JP7476591B2 - フィルタ制御方法およびフィルタ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明の一実施形態は、フィルタの制御方法および制御装置に関する。
特許文献1には、低周波数帯域に最小位相特性を適用し、高周波数帯域に直線位相を適用するFIRフィルタが開示されている。特許文献1のFIRフィルタは、中間帯域では、最小位相から直線位相に変化する。
特開平07-46687号公報
直線位相では、フィルタのレイテンシが問題となる。特に、ライブ演奏またはスピーチの様なリアルタイム性が求められるオペレーションにおいては、レイテンシには強い制約がある。
そこで、本発明の一実施形態の目的の一つは、許容できるレイテンシの範囲内でパラメータの値を調整できるフィルタ制御方法およびフィルタ制御装置を提供することにある。
本発明の一実施形態のフィルタの制御方法は、フィルタのレイテンシの指定操作を受け付けてレイテンシを設定し、前記バンドの各々について、位相特性およびゲインを含む2以上のパラメータの各パラメータの値の設定操作を、指定された前記レイテンシに基づいて制限された範囲で受け付けてそのパラメータの値を設定し、設定された前記2以上のパラメータの値に基づいて、前記フィルタの係数を作成する。
本発明の一実施形態によれば、許容できるレイテンシの範囲内でパラメータの値を調整できる。
音響装置の構成を示すブロック図である。 フィルタ制御の主要な構成を示すブロック図である。 表示器14に表示されるGUIの一例である。 フィルタ制御の動作を示すフローチャートである。 フィルタ係数の作成動作を示すフローチャートである。 変形例に係るGUIの一例である。
図1は、音響装置1の構成を示すブロック図である。音響装置1は、本発明のフィルタ制御装置の一例であり、例えばオーディオミキサ、オーディオアンプ、あるいはパーソナルコンピュータ等からなる。本実施形態の音響装置1は、一例としてオーディオミキサとして説明する。
音響装置1は、ユーザI/F11、オーディオI/F12、信号処理部13、表示器14、CPU15、フラッシュメモリ16、およびRAM17を備えている。
ユーザI/F11は、例えばマウスまたはキーボード等からなり、ユーザの種々の操作を検出する。ユーザI/F11は、表示器14とともに、GUI(Graphical User Interface)を構成してもよい。表示器14は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなり、種々の情報を表示する。
CPU15は、記憶媒体であるフラッシュメモリ16からプログラムを読み出し、RAM17に一時記憶することで、種々の動作を行う。なお、プログラムは自装置に記憶されている必要はない。音響装置1は、例えば、必要なプログラムをサーバから都度ダウンロードしてもよい。
フラッシュメモリ16は、上記のようにCPU15の動作用プログラムを記憶している。また、フラッシュメモリ16は、後述のレイテンシ指定部101、パラメータ値設定部102、およびフィルタ係数作成部103を実現するための各種のプログラムも記憶している。
オーディオI/F12は、アナログオーディオ端子、デジタルオーディオ端子、またはネットワーク端子を介して音信号を取得する。オーディオI/F12は、アナログ音信号を取得した場合には、デジタル変換する。
信号処理部13は、オーディオI/F12が取得した音信号にミキシング処理またはエフェクト処理等の各種信号処理を行なうための複数のDSPから構成される。信号処理部13は、例えば音信号の周波数特性の制御を行なうフィルタ(FIRフィルタ)を構成する。なお、フィルタは、CPU15のソフトウェアで実現してもよい。
CPU15は、FIRフィルタのフィルタ係数を作成し、設定する。図2は、フィルタ制御の主要な構成を示すブロック図である。CPU15は、プログラムにより、レイテンシ指定部101、パラメータ値設定部102、およびフィルタ係数作成部103を構成する。信号処理部13は、FIRフィルタ104を構成する。
レイテンシ指定部101は、ユーザI/F11の検出したユーザによるフィルタのレイテンシの指定操作を受け付け、レイテンシを設定する。
図3は、表示器14に表示されるGUIの一例である。この例に示すGUIでは、フィルタの周波数特性をグラフで表示する。周波数特性は、ゲイン特性および位相特性を含む。また、この例に示すGUIは、ユーザによるフィルタのレイテンシの指定操作や、周波数特性の調整操作などを検出するための各種の操作摘まみを表示する。無論、操作摘まみは、スライダ等の他の操作子であってもよい。
このGUIに対応するフィルタは、例えば、各バンドの周波数とQをユーザが変えられるパラメトリックイコライザ(以下、PEQと称する。)である。なお、フィルタは、各バンドの周波数をユーザが変えられないイコライザや、各バンドの周波数とQをユーザが変えられないイコライザでもよい。ユーザは、当該GUIを介して、フィルタのレイテンシを指定する操作や、ゲイン特性および位相特性のうち少なくとも2以上のパラメータの値を設定する操作を行なう。
この例のPEQは、4つのバンド(LOW、LOW MID、HIGH MID、HIGH)のそれぞれについて、パラメータの値を設定することができる。無論、本発明において、バンド数は4つに限らず、3以下でも5以上でも良い。
この例のPEQは、周波数(F)、ゲイン、Q値、および位相特性(PHAZE)のパラメータの値を設定することができる。無論、本発明において、設定可能なパラメータの数は4つに限らず、例えば、Q値とゲインおよび位相特性の3つ、或いは、ゲインと位相特性の2つ、或いはさらにタイプを加えた5つであってもよい。この例では、周波数(F)、ゲイン、およびQ値の各々は、ユーザが摘まみを右回転させるとそのパラメータ値が増加し、左回転させると減少する。位相特性は、直線位相(Liner)または最小位相(Minimum)のいずれかのスイッチを、ユーザが択一的に選択する。なお、ユーザI/F11がタッチパネルを含む場合、ユーザは、周波数特性のグラフをタッチし、ジェスチャー操作により周波数特性の設定操作を行なってもよい。例えば、ユーザは、2本指でピンチインまたはピンチアウトのジェスチャー操作を行なうと、その操作が受け付けられれば、Q値を調整することができる。
まず、レイテンシ指定部101は、ユーザの操作に応じて、許容できるフィルタのレイテンシを指定する。図3の例では、フィルタのレイテンシは、5.58msecに指定されている。レイテンシが何らかの値に設定された状態で、ユーザがパラメータの値の変更する操作を行なうと、その操作が検出され、CPU15は、図4に示すフローチャートの動作を行なう。
図4は、フィルタ制御の動作を示すフローチャートである。CPU15は、あるバンドのあるパラメータをある所望値に変更しようとする操作がなされると、そのパラメータをその所望値に変更した場合の周波数特性を実現するために必要な最小のレイテンシを計算する(S11)。バンドが低い周波数帯域であるほど、各パラメータのフィルタの最小レイテンシに対する影響が大きい。例えば、周波数Fを低周波数に変化させると最小レイテンシは増加し、高周波数に変化させると最小レイテンシは減少する。ゲインを0dBから離れさせる(すなわち絶対値を大きくする)と最小レイテンシは増加し、絶対値を小さくすると最小レイテンシは減少する。Q値を上げて鋭くすると最小レイテンシは増加し、Q値を下げて鈍くすると最小レイテンシは減少する。また、位相特性をLinerに切り替えると最小レイテンシは増加し、Minimumに切り替えると最小レイテンシは減少する。
CPU15は、計算した最小レイテンシが、指定したレイテンシ(図3の例では5.58msec)以下の範囲内であるか否かを判断する(S12)。計算した最小レイテンシが指定したレイテンシ以下の範囲外である場合、表示器14等を用いて警告する(S13)。すなわち、CPU15は、何れかのパラメータを、レイテンシの制限範囲を外れる値に設定しようとする操作が行われたとき、表示、振動、音などでユーザに警告をして、動作を終える。CPU15は、計算した最小レイテンシが指定したレイテンシに応じた範囲外である場合には、そのパラメータの設定操作を受け付けず、そのパラメータの値を変更しない。言い換えると、CPU15は、複数のバンドの各々について、パラメータの設定操作を、指定されたレイテンシに基づいて制限された制限範囲で受け付け、そのパラメータを所望値に設定する。
CPU15は、計算したレイテンシが指定した範囲内である場合、RAM17に記憶されたそのパラメータをその所望値に設定して、周波数特性の表示を更新する(S14)。そして、CPU15は、RAM17に記憶したパラメータ値に基づいて、FIRフィルタ104に設定するフィルタ係数を作成する(S15)。
図5は、フィルタ係数の作成動作を示すフローチャートである。CPU15は、まず4バンドの内のLinerの位相特性が設定されたバンドの周波数レスポンスと、Minimunの位相特性が設定されたバンドの周波数レスポンスとを作成してからフィルタ係数を作成する。各周波数レスポンスは、振幅レスポンスと位相レスポンスとを含む。すなわち、CPU15は、4バンドのうちのLinerの位相特性が設定されたバンドにおいて何れかのパラメータの値が変更されたか否かを判断する(S101)。CPU15は、Linerの位相特性が設定されたバンドにおいてパラメータの値が変更されたと判断した場合、当該バンドの4つのパラメータに基づいて、当該バンドの直線位相の周波数レスポンスを算出して保存する(S102)。また、CPU15は、Minimunの位相特性が設定されたバンドにおいて何れかのパラメータの値が変更されたか否かを判断する(S103)。CPU15は、Minimunの位相特性が設定されたバンドにおいてパラメータの値が変更されたと判断した場合、当該バンドの4つのパラメータに基づいて、当該バンドの最小位相の周波数レスポンスを作成して保存する(S104)。その後、CPU15は、バンド毎に保存された計4つの周波数レスポンスに基づいて、フィルタの全体域の周波数レスポンスに対応するフィルタ係数(インパルスレスポンス)を作成し、FIRフィルタ104に設定する(S105)。
なお、CPU15は、4つのバンドの周波数レスポンスをそれぞれ逆フーリエ変換して、4つのインパルスレスポンスを作成し、それら4つのインパルスレスポンスを畳み込んでフィルタ係数を作成してもよい。或いは、CPU15は4つのバンド毎の周波数レスポンスを合成し、合成された周波数レスポンスを逆フーリエ変換することで、複数のフィルタ係数を作成してもよい。この場合、S101からS104で算出すべき周波数レスポンスは振幅レスポンスだけとなり、LinerとMinimumとを分けて算出しなくてよい。何れかのパラメータの値が変更されたバンドについて、CPU15は、振幅レスポンスを算出して保存する。各振幅レスポンスをdBスケールで生成すれば、振幅レスポンスの合成は、単純な加算となる。CPU15は、Minimumのバンドについて振幅レスポンスを合成し、その合成された振幅レスポンスに最小位相の条件を適用して全帯域の位相レスポンスを算出し、その合成された振幅レスポンスにさらにLinerの振幅レスポンスを合成して全帯域の振幅レスポンスを作成する。Linerに設定されたバンドの位相レスポンスは常に0であるため、Minimunに設定されたバンドの合成された振幅スペクトルから全体域の位相レスポンスが算出される。
なお、バンド毎の周波数レスポンスをRAM17に保存せず、フィルタ係数の作成時に毎回算出してもよい。
以上の様にして、CPU15は、複数のバンドの各々について、2以上のパラメータの値の設定を、指定されたレイテンシに応じて制限された範囲で受け付ける。例えば、CPU15は、例えば、LOWバンドの位相特性が最小位相に設定された状態で、そのバンドのゲインを上昇または下降させる操作を継続的に検出すると、指定されたレイテンシと設定された位相特性とに応じた制限範囲を超えるまではそのゲインの変更を受け付けてゲインを上昇または下降させ、超えた時点で、警告表示を行い、それ以降はゲインの変更を受け付けない。また、そのバンドが直線位相に設定された状態では、ゲインの制限範囲がさらに狭くなる。すなわち、あるバンドのゲインの制限範囲は、指定されたレイテンシとそのバンドに設定された位相特性とに応じて変化する。
同様に、例えば、あるバンドの周波数とゲインと位相特性のうちのある1つのパラメータをある値に設定すると、他のパラメータの制限範囲が、指定されたレイテンシと当該パラメータの値とに応じて変化する。例えば、あるバンドの周波数の制限範囲の下限は、指定されたレイテンシとそのバンドに設定された位相特性とゲインとに応じて変化する。CPU15は、そのバンドが最小位相に設定され、所定値(例えば+3dB)のゲインが設定された状態で、周波数を低くする操作を継続的に検出すると、その制限範囲を超えるまではその周波数の変更を受け付けて周波数を下げ、超えた時点で、警告表示を行い、それ以降は周波数の変更を受け付けない。そのバンドが直線位相に設定された状態、あるいはゲインの値が0dBからさらに離れた状態では、周波数の制限範囲の下限はさらに高くなる。
また、あるバンドのゲインの制限範囲は、指定されたレイテンシとそのバンドに設定された位相特性と周波数とに応じて変化する。CPU15は、そのバンドが最小位相に設定され、所定値(例えば1kHz)の周波数が設定された状態で、ゲインを上昇または減少させる操作を検出すると、その制限範囲を超えるまではそのゲインの変更を受け付けてゲインを上昇または減少し、超えた時点で、警告表示を行い、それ以降はゲインの変更を受け付けない。そのバンドが直線位相に設定された状態、あるいは周波数がより低い状態では、ゲインの制限範囲はさらに狭くなる。
図3の例では、各バンドのパラメータは、位相特性、周波数、ゲイン、およびQ値を含む。したがって、CPU15は、あるバンドの位相特性、周波数、ゲイン、またはQ値のうち何れか1パラメータの値の制限範囲を、指定されたレイテンシと、そのバンドの残りの3パラメータとに応じて変化させる。例えば、CPU15は、あるバンドを最小位相に設定し、所定値(例えば1kHz)の周波数を設定し、かつ所定値(例えば+3dB)のゲインを設定した状態で、Q値を大きく(鋭く)する操作を継続的に検出すると、その制限範囲の上限を超えるまではQ値の変更を受け付けてQ値を大きくし、超えた時点で、警告表示を行い、それ以降はQ値の変更を受け付けない。そのバンドが直線位相に設定された状態、周波数がさらに低い状態、或いは、ゲインの値が0dBからさらに離れた状態では、Q値の変更範囲の上限がさらに低くなる。
また、あるバンドの位相特性の最小位相へ設定すると、最小レイテンシが小さくなるので、その設定操作は常時受け付ける。その一方で、最小位相から直線位相への設定変更は、最小レイテンシを大きくするので、直線位相に変更した場合の最小レイテンシが指定されたレイテンシより小さければ、受け付けてそのバンドの位相特性を直線位相に変更する。すなわち、CPU15は、位相特性の最小位相への設定操作を常時受け付ける一方、レイテンシと2以上のパラメータのうちの位相特性以外のパラメータとが第1条件を満たす場合に、位相特性の直線位相への設定操作を受け付ける。
次に、図6は、変形例に係るGUIの一例である。変形例においてGUIは、位相特性の最小位相から直線位相まで、中間特性(中間位相)の設定操作を検出する。図6の例では、CPU15は、ユーザによる位相特性の設定操作を検出するための摘まみを表示する。ユーザは、各バンドの摘まみの回転操作により、そのバンドの位相特性の最小位相から直線位相までの範囲の中間的な特性の設定操作を行う。ユーザが位相特性(PHAZE)の摘まみを右回転すると、位相特性を直線位相に近づける操作、左回転すると最小位相に近づける操作が検出される。摘まみが右回転一杯で位相特性は直線位相となり、左回転一杯で最小位相となる。
あるバンドの位相特性の直線位相から中間位相への変更操作は、最小レイテンシを減少させる操作であるため、常時受け付ける。その一方で、最小位相から中間位相への変更操作は、最小レイテンシを増加させる操作であるため、位相特性を変更した場合に計算される最小レイテンシが指定されたレイテンシより小さければ、受け付けられて、位相特性がその中間位相に設定される。すなわち、CPU15は、位相特性の直線位相から中間位相への変更操作を常時受け付ける一方、レイテンシと2以上のパラメータのうちの位相特性以外のパラメータとが第2条件を満たす場合に、位相特性の最小位相から中間位相への変更操作を受け付ける。この場合、ユーザがあるバンドの位相特性の摘まみを継続的に右回転させていくと、そのバンドの位相特性が徐々に直線位相に近づいていき、やがてレイテンシの制限範囲を外れる時点で摘まみが動かない様になる。
以上の様に、本実施形態の音響装置は、レイテンシを指定した状態で、1つのパラメータを設定すると、その1つのパラメータに応じて他のパラメータの値を設定できる範囲が制限される。これにより、本実施形態の音響装置のユーザは、許容できるレイテンシの範囲内でパラメータの値を調整できる。例えば、ユーザは、GUIを操作して、まず全てのバンドの位相特性を最小位相に設定して、許容できるレイテンシを指定した後、周波数特性(ゲイン、周波数およびQ値)を設定して音作りを行なう。そして、ユーザは、所望のバンドについて、位相特性を直線位相に変更し、位相の変更前後の音を聞き比べる。例えば、スピーカから出力される音は、部屋の伝達特性により、周波数特性(振幅特性および位相特性)が変化する。ユーザは、振幅特性を調整した後に、部屋の伝達特性による影響に対して、所望のバンドの位相特性を直線位相と最小位相とで切り換えて聞き比べて、何れかの位相特性を選択する。この作業において、ユーザは、指定したレイテンシの範囲内で位相特性を調整することができる。これにより、ユーザは、所望のレイテンシを満足した範囲で、バンド毎に直線位相が良いか、最小位相が良いか、判断することができる。
なお、ユーザは、例えば周波数特性を設定して音作りを行なった後に、レイテンシを別の値に変更する操作をしてもよい。この場合、CPU15はその操作を受け付けてその値のレイテンシを指定し、設定された周波数特性から計算される最小レイテンシが、指定されたレイテンシの範囲内に収まるように、各バンドを最小位相または直線位相に自動的に設定変更してもよい。
また、上記実施形態では、CPU15は、あるバンドの何れかのパラメータについて、レイテンシの制限範囲を外れる値に設定しようとする操作が行われたときに警告をし、その設定をせずに動作を終えた。しかし、CPU15は、警告を行う代わりに、設定を受け付けてそのパラメータをその値に設定し、そのバンドのその他のパラメータを調整する(位相特性を最小位相に変更する、あるいは、最小位相に近づける等)ことで、レイテンシの制限範囲に収まるようにしてもよい。
本実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲は、特許請求の範囲と均等の範囲を含む。
例えば、本実施形態のフィルタは、PEQに限らず、グラフィックイコライザであってもよい。グラフィックイコライザにおいても、レイテンシの指定を受け付けて、周波数毎にゲイン、位相特性の設定を受け付ける。
1…音響装置
11…ユーザI/F
12…オーディオI/F
13…信号処理部
14…表示器
15…CPU
16…フラッシュメモリ
17…RAM
101…レイテンシ指定部
102…パラメータ値設定部
103…フィルタ係数作成部
104…FIRフィルタ

Claims (14)

  1. コンピュータにより実現される、複数のバンドにわたり音信号の周波数特性を制御するフィルタの制御方法であって、
    フィルタのレイテンシの指定操作を受け付けてレイテンシを設定し、
    前記バンドの各々について、位相特性およびゲインを含む2以上のパラメータの各パラメータの値の設定操作を、指定された前記レイテンシに基づいて制限された範囲で受け付けてそのパラメータの値を設定し、
    設定された前記2以上のパラメータの値に基づいて、前記フィルタの係数を作成する、
    フィルタ制御方法。
  2. 前記ゲインの値の制限範囲は、前記指定されたレイテンシと前記設定された位相特性とに応じて変化する、
    請求項1に記載のフィルタ制御方法。
  3. 前記2以上のパラメータは、各バンドの周波数を含み、
    前記周波数の下限は、前記指定されたレイテンシと前記設定された位相特性およびゲインとに応じて変化し、
    前記ゲインの制限範囲は、前記指定されたレイテンシと前記設定された位相特性および前記周波数とに応じて変化する、
    請求項1または請求項2に記載のフィルタ制御方法。
  4. 前記2以上のパラメータは、各バンドのQ値を含み、
    前記位相特性、周波数、ゲイン、またはQ値のうちの何れか1パラメータの値の制限範囲は、前記指定されたレイテンシとその残りの3パラメータとに応じて変化する、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフィルタ制御方法。
  5. 何れかのパラメータを前記制限された範囲を外れる値に設定しようとする操作が行われたとき警告をする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフィルタ制御方法。
  6. 前記位相特性の最小位相への設定を常時受け付ける一方、
    前記レイテンシと前記2以上のパラメータのうちの前記位相特性以外のパラメータとが第1条件を満たす場合に、前記位相特性の直線位相への設定を受け付ける、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のフィルタ制御方法。
  7. 前記位相特性の直線位相から中間位相への設定を常時受け付ける一方、
    前記レイテンシと前記2以上のパラメータのうちの前記位相特性以外のパラメータとが第2条件を満たす場合に、前記位相特性の最小位相から中間位相への設定を受け付ける、
    請求項6に記載のフィルタ制御方法。
  8. 複数のバンドにわたり音信号の周波数特性を制御するフィルタの制御装置であって、
    フィルタのレイテンシの指定操作を受け付けてレイテンシを設定するレイテンシ設定部と、
    前記バンドの各々について、位相特性およびゲインを含む2以上のパラメータの各パラメータの値の設定操作を、指定された前記レイテンシに基づいて制限された範囲で受け付けてそのパラメータの値を設定するパラメータ値設定部と、
    設定された前記2以上のパラメータの値に基づいて、前記フィルタの係数を作成するフィルタ係数作成部と、
    を備えたフィルタ制御装置。
  9. 前記ゲインの値の制限範囲は、前記指定されたレイテンシと前記設定された位相特性とに応じて変化する、
    請求項8に記載のフィルタ制御装置。
  10. 前記2以上のパラメータは、各バンドの周波数を含み、
    前記周波数の下限は、前記指定されたレイテンシと前記設定された位相特性およびゲインとに応じて変化し、
    前記ゲインの制限範囲は、前記指定されたレイテンシと前記設定された位相特性および周波数とに応じて変化する、
    請求項8または請求項9に記載のフィルタ制御装置。
  11. 前記2以上のパラメータは、各バンドのQ値を含み、
    前記位相特性、周波数、ゲイン、またはQ値のうちの何れか1パラメータの値の制限範囲は、前記指定されたレイテンシとその残りの3パラメータとに応じて変化する、
    請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載のフィルタ制御装置。
  12. 何れかのパラメータを前記制限された範囲を外れる値に設定しようとする操作が行われたとき警告をする、
    請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載のフィルタ制御装置。
  13. 前記パラメータ値設定部は、前記位相特性の最小位相への設定を常時受け付ける一方、
    前記レイテンシと前記2以上のパラメータのうちの前記位相特性以外のパラメータとが第1条件を満たす場合に、前記位相特性の直線位相への設定を受け付ける、
    請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載のフィルタ制御装置。
  14. 前記パラメータ値設定部は、前記位相特性の直線位相から中間位相への設定を常時受け付ける一方、
    前記レイテンシと前記2以上のパラメータのうちの前記位相特性以外のパラメータとが第2条件を満たす場合に、前記位相特性の最小位相から中間位相への設定を受け付ける、
    請求項13に記載のフィルタ制御装置。
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