JP7469574B1 - パラメータ調整装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

パラメータ調整装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

本開示によるパラメータ調整装置は、産業機械において評価用プログラムを動作させた際の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する状態取得部と、状態データをキネマティクス変換し、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差を算出する工具先端誤差算出部と、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する目標取得部と、工具先端誤差算出部で算出した誤差と、目標取得部で取得した誤差の目標値を比較し、その比較結果に基づいて前記パラメータの値を算出するパラメータ算出部と、パラメータ算出部で算出したパラメータの値を産業機械へ調整するパラメータ調整部と、を備える。

Description

本開示は、パラメータ調整装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
加工プログラムに基づいて工作機械を制御してワークを加工し、部品や金型などの製品を製造することが行われている。製品の製造においては、あらかじめ目標とする加工精度や加工面品位が設定される。また、目標とする加工時間もあらかじめ定められている。工作機械のオペレータは、加工後の製品の加工精度や加工面品位などを確認しながら、加減速時定数などのパラメータや、加工プログラム内で指令される移動速度を調整する。加工精度や加工面品位の目標の値を設定し、機械学習を用いて目標の値以内となるように加減速パラメータを調整するといった技術がある(例えば、特許文献1など)。
国際公開第2022/224450号公報
複数の軸が複雑に関係して構成される機械は、個別の軸の動きではなくワークを加工する工具の先端の動きを評価し、調整することが求められる。例えば、所定の軸と他の軸とが同一方向に移動させるような親亀子亀方式の加工機や、他の軸に対して所定の角度で斜めに傾斜した軸を持つ加工機、直線軸と回転軸を備えた加工機などがこれにあたる。このような加工機では、ある時点における軸の動きが工具の先端に与える影響が把握しにくいという課題がある。例えば、指令速度を考慮してある軸を所定の速度で移動させたとしても、他の軸の影響で工具先端の速度が十分に出ない場合等が生じる。また、直線軸は長さの指標(例えば、mm)、回転軸は角度の指標(例えば、deg)というように、異なる指標で評価されるため、工具先端の動きを評価した調整をすることが困難である。
生産現場では、工具先端における動きを評価し易い調整方法が望まれている。
本開示による産業機械のパラメータ調整装置は、キネマティクス変換を行い、工具先端における誤差を用いてパラメータを調整できるようにすることで、上記課題を解決する。
そして本開示の一態様は、産業機械において評価用プログラムを動作させた際の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する状態取得部と、前記状態データをキネマティクス変換し、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差を算出する工具先端誤差算出部と、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する目標取得部と、前記工具先端誤差算出部で算出した誤差と、前記目標取得部で取得した誤差の目標値を比較し、その比較結果に基づいて前記パラメータの値を算出するパラメータ算出部と、前記パラメータ算出部で算出したパラメータの値を前記産業機械へ調整するパラメータ調整部と、を備えるパラメータ調整装置である。
第1実施形態によるパラメータ調整装置の概略的なハードウェア構成図である。 第1実施形態によるパラメータ調整装置の概略的な機能を示すブロック図である。 直線3軸と回転2軸を備えた5軸加工機の概略的な構成図である。 状態取得部が取得する5軸加工機の状態データの例示するテーブル図である。 指令された工具先端の位置、及び、工具先端の実位置を空間上にプロットした例を示す模式図である。 パラメータ算出部によるパラメータの算出ルールの例を示すテーブル図である。 パラメータ調整のガイドラインの例を示している。 変形例によるパラメータ調整装置の概略的な機能を示すブロック図である。
以下、本開示の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1は本開示の一実施形態によるパラメータ調整装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本実施形態によるパラメータ調整装置1は、モータが駆動することで直線軸及び回転軸に沿って駆動部を移動させる工作機械などの産業機械を制御する制御装置として実装することができる。また、本実施形態によるパラメータ調整装置1は、産業機械を制御する制御装置に併設されたパソコンや、有線/無線のネットワークを介して制御装置と接続されたパソコン、セルコンピュータ、フォグコンピュータ6、クラウドサーバ7などのコンピュータ上に実装することができる。以下では、産業機械3を制御する制御装置とネットワーク5を介して接続されたパソコンの上にパラメータ調整装置1を実装した例を示す。
本実施形態によるパラメータ調整装置1が備えるCPU11は、パラメータ調整装置1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、バス22を介してROM12に格納されたシステム・プログラムを読み出し、該システム・プログラムに従ってパラメータ調整装置1全体を制御する。RAM13には一時的な計算データや表示データ、及び外部から入力された各種データ等が一時的に格納される。
不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされたメモリやSSD(Solid State Drive)等で構成され、パラメータ調整装置1の電源がオフされても記憶状態が保持される。不揮発性メモリ14には、インタフェース15を介して外部機器72から読み込まれた制御用プログラムやデータ、入力装置71を介して入力されたデータや制御用プログラム、産業機械3から取得される各データ等が記憶される。不揮発性メモリ14に記憶された制御用プログラムやデータは、実行時/利用時にはRAM13に展開されても良い。また、ROM12には、公知の解析プログラムなどの各種システム・プログラムが予め書き込まれている。
産業機械3は、例えば少なくとも1つの直線軸と、少なくとも1つの回転軸を備えたマシニングセンタや旋盤などの工作機械である。産業機械3には、産業機械3の動作時において各部の電流、電圧、振動などの物理量を検出するセンサ4が取り付けられている。産業機械3はパラメータ調整装置1からの要求に応じて、加工時の制御用プログラムによる指令位置、各軸の位置、速度、加速度、加加速度、振動、加工時間などのデータを、ネットワーク5を介し送信する。
インタフェース15は、パラメータ調整装置1のCPU11とUSBメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDカード等の外部機器72と接続するためのインタフェースである。外部機器72側からは、例えば予め記憶されている制御用プログラムや各種データ等を読み込むことができる。また、パラメータ調整装置1内で編集した制御用プログラムや各種データ等は、外部機器72に対して記憶させることができる。
表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果として得られたデータ等が、インタフェース17を介して出力されて表示される。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、インタフェース18を介して作業者による操作に基づく指令,データ等をCPU11に渡す。
インタフェース20は、パラメータ調整装置1のCPU11と有線乃至無線のネットワーク5とを接続するためのインタフェースである。ネットワーク5は、例えばRS-485等のシリアル通信、Ethernet(登録商標)通信、光通信、無線LAN、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の技術を用いて通信をするものであってよい。ネットワーク5には、産業機械3やフォグコンピュータ6、クラウドサーバ7等が接続され、パラメータ調整装置1との間で相互にデータのやり取りを行っている。
図2は、本開示の第1実施形態によるパラメータ調整装置1が備える機能を概略的なブロック図として示したものである。本実施形態によるパラメータ調整装置1が備える各機能は、図1に示したパラメータ調整装置1が備えるCPU11がシステム・プログラムを実行し、パラメータ調整装置1の各部の動作を制御することにより実現される。
本実施形態のパラメータ調整装置1は、状態取得部100、工具先端誤差算出部110、目標取得部120、パラメータ算出部130、パラメータ調整部140を備える。また、パラメータ調整装置1のRAM13乃至不揮発性メモリ14上には、目標となる位置に係る誤差や速度に係る誤差が記憶された領域である目標誤差記憶部200が予め用意されている。
状態取得部100は、産業機械3の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する。産業機械3の駆動軸に係る制御量は、例えば制御用プログラムにより指令される各駆動軸の指令位置を示すデータを含んでいてよい。また、産業機械3が備える各駆動軸の実位置を示すデータを含んでいてもよい。更に、状態取得部100は、産業機械3の制御時におけるN階時間微分要素(Nは自然数)を含む移動量の制御に係るパラメータを取得するようにしておくと好適である。このパラメータは、例えば直線の加速度[mm/sec2]、直線の加加速度[mm/sec3]、コーナの速度差[mm/min]、補間後加減速時定数[msec]、位置ループゲイン、フィードフォワード係数などである。状態取得部100が駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する際には、産業機械3において予め作成された所定の評価用の制御用プログラム(以下、評価用プログラムとする)を動作させ、該評価用プログラムにより指令される各指令による各駆動軸の指令位置と、各指令による動作時の各駆動軸の実位置の推移を取得するようにすればよい。各駆動軸の実位置の推移については、例えば所定のサンプリング周期毎の各駆動軸の実位置を取得するようにしてもよい。状態取得部100は、評価用プログラムに基づく制御の開始から終了までに掛かった時間を取得するようにしてもよい。状態取得部100は、取得した状態データを工具先端誤差算出部110へと出力する。
工具先端誤差算出部110は、入力された状態データをキネマティクス変換し、指令による工具先端の位置に対する実位置の誤差の最大値を算出する。本実施形態において、キネマティクス変換は、産業機械3の構成に基づいて導出される各駆動軸の位置と工具先端位置の関係を示す数式を用いて、各駆動軸の位置から工具先端の位置へと変換することである。工具先端誤差算出部110は、各駆動軸の指令位置に基づいてキネマティクス変換を行い、指令による工具先端の位置を算出する。また、工具先端誤差算出部110は、各駆動軸の実位置に基づいてキネマティクス変換を行い、工具先端の実位置を算出する。そして、指令による工具先端の位置と、キネマティクス変換して得られた工具先端の実位置との差分を、工具先端の位置に係る誤差として算出する。
工具先端誤差算出部110は、各指令による指令速度と、キネマティクス変換して得られた工具先端の実位置の推移に基づいて算出される実速度との差分を、工具先端の速度に係る誤差として算出するようにしてもよい。また、同様に工具先端の加速度に係る誤差、加加速度に係る誤差を算出するようにしてもよい。工具先端誤差算出部110は、算出したそれぞれの誤差の最大値をパラメータ算出部130へと出力する。
以下では、図3~5を用いて工具先端誤差算出部110による誤差の計算について説明する。
図3は、直線3軸(X軸、Y軸、Z軸)と回転2軸(B軸、C軸)を備えた5軸加工機の概略的な構成図である。図3の例示する5軸加工機では、X軸、Y軸、Z軸の直線3軸を駆動させることで工具を移動させている。一方、B軸及びC軸の回転2軸がテーブルを回転させている。評価用プログラムでは、例えば各駆動軸の位置が指令される。
図4は、状態取得部100が取得する5軸加工機の状態データの例示するテーブル図である。図4に例示するように、状態データは各駆動軸に対して指令される指令位置と、各駆動軸の実位置を含む。時刻ti、t(i+1)、t(i+2)、…は所定のサンプリング周期毎の時刻である。図4の例では、時刻tiのタイミングでそれぞれの軸にxci、yci、zci、bci、cciの位置が、時刻t(i+1)のタイミングでそれぞれの軸にxc(i+1)、yc(i+1)、zc(i+1)、bc(i+1)、cc(i+1)の位置が、評価用プログラムにより各駆動軸の位置が指令される。また、各駆動軸の実位置は所定のサンプリング周期毎にそれぞれの駆動軸を駆動するモータのフィードバックデータとして取得される。
工具先端誤差算出部110は、このようにして取得された状態データに含まれる各駆動軸の指令位置、及び、各駆動軸の実位置に対してキネマティクス変換をすることで、指令された工具先端の位置、及び、工具先端の実位置を算出する。キネマティクス変換の具体的な計算については、例えば特開2019-057262号公報などで既に公知となっているので、本明細書における詳細な説明は省略する。
図5は、加工プログラム経路、工具先端の指令位置及び工具先端の実位置を空間上に描画した例を示す模式図である。図5において、実線矢印が加工プログラム経路を示している。また、黒丸が指令された工具先端の位置を示している。更に、白三角は工具先端の実位置を示している。Pci=(xkci,ykci,zkci)は、時刻tiにおいて各駆動軸に対して指令された位置xci、yci、zci、bci、cciに基づいて、キネマティクス変換をして得られた指令された工具先端の位置である。また、Pc(i+1)=(xkc(i+1),ykc(i+1),zkc(i+1))は、時刻t(i+1)において各駆動軸に対して指令された位置xc(i+1)、yc(i+1)、zc(i+1)、bc(i+1)、cc(i+1)に基づいて、キネマティクス変換をして得られた指令された工具先端の位置である。一方、Pri=(xkri,ykri,zkri)は、時刻tiにおける各駆動軸の実位置xri、yri、zri、bri、criに基づいて、キネマティクス変換をして得られた指令された工具先端の実位置である。図5の例では、各指令位置の間は直線補間されているものとしている。このような場合、例えば位置偏差は、工具先端の実位置Pr(i+1)から指令位置Pc(i+1)への距離として算出することができる。また、例えば形状誤差は、工具先端の実位置Pr(i+1)から加工プログラム経路への距離として算出することができる。更に、例えば振動誤差は、実位置の経路と指令経路との差分に含まれる周波数成分の振幅値に基づいて算出することができる。工具先端誤差算出部110は、それぞれの実位置に係る誤差を算出し、その最大値を最大実位置誤差としてパラメータ算出部130へと出力する。
また、それぞれの実位置間の距離を時刻の差分で割ったものを実速度として算出し、算出した実速度と指令速度との差を各実位置における速度の誤差として算出してもよい。更に、実速度の差を各実位置における実加速度として算出し、算出した実加速度と最大加速度との差を各実位置における加速度の誤差として算出してもよい。加加速度の誤差についても同様である。そして、算出した値をパラメータ算出部130へと出力する。
目標取得部120は、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する。目標誤差には、例えば加工精度の目標誤差としての目標形状誤差、加工面品位の目標誤差としての目標位置偏差、目標振動誤差などがある。目標取得部120は、例えば目標誤差記憶部200に予め記憶されている位置に係る目標誤差や速度に係る目標誤差などを読み出して取得するようにしてもよい。また、目標取得部120は、表示装置70に目標誤差を設定するための画面(図示せず)を表示して、オペレータからの入力に基づいて位置に係る目標誤差や速度に係る目標誤差などを取得するようにしてもよい。更に、フォグコンピュータ6やクラウドサーバ7などの他のコンピュータから位置に係る目標誤差や速度に係る目標誤差などを取得するようにしてもよい。
パラメータ算出部130は、工具先端誤差算出部110が算出した誤差と、目標取得部120が取得した目標誤差とを比較する。そして、その比較結果に基づいて産業機械3の制御に係るパラメータの値を算出する。このパラメータの値の算出は、工具先端誤差算出部110が算出した誤差が、目標取得部120で取得した誤差の目標値の内に収まる範囲において、評価用プログラムに基づく産業機械3の動作に掛かる時間が最も短くなるようにパラメータの値を調整することを目的とするものである。パラメータ算出部130が算出するパラメータは、例えば直線の加速度[mm/sec2]、直線の加加速度[mm/sec3]、コーナの速度差[mm/min]、補間後加減速時定数[msec]、位置ループゲイン、フィードフォワード係数などのように、N階時間微分要素(Nは自然数)を含む制御周期毎の移動量の制御に係るパラメータである。
パラメータ算出部130によるパラメータの算出は、状態取得部100が産業機械3から取得したそれぞれのパラメータについて、それぞれの値を所定の算出ルールに従って調整を行うものであってよい。この算出ルールは、例えば工具先端誤差算出部110が算出した誤差と、目標取得部120が取得した目標誤差とを比較結果が所定の条件に当てはまる場合に、それぞれのパラメータをどのように変更するのかを設定したものとなる。
図6は、パラメータ算出部130によるパラメータの算出ルールの例を示すテーブル図である。図6の例では、位置偏差を低減させるルール、加工時間を短縮するルール、振動低減のルール、形状誤差低減のルールなどが定義されている。それぞれの算出ルールには、その算出ルールを適用する条件が設定されている。例えば、工具先端誤差算出部110が算出した誤差と目標取得部120が取得した目標誤差とを比較した結果、位置に係る誤差が目標誤差よりも大きかった場合、位置偏差を低減するルールが採用される。このルールが採用されると、パラメータ算出部130は、直線の加速度のパラメータの値を現在の値よりも小さくする。また、コーナの速度差のパラメータの値を現在の値よりも小さくする。更に、補間後加減速のパラメータの値を現在の値よりも大きくする。それぞれのパラメータの値をどの程度大きく/小さくするのかについては、予め所定の値を定めておいてもよいし、工具先端誤差算出部110が算出した誤差と目標取得部120が取得した目標誤差との比較結果に応じて変更するようにしてもよい。例えば算出した誤差が目標誤差を超えた量に応じてパラメータの値の変更量を大きくするようにしてもよい。また、算出した誤差が目標誤差を超えた場合に、各軸の移動量に応じて各軸でパラメータの値の変更量に重みづけをして変更してもよい。
パラメータ算出部130によるパラメータの算出は、オペレータの操作により手動で行われるものであってよい。このような構成とする場合、パラメータ算出部130は、オペレータに対して工具先端誤差算出部110が算出した誤差と目標取得部120が取得した目標誤差との比較結果を表示して示すと共に、それぞれのパラメータの現在の値と、その値を変更するためのインタフェースを提示する。この時、パラメータ算出部130は、現在の誤差と目標誤差との比較結果に基づいて、パラメータ調整のガイドラインを表示するようにしてもよい。図7は、パラメータ調整のガイドラインの例を示している。
パラメータ算出部130は、所定の条件を満足する場合に、産業機械3の制御に係るパラメータの値の算出を終了する。所定の条件は、誤差の種類ごとに設定されていてよい。例えば、誤差の種類ごとに予め所定の閾値を定めておき、算出した誤差と目標誤差との差分が全て所定の閾値以下である場合に、産業機械3の制御に係るパラメータの値の算出を終了するという条件であってよい。また、パラメータ算出部130によるパラメータの算出、及びパラメータ調整部140によるパラメータの調整の回数に上限を設けるようにしてもよい。パラメータ算出部130は、パラメータを算出及び調整した回数をカウントしておき、その回数が上限回数に到達した場合に、産業機械3の制御に係るパラメータの値の算出を終了するようにしてもよい。この調整の回数の上限については、例えば目標取得部120が取得するようにしてもよい。
パラメータ調整部140は、パラメータ算出部130がパラメータの値を算出した場合に、その算出したパラメータの値を産業機械3に設定する。そして、産業機械3に対して、評価用プログラムに基づく制御をするように指令する。そして、状態取得部100に対して、産業機械3の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得するように指令する。
上記構成を備えたパラメータ調整装置1は、複数の軸が複雑に関係して構成される産業機械3について、工具先端の動作を評価しパラメータを調整することができる。それぞれの駆動軸を評価するのではなく、工具先端点の動きを評価するので、傾斜軸や回転軸などが含まれる産業機械3であっても、直感的にわかりやすくパラメータの値を調整できる。
本実施形態によるパラメータ調整装置1の一変形例として、パラメータ調整装置1は、産業機械3の動作を模倣するシミュレーション装置における動作のパラメータの調整に用いるようにしてもよい。このように構成する場合、図8に例示するように、パラメータ調整装置1とシミュレーション装置8とをネットワーク5を介して接続する。そして、状態取得部100は、評価用プログラムに基づいてシミュレーション処理を実行するシミュレーション装置8から仮想的な産業機械3の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する。また、パラメータ調整部140は、パラメータ算出部130がパラメータの値を算出した場合に、その算出したパラメータの値をシミュレーション装置8に設定する。このような構成とすることで、実際の産業機械3を用いずとも、複数の軸が複雑に関係して構成される産業機械3について、工具先端の動作を評価しパラメータを高速に調整することができるようになる。実際の産業機械3を用いないため、産業機械3の部品の摩耗などを気にすることなく、繰り返しパラメータの調整を行うことが可能となる。
本実施形態によるパラメータ調整装置1の他の変形例として、パラメータ算出部130は、上記した算出ルールを用いる方法以外に、例えばそれぞれのパラメータについて値の全探索を行うようにしてもよいし、公知技術の強化学習や最適化手法などを利用してもよい。これらのパラメータの算出方法は、特にシミュレーション装置を対象としてパラメータの調整を行う場合に有用である。パラメータの値を全探索したり、強化学習等の最適化手法を用いる場合、繰り返し評価用プログラムを実行してパラメータの調整を行う必要がある。シミュレーション装置を用いる場合、繰り返し動作させたとしても物理的な機械構成が故障することが無いため、効率よく適切なパラメータの値へと調整することが可能となる。
本実施形態によるパラメータ調整装置1の他の変形例として、目標取得部120は、更にそれぞれのパラメータの値の調整範囲を取得するようにしてもよい。そして、パラメータ算出部130は、目標取得部120が取得したそれぞれのパラメータの値の調整範囲内で、各パラメータの値を算出する。このようにすることで、パラメータ算出部130が設定できないパラメータの値を算出することを防止することができる。
本実施形態によるパラメータ調整装置1の他の変形例として、状態取得部100は、産業機械3の機械構成や工具やワークなどの所定のオフセット量、所定の座標系の間の座標変換に係る情報の少なくともいずれかを取得するようにしてもよい。このようにして取得された情報は、工具先端誤差算出部110がキネマティクス変換を行うために用いられる。機械構成には、それぞれの軸の関係などが含まれる。また、工具オフセット量やワークのオフセット量については、工具先端の位置を補正するために用いることができる。更に、評価用のプログラム内で座標系が異なる制御が行われる場合に、座標系の間の座標変換に係る情報を用いて各駆動軸の座標を変換してからキネマティクス変換を行う。このようにすることで、様々な産業機械3の構成に対して対応することが可能となる。
以上、本開示の実施形態について詳述したが、本開示は上述した個々の実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、または、請求の範囲に記載された内容とその均等物から導き出される本開示の思想および趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、置き換え、変更、部分的削除等が可能である。例えば、上述した実施形態において、各動作の順序や各処理の順序は、一例として示したものであり、これらに限定されるものではない。また、上述した実施形態の説明に数値又は数式が用いられている場合も同様である。
以下に、本開示の実施形態に係る付記を示す。
(付記1)
本開示の一態様によるパラメータ調整装置(1)は、産業機械(3)において評価用プログラムを動作させた際の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する状態取得部(100)と、前記状態データをキネマティクス変換し、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差を算出する工具先端誤差算出部(110)と、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する目標取得部(120)と、前記工具先端誤差算出部(110)で算出した誤差と、前記目標取得部(120)で取得した誤差の目標値を比較し、その比較結果に基づいて前記産業機械(3)の動作に係るパラメータの値を算出するパラメータ算出部(130)と、前記パラメータ算出部(130)で算出したパラメータの値を前記産業機械(3)へ調整するパラメータ調整部(140)と、を備える。
(付記2)
本開示の他の態様によるパラメータ調整装置(1)は、前記状態取得部(100)は、前記産業機械(3)の機械構成、所定のオフセット量及び座標変換に係る情報の少なくともいずれかを取得し、前記工具先端誤差算出部(110)は、前記産業機械(3)の機械構成、所定のオフセット量及び座標変換に係る情報の少なくともいずれかに基づいて前記状態データをキネマティクス変換して誤差を算出する。
(付記3)
本開示の他の態様によるパラメータ調整装置(1)は、前記目標取得部(120)は、前記パラメータの値の調整範囲を取得し、前記パラメータ算出部(130)は、前記調整範囲の中でパラメータを算出する。
(付記4)
本開示の他の態様によるパラメータ調整装置(1)は、前記目標取得部(120)は、前記パラメータの値の調整の上限回数を取得し、前記パラメータ算出部(130)は、前記パラメータの値の算出を前記上限回数に到達すると、前記パラメータ算出部(130)によるパラメータの算出及び前記パラメータ調整部(140)によるパラメータの調整を終了する。
(付記5)
本開示の他の態様によるパラメータ調整装置(1)は、前記状態取得部(100)は、前記評価用プログラムを動作させた際に掛かった時間を取得し、前記パラメータ算出部(130)は、前記工具先端誤差算出部(110)が算出した誤差が、前記目標取得部(120)が取得した誤差の目標値の内に収まる範囲で、前記評価用プログラムに基づく前記産業機械(3)の動作に掛かる時間が最も短くなるようにパラメータの値を算出する。
(付記6)
本開示の一態様によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、産業機械(3)において評価用プログラムを動作させた際の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する状態取得部(100)、前記状態データをキネマティクス変換し、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差を算出する工具先端誤差算出部(110)、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する目標取得部(120)、前記工具先端誤差算出部(110)で算出した誤差と、前記目標取得部(120)で取得した誤差の目標値を比較し、その比較結果に基づいて前記産業機械(3)の動作に係るパラメータの値を算出するパラメータ算出部(130)、前記パラメータ算出部(130)で算出したパラメータの値を前記産業機械(3)へ調整するパラメータ調整部(140)、として動作させるプログラムを記録する。
1 パラメータ調整装置
3 産業機械
4 センサ
5 ネットワーク
6 フォグコンピュータ
7 クラウドサーバ
8 シミュレーション装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 不揮発性メモリ
15,17,18,20 インタフェース
22 バス
70 表示装置
71 入力装置
72 外部機器
100 状態取得部
110 工具先端誤差算出部
120 目標取得部
130 パラメータ算出部
140 パラメータ調整部
200 目標誤差記憶部

Claims (6)

  1. 産業機械において評価用プログラムを動作させた際の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する状態取得部と、
    前記状態データをキネマティクス変換し、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差を算出する工具先端誤差算出部と、
    加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する目標取得部と、
    前記工具先端誤差算出部で算出した誤差と、前記目標取得部で取得した誤差の目標値を比較し、その比較結果に基づいて前記産業機械の動作に係るパラメータの値を算出するパラメータ算出部と、
    前記パラメータ算出部で算出したパラメータの値を前記産業機械へ調整するパラメータ調整部と、
    を備えるパラメータ調整装置。
  2. 前記状態取得部は、前記産業機械の機械構成、所定のオフセット量及び座標変換に係る情報の少なくともいずれかを取得し、
    前記工具先端誤差算出部は、前記産業機械の機械構成、所定のオフセット量及び座標変換に係る情報の少なくともいずれかに基づいて前記状態データをキネマティクス変換して誤差を算出する、
    請求項1に記載のパラメータ調整装置。
  3. 前記目標取得部は、前記パラメータの値の調整範囲を取得し、
    前記パラメータ算出部は、前記調整範囲の中でパラメータを算出する、
    請求項1に記載のパラメータ調整装置。
  4. 前記目標取得部は、前記パラメータの値の調整の上限回数を取得し、
    前記パラメータ算出部は、前記パラメータの値の算出を前記上限回数に到達すると、前記パラメータ算出部によるパラメータの算出及び前記パラメータ調整部によるパラメータの調整を終了する、
    請求項1に記載のパラメータ調整装置。
  5. 前記状態取得部は、前記評価用プログラムを動作させた際に掛かった時間を取得し、
    前記パラメータ算出部は、前記工具先端誤差算出部が算出した誤差が、前記目標取得部が取得した誤差の目標値の内に収まる範囲で、前記評価用プログラムに基づく前記産業機械の動作に掛かる時間が最も短くなるようにパラメータの値を算出する、
    請求項1~4のいずれか1つに記載のパラメータ調整装置。
  6. コンピュータを、
    産業機械において評価用プログラムを動作させた際の駆動軸に係る制御量を状態データとして取得する状態取得部、
    前記状態データをキネマティクス変換し、加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差を算出する工具先端誤差算出部、
    加工精度及び加工面品位の少なくともいずれかの誤差の目標値を取得する目標取得部、
    前記工具先端誤差算出部で算出した誤差と、前記目標取得部で取得した誤差の目標値を比較し、その比較結果に基づいて前記産業機械の動作に係るパラメータの値を算出するパラメータ算出部、
    前記パラメータ算出部で算出したパラメータの値を前記産業機械へ調整するパラメータ調整部、
    として動作させるプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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