JP7473327B2 - 毛球部毛根鞘細胞の遊走評価方法 - Google Patents

毛球部毛根鞘細胞の遊走評価方法 Download PDF

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Description

本発明は毛髪再生の細胞治療の技術分野に関する。より具体的に、本発明は毛髪再生の細胞治療に用いる毛球部毛根鞘細胞の遊走評価方法に関する。
脱毛症や薄毛の治療として、薬剤の投与が主に行われていたが、継続的な投与を必要とする一方で、対象によっては十分な効果が得られないこともあった。また、後頭部などから移植片を採取して脱毛部に移植する自毛植手術も行われているが、侵襲性が高く、手術後も毛髪の総量は増えず、移植可能な毛髪密度には限界がある。そこで、対象の頭皮組織から採取した毛髪になりうる細胞を増殖させて、自家移植により対象の頭皮に戻すことで、より安全性高く、効果的に毛髪を再生する技術が期待されている。毛髪再生に使用される細胞は、毛乳頭細胞(Dermal Papilla cells: DP細胞)、毛球部毛根鞘細胞(Dermal Sheath Cup cells:DSC細胞)などが用いられている(特許文献1:特開2011-101648号)。
毛球部毛根鞘細胞の自家移植による毛髪再生治療の実用化が近づいており、より有効性を高め、安定した毛髪再生を実現することが期待されている。有効性を高めるためには、移植する細胞の品質の管理が重要であり、移植前に品質の高い毛球部毛根鞘細胞を取得することが重要になる。毛球部毛根鞘細胞を含む組成物の品質管理は、組成物中に、ケラチノサイトやメラノサイトといった細胞の混入がないことを確認することにより行われている。
特開2011-101648号公報
A. Tremel et al., Chemical Engineering Science (2009) Vol. 64, Issue 2, Pages 247-253
従来の品質管理は、毛球部毛根鞘細胞組成物中へのケラチノサイトやメラノサイトの混入を防止することにより行われている。しかしながら、こうした品質管理では、組成物中の毛球部毛根鞘細胞の割合について管理が可能である一方で、組成物中に含まれる毛球部毛根鞘細胞の細胞活性、及び細胞活性に基づく毛髪再生能力については評価することができなかった。
本発明者らは、毛球部毛根鞘細胞の品質評価方法について鋭意検討を行ったところ、毛球部毛根鞘細胞の遊走能に着目し、インビトロにおいて毛球部毛根鞘細胞の品質評価が可能であることを見出し、本発明に至った。そこで本発明は以下のものに関する:
[1] 毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地を用いたマイグレーションアッセイにより、インビトロにおいて毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価する方法。
[2] マイグレーションアッセイが、ボトムチャンバーと、当該ボトムチャンバー内に配置される、有孔膜を備えた膜チャンバーとを含むボイデンチャンバーを使用する、項目1に記載の方法。
[3] 以下の:
前記膜チャンバーに毛球部毛根鞘細胞を播種する工程;
毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地が導入されたボトムチャンバー内に膜チャンバーを配置した状態でインキュベートする工程;
孔を介して膜の反対側に移動した毛球部毛根鞘細胞を計測する工程;
を含む、項目2に記載の方法。
[4] 前記毛球部毛根鞘細胞の遊走因子が、SLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1である、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
[5] 有孔膜の孔サイズが、5μm~10μmである、項目2に記載の方法。
[6] 項目1~5のいずれか一項に記載の方法により評価された遊走能に基づき、毛球部毛根鞘細胞を含む組成物の品質を決定する方法。
[7] 毛球部毛根鞘細胞の遊走能に基づき、毛球部毛根鞘細胞を含む組成物の品質を決定する方法。
[8] 毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む溶液中で毛球部毛根鞘細胞を培養することを含む、毛球部毛根鞘細胞の活性化方法。
[9] 前記毛球部毛根鞘細胞の遊走因子が、SLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1である、項目8に記載の方法。
[10] 毛球部毛根鞘細胞の遊走能を亢進する、項目8又は9に記載の方法。
[11] SLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1を含む、毛球部毛根鞘細胞の賦活剤。
[12] 毛球部毛根鞘細胞の遊走能を亢進する、項目11に記載の賦活剤。
本発明により、毛球部毛根鞘細胞における遊走能の評価が可能になり、毛球部毛根鞘細胞を含む細胞組成物について、遊走能に基づいた品質管理が可能になる。また、遊走能を増大させる毛乳頭細胞培養上清又は遊走因子を特定したことにより、これらを用いた毛球部毛根鞘細胞の遊走活性化又は毛球部毛根鞘細胞の賦活化が可能になる。
図1はマイグレーションアッセイに用いるボイデンチャンバーの一つのウェルの断面図を示す。図1Aは膜チャンバーをボトムチャンバーに配置した状態を表し、図1Bは、膜チャンバーをボトムチャンバーから離した状態を表す。 図2Aはマイグレーションアッセイで、膜チャンバーの下面に遊走した細胞の核を蛍光染色して示した写真を示す。図2Bはマイグレーションアッセイで、膜チャンバーの下面に遊走した細胞の数を示すグラフである。 図3Aは膜チャンバーの上面に存在する遊走していない細胞の重合アクチンを染色して示した写真である。図3Bは膜チャンバーの下面に存在する遊走した細胞の重合アクチンを染色して示した写真である。 図4AはDP細胞密度を変化させて得たDP馴化培地、及びアクチン重合阻害剤及びアクチン重合活性剤を使用した場合のマイグレーションアッセイにより膜チャンバーの下面に遊走した細胞の核を蛍光染色して示した写真を示す。図4Bはマイグレーションアッセイで、膜チャンバーの下面に遊走した細胞の数を示すグラフである。 図5はDP馴化培地及び線維芽細胞馴化培地に含まれるサイトカイン又はケモカインなどの分泌タンパク質を特定するメンブレン抗体アッセイの結果であり、DP馴化培地で増大しているサイトカイン又はケモカインなどの分泌タンパク質について示す。 図6はDP馴化培地に含まれるサイトカイン又はケモカインなどの分泌タンパク質であるSLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2の濃度を変化させてマイグレーションアッセイに供し、膜チャンバーの下面に遊走した細胞の数を示すグラフである。
本発明の一の態様は、毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞(以下、DSC細胞とも呼ぶ)の遊走因子を含む培地を用いたマイグレーションアッセイにより、インビトロにおいて毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価する方法に関する。
毛球部毛根鞘細胞とは、毛根を取り囲む鞘細胞(毛根鞘細胞:Dermal Sheath cells:DS細胞)のうち、毛球部を取り囲む鞘細胞に由来する細胞である。毛球部とは、毛包の最深部に存在し、毛根の膨らんだ領域を指し、主に毛乳頭及び毛母細胞により構成される。頭皮試料の毛包部を切開し、毛球部毛根鞘を反転させて毛乳頭を切除し、毛乳頭が切除された毛球部毛根鞘を培養することで、毛球部毛根鞘細胞を採取することができる。毛球部毛根鞘細胞を継代培養することで、移植に必要な細胞数まで増殖させることができる。理論に限定されることを意図するものではないが、毛球部毛根鞘細胞が頭皮に注入されると、毛球部毛根鞘細胞は遊走して毛包周辺に局在し、さらには毛乳頭へと遊走後に毛乳頭へと分化することで、毛髪再生に寄与すると考えられる。一方で、適切な場所に遊走できなかった毛球部毛根鞘細胞は、自然に排除されてしまうと考えられる。したがって、毛球部毛根鞘細胞の遊走能は、毛球部毛根鞘細胞の品質、すなわち移植した場合の毛球部毛根鞘細胞の毛髪再生能力に寄与する。毛球部毛根鞘細胞の遊走能が高いほど、毛球部毛根鞘細胞の品質が高いと判定することができる。
遊走能とは、細胞が組織中又は培養環境中で遊走する能力を意味する。細胞の遊走能は、走化性(ケモタキシス)、走触性(ハプトタキシス)、創傷治癒、及び細胞浸潤に大別される。このうち、走化性とは、細胞がケモカインなどの走化性因子の濃度勾配によって遊走することをいい、毛球部毛根鞘細胞は、ケモタキシスに基づき遊走していると考えられる。測定する遊走能の種類に応じて、遊走能を測定する方法及びアッセイキットを選択することができる。
細胞は、アクチンの重合と脱重合により細胞形態や運動を制御することにより遊走能を発揮する。このようにして遊走する細胞は、仮足を形成する。仮足とは、細胞が移動する際に形成する細胞質の一時的突出のことを指し、その形状から、ストレスファイバ、葉状仮足(Lamellipodia)、糸状仮足(Filopodia)に分類することができる。走化性因子に向かって細胞が遊走する場合、細胞前方(先導端)に糸状仮足が形成され、走化性因子を含む細胞周辺の環境を探索する。また葉状仮足が細胞体を移動させるように働き、さらにストレスファイバが細胞後方(尾部)を退縮するように働くことで、細胞が遊走する。アクチンの重合と脱重合には、Rhoファミリータンパク質が関与しており、複数のタンパク質、例えばRhoA、Rac1、Cdc42等の協働により遊走が生じる。したがって、細胞の遊走能は、そのまま細胞活性と強くかかわっており、遊走能の高い細胞は、通常増殖性などの細胞活性が高いことが知られている(非特許文献1:A. Tremel et al., Chemical Engineering Science (2009) Vol. 64, Issue 2, Pages 247-253)。
毛乳頭細胞培養上清とは、予め毛乳頭細胞を培養して得た培養物の上清を指し、毛乳頭馴化培地(DP馴化培地)ということもできる。毛乳頭細胞を培養する培地としては、毛乳頭細胞の培養に用いられる任意の培地を使用することができ、一例として、無血清のFollicle Dermal Papilla Cell Growth Medium (PromoCell)、AmnioMAX (Thermo Fisher Scientific)、Follicle Dermal Papilla Cell Basal Medium (Takara-bio)などが用いられる。毛乳頭細胞は任意の密度、例えば70%コンフルエントで培地に播種され、37℃CO2雰囲気下で、少なくとも1時間、例えば24~72時間培養された培養物の上清を使用することができる。こうした毛乳頭細胞培養上清には、毛乳頭細胞が分泌する様々な因子、例えばケモカインやサイトカイン、酵素などの多様なタンパクが分泌されており、こうした因子が、単独で又は協働して、毛球部毛根鞘細胞を誘引することができる。本発明では、毛乳頭細胞培養上清をマイグレーションアッセイで用いることにより、毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価することができる。また、毛乳頭細胞培養上清に代えて、毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地を用いることもできる。
毛球部毛根鞘細胞の遊走因子とは、毛球部毛根鞘細胞の遊走能を増大させることができる物質をいう。一例として、毛乳頭細胞培養上清に含まれる成分であってもよいし、化合物ライブラリーなどからスクリーニングされた成分であってもよい。毛球部毛根鞘細胞の遊走因子としては、一例としてストマチン様タンパク質1(stomatin-like protein-1:SLP1)、エクトジスプラシン-A2(ectodysplasin-A2:EDAA2)、ニドジェン-1(Nidogen-1:NID1)、及びインスリン様増殖因子結合タンパク質2(Insulin Like Growth Factor Binding Protein 2:IGFBP2)が挙げられる。これらの成分は、毛球部毛根鞘細胞に発現する受容体を介して作用すると考えられる。
遊走能の評価は、マイグレーションアッセイにより評価することができる。具体的な測定手法は、測定する遊走能の種類に応じて選択することができる。一例として、ボトムチャンバー2と、当該ボトムチャンバー2内に配置される有孔膜を備えた膜チャンバー3とを含むボイデンチャンバー1を用いてインビトロにおいて毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価することができる。ボイデンチャンバー1は、さらに膜チャンバー3を覆う蓋部4を含んでもよい。ボイデンチャンバー1の構成を図1に示す。図1では、1つのウェルのみが開示されているが、マイグレーションアッセイでは、複数のウェル、例えば24穴や96穴のウェルを備えたプレートを用いることができる。ボトムチャンバー2は、ボトムチャンバー底部5とボトムチャンバー壁部6により形成されており、溶液10を保持することができる。膜チャンバー3は、有孔膜を膜チャンバー底部7とし、膜チャンバー底部7と膜チャンバー壁部8により形成されており、さらに膜チャンバー壁部8の上端に肩部9を備える。膜チャンバー3の膜チャンバー底部7上に細胞12を細胞培地11とともに配置することができる。膜チャンバー3の底部7は、ボトムチャンバー2のボトムチャンバー底部5より小さく、ボトムチャンバー2内に膜チャンバー3を配置できる。またボトムチャンバー2のボトムチャンバー壁部6の高さより、膜チャンバー3の膜チャンバー壁部8の高さは低く形成される。それにより、ボトムチャンバー2内に膜チャンバー3を配置した場合に、膜チャンバー3の肩部9がボトムチャンバー壁部6に接触することで、膜チャンバー3の膜チャンバー底部7がボトムチャンバー2に接触しない状態でボトムチャンバー2内に配置することができる。膜チャンバー3の有孔膜に空いている孔のサイズは、3μm~14μm、好ましくは5~10μm、一例として8μmであり、孔を介して毛球部毛根鞘細胞が移動可能である。膜チャンバー3に細胞12を播種する面を上面とし、その反対側を下面とする。ボトムチャンバー2に導入される溶液10の量は、ボトムチャンバー2内に膜チャンバー3を配置した場合に、有孔膜が溶液に浸るように調節される。
ボイデンチャンバー1を用いたマイグレーションアッセイでは、毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価する方法は、具体的に以下の:
膜チャンバー3に毛球部毛根鞘細胞を播種する工程;
毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地が導入されたボトムチャンバー2内に膜チャンバー3を配置した状態でインキュベートする工程;
孔を介して膜の反対側に移動した毛球部毛根鞘細胞を計測する工程;
を含む。
膜チャンバー3へ播種される毛球部毛根鞘細胞の数は、膜チャンバー3の大きさに応じて適宜決定することができる。一例として24穴のプレートのボイデンチャンバーを用いる場合には、1ウェルあたり約1~5万、例えば約4万個の細胞を播種することができる。膜チャンバー3に配置する細胞培地は、毛球部毛根鞘細胞を培養する任意の培地であってもよいが、無血清培地が好ましく、例えば無血清のAmnioMaxを細胞とともに導入することができる。無血清培地を用いる場合、培養された毛球部毛根鞘細胞又は凍結融解された毛球部毛根鞘細胞を含む培養物の培地を無血清培地に置換した後に、膜チャンバー3に播種される。
ボトムチャンバー2には、毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む溶液が導入される。ボトムチャンバー2に導入される溶液は、培地であってよく、好ましくは無血清培地、例えば無血清のAmnioMaxである。ボトムチャンバー2に膜チャンバー3を配置することで、膜チャンバー3の有孔膜が、ボトムチャンバー2の溶液に浸った状態でインキュベートされる。インキュベート時間は、使用する膜チャンバー3の有孔膜の孔サイズや、使用する細胞の数に応じて適宜調節することができ、30分~数時間、好ましくは1~10時間、より好ましくは2~8時間、さらに好ましくは3~6時間インキュベートされうる。通常の培養条件、例えば37℃5%CO2雰囲気下でインキュベートされる。
孔を介して膜の反対側に移動した毛球部毛根鞘細胞の数は、任意の手法で計測されうる。一例として、膜チャンバー3をそのまま、又は有孔膜を取り出して、ヘキストやDAPIなどで核染色を行い、有効膜の下面を蛍光顕微鏡下で撮影することができる。撮影された画像について、細胞数を決定することができる。こうした決定された細胞数を、遊走能として評価することができる。さらには、複数ロットの毛球部毛根鞘細胞を含む組成物について同条件で実験を行い、有孔膜の下面に存在する遊走した毛球部毛根鞘細胞の数と、実験に供した組成物の品質との関係を予め決定することができる。これにより、新たに試験した組成物について、有孔膜の下面に存在する遊走した毛球部毛根鞘細胞の数に基づいて、毛球部毛根鞘細胞を含む組成物の品質を決定することができる。品質決定方法は、移植前の毛球部毛根鞘細胞を含む組成物、例えば凍結融解後の毛球部毛根鞘細胞を含む組成物について行われうる。毛球部毛根鞘細胞を含む組成物について、その一部を品質決定方法に供し、決定された品質に応じて組成物の使用を検討することができる。
毛乳頭細胞培養上清及び毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む溶液は、毛球部毛根鞘細胞の遊走能を亢進させることができる。細胞の遊走能は、細胞活性と強く関連しており、遊走能の高い細胞は、通常増殖性などの細胞活性が高いことが知られている。したがって、毛乳頭細胞培養上清及び毛球部毛根鞘細胞の遊走因子、例えばSLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1の因子は毛球部毛根鞘細胞賦活剤ということができる。毛球部毛根鞘細胞賦活剤は、培養された毛球部毛根小細胞の培養の前、中、又は後の任意のタイミングで添加することができる。また、毛球部毛根鞘細胞賦活剤は、直接頭皮に投与されてもよい。さらに本発明の別の態様では、毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む溶液中で毛球部毛根鞘細胞を培養することを含む、毛球部毛根鞘細胞の活性化方法に関する。この方法により、インビトロで毛球部毛根鞘細胞を活性化することができ、活性化された毛球部毛根鞘細胞は遊走能が亢進される。毛球部毛根鞘細胞を培養して増殖させる際に毛球部毛根鞘細胞を活性化してもよいし、増殖された毛球部毛根鞘細胞を移植する前に活性化させてもよい。毛球部毛根鞘細胞を含む細胞組成物は増殖後に凍結保存されることがあるが、凍結融解後は、通常一時的に細胞活性が低下する。その場合、凍結融解後に、毛乳頭細胞培養上清及び毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む溶液中で凍結融解された毛球部毛根鞘細胞を培養することで、毛球部毛根鞘細胞を活性化することができる。
SLP1とは、ストマチン様タンパク質1を指し、ストマチンドメインとステロールキャリアタンパク質-2ドメインを含む二分構造を有する膜タンパク質を指す(J Biol Chem. 2009 Oct 16;284(42):29218-29)。EDAA2とは、エクトジスプラシン-A2を指し、外胚葉発達に関わる腫瘍壊死因子ファミリーメンバーの一つである(Structure. 2003 Dec;11(12):1513-20.)。NID1とは、ニドジェン-1を指し、細胞接着因子の一つである(Genomics 1995 May;27(2)245-250)。IGFBP2は、インスリン様増殖因子結合タンパク質2を指し、インスリン様増殖因子(IGF)に結合し、IGFのレセプターへの親和性、分布(局所的な放出)、代謝(安定化・分解)の調節に関与する(Cancer Prev Res (Phila). 2010 Oct;3(10):1222-34)。
本発明のさらに別の態様では、毛球部毛根鞘細胞の遊走因子をスクリーニングする方法に関する。このスクリーニング方法は、被験物質をマイグレーションアッセイに供し、毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価することで、毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を決定することができる。マイグレーションアッセイは、ボイデンチャンバー1を用いることが好ましい。ボイデンチャンバー1を用いたマイグレーションアッセイを利用するスクリーニング方法は、具体的に下記の工程:
膜チャンバー3に毛球部毛根鞘細胞を播種する工程;
被験物質を含む溶液を導入されたボトムチャンバー2内に膜チャンバー3を配置した状態でインキュベートする工程;
孔を介して膜の反対側に移動した毛球部毛根鞘細胞を計測する工程
を含む。被験物質を含む溶液は、被験物質を含む培地が好ましく、無血清培地がより好ましい。陰性対照として被験物質を含まない溶液、陽性対照として毛乳頭細胞培養上清を用いることができ、孔を介して膜の反対側に移動した毛球部毛根鞘細胞の数に応じて、被験物質の毛球部毛根鞘細胞の遊走能に対する活性化効果を決定することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、種々の態様をとることができる。本明細書において言及される全ての文献はその全体が引用により本明細書に取り込まれる。
実施例1:DP馴化培地に基づく毛球部毛根鞘細胞の遊走活性の検出
毛球部毛根鞘細胞の取得
頭皮試料の毛包部を切開し、毛球部毛根鞘を反転させて毛乳頭を切除した。毛乳頭が切除された毛球部毛根鞘をAmnioMAX培地中で培養することで、毛球部毛根鞘細胞を取得した。
馴化培地の取得
ヒト頭皮から取得された毛包から得られた1×106~5×106個の毛乳頭細胞を、10mlのAmnioMAX培地を入れたフラスコ(Corning社製)に播種し、37℃、5%CO2雰囲気下で2日間培養し、培養上清を取得して、DP馴化培地とした。同様にケラチノサイトを培養し、培養上清を取得して、ケラチノサイト馴化培地を得た。同様に線維芽細胞を培養し、培養上清を取得して、線維芽細胞馴化培地を得た。
毛球部毛根鞘細胞の遊走活性の測定
取得された2×105~1×106個の毛球部毛根鞘細胞を、10mlのAmnioMAX培地中を入れたフラスコ(Corning社製)に播種し、サブコンフルエントになるまで2~5日間培養した。培地を無血清培地に置換し、一晩培養を行った。その後、マイグレーションプレート(Corning社製)の膜チャンバーに、4万個の毛球部毛根鞘細胞を播種した。ボトムチャンバーには被験溶液を入れ、37℃、5%CO2雰囲気下で5時間培養した。対照として、無血清AmnioMax(-)(Thermo Fisher Scientific社製)を用い、被験溶液としてDP馴化培地、ケラチノサイト馴化培地を用いた。5時間の培養後、膜チャンバーを取り出し、4%パラホルムアルデヒドで固定した。固定後、ヘキスト(Thermo Fisher Scientific社)で染色し、蛍光顕微鏡(Olympus社)で膜チャンバーの下面を撮影した(図2A)。ヘキスト陽性細胞を計数した(図2B)。また、固定後、蛍光標識ファロイジン(Abcam社)溶液で、1時間インキュベートした。無血清AmnioMax(-)培地を用いた膜チャンバーの上面(図3A)と、DP馴化培地を用いた膜チャンバーの下面(図3B)をそれぞれ、蛍光顕微鏡(Olympus社)で撮影した。毛球部毛根鞘細胞が遊走していない上面に存在する細胞では細胞内の重合アクチンの染色が弱かった。一方で、毛球部毛根鞘細胞が遊走した下面に存在する細胞については重合アクチンの染色が強く、またストレスファイバ、葉状仮足(Lamellipodia)、糸状仮足(Filopodia)が観察された。
毛球部毛根鞘細胞の遊走活性の測定において、被験溶液として70%コンフルエントDP馴化培地、90%コンフルエントDP馴化培地、アクチン重合阻害剤含有AmnioMax(-)(Inhibitor:Rho GTPase Inhibitor、R&D Systems社製)、アクチン重合活性化剤含有AmnioMax(-)(Activator: Rho GTPase Actibator、R&D Systems社製)を用いた。DP馴化培地は、70%コンフルエントDP細胞及び90%コンフルエントのDP細胞を培養して得た馴化培地を用いた(図4)。
実施例2:遊走因子の特定
ケモカイン及びサイトカインアッセイキット(Ray-Bio社製)に、DP馴化培地及び線維芽細胞馴化培地を適用し、製品説明書に従って、各馴化培地に含まれるサイトカイン及びケモカインの特定を行った(図5)。線維芽細胞馴化培地と比較して、DP馴化培地において、量が増大したケモカイン及びサイトカインについて、文献に基づき遊走因子としての作用を推定した。その結果、EDA-A2、IGFBP-2、IGFBP-rp1、Latent TGF-βbp1、MMP1、Nidgen-1、MMP-20、SLP1、Thrombospondin-1を毛球部毛根鞘細胞遊走因子の候補として選択した。
遊走因子の決定
取得された2×105~1×106個の毛球部毛根鞘細胞を、10mlのAmnioMAX培地中を入れたフラスコ(Corning社製)に播種し、サブコンフルエントになるまで2日間培養した。培地を無血清培地に置換し、マイグレーションプレート(Corning社製)の膜チャンバーに、4万個の毛球部毛根鞘細胞を播種した。ボトムチャンバーには被験溶液を入れ、37℃、5%CO2雰囲気下で5時間培養した。対照として、無血清AmnioMax(-)(Thermo Fisher Scientific社製)、PBS、及びDP馴化培地を用いた。被験溶液として、SLP1、EDAA2、Nid1、IGFBP2をそれぞれ1nM、10nM、100nM、1μMに段階希釈して添加したAmnioMAX培地を用いた。5時間の培養後、膜チャンバーを取り出し、4%パラホルムアルデヒドで固定した。固定後、ヘキスト(Thermo Fisher Scientific社)で染色し、蛍光顕微鏡(Thermo Fisher Scientific社)で膜チャンバーの下面を撮影し、ヘキスト陽性細胞を計数した(図6)。
1 ボイデンチャンバー
2 ボトムチャンバー
3 膜チャンバー
4 蓋部
5 ボトムチャンバー底部
6 ボトムチャンバー壁部
7 膜チャンバー底部
8 膜チャンバー壁部
9 肩部
10 溶液
11 細胞培地
12 細胞

Claims (10)

  1. 毛乳頭細胞培養上清又はSLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1つの毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地を用いたマイグレーションアッセイにより、インビトロにおいて毛球部毛根鞘細胞の遊走能を評価する方法。
  2. マイグレーションアッセイが、ボトムチャンバーと、当該ボトムチャンバー内に配置される、有孔膜を備えた膜チャンバーとを含むボイデンチャンバーを使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 以下の:
    前記膜チャンバーに毛球部毛根鞘細胞を播種する工程;
    毛乳頭細胞培養上清又は毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地を導入されたボトムチャンバー内に膜チャンバーを配置した状態でインキュベートする工程;
    孔を介して膜の反対側に移動した毛球部毛根鞘細胞を計測する工程;
    を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 有孔膜の孔サイズが、5μm~10μmである、請求項2に記載の方法。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載の方法により評価された遊走能に基づき、毛球部毛根鞘細胞を含む組成物の品質を決定する方法。
  6. 毛乳頭細胞培養上清又はSLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1つの毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む培地における毛球部毛根鞘細胞の遊走能に基づき、毛球部毛根鞘細胞を含む組成物の品質を決定する方法。
  7. 毛乳頭細胞培養上清又はSLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1つの毛球部毛根鞘細胞の遊走因子を含む溶液中で毛球部毛根鞘細胞を培養することを含む、毛球部毛根鞘細胞の活性化方法。
  8. 毛球部毛根鞘細胞の遊走能を亢進する、請求項又はに記載の方法。
  9. SLP1、EDAA2、NID1、及びIGFBP2からなる群から選ばれる少なくとも1を含む、毛球部毛根鞘細胞の賦活剤。
  10. 毛球部毛根鞘細胞の遊走能を亢進する、請求項に記載の賦活剤。
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