[0093]以下に明記される実施形態は、当業者が本実施形態を実践することを可能にし、本実施形態を実践する最良の形態を例証するために必要な情報を表す。添付の図面を考慮して以下の説明を読むことで、当業者は本開示の概念を理解し、本明細書で具体的に取り扱われないこれらの概念の応用を認識するものとする。これらの概念および応用は、本開示の範囲および添付の特許請求の範囲内に入るということを理解されたい。
[0094]第1、第2などの用語が、様々な要素を説明するために本明細書内で使用される場合があるが、これらの要素は、これらの用語によって制限されるべきではないということを理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するために使用されるにすぎない。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素は、第2の要素と命名されることがあり、また同様に、第2の要素は、第1の要素と命名されることがある。本明細書で使用される場合、用語「および/または」は、関連した列挙項目のうちの1つまたは複数の任意およびすべての組合せを含む。
[0095]層、領域、または基板などの要素が別の要素の「上(on)」にある、または「上まで(onto)」延在すると称されるとき、それは、他の要素の上に直接あることができるか、もしくは他の要素の上まで直接延在することができるか、または介在要素が存在する場合があるということを理解されたい。逆に、要素が別の要素の「上に直接(directly on)」ある、または「上まで直接(directly onto)」延在すると称されるとき、介在要素は存在しない。同様に、層、領域、または基板などの要素が別の要素の「上(over)」にある、または「上(over)」に延在すると称されるとき、それは、他の要素の上に直接あることができるか、もしくは他の要素の上に直接延在することができるか、または介在要素が存在する場合がある。逆に、要素が別の素子の「上に直接(directly over)」ある、または「上に直接(directly over)」延在すると称されるとき、介在要素は存在しない。要素が他の要素に「接続される」または「結合される」と称されるとき、それは、他の要素に直接接続もしくは結合されることができるか、または介在要素が存在する場合があるということも理解されたい。逆に、要素が別の素子に「直接接続される」、または「直接結合される」と称されるとき、介在要素は存在しない。
[0096]「下」または「上」または「上方」または「下方」または「水平」または「垂直」または「上部」または「下部」または「行」または「列」などの相対的な用語は、図に例証されるような、1つの要素、層、表面、または領域の、別の要素、層、表面、または領域に対する関係性を説明するために本明細書内で使用される場合がある。これらの用語および上で論じられるものは、図に描写される配向に加えて、デバイスの異なる配向を包含することが意図されるということを理解されたい。例えば、特定の図内の装置がひっくり返される場合、「上」と説明される要素、層、表面、または領域は、以後「下」として配向されることになる。
[0097]本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、本開示の制限であることは意図されない。本明細書で使用される場合、単数形「a(1つの)」、「an(1つの)」、および「the(その)」は、複数形も同様に含むことが意図されるが、文脈が別のことを明白に示す場合はこの限りではない。用語「備える(comprises)」、「備えること(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含むこと(including)」は、本明細書で使用されるとき、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を除外しないということをさらに理解されたい。
[0098]別途規定のない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本開示が属する当業者によって共通して理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一貫する意味を有すると解釈されるべきであり、理想的または過剰に正式な意味で解釈されるものではないが、本明細書内で明示的にそのように規定される場合はその限りではない。
[0099]本開示は、発光ダイオード(LED)、LEDパッケージ、および関連LEDディスプレイ、ならびにより詳細には、LEDディスプレイ内のLEDのアクティブ制御に関する。LEDディスプレイは、LED画素のアレイを形成するLEDの行および列を含んでもよい。特定のLED画素は、同じ色または複数の色のLEDチップの集まりを含んでもよく、例示的なLED画素は、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含む。特定の実施形態において、LEDパッケージは、少なくとも1つのLED画素を形成する複数のLEDチップを含み、複数のそのようなLEDパッケージが、LEDディスプレイのためのLED画素のアレイを形成するように配置される場合がある。各LEDパッケージは、制御信号を受信し、他のLEDパッケージがアドレッシングされている間、輝度もしくはグレーレベル、またはLEDパッケージのLEDチップのための色選択信号などの動作状態をアクティブに維持するように構成されるアクティブ電気素子を含んでもよい。特定の実施形態において、アクティブ電気素子は、数ある中でも、ドライバデバイス、信号調節または変換デバイス、メモリデバイス、デコーダデバイス、静電気放電(ESD)保護デバイス、熱管理デバイス、および検出デバイスのうちの1つまたは複数を含むアクティブ回路を含んでもよい。この点に関して、LEDディスプレイの各LED画素は、アクティブマトリクスアドレッシングを用いた動作のために構成されてもよい。アクティブ電気素子は、アナログ制御信号、符号化されたアナログ制御信号、デジタル制御信号、および符号化されたデジタル制御信号のうちの1つまたは複数を受信するように構成されてもよい。そのようなLED画素のアレイをパネルの第1の面に、およびLED画素の各アクティブ電気素子と通信するように構成される制御回路をパネルの裏側に含むディスプレイパネルが開示される。
[00100]本開示は、パルス幅変調(PWM)によるLED、LEDパッケージ、および関連LEDディスプレイのアクティブ制御に関する。特定の実施形態において、LEDのための効果的なPWM周波数は、LEDが個々のPWM期間内で電気的に活性化されるデューティサイクルを区分することによって増大される。PWM期間内でデューティサイクルを区分することは、比較器が、LEDを動作させるドライバに制御信号を出力するシーケンスを変形させること、または再順序付けすることによって達成されてもよい。このようにして、各PWM期間内のデューティサイクルは、デューティサイクルの持続時間の間LEDを電気的に活性化した状態に連続して保つのではなく、各LEDを各PWM期間内で複数回、電気的に活性化および非活性化する一連のパルスにわたって区分されてもよい。特定の実施形態において、LEDディスプレイの1つまたは複数のLEDパッケージ内に組み込まれるアクティブ電気素子は、1つまたは複数のLEDのためのデューティサイクルを区分することができる。特定の実施形態において、リセットアクションを開始すること、またはディスプレイの他のアクティブ電気素子に沿ってリセット信号をパスすることのいずれかのために、データストリームからリセット信号を受信することができるアクティブ電気素子が開示される。
[00101]本開示の態様によると、LEDディスプレイ内のLED画素の同期は、すべてのLED画素の1つまたは複数のアクションが、同じ時間に、またはミリ秒以内に開始されることができるように提供される。LEDディスプレイおよび対応するシステムは、LED画素の1つまたは複数のストリングに通信信号を送信するために構成されるコントローラを含んでもよい。各LED画素内のアクティブ電気素子は、通信信号を受信し、対応する同期信号を生成し、特定のLEDディスプレイ内のすべての他のLED画素と調和するように応答するように構成されてもよい。本開示のさらなる態様は、コントローラがLEDストリングのための双方向通信ポートを伴って構成される、LEDストリング内のLED画素故障の故障軽減を含む。故障軽減モードにおいて、双方向通信ポートは、LEDストリングの両側に通信信号を提供するために方向を切り替えてもよい。
[00102]LEDチップは、典型的には、異なる方式で配置される多くの異なる半導体層を有することができるアクティブLED構造体または領域を備える。LEDおよびそれらのアクティブ構造体の製造および動作は、当該技術分野において一般的に知られており、本明細書では簡単にしか説明されない。アクティブLED構造体の層は、既知のプロセスを使用して製造されることができ、好適なプロセスは、有機金属化学蒸着法を使用した製造である。アクティブLED構造体の層は、多くの異なる層を備えることができ、一般的には、n型およびp型の正負逆にドープされたエピタキシャル層の間に挟まれたアクティブ層を備え、それらのすべてが、成長基板上に連続して形成される。バッファ層、核生成層、超格子構造、非ドープ層、クラッド層、接触層、電流拡がり層、ならびに光抽出層および素子を含むが、これらに限定されない、追加の層および素子もまたアクティブLED構造体内に含まれることができるということを理解されたい。アクティブ層は、単一の量子ウェル、複数の量子ウェル、二重ヘテロ構造、または超格子構造を備えることができる。
[00103]アクティブLED構造体は、異なる材料系から製造されることができ、いくつかの材料系は、III族窒化物ベースの材料系である。III族窒化物は、窒素と、周期表のIII族内の元素、通常、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、およびインジウム(In)との間に形成される半導体化合物を指す。窒化ガリウム(GaN)は、一般的な二元化合物である。III族窒化物は、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、および窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)などの三元および四元化合物も指す。III族窒化物では、ケイ素(Si)が、一般的なn型ドーパントであり、マグネシウム(Mg)が、一般的なp型ドーパントである。したがって、アクティブ層、n型層、およびp型層は、III族窒化物に基づいた材料系の場合は、非ドープであるか、SiまたはMgでドープされるかのいずれかであるGaN、AlGaN、InGaN、およびAlInGaNの1つまたは複数の層を含む場合がある。他の材料系としては、炭化ケイ素(SiC)、有機半導体材料、ならびに、リン化ガリウム(GaP)、ガリウムヒ素(GaAs)、および関連化合物などの他のIII-V属系が挙げられる。
[00104]アクティブLED構造体は、サファイア、SiC、窒化アルミニウム(AlN)、GaNなどの多くの材料を含むことができる成長基板上で成長されてもよく、好適な基盤はSiCの4Hポリタイプであるが、3C、6H、および15Rポリタイプを含む、他のSiCポリタイプも使用されることができる。SiCは、他の基板よりもIII族窒化物に対するより近い結晶格子一致などの特定の利点を有し、高品質のIII族窒化物膜を結果としてもたらす。SiCはまた、非常に高い熱伝導性を有し、その結果として、SiC上のIII族窒化物デバイスの合計出力電力は、基板の熱分散によって制限されない。サファイアは、III族窒化物のための別の一般的な基板であり、これもまた、より低い費用であること、確立された製造プロセスを有すること、および良好な透光性光学的性質を有することを含む特定の利点を有する。
[00105]アクティブLED構造体の異なる実施形態は、アクティブ層ならびにn型およびp型層の混成に応じて光の異なる波長を発することができる。例えば、様々なLEDのためのアクティブLED構造体は、およそ430ナノメートル(nm)~480nmのピーク波長範囲で青色を、500nm~570nmのピーク波長範囲で緑色光を、600nm~650nmのピーク波長範囲で赤色光を発する場合がある。LEDチップはまた、リン光体などの、1つまたは複数のルミフォア材料または他の変換材料で被覆されることができ、その結果として、LEDチップからの光の少なくとも一部は、1つまたは複数のリン光体によって吸収され、1つまたは複数のリン光体からの特徴的な放射に従って1つまたは複数の異なる波長スペクトルへと変換される。いくつかの実施形態において、LEDチップおよび1つまたは複数のリン光体の組合せは、概して白色の光の組合せを発する。1つまたは複数のリン光体は、黄色(例えば、YAG:Ce)、緑色(例えば、LuAg:Ce)、および赤色(例えば、Cai-x-ySrxEuyAlSiN3)発光リン光体、ならびにそれらの組合せを含んでもよい。本明細書に説明されるようなルミフォア材料は、リン光体、シンチレータ、ルミフォアインク、量子ドット材料、昼光テープ、および同様のもののうちの1つまたは複数であってもよく、またはこれらを含んでもよい。ルミフォア材料は、任意の好適な手段、例えば、LEDの1つまたは複数の表面上への直接コーティング、1つもしくは複数のLEDを被覆するように構成される封入体材料内への分散、および/または1つもしくは複数の光学もしくは支持素子上への被覆(例えば、粉体コーティング、インクジェット印刷、または同様のものによる)によって提供されてもよい。特定の実施形態において、ルミフォア材料は、ダウンコンバートまたはアップコンバートであってもよく、またダウンコンバート材料およびアップコンバート材料の両方が提供されてもよい。特定の実施形態において、異なるピーク波長を生成するように配置される複数の異なる(例えば、組成的に異なる)ルミフォア材料が、1つまたは複数のLEDチップからの発光を受信するように配置されてもよい。
[00106]LEDチップのアクティブ層または領域から発せられる光は、典型的には、ランバーシアン発光パターンを有する。指向性応用の場合、内部鏡または外部反射面が、できる限り多くの光を所望の発光方向へ方向転換するために採用されてもよい。内部鏡は、単一または複数の層を含む場合がある。いくつかの多層鏡は、金属反射器層および誘電体反射器層を含み、誘電体反射器層は、金属反射器層と複数の半導体層との間に配置される。パッシベーション層が、金属反射器層と第1および第2の電気接点との間に配置されてもよく、第1の電気接点は、第1の半導体層と導電性電気通信状態に配置され、第2の電気接点は、第2の半導体層と導電性電気通信状態に配置される。いくつかの実施形態において、第1および第2の電気接点自体が、鏡層として構成されてもよい。100%未満の反射率を呈する表面を含む単層または多層鏡の場合、一部の光は、鏡によって吸収される場合がある。加えて、アクティブLED構造体を通じて方向転換される光は、LEDチップ内の他の層または素子によって吸収される場合がある。
[00107]本明細書で使用される場合、発光デバイスの層または領域は、その層または領域に入射する発光放射の少なくとも80%がその層または領域を通って出現するとき、「透明」であると見なされてもよい。さらに、本明細書で使用される場合、LEDの層または領域は、その層または領域に入射する発光放射の少なくとも80%が反射されるとき、「反射性」である、または「鏡」もしくは「反射器」を具現化すると見なされる。いくつかの実施形態において、発光放射は、ルミフォア材料ありまたはなしで、青色および/または緑色LEDなどの可視光を含む。他の実施形態において、発光放射は、非可視光を含む場合がある。例えば、GaNベースの青色および/または緑色LEDの文脈では、銀(例えば、少なくとも80%反射性)は、反射性材料と見なされる場合がある。紫外(UV)LEDの場合、適切な材料は、所望の反射率、およびいくつかの実施形態においては、高い反射率、ならびに/または、所望の吸収、およびいくつかの実施形態においては、低い吸収を提供するために選択されてもよい。特定の実施形態において、「透光性」材料は、所望の波長の発光放射の少なくとも50%を透過するように構成される場合がある。特定の実施形態において、最初に「透光性」の材料が、灰色、暗色、または黒色粒子または材料を含む、不透明または非反射性材料などの1つまたは複数の光吸収材料の追加により、所望の波長の発光放射の50%未満を透過する「光吸収材料」となるように変更される場合がある。
[00108]本開示は、垂直幾何構造または横幾何構造などの様々な幾何構造を有するLEDチップに有用であることができる。垂直幾何構造LEDチップは、典型的には、LEDチップの対向する側面に陽極および陰極接続を含む。横幾何構造LEDチップは、典型的には、成長基板などの基板とは反対向きのLEDチップの同じ側面に陽極接続および陰極接続の両方を含む。本明細書に開示される特定の実施形態は、透光性基板が露出発光表面を表すフリップチップLEDデバイスの使用に関する。
[00109]1つまたは複数のLEDチップを含むLEDチップまたはLEDパッケージは、物体、表面、またはエリアの照明を提供するために多くの異なる応用で配置されることができる。特定の応用において、異なる色のLEDチップまたはLEDパッケージの集まりが、ビデオディスプレイを含む、LEDディスプレイ応用のための画素として配置されてもよい。例えば、赤色、緑色、および青色LEDチップの個々の集まりが、より大きいLEDディスプレイのLED画素を形成してもよい。特定の応用において、各画素の赤色、緑色、および青色LEDチップは、複数LEDパッケージとして一緒にパッケージ化されてもよく、LEDディスプレイは、そのような複数LEDパッケージのアレイが一緒に配置されるときに形成される。この点に関して、各画素は、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを含む単一のLEDパッケージを含んでもよい。他の実施形態において、赤色、緑色、および青色LEDチップは、チップオンボード構成で、別々にパッケージ化されるか、または配置されてもよい。特定のLEDディスプレイ応用において、LED画素のアレイは、タイルまたはLEDモジュールとも称される場合があるパネル上に配置され、そのようなパネルのアレイは、より大きいLEDディスプレイを形成するために一緒に配置される。応用に応じて、LEDディスプレイの各パネルは、異なる数のLED画素を含んでもよい。特定の応用において、LEDディスプレイの各パネルは、64行×64列以上のLED画素によって形成されるアレイを含んでもよい。特定の実施形態において、LEDディスプレイの各パネルは、約4,000LED画素の水平ディスプレイ解像度、または4K解像度で構成されてもよい。より高い画面解像度がLEDディスプレイに所望される応用の場合、各パネルは、互いにより密集したさらに多くの行および列のLED画素を含んでもよい。所望の画面解像度に応じて、画素ピッチは、約3ミリメートル(mm)、または約2.5mm、または約1.6mm、または約1.5mm~約3mmの範囲内、または約1.6mm~約3mmの範囲内、または約1.5mm~約2.5mmの範囲内であってもよい。加えて、さらに高い画面解像度を有するファインピッチLEDディスプレイの場合、画素ピッチは、1mm未満、または0.8mm未満、または約0.5mm~約1mmの範囲内、または特定の実施形態では約0.7mmであるように構成されてもよい。
[00110]従来のビデオディスプレイ応用において、LED画素は、典型的には、パッシブマトリクスアドレッシングのために構成される。この点に関して、LED画素は、別個のドライバまたはコントローラへの電気接続を提供するパッシブインターフェース素子に結合するために配置されてもよい。例えば、直交して配置された(例えば、垂直および水平)コンダクタが、グリッドパターンで行および列を形成し、これにより、各LED画素の個々のLEDチップは、行および列の各交差点によって画定される。多重シーケンシングは、コモン行陽極またはコモン行陰極マトリクス配置のいずれかを利用することによって、アレイ内のLEDチップの数よりも少ない数のコンダクタを採用しながらアレイの各LEDチップの個々の制御を許すために使用される場合があり、輝度制御は、パルス幅変調によって提供されてもよい。このようにして、行または列のためのコンダクタは、多くのLED画素の間で共有され、時分割多重が、それぞれ個々のLED画素をアドレッシングするために採用される。それらのパッシブ構成に起因して、各LED画素は、それらのそれぞれの通信時間内しか光を発しない。ディスプレイを制御するための別個のドライバは、典型的には、別個のボードもしくはモジュール上、または各パネルの裏側に装着されるか、もしくは別の方法で搭載される印刷回路基板(PCB)上、または画素のアレイを前側に含む共通PCBの裏側など、ディスプレイの画素から離れて配置される。以前に説明されたように、PCBには、特定のパネル上の画素の各々を駆動するためのコンデンサ、電界効果トランジスタ(FET)、デコーダ、マイクロコントローラ、および同様のものを含む電気デバイスが密に存在する。より高解像度のディスプレイでは、そのような電気デバイスの密度は、各パネル上の増大した数の画素に対応してより拡大する。以前に説明されたように、これは、ディスプレイ応用のためのLEDパネルにより高い複雑性および費用を追加し、ドライバ電子機器がより近くに離間されるエリアにおいて熱密集を増大させることができる。パッシブマトリクスアドレッシングの場合、LED画素は、典型的には、パルス信号シーケンスによって駆動される。この点に関して、LED画素は、ディスプレイスキャンレートに応じて60ヘルツ(Hz)または120Hzなどの特定の周波数で素早くパルスを発する場合がある。ビデオディスプレイは、人の目に素早くパルスを発しているように見えない場合があるが、それは、画像捕捉設備により検出可能な場合があり、いくつかの場合において、干渉ビーティングが、ビデオディスプレイと他のパルスディスプレイ、またはビデオディスプレイの近くにある光源との間に存在することがある。
[00111]本明細書に開示される実施形態によると、LEDディスプレイの各LED画素は、アクティブマトリクスアドレッシングを用いた動作のために構成されてもよい。アクティブマトリクスアドレッシングの場合、各LED画素は、他のLED画素がアドレッシングされている間、輝度もしくはグレーレベル、または色選択などの動作または駆動状態をアクティブに維持するように構成され、以て、各LED画素が、駆動構成に応じて、低減されたパルシングまたはパルシングなしのいずれかで、それらの駆動状態を維持することを可能にする。したがって、各LED画素は、パッシブマトリクスアドレッシングと関連付けられたパルス信号によってではなく、連続した駆動信号により各LED画素のそれぞれの動作状態を保持するように構成されてもよい。この点に関して、各LED画素は、メモリデバイス、およびメモリデバイスからのメモリに基づいてLED画素の駆動条件(driving condition)または駆動条件(drive condition)を変更する能力を含む場合のあるアクティブ電気チップまたはアクティブ電気素子を含んでもよい。特定の実施形態において、連続した駆動信号は、一定のアナログ駆動電流であり、輝度レベルがパルス幅変調(PWM)などのパルス法によって制御される場合がある他の実施形態において、連続した駆動信号は、アレイ内またはサブアレイ内の他のLED画素の走査によって邪魔されないPWM信号を指す場合がある。特定の実施形態において、アクティブ電気チップは、数ある中でも、ドライバデバイス、信号調節または変換デバイス、メモリデバイス、デコーダデバイス、ESD保護デバイス、熱管理デバイス、および検出デバイスのうちの1つまたは複数を含むアクティブ回路を含んでもよい。本明細書で使用される場合、用語「アクティブ電気チップ」、「アクティブ電気素子」、または「アクティブ電気構成要素」は、チップまたは構成要素内に格納される場合があるメモリまたは他の情報に基づいてLEDの駆動条件を変更することができる任意のチップまたは構成要素を含む。本明細書で使用される場合、用語「アクティブLED画素」は、上に説明されるような画素およびアクティブ電気チップを形成する1つまたは複数のLEDデバイスを含む。特定の実施形態において、各LED画素は、上に説明されるような複数のLEDチップおよびアクティブ電気素子を含むアクティブLEDパッケージとして構成される単一のLEDパッケージを備えてもよい。このようにして、以前に説明されたようなLEDディスプレイのLEDパネルの裏側に位置する別個の電気デバイスなど、LEDディスプレイに必要とされる別個の電気デバイスの数は、低減される場合がある。加えて、LEDパネルを実行するために必要とされる全体的な動作電力は、低減される場合がある。
[00112]図1Aは、複数のアクティブLED画素12を含むLEDディスプレイのための代表的なディスプレイパネル10の前面の上面図である。例証されるように、複数のアクティブLED画素12は、ディスプレイパネル10の前面にわたってアクティブLED画素12のアレイを形成するために、行および列で配置されてもよい。特定の実施形態において、アクティブLED画素12の各々は、入力信号を受信し、入力信号に基づいてメモリを格納し、格納されたメモリに基づいて各アクティブLED画素12内のLEDの駆動条件を変更し、メモリが入力信号によって更新される度に駆動条件を更新する能力を含むアクティブ電気素子により構成される。特定の実施形態において、各アクティブLED画素12は、LED画素およびアクティブ電気素子を形成する複数のLEDチップを含むLEDパッケージを備える。図1Bは、図1Aの代表的なディスプレイパネルの裏面の下面図である。すべて例証されるが、ディスプレイパネル10は、信号を受信し、処理し、アクティブLED画素(図1Aの12)に配信するように構成される追加のパッシブまたはアクティブ素子を含んでもよい。例えば、ディスプレイパネル10は、入力信号コネクタ14および出力信号コネクタ16を含んでもよく、それらの各々が、数ある中でも、ビデオグラフィックスアレイ(VGA)コネクタ、デジタルビジュアルインターフェース(DVI)コネクタ、高精細マルチメディアインターフェース(HDMI(登録商標))コネクタ、またはディスプレイポートコネクタを含む、ビデオソースコネクタとして構成されてもよい。ディスプレイパネル10は、半導体制御素子など、制御回路を含む制御素子18を備える場合がある。制御素子18は、入力信号コネクタ14を介して入力信号を受信し、アクティブLED画素のための制御信号を出力するように構成されてもよい。後でより詳細に説明されるように、各LED画素のアクティブ電気素子は、制御素子18から出力される制御信号に応答して、LED画素内の各LEDチップの駆動条件を独立して変更するように構成される。特定の実施形態において、制御素子18は、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロコントローラ、プログラマブル制御素子、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のうちの1つまたは複数などの集積回路を備える。特定の実施形態において、複数の制御素子18は、各ディスプレイパネル10上で構成されるか、または各ディスプレイパネル10に登録されてもよい。デコーダ素子20は、制御素子18から制御信号を受信して、アクティブLED画素(図1Aの12)のための複数の信号線にルーティングするように構成されてもよい。特定の実施形態において、1つまたは複数のデジタルアナログ変換器(DAC)22が、アクティブLED画素(図1Aの12)に到達する前に制御素子18およびデコーダ素子20からのデジタル信号を変換するために提供されてもよい。ディスプレイパネル10はまた、追加のデコーダ、抵抗器、コンデンサ、またはビデオディスプレイのための他の電気素子もしくは回路を含む場合がある他のパッシブまたはアクティブ素子24を含んでもよい。このようにして、信号コネクタ14および16、制御素子18、デコーダ素子20、DAC22、ならびに他のパッシブまたはアクティブ素子24は、ディスプレイパネル10に登録される。代替の実施形態において、ディスプレイパネル10の裏面は、LED画素の別のアレイを形成する別の複数のLEDパッケージを備える場合がある。この点に関して、ディスプレイパネル10は、両面ディスプレイ応用のために構成されてもよい。そのような実施形態において、信号コネクタ14および16、制御素子18、デコーダ素子20、DAC22、ならびに他のパッシブまたはアクティブ素子24のうちの少なくともいくつかは、ディスプレイパネル10の1つまたは複数のエッジから制御信号を提供するための構成において裏面以外の場所でディスプレイパネル10に登録されてもよい。
[00113]図2A~図2Iは、本明細書に開示される実施形態に従う、複数のLED28-1~28-3およびアクティブ電気素子30を含むLEDパッケージ26の製造の様々な状態を例証する。特定の実施形態において、別個のLEDパッケージ26は、ディスプレイパネル(図1Aの10)内のアクティブLED画素(図1Aの12)の各々を形成するように構成されてもよい。アクティブ電気素子30は、アクティブ電気チップまたはアクティブ電気構成要素とも称される場合がある。図2Aは、複数のLED28-1~28-3およびアクティブ電気素子30がサブマウント32に搭載される、製造の特定の状態におけるLEDパッケージ26の下面図である。特に、複数のLED28-1~28-3およびアクティブ電気素子30は、サブマウント32の第1の面32’に搭載されてもよい。透光性ダイアタッチ材料が、搭載を促進するために複数のLED28-1~28-3とサブマウント32との間に配置されてもよい。複数のLED28-1~28-3の各々は、対応する陰極コンタクト34-1~34-3(例えば、n型接触パッド)および対応する陽極コンタクト36-1~36-3(例えば、p型接触パッド)を含んでもよい。特定の実施形態において、複数のLED28-1~28-3は、異なる光の主波長を生成する個々のLEDチップを備える。例えば、LED28-1は、主に緑色発光を生成するように構成されてもよく、LED28-2は、主に青色発光を生成するように構成されてもよく、LED28-3は、主に赤色発光を生成するために構成されてもよい。したがって、複数のLED28-1~28-3は、緑色LEDチップ、青色LEDチップ、および赤色LEDチップを備える場合がある。他の実施形態においては、異なる色の組合せおよびLEDの数が可能である。依然としてさらなる実施形態において、複数のLED28-1~28-3の各々は、主に互いと同じである発光を生成するように構成されてもよい。他の実施形態において、複数のLED28-1~28-3は、互いから独立してアドレッシング可能であってもよい複数のLED28-1~28-3を形成するために共通のアクティブLED構造体が複数のアクティブLED構造体部分に分けられる、マイクロLED構造体を備える場合がある。
[00114]特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、信号または複数の信号を受信して、複数のLED28-1~28-3の各々のLEDを独立して駆動するように構成される。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、制御素子(図1Bの18)などの外部ソースから受信される複数のLED28-1~28-3のための1つまたは複数の動作状態を格納するように構成されるメモリ素子、チップ、または構成要素を含む。アクティブ電気素子30は、1つまたは複数の格納された動作状態に基づいて複数のLED28-1~28-3の1つまたは複数の駆動条件を変更するようにさらに構成されてもよい。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、メモリ素子によって格納される複数の動作状態に基づいて複数のLED28-1~28-3の各LEDの駆動条件を独立して変更するように構成される。この点に関して、アクティブ電気素子30は、1つまたは複数の動作状態を受信および格納し、1つまたは複数の動作状態に従って複数のLED28-1~28-3の各LEDを独立して駆動するように構成されてもよい。アクティブ電気素子30は、アクティブ電気素子30が更新された動作状態に対応するリフレッシュまたは更新された信号を受信するまで、複数のLED28-1~28-3の各LEDの動作状態を駆動および維持し続けてもよい。このようにして、アクティブ電気素子30は、メモリ素子の一時的に格納された動作状態に従って複数のLED28-1~28-3の駆動条件を変更するように構成されてもよい。したがって、複数のLED28-1~28-3は、以前に説明されたように、アクティブマトリクスアドレッシングのために構成されてもよい。複数のLED28-1~28-3の1つまたは複数の動作状態を素早く受信するために、アクティブ電気素子30は、複数の接触パッド38を含んでもよい。特定の実施形態において、複数の接触パッド38のうちの特定の接触パッドは、1つまたは複数の信号を受信するように構成され、複数の接触パッド38のうちの他の接触パッドは、複数のLED28-1~28-3を独立して駆動またはアドレッシングするために信号を送信するように構成される。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、集積回路チップ、ASIC、マイクロコントローラ、またはFPGAのうちの1つまたは複数を備える。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、それがアクティブ電気素子30内に組み込まれる様々なメモリ素子およびロジックを通じて製造された後、プログラム可能または再プログラム可能であるように構成されてもよい。この点に関して、アクティブ電気素子30は、アクティブ電気素子30が完全なFPGAを含まない実施形態ではプログラム可能と見なされてもよい。
[00115]サブマウント32は、多くの異なる材料で形成されることができ、好ましい材料は電気絶縁である。好適な材料としては、限定されるものではないが、酸化アルミニウムもしくはアルミナ、AlNなどのセラミック材料、またはポリイミド(PI)およびポリフタラミド(PPA)のような有機絶縁体が挙げられる。他の実施形態において、サブマウント32は、PCB、サファイア、Si、または任意の他の好適な材料を含むことができる。PCB実施形態の場合、標準FR-4PCB、ビスマレイミド・トリアジン(BT)、もしくは関連材料、メタルコアPCB、または任意の他のタイプのPCBなど、異なるPCBタイプを使用することができる。特定の実施形態において、サブマウント32は、複数のLED28-1~28-3からの発光がサブマウント32を通過することができるように透光性材料を備える。この点に関して、複数のLED28-1~28-3の各々の発光面は、サブマウント32に搭載されてもよい。サブマウント32のための好適な透光性材料は、ガラス、サファイア、エポキシ、およびシリコーンを含む。サブマウント32が透光性サブマウントである特定の実施形態において、サブマウント32は、スーパーストレートと称される場合がある。用語「スーパーストレート」は、部分的に、LEDチップの成長もしくは搬送基板またはLEDパッケージ26のための異なるサブマウントなどの、半導体発光デバイスの一部であってもよい他の基板との混同を避けるために本明細書で使用される。用語「スーパーストレート」は、それが説明する構造体の配向、場所、および/または組成を制限することは意図されない。特定の実施形態において、サブマウント32は、透光性スーパーストレートを備える場合があり、LEDパッケージ26は、別のサブマウントがなくてもよい。他の実施形態において、サブマウント32は、透光性スーパーストレートを備える場合があり、LEDパッケージ26は、追加のサブマウントを備え、複数のLED28-1~28-3は、サブマウント32と追加のサブマウントとの間に配置される。
[00116]図2Bは、図2Aの断面線A-Aに沿って見た断面図である。例証されるように、LED28-1は、サブマウント32の第1の面32’に搭載される。したがって、LED28-1からの発光は、サブマウント32の第2の面32’’がLEDパッケージ26の一次出光面として構成されるように、サブマウント32を通過するように構成されてもよい。とりわけ、LED28-1の陽極コンタクト36-1および陰極コンタクト(34-1)は、サブマウント32に対してLED28-1の反対側に配置される。この点に関して、LED28-1からの発光は、互いに作用すること、または陽極コンタクト36-1および陰極コンタクト(34-1)によって吸収されることなく、サブマウントを通過して反対面32”から外へ出る場合がある。図2Bにおける断面図の配向は、サブマウント32の第2の面32’’が一次発光面として構成されることを例証することが意図されるが、中間製造ステップの間、図2Bの配向およびその後の断面製造図は、LED28-1がサブマウント32の上に順次に組み立てられるように180度回転される場合がある。
[00117]図2Cは、封入層40および複数の導電性トレース42-1~42-7が形成されている、製造のその後の状態における図2AのLEDパッケージ26の下面図である。図2Dは、電気コネクタ44が見えている、図2Cの断面線B-Bに沿って見た断面図である。封入層40および複数の導電性トレース42-1~42-7の形成の前に、複数の電気コネクタ44が、複数のLED28-1~28-3の各々の陰極コンタクト34-1~34-3および陽極コンタクト36-1~36-3の上に形成されてもよい。複数の電気コネクタ44はまた、アクティブ電気素子30の複数の接触パッド38の上に形成されてもよい。特定の実施形態において、複数の電気コネクタ44は、数ある中でも、金属バンプボンド、金属パッド、金属ワイヤ、金属相互接続、および金属台座のうちの少なくとも1つを含んでもよい。複数の電気コネクタ44は、ワイヤバンプボンディング、ソルダバンピング、めっき、後に金属で充填されるビアのレーザ穴あけ、または他の金属化形成技術を含むが、これらに限定されない、様々な方法により形成されてもよい。電気コネクタ44は、部品組み立て前、LED28-1~28-3のダイ装着後、または様々なプロセス構成に応じて他の製造ステップにおいて、ウェハレベルで形成されてもよい。複数の電気コネクタ44の形成後、封入層40は、複数のLED28-1~28-3およびアクティブ電気素子30を被覆するためにブランケット堆積されてもよい。特定の実施形態において、封入層40は、複数の電気コネクタ44をさらに被覆してもよい。封入層40は、複数のLED28-1~28-3の各LEDの外周縁または側縁を囲むように構成されてもよい。図2Dに例証されるように、封入層40は、複数のLED28-1~28-3の各LEDの底面の少なくとも一部分を被覆してもよい。封入層40はまた、アクティブ電気素子30の外周縁または側縁を囲むように構成されてもよい。そのような実施形態において、封入層40の一部分が除去されて複数の電気コネクタ44の露出面が形成されるように、除去ステップが、その後、封入層40に対して適用されてもよい。除去ステップは、複数の電気コネクタ44を露出するために、封入層40を研削、ラッピング、またはポリッシングすることなど、平坦化プロセスを含んでもよい。複数の電気コネクタ44がレーザ穴あけされたビアまたはマイクロビアを備える実施形態では、除去ステップは必要とされない場合がある。
[00118]封入層40は、被覆または分注プロセスによって適用または堆積されてもよい。特定の実施形態において、封入層40は、シリコーン、エポキシ、および、数ある中でも、ポリカーボネート、脂肪族ウレタン、またはポリエステルなどの熱可塑性物質のうちの1つまたは複数を含んでもよい。封入層40は、複数のLED28-1~28-3から出力される光を変更または制御するように構成されてもよい。例えば、封入層40は、複数のLED28-1~28-3の間を進む一部の光を吸収する場合がある、灰色、暗色、または黒色材料などの不透明または非反射性材料を含んでもよく、以て、サブマウント32を通過する複数のLED28-1~28-3の発光の間のコントラストを向上させる。特定の実施形態において、封入層40は、シリコーンまたはエポキシなどのバインダ中に懸濁される光吸収粒子を含んでもよい。光吸収粒子は、炭素、ケイ素、または金属粒子もしくはナノ粒子のうちの少なくとも1つを含んでもよい。特定の実施形態において、光吸収粒子は、バインダ中に懸濁されるとき、封入層40の主に黒いまたは暗い色を提供する主に黒い色を含む。所望の応用に応じて、封入層40は、透明または透光性として構成されてもよく、または封入層40は、封入層40の主に白い色を形成する、溶融シリカ、ヒュームドシリカ、または二酸化チタン(TiO2)粒子などの光反射または光方向転換材料を含んでもよい。他の粒子またはフィルタが、封入層40の機械的、熱的、光学的、または電気的性質を強化するために使用されてもよい。特定の実施形態において、封入層40は、様々な機械的、熱的、光学的、または電気的性質を有する複数の層を含んでもよい。
[00119]電気コネクタ44の表面が封入層40を通じて露出された後、複数の導電性トレース42-1~42-7が、封入層40(例えば、図2Dに例証される配向では、封入層40の底面)の上に形成され、導電性トレース42-4~42-7のうちの特定のものが、特定の電気コネクタ44の露出面により、複数のLED28-1~28-3に電気的に接続される。複数の導電性トレース42-1~42-7のうちの特定のものは、アクティブ電気素子30の複数の接触パッド38と各LED28-1~28-3の陰極コンタクト34-1~34-3および陽極コンタクト36-1~36-3との間に導電通路を提供するように構成されてもよい。図2Cに例証されるように、導電性トレース42-1、42-2、および42-3は、アクティブ電気素子30に電気的に接続されるが、複数のLED28-1~28-3のいずれにも電気的に接続されない。この点に関して、導電性トレース42-1、42-2、および42-3は、外部ソース(図1Bの制御素子18など)からアクティブ電気素子30へ信号を供給するように構成されてもよい。とりわけ、図2C内の導電性トレース42-7は、アクティブ電気素子30と複数のLED28-1~28-3の各々の陽極コンタクト36-1~36-3との間に導電通路を提供するように構成される。この点に関して、複数のLED28-1~28-3は、コモン陽極制御のために構成されてもよい。他の実施形態において、複数の導電性トレース42-1~42-7および複数のLED28-1~28-3は、コモン陰極制御のために構成されてもよい。
[00120]図2Eは、追加の封入層46および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4が形成されている、製造のその後の状態における図2CのLEDパッケージ26の下面図である。図2Fは、図2Eの断面線C-Cに沿って見た断面図である。図2Gは、追加の電気コネクタ50が見えている、図2Eの断面線D-Dに沿って見た断面図である。追加の封入層46および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4の形成の前に、複数の追加の電気コネクタ50が、導電性トレース42-1、42-2、42-3、および42-7の上に形成され、またこれと電気接続状態にあってもよい。追加の電気コネクタ50は、以前に説明された電気コネクタ44と同様にして構成および形成されてもよい。特定の実施形態において、追加の電気コネクタ50は、介在する導電性トレースなしに、電気コネクタ44上に形成されてもよい。代替的に、追加の封入層46が、まず適用されてもよく、追加の電気コネクタ50のためのビアもしくは開口部が、レーザ穴あけなどの選択的除去ステップによって続いて形成されてもよい。同様にして、選択的除去ステップはまた、以前に説明された電気コネクタ44のための開口部を形成するために使用されてもよい。追加の封入層46が、次いで、複数の導電性トレース42-1~42-7の底面ならびに追加の電気コネクタ50を被覆するためにブランケット堆積されてもよい。追加の封入層46は、以前に説明された封入層40と同様にして構成および形成されてもよい。とりわけ、追加の封入層46はまた、複数の導電性トレース42-1~42-7によって被覆されない封入層40の部分に形成されてもよい。この点に関して、封入層40および追加の封入層46は、複数の導電性トレース42-1~42-7の少なくともいくつかの部分が封入層40、46内に埋め込まれるように、連続的である封入層40、46を一緒に形成してもよい。追加の封入層46の形成の後、以前に説明されたような除去ステップ(例えば、平坦化)が、複数の追加の電気コネクタ50の露出面を形成するために適用されてもよい。複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4が、次いで、追加の封入層46の底面に形成され、追加の電気コネクタ50と電気通信状態にあってもよい。この点に関して、パッケージボンドパッド48-1~48-4は、LEDパッケージ26に対して外部である信号を受信するように構成される。特定の実施形態において、パッケージボンドパッド48-1~48-4は、外部信号(例えば、図1Bの制御素子18からの)を受信するために、別の表面(例えば、電気トレースまたは他のタイプの信号線を含むLEDパネルの搭載面)に搭載および接着されるように構成される。例証されるように、パッケージボンドパッド48-4は、特定の追加の電気コネクタ50および導電性トレース42-1を含む電気通路によって、アクティブ電気素子30に電気的に接続される。同様にして、パッケージボンドパッド48-3は、異なる追加の電気コネクタ50および導電性トレース42-2を含む異なる電気通路によって、アクティブ電気素子30に電気的に接続される。パッケージボンドパッド48-2は、異なる追加の電気コネクタ50および導電性トレース42-3を含む異なる電気通路によって、アクティブ電気素子30に電気的に接続される。とりわけ、パッケージボンドパッド48-1は、コモン陽極制御のための構成で、異なる追加の電気コネクタ50および導電性トレース42-7によってLED28-1~28-3の各々の陽極コンタクト36-1~36-3に電気的に接続される。以前に説明されたように、LEDパッケージ26は、コモン陰極制御が複数の導電性トレース42-1~42-7のルーティングを再編成するように構成されることができる。ソルダマスクまたは他の絶縁層もしくは材料などの追加の層が、パッケージボンドパッド48-1~48-4の設置面積をさらに線引きし、PCB上に組み立てられる、または搭載されるときにソルダ材料の短絡を防ぐために、追加の封入層46およびパッケージボンドパッド48-1~48-4の選択されたエリアに適用されてもよい。特定の実施形態において、複数の追加の封入層46および少なくとも1つの追加の電気トレースが、パッケージボンドパッド48-1~48-4が形成される前に、同様にして形成されてもよい。このようにして、電気トレースの追加の層は、LEDパッケージ26のためにより多くの導電通路および接続を提供するために、積層されるか、または複数の追加の封入層46と交互になっていてもよい。
[00121]図2Hは、図2EのLEDパッケージ26の簡略上面図である。動作中、図2Hによって例証される図は、LEDパッケージ26の一次出光面52を表す。複数のLED28-1~28-3は、したがって、サブマウント32(例えば、透光性サブマウントまたは透光性スーパーストレート)を通過する発光を提供するためにサブマウント32の下に構成される。アクティブ電気素子30もまた、サブマウント32の下に構成され、以前に説明されたようなすべての電気接続および導電通路は、したがって、アクティブ電気素子30の下に、および一次出光面52に対して複数のLED28-1~28-3の下に配置される。したがって、複数のLED28-1~28-3から生成される光は、サブマウント32を通過し、電気接続、導電通路、またはLEDパッケージ26内の他の素子への低減された損失または吸収を伴って一次出光面52から外へ出る場合がある。特定の実施形態において、複数のLED28-1~28-3は、ビデオディスプレイ応用のためのLED画素アレイを形成するために他のLEDパッケージと組み合わされることができるLEDパッケージ26のためのLED画素を形成する。
[00122]図2Iは、図2EのLEDパッケージ26の簡略下面図である。動作中、図2Iによって例証される下面図は、LEDパッケージ26の主要搭載面54を表す。この点に関して、LEDパッケージ26は、パッケージボンドパッド48-1~48-4が、外表面に提供される電気通信線に接着またははんだ付けされるように、外表面(例えば、ビデオディスプレイのパネルまたはPCB)に搭載されるように構成される。特定の実施形態において、少なくとも1つのパッケージボンドパッド48-1は、外表面に対するLEDパッケージ26の極性および搭載位置を伝えるように構成される、切り込み、異なる形状、または他の形態の識別子など、識別子56を備える場合がある。
[00123]図3Aは、導電性トレース60-1~60-4の部分が、LEDパッケージ58のためのパッケージボンドパッド62-1~62-4を形成する、複数の導電性トレース60-1~60-7を含む代表的なLEDパッケージ58の下面図である。図3Bは、図3Aの断面線E-Eに沿って見た断面図である。LEDパッケージ58は、以前に説明されたように、サブマウント32、封入層40、陰極コンタクト34-1~34-3および陽極コンタクト36-1~36-3を伴う複数のLED28-1~28-3、ならびに接触パッド38を伴うアクティブ電気素子30を含んでもよい。以前に説明されたように、陰極コンタクト34-1~34-3、陽極コンタクト36-1~36-3、および接触パッド38を露出するために封入層40を平坦化した後、複数の導電性トレース60-1~60-7は、図2Cの複数の導電性トレース42-1~42-7と同様にして封入層40上に形成される。図3Aに例証されるように、特定の導電性トレース60-1~60-4の部分は、LEDパッケージ58にわたるより広い面積を伴って構成される。ソルダマスクなどの絶縁材64が、次いで、導電性トレース60-1~60-7の部分の上に形成される。とりわけ、絶縁材64は、導電性トレース60-1~60-7のすべてにわたって全体的に延在するわけではない。特に、導電性トレース60-1~60-4の部分は、LEDパッケージ58のパッケージボンドパッド62-1~62-4を形成するために絶縁材64によって被覆されない。この点に関して、パッケージボンドパッド62-1~62-4は、別の表面に接着またははんだ付けされてもよく、絶縁材64が、導電性トレース60-1~60-7のうちの異なるもの同士の電気的短絡を防いでもよい。
[00124]図4は、1つまたは複数のLED28-1およびアクティブ電気素子30がLEDパッケージ66の第1の水平面P1に沿って搭載される構成を例証するLEDパッケージ66の断面図である。図4では、LED28-1のみが例証されるが、LEDパッケージ66は、図4のLED28-1と同様にして搭載される複数のLEDを含んでもよいということを理解されたい。例証されるように、LED28-1およびアクティブ電気素子30は、サブマウント32の搭載面によって画定される第1の水平面P1に沿って搭載または接着される。いくつかの実施形態において、LED28-1およびアクティブ電気素子30は、サブマウント32に対する異なる厚さまたは高さなど、異なる寸法を含んでもよい。加えて、異なる厚さの接着層が、LED28-1およびアクティブ電気素子30をそれぞれサブマウント32に接着するために提供されてもよい。LED28-1およびアクティブ電気素子30を第1の水平面P1に沿って接着した後、電気コネクタ44、封入層40、追加の電気コネクタ50、導電性トレース42-1~42-3、追加の封入層46、およびパッケージボンドパッド48-1が、以前に説明されたように形成されてもよい。
[00125]図5は、1つまたは複数のLED28-1が第1の水平面P1に沿って搭載され、アクティブ電気素子30がLEDパッケージ68の第1の水平面P1とは異なる第2の水平面P2に沿って搭載される構成を例証するLEDパッケージ68の断面図である。図5では、LED28-1のみが例証されるが、LEDパッケージ68は、図5のLED28-1と同様にして搭載される複数のLEDを含んでもよいということを理解されたい。例証されるように、LED28-1は、サブマウント32の搭載面によって画定される第1の水平面P1に沿って搭載または接着される。電気コネクタ44、封入層40、および複数の導電性トレース42-1~42-3が、次いで、以前に説明されたように形成される。アクティブ電気素子30が、次いで、LED28-1と反対である複数の導電性トレース42-1~42-3の面によって画定される第2の水平面P2に沿って搭載される。このようにして、複数の導電性トレース42-1~42-2は、これにより、LED28-1とアクティブ電気素子30との間に配置される。追加の電気コネクタ50、追加の封入層46、およびパッケージボンドパッド48-1が、以前に説明されたように、続いて形成されてもよい。とりわけ、アクティブ電気素子30は、この構成では、追加の封入層46に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。したがって、追加の封入層46、および追加の電気コネクタ50のうちの少なくとも1つは、以前に説明された実施形態のものよりも大きい厚さを含んでもよい。特定の実施形態において、追加の封入層46は、第2のサブマウントを備える場合があり、アクティブ電気素子30は、第2のサブマウント内に埋め込まれるか、またはそれに搭載されるかのいずれかである。そのような配置は、チップスケール構成と称される場合がある。
[00126]図6は、1つまたは複数のLED28-1およびアクティブ電気素子30がサブマウント32の対向する面に搭載される構成を例証するLEDパッケージ70の断面図である。図6では、LED28-1のみが例証されるが、LEDパッケージ70は、図6のLED28-1と同様にして搭載される複数のLEDを含んでもよいということを理解されたい。例証されるように、複数の導電性トレース42-1、42-2は、サブマウント32の第2の面32’’に形成され、追加の電気トレース71-1、71-2は、サブマウント32の第1の面32’に形成される。LED28-1は、電気コネクタ44により導電性トレース42-1、42-2に搭載または接着され、アクティブ電気素子30は、追加の電気コネクタ50により追加の電気トレース71-1、71-2に搭載または接着される。封入層40は、LED28-1およびサブマウント32の第2の面32’’の上に形成される。特定の実施形態において、封入層40の一部は、LEDパッケージ70の一次出光面52を形成する。以前に説明されたように、封入層40は、LED28-1とLEDパッケージ70に搭載されてもよい他のLEDとの間の向上されたコントラストを提供するために、黒色材料を含んでもよい。特定の実施形態において、別の層または封入層40の延長が、LED28-1の封入を提供するためにLED28-1の上に延在してもよい。そのような実施形態において、LED28-1の上の他の層または封入層40の延長は、透光性材料、追加の層、またはテクスチャを含んでもよい。追加の封入層46は、アクティブ電気素子30のために封入を提供するためにサブマウント32の第1の面32’に形成されてもよい。この点に関して、追加の封入層46は、サブマウント32の第1の面32’全体にわたって延在する場合とそうでない場合とがある。とりわけ、追加の封入層46によって被覆されない追加の導電性トレース71-2の部分が、以前に説明されたように、パッケージボンドパッド48を形成してもよい。外表面への接着を促進するために、導電接着材料72は、アクティブ電気素子30および追加の封入材料46よりも大きいか、それとほぼ同じ厚さである、サブマウント32に対する厚さを含んでもよい。導電性トレース42-2と追加の導電性トレース71-1との間に電気通信を提供するために、金属スラグ、ビア、またはトレースなどの1つまたは複数の導電インターコネクト73が、図6に例証されるようなサブマウント32を通じて提供されてもよく、または導電インターコネクト73が、サブマウント32の側縁に巻き付いてもよい。
[00127]図7は、本明細書に開示される実施形態に従う複数のLED画素を含むLEDパッケージ74の下面図である。LEDパッケージ74は、図2EのLEDパッケージ26と同様であるが、互いから離間され、同じLEDパッケージ74内に一緒にパッケージ化される複数のLED画素をそれぞれ形成する複数のLEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3を含む。例証されるように、LEDチップ75-1~75-3は、第1のLED画素を形成し、LEDチップ76-1~76-3は、第2のLED画素を形成し、LEDチップ77-1~77-3は、第3のLED画素を形成し、LEDチップ78-1~78-3は、第4のLED画素を形成する。特定の実施形態において、各LED画素は、赤色LEDチップ、青色LEDチップ、および緑色LEDチップを備える。LEDパッケージ74は、以前に説明されたように、複数の画素、複数の導電性トレース42-1~42-16、および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4と電気的に接続するように構成されるアクティブ電気素子30’をさらに含む。とりわけ、LEDパッケージ74は、単一画素LEDパッケージ(例えば、図2HのLEDパッケージ26)について以前に説明されたものと同じ数のパッケージボンドパッド48-1~48-4で構成されてもよい。例証されるように、LEDパッケージ74は、供給電圧(Vdd)、接地(Vss)、色選択信号、輝度レベル(またはグレーレベル)信号、アナログ信号、符号化された色選択信号、符号化された輝度レベル選択信号、デジタル信号、クロック信号、および非同期データ信号など、後でより詳細に説明されるような、入力信号または接続の様々な組合せを受信するために構成される4つのパッケージボンドパッド48-1~48-4を備える。以て、アクティブ電気素子30’は、4つの入力/出力および電力接続を備えるが、アクティブ電気素子30’は、後に説明されるように、複数のLEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3の各LEDチップの駆動条件を独立して変更するように構成される。とりわけ、導電性トレース42-1は、コモン陽極制御のためにLEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3の各々の陽極に電気的に接続されてもよい。導電性トレース42-1はまた、パッケージボンドパッド48-1とアクティブ電気素子30’との間に電気的に接続される。導電性トレース42-2は、パッケージボンドパッド48-4とアクティブ電気素子30’との間に電気的に接続され、導電性トレース42-9は、パッケージボンドパッド48-3とアクティブ電気素子30’との間に電気的に接続され、導電性トレース42-10は、パッケージボンドパッド48-2とアクティブ電気素子30’との間に電気的に接続される。他の実施形態において、LEDパッケージ74は、以前に説明されたように、コモン陰極制御のために構成されてもよい。LEDパッケージ74内の増大した数のLED画素との電気通信を提供するために、アクティブ電気素子30’は、増大した数の導電性トレース42-1~42-16との通信のために増大した数の接触パッド38を備える場合がある。接触パッド38のうちの4つは、以前に説明されたように、パッケージボンドパッド48-1~48-4に電気的に接続され、残りの接触パッド38は、LEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3のうちの異なるものに電気的に接続される。LEDパッケージ74が低減された数の入力信号接続で複数のLED画素を制御するために、アクティブ電気素子30は、入力通信信号を受信し、部分画素選択関数を実施して、LED画素の各々のLEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3の各々に別個に動作状態を独立して通信するように構成される回路を含んでもよい。この点に関して、複数のLEDパッケージ74が、ディスプレイ応用のためのLED画素のアレイを形成するために一緒に配置されるとき、結果として生じるディスプレイは、各LEDパッケージが単一LED画素のみを備える同様のサイズのディスプレイと比較して、低減された数のLEDパッケージ74を有することになる。この点に関して、外部ソース(例えば、図1Bの制御素子18)とLED画素との間の通信信号の総数は低減されてもよい。単一画素の実施形態(例えば、図2E)と同様に、通信信号のルーティングのほぼ無限の組合せは、1つまたは複数の金属トレースが図3Aおよび図3Bについて以前に説明されたものと同じ平面に沿って構成される単純な変異形を含め、本開示の範囲内である。
[00128]図8は、本明細書に開示される実施形態に従うアクティブ電気素子30(または図7のアクティブ電気素子30’)の構成要素を例証するブロック概略図である。以前に説明されたように、アクティブ電気素子30は、LEDパッケージへと組み込まれて、対応するLEDディスプレイのためのアクティブマトリクスアドレッシングを可能にしてもよい。アクティブ電気素子30は、外部ソース(例えば、図1Bの制御素子18)から入力信号を受信し、LEDパッケージ内の1つまたは複数のLEDのための駆動条件を独立して保持および/または変更するように構成される。後でより詳細に説明されるように、入力信号は、アナログ、デジタル、またはアナログおよびデジタル形式の組合せで、単一の通信線または複数の通信線を含んでもよい。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、揮発性および不揮発性メモリ素子のうちの1つまたは複数を含む場合があるメモリ素子80を備える。メモリ素子80は、数ある中でも、双極トランジスタ、電界効果トランジスタ、インバータ、論理ゲート、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、プログラマブルリードオンリメモリ(PROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、演算増幅器、コンデンサ、およびルックアップテーブルのうちの1つまたは複数を備える場合がある。特定の実施形態において、メモリ素子80は、サンプルアンドホールド回路、ラッチ回路、およびフリップフロップ回路のうちの少なくとも1つを備える。特定の実施形態において、メモリ素子80は、入力信号に基づいて1つまたは複数のLEDの動作状態を格納するように構成される揮発性メモリ素子を備える。動作中、更新された入力信号がアクティブ電気素子30によって受信される度に、揮発性メモリ素子は、1つまたは複数のLEDの新規の動作状態により更新され、1つまたは複数のLEDは、これに応じて、新規の動作状態に従って活性化および保持される。この点に関して、揮発性メモリ素子は、一時的な動作状態を格納するように構成されてもよく、アクティブ電気素子30は、以て、一時的に格納された動作状態に従って1つまたは複数のLEDの駆動条件を変更するように構成される。特定の実施形態において、揮発性メモリ素子は、加えて、較正因子、またはゲインなどの電気伝達関数など、一時的とは見なされない場合がある他の状態または条件を格納するように構成されてもよい。この点に関して、一時的な動作状態および非一時的な状態または条件のうちの1つまたは複数は、1つまたは複数のLEDのための駆動条件を生成するためにまとめて使用されてもよい。特定の実施形態において、メモリ素子80は、1つまたは複数のLEDの動作状態を変更するために同様に使用される場合がある予め設定されたデータまたは情報を格納するように構成される不揮発性メモリ素子を備える。ルックアップテーブルまたはハッシュテーブルなどの不揮発性メモリ素子が、LEDパッケージの動作条件または環境に基づいて動作状態を変更するために提供されてもよい。例えば、LEDパッケージの動作温度を監視する、図8に示されるような熱管理素子が、アクティブ電気素子30内に埋め込まれてもよく、また1つまたは複数のLEDの動作状態は、これに応じて、不揮発性メモリ素子によって格納される値との動作温度の比較に基づいて調整されてもよい。特定の実施形態において、熱管理素子は、温度センサ、または外部温度センサからの温度センサ入力を含む。他の実施形態において、光センサからの周囲光レベル情報が、1つまたは複数のLEDの輝度レベルを変更するために、不揮発性メモリ素子に格納された値と比較されてもよい。さらなる実施形態において、不揮発性メモリ素子は、ディスプレイのLEDまたはLED画素についての、既定の位置設定データ、または後でプログラムされる位置設定データを含む、位置設定データを格納するようにプログラムされてもよい。位置設定は、LEDディスプレイの設置前または後にプログラムされてもよい。位置設定は、個々のLEDチップ、LED画素を含む個々のLEDパッケージ、およびLEDディスプレイをまとめて形成する場合がある個々のLEDパネルのための位置設定を含んでもよい。この点に関して、共通制御線が、2つ以上のLED、LED画素、またはLEDパッケージに接続されてもよく、位置設定は、入力信号を解釈し、共通制御線によって接続される意図したLEDのみを駆動するために使用されてもよい。
[00129]アクティブ電気素子30は、加えて、入力信号とアクティブ電気素子30内の他の構成要素との間に構成される1つまたは複数のESD保護素子を備える場合がある。特定の実施形態において、デコーダまたは制御論理素子が、入力信号のうちの1つまたは複数を受信し、これを出力信号の固有の組合せへと変換するために、アクティブ電気素子30内に提供され、この出力信号の固有の組合せは、1つまたは複数のLEDの異なる動作状態を変更するために使用される。特に、デコーダまたは制御論理素子は、揮発性メモリ素子内に格納され、定期的に更新される場合がある出力信号の組合せを出力してもよい。揮発性メモリ素子が更新される度に、1つまたは複数のLEDの動作状態は、ドライバ素子82を介して変更または更新される。特定の実施形態において、デコーダ素子は、1つもしくは複数のLEDのための行もしくは列選択情報、またはLEDの各々のための輝度もしくはグレーレベルを提供するように構成される。複数のLED画素を含むLEDパッケージ構成の場合、デコーダ素子は、LEDパッケージ内の画素または部分画素選択をメモリ素子80に提供するように構成されてもよい。デコーダ素子は、プログラミング、設定点情報、または較正情報をメモリ素子80に提供するように構成されてもよい。特定の実施形態において、デコーダ素子は、共有された制御線上の特定の画素のための既定の位置設定を復号することによって、制御線を共有する特定の画素を選択するように構成されてもよいため、特定の画素のみが制御信号に反応することになる。既定の位置設定は、不揮発性メモリ素子などのメモリ素子80内にプログラムされ、格納されてもよい。特定の実施形態において、ドライバ素子82(またはバッファ素子)は、ソースドライバ素子、シンクドライバ素子、またはソースドライバ素子およびシンクドライバ素子の両方を備える。ソースドライバ素子は、典型的には、LEDがコモン陰極制御のために構成されるときに使用され、シンクドライバは、典型的には、LEDがコモン陽極制御のために構成されるときに使用される。特定の実施形態において、ソースドライバおよびシンクドライバは、アクティブ電気素子30内に含まれてもよく、したがって、ソースドライバおよびシンクドライバは、1つまたは複数のLEDを制御するために差動電圧出力を提供するように構成されてもよい。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30はまた、制御信号を、それらがソースドライバまたはシンクドライバによって受信される前に、変換(convert)、操作、または別途変換(transform)するように構成される1つまたは複数の信号調節素子を含んでもよい。信号調節素子は、ガンマ補正などの応用のためにアナログ信号またはデジタル信号を変換するように、または他の非線形伝達関数を適用するように構成されてもよい。特定の実施形態において、デコーダ/制御論理は、信号調節素子に直接通信され、他の実施形態において、デコーダ/制御論理は、デジタル領域内の信号調節素子のタスクまたは関数を仮定する。そのような実施形態において、信号調節素子は、デコーダ/制御論理がタスクを仮定するとき、単純にワイヤを備えることができる。信号調節素子は、メモリ素子80を出る信号がドライバ素子82に到達する前に変換または操作されてもよいように、メモリ素子80とドライバ素子82との間に構成されるか、または電気的に接続されてもよい。信号調節素子は、入力信号がメモリ素子80に到達する前に変換または操作されてもよいように、入力信号とメモリ素子80との間に構成されるか、または電気的に接続されてもよい。アクティブ電気素子30の様々な素子の分割が他の方式で行われることができるため、様々な他の配置が企図される。例えば、デコーダ/制御論理は、信号調節およびメモリ素子と一緒に単一のプロセッサユニットと見なされることがある。加えて、アクティブ電気素子30は、特定の応用に応じて、複数のESD素子、および/または複数のデコーダ/制御論理素子、および/または複数のメモリ素子80、および/または複数の信号調節素子、および/または複数の熱管理素子、および/または複数のドライバ素子82を備える場合がある。デコーダ/制御論理素子、メモリ素子80、信号調節素子、熱管理素子、およびドライバ素子の各々は、ソフトウェアおよびファームウェアおよび同様のものを含む、アナログ素子、デジタル素子、およびアナログおよびデジタル素子の組合せとして構成されることができる。
[00130]図9は、本明細書に開示される実施形態に従うアクティブ電気素子30の構成要素を例証するブロック概略図である。図9において、アクティブ電気素子30は、ESD保護素子、デコーダ/制御論理、揮発性メモリ素子、不揮発性メモリ素子、および熱管理素子を含む、図8について以前に説明されたものと同じ構成要素のうちの多くを含んでもよい。図9にさらに示されるように、揮発性メモリ素子の出力は、LED(LED1~LED3)の各々のための別個の信号線84-1~84-3へと分かれてもよい。別個の信号線84-1~84-3の各々は、以前に説明されたような、信号調節素子、ソースドライバ素子、およびシンクドライバ素子の異なるものを含んでもよい。この点に関して、LED(LED1~LED3)の各々は、アクティブ電気素子30に入る1つまたは複数の制御信号に基づいて独立して駆動および変更されてもよい。加えて、異なる色のLEDの場合、異なるLEDは、異なる電力供給線または供給電圧入力V1、V2において構成されることが望ましい場合がある。例えば、青色または緑色LED(例えば、GaNベース)と比較して、赤色LEDを形成するために典型的に使用される異なる材料系(例えば、GaAs、AlGaInP、GaPベース)のより低いバンドギャップに起因して、赤色LEDは、典型的には、青色または緑色LED(例えば、3~3.3V)と比較してより低いターンオンまたは順電圧(例えば、1.8~2.4ボルト(V))を有する。この点に関して、アクティブ制御素子30は、赤色LEDのための別個の電源線または入力(例えば、約1.8~2.4VのV1)、ならびに青色LEDおよび緑色LEDの両方のための共通の電源線または入力(例えば、約3~3.3VのV2)を受信するように構成される別個の接続(例えば、図2Aの接触パッド38)で構成されてもよい。
[00131]様々なデジタルメモリ素子に加えて、アナログメモリ素子が使用されてもよい。図10は、本明細書に開示される実施形態に従うアクティブ電気素子内に含まれる場合があるアナログ揮発性メモリ素子を含む例示的な構造を例証する概略図である。図10において、スイッチングデバイス88、コンデンサ90、演算増幅器92、および入力とコンデンサ90との間の任意選択の演算増幅器バッファ94を含む例示的なサンプルアンドホールド回路86が示される。入力信号をサンプリングするために、スイッチングデバイス88は、演算増幅器バッファ94を介して入力信号をコンデンサ90に接続し、コンデンサ90は、電荷を格納する。入力信号をサンプリングした後、スイッチングデバイス88は、コンデンサ90を切り離し、コンデンサ90の格納した電荷が、演算増幅器92を通じて放電して、入力信号が再びサンプリングされるまで保持される特定のLEDのための動作状態を提供する。このようにして、任意選択の演算増幅器バッファ94およびスイッチングデバイス88は、デコーダ/制御論理(図8および図9)の構成要素と見なされる場合があり、コンデンサ90は、メモリ素子(図8および図9)の構成要素と見なされる場合があり、演算増幅器92は、システム構成に応じて線形または非線形であってもよい信号調節素子(図8および図9)の構成要素と見なされる場合がある。
[00132]図11A~図11Fは、本明細書に開示される実施形態に従うアクティブ電気素子内に含まれる場合があるドライバ素子のための例示的な構造体を例証する概略図である。ビデオディスプレイ応用の場合、ドライバ素子が、各LEDを約0マイクロアンペア(μA)または約0Vの完全にオフ状態から低電力消費を伴う約1ミリアンペア(mA)または約3Vまで線形に駆動するように構成される非反転回路を備えることが望ましい場合がある。図11Aは、ドライバ素子96がトランスコンダクタンス増幅器などの電圧制御された電流源回路を備える実施形態を表す。トランスコンダクタンス増幅器では、差動入力電圧は、LEDを駆動するための出力電流へ変換される。図11Aの簡略図では、ドライバ素子96は、非反転回路を備えるが、ドライバ素子96は、より複雑なデバイスレイアウトをもたらす動作のためにLEDの両方の端子への接続を必要とする。したがって、ドライバ素子96は、コモン陽極制御のためのシンクドライバ素子またはコモン陰極制御のためのソースドライバ素子ではない。加えて、抵抗器R1は、入力電圧感度を低減させるために大きい必要があり、このことがドライバ素子96の効率を低減することがある。加えて、LEDがオフにされる必要があるとき、出力電流は、ターンオフを達成するのに十分に低い値(0μA)に到達するのが困難な場合がある。図11Bは、ドライバ素子98が、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)M1などのトランジスタ、および追加の抵抗器R2を含むアクティブカスコード構成で配置されるトランスコンダクタンス増幅器を備え、このことがLEDの完全なターンオフを促進する場合がある。図11Aについて以前に説明されたように、ドライバ素子98の電圧感度は、高くなりすぎることがある。LEDの完全なターンオン、または約1mAでは、ドライバ素子98は、低い電圧入力、例えば、約0.05Vを結果としてもたらす場合があり、したがって、アクティブカスコード構成は、望ましくない信号対雑音比を被る場合がある。
[00133]図11Cは、図11Bのアクティブカスコード構成でトランスコンダクタンス増幅器を含むドライバ素子98に入力増幅器を追加するドライバ素子100の実施形態を表す。追加された入力増幅器は、より低い信号感度のために電圧を逆増幅し、改善された信号対雑音比を提供する役割を果たしてもよい。加えて、ドライバ素子100は、LEDのために、シンキング、またはコモン陽極構成を提供するが、入力電圧は反転している。図11Dは、図11Cの実施形態と同様であるが、フリップフロップ極性接続を伴うドライバ素子102の実施形態を表す。この点に関して、ドライバ素子102は、入力電圧と、図11Bのアクティブカスコード構成でトランスコンダクタンス増幅器を含む、ドライバ素子98の逆極性バージョンであるドライバ素子98’との間に入力増幅器を含む。例証されるように、図11Dに表されるドライバ素子102は、非反転であるという利点をもたらすが、LEDのための、ソーシング、またはコモン陰極構成を結果としてもたらす。図11Eおよび図11Fに例証されるハウランド電流ポンプ構成104、106など、他のドライバ素子配置が可能である。図11Eにおいて、ハウランド電流ポンプ104は、LEDを駆動するように構成される演算増幅器および抵抗器ブリッジを含む。図11Fにおいて、ハウランド電流ポンプ106は、さらに、電流がほとんどあるいは全く流れていないときの性能を改善するために、図11Eのハウランド電流ポンプ104に追加される、抵抗器R5およびR6を含む電圧分割器を含む。加えて、追加の演算増幅器が電圧入力において提供されて、非反転電圧フォロワ(例えば、前置増幅器)を形成して、適正なホールドタイムを確実にするためにサンプルアンドホールド回路の出力バッファに必要とされる高入力抵抗を提供する。
[00134]本明細書に開示されるような複数のLEDパッケージが、LEDディスプレイ応用のためのLED画素アレイを形成するために配置されるとき、各々個々のLEDパッケージの場所が各LEDパッケージの対応するアクティブ電気素子内で知られているのが、またはその各LEDパッケージがそれと関連付けられた特定のアドレスを有するのが有利である場合がある。特定の実施形態において、各LEDパッケージ内の各アクティブ電気素子は、LEDパッケージが登録される特定の行および列など、場所またはアドレス特有の情報を格納するように構成される。この点に関して、ディスプレイ制御ユニットは、LED画素アレイ内の特定の場所について符号化される信号をLED画素アレイにわたって送信してもよく、また各々個々のLEDパッケージの各アクティブ電気素子は、以て、信号を解釈し、場所またはアドレス情報に基づいて特定の信号に応答すべきか、無視すべきかを決定するように構成される。特定の実施形態において、各LEDパッケージのアクティブ電気素子は、ディスプレイ内のLEDパッケージのアレイ内のLEDパッケージの場所を検出し、マスタコントローラ(例えば、他のハードウェア/ソフトウェア構成と一緒に、図1Bの制御素子18)と連動して働き、アクティブ電気素子内のメモリ格納のためにその情報を中継するように構成される検出器素子を備える。このタスクは、特別な構成プログラムが、アドレスおよび較正情報を正しく設定し、アクティブ電気素子の不揮発性メモリ、1つもしくは複数の遠隔メモリデバイス、またはアクティブ電気素子および1つもしくは複数の遠隔メモリデバイスの両方に格納するために実行されるときは、PCB組み立ての後に実施されてもよい。
[00135]図12Aは、検出器/信号調節素子を含むアクティブ電気素子30の実施形態を例証するブロック概略図である。以前に説明されたように、アクティブ電気素子30は、アクティブマトリクスアドレッシングのために構成されるLEDディスプレイを可能にするために、LEDパッケージへと組み込まれてもよい。アクティブ電気素子30は、外部ソース(例えば、図1Bの制御素子18)から入力信号を受信し、LEDパッケージ内の1つまたは複数のLEDのための駆動条件を独立して変更するように構成される。図12Aのブロック図は、図8のブロック図と同様であり、以前に説明されたようにメモリ素子80およびドライバ素子82を含む。例証されるように、ESD保護素子、デコーダ/制御論理素子、熱管理素子、および信号調節素子もまた、以前に説明されたように含まれてもよい。特定の実施形態において、LEDのうちの1つまたは複数は、検出器/信号調節素子によって受信される信号を生成するために光検出器として使用されてもよい。例えば、LED画素アレイ内の複数のLEDパッケージの設置後、共通データバスへ接続されるすべてのLEDパッケージは、個々の固有アドレスを持っていない場合がある。この点に関して、初期セットアップ手続き(または場所セットアップ手続き)が実施されてもよく、この場合、LEDパッケージの各々は、光ビームで走査されてもよく、LEDパッケージの各々の中の少なくとも1つのLEDは、LEDパッケージの特定の場所と一致する対応する電圧および/または電流信号を提供する光ダイオードとしての役割を果たしてもよい。このようにして、LEDのうちの少なくとも1つは、初期セットアップ手続き中、光起電または光伝導モードで動作してもよい。光ビームによって生成される信号は、構成要素にそのアドレスを記録させるために、データバスを介して提供されるマスタコントローラ(例えば、他のハードウェア/ソフトウェア構成と一緒に図1Bの制御素子18)からの電気信号と併せて使用される。各画素の場所についての符号化された信号がLED画素アレイにわたって送信されるとき、各LEDパッケージは、したがって、LEDパッケージがどの信号に対して応答することになっているかを知っているように構成されてもよい。そのような実施形態では、LEDドライバ素子82は、初期セットアップ手続き中に1つまたは複数のLEDの光検出器モードを支持するために、高インピーダンス出力で構成されてもよい。特定の実施形態において、検出器/信号調節素子は、電圧検出器、電流センサ、またはさらに、場所信号をデコーダ/制御論理素子に送達するワイヤを備える場合がある。このようにして、アクティブ電気素子30は、アドレッシングされるように構成されてもよく、LEDのうちの少なくとも1つの動作状態は、ローカルメモリに格納されるアドレスなどの情報に依存した方式で変更されてもよい。特定の実施形態において、LEDパッケージ内のLEDのうちの1つではない別個の光ダイオードが、場所信号をアクティブ電気素子30に提供するためにLEDパッケージ内で構成されてもよい。特定の実施形態において、検出器/信号調節素子は、LEDの動作電圧または電流を監視し、そのような情報をメモリ素子に格納するように構成されてもよい。この点に関して、アクティブ電気素子30は、熱管理素子からの動作温度、位置情報、または検出器/信号調節素子を介したLEDからの電圧もしくは電流情報、を含む監視情報を格納するように構成される。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、そのような監視情報を、外部ソース(例えば、図1Bの制御素子18、または別個のデバイス)と通信するように構成されてもよく、その結果として、LEDディスプレイは、様々な動作条件を自己監視し、監視された動作条件のうちのいずれかが標的ウィンドウの外側である場合にレポートまたは視覚標示を生成するように構成されてもよい。この点に関して、アクティブ電気素子30は、外部ソースとの双方向通信のために構成されてもよい。
[00136]図12Bは、本明細書に開示される実施形態に従う光ダイオード110を含むLEDパッケージ108の下面図である。LEDパッケージ108は、図7のLEDパッケージ74と同様であり、以前に説明されたように、それぞれ複数のLED画素を形成する複数のLEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3、ならびにアクティブ電気素子30’を含む。LEDパッケージ108はまた、パッケージボンドパッド48-1~48-4および導電性トレース(図7の42-1~42-16)を含んでもよい。例証されるように、LEDパッケージ108は、光信号を検出し、図12Aに説明されるようなアクティブ電気素子30’の他の構成要素に通信するように構成される光ダイオード110を備える。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30’は、光ダイオード110を備える。特定の実施形態において、光ダイオード110は、アクティブ電気素子30上に配置される。他の実施形態において、光ダイオード110は、アクティブ電気素子30’の外側に配置される。例えば、特定の実施形態において、LEDパッケージ108は、LEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3の各々に登録されるエリアを除きLEDパッケージ108を被覆する黒色封入材料を含む。この点に関して、光ダイオード110は、適切な量の光信号が黒色封入材料によって吸収されることなく光ダイオード110に到達することができるように、LEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3のうちの1つに隣接して配置されてもよい。他の実施形態において、光ダイオードは、数ある中でも、図2HのLEDパッケージ26、図3AのLEDパッケージ58、図4のLEDパッケージ66、図5のLEDパッケージ68、および図6のLEDパッケージ70を含む、他のLEDパッケージ内に組み込まれてもよい。以前に説明されたように、光ダイオード110は、特定の実施形態においては省略されてもよく、LEDチップ75-1~75-3、76-1~76-3、77-1~77-3、および78-1~78-3のうちの1つまたは複数が、初期セットアップ手続き中に光ビームで走査されるとき光ダイオードとしての役割を果たしてもよい。
[00137]図13は、本明細書に開示される実施形態に従うLEDディスプレイパネルのためのシステムレベル制御スキームに含まれる場合がある様々な構成要素を例証するブロック概略図である。特定の実施形態において、システムレベル制御スキームの構成要素は、図1Bにおいて以前に説明されたように、ディスプレイパネルの裏側に含まれてもよい。動作中、入力信号は、外部ビデオソースからLEDディスプレイパネルによって受信される。以前に説明されたように、数ある中でも、VGA、DVI、HDMI、HUB75、USBなどのビデオソースが、適切な電気コネクタを通じて提供される。DVI/HDMIデコーダなどの信号デコーダは、24ビットトランジスタトゥトランジスタ論理(TTL)または相補型金属酸化物半導体(CMOS)色画素データなどの他の形式への入力信号の変換をもたらすように構成されてもよい。例えば、信号デコーダは、入力信号を、画素クロック、垂直同期、および制御素子へとその後ルーティングされる水平同期などの他の制御信号と一緒に24ラインデータバス内へ変換してもよい。以前に説明されたように、制御素子は、ASIC、マイクロコントローラ、プログラマブル制御素子、およびフィールドプログラマブルゲートアレイFPGAのうちの1つまたは複数を備える場合がある。例えば、制御素子は、信号デコーダからの変換されたデータをスケーリング、オフセット、または別途変換し、最終的に様々な信号をLEDパッケージおよびLEDディスプレイパネルの対応するLED画素に送達する制御線のためのデータのバッファリングを提供するようにプログラムされるFPGAを備える場合がある。特定の実施形態において、制御素子はまた、入力信号を変換するために使用される追加の入力を受信するように構成される。例えば、追加の入力は、より大きいLEDディスプレイ内のLEDディスプレイパネルの水平および垂直パネル位置情報を含んでもよい。複数のLEDディスプレイパネルが一緒に組み立てられてより大きいLEDディスプレイを形成するとき、LEDディスプレイパネルの各々は、制御素子へ中継される固有の位置識別子を伴って構成されてもよい。シリアル番号または位置座標などの固有の識別子は、設置前もしくは設置中に予め割り当てられてもよく、または、固有の識別子は、LEDディスプレイパネルが組み立てられるときにそれらが接続される順序によって単純に割り当てられてもよい。後者の構成では、LEDディスプレイパネルの各々は、シフトレジスタまたは同様のものを介して互いと通信するように構成されてもよく、その結果として、設置中、LEDディスプレイパネルがデイジーチェーン構成で互いの隣に配置されると、位置情報は、HUB75互換性パネルと同様にして、それらが設置される順に1つのLEDディスプレイパネルから次のLEDディスプレイパネルへと中継される。追加の入力はまた、情報を提供するハッシュテーブルなどの較正テーブルを含んでもよく、その結果として、制御素子は、LEDディスプレイパネルのLEDチップ間のいかなる不均等な性能特性も補償するように入力信号を変換してもよい。例えば、LEDディスプレイパネルの組み立て後、すべてのLED画素の強度が測定されてもよく、較正テーブルは、このとき、情報を制御素子に提供して、それらの初期測定輝度レベルに基づいて異なるLED画素に対して駆動信号を異なってスケーリングするように構成されてもよい。
[00138]制御素子は、以て、信号デコーダを介した入力信号、ならびにパネル位置または較正情報を含む追加の入力を受信するように構成されてもよい。以前に説明されたように、制御素子は、様々なタイプの1つまたは複数の集積回路を備える場合がある。特定の実施形態において、制御素子は、LEDディスプレイパネルにおける応用のために予め構成されるASICを備える。他の実施形態において、制御素子は、プログラムされる、および設置後に再プログラムされる能力を提供するFPGAを備える。したがって、電力入力および調節器、プログラミングインターフェース、揮発性および不揮発性メモリ素子、ならびに同様のものなどの他の支援デバイスが示唆される。制御素子は、入力信号、ならびにLED画素の各々のアクティブ電気素子に送信される追加の入力および出力制御信号のいずれかを処理するように構成される。特定の実施形態において、複数のDACは、制御素子からの信号を、この信号をLED画素へルーティングする前に変換するように配置されてもよい。制御素子はまた、各LED画素および各LED画素内の各LEDチップが複数のDACからの制御信号にいつ応答するかを決定する列、行、およびLED色選択情報を、LED画素に出力するように構成されてもよい。特定の実施形態において、1つまたは複数の列、行、または色選択デコーダは、出力された列、行、および/またはLED色選択情報を、LED画素へルーティングする前に、制御素子から受信して変換するように構成されてもよい。例えば、制御素子は、列、行、または色選択情報のために0および1のデジタル信号コードを出力するFPGAを備える場合がある。代わりに、列、行、または色選択デコーダは、LEDディスプレイパネル内の特定のLED画素のアクティブ制御素子が活性化されることができるように、デジタル信号を受信および復号するように構成されてもよい。
[00139]ディスプレイ応用の場合、LEDディスプレイパネルは、LED画素アレイを形成するために列および行で配置される複数のLEDパッケージを含んでもよい。LEDパッケージの各々は、以前に説明されたように、第1のLEDチップ(例えば、赤色LEDチップ)、第2のLEDチップ(例えば、青色LEDチップ)、および第3のLEDチップ(例えば、緑色LEDチップ)を含む1つまたは複数のLED画素、ならびにアクティブ電気素子を含んでもよい。制御素子とLEDパッケージとの間の駆動構成に応じて、制御素子と各LEDパッケージとの間に接続される制御線の数および行、列、色選択線の数は、様々であってもよい。
[00140]図14は、特定のLED画素に対応するアクティブ電気素子30が、行選択信号線、ならびにLED画素内に含まれる赤色、緑色、および青色LEDチップの各々のための別個の制御信号を受信するように構成される構成を表す概略図である。この点に関して、行選択信号は、LED画素の特定の行の各アクティブ電気素子30を活性化し、LED画素の各列は、赤色、緑色、および青色LEDチップの各々のための3つの別個の制御信号を受信するように構成される。3つの別個の制御信号は、列あたり3つの別個のDAC、またはアナログ制御信号に対応する場合がある。制御信号は、特定のLED画素内の赤色、緑色、および青色LEDチップの各々について、輝度レベル、またはグレーレベルを制御してもよい。したがって、制御信号が、特定の列に沿ってパスされるとき、行選択信号は、LED画素のうちのどれが信号に対応するかを決定する。以前に説明されたように、各LED画素に対応するアクティブ電気素子30は、赤色、緑色、および青色レベル信号情報を格納し、これに応じて、アクティブ電気素子30が信号情報をリフレッシュまたは更新するために次に活性化されるまで、一貫した形でLEDチップを駆動するように構成される。したがって、図14の構成では、アクティブ電気素子30は、接地および電圧入力接続に加えて、4つの異なる信号線(行選択、赤色レベル、緑色レベル、青色レベル)を受信するための接続を伴って構成される。したがって、この構成は、少なくとも6つの接続を必要とし、PCBルーティング複雑性が増大されている。特定の実施形態において、以前の実施形態(例えば、図2E)に示される4接続実施形態など、より少ない接続を有することが望ましい場合がある。
[00141]図15は、特定のLED画素と一致するアクティブ電気素子30が、LED画素の各LEDチップのための別個の行選択信号線、およびLED画素内のLEDチップのすべてのための単一の色レベル信号線を受信するように構成される構成を表す概略図である。図15では、3つの別個の行選択信号(赤色行選択、緑色行選択、青色行選択)が、LED画素内の赤色、緑色、および青色LEDチップの各々を別々に活性化することになる。したがって、単一の色レベル(例えば、輝度レベルまたはグレーレベル)が、LED画素内の赤色、緑色、および青色LEDチップのために提供されてもよい。この点に関して、各列は、以前に説明されたように、単一のDACを伴って構成されてもよい。他の実施形態において、アクティブ電気素子30は、任意選択の列選択線を受信するように構成されてもよく、以て、単一のDACがLED画素の複数の列のための色レベル信号を提供することを可能にする。動作中、特定の行選択信号は、特定の時間に色レベル信号に応答するため、特定のLEDチップを活性化する。以前の実施形態と同様に、アクティブ電気素子30は、色レベル信号情報を格納し、これに応じて、アクティブ電気素子30が色レベル情報をリフレッシュまたは更新するために次に活性化されるまでLEDチップの各々を駆動するように構成される。したがって、図15の構成では、アクティブ電気素子30は、接地および電圧入力接続に加えて、4~5つの異なる信号線(赤色行選択、青色行選択、緑色行選択、色レベル、および任意選択の列選択)を受信するための接続を伴って構成される。全体的なシステム複雑性は、DACの低減により減少されるが、少なくとも6つの接続の要件は、一部の応用では望ましくない場合がある。
[00142]図16は、特定のLED画素と一致するアクティブ電気素子30が、LED画素の各LEDチップのための符号化された行選択信号、およびLED画素内のLEDチップのすべてのための単一の色レベル信号線を受信するように構成される構成を表す概略図である。図16では、色レベルおよび任意選択の列選択線は、図15について以前に説明されたものと同じように構成されてもよいが、行選択信号は、2つの行選択線(行選択RS0、行選択RS1)へと減少される。この点に関して、行選択線は、どのLEDチップが特定の色レベル信号に応答するべきかを決定する符号化されたデジタル信号(0および1の組合せ)を提供するように構成される。非限定的な例として、2つの行選択線は、LEDチップのいずれも応答すべきではない動作状態に対応する「00」デジタル信号、赤色LEDチップの活性化に対応する「01」デジタル信号、青色LEDチップの活性化に対応する「10」信号、および緑色LEDチップの活性化に対応する「11」信号を提供することができる。以前の実施形態と同様に、アクティブ電気素子30は、色レベル信号情報を格納し、これに応じて、アクティブ電気素子30が色レベル情報をリフレッシュまたは更新するために次に活性化されるまでLEDチップの各々を一貫した形で駆動するように構成される。したがって、図16の構成では、アクティブ電気素子30は、接地および電圧入力接続に加えて、3~4つの異なる信号線(行選択RS0、行選択RS1、色レベル、および任意選択の列選択)を受信するための接続を伴って構成される。したがって、少なくとも1つの接続の低減は、図14および図15の実施形態と比較して、減少されたPCB複雑性における改善を表す。
[00143]図17は、特定のLED画素のアクティブ電気素子30が、行選択信号、色レベル信号、ならびに、LED画素内に含まれる赤色、緑色、および青色LEDチップのための1つまたは複数の色選択信号を受信するように構成される構成を表す概略図である。図17では、行選択信号は、図14の構成と同じように構成されるが、LEDチップの各々の色レベル(例えば、輝度またはグレーレベル)のための信号は、単一の信号線によって制御される。この点に関して、各列は、以前に説明されたように、単一のDACを伴って構成されてもよい。他の実施形態において、単一のDACは、色レベルのための信号をLED画素の複数の列に提供するように構成されてもよい。LED画素内のLEDチップのうちのどれが特定の色レベル信号に応答するべきかを決定するために、2つの色選択線(色選択0、色選択1)は、どのLEDチップが特定の色レベル信号に応答するべきかを決定する符号化されたデジタル信号(0および1の組合せ)を提供するように構成される。非限定的な例として、2つの色選択線は、LEDチップのいずれも応答すべきではない動作状態に対応する「00」デジタル信号、赤色LEDチップの活性化に対応する「01」デジタル信号、青色LEDチップの活性化に対応する「10」信号、および緑色LEDチップの活性化に対応する「11」信号を提供することができる。したがって、図17の構成では、アクティブ電気素子30は、接地および電圧入力接続に加えて、4つの異なる信号線(行選択、色レベル、色選択0、色選択1)を受信するための接続を伴って構成される。
[00144]図18は、図16および図17の両方の構成と同様である構成を表す概略図である。特に、図18は、図16または図17の構成のいずれかを表すことができる構成非依存の表記を表す。図18において、アクティブ電気素子30は、図16および図17の色レベル線と同じである色レベル線を含む。図18のアクティブ電気素子30は、さらに、デバイス選択(DS)線および2つの色選択線(CS0およびCS1)を含む。DS線は、行選択信号および列選択信号のうちの少なくとも一方を含んでもよいデバイス選択信号を提供するように構成される。CS0およびCS1線は、図16の行選択RS0および行選択RS1線、または図17の色選択0および色選択1線のいずれかに対応することができる符号化された信号を提供するように構成される。この点に関して、アクティブ電気素子30は、特定の数の動作条件をいくつかの接続を用いて制御するように構成されてもよい。DS線は、図16の列選択線または図17の行選択線のいずれかと一致する。
[00145]図19は、特定のLED画素と一致するアクティブ電気素子30が、LED画素のすべてのLEDチップのために単一の行選択信号線および単一の色レベル信号線を受信するように構成される構成を表す概略図である。図19では、色レベルおよび任意選択の列選択線は、図15について以前に説明されたものと同じように構成されてもよいが、行選択信号は、単一の行選択線へと組み合わされる。この点に関して、単一の行選択線は、LED画素内のLEDチップの各々に別個に対応する符号化された信号を送信するように構成されてもよい。符号化された信号は、可変振幅信号、可変周波数信号、または可変位相信号のうちの少なくとも1つを含むアナログ信号を含んでもよい。符号化された信号はまた、多重化または多レベル論理信号を含んでもよい。特定の実施形態において、行選択線は、LEDチップの異なるものに対応する異なる電圧状態で信号を提供するように構成されてもよい。例えば、行選択線は、4つの信号レベルの各々が以下の動作条件:LEDチップが選択されない、赤色LED選択、青色LED選択、および緑色LED選択のうちの1つに対応する4レベル信号線として構成されてもよい。特定の実施形態において、追加のアクティブ電気素子が、4レベル信号線の処理をさらに促進するために提供されてもよい。追加のアクティブ電気素子は、各LEDパッケージ内に、または各LEDパッケージとは別個に提供されてもよい。以前の実施形態と同様に、アクティブ電気素子30は、色レベル信号情報を格納し、これに応じて、アクティブ電気素子30が色レベル情報をリフレッシュまたは更新するために次に活性化されるまでLEDチップの各々を一貫した形で駆動するように構成される。したがって、図19の構成では、アクティブ電気素子30は、接地および電圧入力接続に加えて、2~3つの異なる信号線(行選択(多レベル)、色レベル、および任意選択の列選択)を受信するための接続を伴って構成される。この構成は、以前に説明された4接続構成(例えば、図2E)など、減少された複雑性を伴う応用に望ましい。
[00146]図20は、特定のLED画素と一致するアクティブ電気素子30が、LED画素のすべてのLEDチップのために単一の行選択信号線および単一の色レベル信号線を受信するように構成される構成を表す概略図である。図20は、図19の構成と同様であり、以前に説明されたように、色レベルおよび任意選択の列選択線を含む。図20において、行選択信号線は、非同期である符号化されたデジタル信号などの符号化された信号を送信するように構成されてもよく、この信号の部分は、LED画素内のLEDチップの各々に別個に対応する。特定の実施形態において、符号化された信号は、赤色LED選択、青色LED選択、緑色LED選択、LED選択なしの動作条件の各々に対応する異なるパルスを含む。他の動作状態もまた、コード体系を拡張することによって、アドレッシングされる場合がある。このようにして、アクティブ電気素子30は、符号化された信号の各パルスを用いて動作状態(例えば、選択なし、赤色選択、青色選択、緑色選択)の各々を順に繰り返すシフトレジスタを備える場合がある。シフトレジスタが同期しなくなることを防ぐために、符号化された信号はまた、シフトレジスタを次のサイクルの始まりへとリセットするために各サイクルの終わりにパルスコードを含んでもよい。シーケンシャルパルスに加えて、行選択線は、上で述べた4つ以上の動作状態のうちの異なるものを識別し、それに対応する他の符号化された信号を含んでもよい。したがって、図20の構成では、アクティブ電気素子30は、接地および電圧入力接続に加えて、2~3つの異なる信号線(行選択(符号化)、色レベル、および任意選択の列選択)を受信するための接続(例えば、図2Aの接触パッド38)を伴って構成される。図19の構成と同様に、図20の構成は、以前に説明された4接続構成(例えば、図2E)など、減少された複雑性を伴う応用に望ましい。
[00147]図21は、LED画素アレイの各アクティブ電気素子が図20の実施形態に従う信号線を受信するように構成される、LEDディスプレイパネルのためのシステムレベル制御スキームを例証するブロック概略図である。図21では、入力信号、信号デコーダ、制御素子、行/列デコーダ、パネル位置入力、較正テーブル入力、および複数のDACが、図13について以前に説明されたように提供されてもよい。図21では、列選択線は含まれず、任意選択のDACデコーダ素子は、正しいDAC素子の選択が、共通データバスによって提供されるデータを受信することを可能にするように配置される。他の実施形態において、制御素子は、DAC復号能力を含むように構成されてもよく、したがって、DACデコーダ素子は必要とされない場合がある。特定のFPGAまたは他の制御素子において利用できる出力ピンの数に応じて、別個の行/色デコーダもまた、必要とされない場合がある。
[00148]図22は、図20および図21の構成に従う動作のために構成されるLEDパネル112のためのルーティング構成を例証する部分平面図である。図22では、複数のLEDパッケージ26は、LED画素アレイを形成するために行および列で配置される。各LEDパッケージ26は、以前に説明されたように、LED画素を形成する複数のLED(例えば、図2の28-1~28-3)、アクティブ電気素子(図2の30)、および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4を含んでもよい。図22に例証されるように、複数のLEDパッケージ26は、図20の色レベル選択線に対応する複数の色レベル制御線114-1~114-4、および図20の行選択線に対応する複数の行選択制御線116-1~116-3に接続される。図22においてラベル付けされるLEDパッケージ26の場合、パッケージボンドパッド48-1は、色レベル制御線114-1に接続され、パッケージボンドパッド48-3は、行選択制御線116-3に接続される。パッケージボンドパッド48-2は、複数の電圧入力線118-1~118-4の電圧入力線118-1に接続され、パッケージボンドパッド48-4は、接地接続平面(図示されない)に接続される。特定の実施形態において、複数の色レベル制御線114-1~114-4および複数の行選択制御線116-1~116-3は、多層コネクタインターフェースの異なるレベルまたは平面に配置されてもよく、それらの間には電気絶縁のために1つまたは複数の誘電層が配置されている。例えば、行選択制御線116-1~116-3は、複数のLEDパッケージ26に最も近い第1の平面に沿って配置されてもよい。複数の色レベル制御線114-1~114-4および複数の電圧入力線118-1~118-4は、複数のLEDパッケージ26から距離がかなり離れたところの異なる平面に沿って配置されてもよい。最後に、接地接続平面(図示されない)は、複数の色レベル制御線114-1~114-4および複数の電圧入力線118-1~118-4よりも複数のLEDパッケージ26から距離がかなり離れたところの別の異なる平面に沿って配置されてもよい。複数のビア120が、パッケージボンドパッド48-1~48-4との対応する接続を提供するために多層コネクタインターフェースを通って配置されてもよい。図22は、LEDパネル112のルーティング構成のための多くの構成のうちの1つのみを例証する。他の実施形態において、様々な線114-1~114-4、116-1~116-3、および118-1~118-4は、全垂直および全水平構成を含むが、これらに限定されない、異なる配置の垂直および水平構成で提供されてもよい。
[00149]図23は、特定のLED画素と一致するアクティブ電気素子30が、行、列、および/または色選択信号のための全デジタル通信を受信するように構成される構成を表す概略図である。加えて、双方向通信は、多くの標準または慣習的なプロトコルのうちの1つによって達成されてもよい。したがって、通信ハンドシェイク、アドレッシング、状況レポート、およびより拡張的なコマンド構造など、多くの追加のタスクが有効にされる。異なる言い方をすると、アクティブ電気素子は、シリアル通信素子を備える。このようにして、シリアル入力/出力線は、様々なシリアル通信リンク技術のうちの1つに従ってデジタル信号をアクティブ電気素子30に提供するように構成される。シリアル通信技術は、典型的には、経時的にデータをシングルビットで逐次的に送信またはストリーミングすることに関与する。任意選択のクロック入力は、LED画素のためのサイクリング情報を提供するクロック信号を受信するように構成されてもよい。特定の実施形態において、シリアル通信(例えば、送信または受信)は、低電圧差動信号(LVDS)、遷移数最小差動信号(TDMS)、電流モードロジック(CML)、およびソース結合型ロジック(SCL)を含むが、これらに限定されない、差動信号を用いた高ビットレートを含む場合がある。この点に関して、アクティブ電気素子30は、任意選択の差動入力/出力線および任意選択のクロック差動入力/出力線を受信するように構成されてもよい。特定のシリアル通信技術は、自己クロック構成、または自己クロック信号を受信するための構成を伴って構成されてもよく、したがって、クロック入力は必要とされない場合がある。そのような自己クロック構成は、8b/10b符号化、マンチェスタコーディング、位相コーディング、時限リセットありまたはなしのパルスカウンティング、等時性信号コーディング、または非等時性信号コーディングなど、クロック回復のための様々な復号能力を含むアクティブ電気素子内のデコーダ素子を備える場合がある。他の通信技術は、数ある中でも、集積回路間(I2C)プロトコル、I3Cプロトコル、シリアル周辺機器インターフェース(SPI)、イーサネット、ファイバチャネル(FC)、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394またはFireWire、HyperTransport(HT)、InfiniBand(IB)、デジタルマルチプレックス(DMX)、DC-BUSまたは他の電力線通信プロトコル、アビオニクスデジタルビデオバス(ADVB)、シリアル入力/出力(SIO)、コントローラエリアネットワーク(CAN)、ccTalkプロトコル、CoaXPress(CXP)、楽器デジタルインターフェース(MIDI)、MIL-STD-1553、ペリフェラルコンポーネントインターコネクトエクスプレス(PCI Express)、プロフィバス、RS-232、RS-422、RS-423、RS-485、シリアルデジタルインターフェース(SDI)、シリアルATアタッチメント(Serial ATA)、シリアルアタッチドSCSI(SAS)、同期型光ネットワーク(SONET)、同期型デジタルヒエラルキ(SDH)、SpaceWire、UNI/Oバス、および1-Wireを含んでもよい。いくつかの構成では、アクティブ制御素子30は、I2Cプロトコルを含むが、これに限定されない、上記プロトコルのうちの1つと互換性のある信号の少なくともサブセットを用いて動作(例えば、送信または受信)するように構成される。全デジタル通信のために配置されるとき、アクティブ電気素子30は、入力データをラッチし、他のロジックを実施し、色レベルまたはグレーレベルをディスプレイのLED画素に提供するように構成される。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、DAC制御された電流ドライバを備える場合があり、この場合、1つまたは複数のDACが、電流駆動出力を有するアクティブ電気素子30内に含まれる。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30は、デジタル入力信号に基づいてLED画素の各LEDを独立して駆動するように構成されるPWMドライバまたは電流源を備える。アクティブ電気素子30が全デジタル通信のために配置されるとき、LED画素アレイのルーティングは簡略化されてもよい。この点に関して、各アクティブ電気素子30は、特定の実施形態において、図23に例証されるシリアル入力/出力線など、わずか1つの通信または信号線を受信するように構成される必要があるだけの場合がある。
[00150]図24は、LED画素アレイの各アクティブ電気素子が図23の実施形態に従う信号線を受信するように構成される、LEDディスプレイパネルのためのシステムレベル制御スキームを例証するブロック概略図である。図24では、入力信号、信号デコーダ、パネル位置入力、および較正テーブル入力が、図13について以前に説明されたように提供されてもよい。特定の実施形態において、制御素子は、以前に説明されたように、1つまたは複数のシリアル通信インターフェースまたはシリアル通信素子を備える。したがって、DAC素子は必要とされず、以て、図21のブロック図と比較して簡略化した構成を提供する。特定のFPGAまたは他の制御素子において利用できる出力ピンの数に応じて、別個の行/色デコーダもまた、必要とされない場合がある。例証されるように、制御素子の出力は、LEDアレイのLEDの複数のシリアル線またはストリングと通信状態にある複数のシリアル出力を用いてLEDアレイに直接通信してもよい。図24において、LEDの各ストリングは、例証の目的のために2つの列を有して示される。実際、LEDのストリングは、異なるサイズおよび数の行および列で配置されてもよく、または各ストリングの電気接続は、示されるような行および列に従わなくてもよい。
[00151]図25は、図23の構成に従う動作のために構成されるLEDパネルのためのルーティング構成を例証する部分平面図である。図25では、複数のLEDパッケージ26は、LED画素アレイを形成するために行および列で配置される。各LEDパッケージ26は、以前に説明されたように、LED画素を形成する複数のLED(例えば、図2の28-1~28-3)、アクティブ電気素子(例えば、図2の30)、および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4を含んでもよい。この構成では、制御線116-1~116-4は、図23のシリアル入力/出力線、第1および第2の電圧入力線118-1~118-4および120-1~120-4、ならびに例証される接地接続線122-1~122-4に対応する。例証されるように、DACからの色レベル制御線(例えば、図22の114-1~114-4)は必要とされず、以て、簡略化されたPCBルーティング構成を提供する。図25では、制御線116-1~116-4、電圧線118-1~118-4、120-1~120-4、および接地線122-1~122-4を含む入力電気接続はすべて、LEDパネルの同じ平面または層に沿って配置される。この構成は、より単純な構造および製造プロセス、ならびに低減された費用をもたらす。他の実施形態において、制御線116-1~116-4、電圧線118-1~118-4、120-1~120-4、および接地線122-1~122-4は、各LEDパッケージ26への様々な接続を作り出すために異なる配置の誘電層およびビアを有する異なる平面上に構成されてもよい。図25では、制御線116-1~116-4、電圧線118-1~118-4、120-1~120-4、および接地線122-1~122-4は、LEDパネルにわたる長い線形セグメントで例証される。特定の実施形態において、制御線116-1~116-4、電圧線118-1~118-4、120-1~120-4、および接地線122-1~122-4は、くしルーティングまたは様々な線間のクロストークを低減する場合がある他のチェーン構成など、他の構成で配置されてもよい。特定の実施形態において、制御線116-1~116-4、電圧線118-1~118-4、120-1~120-4、および接地線122-1~122-4は、LEDパッケージ26の特定の行および列に登録されない場合がある。例えば、制御線116-1~116-4、電圧線118-1~118-4、120-1~120-4、および接地線122-1~122-4は、LEDパネルにわたってブロックまたは他の形状で配置されるLEDパッケージ26のサブグループと接続および通信するように構成されてもよい。
[00152]特定の実施形態において、制御素子とLEDディスプレイのLEDパッケージとの間の信号通信は、複数のデータパケットを含む制御信号を制御素子から送信することを含んでもよい。特定のデータパケットは、アレイの個々のLEDパッケージのための色選択データおよび輝度レベルデータなどの制御情報を含んでもよい。特定の実施形態において、データパケットは、わずかシングルビットのデータからはるかにより大きいファイルサイズ(例えば、大きいビデオファイル)を含む範囲を含むファイルサイズを含んでもよい。各データパケットはまた、アレイの各LEDパッケージがコマンドコードを受信し、データパケットに応答するか、データパケットを次のLEDパッケージにパスするかのいずれかを行うことを可能にする識別子または一連の識別子として構成されるコマンドコードを含んでもよい。このようにして、LEDパッケージは、異なるデータパケットを制御信号からカスケード式で受信するように配置されてもよい。
[00153]図26Aおよび図26Bは、本明細書に開示される実施形態に従う例示的なデータパケット124の配置を例証する概略図である。データパケット124は、制御素子18からLEDパッケージ26のアクティブ電気素子30へ制御線を介して送信されるデータストリーム126に含まれる。特定の実施形態において、データストリーム126は、データストリーム126が複数のサブデータストリームを含むカスケード手法を含め、複数のデータストリームを含んでもよい。特定の実施形態において、LEDパッケージ26は、以前に説明されたように、1つまたは複数の画素(例えば、図1Aの12)を形成する。データストリーム126を受信するように構成されるLEDパッケージ26の前または後ろに配置される追加のLEDパッケージが存在してもよい。このようにして、LEDパッケージ26は、データパケット124を、制御素子18から直接、またはデータストリーム126内に、制御素子18とLEDパッケージ26との間に配置される別のLEDパッケージを通じて受信してもよい。データパケット124は、LEDパッケージ26内に配置される各LEDチップのための別個の色選択および輝度レベルデータを含む、LEDパッケージ26の1つまたは複数のLEDチップを選択し動作させるための情報またはデータ選択(「Data」と示される)を含んでもよい。情報またはデータはまた、数ある中でも、セットアップデータ、較正データ、温度補償データ、およびオプション選択データを含んでもよい。加えて、データパケット124は、LEDパッケージ26の1つまたは複数のLEDチップをオンまたはオフにするための命令を含んでもよい。特定の実施形態において、データパケット124からの情報またはデータのうちの少なくとも一部は、後の使用のためにLEDパッケージ26内のレジスタに格納されてもよい。LEDパッケージ26が、複数のLEDチップ(例えば、赤色、緑色、および青色LEDチップ)を含む1つまたは複数のLED画素を形成する応用の場合、情報またはデータは、LEDチップの1つ1つに対応するデータサブセットを含んでもよい。データパケット124はまた、アクティブ電気素子30がどのようにデータパケット124に応答するべきかを識別するデータパケット124のための識別子または一連の識別子として構成されるコマンドコード(「Command」と示される)を含むセクションを含んでもよい。特に、コマンドコードは、アクティブ電気素子30が実行するべきアクションを識別するように構成される。特定の実施形態において、アクションは、LEDパッケージ26を通じてデータパケット124をパスすること、またはLEDパッケージ26の出力ポートを通じてデータパケット124を伝送もしくは再伝送することを含む。特定の実施形態において、アクションは、LEDパッケージ26内のLEDチップのうちの1つまたは複数を駆動すること、およびLEDパッケージ26を通じてデータパケット124を伝送することなど、LEDパッケージ26内で内部アクションを実施することを含む。本明細書で使用される場合、LEDパッケージ26に対する内部アクションは、データパケット124によって画定される時間フレームにわたる持続状態の、または所与のタイムフレームにわたる任意の他の関連データパケットの設定または変更を含んでもよい。持続状態は、数ある中でも、1つまたは複数のLEDチップをオンまたはオフにすること、LEDチップの色もしくは輝度レベルを変更すること、または較正データを設定もしくは更新することのうちの1つまたは複数を含んでもよい。特定の実施形態において、アクションは、LEDパッケージ26を通じてデータパケット124を伝送することなくLEDパッケージ26内のLEDチップのうちの1つまたは複数を駆動することを含む。特定の実施形態において、アクションは、LEDパッケージ26の内部で任意の他のアクションを実施することなくデータパケット124を伝送することを含む。そのようなアクションは、少なくとも、LEDパッケージ26によって以前に受信された1つまたは複数の他のデータパケットに部分的に基づいてもよい。さらなる実施形態において、LEDパッケージ26によって受信される、別のデータパケット、または第2のデータパケットは、実行するべき第2のアクションを識別する第2のコマンドコードを含んでもよく、第2のアクションは、LEDパッケージ26を通じて第2のデータパケットを伝送することを含む。他の実施形態において、第2のアクションは、LEDパッケージ26内のLEDチップのうちの1つまたは複数を駆動すること、およびLEDパッケージ26を通じて第2のデータパケットを伝送することを含む。このようにして、データパケット124は、自己識別を用いて構成される。特定の実施形態において、データパケット124は、データストリーム126内の別のLEDパッケージとのデータハンドシェイクを提供するように構成される情報を含んでもよい。データハンドシェイク能力は、LEDパッケージ26がデータパケット124の受領および/または転送を認識することができるように、データパケット124のパケットセクションの開始(「BOP」と示される)および/またはパケットセクションの終了(「EOP」と示される)を含んでもよい。特定の実施形態において、データストリーム126は、データストリーム126内のデータパケット124の前または後ろに配置される、データなしの期間または空伝送期間である余白セクション(「Space」と示される)を含んでもよい。データ伝送なしの期間は、通信速度を制御し、LEDパッケージ26のための制御信号のバッファ超過を防ぐように構成されてもよい。例えば、異なる通信速度またはクロック構成を有する複数のLEDパッケージ26が、データストリーム126から異なるデータパケットをカスケード式で受信するように構成される場合、データ超過が発生することがある。したがって、データ伝送なしの期間は、バッファ超過を回避または低減するために、制御されたまたはより緩徐な速度で通信が効果的に実行することを確実にするために提供されてもよい。データ伝送なしの期間はまた、リセットまたはリスタート条件をシグナリングするように、または次のフレーム条件をシグナリングするように構成されてもよい。データ伝送なしの期間はまた、図26Aに例証されるようにデータパケット124の後、または図26Bに例証されるようにデータパケット124の前など、データパケット124に対して異なる場所で構成されてもよい。特定の実施形態において、データパケット124は、対応するLEDパッケージ26のための基本のオンまたはオフ命令など、他のコマンドを含んでもよい。
[00154]図27は、制御素子18から複数のLEDパッケージ26-1、26-2…26-nへの複数のデータパケットDP1、DP2…DPnのカスケード式の流れを例証する概略図である。特定の実施形態において、任意の数(n)のLEDパッケージが、LEDディスプレイを形成するために提供されてもよい。例証されるように、制御素子18は、複数のデータパケットDP1、DP2…DPnを、データストリーム126に沿って、複数のLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに送信するように構成される。データパケットDP1、DP2…DPnの各々は、例えば、図26Aまたは図26Bのデータパケット124について説明されるように構成されてもよい。データパケットのグループ(例えば、DP1、DP2…DPnの1つまたは複数の組合せ)は、特定のLEDパッケージ26-1、26-2…26-nによって受信されるデータパケットDP1、DP2…DPnの特定のグループに対応する複数のデータセット128-1、128-2…128-nのうちの1つを形成してもよい。例えば、データセット128-1は、第1のLEDパッケージ26-1によって受信されるデータパケットDP1、DP2…DPnのグループに対応し、データセット128-2は、第2のLEDパッケージ26-2によって受信されるデータパケットDP2…DPnのグループに対応する、などである。特定の実施形態において、特定のデータパケット(例えば、第1のデータパケットDP1)は、対応するLEDパッケージ(例えば、第1のLEDパッケージ26-1)のために構成される。このようにして、データパケットDP1、DP2…DPnは、第1のLEDパッケージ26-1によって受信され、この第1のLEDパッケージ26-1は、第1のデータパケットDP1の第1のコマンドコードに基づいてアクションを実行し、第1のデータパケットDP1をデータストリーム126から除去し、データパケットDP2…DPnを隣接するLEDパッケージ26-2へパスまたは再伝送するように構成される。同様にして、LEDパッケージ26-2は、アクションを実行し、データパケットDP2を除去し、残りのデータパケットDPnをパスまたは再伝送するように構成される。このシーケンスは、データセット128-nの残りのデータパケットDPnが残りのLEDパッケージ26-nによって受信されるまで続く。特定のディスプレイ応用の場合、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nの各々は、制御素子18が対応するLEDパッケージ26-1、26-2…26-nのための新規のデータセット128-1を送信するまで、それらの対応するデータパケットDP1、DP2…DPnからの動作状態を保つことになる。特定の実施形態において、制御素子18は、前のデータセット128-1、128-2…128-nが完了したことをLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに示すビットパターン/コードまたは伝送遅延などのデータストリーム126の一部分を提供し、次のデータセット128-1、128-2…128-nを探すように構成されてもよい。異なるデータセット128-1、128-2…128-n間の伝送遅延の場合、時間遅延は、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nが次のデータセット128-1、128-2…128-nを探し始めるのに十分なタイムアウトを提供する1マイクロ秒~0.1秒の範囲を含んでもよい。LEDディスプレイ応用の場合、各データセット128-1、128-2…128-nは、LEDディスプレイのためのデータフレームまたはビデオフレームに対応してもよい。他のLED応用では、各データセット128-1、128-2…128-nは、全般照明色ポイントおよび/もしくは輝度レベルなどの動作状態、またはLEDパッケージ26-1、26-2…26-nによってまとめて提供されることになる静的画像に対応してもよい。特定の実施形態において、第1のLEDパッケージ26-1のために構成される第1のデータパケットDP1は、第2のデータパケットDP2と同じデータ長を含んでもよい。他の実施形態において、第1のデータパケットDP1は、色選択データ、輝度レベルデータ、セットアップデータ、較正データ、温度補償データ、および/またはオプション選択データなど、より多くの情報を第1のLEDパッケージ26-1に転送するために、第2のデータパケットDP2のデータ長よりも大きいデータ長を含んでもよい。
[00155]図28は、制御素子18から複数のLEDパッケージ26-1、26-2…26-nへの複数のデータパケットDP1、DP2…DPnのカスケード式の流れ、および制御素子18への1つまたは複数のトークバックデータパケットTB1、TB2…TBnの流れを例証する概略図である。制御素子18およびデータストリーム126は、図27について説明されるように、データパケットDP1、DP2…DPnのグループを伴うデータセット128-1、128-2…128-nをLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに提供する。図28において、第1のLEDパッケージ26-1は、受信し、第1のデータパケットDP1をデータストリーム126から除去し、続いて、第1のデータパケットDP1を、データセット128-2または第1のLEDパッケージ26-1を出るデータストリーム126内で第1のトークバックデータパケットTB1と置き換えるためのアクションを実行するように構成される。同様にして、残りのLEDパッケージ26-2…26-nは、対応するデータパケットDP2…DPnを受信し、続いて、それらを、対応するトークバックデータパケットTB2…TBnと置き換えるように構成されてもよい。トークバックデータパケットTB1、TB2…TBnはこのとき、監視のために制御素子18へ戻るLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに関する情報を通信するように構成されるデータセット128-cを形成してもよい。特定の実施形態において、トークバックデータパケットTB1、TB2…TBnは、制御素子18が、トークバックデータパケットTB1、TB2…TBnのうちの1つまたは複数に基づいて、後続のデータセット128-1、128-2…128-nへの追加のデータを変更または追加することができるように、動作温度、動作電流、または他の動作状態のうちの1つまたは複数など、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nの1つまたは複数の状態を通信するように構成される。トークバックデータパケットTB1、TB2…TBnはまた、データチェックサムパリティまたは他のデータ検証を制御素子18に提供するように構成されてもよい。そのような実施形態において、データパケットDP1、DP2…DPnのうちの1つまたは複数のコマンドコードは、対応するLEDパッケージ26-1、26-2…26-nのアクティブ電気素子30がトークバックデータパケットTB1、TB2…TBnを提供するように指示またはプロンプトするように構成されるコードまたは信号を含んでもよい。したがって、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nのうちの1つまたは複数、およびLEDパッケージ26-1、26-2…26-nの各々の中の対応するアクティブ電気素子は、入力データ(例えば、データパケットDP1、DP2…DPnのうちの1つまたは複数)を受信し、追加のデータ(例えば、トークバックデータパケットTB1、TB2…TBnのうちの1つまたは複数)をデータストリーム126へ導入するように構成されてもよい。
[00156]図29は、データストリーム126を受信するLEDパッケージ26-1、26-2…26-nのすべてに情報を提供するように構成されるデータパケットDPALL-1、DPALL-2を追加的に含む、制御素子18からの複数のデータパケットDP1、DP2…DPnのカスケード式の流れを例証する概略図である。制御素子18およびデータストリーム126は、図27について説明されるように、データパケットDP1、DP2…DPnのグループを伴うデータセット128-1、128-2…128-nをLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに提供する。特定の実施形態において、データセット128-1、128-2…128-nは、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nのすべてのための共通またはブロードキャストデータパケットとして構成されるデータパケットDPALL-1、DPALL-2のうちの1つまたは複数をさらに含む。この点に関して、第1のLEDパッケージ26-1は、データパケットDPALL-1、DPALL-2を受信してこれに応答し、さらに、データストリーム126に沿ってデータパケットDPALL-1、DPALL-2をパスまたは再伝送するように構成され、その結果として、残りのLEDパッケージ26-2…26-nもまた、それに応じて受信および応答してもよい。特定の実施形態において、データパケットDPALL-1、DPALL-2のうちの1つまたは複数は、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nのすべてに、オンもしくはオフにするように、またはユーザ入力もしくは周囲光検知に応答してLEDパッケージ26-1、26-2…26-nのすべてのための輝度レベルを提供するように指示する。他の実施形態において、データパケットDPALL-1、DPALL-2のうちの1つまたは複数は、図28について説明されるように、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nに、トークバックデータパケットTB1、TB2…TBnを提供するように指示するように構成されてもよい。特定の実施形態において、同じデータセット128-1、128-2…128-nが、第1のデータパケットDPALL-1および第2のデータパケットDPALL-2を含んでもよく、それらの各々が、オンにするようにLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに命令するDPALL-1、およびLEDパッケージ26-1、26-2…26-nのための共通の輝度設定を提供するDPALL-2など、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nに異なる共通命令を提供する。図29において、データパケットDPALL-1、DPALL-2は、データセット128-1、128-2…128-nの始めおよび終わりに例証されるが、他の実施形態において、データパケットDPALL-1、DPALL-2は、データセット128-1、128-2…128-n内の任意の場所に配置されてもよい。特定の実施形態において、データパケットDPALL-1、DPALL-2は、制御素子18によって受信されるデータセット128-cを形成するためにLEDパッケージ26-nを通じて再伝送されてもよい。
[00157]図30は、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nのうちの少なくとも1つに追加の情報を提供するように構成される1つまたは複数の続きのデータパケットCDP2をさらに含む、制御素子18からの複数のデータパケットDP1、DP2…DPnのカスケード式の流れを例証する概略図である。制御素子18は、図27について説明されるように、データパケットDP1、DP2…DPnを含むデータセット128-1、128-2…128-nをLEDパッケージ26-1、26-2…26-nに提供するように構成される。特定の実施形態において、データセット128-1、128-2…128-nは、追加のデータまたは情報をLEDパッケージ26-1、26-2…26-nのうちの少なくとも1つ(例えば、図30内の第2のLEDパッケージ26-2)に提供するように構成される続きのデータパケットCDP2をさらに含む。この点に関して、続きのデータパケットCDP2は、データストリーム126のデータセット128-1、128-2…128-n内でデータパケットDP2の後ろおよびデータパケットDP3の前に配置される。加えて、続きのデータパケットCDP2のコマンドコードは、第1のLEDパッケージ26-1が続きのデータパケットCDP2をパスし、第2のLEDパッケージ26-2が、データパケットDP2を除去し、これに応答した後に、続きのデータパケットCDP2を除去し、これに応答するように構成されてもよい。特定の実施形態において、続きのデータパケットCDP2は、データパケットDP2から受信される色選択データおよび/または輝度レベルデータに対して追加的であってもよい色選択データおよび/または輝度レベルデータを含む。特定の実施形態において、続きのデータパケットCDP2は、セットアップデータ、オプション選択データ、および較正データのうちの少なくとも1つを含む。例えば、特定の実施形態において、LEDパッケージ26-1、26-2…26-nのうちの1つまたは複数のアクティブ電気素子30は、フラッシュメモリなしに配置されてもよく、本明細書に開示されるような続きのデータパケットCDP2は、リセットまたは初期起動条件に続いて1つまたは複数の伝達関数を提供するように構成されてもよい。伝達関数は、温度補償情報、ガンマ関数、および同様のものを含んでもよい。
[00158]本明細書に開示される実施形態によると、複数のLEDパッケージは、データパケットのカスケード式の流れを受信するように連続的に配置されてもよい。複数のLEDパッケージが、LEDディスプレイパネル、LEDサインパネル、または全般照明パネルの少なくとも一部分を形成する場合があるLEDパッケージのアレイを形成してもよい。そのような実施形態において、LEDパッケージのうちの1つまたは複数は、データパケットのうちの1つまたは複数を受信して、それに対してアクションを実行する、以前に説明されたようなアクティブ電気素子を備える場合がある。特定の実施形態において、LEDパッケージのアレイは、LEDパッケージの間に低減された接地面積の電気ルーティングまたはトレースを提供すると同時に、データパケットのカスケード式の流れを提供するように構成される蛇行配置でパネル上に配置されてもよい。
[00159]図31は、本明細書に開示される実施形態に従う動作のために構成されるLEDパネル130のためのルーティング構成を例証する部分平面図である。図31では、複数のLEDパッケージ26は、LED画素アレイを形成するために行および列で配置される。各LEDパッケージ26は、以前に説明されたように、LED画素を形成する複数のLED(例えば、図2の28-1~28-3)、アクティブ電気素子(例えば、図2の30)、および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4を含んでもよい。図31において、各LEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-1、48-3は、データストリームのデータパケットのカスケード式の流れを送信および受信するための通信ポートとして構成される。特に、各パッケージボンドパッド48-3は、データストリームのための入力ポート(データインを意味する「DIN」と示される)として予め割り当てられ、各パッケージボンドパッド48-1は、データストリームのための出力ポート(データアウトを意味する「DOUT」と示される)として予め割り当てられる。各パッケージボンドパッド48-2は、電圧ポート(VDD)として構成され、各パッケージボンドパッド48-4は、接地ポート(GND)として構成される。このようにして、データストリームは、LEDパネル130の右下角(「入力」と指定される)にあるLEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-3において受信されてもよい。次いで、データストリームの少なくとも一部分は、パッケージボンドパッド48-1を介してLEDパッケージ26を出て、隣接するLEDパッケージ26によって受信されてもよい。データストリームのための複数の通信バス線132-1~132-3は、1つのLEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-1を次のLEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-3と接続するように配置される。特定の実施形態において、通信バス線132-1~132-3は、LEDパッケージ26を蛇行式で連続的に接続するように構成される。図31において、通信バス線132-1~132-3は、LEDパネル130の最終行にわたって右から左へ、および最終行から上へ次の行にわたって左から右へ、LEDパッケージ26を連続的に接続する。このシーケンスは、LEDパネル130の各々の追加の行について繰り返して、蛇行配置を形成する。行から行への連続接続の交互の方向に応じて、通信バス線132-1~132-3のうちの異なるものは、連続して接続されたLEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-1と48-3との間の接続を行うために異なる長さを含んでもよい。例えば、通信バス線132-1は、より短い長さを含み、より大きい長さを有する通信バス線132-3と行から行へ交互を取ってもよい。例証されるように、通信バス線132-2は、1つの行を別の行へ接続するために配置され、通信バス線132-1と同じまたは同様の長さを含んでもよい。このようにして、通信バス線132-1~132-3のすべては、LEDパッケージ26へのデータストリームのための連続接続を提供しながらLEDパネル130の同じ層または平面上に配置されてもよい。図示されないが、LEDパッケージ26のための少なくともいくつかの電力接続が、通信バス線132-1~132-3とは異なる層または平面上に配置されてもよい。
[00160]図32は、本明細書に開示される実施形態に従う、選択的に割り当て可能な、または双方向の、通信ポートを有するLEDパッケージ26を含むLEDパネル134のためのルーティング構成を例証する部分平面図である。図32では、複数のLEDパッケージ26は、LED画素アレイを形成するために、蛇行式で行および列で配置および接続される。各LEDパッケージ26は、以前に説明されたように、LED画素を形成する複数のLED(例えば、図2の28-1~28-3)、アクティブ電気素子(例えば、図2の30)、および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4を含んでもよい。図32において、パッケージボンドパッド48-2(VDD)およびパッケージボンドパッド48-4(GND)は、図32と同様にして構成される一方、各LEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-1(D2)、48-3(D1)は、データストリームのデータパケットのカスケード式の流れを送信および受信するための通信ポートとして構成される。例証されるように、パッケージボンドパッド48-1の各々は、各LEDパッケージ26の左上角に配置され、パッケージボンドパッド48-3の各々は、図31と同様にして、各LEDパッケージ26の右下角に配置される。図32において、パッケージボンドパッド48-1、48-3は、通信バス線132-1~132-3がLEDパッケージ26の各々を通じてデータストリームを入力および出力するためにどのように配置されるかに基づいて、選択的に割り当て可能な通信ポートとして構成される。この点に関して、通信バス線132-1~132-3は、各LEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-1、48-3のいずれかからのデータストリームを入力または出力するように配置されてもよい。起動時、またはLEDパネル134のリセット後、特定のLEDパッケージ26が最初にデータストリームを受信するとき、LEDパッケージ26のアクティブ電気素子は、以て、データストリームから入力信号を受信する第1および第2の通信ポートのうちの最初のもの(例えば、パッケージボンドパッド48-1、48-3のうちの一方)を識別し、第1および第2の通信ポートのうちの最初のものを入力ポートとして選択的に割り当て、第1および第2の通信ポートのうちの2番目のもの(例えば、パッケージボンドパッド48-1、48-3のうちの他方)を出力ポートとして選択的に割り当てるように構成される。このようにして、パッケージボンドパッド48-1、48-3は、各LEDパッケージ26内の双方向通信ポートとして構成されてもよい。したがって、特定のLEDパッケージ26は、入力ポートとして割り当てられるパッケージボンドパッド48-1を有してもよいが、同じLEDパネル134内の他のLEDパッケージ26は、出力ポートとして割り当てられるパッケージボンドパッド48-1を有してもよい。特定の実施形態において、各LEDパッケージ26のアクティブ電気素子は、入力および出力通信部分を選択的に割り当てるように構成される回路を備える場合がある。例えば、アクティブ電気素子は、トライステートバッファを含む回路を備える場合があり、その結果として、アクティブ電気素子は、入力通信信号が受信されるときにレジスタ内の入力ポートおよび出力ポートを割り当ててもよい。そのような選択的に割り当て可能な通信ポートを提供することによって、LEDパッケージ26間の通信バス線132-1~132-3のルーティングは、低減された長さで簡略化される場合があり、以て、より低費用をもたらし、LEDパネル134のためのより高い解像度を可能にする。
[00161]図33は、本明細書に開示される実施形態に従う、選択的に割り当て可能な通信ポートを有する複数のLEDパッケージ26を含むLEDパネル136のための別のルーティング構成を例証する部分平面図である。図33では、複数のLEDパッケージ26は、LED画素アレイを形成するために、蛇行式で行および列で配置および接続される。各LEDパッケージ26は、以前に説明されたように、LED画素を形成する複数のLED(例えば、図2の28-1~28-3)、アクティブ電気素子(例えば、図2の30)、および複数のパッケージボンドパッド48-1~48-4を含んでもよい。図33において、パッケージボンドパッド48-1~48-4のうちのいくつかは、図32の例証とは異なる配置で提供される。特に、パッケージボンドパッド48-1は、図33では接地ポート(GND)として構成され、パッケージボンドパッド48-2は、電圧ポート(VDD)のままであり、パッケージボンドパッド48-3(D1)、48-4(D2)は、選択的に割り当て可能な通信ポートとして構成される。このようにして、選択的に割り当て可能な通信ポートは、同じLEDパッケージ26内で互いに対してより近くに、隣接するLEDパッケージ26の選択的に割り当て可能な通信ポートのより近くに配置される。したがって、通信バス線132-1、132-2は、LEDパッケージ26間の低減された長さでさらに簡略化される場合がある。特に、通信バス線132-1は、LEDパネル136の各行に沿って隣接するLEDパッケージ26間に直線を形成してもよい。より長い通信バス線132-2は、1つの行を別の行に接続し、LEDパネル136の周縁に配置される。
[00162]図34は、本明細書に開示される実施形態に従う、電圧線118および接地線122の追加を伴った図33のLEDパネル136のためのルーティング構成を例証する部分平面図である。1つまたは複数の選択的に割り当て可能な通信ポートを伴う複数のLEDパッケージ26(例えば、パッケージボンドパッド48-1~48-4のうちの1つまたは複数)を有することによって、通信線132-1、132-2の簡略化されたルーティング配置は、LEDパネル136の電圧線118および接地線122のための簡略化されたルーティング配置を可能にする。特に、そのようなルーティング構成は、通信線132-1、132-2、電圧線118、および接地線122がすべて、LEDパネル136の同じ層または平面上に配置されることを可能にする。特定の応用において、配電を改善し、トレース抵抗からの電圧垂下を低減し、クロスウォークおよび他のソースからの雑音を低減するために、電圧線118または接地線122のうちの1つまたは複数が通信バス線132-1、132-2とは異なる平面に配置されることが有益な場合がある。特定の実施形態において、通信バス線132-1、132-2、および電圧線118は、LEDパネル136の第1の層または平面に配置されてもよく、接地線122は、接地線122を各LEDパッケージ26のパッケージボンドパッド48-1に接続する電気ビアを伴うLEDパネル136の第2の層または平面に配置されてもよい。LEDパネル136の第2の層または平面上のサブセット分配は、電気ビアの数を減少させるために提供されてもよい。
[00163]図31~図34の各々において、LEDパッケージ26は、4つのパッケージボンドパッド48-1~48-4により例証される。特定の実施形態において、図31~図34のいずれかに例証されるLEDパッケージ26は、追加の数のパッケージボンドパッドを備える場合があるということを理解されたい。特定の実施形態において、LEDパッケージ26は、同期またはLEDパッケージ26のための他のタイミングシーケンスをもたらすためにクロック信号インおよびクロック信号アウトを提供するように構成される少なくとも2つの追加のパッケージボンドパッドを有してもよい。特定の実施形態において、連続的に接続されたLEDパッケージ26は、自己クロック構成、または自己クロック信号を受信するための構成を伴って構成されてもよく、したがって、クロック入力は必要とされない場合がある。特定の実施形態において、追加のパッケージボンドパッドは、電力節約のために追加の電圧入力を受信するように構成されてもよい。例えば、LEDパッケージ26内の1つまたは複数の赤色LEDチップは、同じLEDパッケージ26内の1つまたは複数の青色または緑色LEDチップとは異なる電圧入力を用いてより低い電圧で実行してもよい。加えて、アクティブ電気素子30内の1つまたは複数の論理回路配置は、異なる電圧入力を用いてより低い電圧で実行してもよい。
[00164]本明細書で使用される場合、連続的に接続されたLEDパッケージ26は、温度または他の補償、較正、補正、または伝達関数能力を伴って構成されてもよい。そのような能力または技術は、1つまたは複数のルックアップテーブル、伝達係数に基づいた計算、区分的連続伝達関数を提供する伝達係数計算とルックアップテーブルの組合せを含んでもよい。特定の実施形態において、データパケットDP、続きのデータパケットCDP、または共通もしくはブロードキャストデータパケットDPALLのうちの1つまたは複数は、LEDパッケージ26のうちの1つまたは複数の中のアクティブ電気素子に、そのようなルックアップテーブルおよび/または伝達係数計算から、単一のLEDパッケージ26、LEDパッケージ26のサブグループ、またはデータストリーム126内のLEDパッケージ26のすべてへの通信を可能にすることを促すように構成されるコマンドコードを含んでもよい。
[00165]本明細書に開示されるように、データストリームからデータを受信し、受信したデータに少なくとも部分的に応答して1つまたは複数のアクションを実行するように構成されるアクティブ電気素子を含むLEDパッケージが開示される。特定の実施形態において、アクティブ電気素子は、LEDパッケージの現在の状態またはアクティブ電気素子によって受信された以前のコマンドのうちの1つまたは複数と組み合わせて、データストリームから受信されるデータによって識別されるコマンドに基づいて、1つまたは複数のアクションを実行してもよい。
[00166]図35は、本明細書に開示される実施形態に従う、アクティブ電気素子のための様々な入力および対応するアクションを例証する概略図である。例証されるように、アクティブ電気素子30は、入力データストリーム126Aを受信し、データストリーム126A、ならびに実行するべき1つまたは複数の対応するアクション140-1~140-nを識別するために使用される、様々な入力および内部状態138-1~138-nに従って行動するように構成される。特に、1つまたは複数の入力および内部状態138-1~138-nは、アクティブ電気素子30の制御論理141によって受信される。1つまたは複数の入力または内部状態138-1~138-nは、アクティブ電気素子30(および対応するLEDパッケージ26)の現在の状態138-1、入力データストリーム126Aの現在の部分から受信されるコマンドコードに対応する現在のコマンド138-2、入力データストリーム126Aの以前の部分から受信される以前のコマンドコードに対応する事前コマンド138-3、および1つまたは複数の追加の入力(…138-n)を含む。現在の状態138-1は、レジスタを初期状態へリセットすることなど、アクティブ電気素子30のためのリセットまたは起動条件を含んでもよい。LEDパッケージ26が、双方向通信ポートを伴って配置される場合、初期状態は、入力信号を探すように双方向通信ポートをリセットすることを含んでもよい。現在の状態138-1はまた、1つまたは複数の通信ポートからのデータ入力を待つことを含んでもよい。入力データストリーム126Aからデータを受信した後、現在の状態138-1は、LEDパッケージ26の動作条件を維持すること、または共通もしくはブロードキャストコマンドおよび任意の対応する継続データコマンドの実施を含んでもよい。現在のコマンド138-2を受信すると、アクティブ電気素子30の制御論理141は次いで、制御論理141入力および内部状態138-1~138-nの1つまたは複数の組合せに基づいて実行するべき1つまたは複数のアクション140-1~140-nを識別してもよく、また現在の状態138-1を変更することを含んでもよい。1つまたは複数のアクション140-1~140-nは、入力データストリーム126Aから出力データストリーム126Bへデータ140-1を伝送もしくは再伝送すること、出力データストリーム126BへトークバックパケットなどのLEDデータ140-2を伝送することを含んでもよく、または任意の数の他のアクション140-3、140-4…140-nは、LEDパッケージ26のLEDチップもしくは他の素子を通電すること、LEDパッケージ26の出力をオンもしくはオフにすること、受信した入力データストリーム126Aに従って較正レジスタへデータを送信すること、LEDパッケージ26の双方向通信ポートを識別し、入力および出力ポートのうちの異なるものとして割り当てること、入力もしくは出力データストリーム126A/126Bに従ってデータレートを変更すること、LEDパッケージ26のためのオプションの特定のセットを実施すること、またはLEDパッケージ26の駆動条件を変更することを含む。この点に関して、アクティブ電気素子30は、電流または以前の入力コマンドおよびLEDパッケージ26の1つまたは複数の有限または現在の状態に基づいて、識別し、アクションを実行するように構成される有限状態機械を備える場合がある。
[00167]図36は、本明細書に開示される実施形態に従う、有限状態機械142を備えるアクティブ電気素子30を例証する概略図である。アクティブ電気素子30は、図35の現在の状態138-1に対応する任意の数の状態144-1~144-4に従って構成されてもよい。起動またはリセット状態144-1は、レジスタおよび通信ポートを初期状態へリセットするための初期状態を含んでもよい。起動またはリセット状態144-1の後、アクティブ電気素子30は、通信ポートセットアップ状態144-2へと進んでもよく、ここでアクティブ電気素子30は、データストリームからのデータ入力を待つ。データ入力を受信すると、アクティブ電気素子30は、対応するLEDパッケージのための入力ポートおよび出力ポートを割り当ててもよい。様々な入力信号から受信されるコマンドコードに応じて、アクティブ電気素子30は、コマンド状態144-3、144-4のうちの一方へ前進してもよい。コマンド状態144-3は、受信したコマンドコードに従ってアクティブ電気素子30の個々のLEDパッケージの動作条件を実施および/または維持することに対応する。コマンド状態144-4は、データストリーム内のすべてのLEDパッケージのための共通またはブロードキャスト動作条件を実施および/または維持することに対応する。通常動作において、アクティブ電気素子30は、タイムアウト条件などの他の条件と一緒に受信される様々なコマンドコードに従って、コマンド状態144-3、144-4の間で前進および循環する前に、起動またはリセット状態144-1から通信ポートセットアップ状態144-2へ前進してもよい。例証されるように、様々な状態144-1~144-4のすべては、条件またはコマンドが、アクティブ電気素子30を様々な状態144-1~144-4のうちの別のものへ変化させるために提供されるまで、それら自身へループバックしてもよい。特定の実施形態において、コマンドまたは条件は、様々な状態144-1~144-4のうちの異なるものの間の破線によって示されるように、様々な状態144-1~144-4のうちの1つを様々な状態144-1~144-4のうちの別のものへ変化させてもよい。4つの状態144-1~144-4のみが例証されるが、アクティブ電気素子30および有限状態機械142は、本明細書に開示される実施形態に従う追加の状態を有してもよい。したがって、図36は、アクティブ電気素子30の基本動作の高水準概念図として提供される。同じ動作が、コマンド状態を組み合わせて1つにすること、および第1のコマンド条件を従属の状態へ降格することなど多くの異なる方法を表すことができるということを理解されたい。特定の実施形態において、すべての状態144-1~144-4は、リセット条件を最終的に強いる場合がある、特定の状態144-1~144-4を状態144-1~144-4のうちの以前のものへ変化させる1つまたは複数のタイムアウト条件を伴って構成されてもよい。この点に関して、アクティブ電気素子30は、無反応状態144-1~144-4から抜け出せなくなることを回避してもよい。
[00168]本明細書に開示される特定の実施形態において、LEDパッケージは、LEDパッケージ内の1つまたは複数のLEDからの有害動作条件または対応する誤り信号を検出するように構成されるアクティブ電気素子を含む。特定の実施形態において、アクティブ電気素子は、1つまたは複数のLEDに対して順バイアス状態および逆バイアス状態の両方を提供し、およびこれらの間で切り替えるように構成されてもよい。順バイアス状態は、1つまたは複数のLEDを活性化する、またはオンにするために提供され、逆バイアス状態は、電流漏出測定および逆バイアス電圧測定を含む他の能力のためにLEDのうちの1つまたは複数に別個に提供されてもよい。特定の実施形態において、アクティブ電気素子は、順電圧監視および対応する調整を1つまたは複数のLEDのための駆動信号に提供するように構成されてもよい。順バイアス状態および逆バイアス状態の両方を提供するように構成される複数のLEDパッケージを備えるLEDパネルが開示される。LEDパネルは、LEDパッケージのうちの1つまたは複数が起動時または他の間隔もしくは時間に自己検査ルーチンを実行することができるように構成されてもよい。そのような自己検査ルーチンは、各LEDパッケージ内のLEDのいずれかについて、逆漏れ測定値を逆漏れ要件と、および順電圧測定値を順電圧要件と比較することを含んでもよい。そのような自己検査ルーチンはまた、LEDのいずれかについての温度評価を含んでもよい。特定の実施形態において、逆漏れ測定値および順電圧測定値は、制御素子(例えば、図28の18)へ戻されるデータに追加されてもよく、またはそれを置き換えてもよい。不適切な逆漏れ値に応答して、特定のLEDパッケージのアクティブ電気素子は、他のLED、LED画素、またはLEDパッケージから電流が離れないように、LEDパネルの通常動作中、LEDパッケージ内の特定のLEDをシャットダウンするか、LEDパッケージ内のLED画素をシャットダウンするか、またはLEDパッケージ全体をシャットダウンしてもよい。順電圧測定値における偏差に応答して、特定のLEDパッケージのアクティブ電気素子は、パッケージ内のLEDのうちの1つまたは複数のためのPWM信号などの駆動信号を応答可能に調整してもよい。特定の実施形態において、例示的な自己検査ルーチンは、初期輝度測定を実施するために各LEDを循環すること、内部逆漏れおよび/または順電圧測定を実施すること、ならびに外部機械が検出および復号するべきLED色またはパルスシーケンスを介して1つまたは複数の診断信号を提供することを含んでもよい。特定の実施形態において、自己検査ルーチンは、パッケージ内のLEDのためのパスまたはフェイル条件のうちの少なくとも一方を示す出力信号を提供してもよい。出力信号は、デジタル信号として電気ポートへ通信されてもよい。他の実施形態において、出力信号は、パッケージ内のLEDのうちの1つまたは複数を通じて光信号として通信されてもよい。特定の実施形態において、自己検査ルーチンは、LEDが可視信号を人間の観察者に提供するためにより緩徐に電気的に活性化されるステップを繰り返してもよい。このようにして、光信号は、予め決定された色、持続時間、および/または数での1つまたは複数のLEDの明滅から解釈されることができるコードを含んでもよい。特定の実施形態において、光信号は、まず、人間の観察者によって検出不可能であるか、または検出することが困難である高速で通信され、その後に、人間による検出のための人間が読むことができるコードを提供するためにより緩徐な速度での通信が続く場合がある。LEDパッケージは、そのような自己検査ルーチンを電力起動時に自動的に実施するように構成されてもよく、またはLEDパッケージは、試験のために別個の電源に直接接続されるときにそのような自己検査ルーチンを実施するように構成されてもよい。加えて、時間遅延が、電力オン時の高速通信と低速通信コードとの間に提供されてもよく、これは、コントローラが、低速通信が表示または伝送される前に自己検査ルーチンを停止するためにコマンドを送信するための時間を有するのにかなり十分なものである。したがって、ディスプレイ画面は、電力が最初に印加されるときに高速通信に従って明滅するだけの場合があり、マスタコントローラは、起動後にほぼ瞬時に全オフコマンドを送信することができる。このようにして、起動中の高速での初期明滅は、人間の観察者によって検出することは困難になる。
[00169]図37~図42は、本明細書に説明されるアクティブ電気素子に関連した概念を表すために全体的な概略図およびブロック図として提供される。図37~図42は、全体的な概略図およびブロック図として例証されるが、様々な構成および追加の支援素子および回路が様々な実施形態において存在してもよい。図37~図42において、異なる素子を接続する任意の線は、応用および伝送される信号のタイプ(例えば、アナログまたはデジタル)に応じて単一の線または複数の線を含んでもよい。ここでも、これらの図は、一般的に概念を伝えることが意図される。他の抵抗性素子、容量性素子、およびアクティブ素子の追加が、所望の機能および性能を達成するために必要とされる場合がある。ソースおよび/またはシンクドライバなどの他の配置も検討される。加えて、各ノードのために別個のADC入力の代わりにマルチプレクサスイッチを有する1つのADCを使用することなどの他の配置は、本開示の範囲内であるということを理解されたい。また前と同じように、別個の電圧入力を、異なる電圧要件のLEDのために使用することができる(例えば、緑色または青色LEDの電圧入力とは別個の赤色LEDのための電圧入力)。
[00170]図37は、本明細書に開示される実施形態に従う、アクティブ電気素子30が少なくとも1つのLED146の正常または有害動作条件を検出するように構成される実施形態を例証する概略図である。例証されるように、アクティブ電気素子30のドライバ148は、実質的に、アクティブ電気素子30のアナログインターフェースであり、高抵抗器値(例えば、10,000~100,000オーム)で設定されるプルアップ抵抗器R6、閾値検出器150、および抵抗器R3~R5とそれぞれ結合される選択スイッチFET1~FET3を有する異なる抵抗器値の抵抗器ネットワークR1~R5を含む。閾値検出器150は、制御論理141へ誤り(ERR)信号を通信するための比較器/演算増幅器構成を含んでもよい。そのような誤り信号は、数ある中でも、LED1についての電気的短絡または開状態を含んでもよい。制御論理141は、アクティブ電気素子30のデジタルインターフェースであり、ドライバ148と結合される抵抗器選択(R-選択)およびPWM回路を含む。LED146の陰極は、プルアップ抵抗器R6、閾値検出器150、および抵抗器ネットワークR1~R5と結合される。通常動作において、選択スイッチFET1~FET3は、抵抗器R3~R5の選択が、予め決定された電流制限を提供することを可能にし、選択スイッチFET4は、LED146のための輝度制御を提供するために制御論理141のPWM回路と結合される。LED146が電気的短絡状態にあるとき、誤りは、2V超または3V超などの高電圧として検出され、対応する誤り信号が、制御論理141へ通信される。LED146が電気的開放状態にあるとき、誤りは、特定の抵抗器選択に応じて、0.5V未満などの低電圧として検出される。LED146のみが例証されるが、本明細書に説明される概念は、複数LED配置にも適用可能であり、この場合、別個のまたは多重化した閾値検出器150が、各LEDと共に構成される。以前に説明した実施形態と同様に、図37において構成されるようなアクティブ電気素子30は、1つまたは複数のLED(例えば、LED146)と同じLEDパッケージ内へ組み込まれてもよい。加えて、アクティブ電気素子30は、別の制御素子(例えば、図1Bの制御素子18)と通信し、そこからのコマンドに応答するように構成されてもよい。
[00171]図38は、本明細書に開示される実施形態に従う、アクティブ電気素子30が、少なくとも1つのLED146に順バイアス状態および逆バイアス状態の両方を提供するように構成される実施形態を例証する概略図である。特定の実施形態において、制御論理141は、適切なアクティブ素子により、出力信号に従ってVss近くまたはVdd近くのいずれかの電圧レベルをLED146に供給するように構成される逆バイアス制御出力信号を含む。技術用語「逆バイアス」は、高レベルの制御論理141出力が逆バイアス状態をもたらすことを示唆するため、出力信号は、ドライバ148内に提供されるインバータ152と単に結合されることができる。したがって、LED146は、特定の動作状態に応じて、順バイアスされるか逆バイアスされるかのいずれかであってもよい。インバータ152、またはインバータ論理素子は、LED146を駆動するために十分な出力特性を有してもよい。他の態様と同様、他の素子の追加が、すべての要件を満たすために必要とされる場合がある。図38において、ADC154は、LED146の動作条件に関するLED146の電圧を検出するように構成される。したがって、ADC154は、図37の閾値検出器150に置き換わるように配置される。特定の実施形態において、ADC154は、ドライバ148内に配置される抵抗器コンデンサ(RC)回路またはアナログフィルタ、および制御論理141内に配置されるデジタルフィルタ回路のうちの少なくとも1つを備える。ADC154は、比較器、デジタルフィードバック付きのサンプリング素子、およびデジタル領域内の追加のフィルタリングをさらに備える場合がある。アナログ-デジタル変換のための他の配置/方法が企図される。LED146の逆漏れなどの動作条件を測定するために、制御論理141は、LED146の陽極が0V近くになるように、逆バイアスをLED146に印加してもよい。PWM回路がオフにされたまま逆バイアスされた状態において、プルアップ抵抗器R6に結合されたLED146の陰極は、LED146が好適に低い逆漏れを示す場合、Vdd近くにあることになる。LED146が逆バイアス状態下で漏れている場合、LED146の陰極は、より低い電圧を有することになる。これは、ADC154または制限センサにより検知されることができ、LED146をシャットダウンすること、および通信プロトコルを通じてマスタ制御素子18に通知することなど、適切なアクションを実行するために制御論理141によって使用されることができる。この点に関して、ADC154は、LED146が逆バイアス状態にある間、誤り信号を提供するように構成されるレベルセンサを形成してもよい。したがって、ADC154は、LED146が逆バイアス状態にある間、LED146の動作条件に関連して電圧を検出するように構成される。
[00172]他の実施形態において、制御論理141は、LEDパッケージ内の1つまたは複数のLEDをシャットダウンしてもよく、または制御論理141は、検出された逆漏れに応答してLEDパッケージ全体をシャットダウンしてもよい。依然として他の実施形態において、制御論理141は、検出された逆漏れに応答してLED146への制御信号を調整してもよい。例証されるように、ドライバ148は、抵抗器ネットワークR1~R5および選択スイッチFET1~FET4を含んでもよく、制御論理141は、図37について説明されるように、R選択回路およびPWM回路を含んでもよい。上で述べたように、LED146の逆バイアス状態の間、PWM回路はオフに切り替えられることになる。特定の実施形態において、アクティブ電気素子30のそのような構成は、電圧レベルを検出すること、ならびにパスおよびフェイル状態のみに応答することを越えて、LED146の動作条件の調整および改善された制御を可能にする場合がある。抵抗器ネットワークR1~R5は、LED146のための電流制限回路としての役割を果たし、またこのようにして、アクティブフィードバックなしに、小さなLED電圧変化に応答してLED146の電流を精密に制御しない。これらの変化は、LED146の寿命にわたって全体的に観察される。ADC154からのLED146の順電圧レベルフィードバックは、LED146のPWMデューティサイクルを決定および/または調整するために計算の一部として使用されてもよい。例えば、ADC154がLED146の順電圧レベルの減少を検出した場合、制御論理141は、LED146のPWMデューティサイクルを応答可能に増加させて、さもなければ観察される輝度差を補償してもよい。この疑似電流制御は、それが実施するのにより少ないリソース(例えば、追加のチップ空間および電力)を必要とすることから、電流制御の他の方法よりも好ましい場合がある。LED146の順電圧レベルフィードバックと一緒に、伝達曲線、温度補償データ、および入力輝度レベルデータもまた、PWMデューティサイクルを決定および調整するための計算の一部であってもよい。加えて、ADC154は、LED146の電圧レベル監視を制御論理141に提供することができるため、LED146の電気的短絡または電気的開放状態も検出される場合がある。このようにして、ADC154は、LED146が順バイアス状態にある間、LED146の、順電圧レベルなどの動作条件に関連して電圧を検出するように構成される。本明細書に開示される実施形態によると、ADC154は、マスタ制御素子(例えば、図1Bの制御素子18)への連続出力のために、測定したデータ(例えば、逆漏れおよび順電圧測定値)をアクティブ電気素子30に伝送するように構成されてもよい。LED146のみが図38に例証されるが、本明細書に説明される概念は、別個のADC154が各LEDにより構成されるか、またはスイッチのネットワーク(例えば、マルチプレクサ)が、1つのADC154がいくつかのLEDから電圧測定値を得ることを可能にする、複数LED配置にも適用可能である。以前に説明した実施形態と同様に、図38において構成されるようなアクティブ電気素子30は、1つまたは複数のLED(例えば、LED146)と同じLEDパッケージ内へ組み込まれてもよい。
[00173]図39は、本明細書に開示される実施形態に従う、図38の抵抗器ネットワークR1-R5および対応する選択スイッチFET1~FET3がアクティブ電気素子30内の電流源156と置き換えられる実施形態を例証する概略図である。図39において、プルアップ抵抗器R6およびインバータ152は、図38について説明されるように、LED146と結合される。電流源156は、電流を選択可能(例えば、いくつかのレベル)または調整可能(例えば、多くのレベル)であるLED146に提供するように構成される。電流源156の概略図は、図38の抵抗器ネットワークR1~R5および対応する選択スイッチFET1~FET3よりも一般的であるが、後の図は、図38の抵抗器ネットワークR1~R5および対応する選択スイッチFET1~FET3を含め、LED電流を制御するための任意の方法を表すために電流源156を使用する。制御論理141は、LED146のチップサイズまたは同様のものに基づいて最大電流または輝度レベルを設定するために概して使用される電流選択回路(または図37では抵抗器選択回路)を含む。そのような選択は、一般的に、初期セットアップにおいて行われてもよく、その後は必ずしも変更されてなくてもよい。特定の実施形態において、PWMは省略されてもよく、LED146は、図11Eのハウランド電流ポンプで以前に説明されたように、電流源156のみによって実行されてもよい。特定の実施形態において、電流源156には、ビルトインフィードバックが装備され、したがって、ADC154からのフィードバックは必要とされない場合がある。特定の実施形態において、温度測定フィードバックは、ADC154の1つまたは複数の構成要素によって電流源156に提供されてもよい。LED146のみが図39に例証されるが、本明細書に説明される概念は、複数LED配置にも適用可能である。以前に説明した実施形態と同様に、図39において構成されるようなアクティブ電気素子30は、1つまたは複数のLED(例えば、LED146)と同じLEDパッケージ内へ組み込まれてもよい。
[00174]図40は、図39の概略図と同様の複数のLED実施形態を例証する概略図である。例証されるように、アクティブ電気素子30内のプルアップ抵抗器R6-1~R6-3の別個のものが、複数のLED146-1~146-3の対応するものに結合される。加えて、LED146-1~146-3の各々は、対応するADC154-1~154-3および対応する電流源156-1~156-3と結合される。図40において、インバータ152は、LED146-1~146-3の各々について、順バイアス状態から逆バイアス状態へ変化させる、または切り替えるように構成される。他の実施形態において、アクティブ電気素子30は、LED146-1~146-3の各々のために別個のインバータ152を備える場合がある。先に論じられるように、別個のVdd電圧入力は、アクティブ電気素子30内でのより少ない電力消散を伴って、LED146-1~146-3をそれらのそれぞれの電圧レベルで駆動することによって電力を節約するために利用することができる。電流源156-1~156-3が例証されるが、抵抗器ネットワーク(例えば、図38のR1~R5)および選択スイッチ(例えば、図38のFET1~FET3)もまた、LED146-1~146-3の各々のために構成されてもよい。したがって、図40のアクティブ電気素子30は、LED146-1~146-3の各々について、電気的開放検出、電気的短絡検出、順電圧監視、および逆漏れ監視を提供し、LED146-1~146-3の1つ1つまたはグループを応答可能に調整または遮断するように構成される。以前に説明した実施形態と同様に、図40において構成されるようなアクティブ電気素子30は、LED146-1~146-3と同じLEDパッケージ内へ組み込まれてもよい。複数のADC154-1~154-3が例証されるが、単一のADCが、複数のノードにおいて電圧または電圧レベルを検出するために提供されてもよく、その結果として、単一のADCは、複数のLED146-1~146-3について、逆漏れ測定値および順電圧測定値のうちの少なくとも一方を提供するように構成される。
[00175]図41は、本明細書に開示される実施形態に従う、供給電圧Vdd、接地Vss、および双方向通信ポート(入力/出力(I/O)ポート1およびI/Oポート2)を含む複数のポートを伴って構成される図40のアクティブ電気素子30を例証する概略図である。図41において、図の左側のVdd、Vss、I/Oポート1、およびI/Oポート2という4つのポートに加えて、アクティブ電気素子30は、LED146-1~146-3と結合される、図の右側の4つのポートを含む。例証されるように、LED146-1~146-3は、以前に説明されたように、インバータ152、プルアップ抵抗器R6-1~R6-3、ADC154-1~154-3、および電流源156-1~156-3と電気的に結合される。他の実施形態において、電流源156-1~156-3は、以前に説明されたように、対応する抵抗器ネットワークおよび選択スイッチと置き換えられてもよい。双方向通信ポートI/Oポート1およびI/Oポート2は、1つまたは複数のI/Oバッファ158と電気的に結合される。I/Oバッファ158は、アクティブ電気素子30がシステム内でどのように接続されるかに基づいて、制御論理141と一緒に、双方向通信ポートI/Oポート1およびI/Oポート2を入力(データイン)または出力(データアウト)通信ポートのいずれかとして割り当てるように構成される回路(例えば、様々なバッファおよびトライステートバッファ)を含む。双方向通信ポートI/Oポート1およびI/Oポート2のいずれかにおける入力データ接続に応答して、制御論理141は、これに応じて、入力ポート方向および出力ポート方向を割り当てる。制御論理141は、メモリ素子、クロックもしくは発振器、ならびに/または、熱管理能力を提供するために温度センサおよび抵抗器コンデンサに接続されるフィルタおよびADCなど、図41に概して例証される1つまたは複数の追加の素子を含んでもよい。特定の実施形態において、ADC154-1~154-3のうちの1つもしくは複数、または別個のADCは、温度センサによって提供される電圧を測定することによって、温度測定を提供するように構成されてもよい。
[00176]図42は、本明細書に開示される実施形態に従う、極性非依存の(polarity-agnostic)、または極性に依存しない(polarity-independent)入力能力を伴って構成される図41のアクティブ電気素子30を例証する概略図である。例証されるように、入力ポートまたはピンから複数の接続(例えば、ポートP1~P4)を受信または接続し、別個の信号線を、Vdd、Vss、データイン、およびデータアウト信号線のうちの1つとして構成する、アクティブスイッチングネットワークなどのスイッチングネットワーク160が配置されてもよい。したがって、ポートP1~P4は、様々な信号を受信または伝送するように構成される複数の極性非依存の接続ポートを形成する。特定の実施形態において、スイッチングネットワーク160は、ポートP1~P4がどんな順序で接続されるかとは無関係に自己構成するように構成される回路を含む。スイッチングネットワーク160の例示的な回路は、入力において検知された電圧レベルに従ってバイアスされるゲートを有するMOSFETなど、アクティブ制御されるスイッチのネットワークを含んでもよい。特定の実施形態において、スイッチングネットワーク160は、図41のI/Oバッファ158の機能の一部を提供してもよい。したがって、特定の実施形態においては、図41のI/Oバッファ158の機能をスイッチングネットワーク160へと組み合わせることが望ましい場合がある。図42のアクティブスイッチングネットワーク160内の破線によって例証されるように、ポートP1~P4の1つ1つが、Vdd、Vss、データイン、およびデータアウト信号線の任意の単一のものとして接続されることができる。このようにして、LEDパッケージのアクティブ電気素子30は、LEDパッケージのパッケージボンドパッド(例えば、図2Iの48-1~48-4)が、Vdd、Vss、入力通信、および出力通信のうちのいずれか1つに接続されてもよい極性非依存の接続ポートを形成するように、スイッチングネットワーク160および1つまたは複数の双方向通信ポートを備える場合がある。出力通信の場合、複数のポート(例えば、ポートP1~P4)のうちの少なくとも1つは、したがって、出力通信ポートとして構成されてもよい。スイッチングネットワーク160は電源も同様に含むため、電力ピンが、まず指定され、適切なノードへ切り替えられなければならない。この電力入力は、パッシブ回路(例えば、FETのRCネットワーク制御ゲート)を通じて達成されることができる。例として、図43は、図42のスイッチングネットワーク160に初期電力を提供するために使用される場合がある4入力整流器162を例証する全体的な概略図である。例証されるように、ポートP1~P4の各々は、バイポーラダイオード、ショットキーダイオード、および同様のものなど、一対の低電圧接続と結合される。そのようなダイオードは、それらの電圧降下(特に、低電圧LED構成要素の場合)が理由ではるかに多くの電力を消費する場合があり、したがって、4入力整流器162は、図42のスイッチングネットワーク160に最初に電力供給するために使用されるだけの場合があり、その後に、アクティブ素子および論理を、最終スイッチ接続を行うために使用されることができる。このようにして、図42の電力スイッチングネットワークは、次いで、MOSFETなどの低電圧スイッチを使用して、ダイオード整流器(例えば、図43の162)を迂回して電力ピンの低抵抗ルーティングを提供してもよい。特定の実施形態において、MOSFETは、4入力整流器162と組み合わせて使用されるスイッチングネットワーク160のアクティブ整流器内に含まれてもよい。他の実施形態において、アクティブ整流器は、図43に例証されるダイオードの各々を、MOSFETおよび/またはバイポーラ接合トランジスタを含むトランジスタなどの、アクティブ制御されるスイッチと置き換えることによって、4入力整流器162の代わりに使用されてもよい。
[00177]以前に説明されたように、圧縮デジタルコードまたは符号化された信号などのデジタルコードをLEDディスプレイの制御素子から受信するように構成されるLEDパッケージのアクティブ電気素子が開示される。例えば、アクティブ電気素子は、より大量のコマンドコードを通信するためにデータストリーム内で低減されたデータビットを利用する符号化されたデジタル信号(例えば、図20)を受信するように構成されてもよい。この点に関して、アクティブ電気素子は、圧縮デジタルコードを受信し、その後、アクティブ電気素子によって受信されるデータストリームのためにデジタルコードを展開するように構成されてもよい。したがって、受信されるデジタルコードの展開は、データストリームのダイナミックレンジを増大させることができる指数関数的逆べき関数を含む、受信されるデータストリームの展開(expansion)のための任意の非線形関数またはアルゴリズムを含んでもよい。デジタル信号のダイナミックレンジは、ビット数によって概して説明される信号レベルの範囲(例えば、上方値および下方値)を指してもよい。圧縮の1つの形態は、そのようなビットがどのように使用されるかに単に関する。ビットは、多くの場合、LEDへの電流または電力入力を直線的に発生させるために使用される。これは、人間の観察者が、ガンマ補正に使用されるものなどの対数またはべき法則関数により類似した非直線形式で光を認識することから、ディスプレイシステムのためのビット深度(例えば、ダイナミックレンジ)の非効率的な使用となることがある。所与のビット数のダイナミックレンジは、小さくてもよい(例えば、8ビットコードの最高レベルは、ゼロを除く最低レベルのものの255倍である)が、そのダイナミックレンジは、目の非線形応答に一致させるためにデータを変換するとき、何桁も拡張されることができる。例として、8ビットの場合に255のダイナミックレンジを有する代わりに、2.2のガンマを適用することによって、依然として8ビットだけを使用しながらおよそ200,000のダイナミックレンジを得る。圧縮なしでは、18ビットが、同じレベルのダイナミックレンジを達成するために必要とされることになる。このようにして、ダイナミックレンジは、アクティブ電気素子のデータストリームの有用なビット数、サンプリング、または解像度を指してもよい。したがって、本明細書に開示されるようなアクティブ電気素子は、圧縮データを受信し、そのようなデータを展開して、より大きな観察されるおよび有用なダイナミックレンジを提供するように構成されてもよい。たった今説明したように、特定の実施形態において、圧縮および展開スキームは、デジタル画像と人間の観察者による知覚画像との間のダイナミックレンジを増大させるためにべき法則式(例えば、ガンマ補正)に従ってもよい。他の実施形態において、圧縮および展開スキームは、隣接するLED画素/パッケージのグループ、または互いに近接したLED画素/パッケージを含んでもよい。LED画素のそのようなグループは、LED画素のグループがLEDディスプレイマトリクス内の共通の電気素子の制御下にある実施形態に適用可能であってもよい。特に、LEDパッケージは、2つ以上の隣接するLED画素および圧縮データコードを含んでもよく、続いて、展開データコードは、2つ以上の隣接するLED画素の隣り合うもの同士において予期される場合があるデータ内の冗長性を除去することによってデータ非効率性を低減する。したがって、共通のコードが、2つ以上の隣接するLED画素または部分画素のためのコードを提供するために復号または展開される。
[00178]図41および図42について上に説明されるように、いくつかの双方向通信ポートのうちのいずれかにおいて、または極性非依存のパッケージボンドパッド(例えば、図2Iの48-1~48-4)において、圧縮デジタルデータを受信し、そのようなデジタルデータを展開することができるLEDパッケージが開示される。加えて、いくつかの双方向通信ポートのいずれかへ、または極性非依存のパッケージボンドパッド(例えば、図2Iの48-1~48-4)のいずれかにおいて、LEDパッケージ内で適用されるべき伝達関数または伝達関数値を受信することができるLEDパッケージが開示される。伝達関数は、アクティブ電気素子が補間すべき伝達関数係数の1つまたは複数のサブセットを含んでもよい。このようにして、伝達関数は、デジタル領域で計算されてもよい。特定の実施形態において、伝達関数は、区分的伝達関数を含んでもよい。本明細書に開示される実施形態によると、伝達関数は、ADC入力(例えば、図38のADC154)に対して、PWM出力(例えば、図38のPWM回路)に対して、およびアクティブ電気素子のDAC制御された出力に対して、LEDパッケージ内の1つもしくは複数のLEDの温度測定、またはLEDパッケージ内の1つもしくは複数のLEDの輝度出力のうちの1つまたは複数を指示または制御するために適用されてもよい。本明細書で使用される場合、「伝達関数」は、出力データが入力データとは異なるように、入力データを出力データへ変換するための任意の数の方式で実施される場合がある任意のタイプの関数を指す。特定の実施形態において、伝達関数は、加法、乗法、および同様のものなどの線形関数に従ってデータを変換するように構成されてもよい。特定の実施形態において、伝達関数は、指数関数、対数関数、超越関数、アルゴリズム関数、フーリエ変換(例えば、離散フーリエ変換)、および同様のものなどの非線形関数に従ってデータを変換するように構成されてもよい。伝達関数は、温度、輝度、または電圧調整、ならびにそれらの組合せのために、LEDのための対応する制御信号を生成するために温度センサ値を変換することによって、温度制御へ適用されてもよい。特定の実施形態において、伝達関数は、制御素子(図1Bの18)からの入力、温度センサからの入力、およびLEDの順電圧測定値または逆漏れ測定値を含む入力など、複数のソースからのデータ値の複数の入力を受信および変換するように構成されてもよい。LEDパッケージの外部にある制御素子からの入力は、数ある中でも、所望の輝度、較正、および伝達係数を含むシリアル通信またはシリアル入力として構成されてもよい。温度センサからの入力、または順電圧および/もしくは逆漏れ測定値を含む入力は、特定のLEDパッケージ内で内部生成されてもよい。このようにして、データ値を受信し、伝達関数に従ってデータ値を変換するように構成されるアクティブ電気素子を含むLEDパッケージが開示される。特定の実施形態において、データ値は、アクティブ電気素子によって受信される圧縮データコードを含み、アクティブ電気素子は、圧縮データコードを展開データコードへ変換するように構成される。展開データコードは、LEDパッケージ内のLEDのための輝度レベルまたは他の制御信号を含んでもよい。
[00179]本明細書に開示される特定の実施形態において、LEDパッケージのアクティブ電気素子は、ユーザ選択可能な色深度データを含むデータストリームからデータを受信するように構成される。色深度は、LEDまたはLED画素の色を示す、または表すために使用されるいくつかのデータビットを指してもよい。例えば、1ビット色深度は、黒および白などのモノクロ色を含んでもよく、24ビット色深度は、特定のLEDパッケージ内の赤色LED、青色LED、および緑色LEDの各々について8ビットを含んでもよい。応用に応じて、ユーザ選択可能な色深度データは、1ビット色深度~100ビット色深度の範囲にある色深度を含んでもよい。特定の実施形態において、ユーザは、24ビット、30ビット、36ビット、および48ビット色深度のいずれか1つから選択可能である、LEDディスプレイ内の1つまたは複数のLEDパッケージのための色深度を選択してもよい。特定の実施形態において、特定のビット深度(例えば、24ビット、30ビット、36ビット、および48ビット色深度のうちの1つ)は、次に上位のビット深度を選択し、相違に関していくつかの最下位ビットをゼロパディングすることによって達成されてもよい。選択される色深度に応じて、特定のLEDパッケージのアクティブ電気素子によって受信されるデータストリームは、選択された色深度に対応するビットサイズに従って調整されてもよい。例えば、より大きい色深度からより小さい色深度へ変化するとき、対応するビットの数および伝送時間は低減される。このようにして、選択可能な色深度データのビットサイズは調整可能である。データストリームのための異なる通信速度において、色深度に関連したビットサイズまたは深度、フレームレート、および制御チェーン内のいくつかの画素または部分画素の間にはトレードオフが存在することがある。
[00180]本明細書に開示されるように、LEDパッケージのアクティブ電気素子は、任意の数のコマンドコードに対応する圧縮または符号化された信号および色深度データを含む、様々なデータ信号を受信するように構成されてもよい。以前に説明されたように、コマンドコードは、データストリームのデータパケットの一部として含まれてもよい。特定の実施形態において、特定のLEDまたはLED画素のためのコマンドコードは、特定のLEDまたはLED画素がどのようにコマンドコードに応答するべきかをアクティブ電気素子に示す識別子信号を含んでもよい。例として、識別子信号は、コマンドコードが、単一のLEDもしくは単一のLED画素を対象とする単一画素コマンドコードであることを示す「0」デジタル信号、または、コマンドコードが、すべてのLEDもしくはすべてのLED画素を対象とする全画素コマンドコードであることを示す「1」デジタル信号を含んでもよい。特定の実施形態において、単一画素データは、データを受信する特定の画素によってデータストリームから除去され、また、以前に説明されたように、トークバックデータまたはトークバックデータパケットと置き換えられてもよい。単一画素コマンドコードは、数ある中でも、画素をスキップする、電圧に対する輝度復帰を設定する、輝度復帰温度および状態を設定する、ならびに逆漏れを返すまたはトークバックするコマンドのうちのいずれか1つを含んでもよい。画素をスキップするコマンドコードは、チェーン内の特定のLEDまたはLED画素を、上流にある他のLEDまたはLED画素に影響を及ぼすことなく、アドレッシングする能力を可能にする。全画素コマンドコードは、すべてのLEDもしくはLED画素のための輝度を設定する、またはコマンドコードの終了のうちのいずれか1つを含んでもよい。特定の実施形態において、フレームコマンドコードの終了は、LEDまたはLED画素が次の単一画素コマンドコードに応答するべきであることを示すために提供される。特定の実施形態において、単一画素コマンドコードは、特定のLEDまたはLED画素をアドレッシングするためにチェーンに沿って伝送または再伝送されてもよい。この点に関して、単一画素コマンドコードに応答するLEDパッケージのアクティブ電気素子は、「実行された」コマンドコードを示すために、変更されたコードを有する単一画素コマンドコードを応答可能に伝送し、次いで、次の単一画素コマンドコードに応答する前にフレームコマンドコードの終了が受信されるまで待機してもよい。そのようなアクティブ電気素子は、それが、データを受信および再送信するが、時には、データを変更または置き換え、常に受信したデータと同じデータを返すわけではないことから、カスケード通信においては疑似リピータと称される場合がある。
[00181]単一画素コマンドコードまたは全画素コマンドコードのいずれか(例えば、「All」コマンドビットの場合0または1のいずれか)であることができるコマンドコードの例は、リセット、オプションを設定する、RGB較正を設定する、RGB伝達係数を設定する、RGB熱係数を設定するコマンドコード、データの読み込み、およびプログラムの読み込みのうちのいずれか1つを含んでもよい。データの読み込みおよびプログラムの読み込みは、任意のデータまたはプログラムを、アクティブ電気素子のメモリ素子へ送信するため、および/またはそこから受信するために使用されてもよい。特定の実施形態において、オプションを設定するコマンドコードの後には、各ビットが以下のオプションのうちの1つを表す追加のデータバイトが続いてもよい:赤色LEDオフ、緑色LEDオフ、青色LEDオフ、熱シャットダウンの無効化、赤色LEDシャットダウンの無効化、緑色LEDシャットダウンの無効化、青色LEDシャットダウンの無効化、通信速度0、通信速度1、色深度0、色深度1、パリティフェイルのターンオフ/オン、PWMタイプ0,PWMタイプ1、抵抗器選択0、抵抗器選択1、抵抗器選択2、短絡したLEDをオフにしない、熱補償を使用する、電力オンリセット条件がアドレッシングされていることを確認するためのセットアップ確認、および順電圧フィードバックがPWMデューティサイクルを調整するために使用されるモードを設定する電圧補償を使用すること。通信速度0および1オプションは、出力のために最大4つの通信速度を提供してもよく、または、入力からの通信速度を検出するために提供されてもよい。この点に関して、伝送されたクロック信号なしにデータの通信速度を変化または適合させるように構成されるアクティブ電気素子を含むLEDパッケージが開示される。色深度0および1オプションは、24ビット深度、30ビット深度、36ビット深度、および48ビット深度を含む色深度の間でトグルするように構成されてもよい。
[00182]上に説明されるように、特定の実施形態は、PWMなどのパルス式の方法によりLEDの輝度および/またはグレーレベル出力を制御することを含む場合がある。全体的なPWM制御の下、LEDは、PWM期間の一部分、またはPWM期間のデューティサイクルにわたって電気的に活性化されてもよい。PWM期間は、PWMレートまたはPWM周波数と称される場合があり、各PWMサイクルを完了するための時間の長さに対応する。PWM制御を利用するLEDディスプレイ応用の場合、より高いPWM周波数が典型的には望まれる。60Hz未満では、人間の目は、LEDの明滅を検出することができる場合があるが、60Hz~1000Hzでは、他のサイクリング(PWMまたは走査)ソースまたは記録設備とのビーティングが発生する場合がある。この点に関して、少なくとも60Hz、または少なくとも1,000Hz、または少なくとも10,000Hz、または60Hzおよび10,000Hzを含む範囲内、または60Hzおよび1,000Hzを含む範囲内、または1,000Hzおよび10,000Hzを含む範囲内の効果的なPWM周波数でのPWM動作が可能である、本明細書に開示されるようなLEDディスプレイが提供される。
[00183]より高いPWM周波数は、増大した電力消費および低減した直線性を含む性能トレードオフを伴うことがある。加えて、ディスプレイ応用のためのPWM周波数は、ディスプレイのための色またはビット深度およびクロックまたはカウンタレートによって制限されることができる。具体的には、PWM期間は、ビット深度をクロック周波数で除算したもの等しい。この点に関して、高ダイナミックレンジ(HDR)ディスプレイでは、ビット深度が増大すると、PWM周波数は、クロック周波数に対して比例的に減少される。したがって、PWM周波数を増大させるための従来の方式は、クロック周波数を増大させることを含むが、実際のクロック周波数は、1MHzおよび50MHzを含む範囲に制限されることができ、いくつかの例示的なディスプレイ応用は、3MHzのクロック周波数で動作する。ビット深度は、ディスプレイ内の特定の色を表すために使用されるビットの数に対応する。各ビットは、2つの可能な値、0または1を有し、したがって、特定のビット深度についての合計ビット数は、可能な値の数(2)をビット深度に対応する累乗まで引き上げることによって計算される。このようにして、2ビット深度(例えば、22)は、合計ビット数4に対応し、4ビット深度(例えば、24)は、合計ビット数16に対応し、16ビット深度(例えば、216)は、合計ビット数65,536に対応するなどである。したがって、より高いビット深度を有するディスプレイ応用では、より高いPWM周波数は、許容可能なクロック周波数の範囲内を達成するのが困難なことがある。
[00184]本明細書に開示される実施形態によると、LEDディスプレイのための効果的なPWM周波数は、LEDが各PWM期間内で電気的に活性化されるデューティサイクルを区分することによって増大される。異なる言い方をすると、効果的なPWM周波数は、クロックまたはビット深度を変化させることなく、また依然として同じPWM期間を維持して実現される(例えば、PWM期間は、ビット深度をクロック周波数で除算したものに依然として等しいが、効果的なPWM周波数は、クロック周波数をセグメントの数で乗算し、ビット深度で除算したものになる)。PWM期間内のデューティサイクルを区分する1つの方式は、所望のレベルと比較されるクロックカウンタのシーケンスを変換、または再順序付けすることであり、その結果が、少なくとも1つのLEDを動作させるドライバへの出力制御信号になる。このようにして、各PWM期間内のデューティサイクルは、デューティサイクルの持続時間にわたってLEDを電気的に活性化した状態に連続して保つのではなく、各LEDを各PWM期間内で複数回活性化および非活性化する一連のパルスにわたって区分されてもよい。特定の実施形態において、LEDディスプレイの1つまたは複数のLEDパッケージ内に組み込まれる、本明細書に開示されるアクティブ電気素子は、1つまたは複数のLEDの1つまたは複数のセットためのデューティサイクルを個々に区分することができる。
[00185]図44Aは、アクティブ電気素子30が1つまたは複数のLEDのためのデューティサイクルを区分するように構成される実施形態を例証する概略図である。図44Aは、以下に説明される構成要素を含むが、アクティブ電気素子30は、例証の目的のために図44Aでは再現されない以前に説明されたような多くの他の構成要素を含んでもよい。この点に関して、図44Aは、潜在的により複雑な素子のサブブロックの実装形態の例を表してもよい。以前に説明されたように、アクティブ電気素子30は、データストリームを受信し、駆動または制御信号を1つまたは複数のLEDに応答可能に送信するように構成される。データストリームは、アクティブ電気素子30によって受信され、任意選択的にメモリ素子164またはレジスタ内に格納されてもよい。メモリ素子164は、図8のメモリ素子80について以前に説明されたように、メモリ素子、レジスタ素子、および/またはチップのうちのいずれかを含んでもよい。加えて、1つまたは複数の信号調節素子166は、図8の信号調節素子について説明されるように、駆動信号が1つまたは複数のLEDへ送信される前に、データストリームからの制御信号を変換(convert)、操作、または別途転換(transform)するように構成されてもよい。別個の信号調節素子入力が、信号調節素子166に対して以前に説明されたように、伝達係数および同様のものを導入するために提供されてもよい。特定の実施形態において、信号調節素子166は、任意選択であってもよい。他の実施形態において、信号調節素子166は、特定のタスクのためにアクティブ電気素子30内に構築されるハードロジックを用いて実装されることができる。さらに他の実施形態において、マイクロコントローラなどのプログラム可能なデバイスが、プログラム命令を通じた計算または他の手段によってデータを変換するために使用されることができる。比較器168は、メモリ素子164、および存在する場合、信号調節素子166を用いて、データストリームからコマンド信号を受信するように構成される。比較器168はまた、クロック170およびカウンタ171を用いてクロックまたはカウンタ信号を受信し、これに応じて、データストリームからのコマンド信号とカウンタ信号との比較に基づいて制御信号を出力するように構成される。クロック170およびカウンタ171は、以前に説明されたクロック構成のうちのいずれかを含んでもよい。図44Aにおいて、クロック170およびカウンタ171は、アクティブ電気素子30内に例証されるが、他の実施形態において、クロック170は、アクティブ電気素子30の外側に位置してもよい。加えて、データストリーム、信号調節、およびカウンタ変換のための入力は、実際には、外部入力が、以前に説明されたように、アクティブ電気素子30内の介在構成要素を通ってルーティングする場合があるため、アクティブ電気素子30内に例証される。
[00186]動作中、クロック170およびカウンタ171は、LEDディスプレイのための所望のビット深度に対応する逐次カウントを提供する。このようにして、カウンタ171は、ビット深度のための合計ビット数を逐次カウントし、次いでゼロへリセットまたはロールオーバする。本明細書で使用される場合、逐次カウントは、合計ビット数を番号順に(例えば、0、1、2、3、4、…)カウントすることを指す一方、非逐次カウントは、1つのPWM期間の間、同じ合計ビット数のすべてを含みながらも非数値的な順序にある数のシーケンスに従って合計ビット数を順序付けすることを指す。したがって、比較器168は、任意の信号調節/変換後のデータストリームからのビットを、以下に説明されるような任意のカウンタ変換の後にカウンタ171によって提供されるカウント値と比較し、制御信号をドライバ172に応答可能に提供する。例示的なPWM期間またはサイクルの間、ビット深度に応じたいくつかのビットに対応するデータ値は、データストリームから受信され、カウンタ値と比較される。カウンタ値がデータ値より小さいとき、比較器168は、対応する1つまたは複数のLEDを電気的に活性化するために、制御信号をドライバ172に応答可能に提供してもよい。カウント値が進むと、比較器168は、カウント値がデータ値を超えるときに対応する1つまたは複数のLEDを電気的に非活性化するために制御信号をドライバ172に応答可能に提供してもよい。このようにして、PWM制御がLEDに提供され、この場合、LEDは、PWM期間のデューティサイクルの間、電気的に活性化され、PWM期間の残りの部分の間、電気的に非活性化される。ドライバ172は、図8について説明されるようなドライバ素子82を含む、以前に説明されたようなドライバデバイスおよび素子のうちのいずれかを含んでもよい。特定の実施形態において、比較器168は、未満、以下、超、以上、および/または等しくないなど、データ値とカウンタ値との単純な比較を実施するように構成されてもよい。他の実施形態において、比較器168は、さらなる論理演算に基づいて比較を実施するように構成されてもよい。
[00187]図44Aにさらに例証されるように、カウンタ変換デバイス174または回路は、クロック170およびカウンタ171からカウンタ信号を受信し、カウンタ信号を、それが比較器168によって受信される前に、応答可能に変換するために提供されてもよい。このようにして、カウンタ変換デバイス174は、比較器168が、各PWM期間にわたって、上で説明した各データ値との比較を非逐次的な順序で(例えば、非数値的な順序で)実施するように、カウンタ信号の順序を再配置するように構成されてもよい。非逐次的に比較を適用することにより、比較器168の出力は、各PWM期間の間、複数の移行を経る場合がある。このようにして、デューティサイクルは、単一の連続したデューティサイクルではなく、データ値に応じて複数の電気的に活性化された部分へと区分されてもよく、以て、LEDのための効果的なPWM周波数を増大させる。特定の実施形態において、カウンタ変換デバイス174は、アクティブ電気素子30が区分されたデューティサイクルと単一パルスデューティサイクルとの間で選択的にトグルすることができるように、応用に応じて各PWM期間にわたって、数値的に順序付けされたシーケンスと1つまたは複数の非数値的に順序付けされたシーケンスとの間で選択可能であるように構成されてもよい。この点に関して、同じカウンタ変換デバイス174が、特定の応用においては、カウンタ171から変換または変更されない数値的に順序付けされたカウンタ値を提供してもよいが、他の応用においては、変換されかつ非数値的に順序付けされたカウンタ値を提供することもできる。特定の実施形態において、別個のカウンタ変換入力が、数値的に順序付けされたシーケンスと非数値的に順序付けされたシーケンスとの間で選択する能力を提供するために、カウンタ変換デバイス174に提供されてもよい。
[00188]図44Bは、図44Aのカウンタ変換デバイス174が、LED、LED1~LED3のための対応するデューティサイクルを区分するために複数のLED、LED1~LED3間で共有されるように構成される実施形態を例証する概略図である。図44Aと同様、図44Bは、図44Bにおいて再現されない以前に説明されたような多くの他の構成要素を含んでもよい。この点に関して、図44Bは、潜在的により複雑な素子のサブブロックの実装形態の例を表してもよい。図44Bにおいて、クロック170およびカウンタ171は、図44Aと同じように構成される。しかしながら、カウンタ変換デバイス174出力は、複数のLED、LED1~LED3のために共有される。このようにして、LED、LED1~LED3の各々は、対応するおよび別個のメモリ素子164-1~164-3、信号調節素子166-1~166-3、比較器168-1~168-3、およびドライバ172-1~172-3を含む。したがって、カウンタ変換デバイス174の出力は、LED、LED1~LED3の各々のための別個のデータ信号との比較のために、比較器168-1~168-3の各々と共有される。特定の実施形態において、LED、LED1~LED3は、単一のカウンタ変換デバイス174によってサーブされる複数の部分画素または部分画素のマトリクスを形成する任意の数のLEDを備える場合がある。
[00189]図45~図50は、PWM制御のために図44Aのカウンタ変換デバイス174によって提供されてもよい、逐次的なカウンタシーケンス、および様々な非逐次的または修正されたカウンタシーケンスをそれぞれ表す表図を提供する。特定の実施形態において、図44Aのカウンタ変換デバイス174は、図45~図50に例証されるものなど、任意の数のカウントシーケンスの間での選択を可能にするために、選択/制御入力を有してもよい。図45~図50の各々において、表の各行は、特定の所望の出力電力またはLED輝度のためのデータストリームから受信される場合があるデータ値を表す。これらのデータ値は、逐次的なデシマル値(例えば、1、2、3など)およびそれらの対応するバイナリ値(例えば、0000、0001、0010など)で表される。各列は、カウンタシーケンスの各ステップについてバイナリ値でカウンタ値(逐次的および/または修正された)を表す。例証の目的のため、図45~図50に示される例は、16個の可能な値(例えば、0、1、2…15)が各色またはグレーレベルのために提供される4ビット深度ディスプレイ応用のために提供される。実際には、図45~図50に例証される実施形態は、24ビット深度、30ビット深度、36ビット深度、および48ビット深度構成を含むが、これらに限定されない、より高解像度ディスプレイのためのより大きいビット深度応用へとスケーラブルである。これらのビット深度構成の各々は、画素あたりのビット深度(例えば、8、10、12、または16ビット)のために3で除算されることになる。3色または他の多重部分画素構成要素の場合、単一のカウンタおよび変換されたカウンタ信号は、各々が図44Bについて以前に説明されたような独自のデータ、比較器、およびドライバを有するすべての部分画素の間で共有されることができる。
[00190]図45は、図44Aの比較器へカウンタシーケンスを番号順に提供するための表図を表す。この点に関して、特定のPWM期間にわたるデータ値は、比較器(図44Aの168)によって、0で始まり番号順に15まで逐次的に進むカウンタ値と比較される。図45は変換されない線形カウンタ値を表すため、表の修正カウンタ値部分は空のままである。データ値がカウンタ値よりも大きいとき、制御信号(例えば、「1」)が提供されて、対応するLEDを電気的に活性化する。データ値がカウンタ値以下であるとき、制御信号(例えば、「0」)が提供されて、対応するLEDを電気的に非活性化する。この点に関して、データ値0は、対応するLEDがPWM期間全体にわたって電気的に非活性化されることを結果としてもたらす。データ値8は、対応するLEDが合計16カウントのカウンタシーケンスのうちの連続した8カウントにわたって電気的に活性化されることを結果としてもたらし、以て、PWM期間の50%に対応するデューティサイクルを提供する。例証されるように、データ値0~15の各々について、対応するLEDは、各PWM期間内のデューティサイクルの持続時間にわたって1回電気的に活性化される。異なる言い方をすると、各PWM期間内には、LEDに送達される電気パルスは最大でも1つのみであるか、または最大で1つの正遷移および1つの負遷移が存在する。低周波数では、これは、顕著な明滅または点滅を引き起こす場合があり、また、追加的に、他の光源または撮像源とのビーティングをもたらす場合がある。
[00191]図46は、非数値的に順序付けされたカウンタ値を、フルビット逆転シーケンスに従って図44Aの比較器168に提供するための表図を表す。データ値を図44Aのカウンタ171によって提供される数値的に順序付けされたカウンタ値と比較するのではなく、図44Aのカウンタ変換デバイス174は、ビット逆転によってカウンタ値を再順序付けして、修正カウンタ値を提供してもよい。例えば、カウンタシーケンス3では、逐次的なカウンタ値0011は、逆の順序に変換されて、元々はカウンタシーケンス12に対応していた修正カウンタ値1100になる。フルビット逆転の場合、すべての逐次的なバイナリカウンタ値は、このように変換される。これは、カウンタのビット出力を逆の順序に電送することによって達成されることができ、決定論理、計算、またはルックアップを必要としないことから、再配置の最も単純な方法のうちの1つである。したがって、図44Aの比較器168は、以下の非数値的に順序付けされたシーケンス:0、8、4、12、2、10、6、14、1、9、5、13、3、11、7、15で配置される修正カウンタ値に従って、特定のPWM期間にわたるデータ値を比較する。データ値が修正カウンタ値よりも大きいとき、制御信号(例えば、「1」)が提供されて、対応するLEDを電気的に活性化する。データ値が修正カウンタ値以下であるとき、制御信号(例えば、「0」)が提供されて、対応するLEDを電気的に非活性化する。特定のビット深度およびデータ値に応じて、対応するLEDは、特定の正味デューティサイクルを提供するために複数回電気的に活性化および非活性化されてもよい。例えば、データ値8は、対応するLEDが合計16カウントのうちの非連続の8カウントにわたって電気的に活性化されることを結果としてもたらし、以て、PWM期間の50%のデューティサイクルを提供するためにオンおよびオフを8回サイクルする(または遷移する)。このようにして、50%デューティサイクルのための効果的なPWM周波数は、図45のレートよりも8倍高い。0、1、および15のデータ値の場合、対応するLEDは、図45に例証されるものと同様にして駆動されることになる。図46のビット逆転手法は、多くのデータ値にとって増大した効果的なPWMレートを提供するが、LEDが各PWM期間内でより多くの回数オンおよびオフをサイクルされることから、電力消費も増大される場合がある。示されるように、50%データレベルでは、フルビット逆転されたPWMは、クロックレートの半分で駆動周波数を提供し、これは所望されるよりもはるかに高い場合がある。加えて、ドライバが比較器によって提供される高速信号に正確に従わない場合があるため、直線性の問題が発生する場合がある。
[00192]図47は、修正カウンタ値を、部分ビット逆転シーケンスに従って図44Aの比較器168に提供するための表図を表す。部分ビット逆転の場合、カウンタビットの一部分のみが逆転される。例として、図47は、カウンタ値の最初の2桁を逆転することによって得られる修正カウンタ値を表す。したがって、カウンタシーケンス4の場合、デシマル値4を表す逐次的なカウンタ値0100は、デシマル値8を表す修正バイナリカウンタ値1000へ変換される。この例では、最初の2桁のみを変換することにより、50%レベルにおける遷移の数は、フルビット逆転のものの4分の1減少される。したがって、図44Aの比較器168は、以下の非数値的に順序付けされたシーケンス:0、1、2、3、8、9、10、11、4、5、6、7、12、13、14、15で配置される修正カウンタ値に従って、特定のPWM期間にわたるデータ値を比較する。部分ビット逆転を適用することにより、対応するLEDは、図45の数値的に順序付けされたシーケンスよりも各PWM期間内でより多くの回数、図46のフルビット逆転シーケンスより少ない回数、電気的に活性化および非活性化されてもよい。例えば、データ値8は、対応するLEDが、50%デューティサイクルを提供するために、4カウントごとの連続した増分で電気的に活性化および非活性化されることを結果としてもたらす。したがって、対応するLEDは、データ値8の場合、各PWM期間内で2回オンおよびオフをサイクル(または遷移)することになり、以て、図45と比較して効果的なPWM周波数を2倍にするが、図46のより高い効果的なPWM周波数と比較してより小さい電力消費からの恩恵を得る。特定の実施形態において、部分ビット逆転は、逐次的なバイナリカウンタ値の他の桁を逆転することを含んでもよい。特定の実施形態において、ゼロからカウンタビットの合計数までいくつかのビットが逆転されてもよい。特定の実施形態において、いくつのビットが逆転するかの選択は、システム内でハードコードまたはハードワイヤされてもよい。依然としてさらなる実施形態において、入力として認められるユーザオプションおよび/または設定としてビット逆転および/または部分ビット逆転シーケンスへの変更を可能にする適応ビット逆転が利用されてもよい。
[00193]上に説明されるように、部分ビット逆転は、PWM期間あたり1回よりも著しく高い、より高い遷移周波数を提供すると同時に、クロック周波数よりも著しく低い遷移周波数も提供することによって、生カウンタシーケンスに勝るいくつかの利点を提供する。しかしながら、図47における例証が示すように、5未満および11超のデータレベルは、元々の方法(例えば、図45)のものから変わらない。これは、ビットセグメントスワッピングによりさらにアドレッシングされてもよい。以前の実施形態は、すべてのカウンタビットまたはカウンタビットの一部分を逆転する。ビットセグメントスワッピングでは、ビットのセグメントは、各セグメント内のビットを逆転することなくスワップされる。例えば、PWM期間内のyパルスを達成するため、x個の最上位のビットセグメントを残りのビットとスワップし、この場合、2x=yである。例として、ビット位置76543210を有する8ビットカウンタは、最上位ビットとしてビット位置7を有してもよい。大半のデータ値にとって期間あたり4つのPWMパルスが望ましい場合、最上位の2つのビット(76)は、最下位位置へと動かされてシーケンス54321076を提供してもよい。この点に関して、このビット順を使用する修正カウンタが、図44Aの比較器168へ伝達されてもよい。
[00194]図48は、2セグメントシーケンシングに従ったビットセグメントスワッピングによる修正カウンタ値を、図44Aの比較器168に提供するための表図を表す。2セグメントシーケンスの場合、修正カウンタ値は、すべての偶数を1つのセグメント、続いてすべての奇数を第2のセグメントなど、16個の値を2つの異なるセグメントへ再配置することによって得られる。これは、最上位ビットが最下位ビット位置へ動かされるようにカウンタビットの順序をスワップすることによって、以前に説明されたように達成される。したがって、図44Aの比較器168は、以下の非数値的に順序付けされたシーケンス:0、2、4、6、8、10、12、14、1、3、5、7、9、11、13、15で配置される修正カウンタ値に従って、特定のPWM期間にわたるデータ値を比較する。例証されるように、増大した数のデータ値は、LEDが、図47の部分ビット逆転シーケンスと比較して、各PWM期間内で2回電気的に活性化および非活性化されることに対応してもよく、以て、より低いおよびより高いデータ値ならびに約50%の値についてより高い効果的なPWM周波数を提供する。
[00195]図49は、4セグメントシーケンシングに従ったビットセグメントスワッピングによる修正カウンタ値を、図44Aの比較器168に提供するための表図を表す。4セグメントシーケンスの場合、修正カウンタ値は、16個の値を4つの異なるセグメントへ再配置することによって得られる。異なる言い方をすると、上方2つのビットが、各セット内のビットを逆転することなく、下方2つのビットとスワップされる。結果として、図49は、4つの異なるセグメントが、修正カウンタ値を0で開始し、修正カウンタシーケンスの最初の4つの数字を提供するために4つカウントすることによって、続いて、修正カウンタ値1において5番目の数字を設定し、次の4つの数字を提供するために4つカウントする、と続くことによって、提供されることを示す。したがって、図44Aの比較器168は、以下の非数値的に順序付けされたシーケンス:0、4、8、12、1、5、9、13、2、6、10、14、3、7、11、15で配置される修正カウンタ値に従って、特定のPWM期間にわたるデータ値を比較する。例証されるように、データ値に応じて、対応するLEDは、各PWM期間内で1~4回電気的に活性化および非活性化されてもよい。
[00196]図50は、8セグメントシーケンシングに従ったビットセグメントスワッピングによる修正カウンタ値を、図44Aの比較器168に提供するための表図を表す。8セグメントシーケンスの場合、修正カウンタ値は、16個の値を8つの異なるセグメントへ再配置することによって得られる。異なる言い方をすると、上方3つのビットが、各セット内のビットを逆転することなく、下方ビットとスワップされる。結果として、図50は、最大8つの異なるセグメントが、修正カウンタ値を0で開始し、修正カウンタシーケンスの最初の2つの数字を提供するために8つカウントすることによって、続いて、修正カウンタ値1において3番目の数字を設定し、次の2つの数字を提供するために8つカウントする、と続くことによって、提供されることを示す。したがって、図44Aの比較器168は、以下の非数値的に順序付けされた順序:0、8、1、9、2、10、3、11、4、12、5、13、6、14、7、15で配置される修正カウンタ値に従って、特定のPWM期間にわたるデータ値を比較する。例証されるように、データ値に応じて、対応するLEDは、各PWM期間内で1~8回電気的に活性化および非活性化されてもよい。上の例は、2セグメント、4セグメント、および8セグメントシーケンシングについて提供されるが、そのような実施形態は、24ビット深度、30ビット深度、36ビット深度、および48ビット深度構成を含むが、これらに限定されない、より高解像度ディスプレイのためのより大きいビット深度応用へとスケーラブルである。そのようなより高いビット深度応用の場合、より高いセグメントシーケンシングは、数ある中でも、16セグメント、32セグメント、および64セグメントシーケンシングを含んでもよい。
[00197]図45~図50の各々において、最後の列はゼロであり、その結果として、最高輝度レベルの場合でさえ、LEDは、最後のカウンタシーケンス値に対応する1つのクロックパルスにわたって非活性化される。これは、実際上の図45~図50の様々な実装形態の1つの表現である。LEDが全PWM期間を通じて活性化されたままであるように最大レベルが遷移を有さないことが望ましい場合、実装形態は、最後のカウンタ値(すなわち、最後の列)を省略し、以前の実装形態よりも1サイクル早くゼロへロールオーバしてもよい。明白性のため、すべての図45~図50は、修正カウンタがデシマルでの逐次値15と同じである(またはバイナリでは1111)最後の任意選択のサイクルを示す。
[00198]図45~図50の例によって例証されるような非数値的に順序付けされたおよび/または修正された様々なカウントシーケンスを提供することにより、より高い効果的なPWM周波数が実現されてもよい。この点に関して、PWM制御のために構成されるアクティブ電気素子は、特定の応用のためにクロック周波数をビット深度で除算することによって計算されるようなPWM周波数よりも高い効果的なPWM周波数を実現する場合がある。より高い効果的なPWM周波数を提供することにより、LEDディスプレイは、有利には、正確な高輝度および低輝度レベルを有するより高いダイナミックレンジを提供し、ならびにクロックレートを増大させることまたは電力効率を犠牲にすることを必要とせずに、良好な直線性を維持しながら、低周波数干渉効果を回避してもよい。そのような非数値的に順序付けされたおよび/または修正されたカウントシーケンスは、画素を形成する複数のLEDチップを有する図2A~図2IのLEDパッケージ26、複数の画素を形成するLEDチップの複数のグループを含む図7のLEDパッケージ74および/または図12BのLEDパッケージ108、ならびに図8~図12Aおよび図14~図35に説明されるようなアクティブ電気素子構造、関連構成要素、および関連システムレベル構成のうちのいずれかを含む、以前に説明された実施形態のうちのいずれかのために提供されてもよい。特定の実施形態において、本明細書に説明される非数値的に順序付けされたおよび/または修正されたカウントシーケンスは、ASICなどの共通のアクティブ電気素子または複数の別個のASICのいずれかを含む共通ボード上に形成される画素グループ内に形成される複数のLEDチップを含むオールインワンの複数の画素ディスプレイに適用可能である。そのようなオールインワンの複数の画素ディスプレイは、チップオングラス(COG)、チップオンボード(COB)、パッケージオンパッケージ(POP)、パッケージオンボード(POB)、またはPCBアセンブリのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
[00199]本明細書に説明されるようなLEDディスプレイは、発生する場合がある様々な誤り状態に起因してリセットすることを時に必要とする場合がある。以前に説明されたように、データ伝送なしの期間および/またはリセットコマンドコードを含むコマンドコードは、リセットまたはリスタート条件をシグナリングするように構成されてもよい。特定の実施形態において、LEDディスプレイおよび対応するアクティブ電気素子は、データ伝送なしの期間および/またはリセットコマンドコードを必要とすることなく、リセットおよび/または割り込み条件を開始するように構成されてもよい。この点に関して、リセットおよび/または割り込み条件は、正常動作で予期されるものよりも長い時間間隔にわたって線状態を高または低位置に保持することによって、シリアル通信信号などの共通のデータ信号を介して開始されてもよい。ディスプレイ内のすべてのアクティブ電気素子、またはディスプレイ内の1つもしくは複数の個々のアクティブ電気素子をリセットするように構成される、そのようなリセット条件がシグナリングされてもよい。1つまたは複数の個々のアクティブ電気素子の場合、リセット信号は、特定のアクティブ電気素子に対応する、異なる長さおよび/またはパルスで提供されてもよい。この点に関して、リセット信号に対応しないアクティブ電気素子は、単にリセット信号を次のアクティブ電気素子へパスしてもよい。ストリング内の個々のアクティブ電気素子へリセットをシグナリングするための別の方式は、「次をハードリセットする」コマンドに応答するようにアクティブ電気素子を構成することである。このようにして、コマンドは、リセットされるべき標的アクティブ電気素子に先行するアクティブ電気素子へと向けられることができ、またリセット信号をその出力へ向け、故に、すべての前のアクティブ電気素子がハードリセット信号を受信することを回避する。特定の実施形態において、2つのそのようなコマンド:「1つをハードリセットする」および「すべてをハードリセットする」コマンドが存在することができる。「1つをハードリセットする」コマンドは、2つのリセット信号のうちの短い方など個々のリセット信号を送信する。すべてをハードリセットするコマンドは、出力においてより長いパルスを向けることができ、リセットするべきストリング内に続くすべてのアクティブ電気素子にシグナリングする。リセット信号をデータストリーム内に埋め込むことによってリセット条件を開始する能力は、LEDディスプレイおよび対応するアクティブ電気素子が、コマンドコードまたはデータ伝送なしの期間を含む他のリセット通信に応答しないとき、リセットを強制するのに特に有益である場合がある。
[00200]図51Aは、以前に説明された実施形態に従うアクティブ電気素子に提供される場合のある、ゼロ復帰(RZ)形式にある正常データストリームを例証する図である。図51Bは、リセット信号180を含む、RZ形式にあるデータストリーム178を例証する。例証されるように、リセット信号180は、図51Aの正常データストリーム176の一部分よりも長い時間の持続時間にわたってデータストリーム178がハイ状態(例えば、「1」)に保持される時間の期間に対応する。このようにして、リセット信号180の対象となるアクティブ電気素子は、リセット信号180を受信すると、その動作状態を応答可能にリセットしてもよい。加えて、リセット信号180の対象とならない任意のアクティブ電気素子は、リセットアクションを開始することなく、次のアクティブ電気素子にリセット信号180を単にパスしてもよい。リセット信号180はハイ状態(例えば、「1」)で例証されるが、リセット信号180は、代替的に、ロー状態(例えば、「0」)に保持されてもよく、またはリセット信号180は、本明細書に開示される原則から逸脱することなく、異なる長さおよび/または複数のパルスを含んでもよい。特定の実施形態において、データストリーム178は、リセット信号180を受信した後に開始されるべきリセットまたは割り込み条件のタイプを示す1つまたは複数のコマンドまたは命令をさらに含んでもよい。加えて、データストリーム178は、リセットまたは割り込み条件が開始された後に実行するべき次のアクションを示す追加のコマンドを含んでもよい。
[00201]LEDパッケージおよび/またはLEDディスプレイの動作温度を監視する熱管理素子が、図8について以前に説明されたように、LEDパッケージおよび/またはLEDディスプレイ内に組み込まれてもよい。したがって、パッケージおよび/またはディスプレイ内の1つまたは複数のLEDの動作状態は、1つまたは複数の熱管理素子によって提供される監視された温度に基づいて調整されてもよい。場合によっては、熱管理素子の応答時間は、遅くてもよく、または熱管理素子の場所は、熱補償を適時提供するために特定のLEDからかなり離れて離間されてもよい。例えば、図2Aに例証されるような3チップLEDパッケージ26において、対応する熱管理素子は、別個のLEDチップ28-1~28-3の各々の動作温度全体への個々の寄与を判別することなく、LEDパッケージ26のための単一の動作温度を提供してもよい。いくつかの場合において、LEDチップのうちの1つ(例えば、28-1)が、他のLEDチップ(例えば、28-2、28-3)よりも不均衡により熱く動作している場合がある。そのような条件の場合、パッケージ内のLEDチップ28-1~28-3の各々のための熱管理補償を別個に決定するように構成される積分器が、アクティブ電気素子30に組み込まれてもよい。例えば、積分器は、熱管理素子によって測定されるような動作温度を、LEDチップ28-1~28-3の各々に送達されている1つまたは複数の異なる輝度レベルと、およびLEDチップ28-1~28-3の各々のための個々の熱補償調整を計算するための任意の較正定数と比較してもよい。
[00202]LED画素が表示することができる色空間または色域は、LED画素を形成するLEDチップのそれぞれの色ポイントによって画定されてもよい。例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、および青色LEDチップを備えるLED画素のための色空間は、色度図内の三角形領域として画定されてもよく、ここでは、三角形領域の頂点がLEDチップの異なる色ポイントと一致する。特定の実施形態において、入ってくるビデオソースの色空間は、LED画素のLEDチップによって画定されるような色空間とは異なるものであってもよい。結果として、表示された色は、データ変換がない限り、異なるモニタ上では異なることがある。特定の応用において、変換は、データ信号をLEDディスプレイに送信する前にビデオプロセッサによりリアルタイムで発生する場合がある。LEDディスプレイは、使用されているビデオ技術に従って標準の色空間または色域のうちの1つまたはいくつかをシミュレートするために独自のビデオプロセッサを備える場合がある。例えば、比較的広い色域が可能であるLEDディスプレイは、特定のビデオソースに基づいたアナログテレビのためのNational Television Standards Committee(NTSC)色域など、より狭い色域を表示するように構成されてもよい。そのようなビデオプロセッサは、これをリアルタイムで行うために、かなり高速かつ強力である必要があり、したがって、かなり高価になることがある。特定の実施形態において、以前に説明されたようなアクティブ電気素子は、1つの色空間または色域からの入力データを受容し、このデータを変換して、アクティブ電気素子によって制御されるLEDチップのその色空間または色域をより正確に表すことができることによるデジタル信号処理のために構成されてもよい。アクティブ電気素子は少数の部分画素(典型的には、単一画素RGBの場合は3、2×2画素RGBの場合は12)のみにサーブするため、色空間変換のタスクは、著しくより単純であり、以て、ディスプレイ内のすべての画素のための変換を計算するために高速プロセッサを必要としない。
[00203]特定の実施形態において、アクティブ電気素子は、各LED画素のために3超のLEDチップを制御するように構成されてもよい。例えば、アクティブ電気素子は、4ポイントガマットでは4つのLEDチップを制御するように構成されてもよい。そのような例において、アクティブ電気素子は、3色入力データを受信し、それを変換して、予期した4ポイントガマットにより正確に一致させるように構成されてもよい。さらなる例において、LEDディスプレイのためのコントローラは、緑色のためのコマンドを送信してもよく、また緑色LEDのみを単にオンにするのではなく、アクティブ電気素子は、そのそれぞれの色空間内のソースデータによって予期される緑の色合いに一致させるためにLEDチップへの駆動信号の組合せを計算してもよい。したがって、アクティブ電気素子は、緑色入力信号を、LED画素内の3つ以上のLEDチップすべてのための駆動信号へ変換してもよい(例えば、より小さい量の青色LEDおよび赤色LED発光と組み合わされた実質的により高い緑色LED発光)。特定の実施形態において、デジタル信号処理が可能であるアクティブ電気素子は、演算論理装置、マイクロコントローラ、実行コントローラ、およびデジタル信号処理装置のうちの1つまたは複数を備える1つまたは複数のASICを含んでもよい。
[00204]本明細書に開示されるような実施形態は、画素を形成する複数のLEDチップを有する図2A~図6のLEDパッケージ、ならびに複数の画素を形成するLEDチップの複数のグループを含む図7のLEDパッケージ74および/または図12BのLEDパッケージ108を含む、いくつかの応用において実施されてもよい。本明細書に説明されるような実施形態はまた、ASICなどの共通のアクティブ電気素子または複数の別個のASICのいずれかを含む共通ボード上に形成される画素グループ内に形成される複数のLEDチップを含むオールインワンの複数の画素ディスプレイに適用可能であってもよい。そのようなオールインワンの複数の画素ディスプレイは、チップオングラス(COG)、チップオンボード(COB)、パッケージオンパッケージ(POP)、パッケージオンボード(POB)、またはPCBアセンブリのうちの1つまたは複数を含んでもよい。この点に関して、図8~図12Aおよび図14~図51Bに説明されるようなアクティブ電気素子構成、関連構成要素構成、および関連システムレベル構成のうちのいずれかは、LEDパッケージおよびLEDディスプレイシステムの両方に適用可能であってもよい。
[00205]以前に説明した実施形態において、ディスプレイ内のLED画素は、それぞれの動作状態を更新することを、各LED画素がそれを行うための特定のコマンドを受信するときに行うように構成されてもよい。各LED画素のためのコマンドは、異なる時間に受信されてもよく、したがって、個々のLED画素の動作状態は、フレームレートおよびストリング内の個々のLED画素の配置に基づいて異なる時間に更新されてもよい。このようにして、ディスプレイ内のすべてのLED画素にわたる同期は、各LED画素が他のLED画素と調和せずに独自のクロックに従って動作している場合があるため、困難になることがある。これは、フレームレートが人間の目が知覚できるよりも高い一般的な目的の場合には問題ないが、より高いレートで動作する機器を利用するいくつかの用途は、同期を必要とする場合がある。例えば、三次元(3D)シャッタ眼鏡を利用する高度なディスプレイは、片方の目のための偶数フレームおよび他方の目のための奇数フレームを必要とする場合があり、シャッタ時間が切り替わるのを可能にするために、暗時間がフレームの間に組み込まれる。そのような用途において、すべての画素は、一緒にオンおよびオフに遷移しなければならない。
[00206]本明細書に開示される実施形態によると、LEDディスプレイ内のLED画素の同期は、すべてのLED画素が、同時にオフにされて、調和した黒画面を提供することができるように、および/またはすべてのLED画素が、調和した時間にオンになって、特定の画像もしくは映像を提供することができるように、提供される。同期はまた、すべてのLED画素をある時間期間にわたって特定の色および/もしくは輝度に保持すること、または複数の動作状態を調和して進行することなど、LED画素をオンおよびオフにすることを越えて、LED画素の他の状態を調和させることを含んでもよい。LEDディスプレイおよび対応するシステムは、通信信号を複数のサブコントローラに送信するように構成される中央またはマスタコントローラを含んでもよく、複数のサブコントローラの各々が、通信信号をLED画素の1つまたは複数のストリングに送信することを担う。追加的に、各LED画素(例えば、以前に説明されるようなLEDパッケージ)内のアクティブ電気素子は、通信信号を受信し、対応する同期信号を生成し、ディスプレイ内のすべてのLED画素と調和するように応答するように構成されてもよい。
[00207]図52は、本開示の同期原則に従うLEDディスプレイパネルのためのシステムレベル制御スキームを例証するブロック概略図182である。サブコントローラ190は、複数のLED画素194の1つまたは複数のLEDストリング192を制御するように配置される。図52内のサブコントローラ190は、以前に説明されるような制御素子18を採用してもよい。このようにして、サブコントローラ190は、ASIC、マイクロコントローラ、プログラマブル制御素子、およびFPGAのうちの1つまたは複数などの集積回路を備えてもよい。図52において、例示的なLEDストリング192は、ブロック図内の破線ボックスによって示される。LEDストリング192のみが詳細に提供されるが、1つまたは複数の他のLEDストリングもまた、例証されるようなサブコントローラ190と結合されてもよい。LEDストリング192は、複数のLED画素194を含み、これらの各々が、アクティブ電気素子30のうちの1つ1つを含んでもよい。サブコントローラ190のデータ信号アウト(DOUT)は、連続式でLEDストリング192に沿ってパスされてもよく、戻りデータ信号イン(DIN)は、サブコントローラ190に戻って受信されてもよい。図52において、各LED画素194には、「Px1,1」などのラベルが設けられ、第1の数字は行を表し、第2の数字は列を表す。各アクティブ電気素子30は、各LED画素194が上に詳細に説明されるような受信したデータ信号に応答するための論理を含むことができるように、LED画素194のうちの特定の1つの中に登録および収容される。各LED画素194は、以前に説明されるように1つまたは複数のLEDチップおよびアクティブ電気素子を含むLEDパッケージ26を具現化してもよい。サブコントローラ190は、より大きいディスプレイのシステムレベルマスタコントローラ196から1つまたは複数の信号を受信するように構成されてもよい。マスタコントローラ196は、受信機198によって提供される1つまたは複数の信号を受信するように構成されてもよい。特定の用途において、受信機198は、HDMI入力信号200を受信するように構成されるHDMI/DVIデジタル受信機を具現化してもよい。このようにして、受信機198からマスタコントローラ196への1つまたは複数の信号は、1つまたは複数の色信号(例えば、RED、BLUE、GREEN)ならびに様々なクロック信号(例えば、HSYNC、VSYNC、およびPIXCLK)を含んでもよい。参考までに、HSYNCは、線ラスタに対応する水平クロック信号を指し、VSYNCは、フレームパルスに対応する垂直クロック信号を指し、PIXCLKは、画素クロックを指す。上に説明される1つまたは複数の信号は、マスタコントローラ196によって処理され、特定の用途に基づいてサブコントローラ190のうちの1つまたは複数にルーティングされる。例えば、サブコントローラ190のうちの複数のサブコントローラおよび対応するLEDストリング192は、より大きいディスプレイを形成するために結び付けられてもよい。より小さいディスプレイなどの特定の実施形態において、マスタコントローラ196は、必要とされない場合がある。例証されるように、サブコントローラ190はまた、マイクロコントローラおよびメモリ202のうちの1つまたは複数など、1つまたは他の素子から信号を受信するように構成されてもよい。
[00208]各LED画素194のアクティブ電気素子30は、各LED画素194を伴うLEDチップの動作状態を制御するための論理を制御することに貢献する、中央処理ユニット、マイクロプロセッサ、またはさらに状態マシンなどの処理ユニットを含んでもよい。シリアル通信中、各LED画素194のためのコマンドは、異なる時間に受信されてもよく、したがって、個々のLED画素194および対応するLEDチップの動作状態は、提供されたフレームレートに従って異なる時間に更新されてもよい。本開示の原則によると、各アクティブ電気素子30は、各アクティブ電気素子の対応するLED画素194内のアクションおよび/または動作状態を他のアクティブ電気素子30が存在する他のLED画素194のアクションおよび/または動作状態と同期させるようにさらに構成されてもよい。起動および/または較正などの第1のステップにおいて、サブコントローラ190は、各LED画素194の相対的場所に基づいて、およびそれぞれのコマンドが各フレーム内でいつ送信されるべきかに従って、異なる遅延パラメータを各LED画素194に送信するように構成されてもよい。この遅延パラメータは、メモリ202によって処理および記憶される情報に基づいてもよい。このようにして、各LED画素194の各アクティブ電気素子30には、オンまたはオフにすることなどの所望の応答をいつ活性化すべきかを決定するのを助けるために、遅延パラメータが読み込まれてもよい。異なるLED画素194の内部クロック周波数は、非常に異なる場合があるため、そのような遅延コマンドのみでは、好適な同期を達成するには不十分な場合がある。そのようなものとして、サブコントローラ190によって提供される共通クロックに関するタイミング信号が利用されてもよいが、別個のクロック信号なしのクロックなし通信用途において、共通クロックは、各LED画素194において容易に再生成されず利用可能にされない場合がある。
[00209]本開示の原則によると、各アクティブ電気素子30は、データストリーム内のパターンの何らかの発生または再発生に基づく同期信号を提供するように構成されてもよい。例えば、同期信号は、一連の入力ビット、または一連の入力バイト、または一連の受信されるコマンド、および/またはデータストリームから受信される一連のデータパケットに基づいて生成されてもよい。このようにして、同期信号は、サブコントローラ190の共通クロックに対応する同期パルスを提供してもよく、以て、疑似コントローラクロックドメイン内の動作を提供する。例として、各アクティブ電気素子30は、データストリームから意図したコマンドを受信し、このコマンドを実行し、次いで、他のLED画素194のために意図される他のコマンドを連続式でパススルーしながら、データストリーム内で、実行したコマンドを送信してもよい。各LED画素194のアクティブ電気素子30は、最後のフレーム終了コマンドからすべてのコマンド(意図したコマンドおよびパススルーしたコマンド)をカウントするように構成される同期カウンタレジスタ203をさらに備えてもよい。特定の実施形態において、同期カウンタレジスタ203は、他のイベントが発生するために所望の遅延を生成するために、設定値までカウントアップするアップカウンタおよび/またはゼロまでカウントダウンするダウンカウンタを具現化してもよい。他のイベントは、アクティブ電気素子30の処理ユニットが、オンにすること、オフにすること、または輝度レベルを提供することなど、LED画素194内のLEDチップのうちの1つまたは複数の状態を変化させることを含んでもよい。同期カウンタレジスタ203は、アクティブ電気素子30内に存在してもよい。特定の実施形態において、サブコントローラ190からの共通クロックは、各フレームに同じ数のコマンドなど、同じパルス間隔でコマンドを送信してもよい。他の実施形態において、サブコントローラ190は、特定のフレーム内に追加のコマンドを含んでもよい。これが発生するとき、サブコントローラ190は、各アクティブ電気素子30がデータストリーム内の異なるサイズのフレームを補償することを可能にする補償コマンドおよび/または変換係数をさらに提供してもよい。そのようなものとして、アクティブ電気素子30は、サブコントローラ190からの共通クロックを周期的フレームおよび非周期的フレームの両方に相関させるように構成されてもよい。
[00210]各アクティブ電気素子30内の処理ユニットは、アクションを起こすためのプログラムに従って同期カウンタレジスタ203によって提供される値を読み出してもよく、または、所望の値に達したときに意図したルーチンへ切り替えることを処理ユニットに強いる割り込み信号が生成されてもよい。例えば、割り込み信号は、割り込みルーチンへ進むように処理ユニットをトリガしてもよく、この割り込みルーチンが次いで、LED画素194のすべてを同期式でオフにすることなど、次のステップまたはアクションを決定する。特定の用途において、各LED画素194は、同じサブコントローラ190により制御される他のLED画素194と、ならびにディスプレイのマスタコントローラ196とすべて結合される他のサブコントローラにより制御される他のLED画素と、1ミリ秒以内に同期されてもよい。各LED画素194を対応するサブコントローラ190と同期させることにより、サブコントローラ190およびサブコントローラ190のための任意のマスタコントローラ196は、以て、ディスプレイ内のすべてのLED画素194に任意の同期効果をもたらすように構成されてもよい。特定の実施形態において、オーバーフローレジスタは、処理ユニットが、最後のカウンタリセット以降にカウントされたものよりも多くのデータを送信するサブコントローラ190など、出力が有効ではなく、カウンタ割り込みイベントが発生したときを知ることを可能にするために、同期カウンタレジスタ203内に提供されてもよい。処理ユニットが、カウンタ割り込みイベントが初発生であり、同期カウンタレジスタ203がロールオーバして同じ値に戻った後に生成されたのではないことを知ることができる他の方法が存在するが、オーバーフローレジスタは、カウンタの妥当性を保証するためのよりロバストな手段を提供するために使用されてもよい。
[00211]図53は、本開示の同期原則に従う図52のサブコントローラ190のための概略プロセスフロー204である。起動206時、サブコントローラ190は、メモリから較正パラメータ、プログラムパラメータ、およびセットアップパラメータのうちの1つまたは複数を複製し、そのような情報をLED画素に送信することによって、サブコントローラ190に結合されるLED画素を初期化してもよい。特定の実施形態において、サブコントローラ190は、アクティブ電気素子30の内部のレジスタに記憶される場所特有のカウンタ開始値によりLED画素を初期化してもよい。このようにして、各LED画素には、LEDストリング内の各LED画素の特定の場所に基づいて、異なるカウンタ開始値が提供されてもよい。起動206後、サブコントローラ190は、次いで、サブコントローラ190がサブコントローラ19によって制御される各LEDストリングのための特定フレーム210を含むデータストリームを送信する実行モード208へ進んでもよい。各LEDストリングのためのフレーム210は、1つまたは複数の入力ビット、バイト、コマンド、および/または任意の他のデータのパケットを含む、データの連続配置を含んでもよい。この連続配置は、個々のLED画素のためのコマンドおよび/またはデータが、LEDストリング内のLED画素の順序に対応するデータパケットの順序で配置されるように提供されてもよい。図53において、これは、図52のLEDストリング192内のLED画素194の配置に対応するために、データパケットを有するPx1,1コマンド、これに続くデータパケットを有するPx1,2コマンド、などとして表される。このようにして、第1のLED画素(Px1,1)は、フレーム210からのPx1,1コマンド/データパケットを実行/受信し、他のLED画素のためのすべての他のコマンド/データパケットと一緒に、実行されたコマンド/データパケットをパススルーしてもよい。そのようなものとして、フレーム210は、サブコントローラ190の共通クロックに対応するLED画素の各々に同期パルスを提供する。フレーム210は、次のフレームへ進むようにLED画素にシグナリングする、同期カウンタレジスタ203をリセットするための特定コマンドなど、フレーム終了(EOF)コマンドまたは他の既定のコマンドをさらに含んでもよい。EOFコマンドはまた、フレームの開始と見なされてもよい。同期の目的のため、これは、EOFコマンドが、同期カウンタレジスタ203をリセット(例えば、クリア、ロード、またはプリセット)するために使用されるコマンドとして使用されることになるかどうかのより良好な解釈となる場合がある。いくつかの実施形態において、EOFコマンドは、次の非実行コマンドを実行するようにアクティブ電気素子30にシグナリングするため、および同期カウンタレジスタ203を再開するため、二重目的を有してもよい。
[00212]図54は、図53のサブコントローラ190に接続される各LED画素のアクティブ電気素子30内のカウンタ論理のための例示的なプロセスのための概略プロセスフロー212である。図53において上で説明されるように、サブコントローラ190は、起動206時に、場所特有のカウンタ開始値によりLED画素を初期化してもよい。以下に説明されるように、各々の場所特有のカウンタ開始値は、次いで、各アクティブ電気素子30内の各コマンド/データパルスを評価し、LEDストリング内の他のアクティブ電気素子30と調和する応答タイミングを決定するために使用される。図54に例証されるように、起動206後の第1のステップ214において、アクティブ電気素子30によって受信されるEOFコマンドは、次のフレームへの前進をシグナリングする。これに関して、EOFコマンドは、別のコマンドに応答するようにアクティブ電気素子30にシグナリングする。第2のステップ216において、場所特有のカウンタ開始値に対応する第1の値は、図54に例証されるようなダウンカウンタなどの同期カウンタレジスタ(例えば、図52の203)に提供される。以前に説明されるように、アクティブ電気素子30は、データストリーム内のパターンに基づいて、パターン化パルスの同期信号218を生成するように構成される。特定の実施形態において、同期信号218は、アクティブ電気素子30内のシリアルインターフェース220において生成される。第3のステップ222において、アクティブ電気素子30は、同期信号218を受信し、同期カウンタレジスタ(例えば、図52の203)は、カウンタ開始値からカウントダウンシーケンスを開始する。同期カウンタレジスタが、第4のステップ224において、ゼロに到達すると、アクティブ電気素子は、第5のステップ226において、割り込み信号を送信してもよい。割り込み信号は、それぞれのカウントダウンシーケンスに基づいてディスプレイ内の他のLED画素と同期式でオンにすることおよび/またはオフにすることなど、LED画素内のLEDチップにアクションを起こさせる割り込みルーチンを開始するようにアクティブ電気素子30の処理ユニットをトリガしてもよい。特定の実施形態において、同期ルーチンは、第1の割り込みでLEDをオフにし、その後の割り込みでLEDをオンに戻すことなど、2つ以上の割り込み信号を必要とする場合がある。このようにして、アクティブ電気素子30は、次いで、以前の第5のステップ226の割り込み信号が第6のステップ228に例証されるような最後のイベントであるかどうかを決定してもよい。それが最後のイベントではない場合、プロセスは、第2のステップ216へ戻って繰り返し、ダウンカウンタ(同期カウンタレジスタ203)は、アクティブ電気素子30が第5のステップ226へ進んでもう一度割り込み信号を送信するべきときに対応する第2の場所特有のカウンタ開始値からのカウントダウンを開始する。様々な実施形態において、このプロセスは、起動206において提供される場所特有のカウンタ開始値の量に基づいて、任意の回数繰り返されてもよい。例として、3Dシャッタ眼鏡を視聴者が装着する3D LEDディスプレイ用途の場合、第1の割り込み信号は、すべてのLEDをオフにしてもよく、また第2の割り込み信号は、すべてのLEDをオンに戻してもよく、LEDシャッタ眼鏡が、片方の目から他方の目など、1つの視聴条件から別の視聴条件へ遷移することを可能にする、シリアル通信の各フレーム内の全オフタイムフレームを効果的に作成する。割り込み信号が最後のイベントであるとき、プロセスは、第1のステップ214における始まりに戻ってもよい。図54に例証されるようなステップのいずれかの間のいかなる時間においても、フレーム終了信号230は、プロセスフロー212が終了したかどうかにかかわりなく、プロセスを第1のステップ214へ戻してもよい。図54のプロセスフロー212は、アクティブ電気素子30のいくつかの他の状態マシンと一緒に処理ユニットによって実行される他のプログラムの実行など、アクティブ電気素子30内の以前に説明される他のプロセスと並行して動作してもよい。
[00213]図55は、図54のアクティブ電気素子30内の処理ユニット242の例示的なプロセスのための概略プロセスフロー240である。処理ユニット242は、各LED画素を伴うLEDチップの動作状態を制御するための論理を制御することに貢献する、中央処理ユニット、マイクロプロセッサ、またはさらに状態マシンを含んでもよい。通常動作下では、1つまたは複数のメインプログラムルーチン244が、処理ユニット242によって実行されてもよい。メインプログラムルーチン244は、初期化ルーチン、および、以前の実施形態のうちのいずれかについて説明されるようなエンドレスループにおいて1つまたは複数のメインプログラムを実行することを含んでもよい。割り込み信号を受信すると(例えば、図54のステップ226)、処理ユニット242は、メインプログラムルーチン244から出て、1つまたは複数の割り込みサービスルーチン246を開始してもよい。割り込みサービスルーチン246は、割り込みが何を引き起こしたのかを決定し、適切な応答を選択するために、割り込みのソースをポーリングすることを含んでもよい。例えば、受信される第1の割り込み信号は、LEDがオフにされるべきであることを示してもよく、受信される次の割り込み信号は、LEDがオンに戻されるべきであることを示してもよい。様々なタイプの割り込み応答は、一般的には、プロセスフロー240内で#1~#4として指定され、これは、LEDを単にオフおよびオフにすることを越えて可能である、より多くの割り込み応答が可能であることを示す。いくつかの他の割り込み応答は、メインプログラムルーチン244への信号として値を設定することを含んでもよい。実際には、他の割り込み応答は、特定の用途に合うようにプログラム可能な場合がある。意図した割り込み応答が決定および実行されると、プロセスフローは、次の割り込み信号が開始されるまで、メインプログラムルーチン244に戻る。本明細書に開示されるように、割り込み信号はまた、アクティブ電気素子30が、データストリームにおける、またはアクティブ電気素子内の通信エラーを検出する場合にトリガされてもよい。特定の実施形態において、メイン処理ユニットは、以前の実施形態において説明されるようなPWMドライバによりLED画素を制御する。LEDがフレーム色および強度を設定するコマンドに対して異なる時間にオンおよびオフにされる、上に説明されるようなイベントでは、PWMカウンタを継続したままLEDをオフにするのではなく、暗期間を通してPWMを中断することも必要な場合がある。このようにして、処理ユニットには、LED(例えば、RGB)強度を設定するだけでなく、PWMカウントを中断し、暗期間が終了してからそれを再開し、以て、PWMカウントが中断されたPWM期間およびデューティサイクル内の特定の位置においてPWM信号を再開する能力が備わっていてもよい。
[00214]本開示の特定の態様において、LEDストリング内のLED画素故障の軽減は、LEDストリングのための双方向通信ポートを伴って構成されるコントローラまたはサブコントローラによってもたらされてもよい。通常動作下では、第1の通信ポートは、コントローラの外へ、およびLEDストリングの第1の端部内へデータストリームを提供するように構成されてもよく、第2の双方向通信ポートは、LEDストリングの反対端から戻ってデータストリームを受信するように構成されてもよい。LED画素がLEDストリング内で故障するとき、データストリームは、コントローラへ戻ることができない。そのようなことが起こった場合、コントローラは、故障したLED画素のいずれかの側のLED画素が、依然としてデータストリームからデータを受信することができるように、コントローラの外へ、およびLEDストリングの第2の端部内へもデータストリームを提供するように第2の双方向通信ポートを変更してもよい。特定の実施形態において、LED画素故障中に第2の双方向通信ポートによって提供されるデータストリームは、LED画素の逆順序を補償するために逆転されてもよい。
[00215]図56は、本開示の故障軽減原則に従うLEDディスプレイパネルのためのシステムレベル制御スキームを例証するブロック概略図248である。概略図248は、図52の概略図182と概して同様であり、以下に説明されるような故障軽減能力をさらに含む。故障軽減をもたらすため、LEDストリング192は、2つの双方向通信ポート(DOUT/INおよびDIN/OUT)においてサブコントローラ190に結合される。通常動作下では、サブコントローラは、DOUT/INポートの外へ、およびLED画素Px1,1におけるLEDストリング192の第1の端部内へデータストリームを送信する。データストリームは、次いで、LEDストリング192およびLED画素Pxm,1におけるLEDストリング192の第2の端部を通って、サブコントローラ190のDIN/OUTポート内へと進む。特定の故障モード下では、故障したLED画素(図56では194’として示される)は、もはやデータストリームに応答しない場合があり、またLEDストリング192に沿ってデータストリームをパスすることができない場合があり、以て、故障したLED画素194’の下流であるLED画素194がデータストリームを受信することを妨げる。故障したLED画素194’は、数ある故障機序の中でも、電力の損失、開回路、および電気的短絡のうちの1つまたは複数によって引き起こされる場合がある。図56において、サブコントローラ190が、DIN/OUTポートにおいて戻りデータストリームを受信することをやめるとき、サブコントローラ190は、データストリームをLED画素Pxm,1近くの第2の端部におけるLEDストリング192に提供するようにDIN/OUTポートを再構成することにより、故障軽減モードに入ってもよい。このようにして、逆転したDIN/OUTポートからのデータストリームは、LED画素Pxm,1からLED画素Px2,3へ逆に提供されてもよい。すなわち、故障軽減モードにおける逆転したDIN/OUTポートから提供されるデータストリームは、DOUT/INポートから提供されるデータストリームとは逆に配置されてもよい。したがって、各々の動作可能なLED画素194は、データストリームのその意図した部分を受信してもよく、故障したLED画素194’のみが、動作不可能となる。特定の実施形態において、サブコントローラ190に結合されるすべてのLEDストリングのためのすべての通信ポートは、双方向通信ポートであってもよい。
[00216]特定の実施形態において、サブコントローラ190が故障したLED画素194’の場所を識別することが有用である場合がある。故障軽減モードが開始されるとき、サブコントローラ190は、DOUT/INポートからLEDストリング192に沿ってポーリングコマンドまたは通信を送信するように構成されてもよい。以前に説明されるように、LEDストリング192内の各LED画素194もまた、双方向通信ポートを伴って構成されてもよい。ポーリング通信中、各々の機能しているLED画素194(例えば、Px1,1)は、ポーリング通信を受信し、ポーリング通信を次のLED画素194(例えば、Px1,2)に再伝送し、LED画素194(例えば、Px1,1)内の双方向ポートの通信方向を逆転し、次いで、通常のデータストリームと逆方向に、ピング、パルス、またはデータなどの戻りポーリング通信を有するポーリング通信をサブコントローラ190へ返す。第1のLED画素(例えば、Px1,1)の双方向ポートが逆転されるため、下流のLED画素(例えば、Px1,2~Px2,1)の各々からのピングまたは他の戻りデータは、LED画素(Px1,1)を通って、サブコントローラ190へと再伝送されてもよい。サブコントローラ190は、LEDストリング192上の第1の故障の前にいくつのLED画素194が機能しているかを決定するために受信されるピングまたはデータをカウントしてもよい。他の情報も同様に取得されてもよい。特定の実施形態において、ポーリング通信を受信するLED画素194は、データストリームのいずれかの方向において1つまたは複数のLED画素194を迂回するためにスキップコマンドを応答可能に提供してもよい。ポーリング手順が終了するとき、サブコントローラ190およびLED画素194の両方の双方向通信ポートは、それらの通常の通信方向へと戻ってもよい。代替的に、双方向通信ポートは、両方の双方向通信ポートが入力に設定される最初の起動状態に設定されてもよく、故に、通信方向が再規定されることを可能にする。このポーリング手順はまた、単一のLED画素故障または複数のLED画素故障が存在するかどうかを決定するために、DIN/OUTポートから実施されてもよい。複数のLED画素故障が存在する場合、双方向通信ポートの各々からのポーリングコマンドは、LEDストリング192の第1の故障したLED画素および最後の故障したLED画素のみを識別してもよく、以て、その間のLED画素194に関するさらなる情報は提供しない。特定の実施形態において、以下に説明されるようなデータ線タップは、複数の故障があるとき、故障したLED画素場所をさらに精緻化するために、LEDストリング192の1つまたは複数の部分に配置されてもよい。
[00217]図57は、データ線タップがLEDディスプレイ250の1つまたは複数のLEDストリング192-1~192-3に沿って提供される実施形態についてのLEDディスプレイ250の一部分の上面配置図である。例証の目的のため、3つのLEDストリング192-1~192-3が、LEDディスプレイ250に沿って描かれ、サブコントローラ190の対応する通信ポート(A~I)が、LEDディスプレイ250の右側に示される。LEDストリング192-1の場合、ポートAは、サブコントローラ190から外へ送信されるデータストリームを示し、ポートBは、LEDストリング192-1をパススルーした後にサブコントローラ190に戻って受信されるデータストリームを示す。同様して、ポートCおよびDは、LEDストリング192-2に対応し、ポートEおよびFは、LEDストリング192-3に対応する。ポートG、H、およびIは、LEDストリング(例えば、図57内の192-1および192-2)のうちの異なるものに接続される場合があるデータ線タップ(TAP1~TAP3)に対応する。特定の実施形態において、データ線タップ(TAP1~TAP3)は、通常のDINおよびDOUT通信ポート(A~F)のようにLED画素194のうちの特定のものに結合されるのではなく、LED画素194のうちの隣接するものの間に結合される。例証されるように、LEDストリング192-1は、2つのデータ線タップ(TAP1およびTAP2)を伴って構成される一方、LEDストリング192-2は、単一のデータ線タップ(TAP3)を伴って構成される。実際には、LEDディスプレイ250内の各LEDストリングのために少なくとも1つのデータ線タップなど、任意の数のデータ線タップが、任意の数のLEDストリングに接続されてもよい。他の実施形態において、LEDディスプレイ250のLEDストリングのうちの一部のみが、図57に例証されるようなデータ線タップを含んでもよい。通常動作において、データ線タップ(TAP1~TAP3)は、それらが通常はオフであるか、使用されていないように、高インピーダンス値のために設定されてもよい。故障軽減手順を開始するLED画素194故障があった場合、データ線タップ(TAP1~TAP3)のうちの1つまたは複数は、複数の故障の間のLED画素194にアクセスするため、および/または正しく機能しているLEDストリングの部分からデータを受信するために使用されてもよい。例として、LEDストリング192-2のための故障軽減手順は、ポートCおよびDに関して図56について説明されるようなポーリングシーケンスを実行してもよい。ポーリングデータが、タップI(例えば、TAP3)が2つの故障の間にあることを示す場合、TAP3がオンにされ、適切なデータが、TAP3を介して2つの故障の間のLED画素194に送信される。図57にさらに例証されるように、別の故障軽減法は、PCB基板などの基板上のLEDストリング192-1~192-3の配置を、基板の外周縁に沿ったLED画素194がLEDストリングの端部の近くにあるように設計することであってもよい。取り扱いおよび組み立ての間、外周縁に沿ったLED画素194は、機械的損傷および故障をより受けやすい場合がある。これらのLED画素194をLEDストリング192-1~192-3の端部に向けて配置することにより、データストリームは、通常動作下で、故障したLED画素194に到達する前に、LEDストリング192-1~192-3の各々におけるより多くの動作可能なLED画素に到達してもよい。加えて、故障したLED画素194のより高い濃度が縁に沿っている場合は、LEDディスプレイ250の中心部分においてよりも、LEDディスプレイ250の全体的な外観に破壊的な影響をあまり与えない場合がある。特定の実施形態において、LEDストリング192-1~192-3のうちの1つにおける最後の直列接続されたLED画素194のうちの少なくとも5つ、または少なくとも10個、または5~10の範囲、または10~50の範囲、または10~100の範囲は、LEDディスプレイ250の外周に沿って配置される。異なる言い方をすると、LEDディスプレイ250の外周縁に沿って配置されるLEDディスプレイ250のLED画素194の少なくとも半分は、実際には、それらのそれぞれのLEDストリング192-1~192-3の最後の25%以内に存在してもよい。加えて、データ線タップ(TAP1~TAP3)の大部分、あるいはすべてが、LEDストリング192-1~192-3へのより簡単な接続を提供するために、LEDディスプレイ250の外周に沿って配置されてもよい。
[00218]特定の実施形態において、前述の態様のいずれか、ならびに/または本明細書に説明されるような様々な別個の態様および特徴を、追加の利点のために組み合わせてもよい。本明細書に開示されるような様々な特徴および要素のいずれかを、1つまたは複数の他の開示された特徴および要素と組み合わせてもよいが、本明細書に反対のことが示される場合はその限りではない。
[00219]当業者は、本開示の好ましい実施形態に対する改善および修正を認識するものとする。すべてのそのような改善および修正は、本明細書に開示される概念の範囲、および以下に続く特許請求項の範囲内と見なされる。