JP7469179B2 - ポンププロテクタ - Google Patents

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Description

本発明は、一対のサイドメンバと複数のクロスメンバを梯子状に連結したフレーム構造を備える車両において、衝突時に、燃料タンクの上部開口部に取付けられた燃料供給部を保護するためのポンププロテクタに関する。
従来、自動車等の車両には燃料タンクが搭載されており、燃料タンクの上部に形成された開口部に燃料タンクに付随する燃料ポンプや弁装置等の燃料供給部が取付けられている。これらの燃料供給部は、衝突によるボディ(車体)との接触等によってその機能が損なわれないように保護する必要がある。
ところで、ボディの構造は、大きく以下の2つに分けられる。第1の構造は、一対のサイドメンバと複数のクロスメンバを梯子状に連結したフレーム構造であり、所謂ラダーフレーム構造と称される構造である。このフレーム構造で自動車を製作すると、フレームの上にボディを乗せる構造となる。一方、第2の構造は、フレームとボディが一体化したモノコック構造である。
そして、衝突時に燃料供給部を保護することについては、フレーム構造とモノコック構造に共通するものである。ただし、フレーム構造とモノコック構造では、衝突時のフレームとボディへの力のかかり具合(方向と強さ)が異なるため、燃料タンクの上部開口部に取付けられた燃料供給部を保護する場合、モノコック構造における対応方法をそのままフレーム構造に適用することは難しい。又、衝突には、前突、後突、側突などがあり、その保護は、燃料タンクの上部開口部の全周にわたって考慮される必要がある。
例えば、特許文献1には、燃料タンクの開口部における構造に関し、以下の技術が開示されている。なお、特許文献1において、ボディの構造には言及されていない。図14に示すように、燃料タンク300の開口部構造は、燃料タンク300の開口部310に固定された係止リング400と、燃料ポンプの係止縁部(フランジ部)620を燃料タンク300の開口部310の開口面320との間で挟むロックリング500と、開口部310を覆うように取付けられるプロテクタ(ポンププロテクタ)700で構成されている。プロテクタ700は、ロックリング500に形成された支持突起520に固着され、上方に突出するネジ部950が形成されたボルト900に、プロテクタ700に形成された板状取付部710の円形の取付孔720をボルト900に挿入し、ナット940で締結し、固定されている。
特開2016-113085号公報
フレーム構造の車両では、乗員を保護する観点から、衝突時には、フレーム上に搭載されたボディは大きく歪むことによりその衝撃を吸収するが、フレームの歪みは、ボディの歪みに比較して非常に小さい。その結果、サイドメンバやクロスメンバなどに固定されている燃料タンクでは、衝突によって、ボディが燃料タンク上方の開口部に取付けられている燃料供給部に衝突する場合がある。そして、このボディの燃料供給部への衝突は、前突と後突、特に前突の場合に多い。
特許文献1の技術では、プロテクタ700は、ロックリング500に固着されたボルト900に、プロテクタ700に形成された板状取付部710の円形の取付孔720を挿入し、ナット940で燃料タンクに締結し、固定されているので、ボディが燃料供給部近傍に衝突する場合には、その反力が締結部に直接加わり、締結部が破損する可能性がある。そして、締結部の破損は、燃料タンク300内の燃料漏れにつながる。
ところで、樹脂製の燃料タンクにおける気密試験は、水没試験によって全数行われる。水没試験は、燃料タンクの上部の開口部に燃料供給部を取付け、燃料供給部に、エンジンやサブタンクへの燃料供給管やホースなどを取付けた後に行われる。したがって、ポンププロテクタの取付けは、水没試験の後に行われる。
本発明は、上記の課題を解決した燃料供給部を保護するためのポンププロテクタを実現するものであり、請求項1の本発明は、一対のサイドメンバと複数のクロスメンバを梯子状に連結したフレーム構造を有する車両に搭載される樹脂製の燃料タンクの上部の開口部に取付けられる燃料供給部を保護するポンププロテクタであって、ポンププロテクタは、燃料タンクの開口部の周囲をカバーし、車両の前後方向に燃料タンクの上面部に対して鋭角の傾斜部を有し、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部に2分割され、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部が接続されることにより、燃料タンクの開口部の周囲をカバーする環状を形成し、燃料タンクの上面部に形成された3箇所以上の接続部と連結されることを特徴とするポンププロテクタである。
請求項1の本発明では、ポンププロテクタは、燃料タンクの開口部の周囲をカバーしているので、前突、後突や側突など燃料タンクの開口部の周囲全般に対して対応することができる。
又、車両の前後方向に燃料タンクの上面部に対して鋭角の傾斜部を有しているので、ボディがポンププロテクタに衝突した時に、その傾斜部により、ボディが傾斜部をせり上がり、燃料タンクとの接続部への入力が減衰する。その結果、接続部の破損、破断を防止することができる。
更に、ポンププロテクタは、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部に2分割され、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部が接続されることにより、燃料タンクの開口部の周囲をカバーする環状を形成するので、燃料タンクの上部の開口部に燃料供給部を取付け、更に、燃料供給部に、エンジンやサブタンクへの燃料供給管やホースなどを取付けた後であっても容易に取付けることができる。
加えて、ポンププロテクタは、燃料タンクの上面部に形成された3箇所以上の接続部と連結されているので、分割されたポンププロテクタを燃料タンクの開口部の周囲に確実に取付けることができる。
請求項2の本発明は、第1プロテクタ部は、燃料タンクの接続部の全てに連結され、一方の端部には、水平方向に開口されている筒状部が形成され、第2プロテクタ部は、一方の端部において、第1プロテクタ部と共に燃料タンクの接続部に連結され、他方の端部には、水平方向に突出部が形成され、突出部が第1プロテクタ部の筒状部に挿入されて第1プロテクタ部に連結されるポンププロテクタである。
請求項2の本発明では、第1プロテクタ部は、燃料タンクの接続部の全てに連結されるので、まず、第1プロテクタ部を燃料タンクの開口部の周囲に位置決めし、第1プロテクタ部を中心にして第2プロテクタ部を取付けることができる。その結果、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部の双方の位置合わせを行いながら取付けを行う必要がないので、ポンププロテクタの取付けを容易に行うことができる。
又、第2プロテクタ部は、一方の端部において、第1プロテクタ部と共に燃料タンクの接続部に連結されるので、第1プロテクタ部と第2プロテクタを別々に燃料タンクの接続部に連結する場合に比較して、接続部を減らすことができる。
更に、第1プロテクタ部の一方の端部には、水平方向に開口されている筒状部が形成され、第2プロテクタ部は、一方の端部において、第1プロテクタ部と共に燃料タンクの接続部に連結され、他方の端部には、水平方向に突出部が形成され、突出部が第1プロテクタ部の筒状部に挿入されて燃料タンクと第1プロテクタ部に連結されるので、接続部を減らすことができる。
又、一方の端部において、第1プロテクタ部と共に燃料タンクの接続部に連結されているので、他方の端部に形成された突出部を第1プロテクタ部の筒状部に挿入することにより、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部の連結を容易に行うことができる。
請求項3の本発明は、ポンププロテクタの車両後側の傾斜部の角度は、20度以上60度以下であるポンププロテクタである。請求項3の本発明では、ポンププロテクタの車両後側の傾斜部の角度は、20度以上60度以下であるので、前突において、ポンププロテクタ後方のボディがポンププロテクタの傾斜部をせり上がることにより、衝突時のポンププロテクタに対する力が減衰し、燃料タンクとの接続部への入力が減衰する。その結果、接続部の破損、破断を防止することができる。
なお、ポンププロテクタの傾斜部の角度が20度未満の場合は、ボディが傾斜部をせり上がる効果は有しているが、ポンププロテクタが後方に大きくなり、重量増となる。又、燃料タンクの開口部近傍に、ポンププロテクタを配設する大きなスペースが必要となる。一方、ポンププロテクタの傾斜部の角度が60度を越える場合は、ボディが傾斜部をせり上がる効果が低くなり、接続部への入力の減衰が小さくなり、接続部の破損、破断の可能性が高くなる。
請求項4の本発明は、燃料タンクの開口部の車両後側と上面部の間には、上方に突出する段差部が形成され、第1プロテクタ部の内側面には、段差部の形状に沿った凹部が形成されているポンププロテクタである。
請求項4の本発明では、燃料タンクの開口部の車両後側と上面部の間には、上方に突出する段差部が形成され、第1プロテクタ部の内側面には、段差部の形状に沿った凹部が形成されているので、ポンププロテクタを取付けた時に、燃料タンクの段差部上にポンププロテクタの凹部を取付けることができる。その結果、前突において、ボディがポンププロテクタに衝突した時に、ポンププロテクタで燃料タンクを斜め下方に押し下げる力が作用するので、ボディが傾斜部をせり上がることを助長する。その結果、接続部への入力を更に減衰させることができ、接続部の破損、破断を防止することができる。
請求項5の本発明は、第1プロテクタ部と燃料タンクの接続部との連結において、燃料供給部の燃料供給チューブが配される近傍の接続部とは、上面がなだらかなクリップにより連結されるポンププロテクタである。
請求項5の本発明では、第1プロテクタ部と燃料タンクの接続部との連結において、燃料供給部の燃料供給チューブが配される近傍の接続部とは、上面がなだらかなクリップにより連結されるので、衝突によって燃料供給チューブが移動してクリップに接触した場合でも、引っ掛かることなく、スムーズにクリップ上を移動することができ、燃料供給チューブにキズが付く、又は燃料供給チューブが破損することを防止することができる。
請求項6の本発明は、ポンププロテクタの燃料供給部の上方は開口されているポンププロテクタである。請求項6の本発明では、ポンププロテクタの燃料供給部の上方は開口されているので、ポンププロテクタを外すことなく、燃料タンクから燃料供給部を取り外すことができ、燃料ポンプの交換等のメンテナンスを行うことができる。
請求項7の本発明は、前記ポンププロテクタは、POM(ポリアセタール)で形成されているポンププロテクタである。請求項7の本発明では、前記ポンププロテクタは、POM(ポリアセタール)で形成されているので、耐衝撃性に優れ、安価なポンププロテクタを製造することができる。
ポンププロテクタは、燃料タンクの開口部の周囲をカバーしているので、前突、後突や側突など燃料タンクの開口部の周囲全般に対して対応することができる。
又、車両の前後方向に燃料タンクの上面部に対して鋭角の傾斜部を有しているので、ボディがポンププロテクタに衝突した時に、その傾斜部により、ボディが傾斜部をせり上がり、燃料タンクとの接続部への入力が減衰する。その結果、接続部の破損、破断を防止することができる。
更に、ポンププロテクタは、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部に2分割され、第1プロテクタ部と第2プロテクタ部が接続されることにより、燃料タンクの開口部の周囲をカバーする環状を形成するので、燃料タンクの上部の開口部に燃料供給部を取付け、更に、燃料供給部に、エンジンやサブタンクへの燃料供給管やホースなどを取付けた後であっても容易に取付けることができる。
加えて、ポンププロテクタは、燃料タンクの上面部に形成された3箇所以上の接続部と連結されているので、分割されたポンププロテクタを燃料タンクの開口部の周囲に確実に取付けることができる。ポンププロテクタは、燃料タンクの開口部の周囲に配置され、車両の前後方向に燃料タンクの上面部に対して鋭角の傾斜部を有しているので、ボディがポンププロテクタに衝突した時に、その傾斜部により、ボディが傾斜部をせり上がり、燃料タンクとの接続部への入力が減衰する。その結果、接続部の破損、破断を防止することができる。
本発明の一実施形態におけるボディ、燃料タンク、燃料供給部とポンププロテクタの位置関係を示す車両前後方向の断面図である。 本発明の一実施形態のポンププロテクタを燃料タンクに接続した時の燃料タンク開口部付近の上面図である。 本発明の一実施形態のポンププロテクタの組み立て前の斜視図である。 第1プロテクタ部の平面部である。 第2プロテクタ部の平面部である。 本発明の一実施形態のポンププロテクタの組み立て後の斜視図である。 図6の平面図である。 図7におけるX方向から見た時の側面図である。 図7におけるY方向から見た時の側面図である。 図7の下面図である。 図2におけるA-A方向矢視断面図であり、断面より後方を省略した図である。 図2におけるB-B方向矢視断面図であり、断面より後方を省略した図である。 図2におけるC-C方向矢視断面図であり、断面より後方を省略した図である。 従来のプロテクタの平面図である(特許文献1)。
本実施形態で用いられる車両は、車両の前端部近傍から後端部近傍に延びる矩形断面を有し、車両の幅方向に離隔して配置される一対のサイドメンバと、サイドメンバに接続される車幅方向に延びる複数のクロスメンバを梯子状に連結したフレーム構造(所謂ラダーフレーム構造と称される)である。図1においては、図示されていないが、図1の前方と後方にクロスメンバが存在する。
客室や荷物室を形成するボディ2は、フレームの上方に固定される。フロントクロスメンバの前側には、エンジンや変速機等のパワートレインが搭載され、これに連結されるプロペラシャフトや、エンジンに燃料を供給する燃料タンク3は、フロントクロスメンバの後方であり、フレームの下方に搭載される。
(燃料タンク3)
本実施形態における樹脂製の燃料タンク3は、高密度ポリエチレン(HDPE)を主材とし、燃料の透過性の極めて少ないバリヤ層には、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EvOH)を用い、樹脂製燃料タンクの内側から、主材/接着材層/バリヤ層/接着材層/再生材層/主材構造の4種6層構造で構成されている。なお、主材/接着材層/バリヤ層/接着材層/主材の3種5層であってもよい。又、ポリプロピレンやポリアミド等の、ブロー成形が可能な合成樹脂であれば、いずれの合成樹脂も使用することができる。
図1に示すように、燃料タンク3の上部には、円形をなす開口部31が形成されている。燃料タンク3の開口部31の前側と後側には、ボディ2が下方に張り出しており、後側のボディ2の下面部21は、水平方向において、後述する燃料供給部63より下方に位置している。又、開口部31より後方であって、燃料タンク3の上面部36には、上方に突出する段差部37が形成されている。
開口部31の外側には、円環形状をなす係止リング4が埋設されている。係止リング4の外周縁部41は、燃料タンク3の開口部31の開口面32よりも外周側に張り出している。燃料タンク3の開口部31の周囲には、図2に示すように、後述するポンププロテクタ7を取付けるための接続部が3箇所形成されている。後方の第1接続部38aと、第1接続部38aより前方に形成された第2接続部38bには、ネジ山が形成されているスタッドボルト90が上面部36に熱溶着により取付けられている(図11、図12)。一方、第3接続部38cには、クリップ92を挿入するためのブラケット93が上面部36に熱溶着により取付けられている(図13)。燃料タンク3とポンププロテクタ7との接続については、後に詳述する。
(燃料供給部23)
図1と図2に示すように、燃料タンク3の開口部31は、円柱部61とフランジ部62を備える蓋6によって閉じられる。燃料供給部63は、蓋6に形成される。燃料供給部63は、燃料タンク3に貯留されている燃料が中を通る中空管65と、リード線の端子を接続するコネクタ部64と、図示しないサブタンクから燃料が供給されるホース接続部68を備えている。なお、サブタンクを設置しない場合は、ホース接続部68は不要である。
中空管65の一方の端部は、燃料タンク3内に設置される燃料ポンプ66に接続され、他の端部には、燃料供給チューブ接続部67が形成され、燃料供給チューブ67aの一端が接続されている。又、燃料供給チューブ67aの他の端部は、図示しないエンジンに接続されている。図2において、燃料供給チューブ67aが2本記載されているが、1本であってもよい。又、2本の場合にも、1本は燃料が燃料タンク側からエンジン側に流れ、他の1本はエンジン側からタンク側に流れる場合を含むものである。
コネクタ部64の燃料タンク3側は、燃料タンク3内に設置される燃料ポンプ66や図示しない燃料高位センサのリード線の端子が接続され、ボディ2側は、ECU(Electronic Control Unit)等に接続されるリード線の端子が接続される。
蓋6は樹脂製であり、中空管65と、コネクタ部64のうちのターミナル等の導電部以外の部分と一体に成形される。材料は、費用対効果に優れたPOM(ポリアセタール)を使用した。
燃料タンク3に埋設されている係止リング4と蓋6の接続は、円環形状のロックリング5によって行う。係止リング4には、複数の孔部42(図示しないが、孔部42は幅広孔と幅狭孔を有する)が形成されており、ロックリング5に形成された係合爪部51を係止リング4の幅広孔に挿入した後、ロックリング5を回転し、係止リング4の幅狭孔に移動させる。その結果、燃料タンク3の開口面32の溝部34に挿入されたOリング35が押し潰されて、燃料タンク3の開口部31と蓋6の隙間が確実にシールされる。
(ポンププロテクタ7)
次に、ポンププロテクタ7について、図3から図10に基づいて説明する。ポンププロテクタ7は、図3に示すように、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80の2部材から構成される。第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80が接続されると、内部には円柱状の空間である開口、すなわち、プロテクタ開口部78が形成される(図6)。このプロテクタ開口部78の直径は、燃料タンク3の開口部31の外側に埋設される係止リング4の外周縁部41の直径より大きい(図2)。その結果、ポンププロテクタ7が取付けられた状態で、蓋6を取り外して燃料ポンプを交換するなどのメンテナンスを行うことができる。
又、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80を組み立てると、図6に示すように、ポンププロテクタ7には、3箇所の上方凹部、すなわち、上方第1凹部76a、上方第2凹部76b、上方第3凹部76cが形成される。この内、上方第3凹部76cは、第1プロテクタ部70に初めから形成されていたものであり、蓋6に形成されているコネクタ部64(図1、図2)とECU等との間のリード線類を収納するためのスペースになっている。
一方、上方第1凹部76aと上方第2凹部76bは、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80を組み立てた時に形成される。上方第1凹部76aは、サブタンクから燃料が供給されるホース69(図2)が収容されるスペースになっている。又、上方第2凹部76bは、燃料供給チューブ67a(図2)が収容されるスペースになっている。
第1プロテクタ部70は、図3と図4に示すように、C字形状を有し、燃料タンク3の第1接続部38a、第2接続部38bと第3接続部38cに連結するための3箇所の第1プロテクタ第1接続部71a、第1プロテクタ第2接続部71bと第1プロテクタ第3接続部71cの全てが、径方向外側に突出して形成されている。そして、それぞれに第1孔部72a、第2孔部72bと第3孔部72cが形成されている。
第1プロテクタ第1接続部71aは平板状であり、第1孔部72aは、貫通孔である。第1プロテクタ第1接続部71aの前側は、前方向に高さが高くなるように傾斜した第1傾斜部73aと第2傾斜部73bが形成されている(図8)。なお、第2傾斜部73bは、第1傾斜部73aと第1プロテクタ第1接続部71aを接近して形成するために形成されたものであり、第1傾斜部73aが下方まで長く形成されることによるスペース面と重量増に配慮したものである。特許請求の範囲との関係では、請求項1と請求項3における後方向の傾斜部は、第1傾斜部73aが該当する。第1傾斜部73aの水平線となす角度αは35度である(図8)。
第1傾斜部73aを形成することにより、前突において、衝突軌跡は図1の後側の矢印付き破線Dになり、ボディ2がポンププロテクタ7(第1プロテクタ部70)に衝突した時に、ボディ2が第1傾斜部73aをせり上がり、衝突時のポンププロテクタ7(第1プロテクタ部70)の第1接続部38aへの入力を減衰させることができる。なお、上記の通り、角度αは、20度以上60度以下が好ましい。
図9に示すように、第1プロテクタ部70の車両幅方向では、上記の第1傾斜部73aと第2傾斜部73bは形成されておらず、切り立った形状になっている。
図8に示すように、第1プロテクタ部70の内側面には、凹部74が形成されている。この凹部74は、燃料タンク3に形成した段差部37の断面形状に沿って形成されている。この結果、前突において、ボディ2がポンププロテクタ7(第1プロテクタ部70)に衝突した時に、ポンププロテクタ7(第1プロテクタ部70)で燃料タンク3を斜め下方に押し下げる力が作用するので、上記の第1傾斜部73aの効果と相まって、ポンププロテクタ7(第1プロテクタ部70)の第1接続部38aへの入力を更に減衰させることができる。
第1プロテクタ第2接続部71bは、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80を組み立てた時に形成される上方第1凹部76aの先端部分に径方向外側に突出して形成されている。第1プロテクタ第2接続部71bは、後述する第2プロテクタ部80の第2プロテクタ接続部81の接続孔部82をガイドするために、外側が上方に屈曲した形状に形成され、第2孔部72bが貫通孔として形成されている(図12)。
第1プロテクタ第3接続部71cは、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80を組み立てた時に形成される上方第2凹部76bの先端部分に径方向外側に突出して形成されている。第3孔部72cは、貫通孔である。
第1プロテクタ第3接続部71cが形成されている第1プロテクタ部70の先端部分には、周方向に筒状部75が形成されている。筒状部75の内側には、後述する第2プロテクタ部80の突出部83の挿入ガイド部85が挿入されるガイド部受け部77が形成されている。
次に、第2プロテクタ部80について説明する。第2プロテクタ部80は、図3と図5に示すように、第1プロテクタ部70に組み立てられてポンププロテクタ7を形成する。第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80が接続されると、内部には円柱状の開口(プロテクタ開口部78)が形成される。
第2プロテクタ部80の一方の先端部分には、第1プロテクタ部70の第1プロテクタ第2接続部71bと共に燃料タンク3の第2接続部38bに連結される第2プロテクタ接続部81が、径方向外側に突出して形成されている。
又、第2プロテクタ接続部81の径方向の内側に形成される周方向の端部(すなわち、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80を組み立てることによって形成される上方第1凹部76aの第2プロテクタ部80側に相当する)は切り立って形状になっている。この結果、衝突時に、サブタンクから燃料が供給されるホース69は、この上方第1凹部76a内に維持される。
第2プロテクタ接続部81には、接続孔部82が形成されている。接続孔部82には、その下方において、第1プロテクタ部70の第2孔部72bに挿入される下方突出部84aが形成されている(図12)。又、第1プロテクタ第2接続部71bに形成されている外側が上方に屈曲した形状に合わせて、接続孔部82においても、上方に屈曲した上方突出部84bが形成されている(図12)。なお。上方突出部84bは形成しなくてもよい。
第2プロテクタ部80の他の先端部分には、第1プロテクタ部70の先端部分に周方向に形成されている筒状部75に挿入するために、周方向に突出する突出部83が形成されている。又、第1プロテクタ部70の筒状部75に形成されているガイド部受け部77に挿入する挿入ガイド部85が形成されている。
第2プロテクタ接続部81と突出部83の間の第2プロテクタ部80には、後方に向かい高さが高くなるように傾斜した前側傾斜部86が形成されている(図8)。この結果、例えば、後突において、ボディ2の溶接部22(図1)が剥がれて矢印方向に開いた場合、衝突軌跡は、図1の前側の矢印付き破線Eになるが、前側傾斜部86によって保護されるので、剥がれて開いたボディ2の溶接部22が燃料タンク3に突き刺さることを防止し、燃料漏れを防止することができる。
図10に示すように、ポンププロテクタ7の裏面側は、略格子状に形成されている。これは、ポンププロテクタ7の成形を容易に行うためであり、ポンププロテクタ7を軽量化するためである。又、車両の前後方向の先端部分は、下方への突出長さが短く形成されている。これは、第1プロテクタ部70と第2プロテクタ部80を成形後に冷却するための配管を成形金型内に配設するためである。
次に、ポンププロテクタ7と燃料タンク3の接続について説明する。燃料タンク3には、燃料供給部63が取付けられた蓋6が、ロックリング5によって燃料タンク3の開口部31に取付けられ、燃料供給チューブ67aなどが接続されている(図1)。
まず、第1プロテクタ部70を、後方から、燃料タンク3の上面部36に入れ、第1プロテクタ第2接続部71bをサブタンクから燃料が供給されるホース69の下方を通過させた後に、第2孔部72bを燃料タンク3の第2接続部38bのスタッドボルト90に挿入する。
この時、同時に、第1プロテクタ第3接続部71cが燃料供給チューブ67aの下方を通過する。そして、ポンププロテクタ7の凹部74が燃料タンク3の段差部37に当接又は近接する。
又、この時、燃料タンク3のブラケット93と第1プロテクタ第3接続部71cの第3孔部72cとの位置は合致するので、上方に凸状の弧形状のクリップ92を挿入して、第1プロテクタ第3接続部71cを固定する(図13)。
今回使用したクリップ92は、上方はなだらかな弧形状であり、下方には外側に広がる形状を有している。そして、その外側に広がる形状部が収縮してブラケット93の孔部を通過し、ブラケット93の孔部を通過後に元の形状に戻ることによって、クリップ92をブラケット93に固定する。なお、他の形状のクリップを使用してもよい。
図2に示すように、第1プロテクタ第3接続部71cの後方には、燃料供給チューブ67aが配されているので、上方に凸状の弧形状である上面がなだらかなクリップ92を使用することによって、衝突によって燃料供給チューブ67aが前方に移動し、クリップ92に接触した場合でも、他の接続部のスタッドボルト90やナット94とは異なり、燃料供給チューブ67aにキズが付く、又は燃料供給チューブ67aが破損することを防止することができる。
次に、燃料タンク3の第1接続部38aのスタッドボルト90に第1カラー91aと第1プロテクタ第1接続部71aの第1孔部72aを挿入する。
次に、第2プロテクタ部80の突出部83の挿入ガイド部85を第1プロテクタ部70の筒状部75のガイド部受け部77に挿入する。そして、第2プロテクタ部80の第2プロテクタ接続部81の接続孔部82、第1カラー91aと第2カラー91bを、燃料タンク3の第2接続部38bのスタッドボルト90と第1プロテクタ第2接続部71bの第2孔部72bに挿入する。
最後に、2箇所のスタッドボルト90にナット94を取付け、締め付けることにより、ポンププロテクタ7と燃料タンク3の連結が完了する(図11、図12)。なお、第1プロテクタ第2接続部71bのナット94を締め付ける時には、ナット94は第2プロテクタ部80の突出部83を第1プロテクタ部70の筒状部75に押し付ける方向に回転するので、このナット締め付け作業時に、第1プロテクタ部70の筒状部75から第2プロテクタ部80の突出部83が外れることはない。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
2 ボディ
3 燃料タンク
6 蓋
7 ポンププロテクタ
22 溶接部
31 開口部
38a 第1接続部
38b 第2接続部
38c 第3接続部
63 燃料供給部
70 第1プロテクタ部
71a 第1プロテクタ第1接続部
71b 第1プロテクタ第2接続部
71c 第1プロテクタ第3接続部
72a 第1孔部
72b 第2孔部
72c 第3孔部
73a 第1傾斜部
74 凹部
75 筒状部
80 第2プロテクタ部
81 第2プロテクタ接続部
82 接続孔部
83 突出部
90 スタッドボルト
92 クリップ
93 ブラケット
94 ナット

Claims (7)

  1. 一対のサイドメンバと複数のクロスメンバを梯子状に連結したフレーム構造を有する車両に搭載される樹脂製の燃料タンクの上部の開口部に取付けられた燃料供給部を保護するポンププロテクタであって、
    前記ポンププロテクタは、
    前記燃料タンクの前記開口部の周囲をカバーし、
    車両の前後方向に前記燃料タンクの上面部に対して鋭角の傾斜部を有し、
    第1プロテクタ部と第2プロテクタ部に2分割され
    前記第1プロテクタ部と前記第2プロテクタ部が接続されることにより、前記燃料タンクの前記開口部の周囲をカバーする環状を形成し、
    前記燃料タンクの前記上面部に形成された3箇所以上の接続部と連結されることを特徴とするポンププロテクタ。
  2. 前記第1プロテクタ部は、前記燃料タンクの前記接続部の全てに連結され、一方の端部には、水平方向に開口されている筒状部が形成され、
    前記第2プロテクタ部は、一方の端部において、前記第1プロテクタ部と共に前記燃料タンクの前記接続部の一つに連結され、他方の端部には、水平方向に突出部が形成され、前記突出部が前記第1プロテクタ部の前記筒状部に挿入されて前記第1プロテクタ部に連結される請求項1に記載のポンププロテクタ。
  3. 前記ポンププロテクタの後方の前記傾斜部の角度は、20度以上60度以下である請求項1又は請求項2に記載のポンププロテクタ。
  4. 前記燃料タンクの前記開口部の後方と前記上面部の間には、上方に突出する段差部が形成され、
    前記第1プロテクタ部の内側面には、前記段差部の形状に沿った凹部が形成されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のポンププロテクタ。
  5. 前記第1プロテクタ部と前記燃料タンクの前記接続部との連結において、前記燃料供給部の燃料供給チューブが配される近傍の前記接続部とは、上面がなだらかなクリップにより連結される請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のポンププロテクタ。
  6. 前記ポンププロテクタの前記燃料供給部の上方は開口されている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のポンププロテクタ。
  7. 前記ポンププロテクタは、POM(ポリアセタール)で形成されている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のポンププロテクタ。
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