JP7471308B2 - 空間的に変動する分散輸送プロパティに基づいて増強された最大温度差を伴う熱電素子およびデバイス - Google Patents

空間的に変動する分散輸送プロパティに基づいて増強された最大温度差を伴う熱電素子およびデバイス Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、その内容全体が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2019年2月1日に出願され、「Optimally Distributed Transport Properties Combined with Variable Leg Area for Highest Performance Thermoelectric Device」と題された、米国仮特許出願第62/800,346号の利益を主張する。
本願は、分散輸送プロパティを伴う熱電素子およびデバイスに関する。
分散輸送プロパティ(DTP)を伴う、材料は、同一温度で、材料内の異なる空間場所において、変動するプロパティ(Seebeck係数、電気抵抗率、および熱伝導率)を有する。本概念はまた、機能傾斜材料としても説明されている。分散ペルチェ効果を利用する材料として最初に説明されたものは、1966年に出願され、1971年に米国特許第3,564,860号として発行された、Reich et al.の特許出願によるものであって、これは、「高温接合部と低温接合部との間のその空間範囲に沿って、異なる熱電プロパティを有する」材料を主張したものであって、さらに、該低温接合部におけるSeebeck係数の絶対値が、「該高温接合部における材料のSeebeck係数の絶対値を有意に下回る」と述べている。
Buistは、「The Extrinsic Thomson Effect (ETE)」(International Conference on Thermoelectrics(Cardiff, Wales, 1991))において、付帯的Thomson効果として、あるアプローチを説明した。本論文では、彼は、最大温度差において最大20%の利得を伴う、3段階デバイスに関する試験結果を説明している。Walczak、Seifert、およびMullerのグループは、「Modeling of segmented Peltier cooling with discrete and continuous concentration function」(Materials Science Forum492-493:507-516(2005))および「Optimization strategies for segmented Peltier coolers」(Physica Status Solidi(a)203(8):2128-2141(2006))に説明されるように、機能傾斜材料(FGM)効果と呼ばれるものを使用して、10~20%の最大温度差を達成する、モデル化研究を行った。彼らは、5段階を上回ると、実質的改良が達成されることができないと主張した。KorzhuevおよびNikhesinaもまた、「Efficiency of low-grade heat recovery using various thermoelectric converters」(Journal of Thermoelectricity No. 1, 4: 63-70(2011))において、「…20%およびそれを上回る」改良をもたらす効果を説明した。Kaliazin et al.は、FGMを研究し、「Rigorous calculations related to functionally graded and segmented thermoelectrics」(International Conference on Thermoelectrics(2001))において、「実際の性能係数は、実際には、特に、最大温度の領域において、Ioffeの式によって与えられるものと有意に異なり得る」と述べている。Semeniouk et al.は、「Single stage thermoelectric coolers with temperature difference of 80K」(International Conference on Thermoelectrics(St.Petersburg, Russia, 1995))において、Czochralski法によって、2つの区画内に分散プロパティを伴う、デバイスの加工を説明し、単段階デバイスに関して83Kの最大温度差を達成した。BianおよびShakouriは、「Beating the maximum cooling limit with graded thermoelectric materials」(Applied Physics Letters 89:212101-1~-3 (2006))において、「冷却増強が、ジュール加熱およびペルチェ冷却プロファイルの再分散に起因する」と説明した。彼らは、「同一ZTを伴う均一材料の2倍を上回る最大冷却温度が、達成されることができる」と結論付けた。
AnatychukおよびVikhorは、「Functionally graded materials and new prospects for thermoelectricity use」(International Conference on Thermoelectrics (1997))において、押圧、押出成形、ゾーン溶融、およびCzochralski法によるものを含む、機能傾斜材料を生じるための異なる方法を説明した。Kuznetsovはさらに、「Functionally graded materials for thermoelectric applications」(Thermoelectrics Handbook - Macro to Nano (D.M. Rowe, editor, CRC Tatlor & Francis, 2006))において、Bridgeman法、Czochralski技法、プラズマ噴霧方法、ガス相からのドーパントの拡散、ゾーンレベリング技法、および異なる量のドーパントを含有する粉末層の高温押圧を使用した、機能傾斜材料の作製を説明した。彼はさらに、機能傾斜材料の効率は、ドーピングプロファイルの変動に影響されず、「これは、材料の長さに沿った担体濃度がその最大可能値に非常に近い熱電効率を達成するために、最適プロファイルに正確に合致する必要はないことを意味する」と結論付けた。
本明細書に提供されるものは、空間的に変動する分散輸送プロパティに基づく増強された最大温度差を伴う、熱電素子およびデバイスである。
一側面下では、本明細書に提供されるものは、低温端と、高温端と、高温端と低温端との間にある長さを有する、p型またはn型材料とを含む、熱電素子である。p型またはn型材料は、固有のSeebeck係数、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有する。S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。
S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの増加は、随意に、最大性能係数(COP)では、低温端と高温端との間の温度増加を説明する曲線が、凹状であるように選択される。
加えて、または代替として、いくつかの構成では、S、ρ、およびλの全3つはそれぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。
加えて、または代替として、長さに沿った第1の場所におけるSは、随意に、長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍である。
加えて、または代替として、p型またはn型材料の断面積は、随意に、長さに沿って、変動する。
加えて、または代替として、p型またはn型材料の組成、ドーピング、結晶構造、または多孔率は、随意に、長さに沿って、変動する。
加えて、または代替として、p型またはn型材料は、随意に、テルル化ビスマス、テルル化セシウムビスマス、およびビスマスアンチモンから成る群から選択される。
加えて、または代替として、p型またはn型材料は、随意に、金属熱電材料、有機熱電材料、または多孔性シリコンを含む。
別の側面下では、上記に説明される熱電素子および上記に説明されるようなその任意の好適なオプションを含む、単段階熱電デバイスが、提供される。
そのような熱電デバイスでは、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、随意に、ΔTmax/Tが、少なくとも0.2であるように選択される。
加えて、または代替として、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、随意に、ΔTmax/Tが、少なくとも0.25であるように選択される。
加えて、または代替として、断面積の変動は、随意に、ΔTmax/Tが、少なくとも0.3であるように選択される。
加えて、または代替として、p型またはn型材料の断面積は、随意に、長さに沿って、変動する。
別の側面下では、複数の上記に説明される単段階熱電デバイスおよび上記に説明されるようなその任意の好適なオプションを含む、多段階熱電デバイスが、提供される。
さらに別の側面下では、p型材料、高温端、低温端、高温端と低温端との間のある長さを含む、第1の熱電素子を含む、熱電デバイスが、提供される。第1の熱電素子は、固有のSeebeck係数(S)、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有し、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。熱電デバイスはまた、n型材料、高温端、低温端、高温端と低温端との間のある長さを含む、第2の熱電素子を含む。第2の熱電素子は、固有のSeebeck係数(S)、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有し、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。熱電デバイスはまた、第1の熱電素子の高温端および第2の熱電素子の高温端に電気的に結合される、第1の電極と、第1の熱電素子の低温端に電気的に結合される、第2の電極と、第2の熱電素子の低温端に電気的に結合される、第3の電極とを含む。
随意に、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加およびS、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、ΔTmax/Tが、少なくとも0.33であるように選択される。
加えて、または代替として、p型材料およびn型材料の個別の断面積は、随意に、長さに沿って、変動する。
加えて、または代替として、随意に、p型およびn型材料のそれぞれの組成、ドーピング、結晶構造、または多孔率は、独立して、長さに沿って、変動する。
加えて、または代替として、長さに沿った第1の場所におけるSは、長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍であって、長さに沿った第1の場所におけるSは、長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍である。
加えて、または代替として、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加およびS、ρ、およびλのうちの2つ以上のものの一般的増加はそれぞれ、随意に、ΔTmax/Tが、少なくとも0.43であるように選択される。
加えて、または代替として、第1の熱電素子と第1または第2の電極との間または第2の熱電素子と第1または第3の電極との間の少なくとも1つの個別の界面は、随意に、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工される。
加えて、または代替として、熱電デバイスはさらに、随意に、第2および第3の電極に電気的に結合される、制御モジュールを含む。随意に、制御モジュールは、第1の熱電素子、第1の電極、および第2の熱電素子を通して、第2および第3の電極を介して、電流を直列に通過させるように構成される。さらなるオプションとして、第1および第2の熱電素子は、それぞれ、随意に、電流に応答して、熱を第2および第3の電極から第1の電極に圧送するように構成される。
加えて、または代替として、熱電デバイスはさらに、随意に、第1の電極に熱的に結合される、ヒートシンクと、第2および第3の電極に熱的に結合される、コールドシンクとを含み、ヒートシンクおよびコールドシンクは、温度勾配を第1および第2の熱電素子の個別の高温端と低温端との間に発生させる。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、温度勾配に応答して、制御モジュールを通して、電流および電圧を発生させるように構成される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
熱電素子であって、
低温端と、
高温端と、
p型またはn型材料であって、前記p型またはn型材料は、前記高温端と前記低温端との間に長さを有し、固有のSeebeck係数、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有する、p型またはn型材料と
を備え、
S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、前記長さに沿って、前記低温端から前記高温端へと増加する、熱電素子。
(項目2)
S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの増加は、最大性能係数(COP)では、前記低温端と前記高温端との間の温度増加を説明する曲線が、凹状であるように選択される、項目1に記載の熱電素子。
(項目3)
S、ρ、およびλの全3つはそれぞれ、概して、前記長さに沿って、前記低温端から前記高温端へと増加する、項目1または項目2に記載の熱電素子。
(項目4)
前記長さに沿った第1の場所におけるSは、前記長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍である、前記項目のいずれか1項に記載の熱電素子。
(項目5)
前記p型またはn型材料の断面積は、前記長さに沿って、変動する、前記項目のいずれか1項に記載の熱電素子。
(項目6)
前記p型またはn型材料の組成、ドーピング、結晶構造、または多孔率は、前記長さに沿って、変動する、前記項目のいずれか1項に記載の熱電素子。
(項目7)
前記p型またはn型材料は、テルル化ビスマス、テルル化セシウムビスマス、およびビスマスアンチモンから成る群から選択される、前記項目のいずれか1項に記載の熱電素子。
(項目8)
前記p型またはn型材料は、金属熱電材料、有機熱電材料、または多孔性シリコンを備える、前記項目のいずれか1項に記載の熱電素子。
(項目9)
単段階熱電デバイスであって、前記項目のいずれか1項に記載の熱電素子を備える、単段階熱電デバイス。
(項目10)
S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、ΔT/T が、少なくとも0.2であるように選択される、項目9に記載の熱電デバイス。
(項目11)
前記S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、性能指数(ZT)が、少なくとも0.25であるように選択される、項目9または項目10に記載の熱電デバイス。
(項目12)
単段階熱電デバイスであって、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、少なくとも0.1である温度差ΔT/T において、少なくとも0.5の最大性能係数(COP)もまた生じる最大温度差を最適化するように選択される、単段階熱電デバイス。
(項目13)
前記S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、最大熱圧送率(Q )が、少なくとも1.5 であるように選択される、項目9-12のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目14)
前記p型またはn型材料の断面積は、前記長さに沿って、変動する、項目9-13のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目15)
前記断面積の変動は、ΔT/T が、少なくとも0.3であるように選択される、項目14に記載の熱電デバイス。
(項目16)
多段階熱電デバイスであって、項目9-15のいずれか1項に記載の複数の単段階熱電デバイスを備える、多段階熱電デバイス。
(項目17)
熱電デバイスであって、
第1の熱電素子であって、前記第1の熱電素子は、p型材料、高温端、低温端、前記高温端と前記低温端との間の長さを備え、固有のSeebeck係数(S )、電気抵抗率(ρ )、および熱伝導率(λ )を有し、
、ρ 、およびλ のうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、前記長さに沿って、前記低温端から前記高温端へと増加する、第1の熱電素子と、
第2の熱電素子であって、前記第2の熱電素子は、n型材料、高温端、低温端、前記高温端と前記低温端との間の長さを備え、固有のSeebeck係数(S )、電気抵抗率(ρ )、および熱伝導率(λ )を有し、
、ρ 、およびλ のうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、前記長さに沿って、前記低温端から前記高温端へと増加する、第2の熱電素子と、
前記第1の熱電素子の高温端および前記第2の熱電素子の高温端に電気的に結合される第1の電極と、
前記第1の熱電素子の低温端に電気的に結合される第2の電極と、
前記第2の熱電素子の低温端に電気的に結合される第3の電極と
を備える、熱電デバイス。
(項目18)
前記p型材料および前記n型材料の個別の断面積は、前記長さに沿って、変動する、項目17に記載の熱電デバイス。
(項目19)
、ρ 、およびλ のうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加およびS 、ρ 、およびλ のうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、ΔT/T が、少なくとも0.33であるように選択される、項目17または項目18に記載の熱電デバイス。
(項目20)
前記p型およびn型材料のそれぞれの組成、ドーピング、結晶構造、または多孔率は、独立して、前記長さに沿って、変動する、項目17-19のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目21)
前記長さに沿った第1の場所におけるS は、前記長さに沿った第2の場所におけるS の少なくとも2.5倍であり、前記長さに沿った第1の場所におけるS は、前記長さに沿った第2の場所におけるS の少なくとも2.5倍である、項目17-20のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目22)
、ρ 、およびλ のうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加およびS 、ρ 、およびλ のうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、ΔT/T が、少なくとも0.43であるように選択される、項目17-21のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目23)
前記第1の熱電素子と前記第1または第2の電極との間または前記第2の熱電素子と前記第1または第3の電極との間の少なくとも1つの個別の界面は、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工される、項目17-22のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目24)
前記第2および第3の電極に電気的に結合される制御モジュールをさらに備える、項目17-23のいずれか1項に記載の熱電デバイス。
(項目25)
前記制御モジュールは、前記第1の熱電素子、前記第1の電極、および前記第2の熱電素子を通して、前記第2および第3の電極を介して、電流を直列に通過させるように構成される、項目24に記載の熱電デバイス。
(項目26)
前記第1および第2の熱電素子はそれぞれ、前記電流に応答して、熱を前記第2および第3の電極から前記第1の電極に圧送するように構成される、項目25に記載の熱電デバイス。
(項目27)
前記第1の電極に熱的に結合されるヒートシンクと、前記第2および第3の電極に熱的に結合されるコールドシンクとをさらに備え、前記ヒートシンクおよび前記コールドシンクは、温度勾配を前記第1および第2の熱電素子の個別の高温端と低温端との間に発生させる、項目24または項目25に記載の熱電デバイス。
(項目28)
前記第1および第2の熱電素子はそれぞれ、前記温度勾配に応答して、前記制御モジュールを通して、電流を発生させるように構成される、項目27に記載の熱電デバイス。
図1A-1Cは、本明細書に提供されるような空間的に変動する分散輸送プロパティ(DTP)を伴う、例示的熱電(TE)デバイスを図式的に図示する。 図1A-1Cは、本明細書に提供されるような空間的に変動する分散輸送プロパティ(DTP)を伴う、例示的熱電(TE)デバイスを図式的に図示する。 図1A-1Cは、本明細書に提供されるような空間的に変動する分散輸送プロパティ(DTP)を伴う、例示的熱電(TE)デバイスを図式的に図示する。
図2A-2Bは、本明細書に提供されるような空間的に変動するSeebeck係数を伴う、例示的TEデバイスを図式的に図示する。 図2A-2Bは、本明細書に提供されるような空間的に変動するSeebeck係数を伴う、例示的TEデバイスを図式的に図示する。
図3A-3Bは、本明細書に提供されるような空間的に変動する断面積を伴う、例示的TEデバイスを図式的に図示する。 図3A-3Bは、本明細書に提供されるような空間的に変動する断面積を伴う、例示的TEデバイスを図式的に図示する。
図4A-4Bは、本明細書に提供されるようなTE素子と電極との間の例示的界面を図式的に図示する。 図4A-4Bは、本明細書に提供されるようなTE素子と電極との間の例示的界面を図式的に図示する。
図5は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、電気および熱プロパティを図示する、プロットである。
図6は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ドーパント濃度の関数として、電気および熱プロパティを図示する、プロットである。
図7は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、高温端と低温端との間の位置の関数として、温度プロファイルを図示する、プロットである。
図8は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、性能係数(COP)を図示する、プロットである。
図9は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、電流の関数として、冷却能力を図示する、プロットである。
図10は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、効率を図示する、プロットである。
図11は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、電流の関数として、効率を図示する、プロットである。
図12は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、電圧比を図示する、プロットである。
図13Aは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、COPを図示する、プロットである。
図13Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、Seebeck係数比を図示する、プロットである。
図14Aは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、段階の数の関数として、最大温度差を図示する、プロットである。
図14Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、段階の数の関数として、最大温度差を図示する、プロットである。
図15は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、断面積を図示する、プロットである。
図16は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの異なる範囲のSeebeck係数に関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図17は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの異なる数の段階に関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図18は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの異なる面積プロファイルに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図19A-19Cはそれぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、断面積、Seebeck係数、および性能指数(ZT)を図示する、プロットである。 図19A-19Cはそれぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、断面積、Seebeck係数、および性能指数(ZT)を図示する、プロットである。 図19A-19Cはそれぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、断面積、Seebeck係数、および性能指数(ZT)を図示する、プロットである。
図20A-20Bはそれぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、温度プロファイルを図示する、プロットである。 図20A-20Bはそれぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、温度プロファイルを図示する、プロットである。
図21A-21Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、異なるSeebeck係数値における温度の関数として、ZTを図示する、プロットである。 図21A-21Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、異なるSeebeck係数値における温度の関数として、ZTを図示する、プロットである。
図22は、本明細書に提供される種々の例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図23は、本明細書に提供される種々の例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図24は、本明細書に提供されるDTP TEデバイスに関する、最小低温側温度のための高温側温度を図示する、プロットである。
図25A-25Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、COPを図示する、プロットである。 図25A-25Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、COPを図示する、プロットである。
図26は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図27は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図28は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの過渡応答を図示する、プロットである。
図29は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。
図30は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、COPを図示する、プロットである。
本明細書に提供されるものは、空間的に変動する分散輸送プロパティに基づく、増強された最大温度差を伴う、熱電素子およびデバイスである。
例えば、本明細書に提供されるものは、随意に、例えば、単段階デバイスでは、130℃を上回る、かつ2段階カスケード型デバイスを用いて、160℃超の最大温度差を達成するために、熱電デバイスを提供する、可変区間幾何学形状および随意の材料の組み合わせとともに、分散輸送プロパティ(DTP)の使用を通した、熱電(TE)材料である。最大性能係数(COP)は、公称外条件に関して、標準的デバイスより実質的に高くなり得る。最大COPはまた、より低い性能指数(ZT)材料における高温度差に関して、著しくより高くなり、より低いコストの基材の潜在的使用を可能にし得る。いくつかの実施例では、最大熱圧送率は、100%を上回って増加されることができる。
本開示は、以前は不可能であったと考えられる、単段階デバイスにおいて、最大温度差を提供するように生成されるための熱電素子およびデバイスを提供する。単段階デバイスは、多段階デバイスより単純であって、したがって、本タイプの定常冷却が使用され得る、さらなる用途を可能にする。本熱電素子が、多段階デバイスと併用されるとき、以前は不可能であったと考えられる、最大温度差が、達成されることができる。本開示はまた、より広い範囲の条件にわたって、以前に可能であったものより高いCOPを伴う、公称外動作を可能にする。
例えば、本明細書に提供されるものは、熱電冷却、加熱、および発電のために、DTPを用いて可能性として考えられる改良を定義する、閉形式方程式の集合である。本方程式は、位置の関数としての定数ZTおよび変数DTPを用いて、最大温度差および最適性能解を提供する。発電では、DTPシステムのための効率利得は、最適および公称外条件の両方に関して、ΔT/T>0.6と比較的に大きくなり得、式中、Tは、高温側温度である(ΔT/Tは、本明細書では、同等に、DT/Thまたは同等物としてとして表され得る)。DTPのための最大電力利得は、大温度差動では、動作に関して有意となり得る。
また、本明細書に提供されるものは、TE区間を、例えば、100ステップ(より多い場合もあり得る)に分割し、接触抵抗および動作環境を含む、包括的モデルである。Pisarenko関係によって誘導される、実際の温度依存材料プロパティを使用した、DTP研究が、説明される。本モデルは、DTPの有無別および区画化の有無別に、標準的デバイスおよび多段階カスケード型デバイスの両方をシミュレートすることができる。多変数最適化は、例えば、温度、電流、Seebeck係数、および区間面積を含む。本モデルは、研究が、充塞分率、p区間とn区間との間の区間面積差、DTP段階の数、カスケード型デバイス内の隣接する段階間のサイズ比変化、および区間区画化を含むことを可能にする。本モデルは、BiTe、CsBiTe、および熱磁気Bi0.88Sb0.12を含む、異なる熱電材料の材料研究を可能にする。また、本明細書に提供されるものは、最適解が、輸送プロパティ(依然として、温度依存性を保存する)および区間面積を固定し、異なる電流における温度プロファイルを求めることによって決定された後、公称外条件をシミュレートする能力である。数値結果は、閉形式解析方程式および商業用モジュール特性に基づく結果に合致する。
また、本明細書に提供されるものは、拡張された範囲のSeebeck係数を含み、さらなる改良を提供し、固定ZTに関する最大ΔTを2倍にする、革新である。例えば、DTPは、可変面積と組み合わせられ、一定面積にわたるものと比較して、最大ΔTの20%のさらなる改良を提供し得る。別の実施例として、可変面積を伴う、DTPは、テルル化セシウムビスマス、ビスマスアンチモンと組み合わせられたCsBiTe(p型)、磁気的に増強されたBiSb(n型)を含む、代替熱電材料を伴う、区画化と組み合わせられてもよい。別の実施例として、本明細書に提供されるものは、改良された低温性能のための、CsBiTe(p型)とBiSb(および熱磁気BiSb)(n型)の組み合わせである。別の実施例として、本明細書に提供されるものは、改良された低温性能のための、BiTeのCsBiTeおよびBiSbを用いた区画化である。また、本明細書に提供されるものは、カスケード型デバイス内のDTP/区画化された区間の使用である。また、本明細書に提供されるものは、段階間の界面における改良された熱拡散を含む、段階間の電対比を最適化することによる、改良されたカスケード性能である。また、本明細書に提供されるものは、随意に、界面面積を増加させ、最適砂時計形状区間の必要性を低減または排除し得る、接触抵抗を低減させるための、表面の粗面化である。
本明細書に提供されるものは、とりわけ、実際の温度依存プロパティに基づく、DTPのみを用いた最大ΔTにおける約30%の改良である。また、本明細書に提供されるものは、DTPを特徴とする、単段階デバイスにおける、例えば、区画化、面積変化、磁気増強との組み合わせが、使用されるときの、ΔTmax>130℃である。単段階デバイスは、多段階デバイスほど複雑ではなく、かつあまりコストがかかり得ない。また、本明細書に提供されるものは、DTPを特徴とする、2段階カスケード型デバイスにおける、例えば、増強の組み合わせが、使用されるときの、ΔTmax>160℃であって、これは、今日の多段階デバイス(最大6段階)を用いて達成され得るものより大きい温度差である。例証として、本開示は、材料の組み合わせに応じて、カスケード段階の数の2つまたは1つのみのいずれかへの低減を提供する。公称外性能は、広範囲の温度差にわたって、6倍もCOPを改良することによって、本デバイスのための使用の範囲を拡張させ、電流および電圧のための動作範囲を拡張させ得る。最大COPおよび最大DTのための最適化された温度プロファイルが、接触抵抗の有無にかかわらず、提供される。DTPは、例えば、20DTP段階において、ΔT=50℃で、最大冷却能力(Qc)における50%の改良を提供する。より低いZTおよびより高いΔTにおける、最大COP(最大20%)での、DTPからの例示的一次改良が、提供される。例証として、最大COPは、DTPと可変面積を併用するとき、ΔT=50℃で2倍にされ得る。より高いZTを伴わない、熱電冷却における有意な改良が、DTPによって提供され、これはまた、より低いZTにおける同一TE冷却性能を可能にし、これは、潜在的により低いコスト材料の使用を可能にし、実施例として、一定ZT=0.25は、最大ΔTにおいて、標準的単段階デバイスと類似性能を示す。
故に、種々の用途が、可能にされ得る。例えば、最大温度差用途>160℃、またはより広い範囲の動作条件(温度、電流、および電圧)にわたる最適性能が必要とされる、用途等、大温度差用途のためのより単純かつあまりコストがかからない単段階デバイスが、提供される。BiTeと類似性能のためのより低いZTおよびより低いコストTE材料が、提供される。本熱電素子およびデバイスは、例えば、ソリッドステート空調(例えば、以前に達成されたものより高いCOPを伴う、より広い動作範囲を提供する)、ソリッドステート冷蔵(例えば、以前に達成されたものより大きい温度差を提供する)、極低温冷却、高温側上での液体窒素(LN)または他の冷媒との組み合わせ、または本明細書にいずれかの場所で提供されるような他の用途において使用されてもよい。
加工方法における改良および革新は、分散輸送プロパティを伴う材料の大規模生産をより実行可能なものにし、したがって、今日では、以前の研究のうちのいくつかが完了されたときより関連性があり、重要なものにしている。例えば、本明細書に提供されるように、エピタキシャル成長、スパークプラズマ焼結(SPS)、イオン注入、および付加製造の付加的熱電加工方法が、背景に説明されるような以前に公知の方法に加え、本熱電素子を調製するために使用されてもよい。これらの加工方法およびその他における改良および革新は、分散プロパティを伴う材料の大規模生産を可能にし、したがって、今日では、以前の研究のうちのいくつかが完了されたときより関連性があり、重要なものにしている。
また、本明細書に提供されるものは、最適温度、Seebeck係数、電気抵抗率、熱伝導率、および区間面積プロファイルのための閉形式解析解である。これらは、冷却および加熱および発電のための用途に適用される。本開示のための焦点は、熱電冷却によって例示されるであろうが、本熱電素子およびデバイスは、任意の好適な用途において使用されてもよいことを理解されたい。
本開示の例示的利点は、より複雑かつコストがかかる多段階デバイスと同一ソリッドステート温度差を達成し得る、より単純な単段階デバイスを作製する能力を含む。より大きい温度差を達成する能力はまた、冷蔵および極低温用途を含む、以前に不可能であった熱圧送率を要求する、他の用途も可能にし得る。加えて、本開示は、熱電デバイスが、公称外条件下で動作されるとき、ある範囲の温度差にわたって、より有意に高いCOPで動作する能力を示す。本属性は、より広い範囲の条件にわたって使用され得る、はるかに柔軟性のあるデバイスを可能にする。そのような技術のためのさらなる使用は、例えば、VikhorおよびAnattychukの「Theoretical evaluation of maximum temperature difference in segmented thermoelectric coolers」(Applied Thermal Engineering26:1692-1696(2005))に説明されるものに類似する様式における、IR検出器およびCCDカメラ等の光電子デバイス、光電子望遠鏡内の光電子増倍管、光ファイバ通信のためのレーザダイオード、コンピュータチップ、および生物学的および医療用途のための器具の冷却を含んでもよい。
例示的モデル化および解析
従来の熱電(TE)デバイスの最適冷却は、性能係数

を伴うTE材料に関して、約1/6のCarnot効率に限定される。本値は、典型的2相冷蔵システムのものの1/4~1/2であって、TE材料の使用を、小サイズ、ソリッドステート動作、および簡略化の組み合わせが、デバイス性能限界に勝る、特殊用途に限定する。下記では、分散輸送プロパティ(DTP)の好適な組み合わせを伴う、TE素子の性能が、最適TEカスケードの性能を有し得ることが示される。さらに、DTP TE素子は、効率を大幅に低減させる、界面損失と、カスケード性能を損なわせる、最大冷却温度差動とを有していない。DTP TEシステムを用いた類似利点も、大温度差動で動作する発電システムのために存在することが示される。
エピタキシャル成長、スパーク焼結(SPS)、イオン注入、付加製造、およびさらに他の半導体材料生産プロセスを含む、TE材料加工方法は、制御された空間的に依存するプロパティを伴うTE材料が、商業規模で加工するためにより実践的となるように、進化しつつある。したがって、そのようなTE素子を加工することによって達成可能な性能利点を決定することが重要である。下記では、DTP TEシステムの最適性能のための例示的基礎方程式が、空間的に依存するSeebeck係数および熱および電気抵抗率に関して、閉鎖解析形式で導出および解法される。解析は、TE材料固有のプロパティが、温度から独立し、意図される変化の方向以外において、局所的に等方性であると仮定する。これらの仮定下では、追加される寸法が、性能の任意のさらなる理論的増加に寄与しないため、1次元幾何学形状が、評価される。他のプロパティ(ZT、電流密度、形状、および境界条件)は、固定され、それによって、他の交絡変化の不在下、分散された固有の材料プロパティの影響を表す。結果が、最適効率およびプロパティのための解析解決に関して提示される。実施例が、大範囲の高温側/低温側温度差動に関して与えられる。性能利得が、温度差動に伴って増加するように示される。利得は、冷却および加熱に関してより大きく、発電動作モードに関してより小さい。Seebeck係数および電気および熱低効率の実質的変動が、大性能利得を達成するために要求される。
TEシステムのエネルギー変換効率は、本明細書のいずれかの場所で記載されるように、空間的に変動されるペルチェ係数を伴う、TE素子を組み込むことによって、改良され得ることが報告されている。また、他の研究は、最大冷却温度の範囲が、より大きく、大高温端/低温端温度差では、デバイス熱力学効率が、より高い、理想化されたカスケード型TEモジュールについて議論している。エピタキシャル成長、スパーク焼結(SPS)、イオン注入、付加製造、および他の半導体材料生産プロセスを含む、TE材料加工方法は、空間的に変動する輸送プロパティを組み込む、TE素子が、加工され得るという点で、進化している。したがって、TEデバイス性能にとって、最適に分散された固有のTE材料プロパティを伴うTE素子を加工することによってもたらされる、可能性として考えられる利点を明確に理解することが重要となっている。(1)分散輸送プロパティを用いて可能となる性能利得、(2)最適性能につながる輸送プロパティ間の変動および関係、(3)最適性能を達成するためにTE素子の長さにわたって固有の材料プロパティが変動する方法、および(4)最適条件下以外で動作するときの性能変化という、具体的質問が、生じる。
これらの質問に回答するために、熱力学効率と、変動する固有の材料プロパティに直接起因する、他の性能変化とを隔離することが重要である。これは、無関係な要因によって影響される研究対象の結果を有することがないように、性能に影響を及ぼし得る、他の条件を固定することによって達成され得る。CTEシステムおよびDTPシステムの両方の全ての他のプロパティは、固定される(例えば、電流密度、形状、温度独立輸送プロパティ、および境界条件)。したがって、本解析は、分散輸送プロパティ(DTP)が、不可欠であって、事実上、唯一の研究変数であるように構造化される。DTP結果は、一定輸送プロパティを伴う従来のTEシステム(CTE)に関する文献に見出される、解析解と比較される。Zは、CTEシステムでは一定であるため、ZTは、温度に比例する。比較目的のために、文献において慣例的であるように、平均温度(故に、平均ZT)が、CTE算出のために使用される。これらの仮定は、小温度差動で動作する、大部分の発電システムおよび冷却/加熱システムに関する実際のシステムプロパティに対する有用な近似を提供するが、大温度差動に関しては、実際のデバイス性能と異なる。それでもなお、その解析形式および算出の容易性のため、CTE解析形式は、全ての条件下でTE性能をモデル化するために広く使用されている。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、以下のフレームワークが、好適には、限定ではないが、CTEと比較して、増強された最大温度差を含む、増強された熱および電気プロパティを伴う、TE素子を設計および特性評価するために使用され得ると考えられる。
等方性熱電材料に関する基本定常状態方程式は、以下のように表され得る。

本解析の目的は、方程式(1)に従い、T(x)、S(x)、λ(x)、およびρ(x)が、空間的に依存する変数である、TE材料系に関する最適熱力学エネルギー変換効率を決定することである。一般性を失うことなく、便宜上、方程式(1)は、1次元例にまとめられることができ、これは、以下のように表され得る。

本明細書のいずれかの場所により詳細に説明される、図1A-1Cは、1次元例を実装すると見なされ得る、例示的幾何学形状を図示する。
以前の研究から、以下のように表される、境界条件に関して、

理想的TEカスケードの最適性能のための温度プロファイルは、以下のように表され得る。

継続すると、1次元構成および定常状態動作は、以下のように表される、電流密度j(x)がTE素子全体を通して一定であることを要求する。
算出された利得がZTの値の変化と関連付けられないという要件と一貫する、現実的条件として、ZTは、DTPシステム全体を通して最大許容可能値を有するべきである。ZTが一定かつ最大値であるという条件が、以下のように表され得る、熱電システムの特性に及ぼされるDTPの影響を決定することが可能であるように、DTPと関連付けられるもの以外の変数を固定するために課される。

以下とする。

式中、εは、無次元電流であって、最大効率、最大冷却温度差動、および他の着目条件に関する異なる値をとるであろう。
一般性を失うことなく、方程式(3)の境界条件を満たし、解析的である、S(x)、λ(x)およびρ(x)に関する解を検討する。指数関数的形式において記述されるため、解は、以下のように表され得る。

したがって、

である。
境界条件が課されると、本指数関数的解は、T(x)の最適形状のために、S(ε, x)、λ(ε, x)、およびρ(ε, x)に関する正確な解を表し得る。
方程式(4)におけるT(x)に関する形式は、無次元電流εの具体的値に関する最適エネルギー変換効率のための温度プロファイルを表す。その最適形状において固定されたT(x)を伴う、最適冷却性能の場合、εの対応する値は、S、λ、ρ、およびT/Tの集合毎に決定されることができる。
冷却および加熱
冷却能力qCDTP(ε)は、以下のように決定され得る。

以下を解く。

したがって、qCDTP(ε)は、εに伴って、故に、jおよびZTに伴って、線形に増加する。
最も重要なこととして、DTPに関して、方程式(13)によって課されるεに関する最大値が存在せず、T/Tにおけるさらなる制約が存在せず、したがって、T以外の最大ΔTが存在しない。DTPシステムに関するこの通常ではなくかつ好ましいプロパティは、直接、温度プロファイルが、方程式(10)に従って固定され、いったん固定されると、輸送プロパティ変動が、方程式(8)-(10)における形式をとるという条件から生じる。したがって、以下となる。

対照的に、位置独立輸送プロパティを伴うCTEシステムに関しては、以下となる。
DTPに関して、高温側熱遮断qHDTP(ε)は、以下のように表され得る。


性能係数βCDTPは、以下のように表され得る。

したがって、以下となる。
最大性能係数βDTPに関するεの値は、εに対してβCDTP(ε)を最大限にすることから見出される。これは、εに関して、最適値εをもたらす。

である。βCDTP(ε)に関して、方程式(16)を解く。

→∞であるため、βCDTP(ε)は、予期される通り、Carnot効率に接近することに留意されたい。
最適加熱効率βHDTP(ε)は、冷却性能の観点から表され得る。

βCDTP(ε)およびβHDTP(ε)は、定数毎に異なるため、εはまた、加熱のための最適効率であって、したがって、以下となる。

ここでは、比較目的のために、慣例として、高温および低温端の平均Tが、CTEシステムのために使用される。CTEシステムに関して、対応する最適値は、以下となる。

ここでは、比較目的のために、慣例として、高温および低温端の平均Tが、CTEシステムのために使用される。
発電
TE発電器のための最適効率も同様に、算出される。電流流動方向は、冷却の逆であるため、方程式(10)を満たし、δ≦0である、新しい無次元電流δを導入することが便宜的である。
HDTP(δ, x)における熱および低温側から退出する廃熱qCDTP(δ, 0)は、以下のように表され得る。


正味電力生産PDTP(δ)は、以下のように表され得る。

また、効率ηDTP(δ)は、以下のように表され得る。

式中、A(δ)は、δがεに取って代わる、方程式(8)において与えられる。最適効率ηDTP(δ)は、方程式(30)における最適値δである。

方程式(30)におけるδの使用は、A(δ)=2δをもたらす。
したがって、以下となる。

CTE発電器のための対応する最大効率は、以下となる。

である。式中、Mは、方程式(24)および(25)におけるものと同一である。
下記により詳細に説明される、図11では、あらゆる場合において、性能が、DTP1101に伴って改良するが、ΔT/Tが、0.6またはより大きくない限り、利得が、それらの冷却および加熱と関連付けられるものより小さくなり得ることが示される。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、小性能改良の主要原因は、CTE1102システム内の平均ZTがDTP1101値に等しいという基本仮定の直接的結果であると考えられる。CTEシステムでは、Zが、一定に保持され、故に、ZTが、温度に比例するため、発電と関連付けられる大温度変化は、DTP1101システムと、高温端における非現実的に高ZTを伴うTE材料に関する値を組み込む、CTE1102システムの比較につながり得る。CTE1102近似において使用される仮定のため、CTEシステムの性能は、誇張される可能性が高くあり得る。
最適外特性
TEデバイスは、多くの場合、理想的設計条件ではない、ある範囲の温度および電流にわたって、動作しなければならない。いったんS(x)、λ(x)、およびρ(x)が、T(x)がε=εであるときの冷却効率のための最適温度プロファイルであるような条件の集合に関して固定されると、ε≠εに関する性能特性は、可能性として考えられる動作条件の範囲全体にわたる性能を理解するために重要である。この場合、特定の設計が、εが確立されるように規定される。次いで、方程式(2)内のS(x)、λ(x)、およびρ(x)に関する項が、εの関数である、固定された値によって置換される。

方程式(2)は、以下となる。

これは、以下の解を伴う、二次線形非同次微分方程式である。

式中、E(ε0,ε)、E(ε0,ε)、R(ε0,ε)、R(ε0,ε)、およびF(ε0,ε)は、以下である。
HDTP(ε0,ε)およびqCDTP(ε0,ε)に関する対応する一般的値は、方程式(12)、(16)、および(38)から見出され得、式中、E、E、R、R、およびFは、εおよびεの関数であって、方程式(34)-(43)において与えられる。


および

および

であって、式中、

であって、同様に、

である。ここでは、熱伝導率λは、一定である。
δ≦0を伴う発電に関して、結果は、εおよびεとδおよびδを置換し、熱出力の熱流の符号を変化させることによって見出される。


最適外動作のための効率ηDTP(δ0,δ)は、以下となる。

CTEシステムに関して、電流γを用いると、以下となる。

再び、以下となる。

対応する電力出力PDTP(δ0,δ)およびPCTE(γ0,γ)は、以下となる。

図9では、ZT=1に関して、ピーク冷却能力は、DTPでは、拡張された電流範囲を伴って、CTEのものの4倍の大きさであることが分かる。
電圧
冷蔵において印加される電圧および発電システムの出力電圧は、

および方程式(2)におけるジュール加熱項から寄与を有する。両場合において、Seebeck係数S(x)の空間依存性は、電圧源を導入し、空間依存抵抗率ρ(x)は、電圧の電流依存変化を生じる。図1Cを参照すると、電圧ΔVおよびΔVは、これらの寄与である一方、ΔVおよびΔVは、従来のCTEシステムに共通のペルチェ電圧である。
DTP冷蔵システムのための電圧は、以下のように表され得る。

式中、

および

であって、したがって、

であって、式中、T(x)は、方程式(38)において与えられる。
ε=ε、T(x)=TDxの場合、以下となる。

発電器の対応する電圧出力は、本明細書のいずれかの場所に説明される、図1Bにおける略図に従って、最大効率で動作する。

最大効率におけるCTEシステムのための電圧は、以下となる。
結果の考察
DTPおよびCTEプロパティを伴うTEシステムに関する特性は、上記で導出される方程式を使用して、比較されることができる。本研究における新しい点は、S(x)、λ(x)およびρ(x)に関する解析式および最適冷却、加熱、および発電の結果として生じる性能特性である。
本明細書のいずれかの場所に説明されるように、本TE素子は、任意の好適な用途に実装されてもよい。例えば、図1A-1Cは、本明細書に提供されるような空間的に変動する分散輸送プロパティ(DTP)を伴う、例示的熱電(TE)デバイスを図式的に図示する。図1Aは、冷却モードで動作する、TE電対100を描写する。TE電対100は、P型素子101と、N型素子102と、低温側電極103と、高温側シャント電極104と、低温側電極105と、電気接続106および107と、電力供給源108とを含む。電力供給源108からの電子109が、描写されるように、N型材料102からP型材料101に流動すると、シャント高温側電極104は、加熱され、低温側電極103および105を含む、低温端111は、冷却される。温度T(x)116は、高温側が、温度T112にあって、低温側が、温度T113にあって、高温側と低温側との間の最大温度差異が、ΔTmax=T-T114またはΔTmax/Tとして表され得るように、熱電素子101、102のそれぞれの長さに沿って、長さx115にわたる位置の関数として、空間的に変動する。
図1Bは、発電モードで動作する、TE電対130を描写する。TE電対130は、P型素子131と、N型素子132と、低温側電極133と、高温側シャント電極134と、低温側電極135と、電気接続136および137と、電力出力138とを含む。熱電力が、外部源(図示せず)によって、高温側電極134に供給され、廃熱が、より冷たい外部ヒートシンク(図示せず)によって、低温側電極133および135を含む、またはそれらから成る、低温端141から除去される。アセンブリ130によって生じさせられる電力は、電力出力138において抽出される。温度T(x)146は、高温側が、温度T142にあって、低温側が、温度T143にあって、高温側と低温側との間の最大温度差異が、ΔTmax=T-T144またはΔTmax/Tとして表され得るように、熱電素子131、132のそれぞれの長さに沿って、長さx145にわたる、位置の関数として、空間的に変動する。
図1Cは、P型素子161と、N型素子162と、低温側電極163と、高温側電極164と、低温側電極165とを含む、熱電モジュール160の一部を描写する。高温側は、温度T170にあって、低温側は、温度T171にある。電圧ΔV166は、低温側電極163と高温側電極164との間にある。電圧ΔV167は、電極164を横断してある。電圧ΔV168は、電極164と電極165との間にある。電圧ΔV169は、電極165と電極163との間にある。高温側と低温側との間の最大温度差異は、ΔTmax=T-Tとして、またはΔTmax/Tとして、表され得る。
本明細書に説明されるようなオプションの任意の好適な組み合わせを有し得る、図1A-1Cに図示されるような実施例では、高温側電極は、随意に、ヒートシンク、例えば、熱交換器と熱接触するように設置されてもよい。熱交換器の非限定的実施例は、フィン型放熱器であって、これは、高温側温度Tで動作する、高温側電極と良好に熱接触し得る。高温側電極は、良好な熱および電気接点を伴って、TE素子の高温端に接続され得る。低温側電極は、TE素子の低温端と良好に熱および電気接触し得る。
図2A-2Bは、本明細書に提供されるような空間的に変動するSeebeckおよび対応するλおよびρ係数を伴う、例示的TEデバイスを図式的に図示する。図2Aは、N型素子201と、P型素子202と、温度T203における高温側と、温度T204における低温側と、N型TE材料201の高温側からP型TE材料202の高温側への電子流205とを含む、熱電冷却電対200内の位置に伴う、Seebeck係数の例示的変動を図式的に図示する。N型TE材料201内の空間的に変動するSeebeck係数S(x)206は、曲線207によって示されるように、x方向に徐々により負になるように描写され、P型TE材料202内のSeebeck係数S(x)208は、曲線209によって示されるように、x方向に徐々により正になるように描写される。明確にするために、S(x)206およびS(x)208が、示されるが、熱伝導性λ(x)およびλ(x)および電気低効率ρ(x)およびρ(x)もまた同様に、変動し得、その変動の制御は、本発明の一部であることを理解されたい。
図2Bは、N型素子231と、P型素子232と、温度T233における高温側と、温度T234における低温側と、P型TE材料232の高温側からN型TE材料231の高温側への電子流235とを含む、熱電発電器電対230内の位置に伴う、Seebeck係数の別の例示的変動を図式的に図示する。N型TE材料S(x)236内のSeebeck係数は、x方向237に徐々にあまり負ではなくなるように描写され、P型TE材料232内のSeebeck係数S(x)238は、x方向239に徐々にあまり正ではなくなるように描写される。明確にするために、S(x)206およびS(x)208が、示されるが、熱伝導性λ(x)およびλ(x)および電気低効率ρ(x)およびρ(x)もまた同様に、変動し得、およびその変動の制御は、本発明の一部であることを理解されたい。
図3A-3Bは、本明細書に提供されるような空間的に変動する断面積を伴う、例示的TEデバイスを図式的に図示する。より具体的には、図3Aは、N型素子307と、P型素子309と、高温側電極303(T301にある)と、高温側電極304(T302にある)と、低温側電極306(T305にある)と、高温側接続315および高温側接続314において高温側電極303に接続される、電気電源313とを含む、TE電対300を描写する。動作時、電子323が、高温側電極304から、P型素子309、低温側電極306、N型素子307、および高温側素子303を通して通過する。
本実施例では、N型素子307は、高温側電極303へのその取付表面において、低温側電極306に取り付けられる、その断面積320より大きい、断面積319を有する。その端部間では、N型素子307は、中心領域308において、端部のいずれかより狭く、それに略砂時計形状を与える。P型素子339は、低温側電極336に接続される、低温端と、界面321において高温側電極304に接続される、高温端311とを有する。本非限定的実施例では、P型素子309は、N型素子307より短く、一端から他端まで異なる形状であって、N型素子と異なる平均断面積であるが、P型素子309は、随意に、端部のいずれかより狭い、中心領域310を有してもよい。したがって、PおよびN型TE素子の形状、長さ、および断面積(例えば、直径)は、異なり得ることを理解されたい。有利なこととして、素子を構築するために使用される、材料系に依存して、Pおよび/またはN型TE素子は、310における断面積と、一端または両端より大きい、P型素子309の端部321および322からの対応する距離とを有し得る。また、描写されないが、PおよびN型TE素子307および309は、正方形、長方形、卵形、管状(中空)、または任意の他の有利な形状である、断面形状を有することができる。
動作時、電源313によって生じさせられる電子流323(すなわち、反対方向に流動する電流)は、高温電極303および304を加熱し、上側の高温端から外への熱流Q316および317および温度T301および302を生じ、低温電極306を冷却し、冷却作用Q318および温度T305を生じる。
図3Bは、代替TE電対330を示し、これは、図3Aに図示されるTE電対300に対して修正されたものである。TE電対330は、N型素子337と、P型素子339と、高温側電極343(T331にある)と、高温側電極334(T332にある)、低温側電極336(T335にある)と、高温側接続345および高温側接続344において高温側電極343に接続される、電気電源373とを含む。動作時、電子349が、高温側電極334から、界面341を介して、P型素子339、低温側電極336、N型素子337、および高温側電極343を通して通過する。図3Aに示される実施例と同様に、N型素子337は、随意に、中心領域338において、端部のいずれかより狭く、それに略砂時計形状を与え、P型素子339は、随意に、端部のいずれかより狭い、中心領域340を有する。したがって、PおよびN型TE素子の形状、長さ、および断面積(例えば、直径)は、異なり得ることを理解されたい。本明細書に説明される電源は、制御モジュールと見なされ得ることに留意されたい。
図3Bに図示されるTE電対330はまた、TE素子のそれぞれにおける、異なる数のDTP段階の実施例を含む。本実施例では、N型TE素子337は、3つのDTP段階、350、351、および352を含む。例示的P型TE素子339では、4つのDTP段階、353、354、355、356が存在する。これらは、実施例にすぎず、例えば、2~100超のDTPの任意の数の段階が存在することができる、またはTE素子の一部が全てのDTPプロパティを有する、またはその一部が、持続的に可変のDTPプロパティを有することができる。各DTP段階または持続的に可変の部分は、ドーピングおよびTE材料における他の材料プロパティ差に基づいて、異なる輸送プロパティ、Seebeck係数、電気抵抗率、および熱伝導率を有する。
動作時、電源373によって生じさせられる電子流349(すなわち、反対方向に流動する電流)は、高温電極343および344を加熱し、上側の高温端から外への熱流Q346および347および温度T331および332を生じ、低温電極336を冷却し、冷却作用Q348および温度T335を生じる。
図4A-4Bは、本明細書に提供されるようなTE素子と電極との間の例示的界面を図式的に図示する。図4は、概して、高温側温度T401で動作する、高温側電極402と、TE素子403と、低温側温度T405で動作する、低温側電極406とを含む、TE素子400を描写する。高温端404は、高温端電極402に取り付けられ、低温端408は、界面407において、低温端電極406に取り付けられる。図4Aに描写されるゾーン408は、図4Bにおいて、拡大され、さらに詳細に示される。特に、低温端では、区画化および/またはDTPが、TE素子濃度の端部の近傍の担体を増加させ、それによって、界面抵抗を低減させるために使用されることができる。
図4Bは、下側電極406、TE素子403の一部、および2つの部品間の界面407の構造の詳細の拡大図部分408を描写する。TE素子403は、界面407における界面抵抗を減少させる、表面詳細409を有する。図4Bに描写されるように、表面詳細409における表面積の増加は、少なくとも部分的に、表面を粗面化する、トレンチを追加する、化学組成を変化させることによって、またはテクスチャを提供し、したがって、その界面の電気および/または熱抵抗を低減させるように、TE素子403の低温端を処理する任意の他の方法において達成される。別の実施形態では、図4Bに具体的に示されないが、表面詳細409は、TE素子403に加え、および/またはその代わりに、電極406に適用され、界面407における界面抵抗を減少させることができる。
故に、図1A-1C、2A-2B、および3A-3Bは、低温端と、高温端と、高温端と低温端との間にある長さを有する、p型またはn型材料とを有する、熱電素子を提供することを理解されたい。p型またはn型材料は、固有のSeebeck係数、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有する。p型またはn型材料の空間的に変動するDTPプロパティおよび構造は、図5-30を参照して本明細書に説明されるような所望の性能特性を提供するように好適に選択されてもよい。例えば、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものは、それぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加してもよい。いくつかの構成では、S、ρ、およびλの全3つはそれぞれ、随意に、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。「概して増加する」とは、パラメータの値が、高温端において、低温端より大きいことを意味する。いくつかの実施例では、パラメータは、長さに沿って、低温端から高温端へと単調に増加してもよい。いくつかの実施例では、パラメータは、長さに沿って、少なくとも1つの点において、断続的であってもよい。例えば、熱電素子は、区画化されてもよく、したがって、長さに沿って、ともに継合される、異なる材料を含んでもよい。熱電素子内の各そのような材料は、S、λ、またはρのうちの1つ以上のものの任意の好適な組み合わせに関して、熱電素子内の他の材料と異なってもよく、それらの異なる材料が相互に接触する点において、S、λ、またはρは、断続的であってもよい。p型またはn型材料は、任意の好適な数のそのような区画、例えば、2つ以上の、4つ以上の、10以上の、20以上の、50以上の区画、または100以上の区画、例えば、2~100区画、または4~50区画、または4~20区画を含んでもよい。いくつかの実施例では、S、λ、およびρのうちの2つ以上のものはそれぞれ、各所与の区画内で単調に変動する。熱電性能に及ぼされる区画の数およびタイプの性能への影響の非限定的実施例は、図22-26および29-30を参照して説明される。
p型またはn型材料内の材料のS、λ、およびρは、長さに沿った、p型またはn型材料の組成、ドーピング、結晶構造、または多孔率に基づいて、好適に選択されてもよい。例えば、図17-30を参照して説明されるような様式において、熱電素子の組成、区画化、および断面積が、所望の性能特性を提供するように選択されてもよい。下記により詳細に説明される、いくつかの非限定的実施例では、p型またはn型材料は、随意に、テルル化ビスマス、テルル化セシウムビスマス、およびビスマスアンチモンから成る群から選択される、または、随意に、金属熱電材料、有機熱電材料、または多孔性シリコンを含む。そのような材料のうちの1つ以上のものの任意の好適な組み合わせまたは任意の他の好適な材料が、増強された最大温度差ΔT/T等の増強された性能特性を提供するように使用されてもよい。
例えば、図7および24を参照して下記に説明されるような様式では、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの増加は、随意に、最大性能係数(COP)では、低温端と高温端との間の温度増加を説明する曲線が、凹状であるように選択される。
加えて、または代替として、図14A-16を参照して下記により詳細に説明されるような様式では、長さに沿った第1の場所におけるSの値は、随意に、長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍である。第1の場所は、第2の場所より低温端に近くあり得る。p型またはn型材料内の異なる場所におけるSの値間のそのような差異は、本明細書では、Sの「範囲」と称され得る。例えば、図14Aは、100~250のSの例示的「範囲」を説明し、低温端におけるSの値が、100であって、高温端におけるSの値が、250(低温端におけるSの2.5倍)であることを意味する。図14AにおけるSの別の例示的範囲は、50~1,000であって、低温端におけるSの値が、50であって、高温端におけるSの値が、1,000(低温端におけるSの20倍)であることを意味する。Sの別の例示的範囲は、50~500として図14Bに提供され、高温端におけるSが、低温端におけるSの10倍であることを意味する。故に、本p型またはn型材料内の第2の場所(例えば、高温端)におけるSの値は、その材料内の第1の場所(例えば、低温端)におけるSの値に対して任意の好適な値を有してもよく、例えば、2.5~20倍大きくてもよい、2.5~10倍大きくてもよい、または10~20倍大きくてもよい、またはさらに、20倍上回ってもよい、例えば、50倍上回ってもよいことを理解されたい。最大温度差ΔTmax/Tに及ぼされる高温端(Sh)および低温端(Sc)におけるSの異なる比率の性能への影響の非限定的実施例は、図13Bを参照して説明される。
加えて、または代替として、p型またはn型材料の断面積は、随意に、長さに沿って、変動する。異なる熱電素子形状および断面積の性能への影響の非限定的実施例は、図14A-16、18、および19A-19Cを参照して説明される。
さらに、図1A-1C、2A-2B、および3A-3Bは、本熱電素子および本明細書のいずれかに説明されるようなその任意の好適なオプションを含む、単段階熱電デバイスを提供することを理解されたい。そのような熱電デバイスでは、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、随意に、ΔTmax/Tが、少なくとも0.2であるように選択されてもよい。ΔTmax/Tの所望の値を達成するためのパラメータの選択は、本開示全体を通して説明される。S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれは、随意に、ΔTmax/Tが、任意の好適な値を有し得る、例えば、少なくとも0.2、少なくとも0.24、少なくとも0.3、少なくとも0.33、少なくとも0.4、または少なくとも0.43であり得るように選択されてもよいことを理解されたい。少なくとも0.2のΔTmax/Tの値は、例えば、300Kの高温端温度Tにおける少なくとも60K(同等に、60℃)の最大温度差ΔTmaxによって提供され得るが、高温端の特定の温度は、用途および動作環境に基づいて変動してもよい。同様に、少なくとも0.24のΔTmax/Tの値は、例えば、300Kの高温端温度Tにおける少なくとも73Kの最大温度差ΔTmaxによって提供され得、少なくとも0.3のΔTmax/Tの値は、例えば、300Kの高温端温度Tにおける少なくとも90Kの最大温度差ΔTmaxによって提供され得、少なくとも0.33のΔTmax/Tの値は、例えば、300Kの高温端温度Tにおける少なくとも100Kの最大温度差ΔTmaxによって提供され得、少なくとも0.4のΔTmax/Tの値は、例えば、300Kの高温端温度Tにおける少なくとも120Kの最大温度差ΔTmaxによって提供され得、少なくとも0.43の値ΔmaxT/Tは、例えば、300Kの高温端温度Tにおける少なくとも130Kの最大温度差ΔTmaxによって提供され得る。例えば、図14A-14B-18を参照して下記により詳細に説明されるように、75K~114Kの例示的最大温度差ΔTは、単段階デバイスにおいて達成されてもよく、例えば、図20A-20Bを参照して下記により詳細に説明されるように、約70K以上の例示的最大温度差ΔTは、好適な数の段階、例えば、1、2、5、10、20、50、または100段階と、50~1,000μV/KのSeebeck定数範囲とを含む、単段階デバイスにおいて達成されてもよい。
ZTの例示的値は、例えば、図19C、21A、および21Bを参照して説明されるように、空間的に変動するプロパティおよび幾何学形状の好適な選択を通して達成されてもよい。本明細書に提供される種々の実施例では、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、ZTが、少なくとも0.05、少なくとも0.5、または少なくとも0.75、または少なくとも0.9であるように選択されてもよい。例えば、ZTは、0.25~0.9の範囲内、または0.5~0.9の範囲内、または0.5~0.75の範囲内であってもよい。
複数の本単段階熱電デバイスおよび本明細書のいずれかに説明されるようなその任意の好適なオプションを含む、多段階熱電デバイスもまた、提供されることを理解されたい。
また、本明細書に提供されるものは、p型材料と、高温端と、低温端と、高温端と低温端との間のある長さとを含む、第1の熱電素子を含む、熱電デバイスである。第1の熱電素子は、固有のSeebeck係数(S)、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有し、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。熱電デバイスはまた、n型材料と、高温端と、低温端と、高温端と低温端との間のある長さとを含む、第2の熱電素子を含む。第2の熱電素子は、固有のSeebeck係数(S)、電気抵抗率(ρ)、および熱伝導率(λ)を有し、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のものはそれぞれ、概して、長さに沿って、低温端から高温端へと増加する。熱電デバイスはまた、第1の熱電素子の高温端および第2の熱電素子の高温端に電気的に結合される、第1の電極と、第1の熱電素子の低温端に電気的に結合される、第2の電極と、第2の熱電素子の低温端に電気的に結合される、第3の電極とを含む。
p型およびn型材料の両方が、そのような空間的に変動するDTPを有する、熱電デバイスでは、性能のなおもさらなる増強が、可能性として考えられることを理解されたい。例えば、S、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加およびS、ρ、およびλのうちの2つ以上のもののそれぞれの一般的増加は、ΔTmax/Tが、少なくとも0.33、または少なくとも0.4、または少なくとも0.43、またはさらにそれを上回るように、本明細書のいずれかの場所に説明されるような様式において選択されてもよい。加えて、または代替として、p型材料およびn型材料の個別の断面積は、随意に、その個別の長さに沿って、変動してもよい。加えて、または代替として、随意に、P型およびn型材料のそれぞれの組成、ドーピング、結晶構造、または多孔率は、独立して、長さに沿って、変動する。同様に、本熱電素子を参照して説明されるような様式では、長さに沿った第1の場所におけるSは、長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍であって、長さに沿った第1の場所におけるSは、長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも2.5倍であるが、そのような比率は、より有意に高くてもよい、例えば、2.5~20倍を上回ってもよい、2.5~10倍を上回ってもよい、または10~20倍を上回ってもよい、またはさらに20倍を上回ってもよい、例えば、50倍を上回ってもよいことを理解されたい。
加えて、または代替として、第1の熱電素子と第1または第2の電極との間または第2の熱電素子と第1または第3の電極との間の少なくとも1つの個別の界面は、随意に、例えば、図4A-4Bを参照して下記に説明されるような様式において、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工される。
加えて、または代替として、熱電デバイスはさらに、随意に、第2および第3の電極に電気的に結合される、制御モジュールを含む。制御モジュールの非限定的実施例は、図1Aを参照して説明される、素子108、図1Bを参照して説明される、素子138、図3Aを参照して説明される、素子313、および図3Bを参照して説明される、素子373を含む。随意に、制御モジュールは、例えば、図1A、3A、および3Bを参照して説明されるような様式において、第1の熱電素子、第1の電極、および第2の熱電素子を通して、第2および第3の電極を介して、電流を直列に通過させるように構成される。さらなるオプションとして、第1および第2の熱電素子は、それぞれ、随意に、例えば、図1A、3A、および3Bを参照して説明されるような様式において、電流に応答して、熱を第2および第3の電極から第1の電極に圧送するように構成される。
加えて、または代替として、熱電デバイスはさらに、随意に、第1の電極に熱的に結合される、ヒートシンクと、第2および第3の電極に熱的に結合される、コールドシンクとを含み、ヒートシンクおよびコールドシンクは、例えば、図1Bを参照して説明されるような様式において、温度勾配を第1および第2の熱電素子の個別の高温端と低温端との間に発生させる。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、例えば、図1Bを参照して説明されるような様式において、温度勾配に応答して、制御モジュールを通して、電流を発生させるように構成される。
図5は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、電気および熱プロパティを図示する、プロットである。より具体的には、図5は、ΔT/Tの関数として、高温側と低温側の輸送プロパティの比率を提示する。これらの比率は、小ZTまたは大ΔT/Tのいずれかに伴って増加する。例えば、プロット500は、最適Seebeck係数、熱伝導率、および電気抵抗率のためのDTP TE電対の高温側と低温側の比率を提示する。破線曲線501は、Seebeck係数および熱伝導率の両方に関する比率を描写し、実線曲線502は、対応する電気低効率を描写する。結果は、0.5、1、2、または5に等しい、いくつかの無次元性能指数ZT503に関して提示される。水平線504は、高温および低温側DTP TEパラメータ間の2の比率を描写し、水平線505は、高温および低温側DTPパラメータに関する3の比率を描写する。
図6は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ドーパント濃度の関数として、電気および熱プロパティを図示する、プロットである。例えば、プロット600は、TE素子内の空間的に変動するドーパント濃度N(x)の関数として、低温側から測定される場所xにおけるDTP TE電対の空間的に変動するSeebeck係数S(x)601、熱伝導率λ(x)602、および電気抵抗率ρ(x)603の比率を描写する。点604は、x=0に位置する。点605は、ドーパント濃度N(x)に対応する点xにおけるSeebeck係数曲線S(x)601の値である。同様に、点606は、ドーパント濃度N(x)に対応する点xにおける熱伝導率曲線λ(x)602の値であって、点607は、ドーパント濃度N(x)に対応する点xにおける電気抵抗603の値である。
プロット600は、ドープされたTE材料に関する通常傾向が、抵抗率ρに関しては、ドーパント濃度が増加するにつれて減少することを図示する。これは、増加された担体濃度Nに伴う電子または正孔密度の増加、故に、抵抗率ρを減少させることに起因する。したがって、ρは、Sおよびλを増加させる傾向にある変化によって、減少される傾向にあり、その逆も同様であって、Sおよびλを減少させる傾向にある、ドーパント変化は、ρを増加させる。DTP動作に関して、全3つのS、λ、およびρは、本明細書の方程式(8)-(11)によって、かつ本特許の多くの部分の中でもとりわけ、図2A、2B、および5において教示されるように、同一方向に変化するはずである。したがって、ここでは、ドーパントレベルNを調節することによるZTを最適化する従来の主要方法によって、DTP材料系を構築することは、明白な方法ではない。DTPシステム内のCOP、ΔTmax、および他の性能メトリックを最適化するために、他の設計変数が、有利なこととして、ZTが、P型および/またはN型TE素子に沿った位置において減少する場合でも、調節される。他の調節は、以下のように、ρとλとの間のTE素子面積に対する関係の結果として、場所xにおける熱抵抗K(x)と場所xにおける電気抵抗R(x)との間の関係をより好ましいものにするための面積比率変動を含む。

したがって、以下になる。
方程式(102)は、要因面積A(x)が、可変である場合、事実上、位置xに伴う、ρ(x)およびλ(x)の性能に及ぼされる影響間の関係を修正し得ることを実証し、例えば、図3A、3B、3C、14A、14B、15、16、18、19A、19B、19C、20B、22、23、24、26、27、および29は、可変面積TE素子およびデバイス性能に及ぼされるその影響を実証する。また、TE材料合金組成の調節およびTE素子の異なる部分における異なるTE材料の組み合わせは、本説明における文章の部分とともに、図3B、20A、20Bおよび29に描写される。
図7は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、高温端と低温端との間の位置の関数として、温度プロファイルを図示する、プロットである。ある範囲の電流にわたる冷却動作に関する温度プロファイルが、図7に示される。公称外条件下では、TE素子内部温度は、最適プロファイルのものを上回る。より具体的には、プロット700は、DTPシステム内のCOPを最大限にする電流に対する電流の種々の比率に関する、低温端から高温端への位置の関数として、TE電対の計算された温度プロファイル701を描写する。DTP設計のTE素子の長さx/x702に沿った中点703は、点705において、曲線704と交差する。差込図730は、ε/ε732に関する、場所703における温度プロファイル731を描写する。点735は、ε/ε=1である、曲線731と点734の交点である。水平線733は、電流がTE素子を通して流動していないときの、TE素子の中点の温度を描写する。
図8は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、性能係数(COP)を図示する、プロットである。プロット800は、0.5、1、2、および5のZT803の異なる値に関する、DTP設計801および従来の設計802を使用した、TE発生器の効率を描写する。例えば、図8は、ΔT/Tの関数として、DTPおよびCTEシステムにおける冷却に関する最大COPを示す。大ΔT/Tに関して、2つのシステムの最適性能における差異は、大きくなる。効果的DTP冷却の範囲は、CTE曲線804に関する最大ΔT/TにおけるCOPとDTP曲線805に関する最大ΔT/TにおけるCOPを比較することによって分かり得るように、CTEシステムに関して、最大冷却ΔTMAXを越えて延在する。COP>1に関して、2つのシステムの性能は、ほぼ同じである。
図9は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、電流の関数として、冷却能力を図示する、プロットである。特定のΔT/Tに関するDTPおよびCTEシステムのための冷却能力が、図9に示される。DTPシステムは、より大きい冷却能力と、それにわたって冷却が生じる、より大きい電流範囲とを有する。例えば、プロット900は、DTP(破線)およびCTE(実線)システムに関する冷却能力を描写する。曲線が、0.5、1、2、および5の一定ZTに伴う材料に関して示される。各ZTでは、DTPシステム901は、それにわたって冷却が生じる、CTEシステム902が有するCTEシステムi/iより大きい冷却能力Q/λと、それにわたって冷却が生じる、より大きい電流範囲ε/εとを有する。電流範囲および冷却能力は両方とも、DTPシステムに関して、有意に上回る。ZT=0.5に関して、CTEシステム903に関する正の冷却が存在しない一方、DTPシステム904は、冷却作用を提供する。ZT=0.5 904を伴う、DTPの冷却は、CTE905 ZT=1の約2倍であって、最大約50%高い最大電流906を伴う。
図10-11は、発電動作のためのDTPおよびCTEシステムに関する特性を示す。例えば、図10は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、効率を図示する、プロットである。プロット1000は、0.5、1、2、および5のZTに関する、DTP1001およびCTE1002システムのための発電効率を描写する。点1003は、ΔT/T=1.0を伴うZT=5に関する、CTE1002の交点であって、点1004は、同一条件下におけるDTP1001の交点である。図11は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、電流の関数として、効率を図示する、プロットである。より具体的には、図11は、DTP1101およびCTE1102システムのための公称外動作電流に関する発電効率を描写する、グラフである。全ての場合において、性能は、DTPに伴って改良するが、ΔT/Tが、0.6またはより大きい限り、利得は、概して、冷却および加熱と関連付けられるものより小さい。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、小性能改良の主要原因は、CTEシステム内の平均ZTがDTP値に等しいという基本仮定の直接結果であり得ると考えられる。CTEシステムでは、Zは、一定に保持されるため、故に、ZTは、温度に比例し、発電と関連付けられる大温度変化は、高温端における非現実的に高いZTを伴うCTE TE材料との比較につながり得る。これらの状況のため、CTEシステムの性能は、ここでは、誇張される可能性が高い。
DTP対CTEシステムのための電圧は、規定された入力(または出力)電圧のために必要とされる、TE素子の数を決定する。DTP電圧は、S~Sに及ぶ、Seebeck係数の関数であるため、CTEシステムとの比較は、DTPシステムに関して、本明細書の方程式(59)-(63)を使用すべきである。図12は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、ΔT/Tの関数として、電圧比を図示する、プロットである。例えば、図12は、冷却および発電のためのDTP/CTEの電圧比を提示する。プロット1200は、DTPシステム電圧1201と従来のTE設計1202のためのそれらの比率を描写する。電圧比曲線1201は、冷却曲線1203に関する値を提示し、実線曲線1202は、発電曲線1204に関する値を提示する。
DTPを伴うTEシステムの最適性能を特性評価する、方程式の集合が、冷却、加熱、および発電動作モードのために提示される。解は、最適性能および動作条件のより広い集合下での性能の両方に関して、閉鎖形式において与えられる。解は、TEシステムの従来の解析特性評価である、CTEと比較される。CTEモデルは、一定輸送プロパティを仮定し、これは、TE素子の低温側から高温側への温度に伴うZTの線形増加につながる。DTPの効果は、広動作条件を横断したCTEシステムと比較して、いくつかの有益である特性を提供するように示される。
典型的TEシステムに関して、性能は、CTEシステムでは、輸送プロパティが、増強されたまたは最適な性能につながる、位置に伴う変動を有するように規定および変化されることができないため、DTPシステムのもの未満である。実際のTE設計は、CTEモデルが予測するものほど良好に性能を発揮しないため、冷却、加熱、および発電用途では、DTP設計(加工することが実行可能であるとき)は、ここで算出されたものを上回る性能利得を有するであろう可能性が高い。
DTPモデルとCTEモデルとの間のいくつかの例示的性能差が、下記に要約される。それに関して温度差動が小さい、動作条件では、両システムは、ほぼ同じ結果を与える。大温度差動では、DTPシステムは、効率利得およびより広い範囲の条件にわたる動作を確実に実証する。利得は、DTPシステムに関する実践的有意性であり得る。利得のためのさらなる機会が、DTPが提供し得る、利点から生じ、冷却、加熱、および発電用途のために、より低いZTの低コストTE材料の性能を改良する。
例示的冷却および加熱特性:
DTPシステムは、単段階CTEシステムを用いて可能なものより大きい最大温度差動を生じることができる。高温端と低温端との間の輸送プロパティの必要範囲を伴う、単一TE素子を加工する能力は、性能利得を限定し得る。
DTPシステムは、全ての冷却条件下、より高いCOPを有する。高温差動では、効率利得は、大きい。同一(大)温度差動では、DTPシステムは、CTEシステムのものと比較して、はるかに高いCOPを提供することができる。
加熱は、熱がDPTTE素子の通常より高温の端部から抽出される、動作に関してより効率的である。しかしながら、電流を逆転させることによる加熱(すなわち、TE素子の公称上の低温側から抽出される熱)は、DTPシステムに関して、CTEシステムに関するものより低い効率を有し得る。
より大きい温度差動を伴う、DTP単一素子を構築する能力は、構造を簡略化し、概して、カスケードCTEシステムと関連付けられる、大寄生熱および電気界面損失を低減させ、したがって、COPを増加させ、最大温度差動を増加させることができる。
単段階DTPシステムは、単段階CTEシステムを用いて可能なものより広い温度範囲にわたって、より効率的に動作するように選択される、プロパティを有することができる。
大温度差動では、DTPは、CTEシステムに関するものより広い範囲の電流および動作電圧にわたって、近ピーク効率で動作する。
DTPは、輸送プロパティが、TE素子内の広範囲にわたって変動し得る場合、大温度差動において、低ZT材料の性能を増強させ得る。
DTPシステムに関する性能利得は、小ΔT/Tに関して減少する(かつ無視可能になり得る)。
例示的発電特性:
CTEシステムに優るDTPシステムの効率利得は、最適および他の動作条件の両方に関して、ΔT/T>0.6では大きい。DTP性能利得は、低温差動では小さい(かつ無視可能になり得る)。
DTPに関する最大電力利得は、大温度差動およびδ>δでは、動作のために有意である。
TE素子長にわたる発電のためのDTPプロパティ変動は、同一ΔT/Tに関して、冷却のためにより小さい。
DTPシステムの最適プロパティ変化は、発電に関して、冷却および加熱に関するものより小さい。
出力電圧は、DTPシステムに関して、より低く、電流は、より高い。
実際のシステムにおいて、最適輸送プロパティを完全に表すことは、必要であるわけではないことに留意することが重要である。いくつかの状況では、計算される最適なもの以外の容易に達成可能なプロパティ変動が、有用な利点を与え得る。
DTPは、他の重要なTEシステム改良のためにも使用されることができる。例えば、DTPは、他の輸送プロパティを修正し、部分的に補償することによって、温度に伴って変動するプロパティを伴う、材料系における性能損失を低減させるために採用されることができる。材料輸送プロパティの大変動が最適性能のために要求される、状況では、幾何学形状が素子長に沿って不変であるという要件は、緩和され得る。いくつかの利点が、例えば、素子を円錐形区分または他の有利な形状に成形し、性能を改良するために必要とされるプロパティ変化の大きさを低減させることによって、達成されることができる。これらの改良およびその他は、DTP熱電システムの属性の探求の一部としての継続中の研究の対象である。
例示的数値解析
冷却モードで動作する、標準的熱電モジュールに関する最大温度差ΔTmaxは、Nolas et al.の「Thermoelectrics - Basic principles and new materials developments」(Springer-Verlag, Berlin Heidelberg, 2001)に説明されるように、73K(300Kの高温側温度に基づく)である。その値は、2段階カスケード型デバイスに関しては、107Kまで、4つの段階カスケード型デバイスに関しては、最大130Kまで増加されることができる。以下の議論は、単段階デバイスを用いて130℃(または同等に、130K)を超える最大温度差を達成する、数値解析を通して実証された、概念を提示する。これは、主に、可変面積に伴う、分散輸送プロパティ(DTP)を使用することによって遂行されるが、また、区画化と、磁気的に増強されたBiSb(n型)と組み合わせられたCsBiTe(p型)を含む、代替熱電材料を組み合わせる。
本数値解析は、上記に説明される理論および解析開示から構築される。解析は、最大温度差(DT)モードに加え、最大性能係数(COP)および最大熱圧送率(Qc)モードで動作する、デバイスの研究を含む。研究はまた、DTPを伴って作製されるデバイスが、公称外条件下で動作されると、標準的デバイスに優る様子を示す。検証研究は、ZTが、一定に保たれ、温度から独立する、理想的材料プロパティを使用して、解析結果に対して性能を確認した。性能は、次いで、実際の温度依存熱電輸送プロパティを使用して決定された。上記に説明される解析は、幾何学形状および材料のさらなる最適設計を伴う、実際の温度依存材料プロパティに基づいて、期待値を確認し、性能改良を決定するように拡張される。数値モデルが、解析解より容易に接触抵抗および動作環境等の非理想的条件の影響を研究するために使用された。これは、結果を実際のデータと比較し、非理想的場合に関する性能を決定することを可能にする。
下記の開示の焦点は、他の幾何学形状および材料増強技法と組み合わせられた増強または最適分散輸送プロパティの数値解析に当てられるであろう。数値解析は、温度独立一定ZTプロパティに伴う解析/理論的解析を確認するための好適なツールである。開発されたモデルは、次いで、材料を区画化し、非制約および制約される可変面積を有する能力とともに、解析を実際の温度依存プロパティに拡張するために使用されるであろう。数値モデルはまた、充塞分率、接触抵抗、デバイス環境、区間面積プロファイル、区間面積比率(p対n)、DTP段階の数、カスケード型デバイス内の電対比、および区間区画化を含む、熱電デバイスの他の側面の研究を可能にするであろう。
モデルは、Angristの「Direct energy conversion, 4th Ed.」(AllynandBacon, Boston, 1982):に説明されるような様式において、低温側および高温側熱流および電力入力に関して、以下の従来の熱電方程式を使用して設定される。

性能係数(COP)は、以下のように定義される。
モデルは、熱電区間が、100の等長の制御体積またはステップに分割された、1Dモデルとして設定される。ステップの数は、より多いまたはより少ない場合もあり得るが、100ステップが、モデル化されている現象を正確に捕捉するために十分な数であると考えられる。ステップの数は、DTP段階の数に基づいて変化しない。ステップ毎に、方程式の集合が、方程式[200]および[201]に基づいて定義された。温度が、各ステップにおいて求められ、任意の非線形性が捕捉されることを可能にした。TE区間に沿って連続性を確実にするために、以下の制約が、ステップ毎に使用された。
段階は、段階が、可変輸送プロパティおよび/または可変面積を有することができ、変動する数のステップから成ることができるという点で、ステップと区別される。ステップの総数は、これらの研究に関しては、常時、100である一方、本研究は、1~100段階を有する区間に注目した。初期研究は、各段階が修正された輸送プロパティを有する、可変数の段階を区間内に伴って開始した。ZTは、区間の長さに沿って、一定に保持され、プロパティは、適宜、スケーリングされた。S、電気抵抗率ロー(ρ)、および熱伝導率ラムダ(λ)間には、付加的制約は存在しなかった。
さらなる研究は、Nolas et al.の「Thermoelectrics - Basic principles and new materials developments」(Springer-Verlag, BerlinHeidelberg, 2001)からのBiTeに関する公開された情報に基づく、温度依存プロパティを使用した。温度依存性以外に、Seebeck係数、電気抵抗率、および熱伝導率が、Nolas et al.に説明されるように、Seebeck係数とHall担体密度または担体濃度を関連させる、Pisarenko関係に基づいて関連された。材料プロパティに関する傾向は、公開された値から外挿された。CsBiTeに関する付加的材料プロパティは、Chung et al.の「CsBiTe:A high-performance thermoelectric material for low-temperature applications」(Science287:1024-1027(2000))から取得された。熱磁気Bi0.88Sb0.12に関する輸送プロパティは、Angristの「Direct energy conversion, 4th Ed」(Allyn and Bacon, Boston, 1982)、Ziabariの「Nanoscale solid-state cooling:A review」(Reports on Progress in Physics 79(095901):34(2016))、およびGoldsmidの「The physics of thermoelectric energy conversion」(Morgan & Claypool, 2017)から導出された。
他の材料も、DTPのための良好な材料としての潜在性を有する。シリコンは、それに類似し、DTPのためのSeebeck係数に関する良好な範囲を有する。輸送プロパティは、文献、例えば、以下の参考文献から得られ得る。
Scierningの「Silicon nanostructures for thermoelectric devices: A review of the current state of the art」(Phys. Status Solidi A 211(6):1235-1249(2014))
Stranz et al.の「Thermoelectric Properties of a High-Doped Silicon from Room Temperature to 900K」(Journal of Electronic Materials 42(7):2381-2387(2013))
Nakamuraの「First-principles simulation on Seebeck coefficient in silicon and silicon carbide nanosheets」(Japanese Journal of Applied Physics Part 1 55:06GJ07(2016))
Yamashitaの「Dependence of Seebeck Coefficient on Carrier Concentration in Heavily B- and P-Doped Si1-xGe(x≦0.05)System」(Japanese Journal of Applied Physics Part 138(11):6394-6400(1999))
Lee et al.の「Nanoporous Si as an Efficient Thermoelectric Material」(Nano Letters 8(11):3750-3754(2008))
Ren and Leeの「Thermal conductivity anisotropy in holey silicon nanostructures and its impact on thermoelectric cooling」(Nanotechnology 29:045404(8pp)(2017))
Tang et al.の「Holey silicon as an efficient thermoelectric material」(Nanoletters 10:4279-4283(2010))
多孔率が、シリコンの熱伝導率を低減させることに役立つために使用されることができる。約0.4のZTが、Tang et al.に説明されるように、シリコンを室温で用いて達成されている。本レベルでは、DTPを用いると、本材料は、潜在的に、今日のBiTeに匹敵し得る。Lee et al.は、室温で、<50μV/K~>700μV/Kに及ぶSeebeckを伴う、約0.4のZTを達成した。RenおよびLeeは、孔性シリコンの異方性を使用して、低面内および高面交差熱伝導率を伴って、バルクシリコンより30%も優れ、カルコゲン化物より400%も優れた「熱電冷却有効性」を提供する、数値研究を行った。Tang et al.は、熱伝導率を低減される、バルクの35%多孔率において、ナノスケールの孔を生成することによって、室温で、約0.4のZTを達成した。大Seebeck係数を有する、有機熱電材料もまた、示されており、また、DTPのための良好な材料となり得る。金属元素もまた、DTPのための良好な材料である潜在性を有する。
モデルはまた、Wiedemann-Franzの法則によって相互に関連される、電気および熱接触抵抗を含む。Wiedemann-Franzの法則は、熱伝導率の電子寄与が、温度に基づいて、導電性に比例することを述べている。本関係を使用することの限界は、それが、必ずしも、接触抵抗に関連せずに、熱伝導率の格子成分を考慮しないことである。セラミックベースプレートの熱抵抗もまた、考慮される。電気電流は、モデル内の別の変数である。上記に説明される図4A-4Bでは、界面407における表面詳細(テクスチャ)409の構造は、例えば、鋸歯形状または任意の他の有利な形状を界面407の端部に押圧することによって生産じさせられることができる。代替として、表面詳細409は、界面抵抗を低減させる、粗面化された導電性材料(金属化された界面材料等)から構築される、またはそれを含むことができる。界面409における界面抵抗を大幅に低減させる目的のうちの1つは、実践的目的のために、低温界面407上の拡開端の必要性が、低減または排除されることである。
モデルは、最大COP、最大Qc、または最大DT(同等に、本明細書では、ΔTmaxとして表される)のいずれかの最適化を可能にする。加えて、区間の断面積は、段階あたりで変動されることができる。これは、区間内の分散輸送プロパティの有無にかかわらず行われることができる。可変面積(DAまたはΔAとして表される)は、非制約であることができる、または面積の変化は、段階毎に特定のパーセンテージ(例えば、3%)変化であるように制約されることができる。段階あたりの変動する面積はまた、一定の傾きを用いてシミュレートされることができる。モデルまた、最適解が、輸送プロパティ(温度依存性を保存する)および区間面積を固定し、異なる電流における温度プロファイルを求めることによって決定された後、公称外条件をシミュレートする能力を提供する。分散輸送プロパティを伴う熱電構成をモデル化することに加え、モデルはまた、1、2、3、および4段階カスケード型デバイスにおける、標準的デバイス性能をモデル化することが可能である。段階毎の最適電対比が、モデル内で最適化されることができる。モデルはまた、DTPの一部としてのpおよびn型材料と区画化された区間との間の最適面積比を最適化することが可能である。
例示的結果
図13A-13Bは、前述の解析結果と数値研究のものを比較する。図13Aは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、DT/Th(同等に、ΔT/Tとして表される)の関数として、COPを図示する、プロット1300である。図13Aは、異なるZTおよび異なるDT/Th比において可能な最大COP1303を示す。より具体的には、図13Aは、異なるZTおよび異なるDT/T比における最大COPに関する解析結果と数値結果を比較する。曲線およびデータ点1303が、解析1301および数値1302のための種々のZTに関して示される。数値結果1302は、予測される解析結果1301と良好に整列される。より具体的には、図13Aは、全てのZT解析に関して、広範囲のDT/Thにわたって、予測される解析結果と良好に整列される様子を示す。
図13Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、DT/Thの関数として、Seebeck係数比を図示する、プロット1330である。図13Bは、異なるZTおよび異なるDT/Th比における、高温側Seebeck係数と低温側Seebeck係数の比率をプロットする。より具体的には、図13Bは、異なるZTおよび異なるDT/T比での最大COPにおいて、高温対低温側のSeebeck係数比に関して、解析結果1331と数値結果1332を比較する。曲線およびデータ点1334が、ZT=0.5、ZT=1、およびZT=2に関して示される。図13Bは、数値結果1332が、解析される全てのZT全体および広範囲のDT/Thにわたって、解析的に予測されるもの1331に合致する様子を示す。これは、数値モデルが、解析モデルが予測するTE区間内において、同一Seebeck係数分布を予測することを示す。これらの結果は、解析モデルと数値モデルとの間の信頼度を提供する。
分散輸送プロパティの完全な影響を研究するために、Seebeckおよび対応するλおよびρ係数の範囲の影響を研究することが重要である。図14Aは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、段階の数の関数として、最大温度差1403を図示する、プロット1400である。図14Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、段階の数の関数として、最大温度差1432を図示する、プロット1430である。より具体的には、図14Aは、より狭い範囲1401およびより広い範囲1402にわたって変動するSeebeck係数を用いて、可変面積の有無別に、達成可能温度差1403を比較する。図14Aは、Seebeck係数範囲を拡張させ、可変区間面積を可能にし、次いで、2つの効果を組み合わせることが、最大温度差を改良し得る様子を強調する。2DTP段階では、可変面積を有することは、Seebeck範囲を増加させることより強い影響を及ぼす。しかしながら、5DTP段階およびそれを上回ると、Seebeck係数範囲の増加が、可変面積単独より改良を提供する。また、図14Aから、例えば、トレース1401とトレース1402を比較することによって、20DTP段階では、Seebeck範囲を増加させることと、可変区間面積を可能にすることとの両方により、最大温度を89℃から107℃まで増加させることができることが分かり得る。
図14Bのグラフ1430は、Seebeck係数1431の範囲の関数として、DTPシステム1432の性能を示す。より具体的には、1430における図14Bのグラフは、全てDTP段階の数に基づく、S=100~250マイクロV/Kの範囲および50~1,000マイクロV/Kの範囲のものと比較した、可変面積(3%DA/段階)およびS=50~500マイクロV/KのSeebeck係数範囲1431を伴う区間に関する、最大温度差を示す。本明細書で使用されるように、段階あたり3%DAは、段階あたりの面積の最大許容可能変化または面積の変化を意味する。Seebeck係数に関するより広い範囲は、最大温度差が、10段階を超えると、増加し続けることを可能にする。S=100~250μV/Kに関する増加の大部分は、最初の2DTP段階において生じる。S=50~500μV/Kに関して、最大温度差の増加は、10DTP段階後、減速する。S=100~250μV/Kに関して、最大DT>90℃は、段階の数>5を用いて達成される。S=50~500μV/Kに関して、最大DT>100℃は、段階の数>10を用いて達成される。S=50~1,000μV/Kに関して、最大DT>105℃は、段階の数>20を用いて達成される。
図15は、本明細書に提供されるTEデバイスに関する、位置の関数として、断面積1502の実施例を図示する、プロット1500である。図16は、例えば、本明細書に提供されるTEデバイスの異なる範囲のSeebeck係数に関する、最大DT1601を図示する、プロット1600である。例えば、図16は、可変面積と組み合わせられたときの、拡張されたSeebeck係数範囲の影響のさらなる証拠を示す。図15は、これらの区間1501に関する、関連付けられる区間面積プロファイルを示す。本実施例では、それらは全て、図3A-3Bに示されるものに類似する、略砂時計形状を有する。
より具体的には、図15は、S1501(および対応するλおよびρ)および可変面積の範囲に関する、最適面積プロファイルを示す、グラフ1500を描写する。図16のグラフ1600は、図15に描写される設計に関する、達成可能DTP温度差動(DT)を描写する。図16は、Seebeck係数の範囲が、Seebeck係数範囲(S=50~250μV/K、S=50~500μV/K、およびS=50~1,000μV/K)に伴う可変面積(3%DA/段階)を用いて達成され得る、最大温度差に影響を及ぼす様子を示す。これは、可変面積および対応するλおよびρと組み合わせられたときの、拡張されたSeebeck係数範囲の影響のさらなる証拠を示す。これは、20DTP段階における図14Bからのものと類似結果を示す。結果は、区間断面積が3%/段階ずつ変動することを可能にされる、構成に関して示される。
一定ZTを伴う温度独立材料プロパティを使用して、解析解と数値解との間の性能比較が完了すると、解析は、同等に、本明細書では、BiTeまたはテルル化ビスマスと称され得る、BiTeに関する実際の温度依存材料プロパティを使用して継続する。
図17は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの異なる数の段階に関する、最大DTを図示する、プロット1700である。より具体的には、図17は、異なる高温側温度Th=27℃およびTh=85℃において達成される、最大温度差を示す。73℃および96℃の単段階最大温度差は、それぞれ、URL(www.marlow.com/products/thermoelectric-coolers/multi-stage)における標準的市販の熱電冷却モジュールに関して以前に報告されたものの5%以内である。本結果は、実際の性能データに対してモデルを検証することに役立つ。図17は、20DTP段階における両方の高温側温度に関して達成される最大温度差において、約30%の改良を示す。最も有意な改良は、最初の5段階以内に生じるが、改良は、その点を越えても確実に継続する。DT>85℃が、Th=27℃において、5DTP段階を上回ると達成される。DT>110℃が、Th=85℃において、3DTP段階を上回ると達成される。
本研究は、一定断面積の熱電材料内の分散輸送プロパティの使用の視野を広げる。解析は、分散輸送プロパティおよびTE区間がとるであろう最適形状と組み合わせられた、熱電区間の長さに沿って、可変面積を有することの影響を模索することによって継続する。
図18は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの異なる面積プロファイルに関する、最大DTを図示する、プロット1800である。図19A-19Cはそれぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TE区間長に沿った位置の関数として、断面積、Seebeck係数、および性能指数(ZT)を図示する、プロットである。図18および19Aは、区間断面積変動が、最大温度差に影響を及ぼし得る様子を示す。例えば、図18のグラフ1800は、TE素子長に沿った可変面積プロファイルおよび種々の界面プロパティの構成1802に関する、最大DT1801を示す。図18は、その長さに沿って、TE区間面積プロファイル1802を変化させることによって、最大温度差DT1801の差異を示す。シミュレーションが、小(1e-6m)および大(2e-5m)一定断面積を伴う、デバイスに関して、および一定の傾きおよび段階あたり3%~4%の率で変化することを可能にされる可変面積を伴う、区間の長さに沿って、変動する、面積に関して行われた。結果は、最良性能が、面積が、さらなる制約を伴わずに、最も変動する(4%/段階)ことを可能にされるとき、生じることを示す。本事例では、図19Aに示されるグラフに描写される、面積プロファイルの形状は、高温および低温端の両方におけるより大きい面積と、区間の中央におけるより小さい面積とを伴う、砂時計形状である。面積プロファイルが、高温端における最大面積と、低温端における最小面積とを伴う、より円錐形であるとき、最大温度差は、5~9℃降下する。温度は、面積が一定に保持されるとき、さらに2~5℃降下する。最大温度差は、小および大面積区間に関して同等である。
図19Aのプロット1900は、図18に関する、TE区間の長さに沿った、関連付けられる最適区間面積プロファイル1901を示す。一定面積区間は、TからTまでの区間の長さに沿って、平坦線として描写される。円錐形面積区間は、TからTまでの区間の長さに沿って、増加面積および正の傾きを有する。可変面積区間は、Tの近傍の減少傾きおよびTの近傍の増加傾きを有し、したがって、その長さに沿って、砂時計形状を区間に生じさせる。
図19Bのグラフ1930は、図19Aからの構成に関する、TE区間の長さに沿った、関連付けられる最適Seebeck係数プロファイルを示す。図19Cのグラフ1960は、図19Aからの構成に関する、TE区間の長さに沿った、関連付けられる最適ZTプロファイルを示す。図19Bおよび19Cの個別のプロット1930および1960は、図18および19Aに示される例に関する、区間の長さに沿った、Seebeckおよび対応するλおよびρ係数1931およびZTavg1961に関する、関連付けられる曲線を示す。図19Bは、図18に示される構成に関する、Seebeck係数プロファイルを示す。曲線は、例毎に類似し、高温端に近い値の急増を示す。図19Cは、図18に示される構成に関する、ZTプロファイルを示す。最高平均ZTを伴う区間は、図19Cから同様に分かり得るように、必ずしも、最高最大温度差を有するわけではないことに留意することは、興味深い。2つの可変面積区間(4%DA/段階および3%DA/段階)は、図18に示されるように、最高最大DTを達成するにもかかわらず、最低平均ZTを有する。
図20A-20Bは、それぞれ、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、TからTまでのTE区間長に沿った位置の関数として、温度プロファイルを図示する、プロット2000、2030である。図20Aのグラフ2000は、標準的接触抵抗を伴う、DTP段階デバイス2001および2031に関する、TからTまでの区間の長さに沿った、温度プロファイルを示す。図20Aは、一定面積での標準的接触抵抗に伴う、プロファイルを示す。図20Bは、3%DA/段階における可変面積での標準的接触抵抗に伴う、プロファイルを示す。より具体的には、1、2、5、10、20、50、および100DTP段階デバイスに関する、温度プロファイル2001、2031が、標準的接触抵抗に伴って、図20A-20Bに示される。図20Aおよび図20Bでは、接触抵抗は、高温端界面において、温度の急上昇を生じさせる。低温端における接触抵抗の証拠は、熱流が、本端部では、ゼロまたはほぼゼロである一方、高温端では、その最大であるため、殆どない。DTP段階の数および可変面積が、温度プロファイルの形状を変化させる様子に留意することは、興味深い。曲線は、DTP段階の数が増加するにつれて、ますます凹状になる。これは、一定および可変面積の両方に当てはまる。曲線は、DTP段階が存在しないとき、凸状である。
図21A-21Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、温度の関数として、ZTを図示する、プロット2100、2130である。より具体的には、図21Aのグラフ2100は、BiTeに関する、温度および300KにおけるSeebeckおよび対応するλおよびρ係数の関数として、性能指数(ZT)を示す。個々の曲線2101は、種々のSeebeckおよび対応するλおよびρ係数2102における、BiTeに関する300KでのPisarenko関係に基づく。図21Bのグラフ2130は、CsBiTeに関する、温度および200KにおけるSeebeckおよび対応するλおよびρ係数の関数として、性能指数(ZT)を示す。図21A-21Bはそれぞれ、BiTeおよびCsBiTeと熱磁気Bi0.88Sb0.12の組み合わせの両方に関する、温度の関数として、ZTに関するグラフを示す。図21A-21Bにおけるグラフのそれぞれ上の個々の曲線は、それぞれ、Seebeckおよび対応するλおよびρ係数に基づいて、BiTeに関しては、300Kで、CsBiTe/Bi0.88Sb0.12に関しては、200Kで、輸送プロパティがPisarenko関係に沿って変化する様子に基づく。図21Aでは、グラフは、Pisarenko関係が、S2102と、ローと、ラムダとの間の関係を制約する様子を示す。BiTeに関するPisarenko関係は、図21Bでは、S2132に関して、CsBiTeおよび熱磁気Bi0.88Sb0.12の両方に外挿された。図21A-21Bは、p型材料とn型材料との間の同等平均を仮定する。図21Aでは、最低ZTが、S=50μV/Kのときに生じる一方、ピークZT>0.9を伴う、最高ZTが、S=150μV/Kのときに生じる。S>150μV/Kを用いることで、ZTは、Sの増加に伴って減少する。全てのSに関するピークZTは、300K~350Kで生じる。
図22は、本明細書に提供される種々の例示的TEデバイスに関する、最大DTを図示する、プロット2200である。図22のグラフ2200は、DTP段階の数の関数として、一定面積、可変面積、およびDTPを伴わない可変面積に関する、最大温度差を示す。例えば、図22は、最大100DTP段階を用いて達成され得る、最大温度差を比較する。図22は、可変面積区間を使用することによって、一定面積区間より付加的10%または10℃の改良が、達成され得ることを示す。また、性能におけるわずかな改良(約5℃)も、依然として、20DTP段階を超えて達成されることが分かり得る。可変面積が、DTPと併用されなくても、最大温度差は、数度のみ改良され得る。
図23は、本明細書に提供される種々の例示的TEデバイスに関する、最大DTを図示する、プロット2300である。図23のグラフ2300は、種々のTE材料とSeebeckの組み合わせ2302に関する、最大DT2301を描写する。より具体的には、図23は、区画化された区間を含む、異なる熱電材料2302と、異なるSeebeckおよび対応するλおよびρ係数範囲とに伴って、単段階デバイスに関して達成される、最大温度差2301を示す。単段階熱電デバイスにおいて達成可能な温度差を最大限にするために、CsBiTe(P型)および磁気的に増強されたBiSb(本明細書では、Bi0.88Sb0.12、熱磁気Bi0.88Sb0.12、または同等物とも称される)(N型)を含む、代替低温度材料を伴う、区画化の影響もまた、研究された。図23は、低温でより高いZTを有する材料(磁気的に増強されたものを含む)および区画化された区間デバイスを伴う、構成を含む、付加的構成を図15-16に示されるものに追加する。図23は、これらの代替低温材料を相互に組み合わせて使用することと、単段階デバイスにおいて可変面積を伴うDTPを使用することとが、130℃を上回る最大温度差を可能にすることを示す。これは、現在の標準的4段階カスケード型デバイスに関する最大温度差に匹敵する。示される滝グラフは、異なる構成が、最大15℃追加し得る、増加されたSeebeckおよび対応するλおよびρ範囲から開始し、最大温度差に影響を及ぼす様子を実証する。優れた低温度(<<20C)性能を有する、CsBiTe、次いで、磁気的に増強されたBiSbを使用することは、最大DTをさらに増加させる。BiTeを伴うこれらの低温材料を最適に区画化することは、したがって、最大DT>130℃を可能にする。
図24は、20DTP段階を伴う区画化されたデバイスのための最小低温側温度に関する、高温側温度を図示する、プロット2400である。図24は、各条件が独立して最適化されると仮定した、特定のTE区間構成、および構成が1つの条件に関して最適化され、次いで、付加的公称外条件2402で実行される場合に関する、T対Tの曲線2401を示す。性能は、両状況に関して同じである。
図25A-25Bは、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、COPを図示する、プロット2500、2530である。図25Aは、20DTP段階を伴う単段階デバイスに関する、グラフを示す。図25Aのグラフ2500は、10℃~70℃の範囲の温度差2501にわたる、20段階および異なる電流(I=0~100A)における標準的接触抵抗を伴うDTPデバイスに関する、電流の関数として、性能係数を示す。ここでは、接触抵抗は、2段階デバイスに関する性能に及ぼされるその影響と比較して、さらに最小限の役割を果たす。図25Aでは、接触抵抗を伴う、単段階20DTP段階デバイスに関する最大温度差は、97.9℃であって、その2段階カスケード型デバイスに関する98.9℃の最大温度差に匹敵する。しかしながら、全ての温度範囲にわたる、これらのデバイスに関するピークCOPは、その2段階カスケード型デバイスのものの概ね2倍である。それらは、若干、より低いが、単段階標準的デバイスに関するピークCOPと同一範囲内である。DT=10℃に関して、最大COPは、>2において達成される一方、DT=20℃では、最大COP>=1.25である。I>20Aでは、全てのDT>=10℃に関して、COP<=1である。図25Aに示される結果は、DTPが、より高い電流および電力レベルまで、および公称外条件に関するより高い冷却能力まで、冷却範囲を増加させる様子を説明する、図9に示されるものに類似する。
図25Bは、2段階カスケード型デバイスに関する類似グラフ2530を示す。図25Bは、99.1℃の最大温度差のために最適化された標準的接触抵抗を伴う2段階標準的デバイスに関する、電流の関数として、公称外性能係数2531を示す。図25Bは、10℃~70℃の範囲の温度差DTに関する、異なる電流(I=0~100A)におけるCOPのための曲線をグラフ化する。DT=10℃に関して、0.8の最大COPが、達成される一方、DT=20℃では、最大COP=0.3である。I>20Aでは、全てのDT>=10℃に関して、COP<=0.5である。
DTPに伴う材料の解析を促すように、DTP段階を伴う2段階カスケード型デバイスもまた、開発された。図26は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロット2600である。図26のグラフ2600は、可変面積2601を伴う区画化されたDTP区間を使用した、2段階カスケード型デバイスの性能を示す。第2の段階と第1の段階との間の比率は、x-軸2602上に示される。図26は、最大温度差>140℃が、20段階DTPを使用した区画化された区間を可変面積(30%DA/段階)2601とともに伴う、2段階カスケード型デバイスを用いて可能であることを示す。第1および第2の段階における電対2602の数間の比率の調節は、本値が最大温度差>160℃までさらに改良されることを可能にする。本解析は、段階間の完璧な熱拡散を仮定した。本レベルの熱拡散は、達成することが困難であり得るため、モデル化された性能の完全レベルは、より低いであろうことが予期される。
図27は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロットである。図27のグラフ2700は、50~1,000マイクロV/KのSeebeck係数範囲に伴うZTの関数として可能な最大温度差を示す。図27は、分散輸送プロパティの使用が、より低いZTでさえ、最大温度差を上昇させ得る様子を示す。図27は、定数ZT=0.25を伴う材料が、>70℃の最大温度差を有することができることを示す。これは、今日の標準的BiTe材料に関する最大温度差に類似し、著しくより低い平均ZTを用いて達成される。
図28は、本明細書に提供される例示的TEデバイスの過渡応答2801を図示する、プロット2800であって、図29は、本明細書に提供される例示的TEデバイスに関する、最大ΔTを図示する、プロット2900である。図28および図29は、指数関数的モデルを使用した、Snyder et al.の「Supercooling of Peltier cooler using a current pulse」(Journal of Applied Physics 92:1564-1569(2002))のものに類似する方法を使用して、過渡応答が、最大DTに影響を及ぼし得る様子を示す。図28のグラフ2800は、DTPと組み合わせられた過渡応答を示す。プロットされた結果は、Snyder et al.に説明されるようなLBC電流過渡応答モデル2802および実験的に導出された指数関数的モデル2801からのものである。指数関数的モデルは、理論的基礎を伴わない、実験データ適合に基づく。
DTpulse=(DTmax/4)(1-exp(1-P)) [6]
指数関数的モデルは、P(Ipulse/Imax)>3におけるプラトーDTpulseを予測する。Snyder et al.は、「これは、これらの高速パルスを測定するときの実験不確実性に起因する、または単に、接合部から熱電対までの熱拡散時間に起因し得る」と述べている。他の実験研究は、P>3において試験していない。界面抵抗が、20マイクロオーム-cmの合理的値に含まれるとき、数値と数値モデルを検証する指数関数的モデルとの間に非常に良好な合致が存在する。
図29では、これらの過渡応答結果は、Zhou et al.の「Pulsed cooling of inhomogeneous thermoelectric materials」(Journal of Physics D:Applied Physics 40:4376-4381(2007))のものに類似する。図29は、最大温度差に及ぼされる過渡応答およびDTPの影響を示す、滝グラフである。図29のグラフ2900は、可変面積2901および過渡応答2902と組み合わせられた、最大DT 2903 DTPを示す。パルスは、接触抵抗を伴わない定常状態に関する78℃と比較して、最大DTを100℃まで改良することができる。3DTP段階の追加は、最大DTを>110℃まで増加させる。DTP段階の数および可変面積のさらなる増加は、過渡応答に関する任意の付加的利点を有していない。
図30は、加熱に及ぼされるDTPの影響を示す。図30のグラフ3000は、数段階3001DTPシステムに関する、熱圧送用途におけるDTP温度差3002を示す。COPにおける最大改良は、2DTP段階に関するものであって、さらなる段階に伴う改良が継続されるが、利得率は、減少する。図30は、COPにおける改良が、温度差が最大値により近くなるにつれて、より大きくなることを示す。パーセンテージあたりの加熱におけるDTPに起因するCOP改良は、冷却に関するものより低い。
本開示および解析は、材料ZTにおける改良の必要なく、熱電冷却、加熱、および発電において、より高い性能を提供する。包括的数値モデルが、Pisarenko関係によって誘導される実際の温度依存プロパティと、可変区間面積、代替TE材料、および区画化等の他の増強効果と組み合わせられた付加的寄生損失とを使用して、分散輸送プロパティの影響を研究するために構築されている。多変数最適化が、COP、熱圧送率、または温度差を最大限にし、最適化された温度、Seebeckおよび対応するλおよびρ、および面積プロファイルを確立するために行われた。モデルはまた、最適解が、輸送プロパティおよび区間面積を固定し、異なる電流における温度プロファイルを求めることによって決定された後、公称外条件をシミュレートする能力を可能にした。導入される重要な革新として、Seebeckおよび対応するλおよびρ範囲の拡張および可変区間幾何学形状が挙げられる。その2つの組み合わせは、実際の温度依存プロパティに基づいて、ベースライン単段階デバイスより>40%も最大温度差を改良することが示された。可変区間幾何学形状に伴うDTPとBiTeを用いて区画化された代替低温TE材料を組み合わせることによって、温度差>130℃が、単段階デバイスにおいて達成されることができる。本温度差は、構築がより複雑かつ高価であって、はるかに狭い動作温度および電流範囲を有する、4段階カスケード型デバイスを用いて今日達成され得る、温度差に匹敵する。これは、より高い温度差およびCOPを伴う、より広い動作範囲が、有益である、多くのソリッドステート空調用途を可能にし得る。これらの区画化されたDTP区間が、最適電対比と改良された熱拡散を使用して、最適2段階カスケードの中に組み合わせられると、温度差>160℃が、可能となることが示された。本レベルの温度差は、今日では、最大6つのカスケード段階を用いてもたらされ得るものさえ上回り、ソリッドステート冷蔵および極低温冷却用途を可能にすることができる。説明される技法は、現在のTE材料の性能を増加させるだけではなく、それらは、より低いZTおよびより低いコスト材料の性能を増加させ、今日達成されている性能のレベルを提供するために使用されることができる。より低いコストにおいて等しい性能を達成することはさらに、今日では、コスト効果的であると見なされない、他の冷却用途を可能にし得る。
故に、本明細書におけるいくつかの実施形態は、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つが、空間的に分散されたSeebeck係数、電気抵抗率、および熱抵抗率のうちの少なくとも1つを利用する、材料を含む、またはそれから本質的に成る、熱電デバイスを提供する。そのような実施形態の非限定的実施例は、図1A-1C、2A-2B、および3A-3Cを参照して説明される。
随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つは、100~250マイクロV/KのSeebeck係数範囲を伴う、材料を含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つは、50~500マイクロV/KのSeebeck係数範囲を伴う、材料を含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つは、50~1,000マイクロV/KのSeebeck係数範囲を伴う、材料を含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。
随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つは、電流の流動方向に可変断面積を有する、熱電区間を含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。
随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つの熱電材料は、BiTeを含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つの熱電材料は、CsBiTeを含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つの熱電材料は、熱磁気BiSbを含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。
随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子材料のうちの少なくとも1つは、ともに区画化される。随意に、熱電区間は、多段階カスケード型デバイス内に含まれる。随意に、多段階カスケード型デバイスは、改良された熱拡散を段階間に含む。随意に、多段階カスケード型デバイスは、最適電対比を有する。随意に、TE素子-電極界面のうちの少なくとも1つは、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工される、表面を有する。
いくつかの構成では、本デバイスは、冷却するために使用される。いくつかの構成では、本デバイスは、加熱するために使用される。いくつかの構成では、本デバイスは、熱出力を電力に変換するために使用される。
随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つは、有機熱電材料を含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。随意に、N型TE材料素子およびP型TE素子のうちの少なくとも1つは、金属熱電材料を含む、それから成る、またはそれから本質的に成る。
本デバイスは、ソリッドステート冷蔵用途において使用されてもよい。本デバイスは、極低温冷却用途において使用されてもよい。本デバイスは、ソリッドステート流体調整用途において使用されてもよい。本デバイスは、ソリッドステート流体加熱用途において使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、熱電素子は、ある長さおよびある断面積を有し、p型またはn型材料を含む。p型またはn型材料の固有のSeebeck係数は、熱電素子の長さに沿って、単調に変動し、長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。そのような熱電素子の非限定的実施形態は、例えば、図1A-1C、2A-2B、および3A-3Bを参照して説明される。
随意に、p型またはn型材料の電気抵抗率は、熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、p型またはn型材料の電気抵抗率は、熱電素子の長さに沿って、単調に変動する。
p型またはn型材料の熱伝導率は、熱電素子の長さに沿って、変動する、請求項のいずれか1項に記載の熱電素子。
p型またはn型材料の熱伝導率は、熱電素子の長さに沿って、単調に変動する、請求項のいずれか1項に記載の熱電素子。
随意に、第1の場所における固有のSeebeck係数は、250μV/Kである。随意に、第1の場所における固有のSeebeck係数は、500μV/Kである。随意に、第1の場所における固有のSeebeck係数は、1000μV/Kである。随意に、第2の場所における固有のSeebeck係数は、100μV/Kである。随意に、第2の場所における固有のSeebeck係数は、50μV/Kである。
随意に、断面積は、長さに沿って、変動する。随意に、断面積は、長さに沿って、単調に変動する。随意に、断面積は、長さに沿って、減少し、次いで、増加する。随意に、断面積は、長さに沿って、砂時計型形状を有する。随意に、断面積は、長さに沿って、平滑に変動する。随意に、断面積は、長さに沿って、断続面を含む。
随意に、p型またはn型材料の組成は、長さに沿って、変動する。随意に、p型またはn型材料のドーピングは、長さに沿って、変動する。随意に、p型またはn型材料の結晶構造は、長さに沿って、変動する。随意に、p型またはn型材料の多孔率は、長さに沿って、変動する。
随意に、p型またはn型材料は、第1の区画と、第2の区画とを含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる素子組成を含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なるドーピングレベルを含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる結晶構造を含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる多孔率を含む。
随意に、固有のSeebeck係数は、長さに沿って、少なくとも1つの断続面を含む。随意に、固有のSeebeck係数は、長さに沿って、平滑に変動する。随意に、固有のSeebeck係数は、長さに沿って、略線形に変動する。随意に、固有のSeebeck係数は、長さに沿って、略指数関数的に変動する。
随意に、p型またはn型材料は、テルル化ビスマスを含む。随意に、p型またはn型材料は、テルル化セシウムビスマスを含む。随意に、p型またはn型材料は、ビスマスアンチモンを含む。随意に、p型またはn型材料は、金属熱電材料を含む。随意に、p型またはn型材料は、有機熱電材料を含む。随意に、p型またはn型材料は、多孔性シリコンを含む。
いくつかの構成では、熱電デバイスは、p型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さと、断面積とを含む、第1の熱電素子を含む。本デバイスは、n型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さと、断面積とを含む、第2の熱電素子を含む。本デバイスは、第1の熱電素子の第1の端部および第2の熱電素子の第1の端部に電気的に結合される、第1の電極と、第1の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第2の電極と、第2の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第3の電極とを含む。第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動する。その長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、その長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。
随意に、第1および第2の熱電素子のそれぞれの固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動し、その長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、その長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。
随意に、第1の熱電素子と第1または第2の電極との間または第2の熱電素子と第1または第3の電極との間の少なくとも1つの個別の界面は、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工される。随意に、界面は、粗面化された表面を含む。随意に、界面は、粗面化された導電性材料を含む。随意に、粗面化された導電性材料は、金属化された界面材料を含む。随意に、界面は、トレンチを含む。随意に、界面は、変化される化学組成を含む。随意に、界面は、高濃度にドープされたTE材料を含む。随意に、界面は、ドーパント濃度の変化を含む。随意に、界面は、鋸歯形状を含む。
随意に、本デバイスはさらに、第2および第3の電極に電気的に結合される、制御モジュールを含む。制御モジュールは、随意に、第1の熱電素子、第1の電極、および第2の熱電素子を通して、第2および第3の電極を介して、電流を直列に通過させるように構成される。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、電流に応答して、その個別の第1の端部と第2の端部との間に温度勾配を発生させるように構成される。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、電流に応答して、熱を第1の電極から第2および第3の電極に圧送するように構成される。随意に、温度勾配は、少なくとも40Kの温度差を含む。随意に、温度勾配は、少なくとも73Kの温度差を含む。
随意に、本デバイスはさらに、第1の電極に熱的に結合される、コールドシンクと、第2および第3の電極に熱的に結合される、ヒートシンクとを含み、コールドシンクおよびヒートシンクは、第1および第2の熱電素子の個別の第1の端部と第2の端部との間に温度勾配を発生させる。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、温度勾配に応答して、制御モジュールを通して、電流を発生させるように構成される。
随意に、本デバイスはさらに、第1の電極に熱的に結合される、コールドシンクを含む。随意に、コールドシンクは、第1の熱交換器を含む。随意に、第1の熱交換器は、第1のフィン型熱伝達式放熱器を含む。随意に、本デバイスはさらに、第2および第3の電極に熱的に結合される、ヒートシンクを含む。随意に、ヒートシンクは、第2の熱交換器を含む。随意に、第2の熱交換器は、第2のフィン型熱伝達式放熱器を含む。
随意に、熱電デバイスの第1のカスケード段階は、第1および第2の熱電素子と、第1、第2、および第3の電極とを含み、熱電デバイスはさらに、第1のカスケード段階に熱的に結合され、それから電気的に絶縁される、第2のカスケード段階を含む。第2のカスケード段階は、p型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さとを含む、第3の熱電素子を含んでもよい。第2のカスケード段階は、n型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さとを含む、第4の熱電素子を含んでもよい。第2のカスケード段階は、第3の熱電素子の第1の端部および第4の熱電素子の第1の端部に電気的に結合される、第4の電極と、第3の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第5の電極と、第4の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第6の電極とを含んでもよい。第3および第4の熱電素子のうちの少なくとも1つの固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動する。
随意に、第3および第4の熱電素子のうちの少なくとも1つの長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、その長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。随意に、本デバイスはさらに、第4の電極を第2および第3の電極に結合する、電気絶縁体を含む。随意に、本デバイスはさらに、第5および第6の電極に熱的に結合される、ヒートシンクを含む。随意に、本デバイスはさらに、第1の電極に熱的に結合される、コールドシンクを含む。随意に、本デバイスはさらに、第2および第3の電極と、第5および第6の電極とに電気的に結合される、制御モジュールを含む。随意に、制御モジュールは、第1の電流を、第1の熱電素子、第1の電極、および第2の熱電素子を通して直列に、第2および第3の電極を介して通過させるように、第2の電流を、第3の熱電素子、第4の電極、および第4の熱電素子を通して直列に、第5および第6の電極を介して、通過させるように構成される。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、第1の電流に応答して、その個別の第1の端部と第2の端部との間に第1の温度勾配を発生させるように構成され、第3および第4の熱電素子はそれぞれ、第2の電流に応答して、その個別の第1の端部と第2の端部との間に第2の温度勾配を発生させるように構成される。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、電流に応答して、熱を第1の電極から第2および第3の電極に圧送するように構成され、第3および第4の熱電素子はそれぞれ、第2の電流に応答して、熱を第4の電極から第5および第6の電極に圧送するように構成される。
随意に、第1および第2の温度勾配のうちの少なくとも1つは、少なくとも40Kの温度差を含む。随意に、第1および第2の温度勾配はそれぞれ、少なくとも40Kの温度差を含む。随意に、第1および第2の温度勾配のうちの少なくとも1つは、少なくとも73Kの温度差を含む。随意に、第1および第2の温度勾配はそれぞれ、少なくとも73Kの温度差を含む。
随意に、本デバイスはさらに、第1の電極に熱的に結合される、コールドシンクと、第5および第6の電極に熱的に結合される、ヒートシンクとを含み、コールドシンクおよびヒートシンクは、第1および第2の熱電素子の個別の第1の端部と第2の端部との間に第1の温度勾配と、第3および第4の熱電素子の個別の第1の端部と第2の端部との間に第2の温度勾配とを発生させる。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、第1の温度勾配に応答して、制御モジュールを通して、第1の電流を発生させるように構成され、第3および第4の熱電素子はそれぞれ、第2の温度勾配に応答して、制御モジュールを通して、第2の電流を発生させるように構成される。
随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、減少し、次いで、増加する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、砂時計型形状を有する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、平滑に変動する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、断続面を含む。
随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料の組成は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料のドーピングは、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料の結晶構造は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料の多孔率は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。
随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料は、第1の区画と、第2の区画とを含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる素子組成を含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なるドーピングレベルを含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる結晶構造を含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる多孔率を含む。
随意に、第1または第2の熱電素子の固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、少なくとも1つの断続面を含む。随意に、第1または第2の熱電素子の固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、平滑に変動する。
いくつかの実施形態では、第1の物体の温度を変化させる方法は、第1の物体と第1の熱電デバイスを熱的に接触させるステップを含む。そのような方法の非限定的実施形態は、例えば、図1A-1C、2A-2B、および3A-3Bを参照して説明される。第1の熱電デバイスは、p型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さと、断面積とを含む、第1の熱電素子を含む。第1の熱電デバイスはまた、n型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さと、断面積とを含む、第2の熱電素子を含む。第1の熱電デバイスはまた、第1の熱電素子の第1の端部および第2の熱電素子の第1の端部に電気的に結合される、第1の電極と、第1の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第2の電極と、第2の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第3の電極とを含む。第1の熱電デバイスはまた、第2および第3の電極に電気的に結合される、制御モジュールを含む。第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動し、その長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、その長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。本方法は、第1および第2の熱電素子のそれぞれの長さに沿って、第1の温度勾配を誘発するように、制御モジュールによって、第1の熱電素子、第1の電極、および第2の熱電素子を通して直列に、第2および第3の電極を介して、第1の電流を通過させるステップを含む。
随意に、第1および第2の熱電素子のそれぞれの固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動し、その長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、その長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。
随意に、第1の熱電素子と第1または第2の電極との間または第2の熱電素子と第1または第3の電極との間の少なくとも1つの個別の界面は、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工される。
随意に、第1および第2の熱電素子は、それぞれ、電流に応答して、熱を第1の電極から第2および第3の電極に圧送する。
随意に、第1の温度勾配は、少なくとも40Kの温度差を含む。随意に、第1の温度勾配は、少なくとも73Kの温度差を含む。
随意に、第1の物体は、第1の電極に熱的に結合される、コールドシンクを含む。随意に、コールドシンクは、熱交換器を含む。随意に、熱交換器は、フィン型熱伝達式放熱器を含む。
随意に、第1の物体は、第2および第3の電極に熱的に結合される、ヒートシンクを含む。随意に、ヒートシンクは、熱交換器を含む。随意に、熱交換器は、フィン型熱伝達式放熱器を含む。
随意に、本方法は、第1の熱電デバイスに熱的に結合され、そこから電気的に絶縁される、第2の熱電デバイスを提供するステップを含む。第2の熱電デバイスは、p型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さとを含む、第3の熱電素子を含む。第2の熱電デバイスは、n型材料と、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の長さとを含む、第4の熱電素子を含む。第2の熱電デバイスは、第3の熱電素子の第1の端部および第4の熱電素子の第1の端部に電気的に結合される、第4の電極と、第3の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第5の電極と、第4の熱電素子の第2の端部に電気的に結合される、第6の電極とを含む。第3および第4の熱電素子のうちの少なくとも1つの固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動する。
随意に、第3および第4の熱電素子のうちの少なくとも1つの長さに沿った第1の場所における固有のSeebeck係数は、その長さに沿った第2の場所における固有のSeebeck係数の少なくとも2.5倍である。
随意に、本方法はさらに、第4の電極を第2および第3の電極に結合する、電気絶縁体を提供するステップを含む。
随意に、第1の物体は、第1の電極に熱的に結合される、コールドシンクを含む。随意に、本方法はさらに、第2の物体を第5および第6の電極に熱的に結合するステップを含む。随意に、第2の物体は、ヒートシンクを含む。随意に、制御モジュールはさらに、第2の電流を、第3の熱電素子、第4の電極、および第4の熱電素子を通して直列に、第5および第6の電極を介して、通過させるように構成される。第3および第4の熱電素子は、それぞれ、随意に、第2の電流に応答して、その個別の第1の端部と第2の端部との間に第2の温度勾配を発生させるように構成される。随意に、第1および第2の熱電素子はそれぞれ、第1の電流に応答して、熱を第1の電極から第2および第3の電極に圧送するように構成され、第3および第4の熱電素子はそれぞれ、第2の電流に応答して、熱を第4の電極から第5および第6の電極に圧送するように構成される。
随意に、第1および第2の温度勾配のうちの少なくとも1つは、少なくとも40Kの温度差を含む。随意に、第1および第2の温度勾配はそれぞれ、少なくとも40Kの温度差を含む。随意に、第1および第2の温度勾配のうちの少なくとも1つは、少なくとも73Kの温度差を含む。随意に、第1および第2の温度勾配はそれぞれ、少なくとも73Kの温度差を含む。
随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、単調に変動する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、減少し、次いで、増加する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、砂時計型形状を有する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、平滑に変動する。随意に、第1および第2の熱電素子のうちの少なくとも1つの断面積は、その熱電素子の長さに沿って、断続面を含む。
随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料の組成は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料のドーピングは、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料の結晶構造は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料の多孔率は、その熱電素子の長さに沿って、変動する。随意に、第1または第2の熱電素子の個別のp型またはn型材料は、第1の区画と、第2の区画とを含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる素子組成を含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なるドーピングレベルを含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる結晶構造を含む。随意に、第2の区画は、第1の区画と異なる多孔率を含む。
随意に、第1または第2の熱電素子の固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、少なくとも1つの断続面を含む。随意に、第1または第2の熱電素子の固有のSeebeck係数は、その熱電素子の長さに沿って、平滑に変動する。
いくつかの構成では、熱電素子は、ある長さおよび断面積を有し、p型またはn型材料を含む。p型またはn型材料の固有のSeebeck係数は、熱電素子の長さに沿って、単調に変動し、断面積は、熱電素子の長さに沿って、変動する。
上記に説明される参考文献は全て、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。
本発明による、いくつかの異なる実施形態および組み合わせが、上記に説明される。実施形態は、制限的ではなく、例示的であるものと意図される。上記の実施形態の変形例および組み合わせが、本発明から逸脱することなく、作製されてもよい。故に、本発明は、以下の請求項およびその均等物によって定義される。

Claims (30)

  1. 熱電デバイスであって、前記熱電デバイスは、
    第1の熱電素子であって、前記第1の熱電素子は、p型材料と高温端と低温端と前記高温端と前記低温端との間の長さとを備え、前記第1の熱電素子は、Seebeck係数(S)と電気抵抗率(ρ)と熱伝導率(λ)とを有する、第1の熱電素子と、
    第2の熱電素子であって、前記第2の熱電素子は、n型材料と高温端と低温端と前記高温端と前記低温端との間の長さとを備え、前記第2の熱電素子は、Seebeck係数(S)と電気抵抗率(ρ)と熱伝導率(λ)とを有する、第2の熱電素子と、
    前記第1の熱電素子の前記高温端および前記第2の熱電素子の前記高温端に電気的に結合されている第1の電極と、
    前記第1の熱電素子の前記低温端に電気的に結合されている第2の電極と、
    前記第2の熱電素子の前記低温端に電気的に結合されている第3の電極と
    を備え、
    、ρ、λの絶対値のうちの2つ以上のそれぞれは、前記長さに沿って、位置の関数として、前記第1の熱電素子の前記低温端から前記高温端へと概して増加し、そのような増加のうちの少なくとも1つは、非線形であり、S、ρ、λの絶対値のうちの前記2つ以上のそれぞれの増加は、最大の性能係数(COP)において、前記低温端と前記高温端との間の位置に対する温度を表す関数のプロットが、前記低温端と前記高温端との間で凹状である曲線を有するように選択される、または、
    、ρ、λの絶対値のうちの2つ以上のそれぞれは、前記長さに沿って、位置の関数として、前記第2の熱電素子の前記低温端から前記高温端へと概して増加し、そのような増加のうちの少なくとも1つは、非線形であり、S、ρ、λの絶対値のうちの前記2つ以上のそれぞれの増加は、最大の性能係数(COP)において、前記低温端と前記高温端との間の位置に対する温度を表す関数のプロットが、前記低温端と前記高温端との間で凹状である曲線を有するように選択される、熱電デバイス。
  2. 前記p型材料または前記n型材料のそれぞれの断面積は、前記長さに沿って変動する、請求項1に記載の熱電デバイス。
  3. 前記p型材料または前記n型材料のうちのいずれかの組成、ドーピング、結晶構造、または、多孔率は、前記長さに沿って変動する、請求項1に記載の熱電デバイス。
  4. 前記長さに沿った第1の場所におけるSは、前記長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも1.5倍である、または、前記長さに沿った第1の場所におけるSは、前記長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも1.5倍である、請求項1に記載の熱電デバイス。
  5. 前記第1の熱電素子と前記第1の電極または前記第2の電極との間、または、前記第2の熱電素子と前記第1の電極または前記第3の電極との間の少なくとも1つのそれぞれの界面は、界面抵抗を低減させるようにテクスチャ加工されている、請求項1に記載の熱電デバイス。
  6. 前記熱電デバイスは、前記第2の電極および前記第3の電極に電気的に結合されている制御モジュールをさらに備える、請求項1に記載の熱電デバイス。
  7. 前記制御モジュールは、前記第1の熱電素子および前記第1の電極および前記第2の熱電素子を通して、前記第2の電極および前記第3の電極を介して、電流を直列に通過させるように構成されている、請求項6に記載の熱電デバイス。
  8. 前記第1の熱電素子および前記第2の熱電素子は、それぞれ、前記電流に応答して、前記第2の電極および前記第3の電極から前記第1の電極に熱を伝達するように構成されている、請求項7に記載の熱電デバイス。
  9. 前記熱電デバイスは、前記第1の電極に熱的に結合されているヒートシンクと、前記第2の電極および前記第3の電極に熱的に結合されているコールドシンクとをさらに備え、
    前記ヒートシンクおよび前記コールドシンクは、前記第1の熱電素子および前記第2の熱電素子のそれぞれの高温端と低温端との間に温度勾配を生成する、請求項6に記載の熱電デバイス。
  10. 熱電素子であって、
    低温端と、
    高温端と、
    前記高温端と前記低温端との間の長さに沿って、ともに継合される複数のp型材料またはともに継合される複数のn型材料であって、前記複数のp型材料または前記複数のn型材料は、空間的に変動するプロパティを有し、前記空間的に変動するプロパティは、位置の関数として前記低温端から前記高温端へと概して増加する絶対値を有するSeebeck係数(S)と、位置の関数として前記低温端から前記高温端へと概して増加する絶対値を有する電気抵抗率(ρ)と、位置の関数として前記低温端から前記高温端へと概して増加する絶対値を有する熱伝導率(λ)とのうちの2つ以上を画定し、そのような増加のうちの少なくとも1つは、非線形であり、S、ρ、λの絶対値のうちの前記2つ以上のそれぞれの増加は、最大の性能係数(COP)において、前記低温端と前記高温端との間の位置に対する温度を表す関数のプロットが、前記低温端と前記高温端との間で凹状である曲線を有するように選択される、複数のp型材料または複数のn型材料と
    を備える、熱電素子。
  11. S、ρ、λの絶対値のうちの少なくとも1つは、前記熱電素子の少なくとも一部にわたって持続的に増加する、請求項10の記載の熱電素子。
  12. 熱電素子であって、
    低温端と、
    高温端と、
    前記高温端と前記低温端との間の長さを有するp型材料またはn型材料であって、前記p型材料または前記n型材料は、空間的に変動するプロパティを有し、前記空間的に変動するプロパティは、位置の関数として前記低温端から前記高温端へと概して増加する絶対値を有するSeebeck係数(S)と、位置の関数として前記低温端から前記高温端へと概して増加する絶対値を有する電気抵抗率(ρ)と、位置の関数として前記低温端から前記高温端へと概して増加する絶対値を有する熱伝導率(λ)とのうちの2つ以上を画定し、そのような増加のうちの少なくとも1つは、非線形であり、S、ρ、λの絶対値のうちの前記2つ以上のそれぞれの増加は、最大の性能係数(COP)において、前記低温端と前記高温端との間の位置に対する温度を表す関数のプロットが、前記低温端と前記高温端との間で凹状である曲線を有するように選択される、p型材料またはn型材料と
    を備える、熱電素子。
  13. S、ρ、λの絶対値のうちの少なくとも1つは、前記熱電素子の少なくとも一部にわたって持続的に増加する、請求項12の記載の熱電素子。
  14. S、ρ、λの絶対値のすべての3つのそれぞれは、前記長さに沿って、前記低温端から前記高温端へと概して増加する、請求項10に記載の熱電素子。
  15. 前記長さに沿った第1の場所におけるSは、前記長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも1.5倍である、請求項10に記載の熱電素子。
  16. 前記複数のp型材料または前記複数のn型材料の断面積は、前記長さに沿って変動する、請求項10に記載の熱電素子。
  17. 前記複数の前記p型材料または前記複数の前記n型材料の組成、ドーピング、結晶構造、または、多孔率は、前記長さに沿って変動する、請求項10に記載の熱電素子。
  18. 請求項10の記載の熱電素子を備える単段階熱電デバイス。
  19. 請求項18の記載の単段階熱電デバイスを複数個備える多段階熱電デバイス。
  20. 、ρ、λの絶対値のうちの2つ以上のそれぞれは、前記長さに沿って、位置の関数として、前記第1の熱電素子の前記低温端から前記高温端へと概して増加し、かつ、S、ρ、λの絶対値のうちの2つ以上のそれぞれは、前記長さに沿って、位置の関数として、前記第2の熱電素子の前記低温端から前記高温端へと概して増加する、請求項1に記載の熱電デバイス。
  21. 、λ、ρのすべての3つの絶対値は、位置の関数として、前記低温端から前記高温端へと概して増加する、または、S、λ、ρのすべての3つの絶対値は、位置の関数として、前記低温端から前記高温端へと概して増加する、請求項1に記載の熱電デバイス。
  22. S、λ、ρのすべての3つの絶対値は、位置の関数として、前記低温端から前記高温端へと概して増加する、請求項12に記載の熱電素子。
  23. S、ρ、λの絶対値のすべての3つのそれぞれは、前記長さに沿って、前記低温端から前記高温端へと概して増加する、請求項12に記載の熱電素子。
  24. 前記長さに沿った第1の場所におけるSは、前記長さに沿った第2の場所におけるSの少なくとも1.5倍である、請求項12に記載の熱電素子。
  25. 前記p型材料または前記n型材料の断面積は、前記長さに沿って変動する、請求項12に記載の熱電素子。
  26. 前記p型材料または前記n型材料の組成、ドーピング、結晶構造、または、多孔率は、前記長さに沿って変動する、請求項12に記載の熱電素子。
  27. 前記p型材料または前記n型材料は、テルル化ビスマス、テルル化セシウムビスマス、ビスマスアンチモンから成る群から選択される、または、前記p型材料または前記n型材料は、金属熱電材料、有機熱電材料、または、多孔性シリコン、あるいは、そのような材料のうちの1つ以上の組み合わせを備える、請求項12に記載の熱電素子。
  28. 請求項12に記載の熱電素子を備える単段階熱電デバイス。
  29. 請求項28に記載の単段階熱電デバイスを複数個備える多段階熱電デバイス。
  30. S、ρ、λの絶対値のうちの2つ以上のそれぞれは、前記低温端と前記高温端との間の2つ以上の位置において増加する、請求項12に記載の熱電素子。
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