸及びその塩類、エチレンジアミンテトラメタリン酸及びその塩類、エチレンジアミンピロリン酸及びその塩類、並びに、エチレンジアミンメタリン酸及びその塩類等が挙げられる。
本実施形態の水性インクジェット用組成物にキレート化剤を含有させる場合、上記例示したものから選択して1種又は2種以上を用いることができる。
[pH調整剤]
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、pH調整剤を添加することができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、酸、塩基、弱酸、弱塩基の適宜の組み合わせが
挙げられる。そのような組み合わせに用いる酸、塩基の例としては、無機酸として、硫酸、塩酸、硝酸等、無機塩基として水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア等が挙げられ、有機塩基として、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(THAM)等が挙げられ、有機酸として、アジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、モルホリノエタンスルホン酸(MES)、カルバモイルメチルイミノビス酢酸(ADA)、ピペラジン-1,4-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、コラミン塩酸、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(TES)、アセトアミドグリシン、トリシン、グリシンアミド、ビシン等のグッドバッファー、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液等を用いてもよい。さらに、これらのうち、pH調整剤の一部又は全部として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の第三級アミン、及び、アジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸等のカルボキシル基含有有機酸、が含まれることが、pH緩衝効果をより安定に得ることができるため好ましい。
[尿素類]
水性インクジェット用組成物の保湿剤として、あるいは、染料の染着性を向上させる染着助剤として、尿素類を使用してもよい。尿素類の具体例としては、尿素、エチレン尿素、テトラメチル尿素、チオ尿素、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等が挙げられる。尿素類を含有する場合には、その含有量は、水性インクジェット用組成物の全質量に対して、1質量%以上10質量%以下とすることができる。
[防腐剤、防かび剤、防錆剤]
水性インクジェット用組成物は、防腐剤、防かび剤を使用してもよい。防腐剤、防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2-ピリジンチオール-1-オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2-ジベンゾイソチアゾリン-3-オン(ゼネカ社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL-2、プロキセルTN、プロキセルLV)、4-クロロ-3-メチルフェノール(バイエル社のプリベントールCMK等)などが挙げられる。防錆剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
[糖類]
水性インクジェット用組成物の固化、乾燥を抑制する目的で、糖類を使用してもよい。糖類の具体例としては、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、及びマルトトリオース等が挙げられる。
[その他]
さらに上記以外の成分として、水性インクジェット用組成物は、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、溶解助剤など、インクジェット用の水性インクジェット用組成物において通常用いることができる添加剤を含有してもよい。
上述のその他の成分の含有量は、6質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。なお、その他の成分として複数種の成分を含む場合は、これらの含有量の総和が、上記の条件を満足することが好ましい。
1.7.水性インクジェット用組成物の製造及び物性
水性インクジェット用組成物は、上述の成分を任意の順序で混合し、必要に応じて濾過などを行い、不純物を除去することにより得ることができる。混合方法としては、メカニカルスターラーやマグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法として、例えば、遠心濾過やフィルター濾過などを必要に応じて行うことができる。
水性インクジェット用組成物の25℃における表面張力の下限は、特に限定されないが、20mN/mであることが好ましく、21mN/mであることがより好ましく、23mN/mであることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物の25℃における表面張力の上限は、特に限定されないが、50mN/mであることが好ましく、40mN/mであることがより好ましく、30mN/mであることがさらに好ましい。
これにより、インクジェット方式による吐出装置のノズルの詰まり等がより生じにくくなり、水性インクジェット用組成物の吐出安定性がより向上する。また、ノズルの詰まりを生じた場合でも、ノズルにキャップをすること、すなわち、キャッピングによる回復性をより優れたものとすることができる。
なお、表面張力としては、ウィルヘルミー法により測定した値を採用することができる。表面張力の測定は、例えば、協和界面科学社製のCBVP-7等の表面張力計を用いることができる。
水性インクジェット用組成物の25℃における粘度の下限は、特に限定されないが、2mPa・sであることが好ましく、3mPa・sであることがより好ましく、4mPa・sであることがさらに好ましい。また、水性インクジェット用組成物の25℃における粘度の上限は、特に限定されないが、30mPa・sであることが好ましく、20mPa・sであることがより好ましく、10mPa・sであることがさらに好ましい。
これにより、水性インクジェット用組成物の吐出安定性がより向上する。
なお、粘度は、25℃にて、例えば、Pysica社製のMCR-300等の粘弾性試験機を用いて、Shear Rateを10[s-1]から1000[s-1]に上げていき、Shear Rate200の時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
水性インクジェット用組成物がインクである場合、当該インクは、通常、カートリッジ、袋、タンク等の容器に収納された状態で、インクジェット法による記録装置に適用される。言い換えると、本発明に係る記録装置は、水性インクジェット用組成物としてのインクを収納するインクカートリッジ等の容器を備えるものである。
1.8.作用効果
本実施形態の水性インクジェット用組成物は、1-(2-ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンを含有することにより、特定染料の分散性を高めることができ、凝集や固化を生じにくくすることができる。特定染料の凝集や固化が生じにくいことで、水性インクジェット用組成物を、目詰まり回復性に優れたものとできる。また、水性インクジェット用組成物における特定染料の濃度が高い場合には、かかる効果が特に顕著となる。
また、記録媒体への熱処理を比較的低温、比較的短時間で行った場合でも優れた発色性が発揮されるため、耐熱性の低い記録媒体、例えば、比較的低温の熱処理で溶融する材料や、不本意な変色を生じる材料で構成された記録媒体にも、好適に適用することができ、
記録媒体の選択の幅が広がる。また、記録媒体への熱処理を比較的低温、比較的短時間で行った場合でも優れた発色性が発揮されるため、省エネルギーや記録物の生産性の向上の観点からも有利である。また、上記のように、前記染料の含有量に対するポリエステルの含有量の割合が比較的高いことにより、水性インクジェット用組成物を用いて製造された記録物を、例えば、お湯を用いた洗濯・洗浄、乾燥機による加熱乾燥、アイロン掛け等の加熱処理に供した場合であっても、不本意に染料が記録物の外部に放散してしまうことを効果的に防止することができる。また、水性インクジェット用組成物は、転写工程を有しない記録物の製造方法に適用することができ、記録物の生産性向上、記録物の生産コストの低減、省資源の観点等からも好ましい。
このような優れた効果が得られるのは、以下のような理由によるものであると考えられる。すなわち、昇華染料、分散染料は、加熱により、昇華または拡散する性質を有している一方で、ポリエステルは、主鎖にエステル結合を有しており、加熱により、エステル結合の一部が分解し、カルボキシル基と水酸基とに分解し、冷却により、当該カルボキシル基と水酸基とが再結合する。したがって、昇華染料、分散染料のうちの少なくとも1種と、ポリエステルとが接近して存在する状態で加熱することにより、昇華または拡散により、昇華染料、分散染料が単分子状態となり、その後冷却することにより、ポリエステル中において、昇華染料、分散染料の単分子状態が保持され、優れた発色性を呈するものと考えられる。また、従来の昇華転写に比べて、昇華染料、分散染料の移動距離が短い場合であっても、昇華染料、分散染料を単分子状態とすることができるため、比較的低温、比較的短時間の加熱処理でも十分に優れた発色性を確保することができる。
2.記録物の製造方法
記録物の製造方法は、前述した水性インクジェット用組成物を、インクジェット法により吐出し、記録媒体に付与する付与工程と、前記水性インクジェット用組成物が付与された前記記録媒体を加熱する加熱工程とを有する。
これにより、優れた発色性の記録物を製造することができる。特に、種々の記録媒体に対して優れた発色性を発揮することができる。また付与工程をインクジェット方式で行う場合に、非常に良好な目詰まり回復性を発現することができる。
[付与工程]
付与工程では、インクジェット方式により、水性インクジェット用組成物を吐出し、記録媒体に付与する。インクジェット方式による水性インクジェット用組成物の吐出は、公知のインクジェット記録装置を用いて行うことができる。吐出方法としては、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡によりインクを吐出させる方式等を用いることができる。
付与工程では、複数種の水性インクジェット用組成物を併用してもよい。より具体的には、例えば、特定染料の組成が異なる複数種の水性インクジェット用組成物を併用してもよい。また、付与工程では、本発明に係る水性インクジェット用組成物以外のインクを併用してもよい。
[記録媒体]
記録媒体の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、アクリル樹脂等の樹脂材料、紙、ガラス、金属、セラミックス、革、木材、陶器や、これらのうちの少なくとも1種で構成された繊維、絹、毛、綿、麻、ポリエステル、ポリアミド(ナイロン)、アクリル、ポリウレタン、セルロース、リンター、レーヨン、キュプラ、アセテート等の各種天然繊維、合成繊維、半合成繊維等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わ
せて用いることができる。また、記録媒体としては、シート状、球状、直方体形状等の立体的な形状を有する物を用いてもよい。
記録媒体は、布帛であることが好ましい。布帛に対する染色は、プリントTシャツ等で、大きな需要があり、また、アイロン掛け等によるプリント印刷が普及している一方で、ポリエステル繊維の布帛以外の布帛に対する染色への要望も強い。したがって、記録媒体が、布帛である場合に、上述した効果がより顕著に発揮される。
また、記録媒体は、絹、羊毛、セルロース、アクリル、ポリウレタン、およびポリアミドよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであることが好ましい。
これらの材料は、染色に対する要望が強い一方で、従来においては、耐熱温度等の関係から、昇華染料、分散染料を用いた染色に適していなかった。これに対して、本発明では、これらの材料で構成された記録媒体を用いた場合でも、好適に記録物を製造することができる。したがって、記録媒体が、絹、羊毛、セルロース、アクリル、ポリウレタン、およびポリアミドよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものである場合に、水性インクジェット用組成物の効果がより顕著に発揮される。
布帛に用いられる繊維の中には、毛羽立ちやすい麻や毛(ウールなど)がある。毛羽立ちやすい麻や毛はインクジェットヘッドに毛が接触するためノズル抜けを起こしやすく、ノズル抜けを回避できても布帛にミクロな孔や凹凸が多いためインクが着弾しにくく、インクジェット印刷に適しているとは言えない。毛羽立ち難い綿、絹、ポリエステル、ポリアミド、アクリルおよびポリウレタンはインクジェット印刷に向いている。
よって、記録媒体は、綿、絹、ポリエステル、ポリアミド、アクリルおよびポリウレタンよりなる群から選択される1種または2種以上を含む材料で構成されたものであることが好ましい。
[加熱工程]
その後、水性インクジェット用組成物が付与された記録媒体を加熱する。これにより、特定染料がポリエステル等とともに記録媒体に定着されるとともに、特定染料が好適に発色し、記録物が得られる。
本工程での加熱温度の下限は、特に限定されないが、100℃であることが好ましく、105℃であることがより好ましく、110℃であることがさらに好ましい。また、本工程での加熱温度の上限は、特に限定されないが、180℃であることが好ましく、160℃であることがより好ましく、150℃であることがさらに好ましい。
これにより、記録物の製造に要するエネルギーをより少なくすることができ、記録物の生産性をより向上させることができる。また、得られる記録物の発色性をより向上させることができる。また、耐熱性が比較的低い記録媒体も好適に適用することができ、記録媒体の選択の幅がさらに広がる。また、記録物の製造後における加熱、例えば、お湯を用いた洗濯・洗浄、乾燥機による加熱乾燥、アイロン掛け等の加熱処理等による、不本意な変色、光学濃度の変化等を好適に防止することができる。
また、比較的耐熱性の高い記録媒体、例えば、紙、ガラス、セラミックス、金属、木材等を用いる場合、本工程での加熱温度の上限は、250℃であることが好ましく、220℃であることがより好ましく、200℃であることがさらに好ましい。
本工程での加熱時間は加熱温度にもよるが、本工程での加熱時間の下限は、0.2秒間であることが好ましく、1秒間であることがより好ましく、5秒間であることがさらに好ましい。また、本工程での加熱時間の上限は、300秒間であることが好ましく、60秒間であることがより好ましく、30秒間であることがさらに好ましい。
これにより、記録物の製造に要するエネルギーをより少なくすることができ、記録物の生産性をより向上させることができる。また、得られる記録物の発色性をより向上させることができる。また、耐熱性が比較的低い記録媒体も好適に適用することができ、記録媒体の選択の幅がさらに広がる。
また、本工程は、水性インクジェット用組成物が付着した記録媒体の表面を、加熱部材から離間した状態で加熱することにより行ってもよいし、水性インクジェット用組成物が付着した記録媒体と加熱部材とを密着させた状態で加熱することにより行ってもよいが、水性インクジェット用組成物が付着した記録媒体と加熱部材とを密着させた状態で加熱することにより行うことが好ましい。
これにより、記録物の製造に要するエネルギーをより少なくすることができ、記録物の生産性をより向上させることができる。また、得られる記録物の発色性をより向上させることができる。また、特定染料が記録媒体の外部に放散してしまうことをより効果的に防止することができる。
記録物の製造方法は、上述した工程に加え、例えば、前処理工程、中間処理工程、後処理工程、転写工程等の他の工程をさらに有してもよい。前処理工程としては、例えば、記録媒体にコート層を塗布する工程等が挙げられる。中間処理工程としては、例えば、記録媒体を予備加熱する工程等が挙げられる。また、後処理工程としては、例えば、記録媒体を洗浄する工程等が挙げられる。転写工程としては、中間転写媒体に水性インクジェット用組成物を付与する付与工程の後、染色すべき記録媒体に特定染料を昇華転写させる工程が挙げられる。
本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを表し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを表す。
3.実施例
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。以下「%」は、特に記載のない限り、質量基準である。
3.1.水性インクジェット用組成物の調製
表1に示す組成になるように各成分を、ハイシアミキサー(シルバーソン社製)にて3000rpmで撹拌してスラリー化した。その後、製造したスラリーと0.5mm径ガラスビーズをビーズミル(LMZ015 アシザワ・ファインテック社)にて、水冷下、撹拌分散を行い、各例の水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインクを製造した。
Figure 0007476604000001
表1中、ポリエステルは、ユニチカ株式会社社製のエリーテル(登録商標)KT9204を用いた。また、スチレン・アクリル樹脂は、三井化学株式会社製、ボンロンS-1120を用いた。オルフィンE1010は、日信化学工業株式会社製のアセチレングリコール系界面活性剤である。また、表1には、「PEs/染料」の欄を設け、染料の含有量(質量%)に対するポリエステルの含有量(質量%)を倍率で記載した。
3.2.評価方法
3.2.1.目詰まり回復性の評価
目詰まり回復性の評価として、ノズル抜け本数を調べた。各例の水性インクジェット用組成物をセイコーエプソン株式会社製、PX-M860Fインクジェットプリンターのカートリッジに導入して、印字を行った。ノズル抜け発生条件として、印字中に電源を切り、ヘッドがキャップから外れた状態で40℃、1日間、プリンターを放置した後、クリーニング動作を5回行って、チェックパターンを印字して、ノズル抜けの本数を数えた。各例についてノズル抜け本数を表1に記載した。
3.2.2.発色性の評価
各実施例および各比較例の水性インクジェット用組成物について、それぞれ、記録装置PX-M860F(セイコーエプソン社製)を用いて、中間転写媒体であるTRANSJET Classic(Cham Paper社製)に向けて、所定のパターンで吐出した。
次に、中間転写媒体の水性インクジェット用組成物が付与された面側を記録媒体であるポリエステルの布帛と密着させ、この状態で、ヒートプレス機(TP-608M、太陽精機社製)を用いて、200℃×60秒の条件で加熱し、昇華転写を行い、各記録物を得た。得られた各記録物について、以下の基準により目視にて発色性の評価を行い、結果を表1に記載した。
A:発色している
B:発色せず色が濁っている
C:色が薄すぎる
3.2.3.定着性の評価
各実施例および各比較例の水性インクジェット用組成物について、それぞれ、記録装置PX-M860F(セイコーエプソン社製)を用いて、PETフィルムに所定のパターンを記録した。得られた記録物を室温で12時間乾燥した後、パターン部に3M社製スコッチテープを貼り付けた。その後テープを剥がすことにより、テープ剥離試験とし、これを定着性の評価とした。以下の基準で評価して、結果を表1に記載した。
A:剥がれ無し
B:剥がれ有り
3.3.評価結果
昇華染料、分散染料のうち少なくとも1種で構成される染料と、ポリエステルと、1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンと、水と、を含み、ポリエステルの含有量(質量%)が、染料の含有量(質量%)に対して、4.0倍以上300.0倍以下である、各実施例の水性インクジェット用組成物は、いずれも目詰まり回復性及び捺染の発色性に優れた結果となった。
これに対してポリエステルの含有量(質量%)が、染料の含有量(質量%)に対して、3.0である比較例1では、1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンを含むので、目詰まり回復性は、良好であったが、発色性が不十分であった。また、ポリエステルの含有量(質量%)が、染料の含有量(質量%)に対して、350.0である比較例2では、1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンを含むので、目詰まり回復性は、良好であったが、発色性が不十分であった。ポリエステルに替えてスチレン・アクリル樹脂を用いた比較例3では、発色性が得られず、定着性も劣っていた。1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンを含まない比較例4では、目詰まり回復性が不十分であった。
上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態及び各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態及び変形例から以下の内容が導き出される。
水性インクジェット用組成物の一態様は、
昇華染料、分散染料のうち少なくとも1種で構成される染料と、
ポリエステルと、
1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンと、
水と、
を含み、
前記ポリエステルの含有量(質量%)が、前記染料の含有量(質量%)に対して、4.0倍以上300.0倍以下である。
この水性インクジェット用組成物によれば、1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンを含むことにより、目詰まり回復性に優れる。また、この水性インクジェット用組成物によれば、ポリエステルの含有量(質量%)が、染料の含有量(質量%)に対して、4.0倍以上300.0倍以下であるので、良好な発色性で捺染を行うことができる。
上記態様の水性インクジェット用組成物において、
前記ポリエステルの含有量は、組成物の総量に対して5.0質量%以上30.0質量%以下であってもよい。
この水性インクジェット用組成物によれば、より良好な発色性の捺染を行うことができる。
上記態様の水性インクジェット用組成物において、
前記1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンの含有量は、組成物の総量に対して1.0質量%以上4.0質量%以下であってもよい。
この水性インクジェット用組成物によれば、目詰まり回復性及び発色性がさらに良好な捺染を行うことができる。
上記態様の水性インクジェット用組成物において、
前記染料の含有量は、組成物の総量に対して0.1質量%以上7.5質量%以下であってもよい。
この水性インクジェット用組成物によれば、より十分な発色性の捺染と目詰まり回復性のさらに良好な記録を行うことができる。
上記態様の水性インクジェット用組成物において、
前記染料の含有量は、組成物の総量に対して0.1質量%以上3.0質量%以下であってもよい。
この水性インクジェット用組成物によれば、より十分な発色性の捺染と目詰まり回復性
のさらに良好な記録を行うことができる。
上記態様の水性インクジェット用組成物において、
前記ポリエステルは、粒子状のポリエステル粒子であり、
前記ポリエステル粒子の体積平均粒子径は、20.0nm以上300.0nm以下であってもよい。
この水性インクジェット用組成物は、保存安定性がさらに良好である。
記録物の製造方法の一態様は、
上記いずれかの態様の水性インクジェット用組成物を、インクジェット法により吐出し、記録媒体に付与する付与工程と、
前記水性インクジェット用組成物が付与された前記記録媒体を加熱する加熱工程と、
を有する。
この記録物の製造方法によれば、良好な目詰まり回復性で記録物を製造でき、記録物の発色性も良好とすることができる。

Claims (7)

  1. 昇華染料、分散染料のうち少なくとも1種で構成される染料と、
    ポリエステルと、
    1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンと、
    水と、
    を含み、
    前記ポリエステルの水酸基価は、20.0KOHmg/g以下であり、
    前記ポリエステルの数平均分子量は、3000以上であり、
    前記ポリエステルの含有量(質量%)が、前記染料の含有量(質量%)に対して、25.0倍以上300.0倍以下である、水性インクジェット用組成物。
  2. 請求項1において、
    前記ポリエステルの含有量は、組成物の総量に対して5.0質量%以上30.0質量%以下である、水性インクジェット用組成物。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記1-(ヒドロキシアルキル)-2-ピロリドンの含有量は、組成物の総量に対して1.0質量%以上4.0質量%以下である、水性インクジェット用組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記染料の含有量は、組成物の総量に対して0.1質量%以上7.5質量%以下である、水性インクジェット用組成物。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記染料の含有量は、組成物の総量に対して0.1質量%以上3.0質量%以下である、水性インクジェット用組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項において、
    前記ポリエステルは、粒子状のポリエステル粒子であり、
    前記ポリエステル粒子の体積平均粒子径は、20.0nm以上300.0nm以下である、水性インクジェット用組成物。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の水性インクジェット用組成物を、インクジェット法により吐出し、記録媒体に付与する付与工程と、
    前記水性インクジェット用組成物が付与された前記記録媒体を加熱する加熱工程と、
    を有する、記録物の製造方法。
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