JP7475193B2 - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本開示は、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1、2は、載置台に載置された基板の周囲にエッジリングを設け、エッジリングに直流電圧を印加するプラズマ処理装置が開示されている。
特開2007-258417号公報 特開2019-145729号公報
本開示は、基板全体に与えるプラズマ特性のシフトを抑制しながら、エッジリングに直流電圧を印加することができる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、(a)チャンバの内部にてプラズマを生成する工程と、(b)前記プラズマの生成中に基板の周囲を囲むエッジリングに直流電圧を印加する工程と(c)前記直流電圧の印加中に前記エッジリングの第1の電圧を取得する工程と、(d)前記直流電圧の印加を停止する工程と、(e)前記直流電圧の印加を停止中に前記エッジリングの第2の電圧を取得する工程と、(f)前記第1の電圧と前記第2の電圧との差分を前記第2の電圧で除した値を前記直流電圧の制御用のパラメータとして算出する工程と、(g)算出した前記パラメータが、前記パラメータの初期値になる又は近づくように前記エッジリングに印加する前記直流電圧の値を決定する工程と、を有するプラズマ処理方法が提供される。
一の側面によれば、基板全体に与えるプラズマ特性のシフトを抑制しながら、エッジリングに直流電圧を印加することができる。
一実施形態に係るプラズマ処理装置を示す断面模式図である。 チルティング角度の傾斜を説明するための図である。 参考例に係るエッジリングに印加する直流電圧とチルティング角度の制御例を示す図である。 一実施形態に係るシース厚の変動量を参考例と比較して示す図である。 一実施形態に係るエッジリングに印加する直流電圧とチルティング角度の制御例を示す図である。 一実施形態に係るシース厚の変動量に応じた直流電圧X(DC%)とエッチングレートの一例を示す図である。 一実施形態に係る測定回路の一例を示す図である。 一実施形態に係る測定方法を説明するための図である。 一実施形態に係るプラズマ処理方法(エッジリングの電圧測定)を示すフローチャートである。 一実施形態に係るプラズマ処理方法(パラメータの算出)を示すフローチャートである。 一実施形態に係るパラメータの初期値とチルティング角度の変化量の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
[プラズマ処理装置]
一実施形態に係るプラズマ処理装置100について図1を参照して説明する。図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置100を示す概略断面図である。プラズマ処理装置100は、電気的にグランド電位とされたチャンバ1を有する。チャンバ1は、円筒形状であり、例えばアルミニウムから構成される。チャンバ1内には、基板Wを載置する載置台STが設けられている。載置台STは、第1のプレート4、第2のプレート6及び静電チャック5を有する。第1のプレート4及び第2のプレート6は、例えばアルミニウムから形成されている。静電チャック5は、例えば誘電体から形成されている。第2のプレート6の上に第1のプレート4が設けられ、第1のプレート4の上に静電チャック5が設けられている。
基板Wの周囲には、例えばシリコンで形成されたエッジリング7が設けられている。エッジリング7は、フォーカスリングともいう。エッジリング7、第1のプレート4及び第2のプレート6の周囲には、円筒形状の内壁部材9aが設けられている。載置台STは、内壁部材9aの下端部にて連結する支持部材9及び内壁部材9aを介してチャンバ1の底部に配置される。支持部材9及び内壁部材9aは、例えば石英から形成されている。
静電チャック5内の電極5cは、誘電体5bの間に挟まれ、直流電源12と接続する。直流電源12から電極5cに直流電圧が印加されるとクーロン力が発生し、基板Wが静電チャック5に静電吸着される。
第1のプレート4は、内部に流路2dを有する。チラーユニットから供給される熱交換媒体、例えば水は、入口配管2b、流路2d、出口配管2cを循環する。載置台STの内部には伝熱ガス供給路16が形成されている。伝熱ガス供給源19は、伝熱ガス供給路16に伝熱ガスを供給し、基板Wの下面と静電チャック5との間の空間に伝熱ガスを導入する。導入される伝熱ガスは、ヘリウムガス(He)、アルゴンガス(Ar)等の不活性ガスであり得る。載置台STにはピン挿通路が設けられ、ピン挿通路を挿通するリフターピンが昇降機構により上下動することで搬送時に基板Wを昇降する。
第2のプレート6には、第1の整合器11aを介して第1の高周波電源10aが接続され、第2の整合器11bを介して第2の高周波電源10bが接続されている。第1の高周波電源10aは、第1の周波数のプラズマ生成用の高周波電力を第2のプレート6に印加する。第2の高周波電源10bは、第1の周波数よりも低い第2の周波数であって、イオンを引き込むためのバイアス電圧用の高周波電力を第2のプレート6に印加する。ただし、第2の高周波電源10bから供給された高周波電力が、プラズマ生成用に用いられる場合もある。
プラズマ処理装置100は、直流電源55を更に備えている。直流電源55は、第2のプレート6に接続され、第2のプレート6から第1のプレート4を介してエッジリング7に電気的に接続されている。直流電源55は、エッジリング7に直流電圧を供給し、エッジリング7の上のシースの厚さを制御する。エッジリング7の消耗量に応じてエッジリング7に印加される直流電圧の制御が行われる。
載置台STの上方には、載置台STに対向する上部電極3が設けられている。上部電極3は、電極板3bと天板3aとを有する。上部電極3の周囲には上部電極3を支持する絶縁性の環状部材95が設けられ、上部電極3と環状部材95とによりチャンバ1の上部開口が閉塞される。天板3aは、導電性材料、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムからなり、その下部に電極板3bを着脱自在に支持する。
天板3aには、ガス拡散室3cと、ガス拡散室3cへ処理ガスを導入するためのガス導入口3gとが形成されている。ガス導入口3gには、ガス供給配管15aが接続されている。ガス供給配管15aには、ガス供給部15、マスフローコントローラ(MFC)15b及び開閉弁V2が順に接続され、ガス供給配管15aを介してガス供給部15から上部電極3に処理ガスが供給される。開閉弁V2及びマスフローコントローラ(MFC)15bは、ガスのオン・オフ及び流量を制御する。
ガス拡散室3cの下部にはチャンバ1内に向けて多数のガス通流孔3dが形成され、電極板3bに形成されたガス導入孔3eと連通する。処理ガスは、ガス拡散室3c、ガス通流孔3dを通ってガス導入孔3eからチャンバ1内にシャワー状に供給される。
上部電極3には、ローパスフィルタ(LPF)71を介して直流電源72が接続され、スイッチ73により直流電源72から出力される直流電圧の給電がオン・オフされる。第1の高周波電源10a、第2の高周波電源10bから高周波電力が載置台STに印加されて処理ガスがプラズマ化する際には、必要に応じてスイッチ73がオンされ、上部電極3に所望の直流電圧が印加される。
チャンバ1の側壁から上部電極3の高さ位置よりも上方に延びるように円筒形状の接地導体1aが設けられている。この円筒形状の接地導体1aは、その上部に天壁を有している。
チャンバ1の底部には排気口81が形成され、排気口81には排気管82を介して排気装置83が接続されている。排気装置83は真空ポンプを有し、真空ポンプを作動することによりチャンバ1内を所定の真空度まで減圧する。チャンバ1内の側壁には、基板Wの搬入出口84が設けられ、搬入出口84はゲートバルブ85により開閉可能となっている。
チャンバ1の側部内壁に沿ってデポシールド86が着脱自在に設けられている。また、内壁部材9aに沿ってデポシールド87が着脱自在に設けられている。デポシールド86、87は、チャンバ1の側部内壁及び内壁部材9aにエッチング副生成物(デポ)が付着することを防止する。デポシールド86の基板Wと略同じ高さ位置には、グランドに対する電位が制御可能に接続された導電性部材(GNDブロック)89が設けられ、これにより異常放電が防止される。
プラズマ処理装置100は、制御部90によって統括的に制御される。制御部90には、プラズマ処理装置100の各部を制御するプロセスコントローラ91と、ユーザインターフェース92と、記憶部93とが設けられている。
ユーザインターフェース92は、工程管理者がプラズマ処理装置100を管理するためにコマンドの入力操作を行うキーボードや、プラズマ処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を有する。
記憶部93には、プラズマ処理装置100で実行される各種処理をプロセスコントローラ91に実行させる制御プログラム(ソフトウェア)や処理条件データ等が記憶されたレシピが格納されている。そして、必要に応じて、ユーザインターフェース92からの指示等にて任意のレシピを記憶部93から呼び出してプロセスコントローラ91に実行させる。これにより、制御部90の制御に基づきプラズマ処理装置100にて基板Wに処理が行われる。また、制御プログラムや処理条件データ等のレシピは、コンピュータで読取り可能なコンピュータ記憶媒体等に格納された状態のものを利用したり、又は、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させてオンラインで使用したりすることも可能である。記憶媒体としては、例えば、ハードディスク、CD、フレキシブルディスク、半導体メモリ等が挙げられる。
[エッジリング消耗対策]
エッジリング7は、基板Wの処理中にプラズマに暴露され、消耗する。例えば基板Wにエッチング処理を行う場合、エッジリング7が新品のとき、図2に実線で示すように、エッジリング7上のプラズマシース(以下、「シース」という。)が、基板W上のシースと同じ高さになるようにエッジリング7が配置されている。この状態では、プラズマ中のイオンは垂直に基板Wに入射し、基板W上のエッチング対象膜に垂直形状のエッチング凹部を形成する。
エッジリング7が消耗すると、図2に点線で示すように、エッジリング7上のシースの高さは、基板W上のシースの高さよりも低くなる。この結果、基板Wの外周端部の領域ではプラズマ中のイオンは斜めに入射し、基板W上のエッチング対象膜に斜めに傾いたエッチング凹部を形成する。このときのチルティング角度をθで示す。チルティング角度θの変動量は、イオンの入射角に応じて変わる。言い換えれば、チルティング角度θの変動量は、エッジリング7上のシース厚、つまり、エッジリング7の消耗量により変わる。
イオンの入射角を垂直にし、エッチング凹部を垂直形状にするために、直流電源55は、エッジリング7の消耗量に応じてエッジリング7に直流電圧を供給し、エッジリング7の上のシース厚を制御する。これにより、エッジリング7上のシースを基板W上のシースと同じ高さに調整することができる。これにより、チルティング角度θを約90°に制御し、垂直形状のエッチング凹部を形成することができる。
ところが、エッジリング7に直流電圧を印加する場合と印加しない場合とでは、第1の高周波電源10a及び第2の高周波電源10bから第2のプレート6に印加され、第1のプレート4を介してプラズマ生成空間に流れる高周波電流の大きさが変わる。例えば、エッジリング7に直流電圧を印加しない場合、基板Wのセンター側に流れる高周波電流と、エッジ側に流れる高周波電流とは概ね同じの大きさである。これに対して、エッジリング7に直流電圧を印加した場合、基板Wのセンター側に流れる高周波電流がより大きくなる。これにより、基板Wのセンター、ミドル側の上方のプラズマ密度が高くなる。この結果、次の課題が生じる。
一つ目は、エッジリング7に直流電圧を印加することで基板Wの外周端部の領域のプラズマ特性を制御したいにもかかわらず、基板Wの中央部、外周部、外周端部の領域の基板全体のプラズマ特性が変わり、基板全体の処理に影響を与える点である。例えばエッチングレート等が基板全体でシフトすると処理済みの基板の製品としての品質の低下が発生する。よって、基板全体に与えるプラズマ特性のシフトを最小化することが課題となる。
二つ目は、基板全体に与えるプラズマ特性のシフトを最小化し、かつ基板Wの外周端部の領域を精度よく制御するエッジリング7への直流電圧の印加方法の構築である。例えば一つの基板に対して多種多様なステップを含むプロセスを行う処理に対して、エッジリング7への直流電圧の制御が、多種多様なプロセス(ステップ)に応じて煩雑とならないようにすることが課題となる。
かかる課題に対して、本実施形態に係るプラズマ処理装置100では、基板全体に与えるプラズマ特性のシフトを最小化しながら、エッジリング7に印加する直流電圧を一律に制御することができるプラズマ処理方法を提供する。
[参考例の直流電圧の制御方法]
本実施形態を説明する前に、参考例に係るエッジリング7へ印加する直流電圧の制御方法について図3を参照しながら説明する。図3は、参考例に係るエッジリング7に印加する直流電圧とチルティング角度の制御例を示す図である。図3の横軸はエッジリング7に印加する直流電圧Vを示し、縦軸はチルティング角度θ(°)を示す。直流電圧Vの値をV(DC)とも表記する。図3に示す各プロセスのシミュレーション条件を示す。
プロセス1(new)は、所与の条件のプロセス1を基板に施す場合であってエッジリング7が新品の場合を示す。この場合、実線P11に示すように、エッジリング7に印加する直流電圧V(DC)を0~75[-V]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
プロセス1(old)は、所与の条件のプロセス1を基板に施す場合であってエッジリング7が所定時間使用され、消耗している場合を示す。この場合、点線P12に示すように、エッジリング7に印加する直流電圧V(DC)を50~110[-V]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
プロセス2(new)は、プロセス1と異なる所与の条件のプロセス2を基板に施す場合であってエッジリング7が新品の場合を示す。この場合、実線P21に示すように、エッジリング7に印加する直流電圧V(DC)を0~280[-V]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
プロセス2(old)は、プロセス1と異なる所与の条件のプロセス2を基板に施す場合であってエッジリング7が所定時間使用され、消耗している場合を示す。この場合、点線P22に示すように、エッジリング7に印加する直流電圧V(DC)を150~320[-V]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
これによれば、参考例に係る直流電圧の制御方法では、プロセス条件に応じて、チルティング角度θを90°に制御するためにエッジリング7に印加する直流電圧を異なる値に制御する必要がある。チルティング角度θが90°になる初期電圧がプロセス条件により異なり、また、印加した直流電圧に対するチルティング角度θの傾き(つまり、チルティング角度θの感度)がプロセスに応じて異なるためである。
例えば、プロセス1(new)では、チルティング角度θが90°になる初期の直流電圧は約50[-V]であり、プロセス2(new)では、チルティング角度θが90°になる初期の直流電圧は約175[-V]である。また、チルティング角度θの傾きがプロセス1とプロセス2とでは異なるため、初期の直流電圧から同じだけ直流電圧を大きくしても、得られるチルティング角度θの変化はプロセス1とプロセス2とで異なる。よって、エッジリング7が消耗したときにチルティング角度θを90°に調整するために必要な印加電圧もプロセス1とプロセス2とでは異なる。
以上から、参考例の制御方法では、多種多様なプロセスを行う近年のプロセスに対して、プロセス条件及びエッジリング7の消耗量に応じて、エッジリング7へ適正な直流電圧を印加する必要があり、エッジリング7へ印加する直流電圧の制御が煩雑になる。
[本実施形態に係る直流電圧の制御方法]
これに対して、本実施形態に係る直流電圧の制御方法では、単一指標で多種多様なプロセスに対応できる。具体的には、本実施形態では、新規な直流電圧制御用のパラメータを用いてエッジリング7に印加する直流電圧を制御するプラズマ処理方法を提案する。エッジリング7上のシース厚をtとしたとき、本実施形態では、エッジリング7に印加する直流電圧の制御に使用する新規なパラメータはシース厚tの変動量で示される。
シース厚tを算出する式(1)は以下である。
Figure 0007475193000001
ここで、Vdcは自己バイアスである。Nはイオン密度であり、イオン密度Nはプラズマの電子密度N及びプラズマ密度に等しい。Tはプラズマの電子温度である。εは真空の誘電率であり、eは電気素量であり、kはボルツマン定数であり、ε0、e、kは一定値である。式(1)に含まれる変数のうち、イオン密度N及び自己バイアスVdc、プラズマの電子温度Tはプロセス条件によって値が変わる。
よって、図4(a)のグラフの縦軸が示すシース厚tは、グラフの横軸が示す自己バイアスVdcとグラフ上の各曲線のイオン密度NであるN、N、Nの値に応じて異なる厚さになる。なお、自己バイアスVdcは、ここではエッジリング7の電位を示し、基板の電位に等しい。
シース厚の変動量{(t-t)/t}は、式(1)に基づき式(2)のように変換される。
Figure 0007475193000002
{(t-t)/t}×100は、シース厚の変動量(%)を示す。式(2)に含まれるaは比例定数である。式(2)に含まれる変数のうち、Vdcは自己バイアスであり、Xはシース厚が何%変動したら、エッジリング7に印加する直流電圧を何%増分して印加すればシース厚が元の厚さと同じ厚さになるかを示す。Xが、直流電圧制御用のパラメータ(以下、「パラメータX」ともいう。)である。
つまり、シース厚の変動量{(t-t)/t}×100は、エッジリング7に印加する直流電圧をX%増分して印加すると何%シース厚が変動するかを示す。式(2)の右(1+X/100)は、自己バイアス分の「1」と、エッジリング7に印加した直流電圧分のXの1/100である「X/100」とを足し合わせた値であり、この値に自己バイアスVdcを乗算することでエッジリング7の電位を算出する。式(2)は、エッジリング7の電位であるVdc(1+X/100)を制御すれば、シース厚の変動量(t-t)/tを一律に制御できることを示す。
そこで、本実施形態に係るプラズマ処理方法では、式(2)を用いてシース厚の変動量{(t-t)/t}を算出する。再度図4(a)を参照すると、参考例の直流電圧の制御方法では、例えば自己バイアスVdcが増えるとシース厚が厚くなる。また、イオン密度Nが異なるとシース厚が変わる。例えば、横軸の自己バイアスVdcが300[V]のとき、イオン密度NがN、N、Nのときシース厚が変わっている。
これに対して、図4(b)は、一実施形態に係るシース厚の変動量を参考例と比較して示す。図4(b)の縦軸は、横軸の自己バイアスVdcが300[V]のときのシース厚を100%としたときのシース厚の変動量を示す。図中の(A)の矢印は、式(2)のXに10(%)が代入されたとき、つまり、自己バイアスVdcが300[V]の初期値から10(%)増加して330[V]に制御されたとき、シース厚の変動量がシース厚の初期値から11%上昇し、111%になることを示す。図中の(B)の矢印は、式(2)のXに20(%)が代入されたとき、つまり、自己バイアスVdcが300[V]の初期値から360[V]に制御されたとき、シース厚の変動量がシース厚の初期値から18%上昇し、118%になることを示す。
つまり、本実施形態に係るプラズマ処理方法では、式(2)を用いてシース厚の変動量{(t-t)/t}を制御する。このとき、エッジリング7の電位のうち、エッジリング7に印加する直流電圧分のX%を制御することで、プラズマ密度(イオン密度)が変わってもこれに影響を受けずに、エッジリング7に印加する直流電圧に対するシース厚の変動量を制御できる。
図5は、式(2)を用いて本実施形態に係るエッジリングに印加する直流電圧とチルティング角度の制御例を示す図である。図5の横軸は、式(2)に示すエッジリング7に印加する直流電圧のX(%)をX(DC%)と表記する。X(DC%)は、パラメータXに等しい。
図5においても、図3の参考例と同様に、縦軸はチルティング角度θ(°)を示す。プロセス1(new)、プロセス1(old)、プロセス2(new)、プロセス2(old)の各プロセスのシミュレーション条件は図3と同じである。
プロセス1であってエッジリング7が新品の場合、実線P31に示すように、直流電圧X(DC%)を0~40[%]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
プロセス2であってエッジリング7が新品の場合、実線P41に示すように、直流電圧X(DC%)を0~40[%]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
プロセス1であってエッジリング7が所定時間使用され、消耗している場合、点線P32に示すように、直流電圧X(DC%)を25~55[%]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。
プロセス2であってエッジリング7が所定時間使用され、消耗している場合、点線P42に示すように、直流電圧X(DC%)を25~55[%]程度に制御することで、チルティング角度θを89°~91°程度に調整できる。このように、本実施形態に係る処理方法では、エッジリング7に印加する直流電圧を、パラメータX(直流電圧X(DC%))を用いて制御することで、プロセス条件が異なっても、エッジリングの消耗量に応じて一律にチルティング角度θを制御できる。
図6は、一実施形態に係るシース厚の変動量に応じた直流電圧X(DC%)とエッチングレートの一例を示す図である。図6の横軸は、式(2)に示す直流電圧X(DC%)を示し、縦軸は、基板上のレジスト膜のセンターのエッチングレートを示す。図6は、図5のプロセス1、2の異なるプロセス条件においてシミュレーションを行った結果の一例であり、エッチングレート(%)を正規化することにより、プロセス1、2の異なるプロセス条件において同じ結果が示されている。プロセス1、2において、エッジリング7が新品の場合、直流電圧X(DC%)は0に設定される。プロセス1、2において、直流電圧X(DC%)が0~25%の範囲では、エッチングレートが変動している。
これによれば、図5のプロセス1、2の異なるプロセスにおいても直流電圧X(DC%)を25%以上に制御することで、エッチングレート(%)の変動を防ぎ、プロセス特性のシフトを抑制又は最小化できる。また、直流電圧X(DC%)を制御することで、レジスト膜のセンターのエッチレートを異なるプロセス1、2であっても一律に制御できる。
以上のように、シース厚の変動量に対応する直流電圧X(DC%)を制御することにより、プロセス条件が異なるためにプラズマ密度が異なる多種多様のプロセスに対して一律にエッジリング7への直流電圧を制御できる。
[直流電圧制御用のパラメータ]
次に、本実施形態に係るプラズマ処理方法においてエッジリング7に印加する直流電圧制御用のパラメータX(直流電圧X(DC%))の算出について、図7を参照して説明する。図7は、一実施形態に係るパラメータXを取得するための測定回路の一例を示す図である。
プラズマは、自己バイアスVdcの抵抗及びシースの抵抗を有し、これらの抵抗を図7のR1で示す。プラズマからFRDCジェネレータ50までの給電ラインや載置台STの抵抗をR2(固定値)で示す。
FRDCジェネレータ50は、エッジリング7に直流電圧を印加する直流電源55と、エッジリング7に印加された電圧をモニタする電圧計56を制御する。V=IRによりプラズマの抵抗R1は、エッジリング7の電位に比例する。エッジリング7の電位は、エッジリング7に直流電圧が印加されていない場合、自己バイアスVdcに等しい。エッジリング7の電位は、エッジリング7に直流電圧が印加されている場合、自己バイアスVdcと、エッジリング7に印加する直流電圧との2つの電圧を加算した値に等しい。
また、プラズマの抵抗は、シース厚によって決まる。シース厚の一部は、プラズマによる自己バイアスVdcに対応し、さらにエッジリング7に直流電圧が印加されている場合、シース厚の一部は、エッジリング7に印加する直流電圧に対応する。R2は固定値である。よって、自己バイアスVdc及びエッジリング7に印加する直流電圧の2つの電圧から、エッジリング7に印加する場合としない場合のそれぞれのエッジリング7の電位がプラズマの抵抗に比例する。プラズマの抵抗は、シース厚によって決まるため、エッジリング7に印加する場合としない場合のエッジリング7の電圧降下がシース厚の変動量になる。
そこで、エッジリング7に直流電圧を印加する場合としない場合のそれぞれについてのエッジリング7の電位を電圧計56によって測定し、直流電圧制御用のパラメータX(DC%)の算出に使用するデータを取得する。図8は、一実施形態に係る測定方法を説明するための図である。
RFは、図1の第2の高周波電源10bから供給される第2の高周波電力である。DCは、直流電源55から印加される直流電圧である。
本測定は、基板の処理中のプラズマが生成されている間に行われる。つまり、測定中、第1の高周波電源10aから供給される第1の高周波電力は継続して印加されており、プラズマが維持され、基板処理が行われる。この基板処理中にDCに示す直流電圧を、エッジリング7にパルス状に印加する。つまり、エッジリング7に印加される直流電圧は、オン・オフを繰り返す。
電圧計56は、エッジリング7に直流電圧を印加する間(オンの間)と直流電圧を印加していない間(オフの間)のエッジリング7の電位を測定する。図8に示すように、エッジリング7に直流電圧を印加している間に電圧計56が測定した電圧をYとし、エッジリング7に直流電圧を印加していない間に電圧計56が測定した電圧をXとする。
電圧計56は、パルス状にエッジリング7に直流電圧を印加しているときに1回又は複数回、電圧を測定してもよい。また、電圧計56は、エッジリング7に直流電圧を印加していないときに1回又は複数回、電圧を測定してもよい。
電圧計56は、エッジリング7に直流電圧を印加しているとき、自己バイアスVdc及びエッジリング7に印加する直流電圧からなる電位をエッジリング7の電位として測定する。電圧計56は、エッジリング7に直流電圧を印加していないとき、自己バイアスVdcの電位をエッジリング7の電位として測定する。
[プラズマ処理方法]
上記測定の処理を含む本実施形態に係るプラズマ処理方法について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、一実施形態に係るプラズマ処理方法(エッジリングの電圧測定)を示すフローチャートである。図10は、一実施形態に係るプラズマ処理方法(パラメータの算出)を示すフローチャートである。本実施形態に係るプラズマ処理方法は、制御部90により制御され、プラズマ処理装置100を用いて実行される。
図9の処理が開始されると、制御部90は、基板Wを載置台STに載置し、準備する(ステップS1)。次に、制御部90は、ガス供給部15から基板Wを処理するための処理ガスを供給し、第1の高周波電源10a及び第2の高周波電源10bから第1の高周波電力及び第2の高周波電力を載置台STに印加する(ステップS2)。これにより、プラズマを生成し、制御部90は、プラズマにより基板を処理する(ステップS3)。
次に、制御部90は、プラズマの生成中にエッジリング7に直流電圧を印加する(ステップS4)。次に、制御部90は、直流電圧の印加中に電圧計56によりエッジリング7の電位を第1の電圧yとして測定する(ステップS5)。
次に、制御部90は、エッジリング7への直流電圧の印加を停止する(ステップS6)。次に、制御部90は、直流電圧の印加を停止中に電圧計56によりエッジリング7の電位を第2の電圧xとして測定する(ステップS7)。
次に、制御部90は、ステップS4~S7を所定回数行ったかを判定する(ステップS8)。所定回数は、予め設定されている回数であって、1回であってもよいし、複数回であってもよい。制御部90は、所定回数行っていないと判定した場合、ステップS4に戻り、ステップS4以降の処理を再度行う。制御部90は、所定回数行ったと判定した場合、本処理を終了する。
次に、図10の一実施形態に係るプラズマ処理方法により直流電圧制御用のパラメータXを算出する方法について説明する。図10の処理は、図9の処理を行った後に実行される。
図10の処理が開始されると、制御部90は、エッジリング7の消耗量に応じたパラメータXの初期値を設定する(ステップS11)。エッジリング7の消耗量に応じたパラメータXの初期値は、予め記憶部93に記憶されていてもよい。次に、制御部90は、第1の電圧yを取得し(ステップS12)、第2の電圧xを取得する(ステップS13)。
次に、制御部90は、第1の電圧yと第2の電圧xに基づき、パラメータXを算出する(ステップS14)。制御部90は、第1の電圧yと第2の電圧xの差分を第2の電圧xで除した値に100をかけてパラメータX(%)として算出する。次に、制御部90は、パラメータXが、ステップS11で設定したパラメータXの初期値になる又は初期値に近づくようにエッジリング7に印加する直流電圧を決定し、制御する(ステップS15)。
次に、制御部90は、ステップS12~S15を所定回数行ったかを判定する(ステップS16)。所定回数は、予め設定されている回数であって、1回であってもよいし、複数回であってもよい。制御部90は、所定回数行っていないと判定した場合、ステップS12に戻り、ステップS12以降の処理を再度行う。制御部90は、所定回数行ったと判定した場合、本処理を終了する。
図9のステップS8の所定回数が複数回の場合、図10のステップS16の所定回数は複数回であることが好ましい。この場合、エッジリングに直流電圧を印加する工程と、直流電圧の印加を停止する工程と、を交互に繰り返し行う。そして、第1の電圧yの測定の後に電圧計56によるエッジリング7の電圧の測定を繰り返し行い、第2の電圧xの測定の後に電圧計56によるエッジリング7の電圧の測定を繰り返し行う。
図10の所定回数が複数回の場合、図9において繰り返し行い取得した複数の第1の電圧yと第2の電圧xに基づき直流電圧制御用のパラメータXを複数回算出する。そして、パラメータXを算出する度に、算出したパラメータXがパラメータXの初期値になる又は近づくようにエッジリング7に印加する直流電圧を決定する。
制御部90は、エッジリング7に印加する直流電圧を、ステップS15において決定した電圧にリアルタイムに制御する。これによれば、プロセス条件及びプロセス中に変動するプラズマ密度に対してこれに影響を受けずに、直流電圧制御用のパラメータXを用いてエッジリング7に印加する直流電圧を精度よく制御できる。エッジリング7の電位は、ウエハ毎及びプロセス中に変動するため、エッジリング7に印加する直流電圧をリアルタイムに行うことで、基板の外周端部の領域の制御(例えばチルティング角度θの制御)を精度良く行うことができる。これにより、基板全体に与えるプラズマ特性のシフトを抑制し、エッチングレート、エッチング凹部のCD等のバラツキを抑えて、良好なプロセス特性を得ることができる。また、基板の外周端部の領域においてイオンが斜めに入射することを抑制し、エッチング凹部とその下地層の穴とのズレを最小限に抑制することができる。
なお、事前に高周波電力の印加時間とエッジリング7の消耗量とを測定して、その相関情報を予め記憶部93に記憶し、記憶部93を参照して、高周波電力の印加時間からエッジリング7の消耗量を取得し、これに基づきパラメータXの初期値を設定してもよい。ただし、これに限られず、エッジリング7の消耗量はエッジリング7の表面を光学的に測定することによって取得してもよい。
[パラメータの初期値の設定]
最後に、直流電圧制御用のパラメータXの初期値の設定について、図11を参照して説明する。図11は、一実施形態に係る直流電圧制御用のパラメータXの初期値の一例を示す図である。
図10のステップ11では、事前にエッジリング7の消耗量に対するパラメータXの初期値を予め記憶部93に記憶し、記憶部93を参照してエッジリング7の消耗量からパラメータXの初期値を取得する。
ただし、エッジリング7の消耗量の代わりに高周波電力の印加時間に対するパラメータXの初期値を予め記憶部93に記憶し、記憶部93を参照して高周波電力の印加時間からパラメータXの初期値を取得してもよい。
係る情報に基づき、制御部90は、図10のステップS11において、エッジリング7の消耗量だけでなく、エッジリング7の消耗量を示す指標(例えば、高周波電力の印加時間)に基づき、パラメータXの初期値を設定することができる。
制御部90は、図10のステップS12~S14において算出したパラメータが、ステップS15において、パラメータXの初期値になる又は近づくように直流電圧の値を決定する。これにより、プロセス条件に応じてエッジリング7に印加する直流電圧の制御の精度を向上させることができる。また、エッジリング7の寿命を伸ばすことができる。
例えば、図11(b)の縦軸に示すパラメータXの初期値は、横軸のエッジリング7の消耗量に対してエッジリング7の消耗量が0~0.1の間は、25%に設定され、0.1刻みで5%ずつ上昇するように記憶部93に記憶されている例を示す。エッジリング7の消耗量が0のとき、エッジリング7は新品である。
図11(a)の縦軸に示すチルティング角度θの変化量は、エッジリング7の消耗量が0~0.1の間、ステップS15においてパラメータXの初期値「25%」になる又は近づくようにエッジリング7に印加する直流電圧を制御する。
この間、0~0.1の間でエッジリング7の消耗量が増えるため、チルティング角度θの変化量は、0から徐々に上昇する。チルティング角度θの変化量が予め定められた上限値Sを超えると、チルティング角度θの90°からのずれが大きくなり、基板Wの外周端部の領域の制御精度が低下する。
そこで、エッジリング7の消耗量が0.1以上になると、パラメータXの初期値を30%に変更する。そして、ステップS12~S14において算出したパラメータが、ステップS15において、パラメータXの初期値「30%」になる又は近づくようにエッジリング7に印加する直流電圧を制御する。
これにより、パラメータXの初期値を25%から30%に変えることで、図11(a)の縦軸に示すチルティング角度θの変化量は、0.1で不連続になり、0になる。エッジリング7の消耗量に応じて0.1刻みでパラメータXの初期値を設定し直すことにより、チルティング角度θの変化量が予め定められた上限値Sを超えることなく、チルティング角度θの90°からのずれを小さくし、基板Wの外周端部の領域の制御精度の低下を抑制することができる。
なお、パラメータXの初期値の設定は、図11(b)の例に限られない。例えば、パラメータXの初期値は、5%刻みで上昇させることに限られない。また、パラメータXの初期値の算出方法は、式(2)に基づき、シース厚の変動量{(t-t)/t}×100とエッジリング7に印加する直流電圧の増加分を%表示するX(%)との関係から算出される。
以上、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置を上記実施形態により説明したが、本発明にかかるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。上記実施形態及び変形例に記載された事項は、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
例えば、上記実施形態及び変形例に係る載置台は、静電チャックを有していたが、これに限らず、例えば、静電チャックを有しない載置台であってもよい。この場合、載置台の載置部は、静電チャックの機能を有さず、載置部の上面に基板を載置する。
本発明に係るプラズマ処理装置は、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のどのタイプでも適用可能である。本開示のプラズマ処理方法は、プラズマ空間を有するチャンバと、プラズマ空間内に配置された載置台と、プラズマ空間に供給されたガスからプラズマを形成するように構成されたプラズマ生成部とを有する上記プラズマ処理装置にて実行可能である。
1 チャンバ
3 上部電極
4 第1のプレート
5 静電チャック
6 第2のプレート
10a 第1の高周波電源
10b 第2の高周波電源
15 ガス供給部
16 伝熱ガス供給路
55 直流電源
90 制御部
100 プラズマ処理装置
W 基板
ST 載置台

Claims (4)

  1. (a)チャンバの内部にてプラズマを生成する工程と、
    (b)前記プラズマの生成中に基板の周囲を囲むエッジリングに直流電圧を印加する工程と
    (c)前記直流電圧の印加中に前記エッジリングの第1の電圧を取得する工程と、
    (d)前記直流電圧の印加を停止する工程と、
    (e)前記直流電圧の印加を停止中に前記エッジリングの第2の電圧を取得する工程と、
    (f)前記第1の電圧と前記第2の電圧との差分を前記第2の電圧で除した値を前記直流電圧の制御用のパラメータとして算出する工程と、
    (g)算出した前記パラメータが、前記パラメータの初期値になる又は近づくように前記エッジリングに印加する前記直流電圧の値を決定する工程と、
    を有するプラズマ処理方法。
  2. (h)前記エッジリングの消耗量又は前記消耗量を示す指標に基づき、前記パラメータの初期値を設定する工程を有する、
    請求項に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記(b)と前記(d)とを交互に繰り返し行う工程を有し、
    前記(b)の後に前記(c)を繰り返し行い、前記(d)の後に前記(e)を繰り返し行
    取得した前記第1の電圧及び前記第2の電圧毎に前記直流電圧の制御用のパラメータを複数回算出する、
    請求項に記載のプラズマ処理方法。
  4. チャンバと、基板の周囲を囲むエッジリングと、制御部とを有するプラズマ処理装置であって、
    前記制御部は、
    (a)チャンバの内部にてプラズマを生成する工程と、
    (b)前記プラズマの生成中に基板の周囲を囲むエッジリングに直流電圧を印加する工程と
    (c)前記直流電圧の印加中に前記エッジリングの第1の電圧を取得する工程と、
    (d)前記直流電圧の印加を停止する工程と、
    (e)前記直流電圧の印加を停止中に前記エッジリングの第2の電圧を取得する工程と、
    (f)前記第1の電圧と前記第2の電圧との差分を前記第2の電圧で除した値を前記直流電圧の制御用のパラメータとして算出する工程と、
    (g)算出した前記パラメータが、前記パラメータの初期値になる又は近づくように前記エッジリングに印加する前記直流電圧の値を決定する工程と、
    を含む工程を実行するプラズマ処理装置。
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