JP7455286B1 - インテリジェント電子装置、電圧制御システム、および電圧制御方法 - Google Patents

インテリジェント電子装置、電圧制御システム、および電圧制御方法 Download PDF

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Abstract

配電系統に設置されるインテリジェント電子装置であって、電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、電圧検出部が検出した電圧が、制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、制御可能量の範囲内となるように、分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、制御量算出部が算出した制御量を、分散型エネルギー源に送信する制御量送信部とを備える、インテリジェント電子装置である。これにより、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に応じて配電系統の電圧を制御することができる。

Description

本開示は、インテリジェント電子装置、電圧制御システム、および電圧制御方法に関する。
従来、配電系統の電圧を適正範囲に維持することを目的として、過去実績の電圧分布を用いて、配電系統に設置されたSVR(自動電圧調整器)を遠隔整定する電圧管理システムがある。また、特許文献1では、配電線路の電気量をリアルタイムで監視し、負荷電力量を推定して、送電経路に関連する開閉手段の開閉を制御する配電系統監視制御方法が開示されている。
しかしながら、配電系統に接続される、太陽電池などの再生可能エネルギーが増加すると、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に、電圧管理システムが追従できないことがあるという問題がある。
日本国特開平6-189455号公報
解決しようとする問題点は、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に応じて配電系統の電圧を制御することである。
本開示の一態様は、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置であって、電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、前記電圧検出部が検出した電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、前記制御量算出部が算出した制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する制御量送信部とを備える、インテリジェント電子装置である。
また、本開示の他の一態様は、上述したインテリジェント電子装置であって、前記制御目標範囲を示す情報は、予め決められた第1の周期毎の制御目標範囲を示す情報を含み、前記電圧検出部による前記電圧の検出と、前記制御量算出部による前記制御量の算出と、前記制御量送信部による前記制御量の送信とを、前記第1の周期よりも短い、予め決められた第2の周期毎に行う。
また、本開示の他の一態様は、上述したインテリジェント電子装置であって、前記制御可能量取得部による前記制御可能量を示す情報の取得を、前記第2の周期毎に行う。
また、本開示の他の一態様は、上述したインテリジェント電子装置であって、前記制御量算出部が算出する制御量は、発電方向の制御量、負荷方向の制御量、コンデンサ方向の制御量、リアクトル方向の制御量のいずれかを少なくとも含む。
また、本開示の他の一態様は、電圧制御システムであって、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置と、制御目標範囲を示す情報を前記インテリジェント電子装置に送信する電圧管理システムとを備え、前記インテリジェント電子装置は、前記電圧管理システムから、前記制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、前記電圧検出部が検出した電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、前記制御量算出部が算出した制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する制御量送信部とを備える、電圧制御システムである。
また、本開示の他の一態様は、上述した電圧制御システムであって、前記分散型エネルギー源を備える。
また、本開示の他の一態様は、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置による電圧制御方法であって、電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する第1のステップと、前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する第2のステップと、前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する第3のステップと、前記第2のステップにおいて検出された電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する第4のステップと、前記第4のステップにおいて算出された制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する第5のステップとを有する、電圧制御方法である。
本開示のインテリジェント電子装置、電圧制御システム、あるいは電圧制御方法は、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に応じて配電系統の電圧を制御できる。
この開示の第1の実施形態による電圧制御システム10の構成を示す模式図である。 同実施形態における電圧管理システム100の動作を説明するグラフである。 同実施形態におけるIED400の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における制御目標記憶部402の記憶内容例を示す表である。 同実施形態における制御パラメータ記憶部404の記憶内容例を示す表である。 同実施形態における設備記憶部406の記憶内容例を示す表である。 同実施形態における制御可能量記憶部408の記憶内容例を示す表である。 同実施形態における分散型エネルギー源500の設定情報を説明する模式図である。 同実施形態におけるIED400の動作を説明するタイムチャートである。 同実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャート(その1)である。 同実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャート(その2)である。 同実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャート(その3)である。 同実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャート(その4)である。 同実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャート(その5)である。 同実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャート(その6)である。
以下、図面を参照して、本開示の実施の形態について説明する。図1は、この開示の第1の実施形態による電圧制御システム10の構成を示す模式図である。電圧制御システム10は、電圧管理システム100、IED(インテリジェント電子装置)400を含む。電圧制御システム10は、SVR200、IED管理システム300、あるいは分散型エネルギー源(DER; Distributed Energy Resources)500を含んでもよい。
図1において、配電線Cは、需要家に電力を供給するための配電系統の電線である。電柱Sは、配電線Cを架設するための柱であり、電柱Sの柱上には、SVR200、IED400などが設置される。
電圧管理システム100は、SVR200、IED400と通信可能に接続されている。電圧管理システム100は、SVR200の整定値を算出し、整定値を示す情報をSVR200に送信する。さらに、電圧管理システム100は、IED400の制御目標範囲を算出し、制御目標範囲を示す情報をIED400に送信する。例えば、電圧管理システム100は、これらの整定値および制御目標範囲を、翌日の48断面(30分刻みの24時間分)について算出して、送信する。すなわち、電圧管理システム100は、30分(第1の周期)刻みの整定値と制御目標範囲を算出し、それぞれを示す情報を、SVR200とIED400に送信する。なお、この第1の周期は、30分に限らず、30分より短くてもよいし、長くてもよい。また、電圧管理システム100は、1つまたは複数のコンピュータがプログラムを読み込み実行することで実現されてもよい。
図2は、本実施形態における電圧管理システム100の動作を説明するグラフである。図2において、横軸はSVR200からの距離、縦軸は高圧系統電圧、すなわち配電線Cの電圧である。高圧系統電圧には、運用上限Uと、運用下限Lとが設定されている。配電線の末端もしくは他のSVRにおける電圧が運用上限Uとなり、推定されるケースのうち、負荷が最も軽いケースの電圧の分布が、最軽負荷電圧分布Udである。また、配電線の末端もしくは他のSVRにおける電圧が運用下限Lとなり、推定されるケースのうち、負荷が最も重いケースの電圧の分布が、最重負荷電圧分布Ldである。電圧管理システム100は、SVR200の設置点における最軽負荷電圧分布Udを、SVR200の上限の整定値Sとし、SVR200の設置点における最重負荷電圧分布Ldを、SVR200の下限の整定値Sとする。また、電圧管理システム100は、IED400設置点における最軽負荷電圧分布Udを、制御目標上限値Vとし、IED400設置点における最重負荷電圧分布Ldを、制御目標下限値Vとする。
図1に戻って、SVR200は、電圧管理システム100から、上限の整定値Sと下限の整定値Sとを取得する。SVR200は、SVR200の設置点における電圧を、上限の整定値Sと下限の整定値Sの範囲内となるように調整する。
IED管理システム300は、IED400と通信可能に接続されている。IED管理システム300は、IED400の設置時、メンテナンス時などに、制御パラメータをIED400に設定する。制御パラメータは、制御動作時限T、制御周期(第2の周期)T、逸脱解消判定電圧幅ΔV、制御減衰係数C、P感度係数K、Q感度係数Kのいずれかを含んでいてもよい。なお、IED管理システム300は、IED400と常時通信可能に接続されてもよいし、制御パラメータをIED400に設定する際のみ、接続されてもよい。また、IED管理システム300は、1つまたは複数のコンピュータがプログラムを読み込み実行することで実現されてもよい。
IED400は、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置であり、設置個所の電圧が、電圧管理システム100から取得した制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、配電系統に接続されている分散型エネルギー源500の出力を制御する。なお、IED400は、分散型エネルギー源500の出力を制御する際に、制御量を、分散型エネルギー源500から取得した情報が示す制御可能量の範囲内とする。また、IED400による分散型エネルギー源500の出力制御の周期は、制御パラメータの制御周期Tにより指定されてもよいが、その値は、制御目標範囲の周期である第1の周期より短い。
分散型エネルギー源500は、配電系統に接続されている発電設備、蓄電設備を含むエネルギー源である。分散型エネルギー源500は、太陽電池などの再生可能エネルギーによる発電設備を含む。分散型エネルギー源500は、IED400と通信可能に接続されており、出力増減の制御可能量を示す情報を、IED400に送信する。
図3は、本実施形態におけるIED400の構成を示す概略ブロック図である。IED400は、制御目標受信部(制御目標取得部)401、制御目標記憶部402、制御パラメータ受信部403、制御パラメータ記憶部404、電圧実効値算出部(電圧検出部)405、設備記憶部406、制御可能量受信部(制御可能量取得部)407、制御可能量記憶部408、制御量算出部409、制御量送信部410を備える。なお、制御目標受信部401、制御パラメータ受信部403、電圧実効値算出部405、制御可能量受信部407、制御量算出部409、制御量送信部410は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。また、制御目標記憶部402、制御パラメータ記憶部404、設備記憶部406、制御可能量記憶部408は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
制御目標受信部401は、電圧管理システム100から、制御目標範囲を示す情報を取得し、制御目標記憶部402に記憶させる。本実施形態では、制御目標受信部401は、この制御目標範囲を示す情報として、30分刻み(第1の周期)の制御目標上限値Vと制御目標下限値Vを受信し、制御目標記憶部402に記憶させる。制御目標記憶部402は、30分刻みの制御目標上限値Vと制御目標下限値Vを記憶する。なお、本実施形態では、制御目標範囲を示す情報は、30分刻みの制御目標上限値Vと制御目標下限値Vであるが、30分刻みに限らず、異なる時間刻みであってもよい。
図4は、本実施形態における制御目標記憶部402の記憶内容例を示す表である。図4に示す例では、制御目標記憶部402は、時間断面「0:00-0:30」について、制御目標上限値V[V]「6,680」と、制御目標下限値V[V]「6,350」とを記憶している。同様に、制御目標記憶部402は、時間断面「0:30-1:00」について、制御目標上限値V[V]「6,650」と、制御目標下限値V[V]「6,410」とを記憶している。・・・制御目標記憶部402は、時間断面「23:30-24:00」について、制御目標上限値V[V]「6,600」と、制御目標下限値V[V]「6,480」とを記憶している。
図4に示す例では、制御目標記憶部402は、当日の制御目標範囲を示す情報を記憶しているが、制御目標受信部401が、翌日の制御目標範囲を示す情報を受信した後は、当日と翌日、双方の制御目標範囲を示す情報を記憶してもよい。
図3に戻って、制御パラメータ受信部403は、IED管理システム300から、制御パラメータを受信し、制御パラメータ記憶部404に記憶させる。本実施形態では、制御パラメータ受信部403は、制御パラメータとして、制御動作時限T、制御周期(第2の周期)T、逸脱解消判定電圧幅ΔV、制御減衰係数C、P感度係数K、Q感度係数Kを受信し、制御パラメータ記憶部404に記憶させる。制御パラメータ記憶部404は、これらの制御パラメータを記憶する。
図5は、本実施形態における制御パラメータ記憶部404の記憶内容例を示す表である。制御動作時限Tは、電圧が制御目標範囲外となってから電圧制御実施までの時限である。制御周期Tは、IED400が制御可能量を取得し、電圧を監視し、電圧を制御する周期である。逸脱解消判定電圧幅ΔVは、逸脱解消と判定し、制御量を減衰させる際に用いる電圧幅である。IED400は、配電系統の電圧が、(制御目標下限値V+ΔV)~(制御目標上限値V-ΔV)の範囲に収まった時点で解消と判定する。制御減衰係数Cは、逸脱解消後、制御目標を徐々に減らすための係数である。IED400は、1制御周期前の制御量に制御減衰係数Cを乗じて制御量を決定する。P感度係数Kは、有効電力1kW出力増減により想定される電圧変動幅である。Q感度係数Kは、無効電力1kvar出力増減により想定される電圧変動幅である。
例えば、配電系統の電圧が6.6kVであれば、P感度係数Kは、(配電用変電所(配変)からIED400までの線路抵抗R[Ω])/6.6[kV]であってもよい。同様に、Q感度係数Kは、(配変のバックインピーダンス+配変LRT(負荷時タップ切換変圧器)のインピーダンス+配変からIED400までの線路インピーダンス)[Ω]/6.6[kV]であってもよい。
図3に戻って、電圧実効値算出部405は、IED400の設置個所における配電系統の電圧を検出する。本実施形態では、電圧実効値算出部405は、三相平均の電圧実効値の1秒間の平均を算出することで、この電圧の検出を行う。
設備記憶部406は、分散型エネルギー源500各々の設定情報を記憶する。なお、この設定情報は、IED管理システム300から設定されてもよい。
図6は、本実施形態における設備記憶部406の記憶内容例を示す表である。図6に示す例では、設備記憶部406は、1つめの分散型エネルギー源500の設定情報として、No.「1」、機器名「A店BT」、種別「蓄電池」、PCS定格[kVA]「20」、発電時力率制約の進相[%]「80」と遅相[%]「95」、負荷時力率制約の進相[%]「80」と遅相[%]「95」、Q出力限界のコンデンサ[kvar]「8」とリアクトル[kvar]「8」、制御優先度の有効電力「2」と無効電力「15」を対応付けて記憶している。
同様に、設備記憶部406は、2つめの分散型エネルギー源500の設定情報として、No.「2」、機器名「A店EV」、種別「EV-PCS(Electric Vehicle-Power Conditioning Subsystem)」、PCS定格[kVA]「30」、発電時力率制約の進相[%]「0」と遅相[%]「0」、負荷時力率制約の進相[%]「0」と遅相[%]「0」、Q出力限界のコンデンサ[kvar]「30」とリアクトル[kvar]「30」、制御優先度の有効電力「1」と無効電力「10」を対応付けて記憶している。
図3に戻って、制御可能量受信部407は、配電系統に接続された分散型エネルギー源500から、制御可能量を示す情報を取得し、制御可能量記憶部408に記憶させる。本実施形態では、制御可能量を示す情報は、発電方向の制御可能量を示す情報と、負荷方向の制御可能量を示す情報と、コンデンサ方向の制御可能量を示す情報と、リアクトル方向の制御可能量を示す情報を少なくとも含むが、含まれるのが、これらのうち一部であってもよい。
図7は、本実施形態における制御可能量記憶部408の記憶内容例を示す表である。図7に示す例では、制御可能量記憶部408は、1つめの分散型エネルギー源500の制御可能量を示す情報として、No.「1」、現在出力の有効電力「5」と無効電力「0」、増減可能量のP発電側の出力[kW]「15」と継続時間[s]「1800」と、P負荷側の出力[kW]「25」と継続時間[s]「600」と、Qコンデンサ側の出力[kvar]「2」と継続時間[s]「1800」と、Qリアクトル側の出力[kvar]「2」と継続時間[s]「600」とを対応付けて記憶している。
ここで、増減可能量のP発電側の出力[kW]「15」は、発電方向の制御可能量を示す情報である。増減可能量のP負荷側の出力[kW]「25」は、負荷方向の制御可能量を示す情報である。増減可能量のQコンデンサ側の出力[kvar]「2」は、コンデンサ方向の制御可能量を示す情報である。増減可能量のQリアクトル側の出力[kvar]「2」は、リアクトル方向の制御可能量を示す情報である。ここで、発電方向は、分散型エネルギー源500が配電系統に供給する有効電力を増加させる方向である。負荷方向は、分散型エネルギー源500が配電系統に供給する有効電力を減少させる方向である。コンデンサ方向は、分散型エネルギー源500が配電系統に供給する無効電力を増加させる方向である。リアクトル方向は、分散型エネルギー源500が配電系統に供給する無効電力を減少させる方向である。
同様に、制御可能量記憶部408は、2つめの分散型エネルギー源500の制御可能量を示す情報として、No.「2」、現在出力の有効電力「0」と無効電力「-10」、増減可能量のP発電側の出力[kW]「40」と継続時間[s]「3600」と、P負荷側の出力[kW]「20」と継続時間[s]「3600」と、Qコンデンサ側の出力[kW]「25」と継続時間[s]「3600」と、Qリアクトル側の出力[kW]「25」と継続時間[s]「3600」とを対応付けて記憶している。
図3に戻って、制御量算出部409は、電圧実効値算出部405が検出した電圧が、制御目標記憶部402が記憶する制御目標範囲を逸脱しているか否かを判定する。逸脱していると判定したときは、制御量算出部409は、制御可能量記憶部408が記憶する制御可能量の範囲内となるように、複数の分散型エネルギー源500に対する制御量を算出する。本実施形態では、この制御量は、発電方向の制御量、負荷方向の制御量、コンデンサ方向の制御量、リアクトル方向の制御量のうち、すくなくとも一つを示す量を含む。
制御量送信部410は、制御量算出部409が算出した制御量を、対象の分散型エネルギー源500に送信する。
図8は、本実施形態における分散型エネルギー源500の設定情報を説明する模式図である。図8において、横軸は有効電力(発電側がプラス、負荷側がマイナス)であり、縦軸は無効電力(コンデンサ側がプラス、リアクトル側がマイナス)である。図6のPCS定格は、図8のPCS定格PRに対応し、PCS定格の値により、PCS定格PRの半径が決まる。図6の発電時力率制約の進相は、図8の発電時進相制約PPLに対応し、発電時力率制約の進相の値により、発電時進相制約PPLの中心角が決まる。図6の発電時力率制約の遅相は、図8の発電時遅相制約PLLに対応し、発電時力率制約の遅相の値により、発電時遅相制約PLLの中心角が決まる。
図6の負荷時力率制約の進相は、図8の負荷時進相制約RPLに対応し、負荷時力率制約の進相の値により、負荷時進相制約RPLの中心角が決まる。図6の負荷時力率制約の遅相は、図8の負荷時遅相制約RLLに対応し、負荷時力率制約の遅相の値により、負荷時遅相制約RLLの中心角が決まる。図6のQ出力限界のコンデンサは、図8のコンデンサ側Q出力限界CLに対応し、Q出力限界のコンデンサの値により、コンデンサ側Q出力限界CLの縦方向の位置が決まる。図6のQ出力限界のリアクトルは、図8のリアクトル側Q出力限界RLに対応し、Q出力限界のリアクトルの値により、リアクトル側Q出力限界RLの縦方向の位置が決まる。
図9は、本実施形態におけるIED400の動作を説明するタイムチャートである。IED400は、制御周期Tごとに、電圧制御を行う。IED400は、制御周期Tの直前の1秒間(期間P1)において、IED400の設置個所における三相平均の電圧実効値の平均値を算出する。また、IED400は、制御周期Tの直前の期間P2において、各分散型エネルギー源500(各設備)から制御可能量を示す情報を取得する。
そして、制御周期Tが始まると、その始めの期間P3において、IED400は、期間P1にて算出した三相平均の電圧実効値の平均値が、制御目標範囲を逸脱しているか否かの判定処理、および逸脱を解消しているか否かの判定処理を行う。続く期間P4において、IED400は、各設備の制御量を算出する。続く期間P5において、IED400は、各設備に制御量を送信する。
そして、制御周期Tの末尾では、次の制御周期のために、IED400は、三相平均の電圧実効値の平均値を算出し(期間P6)、各設備から制御可能量を示す情報を取得する(期間P7)。
このように、電圧実効値算出部405による電圧の検出と、制御量算出部409による制御量の算出と、制御量送信部410による制御量の送信とは、制御周期T(第2の周期)で行われてもよい。この制御周期Tは、制御目標範囲を示す情報の周期である第1の周期よりも短い。さらに、本実施形態では、制御可能量受信部407による制御可能量を示す情報の取得も、第2の周期毎に行われるが、第2の周期と異なっていてもよい。
図10から図15は、本実施形態における制御量算出部409の動作を説明するフローチャートである。図10から図15の動作は、1つの制御周期Tに対応する。まず、制御量算出部409は、電圧実効値算出部405が算出した三相平均の電圧実効値の平均値Vを取得する(ステップSa1)。次に、制御量算出部409は、この制御周期Tが属する時間断面の制御目標上限値Vより平均値Vが大きいか否かを判定する(ステップSa2)。大きいと判定したときは(ステップSa2-YES)、制御量算出部409は、上限逸脱累積時間VTimerを制御周期T分、カウントアップする(ステップSa3)。次に、制御量算出部409は、上限逸脱累積時間VTimerが、制御動作時限T以上であるか否かを判定する(ステップSa4)。制御動作時限T以上であると判定したときは(ステップSa4-YES)、制御量算出部409は、上限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgをONにして、ステップSc1に進む。
一方、ステップSa2において制御目標上限値Vより平均値Vが大きくないと判定したときは(ステップSa2-NO)、制御量算出部409は、上限逸脱累積時間VTimerを制御周期T分、カウントダウンする(ステップSa7)。次に、制御量算出部409は、上限逸脱累積時間VTimerの値がマイナスになったときは、上限逸脱累積時間VTimerの値を0にする(ステップSa8)。
ステップSa4において、上限逸脱累積時間VTimerが制御動作時限T以上でないと判定したとき(ステップSa4-NO)、あるいはステップSa8の次に、制御量算出部409は、この制御周期Tが属する時間断面の制御目標下限値Vより平均値Vが小さいか否かを判定する(ステップSa9)。小さいと判定したときは(ステップSa9-YES)、制御量算出部409は、下限逸脱累積時間VTimerを制御周期T分、カウントアップする(ステップSa10)。次に、制御量算出部409は、下限逸脱累積時間VTimerが、制御動作時限T以上であるか否かを判定する(ステップSa11)。制御動作時限T以上であると判定したときは(ステップSa11-YES)、制御量算出部409は、下限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgをONにして、ステップSd1に進む。
一方、ステップSa9において制御目標下限値Vより平均値Vが小さくないと判定したときは(ステップSa9-NO)、制御量算出部409は、下限逸脱累積時間VTimerを制御周期T分、カウントダウンする(ステップSa14)。次に、制御量算出部409は、下限逸脱累積時間VTimerの値がマイナスになったときは、下限逸脱累積時間VTimerの値を0にする(ステップSa15)。
ステップSa11において、下限逸脱累積時間VTimerが制御動作時限T以上でないと判定したとき(ステップSa11-NO)、あるいはステップSa15の次に、制御量算出部409は、上限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgがONであるか否かを判定する(ステップSb1)。上限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgがONであると判定したときは(ステップSb1-YES)、制御量算出部409は、ステップSb2に進む。
ステップSb2において、制御量算出部409は、三相平均の電圧実効値の平均値Vが、制御目標上限値Vから逸脱解消判定電圧幅ΔVを引いた値より小さい、あるいは、上限逸脱累積時間VTimerが0であるという条件を満たすか否かを判定する。ステップSb2において、条件を満たさないと判定したときは(ステップSb2-NO)、制御量算出部409は、この制御周期Tにおける処理を終了し、各設備の出力を現状維持とする。また、ステップSb2において、条件を満たすと判定したときは(ステップSb2-YES)、制御量算出部409は、ステップSe1に進む。
また、ステップSb1において、上限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgがONでないと判定したときは(ステップSb1-NO)、制御量算出部409は、下限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgがONであるか否かを判定する(ステップSb3)。下限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgがONであると判定したときは(ステップSb3-YES)、制御量算出部409は、ステップSb4に進む。
ステップSb4において、制御量算出部409は、三相平均の電圧実効値の平均値Vが、制御目標下限値VLに逸脱解消判定電圧幅ΔVを加えた値より大きい、あるいは、下限逸脱累積時間VTimerが0であるという条件を満たすか否かを判定する。ステップSb4において、条件を満たさないと判定したときは(ステップSb4-NO)、制御量算出部409は、この制御周期Tにおける処理を終了し、各設備の出力を現状維持とする。また、ステップSb4において、条件を満たすと判定したときは(ステップSb4-YES)、制御量算出部409は、ステップSe1に進む。
また、ステップSc1において、制御量算出部409は、各設備iの負荷方向の制御可能量Priの合計値Psumと、各設備iのリアクトル方向の制御可能量Qriの合計値Qsumとを算出する。次に、制御量算出部409は、三相平均の電圧実効値の平均値Vから制御目標上限値Vを引いた値が、合計値QsumにQ感度係数Kを乗じた値以下であるという条件が成立するか否かを判定する(ステップSc2)。条件が成立すると判定したときは(ステップSc2-YES)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを0にする。さらに、制御量算出部409は、無効電力の制御量変更値ΔQmを、三相平均の電圧実効値の平均値Vから制御目標上限値Vを引いた値をQ感度係数Kで割った値の符号を反転させた値とし(ステップSc3)、ステップSf1に進む。
一方、ステップSc2において、条件が成立しないと判定したときは(ステップSc2-NO)、制御量算出部409は、三相平均の電圧実効値の平均値Vから制御目標上限値Vを引いた値が、合計値QsumにQ感度係数Kを乗じた値と合計値PsumにP感度係数Kを乗じた値との和以下であるという条件が成立するか否かを判定する(ステップSc4)。条件が成立すると判定したときは(ステップSc4-YES)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを、三相平均の電圧実効値の平均値Vから制御目標上限値Vを引き、さらに合計値QsumにQ感度係数Kを乗じた値を引いた値を、P感度係数Kで割った値の符号を反転させた値にする。さらに、制御量算出部409は、無効電力の制御量変更値ΔQmを、合計値Qsumの符号を反転させた値とし(ステップSc5)、ステップSf1に進む。
一方、ステップSc4において、条件が成立しないと判定したときは(ステップSc4-NO)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを合計値Psumの符号を反転させた値とし、無効電力の制御量変更値ΔQmを合計値Qsumの符号を反転させた値として(ステップSc6)、ステップSf1に進む。
また、ステップSd1において、制御量算出部409は、各設備iの発電方向の制御可能量Pgiの合計値Psumと、各設備iのコンデンサ方向の制御可能量Qciの合計値Qsumとを算出する。次に、制御量算出部409は、制御目標下限値Vから三相平均の電圧実効値の平均値Vを引いた値が、合計値QsumにQ感度係数Kを乗じた値以下であるという条件が成立するか否かを判定する(ステップSd2)。条件が成立すると判定したときは(ステップSd2-YES)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを0にする。さらに、制御量算出部409は、無効電力の制御量変更値ΔQmを、制御目標下限値Vから三相平均の電圧実効値の平均値Vを引いた値をQ感度係数Kで割った値とし(ステップSd3)、ステップSf1に進む。
一方、ステップSd2において、条件が成立しないと判定したときは(ステップSd2-NO)、制御量算出部409は、制御目標下限値Vから三相平均の電圧実効値の平均値Vを引いた値が、合計値QsumにQ感度係数Kを乗じた値と合計値PsumにP感度係数Kを乗じた値との和以下であるという条件が成立するか否かを判定する(ステップSd4)。条件が成立すると判定したときは(ステップSd4-YES)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを、制御目標下限値Vから三相平均の電圧実効値の平均値Vを引き、さらに合計値QsumにQ感度係数Kを乗じた値を引いた値を、P感度係数Kで割った値にする。さらに、制御量算出部409は、無効電力の制御量変更値ΔQmを、合計値Qsumとし(ステップSd5)、ステップSf1に進む。
一方、ステップSd4において、条件が成立しないと判定したときは(ステップSd4-NO)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを合計値Psumとし、無効電力の制御量変更値ΔQmを合計値Qsumとして(ステップSd6)、ステップSf1に進む。
また、ステップSe1において、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを、1制御周期前の有効電力の合計制御量Pm’に、制御減衰係数Cから1を引いた値を乗じた値とし、無効電力の制御量変更値ΔQmを、1周期前の無効電力の合計制御量Qm’に、制御減衰係数Cから1を引いた値を乗じた値とする。次に、制御量算出部409は、1制御周期前の有効電力の合計制御量Pm’に制御量変更値ΔPmを加えた値の絶対値が、予め決められた閾値(例えば、10[kW])以下であるか否かを判定する(ステップSe2)。
閾値以下であると判定したときは(ステップSe2-YES)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmを、1制御周期前の有効電力の合計制御量Pm’の符号を反転した値とする(ステップSe3)。次に、あるいはステップSe2において閾値以下でないと判定したときは(ステップSe2-NO)、制御量算出部409は、1制御周期前の無効電力の合計制御量Qm’に制御量変更値ΔQmを加えた値の絶対値が、予め決められた閾値(例えば、10[kvar])以下であるか否かを判定する(ステップSe4)。
閾値以下であると判定したときは(ステップSe4-YES)、制御量算出部409は、無効電力の制御量変更値ΔQmを、1制御周期前の無効電力の合計制御量Qm’の符号を反転した値とする(ステップSe5)。次に、あるいはステップSe4において閾値以下でないと判定したときは(ステップSe4-NO)、制御量算出部409は、有効電力の制御量変更値ΔPmが1制御周期前の有効電力の合計制御量Pm’の符号を反転した値であり、かつ、無効電力の制御量変更値ΔQmが1制御周期前の無効電力の合計制御量Qm’の符号を反転した値であるという条件が成立するか否かを判定する(ステップSe6)。
条件が成立すると判定したときは(ステップSe6-YES)、制御量算出部409は、上限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgと下限逸脱抑制制御中フラグVCtFlgとをOFFにし(ステップSe7)、ステップSf1に進む。また、条件が成立しないと判定したときは(ステップSe6-NO)、制御量算出部409は、ステップSf1に進む。
ステップSf1において、制御量算出部409は、有効電力の合計制御量Pmを、1制御周期前の有効電力の合計制御量Pm’と有効電力の制御量変更値ΔPmとの和とし、無効電力の合計制御量Qmを、1制御周期前の無効電力の合計制御量Qm’と無効電力の制御量変更値ΔQmとの和とする。次に、制御量算出部409は、有効電力の合計制御量Pmが0であるか否かを判定する(ステップSf2)。
有効電力の合計制御量Pmが0でないと判定したときは(ステップSf2-NO)、制御量算出部409は、有効電力の制御量を未割当の設備iのうち、最も優先度の高いものを選択する(ステップSf3)。次に、制御量算出部409は、選択した設備iの有効電力の制御量Piを、有効電力の合計制御量Pmと、設備iの有効電力の制御可能量とのうち、絶対値の小さいものとし、有効電力の合計制御量Pmの値を設備iの有効電力の制御量Piだけデクリメントし(ステップSf4)、ステップSf2に戻る。ここで、有効電力の合計制御量Pmがプラスのときは、設備iの有効電力の制御可能量として、P発電側の出力を用いる。また、有効電力の合計制御量Pmがマイナスのときは、設備iの有効電力の制御可能量として、P負荷側の出力を用いる。
一方、ステップSf2において、有効電力の合計制御量Pmが0であると判定したときは(ステップSf2-YES)、制御量算出部409は、無効電力の合計制御量Qmが0であるか否かを判定する(ステップSf5)。
無効電力の合計制御量Qmが0でないと判定したときは(ステップSf5-NO)、制御量算出部409は、無効電力の制御量を未割当の設備iのうち、最も優先度の高いものを選択する(ステップSf6)。次に、制御量算出部409は、選択した設備iの無効電力の制御量Qiを、無効電力の合計制御量Qmと、設備iの無効電力の制御可能量とのうち、絶対値の小さいものとし、無効電力の合計制御量Qmの値を設備iの無効電力の制御量Qiだけデクリメントし(ステップSf7)、ステップSf5に戻る。ここで、無効電力の合計制御量Qmがプラスのときは、設備iの無効電力の制御可能量として、Qコンデンサ側の出力を用いる。また、無効電力の合計制御量Qmがマイナスのときは、設備iの無効電力の制御可能量として、Qリアクトル側の出力を用いる。
一方、ステップSf5において、無効電力の合計制御量Qmが0であると判定したときは(ステップSf5-YES)、制御量算出部409は、制御量Pi、Qiの送信を、制御量送信部410に指示する(ステップSf8)。
また、本開示は、以下のような実施形態であってもよい。
(1)一実施形態は、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置であって、電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、前記電圧検出部が検出した電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、前記制御量算出部が算出した制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する制御量送信部とを備える、インテリジェント電子装置である。
これにより、インテリジェント電子装置は、分散型エネルギー源を制御して、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に応じて配電系統の電圧を制御することができる。
(2)他の一実施形態は、(1)に記載のインテリジェント電子装置であって、前記制御目標範囲を示す情報は、予め決められた第1の周期毎の制御目標範囲を示す情報を含み、前記電圧検出部による前記電圧の検出と、前記制御量算出部による前記制御量の算出と、前記制御量送信部による前記制御量の送信とを、前記第1の周期よりも短い、予め決められた第2の周期毎に行う。
これにより、インテリジェント電子装置は、制御目標範囲の第1の周期よりも短い第2の周期で、分散型エネルギー源を制御することができる。
(3)他の一実施形態は、(2)に記載のインテリジェント電子装置であって、前記制御可能量取得部による前記制御可能量を示す情報の取得を、前記第2の周期毎に行う。
これにより、インテリジェント電子装置は、制御目標範囲の第1の周期よりも短い第2の周期で、分散型エネルギー源の状態に応じた制御を行うことができる。
(4)他の一実施形態は、(1)から(3)のいずれかに記載のインテリジェント電子装置であって、前記制御量算出部が算出する制御量は、発電方向の制御量、負荷方向の制御量、コンデンサ方向の制御量、リアクトル方向の制御量のいずれかを少なくとも含む。
これにより、インテリジェント電子装置は、分散型エネルギー源を、発電方向、負荷方向、コンデンサ方向、あるいはリアクトル方向に制御することができる。
(5)他の一実施形態は、電圧制御システムであって、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置と、制御目標範囲を示す情報を前記インテリジェント電子装置に送信する電圧管理システムとを備え、前記インテリジェント電子装置は、前記電圧管理システムから、前記制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、前記電圧検出部が検出した電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、前記制御量算出部が算出した制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する制御量送信部とを備える、電圧制御システムである。
これにより、電圧制御システムは、分散型エネルギー源を制御して、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に応じて配電系統の電圧を制御することができる。
(6)他の一実施形態は、(5)に記載の電圧制御システムであって、前記分散型エネルギー源を備える。
(7)他の一実施形態は、配電系統に設置されるインテリジェント電子装置による電圧制御方法であって、電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する第1のステップと、前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する第2のステップと、前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する第3のステップと、前記第2のステップにおいて検出された電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する第4のステップと、前記第4のステップにおいて算出された制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する第5のステップとを有する、電圧制御方法である。
これにより、電圧制御方法は、分散型エネルギー源を制御して、突発的な負荷変動、あるいは再生可能エネルギーの出力変動に応じて配電系統の電圧を制御することができる。
また、図1における電圧管理システム100、IED管理システム300、IED400の各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより電圧管理システム100、IED管理システム300、IED400を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS、周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワーク、電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバ、クライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この開示の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
10 電圧制御システム
100 電圧管理システム
200 SVR
300 IED管理システム
400 IED
401 制御目標受信部
402 制御目標記憶部
403 制御パラメータ受信部
404 制御パラメータ記憶部
405 電圧実効値算出部
406 設備記憶部
407 制御可能量受信部
408 制御可能量記憶部
409 制御量算出部
410 制御量送信部
500 分散型エネルギー源

Claims (6)

  1. 配電系統に設置されるインテリジェント電子装置であって、
    電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、
    前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、
    前記電圧検出部が検出した電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、
    前記制御量算出部が算出した制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する制御量送信部と
    を備え、
    前記制御量は、前記分散型エネルギー源の無効電力と有効電力とを含み、前記無効電力と前記有効電力とのうち、前記無効電力が優先され
    前記制御目標範囲を示す情報は、予め決められた第1の周期であって、前記配電系統に設置された自動電圧調整器の整定値の設定周期毎の制御目標範囲を示す情報を含み、
    前記電圧検出部による前記電圧の検出と、前記制御量算出部による前記制御量の算出と、前記制御量送信部による前記制御量の送信とを、前記第1の周期よりも短い、予め決められた第2の周期毎に行う、インテリジェント電子装置。
  2. 前記制御可能量取得部による前記制御可能量を示す情報の取得を、前記第2の周期毎に行う、請求項に記載のインテリジェント電子装置。
  3. 前記制御量算出部が算出する制御量は、発電方向の制御量、負荷方向の制御量、コンデンサ方向の制御量、リアクトル方向の制御量のいずれかを少なくとも含む、請求項1または請求項2に記載のインテリジェント電子装置。
  4. 電圧制御システムであって、
    配電系統に設置されるインテリジェント電子装置と、
    制御目標範囲を示す情報を前記インテリジェント電子装置に送信する電圧管理システムと
    を備え、
    前記インテリジェント電子装置は、
    前記電圧管理システムから、前記制御目標範囲を示す情報を取得する制御目標取得部と、
    前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する制御可能量取得部と、
    前記電圧検出部が検出した電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する制御量算出部と、
    前記制御量算出部が算出した制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する制御量送信部と
    を備え、
    前記制御量は、前記分散型エネルギー源の無効電力と有効電力とを含み、前記無効電力と前記有効電力とのうち、前記無効電力が優先され
    前記制御目標範囲を示す情報は、予め決められた第1の周期であって、前記配電系統に設置された自動電圧調整器の整定値の設定周期毎の制御目標範囲を示す情報を含み、
    前記電圧検出部による前記電圧の検出と、前記制御量算出部による前記制御量の算出と、前記制御量送信部による前記制御量の送信とを、前記第1の周期よりも短い、予め決められた第2の周期毎に行う、電圧制御システム。
  5. 前記分散型エネルギー源を備える、請求項に記載の電圧制御システム。
  6. 配電系統に設置されるインテリジェント電子装置による電圧制御方法であって、
    電圧管理システムから、制御目標範囲を示す情報を取得する第1のステップと、
    前記インテリジェント電子装置の設置個所における前記配電系統の電圧を検出する第2のステップと、
    前記配電系統に接続された分散型エネルギー源から、制御可能量を示す情報を取得する第3のステップと、
    前記第2のステップにおいて検出された電圧が、前記制御目標範囲を逸脱していると判定した場合、前記制御可能量の範囲内となるように、前記分散型エネルギー源に対する制御量を算出する第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて算出された制御量を、前記分散型エネルギー源に送信する第5のステップと
    を有し、
    前記制御量は、前記分散型エネルギー源の無効電力と有効電力とを含み、前記無効電力と前記有効電力とのうち、前記無効電力が優先され
    前記制御目標範囲を示す情報は、予め決められた第1の周期であって、前記配電系統に設置された自動電圧調整器の整定値の設定周期毎の制御目標範囲を示す情報を含み、
    前記第2のステップによる前記電圧の検出と、前記第4のステップによる前記制御量の算出と、前記第5のステップによる前記制御量の送信とを、前記第1の周期よりも短い、予め決められた第2の周期毎に行う、電圧制御方法。
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