JP7462276B2 - インパクト工具 - Google Patents

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Description

本開示は、一般にインパクト工具に関する。より詳細には、本開示は、ハンマとアンビルとを備えるインパクト工具に関する。
特許文献1には、インパクト回転工具が開示されている。このインパクト回転工具は、モータにより回転する駆動軸と、駆動軸の外周に回転及び前進・後退可能に嵌合されるハンマと、ハンマに設けられたハンマ爪と、ハンマ爪と係合可能なアンビル爪を有するアンビルと、を備える。このインパクト回転工具では、ハンマの回転によってアンビルに回転方向に衝撃を与え、アンビルに装着したソケット等を介してねじに瞬間的に強いトルクを与えて締め付けることができる。
特開2005-066807号公報
特許文献1記載のインパクト回転工具のようなインパクト工具では、エネルギー効率の向上が望まれることがある。
本開示の一態様のインパクト工具は、モータと、ハンマと、アンビルと、を備える。前記ハンマは、前記モータの動力により、回転軸周りで回転する。前記アンビルは、前記ハンマから前記回転軸の周方向の打撃力を受けて前記回転軸周りで回転する。前記ハンマは、単一の部材である。前記ハンマは、前記モータの動力により前記回転軸周りで回転する駆動軸の外周に前記回転軸の軸線に沿った方向に移動可能に連結され、前記駆動軸の回転に応じて前記回転軸周りで回転する。前記ハンマは、前記回転軸の軸線に沿った方向において、周縁部の厚さが中心部の厚さよりも厚い。前記回転軸周りの前記ハンマの慣性モーメントが、前記回転軸周りの前記アンビルの慣性モーメントの10倍以上である。
本開示によれば、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
図1は、一実施形態のインパクト工具の斜視図である。 図2は、同上のインパクト工具の断面図である。 図3は、同上のインパクト工具の要部の斜視図である。 図4は、比較例のインパクト工具のアンビル軸の捩れ量の時間変化の測定波形を示すグラフである。 図5は、インパクト工具のエネルギー効率を示すグラフである。 図6は、一実施形態のインパクト工具のアンビル軸の捩れ量の時間変化の測定波形を示すグラフである。 図7は、一実施形態のインパクト工具のアンビル軸の捩れ量の時間変化の測定波形を示すグラフである。 図8は、インパクト工具において1回のインパクトでのトルク増加量を示すグラフである。 図9は、インパクト工具において1回のインパクトでのトルク増加量を示すグラフである。 図10は、インパクト工具において1回のインパクトでのトルク増加量を示すグラフである。 図11は、変形例1のインパクト工具の要部の斜視図である。 図12は、同上のインパクト工具の要部の断面図である。 図13は、変形例2のインパクト工具の要部の分解斜視図である。
本実施形態のインパクト工具について、図面を用いて説明する。下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(1)概要
本実施形態のインパクト工具1(図1~図3参照)は、モータ3と、ハンマ42と、アンビル45と、を備える。ハンマ42は、モータ3の動力により、回転軸Ax1周りで回転する。アンビル45は、ハンマ42から回転軸Ax1の周方向の打撃力(回転打撃力)を受けて、回転軸Ax1周りで回転する。
本実施形態のインパクト工具1では、回転軸Ax1周りの(回転軸Ax1を中心とした)ハンマ42の慣性モーメントが、回転軸Ax1周りの(回転軸Ax1を中心とした)アンビル45の慣性モーメントの、10倍以上である。
本実施形態のインパクト工具1では、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
(2)詳細
本実施形態に係るインパクト工具1の構造について、図1~図3を参照して説明する。
以下の説明では、ハンマ42とアンビル45とが並んでいる方向を前後方向と規定し、ハンマ42から見てアンビル45側を前と規定し、アンビル45から見てハンマ42側を後と規定する。すなわち、アンビル45はハンマ42の前方に位置する。また、ハンマ42及びアンビル45の回転軸Ax1の軸線方向は、前後方向に沿っている。また、以下の説明では、後述する胴体部21とグリップ部22とが並んでいる方向を上下方向と規定し、グリップ部22から見て胴体部21側を上と規定し、胴体部21から見てグリップ部22側を下と規定する。ただし、これらの方向は、インパクト工具1の部材間の位置関係を説明するために規定しているに過ぎず、インパクト工具1の使用方向を限定する趣旨ではない。
本実施形態のインパクト工具1は、可搬型の電動工具である。インパクト工具1は、例えばインパクトドライバ又はインパクトレンチ等である。
インパクト工具1は、電池パックB1を電源として動作する。電池パックB1は、モータ3を駆動する電流を供給する電源である。電池パックB1は、インパクト工具1の構成要素ではない。ただし、インパクト工具1は、構成要素として電池パックB1を備えていてもよい。電池パックB1は、複数の二次電池(例えば、リチウムイオン電池等)を直列接続して構成された組電池と、組電池を収容したケースと、を備えている。
図1、図2に示すように、インパクト工具1は、ハウジング2と、モータ3と、伝達機構4と、操作部24と、制御部7と、を備える。
ハウジング2は、モータ3と、伝達機構4の一部と、制御部7と、を収容する。
ハウジング2は、胴体部21と、グリップ部22と、装着部23と、を有している。
胴体部21は、先端(前端)に開口(貫通孔2110)を有し後端に底を有する筒状である。
グリップ部22は、胴体部21の側面から下側に突出している。
装着部23には、電池パックB1が取外し可能に装着される。本実施形態では、装着部23は、グリップ部22の先端部(下端部)に設けられている。
操作部24は、前方に突出するようにグリップ部22の上端部分に設けられている。操作部24は、ここではトリガボリュームを備えており、ユーザからモータ3の回転を制御するための操作を受け付ける。操作部24を引く操作(後方への引込み操作)により、モータ3のオンオフを切替可能である。また、操作部24を引く操作の引込み量で、モータ3の回転速度を調整可能である。上記引込み量が大きいほど、モータ3の回転速度が速くなる。
モータ3は、例えばブラシレスモータである。モータ3は、回転軸311及び永久磁石を有する回転子31と、コイルを有する固定子32と、を備えている。モータ3は、胴体部21の内部空間において相対的に後側の位置に配置されている。モータ3は、電池パックB1(図1参照)から供給される電力を回転軸311の回転駆動力に変換する。
図2に示すように、胴体部21内においてモータ3の後方には、駆動回路ブロック81が配置されている。駆動回路ブロック81は、基板810と、基板810に実装された複数の電子部品と、を含む。複数の電子部品は、インバータ回路を構成する複数のパワー素子を含む。各パワー素子は、例えば、FET(Field Effect Transistor)素子である。
制御部7は、モータ3の動作を制御する。制御部7は、操作部24を引く操作の引込み量に応じて、モータ3を回転又は停止させ、また、モータ3の回転速度を制御する。制御部7は、駆動回路ブロック81の複数のFET素子のオンオフを切り替えることで、複数のFET素子(インバータ回路)を経由してモータ3に供給される電力を制御する。
伝達機構4は、胴体部21の内部空間においてモータ3より前側に位置している。伝達機構4は、インパクト機構40と、遊星歯車機構48と、を有している。
インパクト機構40は、駆動軸(スピンドル)41と、ハンマ42と、復帰ばね43と、アンビル45と、2つの鋼球49(転動体)と、を備えている。
遊星歯車機構48は、減速装置である。モータ3の回転軸311のトルクは、遊星歯車機構48を介して、駆動軸41に伝達される。これにより、駆動軸41は、モータ3の動力により回転軸Ax1周りで回転する。駆動軸41のトルクは、ハンマ42に伝達される。これにより、ハンマ42が回転軸Ax1周りで回転する。ハンマ42のトルクは、アンビル45に伝達される。これにより、アンビル45が回転軸Ax1周りで回転する。
図2、図3に示すように、ハンマ42は、ハンマ本体420と、2つのハンマ爪425と、スカート部426と、を有している。
ハンマ本体420の形状は、円柱状である。2つのハンマ爪425は、ハンマ本体420のうちアンビル45側の面(前面)から突出している。ハンマ爪425は、前方から見た形状が扇形の柱状である。スカート部426は、円筒状であって、ハンマ本体420の後面の周縁部から後方に突出している。図2に示すように、スカート部426の後端は、ハンマ42の他の部分よりも後方に位置する。そのため、ハンマ42は、前後方向(回転軸Ax1の軸線に沿った方向)において、周縁部の厚さが中心部の厚さよりも厚い。ハンマ42は、スカート部426を有しているので、スカート部426を有していない比較例のインパクト工具のハンマと比較して、回転軸Ax1周りの慣性モーメントが大きい。
ハンマ本体420は、その中心に、駆動軸41が通される貫通孔421を有している。ハンマ本体420は、貫通孔421の内周面に、前後方向にV字状に延びる溝部423を2つ有している。駆動軸41は、その外周面に、前後方向にV字状に延びる溝部413を2つ有している。2つの溝部413は、つながっている。
2つの溝部423と2つの溝部413との間に、2つの鋼球49が挟まれている。2つの溝部423と2つの溝部413と2つの鋼球49とは、カム機構を構成している。
2つの鋼球49が溝部423、413を移動しながら、ハンマ42は、駆動軸41に対して、回転軸Ax1の軸線方向(前後方向)に移動可能であり、かつ、駆動軸41に対して回転可能である。ハンマ42が駆動軸41の軸線方向に沿ってアンビル軸451に近づく向き又はアンビル軸451から遠ざかる向きに移動するのに伴って、ハンマ42が駆動軸41に対して回転する。すなわち、ハンマ42は、駆動軸41の外周に前後方向(回転軸Ax1の軸線に沿った方向)に移動可能に連結され、駆動軸41の回転に応じて回転軸Ax1周りで回転する。
図2、図3に示すように、アンビル45は、アンビル本体450と、アンビル軸451と、装着部452と、2つのアンビル爪455と、を有している。
アンビル本体450の形状は、円環状である。アンビル本体450は、ハンマ本体420の前方に位置する。アンビル本体450は、アンビル本体450の軸線がハンマ本体420の軸線と一致するように、前後方向においてハンマ本体420と対向している。
2つのアンビル爪455の各々の形状は、直方体状である。2つのアンビル爪455は、アンビル本体450につながっている。2つのアンビル爪455は、アンビル本体450からアンビル本体450の径方向に突出している。
アンビル軸451は、円柱状である。アンビル軸451は、アンビル本体450からアンビル本体450の軸線方向に突出している。アンビル軸451は、アンビル本体450から前方に突出している。アンビル軸451は、ハウジング2に設けられた貫通孔2110に通されている。アンビル軸451の先端は、ハウジング2の外部へ露出している。
アンビル軸451の先端(前端)に、装着部452がアンビル軸451と一体に設けられている。装着部452は、四角柱状である。装着部452は、アンビル45の回転に応じて回転する。装着部452には、先端工具62が着脱可能に連結される。例えば、装着部452の先端面(前端面)には六角柱状の凹所が形成されており、この凹所に、先端工具62の六角柱状の後端が嵌め込まれる。
本実施形態では、装着部452には、チャック61(図1参照)を介して先端工具62が連結される。アンビル45は、モータ3からトルクを受けてチャック61及び先端工具62と共に回転軸Ax1周りで回転する。
チャック61及び先端工具62は、インパクト工具1の構成要素ではない。ただし、インパクト工具1は、チャック61及び先端工具62のうち少なくとも一方を構成要素として備えていてもよい。
先端工具62は、作業対象の締結部品(ねじ又はボルト等)と嵌合する。先端工具62が締結部品と嵌合した状態で先端工具62が回転することにより、締結部品を締め付ける又は緩めるといった作業が可能となる。
先端工具62は、例えば、ドライバビットである。ドライバビットは、締結部品としてのねじの頭部に設けられた十字孔又は溝に先端が嵌め込まれて、ねじに嵌合される。先端工具62は、ドライバビットに限られず、例えばソケットであってもよい。ソケットは、その先端(前端)に六角柱状の凹所が形成されており、この凹所に締結部品としてのボルトの頭部が嵌め込まれて、ボルトに嵌合される。
本実施形態のインパクト工具1では、装着部452には、M8以下又は5/16インチ以下の締結部品を締付ける又は緩めるための先端工具62が、装着可能である。つまり、本実施形態のインパクト工具1は、小型の締結部品を締付けるための工具である。このようなインパクト工具1では、使い勝手、持ち運び性等の観点から、ハウジング2のサイズ(胴体部21のサイズ)の増加が望まれない傾向にある。
復帰ばね43は、ハンマ42と遊星歯車機構48との間に挟まれている。本実施形態の復帰ばね43は、円錐コイルばねである。
インパクト機構40は、ハンマ42と復帰ばね43との間に挟まれた複数(図2では2つのみ図示)の球状体(鋼球50)と、リング51と、を更に含んでいる。これにより、ハンマ42は、復帰ばね43に対して回転可能となっている。ハンマ42は、球状体及びリング51を介して、前向きの力を復帰ばね43から受けている。
インパクト機構40がインパクト動作を行っていない場合には、2つのハンマ爪425と2つのアンビル爪455とが接しながら、ハンマ42とアンビル45とが回転軸Ax1周りで一体に回転する。そのため、このとき、ハンマ42とアンビル45と先端工具62とが、一体に回転する。
インパクト機構40は、アンビル軸451に加えられるトルク(以下、「負荷トルク」という)の大きさに関するトルク条件が満たされると、インパクト動作を行う。インパクト動作は、ハンマ42からアンビル45に打撃力を加える動作である。本実施形態では、トルク条件は、負荷トルクが所定値以上となることである。すなわち、負荷トルクが大きくなってくると、ハンマ42とアンビル45との間で発生する力のうち、ハンマ42を後退させる向きの分力も大きくなってくる。負荷トルクが所定値以上となると、ハンマ42は、復帰ばね43を圧縮させながら後退する。そして、ハンマ42が後退することにより、ハンマ42の2つのハンマ爪425がアンビル45の2つのアンビル爪455を乗り越えつつ、ハンマ42が回転する。その後、ハンマ42が復帰ばね43からの復帰力を受けて前進する。そして、駆動軸41が略半回転すると、ハンマ42の2つのハンマ爪425がアンビル45の2つのアンビル爪455に衝突して、ハンマ42がアンビル45に回転打撃力(インパクト力)を加える。インパクト機構40では、駆動軸41が略半回転するごとに、ハンマ爪425がアンビル爪455に衝突してハンマ42がアンビル45に回転打撃力を加える。つまり、駆動軸41が略半回転するごとに、ハンマ42がアンビル45にパルス状の回転打撃力を加える。
このように、インパクト機構40では、インパクト動作において、ハンマ42がアンビル45に繰り返し回転打撃力を加える。インパクト工具1では、この回転打撃力によるトルクによって、インパクト動作を行わない電動工具と比較してねじ等の締結部品を強力に締め付けることができる。
本願の発明者らは、このようなインパクト工具1では、アンビル45と先端工具62との間及び先端工具62と締結部品との間にクリアランス(回転ガタ)が生じる可能性があり、これらのクリアランスのために、インパクト工具1のエネルギー効率が低下する可能性があることを見出した。ここでエネルギー効率とは、例えば、ハンマ42がアンビル45に対してパルス状の回転打撃力を1回加える動作である1回のインパクトにおいて、ハンマ42の回転エネルギーのうちで締結部品の締付けに用いられるエネルギーの割合として規定される。
以下、この点について説明する。
本願の発明者らは、まず、比較例のインパクト工具に関し、先端工具62が締結部品を締付ける締付け力(締付けトルク)についての測定を行った。比較例のインパクト工具は、実施形態のインパクト工具1と同様の構造を有している。ただし、比較例のインパクト工具は、ハンマ42がスカート部426を有しておらず、回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントに対する回転軸Ax1周りのアンビル45の慣性モーメントの比率が、5倍である。
図4に、比較例のインパクト工具について測定した、1回のインパクトにおける、アンビル軸451の捩れ量の時間変化の波形を示す。アンビル軸451の捩れ量は、例えば、アンビル軸451に配置した歪みセンサにより測定することができる。
インパクト工具では、インパクト機構40がインパクト動作を行っている場合、ハンマ42がアンビル45に衝突すると、アンビル45のアンビル軸451が先端工具62に回転軸Ax1周りの衝撃力を与える。そして、アンビル軸451は、先端工具62から回転軸Ax1の周方向の反力を受け、回転軸Ax1周りで捩れる。アンビル軸451は、この捩れが元に戻ろうとすることで、先端工具62に対して回転軸Ax1周りの力を与える。そのため、アンビル軸451の捩れ量(図4の縦軸)は、アンビル45から先端工具62に加えられる力の大きさ、ひいては先端工具62が締結部品を締付ける締付け力の大きさを表していると言える。
図4からわかるように、アンビル軸451の捩れ量の時間変化の測定波形には、それぞれがピーク(極大値)P1~P3を有する複数の山M1~M3が存在している。これは、上記のクリアランス(回転ガタ)のために、1回のインパクトの間にハンマ42とアンビル45との間で複数回の衝突が起こっていることを示している。
すなわち、インパクト工具では、1回のインパクトにおいて以下のような動作が行われている。
まず、ハンマ爪425がアンビル爪455を乗り越えると、ハンマ42が回転軸Ax1周りで一方向(以下、この方向を「第1方向」という)に回転して、ハンマ爪425が反対側のアンビル爪455に衝突する(1回目の衝突)。
この1回目の衝突の衝撃によって、アンビル45は、アンビル45と先端工具62との間のクリアランスを詰めるように、ハンマ42よりも速い速度で第1方向に回転して、先端工具62に衝突する(時点t1)。アンビル45では、この先端工具62との衝突の反力によって、アンビル軸451が回転軸Ax1周りで捩れ、捩れ量が増加する。
先端工具62は、アンビル45との衝突の衝撃によって、先端工具62と締結部品との間のクリアランスを詰めるように、アンビル45よりも速い速度で第1方向に回転して、締結部品に衝突する。締結部品は、この衝突の衝撃によって、第1方向に締付けられる。
先端工具62は、締結部品に衝突すると、締結部品から第1方向と反対の方向(以下、この方向を「第2方向」という)の反力を受けて減速され、第1方向に回転してきたアンビル45と衝突する(時点t2)。アンビル45は、先端工具62と衝突することで先端工具62から第2方向の力を受け、これによりアンビル軸451の捩れ量が減少する。また、アンビル45の第1方向の回転速度は、この先端工具62との衝突によって減速される。そして、アンビル45のアンビル爪455は、第1方向に回転してきたハンマ42のハンマ爪425と、再度衝突する(2回目の衝突)。
この2回目の衝突の衝撃によって、アンビル45は、第1方向に再度加速されて先端工具62に衝突する(時点t3)。アンビル45では、この先端工具62との衝突の反力によって、アンビル軸451が回転軸Ax1周りで捩れ、捩れ量が増加する。
先端工具62は、アンビル45との衝突によって第1方向に加速され、締結部品に衝突する。締結部品は、この衝突の衝撃によって、第1方向に締付けられる。
以降、部品間で上記の衝突を繰り返すことで、締結部品の締め付けが行われる。
図4からわかるように、インパクト工具では、1回のインパクトにおいて、1回目の衝突の際のピークP1よりも2回目の衝突の際のピークP2の方が大きい。この理由としては、1回目の衝突では、上記のクリアランスを詰める等のためにアンビル45のエネルギーが消費されており、そのために、2回目の衝突の際のピークP2の方が1回目の衝突の際のピークP1より大きくなっているためである。
ここで、インパクト工具では、1回のインパクトのうちで締結部品の締付けに主として寄与するのは、締結部品に加えられる力が最大となる時点以降、すなわちアンビル軸451の捩れ量が最大となる時点以降に、締結部品に加えられる力である。例えば図4の例では、時点t4において、それよりも前の時点において締結部品に加えられている締付け力よりも大きな締付け力が、締結部品に加えられている。そのため、時点t4よりも前に締結部品に加えられた締付け力は、時点t4での締付け力によって「上書き」されており、締結部品の締付けへの寄与は小さい。
要するに、インパクト工具では、上記のクリアランスのために、1回のインパクトのうちの1回目の衝突でハンマ42からアンビル45に与えられたエネルギーが、締結部品の締付けに寄与することなく消費されているのである。
このような知見の元、本願の発明者らは、インパクト工具1では、回転軸Ax1周りのアンビル45の慣性モーメントに対する回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントの比率(以下、「慣性比率」ともいう)を増加させることで、エネルギー効率の向上が図れることを見出した。
図5に、慣性比率を変化させた場合の、インパクト工具1のエネルギー効率[%]を計算したシミュレーション結果のグラフを示す。
図5の例では、1回のインパクトにおいて、以下の動作が行われているとしてシミュレーションを行っている。すなわち、まずハンマ42がアンビル45に衝突し、この衝突によってアンビル45がハンマ42よりも速い速度で第1方向に回転してアンビル45が先端工具62に衝突し、この衝突によって先端工具62がアンビル45よりも速い速度で第1方向に回転して先端工具62が締結部品に衝突する。この先端工具62と締結部品との衝突によって、先端工具62が第2方向に回転してアンビル45に衝突し、この衝突によってアンビル45が第2方向に回転してハンマ42に衝突する。この衝突によってアンビル45がハンマ42よりも速い速度(ほぼ同じ速度)で第1方向に回転してアンビル45が先端工具62に衝突し、この衝突によって先端工具62がアンビル45よりも速い速度(ほぼ同じ速度)で第1方向に回転して先端工具62が締結部品に衝突する。その結果、ハンマ42とアンビル45と先端工具62とが一体となって、締結部品を締付ける。そして、このシミュレーションでは、ハンマ42が最初に有している回転エネルギー(ハンマ42がアンビル45に1回目に衝突する際に有している回転エネルギー)に対する、ハンマ42がアンビル45に2回目に衝突する際にハンマ42が有しているエネルギーの割合、すなわち2回目以降の衝突で消費されるエネルギーの割合を、「エネルギー効率」として算出している。このシミュレーションでは、ハンマ42が最初に有している回転エネルギーを一定としている。なお、図5に示す慣性比率とエネルギー効率との間の関係は、本願の発明者らによって実験的にも確認されている。
図5から、慣性比率が5倍の場合(図4の比較例のインパクト工具の場合)には、エネルギー効率が30%程度であることがわかる。すなわち、比較例のインパクト工具では、ハンマ42が最初に有している回転エネルギーのうちの7割程度が、締結部品の締付けに寄与することなく消費されていることがわかる。
また、図5から、慣性比率が増加する程エネルギー効率が向上し、慣性比率が10倍の場合にはエネルギー効率が50%以上となることがわかる。要するに、慣性比率を10倍以上にすることで、ハンマ42が最初に有している回転エネルギーのうちの半分以上を締結部品の締付けに用いることができ、エネルギー効率を向上できることがわかる。
また、図5から、慣性比率が15倍の場合にはエネルギー効率が65%以上、慣性比率が25倍の場合にはエネルギー効率が75%以上となり、エネルギー効率を更に向上できることがわかる。
要するに、慣性比率を増加させることで、1回目の衝突で消費されるエネルギーの割合を小さくすることができ、エネルギー効率を向上させることができる。
図6、図7に、慣性比率が15倍及び25倍のインパクト工具1について、1回のインパクトにおける、アンビル軸451の捩れ量を測定した結果の波形を示す。図6は、慣性比率が15倍のインパクト工具1の測定波形であり、図7は慣性比率が25倍のインパクト工具1の測定波形である。なお、図4、図6、図7では、縦軸のスケール及び横軸のスケールを同じにしてある。また、図4、図6、図7では、測定条件として、ハンマ42が最初に有している回転エネルギーを一定にしてある。
図4、図6、図7から、慣性比率が増加するにつれて、1回目の衝突の際のピークP1に対する2回目の衝突の際のピークP2の比率が増加していることがわかる。また、図4、図6、図7から、慣性比率が増加するにつれて、アンビル軸451の捩れ量の最大値(ピークP2の大きさ)が増加しており、より大きな締付け力で締結部品を締付けていることがわかる。また、図4、図6、図7から、慣性比率が増加するにつれて、アンビル軸451が捩れている時間が増加しており、長い時間、締結部品に締付け力が加えられていることがわかる。要するに、慣性比率が増加する程、アンビル軸451から先端工具62に加えられる力積が大きくなっており、効率的に締結部品の締め付けが行われていることがわかる。
図8~図10に、インパクトを1回行った場合の、締付けトルクの増加量の測定結果を示す。図8は、締結部品としてのボルトの締付けトルクが15N・mの場合(既に15N・mの締付けトルクがボルトにかかっている場合)の、締付けトルクの増加量の測定結果である。図9は、締結部品としてのボルトの締付けトルクが20N・mの場合の、締付けトルクの増加量の測定結果である。図10は、締結部品としてのボルトの締付けトルクが25N・mの場合の、締付けトルクの増加量の測定結果である。図8~図10の各々において、A1のグラフは、慣性比率が25倍のインパクト工具1の測定結果であり、B1のグラフは、慣性比率が5倍の比較例のインパクト工具の測定結果である。図8~図10では、測定条件として、ハンマ42が最初に有している回転エネルギーを一定にしてある。
例えば、ボルトの締付けトルクが20N・mの場合(図9参照)、慣性比率が5倍の比較例のインパクト工具では、締付けトルクの増加量が0.23N・mであるのに対して、慣性比率が25倍のインパクト工具1では、締付けトルクの増加量が0.41N・mである。このように、慣性比率を増加させることで、1回のインパクトでのボルトの締付けトルクの増加量の向上を図ることができる。要するに、慣性比率を増加させることで、ハンマ42の回転エネルギーのうちで締結部品の締付けに用いられるエネルギーの割合であるエネルギー効率の向上を図ることができる。
このように、本実施形態のインパクト工具1では、慣性比率(回転軸Ax1周りのアンビル45の慣性モーメントに対する回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメント)が10倍以上であるので、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。また、エネルギー効率が向上することで、ハンマ42が最初に有している回転エネルギーのうちで、音又は熱として消費されるエネルギーの割合が、低減される。そのため、本実施形態のインパクト工具1では、インパクト工具1から発生する騒音を低減すること、及びインパクト工具1での発熱を抑制することも、可能となる。
また、本実施形態のインパクト工具1では、ハンマ42にスカート部426を設けることで、回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントを大きくしている。そのため、ハンマ42の径方向のサイズを大きくすることなく、ひいてはハウジング2のサイズを大きくすることなく、回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントを大きくすることができる。
(3)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
本変形例では、図11、図12に示すように、ハンマ42は、縁部427を有している。縁部427は、ハンマ本体420の外周部に設けられている。縁部427は、円筒状であって、前後方向においてハンマ爪425の前面と同じ位置まで突出している。ハンマ42は、縁部427を有していることで、ハンマ42の径方向のサイズを大きくすることなく、回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントを大きくすることができる。
なお、縁部427は、ハンマ爪425よりも前方に突出していてもよい。
また本変形例では、図12に示すように、ハンマ42がスカート部426を有しておらず、ハンマ42は前後方向において周縁部の厚さが中心部の厚さよりも薄い。しかし、これに限らず、ハンマ42は、スカート部426を更に有していてもよい。ハンマ42の径方向のサイズを大きくすることなく、回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントを更に大きくすることができる。
(3.2)変形例2
本変形例では、図13に示すように、ハンマ42は、主ハンマ46と副ハンマ47とを備えている。主ハンマ46は、駆動軸41(図2参照)の外周に前後方向(回転軸Ax1の軸線に沿った方向)に移動可能に連結される。主ハンマ46は、駆動軸41の回転に応じて回転軸Ax1周りで回転する。副ハンマ47は、前後方向の移動が規制されている。副ハンマ47は、主ハンマ46の回転軸Ax1周りの回転に連動して主ハンマ46と一体に回転するように、主ハンマ46に連結される。
より詳細には、主ハンマ46は、実施形態のハンマ42と同様、主ハンマ本体460、ハンマ爪465及び溝部を有している。
副ハンマ47は、中空の円筒状であって、その内部に主ハンマ46を収容可能である。副ハンマ47の内周面には、回転軸Ax1の軸線方向に延びる4つのピン溝472が90度間隔で形成されている。4つのピン溝472には、4つの円柱状のピン440が嵌め込まれる。この状態で、円環状の止め部材441を副ハンマ47の前縁の溝に嵌め込むことによって、ピン440がピン溝472から抜けないようになっている。
一方、主ハンマ本体460の外周面には、回転軸Ax1の軸線方向に延びる4つのピン溝462が90度間隔で形成されている。主ハンマ46は、4つのピン溝462に4つのピン440が嵌め込まれるように、副ハンマ47内に配置される。これにより、主ハンマ46と副ハンマ47とが回転軸Ax1周りで一体に回転可能、かつ主ハンマ46が副ハンマ47に対して前後方向に移動可能となるように、主ハンマ46が副ハンマ47に保持される。
主ハンマ46は、インパクト動作を行う場合には、実施形態のハンマ42と同様、前後方向に移動しながら回転軸Ax1の周りで回転し、アンビル45に衝突して回転打撃力を加える。一方、副ハンマ47は、ハウジング2によって前後方向の移動が規制されており、主ハンマ46と一緒に回転軸Ax1の周りで回転しつつも、前後方向には移動しない。
本変形例では、回転軸Ax1周りの主ハンマ46の慣性モーメント、副ハンマ47の慣性モーメント、4つのピン440の慣性モーメント、及び止め部材441の慣性モーメントの合計が、回転軸Ax1周りのアンビル45の慣性モーメントの10倍以上である。
本変形例では、ハンマ42が副ハンマ47を備えていることで、ハンマ42の径方向のサイズを過度に大きくすることなく、回転軸Ax1周りのハンマ42の慣性モーメントを大きくすることができる。
なお、回転軸Ax1周りの主ハンマ46のみの慣性モーメントが、回転軸Ax1周りのアンビル45の慣性モーメントの10倍以上であってもよい。
(3.3)その他の変形例
一変形例において、ハンマ42は、スカート部426を有していなくてもよい。代わりに、ハンマ42の周縁部の密度(単位体積当たりの質量)をハンマ42の中心部の密度よりも大きくすることで、慣性比率を10倍以上としてもよい。例えば、ハンマ42は、周縁部と中心部とが、密度が異なる材料で形成されて、溶接等により一体化されていてもよい。
(4)態様
以上説明した実施形態及び変形例から明らかなように、本明細書には以下の態様が開示されている。
第1の態様のインパクト工具(1)は、モータ(3)と、ハンマ(42)と、アンビル(45)と、を備える。ハンマ(42)は、モータ(3)の動力により、回転軸(Ax1)周りで回転する。アンビル(45)は、ハンマ(42)から回転軸(Ax1)の周方向の打撃力を受けて、回転軸(Ax1)周りで回転する。インパクト工具(1)では、回転軸(Ax1)周りのハンマ(42)の慣性モーメントが、回転軸(Ax1)周りのアンビル(45)の慣性モーメントの10倍以上である。
この態様によれば、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
第2の態様のインパクト工具(1)は、第1の態様において、装着部(452)を備える。装着部(452)は、アンビル(45)の回転に応じて回転する。装着部(452)には、M8以下又は5/16インチ以下の締結部品を締め付ける又は緩めるための先端工具(62)が装着される。
この態様によれば、小型のインパクト工具(1)において、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
第3の態様のインパクト工具(1)では、第1又は第2の態様において、ハンマ(42)は、モータ(3)の動力により回転軸(Ax1)周りで回転する駆動軸(41)の外周に、回転軸(Ax1)の軸線に沿った方向に移動可能に連結される。ハンマ(42)は、駆動軸(41)の回転に応じて回転軸(Ax1)周りで回転する。
この態様によれば、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
第4の態様のインパクト工具(1)では、第1又は第2の態様において、ハンマ(42)は、主ハンマ(46)と副ハンマ(47)とを備える。主ハンマ(46)は、モータ(3)の動力により回転軸(Ax1)周りで回転する駆動軸(41)の外周に、回転軸(Ax1)の軸線に沿った方向に移動可能に連結される。主ハンマ(46)は、駆動軸(41)の回転に応じて回転軸(Ax1)周りで回転する。副ハンマ(47)は、回転軸(Ax1)の軸線に沿った方向の移動が規制されている。副ハンマ(47)は、主ハンマ(46)の回転軸(Ax1)周りの回転に連動して主ハンマ(46)と一体に回転するように主ハンマ(46)に連結される。
この態様によれば、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
第5の態様のインパクト工具(1)では、第1~第4のいずれか1つの態様において、ハンマ(42)は、回転軸(Ax1)の軸線に沿った方向において、周縁部の厚さが中心部の厚さよりも厚い。
この態様によれば、ハンマ(42)の径方向のサイズを大きくすることなくハンマ(42)の慣性モーメントを増加させることが可能となる。
第6の態様のインパクト工具(1)では、第1~第5のいずれか1つの態様において、ハンマ(42)は、ハンマ本体(420)と、ハンマ本体(420)のうちでアンビル(45)側の面である前面から突出するハンマ爪(425)と、を有する。アンビル(45)は、ハンマ本体(420)の前方に位置するアンビル本体(450)と、アンビル本体(450)につながっておりハンマ(42)の回転方向においてハンマ爪(425)と衝突するアンビル爪(455)と、を有する。ハンマ(42)は、ハンマ本体(420)の外周部に設けられてハンマ爪(425)の前面と同じ位置まで又はハンマ爪(425)よりも前方に突出する縁部(427)を、更に有する。
この態様によれば、ハンマ(42)の径方向のサイズを大きくすることなくハンマ(42)の慣性モーメントを増加させることが可能となる。
第7の態様のインパクト工具(1)は、モータ(3)と、ハンマ(42)と、アンビル(45)と、を備える。ハンマ(42)は、モータ(3)の動力により、回転軸(Ax1)周りで回転する。アンビル(45)は、ハンマ(42)から回転軸(Ax1)の周方向の打撃力を受けて回転軸(Ax1)周りで回転する。アンビル(45)は、打撃力を先端工具(62)に伝達するアンビル軸(451)を備える。インパクト工具(1)では、ハンマ(42)がアンビル(45)に打撃力を与えるインパクト動作において、1回のインパクト中にアンビル軸(451)の捩れ量を測定した波形に複数のピーク(P1,P2,P3)がある場合、1回のインパクトにおいて、複数のピーク(P1,P2,P3)のうちの最大のピーク(P2)が計測される時点(t4)よりも後にアンビル(45)へ伝達されるハンマ(42)の回転エネルギーが、時点(t4)よりも前にアンビル(45)へ伝達されるハンマ(42)の回転エネルギーよりも大きい。
この態様によれば、エネルギー効率の向上を図ることが可能となる。
1 インパクト工具
3 モータ
41 駆動軸
42 ハンマ
420 ハンマ本体
425 ハンマ爪
427 縁部
45 アンビル
450 アンビル本体
455 アンビル爪
46 主ハンマ
47 副ハンマ
Ax1 回転軸
P1,P2,P3 ピーク
t4 時点

Claims (4)

  1. モータと、
    前記モータの動力により、回転軸周りで回転するハンマと、
    前記ハンマから前記回転軸の周方向の打撃力を受けて前記回転軸周りで回転するアンビルと、
    を備え、
    前記ハンマは、単一の部材であって、前記モータの動力により前記回転軸周りで回転する駆動軸の外周に前記回転軸の軸線に沿った方向に移動可能に連結され、前記駆動軸の回転に応じて前記回転軸周りで回転し、
    前記ハンマは、前記回転軸の軸線に沿った方向において、周縁部の厚さが中心部の厚さよりも厚く、
    前記回転軸周りの前記ハンマの慣性モーメントが、前記回転軸周りの前記アンビルの慣性モーメントの10倍以上である、
    インパクト工具。
  2. 前記アンビルの回転に応じて回転し、M8以下又は5/16インチ以下の締結部品を締め付ける又は緩めるための先端工具が装着される装着部を備える、
    請求項1に記載のインパクト工具。
  3. 前記ハンマは、ハンマ本体と、前記ハンマ本体のうちで前記アンビル側の面である前面から突出するハンマ爪と、を有し、
    前記アンビルは、前記ハンマ本体の前方に位置するアンビル本体と、前記アンビル本体につながっており前記ハンマの回転方向において前記ハンマ爪と衝突するアンビル爪と、を有し、
    前記ハンマは、前記ハンマ本体の外周部に設けられて前記ハンマ爪の前面と同じ位置まで又は前記ハンマ爪よりも前方に突出する縁部を、更に有する、
    請求項1又は2に記載のインパクト工具。
  4. 前記アンビルは、前記打撃力を先端工具に伝達するアンビル軸を備え、
    前記ハンマが前記アンビルに前記打撃力を与えるインパクト動作において、1回のインパクト中に前記アンビル軸の捩れ量を測定した波形に複数のピークがある場合、前記1回のインパクトにおいて、前記複数のピークのうちの最大のピークが計測される時点よりも後に前記アンビルへ伝達される前記ハンマの回転エネルギーが、前記時点よりも前に前記アンビルへ伝達される前記ハンマの回転エネルギーよりも大きい、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のインパクト工具。
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