JP7471557B2 - 手すり用カバー - Google Patents

手すり用カバー Download PDF

Info

Publication number
JP7471557B2
JP7471557B2 JP2020134237A JP2020134237A JP7471557B2 JP 7471557 B2 JP7471557 B2 JP 7471557B2 JP 2020134237 A JP2020134237 A JP 2020134237A JP 2020134237 A JP2020134237 A JP 2020134237A JP 7471557 B2 JP7471557 B2 JP 7471557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover
handrail
opening
attached
sides
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020134237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022030319A (ja
Inventor
鉄太郎 安田
Original Assignee
クレスト株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クレスト株式会社 filed Critical クレスト株式会社
Priority to JP2020134237A priority Critical patent/JP7471557B2/ja
Publication of JP2022030319A publication Critical patent/JP2022030319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7471557B2 publication Critical patent/JP7471557B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Steps, Ramps, And Handrails (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

本発明は、建築物の壁面などに設置される手すりの周面を覆うように装着して用いる手すり用カバーに関する。
病院や学校など多くの人が集う施設において、歩行の安全性を高めるために階段や廊下などに手すりを設置する事が一般的に広く行われているが、近年、細菌やウィルスなどの人に悪影響を及ぼす病原体が手すりに付着し、手すりを経由して人の体内に侵入して感染症に罹患してしまうリスクが強く懸念されるようになった。
これに対し、一般的には消毒液や除菌剤などを用いた定期的な清掃を行い、手すりを清潔に保つことで対策されているが、大きな施設であったり、清掃するスタッフの少ない施設であったりする場合は、人員または費用の負担が大きくなり、清掃頻度や清掃範囲が確保できずに清潔な状態を維持できないおそれがあった。
そこで、例えば特開2018-89583号公報(特許文献1)および特開平10-311127号公報(特許文献2)に示すような、抗ウィルス性や抗菌性を有する素材を用いた手すりが知られている。これら従来発明の手すりによれば、抗ウィルス性や抗菌性を発揮することにより、衛生度合いの向上を図ることが期待できる。
しかしながら、施設を新設する場合に上記従来発明のような手すりを採用することは比較的容易であったとしても、施設が既に建築済みである場合、既存の手すりを上記従来発明のような手すりに置き換えることは費用面などの負担が大きく、容易であるとは言い難い。
これに対し、例えば特開2000-63541号公報(特許文献3)に示すような、抗菌性を付与させるための手すり被覆用熱収縮性チューブに関する発明が知られており、この手すり被覆用熱収縮性チューブは既存の手すりにも装着可能とされており、メンテナンス性やリサイクル性に優れたものとされている。
しかしながら、上記従来発明のような手すり被覆用熱収縮性チューブは、既存の手すりにそのまま取り付けることは不可能であり、一旦設置状態を解除して、手すりの一方の端部から手すり被覆用熱収縮性チューブを被せ、その後に熱を加えて熱収縮させることによって初めて取り付けることが可能である上、ブラケットを用いて手すりの中間位置を支持している場合、ブラケットと干渉を生じてしまうため取り付けが困難であった。
特開2018-89583号公報 特開平10-311127号公報 特開2000-63541号公報
そこで、新設・既設のどちらの手すりでも使用可能であって、衛生度合いを向上させつつ、省コストであり、且つ設置・取り外しが容易である手すり用カバーが求められていた。
上記課題を解決するためになされた本願の第1の発明である手すり用カバーは、弾性素材で形成され、棒状の手すりの周面を覆う手すり用カバーであって、前記手すりに装着した状態において、前記手すりの軸方向に延伸する第1カバーと第2カバーとからなり、
前記第1カバーに前記軸方向に延伸し幅が前記手すりの直径よりも狭い開口部が形成されており、前記手すりの周面に前記第1カバーと第2カバーとを対向する方向から装着し、前記第1カバーの開口部を前記第2カバーが閉塞することを特徴とする。
本発明の手すり用カバーによれば、手すりの周面全面を覆って手すりに直接人の手指が触れることがなく、且つ設置・取り外しも非常に容易な構成としたものである。
また、前記手すり用カバーが前記手すりの周面を覆う円筒状であって、
前記第2カバーに前記軸方向に延伸し幅が前記手すりの直径よりも狭い開口部が形成されており、
前記手すりの周面に前記第2カバーが装着された後に前記第1カバーが前記第2カバーと対向する方向から前記第2カバーの前記開口部両側を覆って装着されることを特徴とする場合、前記第1カバーと前記手すりは弾性力によって係止しているとともに、前記第1カバーと前記第2カバーは弾性力によって係止しているため、接着剤やテープなどの別途の固定手段を用いることなく手すり用カバーを前記手すりに装着することができ、且つ強力な固定力を発揮するため、利用者が手すり用カバーをひねる方向に力を加えたとしても容易に位置ズレを生じることがない。
また、前記手すり用カバーが前記手すりの周面を覆う円筒状であって、
前記第1カバーが、前記開口部両側に前記軸方向に延伸する被係止部を有し、
前記第2カバーは前記幅方向の長さが前記第1カバーの開口部の幅よりも長い形状の帯状体であり、幅方向の両側に前記第1カバーの被係止部にそれぞれ係合する係止部が形成されており、
前記手すりの周面に前記第1カバーが装着された後に前記第2カバーが前記第1カバーと対向する方向から装着されることを特徴とする場合、前記第1カバーおよび前記第2カバーと前記手すりは弾性力によって係止しているため、接着剤やテープなどの別途の固定手段を用いることなく手すり用カバーを手すりに取り付けることができ、且つ強力な固定力を発揮するため、利用者が手すり用カバーをひねる方向に力を加えたとしても容易に位置ズレを生じることがない。
加えて、前記被係止部が、前記第1カバーにおける開口部両側の内側に前記軸方向に延伸して形成されるとともに、前記係止部が前記第2カバーの両側の外側に形成されており、
前記手すりの周面に前記第1カバーが装着された後に前記第1カバーの開口部から前記第2カバーを挿入することで、前記第2カバーの前記両係止部が前記第1カバーの前記両被係止部に装着されることを特徴とする場合、前記第2カバーを前記第1カバーの開口部から挿し込むという簡単な手順で装着が可能である。
更に加えて、前記第2カバーは前記手すりに装着する前の状態において屈曲した形状であって、前記第2カバーの前記両側間の距離が前記第1カバーの開口部の幅よりも短く形成されており、
前記手すりの周面に前記第1カバーが装着された後に前記第1カバーの開口部から前記第2カバーを挿入することで、前記第2カバーの幅が拡開し、前記第2カバーの前記両係止部が前記第1カバーの前記両被係止部に装着されることを特徴とする場合、前記第2カバーを前記第1カバーの開口部から押し込むだけで、前記第2カバーは押圧力によって前記手すりの周面の丸みに沿って拡開し、前記第2カバーの両側に形成された係止部を第1カバーの被係止部に係止することができる。
また、前記第2カバーは、外側に向けて突出する凸部が形成されており、
前記手すりに装着した状態において、前記凸部は前記第1カバーの前記開口部両側の間に位置することを特徴とする場合、屈曲時の柔軟性の向上および装着後に元の形状に戻ろうとする反発力の低下が図れるため施工性が高く、また前記第1カバーの開口部両端の間に前記凸部が位置することによって、回り止め効果を発揮することができるとともに、手すり用カバーの断面形状はほぼ真円に近い形状となり、利用者が前記手すりを使用する際に手すり用カバー非装着時と変わらず違和感なく使用することができる。
更に、前記第1カバーまたは前記第2カバーのうち少なくとも一方は、前記軸方向に延伸する薄肉部が形成されていることを特徴とする場合、前記第1カバーまたは前記第2カバーの係止が解除されやすくなる要因となる不要な反発力の低下が図れる。
また、前記手すりが、前記手すりを支持するための支持部と、建築物に固定するための固定部とを有するブラケットで支持されており、
前記手すり用カバーを前記手すりに装着した状態において、前記第1カバーおよび前記第2カバーは前記支持部により支持された部分を除く前記手すりの周面を覆うことを特徴とする場合、継ぎ目が無い美麗な外観で手すり用カバーを装着することができるとともに、手すり用カバーが手すりの周面を全て覆うため、手すりに直接利用者の手指が触れることがなく、非常に衛生的である。
更に、前記手すりに装着された前記第1カバーおよび前記第2カバーの軸方向の端部を囲む環状の端部カバーを有しており、
前記端部カバーは、薄肉環部と、前記薄肉環部に連設されて内径が前記薄肉環部よりも小さい厚肉環部と、スリット状の開口部とからなることを特徴とする場合、美麗な外観であることに加え、手すり用カバーを切断した際の切断面が露出するような心配もないため、利用者は手すりを安心して利用することができる。
また、前記手すりに装着された前記第1カバーおよび前記第2カバー同士の隣接する軸方向の端部を囲む環状の端部ジョイントを有しており、
前記端部ジョイントは、外筒部と、スリット状の開口部とからなることを特徴とする場合、美麗な外観であることに加え、手すり用カバーを切断した際の切断面が露出するような心配もないため、利用者は手すりを安心して利用することができる。
加えて、前記端部カバーまたは前記端部ジョイントは、開口部の開口縁両側の内側に回り止め部が形成されており、前記回り止め部が前記第1カバーの開口部に係止することを特徴とする場合、前記端部カバーまたは前記端部ジョイントによる回り止め効果を発揮することができる。
また、前記弾性素材が、抗ウィルス性または抗菌性を有する合成樹脂からなることを特徴とする場合、消毒液や除菌剤を使用することなく、水拭きや一般的な洗剤による洗浄だけで手すり表面を清浄に保つことができるのみならず、汚れがひどい場合は容易に取り外して交換することができるため非常に衛生的である。
本発明の手すり用カバーは、弾性素材によって形成された第1カバーおよび第2カバーによって棒状の手すりの周面を覆い、第1カバーの開口部を第2カバーで閉塞するものとしたことで、手すりの周面全面を覆って手すりに直接人の手指が触れることがなく、且つ設置・取り外しも非常に容易な構成としたものである。
さらに、前記弾性素材が抗ウィルス性または抗菌性を有する場合は消毒液や除菌剤を使用することなく、水拭きや一般的な洗剤による洗浄だけで手すり表面を清浄に保つことができるのみならず、汚れがひどい場合は容易に取り外して交換することができるため非常に衛生的である。
本発明である手すり用カバーの第1の実施の形態を示す斜視図。 図1に示した手すり用カバーの手すりへの装着手順を示す説明図。 図1に示した手すり用カバーを手すりに装着した状態の横断面図。 図1に示した手すり用カバーに面ファスナーである固定手段を取り付けた状態を示す横断面図。 手すり用カバー100において第1カバーの開口部の幅が異なる場合を示す横断面図。 図1に示した手すり用カバーのブラケットで支持された手すりへの装着手順を示す説明図。 図6の異なる角度から見た説明図。 図1に示した手すり用カバーに用いる端部カバーを示す、(a)斜視図および(b)縦断面図。 図1に示した手すり用カバーに用いる端部ジョイントを示す、(a)斜視図および(b)縦断面図。 図1に示した手すり用カバー、図8に示した端部カバー、および図9に示した端部ジョイントの手すりへの装着手順を示す説明図。 図10(b)の縦断面図。 図11のA-A線断面図。 図11のB-B線断面図。 図11のC-C線断面図。 図1に示した手すり用カバーおよび図8に示した端部カバーの補助手すりへの装着手順を示す説明図。 本発明である手すり用カバーの第2の実施の形態を示す斜視図。 図16に示した手すり用カバーの手すりへの装着手順を示す説明図。 図16に示した手すり用カバーを手すりに装着した状態の横断面図。 図16に示した手すり用カバーに接着剤または両面テープである固定手段を取り付けた状態を示す横断面図。 手すり用カバー200において第2カバーの幅が異なる場合を示す、(a)手すりへの装着途中の横断面図および(b)手すりへ装着した状態の横断面図。 図16に示した手すり用カバーのブラケットで支持された手すりへの装着手順を示す説明図。 図21の異なる角度から見た説明図。 本発明である手すり用カバーの第3の実施の形態を手すりに装着した状態の横断面図。 本発明である手すり用カバーの第4の実施の形態を手すりに装着した状態の横断面図。 本発明である手すり用カバーの第5の実施の形態を手すりに装着した状態の横断面図。 本発明である手すり用カバーの第6の実施の形態を示す、(a)手すりへの装着途中の横断面図および(b)手すりへ装着した状態の横断面図。 手すり用カバー600において第2カバーの内周面に薄肉部を形成した場合を示す拡大横断面図。 (a)は異なる端部カバーを示す斜視図、(b)は異なる端部ジョイントを示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は本発明である手すり用カバーの第1の実施の形態を示す斜視図であり、この図に示すように、手すり用カバー100は組み合わせた際に円筒状となる、長尺で断面C字型の第1カバー110および第2カバー120からなる。
前記第1カバー110は、軸方向に延伸する開口部111を有し、前記第2カバー120と組み合わせた際に外側に位置する。
前記第2カバー120は、軸方向に延伸する開口部121を有し、前記第1カバー110と組み合わせた際に内側に位置する。
前記第1カバー110および前記第2カバー120は弾性素材によって形成されており、特に抗ウィルス性または抗菌性を有することが望ましく、例えば抗ウィルス性合成樹脂材が使用可能である。本実施の形態ではウィルス不活性化機能を持つ無機物質である銅や銀等の物質又は銅イオンや銀イオンが付与されている合成樹脂材を使用している。
前記第1カバー110および前記第2カバー120の軸方向の長さについては何ら限定されるものではなく、例えば数メートル程度の長さに形成され、使用する手すりの長さに応じて適宜切断して使用するものとしてもよく、あるいは小売店での販売および購入がしやすいように数十センチメートル程度の長さに形成するものとしてもよい。
図2は前記図1に示した手すり用カバー100の手すりへの装着手順を示す説明図であり、この図に示すように、本実施の形態の手すり用カバー100は、円柱状の手すりH1に装着して用いるものである。
尚、手すりH1については木製、金属製、樹脂製その他の素材を含めてどのような材質の手すりに対しても使用可能である。
まず、施工者は、開口部121を前記手すりH1に向けた第2カバー120を前記手すりHの下方から押し込み、第2カバー120を前記手すりH1に装着する(図2(a)参照)。
このとき、第2カバー120の開口部121の幅は前記手すりH1の直径よりも狭く形成されているが、第2カバー120は弾性素材によって形成されていることにより、押圧力によって前記開口部121が拡開し、前記手すりH1を通過させることができる。
そして、前記手すりH1が前記開口部121を通過すると、弾性力が働いて前記開口部121が元の形状に戻ることで、前記手すりH1に第2カバー120が装着される。尚、前記手すりH1に装着する前の状態における第2カバー120の内径を前記手すりH1よりも小径に形成することによって、装着時に元の形状に戻る弾性力がより強く働き、ズレ防止効果を発揮するため特に望ましい。
次に、施工者は、開口部111を第2カバー120に向けた第1カバー110を前記第2カバー120の上方から押し込み、第1カバー110を前記第2カバー120に装着する(図2(b)参照)。
このとき、第1カバー110の開口部111の幅は前記手すりH1の直径よりも狭く形成されているが、第1カバー110は弾性素材によって形成されていることにより、押圧力によって前記開口部111が拡開し、前記手すりH1を通過させることができる。
そして、前記手すりH1が前記開口部111を通過すると、弾性力が働いて前記開口部111が元の形状に戻ることで、前記手すりH1に第1カバー110が装着される(図2(c)参照)。尚、前記手すりH1に装着する前の状態における第1カバー110の内径を第2カバー120の直径よりも小径に形成することによって、装着時に元の形状に戻る弾性力がより強く働き、ズレ防止効果を発揮するため特に望ましい。
図3は手すり用カバー100を手すりH1に装着した状態の断面図であり、この図に示すように、第1カバー110の開口部111をその内方に位置する第2カバー120で閉塞することによって、手すり用カバー100が前記手すりH1の周面を全て覆うため、前記手すりH1に直接利用者の手指が触れることがなく、非常に衛生的である。
このとき、第1カバー110と前記手すりH1は弾性力によって係止しているとともに、第1カバー110と第2カバー120は弾性力によって係止しているため、接着剤やテープなどの別途の固定手段を用いることなく手すり用カバー100を前記手すりH1に装着することができ、且つ強力な固定力を発揮するため、利用者が手すり用カバー100をひねる方向に力を加えたとしても容易に位置ズレを生じることがない。
もし、より強力に手すり用カバー100と前記手すりH1を固定したい場合、別途の固定手段を第1カバー110と前記手すりH1の間に設けることとしてもよい。例えば、第1カバー110と前記手すりH1にそれぞれ取り付けた一対の面ファスナーを固定手段F1として用いることによって、ある程度の厚みと固定力、および着脱可能性を全て満たすことが出来るため望ましい(図4参照)。
なお、図3に示すように、本実施の形態において、前記手すりH1に前記第2カバー120を取り付けた状態の開口部121の幅よりも第1カバー110の開口部111の幅が大きく形成されていることから、施工者は前記第1カバーの開口部111を前記第2カバー120に向けて上方から押し込むだけで、前記第1カバー110は自然にその押圧力によって前記開口部111が拡開し、前記手すりH1を通過させることができるようになっているが、仮に図5に示すように、前記手すりH1に前記第2カバー120を取り付けた状態の開口部121の幅と、第1カバー110の開口部111の幅とが略同一であっても、施工者は自らの手などで前記第1カバー110の開口部111を少し広げてやりつつ前記第1カバーの開口部111を前記第2カバー120に向けて上方から押し込むことで問題なく手すり用カバー100を装着することができる。
図6および図7は前記図1に示した手すり用カバー100のブラケット30で支持された手すりH2への装着手順を示す説明図であり、これらの図に示すように、本実施の形態の手すり用カバー100は、建築物Bに固定部31によって固定されたブラケット30の支持部32により支持された円柱状の手すりH2に装着して用いることも可能である。
まず、施工者は、開口部121を手すりH2に向けた2つの第2カバー120,120をブラケット30の支持部32を回避するように前記手すりH2の下方から押し込み、第2カバー120,120を前記手すりH2に装着する(図6(a),図7(a)参照)。
次に、施工者は、開口部111を第2カバー120に向けた第1カバー110を前記第2カバー120の上方から押し込み、第1カバー110を前記第2カバー120に装着する(図6(b),図7(b)参照)。
そして、前記手すりH2が前記開口部111を通過すると、弾性力が働いて前記開口部111が元の形状に戻ることで、前記手すりH2に第1カバー110が装着される(図6(c),図7(c)参照)。
このように、前記手すりH2の下方からブラケット30の支持部31を回避するように2つの第2カバー120,120を取り付け、その上方から第2カバー120,120を覆う長さの第1カバー110を取り付けることで、ブラケット30により支持された手すりH2に対しても、継ぎ目が無い美麗な外観で手すり用カバー100を装着することができるとともに、前記第1カバー110の開口部111をその内方に位置する前記第2カバー120で閉塞することによって、手すり用カバー100が前記手すりH2の周面を全て覆うため、前記手すりH2に直接利用者の手指が触れることがなく、非常に衛生的である。
図8は前記図1に示した手すり用カバー100に用いる端部カバーを示す図であり、この端部カバー40は、前記手すりH1に装着した手すり用カバー100の軸方向の端部101を覆うように装着して用いるものである。
前記端部カバー40は、弾性素材により環状に形成されており、薄肉環部41と、前記薄肉環部41に連設されて内径が前記薄肉環部41よりも小さい厚肉環部42と、スリット状の開口部43と、前記開口部43の開口縁44,44両側の内側に形成された段状の回り止め部45,45とからなる。
前記端部カバー40を装着する際、まず施工者は前記開口部43を拡げる方向に力を加えつつ、前記開口部43を前記手すりH1に向けた端部カバー40を前記手すりH1の上方から押し込み、端部カバー40を前記手すりH1に装着する。
このとき、端部カバー40の開口部43の幅は前記手すりH1の直径よりも狭く形成されているが、端部カバー40は弾性素材によって形成されていることにより、押圧力によって前記開口部43が拡開し、前記手すりH1を通過させることができる。
前記手すりH1に端部カバー40を装着できたら、前記回り止め部45,45の位置が前記第1カバー110の開口部111と一致する正しい向きとなるように調整しつつ、前記手すりカバー100方向へスライドさせ、前記回り止め部45,45を前記第1カバー110の開口部111に係止させて、前記手すりカバー100の端部101を端部カバー40によって覆うことができる。
尚、装着時にあらかじめ端部カバー40を上記正しい向きにしたうえで、直接前記手すりカバー100の上方から端部カバー40を押し当てて装着し、前記手すりカバー100の端部101を端部カバー40によって覆うものとしてよいことは勿論である。
図7は前記図1に示した手すり用カバー100に用いる端部ジョイントを示す図であり、この端部ジョイント50は、隣接する1対の手すり用カバー100,100の軸方向の端部101,101同士を覆うように装着して用いるものである。
前記端部ジョイント50は、弾性素材により環状に形成されており、外筒部51と、スリット状の開口部52と、前記開口部52の開口縁53,53両側の内側に形成された段状の回り止め部54,54とからなる。
前記端部ジョイント50を装着する際は、あらかじめ端部ジョイント50を上記正しい向きにしたうえで、隣接する1対の前記手すりカバー100,100の上方から前記端部ジョイント50を押し当てて装着し、隣接する1対の前記手すりカバー100,100の端部101,101同士を端部ジョイント50によって覆うことができる。
尚、端部カバー40の装着方法と同様の装着手順としてもよい。すなわち、施工者は前記開口部52を拡げる方向に力を加えつつ、前記開口部52を前記手すりH1に向けた端部ジョイント50を前記手すりH1の上方から押し込み、端部ジョイント50を前記手すりH1に装着し、その後に前記回り止め部54,54の位置が前記第1カバー110の開口部111と一致する正しい向きとなるように調整しつつ、前記手すりカバー100方向へスライドさせ、前記回り止め部54,54を前記第1カバー110の開口部111に係止させて、前記手すりカバー100の端部101を端部ジョイント50によって覆うこともできる。
図10は前記図1に示した手すり用カバー100、前記図8に示した端部カバー40、および前記図9に示した端部ジョイント50の前記手すりH1への装着手順を示す説明図であり、図11はその縦断面図である。また、図12乃至図14はそれぞれ前記図11の図中に示したA-A線,B-B線,C-C線断面図である。
これらの図に示すように、前記手すりH1に装着した2つの手すり用カバー100,100の隣接する端部101,101間に端部ジョイント50を、解放側の端部101に端部カバー40を装着して用いることができる。
このように端部カバー40および端部ジョイント50を用いることによって、美麗な外観であることに加え、手すり用カバー100を切断した際の切断面が露出するような心配もないため、利用者は手すりを安心して利用することができる利点を有する。
もし、端部カバー40および端部ジョイント50を固定したい場合、別途の固定手段を端部カバー40および端部ジョイント50と手すり用カバー100、あるいは端部カバー40および端部ジョイント50と前記手すりH1の間に設けることとしてもよい。例えば、固定手段として両面テープを用いることによって適度の固定力を付与することができる。
尚、端部カバー40および端部ジョイント50の外形は、例えばたる型のように中央が膨らんだ丸みを有するものとしてもよい(図示せず)。
端部カバー40および端部ジョイント50は、第1カバー110および第2カバー120を形成する素材と同様に、抗ウィルス性または抗菌性を有する弾性素材によって形成されることが望ましい。本実施の形態ではウィルス不活性化機能を持つ無機物質である銅や銀等の物質又は銅イオンや銀イオンが付与されている合成樹脂材を使用している。
図15は前記図1に示した手すり用カバー100および前記図8に示した端部カバー40の補助手すりH3への装着手順を示す説明図であり、この図に示すように、例えば建築物Bにおける玄関やトイレなどで屈伸時の補助に用いられる補助手すりH3に対しても本発明の手すり用カバー100を装着することができる。
補助手すりH3は縦向きに設置されることが多いため、手すり用カバー100は利用者によって主に下方向(軸方向)の力を加えられるが、本発明の手すり用カバー100はその弾性力による補助手すりH3との掛止によって十分な取り付け強度を発揮し、軸方向および周方向ともに容易に位置ズレを生じることがない。
図16は本発明である手すり用カバーの第2の実施の形態を示す斜視図であり、この図に示すように、手すり用カバー200は組み合わせた際に円筒状となる、長尺で断面C字型の第1カバー210と、長尺で帯状体の第2カバー220とからなる。
第1カバー210は、軸方向に延伸する開口部211と、前記開口部211両側の内側に前記軸方向に延伸するフック状の被係止部212,212とを有する。
第2カバー220は、幅方向の長さが前記第1カバー210の開口部211の幅よりも長く形成されており、幅方向の両側における外側に、前記軸方向に延伸して前記第1カバー210の被係止部212,212にそれぞれ係合するためのフック状の係止部222,222が形成されている。
前記第1カバー210および前記第2カバー220は弾性素材によって形成されており、抗ウィルス性または抗菌性を有する合成樹脂材が特に望ましい。本実施の形態ではウィルス不活性化機能を持つ無機物質である銅や銀等の物質又は銅イオンや銀イオンが付与されている合成樹脂材を使用している。
尚、本実施の形態における第2カバー220はややカーブした断面円弧状の形状としているが、弾性素材によって形成されており、前記手すりH1の外周に沿って変形可能であるため、例えば平板状であってもよい。
前記第1カバー210および前記第2カバー220の軸方向の長さについては何ら限定されるものではなく、例えば数メートル程度の長さに形成され、使用する手すりの長さに応じて適宜切断して使用するものとしてもよく、あるいは小売店での販売および購入がしやすいように数十センチメートル程度の長さに形成するものとしてもよい。
図17は前記図16に示した手すり用カバー200の手すりへの装着手順を示す説明図であり、この図に示すように、本実施の形態の手すり用カバー200は、円柱状の手すりH1に装着して用いるものである。
まず、施工者は、開口部211を手すりH1に向けた第1カバー210を前記手すりH1の上方から押し込み、第1カバー210を前記手すりH1に装着する(図17(a)参照)。
このとき、第1カバー210の開口部211は前記手すりH1の直径よりも狭く形成されているが、第1カバー210は弾性素材によって形成されていることにより、押圧力によって前記開口部211が拡開し、前記手すりH1を通過させることができる。
そして、前記手すりH1が前記開口部211を通過すると、弾性力が働いて前記開口部211が元の形状に戻ることで、前記手すりH1に第1カバー210が装着される。尚、前記手すりH1に装着する前の状態における第1カバー210の内径を前記手すりH1よりも小径に形成することによって、装着時に元の形状に戻る弾性力がより強く働き、ズレ防止効果を発揮するため特に望ましい。
次に、施工者は、被係止部212,212に係止部222,222が係合する正しい向きにした第2カバー220を前記第1カバー210の開口部211の下方から押し込み、前記第2カバー220を前記第1カバー210の開口部211を通過させて装着する(図17(b)参照)。
このとき、第1カバー210の開口部211の幅は前記第2カバー220の幅よりも狭く形成されているが、第1カバー210(および第2カバー220)は弾性素材によって形成されていることにより、押圧力によって前記開口部211が拡開(および前記第2カバー220が縮幅)し、前記第2カバー220を前記第1カバー210の開口部211に通過させることができる。
そして、前記第2カバー220が前記開口部211を通過すると、弾性力が働いて前記開口部211が元の形状に戻ることで、前記第1カバー210の被係止部212,212と、前記第2カバーの係止部222,222が係合して一体となり、前記手すりH1に第1カバー210および第2カバー220が装着される(図17(c)参照)。
図18は手すり用カバー200を前記手すりH1に装着した状態の横断面図であり、この図に示すように、第1カバー210の開口部211をその内方に位置する第2カバー220で閉塞することによって、手すり用カバー200が前記手すりH1の周面を全て覆うため、前記手すりH1に直接利用者の手指が触れることがなく、非常に衛生的である。
このとき、第1カバー210および第2カバー220と前記手すりH1は弾性力によって係止しているため、接着剤やテープなどの別途の固定手段を用いることなく手すり用カバー200を前記手すりH1に取り付けることができ、且つ強力な固定力を発揮するため、利用者が手すり用カバー200をひねる方向に力を加えたとしても容易に位置ズレを生じることがない。
もし、より強力に手すり用カバー200と前記手すりH1を固定したい場合、別途の固定手段を第1カバー210と前記手すりH1の間に設けることとしてもよい。例えば、第1カバー210と前記手すりH1の間に付した接着剤または両面テープを固定手段F2として用いることができる(図19参照)。
図20は前記手すり用カバー200において、第2カバー230がU字状に屈曲した形状であって、両側間の距離が前記第1カバー210の開口部211の幅よりも短い場合の実施の形態を示す図である。
図20(a)に示すように、前記手すりH1に取り付ける前の状態において第2カバー230の両側間の距離(幅)は前記第1カバー210の開口部211の幅よりも狭く形成されているが、この状態から前記第2カバー230を前記第1カバー210の開口部211から押し込むことで、前記第2カバー230は押圧力によって前記手すりH1の周面の丸みに沿って拡開し、前記第2カバー230の両側に形成された係止部232,232を前記第1カバー210の被係止部212,212に係止することができる。
このように、装着前の状態において第2カバー230の幅が前記第2カバー220と異なり前記第1カバー210の開口部211の幅よりも狭い形状としたことで、前記第1カバー210の開口部211から第2カバー230を手すりH1に向けてただ押し込むだけという作業で手すり用カバー200の取り付けが可能となる利点を有する。
図21および図22は前記図16に示した手すり用カバー200のブラケット30で支持された手すりH2への装着手順を示す説明図であり、これらの図に示すように、本実施の形態の手すり用カバー200は、建築物Bに固定部31によって固定されたブラケット30の支持部32により支持された円柱状の手すりH2に装着して用いることも可能である。
まず、施工者は、開口部211を手すりH2に向けた第1カバー210を前記手すりH2の上方から押し込み、第1カバー210を前記手すりH2に装着する(図21(a),図22(a)参照)。
次に、施工者は、被係止部212,212に各係止部222,222が係合する正しい向きにした2つの第2カバー220,220を前記第1カバー210の開口部211の下方から押し込み、前記第2カバー220,220を前記第1カバー210の開口部211を通過させて装着する(図21(b),図22(b)参照)。
そして、前記第2カバー220,220が前記開口部211を通過すると、弾性力が働いて前記開口部211が元の形状に戻ることで、前記第1カバー210の被係止部212,212と、前記第2カバーの各係止部222,222が係合して一体となり、前記手すりH2に第1カバー210および第2カバー220,220が装着される(図21(c),図22(c)参照)。
このように、前記手すりH2の上方からブラケット30の支持部31をまたぐ長さの第1カバー210を取り付け、その下方からブラケット30の支持部31を回避するように2つの第2カバー220,220を取り付けることで、ブラケット30により支持された手すりH2に対しても、継ぎ目が無い美麗な外観で手すり用カバー200を装着することができるとともに、前記第1カバー210の開口部211をその内方に位置する前記第2カバー220で閉塞することによって、手すり用カバー200が前記手すりH2の周面を全て覆うため、前記手すりH2に直接利用者の手指が触れることがなく、非常に衛生的である。
図23は本発明である手すり用カバーの第3の実施の形態を手すりH1に装着した状態を示す縦断面図であり、この図に示すように、手すり用カバー300は組み合わせた際に円筒状となる、長尺で断面C字型の第1カバー310と、長尺で帯状体の第2カバー320とからなる。
第1カバー310は、軸方向に延伸する開口部311と、前記開口部311両側の外側に前記軸方向に延伸するフック状の被係止部312,312とを有する。
第2カバー320は、前記第1カバー310の開口部311よりも広い幅を有し、幅方向の両側における内側に、前記軸方向に延伸して前記第1カバー310の被係止部312,312にそれぞれ係合するためのフック状の係止部322,322が形成されている。
図24は本発明である手すり用カバーの第4の実施の形態を手すりH1に装着した状態を示す縦断面図であり、この図に示すように、手すり用カバー400は組み合わせた際に円筒状となる、長尺で断面C字型の第1カバー410と、長尺で断面C字型の第2カバー420とからなる。
第1カバー410は、軸方向に延伸する開口部411と、内周に形成された軸方向に延伸するリブ状の3つの補強部412とを有する。そして、前記第2カバー420と組み合わせた際に外側に位置する。
第2カバー420は、軸方向に延伸する開口部421を有し、前記開口部421の両端にあたる先端423,423が先細り形状に形成されている。そして、前記第1カバー410と組み合わせた際に内側に位置する。
前記手すり用カバー400を手すりH1に装着する際は、前記開口部421を前記手すりH1に向けた前記第2カバー420を前記手すりH1の下方から押し込み、第2カバー420を前記手すりH1に装着した後、前記開口部411を前記手すりH1に向けた前記第1カバー410を前記手すりH1の上方から押し込み、第1カバー410を前記手すりH1に装着する。
本実施の形態の手すり用カバー400によれば、前記第2カバー420は全体として薄肉に形成されていることから柔軟性が高く、且つ前記先端423,423が先細り形状に形成されているため、幅広い径の前記手すりH1に対応でき、更に前記補強部412が形成されていることから、前記第1カバー410の強度を向上できるとともに前記補強部412と前記先端423が接触することで回り止め効果を発揮することもできる利点を有する。
尚、手すり用カバー200,300,400は、前記図8に示した端部カバー40、前記図9に示した端部ジョイント50と組み合わせて使用することが可能であり、また、前記図15に示した補助手すりH3に装着することも可能である。
図25は本発明である手すり用カバーの第5の実施の形態を手すりH1に装着した状態を示す縦断面図であり、この図に示すように、手すり用カバー500は組み合わせた際に円筒状となる、長尺で断面C字型の第1カバー510と、長尺で断面略C字型の第2カバー520とからなる。
第1カバー510は、軸方向に延伸する開口部511と、内周に形成された軸方向に延伸するリブ状の3つの補強部512とを有する。そして、前記第2カバー520と組み合わせた際に外側に位置する。
第2カバー520は、軸方向に延伸する開口部521と、外側に突出して形成された凸部524と、を有し、前記開口部521の両端にあたる先端523,523が先細り形状に形成されている。そして、前記第1カバー510と組み合わせた際に内側に位置する。
前記手すり用カバー500を手すりH1に装着する際は、前記開口部521を前記手すりH1に向けた前記第2カバー520を前記手すりH1の下方から押し込み、第2カバー520を前記手すりH1に装着した後、前記開口部511を前記手すりH1に向けた前記第1カバー510を前記手すりH1の上方から押し込み、第1カバー510を前記手すりH1に装着する。
本実施の形態の手すり用カバー500によれば、前記第4の実施の形態の手すり用カバー400と同様に、前記第2カバー520は全体として薄肉に形成されていることから柔軟性が高い点、前記先端523,523が先細り形状に形成されているため、幅広い径の前記手すりH1に対応でき、更に前記補強部512が形成されていることから、前記第1カバー510の強度を向上できるとともに前記補強部512と前記先端523が接触することで回り止め効果を発揮することもできる点において利点を有する。
そして、凸部524を有していることによって、屈曲時の柔軟性の向上および装着後に元の形状に戻ろうとする反発力の低下が図れるため施工性が高く、且つ前記第1カバー510の開口部511両端の間に前記凸部524が位置することによって、回り止め効果をここでも発揮することが可能であるとともに、前記手すり用カバー500の断面形状はほぼ真円に近い形状となり、利用者が手すりを使用する際に手すり用カバー非装着時と変わらず違和感なく使用することができる利点を有する。
図26は本発明である手すり用カバーの第6の実施の形態を手すりH1に装着した状態を示す縦断面図であり、この図に示すように、手すり用カバー600は組み合わせた際に円筒状となる、長尺で断面C字型の第1カバー610と、長尺で帯状体の第2カバー620とからなる。
第1カバー610は、軸方向に延伸する開口部611と、前記開口部611両側の内側に前記軸方向に延伸するフック状の被係止部612,612とを有する。そして、前記第2カバー620と組み合わせた際に外側に位置する。
第2カバー620は、非装着時において屈曲した形状であって、前記第1カバー610の開口部611よりも両側間の距離が短く、幅方向の両側における外側に、前記軸方向に延伸して前記第1カバー610の被係止部612,612にそれぞれ係合するためのフック状の係止部622,622が形成されている。
前記手すり用カバー600を手すりH1に装着する際は、前記開口部611を前記手すりH1に向けた前記第1カバー610を前記手すりH1の上方から押し込み、第1カバー610を前記手すりH1に装着した後、前記第2カバー620を前記第1カバー610の開口部611から前記手すりH1に向けて押し込むことで、前記第2カバー620は押圧力によって前記手すりH1の周面の丸みに沿って拡開し、前記第2カバー620の両側に形成された係止部622,622を前記第1カバー610の被係止部612,612に係止することができる。
本実施の形態の手すり用カバー600によれば、前記第5の実施の形態の手すり用カバー500と同様に、前記第2カバー620は全体として薄肉に形成されていることから柔軟性が高い点、前記凸部624が形成されており、屈曲時の柔軟性の向上および装着後に元の形状に戻ろうとする反発力の低下が図れるため施工性が高く、また前記第1カバー610の開口部611両端の間に前記凸部624が位置することによって、回り止め効果を発揮することができる点、および前記手すり用カバー600の断面形状はほぼ真円に近い形状となり、利用者が手すりを使用する際に手すり用カバー非装着時と変わらず違和感なく使用することができる利点を有する。
本発明において、前記手すり用カバー200,300,600のように互いに係止することによって装着される手すり用カバーにおいては、第2カバーが元の形状に戻ろうとする反発力によって係止をするものであるが、その反発力が強すぎると逆効果となり、係止が解除されやすくなってしまう。その対策として、第1カバーの開口部を広くとること、または第2カバーの断面周長を長くとることのいずれかの対策により、第2カバーの反発力を小さくすることができる。
そこで本実施の形態の手すり用カバー600は、前記第1カバー610の開口部611を適度な間隔として第2カバー620の長さを確保し、かつ第2カバーに凸部624を形成したことでより第2カバー620の長さをさらに延長した構成として、第2カバー620の不要な反発力の低下を図ったものである。
図27は前記手すり用カバー600において第2カバーの内周面に薄肉部を形成した場合を示す拡大横断面図である。
この図に示すように、第2カバー630は、非装着時において屈曲した形状であって、両側間の距離が前記第1カバー610の開口部611の幅よりも短く、両側における外側に、前記軸方向に延伸して前記第1カバー610の被係止部612,612にそれぞれ係合するためのフック状の係止部632,632が形成されている点は前記第2カバー620と同様であるが、凸部634の内周面において前記軸方向に延伸する3つの溝からなる薄肉部635,635,635が形成されている点において異なる。
このように薄肉部635を形成することによって、前記第2カバー630の不要な反発力の低下がさらに図れるため特に望ましい。
なお、前記第2カバー630に形成する溝の形状や数については図示したものに限られない。
前記第1カバー310,410,510,610および前記第2カバー320,420,520,620,630は弾性素材によって形成されており、抗ウィルス性または抗菌性を有する合成樹脂材が特に望ましい。本実施の形態ではウィルス不活性化機能を持つ無機物質である銅や銀等の物質又は銅イオンや銀イオンが付与されている合成樹脂材を使用している。
前記第1カバー310,410,510,610および前記第2カバー320,420,520,620,630の軸方向の長さについては何ら限定されるものではなく、例えば数メートル程度の長さに形成され、使用する手すりの長さに応じて適宜切断して使用するものとしてもよく、あるいは小売店での販売および購入がしやすいように数十センチメートル程度の長さに形成するものとしてもよい。
尚、前記手すり用カバー500,600において端部ジョイントまたは端部カバーを使用する際は、回り止め部を有しない端部ジョイントまたは端部カバーを用いるものとすることができる(図28参照)。
以上の通り、本発明の手すり用カバーは、弾性素材によって形成された第1カバーおよび第2カバーによって棒状の手すりの周面を覆い、第1カバーの開口部を第2カバーで閉塞するものとしたことで、手すりの周面全面を覆って手すりに直接人の手指が触れることがなく、且つ設置・取り外しも非常に容易な構成としたものである。
さらに、前記弾性素材が抗ウィルス性または抗菌性を有する場合は消毒液や除菌剤を使用することなく、水拭きや一般的な洗剤による洗浄だけで手すり表面を清浄に保つことができるのみならず、汚れがひどい場合は容易に取り外して交換することができるため非常に衛生的である。
100,200,300,400,500,600 手すり用カバー
30 ブラケット
31 固定部
32 支持部
40 端部カバー
41 薄肉環部
42 厚肉環部
43 開口部
44 開口縁
45 回り止め部
50 端部ジョイント
51 外筒部
52 開口部
53 開口縁
54 回り止め部
110,210,310,410,510,610 第1カバー
111,411,511 開口部
412,512 補強部
212,312,612 被係止部
120,220,230,320,420,520,620,630 第2カバー
121,421,521 開口部
222,322,622 係止部
423,523 先端部
524,624,634 凸部
635 薄肉部
B 建築物
F1,F2 固定手段
H1 手すり
H2 ブラケットで支持された手すり
H3 補助手すり

Claims (12)

  1. 弾性素材で形成され、棒状の手すりの周面を覆う手すり用カバーであって、前記手すりに装着した状態において、前記手すりの軸方向に延伸する第1カバーと第2カバーとからなり、
    前記第1カバーに前記軸方向に延伸し幅が前記手すりの直径よりも狭い開口部が形成されており、前記手すりの周面に前記第1カバーと第2カバーとを対向する方向から装着し、前記第1カバーの開口部を前記第2カバーが閉塞することを特徴とする手すり用カバー。
  2. 前記手すり用カバーが前記手すりの周面を覆う円筒状であって、
    前記第2カバーに前記軸方向に延伸し幅が前記手すりの直径よりも狭い開口部が形成されており、
    前記手すりの周面に前記第2カバーが装着された後に前記第1カバーが前記第2カバーと対向する方向から前記第2カバーの前記開口部両側を覆って装着されることを特徴とする請求項1記載の手すり用カバー。
  3. 前記手すり用カバーが前記手すりの周面を覆う円筒状であって、
    前記第1カバーが、前記開口部両側に前記軸方向に延伸する被係止部を有し、
    前記第2カバーは前記幅方向の長さが前記第1カバーの開口部の幅よりも長い形状の帯状体であり、幅方向の両側に前記第1カバーの被係止部にそれぞれ係合する係止部が形成されており、
    前記手すりの周面に前記第1カバーが装着された後に前記第2カバーが前記第1カバーと対向する方向から装着されることを特徴とする請求項1記載の手すり用カバー。
  4. 前記被係止部が、前記第1カバーにおける開口部両側の内側に前記軸方向に延伸して形成されるとともに、前記係止部が前記第2カバーの両側の外側に形成されており、
    前記手すりの周面に前記第1カバーが装着された後に前記第1カバーの開口部から前記第2カバーを挿入することで、前記第2カバーの前記両係止部が前記第1カバーの前記両被係止部に装着されることを特徴とする請求項3記載の手すり用カバー。
  5. 前記第2カバーは前記手すりに装着する前の状態において屈曲した形状であって、前記第2カバーの前記両側間の距離が前記第1カバーの開口部の幅よりも短く形成されており、
    前記手すりの周面に前記第1カバーが装着された後に前記第1カバーの開口部から前記第2カバーを挿入することで、前記第2カバーの幅が拡開し、前記第2カバーの前記両係止部が前記第1カバーの前記両被係止部に装着されることを特徴とする請求項4記載の手すり用カバー。
  6. 前記第2カバーは、外側に向けて突出する凸部が形成されており、
    前記手すりに装着した状態において、前記凸部は前記第1カバーの前記開口部両側の間に位置することを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の手すり用カバー。
  7. 前記第1カバーまたは前記第2カバーのうち少なくとも一方は、前記軸方向に延伸する薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載の手すり用カバー。
  8. 前記手すりが、前記手すりを支持するための支持部と、建築物に固定するための固定部とを有するブラケットで支持されており、
    前記手すり用カバーを前記手すりに装着した状態において、前記第1カバーおよび前記第2カバーは前記支持部により支持された部分を除く前記手すりの周面を覆うことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記載の手すり用カバー。
  9. 前記手すりに装着された前記第1カバーおよび前記第2カバーの軸方向の端部を囲む環状の端部カバーを有しており、
    前記端部カバーは、薄肉環部と、前記薄肉環部に連設されて内径が前記薄肉環部よりも小さい厚肉環部と、スリット状の開口部とからなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の手すり用カバー。
  10. 前記手すりに装着された前記第1カバーおよび前記第2カバー同士の隣接する軸方向の端部を囲む環状の端部ジョイントを有しており、
    前記端部ジョイントは、外筒部と、スリット状の開口部とからなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8または9記載の手すり用カバー。
  11. 前記端部カバーまたは前記端部ジョイントは、開口部の開口縁両側の内側に回り止め部が形成されており、前記回り止め部が前記第1カバーの開口部に係止することを特徴とする請求項9または10記載の手すり用カバー。
  12. 前記弾性素材が、抗ウィルス性または抗菌性を有する合成樹脂からなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10または11記載の手すり用カバー。
JP2020134237A 2020-08-06 2020-08-06 手すり用カバー Active JP7471557B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020134237A JP7471557B2 (ja) 2020-08-06 2020-08-06 手すり用カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020134237A JP7471557B2 (ja) 2020-08-06 2020-08-06 手すり用カバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022030319A JP2022030319A (ja) 2022-02-18
JP7471557B2 true JP7471557B2 (ja) 2024-04-22

Family

ID=80324014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020134237A Active JP7471557B2 (ja) 2020-08-06 2020-08-06 手すり用カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7471557B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013013177A (ja) 2011-06-28 2013-01-17 Sumitomo Wiring Syst Ltd 経路維持部材付コルゲートチューブ及びワイヤーハーネス
JP2013234502A (ja) 2012-05-10 2013-11-21 Naka Ind Ltd 金属製手摺用ジャケット
JP2015163749A (ja) 2014-02-28 2015-09-10 マツ六株式会社 手摺カバー
US20200071933A1 (en) 2018-08-28 2020-03-05 Michele O. Jorge Training hand rail

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013013177A (ja) 2011-06-28 2013-01-17 Sumitomo Wiring Syst Ltd 経路維持部材付コルゲートチューブ及びワイヤーハーネス
JP2013234502A (ja) 2012-05-10 2013-11-21 Naka Ind Ltd 金属製手摺用ジャケット
JP2015163749A (ja) 2014-02-28 2015-09-10 マツ六株式会社 手摺カバー
US20200071933A1 (en) 2018-08-28 2020-03-05 Michele O. Jorge Training hand rail

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022030319A (ja) 2022-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5743885A (en) Bandage for fixating an oral, endo-tracheal anaesthesia tube relative to the mouth of a person and an assembly for fixating an oral, endo-tracheal anaesthesia tube relative to the mouth of a person
US7861380B2 (en) Replaceable hand grip
US10597875B2 (en) Interlocking safety grip
US20080185083A1 (en) Sanitary protective cover for appliance handle
US20110214226A1 (en) Disposable toilet seat lift apparatus
AU2005234624A1 (en) Friction arrangement for hosiery donning aid
JP4740652B2 (ja) 管継手
RU2369304C1 (ru) Кольчужная защитная перчатка
JP7471557B2 (ja) 手すり用カバー
CA3190090A1 (en) Retrofit sanitary handle
US20140134358A1 (en) Safety grip
US7100633B2 (en) Unitary pipe cover assembly for undersink pipes
JP2003518986A (ja) カップリングを有するストーマバッグ
US7431358B2 (en) Non-metallic reinforced door handle adapter
WO2007125166A1 (en) Sleeve joint between the outer tube and the inner tube of a telescopically lengthwise adjustable shaft
US6038714A (en) Concealed grab bar
TWI811226B (zh) 注射針的保護具
US20130185897A1 (en) Door knob sanitizer
JPH0337512Y2 (ja)
KR20090008077U (ko) 블라인드 체결구
AU4259800A (en) Attachment device
KR100926352B1 (ko) 조립성이 우수한 벽부형 범퍼핸드레일
KR101887023B1 (ko) 고무장갑
JPH0352357Y2 (ja)
AU2005203491A1 (en) IV catheter

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7471557

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150