JP7466125B2 - 薄片化黒鉛の製造方法 - Google Patents

薄片化黒鉛の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7466125B2
JP7466125B2 JP2021068784A JP2021068784A JP7466125B2 JP 7466125 B2 JP7466125 B2 JP 7466125B2 JP 2021068784 A JP2021068784 A JP 2021068784A JP 2021068784 A JP2021068784 A JP 2021068784A JP 7466125 B2 JP7466125 B2 JP 7466125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
graphite
exfoliated graphite
solvent
alkali metal
intercalation compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021068784A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022163756A (ja
Inventor
博信 薬袋
典久 羽田
昌宏 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NATIONAL UNIVERSITY CORPORATION OITA UNIVERSITY
Jokoh Co Ltd
Original Assignee
NATIONAL UNIVERSITY CORPORATION OITA UNIVERSITY
Jokoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NATIONAL UNIVERSITY CORPORATION OITA UNIVERSITY, Jokoh Co Ltd filed Critical NATIONAL UNIVERSITY CORPORATION OITA UNIVERSITY
Priority to JP2021068784A priority Critical patent/JP7466125B2/ja
Publication of JP2022163756A publication Critical patent/JP2022163756A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7466125B2 publication Critical patent/JP7466125B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Description

本発明は、薄片化黒鉛の製造方法に関する。
近年、黒鉛中のグラフェンの積層数が少ない、薄片化黒鉛が注目されている。薄片化黒鉛の製造方法として、黒鉛から黒鉛層間化合物(GIC:Graphite intercalation compound)を製造し、剥離処理を施す方法が知られている。
上記GICの製造方法としては、気相法や溶液法等、様々な手法が提案されている。なかでも、溶液法によるGICの製造方法は、気相法と比較して簡便にGICを製造できるため、注目されている。
上記GICに剥離処理を施す薄片化黒鉛の製造方法としては、例えば、特許文献1に開示されている。具体的には、GICに対して極性非プロトン性溶媒を添加し、これを超音波処理して薄片化黒鉛を製造する方法が開示されている。
特開2015-105200号公報
本発明者らは、特許文献1に記載された製造方法を用いて薄片化黒鉛を製造したところ、製造物中の薄片化黒鉛の割合が高くなく、薄片化黒鉛を製造する効率に改善の余地があることを知見した。特に、グラフェン積層数が少ない(例えば、5層以下)薄片化黒鉛を効率よく製造することが望ましい。
そこで、本発明は、効率よく薄片化黒鉛を製造できる、薄片化黒鉛の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決されることを見出した。
〔1〕 アルコール以外の有機溶媒中で、アルカリ金属源および黒鉛を混合して、アルカリ金属が黒鉛中のグラフェン層間にインターカレートされた黒鉛層間化合物を製造する工程1と、
水およびアルコールからなる群から選択される溶媒と、上記黒鉛層間化合物とを接触させる工程2と、
上記工程2で得られた生成物を含む被処理物に対して、湿式ジェットミル処理を施して薄片化黒鉛を得る工程3とを有する、薄片化黒鉛の製造方法。
〔2〕 上記有機溶媒がエーテル系溶媒を含む、〔1〕に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
〔3〕 上記アルカリ金属源がリチウムを含む、〔1〕または〔2〕に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
〔4〕 上記工程1において、上記アルカリ金属源、上記黒鉛、および、芳香族炭化水素を混合する、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の薄片化黒鉛の製造方法。
〔5〕 上記工程1を不活性ガス雰囲気中で実施する、〔1〕~〔4〕のいずれか1つに記載の薄片化黒鉛の製造方法。
〔6〕 上記工程1と上記工程2との間において、上記工程1で得られた上記有機溶媒および上記黒鉛層間化合物を含む混合物から、上記黒鉛層間化合物を回収する工程4をさらに有する、〔1〕~〔5〕のいずれか1つに記載の薄片化黒鉛の製造方法。
〔7〕 上記被処理物が水を含む、〔1〕~〔6〕のいずれか1つに記載の薄片化黒鉛の製造方法。
本発明によれば、効率よく薄片化黒鉛を製造できる、薄片化黒鉛の製造方法を提供できる。
分散ユニットを説明するための模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされる場合があるが、本発明はそのような実施態様に制限されない。
以下、本明細書における各記載の意味を表す。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、薄片化黒鉛とは、元の黒鉛を剥離処理して得られるものであり、薄片化黒鉛におけるグラフェン層(グラフェンシート)の積層数は、元の黒鉛より少なければよい。薄片化黒鉛としては、グラフェン、または、グラフェンの積層体が挙げられる。
薄片化黒鉛がグラフェンの積層体である場合、積層体中のグラフェン層の積層数は特に制限されないが、2層以上が好ましい。上限は特に制限されないが、100層以下が好ましく、30層以下がより好ましい。
本発明の薄片化黒鉛の製造方法は、アルコール以外の有機溶媒中で、アルカリ金属源および黒鉛を混合して、アルカリ金属が黒鉛中のグラフェン層間にインターカレートされた黒鉛層間化合物を製造する工程1と、水およびアルコールからなる群から選択される溶媒と、上記黒鉛層間化合物とを接触させる工程2と、工程2で得られた生成物を含む被処理物に対して、湿式ジェットミル処理を施して薄片化黒鉛を得る工程3とを有する。
また、本発明の薄片化黒鉛の製造方法は、工程1と工程2との間に、後述する工程4をさらに有していてもよい。また、工程3の後に、後述する工程5をさらに有していてもよい。
以下、各工程について詳細に説明する。
なお、以下、より効率よく薄片化黒鉛を製造できることを、「本発明の効果がより優れる」ともいう。
<工程1>
工程1は、アルコール以外の有機溶媒中で、アルカリ金属源および黒鉛を混合して、アルカリ金属が黒鉛中のグラフェン層間にインターカレートされた黒鉛層間化合物を製造する工程である。
以下では、まず、工程1で使用される成分について詳述し、その後、工程1の手順について詳述する。
[工程1に用いられる成分]
工程1に用いられる成分は、アルコール以外の有機溶媒、アルカリ金属、および、黒鉛である。このほかにも、任意成分として、芳香族炭化水素を用いてもよい。
(アルコール以外の有機溶媒)
アルコール以外の有機溶媒は、アルコールでない有機溶媒(以下、「溶媒X」ともいう。)であれば特に制限されない。上記「アルコールでない有機溶媒」とは、ヒドロキシ基(-OH)を有さない有機溶媒である。
溶媒Xとしては、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒、および、スルホキシド系溶媒が挙げられる。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、エーテル系溶媒が好ましい。
エーテル系溶媒は、エーテル結合(-O-)を有していれば特に制限されず、分子中のエーテル結合の数は制限されない。
また、エーテル系溶媒は環状構造を有していてもよい。
エーテル系溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン(DME、または、グリム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、フラン、テトラヒドロフラン(THF)、1,3-ジオキソラン(DOL)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)、ポリ(エチレングリコール)ジメチルエーテル(PEGDME)、テトラエチレングリコールジブチルエーテル(DEGDBE)、ビス(2-エトキシエチル)エーテル、および、ジヒドロレボグルコセノン(Cyrene(登録商標))が挙げられる。なかでも、本発明の効果がより優れる点から、1,2-ジメトキシエタン、または、テトラヒドロフランが好ましい。
溶媒Xは1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
(アルカリ金属源)
アルカリ金属源としては、アルカリ金属を含むものであれば特に制限されず、アルカリ金属単体(0価のアルカリ金属)、および、アルカリ金属を含む塩が挙げられる。
アルカリ金属源に含まれるアルカリ金属としては、例えば、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、および、フランシウム(Fr)が挙げられる。アルカリ金属としては、Li、Na、または、Kが好ましく、LiまたはKがより好ましく、Liがさらに好ましい。
アルカリ金属源としては、リチウム金属、カリウム金属、または、ナトリウム金属が好ましく、リチウム金属またはナトリウム金属がより好ましく、リチウム金属がさらに好ましい。
アルカリ金属源は1種のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
(黒鉛)
黒鉛は、グラフェンが積層した構造を持つ化合物であれば特に制限されない。黒鉛としては、例えば、天然黒鉛、合成黒鉛(人造黒鉛)、高配向性熱分解黒鉛、黒鉛繊維、および、膨張黒鉛が挙げられる。なかでも、天然黒鉛または膨張黒鉛が好ましい。
黒鉛は、粉末状であることが好ましい。黒鉛の粉末の平均粒径は、500nm~1000μmであることが好ましい。
(芳香族炭化水素)
工程1において、アルカリ金属源、黒鉛、および、芳香族炭化水素を混合することが好ましい。
上記成分とともに芳香族炭化水素を混合することで、アルカリ金属源中のアルカリ金属の溶媒へ溶解を促進し、また、黒鉛との電子親和力との差から、黒鉛にアルカリ金属を容易にインターカレートさせることができる。
芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、および、ピレンが挙げられる。なかでも、ナフタレンが好ましい。
[混合方法および条件]
工程1における各種成分の混合方法は、溶媒X、アルカリ金属源、黒鉛、および、任意成分を混合することができれば特に制限されない。
工程1で使用される成分の混合順序は特に制限されず、例えば、溶媒Xに各種成分(アルカリ金属、黒鉛等)を順次添加してもよいし、溶媒Xに各種成分を同時に添加してもよい。なかでも、溶媒Xに芳香族炭化水素を添加した後、アルカリ金属および黒鉛をこの順に溶媒Xに添加することが好ましい。
工程1での各種成分の使用量は特に制限されず、適宜調整できる。
溶媒Xの使用量は、工程1で使用される成分の合計量に対して、50~99.9質量%が好ましく、60~99質量%がより好ましく、70~95質量%がさらに好ましい。
なお、工程1で使用される成分とは、溶媒X、アルカリ金属源、黒鉛、および、任意成分が挙げられる。
溶媒Xを2種類以上混合して用いる場合、溶媒Xの合計質量が、上記範囲であることが好ましい。
アルカリ金属源の使用量は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、黒鉛の使用量に対して、2.5~300質量%が好ましく、4~150質量%がより好ましい。
黒鉛の使用量は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、溶媒Xの全質量に対して、0.1~10質量%が好ましく、1~5質量%がより好ましい。
芳香族炭化水素の使用量は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、黒鉛の使用量に対して、50~500質量%が好ましく、100~500質量%がより好ましい。
上記成分を混合する方法としては、公知の方法が挙げられる。例えば、回転翼によって溶液を撹拌する方法、ポンプにより対流を発生させる方法、および、処理物が収容された容器を振動させる方法が挙げられる。
具体的には、マグネチックスターラー、メカニカルスターラー、および、振とう機が挙げられる。
工程1での混合時間は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、1~120分が好ましく、30~60分がより好ましい。
工程1での混合時の温度は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、10~50℃が好ましく、20~30℃がより好ましい。
工程1の実施雰囲気は特に制限されないが、工程1は不活性ガス雰囲気中で実施されることが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、および、アルゴンガスが挙げられる。
[黒鉛層間化合物]
工程1では、アルカリ金属が黒鉛中のグラフェン層間にインターカレートされた黒鉛層間化合物が製造される。黒鉛層間化合物は、アルカリ金属とグラフェンとの2元系であってもよく、アルカリ金属と溶媒Xとグラフェンとの3元系であってもよく、上記3元系に加えて添加剤等を含んだ4元系以上であってもよい。例えば、アルカリ金属は、溶媒であるTHFと錯体を形成して、その錯体がインターカレートされていてもよい。
黒鉛層間化合物の生成は、X線回折により確認できる。具体的には、黒鉛の構造に由来する回折ピークが消失し、インターカレートによりグラフェン層間の距離が伸長したこと対応する回折ピークの出現により確認できる。
<工程4>
本発明の薄片化黒鉛の製造方法は、工程1と後述する工程2との間に、工程1で得られた溶媒Xと黒鉛層間化合物とを含む混合物から、黒鉛層間化合物を回収する工程4をさらに有していることも好ましい。
上記回収する方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。例えば、固液分離を行う方法、および、固液混合物から液体を気化させる方法が挙げられる。具体的には、ろ過(加圧ろ過および減圧ろ過を含む)、デカンテーション、遠心分離、自然乾燥、真空乾燥、フリーズドライ、および、スプレードライが挙げられる。なかでも、ろ過が好ましい。
上記方法は1つを実施してもよく、組み合わせて実施してもよい。
<工程2>
工程2は、水およびアルコールからなる群から選択される溶媒(以下、「溶媒Y」ともいう。)と、黒鉛層間化合物とを接触させる工程である。
工程2に用いられる成分は、黒鉛層間化合物、および、水またはアルコールである。このほかにも、任意成分として、後述するその他成分を使用してもよい。
機序は必ずしも明らかではないが、工程2を経ることで、黒鉛層間化合物におけるグラフェン層間のアルカリ金属が一部排出され、黒鉛層間化合物の構造が変化し、後段の工程で安定して薄片化黒鉛が得られると考えられる。
なお、工程1で得られる黒鉛層間化合物と、工程2で得られる黒鉛層間化合物とを区別するため、以下、工程2で得られる黒鉛層間化合物を「変性黒鉛層間化合物」ともいう。
以下では、まず、工程2で使用される成分について詳述し、その後、工程2の手順について詳述する。
[溶媒Y]
水は、特に制限されず、蒸留水、イオン交換水、および、超純水等が挙げられる。
アルコールは、ヒドロキシ基を有する有機化合物であれば特に制限されない。ただし、フェノールはアルコールに含めない。
アルコールとしては、例えば、炭素数が5以下の低級アルコール、および、炭素数が6以上の高級アルコールが挙げられ、低級アルコールが好ましい。低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール、IPA)、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール(イソブタノール)、tert-ブチルアルコール、および、1-ペンタノールが挙げられる。なかでも、エタノールが好ましい。
溶媒Yは、水およびアルコール、2種類以上のアルコール、または、水および2種類以上のアルコールを混合して用いてもよい。
工程2で使用される溶媒Yとしては、水が好ましい。
[その他成分]
工程2において、溶媒Yの他に、その他の成分が使用されていてもよい。その他成分としては、例えば、界面活性剤が挙げられる。
[接触方法および条件]
工程2において、黒鉛層間化合物と溶媒Yとを接触させる方法は特に制限されない。例えば、工程1で得られた溶媒Xと黒鉛層間化合物との混合物と溶媒Yとを混合する方法、および、工程4によって回収した黒鉛層間化合物と溶媒Yとを混合する方法が挙げられ、本発明の効果がより優れる点で、工程4によって回収した黒鉛層間化合物と溶媒Yとを混合する方法が好ましい。
溶媒Yの使用量は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、黒鉛層間化合物の使用量に対して、質量比で1倍以上が好ましく、2倍以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、100倍以下が挙げられる。
上記混合方法としては、公知の方法が挙げられる。例えば、回転翼によって溶液を撹拌する方法、ポンプにより対流を発生させる方法、および、処理物が収容された容器を振動させる方法が挙げられる。
具体的には、マグネチックスターラー、メカニカルスターラー、および、振とう機が挙げられる。
工程2での接触時間(混合時間)は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、0.1~48時間が好ましく、0.5~1時間がより好ましい。
工程2での接触時(混合時)の温度は特に制限されず、本発明の効果がより優れる点で、10~50℃が好ましく、20~30℃がより好ましい。
工程2の実施雰囲気は特に制限されないが、不活性ガス雰囲気中で実施されることが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、および、アルゴンガスが挙げられる。
<工程3>
工程3は、工程2で得られた生成物を含む被処理物に対して、湿式ジェットミル処理を施して薄片化黒鉛を得る工程である。
この工程3により、工程2で得られた変性黒鉛層間化合物に対して剥離処理が施され、薄片化黒鉛が得られる。
以下では、まず、工程3で使用される成分について詳述し、その後、工程3の手順について詳述する。
[被処理物]
工程3の被処理物は、工程2で得られた生成物を含む。
工程2で得られた生成物には、上記変性黒鉛層間化合物が含まれる。
被処理物は、工程2で得られた生成物を含んでおり、湿式ジェットミル処理に供することができるものであれば特に制限されない。したがって、被処理物は、変性黒鉛層間化合物と、溶媒Yとを含んでいてもよい。
工程3の被処理物は、工程2で得られた変性黒鉛層間化合物と溶媒Yとの混合物そのものであってもよい。また、工程3の被処理物は、工程4で例示した方法を用いて、変性黒鉛層間化合物と溶媒Yとの混合物から変性黒鉛層間化合物を分離して、後述する溶媒Zと混合したものであってもよい。また、工程2で得られた変性黒鉛層間化合物と溶媒Yとの混合物を濃縮したもの、または、工程2で得られた変性黒鉛層間化合物と溶媒Yとの混合物を後述する溶媒Zで希釈したものであってもよい。
被処理物に含まれ得る成分、および、被処理物の性状について以下に詳述する。
(溶媒Z)
工程3に用いられる溶媒Zは特に制限されず、溶媒X、および、溶媒Yが挙げられる。なかでも、溶媒Zとしては水が好ましい。
溶媒Zは、工程2で用いた溶媒Yと同一のものを含むことも好ましい。
また、工程3に用いられる溶媒Zは、2種類以上を混合して用いてもよい。
(その他成分)
工程3において、溶媒Zの他に、その他の成分が使用されていてもよい。その他成分としては、例えば、界面活性剤挙げられる。
(被処理物の性状)
被処理物は、後述する湿式ジェットミル処理に供し、効率よく薄片化黒鉛を得るため、固形分濃度、および、粘度が以下に詳述する範囲であることが好ましい。
被処理物の固形分濃度は、効率よく薄片化黒鉛を得る点から、被処理物全質量に対して、0.1~10質量%が好ましく、0.5~5質量%がより好ましい。
被処理物中の固形分とは、被処理物中の溶媒を除いた成分を意図する。
被処理物の粘度は、湿式ジェットミルで処理可能であるという点から、1~20000mPa・sが好ましい。
粘度の測定方法は公知の方法を用いることができ、例えば、JIS Z 8803:2011の方法が挙げられる。
[湿式ジェットミル処理]
工程3においては、被処理物に対して湿式ジェットミル処理を施す。湿式ジェットミル処理は、被処理物にせん断力を作用させ、変性黒鉛層間化合物を必要以上に粉砕することなく、効率よく薄片化黒鉛を得ることができる点で有利である。
湿式ジェットミル処理は、溶媒と粉体とを含むスラリーを高速で流動させ、結果として粉体を粉砕および/または解砕できるものであれば制限されない。例えば、高速で流動する流体を、流体の流動方向に対して概垂直な流体衝突部に流体を衝突させる方法、高速で流動する流体を狭窄部に流通させる方法、高速で流動する複数の流体を対向衝突させる方法、乱流を発生させ、流体が導通する管等の壁面に流体を衝突させる方法、および、減圧等で生じるキャビテーションジェットにより流体にせん断力を作用させる方法が挙げられる。湿式ジェットミル処理は、これらの方法が組み合わされていてもよい。なかでも、高速で流動する複数の流体を対向衝突させる方法が好ましい。
複数の流体を対向衝突させる湿式ジェットミル処理としては、例えば、以下の工程A、工程Bおよび工程Cをこの順に有する処理が挙げられる。
工程A:被処理物を対向衝突する工程
工程B:衝突した被処理物を工程Aにおける方向とは異なる方向に流す工程
工程C:被処理物を分離して流す工程
上記工程A~Cを実施する方法は特に制限されないが、図1に示す分散ユニットを用いることが好ましい。以下では、まず、図1に示す分散ユニットについて説明する。
図1に示す分散ユニット10は、湿式ジェットミル処理を行う装置中に配置されるユニットであり、後述するように、この分散ユニット10中の流路に被処理物を通液させることにより、工程A~Cを実施できる。
分散ユニット10は、導入側ディスク12と、中間ディスク14と、排出側ディスク16とを備える。導入側ディスク12、中間ディスク14、および、排出側ディスク16の形状は、略同一径の円板状である。中間ディスク14は、導入側ディスク12の下流側に中心軸線C1方向に密着して配置されている。また、排出側ディスク16は、中間ディスク14の下流側に中心軸線C1方向に密着して配置されている。
導入側ディスク12、中間ディスク14、および、排出側ディスク16は、セラミックス、超硬合金、および、ダイヤモンド等の耐摩耗性部材から構成され、略同一径にて形成されている。導入側ディスク12と排出側ディスク16とは略同一の板厚にて形成され、中間ディスク14は、導入側ディスク12および排出側ディスク16の板厚よりも薄い板厚にて形成されている。
導入側ディスク12には、第一貫通孔12Aおよび第二貫通孔12Bが配置されている。第一貫通孔12Aおよび第二貫通孔12Bは略同一径に形成されて導入側ディスク12の中心部に対して略対称位置に配置されている。
第一貫通孔12Aおよび第二貫通孔12Bの各孔径よりも小さい幅にて形成された導入側溝状通路(第一流路)18が中間ディスク14と対向する導入側ディスク12の表面に一直線状に配置されている。そして、導入側溝状通路18を介して第一貫通孔12Aおおび第二貫通孔12Bが連通されている。
中間ディスク14には、第三貫通孔(第二流路)14Aが中心部に配されている。
排出側ディスク16には、第四貫通孔16Aおよび第五貫通孔16Bが、略同一径にて排出側ディスク16の中心部を挟んで対称位置に配置されている。
第四貫通孔16Aおよび第五貫通孔16Bの各孔径よりも小さい幅にて形成された排出側溝状通路(第三流路)20が、中間ディスク14と対向する排出側ディスク16の表面に配置されている。そして、排出側溝状通路20を介して第四貫通孔16Aおよび第五貫通孔16Bが連通されている。
次に、上記分散ユニットを用いた工程A~Cの流れについて説明する。
まず、被処理物を加圧して超高速流体として分散ユニット10内に導入する。この際、50MPa以上250MPa以下の圧力にて加圧することが好ましい。
導入された被処理物Lは、導入側ディスク12に到達したところで、第一貫通孔12Aと第二貫通孔12Bとを分岐して流れる。分岐された被処理物Lは、第一貫通孔12Aと第二貫通孔12Bとのそれぞれを通過した後、中間ディスク14に衝突しながら導入側溝状通路18内を導入側ディスク12の中心部に向けて強制的に方向が変えられる。そして、互いが一直線上を対向する方向に加速されて流れて互いに衝突する。上記によって、工程Aが実施される。
次に、衝突して再び合流した被処理物Lの流れる向きが略垂直方向に変化され、被処理物Lが中間ディスク14の第三貫通孔14Aに案内される。このとき、衝突エネルギーが一部開放されるとともに、導入側ディスク12の導入側溝状通路18の中心部分にて発生する摩耗を軽減させる。そして、衝突によって生じた乱流はその状態が維持される。上記によって、工程Bが実施される。
次に、第三貫通孔14Aを通過した被処理物Lがさらに排出側ディスク16に衝突しながら排出側溝状通路20内を排出側ディスク16の外周側に向かって再び分岐して流れる。こうして、第四貫通孔16Aおよび第五貫通孔16Bを通過した被処理物Lは、排出側ディスク16から排出され、再び合流して分散ユニット10から排出される。上記によって、工程Cが実施される。
上記工程A、工程Bおよび工程Cを有する湿式ジェットミル処理を実施する装置としては、例えば、常光社製「NAGS20」、「NAGS100」、「NAGS500」および「NAGS1000」が挙げられる。
湿式ジェットミル処理は、複数回実施することが好ましい。回数は特に制限されないが、2~100パスが好ましい。多くは2~20パスである。
また、2以上の異なる送液圧力で湿式ジェットミル処理を行ってもよい。例えば、低い送液圧力で湿式ジェットミル処理を行った後、高い送液圧力で湿式ジェットミル処理を行うこともできる。各圧力での処理は、それぞれ複数回実施されてもよい。
湿式ジェットミル処理は、装置内部を不活性ガス雰囲気中で行うことも好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、および、アルゴンガスが挙げられる。
また、湿式ジェットミル処理は、圧縮等に伴って発熱するため、冷却しながら実施することも好ましい。冷却の方法は公知の方法を用いることができ、例えば、冷媒を発熱部に直接的ないし間接的に接触させて熱交換する方法が挙げられる。
<工程5>
本発明の薄片化黒鉛の製造方法は、工程3の後に、工程3で得られた薄片化黒鉛の分散液から薄片化黒鉛を回収する工程5を有していてもよい。薄片化黒鉛を回収する方法としては、例えば、工程4で挙げた方法が挙げられる。なかでも、デカンテーション、遠心分離、または、真空乾燥が好ましい。
<工程6>
本発明の薄片化黒鉛の製造方法は、工程5の後に、回収した薄片化黒鉛を溶媒で洗浄する工程6を有していてもよい。洗浄に使用される溶媒は、上述した溶媒Xおよび溶媒Yが挙げられる。
<薄片化黒鉛>
薄片化黒鉛は、本発明の製造方法によって製造できる。
薄片化黒鉛中のグラフェンの積層数は、公知の方法を用いて決定でき、例えば、透過電子顕微鏡(TEM)による直接観察、ラマン分光法で得られるスペクトルの解析(具体的には、Gバンド:1580cm-1付近、および、2Dバンド:2700cm-1付近の解析)、および、走査プローブ顕微鏡(SPM)による厚みの測定が挙げられる。
本発明の製造方法は、黒鉛が酸化される工程を含まないため、本発明の製造方法によって製造された薄片化黒鉛は酸化度が低く、電気伝導性や熱伝導性に優れる。
薄片化黒鉛は、各種目的のため、薄片化黒鉛の表面が修飾されていてもよい。
各種目的としては、シート状の薄片化黒鉛が筒状に巻く(スクロールする)ことを防ぐこと、薄片化黒鉛の溶媒や分散媒への分散性を向上させること、および、薄片化黒鉛の被覆物への吸着性を付与することが挙げられる。
修飾に用いる化合物としては、特に制限されず、公知のものが使用できる。例えば、カップリング剤、および、特許第6616974号公報に記載される有機ハロゲン化合物が挙げられる。
<薄片化黒鉛の用途>
薄片化黒鉛の用途は特に制限されないが、例えば、機能性フィラーとして用いることができる。
薄片化黒鉛は強靭性、電気伝導性、熱伝導性に優れることが知られている。薄片化黒鉛を機能性フィラーとして用い、複合化することで、上記機能が付与された複合体が得られる。複合化する母材は、樹脂、セラミック、および、金属が挙げられる。また、薄片化黒鉛は大きな比表面積を有するため、少量の添加で効果的に強靭性等の機能を付与することができる。
また、薄片化黒鉛は電気伝導性を有し、かつ、大きな比表面積を有するため、二次電池や電気化学キャパシタの電極材料に用いることもできる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、装置、および、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により制限的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
[工程1]
工程1は、高純度Ar(純度99.999%)で満たされたグローブボックス内で実施した。工程1を実施する間、グローブボックスの露点は-80℃以下であった。
50mLのガラス製スクリュー管瓶に、テトラヒドロフラン(THF、特級)20mLを入れ、ナフタレン(特級)1.5gを溶解した。この溶液に金属リチウム(純度99.5%)0.5gを加え、溶液を撹拌して金属リチウムを溶解した。リチウム溶解液に黒鉛粒子(SECカーボン社製、平均粒径:30~100μm)0.5gを加え、25℃で1時間撹拌し、黒鉛層間化合物を含む混合物を得た。
[工程4]
工程1で得られた黒鉛層間化合物とリチウム溶解液との混合物を、グローブボックス内でろ過により固液分離し、黒鉛層間化合物を得た。
[工程2]
工程4で得られた黒鉛層間化合物0.5gを50mLのガラス製スクリュー管瓶に入れ、キャップを締めてグローブボックスから取り出した。次に、黒鉛層間化合物の入ったスクリュー管瓶に、イオン交換水20mLを加え、キャップを締めて24時間静置し、変性黒鉛層間化合物を含む生成物を得た。
得られた変性黒鉛層間化合物のXRD測定を行ったところ、2θ=6.5°、13°、21°、28°、36°、43°および51°にピークが確認され、それらはA相のLi-THF-GICのstage-1の(001)、(002)、(003)、(004)、(005)、(006)および(007)に相当した。この結果より、リチウムにTHF分子が配位した錯体が黒鉛層に対インターカレートした構造に対応しており、黒鉛層間が約1.10nmに広がっていることを示している。
[工程3]
工程2で得られた生成物をそのまま工程3の被処理物とし、湿式ジェットミル処理を行った。湿式ジェットミル処理は、常光社製「NAGS20(AC200V仕様)」を用いて行った。装置の条件は以下の通りであった。
ノズル径:φ0.15mm
チラー設定温度:5℃
容器内環境:窒素パージ
送液圧力を50MPaに設定し、被処理物80mLに対して湿式ジェットミル処理を5パス行った。
湿式ジェットミル処理により、薄片化黒鉛の分散液を得た。
<実施例2>
リチウム金属をカリウム金属にした以外は、実施例1と同様の手順を実施して、薄片化黒鉛を含む分散液を製造した。
<比較例1>
実施例1の工程3における湿式ジェットミル処理を超音波処理に代えた以外は、実施例1と同様の手順を実施して、薄片化黒鉛を含む分散液を製造した。
超音波処理はアズワン社製「ASONE ULTRA SONIC CLEANER SINGLE FREQUENCY」(型番ASU-10)を用いて行い、条件は以下の通りであった。
周波数:40kHz
出力:240W
時間:5分
<評価方法>
各実施例および比較例で得られた分散液を用いて、透過電子顕微鏡(TEM)による観察を行い、以下の基準に従って評価した。「A」または「B」が、好ましい。
「A」:観察される対象物の大部分が薄片化黒鉛であり、薄片化されていない黒鉛がほとんど観察されない。
「B」:観察される対象物中に薄片化黒鉛は多くあるが、薄片化されていない黒鉛も多く存在する。
「C」:観察される対象物中に薄片化黒鉛がほとんどなく、大部分が薄片化されていない黒鉛であった。
実施例1の上記評価は「A」であり、実施例2の上記評価は「B」であり、比較例1の上記評価は「C」であった。
実施例1と2との比較より、アルカリ金属としてリチウムを用いた場合、カリウムを用いた場合よりも薄片化黒鉛を効率よく製造できた。
特に、実施例1および2のTEM観察においては、面積が数十~百μm程度で、グラフェン積層数は3~4層の薄片化黒鉛が観察された。
また、湿式ジェットミル処理における送液圧力を125MPaとしても、同様の結果が得られた。
また、ラマン分光法で得られるスペクトルにおいて、原料の黒鉛では2Dバンドが2701cm-1にピークを示す一方、実施例1で製造した薄片化黒鉛では、2727cm-1に2Dバンドのピークを示し、黒鉛に対して高波数側にピークシフトしていた。このようなラマンスペクトルにおける2Dバンドのピークシフトは、グラフェンの積層数が5以下の場合に生じることが報告されている(Journal of the Korean Physical Society, 55, 3, 2009, 1299)。したがって、実施例においては、グラフェンの積層数が5以下の薄片化黒鉛が多く得られていた。
10 分散ユニット
12 導入側ディスク
12A 第一貫通孔
12B 第二貫通孔
14 中間ディスク
14A 第三貫通孔
16 排出側ディスク16
16A 第四貫通孔
16B 第五貫通孔
18 導入側溝状通路
20 排出側溝状通路
C1 中心軸線

Claims (7)

  1. アルコール以外の有機溶媒中で、アルカリ金属源および黒鉛を混合して、アルカリ金属が黒鉛中のグラフェン層間にインターカレートされた黒鉛層間化合物を製造する工程1と、
    水およびアルコールからなる群から選択される溶媒と、前記黒鉛層間化合物とを接触させる工程2と、
    前記工程2で得られた生成物を含む被処理物に対して、湿式ジェットミル処理を施して薄片化黒鉛を得る工程3とを有する、薄片化黒鉛の製造方法。
  2. 前記有機溶媒がエーテル系溶媒を含む、請求項1に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
  3. 前記アルカリ金属源がリチウムを含む、請求項1または2に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
  4. 前記工程1において、前記アルカリ金属源、前記黒鉛、および、芳香族炭化水素を混合する、請求項1~3のいずれか1項に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
  5. 前記工程1を不活性ガス雰囲気中で実施する、請求項1~4のいずれか1項に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
  6. 前記工程1と前記工程2との間において、前記工程1で得られた前記有機溶媒および前記黒鉛層間化合物を含む混合物から、前記黒鉛層間化合物を回収する工程4をさらに有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
  7. 前記被処理物が水を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の薄片化黒鉛の製造方法。
JP2021068784A 2021-04-15 2021-04-15 薄片化黒鉛の製造方法 Active JP7466125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021068784A JP7466125B2 (ja) 2021-04-15 2021-04-15 薄片化黒鉛の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021068784A JP7466125B2 (ja) 2021-04-15 2021-04-15 薄片化黒鉛の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022163756A JP2022163756A (ja) 2022-10-27
JP7466125B2 true JP7466125B2 (ja) 2024-04-12

Family

ID=83742569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021068784A Active JP7466125B2 (ja) 2021-04-15 2021-04-15 薄片化黒鉛の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7466125B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014136757A1 (ja) 2013-03-06 2014-09-12 積水化学工業株式会社 ランダム構造gicの製造方法、薄片化黒鉛分散液の製造方法、薄片化黒鉛分散液及び薄片化黒鉛
JP2015105200A (ja) 2013-11-29 2015-06-08 積水化学工業株式会社 薄片化黒鉛分散液及び薄片化黒鉛の製造方法
WO2017169627A1 (ja) 2016-03-30 2017-10-05 住友理工株式会社 導電性膜およびその製造方法
JP2020015632A (ja) 2018-07-23 2020-01-30 株式会社常光 グラフェン分散液の製造方法及び微粒化装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014136757A1 (ja) 2013-03-06 2014-09-12 積水化学工業株式会社 ランダム構造gicの製造方法、薄片化黒鉛分散液の製造方法、薄片化黒鉛分散液及び薄片化黒鉛
JP2015105200A (ja) 2013-11-29 2015-06-08 積水化学工業株式会社 薄片化黒鉛分散液及び薄片化黒鉛の製造方法
WO2017169627A1 (ja) 2016-03-30 2017-10-05 住友理工株式会社 導電性膜およびその製造方法
JP2020015632A (ja) 2018-07-23 2020-01-30 株式会社常光 グラフェン分散液の製造方法及び微粒化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022163756A (ja) 2022-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang et al. Highly thermal conductive, anisotropically heat-transferred, mechanically flexible composite film by assembly of boron nitride nanosheets for thermal management
Arao et al. High-rate production of few-layer graphene by high-power probe sonication
CN108137328B (zh) 批量生产包括石墨烯的原子级薄二维材料的设备和方法
US9315388B2 (en) Production of graphene materials in a cavitating fluid
CA2904059C (en) Graphene entrainment in a host
KR20210072031A (ko) 액체 박리 나노물질
Mohd Firdaus et al. From 2D graphene nanosheets to 3D graphene‐based macrostructures
WO2017089825A1 (en) A process for the continuous production of sub-micron two-dimensional materials such as graphene
GB2532323A (en) Two-dimensional materials
KR20130137839A (ko) 그래핀의 제조방법
Frappa et al. A few-layer graphene for advanced composite PVDF membranes dedicated to water desalination: A comparative study
Wang et al. Microstructure and properties of carbon nanosheet/copper composites processed by particle-assisted shear exfoliation
Shaybanizadeh et al. Fabricating boron nitride nanosheets from hexagonal BN in water solution by a combined sonication and thermal-assisted hydrolysis method
JP7466125B2 (ja) 薄片化黒鉛の製造方法
Zhu et al. High-pressure induced exfoliation for regulating the morphology of graphene in supercritical CO2 system
Wang et al. Scalable exfoliation and high‐efficiency separation membrane of boron nitride nanosheets
Güler et al. The effect of Liquid Media on the efficiency of graphene production by liquid-phase exfoliation from micromechanically pre-exfoliated graphite
Liu et al. A universal strategy for high-yield producing water compatible boron nitride nanosheets
Xu et al. The production of graphene using impinging jet exfoliation in a binary system of CO2 and N-methyl pyrrolidone
Zhang et al. Gas-driven shearing nanonization of lignin particles for efficient reduction of graphene oxide
Kim et al. Graphene for Water-Based Nanofluid Preparation: Effect of Chemical Modifications on Dispersion and Stability
CN113371701B (zh) 一种石墨烯及其绿色制备方法
Bai et al. Large-scale preparation of graphene by Red-Al reduction under high gravity technology for supercapacitor application
Herrera-Zamora et al. Dispersibility study of GO-like biocarbons obtained from the thermal decomposition of biomass: Phragmites australis and Carya illinoinensis
CN111377438B (zh) 一种石墨烯及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210513

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221214

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20221214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7466125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150