JP7459857B2 - 異音解析装置および方法 - Google Patents

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Description

本開示は、車両で発生する異音の原因を解析する異音解析装置および方法に関する。
従来、複数の回転体を有する車両の動力伝達機構の稼動時に、回転体の回転に伴って発生する音または振動のデータと、選択された回転体の回転数のデータとを取り込んで解析を行う音振解析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この音振解析装置は、音または振動のデータを周波数分析すると共に、周波数分析した音または振動のデータから回転体の諸元に応じた次数を演算する。更に、当該音振解析装置は、音または振動のデータから演算される音圧レベルを次数および車速に対応させて表示部に表示させ、当該表示部でユーザにより選択された特定の次数を有する音を再生する。
特開2005-98984号公報
上記従来の音振解析装置によれば、車速を用いたグラフ表示により官能検査との整合が取り易くなり、音が発生している次数を調べたり、取り込んだ音を再生したりすることで、音の発生源である回転体を特定することができるかもしれない。しかしながら、次数や車速と音圧レベルと見比べながら音の発生源である回転体を精度よく特定するには、音振解析装置のユーザにある程度の経験が要求される。また、上記音振解析装置を用いて次数や車速と音圧レベルとを見比べながら音の発生源を特定しても、特定の根拠を車両の所有者等に説明することは困難であり、速やかに異音対策を施せなくなるおそれもある。
そこで、本開示は、異音の解析結果をその妥当性と共に提示してユーザの利便性をより向上させることを主目的とする。
本開示の異音解析装置は、車両から発せられる音のデータと、前記車両の所定の回転数とに基づいて、前記車両で発生する異音の原因を解析する異音解析装置であって、前記音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した前記時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出する第1演算部と、前記車両の諸元と前記回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した前記時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定し、前記複数の現象の中から、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる前記現象を抽出する第2演算部と、前記第2演算部により抽出された前記現象を表示すると共に、前記第1演算部により取得された前記時間と周波数と音圧との関係に、前記第2演算部により抽出された前記現象に対応した前記周波数範囲を重ねて表示する表示部とを含むものである。
また、本開示の異音解析方法は、車両から発せられる音のデータと、前記車両の所定の回転数とに基づいて、前記車両で発生する異音の原因を解析する異音解析方法であって、前記音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した前記時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出し、前記車両の諸元と前記回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した前記時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定し、前記複数の現象の中から、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる前記現象を抽出し、抽出した前記現象を表示部に表示させると共に、前記時間と周波数と音圧との関係と、抽出した前記現象に対応した前記周波数範囲とを前記表示部に重ねて表示させるものである。
本開示の異音解析装置を示す概略構成図である。 本開示の異音解析装置による異音の解析手順を示すフローチャートである。 本開示の異音解析装置の表示部に表示される表示内容を例示する説明図である。 本開示の異音解析装置による異音の解析に用いられる周波数範囲を例示する説明図である。 本開示の異音解析装置の表示部に表示される表示内容を例示する説明図である。
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の異音解析装置としての携帯端末10を示す概略構成図である。同図に示す携帯端末10は、車両販売店や整備工場等において図示しない車両(主に駆動系)で発生する異音の原因を解析するのに用いられるものである。本実施形態において、携帯端末10は、CPUやGPUを含むSoC、ROM、RAM、表示部11、通信モジュール12、図示しないマイクロフォン等を含むスマートフォンであり、当該携帯端末10には、異音解析アプリケーション(プログラム)がインストールされている。そして、携帯端末10は、それぞれ異音解析アプリケーション(ソフトウェア)とSoC、ROM、RAM、マイクロフォンといったハードウェアとの協働により構築される、音取得部13、表示制御部14、第1演算部15および第2演算部16を含む。
携帯端末10の表示部11は、液晶パネルあるいは有機ELパネル等を含むものである。通信モジュール12は、近距離無線通信あるいはケーブルを介して車両の電子制御装置と各種情報をやり取りすると共に、例えばインターネット等のネットワークを介して異音解析支援サーバ(異音解析支援装置)20と各種情報をやり取りすることができる。音取得部13は、異音解析アプリケーションと、SoC、ROM、RAMおよびマイクロフォン等との協働により構築され、音(音圧)の時間軸データを取得する。表示制御部14は、異音解析アプリケーションと、SoC、ROM、RAM等との協働により構築され、表示部11を制御する。第1および第2演算部15,16は、異音解析アプリケーションと、SoC、ROMおよびRAM等との協働により構築される。
また、異音解析支援サーバ20は、CPU、ROM、RAM、入出力装置等を含むコンピュータであり、本実施形態では例えば上記車両を製造する自動車製造者により設置・管理される。異音解析支援サーバ20には、CPUやROM、RAMといったハードウェアと、予めインストールされた各種プログラムとの協働により、車両で発生した異音の解析を支援する解析支援モジュールが構築されている。更に、異音解析支援サーバ20は、車両で発生した異音の解析に必要な情報を車種ごとに格納したデータベースを記憶する記憶装置を含む。当該データベースは、車種ごとに、車両および各車載機器の諸元や、異音を発生させることが判明している共振現象(例えば、シャフトの共振等)の周波数(共振周波数)を格納するものである。
続いて、図2から図5を参照しながら、異音解析装置としての携帯端末10による異音解析手順について説明する。
図2は、携帯端末10により実行される異音解析手順を説明するためのフローチャートである。異音の解析に際して、携帯端末10(異音解析装置)を使用する作業者(ユーザ)は、上記異音解析アプリケーションを起動させると共に、携帯端末10を対象車両の電子制御装置に接続する。対象車両の電子制御装置と携帯端末10とは、近距離無線通信により接続されてもよく、ケーブルを介して接続されてもよい。また、携帯端末10は、対象車両の車台番号あるいは車両識別番号といった車両情報を当該電子制御装置から取得する。ただし、車両情報は、作業者によって携帯端末10に入力されてもよい。
次いで、作業者は、表示部11に表示される測定開始ボタンをタップし、車道や試験台上で対象車両を走行(作動)させて当該対象車両の所有者から聞き取られた異音が発生した走行状態を再現する。対象車両が走行する間、図2に示すように、通信モジュール12は、対象車両の電子制御装置から予め定められた走行データ(作動データ)を所定時間(微小時間)おきに取得し、携帯端末10の音取得部13は、走行データの取得に同期して対象車両から発せられる音の時間軸データを取得する(ステップS100)。ステップS100にて対象車両から取得される走行データには、所定の回転数と車速とが含まれる。所定の回転数は、対象車両がエンジン(内燃機関)および変速機を搭載している場合、当該エンジンの回転数、変速機の入力回転数および出力回転数等であり、対象車両がハイブリッド車両や電気自動車である場合、電動機の回転数やドライブシャフトの回転数等である。通信モジュール12および音取得部13は、対象車両の停車等に応じて表示部11に表示される測定終了ボタンが作業者によりタップされるまで、走行データまたは音の時間軸データを取得する。
ステップS100の処理の後、携帯端末10の第1演算部15は、音取得部13により取得された音の時間軸データにSTFT(Short-Time Fourier Transform)を施し、時間と周波数と音圧との関係を示すスペクトログラム(音響スペクトログラム)を取得する(ステップS110)。また、携帯端末10の表示制御部14は、図3に示すように、第1演算部15により取得されたスペクトログラムを表示部11に表示させる(ステップS120)。ステップS120において、表示制御部14は、横軸を時間軸とすると共に縦軸を周波数軸として音圧レベルを色分けして示すスペクトログラム(カラーマップ)を表示部11に表示させる。
携帯端末10の表示部11にスペクトログラムが表示されると、作業者は、停車中の車内あるいは車両販売店等において、主に色分けされた音圧レベルを手掛かりにして当該表示部11に表示されたスペクトログラム上で異音解析装置としての携帯端末10により解析されるべき時間および周波数の範囲(図3における破線参照)を選択する。作業者により時間および周波数の範囲が選択されると、携帯端末10の第1演算部15は、スペクトログラムの作業者により選択された時間および周波数の範囲から所定の時間間隔で(所定時間おきに)特徴的な周波数fcを抽出する(ステップS130)。本実施形態において、第1演算部15は、対象となる時刻ごとに、音圧が最大となる周波数を特徴的な周波数fcとして抽出する。
一方、携帯端末10の第2演算部16は、上述のステップS110-S130の処理に並行して、図2におけるステップS115,S125およびS135の処理を実行する。すなわち、第2演算部16は、ステップS115において、音の時間軸データ等の取得に先立って取得した対象車両の車両情報(車台番号あるいは車両識別番号)を異音解析支援サーバ20に送信し、当該異音解析支援サーバ20から対象車両で発生した異音の解析に必要な情報を取得する。ステップS115にて取得される情報には、対象車両において異音を発生させる現象に関連した各種回転要素の諸元(例えば、ギヤの歯数)や、各回転要素の回転数を算出するための諸元(ギヤ機構のギヤ比やタイヤ径等)、異音を発生させる共振現象の共振周波数等が含まれる。
また、ステップS115の処理の後、第2演算部16は、ステップS100にて取得された車速や回転数と、異音解析支援サーバ20から取得した対象車両の諸元とに基づいて、対象車両で異音を発生させるものとして予め登録された複数の現象ごとに、各現象に関連するものとして予め定められた1つの回転要素における時間と周波数との関係(次数成分)を取得する(ステップS125)。ステップS125において、第2演算部16は、例えば当該1つの回転要素がギヤである場合、対象となる時刻ごとに、エンジンあるいは電動機といった駆動源の回転数と、当該駆動源から当該ギヤまでのギヤ比と、当該ギヤの歯数(次数)とを乗じて当該1つの回転要素の周波数を算出する。なお、回転要素の周波数は、車速やタイヤ径、ギヤ比等から算出されてもよい。
更に、第2演算部16は、作業者により表示部11に表示されたスペクトログラム上で選択された時間の範囲内で、上記複数の現象ごとに、各現象に関連した回転要素における時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲Rcを設定する(ステップS135)。本実施形態において、各現象について設定される周波数範囲Rcは、図4における2本の一点鎖線の間の範囲であり、作業者によって選択された時間の範囲内で、当該現象に関連した回転要素の時間ごとの周波数(図4中実線参照)に予め定められた値を加減算することにより設定される。また、ステップS135において、第2演算部16は、異音解析支援サーバ20から共振現象の共振周波数が提供された場合、当該共振周波数を基準とした周波数範囲Rc(共振周波数±α)を設定する。
第1演算部15によるステップS110-S130の処理が完了し、かつ第2演算部16によるステップS115-S135の処理が完了すると、第2演算部16は、上記複数の現象ごとに、各現象について設定された周波数範囲Rcの時間の範囲、すなわち作業者により選択された時間の範囲に対する上記特徴的な周波数fcが生じた時間の割合γを算出する(ステップS140)。第2演算部16は、1つの現象について割合γを算出すると、予め登録されたすべての現象について当該割合γを算出したか否かを判定する(ステップS150)。すべての現象について割合γを算出していないと判定した場合(ステップS150:NO)、第2演算部16は、次の現象について特徴的な周波数fcが生じた時間の割合γを算出する(ステップS140)。
また、第2演算部16は、すべての現象について上記割合γを算出したと判定した場合(ステップS150:YES)、ステップS140にて算出した割合γが所定値(例えば80%)以上となる現象を所定数(例えば上位3つ)だけ抽出する(ステップS160)。なお、ステップS160において、条件を満たす所定数の現象が存在しない場合、第2演算部16は、複数の現象の中から上記割合γが最も大きい現象を抽出する。ステップS160の処理後、表示制御部14は、異音の解析結果を表示部11に表示させ(ステップS170)、図2の一連の処理を終了させる。
ステップS170において、表示制御部14は、図5に示すように、第2演算部16により抽出された現象(図5の例では、デフ歯打ち)と、当該現象と対象車両で実際に発生した現象との一致率を示すステップS140にて算出された割合γ(図5の例では、90%)とを異音の解析結果として表示部11に表示させる。更に、ステップS170において、表示制御部14は、第1演算部15により抽出された特徴的な周波数fc(図5における黒丸印参照)と、ステップS160にて抽出された現象について第2演算部16により設定された周波数範囲Rc(図5における一点鎖線参照)とを既に表示されているスペクトログラム(時刻と周波数と音圧との関係)上に重ねて表示させる。また、スペクトログラムのうち、作業者により選択されなかった範囲は、グレーアウトされる(図5における網掛け部参照)。
なお、上記割合γが所定値以上となる現象が複数抽出された場合、最も割合γが大きい(一致率が高い)現象についての情報が最初に表示部11に表示され、所定のボタンをタップすることで、他の現象についての情報を表示部11に表示させることができる。また、本実施形態では、上記割合γが予め定められた下限値(例えば、50%)未満である場合、異音の原因が不明である旨が表示部11に表示される。
上述のように、異音解析装置としての携帯端末10の第1演算部15は、対象車両から発せられる音の時間軸データからSTFT解析により時間と周波数と音圧との関係を示すスペクトログラムを複数取得すると共に、取得したスペクトログラムから所定の時間間隔で特徴的な周波数fcを抽出する(ステップS110-S130)。また、第2演算部16は、対象車両の諸元と回転数(走行データ)とに基づいて、それぞれ異音を発生させるものとして予め登録された複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に当該回転要素における時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲Rcを設定する(ステップS115-S135)。更に、第2演算部16は、複数の現象の中から、対応する周波数範囲Rcが特徴的な周波数fcが生じた時間を相対的に多く含んでいる現象を抽出する(ステップS140-S160)。
そして、携帯端末10の表示部11には、図5に示すように、第2演算部16により抽出された現象が表示されると共に、当該第2演算部16により抽出された現象に対応した周波数範囲Rcが、第1演算部15により取得されたスペクトログラムに重ねて表示される(ステップS170)。これにより、作業者(ユーザ)は、表示部11に表示された現象を対象車両で発生した異音の解析結果として取得すると共に、スペクトログラムに重ねて表示された周波数範囲Rcから当該解析結果の妥当性を確認することができる。この結果、異音の解析結果をその妥当性と共に提示して作業者の利便性をより向上させることが可能となるので、作業者は、解析結果を対象車両の所有者等に的確に説明して速やかに異音対策を進めていくことができる。
また、携帯端末10の表示部11には、第1演算部15により抽出された特徴的な周波数fcが当該第1演算部15により取得されたスペクトログラムに重ねて表示(プロット)される(図5参照)。これにより、異音の解析結果の妥当性をより容易に確認できるようにして作業者の利便性をより向上させることが可能となる。
更に、第1演算部15は、表示部11に表示されたスペクトログラムの作業者により選択された時間および周波数の範囲から所定の時間間隔で特徴的な周波数fcを抽出する(ステップS130)。また、第2演算部16は、作業者により選択された時間の範囲内で複数の現象ごとに周波数範囲Rcを設定すると共に(ステップS135)、複数の現象の中から、少なくとも、対応する周波数範囲Rcが特徴的な周波数fcが生じた時間を最も多く含んでいる(割合γが最も大きい)現象を抽出する(ステップS140-S160)。これにより、第1および第2演算部15,16の演算負荷を低減することが可能となる。加えて、スペクトログラムの作業者により選択された時間および周波数の範囲に異音の解析結果の妥当性を確認するための周波数範囲Rcが重ねて表示されることで、当該周波数範囲Rcから、解析結果の妥当性に加えて、作業者自らが選択した範囲の妥当性をも確認することができる。従って、作業者は、異音解析装置としての携帯端末10を繰り返し使用していくことで、対象となる時間および周波数の範囲をより適正に選択することが可能となる。
また、第2演算部16は、作業者により選択された時間の範囲に対する特徴的な周波数fcが生じた時間の割合γを算出し(ステップS140)、表示部11には、第2演算部16により抽出された現象における割合γが上記一致率として表示される(ステップS170)。これにより、異音の解析結果の妥当性をより一層容易に確認できるようにして作業者の利便性をより一層向上させることが可能となる。
なお、第1演算部15は、スペクトログラムから所定の時間間隔で音圧が最大の周波数を特徴的な周波数fcとして抽出するが、特徴的な周波数fcは、音圧が最大の周波数に限られるものではなく、例えば機械学習により抽出されたものであってもよい。また、ステップS110-S130およびS115-S135の処理は、単一の演算部により実行されてもよく、S115-S135の処理は、S110-S130の処理の前または後に実行されてもよい。更に、携帯端末10にインストールされた異音解析アプリケーション(プログラム)は、タブレット端末や、ラップトップ型のパーソナルコンピュータ。デスクトップ型のパーソナルコンピュータ等にインストールされてもよく、当該タブレット端末等を異音解析装置として機能させてもよい。また、デスクトップ型のパーソナルコンピュータを利用する場合には、スマートフォン等により対象車両から音の時間軸データおよび走行データを取得した後、スマートフォン等から当該パーソナルコンピュータにデータを転送すればよい。
以上説明したように、本開示の異音解析装置は、車両から発せられる音のデータと、前記車両の所定の回転数とに基づいて、前記車両で発生する異音の原因を解析する異音解析装置であって、前記音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した前記時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出する第1演算部と、前記車両の諸元と前記回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した前記時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定し、前記複数の現象の中から、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる前記現象を抽出する第2演算部と、前記第2演算部により抽出された前記現象を表示すると共に、前記第1演算部により取得された前記時間と周波数と音圧との関係に、前記第2演算部により抽出された前記現象に対応した前記周波数範囲を重ねて表示する表示部とを含むものである。
本開示の異音解析装置の第1演算部は、車両から発せられる音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出する。また、第2演算部は、車両の諸元と回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定する。更に、第2演算部は、複数の現象の中から、対応する周波数範囲が特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる現象を抽出する。そして、表示部は、第2演算部により抽出された現象を表示すると共に、第1演算部により取得された時間と周波数と音圧との関係に、第2演算部により抽出された現象に対応した周波数範囲を重ねて表示する。これにより、異音解析装置のユーザは、表示部に表示された現象を車両で発生した異音の解析結果として取得すると共に、時間と周波数と音圧との関係に重ねて表示された周波数範囲から当該解析結果の妥当性を確認することができる。この結果、異音の解析結果をその妥当性と共に提示してユーザの利便性をより向上させることが可能となる。
また、前記表示部は、前記第1演算部により取得された前記時間と周波数と音圧との関係に、前記第1演算部により抽出された前記特徴的な周波数を重ねて表示するものであってもよい。これにより、異音の解析結果の妥当性をより容易に確認できるようにしてユーザの利便性をより向上させることが可能となる。
更に、前記第1演算部は、前記表示部に表示された前記時間と周波数と音圧との関係のユーザにより選択された時間および周波数の範囲から前記所定の時間間隔で前記特徴的な周波数を抽出するものであってもよく、前記第2演算部は、前記ユーザにより選択された時間の範囲内で前記複数の現象ごとに前記周波数範囲を設定すると共に、前記複数の現象の中から、少なくとも、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を最も多く含んでいる前記現象を抽出するものであってもよい。これにより、第1および第2演算部の演算負荷を低減することが可能となる。加えて、かかる態様では、ユーザにより選択された時間および周波数の範囲に異音の解析結果の妥当性を確認するための周波数範囲が重ねて表示されることから、当該周波数範囲から、解析結果の妥当性に加えて、ユーザ自らが選択した範囲の妥当性をも確認することができる。従って、ユーザは、異音解析装置を繰り返し使用していくことで、対象となる時間および周波数の範囲をより適正に選択することが可能となる。
また、前記第2演算部は、前記複数の現象ごとに、前記ユーザにより選択された時間の範囲に対する前記特徴的な周波数が生じた時間の割合γを算出するものであってもよく、前記表示部は、前記第2演算部により抽出された前記現象における前記割合を表示するものであってもよい。これにより、異音の解析結果の妥当性をより一層容易に確認できるようにしてユーザの利便性をより一層向上させることが可能となる。
更に、前記第1演算部は、前記時間と周波数と音圧との関係から前記所定の時間間隔で前記音圧が最大の周波数を前記特徴的な周波数として抽出するものであってもよい。
本開示の異音解析方法は、車両から発せられる音のデータと、前記車両の所定の回転数とに基づいて、前記車両で発生する異音の原因を解析する異音解析方法であって、前記音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した前記時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出し、前記車両の諸元と前記回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した前記時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定し、前記複数の現象の中から、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる前記現象を抽出し、抽出した前記現象を表示部に表示させると共に、前記時間と周波数と音圧との関係と、抽出した前記現象に対応した前記周波数範囲とを前記表示部に重ねて表示させるものである。
かかる方法によれば、異音の解析結果をその妥当性と共に提示してユーザの利便性をより向上させることが可能となる。
本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本開示の発明は、車両で発生する異音の解析に極めて有用である。
10 携帯端末(異音解析装置)、11 表示部、12 通信モジュール、13 音取得部、14 表示制御部、15 第1演算部、16 第2演算部、20 異音解析支援サーバ。

Claims (6)

  1. 車両から発せられる音のデータと、前記車両の所定の回転数とに基づいて、前記車両で発生する異音の原因を解析する異音解析装置であって、
    前記音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した前記時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出する第1演算部と、
    前記車両の諸元と前記回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した前記時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定し、前記複数の現象の中から、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる前記現象を抽出する第2演算部と、
    前記第2演算部により抽出された前記現象を表示すると共に、前記第1演算部により取得された前記時間と周波数と音圧との関係に、前記第2演算部により抽出された前記現象に対応した前記周波数範囲を重ねて表示する表示部とを備える異音解析装置。
  2. 請求項1に記載の異音解析装置において、
    前記表示部は、前記第1演算部により取得された前記時間と周波数と音圧との関係に、前記第1演算部により抽出された前記特徴的な周波数を重ねて表示する異音解析装置。
  3. 請求項1または2に記載の異音解析装置において、
    前記第1演算部は、前記表示部に表示された前記時間と周波数と音圧との関係のユーザにより選択された時間および周波数の範囲から前記所定の時間間隔で前記特徴的な周波数を抽出し、
    前記第2演算部は、前記ユーザにより選択された時間の範囲内で前記複数の現象ごとに前記周波数範囲を設定すると共に、前記複数の現象の中から、少なくとも、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を最も多く含んでいる前記現象を抽出する異音解析装置。
  4. 請求項3に記載の異音解析装置において、
    前記第2演算部は、前記複数の現象ごとに、前記ユーザにより選択された時間の範囲に対する前記特徴的な周波数が生じた時間の割合を算出し、
    前記表示部は、前記第2演算部により抽出された前記現象における前記割合を表示する異音解析装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の異音解析装置において、
    前記第1演算部は、前記時間と周波数と音圧との関係から前記所定の時間間隔で前記音圧が最大の周波数を前記特徴的な周波数として抽出する異音解析装置。
  6. 車両から発せられる音のデータと、前記車両の所定の回転数とに基づいて、前記車両で発生する異音の原因を解析する異音解析方法であって、
    前記音のデータから時間と周波数と音圧との関係を取得すると共に、取得した前記時間と周波数と音圧との関係から所定の時間間隔で特徴的な周波数を抽出し、
    前記車両の諸元と前記回転数とに基づいて、それぞれ異音を発生させる複数の現象ごとに、関連する回転要素における時間と周波数との関係を取得すると共に取得した前記時間と周波数との関係を基準とした周波数範囲を設定し、
    前記複数の現象の中から、対応する前記周波数範囲が前記特徴的な周波数が生じた時間を相対的に多く含んでいる前記現象を抽出し、
    抽出した前記現象を表示部に表示させると共に、前記時間と周波数と音圧との関係と、抽出した前記現象に対応した前記周波数範囲とを前記表示部に重ねて表示させる異音解析方法。
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