本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されない。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、添付の特許請求の範囲を超えて限定することを意図するものではない。特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される場合、「備える(comprises)」及び/又は「備える(comprising)」又は「含む(includes)」及び/又は「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、領域、ステップ要素及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の機能、領域、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらの組合せ、又は追加を排除しないものである。
「近位」との用語は、患者の入口点に最も近いシステム及びデバイスの端として定義されることができ、「遠位」との用語は、患者体内(例、患者の胃腸系)の所望の位置に最も近い、システム及びデバイスの端として定義され得ることが理解されるべきである。
上記のように、胃腸系に病変組織又は他の組織を有する患者は、切除を必要とする場合がある。図1を参照すると、患者の体管腔(例えば、胃腸系)における様々な大きさの病変を示している。この図に示されるように、患部組織の初期の段階は、体管腔のすべての層を貫通して延在しない場合があり、これにより、影響を受けた組織層のみの切除が可能になる場合がある。しかしながら、組織の罹患が後期に進むにつれて、患部組織を患者から完全に切除するためには、組織部分全体の切除(例えば、全層切除)が必要になる場合がある。本発明による部分的又は全層組織切除のためのデバイス、システム、及び方法の例示的な実施形態は、患部組織を含む選択された組織切片が収容され、周囲組織から切除され、周囲組織が一緒に接合されて選択した組織の切除によって形成された間隙を閉鎖することを可能にする。いくつかの実施形態では、組織切除は全周にわたってもよく、例えば、体管腔の周囲に360°延在してもよい。他の実施形態では、組織切除は、周方向の部分的にわたり、例えば、体管腔の周囲に360°未満で延在し得る。本件明細書の全体にわたって「切除」との用語が使用されるが、本発明の例示的な実施形態は、切除、切開、除去、アブレーション、カッティング、蒸発、凍結などを包含し得、全厚、部分厚であり得、そして処置が生じる場合に体管腔内では、周方向の部分的及び/又は全体にわたり得る。
次に図2を参照すると、本発明による切除デバイス200、例えば管腔内切除デバイスの例示的な実施形態が示されている。デバイス200は、組織の選択された部分を切除するために患者の部位に送達されてもよい。いくつかの実施形態では、選択された組織は、腸、結腸、及び/又は他の胃腸系などの体管腔内にあってもよい。切除装置200は、大腸の全層切除用に構成されてもよいが、切除装置200は、他の解剖学的切除用に構成されてもよいことが想定される。デバイス200は、軸202に沿って延在し、近位端205a及び遠位端205bを有する本体205を含み得る。いくつかの実施形態では、本体205は、管腔又は中空管であり得る。医療専門家による遠位端205bの作動のために、ハンドル(図示せず)が近位端205aに結合され得る。体管腔は、腸、結腸、十二指腸、及び/又は他の胃腸系を含むがこれらに限定されない胃腸系に関して説明されているが、本発明のデバイス、システム、及び方法の例示的な実施形態は、患者の体管腔に適用し得るものである。
本体205は、軸202に沿って本体205と同軸に延びるシャフト210を含むことができる。実施形態では、シャフト210は、軸202に沿って本体205に相対して移動可能である。係留機構215は、例えば、デバイス200を体管腔の内面に固定するために、本体205に結合されてもよい。実施形態では、係留機構215の一部は、本体205の遠位端205bの遠位に延びる遠位キャップ217としてシャフト210の遠位端210bに結合されてもよい。例えば、シャフト210が軸202に沿って移動すると、例えば遠位キャップ217上などシャフト210に結合された係留機構215の一部は、例えば本体205に結合された係留機構215の別の部分に相対して移動可能である。
いくつかの実施形態では、係留機構215は、1つ以上の拡張可能なバルーン220a,220b,・・・220nであってよい。第1のバルーン220a及び第2のバルーン220bが図2に示されているが、任意の数「n」個のバルーンが係留機構において利用され得ることが理解される。第1のバルーン220aは、例えば本体205に結合されるなど、本体205の遠位端205bよりも近位の部分に配置されてもよい。第2のバルーン220bは、例えば、遠位キャップ217上でシャフト210に結合されるなど、第1のバルーン220aよりも遠位にある、遠位端205bの遠位部分上に配置されてもよい。第1及び第2のバルーン220a,220bは、例えば、本体205及び/又はシャフト210によって、軸202に沿って配備可能である。例えば、シャフト210は、本体205上の第1のバルーン220aから離間するように遠位キャップ217及び第2のバルーン220bを延伸することができる。
以下に記載するように、例えば、第1及び第2のバルーン220a,220bなどの係留機構は、選択された組織部分部位を取り囲み及び/又はカプセル化することができる。例えば、第1及び第2のバルーン220a,220bは、体管腔内での切除のために選択された組織に近接して、本体205及び遠位キャップ217と係合し得る。第1及び第2のバルーン220a,220bは、互いから距離「d」をもって離間して配置され得る。第1及び第2のバルーン220a,220bが所望の部位又は位置にあるとき、バルーンは、軸202に対して径方向に拡張されて、体管腔を満たし、体管腔の内面に接触し得る。拡張されたバルーンは、体管腔の内面に対する摩擦によって保持されてもよく、拡張姿勢のバルーン220a,220bを伴うシャフト210及び/又は本体の動きは、選択された病変組織をプリーツにし、又は他の方法で折りたたみ、選択された組織を分離することができる。いくつかの実施形態では、バルーン220a,220bは、体管腔との摩擦接触を最大にする材料で形成されてもよい。第1及び/又は第2のバルーンは、同一、又は類似の材料で形成されてもよく、いくつかの実施形態では、異なる材料で形成されてもよいことが想定される。バルーン505a,505b,510a,510b,515a,515bは、材料の任意の組み合わせで形成されてもよいことが理解される。図5Aに示されるように、第1及び/又は第2のバルーン505a,505bは、滑らかな可撓性表面を有する材料520から形成され得る。図5Bは、組織化された可撓性表面を有する材料525で形成されている第1及び/又は第2のバルーン510a,510bを示す。図5Cは、メッシュで覆われた表面530を有する第1及び/又は第2のバルーン515a,515bを示す。メッシュで覆われた表面530は、バルーン515a,515bの一体的に形成された材料であってもよく、他の実施形態では、異なる材料で形成されたバルーン515a,515bを覆う別個のカバーであってもよい。
いくつかの実施形態では、係留機構215は、体管腔内の正確な位置決めを確実にするために、追跡デバイスを含み得る。例えば、デバイス300は、係留機構215上に1つ以上のマーカー305を含み得る。図3に示すように、第1のバルーン220aは第1のマーカー305aを含むことができ、第2のバルーン220bは第2のマーカー305bを含むことができる。任意の個数「n」のマーカー305a,305b,・・・305nが、任意の数「n」個のバルーン220a,220b,・・・220n及び/又は係留機構215と組み合わせて使用され得ることが理解される。第1のマーカー305aは、第2のバルーン220b上に配置された第2のマーカー305bが距離「d」だけ離れるようにシャフト210及び遠位キャップ217が本体205から延出させるために、第1のバルーン220a上に配置され得る。
実施形態では、1つ以上のマーカー305は、放射線不透過性マーカー及び/又はエコー源性マーカーであり得る。医療専門家は、直接視覚化、蛍光透視画像化及び/又は1つ以上のマーカー305を介した超音波誘導ナビゲーションを使用して、患者の体管腔内のデバイス200,300を所望の位置に誘導し得る。患者の正確な位置決めを確実にするために、1つ以上のマーカー305を使用することは有利となり得る。医療専門家は、癌性細胞の完全な切除を確実にするために、患部組織及び患部組織を取り巻く健康組織の一部を切除することを望む場合がある。デバイス200,300の正確な位置決め、例えば、正確な距離「d」を選択することにより、医療専門家は、切除に必要な健康な組織の量を最小限に抑えることができる場合がある。
図2を再び参照すると、いくつかの実施形態では、デバイス200は、追加の付属品230を該当の部位まで延ばすための1つ以上の作業チャネル225をさらに含むことができる。例えば、カメラ、光ファイバーケーブル、及び/又は他の画像化デバイス、又は内視鏡などの視覚化デバイスを、所望の位置に送達することができるが、照明デバイス、把持ツール、流体送達デバイス、吸引デバイスなどを含むがこれに限定されない、処置中に使用する他の付属品デバイスが作業チャネル225を利用し得る。付属品は、装置200の近位端205aで医療専門家によって制御及び/又は作動されてもよい。いくつかの実施形態では、医療専門家が他の付属品を自由に操作し、及び/又はデバイス200を調整して切除のために病変組織を確実に選択できる間、付属品はハンドルをロックして選択位置を維持することができる。
いくつかの実施形態では、付属品は、様々な方法でデバイス200を通して送達されてもよい。図4Aに示されるように、デバイス400は、シャフト(図示せず)の内部に沿って延びる作業チャネル410を含み得る。次に、付属品415は、この中央作業チャネル410に沿って延在し、遠位キャップ420から外に延びることができる。これは、遠位キャップ420を後退させたときに、付属品、例えば、内視鏡又は他の視覚化デバイスなどの視覚化付属品が利用され得るため、有利となり得る。例えば、第1のバルーンと第2のバルーンとの間に間隙すなわち距離「d」がない状態、シャフトが伸ばされていない場合にも、視覚化用付属品は操作可能である。他の実施形態では、図4Bに示されるように、付属品425、例えば、内視鏡又は他の視覚化デバイスは、外面430上でデバイス405に取り付け可能である。例えば、付属品425を結合するために、リング435などの機械的ファスナーをデバイス405の外面430に結合することができる。この構成は、遠位キャップ440が伸長位置及び/又は後退位置にあるときの両方で付属品を利用できるので、有利となり得る。例えば、医療専門家は、デバイス405が体管腔内に配備されるとき、ならびに遠位キャップ440が切除のために選択された組織に対して配備されるときに、視覚化用付属品を利用することができる場合がある。切除のために選択された組織は、例えば、腫瘍及び/又は病変を含む患部組織の領域、ならびに患部組織に直接隣接する健康組織の一部であり得ることが理解される。いくつかの実施形態では、切除のために選択された組織は、良性の嚢胞又はレギオン(legiоn)を含み得る。健康な組織の一部を切除することによって、病変組織を完全に捕捉しないこと、及び/又は病変組織細胞を除去して別の組織領域を潜在的に汚染することのリスクを最小限に抑えることができる。
図2を再び参照すると、いくつかの実施形態では、デバイス200は、組織捕捉デバイス235をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、組織捕捉デバイスは、吸引デバイス、機械的把持ツール、及び/又は組織を捕捉するためのさらなる構成要素であり得る。例えば、組織を把持するために吸引を適用することができ、及び/又は機械的把持ツールなどの付属品230と組み合わせて使用して、組織(例えば、患部組織部分)を係合及び、本体205の中心に向かって内側に保持することができる(例えば、把持及び/又は吸引される)。選択された組織がバルーン220a,220bの間に把持され、保持されると、組織捕捉デバイス235は、組織を所定の位置に保持するために伸ばされてもよい。いくつかの実施形態では、組織を捕捉するために、1つ以上のポストが本体から延伸してもよい(図8Gを参照)。ポストは、本体205から軸202に平行に延びることができる。ポストは、本体205の周囲に周方向パターンに配置されてもよく、組織がポストと遠位キャップ217との間で捕捉され得るように、個別に作動可能であってもよい。
いくつかの実施形態では、デバイス200は、病変組織が切除される前に体管腔を一緒に閉鎖するための1つ以上の組織閉鎖デバイス240をさらに含むことができる。実施形態では、組織閉鎖デバイス240は、ステープルであり得るが、他のタイプの閉鎖システムも想定される。いくつかの実施形態では、組織閉鎖デバイス240は、組織捕捉デバイス235の一部であり得る。例えば、組織を捕捉するためにポストが遠位キャップ217に向かって伸びるとき、ステープルは、遠位キャップ217及び/又は組織捕捉デバイス235、あるいは、例えば、捕捉デバイスとともにある捕捉ラインの縁の内部など、又は本体の他の部分、例えば、捕捉デバイスとともにある捕捉ライン周辺内の部分であって切除デバイスの切除ライン(例えば、ブレードの場合のカットライン)の外側など本体の他の部分から配備することができる。ステープルは、組織捕捉デバイス235及び/又は遠位キャップ217に対する力によって閉じた形状に適合し、選択された組織を固定することができる。
デバイス200は、患部組織を分離するための1つ以上の組織切除デバイス245をさらに含み得る。以下に説明するように(図6A~7Cを参照)、組織切除デバイス245は、1つ以上のブレード、ナイフ、切断ツール、焼灼ツールなどであり得、デバイス200が所定位置につき、選択した組織が切除のために配置されると、本体205から延伸するように構成され得る。例えば、実施形態では、1つ以上のブレードは、例えば、本体205の遠位端205bの近位部分から、本体205の遠位端205bの遠位部分に向かって、軸202に平行な方向に伸長可能である。ブレードは、例えば、ステープル留めされた部分の内部の選択された組織を切除するために、本体205の周りで周方向に移動可能であり得、又は1回の動きで全周を切除するパンチ又はクッキーカッター構成であり得る。望ましくない組織分離を防ぐために、ステープルが配備されて選択された組織を固定した後、選択された組織を切除することは有利となり得る。他の実施形態では、組織切除デバイス245は、組織閉鎖デバイス240が組織を固定する前に、組織を切除することも想定される。
図6A~図6Bに示されるように、切除デバイス600は、本体605から軸602に平行な方向に延びる組織切除デバイス645を含み得る。実施形態では、組織切除デバイス645は、本体605の円周にわたって設けられることができ、その結果、切除のために選択された組織は、係留機構615の間に配置されたときに切除され得る。例えば、係留機構は、切除のために選択された組織に近接する組織に係合し得る。実施形態において、組織切除デバイス645は、参照符号650で示されるように、後退位置にあり得る。後退位置では、組織切除デバイス645は、本体605内(例えば、表面655の下)に完全に後退させられ、その結果、組織は切除され得ない。参照符号660に示すように、伸長位置では、組織切除装置645は、本体605の表面655から遠位キャップ617に向かって伸長することができる。上記のように、1つ以上の組織捕捉デバイスは、切除のために選択された組織を遠位キャップ617に当接して保持し得る。組織が組織捕捉デバイスによって固定されると、組織切除デバイス645が伸長し、選択された組織を切除のために切除する。いくつかの実施形態では、組織切除デバイス645は、本体605内に円周方向に配置された単一のブレードであり得、これは、単一の動きで作動可能である。他の実施形態では、複数の組織デバイスを利用して配置し、本体605の周りで個別に作動させることができる。
さらに、図6A~6B,7Aに示されるように、組織切除装置が本体605,705から、及び/又は図7B~7Cに示されるように、遠位キャップ617,717から延伸し得ることが想定される。組織切除デバイス645,745,745’は、図2の組織切除デバイス245と同じ又は同様のツールであり得る。組織切除装置245,645,745,745’がブレードである実施形態では、ブレードは、任意の形状に形成されてもよく、直線ブレードエッジ、テーパブレードエッジ、ギザギザ、及び/又は鋸歯を含むが、これらに限定されない。例えば、組織切除装置745は、矢印750によって示される方向に本体705から延びることができる。
組織切除デバイス745は、軸702に平行な方向に伸長及び/又は後退可能である。他の実施形態では、組織切除デバイス745’は、遠位キャップ717’に配置されてもよい。組織切除装置745’は、組織切除装置745’が内部に結合される外側シャフト755と、遠位キャップ717’に結合される内側シャフト760とによって、拡張及び/又は後退可能であってもよい。後退位置では、組織切除装置745’は、遠位キャップ717’の間隙770に入れ子にされ得る。組織切除デバイス745’を露出させるために、内側シャフト760は、例えば、矢印765によって示されるように、遠位方向に動くことができ、一方、外側シャフト755及び組織切除デバイス745’は、静止したままである。いくつかの実施形態では、外側シャフト755及び組織切除デバイス745’が本体705に向かって近位方向に移動する間、内側シャフト760は静止したままであり得る。他の実施形態では、内側シャフト760は、遠位方向に移動することができ、外側シャフト755及び組織切除デバイス745’は、近位方向に移動することができる。
図7Cは、図7A~7Bに記載された特徴の組み合わせを示す。例えば、デバイス700’’は、本体705に配置された組織切除デバイス745と、遠位キャップ717’に配置された組織切除デバイス745’とを含み得る。組織切除装置745,745’は、選択された組織を両方向から切除するために切除することができ、例えば、組織切除装置745が本体705から遠位方向に延在し、組織切除装置745’が遠位キャップ717’からの近位方向に延在してもよい。組織切除装置745,745’がブレードである実施形態では、ブレードは、上記のように任意の形状に形成されてもよく、いくつかの実施形態では、互いに嵌合するように構成されてもよい。
ここで図8A~8Jを参照すると、本発明による組織切除デバイス800の例示的な実施形態による組織切除の方法が示されている。図2~7Cに示される例示的な実施形態に記載される特徴のいずれも、デバイス800に組み込まれ得るということが理解されるべきである。ステップ805aで、内視鏡、胃内視鏡、結腸鏡、十二指腸鏡などのスコープを患者に挿入し、切除すべき組織を有する体管腔815に送達することができる。いくつかの実施形態では、視覚化デバイス810、例えば、カメラ、光ファイバ又は他のデバイスなどの付属品が、切除のために組織を視覚化すべく使用されてもよい。デバイス810は、軸802に沿った方向に体管腔815内に延在することができる。上記のように、組織は腫瘍、病変を有し、及び/又は他の方法で罹患している可能性がある。医療専門家は、例えば矢印820で示されるように、切除する組織に印を付けることができる。組織は、インク、放射線不透過性コントラスト、エコー源性コントラスト、又は他の既知の技術によってマークされてもよい。いくつかの実施形態では、医療専門家は、切除のために選択された組織を視覚化するために、蛍光透視撮像及び/又は超音波誘導ナビゲーション技術を利用することができる。切除のための組織は、切除のための組織の領域の境界を定めるために、例えば、825a,825bなどの2つの円周バンドとしてマークされてもよい。組織が体管腔815から切除されるとき、それは完全に切除されてもよく、体管腔は2つの部分に分離されることが理解される。体管腔815の縁、例えばマーカー825a,825bの境界が分離するのを防ぐために、ステープル及び/又は接着剤などの組織閉鎖デバイスを使用して、体管腔815の縁を接合することができる。これにより、周囲の体液による体管腔815の汚染を最小化及び/又は防止することができる。
ステップ805bでは、図8Bに示すように、装置810を患者から取り外し、近位端800a及び遠位端800bを有し、本体813で形成された組織切除デバイス800を挿入して、体管腔815、切除のために印をつけた組織に送達することができる。デバイス800の遠位端800bは、遠位キャップ817を有し、切除のためにマークされた組織(第2のマーカーバンド825b)よりも遠位に配置され得る。デバイス800の近位端800aは患者の外部にあり、デバイス800の遠位端800bは組織切除のための部位にあってもよいことが理解され得る。ステップ805cでは、図8Cに示されるように、バルーン819bなどの係留機構が拡張されて、デバイス800を体管腔815に固定することができる。バルーン819bが遠位キャップ817上に配置されることができ、バルーン819bは、例えば、マーカー825a、825bによって切除のためにマークされた組織よりも遠位の領域において、体管腔815の内面821に接触し得る。バルーン819bは、軸802の周りに径方向に拡張可能である。
ステップ805dでは、図8Dに示されるように、デバイス800は、係留機構が、マーカー825a、825bによって境界を定められた切除のための組織を取り囲むように拡張され得る。例えば、係留機構は体管腔内で、切除のために選択された組織に近接する組織と係合することができる。上記のように、シャフト823が遠位キャップ817に結合され、本体813に相対して軸802に沿って移動可能であってもよい。いくつかの実施形態では、本体813は、シャフト823及び/又は遠位キャップ817に対して相対移動が可能である。例えば、バルーン819bが拡張されて遠位キャップ817を体管腔815の内面821に固定すると、本体813は近位方向に移動して遠位キャップ817から離れ、シャフト823を露出させることができる。本体813は、マーカー825a,825bによって、マークされた組織の境界の外側(例えば、境界の近位)の体管腔内の領域に配置可能である。バルーン819aは、デバイス800を体管腔815に固定するために拡張されてもよい。本体813及び遠位キャップ817は、軸802に沿って、例えば、マーカー825a,825bの間の、切除のために選択された組織に対応した距離「d2」だけ分離され得る。
ステップ805eで、図8Eに示されるように、遠位キャップ817及び/又は本体813は、切除のために選択された組織をマーカー825a,825bの間に圧縮すべく、共に引き寄せられてもよい。例えば、本体813が静止したままである間に遠位キャップ817を近位方向に動かしても、遠位キャップ817が静止したままで本体813を遠位方向に動かしても、あるいは、本体813と遠位キャップ817の両方を動かしてもよい。遠位キャップ817及び/又は本体813がバルーン819a,819bが拡張された状態で動かされると、それぞれのバルーン819a,819bと体管腔815の内面821との間の摩擦が最小化され、及び/又は、バルーン819a,819bの滑りを防止して、切除のために選択された組織に参照符号827で示されるように折りたたむことができ、本体813と遠位キャップ817との間の距離「d3」は図8Dに示す距離「d2」よりも短くなる。
ステップ805fでは、図8Fに示されるように、折りたたまれた組織827、例えば、切除用の組織は、シャフト823に向かって径方向内向きに引っ張られてもよい。いくつかの実施形態では、吸引装置又は機械的把持具などの付属品829を組織捕捉装置として利用することができる。付属品は、軸802を中心に回転するように円周方向に移動可能であり、選択された組織を切除のために内側に引っ張って、円周方向にわたり部位全体が内側に引き込まれる。上記のように、この手順は、例えば、体管腔の一部からすべての組織層を切除するなど、全層切除に有利である可能性がある。ステップ805g(図8Gを参照)では、1つ以上の組織捕捉デバイス831が本体813から遠位方向に延在して、参照符号830に示されるように、遠位キャップ817の内面833に対して切除のために選択された組織を捕捉及び保持し得る。組織捕捉装置831は、軸802の周りに装置800の円周にわたって配置されてもよい。実施形態では、捕捉デバイスが作動する前に、組織の周囲の各部分が引き込まれるか、又は組織の周囲全体が付属品によって引き込まれてから、引き込まれた組織を組織捕捉デバイスで捕捉することができる。実施形態において、組織捕捉デバイス831は、例えば、組織を損傷することなく組織を所定の位置に保持するための鈍い遠位端を有するポストであり得る。
いくつかの実施形態では、ポストが遠位キャップ817まで延びると、組織閉鎖デバイスは、マーカー825a,825bによって境界を定められた組織を閉鎖又は封鎖し得る。例えば、組織を固定、例えば、切除されるべき組織の境界をマーカー825a,825bによって定める(図8Jを参照)ためにポストに当接するように円周方向にステープル840が配備され得る。他の実施形態では、接着剤又は他の閉鎖機構を使用して、組織を固定することができる。いくつかの実施形態では、ステープルが本体813に予め装填され、遠位キャップ817は、形成アンビルを含むか、又は組み込んでもよい。本体813及びキャップ817が閉じ、ステープルがアンビルに押し込まれるときにステープルに加えられる力によって、組織の周りのステープルを閉じることができる。実施形態では、例えば、本体813及び遠位キャップ817が軸802に沿って一緒に移動されるとき、複数のステープルが、軸方向に平行移動するクランプ機構又はステープル駆動機構をもって同時にステープル留めされ得る。他の実施形態では、複数のステープルは、例えば、回転ウェッジクランプ又はステープル駆動機構によって連続的にステープル留めされ得、それによって、ウェッジ機構が本体813の周囲で回転し、ウェッジが連続的に接触し、駆動し、それぞれのステープルを形成するときに、一度に1つずつステープルを形成する。そのような機構は、他の形成機構及び技術と比較して低減されたステープル形成力を必要とし得る。いくつかの実施形態では、ステープルは、本体813が形成アンビルとして作用する状態で遠位キャップ817に予め装填されてもよく、ステープルは、ばね装填、又は油圧作動可能、又はそれらの組み合わせであってもよい。あるいは、同時又は順次(例えば、ウェッジ)の駆動機構を使用することができる。組織捕捉デバイス831、例えば、ポストは、ステープル留めの前に組織を一時的に保持し得る。医療専門家は、ステープル留め及び/又は切除の前に、切除のために選択された組織が切除のための所望の組織のすべてを包含することを組織マーカーで確認でき、必要に応じて調整を行うことができる。組織捕捉デバイス831、例えば、ポストがアンビルを形成し得るなど、組織閉鎖デバイス240を含み得る。ステープルが配備されるとき、ステープルは、形成するアンビルに対して作用する力によって形成され得、切除のために選択された組織をステープルを用いて取り囲む。
組織が組織捕捉デバイス831及び/又は組織閉鎖デバイスによって捕捉されたら、図8Hに示されるように、ステップ805hで、本体813及び/又は遠位キャップ817から組織切除デバイス835が延伸されてもよい。図2,6A~7Cに関して上記したように、組織切除デバイスは、軸802の周りで本体813及び/又は遠位キャップ817の周りに円周にわたって配置されてもよい。実施形態において、組織切除デバイス835は、組織捕捉デバイス831及び/又は組織閉鎖デバイスから径方向内側に配置され得、その結果、組織が切除されると、捕捉された組織は、組織捕捉デバイス831及び/又は組織閉鎖装置のステープルによって保持される。このようにして、体管腔815の切除された部分は、処置中に分離することを防止され得る。図8Iに示されるように、ステップ805iで、組織が切除されるか、又は別の方法で切断されると、遠位キャップ817及び本体813は、一緒に抜去され得る。組織捕捉デバイス831及び/又は組織閉鎖デバイスは、後退され得る。切除された組織は、例えば、機械的把持ツール又は他の回収デバイスによって、作業チャネル(図2を参照)を介して患者から除去され得る。
図8Jに示されるように、ステップ805jで、処置が完了すると、バルーン819a,819bが収縮され、その結果、デバイス800は、体管腔815の内面821にもはや固定されない。次に、デバイス800は、例えば、体管腔815から近位方向に後退されて、患者から取り除かれてもよい。ステープル840、又は縫合糸及び/又は接着剤などの他の閉鎖機構は、マーカー825a,825bによって境界付けられた組織からの、体管腔815の端部を固定し得る。実施形態では、閉鎖機構は、生体吸収性及び/又は生体分解性を有する材料から形成され得る。組織の再成長が発生すると、閉鎖メカニズムが自然に劣化する可能性がある。いくつかの実施形態では、閉鎖機構は患者から取り外し可能である。
ここで図9A~9Bを参照すると、本発明による組織切除デバイス900の別の例示的な実施形態が示されている。図9Aでは、デバイス900は、伸長位置905に示され、図9Bは、後退位置910にあるデバイス900を示す。
デバイス900は、本体部分915及び遠位キャップ部分920を含み得る。本体915は、軸902に沿って延在する管形状であってもよく、遠位キャップ920は、軸902に沿って移動可能であるようにシャフト925に結合されてもよい。シャフト925は、軸902に沿って本体915と同軸に設けられ得る。実施形態では、遠位キャップ920は、少なくとも部分的に球形、例えば、ドーム形状であり、本体915及びシャフト925と同軸に設けられ得る。シャフト925は、本体915に対して相対移動可能であり得、その結果、例えば、図2~8Jを参照して記載される実施形態と同様に、切除される組織を受容するために、遠位キャップ920及び本体915は、互いから距離「d4」をもって離れて形成され得る。
デバイス900は、例えば、内視鏡、結腸鏡、胃鏡、及び/又は十二指腸鏡などのスコープ930の外面に沿って延びるように構成されてもよい。例えば、スコープ930の遠位端930bは、最初に、体管腔内の所望の位置に配置され、近位端930aは患者の外部にあることができる。次に、デバイス900は、遠位端930bに送達され得る。実施形態では、スコープ930は、デバイス900のシャフト925の内部にあってもよい。実施形態では、スコープ930は、視覚化デバイス955(例えば、カメラ、光ファイバーケーブルなど)を有することができる。実施形態では、視覚化デバイス955は、スコープ930の遠位端に配置され得るが、視覚化デバイス955は、スコープ930の側部に配置され得ることが想定される。いくつかの実施形態では、スコープ930とは独立した視覚化デバイスを使用して、デバイス900の配置を視覚化することができる。
実施形態では、デバイス900が患者の体管腔に送達されると、デバイス900は、例えば、係留機構935による吸引によって、体管腔の内面に固定されてもよい。係留機構935は、体管腔組織と係合するために、本体915及び/又は遠位キャップ920内にあってもよい。いくつかの実施形態では、係留機構935は、本体915及び/又は遠位キャップ920の外周945に沿って延びる複数の吸引チャネル940を有するように構成されてもよい。真空が本体915及び/又は遠位キャップ920に組織を引き込み、保持することにより、組織捕捉デバイスとして吸引を開始することができる(図10Cを参照)。また、他の取り付け機構を係留機構935として使用して、遠位キャップ920及び/又は本体915を体管腔の内面に係合させることができることも理解される。例えば、デバイス900を固定するために、フック、針(例えば、j型針)縫合糸、及び/又はTタグなどの機械的ファスナーは、遠位キャップ920及び/又は本体915の外周945の開口部から径方向に延びるように構成され得る。機械的ファスナーは、体管腔に係合するように円周方向に延びることができる。
ここで図10A~10Eを参照すると、本発明による組織切除デバイス1000の例示的な実施形態を使用して組織を切除するためのプロセスを示している。図2~9Bに記載された特徴のいずれかがデバイス1000に含まれ得ることが理解される。図10Aに示されるように、ステップ1005aで、切除のための組織切片を有する体管腔1015に内視鏡1010が送達され得る。上記のように、体管腔1015の選択された組織を円周全体にわたって切除することにより、全層組織部分を切除することができる。内視鏡1010が所望の位置にあるとき、例えば、医療専門家が内視鏡1010による切除のために組織を視覚的に判定したとき、デバイス1000は開位置まで伸ばされてもよい。図10Bのステップ1005bに示されるように、遠位キャップ1020及び/又は本体1030は、シャフト1025によって延長され得、その結果、遠位キャップ1020及び本体1030は、距離「d5」をもって離間される。距離「d5」は、切除のために選択された体管腔1015の組織を包含し得る。
デバイス1000が所望の位置にあるとき、本体1030内の吸引デバイス1035及び/又は組織捕捉デバイスとしての遠位キャップ1020によって吸引が開始され得る。体管腔1015の内面1040は、吸引デバイス1035に向かって引き込まれ、それと係合され得る。いくつかの実施形態では、複数の吸引チャネル1037は、体管腔1015の内面1040と係合して、体管腔が周方向全体にわたりデバイス1000と係合することができる。実施形態では、吸引デバイス1035は、遠位キャップ1020及び本体1030の両方に配置され得、切除のために選択された組織は、遠位キャップ1020と係合する組織の遠位部分と、本体1030と係合する組織の近位部分とによって、境界を定められ得る。デバイス1000が遠位キャップ1020及び本体1030と係合するとき、デバイス1000は、体管腔1015に係合又は係留され得る。
図10D~10Eに示すようにステップ1005dで、遠位キャップ1020と本体1030を一緒に引き寄せ、参照符号1045で示すように、遠位及び近位の係合した組織部分によって境界を定められた体管腔組織を集めることができる。図8Fで上述したように、機械的把持具又はさらなる吸引デバイスなどの付属品を利用して、組織を径方向内向きに引っ張ってもよい。切除のために選択された組織が、本体1030と遠位キャップ1020との間に配置されたら、組織閉鎖デバイス1050及び/又は組織切除デバイス1055は、図8G~8Jに関して上記で説明されるように使用され得る。例えば、組織閉鎖デバイス1050は、例えば、鈍い縁を有する、遠位キャップ1020及び/又は本体1030上に配置された円形リングであり得る。遠位キャップ1020及び/又は本体1030が一緒に固定されると、切除すべく選択された組織は、組織閉鎖デバイスによって保持されて、組織に当接して組織閉鎖デバイスを締付け得る。
切除のために選択された組織が遠位キャップ1020と本体1030との間に締め付けられると、選択された組織を切除するために組織切除デバイス1055が利用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、電気焼灼装置などのブレード又は他の切除装置、及び/又は径方向に拡張可能なワイヤは、遠位キャップ1020及び/又は本体1030から拡張可能である。組織切除デバイス1055は、軸1002の周りで遠位キャップ1020及び/又は本体1030の周りで円周方向に移動可能である。例えば、組織切除デバイス1055は、体管腔1015の一部における、全周の組織切除のために、0°で組織の切除を開始し、360°で組織の切除を終了し得る。実施形態では、ブレードは、上述のように、ホールパンチに類似するものである場合がある。
いくつかの実施形態では、組織閉鎖デバイス1060を使用して、切除のための部分からの体管腔1015の縁を接合することができる。例えば、組織閉鎖デバイス1060は、閉鎖機構として、ステープル、縫合糸、クリップ、及び/又は接着剤を含み得る。閉鎖機構は、配備されるべきデバイス1000に予め装填されてもよい。組織閉鎖デバイス1060は、図8G~8Jと同様に、組織の周囲に円周方向に沿って配備されてもよい。組織閉鎖デバイス1060は、組織が組織切除デバイス1055によって切除される前に、ステープル又は他の閉鎖機構を挿入し得ることが理解される。組織の選択された部分を切除する前に体管腔を密封することは、周囲領域を取り囲むことによって、体液及び/又は体管腔内の流体からの体管腔の汚染を最小化及び/又は防止し得る。切除されるべく選択された組織が切除されると、デバイス1000は、例えば、真空を停止することによって、体管腔1015の内面1040から離脱することができる。次に、デバイス1000は、近位方向に後退することによって、患者から除去されてもよい。
ここで図11A~11C,12A~12C,13A~13Bを参照する。組織切除装置1100,1200及び組織を切除するための方法の別の実施形態が示されている。デバイス1100,1200は、軸1102に沿って延びる本体部分1110を含み得る。本体部分1110は、実質的に円筒形であり得、実施形態では、例えば、体管腔1120の一部を受容するための中空管であり得る。遠位キャップ1115は、軸1102に沿って本体1110の遠位に配置することができ、実質的に円形、円筒形、又は本体1110と結合するように構成される任意の他の形状とすることができる。いくつかの実施形態では、遠位キャップ1115は、軸1102aに沿って伸長可能であるシース又は管腔1117に結合され、本体1110に相対して位置決めするために、近位端(例えば、患者の外側)で操作可能である。いくつかの実施形態では、管腔1117は、遠位キャップ1115のコネクタ1118に結合されてもよい。コネクタ1118は、管腔1117に結合するために、近位側の遠位キャップ1115上に一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、コネクタ1118は、遠位キャップ1115に取り付けられてもよい。本体1110及び/又は遠位キャップ1115は、スチール、ニチノール、プラスチック、拡張可能なバルーン、及び/又は切除のために選択された組織を収容するように構成された任意の他の材料などの材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、本体1110の近位端1110aは、開口部1220を有し得、これは、ナイフなどの切除デバイス、t-タグなどの取り付けツール、又は組織切除装置1100,1200の他の構成要素を含むがこれらに限定されない、追加のツール及び/又はデバイスの送達に利用され得る。例えば、内視鏡、胃内視鏡、結腸鏡、十二指腸鏡などのスコープは、組織切除用の1つ以上のツールを1つ以上の作業チャネル開口部1220に受け入れることができ、そこには組織切除のための1つ以上のツールや、1つ以上の作業チャネルが含まれる。
実施形態では、本体1110及び遠位キャップ1115は、結合姿勢で体管腔1120に送達され、次いで、遠位キャップ1115及び本体1110は、組織切除のための位置に分離されてもよい。例えば、ステップ1105a,1205aで、遠位キャップ1115は、切除されるべく選択された組織1125よりも遠位にて体管腔1120に配置され、本体1110は、切除されるべく選択された組織1125よりも近位にて体管腔1120に配置され得る、そのため、本体部分1110と遠位キャップ1115は、距離「d6」だけ離れている。いくつかの実施形態では、医療専門家は、上記のように、例えば、インク、放射線不透過性コントラスト、エコー源性コントラスト、又は他の既知の技術によって、及び/又は透視画像化及び/又は超音波誘導ナビゲーション技術を利用して、切除されるべく選択された組織を可視化する。さらに、医療専門家は、カメラ、光ファイバーケーブルなどの視覚化デバイスによってデバイス1100,1200の位置を視覚化することができ、及び/又は他の画像化デバイスを所望の位置に送達することができる。
上記のように、いくつかの実施形態では、デバイス1100,1200は、内視鏡1240上で送達可能であり得、視覚化デバイスは、内視鏡の作業チャネルによって治療部位に送達することによって使用され得る。例えば、内視鏡1240は、軸1102aに沿って延伸可能であり、開口部1220内に受容可能である。図12Cに示されるように、内視鏡1240は、管腔1117を送達するための1つ以上の作業チャネル、ナイフなどの切除デバイス、及び/又はtタグなどの機械的ファスナー1225を含み得る。いくつかの実施形態では、デバイス1100、1200は、内視鏡と別個の付属品であってもよい。他の実施形態では、本体1110及び遠位キャップ1115は、内視鏡のワーキングチャネルを介して治療部位に送達可能であり、体管腔の内径に適合するように延びるものであってもよい。管腔1117は、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ又は他の剛性又は半剛性の押しツールであり得、医療専門家が本体1110及び/又は遠位キャップ1115を関節でつなぐことを可能にする。いくつかの実施形態では、本体1110及び/又はキャップ1115は、内視鏡などの撮像デバイス上に押し込まれることによって治療部位に送達されてもよい。このようにして、内視鏡は、医療専門家が本体1110とキャップ1115を必要に応じて配置できるようにするためのガイドワイヤとして機能し、内視鏡は1つ以上の作業チャネルを含み、追加の器具/付属品を治療の箇所に送達するために使用できる。いくつかの実施形態では、キャップ1115は、近位端(例えば、患者の外部)から医療専門家が内視鏡の作業チャネルに挿入された鉗子又は他の付属品を介して操作可能である。いくつかの実施形態では、デバイス及び/又は付属品は、標的組織への腹腔鏡アプローチで経皮的に挿入することによって、外部アクセスポイントを通して操作可能である。
本体1110及び/又は遠位キャップ1115は、体管腔1120の内面1120aに係合するための係留機構1130を含み得る。係留機構1130は、本体1110及び/又は遠位キャップ1115それぞれの外周面1135,1140の周りに配置されてもよい。係留機構1130は、本体1110及び/又は遠位キャップ1115を体管腔1120の内面1120aに固定及び安定化するために埋め込まれ得るが、穿孔する、例えば、体管腔1120の外面1120bを超えて延びるものではない。本体1110及び/又は遠位キャップ1115は、体管腔1120内の健康な組織部分と係合可能であり得、その結果、患部組織の全体が、切除されるべく選択された組織1125に含まれることができ(それにより本体の配置1110及び遠位キャップ1115が、互いから距離「d6」罹患して、切除のために選択された組織を囲む)、デバイス1100によって除去される。
係留機構1130は、クリップ、クランプ、クイル、バーブなどを含むがこれらに限定されない1つ以上の機械的ファスナーであり得る。いくつかの実施形態では、係留機構1130は、本体1110及び/又は遠位キャップ1115を体管腔1120の内面1120aに固定するための縫合糸又は他のデバイスであり得る。いくつかの実施形態では、係留機構1130は、本体部分1110及び/又は遠位キャップ1115が、矢印1145によって示される第1の方向に軸1102を中心に回転し、体管腔1120の内面1120aにクイルを埋め込む、又はロックする方向に配置されたクイルであり得る。本体1110及び/又は遠位キャップ1115が再調整を必要とする場合、本体1110及び/又は遠位キャップ1115は、軸1102を中心に第1の方向(矢印1145)と反対の第2の方向に回転可能であり、体管腔1120の内面1120aからクイルを解放し得る。
本体1110及び遠位キャップ1115が軸1102に沿って体管腔1120内に配置され、体管腔1120の内面1120aに固定されると、切除されるべく選択された組織1125は、吸引によって本体1110の内側に引き込まれ得るが、図2、8F、9A~9B、及び10A~10Eに関して記載したような機械的把持方法をこれに加えて、及び/又はそれによって補われてもよい。いくつかの実施形態では、図11Bのステップ1105bに示されるように、把持具は、切除されるべく選択された組織1125の内面1120aを把持し、組織を体管腔1120から径方向内側に引っ張ることができる。例えば、上記のように、いくつかの実施形態では、把持ツールは、内視鏡の作業チャネルを通して治療部位に送達されてもよい。内視鏡は、遠位キャップ1115と本体1110との間の距離「d6」での把持ツールの関節運動を可能にし得る。医療専門家は、選択された組織を把持し、ツールを本体1110の内側に引き込むために、把持ツールを関節運動させることができる。
いくつかの実施形態では、切除されるべく選択された組織1125を固定するために、フック、バーブなどの1つ以上の留め具を内周面1150に設けることができる(図11Cを参照)。いくつかの実施形態では、組織捕捉デバイスとしての吸引デバイスは、本体1110と係合可能であり、切除されるべく選択された組織1125を径方向内側に本体1110内に引き込むように開始され得る。例えば、矢印1155によって示されるように、切除されるべく選択された組織1125を軸1102に沿って近位方向に引くために、吸引が行われてもよい。
いくつかの実施形態では、切除されるべく選択された組織1125に拡張可能なリング1305(図13A~13Bを参照)を配備することができる。リング1305は、例えば、フック、リング、又は他の機械的締結具によって、組織の内面1120aに取り付け可能である。リング1305は、可変の直径を有することができ、例えば、可撓性材料で形成することができるので、リング1305は、折り畳み可能及び拡張可能である。リング1305は、除去されるべく選択された組織に取り付けられることができ(図13Bを参照)、そして本体1110内に引き込まれ得る。いくつかの実施形態では、選択された組織を内側に引くために、例えば医療専門家による関節運動のために患者の外側に近位端を有する把持ツール1310が使用されてもよい。把持ツール1310は、軸1102に沿って延伸可能であり、リングが径方向に縮小して本体1110内に引き込まれ、それによって選択された組織を本体1110内に引き込むことができるように、近位方向に引っ張られ得る(図13B参照)。
いくつかの実施形態では、1つ以上のバルーンを利用して、切除されるべく選択された組織1125を本体1110内に引き込むことができる。ここで図12A~12Cを参照すると、バルーン1210は、体管腔1120内で拡張され得、切除されるべく選択された組織1125と係合され得る。バルーン1210は、例えば、1つ以上の機械的ファスナー、クリップ、クランプ、バーブ、フックなどによって、切除されるべく選択された組織1125にて体管腔の内面1120aに係合するための係留機構1215を含み得る。バルーン1210が切除されるべく選択された組織1125と係合すると、バルーン1210は収縮又は超収縮する(例えば、バルーンを完全に空にするために真空にする)ことができる(図12Bのステップ1205bを参照)ので、バルーン1210はウェビング効果を有する。例えば、図12B~12Cに示されるように、参照符号1210’で示され、切除されるべく選択された組織1125の近傍で体管腔の内面1120aと依然として係合している収縮状態のバルーンは、その後、組織を本体1110に引き込む方向に近位側に引っ込められ得る。
図11Cに示すように、ステップ1105cで、遠位キャップ1115は、本体1110内に切除のために選択された組織1125を固定するために、本体1110に向かって近位方向に動かされてもよい。いくつかの実施形態では、遠位キャップ1115及び本体1110は、一緒に結合されてもよい。例えば、遠位キャップ1115及び本体1110は、クリップ、リベット(例えば、POP(登録商標)リベット)、スナップなどのような機械的ファスナー1160によって一緒に結合され得る。いくつかの実施形態では、Tタグ、バーブ、及び/又はフックは、遠位キャップ1115及び本体1110を結合し得る。
図12Cのステップ1205cで、遠位キャップ1115を本体1110に向かって近位方向に移動させて、切除のために選択された組織1125を本体1110内に固定することができる。いくつかの実施形態では、組織は、本体1110及びキャップ1115内に閉じ込めるためにt-タグなどの機械的ファスナー1225によって捕捉されてもよい。機械的ファスナー1225は、本体1110の少なくとも1つの空洞1235を通して送達可能である。いくつかの実施形態では、機械的ファスナー1225は、組織切除デバイス、組織把持ツールなどの他の付属品に関して上記したように、内視鏡によって付属品として送達可能である。
実施形態では、組織切除デバイスは、本体1110の切除1125のために選択された組織を切除するために展開可能である。図6A~6B,7A~7C,8H,9A~9B,10A~10Eに関して上記したように、組織切除デバイスは、遠位キャップ1115、電気焼灼デバイス、及び/又は径方向に拡張するワイヤから延伸可能なブレードであり得る。そして、体管腔1120から切除されるべく選択された組織1125を切除するために、同様に操作可能である。上記のように、組織切除デバイスは、内視鏡のワーキングチャネルを介して治療部位に送達可能である。
実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が本明細書に示されている。しかしながら、実施形態はこれらの特定の詳細の記載とは異なって実施されてもよいことが当業者によって理解されるであろう。他の例では、実施形態を不明瞭にしないために、周知の動作、構成要素、及び回路は詳細には説明されていない。本明細書に開示される特定の構造的及び機能的詳細は代表的なものであり得、実施形態の範囲を必ずしも限定しないことが理解され得る。
一部の実施形態は、「結合された」及び「接続された」という表現をそれらの派生語とともに使用して説明することができる。これらの用語は、互いに同義語として意図されていない。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が互いに直接物理的又は電気的に接触していることを示すために「接続」及び/又は「結合」という用語を使用して説明され得る。しかしながら、「結合された」という用語は、2つ以上の要素が互いに直接接触していないが、依然として互いに協働又は相互作用することも意味する場合がある。
本明細書に記載された方法は、記載された順序又は任意の特定の順序で実行される必要はないことに留意されたい。さらに、本明細書で識別された方法に関して説明された様々な動作は、直列に、又は並列に、実行することができる。
本明細書では特定の実施形態を図示し説明してきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成を、示された特定の実施形態の代わりに使用できることを理解されたい。この開示は、様々な実施形態のありとあらゆる適応又は変形を網羅することを意図している。上記の説明は例示的な方法で行われたものであり、限定的なものではないことを理解されたい。上記の実施形態の組み合わせ、及び本明細書で具体的に説明されていない他の実施形態は、上記の説明を検討すると当業者には明らかであろう。したがって、様々な実施形態の範囲には、上記の組成物、構造、及び方法が使用される他のあらゆる用途が含まれる。
主題は、構造的特徴及び/又は方法論的行為に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲で定義される主題は、必ずしも上記の特定の特徴又は行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の特徴及び行為は、特許請求の範囲の主題を実装する例示的な形態として開示されている。