JP7474208B2 - 運転支援装置、運転支援方法および運転支援プログラム - Google Patents

運転支援装置、運転支援方法および運転支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、各種機器、プラント、システム(以下、単に機器という)の操作を支援する運転支援装置、運転支援方法、および運転支援プログラムに関する。
近年、ICT(Information and Communication Technology )、IoT(Internet of Thing)の技術革新に伴い、高速な計算機やネットワーク通信、大容量なデータ保存装置を利用できる環境が整いつつある。多くの産業分野で大量に蓄積したデータの利活用に注目が集まるなか、機器の計測データや点検・保全データなどの現地サイトで収集したデータと、企業の経営及び資産情報を管理するシステムの統合により、重要業績評価指標を改善する運用が求められている。
例えば、発電事業の分野では、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用増加に伴う発電量の変動が電力系統の安定性を低下させるという懸念から、バックアップ電源としての火力発電プラントの重要性が増している。また、火力発電プラントは負荷調整としての役割だけでなく、ベースロード電源としての役割も担っており、効率、環境性能、稼働率などの運用性能を考慮した運用が求められている。
係る火力発電プラントの運用性能を改善するため、特許文献1には環境性能である窒素酸化物濃度、一酸化炭素濃度を低減させる制御装置が開示されている。特許文献1に記載された技術によれば、プラントの特性を模擬するモデルと、このモデルを対象に最適な操作方法を学習する学習手段を組み合わせて、操作信号を生成する。この技術を用いることで、操作条件を最適値に移動させることができる。ここで、操作条件とは操作信号の生成に用いる値である。
特開2009-128972号公報
火力発電プラントでは、火力発電プラント内各所の各種の状態量(運転データ)を計測し、この計測データを用いた処理を実行する。具体的な例で述べると火力発電プラントでは、石炭を燃焼した際に発生する灰が熱交換器、炉壁に付着すると、伝熱の特性が変化し、熱吸収量が低下する。また、熱交換器に付着した灰は、スートブロワ(蒸気噴射)により除去している。
然るに、灰付着の状況を前記の計測した火力発電プラント内の各所の各種の状態量(運転データ)のみから把握するのが難しい。さらには、伝熱特性の変化、熱吸収量低下によりヒートバランスが変化する、あるいはスートブロワにより蒸気を使用すると、一時的には効率が低下するという問題がある。
他方、各種機器の監視場面において、カメラを用いることが従来から行われている。例えば機器が火力発電プラントであればバーナの燃焼状態を撮影して監視することが行われている。然るに従来のカメラ監視は、取得画像の時系列的な変化分に着目して燃焼状態を監視するものである。また火力発電プラントの各所でカメラによる監視が行われているが、これらは当該撮影場所の監視に用いられるのみであって、異なる場所で撮影された画像間での関係性に着目したものではない。
なお特許文献1あるいは監視カメラの適用の技術は、火力発電プラントのみならず、一般的な機器に適用可能であることは言うまでもない。
以上のことから本発明においては、機器を制御装置により運転するにあたり、機器の各部状態を監視する複数カメラからの画像情報を利用して有効なガイダンスを与えることを可能とする運転支援装置、運転支援方法および運転支援プログラムを提供することを目的とする。
以上のことから本発明においては、「機器をカメラで撮影した画像データを入手し、画像データを用いた最適制御アルゴリズムにより機器の運転に関するガイダンスを与える運転支援装置であって、最適制御アルゴリズムは、画像データを特徴量として数値化して用いるとともに、画像データは機器の異なる場所、時間に撮影した画像データであることを特徴とする運転支援装置。」としたものである。
また本発明においては、「機器をカメラで撮影した画像データを用いた最適制御アルゴリズムにより機器の運転に関するガイダンスを与える運転支援方法であって、最適制御アルゴリズムは、画像データを特徴量として数値化して用いるとともに、画像データは機器の異なる場所、時間に撮影した画像データであることを特徴とする運転支援方法。
」としたものである。
また本発明においては、「機器の複数個所をカメラで撮影した複数の画像データを用いて機器の運転に関するガイダンスを与える運転支援プログラムであって、数値化した特徴量とした画像データに基づいて状態を認識する状態認識プログラムと、数値化した特徴量として他の画像データに基づいて状態を評価し評価値を得る状態評価プログラムと、評価値が最大となる状態に遷移するための行動を学習する学習プログラムを含むことを特徴とする運転支援プログラム。」としたものである。
本発明によれば、機器を制御装置により運転するにあたり、機器の各部状態を監視する複数カメラからの画像情報を利用して有効なガイダンスを与えることができる。
例えば本発明の火力発電プラントへの適用により、灰付着の状況を、画像データに基づき把握し、そして、灰付着量の増加幅が大きくならないように、燃焼状態を制御することができる。すなわち、各部状態を監視する複数カメラからの画像情報として、燃焼領域の画像データと、灰付着状況の画像データを関連付けして学習し、所望の灰付着状況になるような燃焼状態になるように、空気流量のバランスを制御できる。また、灰が付着している所を局所的にスートブロワすることにより、不必要な所へのスートブロワをなくして、消費する蒸気量を減らすことが可能となる。上記により、ボイラプラントの効率を向上できる有効なガイダンスを与えることができる。
本発明の実施例に係る運転支援装置の構成例を説明するブロック図。 本発明の実施例に係る運転支援装置の動作を説明するフローチャート。 運転データデータベースDB11に保存される運転データD11の例を示す図。 画像データデータベースDB2に保存される画像データD12の例を示す図。 特に画像データD12について前処理手段40の処理動作例を説明する図。 データ収録周期が異なる時の前処理手段40の動作を説明する図。 画像データD12から特徴量を抽出した結果を示す図。 学習手段70に含まれるモデルとしてニューラルネットワークモデルを示す図。 ニューラルネットワークモデルの入力と出力の関係を示す図。 学習手段70を動作させた結果例を示す図。 図1の機器19として、石炭火力プラントを用いた場合の構成例を示す図。 ボイラ101の燃焼領域であるバーナ102の近辺をカメラ71aにより撮影した画像データD12aの一例を示す図。 ボイラ101の熱交換器106の近辺をカメラ71bにより撮影した画像データD12bの一例を示す図。 状態認識手段600にて燃焼領域の画像データD12aを処理して抽出した特徴量の例を示す図。 状態評価手段にて熱交換器106の画像データD12bを処理して抽出した特徴量の例を示す図。 機器として石炭火力プラントを用いた場合の学習手段700の動作内容を説明するフローチャート。 機器として石炭火力プラントを用いた場合の学習結果を説明する図。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例に係る運転支援装置20およびこれに関連する装置の構成例を説明するブロック図である。本実施例では、運転支援装置20は制御装置18や制御対象である機器19を含む対象装置10、及び外部装置90と接続されている。
図1の運転支援装置20は、一般には計算機装置(コンピュータ)により構成されている。つまり、CPUの如き演算装置が最適制御アルゴリズムを実現するためのプログラムに従って各種処理機能を実行する。その演算装置における処理機能(最適制御アルゴリズム)を模式的に示すならば、前処理手段40、状態評価手段50、状態認識手段60、学習手段70、行動決定手段80、ならびにこれらの処理機能を動作させる運転支援装置動作制御手段25を備えたものということができる。なお、本実施例で説明する各プログラムについては、ネットワーク経由で各装置に配信したり、記憶媒体に格納されて配布したりすることが可能である。運転支援装置20における各部の動作である処理機能の詳細については、図2以降で説明する。なお、上述した各手段は、ハードウェアとしても実現できる。ここで、本実施例では、各構成要素を「~手段」と表現しているが、「~部」「~ユニット」などとその表現は問わない。
運転支援装置20は、データベースDBとして計測信号データベースDB1、処理結果データベースDB2を備える。計測信号データベースDB1には、運転データデータベースDB11、画像データデータベースDB12(DB12a、DB12b、DB12n)が備えられている。各データベースDBには、電子化された情報が保存されており、通常電子ファイル(電子データ)と呼ばれる形態で情報が保存される。尚、これらデータベースDBについては、運転支援装置20の外部に設け、ネットワークを介して接続可能な構成でもよい。
また、運転支援装置20は、外部とのインターフェイスとして外部入力インターフェイス21及び外部出力インターフェイス22を備える。そして、運転操作支援装置20は、これらを介して、適用対象である対象装置10、及び外部装置90に接続している。
運転支援装置20の実装には、以下に述べる各態様が含まれる。1つ目は、運転支援装置20のクラウド化である。これは、運転支援装置20を、公衆のネットワーク上に構成し、外部装置90で利用可能とする構成である。2つ目は、運転支援装置20を、対象装置10の運用会社で運用・管理する態様である。これは、運転支援装置20を、対象装置10の運用会社の社内ネットワークに接続し、当該運用会社でこれらを運用・管理する構成である。本発明はこれらのいずれの態様によるものであってもよい。
次に、外部装置90は、計算機装置(コンピュータ)により構成されている。つまり、CPUの如き演算装置がプログラムに従って以下に示す各種処理機能を実行する。また、外部装置90は、端末装置として実現でき、タブレット、スマートフォン、ノートPCなどが含まれる。外部装置90には、キーボード92やマウス93で実現される外部入力装置91と、画像表示装置94が備えられている。対象装置10の運転員は、画像表示装置94に表示された情報に基づいて、外部入力装置91へ操作を行い、対象装置10に対する操作を実施できる。
また、対象装置10は、制御装置18と機器19で構成される。ここで、機器19から制御装置18に計測信号Sg70を送信し、制御装置18から機器19に操作信号Sg80を送信する。機器19には画像を撮影するカメラ71(71a、71b、71n)が互いに相違する場所に複数備えられている。計測信号Sg70は、機器19の動作を示す運転データ(機器に備えられているセンサで収集した時系列のプロセス値データ)、カメラで撮影した画像データが含まれる。また、操作信号Sg80は、操作に応じて制御装置18がどのような信号を出力しているか示すことになる。
運転支援装置20は、外部入力インターフェイス21を介して外部入力信号Sg1、計測信号Sg2を取り込み、これらの計測信号Sg3は計測信号データベースDB1に保存される。計測信号Sg3には運転データD11と画像データD12があり、それぞれ運転データデータベースDB11、画像データデータベースDB12に保存される。尚、画像データデータベースDB12は、撮影した地点毎に画像データD12を管理している。本実施例では、カメラ71aで撮影した画像データD12aはa地点画像データベースDB12a、カメラ71bで撮影した画像データD12bはb地点画像データベースDB12b、カメラ71nで撮影した画像データD12nはn地点画像データベースDB12nにそれぞれ保存される。
保存される画像データDB12は、定点カメラ、ドローン、水中ドローン、人によるカメラなどで撮影された画像であり、目的に応じて種々の画像データが保存される。また、撮影するカメラは高感度CMOSカメラ、赤外線カメラ、レーザーカメラなど、種々のカメラ、もしくはこれらを組み合わせたカメラであっても良い。
前処理手段40は、計測信号データベースDB1に保存されている計測信号Sg4を取得し、適宜必要に応じたデータ前処理を施した後、状態評価に使用する前処理後データSg5を状態評価手段50、状態認識に使用する前処理後データSg6を状態認識手段60に送信する。前処理手段40では、機器における無駄時間や遅れ時間を考慮して、計測信号データベースに保存されている計測信号の補正処理を実施する。
状態評価手段50は、状態評価に使用する前処理後データSg5から特徴量を抽出し、この特徴量が望ましい値であるかどうかを評価し、状態評価結果Sg7を出力する。状態評価結果Sg7は学習手段70、および処理結果データベースDB2に送信する。
状態認識手段60は、状態認識に使用する前処理後データSg6から特徴量を抽出し、この特徴量に基づいて対象装置の運転状態を認識し、状態認識結果Sg8を出力する。状態認識結果Sg8は学習手段70、行動決定手段80、および処理結果データベースDB2に送信する。
状態評価手段50、状態認識手段60で抽出する特徴量は、画像に映っている物体を特定し、その内容を符号化した値、大きさ、色、濃度、温度、輝度、波長、およびこれらの変化率などが挙げられる。
学習手段70では、状態評価結果Sg7が所望の値となるような操作方法を学習し、学習結果Sg9を出力する。学習結果Sg9は処理結果データベースDB2に送信する。学習結果Sg9は、現在の状態認識結果に適する行動に関する情報が含まれる。学習手段70は、強化学習、遺伝的アルゴリズム、非線形計画法などの最適化アルゴリズムを用いて実装できるが、本発明では学習手段70の実装方法を限定しない。
処理結果データベースDB2には、状態評価手段50、状態認識手段60、学習手段70を動作させた結果として得られる状態評価結果Sg7、状態認識結果Sg8、学習結果Sg9が保存される。
行動決定手段80では、学習結果Sg10を参照し、現在の状態認識結果Sg8に適する行動を決定し、行動Sg11を出力する。行動Sg11は外部出力インターフェイス22に送信する。
外部出力インターフェイス22では、行動Sg11を操作推奨信号Sg12に変換し、制御装置18、もしくは画像表示装置94に送信する。これにより、操作推奨信号Sg12を用いて直接対象装置10を制御すること、もしくは画像表示装置94に表示された操作推奨信号Sg12を参照して、対象機器10を手動で操作することが可能である。
尚、本実施例の運転支援装置20においては、計算機装置を構成する演算装置、およびデータベースDBが運転操作支援装置20の内部に備えられている例を示している。但し、これらの一部の装置を運転支援装置20の外部に配置し、データのみを装置間で通信するようにしてもよい。
また、各データベースDBに保存されている信号であるデータベース信号は、それら各信号を外部出力インターフェイス22を介して画像表示装置94に表示できる。また、これらの信号の値は外部入力装置91を操作して生成する外部入力信号Sg1で修正できる。
本実施例では、外部入力装置91をキーボード92とマウス93で構成しているが、音声入力のためのマイク、タッチパネルなど、データを入力するための装置であれば良い。
また、本実施例には、運転支援装置20を用いた方法も含まれることは言うまでもない。また、本実施例では運転支援装置20の適用対象であるガイダンス対象装置10を制御装置18と機器19で構成しているが、この構成以外の設備としても実施可能であることは言うまでもない。
図2は運転支援装置20の動作を説明するフローチャート図である。本フローチャートは、運転支援装置動作制御手段25が各演算装置を動作させることによって実現する。演算装置における動作は、学習に関する機能と行動に関する機能に分けることができ、図2左は、過去に蓄積した計測信号を用いて、対象装置10の操作方法を学習するためのフローチャートであり、図2右は学習結果に基づいて対象装置10に対する操作推奨信号を生成するためのフローチャートである。
まず、図2左の学習に関する機能の動作を説明する。処理ステップS10では、過去の計測信号を計測信号データベースDB1に取り込み、保存する。処理ステップS11では、前処理手段40を動作させることにより、計測信号Sg4から状態評価に使用する前処理後データSg5、状態認識に使用する前処理後データSg6を生成する。ステップSg12では、状態評価手段50、状態認識手段60を動作させて、状態評価結果Sg7、状態認識結果Sg8を生成する。最後に、処理ステップS13では、学習手段70を動作させて、学習結果Sg9を生成する。本フローチャートで生成した状態評価結果Sg7、状態認識結果Sg8、学習結果Sg9は、処理結果データベースDB2に保存する。
次に、図2右の行動に関する機能の動作を説明する。処理ステップS20では、最新の計測信号Sg2を計測信号データベースDB1に取り込み、保存する。処理ステップS21では、最新の計測信号Sg4に対して、前処理手段40を動作させ、状態認識に使用する前処理後データSg6を生成する。処理ステップS22では、状態認識手段60を動作させ、状態認識結果Sg8を生成する。処理ステップS23では、行動決定手段80を動作させ、行動Sg11を生成する。そして、外部出力インターフェイス22を介して、操作推奨信号Sg12を制御装置18、もしくは画像表示装置94に送信する。
処理ステップS24では、運転支援装置20による運転支援継続要否を判定し、要の場合は処理ステップS20に戻り、否の場合は終了する。尚、処理ステップS24で運転支援継続要否の判定方法としては、対象装置10の運転員が運転支援継続要否に関する情報を外部入力装置91を用いて入力し、その内容に従って判定する方法がある。
図3、図4は計測信号データベースDB1に保存されたデータの態様を説明する図である。図3は運転データデータベースDB11に保存される運転データD11を示す一例であり、図4は画像データデータベースDB2に保存される画像データD12を示す一例である。
図3に示すように、運転データデータベースDB11には、例えばデータ項目(項目A、項目B、項目C…)毎の時系列データがサンプリング周期毎に保存されている。項目Aは例えば温度、項目Bは流量、項目Cは圧力である。また、図4に示すように、画像データデータベースDB2には、例えば機器19のある断面で計測した温度の分布がサンプリング周期毎に保存されている。なお、対象装置10の運転データ及び画像データは、画像表示装置94に表示可能となっている。
図5、図6は、前処理手段40の処理動作例を説明する図である。まず図5は、特に画像データD12に関する。ここでは、a地点で撮影した画像とb地点で撮影した画像がある場合の補正方法の概要を説明する。a地点からb地点へ流体などの物質が到達するのに必要な時間(無駄時間と遅れ時間)が運転条件1の時にはΔt12である場合、b地点で撮影した画像をΔt12分だけ前方向に補正した上で処理する。これにより、因果関係を正確に学習できる。またa地点からb地点へ流体などの物質が到達するのに必要な時間(無駄時間と遅れ時間)を運転条件2の時にはΔt34にするなど、運転条件を判断しながら適宜遅れ補整時間を修正するのがよい。
本発明においては対象機器内の流体などの移動の上下流関係にある少なくとも2点間の画像を学習することで対象機器の状態把握をしようとしている。この時は、同時刻に計測した画像間の比較ではなく、上流側で計測した時の画像とこの時の流体が下流側計測点に到達した状態での画像について学習する必要があることから、前処理においては遅れ時間補整を行うのがよい。
図6はデータ収録周期が異なる時の前処理手段40の動作を説明する図である。ここで、データ収録周期は1秒間に1回、1日に1回、1週間に1回、検査周期(数か月or1年)に一回など、種々のバリエーションがある。例えば、a地点では1秒間に一回(リアルタイム)に収録、n地点では1週間に1回に収録しているような場合、a地点のt5-t6の期間の平均的な特徴量の値と、n地点のt6における特徴量の値と関係づける。
次に状態評価手段50、状態認識手段60の動作について説明する。ここでの処理では最初に複数個所で撮影した複数画像データD12(D12a、D12b、D12n)の夫々について、画像データD12からその特徴量Ciを抽出し、その抽出結果に基づいて状態評価手段50において撮像された機器の状態を評価し、状態認識手段60において撮像された機器の状態を認識する。ここで、iは特徴量の項目を識別するための符号である。従って、特徴量Ciは画像データD12の取得時刻情報を含み、さらに画像データD12aの特徴量、画像データD12bの特徴量、画像データD12nの特徴量のいずれをも含む時系列的情報であり、これらは符号iにより特徴量の項目が識別されている。
画像データD12(D12a、D12b、D12n)から特徴量を抽出した結果を図7に示す。特徴量としては、画像に映っている物体を特定し、その内容を符号化した値、大きさ、色、濃度、温度、輝度、波長、およびこれらの変化率などが挙げられ、これらの値が時系列データとして抽出される。このことは、画像データが示す機器の状態を、数値化された特徴量として把握し直したことを意味している。なお図7の例では、物体1の例を示しているが、複数個所で撮影した複数画像データD12が複数の物体を撮影しているのであれば、物体ごとに図7のデータ群が生成されている。
状態評価手段50では、例えば(1)式を用いて評価値Eを計算する。
[数1]
E = f(Ci) = Σ Wi × Ci (1)
ここで、f(Ci)は評価値Eを計算する関数である。(1)式では、重みパラメータWiと特徴量Ciを乗じた総和を評価値としている。尚、関するf(Ci)の形態については上記に述べた計算式だけでなく、目的に応じて任意に設定可能である。
ここで、状態評価手段50と状態認識手段60はいずれも、画像データD12からその特徴量Ciを抽出し、利用するものであるが、機器内において一方の画像の状態(例えば画像データD12a)が他方の画像の状態(例えば画像データD12b)に影響を与える関係にある場合には、状態認識手段60が原因側の画像データD12aを取り扱い、状態評価手段50が結果側の画像データD12bを取り扱うようにするのがよい。これにより状態評価手段50では、結果側における状態を評価値とすることで、結果を最適化するときの原因側の状態を明確に区別して把握することが可能となる。
次に、学習手段70の動作を説明する。この学習手段70の学習には、運転データデータベースDB11に蓄積された運転データD11の他に、画像データデータベースDB12(DB12a、DB12b、DB12n)に蓄積された複数個所で得られた画像データD12(D12a、D12b、D12n)を数値化して得られた特徴量のデータが使用される。
実施例1では、状態評価手段50で算出した評価値Eが最小になるような行動を学習することを目的とした場合について説明する。図8(a)、図8(b)は、学習手段70に含まれるモデルの詳細を説明する図である。モデルは、図8(a)に示すようなニューラルネットワークモデルで構築され、状態の入力に対して、評価値を出力する。
図8(b)は、ニューラルネットワークモデルの入力と出力の関係を示す図であり、ニューラルネットワークモデルによれば入力である評価値を補間し、任意の状態に対する評価値を求めることができる。
図8(c)は、学習手段70を動作させた結果を示す例である。図8(c)の例では、現在の状態が領域Aにある時は状態の値を増加させるように行動を決定し、領域Bにある時は状態の値を減少させるように行動を決定する。このように状態を変化させることで、評価値が極小値となり、評価値を改善できる。
尚、以上の説明においては、図8(a)、図8(b)、図8(c)により、学習手段70に搭載するモデル、学習手段70をニューラルネットワークモデルそのほかの技術により構築できることは言うまでもない。
実施例1によれば、機器の異なる場所で撮影したカメラ画像の情報を数値化して、学習に提供しているので、機器を制御装置により運転するにあたり、機器の各部状態を監視する複数カメラからの画像情報を利用して有効なガイダンスを与えることができる。
更に述べると、本発明によればセンサで計測した運転データのみでは得られない情報を、画像データから取得することが可能であり、これは画像データを数値化した特徴量として把握しなおして学習に使用したことによるものである。特に、異なる場所の複数個所で撮影した画像を用いることで、例えば流体の上下流における関係であるとか、原因と結果の事象などを学習により取得することが可能となる効果がある。
実施例2では、実施例1で述べた運転支援装置、運転支援方法を石炭火力プラントに適用する事例について説明する。図9に、図1の機器19として、石炭火力プラントを用いた場合の構成例を示す。まず、図9を用いて、石炭火力プラントによる発電の仕組みについて簡単に説明する。
図9において、機器19である石炭火力プラントを構成するボイラ101の壁面には、ミル134で石炭を細かく粉砕した燃料である微粉炭と、微粉炭搬送用の1次空気及び燃焼調整用の2次空気とを供給する複数のバーナ102が設けられている。そして、このバーナ102を通じて供給した微粉炭を、ボイラ101の内部で燃焼させる。
バーナ102の構造は、図示しているようにボイラ101の壁面の上下方向に複数段配置され、かつ各段には複数のバーナが1列に配置されている。図9に示されたバーナ構造、配置により、ボイラ101の内部ではボイラ壁面の前面(以降、缶前と表記)と背面(以降、缶後と表記)から微粉炭を燃焼させる。缶前後のバーナ燃焼バランスを改善することにより、ボイラの熱回収効果が向上し、プラントの熱効率も改善する。
尚、微粉炭と1次空気は配管139から、2次空気は配管141から夫々バーナ102に導かれる。1次空気は、ファン120から配管130に導かれ、途中でボイラ101の下流側に設置されたエアーヒーター104を通過する配管132と、エアーヒーター104を通過せずにバイパスする配管131とに分岐する。但し、エアーヒーター104の下流側に配設した配管133となって再び合流し、バーナ102の上流側に設置された微粉炭を製造するミル134に導かれる。エアーヒーター104を通過する1次空気は、ボイラ101を流下する燃焼ガスと熱交換することによって加熱される。この加熱された1次空気と共に、エアーヒーター104をバイパスした1次空気は、ミル134において粉砕した微分炭をバーナ102に搬送する。
ミル134は、各バーナ段に対応するように配置され(図9では4台)、各段を構成するバーナへ微粉炭と1次空気を供給する。すなわち、発電出力低下時など石炭供給量を低下させる場合にはミルを停止してバーナ段毎にバーナ休止させることができる。ミル134では、ボイラ101の燃焼性を考慮し、使用する石炭の性質に応じて望ましい粒度の微粉炭が得られるよう、ミルの回転数を調整する。また、石炭バンカ136に貯蔵された石炭は石炭コンベア137を経由して給炭機135へ導かれ給炭機135によって供給量を調整される。その後、石炭コンベア138を介してミル134に供給される。
また、ボイラ101には、2段燃焼用の空気をボイラ101に投入するアフタエアポート103が設けられている。2段燃焼用の空気は、配管142からアフタエアポート103に導かれる。図9に示したボイラ101において、ファン121を用いて配管140から投入された空気は、エアーヒーター104で同様にして加熱される。そしてその後に、2次空気用の配管141とアフタエアポート用の配管142とに分岐して、夫々、ボイラ101のバーナ102とアフタエアポート103とに導かれる。この、バーナ102及びアフタエアポート103へ供給される空気流量は、夫々の配管141及び142に設置された空気ダンパ(図示せず)の操作によって調整できる。
ボイラ101の内部で微粉炭を燃焼することによって発生した高温の燃焼ガスは、ボイラ101の内部の経路に沿って下流側に流下して、ボイラ101の内部に配置された熱交換器106で給水と熱交換して蒸気を発生させる。そしてその後に、排ガスとなってボイラ101の下流側に設置されたエアーヒーター104に流入し、このエアーヒーター104で熱交換してボイラ101に供給する空気を昇温する。この結果、このエアーヒーター104を通過した排ガスは、図示していない排ガス処理を施した後に、煙突から大気に放出される。
また、ボイラ101の熱交換器106を循環する給水は、給水ポンプ105を介して熱交換器106に供給され、熱交換器106においてボイラ101を流下する燃焼ガスによって過熱され、高温高圧の蒸気となる。尚、本実施例では熱交換器の数を1つとしているが、熱交換器を複数配置するようにしてもよい。また、熱交換器106で発生した高温高圧の蒸気は、タービンガバナ107を介して蒸気タービン108に導かれ、蒸気の持つエネルギーによって蒸気タービン108を駆動して発電機109で発電する。
ここで、本実施例の石炭火力プラントには、その運転状態を示す状態量を検出する様々な計測器が配置されている。石炭火力プラントに配置された計測器から取得された石炭火力プラントの計測信号である運転データD1は、図1に示す計測信号データベースDB1内の運転データベースDB11に保存される。石炭火力プラントの場合に、運転データD1を取得するセンサ(計測器)としては、例えば図9に示すものがある。つまり、熱交換器106から蒸気タービン108に供給される高温高圧の蒸気の温度を計測する温度計測器151、蒸気の圧力を計測する圧力計測器152、発電機109で発電される電力量を計測する発電出力計測器153などがある。
また、蒸気タービン108の復水器(図示せず)によって蒸気を冷却して生じた給水は、給水ポンプ105によってボイラ101の熱交換器106に供給されるが、この給水の流量は流量計測器150によって計測されている。そして、ボイラ101から排出する燃焼ガスである排ガス中に含まれている成分の濃度に関する状態量の計測信号は、ボイラ101の下流側に設けた濃度計測器154によって計測される。なお、排ガス中に含まれている成分には、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、及び硫化水素(HS)などが含まれる。
また、給炭系統に関する計測器としては、以下のものがある。配管133を通ってミル134へ供給される1次空気の流量を計測する1次空気流量計155、給炭機135より石炭コンベア138を通りミル134へ供給される石炭の給炭量を計測する給炭量計156及びミル134の回転数を計測する回転数計157がある。これらは夫々のミル及び給炭機について上記情報を計測できる構成となっている。
即ち、石炭火力プラントに適用する実施例2において運転データデータベースDB11に蓄積する運転データD11として、例えば、以下の情報を用いる。これらは、上記各計測器によって計測した石炭火力プラントである対象装置10の状態量であるボイラ101に供給される石炭流量、ミル134の回転数およびボイラ101に供給される1次及び2次空気流量、ボイラ101の熱交換器106に供給される給水流量、ボイラ101の熱交換器106で発生して蒸気タービン108に供給される蒸気温度、ボイラ101の熱交換器106に供給される給水の給水圧力、ボイラ101から排出される排ガスのガス温度および排ガスのガス濃度、ボイラ101から排出される排ガスの一部をボイラ101に再循環させる排ガス再循環流量等である。
以上は、計測信号データベースDB1内の運転データベースDB11に保存される運転データD11を例示したものであるが、本発明においてはこればかりではなく、計測信号データベースDB1内の画像データベースDB12に複数個所で撮影した複数組の画像データD12を保存する。
石炭火力プラントに適用する実施例2において、画像データデータベースDB12に保存する画像データD12としては、例えばボイラ101の壁面の燃焼領域を撮影するカメラ71aによる画像データD12a、ボイラ101の熱交換器106を撮影するカメラ71aによる画像データD12b、ボイラ101の配管を撮影した画像データD12c等がある。尚、一般的には図9に図示した以外にも多数の計測器、あるいはカメラが石炭火力プラントに配置されるが、ここでは図示を省略する。
ここで、石炭火力発電プラントにおける問題点を明らかにしておく。石炭火力発電プラントでは、石炭を燃焼した際に発生する灰が熱交換器、炉壁に付着すると、伝熱の特性が変化し、熱吸収量が低下する。また、熱交換器に付着した灰は、スートブロワ(蒸気噴射)により除去している。スートブロワは、熱交換器毎に蒸気を噴射するようになっている。
係る問題について、従来からセンサで検出した火力発電プラントの各所における運転データD11を用いた解析がなされているが、灰付着の状況を運転データD11のみから把握するのが難しい。また、伝熱特性の変化、熱吸収量低下によりヒートバランスが変化する。スートブロワにより蒸気を使用すると、一時的には効率が低下する。
このことから、本発明の運転支援装置20を石炭火力プラントに適用するにあたり、熱交換器106の灰付着の画像データD12bを処理する際は、熱交換器106に灰が付着していない時に撮影した画像を基準に、灰付着量を評価するのがよい。
また、画像データD12で把握できた情報と、プロセスデータD11から把握できた情報の整合性を取ることで精度向上を図ることも可能である。すなわちプロセスデータD11から推定した汚れ度合いを、画像データD12bで把握した灰付着の状況で補正することで汚れ度合いの推定精度を向上できる。
本発明の運転支援装置20は、灰付着の状況を、画像データD12bに基づき把握する。そして、灰付着量が増加しないように、燃焼状態を制御できる。すなわち、燃焼領域の画像データD12aと、灰付着状況の画像データD12bを関連付けして学習し、所望の灰付着状況になるような燃焼状態になるように、空気流量のバランスを制御できる。また、灰が付着している位置を画像データD12bにより把握できるので、局所的にスートブロワすることにより、不必要な所へのスートブロワをなくして、消費する蒸気量を減らすことが可能となる。上記の効果により、ボイラプラントの効率を向上できる。
次に機器として石炭火力プラントを用いた場合の画像データD12の例を説明する。図10aはボイラ101の燃焼領域であるバーナ102の近辺をカメラ71aにより撮影した画像データD12aの一例である。本画像により、ボイラ101の壁面に縦横に配置されたバーナ102の付近が最も高温の1050度であり、その外縁部が適宜1000度、950度の領域を示しており、かつ各フレームの位置や方向といった燃焼領域における温度分布を把握することができる。本実施例では温度分布について記載したが、色、濃度、輝度、波長などの情報を画像データに含めても良い。
また、図10bはボイラ101の熱交換器106の近辺をカメラ71bにより撮影した画像データD12bの一例である。本画像により、熱交換器106に付着している灰の量を把握できる。
この例は、熱流体における上流側の燃焼領域と下流側の熱交換領域に着目したものであり、上流側の状態が下流側の状態に影響を及ぼす原因と結果の因果関係を有している。カメラはこれらの位置に配置されることで、燃焼状態と熱交換状態を撮影可能であり、かつ数値化された特徴量に変換されることで初めて、学習に利用可能となり、明確にされていなかった上記の因果関係を把握可能とする。
次に、機器として石炭火力プラントを用いた場合の画像データD12から抽出した特徴量の例を説明する。図11aは、状態認識手段60にて燃焼領域の画像データD12aを処理して抽出した特徴量の例である。缶左側と缶右側の温度の平均値などが特徴量として抽出され、時系列データとして保存される。
図11bは、状態評価手段50にて熱交換器106の画像データD12bを処理して抽出した特徴量の例である。1次過熱器(1SH)、2次過熱器(2SH)などの熱交換器106における灰付着量などが特徴量として抽出され、時系列データとして保存される。
図12は、機器として石炭火力プラントを用いた場合の学習手段70の動作内容を説明するフローチャートである。まず、処理ステップS30では負荷計画を取り込む。ここで負荷計画とは、火力発電プラントの発電出力(負荷)の計画であり、電力の需要を満足するように決定される。
次に、処理ステップS31では運用計画変更案を作成する。ここで、運用計画とはスートブロワを噴射するタイミング、空気量の設定値、石炭の種類(炭種)などである。
処理ステップS32では、運用計画変更案を実施した時の灰付着量を推定する。本処理ステップS32では、運用計画に対応する状態(過去の画像データを処理した際に状態認識手段60で把握した状態)と灰付着量を関連付けて学習し、その結果に基づいて灰付着量を推定する。
処理ステップS33では、灰付着量に基づいて効率を推定値し、評価値を計算する。ここで、効率は灰付着量に応じて計算される。また、評価値は効率を入力とした関数によって計算され、効率が高いほど評価値は高くなる。
処理ステップS34では、処理ステップS31で作成した運用計画変更案の良し悪しを学習する。すなわち、評価値が高くなる運用計画変更案は良い変更案、評価値が低くなる運用計画変更案は悪い変更案であることを学習し、次に運用計画変更案を作成する際は評価値が高くなるような案を作成する。
処理ステップS35では、学習終了判定を実施する。YESの場合は学習を終了し、NOの場合は処理ステップS31に戻る。例えば、処理ステップS30から処理ステップS35をあらかじめ定められた回数繰り返した場合に、学習を終了する。
図13は、機器として石炭火力プラントを用いた場合の学習結果を説明する図である。図13は、横軸に時間、縦軸に上から順に例えばある月の負荷計画、スートブロワ噴射のタイミング、空気量設定値の例である2段燃焼比率、炭種を示している。
図13のスートブロワ噴射は、噴射領域を一次熱交換器1SHと二次熱交換器2SHについて熱交換器の缶右、缶左の4領域に分割して行う事例を示している。各領域について適宜のタイミングで蒸気を熱交換器に噴射し、熱交換器に付着した灰を除去することで熱交換器の収熱量を改善することができ、効率を向上できる。他方、スートブロワ噴射にはプラント内の高温の蒸気を使用するため、その後には補給水(純水など)を補充し、かつ高温の蒸気とする必要があることから、スートブロワ噴射により蒸気を使用すると、一時的に効率が低下する。
したがって、スートブロワ噴射は熱交換器全体を一度に行うのではなく、小領域に分割したうえで各領域を適切なタイミングで実施することが望ましい。また熱交換器の灰が付着している位置にスートブロワ噴射することが望ましい。本発明の運転支援装置20では、灰が付着している位置を画像データにより把握し、その位置にスートブロワ噴射することが可能であり、効率改善に寄与できる。
また、空気操作により、灰付着量が少なくなるような燃焼状態を維持すること、灰付着を考慮した炭種を選定することが可能となり、これも効率改善に寄与する。
以上述べた通り、石炭火力プラントに本発明の運転支援装置20を用いることにより、プラントの効率改善が可能となる。
実施例3では、計算機を用いて構成される運転支援装置がROMに備えるべきプログラムについて説明する。
ROMに備えるべきプログラムは、図1の各処理機能に対応したものとされればよいが、ここで主要なものは機器における流体上流側の状態を撮影した画像データを処理する状態認識プログラムと、流体下流側の状態を撮影した画像データを処理して評価値を得る状態評価プログラムと、画像処理結果を用いて学習を行い行動として機器の運転手法を得る学習プログラムを備えるものである。
これらの個々のプログラムにより構成される運転支援プログラムは、対象装置により適宜特化されたものとして利用される。
Sg1:外部入力信号、Sg2:計測信号、Sg3:計測信号、Sg4:計測信号、Sg5:状態評価に使用する前処理後データ、Sg6:状態認識に使用する前処理後データ、Sg7:状態評価結果、Sg8:状態認識結果、Sg9:学習結果、Sg10:学習結果、Sg11:行動、Sg12:操作推奨信号、Sg70:計測信号、71:カメラ、Sg80:操作信号、10:対象装置、18:制御装置、19:機器、20:運転支援装置、21:外部入力インターフェイス、22:外部出力インターフェイス、DB1:計測信号データベース、DB11:運転データデータベース、DB12:画像データデータベース、DB2:処理結果データベース、40:前処理手段、50:状態評価手段、60:状態認識手段、70:学習手段、80:行動決定手段、90:外部装置、91:外部入力装置、92:キーボード、93:マウス、94:画像表示装置

Claims (7)

  1. ボイラプラントの熱流体の上流側の燃焼部と、熱流体の下流側をカメラで撮影した画像データを入手し、前記画像データを用いた最適制御アルゴリズムにより熱流体の下流側の状況が所望の特性となるような前記ボイラプラントの運転に関するガイダンスを与える運転支援装置であって、
    前記最適制御アルゴリズムは、前記画像データを特徴量として数値化して用いるとともに前記画像データに基づいて状態を認識し、前記画像データに基づいて評価値を計算し、評価値が最大となる状態に遷移するための行動を学習するアルゴリズムであり、
    前記画像データは前記ボイラプラントの異なる場所、時間に撮影した画像データであるとともに前記状態の認識に用いる画像データと、評価値の計算に用いる画像データは前記ボイラプラントの異なる位置で撮影した画像データであり、
    前記状態は、前記ボイラプラントの熱流体の上流側の燃焼部の画像データを用いて認識し、前記評価値は、前記熱流体の下流側の画像データを用いて計算し、強化学習における行動として定めるガイダンスは、ボイラのパラメータ、もしくはスートブロワの操作方法であり、
    前記熱流体の下流側の画像データが熱交換器の灰付着の画像データであるとき、熱交換器に灰が付着していない時に撮影した画像を基準に、灰付着量を評価することを特徴とする運転支援装置。
  2. 請求項1に記載の運転支援装置であって、
    前記最適制御アルゴリズムは、前記画像データを前処理したデータを用いて学習し、
    前記前処理では、前記ボイラプラントにおける無駄時間や遅れ時間を考慮して画像データを補正することを特徴とする運転支援装置。
  3. 請求項1に記載の運転支援装置であって、
    前記ガイダンスは、ボイラのパラメータ、もしくはスートブロワの操作方法であることを特徴とする運転支援装置。
  4. ボイラプラントの熱流体の上流側の燃焼部と、熱流体の下流側をカメラで撮影した画像データを入手し、前記画像データを用いた最適制御アルゴリズムにより熱流体の下流側の状況が所望の特性となるような前記ボイラプラントの運転に関するガイダンスを与える計算機を用いた運転支援方法であって、
    前記最適制御アルゴリズムは、前記画像データを特徴量として数値化して用いるとともに前記画像データに基づいて状態を認識し、前記画像データに基づいて評価値を計算し、評価値が最大となる状態に遷移するための行動を学習するアルゴリズムであり、
    前記画像データは前記ボイラプラントの異なる場所、時間に撮影した画像データであるとともに前記状態の認識に用いる画像データと、評価値の計算に用いる画像データは前記ボイラプラントの異なる位置で撮影した画像データであり、
    前記状態は、前記ボイラプラントの熱流体の上流側の燃焼部の画像データを用いて認識し、前記評価値は、前記熱流体の下流側の画像データを用いて計算し、強化学習における行動として定めるガイダンスは、ボイラのパラメータ、もしくはスートブロワの操作方法であり、
    前記熱流体の下流側の画像データが熱交換器の灰付着の画像データであるとき、熱交換器に灰が付着していない時に撮影した画像を基準に、灰付着量を評価することを特徴とする運転支援方法。
  5. 請求項4に記載の運転支援方法であって、
    前記最適制御アルゴリズムは、前記画像データを前処理したデータを用いて学習し、
    前記前処理では、前記ボイラプラントにおける無駄時間や遅れ時間を考慮して画像データを補正するこ
    とを特徴とする運転支援方法。
  6. 請求項4に記載の運転支援方法であって、
    前記ガイダンスは、ボイラのパラメータ、もしくはスートブロワの操作方法であることを特徴とする運転支援方法。
  7. ボイラプラントの熱流体の上流側の燃焼部と、熱流体の下流側をカメラで撮影した画像データを用いて熱流体の下流側の状況が所望の特性となるような前記ボイラプラントの運転に関するガイダンスを与える計算機を用いた運転支援プログラムであって、
    運転支援プログラムは、前記画像データを特徴量として数値化して用いるとともに前記画像データに基づいて状態を認識する状態認識プログラムと、前記画像データに基づいて評価値を計算し、評価値が最大となる状態に遷移するための行動を学習する学習プログラムを備え、
    前記画像データは前記ボイラプラントの異なる場所、時間に撮影した画像データであるとともに前記状態の認識に用いる画像データと、評価値の計算に用いる画像データは前記ボイラプラントの異なる位置で撮影した画像データであり、
    前記状態は、前記ボイラプラントの熱流体の上流側の燃焼部の画像データを用いて認識し、前記評価値は、前記熱流体の下流側の画像データを用いて計算し、強化学習における行動として定めるガイダンスは、ボイラのパラメータ、もしくはスートブロワの操作方法であり、
    前記熱流体の下流側の画像データが熱交換器の灰付着の画像データであるとき、熱交換器に灰が付着していない時に撮影した画像を基準に、灰付着量を評価することを特徴とする運転支援プログラム。
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