JP7459780B2 - 交換電池セル候補情報提供方法 - Google Patents
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Description
本願は交換電池セル候補情報提供方法に関する。
車両等の機器に搭載される二次電池セルは、継続して使用されると部品の劣化や故障などによって交換が必要となる。電池セルの交換品には新品だけでなく、中古品やリユース品などが含まれる。そのため、交換後も、機器が適切に運転できるような電池セルを選択する必要がある。
このような交換対象の電池セルを選択する技術を開示する文献として特許文献1がある。特許文献1は、電池が受けた温度負荷を考慮して、最適な交換電池を提案する技術を開示している。
本発明者は、ラミネート材で封止された全固体型電池セルにおいて、ラミネート材封止部が劣化し、シールアウトを起こすと、電池セルの性能が急激に低下することを知見した。特許文献1の技術では、温度負荷以外の要因が考慮されていない。そのため、温度負荷による劣化状態を考慮して電池を交換したとしても、ラミネート材封止部の劣化状態によっては、電池交換後においてラミネート材封止部がシールアウトすることが懸念される。ラミネート材封止部がシールアウトすると、電池性能が急激に低下することになり、機器が適切に運転できない問題が生じる。
そこで、本願の目的は、上記実情を鑑み、ラミネート材封止部の劣化状態を考慮して、適切な電池セル候補の情報を提供することができる交換電池セル候補情報提供方法を提供することである。
本開示は、上記課題を解決するための一つの手段として、電池セルの劣化状態を推定して、交換対象である電池セル候補の情報を提供する方法であって、複数の電池セル候補の劣化状態を診断する工程と、診断する工程により得られた電池セル候補の劣化状態を含む電池セル候補の情報を記憶する工程と、電池セルの運転情報を取得する工程と、取得する工程により取得された電池セルの運転履歴に基づいて電池セルの劣化状態を推定する工程と、推定する工程により推定された電池セルの劣化状態に基づいて電池セルを交換する必要があるか否かを判断する工程と、判断する工程において電池セルを交換する必要があると判断された場合に、電池セル候補の情報から所定の基準を満たす電池セル候補の情報を特定する工程と、を含み、電池セル及び電池セル候補は電極体がラミネート材に封止された全固体型電池セルであり、診断する工程において、少なくとも電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を診断し、記憶する工程において、少なくとも電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を含む電池セル候補の情報を記憶し、取得する工程において、少なくとも電池セルのSOC変動履歴を取得し、推定する工程において、少なくとも電池セルのラミネート材封止部の劣化状態を電池セルのSOC変動履歴に基づいて推定し、判断する工程において、少なくとも推定する工程により推定された電池セルのラミネート材封止部の劣化状態に基づいて、電池セルを交換する必要があるか否かを判断し、特定する工程において、判断する工程において電池セルを交換する必要があると判断された場合に、電池セル候補の情報から少なくともラミネート材封止部の劣化状態がシールアウトしない範囲を満たす電池セル候補の情報を特定する、交換電池セル候補情報提供方法を提供する。
本開示の交換電池セル候補情報提供方法は、交換する電池セルを選択する場面において、電池セル交換後にラミネート材封止部のシールアウトが生じ難い電池セル候補の情報を特定して提供するものである。従って、本開示の交換電池セル候補情報提供方法によれば、電池セル交換後に適切に運転可能な電池セル候補の情報を提供することができる。
本開示の交換電池セル候補情報提供方法について、一実施形態である交換電池セル候補情報提供方法10を参照しつつ、説明する。
交換電池セル候補情報提供方法10は、電池セルの劣化状態を推定して、交換対象である電池セル候補の情報を提供する方法である。電池セルは、車両等の機器に搭載された二次電池セルであり、電池セル候補は上記電池セルと交換可能な二次電池セルである。
ここで、交換電池セル候補情報提供方法10の対象となる電池セル及び電池セル候補はは何れも全固体型電池セルである。具体的には、電極体がラミネート材に封止されている全固体型電池セルである。全固体型電池セルは通常、複数のセルが積層されているものが使用されているため、本開示の全固体型電池セルは概念的に複数の全固体型電池セルが積層されたものも含む。このような全固体型電池セルは公知である。
図1に全固体型電池セルの断面の模式図を示した。図1の通り、全固体電池セルは電極体がラミネート材で封止されており、端部にラミネート材封止部(ラミネート材溶着部)を備える。このような全固体型電池セルに対し充放電を行うと、電極体が膨張収縮し、それに伴ってラミネート材封止部が剥がれる方向に入力が入る。そして、この入力が何度も入ることで、ラミネート材封止部が劣化する。ラミネート材封止部の劣化状態が大きくなると、ラミネート材封止部がシールアウトする可能性が高くなる。そしてラミネート材封止部のシールアウトは、電池性能を急激に低下させる要因となる。
図2に正常な電池セル(正常品)とシールアウトが発生した電池セル(シールアウト品)とについて、電池セルの運転日数と電池性能(抵抗増加率、容量維持率)との関係を示した。図2の通り、正常品の電池性能は運転日数によってほとんど変化しない一方で、シールアウト品には急激な抵抗増加や容量低下が発生している。このように、ラミネート材封止部のシールアウトは電池性能を急激に低下させる要因となるため、交換する電池セルを選択する場面において、交換対象となる電池セル候補の情報からシールアウトが起こりやすい電池セル候補の情報を除外する必要がある。
交換電池セル候補情報提供方法10はラミネート材封止部の劣化状態を考慮して、交換後にシールアウトが生じ難い電池セル候補の情報を特定して提供するものである。従って、交換電池セル候補情報提供方法10によれば、電池セル交換後に適切に運転可能な電池セル候補の情報を提供することができる。
以下、交換電池セル候補情報提供方法10の具体的な内容について説明する。図3は交換電池セル候補情報提供方法10のフローチャートである。図3の通り、交換電池セル候補情報提供方法10は、診断工程S1、記憶工程S2、取得工程S3、推定工程S4、判断工程S5、及び特定工程S6を備えている。
<診断工程S1>
診断工程S1は複数の電池セル候補の劣化状態を診断する工程であり、診断工程S1において、少なくとも電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を診断する。電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態は、電池セル候補を実際に分解して診断してもよく、後述の推定工程S4と同様の方法によって診断してもよい。また、診断工程S1において、電池セル候補の温度負荷による劣化状態を診断してもよい。温度負荷による劣化状態は、特許文献1の技術等の公知の技術によって診断可能である。
診断工程S1は複数の電池セル候補の劣化状態を診断する工程であり、診断工程S1において、少なくとも電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を診断する。電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態は、電池セル候補を実際に分解して診断してもよく、後述の推定工程S4と同様の方法によって診断してもよい。また、診断工程S1において、電池セル候補の温度負荷による劣化状態を診断してもよい。温度負荷による劣化状態は、特許文献1の技術等の公知の技術によって診断可能である。
<記憶工程S2>
記憶工程S2は診断工程S1により得られた電池セル候補の劣化状態を含む電池セル候補の情報を記憶する工程であり、記憶工程S2において、少なくとも電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を含む電池セル候補の情報を記憶する。記憶工程S2は、所定のデータサーバに診断工程S1の結果を入力して、記憶させることにより実施することができる。
記憶工程S2は診断工程S1により得られた電池セル候補の劣化状態を含む電池セル候補の情報を記憶する工程であり、記憶工程S2において、少なくとも電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を含む電池セル候補の情報を記憶する。記憶工程S2は、所定のデータサーバに診断工程S1の結果を入力して、記憶させることにより実施することができる。
また、記憶工程S2において、電池セル候補の劣化状態をランク付けしてからリスト化して記憶してもよい。ランク付けおよびリスト化はデータサーバの演算部により実施される。ここで、ランク付けは、例えばラミネート材封止部の劣化状態及び温度負荷による劣化状態の両方を考慮して行う。具体的には、次の表1のようにランク付けしてリスト化してもよい。表1では、電池セル候補1~3について表示している。ここで、表1におけるラミネート材封止部及び温度負荷による劣化状態の程度及びランクは、機器が必要とする電池性能等に基づいて定められている。ラミネート材封止部のダメージ量については後述する。
<取得工程S3>
取得工程S3は電池セルの運転情報を取得する工程であり、取得工程S3において、少なくとも電池セルのSOC(State of Charge:充電状態)変動履歴を取得する。また、取得工程S3において、電池セルの運転情報として電池セルの温度変動履歴を取得してもよい。取得工程S3は電池セルが搭載されている機器に備えられる制御部により実施することができる。あるいは、機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施することができる。
取得工程S3は電池セルの運転情報を取得する工程であり、取得工程S3において、少なくとも電池セルのSOC(State of Charge:充電状態)変動履歴を取得する。また、取得工程S3において、電池セルの運転情報として電池セルの温度変動履歴を取得してもよい。取得工程S3は電池セルが搭載されている機器に備えられる制御部により実施することができる。あるいは、機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施することができる。
ここで、取得工程S3において、電池セルのSOC変動履歴を少なくとも取得する理由について説明する。上述したように、電池セルの充放電による電極体が膨張収縮に伴って、ラミネート材封止部の劣化が生じる。電極体の膨張収縮の程度は電池セルのSOC領域によって異なり、電極体が膨張収縮しやすいSOC領域で電池セルが多使用されると、ラミネート材封止部の劣化が促進される。
図4に電池セルのSOC領域と荷重変動率との関係を示した。図4のとおり、低SOC~中心SOC領域は荷重変動率の変化が大きいことがわかる。荷重変動率の変化が大きいことは、電極体の膨張収縮量が大きいこと示しており、言い換えると、ラミネート材封止部へのダメージが大きいことを示している。一方で、中心SOC~高SOC領域では、荷重変動率の変化が小さいことがわかる。荷重変動率の変化が小さいことは、電極体の膨張収縮量が小さいことを示しており、言い換えると、ラミネート材封止部へのダメージが小さいことを示している。
このことから、低SOC~中心SOC領域で多使用された電池セルは、中心SOC~高SOC領域で多使用された電池セルに比べて、ラミネート材封止部の劣化が大きくなりやすい。従って、取得工程S3においては、低SOC~中心SOC領域におけるSOC変動履歴を取得すべきである。
具体的には低SOC~中心SOC領域におけるSOC変動幅(ΔSOC)毎の変動回数を取得すべきである(下記表2参照)。これは、ΔSOCが10%である場合と20%である場合とでは、ラミネート材封止部へのダメージ量が異なるからである。ΔSOC毎の変動回数のカウント方法は、例えば、一定のサンプリング周期(例えば0.5h毎)の中で変動したSOCの最大値と最低値とを基に、その差分をΔSOCとしてカウントする方法(0.5h毎に1カウント)や、SOCが増加傾向(減少傾向)の中で、増加が開始した際のSOCinitialと、その後SOCが減少(増加)に転じた際のSOCendとを基に、その差分をΔSOCとしてカウントする方法が挙げれらる。
<推定工程S4>
推定工程S4は取得工程S3により取得された電池セルの運転履歴に基づいて電池セルの劣化状態を推定する工程であり、推定工程S4において、少なくとも電池セルのラミネート材封止部の劣化状態を電池セルのSOC変動履歴に基づいて推定する。また、取得工程S3により取得された電池セルの運転履歴に電池セルの温度変動履歴が含まれている場合は、推定工程S4において、電池セルの温度負荷による劣化状態を推定してもよい。推定工程S4は電池セルが搭載されている機器に備えられる制御部により実施することができる。あるいは、機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施することができる。
推定工程S4は取得工程S3により取得された電池セルの運転履歴に基づいて電池セルの劣化状態を推定する工程であり、推定工程S4において、少なくとも電池セルのラミネート材封止部の劣化状態を電池セルのSOC変動履歴に基づいて推定する。また、取得工程S3により取得された電池セルの運転履歴に電池セルの温度変動履歴が含まれている場合は、推定工程S4において、電池セルの温度負荷による劣化状態を推定してもよい。推定工程S4は電池セルが搭載されている機器に備えられる制御部により実施することができる。あるいは、機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施することができる。
電池セルのラミネート材封止部の劣化状態は、例えば表2のように、ΔSOC毎の変動回数と、ΔSOCに対応するラミネート材封止部へのダメージ量を規定しておき、これらの情報に基づいてラミネート材封止部への総ダメージ量(ΣDx=DSOC10%+DSOC20%+・・・)を算出することにより推定することができる。この際、ラミネート材封止部へのダメージ量とシールアウトとの関係を明確にしておく必要がある。この関係は実験的に又はシミュレーションにより求めることができる。あるいは、あるΔSOCの変動回数が所定の回数を超えた場合にラミネート材封止部のシールアウトが生じることを実験的に検証されている場合は、その変動回数から電池セルのラミネート材封止部の劣化状態を推定することができる。
電池セルの温度負荷による劣化状態は、特許文献1の技術等の公知の技術によって推定することができる。
<判断工程S5>
判断工程S5は推定工程S4により推定された電池セルの劣化状態に基づいて電池セルを交換する必要があるか否かを判断する工程であり、判断工程S5において、少なくとも推定工程4により推定された電池セルのラミネート材封止部の劣化状態に基づいて、電池セルを交換する必要があるか否かを判断する。また、判断工程S5において、推定工程4により推定された電池セルの温度負荷による劣化状態を含めて、電池セルを交換する必要があるか否かを判断してもよい。電池セルを交換する必要があるか否かの具体的な判断は、電池セルが搭載されている機器に必要な電池性能や電池セルの使用年数等に基づいて個別に判断することができる。判断工程S5は、電池セルが搭載されている機器に備えられる制御部により実施することができる。あるいは、機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施することができる。判断工程S5により、電池セルを交換する必要があると判断された場合、その通知をディスプレイ等に表示してもよい。
判断工程S5は推定工程S4により推定された電池セルの劣化状態に基づいて電池セルを交換する必要があるか否かを判断する工程であり、判断工程S5において、少なくとも推定工程4により推定された電池セルのラミネート材封止部の劣化状態に基づいて、電池セルを交換する必要があるか否かを判断する。また、判断工程S5において、推定工程4により推定された電池セルの温度負荷による劣化状態を含めて、電池セルを交換する必要があるか否かを判断してもよい。電池セルを交換する必要があるか否かの具体的な判断は、電池セルが搭載されている機器に必要な電池性能や電池セルの使用年数等に基づいて個別に判断することができる。判断工程S5は、電池セルが搭載されている機器に備えられる制御部により実施することができる。あるいは、機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施することができる。判断工程S5により、電池セルを交換する必要があると判断された場合、その通知をディスプレイ等に表示してもよい。
このような判断工程S5を設けることにより、例えば電池セルの温度負荷による劣化状態が小さい場合であっても、ラミネート材封止部の劣化状態が大きい場合に、電池セルを交換するという判断が可能となる。例えば、電池セルの劣化状態が表3のような場合、温度による劣化状態だけでは、交換が必要であると判断されない。しかし、ラミネート材封止部の劣化状態に基づいて判断する場合、電池セルの交換が必要であると判断することができる。
<特定工程S6>
特定工程S6は判断工程S5において電池セルを交換する必要があると判断された場合に、工程S2により得られた電池セル候補の情報から所定の基準を満たす電池セル候補の情報を特定する工程であり、特定工程S6において、工程S2により得られた電池セル候補の情報から少なくともラミネート材封止部の劣化状態がシールアウトしない範囲を満たす電池セル候補の情報を特定する。「ラミネート材封止部の劣化状態がシールアウトしない範囲」は、ラミネート材封止部の劣化状態とシールアウトとの関係を実験的に又はシミュレーションにより検証し、電池セルの使用予定年数を考慮して決定することができる。また、特定工程S6は、電池セル候補の温度負荷による劣化状態が所定の基準を満たすか否を含めて判断して、電池セル候補の情報を特定してもよい。この「所定の基準」とは、機器が必要とする電池性能に基づいて決定することができる。
特定工程S6は判断工程S5において電池セルを交換する必要があると判断された場合に、工程S2により得られた電池セル候補の情報から所定の基準を満たす電池セル候補の情報を特定する工程であり、特定工程S6において、工程S2により得られた電池セル候補の情報から少なくともラミネート材封止部の劣化状態がシールアウトしない範囲を満たす電池セル候補の情報を特定する。「ラミネート材封止部の劣化状態がシールアウトしない範囲」は、ラミネート材封止部の劣化状態とシールアウトとの関係を実験的に又はシミュレーションにより検証し、電池セルの使用予定年数を考慮して決定することができる。また、特定工程S6は、電池セル候補の温度負荷による劣化状態が所定の基準を満たすか否を含めて判断して、電池セル候補の情報を特定してもよい。この「所定の基準」とは、機器が必要とする電池性能に基づいて決定することができる。
特定工程S6は、工程S1~S2を実施したデータサーバ、及び、工程S3~S5を実施した機器の両方に接続された制御部によって実施することができる。あるいは、工程S3~S5が機器からネットワークを介して接続された他の制御部により実施されている場合は、工程S1~S2を実施したデータサーバに接続された他の制御部により実施することができる。特定工程S6により特定された電池セル候補の情報は、例えばディスプレイ等に出力して表示してもよい。
特定工程S6の具体的な場面について説明する。例えば、表1に記載された電池セル候補1~3である場合、温度負荷による劣化状態に基づいて電池セル候補の情報を特定すると、温度負荷による劣化状態が小さい電池セル候補1、2が特定される。しかしながら、電池セル候補1はラミネート材封止部のダメージ量が高く、劣化が大きいものである。そのため、もし電池セル候補1を交換対象の電池セルとして選択してしまった場合、ラミネート材封止部のシールアウトによる急激な電池性能の低下が懸念される。
一方で、電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態から電池セル候補の情報を特定する場合、ラミネート材封止部の劣化状態が小さい電池セル候補2、3を特定することができる。電池セル候補2、3はラミネート材封止部のシールアウトが生じ難いため、適切な電池セル候補の情報を提供することができる。さらに、ラミネート材封止部の劣化状態及び温度負荷による劣化状態から電池セル候補の情報を特定する場合、電池セル候補2を特定することができる。
このように、特定工程S6によれば、交換後においてラミネート材封止部のシールアウトが生じ難い電池セル候補の情報を特定することができる。
以上、本開示の交換電池セル候補情報提供方法について、一実施形態である交換電池セル候補情報提供方法10を参照して説明した。本開示の交換電池セル候補情報提供方法によれば、電池セル交換後の機器が適切に運転可能な電池セル候補の情報を提供することかが可能になる。従って、交換電池セル候補情報提供方法は、電池セルを備える機器の継続的な使用を担保するための重要な技術であるといえる。
Claims (1)
- 電池セルの劣化状態を推定して、交換対象である電池セル候補の情報を提供する方法であって、
複数の前記電池セル候補の劣化状態を診断する工程と、
前記診断する工程により得られた前記電池セル候補の劣化状態を含む前記電池セル候補の情報を記憶する工程と、
前記電池セルの運転情報を取得する工程と、
前記取得する工程により取得された前記電池セルの運転履歴に基づいて前記電池セルの劣化状態を推定する工程と、
前記推定する工程により推定された前記電池セルの劣化状態に基づいて前記電池セルを交換する必要があるか否かを判断する工程と、
前記判断する工程において前記電池セルを交換する必要があると判断された場合に、前記電池セル候補の情報から所定の基準を満たす前記電池セル候補の情報を特定する工程と、を含み、
前記電池セル及び前記電池セル候補は電極体がラミネート材に封止された全固体型電池セルであり、
前記診断する工程において、少なくとも前記電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を診断し、
前記記憶する工程において、少なくとも前記電池セル候補のラミネート材封止部の劣化状態を含む前記電池セル候補の情報を記憶し、
前記取得する工程において、少なくとも前記電池セルのSOC変動履歴を取得し、
前記推定する工程において、少なくとも前記電池セルのラミネート材封止部の劣化状態を前記電池セルのSOC変動履歴に基づいて推定し、
前記判断する工程において、少なくとも前記推定する工程により推定された前記電池セルのラミネート材封止部の劣化状態に基づいて、前記電池セルを交換する必要があるか否かを判断し、
前記特定する工程において、前記判断する工程において前記電池セルを交換する必要があると判断された場合に、前記電池セル候補の情報から少なくとも前記ラミネート材封止部の劣化状態がシールアウトしない範囲を満たす前記電池セル候補の情報を特定する、
交換電池セル候補情報提供方法。
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