JP7458726B2 - 医療用撮像装置及び医療用撮像システム - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施形態として、本開示に係る技術を放射線撮像システムに適用した場合の一例について説明する。なお、本開示において、放射線撮像システムとは、被写体である患者に対してX線等の放射線を曝射し、患者を透過した当該放射線を検出することで患部の撮像画像を撮像するシステムである。
図1を参照して、本実施形態に係る放射線撮像システム100のシステム構成の一例について説明する。放射線撮像システム100は、放射線撮像装置111と、放射線発生装置112と、情報処理装置130と、同期制御装置120と、を含む。また、放射線撮像システム100は、アクセスポイント140を含んでもよい。
放射線撮像装置111、放射線発生装置112、情報処理装置130、同期制御装置120、及びアクセスポイント140は、所定のネットワークを介して接続されており、相互に情報を送受信することが可能である。具体的には、図1に示す例では、放射線撮像装置111、放射線発生装置112、情報処理装置130、及びアクセスポイント140間の通信を、同期制御装置120が仲介するように各装置間が接続されている。
なお、上述した各装置間を接続するネットワークの種別は特に限定されない。具体的な一例として、上記ネットワークは、インターネット、専用線、LAN(Local Area Network)、または、WAN(Wide Area Network)等により構成されていてもよい。また、上記ネットワークは、有線のネットワークにより構成されていてもよいし、無線のネットワークにより構成されていてもよい。また、上記ネットワークは、複数のネットワークを含んでもよく、一部のネットワークとして、他のネットワークと異なる種別のネットワークが適用されてもよい。また、上述した各装置間の通信が論理的に確立されていればよく、上記ネットワークの物理的な構成は特に限定されない。具体的な一例として、上述した各装置間のうち少なくとも2以上の装置間の通信が他の通信装置等により中継されてもよい。
また、非同期撮影が行われる場合には、撮像結果に応じた放射線画像(撮像画像)の出力先は特に限定されない。例えば、放射線撮像装置111は、撮像結果に応じた放射線画像を、ネットワークを介して他の装置(情報処理装置130等)に転送してもよい。また、他の一例として、放射線撮像装置111は、撮像結果に応じた放射線画像を、アクセス可能な所定の記憶領域(例えば、内蔵する記憶部等)に記憶させてもよい。
放射線画像の撮像に係る撮像条件には、例えば、撮影フレームレート、管電圧、管電流、センサ読出しエリア、センサ駆動ビニング設定、コリメータ絞り設定、及び放射線ウインドウ幅等に関する条件が含まれてもよい。また、当該撮像条件には、自動電圧制御設定(ADC:Auto Dose Contorol)、及び自動曝射制御設定(AEC:Auto Exposure Contorol)等に関する条件が含まれてもよい。また、当該撮像条件には、撮像結果に応じた放射線画像(撮像画像)を、放射線撮像装置111に撮り溜めるか否かに関する条件が含まれてもよい。
続いて、図2を参照して、放射線撮像システム100の概略構成の一例について、特に、放射線撮像装置111の主要部の概略的な構成に着目して説明する。放射線撮像装置111は、放射線検出部201と、駆動回路205と、読出回路206と、ADC207と、画像処理部218とを含む。また、放射線撮像装置111は、第二通信部211と、第二制御部212と、電源制御部213と、バッテリ部214と、外部電源部215と、電源ボタン216と、記憶部217とを含む。
ユーザは、電源ボタン216を操作することで撮影の準備を行う。
なお、電源ボタン216が設置される位置については、放射線撮像装置111による放射線の検出に係る処理が妨げられない位置であれば特に限定されない。具体的には、放射線撮像装置111の筐体のうち、当該放射線撮像装置111に対して放射線が入射する方向の面以外の他の面(例えば、側面)に電源ボタン216が設けられていてもよい。
また、電源制御部213は、バッテリ部214と外部電源部215とのいずれを、電力の供給元として利用するかを選択的に切り替えてもよい。具体的な一例として、電源制御部213は、放射線撮像装置111に対して外部の電源が接続されておらず、外部電源部215からの電力供給が困難な場合には、電力の供給元としてバッテリ部214を選択してもよい。
また、電源制御部213は、放射線撮像装置111に接続されたバッテリの状態の監視を行ってもよい。具体的な一例として、電源制御部213は、当該バッテリに蓄電された電力の残量(以下、「バッテリ残量」とも称する)の監視を行ってもよい。このようにバッテリ残量の監視が行われることで、例えば、監視結果に応じてユーザに情報を報知したり、電力の供給先を制限したりすることが可能となる。
駆動回路205は、2次元状に配設された複数の画素202の中から、画像信号の読み出しの対象とする画素202を順次選択し、当該画素202のスイッチ素子204に対して駆動信号を供給する。
読出回路206は、各画素202の変換素子203に蓄積された画像信号を読み出し、当該画像信号を所定の出力先に出力する。
画素202は、変換素子203と、スイッチ素子204とを含む。変換素子203は、上述した放射線の検出、当該放射線から電気信号への変換、及び当該変換により得られる電気信号の蓄積等を行う。なお、電気信号の蓄積については、例えば、画素202が含むコンデンサ等の素子により実現される。
スイッチ素子204は、変換素子203と、後述する読出回路206に接続された信号線と、の間の接続関係を、後述する駆動回路205から供給される駆動信号に基づき、導通状態と非導通状態との間で選択的に切り替える。
より具体的には、駆動回路205による画素202の選択結果応じて、当該画素202のスイッチ素子204に駆動信号が供給されると、当該スイッチ素子204が導通状態に遷移する。これにより、変換素子203に蓄積された画像信号が、信号線を介して読出回路206に出力される。以上のような構成に基づき、例えば、駆動回路205により行ごとに画素202が順次選択され、当該画素202の変換素子203に蓄積された画像信号(アナログ信号)が、列ごとに画素202に接続された信号線を介して読出回路206に出力される。
なお、放射線検出部201、駆動回路205、及び読出回路206等のように、放射線の検出結果に応じた画像信号の取得に係る構成、すなわち、放射線画像の撮像に係る構成が、「撮像手段」の一例に相当する。
記憶部217は、データや情報の書き込みや、記憶されたデータや情報の読み出しが可能な記憶デバイスにより実現され得る。具体的な一例として、記憶部217は、SSD(Solid State Drive)等のような不揮発性メモリにより実現され得る。また、他の一例として、記憶部217は、HDD(Hard Disk Drive)のような補助記憶装置により実現されてもよい。また、他の一例として、記憶部217は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)のような揮発性メモリにより実現されてもよい。また、他の一例として、記憶部217は、SDカードのような、装置に対して所定のドライブを介して着脱することが可能な記録媒体により実現されてもよい。
また、画像処理部218は、生成した画像データに対して、当該画像データに関連する各種情報を関連付けてもよい。具体的な一例として、画像処理部218は、生成した画像データに対して、被写体Hである患者に関する情報を関連付けてもよい。また、画像処理部218は、生成した画像データに対して、撮像条件に関する情報を関連付けてもよい。
画像処理部218は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)等のような演算処理装置により実現される。
第二制御部212は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のような演算処理装置により実現される。
第二制御部212は、各種動作に基づき、他の装置との通信に係る通信条件(換言すると、通信モード)と、放射線画像の撮像に係る撮像条件(換言すると、撮像モード)と、の判定を行う。具体的な一例として、第二制御部212は、情報処理装置130と放射線撮像装置111との間の通信の確立に係る動作や、情報処理装置130と同期制御装置120との間の通信の確立に係る動作に応じて、通信条件及び撮像条件の判定を行ってもよい。また、他の一例として、第二制御部212は、放射線画像の撮像条件(撮像モード)の切り替えに係る動作に応じて、通信条件及び撮像条件の判定を行ってもよい。また、他の一例として、第二制御部212は、読出回路206への電力供給に係る電源の投入に応じて、通信条件及び撮像条件の判定を行ってもよい。そして、第二制御部212は、上記判定の結果に応じて、通信条件の制御を行ってもよい。
具体的には、駆動回路205及び読出回路206が協調して動作することで、2次元状に配設された一連の画素202のうち画像信号の読み出しの対象となる行を順次切り替えることで、当該一連の画素202それぞれからの画像信号の読み出しが行われる。以上のようにして、一連の画素202それぞれからから読み出されたアナログの画像信号は、ADC207によりデジタルの画像信号に変換される。その後、画像処理部218が、ADC207から出力されるデジタルの画像信号に基づき、放射線画像の画像データを生成する。また、このとき第二制御部212は、画像処理部218に対して、生成された画像データに対する、患者に関する情報や撮像条件に関する情報等のような当該画像データに関連する情報の関連付けを指示してもよい。
そして、第二制御部212は、生成された画像データをパケタイズしたうえで情報処理装置130に送信するように、第二通信部211に指示する。
なお、本実施形態では、便宜上、第二通信部211は、有線通信モジュール及び無線通信モジュールの双方を備え、これらのモジュールを選択的に切り替えて利用可能であるものとする。
例えば、第二通信部211は、有線の通信が利用されている場合には、有線の通信に係る各種条件を制御してもよい。具体的な一例として、第二通信部211は、ジャンボパケットのフレームサイズ上限値、省電力モード、リンク速度、及び送受信方向等を制御してもよい。なお、省電力モードの具体的な一例としては、省電力型イーサネット(登録商標)(Energy Efficient Ethernet)機能等が挙げられる。
同様に、第二通信部211は、無線の通信が利用されている場合には、無線の通信に係る各種条件を制御してもよい。具体的な一例として、第二通信部211は、無線通信に利用する周波数帯域、無線信号の変調方式、及び無線信号の信号強度等を制御してもよい。
また、第二制御部212は、情報処理装置130等から放射線撮像装置111に通知される放射線画像の撮像に係る各種指示に基づき、放射線画像の撮像に適用される撮像条件を認識する。なお、放射線撮像装置111に通知される当該指示が、「撮像条件に関する情報」の一例に相当する。また、各種撮像条件のプリセットごとに撮像モードが設定されており、撮像モードの切り替えにより撮像条件が制御されてもよい。この場合には、第二制御部212は、撮像条件に関する情報として、適用される撮像モードに関する情報を情報処理装置130等から取得してもよい。
なお、第二制御部212が、上記通信条件(通信モード)に関する情報と、上記撮像条件(撮像モード)に関する情報と、を取得することが可能であれば、これらの情報が記憶される記憶領域は特に限定されない。具体的な一例として、放射線撮像装置111、同期制御装置120、及び情報処理装置130のうちの少なくともいずれかが備える記憶領域(例えば、不揮発性メモリや補助記憶装置等)に、上記情報が記憶されていてもよい。また、他の一例として、放射線撮像装置111、同期制御装置120、及び情報処理装置130のうちの少なくともいずれかで動作するプログラム内に上記情報が保持されていてもよい。この場合には、当該プログラムが実行されることで動作するプロセスが、各種指示に基づき上記情報を出力すればよい。
一方で、第二制御部212は、通信条件の制御を行わなくともよいと判定した場合には、他の装置との間の通信に係る通信条件(特に、画像データの伝送に係る通信条件)の制御を行わなくてもよい。
そして、第二制御部212は、上記判定と、当該判定の結果に応じた通信条件の制御と、を含む撮像準備動作が完了すると、放射線画像の撮像に係る制御を開始する。
また、第二制御部212は、画像処理部218に対して、読出回路206により読み出された画像信号に基づく画像データを生成させる。そして、第二制御部212は、第二通信部211に対して、生成された画像データのパケタイズと、当該パケタイズされた当該画像データの他の装置への送信と、を指示する。
撮像条件に関する情報には、例えば、放射線撮像装置111と情報処理装置130との間での放射線画像の画像データの伝送に係るフレームレートやフレームサイズに関する情報が含まれる。なお、以降では、画像データの伝送に係るフレームレートを「伝送フレームレート」とも称し、当該伝送に係るフレームサイズを「伝送フレームサイズ」とも称する。
また、撮像条件(撮像モード)と、画像データの伝送に係る通信データ量(換言すると、要求される通信速度)と、の関係が、管理データ(例えば、管理テーブル)としてあらかじめ管理されていてもよい。当該管理データについては、例えば、放射線撮像装置111、同期制御装置120、及び情報処理装置130のうち、特に、撮像条件と通信データ量とのうちの一方から他方の特定を行う構成が読み出し可能な記憶領域にあらかじめ記憶させておくとよい。また、撮像条件と、通信データ量に関する設定と、のそれぞれのプリセットをモードとして管理する場合には、モード番号等の識別情報から対応する撮像条件や通信データ量が特定できるように、管理データが生成されていてもよい。
具体的な一例として、第三制御部232は、所定の入力部(例えば、入力装置132)を介してユーザにより指定された撮像条件に関する情報が、放射線撮像装置111に送信されるように制御する。
また、他の一例として、第三制御部232は、放射線撮像装置111から送信された画像データのパケットデータが受信された場合に、受信された一連のパケットデータから画像データを復号する。そして、第三制御部232は、復号された画像データに基づく放射線画像を、所定の出力部(例えば、出力装置131)に出力させることで、当該放射線画像をユーザに提示する。
ここで、実施例として、本実施形態に係る放射線撮像システム100による、撮像条件(撮像モード)に応じた通信条件(通信モード)の制御の一例について、より具体的な例を挙げて説明する。なお、本実施例では、伝送フレームレート、伝送フレームサイズ、ビニング、画素間引き、及び階調圧縮等のような、撮像結果に応じた画像データの伝送に対して適用される条件が互いに異なる複数の撮像モードが規定されているものとする。より具体的な一例として、上記した適用される条件の違いに応じて撮像結果に基づき得られる画像データのデータ量が互いに異なる二つのモードを、便宜上、第一の撮像モード及び第二の撮像モードとも称する。なお、本実施例では、第一の撮像モードよりも第二の撮像モードの方が、撮像結果に基づき得られる画像データのデータ量がより大きいものとする。また、第二制御部212は、放射線画像の撮像に係る撮像準備動作において、撮像結果に応じた画像データの伝送に係る通信モードの判定を行い、適用される撮像モードに応じた通信モードが適用されるように第二通信部211の動作を制御するものとする。
一方で、第一の撮像モードとして「連続撮影」や「静止画撮影」を行うための撮像モードが設定されている状況下では、撮像前に通信モードがノイズ等の影響により変更されたとしても、通信モードの変更を行わずに撮像を開始することが望ましい場合がある。
一方で、「連続撮影」、「静止画撮影」、及び「トモシンセシス撮影」等のような撮像結果に応じた画像データを放射線撮像装置111の記憶領域に撮り溜める撮像条件が適用された場合には、「透視」に比べてリアルタイム性に対する要求がより低い場合がある。このような場合には、通信モードの再設定を行ったうえで通信が行われる場合に比べて、通信モードの再設定を行わずに通信を行う方が、撮像結果に応じた放射線画像の提示に係る期間がより短くなる場合がある。すなわち、このような場合には、通信モードの再設定が行われることで、却って利便性が低下することとなり、通信モードの再設定を行わない方がより望ましい場合がある。
また、放射線撮像装置111の記憶領域に画像データが撮り溜められている場合には、放射線画像の撮像終了後に、情報処理装置130に対して当該画像データを転送することも可能である。そのため、このような場合には、放射線画像の撮像前には通信モードの再設定を行わずに、撮像後に通信モードの再設定を行う方がより望ましい場合もある。
続いて、図3を参照して、本実施形態に係る放射線撮像システム100の処理の一例について、特に、放射線撮像装置111の動作の制御に着目して説明する。なお、図3に示す例では、第二制御部212は、撮像モードを選択的に切り替えることで撮像条件を制御し、通信モードを選択的に切り替える通信条件の制御を行うものとする。また、図3に示す処理は、放射線撮像装置111の演算処理装置が、所定の記憶領域(例えば、記憶部217)に記憶されたプログラムをRAM(Random Access Memory)等の主記憶メモリに展開して実行することで実現される。
S303において、第二制御部212は、撮像準備動作が開始されるように駆動回路205及び読出回路206等の、放射線画像の撮像に係る各部の動作を制御する。
以上の処理を完了すると、第二制御部212は、S304に処理を進める。
例えば、第二制御部212は、「透視」のように撮像画像の提示に係るリアルタイム性が要求される撮像モードが設定されている場合に、当該リアルタイム性の確保が困難な場合には、撮像モードで要求される通信モードが設定されていないと判定してもよい。
一方で、「連続撮影」、「静止画撮影」、及び「トモシンセシス撮影」等のような撮像結果に応じた画像データを放射線撮像装置111に撮り溜めることが可能な撮像モードは、「透視」に比べて撮像画像の提示に係るリアルタイム性に関する要求が低い。このような場合には、例えば、第二制御部212は、撮像結果に応じた画像データを非同期で情報処理装置130に送信するために要求される通信条件が確保できていれば、撮像モードで要求される通信モードが設定されていると判定してもよい。
また、他の一例として、第二制御部212は、設定された撮像モードで要求される通信条件を許容可能な、画像データの伝送に係る通信条件を決定し、当該通信条件を満たす通信モードを特定して設定してもよい。具体的な一例として、第二制御部212は、設定された撮像モードで要求される通信速度に応じて、画像データの伝送に係る通信速度の上限を決定し、当該通信速度の上限に関する条件を満たす通信モードを設定してもよい。
S305において、第二制御部212は、S302において設定された撮像モードで要求される通信モードの設定を改めて行う。例えば、第二制御部212は、設定された撮像モードで要求される通信速度を満たすことが可能な通信モード(例えば、通信速度の上限が閾値を超える通信モード)を設定する。なお、S305で示した処理が、本実施形態における画像データのネットワークを介した伝送に係る通信条件の制御に関する制御処理の一例に相当する。
第二制御部212は、S306において通信モードの設定が成功したと判定した場合には、処理をS309に進める。この場合には、S309において、第二制御部212は、S302で設定された撮像モードに基づき放射線画像の撮像に係る動作を制御し、S305で改めて設定された通信モードに基づき撮像結果に応じた画像データの伝送に係る動作を制御することとなる。
S307において、第二制御部212は、通信モードの設定を所定の回数試みたか否かを判定する。
第二制御部212は、S307において通信モードの設定を所定の回数試みていないと判定した場合には、処理をS305に進める。この場合には、第二制御部212は、S305において、改めて通信モードの設定を試みることとなる。
S308において、第二制御部212は、通信モードの設定を改めて行わずに、変更を試みる前の通信モード(すなわち、S301で設定された通信モード)を維持し、処理をS309に進める。この場合には、S309において、第二制御部212は、S302で設定された撮像モードに基づき放射線画像の撮像に係る動作を制御し、S301で設定された通信モードに基づき撮像結果に応じた画像データの伝送に係る動作を制御することとなる。
S310において、第二制御部212は、図3に示す放射線画像の撮像に係る一連の処理を終了するか否かを判定する。具体的な一例として、第二制御部212は、情報処理装置130から送信されるユーザからの指示に基づき、図3に示す処理を終了するか否かを判定してもよい。また、他の一例として、第二制御部212は、放射線発生装置112による放射線の曝射に係る曝射スイッチ信号をトリガとする同期制御装置120からの指示に基づき、図3に示す処理を終了するか否かを判定してもよい。
第二制御部212は、S310において放射線画像の撮像に係る一連の処理を終了しないと判定した場合には、S301から改めて図3に示す一連の処理の実行を再開する。
一方で、第二制御部212は、S310において放射線画像の撮像に係る一連の処理を終了すると判定した場合には、図3に示す一連の処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る放射線撮像システム100は、放射線画像の撮像に係る撮像条件(撮像モード)に応じて、撮像結果に応じた画像データの伝送に係る通信条件(通信モード)を制御する。このような構成により、例えば、放射線画像の撮像が開始される前に、静電気や磁界等の外的要因により意図せず通信条件が変更された場合においても、指定された撮像条件に応じて通信条件の判定が行われ、必要に応じて当該撮像前に通信条件の制御が行われる。そのため、指定された撮像条件により適した通信条件が設定されるように制御されるため、放射線画像の撮像が失敗するような事態の発生を防止することが可能となり、ひいては、再撮像が行われる頻度をより低減することが可能となる。
なお、本実施形態では、放射線撮像装置111が、撮像手段に設定された撮像条件に基づき、当該撮像手段による患部の撮像結果に応じた画像データのネットワークを介した伝送に係る通信条件を制御する制御装置の一例に相当する。
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、同期制御装置120が放射線画像の撮像結果に応じた画像データの伝送に係る通信条件の制御を行う場合の一例について説明する。なお、本実施形態においては、放射線撮像システムのシステム構成及び概略構成については第1の実施形態と同様であるものとする。そのため、本実施形態では、放射線撮像システムの処理の一例について、特に、第1の実施形態と異なる部分に着目して説明する。
図4は、第2の実施形態に係る放射線撮像システム100の処理の一例を示したシーケンス図である。なお、図4に示す例では、第二制御部212は、撮像モードを選択的に切り替えることで撮像条件を制御し、通信モードを選択的に切り替える通信条件の制御を行うものとする。また、図4に示す処理は、放射線撮像装置111及び同期制御装置120それぞれの演算処理装置が、所定の記憶領域に記憶された各装置に対応するプログラムを所定の主記憶メモリに展開して実行することで実現される。
S407において、第一制御部222は、読み出した上記情報を基に、設定される撮像モードに基づき撮像される放射線画像の画像データを、現在設定されている通信モードに基づき伝送が可能か否かを判定する。
第一制御部222は、S407において画像データの伝送が可能と判定した場合には、S411に処理を進める。この場合には、S411において、第二制御部212による制御に基づき放射線画像の撮像が行われ、当該撮像結果に応じた画像データが、S406において設定されている通信モードに基づき伝送されることとなる。
一方で、第一制御部222は、S407において画像データの伝送が困難と判定した場合には、放射線画像の撮像に適用される撮像モードに応じた通信モードの設定を試みる。なお、S407の判定結果に応じた通信モードの設定に係る処理が、本実施形態における画像データのネットワークを介した伝送に係る通信条件の制御に関する制御処理の一例に相当する。
第一制御部222は、S408において通信モードの設定が成功したと判定した場合には、処理をS411に処理を進める。この場合には、S411において、第二制御部212による制御に基づき放射線画像の撮像が行われ、当該撮像結果に応じた画像データが、S407の判定結果に応じて設定された通信モードに基づき伝送されることとなる。
また、第一制御部222は、通信モードの設定を複数回試行してもよい。この場合には、第一制御部222は、通信モードの設定の試行回数が閾値に達しても、なおS408において通信モードの設定に関してエラーが発生したと判定した場合には、情報処理装置130への上記撮像可否情報の送信を第一通信部221に指示すればよい。
第三制御部232は、S410において、ユーザからの指示に基づき放射線画像の撮像を行わないと判定した場合には、図4に示す処理を終了する。
一方で、第三制御部232は、S410において、ユーザからの指示に基づき放射線画像の撮像を行うと判定した場合には、放射線画像の撮像に係る指示を同期制御装置120に送信するように第三通信部231に指示する。第一制御部222は、情報処理装置130からの上記指示を受けて、S411に処理を進める。この場合には、S411において、第二制御部212による制御に基づき放射線画像の撮像が行われ、当該撮像結果に応じた画像データが、S406において設定されている通信モードに基づき伝送されることとなる。
ここで、図4のS409において、ユーザに対して情報を報知するために出力装置131を介して提示される画面の一例について説明する。図5は、ユーザへの情報の報知に際し提示される画面の一例を示している。
以上のような処理が適用されることで、同期制御装置120は、放射線撮像装置111が放射線画像の撮像に適用する撮像条件(撮像モード)に応じて、当該撮像結果に応じた画像データの伝送に係る通信条件(通信モード)を制御することが可能となる。
なお、本実施形態では、同期制御装置120が、撮像手段に設定された撮像条件に基づき、当該撮像手段による患部の撮像結果に応じた画像データのネットワークを介した伝送に係る通信条件を制御する制御装置の一例に相当する。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記録媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
具体的な一例として、前述したように同期制御装置120を含まない構成とすることも可能である。この場合には、放射線撮像装置111と情報処理装置130とがネットワークを介して直接通信を行ってもよい。
また、放射線撮像装置111に対して複数の情報処理装置130が接続されてもよい。この場合には、放射線撮像装置111は、複数の情報処理装置130それぞれからの指示を受け付けてもよいし、認証等により特定された一部の情報処理装置130からの指示を受け付けてもよい。また、放射線撮像装置111は、放射線画像の撮像結果に応じた画像データを、複数の情報処理装置130それぞれに対して送信してもよいし、認証等により特定された一部の情報処理装置130に対して送信してもよい。
また、放射線撮像装置111に対して複数の同期制御装置120が接続されてもよい。この場合には、放射線撮像装置111は、複数の同期制御装置120それぞれからの指示を受け付けてもよいし、認証や放射線撮像装置の内部設定等により特定された一部の同期制御装置120からの指示を受け付けてもよい。具体的には、放射線撮像装置111は、放射線発生装置112による放射線113の曝射タイミングと、被写体Hを透過した当該放射線113の検出タイミングと、の同期に係る制御を行う際、先に同期制御を開始した同期制御装置120の指示を受け付けてもよい。より具体的な一例として、放射線撮像装置111は、曝射開始スイッチの押下に伴い同期制御装置120から送信される指示を受け付けてもよい。また、放射線撮像装置111は、放射線画像の撮像結果に応じた画像データを、複数の同期制御装置120それぞれに対して送信してもよいし、認証等により特定された一部の同期制御装置120に対して送信してもよい。
111 放射線撮像装置
112 放射線発生装置
120 同期制御装置
130 情報処理装置
211 第二通信部
212 第二制御部
221 第一通信部
222 第一制御部
231 第三通信部
232 第三制御部
Claims (34)
- 医療用画像を取得する医療用撮像装置において、
外部装置と通信するための有線通信インターフェースであって、第1の通信モードと第2の通信モードを含む複数の通信モードのうちのいずれかの通信モードに設定可能な有線通信インターフェースと、
第1の撮像モードおよび第2の撮像モードに要求される通信速度を満たす前記第2の通信モードが設定されている状態において通信に影響する所定の要因が発生したことにしたがって、前記有線通信インターフェースを前記第2の通信モードよりも通信速度の遅い第1の通信モードに設定する手段と、
次に実行する撮像の撮像条件を取得する手段と、
前記所定の要因の発生に基づき前記有線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定されている状態において第1の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記有線通信インターフェースにおける通信モードの設定を変更せずに前記第1の撮像モードでの撮像を実行し、前記有線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定された状態において第2の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記有線通信インターフェースを第2の通信モードに設定してから前記第2の撮像モードでの撮像を実行する手段と、を有することを特徴とする医療用撮像装置。 - 前記第2の撮像モードの撮像で得られるデータ量は、前記第1の撮像モードの撮像で得られるデータ量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の医療用撮像装置。
- 前記撮像条件は、伝送に係るフレームレート及びフレームサイズのうちの少なくともいずれかに関連する条件を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の医療用撮像装置。
- 前記撮像条件は、画像データのデータ量に関連する条件であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記第1の通信モードと前記第2の通信モードでは伝送に係る通信の制約が異なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記第1の通信モードと前記第2の通信モードでは伝送に係る通信速度の上限の設定が異なることを特徴とする請求項5に記載の医療用撮像装置。
- 前記伝送に係る通信速度の上限は撮像モードに応じて要求される通信速度に基づき決定されることを特徴とする請求項6に記載の医療用撮像装置。
- 前記通信モードの設定にともなって報知情報を出力部に報知させる報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記報知手段は、前記通信モードの設定に関してエラーが発生した場合に、前記報知情報を前記出力部に報知させることを特徴とする請求項8に記載の医療用撮像装置。
- 前記医療用撮像装置は、放射線に基づき放射線画像を取得する放射線撮像装置であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 請求項10に記載の放射線撮像装置と、放射線を発生させる放射線発生装置とを含むことを特徴とする医療用撮像装置。
- 医療用画像を取得する医療用撮像装置と、前記医療用撮像装置との間で同期に係る処理をおこなう同期制御装置と、を備える医療用撮像システムにおいて、
前記同期制御装置は、
前記医療用撮像装置と通信するための有線通信インターフェースであって、第1の通信モードと第2の通信モードを含む複数の通信モードのうちのいずれかの通信モードに設定可能な有線通信インターフェースと、
第1の撮像モードおよび第2の撮像モードに要求される通信速度を満たす前記第2の通信モードが設定されている状態において通信に影響する所定の要因が発生したことにしたがって、前記有線通信インターフェースを前記第2の通信モードよりも通信速度の遅い第1の通信モードに設定する手段と、
次に実行する撮像の撮像条件を取得する手段と、
前記所定の要因の発生に基づき前記有線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定されている状態において第1の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記有線通信インターフェースにおける通信モードの設定を変更せずに前記医療用撮像装置に前記第1の撮像モードでの撮像を実行させ、前記有線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定された状態において第2の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記有線通信インターフェースを第2の通信モードに設定してから前記医療用撮像装置に前記第2の撮像モードでの撮像を実行させる手段と、を有することを特徴とする医療用撮像システム。 - 前記第1の撮像モードは、連続撮影、静止画撮影、トモシンセシス撮影のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の医療用撮像装置。
- 前記第2の撮像モードは、透視撮影であることを特徴とする請求項2に記載の医療用撮像装置。
- 前記所定の要因はノイズであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記有線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定されている状態において第1の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記有線通信インターフェースにおける通信モードの設定を変更せずに前記第1の撮像モードでの撮像を実行した後、前記有線通信インターフェースを第3の通信モードに設定することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記有線通信インターフェースを用いる通信の情報として、データレート 、単位時間当たりのパケット損失量、ラウンドトリップタイム、及びパケットバッファの占有率のいずれかを取得する手段を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 医療用画像を取得する医療用撮像装置において、
外部装置と通信するための無線通信インターフェースであって、第1の通信モードと第2の通信モードを含む複数の通信モードのうちのいずれかの通信モードに設定可能な無線通信インターフェースと、
第1の撮像モードおよび第2の撮像モードに要求される通信速度を満たす前記第2の通信モードが設定されている状態において通信に影響する所定の要因が発生したことにしたがって、前記無線通信インターフェースを前記第2の通信モードよりも通信速度の遅い第1の通信モードに設定する手段と、
次に実行する撮像の撮像条件を取得する手段と、
前記所定の要因の発生に基づき前記無線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定されている状態において第1の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記無線通信インターフェースにおける通信モードの設定を変更せずに前記第1の撮像モードでの撮像を実行し、前記無線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定された状態において第2の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記無線通信インターフェースを第2の通信モードに設定してから前記第2の撮像モードでの撮像を実行する手段と、を有することを特徴とする医療用撮像装置。 - 前記第2の撮像モードの撮像で得られるデータ量は、前記第1の撮像モードの撮像で得られるデータ量よりも大きいことを特徴とする請求項18に記載の医療用撮像装置。
- 前記撮像条件は、伝送に係るフレームレート及びフレームサイズのうちの少なくともいずれかに関連する条件を含むことを特徴とする請求項18または19に記載の医療用撮像装置。
- 前記撮像条件は、画像データのデータ量に関連する条件であることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記第1の通信モードと前記第2の通信モードでは伝送に係る通信の制約が異なることを特徴とする請求項18乃至21のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記第1の通信モードと前記第2の通信モードでは伝送に係る通信速度の上限の設定が異なることを特徴とする請求項22に記載の医療用撮像装置。
- 前記伝送に係る通信速度の上限は撮像モードに応じて要求される通信速度に基づき決定されることを特徴とする請求項23に記載の医療用撮像装置。
- 前記通信モードの設定にともなって報知情報を出力部に報知させる報知手段を更に備えることを特徴とする請求項18乃至24のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記報知手段は、前記通信モードの設定に関してエラーが発生した場合に、前記報知情報を前記出力部に報知させることを特徴とする請求項25に記載の医療用撮像装置。
- 前記医療用撮像装置は、放射線に基づき放射線画像を取得する放射線撮像装置であることを特徴とする請求項18乃至26のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記第1の撮像モードは、連続撮影、静止画撮影、トモシンセシス撮影のいずれかであることを特徴とする請求項19に記載の医療用撮像装置。
- 前記第2の撮像モードは、透視撮影であることを特徴とする請求項19に記載の医療用撮像装置。
- 前記所定の要因はノイズであることを特徴とする請求項18乃至29のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記無線通信インターフェースを用いる通信の情報としてRSSI、S/N比のいずれかを取得する手段を有することを特徴とする請求項18乃至29のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 前記無線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定されている状態において第1の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記無線通信インターフェースにおける通信モードの設定を変更せずに前記第1の撮像モードでの撮像を実行した後、前記無線通信インターフェースを第3の通信モードに設定することを特徴とする請求項18乃至31のいずれか1項に記載の医療用撮像装置。
- 請求項27に記載の放射線撮像装置と、放射線を発生させる放射線発生装置とを含むことを特徴とする医療用撮像装置。
- 医療用画像を取得する医療用撮像装置と、前記医療用撮像装置との間で同期に係る処理をおこなう同期制御装置と、を備える医療用撮像システムにおいて、
前記同期制御装置は、
前記医療用撮像装置と通信するための無線通信インターフェースであって、第1の通信モードと第2の通信モードを含む複数の通信モードのうちのいずれかの通信モードに設定可能な無線通信インターフェースと、
第1の撮像モードおよび第2の撮像モードに要求される通信速度を満たす前記第2の通信モードが設定されている状態において通信に影響する所定の要因が発生したことにしたがって、前記無線通信インターフェースを前記第2の通信モードよりも通信速度の遅い第1の通信モードに設定する手段と、
次に実行する撮像の撮像条件を取得する手段と、
前記所定の要因の発生に基づき前記無線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定されている状態において第1の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記無線通信インターフェースにおける通信モードの設定を変更せずに前記医療用撮像装置に前記第1の撮像モードでの撮像を実行させ、前記無線通信インターフェースに前記第1の通信モードが設定された状態において第2の撮像モードに対応する撮像条件を取得した場合は前記無線通信インターフェースを第2の通信モードに設定してから前記医療用撮像装置に前記第2の撮像モードでの撮像を実行させる手段と、を有することを特徴とする医療用撮像システム。
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