JP7469517B2 - 破損箇所推定装置及び破損箇所推定方法 - Google Patents

破損箇所推定装置及び破損箇所推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、破損箇所推定装置及び破損箇所推定方法に関する。
従来、ロボット用の直動案内機構の点検として、スライダ、ガイドレール、グリースの状態を目視で確認することが行われている。しかし、直動案内機構において、スライダの転動面や転動体は内部にあるため、直接点検することは難しい。スライダの転動面や転動体の代わりに、ガイドレールの転動面を点検することも行われているが、その場合にはガイドレールの全長に亘って点検する必要があるため、多大な工数を要する。特に、一般的な直動案内機構では、転動面が4箇所あり、上から見えない部分については、鏡等を使用して確認することになるため、作業に手間と時間がかかる。また、スライダ上にスライド部材が設けられている場合、スライド部材の直下にあるガイドレールの転動面については、スライド部材をスライダと共に移動させながら点検を行う必要があるため、工数が増える。
一方、直動案内機構を有するロボットにおいて、直動案内機構に故障が発生した場合に、直動軸受の変位を測定し、測定した変位に基づいて直動軸受に加わる荷重を算出すると共に、その荷重に適用する剛性を有する直動軸受を選定して、故障の発生した直動軸受と交換する復旧方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-13469号公報
産業用のロボットに特有の事情として、動作プログラムを実行したときに、姿勢の変化に伴って重心位置が変化したり、動作パターンにより負荷が変化したりすることがある。そのため、ロボットに設けられた直動案内機構において、ある瞬間にかかる荷重を精度よく算出することは難しい。これは、ロボットに設けられた直動案内機構だけでなく、ロボットのツールに設けられた直動案内機構や、ロボットと協働する直動案内機構についても同様である。
本発明の目的は、ロボット用の直動案内機構において、破損が生じやすい箇所をより正確に抽出することができる破損箇所推定装置及び破損箇所推定方法を提供することにある。
本開示の一態様は、ロボット用の直動案内機構の破損箇所を推定する破損箇所推定装置であって、前記直動案内機構は、ガイドレールに直動自在に設けられる1以上のスライダと、前記スライダに設けられるスライド部材とを備えており、前記ロボットの動作プログラムを実行したときの各時刻における前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力を取得するデータ取得部と、前記データ取得部で取得された前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力と、幾何パラメータとに基づいて、前記各時刻において前記スライド部材の基準位置に作用する外力及びモーメントを算出する外力及びモーメント算出部と、前記外力及びモーメント算出部で算出された前記基準位置に作用する外力及びモーメントと、前記スライド部材の前記基準位置から前記スライダの重心位置までの距離とに基づいて、前記各時刻において前記スライダに作用する荷重を算出する荷重算出部と、前記荷重算出部で算出された前記各時刻において前記スライダに作用する荷重と、等価荷重の計算式とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの等価荷重を算出する等価荷重算出部と、前記等価荷重算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重と、安全推定要素とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの破損推定値を算出する破損推定値算出部と、前記破損推定値算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの前記破損推定値と、前記各時刻における前記スライダの前記ガイドレール上の位置とに基づいて、前記直動案内機構の推定破損箇所を抽出する推定破損箇所抽出部と、を備える破損箇所推定装置である。
本開示の他の一態様は、ロボットに設けられた直動案内機構又はロボットと協働する直動案内機構の推定破損箇所を抽出する破損箇所推定方法であって、ロボット用の直動案内機構の破損箇所を推定する破損箇所推定装置であって、前記直動案内機構は、ガイドレールに直動自在に設けられる1以上のスライダと、前記スライダに設けられるスライド部材とを備えており、前記ロボットの動作プログラムを実行したときの各時刻における前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力を取得するデータ取得工程と、前記データ取得工程で取得された前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力と、幾何パラメータとに基づいて、前記各時刻において前記スライド部材の基準位置に作用する外力及びモーメントを算出する外力及びモーメント算出工程と、前記外力及びモーメント算出工程で算出された前記基準位置に作用する外力及びモーメントと、前記スライド部材の前記基準位置から前記スライダの重心位置までの距離とに基づいて、前記各時刻において前記スライダに作用する荷重を算出する荷重算出工程と、前記荷重算出工程で算出された前記各時刻において前記スライダに作用する荷重と、等価荷重の計算式とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの等価荷重を算出する等価荷重算出工程と、前記等価荷重算出工程で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重と、安全推定要素とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの破損推定値を算出する破損推定値算出工程と、前記破損推定値算出工程で算出された前記各時刻における前記スライダの前記破損推定値と、前記各時刻における前記スライダの前記ガイドレール上の位置とに基づいて、前記直動案内機構の推定破損箇所を抽出する推定破損箇所抽出工程と、を含む破損箇所推定方法である。
本発明に係る破損箇所推定装置及び破損箇所推定方法によれば、ロボット用の直動案内機構において、破損が生じやすい箇所をより正確に抽出することができる。
第1実施形態のロボットシステム1の全体構成図である。 ロボット10に設けられた破損箇所推定装置30を示す概念図である。 ロボット10に設けられた破損箇所推定装置30を示す概念図である。 ロボット10と協働する直動案内機構100の概念図である。 直動案内機構100の具体例を示す斜視図である。 図3に示すガイドレール110とスライダ120のx-y断面図である。 直動案内機構100の平面図である。 推定破損箇所抽出部36において直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理を説明する図である。 破損箇所推定装置30において実行される推定破損箇所抽出プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のロボットシステム1Aの全体構成図である。 スライダ120に作用する荷重Pとスライダ120の寿命Eとの関係を説明する図である。 推定破損箇所抽出部36Aにおいて直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理を説明する図である。 破損箇所推定装置30Aにおいて実行される推定破損箇所抽出プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る破損箇所推定装置及び破損箇所推定方法の実施形態について説明する。なお、本明細書に添付した図面は、いずれも模式図であり、理解しやすさ等を考慮して、各部の形状、縮尺、縦横の寸法比等を、実物から変更又は誇張している。また、図面においては、部材の断面を示すハッチングを適宜に省略する。
本明細書等において、形状、幾何学的条件、これらの程度を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「方向」等の用語については、その用語の厳密な意味に加えて、ほぼ平行、ほぼ直交等とみなせる程度の範囲、概ねその方向とみなせる範囲を含む。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のロボットシステム1の全体構成図である。図2A及び図2Bは、ロボット10に設けられた破損箇所推定装置30を示す概念図である。図2Cは、ロボット10と協働する直動案内機構100の概念図である。図3は、直動案内機構100の具体例を示す斜視図である。図4は、図3に示すガイドレール110とスライダ120のx-y断面図である。図5は、直動案内機構100の平面図である。
図1に示すように、ロボットシステム1は、ロボット10、ロボット制御装置20及び破損箇所推定装置30を備えている。ロボットシステム1において、ロボット10とロボット制御装置20との間及びロボット制御装置20と破損箇所推定装置30との間は、それぞれ信号ケーブル(不図示)により電気的に接続されている。なお、第1実施形態におけるロボット10及びロボット制御装置20の構成は、後述する第2実施形態のロボットシステム1Aにおいても同じである。
(ロボット10)
ロボット10は、ロボット制御装置20(後述)の制御に基づいて、例えば、部品のハンドリング、組み立て、溶接等の作業を行う装置である。ロボット10は、ロボット制御装置20から送信される動作指令に基づいて、各部を動作させるサーボモータ(不図示)を駆動することにより、上述した作業に応じた動作パターンを実行する。ロボット10は、直動案内機構100(後述)を備えている。直動案内機構100は、図2A~図2Cに示すように、アーム11(図2A)、ツール12(図2B)又はロボット10(図2C)を、ガイドレール110の方向に沿って直線的に移動させる装置である。図2A~図2Cに示すように、直動案内機構100は、ロボット10に設けられる形態もあるし、ロボット10と協働するように設けられる形態もある。
図2Aに示す直動案内機構100は、アーム11を直動させるために、ロボット10の本体に設けられている。図2Aに示す形態の場合、ロボット10の各部が振り子のように動作するため、スライダ120(図3参照)に作用する負荷としては、ロボット10の各部が動作したときの慣性力による負荷の比率が大きくなる。
図2Bに示す直動案内機構100は、ロボット10のアーム11に保持されたツール12に設けられている。図2Bに示す形態の場合、ロボット10の各部が振り子のように動作するため、スライダ120に作用する負荷としては、ロボット10の各部が動作したときの慣性力による負荷と重力(ツール12の重量)による負荷の比率が大きくなる。
図2Cに示す直動案内機構100は、ロボット10を使用したシステムにおいて、ロボット10と協働するように設けられている。図2Cに示す形態の場合、スライダ120に作用する負荷としては、重力(ロボット10の重量)による負荷の比率が大きくなる。
なお、本明細書では、図2A及び図2Bに示すような形態のロボット10と、図2Cに示すようなロボット10を使用したシステムを総称して「ロボット10」ともいう。
図2A~図2Cにおいて、矢印Aは、直動案内機構100において、スライド部材130又はガイドレール110(図3参照)が移動する方向(直動軸の方向)を示している。直動案内機構100において、スライド部材130の駆動部分を、例えば、ボールねじ及びモータを主体として構成した場合、ボールねじの軸方向が直動軸の方向となる。なお、本実施形態では、図2Aに示すように、ロボット10の本体に直動案内機構100が設けられた形態を例として説明するが、ロボット10と直動案内機構100の形態は、図2Bや図2Cに示す形態であってもよい。
図3に示すように、本実施形態の直動案内機構100は、2本のガイドレール110と、4個のスライダ120と、スライド部材130とを備えている。ガイドレール110は、移動するスライダ120を延在方向に沿って直線的に案内する部材である。2本のガイドレール110は、それぞれの延在方向(z方向)が平行となるように、幅方向(y方向)に等間隔に配置されている。ガイドレール110には、図4に示すように、4箇所に軸受111が設けられている。各軸受111は、ガイドレール110の延在方向に沿って設けられている。
2本のガイドレール110には、延在方向に沿ってそれぞれ2個のスライダ120が取り付けられている。スライダ120は、図4に示すように、断面が略逆凹形状となる部分を有する部材である。内側の4箇所に軸受121が設けられている。スライダ120の軸受121とガイドレール110の軸受111との間には、複数の転動体140が環状に嵌め込まれている。
スライド部材130は、ロボット10のアーム11(図2A参照)、ロボット10のアーム11に保持されたツール12(図2B参照)又はロボット10(図2C参照)が取り付けられる板状の部材である。スライド部材130は、4個のスライダ120の上に取り付けられている。具体的には、スライド部材130は、図5に示すように、平面視で四隅のそれぞれの下部に配置されたスライダ120の上に取り付けられている。
(ロボット制御装置20)
ロボット制御装置20は、ロボット10を制御して、ロボット10に所定の作業を行わせる装置である。図1に示すように、ロボット制御装置20は、制御部21、操作入力部22、表示部23及び記憶部24を備えている。
制御部21は、ロボット10の動作を統括的に制御するユニットであり、CPU(中央処理装置)、メモリ等を含むマイクロプロセッサにより構成される。制御部21には、ロボット10の各動作を記述した動作プログラムが与えられる。制御部21は、与えられた動作プログラムに基づいて、例えば、直動軸を駆動するサーボモータへの移動指令等を含む動作指令を作成する。そして、作成した動作指令をロボット10に信号ケーブル(不図示)を介して送信することにより、ロボット10の動作を制御する。これにより、ロボット10による所定の作業が実行される。
操作入力部22は、ロボット10のオペレータが入力する各種の数値データ、操作指示、動作指示等を取得する装置である。操作入力部22は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等(不図示)により構成される。操作入力部22から入力された各種の数値データ等は、例えば、記憶部24に記憶される。
表示部23は、各種のデータ、メッセージ、図形等を表示可能なディスプレイ装置である。
記憶部24は、主に制御部21で実行される各種のプログラム、データ等が記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリ、ハードディスク装置等により構成される。
(破損箇所推定装置30)
破損箇所推定装置30は、ロボット10に設けられた直動案内機構100(図2A参照)の推定破損箇所を抽出する装置である。破損箇所推定装置30において、後述するデータ取得部31、外力及びモーメント算出部32、荷重算出部33、等価荷重算出部34、安全係数算出部35及び推定破損箇所抽出部36は、CPU(中央処理装置)、メモリ等を含むマイクロプロセッサにより構成される。マイクロプロセッサは、メモリに記憶されたシステムシステム、アプリケーションプログラム等を読み出して実行することにより、各ハードウェアと協働して、後述する破損箇所の推定処理を実行する。
破損箇所推定装置30は、データ取得部31、外力及びモーメント算出部32、荷重算出部33、等価荷重算出部34、安全係数算出部35、推定破損箇所抽出部36、表示部(位置情報出力部)37及び記憶部38を備えている。なお、データ取得部31、外力及びモーメント算出部32、荷重算出部33、等価荷重算出部34、安全係数算出部35及び推定破損箇所抽出部36の機能は、その一部又は全部をロボット制御装置20の制御部21で実行するようにしてもよい。
データ取得部31は、ロボット制御装置20を介して、ロボット10の動作プログラムを実行したときの各時刻tにおけるロボット10の各軸の動きに係わる物理パラメータ及びロボット10に作用する外力を取得する。具体的には、データ取得部31は、ロボット10の各軸の動きに係わる物理パラメータとして、ロボット10の各軸の位置、速度、加速度を取得する。なお、データ取得部31は、上述したロボット10の各軸の位置、速度、加速度以外にも、例えば、ロボット10の各軸の姿勢、各軸の基準位置からの移動量等を取得する。
ここで、動作プログラムとは、ロボット制御装置20又はロボット10のシミュレーション装置(不図示)において実行されるプログラムであって、ロボット10に所定の作業を実行させるためのプログラムである。また、ロボット10に作用する外力とは、ロボット10の各動作を実行するために必要なトルクの算出値と、実際にロボット10を動作せたときに必要となったトルクの実測値との差分である。ロボット10に作用する外力は、例えば、ロボット10の各部を駆動するサーボモータ(不図示)に供給する電流の指令値と、実際にサーボモータが動作したときの電流値とから算出することができる。
外力及びモーメント算出部32は、データ取得部31で取得されたロボット10の各軸の位置、速度、加速度及びロボット10に作用する外力と、幾何パラメータとに基づいて、各時刻tにおいてスライド部材130の基準位置Sに作用する外力及びモーメントを算出する。具体的には、外力及びモーメント算出部32は、図3に示すように、スライド部材130の基準位置Sに設定した3つの直交する座標軸x,y,zの各軸方向における外力及び各座標軸x,y,z回りのモーメントを算出する。なお、スライド部材130の基準位置Sとは、例えば、スライド部材130の重心位置である。また、幾何パラメータとは、例えば、ロボット10のリンク長やアームの重量等に関するパラメータである。
荷重算出部33は、外力及びモーメント算出部32で算出された基準位置Sに作用する外力及びモーメントと、スライド部材130の基準位置Sから各スライダ120の重心位置S、S、S、Sまでの距離L、L、L、L(図5参照)とに基づいて、各時刻tにおいて各スライダ120に作用する荷重を算出する。具体的には、荷重算出部33は、図4に示すように、各スライダ120に作用する荷重として、ガイドレール110の延在方向と直交するスライダ120の高さ方向(x方向)の荷重PRn及びスライダ120の幅方向(y方向)の荷重PTnを算出する。なお、荷重PRn、PTn等の付号に含まれる「n」は、4個(n=1~4)あるスライダ120の任意の一つを示している。すなわち、荷重算出部33は、各時刻tにおいて、4個のスライダ120のそれぞれに作用する2方向の荷重PRn及びPTnを算出する。
等価荷重算出部34は、荷重算出部33で算出された各時刻tにおいて各スライダ120に作用する荷重PRn及びPTnと、等価荷重の計算式とに基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重を算出する。具体的には、等価荷重算出部34は、各スライダ120について計算された2方向の荷重PRn及びPTnと、等価荷重の計算式となる下記の式(1)に基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重PEnを算出する。
En=Kx・PRn+Ky・PTn・・・(1)
式(1)において、Kx、Kyは、直動案内機構100に固有の等価係数である。
安全係数算出部(破損推定値算出部)35は、等価荷重算出部34で算出された各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重PEnと、安全係数の計算式(安全推定要素)とに基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の静的安全係数(破損推定値)を算出する。具体的には、安全係数算出部35は、各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重PEnと、安全係数の計算式となる下記の式(2)に基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の静的安全係数FSnを算出する。
Sn=C/PEn・・・(2)
式(2)において、Cは、直動案内機構100に固有の基本静定格荷重である。
式(2)により算出される静的安全係数FSnは、等価荷重PEnと反比例の関係となる。すなわち、式(2)において、等価荷重PEnが大きくなるにつれて、静的安全係数FSnは低くなる。また、式(2)において、等価荷重PEnが小さくなるにつれて、静的安全係数FSnは高くなる。
推定破損箇所抽出部36は、安全係数算出部35で算出された各時刻tにおける各スライダ120の静的安全係数FSnと、各時刻tにおける各スライダ120のガイドレール110上の位置(図3参照)とに基づいて、直動案内機構100において破損が生じやすい箇所(以下、「推定破損箇所」ともいう)を抽出する。すなわち、推定破損箇所抽出部36は、ガイドレール110上において静的安全係数FSnが低い箇所を推定破損箇所として抽出する。
次に、推定破損箇所抽出部36において、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理の具体例について説明する。
図6は、推定破損箇所抽出部36において直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理を説明する図である。図6は、4個のスライダ120(図5参照)のうちの任意の一つについて実施される処理を示している。図6の上側は、ロボット10の動作プログラムを実行したときの時刻t(横軸)と、各時刻tにおけるスライダ120の等価荷重PEn(縦軸)との関係を示すグラフである。各時刻tにおけるスライダ120の等価荷重PEnは、等価荷重算出部34で算出される。図6の下側は、ロボット10の動作プログラムを実行したときの時刻t(横軸)と、ガイドレール110のz方向におけるスライダ120の位置(縦軸)との関係を示すグラフである。スライダ120の位置は、例えば、ロボット制御装置20で実行される動作プログラムから取得することができる。また、縦軸(z)に示すスライダ120の位置は、ガイドレール110上の基準位置(0)からスライダ120が移動した距離を示している。図6に示す上側のグラフと下側のグラフにおいて、時刻tの時間軸は、一致している。
図6の上側のグラフに示すように、動作プログラムが実行されると、スライダ120の等価荷重PEnは、ガイドレール110上での位置に応じて刻々と変化する。推定破損箇所抽出部36は、等価荷重PEnの基準値PELに基づいて、等価荷重PEnが基準値PEL以上となる時刻tを抽出する。等価荷重PEnの基準値PELは、基本静定格荷重Cに基づいて計算される閾値である。等価荷重PEnが基準値PEL以上となる時間帯は、静的安全係数FSnが低いため、破損が生じやすい動作の時間帯となる。一方、等価荷重PEnが基準値PEL未満となる時間帯は、静的安全係数FSnが高いため、破損が生じにくい時間帯となる。図6の上側のグラフでは、等価荷重PEnが基準値PEL以上となる3つの時間帯tz1~tz3が抽出される。
推定破損箇所抽出部36は、上記時間帯tz1~tz3と、図6の下側のグラフに基づいて、等価荷重PEnが基準値PEL以上となる時間帯tz1~tz3に対応するスライダ120の位置(ガイドレール110上のz方向の位置)を、推定破損箇所として抽出する。図6に示す例では、スライダ120が基準位置(0)から最も離れた位置の2箇所と、基準位置に比較的近い位置の1箇所が推定破損箇所(重要点検箇所)として抽出される。
また、推定破損箇所抽出部36は、ガイドレール110上において、抽出した推定破損箇所とスライド部材130とが重ならない位置をスライダ推奨位置データとして算出する。図6に示す例では、zA~zBの範囲に相当する位置がスライダ推奨位置データとなる。スライダ推奨位置データは、例えば、ガイドレール110のz方向において、抽出した推定破損箇所を除いた範囲の長さL1とスライド部材130の長さL2(図3に示すz方向の長さ)とを比較する。そして、L1≧L2となる範囲が存在する場合、その範囲の基準位置からの始点と終点の位置を求めることにより算出することができる。
推定破損箇所抽出部36は、抽出した推定破損箇所に関する推定破損箇所データ、抽出した推定破損箇所におけるロボット10の各軸(直動軸を含むすべての軸)の位置に関する軸位置データ及び抽出した推定破損箇所とスライド部材130とが重ならない位置を示すスライダ推奨位置データを記憶部38(後述)に記憶させる。そして、推定破損箇所抽出部36は、ロボット制御装置20(図1参照)を介して入力されたオペレータの指示に基づいて、推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データを表示部37(後述)に表示させる。
表示部37は、各種のデータ、メッセージ、図形等を表示可能なディスプレイ装置である。表示部37には、推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データが位置情報として表示される。
記憶部38は、上述したデータ取得部31、外力及びモーメント算出部32、荷重算出部33、等価荷重算出部34、安全係数算出部35、推定破損箇所抽出部36で実行される各種のプログラム、データ等が記憶される記憶装置である。記憶部38は、例えば、半導体メモリ、ハードディスク装置等により構成される。
次に、第1実施形態の破損箇所推定装置30において、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理の具体例について説明する。
図7は、破損箇所推定装置30において実行される推定破損箇所抽出プログラムの処理手順を示すフローチャートである。図7に示す推定破損箇所抽出プログラムの処理は、ロボット10の動作プログラムと同期して実行される。
図7のステップS101において、データ取得部31は、ロボット10の動作プログラムを実行したときの各時刻tにおけるロボット10の各軸の動きに係わる物理パラメータ(ロボット10の各軸の位置、速度、加速度)及びロボット10に作用する外力を取得する(データ取得工程)。
ステップS102において、外力及びモーメント算出部32は、データ取得部31で取得されたロボット10の各軸の位置、速度、加速度及びロボット10に作用する外力と、幾何パラメータとに基づいて、各時刻tにおいてスライド部材130の基準位置Sに作用する外力及びモーメントを算出する(外力及びモーメント算出工程)。
ステップS103において、荷重算出部33は、外力及びモーメント算出部32で算出された基準位置Sに作用する外力及びモーメントと、スライド部材130の基準位置Sから各スライダ120の重心位置S~Sまでの距離L~L(図5参照)とに基づいて、各時刻tにおいて各スライダ120に作用する荷重を算出する(荷重算出工程)。
ステップS104において、等価荷重算出部34は、荷重算出部33で算出された各時刻tにおいて各スライダ120に作用する荷重PRn及びPTnと、等価荷重の計算式とに基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重を算出する(等価荷重算出工程)。
ステップS105において、安全係数算出部35は、等価荷重算出部34で算出された各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重PEnと、安全係数の計算式とに基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の静的安全係数を算出する(安全係数算出工程:破損推定値算出工程)。
ステップS106において、推定破損箇所抽出部36は、安全係数算出部35で算出された各時刻tにおける各スライダ120の静的安全係数FSnと、各時刻tにおける各スライダ120のガイドレール110上の位置(図3参照)とに基づいて、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する(推定破損箇所抽出工程)。ステップS106の終了後、推定破損箇所抽出部36は、抽出された推定破損箇所に関する推定破損箇所データと、抽出した推定破損箇所におけるロボット10の各軸の位置に関する軸位置データを記憶部38に記憶させて、本フローチャートの処理を終了する。
なお、ステップS106の処理が終了した後、例えば、オペレータの指示に基づいて、推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データを表示部37に表示させてもよい。
上述した第1実施形態の破損箇所推定装置30によれば、例えば、以下のような効果を奏する。
第1実施形態の破損箇所推定装置30においては、ロボット10の動作プログラムを実行して、ロボット10の姿勢の変化に伴って重心位置が変化したときや、動作パターンにより負荷が変化したときに直動案内機構100に加わる荷重の位置と大きさを算出し、この荷重の位置と大きさを用いて推定破損箇所を抽出するようにしたので、ロボット10に設けられた直動案内機構100又はロボット10と協働する直動案内機構100の推定破損箇所をより正確に抽出することができる。
第1実施形態の破損箇所推定装置30によれば、破損が生じやすい箇所をより正確に抽出することができるため、直動案内機構100において、重要点検箇所の絞り込みが容易となる。したがって、第1実施形態の破損箇所推定装置30を用いることにより、直動案内機構100の点検作業に要する工数を削減することができる。
第1実施形態の破損箇所推定装置30によれば、ガイドレール110上において、抽出した推定破損箇所とスライド部材130とが重ならない位置がスライダ推奨位置データとして算出される。そのため、例えば、動作プログラムの終了時に、算出されたスライダ推奨位置データに基づいて、スライド部材130を推定破損箇所と重ならない位置まで移動させておくことができる。これにより、点検時において、スライド部材130を推定破損箇所と重ならない位置まで移動させる作業の工数を削減することができる。
第1実施形態の破損箇所推定装置30によれば、推定破損箇所抽出部36で抽出又は算出された推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データが表示部37に表示されるため、オペレータは、ガイドレール110上における重要点検箇所やスライド部材130の位置を容易に且つ直観的に把握することができる。
第1実施形態の破損箇所推定装置30によれば、ロボット10の姿勢の変化に伴う重心位置の変化や動作パターンによる負荷の変化と、直動案内機構100において破損が生じやすい箇所とのマッチングを行うことができるため、動作プログラムを実行したときに、破損が生じやすいロボット10の姿勢や動作を抽出ことができる。そのため、新たな動作プログラムを作成したり、ロボットシステムの構築を検討したりする際に、破損が生じやすい姿勢や動作の設定を回避することにより、直動案内機構100の破損を未然に抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態と相違する部分の構成のみを図示する。また、第2実施形態の説明及び図面において、第1実施形態と同等の部材等には、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図8は、第2実施形態のロボットシステム1Aの全体構成図である。図9は、スライダ120に作用する荷重Pとスライダ120の寿命Eとの関係を説明する図である。
図8に示すロボットシステム1Aは、破損箇所推定装置30Aの構成が第1実施形態と相違する。具体的には、第2実施形態の破損箇所推定装置30Aは、第1実施形態の破損箇所推定装置30の安全係数算出部35の代わりにスライダ寿命算出部39を備え、第1実施形態の破損箇所推定装置30の推定破損箇所抽出部36の代わりに推定破損箇所抽出部36Aを備えている。
スライダ寿命算出部(破損推定値算出部)39は、等価荷重算出部34で算出された各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重PEnと、直動案内機構100に固有の基本動定格荷重(安全推定要素)Cと、スライダ寿命の計算式(安全推定要素)とに基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の寿命(破損推定値)を算出する。
直動案内機構100に固有の基本動定格荷重Cとは、一群の同じ直動案内機構100を同じ条件下で個々に運動させたときに、そのうちの90%で転がり疲労による材料の破損がなく、予め設定された距離Eを走行できるような、方向と大きさが一定の荷重をいう。予め設定された距離Eは、例えば、転動体140(図4参照)にボールを使用した場合には50km、転動体140にローラを使用した場合には100kmである。
図9に示す荷重-寿命曲線は、スライダ120に作用する荷重Pと寿命Eとの相関関係を表している。図9に示すように、基本動定格荷重Cは、距離E(例えば、50km)と荷重-寿命曲線の対応する位置から特定することができる。なお、スライダ120の寿命Eは、一群の同じ直動案内機構100を同じ条件下で個々に運動させたときに、そのうちの90%がフレーキング(金属表面のうろこ状の剥離)を起こすことなく到達できる総走行距離(km)で表される。
スライダ寿命の計算式として、例えば、下記の式(3)又は式(4)を用いることができる。
=(α×C/PEn×50・・・(3)
=(α×C/PEn10/3×50・・・(4)
ここで、式(3)のEは、転動体140にボールを使用した場合のスライダの寿命である。式(4)のEは、転動体140にローラを使用した場合のスライダの寿命である。式(3)及び(4)において、αは、直動案内機構100の使用条件を考慮した係数である。
推定破損箇所抽出部36Aは、スライダ寿命算出部39で算出された各時刻tにおけるスライダの寿命E(E又はE)と、各時刻tにおける各スライダ120のガイドレール110上の位置(図3参照)とに基づいて、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する。図10は、推定破損箇所抽出部36Aにおいて、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理を説明する図である。図10は、4個のスライダ120(図5参照)のうちの任意の一つについて実施される処理を示している。図10は、ガイドレール110のz方向におけるスライダ120の位置(横軸)と、スライダ120の寿命Eとの関係を示すグラフである。推定破損箇所抽出部36Aは、寿命の基準値Esに基づいて、スライダ120の寿命Eが基準値Es未満となるスライダ120の位置(ガイドレール110上のz方向の位置)を抽出する。図10に示す例では、ガイドレール110上のz1~z2の範囲が推定破損箇所(重要点検箇所)として抽出される。
スライダ120の寿命Enが基準値Es未満となる位置は、寿命が短く、破損が生じやすい位置と考えらえる。そのため、第2実施形態の推定破損箇所抽出部36Aにおいて、スライダ120の寿命Enが基準値Es未満となる位置を抽出することにより、ロボット10に設けられた直動案内機構100又はロボット10と協働する直動案内機構100の推定破損箇所をより正確に抽出することができる。
次に、第2実施形態の破損箇所推定装置30Aにおいて、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する処理の具体例について説明する。
図11は、破損箇所推定装置30Aにおいて実行される推定破損箇所抽出プログラムの処理手順を示すフローチャートである。図11に示す推定破損箇所抽出プログラムの処理は、ロボット10の動作プログラムと同期して実行される。なお、図11に示す推定破損箇所抽出プログラムは、第1実施形態の推定破損箇所抽出プログラムとは異なるが、図11に示すフローチャートにおいて、ステップS201~204の処理は、第1実施形態(図7参照)に示すフローチャートのステップS101~104の処理と実質的に同じであるため、説明を省略する。
図11に示すステップS205において、スライダ寿命算出部39は、等価荷重算出部34で算出された各時刻tにおける各スライダ120の等価荷重PEnと、直動案内機構100に固有の基本動定格荷重Cと、スライダ寿命の計算式とに基づいて、各時刻tにおける各スライダ120の寿命Eを算出する(スライダ寿命算出工程:破損推定値算出工程)。
図11に示すステップS206において、推定破損箇所抽出部36Aは、スライダ寿命算出部39で算出された各時刻tにおける各スライダ120の寿命Eと、各時刻tにおける各スライダ120のガイドレール110上の位置(図3参照)とに基づいて、直動案内機構100の推定破損箇所を抽出する(推定破損箇所抽出工程)。ステップS206の終了後、推定破損箇所抽出部36Aは、抽出された推定破損箇所に関する推定破損箇所データと、抽出した推定破損箇所におけるロボット10の各軸の位置に関する軸位置データを記憶部38に記憶させて、本フローチャートの処理を終了する。
なお、ステップS206の処理が終了した後、例えば、オペレータの指示に基づいて、推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データを表示部37に表示させてもよい。
(変形形態)
実施形態では、推定破損箇所抽出部36(又は36A)で抽出又は算出した推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データを表示部37に表示する例について説明したが、オペレータに指定された特定のデータのみを表示部37に表示するようにしてもよい。また、推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データをロボット制御装置20に送信し、ロボット制御装置20の表示部23に表示させてもよい。
実施形態において、推定破損箇所データ、軸位置データ及びスライダ推奨位置データを位置情報として出力する位置情報出力部は、ディスプレイ装置である表示部37に限らず、例えば、印字装置、プロジェクタ装置、音声出力装置等であってもよい。
実施形態では、破損箇所推定装置30(又は30A)がロボット制御装置20に接続される例について説明したが、破損箇所推定装置30(又は30A)は、ロボット10に接続されていないシミュレーション装置に接続されていてもよい。このような構成とすることにより、シミュレーション装置において、ロボット10の姿勢の変化に伴う重心位置の変化や動作パターンによる負荷の変化を模擬的に検討する場合に、推定破損箇所抽出部36(又は36A)で抽出又は算出した推定破損箇所データや軸位置データを活用することができる。
1,1A:ロボットシステム、10:ロボット、11:アーム、12:ツール、20:ロボット制御装置、21:制御部、22:操作入力部、23:表示部、24:記憶部、30,30A:破損箇所推定装置、31:データ取得部、32:モーメント算出部、33:荷重算出部、34:等価荷重算出部、35:安全係数算出部(破損推定値算出部)、36,36A:推定破損箇所抽出部、37:表示部(位置情報出力部)、39:スライダ寿命算出部(破損推定値算出部)、100:直動案内機構、110:ガイドレール、120:スライダ、130:スライド部材

Claims (12)

  1. ロボット用の直動案内機構の破損箇所を推定する破損箇所推定装置であって、
    前記直動案内機構は、ガイドレールに直動自在に設けられる1以上のスライダと、前記スライダに設けられるスライド部材とを備えており、
    前記ロボットの動作プログラムを実行したときの各時刻における前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力を取得するデータ取得部と、
    前記データ取得部で取得された前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力と、幾何パラメータとに基づいて、前記各時刻において前記スライド部材の基準位置に作用する外力及びモーメントを算出する外力及びモーメント算出部と、
    前記外力及びモーメント算出部で算出された前記基準位置に作用する外力及びモーメントと、前記スライド部材の前記基準位置から前記スライダの重心位置までの距離とに基づいて、前記各時刻において前記スライダに作用する荷重を算出する荷重算出部と、
    前記荷重算出部で算出された前記各時刻において前記スライダに作用する荷重と、等価荷重の計算式とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの等価荷重を算出する等価荷重算出部と、
    前記等価荷重算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重と、安全推定要素とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの破損推定値を算出する破損推定値算出部と、
    前記破損推定値算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの前記破損推定値と、前記各時刻における前記スライダの前記ガイドレール上の位置とに基づいて、前記直動案内機構の推定破損箇所を抽出する推定破損箇所抽出部と、
    を備える破損箇所推定装置。
  2. 前記破損推定値算出部は、前記破損推定値として、前記等価荷重算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重と、前記安全推定要素としての安全係数の計算式とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの静的安全係数を算出し、
    前記推定破損箇所抽出部は、前記破損推定値算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの前記静的安全係数と、前記各時刻における前記スライダの前記ガイドレール上の位置とに基づいて、前記直動案内機構の推定破損箇所を抽出する請求項1に記載の破損箇所推定装置。
  3. 前記破損推定値算出部は、前記破損推定値として、前記等価荷重算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重と、前記安全推定要素としての前記直動案内機構に固有の基本動定格荷重と、前記安全推定要素としてのスライダ寿命の計算式とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの寿命を算出し、
    前記推定破損箇所抽出部は、前記破損推定値算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの寿命と、前記各時刻における前記スライダの前記ガイドレール上の位置とに基づいて、前記直動案内機構の推定破損箇所を抽出する請求項1に記載の破損箇所推定装置。
  4. 前記推定破損箇所抽出部は、前記ガイドレール上において、前記推定破損箇所と前記スライド部材とが重ならない位置を算出する請求項1~3のいずれかに記載の破損箇所推定装置。
  5. 前記推定破損箇所、前記推定破損箇所における前記ロボットの各軸の位置及び前記推定破損箇所と前記スライド部材とが重ならない位置のうち、少なくとも1つを位置情報として出力する位置情報出力部を備える請求項4に記載の破損箇所推定装置。
  6. 前記データ取得部は、前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータとして、前記ロボットの各軸の位置、速度、加速度を取得する請求項1~5のいずれかに記載の破損箇所推定装置。
  7. 前記外力及びモーメント算出部は、前記各時刻において前記スライド部材の基準位置に作用する外力及びモーメントとして、前記スライド部材の基準位置に設定した3つの直交する座標軸の各軸方向における外力及び各座標軸回りのモーメントを算出する請求項1~6のいずれかに記載の破損箇所推定装置。
  8. 前記荷重算出部は、前記スライダに作用する荷重として、前記ガイドレールの長手方向と直交する前記スライダの高さ方向の荷重PRn及び前記スライダの幅方向の荷重PTnを算出する請求項1~7のいずれかに記載の破損箇所推定装置。
  9. 前記等価荷重算出部において、各時刻における前記スライダの等価荷重を算出するために使用される前記等価荷重の計算式は、
    等価荷重PEn=Kx・PRn+Ky・PTnであり、
    前記Kx、Kyは、前記直動案内機構に固有の等価係数である請求項8に記載の破損箇所推定装置。
  10. 前記破損推定値算出部において、前記各時刻における前記スライダの静的安全係数を算出するために使用される前記安全係数の計算式は、
    静的安全係数FSn=C/PEnであり、
    前記Cは、直動案内機構に固有の基本静定格荷重である請求項2に記載の破損箇所推定装置。
  11. 前記推定破損箇所抽出部は、前記等価荷重算出部で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重PEnが前記破損推定値算出部で算出された静的安全係数FSnに基づいて計算される基準値よりも低い時間帯を抽出し、抽出した前記時間帯に対応する前記スライダの位置を前記直動案内機構の推定破損箇所として抽出する請求項10に記載の破損箇所推定装置。
  12. ロボットに設けられた直動案内機構又はロボットと協働する直動案内機構の推定破損箇所を抽出する破損箇所推定方法であって
    記直動案内機構は、ガイドレールに直動自在に設けられる1以上のスライダと、前記スライダに設けられるスライド部材とを備えており、
    前記ロボットの動作プログラムを実行したときの各時刻における前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力を取得するデータ取得工程と、
    前記データ取得工程で取得された前記ロボットの各軸の動きに係わる物理パラメータ及び前記ロボットに作用する外力と、幾何パラメータとに基づいて、前記各時刻において前記スライド部材の基準位置に作用する外力及びモーメントを算出する外力及びモーメント算出工程と、
    前記外力及びモーメント算出工程で算出された前記基準位置に作用する外力及びモーメントと、前記スライド部材の前記基準位置から前記スライダの重心位置までの距離とに基づいて、前記各時刻において前記スライダに作用する荷重を算出する荷重算出工程と、
    前記荷重算出工程で算出された前記各時刻において前記スライダに作用する荷重と、等価荷重の計算式とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの等価荷重を算出する等価荷重算出工程と、
    前記等価荷重算出工程で算出された前記各時刻における前記スライダの等価荷重と、安全推定要素とに基づいて、前記各時刻における前記スライダの破損推定値を算出する破損推定値算出工程と、
    前記破損推定値算出工程で算出された前記各時刻における前記スライダの前記破損推定値と、前記各時刻における前記スライダの前記ガイドレール上の位置とに基づいて、前記直動案内機構の推定破損箇所を抽出する推定破損箇所抽出工程と、
    を含む破損箇所推定方法。
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