JP7469182B2 - コンクリート構造物の冷却装置及び冷却方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート構造物の冷却装置及び冷却方法に関する。
コンクリート構造物を構築する際に、コンクリートの水和熱によりコンクリート構造物が膨張及び収縮し、ひび割れが発生することがある。特許文献1には、コンクリート構造物を冷却してひび割れを防止することが開示されている。
特許文献1に開示されている方法では、コンクリート構造物に鉛直方向に形成された穴にヒートパイプの一部を挿入する。ヒートパイプは、両端が封止されたパイプ本体と、パイプ本体内部に配置された毛細管構造と、を備えており、パイプ本体には、代替フロン、アルコール又は水などの触媒が封入されている。触媒がコンクリート構造物の熱を吸収すると、触媒は気化し、上昇する。上昇した触媒は、外気に熱を放出して液化し、降下する。触媒が吸熱と放熱とを繰り返すことにより、コンクリート構造物が冷却される。
特開2015-4186号公報
特許文献1に開示される冷却方法では、液化した触媒がヒートパイプから漏出し、コンクリート構造物に流入するおそれがある。この場合には、水セメント比が変化し、コンクリート構造物が所期の強度を発揮しなくなる。
本発明は、水セメント比を保ちつつコンクリート構造物を冷却することを目的とする。
本発明は、コンクリート構造物を冷却する冷却装置であって、一端を閉塞端とし他端を開放端とした状態でコンクリート構造物に埋設された外管と、外管の閉塞端から離隔して外管に挿入され、外管の内周面との間に通路を形成する内管と、内管を通じて通路に空気を送り込み、又は内管を通じて通路から空気を吸引し、コンクリート構造物を冷却する通風器と、内管を支持する支持部材と、支持部材に装着された間隔保持部材と、を備え、外管は、開放端を鉛直方向上方にしてコンクリート構造物に埋設され、支持部材は、開放端に載置され、間隔保持部材は、外管に挿入されて外管の内周面と内管の外周面との間隔を保持する。
また、本発明は、コンクリート構造物を冷却する冷却装置であって、一端を閉塞端とし他端を開放端とした状態でコンクリート構造物に埋設された外管と、外管の閉塞端から離隔して外管に挿入され、外管の内周面との間に通路を形成する内管と、内管を通じて通路に空気を送り込み、又は内管を通じて通路から空気を吸引し、コンクリート構造物を冷却する通風器と、内管を支持する支持部材と、内管に支持された風向変更部材と、を備え、外管は、開放端を鉛直方向上方にしてコンクリート構造物に埋設され、支持部材は、開放端に載置され、風向変更部材は、内管から外管内に流出する空気の流れを外管の内周面に向ける。
また、本発明は、コンクリート構造物を冷却する冷却方法であって、一端を閉塞端とし他端を開放端としかつ開放端を鉛直方向上方にした状態でコンクリート構造物に埋設された外管に内管を挿入して外管の内周面との間に通路を形成し、内管を支持する支持部材を開放端に載置して内管を外管の閉塞端から離隔するとともに、支持部材に装着された間隔保持部材を外管に挿入して外管の内周面と内管の外周面との間隔を保持し、内管を通じて通路に空気を送り込み、又は内管を通じて通路から空気を吸引し、コンクリート構造物を冷却する。
また、本発明は、コンクリート構造物を冷却する冷却方法であって、一端を閉塞端とし他端を開放端としかつ開放端を鉛直方向上方にした状態でコンクリート構造物に埋設された外管に内管を挿入して外管の内周面との間に通路を形成し、内管を支持する支持部材を開放端に載置して内管を外管の閉塞端から離隔するとともに、内管に支持された風向変更部材を用いて、内管から外管内に流出する空気の流れを外管の内周面に向け、内管を通じて通路に空気を送り込み、又は内管を通じて通路から空気を吸引し、コンクリート構造物を冷却する。
本発明によれば、水セメント比を保ちつつコンクリート構造物を冷却することができる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る冷却装置を用いて冷却されるコンクリート構造物の側断面図であり、(b)は、図1(a)に示すIB-IB線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態に係る冷却装置の拡大断面図である。 図2に示すIII-III線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態における変形例に係る冷却装置の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る冷却装置の拡大断面図である。 図5に示すVI-VI線に沿う断面図である。 図5に示すVII-VII線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るコンクリート構造物の冷却装置及び冷却方法について、図面を参照して説明する。ここでは、コンクリート構造物が橋脚である場合について説明するが、コンクリート構造物は、橋脚に限られない。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る冷却装置100及び冷却方法について、図1から図3を参照して説明する。図1(a)は、本実施形態に係る冷却装置100を用いて冷却されるコンクリート構造物1の側断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示すIB-IB線に沿う断面図である。
コンクリート構造物1は、不図示の鉄筋を埋設するようにコンクリートを打設することによって構築される。コンクリートは、複数の構造単位(以下、「リフト」と称する)に分けて、打継面を介して打設される。図1では、第1リフト1aの構築が完了し、第1リフト1a上に第2リフト1bとなるコンクリートを打設し硬化させている状態を示している。
コンクリートが硬化する際には、コンクリートの水和熱によりコンクリートが膨張及び収縮し、ひび割れが発生することがある。冷却装置100及び冷却方法は、打設されたコンクリートを冷却してひび割れを防止するために用いられる。ここでは、第2リフト1bを冷却する場合について説明するが、本発明は、第1リフト1aの冷却にも適用可能であるし、第2リフト1b上に構築される不図示の第3リフト以降の冷却にも適用可能である。
図2は、冷却装置100の拡大断面図である。図2に示すように、冷却装置100は、一端を閉塞端10aとし他端を開放端10bとした状態で一部が第2リフト1bに埋設される外管10と、外管10に挿入される内管20と、内管20に接続される通風器30と、を備える。図2において、白抜き矢印は、空気の流れを示している。
外管10は、開放端10bを鉛直方向上方にして第2リフト1bに埋設される。外管10の閉塞端10aは、外管10に取付けられたキャップである。閉塞端10aが第2リフト1bの内部に位置しており、開放端10bが第2リフト1bの上方に位置している。外管10は、第2リフト1bに固着されており、第2リフト1bの水和熱は、外管10の内部に放出される。
内管20は、外管10の閉塞端10aから離隔されている。具体的には、内管20は、外管10の閉塞端10aと間隔を空けて対向する先端20aと、先端20aとは反対側の後端20bと、を有している。後端20bは、外管10の開放端10bから出ており、通風器30の送風口30aに接続されている。
内管20の外径は、外管10の内径よりも小さく、内管20の内周面と外管10の外周面とによって通路40が形成される。通路40は、外管10の閉塞端10aと内管20の先端20aとの間を通じて内管20の内部と連通する。また、通路40は、外管10の開放端10bを通じて第2リフト1bの外部と連通する。
通風器30は、第2リフト1bの周囲の空気を吸引口30bから吸引して内管20を通じて通路40に送り込み、第2リフト1bを冷却する。そのため、第2リフトの水和熱を吸収した空気は、通路40を通って外管10の開放端10bから第2リフト1bの外部に放出される。したがって、水和熱を吸収する前の空気と、水和熱を吸収した後の空気と、が外管10の内部で混ざるのを防止することができ、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。また、第2リフト1bが液体ではなく空気により冷却されるため、冷却中に第2リフト1bに液体が入るのを防ぐことができる。これにより、水セメント比を保ちつつ第2リフト1bを冷却することができ、第2リフト1bに所期の強度を発揮させると共にひび割れを防止することができる。
外管10としては、例えばシース管を用いることができる。内管20としては、例えばVP管を用いることができる。通風器30としては、清掃用としても使用可能なハンディブロワを用いることができる。シース管、VP管及びハンディブロワは、コンクリートの打設現場において通常用意される器材である。そのため、特殊な器材を用いることなく第2リフト1bを冷却することができ、第2リフト1bの構築コストを低減することができる。
通路40の断面積は、内管20の中空部断面積以下である。そのため、通路40における空気の流速は、内管20の内部における空気の流速以上になる。したがって、空気による冷却効果を高めることができ、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。
空気を用いたコンクリートの冷却では、空気の流速が15m/sec以上であればコンクリートを十分に冷却できることが分かっている。このような理由から、通路40における空気の流速が15m/sec以上となるように、通風器30を選定すると共に、通路40の断面積、具体的には外管10の内径及び内管20の外径を決定することが好ましい。
内管20は、内管20の外周面が外管10の内周面に接触しないように位置合わせされている。そのため、通路40は、内管20の周囲全域に形成される。したがって、外管10の周囲全域を均一に冷却することができる。
図1(b)に示すように、外管10は、鉛直方向に見て、中央と比較して膨張及び収縮が大きくひび割れが発生しやすい第2リフト1bの外周側に配置される。そのため、外管10を第2リフト1bの中心に配置した場合と比較して、第2リフト1bの外周側をより冷却することができる。したがって、第2リフト1bの外周面にひび割れが発生するのを防止することができる。
図3は、図2に示すIII-III線に沿う断面図である。なお、図3では、第2リフト1bの図示を省略している。図2及び図3に示すように、冷却装置100は、内管20を支持する支持部材50を備えている。支持部材50は、開放端10bに載置されている。そのため、内管20を外管10の閉塞端10aから離隔した状態で簡易に保持することができる。したがって、冷却装置100を容易に組み立てることができる。
支持部材50は、外管10の開放端10bに直接載置されていても良いし、スペーサ等の部材を介して開放端10bに載置されていてもよい。
支持部材50は、内管20を支持し内管20の移動を拘束する状態と、内管20の支持を解除し内管20の移動を許容する状態と、に切り換え可能なクランプである。具体的には、支持部材50は、略円弧状に形成された基部51と、基部51の一端に回動自在に連結され略円弧状に延びる腕部52と、基部51の他端と腕部52の先端との間に渡って設けられるボルト53と、ボルト53に螺合するナット54と、を備える。内管20を基部51と腕部52との間に挿入した状態でナット54を締めると、基部51及び腕部52は、内管20を支持し内管20の移動を拘束する。ナット54を緩めると、基部51及び腕部52は、内管20の支持を解除し内管20の移動を許容する。
支持部材50が内管20の支持を解除し内管20の移動を許容する状態では、内管20の先端20aに対する支持部材50の位置を変更することができる。したがって、外管10の閉塞端10aと内管20の先端20aとの間隔を容易に調整することができる。
外管10の閉塞端10aと内管20の先端20aとの間隔は、空気の流れを遮断しないように100mm以上とすることが好ましい。
次に、第2リフト1bを冷却する方法について説明する。
まず、第1リフト1a(図1参照)の上方に外管10を設置する。このとき、外管10の一端を閉塞端10aとし他端を開放端10bとする。
次に、内管20を外管10の開放端10bから挿入し、内管20の外周面と外管10の内周面との間に通路40を形成する。このとき、内管20の先端20aが外管10の閉塞端10aから離隔するように、外管10の開放端10bに載置された支持部材50を用いて内管20を支持する。またこのとき、内管20の外周面が外管10の内周面と接触しないように内管20の位置合わせを行う。
次に、第1リフト1a上に、第2リフト1bとなるコンクリートを打設し、外管10を第2リフト1bに埋設する。コンクリートの打設時には、外管10及び内管20にコンクリートが流入するのを防止するために、テープ等を用いて外管10の開放端10b及び内管20の後端20bを養生しておくことが好ましい。
次に、内管20の後端20bに通風器30を接続し、内管20を通じて通路40に空気を送り込んでコンクリート構造物1の第2リフト1bを冷却する。空気は、通路40を通って外管10の開放端10bから放出される。したがって、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。また、第2リフト1bが液体ではなく空気により冷却されるため、冷却中に第2リフト1bに液体が入るのを防ぐことができる。これにより、水セメント比を保ちつつ第2リフト1bを冷却することができ、第2リフト1bに所期の強度を発揮させると共にひび割れを防止することができる。
また、通路40における空気の流速を、内管20における空気の流速以上に調整する。具体的には、通路40の断面積が内管20の中空部断面積以下となるように外管10と内管20とを選定することにより、通路40における空気の流速を内管20における空気の流速以上に調整する。これにより、空気による冷却効果を高めることができる。したがって、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。
送風を開始してから所定期間(例えば3日間)経過後、通風器30を停止し、通風器30を内管20から取り外す。次に、内管20を外管10から抜き出し、外管10に充填材(不図示)を注入する。外管10の内部空間が充填材によって埋められるため、第2リフト1bの強度を高めることができる。充填材は、例えばグラウト材である。
以上により、コンクリート構造物1の第2リフト1bの冷却が完了する。
以上の実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
冷却装置100及び冷却方法では、内管20を通じて通路40に空気を送り込んでコンクリート構造物1の第2リフト1bを冷却する。そのため、空気は、通路40を通って外管10の開放端10bから放出される。したがって、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。また、第2リフト1bが液体ではなく空気により冷却されるため、冷却中に第2リフト1bに液体が入るのを防ぐことができる。これにより、水セメント比を保ちつつ第2リフト1bを冷却することができ、第2リフト1bに所期の強度を発揮させると共にひび割れを防止することができる。
また、通路40の断面積を、内管20の中空部断面積以下とし、通路40における空気の流速を、内管20における空気の流速以上に調整する。そのため、空気による冷却効果を高めることができる。したがって、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。
また、支持部材50は、外管10の開放端10bに載置される。そのため、内管20を外管10の閉塞端10aから離隔した状態で簡易に保持することができる。したがって、冷却装置100を容易に組み立てることができる。
また、支持部材50は、内管20を支持し内管20の移動を拘束する状態と、内管20の支持を解除し内管20の移動を許容する状態と、に切り換え可能である。そのため、内管20の移動を許容する状態に切り替えることにより、内管20の先端20aに対する支持部材50の位置を変更することができる。したがって、外管10の閉塞端10aと内管20の先端20aとの間隔を容易に調整することができる。
また、コンクリート構造物1の第2リフト1bを冷却した後、内管20を外管10から抜き出し、外管10内に充填材を注入する。そのため、外管10の内部空間が充填材によって埋められる。したがって、第2リフト1bの強度を高めることができる。
<第1実施形態の変形例>
図4は、第1実施形態の変形例に係る冷却装置101の拡大断面図である。図4において、白抜き矢印は、空気の流れを示している。図4に示すように、冷却装置101では、内管20の後端20bは、通風器30の吸引口30bに接続されている。通風器30は、内管20を通じて通路40から空気を吸引し、コンクリート構造物1の第2リフト1bを冷却する。冷却装置101においても、第2リフト1bの水和熱を吸収した空気は、内管20を通って通風器30の送風口30aから第2リフト1bの周囲に放出される。したがって、水和熱を吸収する前の空気と、水和熱を吸収した後の空気と、が外管10の内部で混ざるのを防止することができ、第2リフト1bを効率よく冷却することができる。また、第2リフト1bが液体ではなく空気により冷却されるため、冷却中に第2リフト1bに液体が入るのを防ぐことができる。これにより、水セメント比を保ちつつ第2リフト1bを冷却することができ、第2リフト1bに所期の強度を発揮させると共にひび割れを防止することができる。
<第2実施形態>
次に、図5から図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る冷却装置200及び冷却方法について、説明する。以下では、第1実施形態と異なる点を主に説明し、第1実施形態で説明した構成と同一の構成又は相当する構成については、図中に第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。また、冷却装置200を用いて冷却されるコンクリート構造物1の断面図は、図1に示されるものと同じであるため、ここではその図示を省略する。
図5は、冷却装置200の拡大断面図である。図5に示すように、冷却装置200は、支持部材50に装着される間隔保持部材260と、内管20に支持される風向変更部材270と、を備えている。
間隔保持部材260は、支持部材50と外管10の開放端10bとの間に配置される柱状部261と、柱状部261から外管10の内側に延びる爪部262と、を有している。柱状部261が外管10の開放端10bに載置される。
間隔保持部材260の爪部262は、外管10に挿入され、外管10の内周面と内管20の外周面との間隔を保持する。そのため、内管20は、内管20の外周面が外管10の内周面に接触しないように位置合わせされ、通路40は、内管20の周囲全域に形成される。したがって、外管10の周囲全域を均一に冷却することができる。
図6は、図5に示すVI-VI線に沿う断面図である。なお、図6では、第2リフト1bの図示を省略している。図6に示すように、間隔保持部材260は、外管10の周方向に互いに間隔を空けて複数設けられる。そのため、外管10の開放端10bから流出する空気は、間隔保持部材260の間からコンクリート構造物1の第2リフト1bの周囲に流出する。したがって、空気の流れが遮断されるのを防ぐことができ、第2リフト1bを効率的に冷却することができる。
図5に示すように、風向変更部材270は、内管20の先端20aから突出する支持棒271と、支持棒271の先端に取付けられた傘状部材272と、を備える。傘状部材272は、内管20の先端20aから外管10の閉塞端10aへ向かう空気の流れを遮断するように配置されており、内管20から外管10内に流出する空気の流れを外管10の内周面に向ける。そのため、内管20から流出した空気は、外管10の内周面に当たって通路40に流入する。したがって、コンクリート構造物1における第2リフト1bの一部を重点的に冷却することができる。
風向変更部材270は、内管20に支持されており、内管20と一体的に移動する。そのため、支持部材50による内管20の支持を解除し内管20を上下に移動させることにより、風向変更部材270を外管10の内部で上下に移動させることができる。したがって、内管20から流出した空気が当たる位置を変えることができ、重点的に冷却される箇所を鉛直方向に容易に変更することができる。
傘状部材272は、外管10の内周面に近づくにつれ外管10の開放端10bに近づくように曲げられている。そのため、内管20から流出した空気は、外管10の径方向に対して開放端10bに向かって傾斜して流れる。したがって、外管10の内周面に当たった後の空気を通路40に向かわせることができ、空気が外管10の内部で滞留するのを防止することができる。これにより、第2リフト1bを効率的に冷却することができる。
図7は、図5に示すVII-VII線に沿う断面図である。なお、図7では、第2リフト1bの図示を省略している。図7に示すように、支持棒271は、外管10の周方向に互いに間隔を空けて複数設けられる。そのため、内管20から流出した空気は、支持棒271の間から外管10の内周面に向かって流れる。したがって、空気の流れが遮断されるのを防ぐことができ、第2リフト1bを効率的に冷却することができる。
冷却装置200を用いた冷却方法では、内管20を外管10に挿入するときに、間隔保持部材260を支持部材50に装着し、間隔保持部材260の爪部262を外管10に挿入すると共に柱状部261を外管10の開放端10bに載置する。これにより、内管20の外周面が外管10の内周面に接触しないように内管20を容易に位置合わせすることができる。
また、内管20を外管10に挿入するときには、内管20に風向変更部材270を取り付けておく。これにより、コンクリート構造物1における第2リフト1bの一部を重点的に冷却することができる。
冷却方法における他の手順については、第1実施形態に係る冷却方法と同じであるため、ここではその説明を省略する。
以上の実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
冷却装置200及び冷却方法では、間隔保持部材260は、支持部材50に装着され、外管10に挿入されて外管10の内周面と20内管の外周面との間隔を保持する。そのため、内管20は、内管20の外周面が外管10の内周面に接触しないように位置合わせされ、通路40は、内管20の周囲全域に形成される。したがって、外管10の周囲全域を均一に冷却することができる。
また、風向変更部材270は、内管に支持され、内管20から外管10内に流出する空気の流れを外管10の内周面に向ける。そのため、内管20から流出した空気は、外管10の内周面に当たる。したがって、コンクリート構造物1における第2リフト1bの一部を重点的に冷却することができる。
また、支持部材50による内管20の支持を解除し内管20を上下に移動させることにより、風向変更部材270を外管10の内部で上下に移動させることができる。したがって、内管20から流出した空気が当たる位置を変えることができ、重点的に冷却される箇所を鉛直方向に容易に変更することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、内管20を外管10に挿入した後に、第2リフト1bとなるコンクリートを打設し外管10を第2リフト1bに埋設しているが、第2リフト1bとなるコンクリートを打設し外管10を第2リフト1bに埋設した後に、内管20を外管10に挿入してもよい。
また、上記実施形態では、外管10及び内管20を鉛直に配置しているが、外管10及び内管20を水平に配置してもよいし、水平面に対して傾斜して配置してもよい。外管10及び内管20を水平又は傾斜して置した場合には、支持部材50を、例えばクランプを用いて外管10に固定することにより、内管20の外周面が外管10の内周面に接触しないように内管20を外管10に挿入することができる。
1・・・コンクリート構造物
100,101,200・・・冷却装置
10・・・外管
10a・・・閉塞端
10b・・・開放端
20・・・内管
30・・・通風器
40・・・通路
50・・・支持部材
260・・・間隔保持部材
270・・・風向変更部材

Claims (9)

  1. コンクリート構造物を冷却する冷却装置であって、
    一端を閉塞端とし他端を開放端とした状態で前記コンクリート構造物に埋設された外管と、
    前記外管の前記閉塞端から離隔して前記外管に挿入され、前記外管の内周面との間に通路を形成する内管と、
    前記内管を通じて前記通路に空気を送り込み、又は前記内管を通じて前記通路から空気を吸引し、前記コンクリート構造物を冷却する通風器と、
    前記内管を支持する支持部材と、
    前記支持部材に装着された間隔保持部材と、を備え
    前記外管は、前記開放端を鉛直方向上方にして前記コンクリート構造物に埋設され、
    前記支持部材は、前記開放端に載置され、
    前記間隔保持部材は、前記外管に挿入されて前記外管の内周面と前記内管の外周面との間隔を保持する、
    コンクリート構造物の冷却装置。
  2. 前記内管に支持され、前記内管から前記外管内に流出する空気の流れを前記外管の内周面に向ける風向変更部材を更に備える、
    請求項に記載のコンクリート構造物の冷却装置。
  3. コンクリート構造物を冷却する冷却装置であって、
    一端を閉塞端とし他端を開放端とした状態で前記コンクリート構造物に埋設された外管と、
    前記外管の前記閉塞端から離隔して前記外管に挿入され、前記外管の内周面との間に通路を形成する内管と、
    前記内管を通じて前記通路に空気を送り込み、又は前記内管を通じて前記通路から空気を吸引し、前記コンクリート構造物を冷却する通風器と、
    前記内管を支持する支持部材と、
    前記内管に支持された風向変更部材と、を備え
    前記外管は、前記開放端を鉛直方向上方にして前記コンクリート構造物に埋設され、
    前記支持部材は、前記開放端に載置され、
    前記風向変更部材は、前記内管から前記外管内に流出する空気の流れを前記外管の内周面に向ける、
    コンクリート構造物の冷却装置。
  4. 前記通路の断面積は、前記内管の中空部断面積以下である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の冷却装置。
  5. 前記支持部材は、前記内管を支持し前記内管の移動を拘束する状態と、前記内管の支持を解除し前記内管の移動を許容する状態と、に切り換え可能である、
    請求項からのいずれか1項に記載のコンクリート構造物の冷却装置。
  6. コンクリート構造物を冷却する冷却方法であって、
    一端を閉塞端とし他端を開放端としかつ前記開放端を鉛直方向上方にした状態で前記コンクリート構造物に埋設された外管に内管を挿入して前記外管の内周面との間に通路を形成し、
    前記内管を支持する支持部材を前記開放端に載置して前記内管を前記外管の前記閉塞端から離隔するとともに、前記支持部材に装着された間隔保持部材を前記外管に挿入して前記外管の内周面と前記内管の外周面との間隔を保持し、
    前記内管を通じて前記通路に空気を送り込み、又は前記内管を通じて前記通路から空気を吸引し、前記コンクリート構造物を冷却する、
    コンクリート構造物の冷却方法。
  7. コンクリート構造物を冷却する冷却方法であって、
    一端を閉塞端とし他端を開放端としかつ前記開放端を鉛直方向上方にした状態で前記コンクリート構造物に埋設された外管に内管を挿入して前記外管の内周面との間に通路を形成し、
    前記内管を支持する支持部材を前記開放端に載置して前記内管を前記外管の前記閉塞端から離隔するとともに、前記内管に支持された風向変更部材を用いて、前記内管から前記外管内に流出する空気の流れを前記外管の内周面に向け、
    前記内管を通じて前記通路に空気を送り込み、又は前記内管を通じて前記通路から空気を吸引し、前記コンクリート構造物を冷却する、
    コンクリート構造物の冷却方法。
  8. 前記通路における空気の流速を、前記内管における空気の流速以上に調整する、
    請求項6又は7に記載のコンクリート構造物の冷却方法。
  9. 前記コンクリート構造物を冷却した後、前記内管を前記外管から抜き出し、前記外管内に充填材を注入する、
    請求項6から8のいずれか1項に記載のコンクリート構造物の冷却方法。
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