JP7467306B2 - 試薬容器、試薬提供装置及び自動分析装置 - Google Patents

試薬容器、試薬提供装置及び自動分析装置 Download PDF

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Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、試薬容器、試薬提供装置及び自動分析装置に関する。
一般に、自動分析装置に用いられる試薬容器では、充填された試薬が外気に触れて酸化、蒸発、コンタミネーション、結露水による希釈などが生じ、試薬の品質を劣化させてしまう可能性がある。
これに対し、かかる劣化を防ぐ観点から、試薬を封入した柔軟なソフト容器と、ソフト容器を密閉状態で収容した収容部とを備えた試薬容器が知られている。この種の試薬容器は、自動分析装置に取り付けられ、使用前に収容部の密閉状態を解除する作業により、ソフト容器を自在にしぼむようにし、ソフト容器から試薬を取り出し可能にする必要がある。しかしながら、使用前に収容部の密閉状態を解除してソフト容器から試薬を取り出し可能にするための作業には、手間がかかっている。
特開平11-258243号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、使用前にソフト容器から試薬を取り出し可能にするための作業にかかる手間を低減することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る試薬容器は、ソフト容器、覆い部及び係合部を備えている。
前記ソフト容器は、試薬が封入された柔軟な容器である。
前記覆い部は、前記ソフト容器よりも硬い材質で形成され、前記ソフト容器に接合されて当該ソフト容器の一部を覆い、自動分析装置に取り付けられる試薬提供部に着脱自在に保持される。
前記係合部は、前記覆い部から連続的に形成され、前記試薬提供部に設けられたガイド部に係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる。
図1は、第1の実施形態に係る自動分析装置の機能構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る自動分析装置の構成の一例を示す模式図である。 図3は、第1の実施形態に係る試薬容器を保持した試薬提供装置の構成の一例を示す斜視図である。 図4は、第1の実施形態に係る試薬容器及び試薬提供部の構成の一例を説明するための模式図である。 図5は、第1の実施形態に係る試薬容器を保持した試薬提供装置の構成の一例を説明するための模式図である。 図6は、第1の実施形態に係る、しぼんだ状態の試薬容器を保持した試薬提供装置の構成の一例を示す上面図である。 図7は、第1の実施形態に係る試薬容器、試薬提供部及び試薬提供装置の変形例を説明するための模式図である。 図8は、第1の実施形態の変形例に係る試薬提供装置を備えた自動分析装置の構成の一例を示す模式図である。 図9は、第2の実施形態に係る試薬容器の構成の一例を説明するための模式図である。 図10は、第2の実施形態に係る試薬容器の構成の一例を説明するための模式図である。 図11は、第2の実施形態に係る試薬容器及び試薬提供部の構成の一例を説明するための模式図である。 図12は、第2の実施形態に係る試薬容器を保持した試薬提供装置の構成の一例を説明するための模式図である。 図13は、第3の実施形態に係る試薬容器の構成の一例を説明するための模式図である。 図14は、第3の実施形態に係る試薬容器、試薬提供部及び試薬提供装置の構成の一例を説明するための模式図である。 図15は、第3の実施形態に係る試薬容器、試薬提供部及び試薬提供装置の第1変形例を説明するための模式図である。 図16は、第3の実施形態に係る試薬容器、試薬提供部及び試薬提供装置の第2変形例を説明するための模式図である。 図17は、第3の実施形態に係る試薬容器、試薬提供部及び試薬提供装置の第3変形例を説明するための模式図である。 図18は、第4の実施形態に係る自動分析装置の構成の一例を示す模式図である。 図19は、第4の実施形態に係る試薬容器及びその周辺構成の一例を説明するための斜視図である。 図20は、第4の実施形態に係る試薬容器及びその周辺構成の一例を説明するための模式図である。 図21は、第4の実施形態に係る試薬容器における試薬の流入過程の一例を説明するための模式図である。 図22は、第4の実施形態に係る試薬容器における試薬の流入過程の他の例を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して各実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る自動分析装置の機能構成を示すブロック図である。図1に示される自動分析装置1は、分析機構2、解析回路3、駆動機構4、入力インタフェース5、出力インタフェース6、通信インタフェース7、記憶回路8、及び制御回路9を備える。
分析機構2は、標準試料または被検試料などのサンプルと、このサンプルに設定される各検査項目で用いられる試薬とを混合する。分析機構2は、サンプルと試薬との混合液を測定し、例えば吸光度で表される標準データおよび被検データを生成する。なお、標準試料は、キャリブレータと呼んでもよい。
解析回路3は、分析機構2により生成される標準データ、及び被検データを解析することで、検量データ、及び分析データを生成するプロセッサである。解析回路3は、記憶回路8から解析プログラムを読み出し、読み出した解析プログラムに従って検量データおよび分析データなどを生成する。例えば、解析回路3は、標準データに基づき、標準データと、標準試料について予め設定された標準値との関係を示す検量データを生成する。また、解析回路3は、被検データと、この被検データに対応する検査項目の検量データとに基づき、濃度値および酵素の活性値として表される分析データを生成する。解析回路3は生成した検量データおよび分析データなどを制御回路9へ出力する。
駆動機構4は、制御回路9の制御に従い、分析機構2を駆動させる。駆動機構4は、例えば、ギア、ステッピングモータ、ベルトコンベア、及びリードスクリュー等により実現される。
入力インタフェース5は、例えば、操作者から、又は病院内ネットワークNWを介して測定を依頼された血液検体に係る各検査項目の分析パラメータ等の設定を受け付ける。入力インタフェース5は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド等により実現される。入力インタフェース5は、制御回路9に接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路9へ出力する。なお、本明細書において入力インタフェース5はマウス、及びキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、自動分析装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路9へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース5の例に含まれる。
出力インタフェース6は、制御回路9に接続され、制御回路9から供給される信号を出力する。出力インタフェース6は、例えば、表示回路、印刷回路、及び音声デバイス等により実現される。表示回路には、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が含まれる。なお、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換し、ビデオ信号を外部へ出力する処理回路も表示回路に含まれる。印刷回路は、例えば、プリンタ等を含む。なお、印刷対象を表すデータを外部へ出力する出力回路も印刷回路に含まれる。音声デバイスは、例えば、スピーカ等を含む。なお、音声信号を外部へ出力する出力回路も音声デバイスに含まれる。
通信インタフェース7は、例えば、病院内ネットワークNWと接続する。通信インタフェース7は、病院内ネットワークNWを介してHIS(Hospital Information System)とデータ通信を行う。なお、通信インタフェース7は、病院内ネットワークNWと接続する検査部門システム(Laboratory Information System:LIS)を介してHISとデータ通信を行っても構わない。
記憶回路8は、磁気的、若しくは光学的記録媒体、又は半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を含む。なお、記憶回路8は、必ずしも単一の記憶装置により実現される必要は無い。例えば、記憶回路8は、複数の記憶装置により実現されても構わない。
記憶回路8は、解析回路3で実行される解析プログラム、及び制御回路9に備わる機能を実現するための制御プログラムを記憶している。記憶回路8は、解析回路3により生成される検量データを検査項目毎に記憶する。記憶回路8は、解析回路3により生成される分析データをサンプル毎に記憶する。記憶回路8は、操作者から入力された検査オーダ、又は通信インタフェース7が病院内ネットワークNWを介して受信した検査オーダを記憶する。
制御回路9は、自動分析装置1の中枢として機能するプロセッサである。制御回路9は、記憶回路8に記憶されているプログラムを実行することで、実行したプログラムに対応する機能を実現する。例えば、制御回路9は、制御プログラムを実行することで、システム制御機能91を実現する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってシステム制御機能91が実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが制御プログラムを実行することによりシステム制御機能91を実現しても構わない。
システム制御機能91は、入力インタフェース5から入力される入力情報に基づき、自動分析装置1における各部を統括して制御する機能である。例えば、制御回路9は、反応ディスク201の回動動作、サンプル分注プローブ207の回動動作および分注動作、第1試薬ラックの回動動作および吐出動作、並びに第2試薬ラックの回動動作および吐出動作などに関する駆動機構4及び分析機構2を制御する。また、制御回路9は、検査項目に応じた解析を実施するように解析回路3を制御する。なお、制御回路9は、記憶回路8で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えても構わない。
図2は、図1に示される分析機構2の構成の一例を示す模式図である。この分析機構2は、反応ディスク201、恒温部202、サンプルディスク203、第1試薬庫204、および第2試薬庫205を備える。また、分析機構2は、サンプル分注アーム206、サンプル分注プローブ207、電極ユニット212、測光ユニット213、洗浄ユニット214及び攪拌ユニット215を備える。サンプルディスク203は、ディスクサンプラと呼んでもよい。
反応ディスク201は、複数の反応管2011を、環状に配列させて保持する。なお、図面中、反応管2011は、反応ディスク201上に大きめの丸印で疎な間隔ごとに示されているが、実際には測光ユニット213の左側に図示する如き、小さい四角形(キュベットの頂部)で密な間隔ごとに示される。具体的には、反応ディスク201は、駆動機構4により、既定の時間間隔(以下、1周期、或いは1サイクルと称する)、例えば4.5秒ごとに回動と停止とが交互に繰り返される。反応管2011は、例えば、ガラス、ポリプロピレン(polypropylene:PP)またはアクリルにより形成されている。尚、反応ディスク201上の複数の位置には、サンプル吐出位置、第1試薬吐出位置、第2試薬吐出位置、および攪拌位置などが設定されている。第1試薬吐出位置は、第1試薬庫204内のいずれかの試薬提供装置300の吐出ノズル352aに対向する反応管2011の位置に設定されている。第2試薬吐出位置は、第2試薬庫205内のいずれかの試薬提供装置300の吐出ノズル352aに対向する反応管2011の位置に設定されている。
恒温部202は、所定の温度に設定された熱媒体を貯留し、貯留する熱媒体に反応管2011を浸漬させることで、反応管2011に収容される混合液を昇温する。
サンプルディスク203は、測定を依頼されたサンプルを収容する複数のサンプル容器を、環状に配列させて保持する。サンプルディスク203は、複数のサンプル容器を所定の経路に沿って搬送する。図2に示す例では、サンプルディスク203は、反応ディスク201と隣り合って配置されている。尚、サンプルディスク203上の所定の位置には、サンプル吸引位置が設定されている。また、サンプルディスク203は、着脱自在なカバーにより覆われてもよい。
第1試薬庫204は、サンプルに含まれる所定の成分と反応する第1試薬を封入した試薬容器を保持した試薬提供装置300を複数保冷する。図2に示す例では、第1試薬庫204は、反応ディスク201の一部の上方に配置されている。第1試薬庫204内には、第1試薬ラックが回転自在に設けられている。第1試薬ラックは、複数の試薬容器を個別に保持する複数の試薬提供装置300を円環状に配列して保持する。第1試薬ラックは、駆動機構4により回動される。尚、第1試薬庫204内の所定の位置には、いずれかの試薬提供装置300の吐出ノズル352aの位置を示す第1試薬吐出位置が設定されている。また、第1試薬庫204において、第2試薬が収容されてもよい。第2試薬は、第1試薬の分注後に分注される試薬である。試薬提供装置300は、「試薬吐出装置」又は「試薬供給装置」と呼ばれてもよい。また、第1試薬庫204は、着脱自在な試薬カバーにより覆われてもよい。
第2試薬庫205は、第2試薬を封入した試薬容器を保持した試薬提供装置300を複数保冷する。図2に示す例では、第2試薬庫205は、反応ディスク201の他の一部の上方に配置されている。第2試薬庫205内には、第2試薬ラックが回転自在に設けられている。第2試薬ラックは、複数の試薬容器を個別に保持する複数の試薬提供装置300を円環状に配列して保持する。第2試薬ラックは、駆動機構4により回動される。尚、第2試薬庫205上の所定の位置には、いずれかの試薬提供装置300の吐出ノズル352aの位置を示す第2試薬吐出位置が設定されている。また、第2試薬庫205は、着脱自在な試薬カバーにより覆われてもよい。
なお、第1試薬庫204及び第2試薬庫205に保冷される複数の試薬容器及び試薬提供装置300については後述する。
次に、サンプル分注アーム206、サンプル分注プローブ207、電極ユニット212、測光ユニット213、洗浄ユニット214及び攪拌ユニット215について説明する。
サンプル分注アーム206は、反応ディスク201とサンプルディスク203との間に設けられている。サンプル分注アーム206は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、且つ水平方向に回動自在に設けられている。サンプル分注アーム206は、一端にサンプル分注プローブ207を保持する。
サンプル分注プローブ207は、サンプル分注アーム206の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、サンプル吸引位置およびサンプル吐出位置がある。サンプル吸引位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、サンプルディスク203に円環状に配列されるサンプル容器の移動軌道との交点に相当する。また、サンプル吐出位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、反応ディスク201に円環状に配列される反応管2011の移動軌道との交点に相当する。
サンプル分注プローブ207は、駆動機構4によって駆動され、サンプルディスク203に保持されるサンプル容器の開口部の直上(サンプル吸引位置)、または反応ディスク201に保持される反応管2011の開口部の直上(サンプル吐出位置)において上下方向に移動する。
また、サンプル分注プローブ207は、制御回路9の制御に従い、サンプル吸引位置の直下に位置するサンプル容器からサンプルを吸引する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路9の制御に従い、吸引したサンプルを、サンプル吐出位置の直下に位置する反応管2011へ吐出する。サンプル分注プローブ207は、吸引および吐出の一連の分注動作を、例えば、1サイクルの間に1回実施する。
電極ユニット212は、反応ディスク201の外周近傍に設けられている。電極ユニット212は、反応管2011内に吐出されたサンプルと試薬との混合液の電解質濃度を測定する。電極ユニット212は、イオン選択性電極(Ion Selective Electrode:ISE)および参照電極を有する。電極ユニット212は、制御回路9の制御に従い、測定対象のイオンを含む混合液について、ISEと参照電極との間の電位を測定する。電極ユニット212は、電位を測定したデータを標準データまたは被検データとして解析回路3へと出力する。
測光ユニット213は、反応ディスク201の外周近傍に設けられている。測光ユニット213は、反応管2011内に吐出されたサンプルと試薬との混合液における所定の成分を光学的に測定する。測光ユニット213は、光源および光検出器を有する。測光ユニット213は、制御回路9の制御に従い、光源から光を照射する。照射された光は、反応管2011の第1側壁から入射され、第1側壁と対向する第2側壁から出射される。測光ユニット213は、反応管2011から出射された光を、光検出器により検出する。
具体的には、例えば、光検出器は、反応管2011内の標準試料と試薬との混合液を通過した光を検出し、検出した光の強度に基づき、吸光度などにより表される標準データを生成する。また、光検出器は、反応管2011内の被検試料と試薬との混合液を通過した光を検出し、検出した光の強度に基づき、吸光度などにより表される被検データを生成する。測光ユニット213は、生成した標準データおよび被検データを解析回路3へ出力する。
洗浄ユニット214は、反応ディスク201の外周近傍に設けられている。洗浄ユニット214は、電極ユニット212または測光ユニット213において混合液の測定が終了した反応管2011の内部を洗浄する。この洗浄ユニット214は、反応管2011を洗浄するための洗浄液を供給する洗浄液供給ポンプ(図示せず)を備えている。また、洗浄ユニット214は、洗浄液供給ポンプから供給された洗浄液の反応管2011内への吐出や、反応管2011内の混合液、及び洗浄液の各液体の吸引を行う洗浄ノズルを備えている。
攪拌ユニット215は、反応ディスク201の外周近傍に設けられている。攪拌ユニット215は、攪拌子を有し、この攪拌子により、反応ディスク201上の攪拌位置に位置する反応管2011内に収容されているサンプルと第1試薬との混合液を攪拌する。または、攪拌ユニット215は、反応管2011内に収容されているサンプル、第1試薬、および第2試薬の混合液を攪拌する。
次に、以上のような自動分析装置に用いられる試薬容器及び試薬提供装置について図3乃至図6を用いて詳細に説明する。図3は、試薬容器を保持した試薬提供装置の構成の一例を示す斜視図であり、図4は、試薬容器及び試薬提供部の構成の一例を説明するための模式図である。図5は、試薬容器を保持した試薬提供装置の構成の一例を説明するための模式図である。なお、図4(a)~(b)は試薬容器の構成を上面及び側面からそれぞれ示している。また、図4(c)~(d)は試薬提供部の構成を側面及び上面からそれぞれ示している。図5(a)~(b)は、試薬提供装置の構成を上面及び側面からそれぞれ示している。各図において、側面から示す構成は、断面構成を模式的に表現している。このことは、以下の各実施形態及び変形例でも同様である。
ここで、試薬提供装置300は、図3及び図5に示すように、試薬容器310を保持する試薬提供部350を備えている。なお、試薬提供装置300は、試薬容器310を更に備えてもよい。かかる試薬提供装置300は、図4に示すように、試薬容器310が試薬提供部350に装着されて構成される。詳しくは、試薬容器310は、図示しないユーザ又は試薬搬送機構により搬送されて試薬提供部350に接続される。この種の試薬搬送機構としては、例えば、試薬容器310を把持及び釈放可能なロボットアームを用いてもよい。また、試薬搬送機構としては、複数の試薬容器310を保持した状態で移動し且ついずれかの試薬容器310を試薬提供部350に接続可能な可動試薬庫を用いてもよい。また、ユーザの操作により、試薬容器310を試薬提供部350に接続してもよい。試薬容器310は「試薬供給部」と呼んでもよい。補足すると、試料と試薬を反応管2011で反応させて当該試料を分析する自動分析装置1は、当該試薬を自動分析装置1に提供する試薬提供部350が取り付けられる。試薬提供部350は、当該試薬を当該試薬提供部350に供給する試薬供給部(試薬容器310)を着脱自在に保持する。
試薬容器310は、図4(a)~(b)に示すように、ソフト容器311、係合部312及び覆い部313を備えている。
ソフト容器311は、試薬が封入された柔軟な容器である。ソフト容器311は、係合部312及び覆い部313よりも柔軟な部材で形成され、例えば、樹脂フィルムによって形成されている。ソフト容器311の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、及び、ポリブチレン等で構成されたグループから選択されたポリマ材料が使用される。ソフト容器311は、当該選択されたポリマ材料のフィルム(樹脂フィルム)によって形成される。上記ソフト容器311を用いることにより、試薬容器310は、試薬と空気との接触を避けることができる。なお、試薬としては、第1試薬及び第2試薬のいずれを封入してもよい。ソフト容器311は、「袋部」又は「試薬袋」と呼んでもよい。
また、ソフト容器311は、覆い部313に保持され、試薬提供部350内とソフト容器311内とを連通させる当該試薬提供部350の連通部353に接続される接続部311aを備えてもよい。接続部311aは、当該接続されないときにソフト容器311内からの試薬の流出を防止する弁311bを備えてもよい。詳しくは、接続部311aは、連通部353の筒型接続部が挿入されて接続されることにより、弁311bが開放される。これにより、ソフト容器311内の試薬を連通部353に移送させることが可能となる。詳しくは、試薬容器310は、試薬提供部350と接続することで、ソフト容器内の試薬を密閉状態で試薬提供部350に移送することが可能となる。弁311bは、「一方弁」又は「逆止弁」と呼んでもよい。なお、接続部311aは、弁311bを持たず、弾性を有する弾性蓋であってもよい。この場合、連通部353の試薬容器310側の端部は、ソフト容器311の弾性蓋にピアッシング(穿孔)して連通するための尖鋭形状(竹槍形状、先端を斜めに切断した筒形状)を有している。
係合部312は、覆い部313から連続的に形成され、自動分析装置1に取り付けられる試薬提供部350に設けられたガイド部351aに係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる。係合部312の材質としては、例えば、金属またはポリマ素材が適宜、使用可能となっている。なお、ガイド部351a及び係合部312は、接続部311aを連通部353に接続するために、試薬容器310の装着時のスライド移動方向を制限するものである。また、ガイド部351a及び係合部312は、任意の付加的事項であり、省略してもよい。係合部312は、接続ガイドと呼んでもよい。ガイド部351aは、レール部と呼んでもよい。
覆い部313は、ソフト容器311よりも硬い材質で形成され、ソフト容器311に接合されて当該ソフト容器311の一部を覆い、自動分析装置に取り付けられる試薬提供部350に着脱自在に保持される。覆い部313は、図3及び図4に示すように、係合部312を底面にして当該底面に対向する面が開放された箱形形状を有し、箱形形状の内部にソフト容器311を収容している。但し、覆い部313の箱形形状の容積よりも、試薬を封入したソフト容器311の容積の方が大きいので、覆い部313からソフト容器311がはみ出している。なお、覆い部313の容積とソフト容器311の容積との比は、例えば2:3~1:4の間であるが、これに限定されない。また、覆い部313の形状は、箱形形状に限定されず、ソフト容器311の一部を覆う任意の形状が使用可能となっている。また、図3及び図4中、覆い部313の箱形形状の底面の方が、対向する面よりも広いが、これに限定されない。覆い部313の材質としては、例えば、金属またはポリマ素材が適宜、使用可能となっている。覆い部313は、広い範囲でソフト容器311に接合してもよく、一部の範囲でソフト容器311に接合してもよい。但し、覆い部313が広い範囲でソフト容器311に接合すると、ソフト容器311を膨らんだ形状に固定してしまうことから、ソフト容器311のしぼむ範囲を小さくして、供給される試薬を減少させる可能性がある。このため、覆い部313は、一部の範囲でソフト容器311に接合することが好ましい。
一方、試薬提供部350は、図4(c)~(d)に示すように、試薬容器310を着脱自在に保持する保持部351を有し、保持した試薬容器310から供給された試薬を反応管に提供可能(吐出可能)となっている。試薬提供部350は「吐出部」又は「吐出機構部」と呼んでもよい。なお、保持部351は、試薬容器310の着脱時のスライド移動方向をガイドするガイド部351aと、試薬容器310を側面から支持する側面部351bと、側面部351bの一部に形成されて覆い部313の一部を露出させる溝部351cと、試薬容器310を下方から支持する底部とを備えている。溝部351cは、覆い部313を把持した状態で試薬提供部350に装着する際に、覆い部313を把持するためのスペースを形成している。
また、試薬提供部350は、吐出ノズル352a、筒状部材352、連通部353及び押子354を備えている。筒状部材352、連通部353及び押子354は、ソフト容器内の試薬を吸引し、当該試薬を吐出ノズル352aから反応管2011に吐出させる吸引吐出機構の一例である。
筒状部材352は、吐出ノズル352aが先端に取り付けられ、基端352bが開放された筒形状を有する部材である。吐出ノズル352aは、下方に位置する反応管2011に試薬を吐出するためのノズルである。なお、筒状部材352は、第1弁352cを備えてもよい。第1弁352cは、筒状部材352(吸引吐出機構)の先端側に設けられ、吐出ノズル352aから筒状部材352(吸引吐出機構)内への逆流を防止する弁である。筒状部材352は、「シリンジ」又は「シリンダ」と呼んでもよい。
連通部353は、保持されたソフト容器311に接続されることにより、当該ソフト容器311内と筒状部材352内との間を連通させる。具体的には例えば、連通部353は、一端がソフト容器311の接続部311aに接続され、他端が筒状部材352に連通して試薬の流路を形成している。なお、連通部353は第2弁353aを備えてもよい。第2弁353aは、連通部353に設けられ、筒状部材352内からソフト容器311内への逆流を防止する弁である。言い換えると、第2弁353aは、吸引吐出機構内で第1弁352cよりもソフト容器311側に設けられ、吸引吐出機構内からソフト容器311内への逆流を防止する弁である。第2弁353aは、「一方弁」又は「逆止弁」と呼んでもよい。
押子354は、筒状部材352内で吐出ノズル352aと基端352bとの間を往復移動することにより、ソフト容器311内の試薬を連通部353を介して筒状部材352内に流入させ、且つ当該流入させた試薬を吐出ノズル352aから反応管2011(図示せず)に吐出させる。詳しくは、押子354は、筒状部材352内で吐出ノズル352a側から基端352b側に移動することにより、ソフト容器311内の試薬を連通部353を介して筒状部材352内に流入させる。また、押子354は、筒状部材352内で基端352b側から吐出ノズル352a側に移動することにより、当該流入させた試薬を吐出ノズル352aから反応管2011(図示せず)に吐出させる。
ここで、押子354は、筒状部材352に巻装されたバネ部材354cにより、上方に付勢されていてもよい。この場合、図示しない押し込み部(駆動機構)が間欠的に押子354を上方から筒状部材352に押し込むことにより、押子354が筒状部材352内で吐出ノズル352aと基端352bとの間を往復移動する。押し込み部は、試薬提供装置300の吸引吐出機構による吸引吐出を行わせるため、試薬提供部350へ駆動力を供給する駆動機構の一例である。押子354は、「プランジャ」又は「ピストン」と呼んでもよい。
なお、ソフト容器311は、押子354の所定回数の往復運動によって所定量の試薬が吐出されると、図6に示すように、しぼんでしまう。しぼんだソフト容器311は、試薬提供部350から外されて交換される。
このような試薬提供部350は、試薬のロット毎に自動分析装置1に提供されてもよい。異なるロットの試薬を同一の試薬提供部350で使用する場合、連通部353及び筒状部材352の流路内の古い試薬を排出するため1回以上の試薬の排出動作を行い、新しい試薬で流路を満たす動作をしてもよい。流路内の試薬の排出動作により、ソフト容器311との接続時に流路内に気泡が生じても排出することが可能となる。
以上のような第1の実施形態によれば、試薬容器が、試薬が封入された柔軟なソフト容器と、このソフト容器よりも硬い材質で形成され、ソフト容器に接合されて当該ソフト容器の一部を覆い、自動分析装置に取り付けられる試薬提供部に着脱自在に保持される覆い部とを備えている。係る試薬容器は、試薬が封入されたソフト容器が収容されていない状態で試薬提供部に装着されるので、従来とは異なり、使用前に収容部の密閉状態を解除してソフト容器を自在にしぼむようにする必要がない。
従って、使用前にソフト容器から試薬を取り出し可能にするための作業にかかる手間を低減することができる。また、試薬を封入したソフト容器から試薬を取り出して検査に使用するため、外気による試薬の劣化を阻止することができる。また、試薬容器が試薬提供部に着脱自在に保持されるため、ソフト容器の試薬を使い切った後、試薬提供装置のうちの試薬容器のみを交換すればよい。これにより、試薬提供装置全体を交換する場合に比べ、試薬の単価を抑制することができる。言い換えると、試薬が外気から遮断された状態を保持したまま、安価に試薬提供部(吐出部)に試薬を供給することができる。また、ソフト容器と試薬提供部とを備えた構成を試薬容器とする場合に比べ、試薬容器に試薬提供部がない分だけ、試薬容器の構成を簡素化することができる。
また、第1の実施形態によれば、ソフト容器が、覆い部に保持され、試薬提供部内とソフト容器内とを連通させる当該試薬提供部の連通部に接続される接続部を更に備えてもよい。この場合、ソフト容器の接続部が、硬い材質の覆い部に保持された状態で連通部に接続されるので、接続部が覆い部に保持されない状態に比べ、容易に接続部を接続することができる。
また、第1の実施形態によれば、接続部は、接続されないときにソフト容器内からの試薬の流出を防止する弁を備えてもよい。この場合、接続部が接続されないときにソフト容器内からの試薬の流出を防止することができる。
また、第1の実施形態によれば、試薬容器は、覆い部から連続的に形成され、試薬提供部に設けられたガイド部に係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる係合部、を更に備えてもよい。この場合、試薬容器を正しいスライド移動方向に沿って着脱させることができるので、試薬容器の着脱作業を円滑に行うことができる。
また、第1の実施形態によれば、自動分析装置は、上述した試薬容器を着脱自在に保持する保持部を有し、当該保持した試薬容器から供給された試薬を反応管に提供可能な試薬提供部を保持する試薬庫を備えている。従って、上述した作用効果を奏する自動分析装置を提供することができる。
また、第1の実施形態によれば、試薬提供装置は、試薬提供部を備えてもよい。当該試薬提供部は、吐出ノズルと、ソフト容器内の試薬を吸引し、当該試薬を吐出ノズルから反応管に吐出させる吸引吐出機構とを備えてもよい。同様に、自動分析装置は、係る試薬提供装置を保持する試薬庫を備えてもよい。このように、試薬が封入されたソフト容器毎に当該試薬を吸引して反応管に吐出する吸引吐出機構を備えた構成により、複数の試薬に共通した試薬分注プローブが無いため、試薬分注プローブを洗浄する動作を省略することができる。
また、第1の実施形態によれば、自動分析装置は、当該試薬提供装置の吸引吐出機構による吸引吐出を行わせるため、当該試薬提供部へ駆動力を供給する駆動機構を備えてもよい。この場合、前述同様に、試薬分注プローブを洗浄する動作を省略しつつ、ソフト容器内の試薬を吸引して反応管に吐出することができる。
また、第1の実施形態によれば、当該試薬提供部は、筒状部材と、連通部と、押子とを備えてもよい。筒状部材は、吐出ノズルを先端に有し、基端が開放された部材である。連通部は、保持されたソフト容器に接続されることにより、当該ソフト容器内と筒状部材内との間を連通させる。押子は、筒状部材内で吐出ノズルと基端との間を往復移動することにより、ソフト容器内の試薬を連通部を介して筒状部材内に流入させ、且つ当該流入させた試薬を吐出ノズルから反応管に吐出させる。このように、試薬毎に当該試薬を反応管に吐出する試薬提供部を備えた構成により、複数の試薬に共通した試薬分注プローブが無いため、試薬分注プローブを洗浄する動作を省略することができる。
また、第1の実施形態によれば、試薬提供装置は、筒状部材(吸引吐出機構)の先端側に設けられ、吐出ノズルから筒状部材(吸引吐出機構)内への逆流を防止する第1弁と、連通部に設けられ、筒状部材(吸引吐出機構)内からソフト容器内への逆流を防止する第2弁と、を更に備えてもよい。この場合、ソフト容器内から連通部及び筒状部材内を介して吐出ノズルから吐出する方向に試薬を流す際に、逆流を防止することができる。
なお、第1の実施形態は、図4(a)、図4(d)及び図5(a)に示した如き、上面から見た試薬容器310及びその保持部351の形状が略台形となる構成に限定されない。すなわち、第1の実施形態は、図7(a)~(d)に示すように、上面から見た試薬容器310A、試薬提供部350A、保持部351A及び試薬提供装置300Aの形状が略長方形となる構成としてもよい。また、かかる試薬提供装置300Aに伴い、例えば図8に示すように、上から見た第1試薬庫204Aの形状を略長方形にしてもよい。同様に、図示しないが、第2試薬庫の形状も略長方形にしてもよい。このような変形例としても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、このような変形例は、以下の各実施形態や変形例でも同様に適用可能であり、適用した実施形態及び変形例と同様の作用効果を得ることができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る試薬容器、試薬提供装置及び自動分析装置について図9乃至図12を用いて説明するが、前述した図面と同一部分については同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは、主に、異なる部分について述べる。以下の各実施形態も同様にして重複した説明を省略する。なお、図9(a)はソフト容器の構成を側面から示している。図9(b)~(c)は覆い部及び係合部の構成を側面及び上面からそれぞれ示している。図10(a)~(b)は、試薬容器の構成を側面及び上面からそれぞれ示している。図11(a)~(b)は、試薬容器及び試薬提供部を備えた試薬提供装置の構成を側面及び上面からそれぞれ示している。図12は、試薬提供装置の構成を側面から示している。前述した通り、各図において、側面から示す構成は、断面構成を模式的に表現している。
第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、図9及び図10に示すように、試薬容器310Bは、前述した覆い部313の形状に代えて、上端が開放され且つソフト容器311の側面及び底面を覆う形状の覆い部315を備えている。覆い部315の底面は、ソフト容器311の接続部311aを保持する孔部315aが形成されている。接続部311aは、前述した弁311bを有するが、これに限らず、弾性蓋としてもよい。この覆い部315は、前述同様に、ソフト容器311よりも硬い材質で形成され、ソフト容器311に接合されて当該ソフト容器311の一部を覆い、自動分析装置1に取り付けられる試薬提供部350Bに着脱自在に保持される。また同様に、覆い部315は、一部の範囲でソフト容器311に接合することが好ましい。覆い部315は「ソフト容器保持部」と呼んでもよい。
係合部312Bは、前述同様に、覆い部315から連続的に形成され、試薬提供部350Bに設けられたガイド部351aに係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる。なお、任意であるが、係合部312Bの高さは、覆い部315の高さより低くしている。すなわち、係合部312Bは、ガイド部351aの全面に係合する構成に限らず、一部に係合する構成としてもよい。このことは第1の実施形態でも同様である。
一方、試薬提供部350Bは、図11(a)に示すように、前述した保持部351に比べ、側面部351b及び溝部351cが省略された保持部351Bを備えている。すなわち、保持部351Bは、前述したガイド部351aと、ソフト容器311を下方から支持する底面とを備えている。このような試薬提供部350Bは、図11及び図12に示すように、試薬容器310Bを着脱自在に保持する保持部351Bを有し、保持した試薬容器310Bから供給された試薬を反応管に提供可能(吐出可能)となっている。試薬提供部350Bの他の構成は、第1の実施形態と同様である。
試薬提供装置300Bは、図12に示すように、前述同様に、押子354が、筒状部材352内で吐出ノズル352aと基端352bとの間を往復移動することにより、動作する。すなわち、押子354は、筒状部材352内で吐出ノズル352a側から基端352b側に移動することにより、ソフト容器311内の試薬を連通部353を介して筒状部材352内に流入させる。また、押子354は、筒状部材352内で基端352b側から吐出ノズル352a側に移動することにより、当該流入させた試薬を吐出ノズル352aから反応管2011(図示せず)に吐出させる。
以上のような第2の実施形態によれば、試薬容器が、第1の実施形態に述べた覆い部の形状に代えて、上端が開放され且つソフト容器の側面及び底面を覆う形状の覆い部を備えた構成となっている。このような構成としても、試薬が封入されたソフト容器が密閉されていない状態で試薬提供装置の試薬提供部に装着されるので、従来とは異なり、使用前に収容部の密閉状態を解除してソフト容器を自在にしぼむようにする必要がない。従って、第2の実施形態の覆い部を備えた構成としても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第2の実施形態の他の部分においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る試薬容器、試薬提供装置及び自動分析装置について図13及び図14を用いて説明する。図13(a)~(b)は試薬容器の構成を側面及び上面からそれぞれ示している。図14(a)は試薬容器及び試薬提供部の構成を側面から示している。図14(b)は、試薬提供装置300Cの構成を側面から示している。前述した通り、各図において、側面から示す構成は、断面構成を模式的に表現している。
第3の実施形態は、第2の実施形態の変形例であり、試薬容器310Cが、覆い部315に代えて、収容部316と、封止部とを備えている。
収容部316は、図13(a)に示すように、密閉状態でソフト容器311を収容する。また、ソフト容器311は、前述同様に、試薬が封入された柔軟な容器である。これに伴い、前述した係合部312Bは、収容部316から連続的に形成されている。収容部316及び係合部312Bの材質としては、例えば、前述した覆い部313等と同様のものが適宜、使用可能となっている。また同様に、係合部312Bは、試薬提供部350Cに設けられたガイド部351aに係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる。また、ソフト容器311の接続部311cは、収容部316の底面を貫通して設けられている。この接続部311cは、収容部316に保持され、図14に示すように、試薬提供部350C内とソフト容器311内とを連通させる連通部353に接続される。また、接続部311cは、前述した弁が省略されている。補足すると、かかる試薬容器310Cは、密閉状態でソフト容器311を収容するため、封止部が開封されない限り、ソフト容器311がしぼまず、ソフト容器311内の試薬が流出しない。このため、接続部311cは、前述した弁が省略されている。
封止部は、収容部316に設けられ、収容部316が自動分析装置に取り付けられる試薬提供部350Cに保持されたとき、当該試薬提供部350Cにより開封される。ここで、封止部は、収容部316の一部を貫通する孔部316aと、孔部316aを閉塞又は開放するように回動可能な蓋部316bと、蓋部316bを回動可能に保持するヒンジ部316cとを備えている。ここで、蓋部316bは、例えば、図13(b)に示すように、上面から見て係合部312Bよりも広い範囲に設けられ、試薬容器310の出荷段階では孔部316aの周囲に貼り付けられている。
一方、試薬提供部350Cは、図14(a)に示すように、試薬容器310Cを保持した場合に、封止部を開封する開封部351dを更に備えている。ここで、開封部351dは、図14(b)に示すように、試薬容器310Cを保持部351Cが保持した場合、蓋部316bを押して孔部316aを開放させる位置に設けられた突起部としてもよい。この場合、開封部351dは、前述した係合部312Bに係合するガイド部351aの近傍において、突起部の頂部が蓋部316bより高い位置となるように設けられる。但し、開封部351dは、蓋部316bを直接的に押す部材に限らず、磁石の反発力により間接的に押す部材としてもよい。この場合、蓋部316b及び開封部351dには、それぞれ互いに反発するように磁石が取り付けられている。なお、開封部351dは、封止部を開封することにより、ソフト容器311を外気に接触させて自在にしぼむようにする。
また、連通部353は、前述した第2弁353aに代えて、ソフト容器311の接続部311cに接続される接続部353bと、当該接続部353bに設けられた弁353cと、筒状部材352の近傍に設けられた弁353dとを備えている。弁353cは、試薬容器310Cの交換に伴い、接続部311cが外されたときに連通部353からの試薬の流出を防止する。弁353dは、筒状部材352内からソフト容器311内への逆流を防止する第2弁の一例である。
他の構成は、第2の実施形態と同様である。
以上のような第3の実施形態によれば、試薬容器が、第2の実施形態に述べた覆い部に代えて、密閉状態でソフト容器を収容する収容部と、収容部に設けられ、収容部が試薬提供部に保持されたとき、当該試薬提供部により開封される封止部とを備えている。これに伴い、試薬提供部は、試薬容器を保持した場合に、封止部を開封する開封部を備えている。
このため、密閉状態でソフト容器を収容する収容部が試薬提供部に保持されたとき、試薬提供部の開封部により、当該収容部の封止部が開封される。従って、使用前に収容部の密閉状態が自動的に解除されるので、使用前にソフト容器から試薬を取り出し可能にするための作業にかかる手間を低減することができる。また、第3の実施形態の他の部分においても、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第3の実施形態は、図14に示した封止部及び開封部に限定されない。例えば、第3の実施形態は、図15に示すように、ピアッシングされる蓋部316d(封止部)を有してソフト容器を密閉状態で収容する収容部316Dを備えた試薬容器310Dに用いるように変形してもよい。このような蓋部316dとしては、例えば、フィルム等が使用可能となっている。この場合、試薬提供装置300Dの試薬提供部350Dは、試薬容器310Dを保持する位置において蓋部316dに対向して設けられ、蓋部316dをピアッシング可能な針状部材351e(開封部)を保持部351Dに備えてもよい。これにより、試薬容器310Dを保持したとき、針状部材351eが蓋部316dをピアッシングして開封するので、収容部316の密閉状態が自動的に解除される。このような変形例としても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、図示しないが、自動分析装置1によるピアッシング動作によって収容部316の密閉状態を開放してもよい。例えば、蓋部316dを収容部316の頂部に設けると共に、分注プローブと同様に旋回及び上下動作可能な針状部材を自動分析装置1に設け、当該自動分析装置1の針状部材によって蓋部316dをピアッシングしても、同様の効果を得ることができる。
また例えば、第3の実施形態は、図16に示すように、ピアッシングされる蓋部316d(封止部)を有してソフト容器を密閉状態で収容する収容部316Dを備えた試薬容器310Dを用いるように変形してもよい。この場合、試薬提供装置300Eの試薬提供部350Eは、針状部材351e、突起部351f及びシーソー部材351gを開封部として備えてもよい。針状部材351eは、保持部351Eが試薬容器310Dを保持する位置において蓋部316dに対向して設けられ、蓋部316dをピアッシング可能に尖った部材である。突起部351fは、保持した試薬容器310Dに押圧される。シーソー部材351gは、突起部351f及び針状部材351eをそれぞれ端部に有し、中間の支点を軸に両者を交替的に上下動可能に保持する。これにより、試薬容器310Dを保持したとき、シーソー部材351gの一端の突起部351fが下方に押圧され、交替的に、他端の針状部材351eが上方に突き出て蓋部316dをピアッシングする。よって、蓋部316dが開封され、収容部316の密閉状態が自動的に解除される。このような変形例としても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また例えば、第3の実施形態は、図17に示すように、第1孔部316e、蓋部316f及び第2孔部316gを封止部として収容部316Fに備えた試薬容器310Fを用いるように変形してもよい。ここで、第1孔部316eは、収容部316Fの一部を貫通する孔である。蓋部316fは、試薬容器310Fの着脱時のスライド移動方向に沿って摺動可能に収容部316Fに保持され、試薬容器310Fの出荷段階では第1孔部316eを閉塞する位置に設けられている。なお、蓋部316fは、着脱時のスライド移動方向に沿って摺動可能な構成に限らず、着脱時のスライド移動方向に対応する時計回り又は反時計回りの方向に沿って回動可能な構成としてもよい。第2孔部316gは、蓋部316fの一部を貫通する孔である。第2孔部316gは、試薬容器310Fの出荷段階では第1孔部316eに重ならない位置であり、且つ蓋部316fが摺動した場合に第1孔部316eに重なる位置に形成されている。この場合、試薬提供装置300Fの試薬提供部350Fは、突起部351hを開封部として備えてもよい。突起部351hは、保持部351Fが試薬容器310Fを保持する位置において蓋部316fに対向して設けられ、蓋部316fを押圧して摺動可能な部材である。なお、突起部351hは、蓋部316fを直接的に押圧する場合に限らず、磁石の反発力(又は引力)を用いて間接的に蓋部316fを押圧してもよい。なお、このような蓋部316fを移動させる方法としては、蓋部もしくは蓋部を移動させる機構へ接触することで蓋部を移動(又は回転)させる、磁気による引力又は斥力が適宜、使用可能となっている。いずれにしても、試薬容器310Fを保持したとき、突起部351hが蓋部316fを摺動させて第2孔部316gを第1孔部316eに重ねるので、収容部316の密閉状態が自動的に解除される。このような変形例としても、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態に係る試薬容器及び自動分析装置について図18乃至図22を用いて説明する。
第4の実施形態は、第1乃至第3の実施形態の変形例であり、自動分析装置において、第1試薬庫及び第2試薬庫が反応ディスクの上方に無い構成となっている。
図18は、図1に示される分析機構2の構成の他の例を示す模式図である。この分析機構2は、被検試料の項目や、この項目のキャリブレータに対して選択的に反応する第1試薬や第1試薬と対の第2試薬などの試薬が入った試薬容器500と、この試薬容器500を収容する試薬ラック401と、第1試薬の入った試薬容器500を収容した試薬ラック401を収容する第1試薬庫402と、第2試薬の入った試薬容器500を収容した試薬ラック401を収容する第2試薬庫403と、円周上に複数の反応管404を配置した反応ディスク405と、被検試料やキャリブレータを納める被検試料容器417をセットするディスクサンプラ406とを備えている。
そして、1サイクル毎に、第1試薬庫402、第2試薬庫403、及びディスクサンプラ406は夫々回動し、反応ディスク405は回転して制御回路9により制御された位置に停止する。
また、分析機構2は、1サイクル毎に、第1試薬庫402及び第2試薬庫403の第1及び第2試薬吸引位置の試薬容器500から第1及び第2試薬を吸引した後、第1及び第2試薬分注位置に停止した反応管404に分注する第1試薬分注プローブ414及び第2試薬分注プローブ415と、ディスクサンプラ406の制御回路9に制御された位置の被検試料容器417から被検試料或いはキャリブレータを吸引した後、被検試料分注位置に停止した反応管404に分注する分注プローブ416とを備えている。
また、分析機構2は、第1試薬分注プローブ414、第2試薬分注プローブ415、及び分注プローブ416を回動及び上下動可能に保持する第1試薬分注アーム408、第2試薬分注アーム409、及び分注アーム410を備えている。
更に、分析機構2は、1サイクル毎に、攪拌位置に停止した反応管404内における混合液を攪拌する攪拌ユニット411と、この混合液を含む反応管404を測光位置から測定する測光ユニット413と、洗浄・乾燥位置に停止した反応管404内の測定を終えた混合液を吸引すると共に、反応管404内を洗浄・乾燥する洗浄ユニット412とを備えている。ここで、混合液としては、例えば、(i)被検試料及び第1試薬、(ii)キャリブレータ及び第1試薬、(iii)被検試料、第1試薬及び第2試薬、(iv)キャリブレータ、第1試薬及び第2試薬、などが適宜、使用可能となっている。
測光ユニット413は、回転移動する反応管404に測光位置から光を照射して混合液の吸光度変化を測定し、その測定から得られた被検試料或いはキャリブレータの分析信号或いはキャリブレーション信号を解析回路3に出力する。その後、混合液の測定を終了して洗浄・乾燥された反応管404は、再び測定に使用される。
制御回路9は、第1試薬庫402及び第2試薬庫403、ディスクサンプラ406の夫々回動、反応ディスク405の回転、分注アーム410、第1試薬分注アーム408、第2試薬分注アーム409、及び攪拌ユニット411の夫々回動及び上下動、洗浄ユニット412の上下動などを行う機構などを制御する。
また、制御回路9は、分注プローブ416から被検試料及びキャリブレータを吸引及び吐出させるための分注ポンプ、第1試薬分注プローブ414から第1試薬を吸引及び吐出させるための第1試薬ポンプ、第2試薬分注プローブ415から第2試薬を吸引及び吐出させるための第2試薬ポンプ、洗浄ユニット412から反応管404内洗浄用の洗浄液を供給及び吸引させるための洗浄ポンプ及び反応管404内を乾燥させるための乾燥ポンプなどの各種ポンプを制御する。更に、制御回路9は、攪拌ユニット411を攪拌駆動する機構を制御する。
続いて、以上のような自動分析装置に用いられる試薬容器500及びその周辺構成について図19乃至図22を用いて説明する。図19中、第1試薬庫402及び第2試薬庫403内には、駆動機構4により回動される試薬ラック401が回転自在に設けられている。各々の試薬ラック401は、複数の試薬容器500を円環状に配列して保持する。試薬容器500は、図示しないユーザ又は試薬搬送機構により搬送された試薬供給部600に接続され、試薬供給部600から試薬が供給され、試薬供給部600が取り外された後、検査に使用可能となる。この種の試薬搬送機構としては、例えば、試薬供給部600を把持及び釈放可能なロボットアームを用いてもよい。また、試薬搬送機構としては、複数の試薬供給部600を保持した状態で移動し且ついずれかの試薬供給部600を試薬容器500に接続可能な可動試薬庫を用いてもよい。また、ユーザの操作により、試薬供給部600を試薬容器500に接続してもよい。なお、第4の実施形態では、第1乃至第3の実施形態とは異なり、試薬容器500を試薬提供部と呼んでもよい。補足すると、試料と試薬を反応管404で反応させて当該試料を分析する自動分析装置1は、当該試薬を自動分析装置1に提供する試薬提供部(試薬容器500)が取り付けられる。試薬容器500は、当該試薬が試薬供給部600から供給される。
ここで、試薬容器500は、図19及び図20に示すように、ソフト容器501と、収容部502と、流入部503と、流出部504とを備えている。
ソフト容器501は、試薬を密閉状態で保持可能で且つ柔軟な容器である。試薬としては、第1試薬及び第2試薬のいずれを用いてもよい。ソフト容器501の材質としては、前述したソフト容器311と同様のものが適宜、使用可能となっている。ソフト容器501は、流入部503及び流出部504が容器本体を貫通して設けられ、流入部503及び流出部504を介して収容部502に取り付けられた状態で、当該収容部502に収容されている。
収容部502は、非密閉状態でソフト容器501を収容する。例えば、収容部502は、外気と連通する孔部502aが形成され、孔部502aにより、非密閉状態となっている。また、収容部502は、流入部503及び流出部504を保持している。収容部502の材質としては、前述した覆い部313等と同様のものが適宜、使用可能となっている。
流入部503は、収容部502の一部に保持され、試薬供給部600に接続されたとき、試薬供給部600から試薬をソフト容器501に流入させるための部材である。流入部503は、蓋状又は管状の部材である。流入部503は、試薬供給部600に接続されないときにソフト容器501内からの試薬の流出を防止する弁503aを備えてもよい。また、弁503aの有無によらず、流入部503は、試薬供給部600に接続されないときには蓋部(図示せず)により閉塞されることが、ソフト容器501内への汚染物の混入を防止する観点から好ましい。なお、試薬供給部600は、試薬が封入された柔軟なソフト容器601と、流入部503に接続可能な先端とソフト容器601に保持された基端とを有する管状部材602とを備えている。管状部材602は、流入部503に接続されたとき、ソフト容器601内の試薬を流入部503を介してソフト容器501内に供給するための部材である。試薬供給部600は、試薬容器500と接続することで、ソフト容器601に封入された試薬を試薬容器500に移送することが可能となる。詳しくは、当該試薬は密閉状態で試薬容器500に移送される。なお、流入部503は、「接続部」又は「連通部」と呼んでもよい。
流出部504は、収容部502の他の一部に保持され、ソフト容器501内の試薬を試薬分注プローブ414,415に吸引させるための部材である。流出部504は、外部からソフト容器501内への逆流を防止する弁504aを備えてもよい。流出部504は、ソフト容器501内の試薬を円滑に流出可能とする観点から、流入部503よりも長い管状部材504bを備えてもよい。この場合、例えば、管状部材504bの先端をソフト容器501内の下端近傍に位置させ、管状部材504bの基端を流出部504に保持させてもよい。
なお、流出部504は、試薬供給部600から試薬がソフト容器501内に供給されるとき、図21に示すように、試薬分注プローブ414,415で閉塞されてもよい。あるいは、流出部504は、試薬供給部600から試薬がソフト容器501内に供給されるとき、図22に示すように、蓋部505で閉塞されてもよい。蓋部505は、例えばユーザに把持されて流出部504に取り付けられてもよい。試薬分注プローブ414,415及び蓋部505は、ソフト容器501内への試薬の供給後、流出部504から取り外される。試薬分注プローブ414,415は、試薬提供部としての試薬容器500の上方に移動して当該試薬容器500から試薬を吸引し、当該吸引した試薬を反応管404に吐出する試薬分注機構部の一例である。また、流出部504は、「接続部」又は「連通部」と呼んでもよい。
以上のような第4の実施形態によれば、試薬容器が、試薬を密閉状態で保持可能で且つ柔軟なソフト容器と、非密閉状態でソフト容器を収容する収容部と、収容部の一部に保持され、試薬供給部に接続されたとき、当該試薬供給部内の試薬をソフト容器内に流入させるための流入部と、収容部の他の一部に保持され、ソフト容器内の試薬を試薬分注プローブに吸引させるための流出部と、を備えている。試薬容器は、試薬供給部から流入部を介して試薬がソフト容器に流入された後、試薬供給部が流入部から取り外されて使用可能となる。ソフト容器は、収容部が非密閉状態であるため、自在にしぼむことができる。このように、試薬容器の使用前に収容部が密閉状態ではないので、使用前にソフト容器から試薬を取り出し可能にするための作業にかかる手間を低減することができる。
また、第4の実施形態によれば、流入部は、試薬供給部に接続されないときにソフト容器内からの試薬の流出を防止する弁を備えてもよい。この場合、試薬供給部に接続されないときのソフト容器からの試薬の漏れを防止することができる。
また、第4の実施形態によれば、流出部は、外部からソフト容器内への逆流を防止する弁を備えてもよい。この場合、ソフト容器内への汚染物の混入を防止することができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、使用前にソフト容器から試薬を取り出し可能にするための作業にかかる手間を低減することができる。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
なお、以上のような試薬容器、試薬提供装置及び自動分析装置は、以下の[1]~[9]に示すように、表現してもよい。
[1](試薬の提供と供給)
試料と試薬を反応管で反応させて当該試料を分析する自動分析装置に取り付けられ、当該試薬を自動分析装置に提供する試薬提供部を備え、当該試薬提供部は、当該試薬を当該試薬提供部に供給する試薬容器を保持する、試薬提供装置。「試薬容器」は「試薬供給部」と呼んでもよい。また、当該試薬提供部又は当該試薬提供装置を保持する試薬庫を備えた自動分析装置。
[2](提供:吐出機構部)
上記試薬提供部は、試薬供給部から供給された試薬を反応管に吐出する吐出機構部を有する上記[1]記載の試薬提供装置又は自動分析装置。当該[2]記載の「試薬提供部」は「吐出部」と呼んでもよい。
[3](提供:試薬分注機構部)
上記試薬提供部の上方に移動して当該試薬提供部から試薬を吸引し、当該吸引した試薬を反応管に吐出する試薬分注機構部を備えた、上記[1]記載の自動分析装置。「試薬分注機構部」は「試薬分注プローブ」と呼んでもよい。
[4](供給部:ソフト容器)
上記試薬容器は、試薬が封入されたソフト容器を備えた、上記[1]から[3]のいずれかに記載の試薬容器、試薬提供装置又は自動分析装置。
[5](供給部:接続による試薬移送)
上記試薬容器は、試薬提供部と接続することで、ソフト容器に封入された試薬を試薬提供部に移送することが可能となる上記[4]記載の試薬容器、試薬提供装置又は自動分析装置。
[6](密閉状態)
上記試薬容器は、試薬提供部と接続することで、当該封入された試薬を試薬提供部に密閉状態で移送することが可能となる上記[5]記載の試薬容器、試薬提供装置又は自動分析装置。
[7](供給部:ソフト容器とソフト容器保持部)
上記試薬容器は、上記ソフト容器を保持するソフト容器保持部を更に備えた、上記[4]から[6]のいずれかに記載の試薬容器、試薬提供装置又は自動分析装置。「ソフト容器保持部」は「収容部」又は「覆い部」と呼んでもよい。
[8](接続方法:自動分析装置による)
上記試薬容器を試薬提供部に接続する試薬搬送機構を更に備えた上記[1]から[7]のいずれかに記載の自動分析装置。試薬搬送機構としては、例えば、試薬容器を把持及び釈放可能なロボットアームを用いてもよい。また、試薬搬送機構としては、複数の試薬供給部を保持した状態で移動し且ついずれかの試薬容器を試薬提供部に接続可能な試薬庫を用いてもよい。
[9](接続方法:ユーザによる)
ユーザの操作により、上記試薬容器を試薬提供部に接続する、上記[1]から[7]のいずれかに記載の試薬提供装置又は自動分析装置。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 自動分析装置
2 分析機構
3 解析回路
4 駆動機構
5 入力インタフェース
6 出力インタフェース
7 通信インタフェース
8 記憶回路
9 制御回路
91 システム制御機能
201,405 反応ディスク
2011,404 反応管
202 恒温部
203 サンプルディスク
204,204A,402 第1試薬庫
205,403 第2試薬庫
206 サンプル分注アーム
207 サンプル分注プローブ
212 電極ユニット
213,413 測光ユニット
214,412 洗浄ユニット
215,411 攪拌ユニット
300,300A,300B,300C,300D,300E,300F 試薬提供装置
310,310A,310B,310C,310D,310F,500 試薬容器
311,501,601 ソフト容器
311b,353c,353d,503a,504a 弁
311a,311c,353b 接続部
312,312B 係合部
313,315 覆い部
315a,316a,502a 孔部
316,316D,316F,502 収容部
316b,316d,316f,505 蓋部
316c ヒンジ部
316e 第1孔部
316g 第2孔部
350,350A,350B,350C,350D,350E 試薬提供部
351,351A,351B,351C,351D,351E 保持部
351a ガイド部
351b 側面部
351c 溝部
351d 開封部
351e 針状部材
351f,351h 突起部
351g シーソー部材
352 筒状部材
352a 吐出ノズル
352b 基端
352c 第1弁
353 連通部
353a 第2弁
354 押子
401 試薬ラック
406 ディスクサンプラ
414 第1試薬分注プローブ
415 第2試薬分注プローブ
416 分注プローブ
417 被検試料容器
503 流入部
504 流出部
504b,602 管状部材
600 試薬供給部

Claims (13)

  1. 試薬が封入された柔軟なソフト容器と、
    前記ソフト容器よりも硬い材質で形成され、前記ソフト容器に接合されて当該ソフト容器の一部を覆い、自動分析装置に取り付けられる試薬提供部に着脱自在に保持される覆い部と、
    前記覆い部から連続的に形成され、前記試薬提供部に設けられたガイド部に係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる係合部と、
    を備えた試薬容器。
  2. 前記ソフト容器は、前記覆い部に保持され、前記試薬提供部内と前記ソフト容器内とを連通させる当該試薬提供部の連通部に接続される接続部を更に備えた請求項1記載の試薬容器。
  3. 前記接続部は、前記接続されないときに前記ソフト容器内からの前記試薬の流出を防止する弁を備えた請求項2記載の試薬容器。
  4. 試薬が封入された柔軟なソフト容器と、
    密閉状態で前記ソフト容器を収容する収容部と、
    前記収容部に設けられ、前記収容部が自動分析装置に取り付けられる試薬提供部に保持されたとき、当該試薬提供部により開封される封止部と、
    を備えた試薬容器。
  5. 前記ソフト容器は、前記収容部に保持され、前記試薬提供部内と前記ソフト容器内とを連通させる当該試薬提供部の連通部に接続される接続部を更に備えた請求項4記載の試薬容器。
  6. 前記収容部から連続的に形成され、前記試薬提供部に設けられたガイド部に係合して着脱時のスライド移動方向がガイドされる係合部、を更に備えた請求項4又は5記載の試薬容器。
  7. 前記試薬提供部を備え、
    前記試薬提供部は、
    吐出ノズルと、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の試薬容器の前記ソフト容器内から試薬を吸引し、当該試薬を前記吐出ノズルから反応管に吐出させる吸引吐出機構とを備える試薬提供装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の試薬容器を着脱自在に保持する保持部を有し、前記保持した前記試薬容器から供給された前記試薬を反応管に提供可能な前記試薬提供部を保持する試薬庫を備えた自動分析装置。
  9. 請求項7記載の試薬提供装置を保持する試薬庫を備えた自動分析装置。
  10. 前記吸引吐出機構による吸引吐出を行わせるため、
    前記試薬提供部へ駆動力を供給する駆動機構を備える請求項9記載の自動分析装置。
  11. 前記試薬提供部は、前記試薬容器を保持した場合に、前記封止部を開封する開封部を更に備えた、請求項4を直接的又は間接的に引用する請求項7記載の試薬提供装置。
  12. 前記吸引吐出機構の先端側に設けられ、前記吐出ノズルから前記吸引吐出機構内への逆流を防止する第1弁と、
    前記吸引吐出機構内で前記第1弁よりも前記ソフト容器側に設けられ、前記吸引吐出機構内から前記ソフト容器内への逆流を防止する第2弁と、
    を更に備えた請求項7又は11記載の試薬提供装置。
  13. 試薬を密閉状態で保持可能で且つ柔軟なソフト容器と、
    非密閉状態で前記ソフト容器を収容する収容部と、
    前記収容部の一部に保持され、試薬供給部に接続されたとき、当該試薬供給部内の試薬を前記ソフト容器内に流入させるための流入部と、
    前記収容部の他の一部に保持され、前記ソフト容器内の前記試薬を試薬分注プローブに吸引させるための流出部と、
    を備えた試薬容器。
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