JP7475655B2 - 給水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建造物に給水する給水装置に関する。
集合住宅等の建造物へ送水を行う給水装置として、例えば、複数のポンプ装置を用いる技術が知られている。給水装置は、例えば、受水槽等に吸込側が接続され、インバータによってポンプを駆動するモータの回転速度を制御する複数のポンプ装置を有する。給水装置は、ポンプ毎のインバータを内蔵した制御盤によって、吐出圧力が目標圧力となるよう、モータへの運転周波数を制御し、そして、ポンプの給水量を検出して、停止流量で停止する目標圧力追従制御を行う。
また、このような給水装置において、部品識別情報毎に、点検周期と点検通知期間が設定され、部品毎にそれぞれタイマーでカウントした時間から、点検通知期間の到来を判定する技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。また、この給水装置は、ポンプシステムに関わる状態量を計測するセンサを備え、センサの計測値が、センサの計測値に対する閾値を超えた場合に、対応する点検項目を端末装置に通知する。そして、対象とする部品として、ベアリングが挙げられている。
特開2017-180349号公報
上述した部品毎にタイマーでカウントした時間と、点検周期及び点検通知期間とから点検通知期間を判定する技術では、時間によって点検通知期間の到来を判定する構成である。このため、ポンプの揚水性能低下の原因となるインペラのマウス部の磨耗等の状態を検出することはできない。また、ベアリングの状態量を計測するセンサを用いて点検項目を判定する技術はあるものの、ポンプ内部にセンサを設けることは困難であり、ポンプの部品の異常を判定することは困難であった。
そこで本発明は、揚水性能低下を検出できる給水装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、給水装置は、ポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、前記モータの回転速度を制御するインバータと、前記ポンプの二次側に設けられた圧力センサと、前記ポンプの二次側の流量を検出する流量センサと、前記インバータを制御するとともに、前記圧力センサで検出する圧力が起動圧力以下となった場合に、前記モータを起動し、目標圧力に基づいて目標圧力追従制御を行い、前記流量センサで検出される流量が停止流量となったときに前記ポンプを停止するとともに、稼働初期の前記ポンプの停止直前の前記モータの運転周波数である初期停止直前運転周波数を検出し、記憶部に前記初期停止直前運転周波数を記憶し、前記ポンプの停止毎に検出される前記ポンプの停止直前の前記モータの運転周波数である停止直前運転周波数を前記初期停止直前運転周波数と比較し、前記停止直前運転周波数が前記初期停止直前運転周波数よりも第1の一定比率以上に上昇した場合には、前記ポンプの揚水性能低下が発生していると判定する制御部と、を備える。
本発明によれば、揚水性能低下を検出できる給水装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る給水装置の構成を示す正面図。 同給水装置の構成を一部断面で示す側面図。 同給水装置のポンプ装置の構成を一部側面視で示す断面図。 同ポンプ装置のポンプ部の構成を示す断面図。 同給水装置及び従来の給水装置の全揚程と流量の関係を示すグラフ。 他の実施形態の給水装置の制御に用いる一定比率の一例を示す説明図。 他の実施形態に係る給水装置の制御における、吸込圧力の圧力範囲の一例を示す説明図。
以下、本発明の一実施形態に係る給水装置1を、図1乃至図5を用いて説明する。
図1は、給水装置1の構成を示す正面図であり、図2は、給水装置1の構成を一部断面で示す側面図である。図3は、給水装置1のポンプ装置11の構成を一部側面視で示す断面図である。図4は、ポンプ装置11のポンプ32の要部構成を示す断面図である。
図5は、給水装置1及び従来の給水装置の推定末端圧力一定制御による全揚程と流量の関係を示すグラフである。
図1及び図2に示すように、給水装置1はx、複数のポンプ装置11と、複数のポンプ装置11の二次側にそれぞれ接続される複数の吐出管12と、各吐出管12に設けられる複数の逆止弁13と、各吐出管12に設けられる複数の開閉弁14と、複数の吐出管12を連結する連結管15と、連結管15に設けられる接続管16と、接続管16に設けられる蓄圧装置17と、複数のポンプ装置11に接続される逃がし管18と、各ポンプ装置11の流量を検出する複数の流量検出器19と、連結管15内の圧力を検出する圧力検出器20と、各ポンプ装置11の動作を制御する制御盤21と、を備える。給水装置1は、ポンプ装置11により水源の水を圧送し、吐出管12及び連結管15を介して給水先に給水する。
図1乃至図3に示すように、ポンプ装置11は、モータ31と、ポンプ32と、モータ31及びポンプ32を接続する連結部材33と、を備える。ポンプ装置11は、一次側が水源に接続される。ここで、水源は、例えば受水槽である。また、給水先は、例えば、建造物に設置された蛇口やシャワーヘッド等の末端器具である。ポンプ装置11は、例えば、回転軸が重力方向に沿って延設され、モータ31がポンプ32の上部に配置された、所謂縦型多段タービンポンプである。ポンプ装置11は、例えば3台設けられる。
モータ31は、モータケーシング31aと、固定子と、回転子と、モータ軸31bと、を有する。モータ31は、例えばDCモータが用いられる。モータケーシング31aは、内部に固定子及び回転子を収容する。モータ軸31bは、回転子に接続され、回転子の回転力を外部に伝達する。モータ軸31bは、例えば、モータケーシング31aの一部から外部に突出する。
図3及び図4に示すように、ポンプ32は、ポンプ軸61と、複数のインペラ62と、複数のポンプケーシング63と、流路カバー64と、ケーシングカバー65と、管ケーシング66と、ライナリング67と、軸受部材68と、メカニカルシール69と、を備える。
ポンプ軸61は、複数のインペラ62を回転させる。インペラ62は、ポンプ軸61に固定される。インペラ62は、回転することで、マウス部62aから水を吸い込み、外周側に吐出する。
ポンプケーシング63は、インペラ62を収納する。複数のポンプケーシング63は、互いに積層される。ポンプケーシング63は、インペラ62から吐出された水を次段のポンプケーシング63に収容されたインペラ62のマウス部62aへ案内する。
流路カバー64は、最下段のポンプケーシング63に接続される。流路カバー64は、吸込管部64aと吐出管部64bとを備える。吸込管部64aは、最下段のポンプケーシング63に流体的に接続される。ケーシングカバー65は、最上段のポンプケーシング63に接続される。管ケーシング66は、円筒状に形成され、複数のポンプケーシング63の外周を覆う。管ケーシング66は、ポンプケーシング63の最上段から吐出管部64bまで流路を形成する。ライナリング67は、インペラ62のマウス部62a及びポンプケーシング63の間に設けられる。ライナリング67は、ポンプケーシング63に固定され、マウス部62aと径方向に微小な隙間を有してマウス部62aと対向配置される。
軸受部材68は、ポンプ軸61及びポンプケーシング63の間に設けられる。軸受部材68は、スリーブである。メカニカルシール69は、ポンプ軸61及びケーシングカバー65間を軸封する。
連結部材33は、軸継手ケース33aと、軸継手ケース33a内に設けられた単数又は複数の軸継手33bと、軸継手33bを軸継手ケース33aに回転自在に支持する軸受33cと、を備える。
軸継手ケース33aは、モータ31及びポンプ32を連結する。軸継手33bは、モータ軸31bとポンプ軸61とを連結する。
図2に示すように、吐出管12は、一端が各ポンプ32の吐出側に、他端が連結管15に、それぞれ接続される。吐出管12は、例えば、ポンプ32の吐出側に連結される一端側が水平方向に沿って延設され、中途部が重力方向に沿う上方に曲折することで他端側にかけて重力方向に沿って延設される。
図2に示すように、逆止弁13は、ポンプ32の二次側であって、且つ、連結管15の一次側に、例えば、各吐出管12にそれぞれ設けられる。逆止弁13は、吐出管12内でポンプ32へ向かう水の逆流を防止する。
図2に示すように、開閉弁14は、ポンプ32の二次側であって、且つ、連結管15の一次側に、例えば、各吐出管12にそれぞれ設けられる。開閉弁14は、例えば、吐出管12と連結管15との接続部に隣接する位置に設けられる。開閉弁14は、吐出管12から連結管15に連続する流路を開放又は閉塞する。
図1及び図2に示すように、連結管15は、複数の吐出管12の他端を連結する。また、連結管15は、連結された複数の吐出管12の二次側に2つの開口端を有し、一端に閉止フランジが接続され、他端に給水先に連通する配管が接続される。連結管15は、各吐出管12を通過した水を合流させ、接続された配管に連通する二次側への流路を形成する。
図1及び図2に示すように、接続管16は、連結管15に設けられ、吐出管12が連結される位置よりも二次側に配置される。また、接続管16は、複数の蓄圧装置17が設けられる。接続管16は、複数の蓄圧装置17と連結管15とを流体的に連続する。
図1及び図2に示すように、蓄圧装置17は、接続管16に複数設けられる。本実施形態では、蓄圧装置17は、2台設けられる。蓄圧装置17は、接続管16を介して、連結管15と流体的に連続する。蓄圧装置17は、アキュムレータである。
図1及び図2に示すように、逃がし管18は、複数のポンプ32の二次側を受水槽に流体的に接続する。逃がし管18は、ポンプ32内で増圧された水の一部を受水槽に逃がし、各ポンプ32内の温度上昇を防止する。
図2に示すように、流量検出器19は、各吐出管12に設けられる。流量検出器19は、例えば、ポンプ32の二次側であって、且つ、吐出管12に設けられた逆止弁13の一次側に設けられる。即ち、流量検出器19は、各ポンプ32の流量を検出可能に構成される。流量検出器19は、流量に対応した信号を出力する流量センサである。流量検出器19は、信号を制御盤21に送信する。流量検出器19は、例えば、回転軸41と、羽根車42と、羽根車42の回転を検出する検出部43と、を備える羽根車式流量センサである。
回転軸41は、軸方向が水の流れ方向に対して直交する向きに、吐出管12内に配置される。
羽根車42は、例えば、回転軸41に固定される。羽根車42は、吐出管12内を通過する水流を受けることで回転軸41を回転させる。
検出部43は、例えば、回転軸41に設けられた磁石と、磁石の回転を検出するセンサと、当該センサと電気的に接続される検出基板と、を備える。具体例として、センサは、磁気検出素子である交番検知タイプのホールICである。検出部43は、回転軸41の回転に伴う磁石の回転をパルス信号に変換する。検出部43は、信号線等を介して制御盤21に電気的に接続される。検出部43は、パルス信号を制御盤21に送信する。
図1に示すように、圧力検出器20は、連結管15に設けられる。圧力検出器20は、連結管15内の圧力を検出する圧力センサである。圧力検出器20は、複数のポンプ装置11の二次側の圧力を検出可能に構成される。圧力検出器20は、信号線等を介して制御盤21に電気的に接続され、吐出し圧力に比例したアナログ信号を制御盤21に出力する。
図1に示すように、制御盤21は、インバータ51と、報知部52と、記憶部53と、制御部54と、を備える。
インバータ51は、信号線を介してモータ31及び制御部54に電気的に接続される。インバータ51は、例えば、モータ31と同数設けられる。本実施形態では、インバータ51は、3台設けられる。インバータ51は、出力周波数が可変することで、モータ31の回転数を可変させる。
報知部52は、外部に情報を報知する。ここで、情報とは、少なくとも警報であり、例えば、報知部52は警報装置である。ここで、報知部52は、文字や画像等で外部に情報を報知するディスプレイ等の表示部、音により外部に情報を報知する音源、光により外部に情報を報知するLED等の光源である。なお、報知部52は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末と無線又は有線によって通信することで警報情報を外部に報知するコネクタや無線用アンテナ等の通信手段を含んでいても良い。
記憶部53は、例えばプログラムメモリ、RAM及び/又はROMを含む。記憶部53は、例えば、制御に必要な情報として、各種プログラム、算出式、データテーブル、基準値、閾値等が記憶されている。例えば、各種プログラムとして、目標圧力追従制御としての、吐出圧力一定制御を行うプログラム又は推定末端圧一定制御を行うプログラム等が記憶される。また、記憶部53は、ポンプ装置11の圧力・流量関数を記憶する。圧力・流量関数は、1台のポンプ装置11の性能曲線を基に定められ、ポンプ装置11の全揚程と流量との関係を示す関数である。
記憶部53は、停止流量Q0、起動圧力等のポンプ装置11を制御する各設定値が記憶される。例えば、各設定値として、吐出圧力一定制御を行う場合には、設定圧力P1が記憶され、推定末端圧一定制御を行う場合に、末端圧力P2が記憶される。なお、記憶部53は、これら各設定値として新たな値が入力されたときに、設定値を変更可能に設定される。また、記憶部53は、図6に示す他の実施形態と同様に、ポンプ32に設定された揚程に対する低下比率の逆数をとり、その平方根を、警報を送出するレベルである一定比率(第1の一定比率)kとして記憶している。平方根とする理由は、吐出し圧力がポンプ32の運転周波数のほぼ2乗に比例するためである。
制御部54は、プロセッサを含む。制御部54は、ポンプ装置11の動作を制御する。具体的には、制御部54は、インバータ51に制御信号を送信し、インバータ51を制御することで、モータ31の回転速度を制御する。
制御部54は、例えば、流量検出器19による流量の検出値として、流量検出器19より受信したパルス信号の単位時間当たりのパルス数を計測する。制御部54は、計測したパルス数に所定の係数を乗算することで、流量検出器19が設置された箇所を通過する瞬時流量Qを算出する。制御部54は、流量検出器19で検出された流量が停止流量Q0となったときに、インバータ51を制御してポンプ32を停止する。
また、制御部54は、圧力検出器20による圧力の検出値として、圧力検出器20より受信した信号を圧力値に変換する。制御部54は、圧力検出器20で検出された圧力が起動圧力であるときに、インバータ51を制御してポンプ32を起動する。
制御部54は、流量検出器19、圧力検出器20による流量及び圧力の各検出値、並びに、記憶部53が記憶する情報に基づいて、吐出圧力一定制御又は推定末端圧力一定制御である目標圧力追従制御により各インバータ51の出力周波数を制御する。
また、制御部54は、稼働初期のポンプ32の停止直前のモータ31の運転周波数である初期停止直前運転周波数f0を検出し、記憶部53に初期停止直前運転周波数f0を記憶する。稼働初期には、給水装置1を設置した後や、部品交換等のメンテナンス終了後が含まれる。初期停止直前運転周波数f0は、稼働初期においてポンプ装置11を初動したときに検出したポンプ32の停止直前のモータ31の運転周波数であってもよく、また、稼働初期においてポンプ装置11の初動から所定の回数起動するまで、ポンプ32の停止直前のモータ31の運転周波数を検出し、これら運転周波数の平均化処理を行った運転周波数であってもよい。また、制御部54は、ポンプ装置11毎に、初期停止直前運転周波数f0を検出し、ポンプ装置11の情報とともに初期停止直前運転周波数f0を記憶する。
また、制御部54は、各ポンプ32の停止毎に検出されるポンプ32の停止直前のモータ31の運転周波数である停止直前運転周波数f1を初期停止直前運転周波数f0と比較し、停止直前運転周波数f1が初期停止直前運転周波数f0よりも一定比率k1以上に上昇した場合には、ポンプ32の部品の磨耗により揚水性能低下が発生していると判定する。なお、ここで、ポンプ32の部品とは、インペラ62のマウス部62a及び/又はライナリング67である。
制御部54は、ポンプ32の部品に磨耗が発生していると判定すると、ポンプ32の揚水性能低下が警報レベルであるとして、報知部52を制御し、警報を、即ちポンプ32の部品に磨耗が発生している情報を、外部へ送出する。なお、このとき、ポンプ32の部品に磨耗が発生しているポンプ装置11の情報、例えば、号機の情報等を併せて報知してもよい。
また、制御部54は、設定圧力P1又は末端圧力P2が変更された場合に、再度、停止流量Q0にて小水量停止する直前のモータ31の運転周波数を検出し、この運転周波数を初期停止直前運転周波数f0として、記憶部53に記憶し、以後更新した初期停止直前運転周波数f0を停止直前運転周波数f1と比較する。
このように構成された給水装置1は、停止直前運転周波数f1が初期停止直前運転周波数f0よりも一定比率k1以上に上昇したか否かを判定することで、ポンプ32の揚水性能低下を判定できる。
これは、図5の全揚程と流量の関係を示すグラフに示すように、インペラ62のマウス部62a及び/又はライナリング67が磨耗しておらず、揚水性能低下していない稼働初期においては、実線で示す揚程及びインバータ51の運転周波数となる。しかしながら、長期に渡ってポンプ装置11を駆動すると、運転時において微小な異物がマウス部62a及びライナリング67の間の微小な隙間を通過することや、ポンプ軸61が振れることによるマウス部62a及びライナリング67の摺動によって、マウス部62a及び/又はライナリング67、例えば、回転側のマウス部62aが磨耗する。マウス部62a及び/又はライナリング67が磨耗すると、マウス部62a及びライナリング67の間の隙間が大きくなり、インペラ62の吐出側から吸込側(マウス部62a側)への漏れ量が増大し、揚水性能の低下となる。例えば、図5に破線で示すように、吐出圧力が約5%低下すると、停止流量Q0にて小水量停止する直前の運転周波数は、約2.5%上昇する。
本実施形態の給水装置1は、このような事象に鑑み、ポンプ装置11毎に初期停止直前運転周波数f0を記憶し、該初期停止直前運転周波数f0よりも停止直前運転周波数f1が一定比率k1以上上昇したときに、ポンプ32の部品の磨耗による揚水性能低下と判定する。このため、給水装置1は、稼働初期において初期停止直前運転周波数f0を記憶部53に記憶し、以後の停止直前運転周波数f1を初期停止直前運転周波数f0と比較すればよく、新たなセンサ等を設けることなくポンプ32の揚水性能低下を検出することができる。よって、給水装置1は、部品点数や製造コストの増加を防止できる。
また、制御部54は、吐出圧力一定制御における設定圧力P1又は推定末端圧一定制御における末端圧力P2が変更された場合に、再度、停止流量Q0にて小水量停止する直前のモータ31の運転周波数を初期停止直前運転周波数f0として、記憶部53を書き換える。これにより、給水装置1は、小水量時の目標圧力が変更されることによる運転周波数の変化に対応できる。
上述したように本発明の一実施形態に係る給水装置1によれば、ポンプ32の部品の磨耗による揚水性能低下を検出できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上述した例では、ポンプ32の部品は、インペラ62(インペラ62のマウス部62a)及び/又はライナリング67の例を説明したがこれに限定されない。例えば、ポンプ装置11において、磨耗することで、漏れが生じ、揚水性能が低下し、運転周波数が増加する構成であれば、他のポンプ32の部品であってもよく、このような他のポンプ32の部品として、例えば軸受部材68やメカニカルシール69が含まれていても良い。
また、給水装置1は、上述した例に限定されない。例えば、給水装置1は、揚水低下比率をプレアラームと警報といったように、警報レベルに応じて複数の一定比率を設ける構成としてもよい。例えば、図6に示すように、プレアラーム用の揚程低下比率k2と、警報用の揚程低下比率k3を設定し、揚程低下比率の逆数の平方根である一定比率k1を2つ(一定比率k11,k12)用いる構成としてもよい。例えば、第2の一定比率k11は、第1の一定比率k12の警報レベルよりも低い警報レベルである。
例えば、揚程が初期稼働時から2.5%低下した場合にプレアラームを行う場合には、揚程低下比率k2=97.5%となり、プレアラーム用の第2の一定比率k11=101.3%となり、揚程が初期稼働時から5%低下した場合に警報を行う場合には、揚程低下比率k3=95%となり、警報用の第1の一定比率k12=102.6%となる。即ち、第1の一定比率k12は、制御部54が警報を判定する警報レベルであり、第2の一定比率k11は、制御部54がプレアラームを判定するプレアラームレベルである。よって、制御部54は、初期停止直前運転周波数f0に対して停止直前運転周波数f1が101.3%以上であって、且つ、102.6%未満である場合には、報知部52により、ポンプ32の揚水性能低下が進行していることを外部にプレアラームを報知し、初期停止直前運転周波数f0よりも停止直前運転周波数f1が102.6%以上となった場合にポンプ32が揚水性能低下したことを外部に警報する。このような構成とすることで、給水装置1は、部品交換等のメンテナンス時期を作業者に予期させることができる。
また、他の例として、給水装置1は、吸込側が水道配管に直結され、吸込圧力が7m以下でポンプ停止、10m以上で復帰する基準のある直結給水装置としてもよい。このような給水装置1は、ポンプ装置11の一次側に圧力検出器20をさらに備える。そして、この給水装置1の制御部54は、小水量停止する直前の吸込圧力PSと初期停止直前運転周波数f0を検出し、図7に示すように、吸込圧力を複数の圧力範囲に分割し、圧力範囲毎に、初期停止直前運転周波数f0をポンプ装置11毎に記憶部53に記憶する。そして、制御部54は、ポンプ装置11の停止毎に検出される停止直前運転周波数f1を同じ吸込圧力の圧力範囲にある初期停止直前運転周波数f0と比較して、一定比率k1以上に停止直前運転周波数f1が上昇したときに、ポンプ32の部品に磨耗が発生したと判定する。なお、圧力範囲としては、例えば、10m以上50m以下でよい。これは、例えば、吸込圧力10m未満の場合、ポンプ装置11は吸込圧力低下として、一旦停止している確率が高く、50m超の場合は、水道圧としてあり得ない状態として、検出が不要であるためである。このような給水装置1は、吸込圧力が変動しても、略同条件での運転周波数を検出できるため、吸込圧力PSの変動による悪影響を排除できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…給水装置、11…ポンプ装置、12…吐出管、13…逆止弁、14…開閉弁、15…連結管、16…接続管、17…蓄圧装置、18…逃がし管、19…流量検出器(流量センサ)、20…圧力検出器(圧力センサ)、21…制御盤、31…モータ、31a…モータケーシング、31b…モータ軸、32…ポンプ、33…連結部材、33a…軸継手ケース、33b…軸継手、33c…軸受、41…回転軸、42…羽根車、43…検出部、51…インバータ、52…報知部、53…記憶部、54…制御部、61…ポンプ軸、62…インペラ、62a…マウス部、63…ポンプケーシング、64…流路カバー、64a…吸込管部、64b…吐出管部、65…ケーシングカバー、66…管ケーシング、67…ライナリング、68…軸受部材、69…メカニカルシール。

Claims (8)

  1. ポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    前記モータの回転速度を制御するインバータと、
    前記ポンプの二次側に設けられた圧力センサと、
    前記ポンプの二次側の流量を検出する流量センサと、
    前記インバータを制御するとともに、前記圧力センサで検出する圧力が起動圧力以下となった場合に、前記モータを起動し、目標圧力に基づいて目標圧力追従制御を行い、前記流量センサで検出される流量が停止流量となったときに前記ポンプを停止するとともに、稼働初期の前記ポンプの停止直前の前記モータの運転周波数である初期停止直前運転周波数を検出し、記憶部に前記初期停止直前運転周波数を記憶し、前記ポンプの停止毎に検出される前記ポンプの停止直前の前記モータの運転周波数である停止直前運転周波数を前記初期停止直前運転周波数と比較し、前記停止直前運転周波数が前記初期停止直前運転周波数よりも第1の一定比率以上に上昇した場合には、前記ポンプの揚水性能低下が発生していると判定する制御部と、
    を備える給水装置。
  2. 外部に警報を送出する報知部を備え、
    前記制御部は、前記ポンプの部品に磨耗が発生していると判定したときに、前記報知部を制御し、前記警報を送出する、請求項1に記載の給水装置。
  3. 前記目標圧力が変更された場合に、前記ポンプの停止直前の前記モータの運転周波数を前記停止直前運転周波数として、前記記憶部に記憶された前記初期停止直前運転周波数を更新する、請求項2に記載の給水装置。
  4. 前記記憶部は、前記第1の一定比率よりも低い第2の一定比率を記憶し、
    前記制御部は、前記ポンプの停止毎に検出される前記ポンプの停止直前の前記停止直前運転周波数を前記初期停止直前運転周波数と比較し、前記停止直前運転周波数が前記初期停止直前運転周波数よりも前記第2の一定比率以上に上昇し、且つ、前記第1の一定比率より低いと判定したときは、前記報知部によりプレアラームを行う、
    請求項2又は請求項3に記載の給水装置。
  5. 前記第1の一定比率は警報レベル、前記第2の一定比率はプレアラームレベルと判定できる前記ポンプに設定された揚程に対する低下比率の逆数の平方根である、請求項4に記載の給水装置。
  6. 前記記憶部は、前記目標圧力として設定圧力を記憶し、
    前記制御部は、前記設定圧力により吐出圧力一定制御を行う、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の給水装置。
  7. 前記記憶部は、前記目標圧力として末端圧力及び設定圧力を記憶し、
    前記制御部は、前記末端圧力及び前記設定圧力の間を前記目標圧力として、推定末端圧一定制御を行う、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の給水装置。
  8. 前記ポンプの吸込側は、水道配管に直結され、
    前記圧力センサは、さらに、前記ポンプの吸込側に設けられ、
    前記制御部は、前記流量センサで検出される流量が前記停止流量となったときに前記ポンプを停止するとともに、前記稼働初期の前記ポンプの停止直前の前記初期停止直前運転周波数に加えて、前記ポンプの吸込圧力を検出し、吸込圧力を複数の圧力範囲に分割し、圧力範囲毎に前記初期停止直前運転周波数を前記記憶部に記憶し、前記ポンプの停止毎に検出される前記圧力及び前記停止直前運転周波数を検出し、検出した前記吸込圧力に対応する前記記憶部に記憶された前記圧力範囲にある前記初期停止直前運転周波数と、検出した前記停止直前運転周波数を比較し、前記停止直前運転周波数が前記初期停止直前運転周波数よりも一定比率以上に上昇した場合に、前記ポンプの部品に磨耗が発生していると判定する、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載された給水装置。
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