JP7454761B2 - 回転入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転入力装置に関する。
従来、例えば、自動車等の車両に搭載された変速機のシフトチェンジを行うための操作装置として、節度感を発生するとともに、各シフトポジションに対応した保持位置で保持する保持機構を備えたノブによる回転操作を行うことが可能な回転入力装置が用いられている。
このような回転入力装置に関し、従来、操作者によってノブを規制方向に回転させる操作がなされたときには、電磁ブレーキによってノブの回転を制動した際に、さらに操作方向へのノブの過回転操作が行われることでノブに接続された弾性部材が圧縮変形し、操作者による操作力が解除されると、弾性部材の反力でノブが規制方向とは反対方向に回転して保持位置に復帰したときには、この反対方向への回転を検知して、ノブの回転の制動を解除する技術が考案されている(例えば下記特許文献1参照)。
特開2018-137110号公報
しかしながら、従来技術では、例えば、所望の保持位置までノブが回転操作された際に、それ以上の回転を規制するため、ノブの回転を制動した際に、電磁ブレーキの制動力よりも強い操作力により、操作者によってノブをさらに規制方向に回転させる操作がなされた場合、ノブは、保持機構により所望の保持位置の次の保持位置に近づくように正方向に駆動されて、弾性部材の反力ではノブが反対方向へ回転することができず、ノブの回転の制動を解除することができなくなる虞がある。
この課題を解決するため、単純に弾性部材の反力を保持機構の駆動力よりも強くすることが考えられるが、その場合には、新たに以下の課題が生じる。
仮に、操作者が、電磁ブレーキが制動したタイミングと同時にノブの回転操作を終了した場合には、弾性部材は正方向に圧縮変形しないのでノブを反対方向へ回転させる反力は発生しない。また、保持機構は、ノブを反対方向へ回転させる駆動力を発生するが、上述の通り、弾性部材による正方向に回転させる反力の方が大きく設定されているので、結果としてノブは反対方向に回転することができない。つまりノブの反転を検出できないため、電磁ブレーキの制動を解除することができなくなる虞がある。
このようなことから、ノブの回転が電磁ブレーキによって制動されている状態において、ノブに対して過度な過回転操作がなされた場合であっても、また、電磁ブレーキの制動タイミングと同時にノブの回転操作が終了した場合であっても、より確実に、ノブの回転の制動を解除することができる技術が求められている。
一実施形態の回転入力装置は、回転操作され、操作されていない状態では所定の保持位置で保持されるノブと、複数のカム山を有するカム面と、カム面を押圧することで、ノブを回転駆動するカム機構回転駆動力を発生する押圧部材とを有し、ノブが所定角度回転する毎に、押圧部材を隣接する2つのカム山の間に位置することで、ノブを保持位置に保持可能なカム機構と、ノブと連動して回転するアーマチャを電磁力で吸着することにより、ノブの回転を制動する電磁ブレーキと、ノブとアーマチャとの間の駆動伝達系に設けられ、電磁ブレーキによってノブの回転が制動された状態から、ノブが第1の方向に回転したときに圧縮され、ノブを第1の方向とは反対方向である第2の方向に回転させる駆動力を発生する弾性機構と、ノブの回転角度を検出する回転角度検出手段と、電磁ブレーキに、ノブの回転の制動の指示を出す制動部と、電磁ブレーキによってノブの回転が制動された状態において、回転角度検出手段によってノブの第2の方向の回転が検知された場合、電磁ブレーキによるノブの回転の制動を解除する指示を出す解除部とを備え、弾性機構は、ノブの回転が制動された状態からの、ノブの第1の方向の回転操作角度が、所定の第1の角度に達するまでの間、カム機構が発生する第2の方向へのカム機構回転駆動力よりも小さい第1の回転駆動力を発生し、ノブの回転が制動された状態からの、ノブの第1の方向の回転操作角度が、所定の第1の角度に達してから、所定の第2の角度に達するまでの間、カム機構が発生する第1の方向へのカム機構回転駆動力よりも大きい第2の回転駆動力を発生する。
一実施形態によれば、ノブの回転が電磁ブレーキによって制動されている状態において、ノブの過度な過回転操作がなされた場合であっても、また、電磁ブレーキの制動タイミングと同時にノブの回転操作が終了した場合であっても、より確実に、ノブの回転の制動を解除することができる。
一実施形態に係る回転入力装置の外観の上面側から見た斜視図 一実施形態に係る回転入力装置の平面図 一実施形態に係る回転入力装置の側面図 一実施形態に係る回転入力装置の分解斜視図 一実施形態に係る回転入力装置のC-C断面線による断面図 一実施形態に係るギヤの底面側から見た外観を表す斜視図 一実施形態に係る回転入力装置のA-A断面線による断面図 一実施形態に係る回転入力装置のB-B断面線による断面図 一実施形態に係る電磁ブレーキユニットの平面図 一実施形態に係る電磁ブレーキユニットの側面図 一実施形態に係る電磁ブレーキユニットの外願の斜視図 一実施形態に係る電磁ブレーキユニットのD-D断面線による斜視断面図 一実施形態に係る電磁ブレーキユニットの分解斜視図 一実施形態に係る第1の回転部材における収容空間のカバーが取り付けられていない状態の内部構成を示す底面側から見た斜視図 一実施形態に係る第1の回転部材における収容空間のカバーが取り付けられた状態の内部構成を示す底面側から見た斜視図 一実施形態に係る電磁ブレーキユニットのE-E断面線による断面図 図16Aに示す電磁ブレーキユニットの断面の一部の拡大図 図16Aに示す電磁ブレーキユニットの断面の他の一部の拡大図 一実施形態に係るカム機構および弾性機構の動作を説明するための図 一実施形態に係るカム機構および弾性機構の動作を説明するための図 一実施形態に係るカム機構および弾性機構の動作を説明するための図 一実施形態に係る回転入力装置の電気的接続構成を示す図
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。なお、以降の説明では、便宜上、図中Z軸方向を、上下方向(回転入力装置100の高さ方向)とし、図中X軸方向を、前後方向(回転入力装置100の長手方向)とし、図中Y軸方向を、左右方向(回転入力装置100の短手方向)とする。
(回転入力装置100の概要)
図1は、一実施形態に係る回転入力装置100の外観の上面側から見た斜視図である。図2は、一実施形態に係る回転入力装置100の平面図である。図3は、一実施形態に係る回転入力装置100の側面図である。
図1~図3に示す回転入力装置100は、自動車等の車両の車内において、運転席の近傍に設置される。回転入力装置100は、車両に搭載された変速機のシフトチェンジを行うために、車両の運転者によって操作される。回転入力装置100は、運転者による操作に応じた制御信号を外部に出力することによって、車両の変速機を電気的に制御する。すなわち、回転入力装置100は、いわゆるシフトバイワイヤ方式を採用している。
なお、回転入力装置100は、車両の変速機のシフトチェンジ以外の目的に用いられてもよい。例えば、回転入力装置100は、自動車の車両以外の機器(例えば、航空機、鉄道車両、ゲーム機、リモコン等)に用いられてもよい。また、回転入力装置100は、実際には、シフト操作に応じた電気信号を出力するための電気的な構成を有しているが、本実施形態では、この電気的な構成についての図示および説明を省略する。
図1~図3に示すように、回転入力装置100は、上方(Z軸正方向)から順に、パネル122、ブラケット124、およびケース120が互いに組み合わされることにより、概ね直方体形状を有するものとなる。また、回転入力装置100において、パネル122には、上方(Z軸正方向)からの平面視において円形状を有する開口部122Aが形成されている。回転入力装置100は、円柱状のノブ110が、パネル122の開口部122Aから上方に突出して設けられている。
ノブ110は、上方(Z軸正方向)からの平面視において、反時計回り方向(図2に示す矢印D1方向)および時計回り方向(図2に示す矢印D2方向)の各々に、回転可能である。車両の運転者は、ノブ110を回転操作することにより、車両に搭載された変速機のシフトポジションを、複数のシフトポジション(例えば、"P"(駐車)、"R"(後退),"N"(ニュートラル),"D"(ドライブ)等)の間で切り替えることができる。
回転入力装置100は、ノブ110が所定の角度回転する毎に、変速機のシフトポジションを切り替えることができるとともに、カム機構140(図7参照)によって、ノブ110を所定の保持位置で保持し、ノブ110の回転を規制することができる。また、回転入力装置100は、ノブ110が所定の角度回転する毎に、カム機構140によって、車両の運転者に対してクリック感を呈示することができる。これにより、回転入力装置100は、車両の運転者に対して、シフトポジションの切り替えが確実になされたことを、触覚的に把握させることができる。また、回転入力装置100は、電磁ブレーキユニット130(図9以降参照)によって、ノブ110の回転を制動することができる。これにより、回転入力装置100は、車両の運転者によって不適切なシフトポジションの切り替えがなされないようにすることができる。
(回転入力装置100の構成)
図4は、一実施形態に係る回転入力装置100の分解斜視図である。図5は、一実施形態に係る回転入力装置100のC-C断面線(図2参照)による断面図である。図4および図5に示すように、回転入力装置100は、ノブ110、パネル122、ブラケット124、ギヤ126、およびケース120を備えて構成されている。
ノブ110は、運転者によって回転操作がなされる、円柱状(具体的には、上部が閉じた円筒状)の部材である。ノブ110は、パネル122の開口部122Aから上方に突出して設けられる。ノブ110は、ケース120の上部から上方に突出して設けられた軸部120Aによって、ギヤ126とともに回転可能に軸支される。
パネル122は、ブラケット124の上部を全体的に覆うように、ブラケット124の上部に取り付けられる、蓋状の部材である。パネル122の上面は、平滑面となっている。これにより、パネル122は、回転入力装置100の上部の見栄えを良くすることができる。パネル122には、軸部120Aおよびギヤ126を貫通させるための円形の開口部122Aが形成されている。パネル122の左右両縁部の各々には、2つのフック122Bが、垂下して設けられている。パネル122は、複数のフック122Bの各々が、ブラケット124の側面に形成された複数の爪部124Aの各々に係合することにより、ブラケット124に対して固定的に取り付けられる。
ブラケット124は、ケース120の上部を全体的に覆うように、ケース120の上部に取り付けられる。ブラケット124は、当該ブラケットの4隅を上下方向に貫通する4つのネジ等によって、ケース120に対してネジ止め固定される。ブラケット124の左右両側面の各々には、外側に突出した2つの爪部124Aが設けられている。複数の爪部124Aの各々には、パネル122に設けられた複数のフック122Bの各々が係合する。ブラケット124には、軸部120Aおよびギヤ126を貫通させるための円形の開口部124Bが形成されている。ブラケット124の左右両側面の各々には、外側に張り出した2つの固定部124Cが設けられている。ブラケット124は、複数の固定部124Cの各々において、車両の所定の設置場所に対して、ネジ止め固定される。これにより、ブラケット124は、回転入力装置100の全体を、車両の所定の設置場所に固定することができる。
ギヤ126は、概ね円筒状の部材である。ギヤ126の内筒部126Aには、下方(Z軸負方向)側から、ケース120の上部に設けられた軸部120Aが挿し込まれる。これにより、ギヤ126は、軸部120Aによって回転可能に軸支される。ギヤ126の上部は、ブラケット124の開口部124Bおよびパネル122の開口部122Aを貫通して、開口部122Aから上方に突出する。ギヤ126の上部は、ノブ110の下部からノブ110の筒内に挿し込まれた状態で、ノブ110に固定される。これにより、ギヤ126は、ノブ110に対する回転操作がなされたときに、ノブ110ともに一体で回転する。
ギヤ126は、内筒部126Aにおける内周面の全周に亘って形成された、カム面141(図6参照)を有する。カム面141は、複数のカム山141Aが連なった構成を有する。カム面141は、ケース120の軸部120Aの外周面から外側に突出して設けられた複数のローラ142とともに、カム機構140を構成する。これにより、ギヤ126は、ノブ110の回転を所定の保持位置で保持したり、ノブ110の回転操作に対してクリック感を呈示したりすることができる。なお、カム機構140の詳細については、図7を用いて後述する。
また、ギヤ126は、内筒部126Aにおける内周面の全周に亘って形成された、内歯車126Bを有する。ギヤ126は、その内歯車126Bが、ケース120の内部に設けられた電磁ブレーキユニット130が備える第1の回転部材131の外歯車131Aと噛み合うことにより(図6参照)、第1の回転部材131を回転させる。すなわち、内歯車126Bは、ノブ110およびギヤ126の回転を、第1の回転部材131に伝達することができる。
ケース120は、概ね直方体をなす箱状の部材である。ケース120の上部には、ギヤ126およびノブ110を回転自在に軸支するための、概ね円柱状の軸部120Aが設けられている。軸部120Aは、ギヤ126が回転可能に取り付けられた状態で、ギヤ126の上部ともに、ブラケット124の開口部124Bおよびパネル122の開口部122Aを貫通する。
また、ケース120の内部には、電磁ブレーキユニット130が設けられている。電磁ブレーキユニット130は、ノブ110の回転を制動することが可能な装置である。具体的には、電磁ブレーキユニット130は、最上部且つ回転中心軸P2(図9~図11、図13参照)に設けられた外歯車131Aが、ギヤ126の内周面に形成された内歯車126Bと噛み合う。これにより、電磁ブレーキユニット130は、ノブ110およびギヤ126の回転に伴って、第1の回転部材131、第2の回転部材135、およびアーマチャ136が回転軸部材131Bを中心として回転するようになっている(図12参照)。そして、電磁ブレーキユニット130は、電磁ブレーキ137(図12参照)によって、アーマチャ136の回転を制動することにより、第2の回転部材135、第1の回転部材131、およびギヤ126を介して、ノブ110の回転を制動することができる。
例えば、電磁ブレーキユニット130は、所定のロック条件に合致するときに、電磁ブレーキ137を作動させて、アーマチャ136の回転を制動することにより、ノブ110による回転操作ができないようにすることができる(詳細については後述する。)これにより、電磁ブレーキユニット130は、所定のロック条件に合致するときに、不適切なシフトポジションの切り替えがなされないようにすることができる。
所定のロック条件とは、例えば、シフトポジションが「P」にあり、且つ、ブレーキペダルが踏まれていないとき、または、車両が前進している状態で、シフトポジションを「R」に切り替えようとする回転操作がなされたとき、等である。
また、電磁ブレーキユニット130は、回転軸部材131Bに対向する磁気式の回転角度検出センサ138(図13参照)を備えており、当該回転角度検出センサ138で回転軸部材131Bの回転角度を検出することにより、回転軸部材131Bと一体に回転する第1の回転部材131の回転角度を検出することが可能である。回転角度検出センサ138によって検出された回転角度は、制御装置150(図20参照)へ出力され、制御装置150において、第1の回転部材131の外歯車131Aとギヤ126の内歯車126Bとの各々の歯数に応じたギヤ比を用いて、ギヤ126の回転角度が算出される。算出されたギヤ126の回転角度は、ギヤ126と一体に回転するノブ110による回転操作の回転角度として検知され、その検知結果に応じて、シフトポジションの切り替え信号を出力する、電磁ブレーキユニット130の動作を制御する、等の目的で利用される。
(ギヤ126の内部構成)
図6は、一実施形態に係るギヤ126の底面側から見た外観を表す斜視図である。なお、図6では、ギヤ126とともに、ケース120の内部に設けられた電磁ブレーキユニット130が備える第1の回転部材131の外歯車131Aを図示している。図6に示すように、ギヤ126の高さ方向でほぼ中央位置から下側の位置における内周面には、当該内周面の全域に亘って、カム面141が形成されている。カム面141は、複数のカム山141Aが周方向に連なった構成を有する。また、図6に示すように、カム面141の高さ位置よりも下側の高さ位置における内周面には、当該内周面の全域に亘って、内歯車126Bが形成されている。図6に示すように、内歯車126Bは、電磁ブレーキユニット130が備える第1の回転部材131の外歯車131Aと噛み合うことにより、第1の回転部材131を回転させることができる。
(カム機構140の構成)
図7は、一実施形態に係る回転入力装置100のA-A断面線(図3参照)による断面図である。図7は、上述したギヤ126のカム面141の高さ位置における、回転入力装置100の断面を表す。
図7に示すように、ギヤ126の内周面に形成されているカム面141の内側には、90°間隔に4つのローラ142が配置されている。4つのローラ142の各々は、「押圧部材」の一例である。4つのローラ142の各々は、上方からの平面視において円形状を有する。4つのローラ142の各々は、軸部120Aの外周面から外側に突出して設けられている。4つのローラ142の各々は、ホルダ144によって回転可能に軸支されている。4つのローラ142の各々は、コイルスプリング143によって、ホルダ144を介して、軸部120Aの径方向における外側に向って付勢されている。これにより、4つのローラ142の各々は、ギヤ126のカム面141に押し当てられ、当該カム面141を押圧する。カム面141、ローラ142、コイルスプリング143、およびホルダ144の各々は「カム機構」を構成する部品の一例である。
4つのローラ142の各々は、ノブ110およびギヤ126の回転に伴って、カム面141に沿って摺動する。また、4つのローラ142の各々は、ノブ110およびギヤ126の回転に伴って、カム面141に沿って摺動しつつ、コイルスプリング143を伸縮させながら、軸部120Aの径方向に沿って移動可能である。また、4つのローラ142の各々は、ノブ110およびギヤ126が所定角度回転する毎に、隣接する2つのカム山141Aの間、すなわち、所定の保持位置141Pで保持される。
各ローラ142は、隣接する2つのカム山141Aの間の所定の保持位置141Pで保持されている状態から、ギヤ126およびノブ110の回転に伴って、回転方向のカム山141Aの頂部に至るまでの間は、当該カム山141Aによって回転中心軸P1方向に徐々に押圧される。これにより、ギヤ126およびノブ110の回転に係る逆方向に戻そうとする負荷(「第2方向へのカム機構回転駆動力」の一例)は、徐々に増加する。
一方、各ローラ142は、ギヤ126およびノブ110の回転に伴って、回転方向のカム山141Aの頂部を乗り越えると、コイルスプリング143の弾性力により、径方向における外側に移動する。そして、各ローラ142は、カム山141Aを介してギヤ126およびノブ110の回転を回転方向に付勢(「第1方向へのカム機構回転駆動力」の一例)しつつ、2つのカム山141Aの間、すなわち、次の所定の保持位置141Pに滑り込む。このとき、ギヤ126およびノブ110の回転に係る負荷は、急激に減少する。そして、各ローラ142は、2つのカム山141Aの間の保持位置141Pに達すると、ギヤ126の回転を停止させ、その位置で保持する。
カム機構140は、このようにギヤ126およびノブ110に係る回転負荷を変化させることにより、ノブ110の回転操作に対して操作感(いわゆるクリック感)を呈示することができるとともに、ノブ110の回転操作が終了したときに、ノブ110を、2つのカム山141Aの間の保持位置141Pで保持することができる。
図8は、一実施形態に係る回転入力装置100のB-B断面線(図3参照)による断面図である。図8は、上述したギヤ126の内歯車126Bの高さ位置における、回転入力装置100の断面を表す。
図8に示すように、ギヤ126の内周面に形成されている内歯車126Bは、電磁ブレーキユニット130が備える第1の回転部材131の上部に設けられた外歯車131Aに噛み合う。これにより、内歯車126Bは、ノブ110およびギヤ126の回転操作による回転に伴って、第1の回転部材131を回転させることができる。また、内歯車126Bは、電磁ブレーキユニット130によって第1の回転部材131の回転に対して制動力が加わったときに、当該制動力をギヤ126に伝達することにより、ノブ110およびギヤ126を回転しないようにすることができる。
ここで、図8に示すように、内歯車126Bの歯数は、外歯車131Aの歯数よりも多い。これにより、本実施形態の回転入力装置100は、ノブ110による回転操作がなされたときに、当該回転操作における回転角度を増幅して、電磁ブレーキユニット130を回転動作させることができるようになっている。すなわち、本実施形態の回転入力装置100は、ノブ110によって、比較的小さい回転角度の回転操作がなされた場合であっても、その回転角度を増幅することにより、その回転操作が行われたことを、電磁ブレーキユニット130が備える回転角度検出センサ138によって、より確実に検出することができるようになっている。
(電磁ブレーキユニット130の構成)
図9は、一実施形態に係る電磁ブレーキユニット130の平面図である。図10は、一実施形態に係る電磁ブレーキユニット130の側面図である。図11は、一実施形態に係る電磁ブレーキユニット130の外観の斜視図である。図12は、一実施形態に係る電磁ブレーキユニット130のD-D断面線(図9参照)による斜視断面図である。図13は、一実施形態に係る電磁ブレーキユニット130の分解斜視図である。
図9~図13に示すように、電磁ブレーキユニット130は、第1の回転部材131、一対の第1のコイルスプリング132、一対の第2のコイルスプリング133、カバー134、第2の回転部材135、アーマチャ136、電磁ブレーキ137、および回転角度検出センサ138を備える。なお、第1の回転部材131、一対の第1のコイルスプリング132、一対の第2のコイルスプリング133、カバー134、および第2の回転部材135は、弾性機構130Aを構成する。
第1の回転部材131は、ノブ110の回転操作に伴って回転する部材である。具体的には、第1の回転部材131の上面かつ回転中心軸P2の同軸上には、外歯車131Aが設けられている。外歯車131Aは、ギヤ126の内周面に形成された内歯車126Bと噛み合う。これにより、第1の回転部材131は、ノブ110およびギヤ126の回転に伴って、回転することができる。第1の回転部材131の底面かつ回転中心軸P2と同軸上には、下方(図中Z軸負方向)に向って直線状に延在する、概ね丸棒状の回転軸部材131Bが取り付けられる。回転軸部材131Bは、第1の回転部材131と一体に回転するとともに、互いに固定されて一体となっている第2の回転部材135およびアーマチャ136を回転自在に軸支する部材である。
また、第1の回転部材131は、底面側が開口した収容空間131C(図14および図15参照)を有する。収容空間131Cには、一対の第1のコイルスプリング132、一対の第2のコイルスプリング133、およびカバー134が組み込まれる。なお、収容空間131Cの内部構成については、図14および図15を用いて後述する。
第2の回転部材135は、第1の回転部材131の回転中心軸P2と同軸上、且つ、第1の回転部材131の下側に設けられる。第2の回転部材135は、回転中心軸P2と同軸上に設けられた回転軸部材131Bによって、回転自在に軸支される。第2の回転部材135は、第1の回転部材131にコイルスプリング132,133を介して組み合わされる。これにより、第2の回転部材135は、第1の回転部材131に連動して回転することができる。但し、第2の回転部材135は、第1の回転部材131を相対的に所定の角度だけ回転させることができるように構成されており、この相対的な回転により、コイルスプリング132,133が圧縮されて付勢力を発生するようになっている。詳述すると、第1の回転部材131は、第2の回転部材135が電磁ブレーキ137によって制動がかけられている状態で、運転者によるノブ110からの回転操作力が加えられた場合、時計回り方向および反時計回り方向に、所定の角度(説明の都合上、角度θ2と呼ぶ)まで回転することができる。この際、第1の回転部材131は、コイルスプリング132,133によって、回転操作方向(第1の方向)とは反対方向(第2の方向)に付勢される。これにより、第1の回転部材131は、運転者による回転操作力が解除されたとき、回転操作方向とは反対方向に回転し、元の保持位置に復帰することができる。
アーマチャ136は、第2の回転部材135の回転中心軸P2と同軸上、且つ、第2の回転部材135の下側に設けられる、円盤状の部材である。アーマチャ136は、第2の回転部材135の底面に対して、ネジなどの固定手段によって固定される。これにより、アーマチャ136は、第2の回転部材135と一体に回転することができる。例えば、アーマチャ136は、電磁ブレーキ137が発生する磁力によって吸着可能なように、磁性体(例えば、鉄)から形成される。
電磁ブレーキ137は、アーマチャ136とともに、アーマチャ136の回転中心軸P2と同軸上、且つ、アーマチャ136の下側に、ボビン137A、コイル137B、およびヨーク137Cを有して構成されている(図13参照)。ボビン137Aは、円筒状の部材である。コイル137Bは、ボビン137Aの外周面に対して電線が多重に巻かれることによって形成される。ヨーク137Cは、外筒部と内筒部との間に、ボビン137Aおよびコイル137Bが配置される。電磁ブレーキ137は、コイル137Bが通電されることにより、電磁力を発生する。電磁ブレーキ137は、この電磁力により、アーマチャ136をヨーク137Cに吸着し、アーマチャ136の回転方向の負荷を高めて、アーマチャ136と一体に回転する第2の回転部材135の回転を制動することにより、第2の回転部材135と連動して回転するノブ110の回転を制動することができる。
回転角度検出センサ138は、「回転角度検出手段」の一例である。回転角度検出センサ138は、図13に示すように、回転軸部材131Bの下端面と対向する位置に設けられている。回転角度検出センサ138は、回転軸部材131Bの下端面に固定された永久磁石(図示省略)の回転に伴う磁束の変化を検出することにより、回転軸部材131Bの回転角度を検出することができる。なお、電磁ブレーキユニット130は、磁気式の回転角度検出センサ138の代わりに、その他の方式(例えば、光学式、機械式等)の回転角度検出センサ138を設けるようにしてもよい。
このように構成された電磁ブレーキユニット130は、回転角度検出センサ138からの情報を基にして、所定のロック条件に合致するときに、制御装置150(図20参照)からの制御によって、コイル137Bが通電されることにより、電磁ブレーキ137に電磁力を発生させ、当該電磁力によってアーマチャ136を吸着し、第2の回転部材135を制動することができる。これにより、電磁ブレーキユニット130は、第2の回転部材135と駆動伝達系(第1の回転部材131、外歯車131A、内歯車126B、およびギヤ126)を介して連結されたノブ110の回転を、制動することができる。
(第1の回転部材131における収容空間131Cの内部構成)
図14および図15は、一実施形態に係る第1の回転部材131における収容空間131Cの内部構成を示す底面側から見た斜視図である。図14は、カバー134が取り付けられていない状態を表している。図15は、カバー134が取り付けられた状態を表している。
図14に示すように、第1の回転部材131における収容空間131Cの天井面には、一対の第1のホルダ131Dと、一対の第2のホルダ131Eとが設けられている。一対の第1のホルダ131Dおよび一対の第2のホルダ131Eの各々は、天井面から下方に延設する平面視で概ね長方形の壁からなる。一対の第1のホルダ131Dの各々は、互いに対向する一対の短手方向の壁の各々の中央部にスリット131Daを有する。一対の第2のホルダ131Eの各々は、互いに対向する一対の短手方向の壁の各々の中央部にスリット131Eaを有する。
一対の第1のホルダ131Dの各々は、天井および長方形の壁で囲まれた保持空間内に一対の第1のコイルスプリング132の各々を、自然長よりも圧縮され、且つ、一対の短手方向の壁の間で突っ張った状態で保持する。一対の第2のホルダ131Eの各々は、天井および長方形の壁で囲まれた保持空間内に一対の第2のコイルスプリング133の各々を、自然長よりも圧縮され、且つ、一対の短手方向の壁の間で突っ張った状態で保持する。
一対の第1のコイルスプリング132は、「第1の弾性部材」の一例である。一対の第1のコイルスプリング132は、一対の第1のホルダ131Dによって保持されることにより、回転中心軸P2と通る第1の直線L1(図14参照)上に、回転中心軸P2を間に挟んで、等距離離れた位置に互いに平行に並べて配置されている。すなわち、一対の第1のコイルスプリング132は、回転中心軸P2を中心とする仮想的な円の円周に接するように、180°間隔で配置されている。また、一対の第1のコイルスプリング132の各々は、XY平面において第1の直線L1に対して直交する方向に伸縮する弾性変形が可能に配置される。
一対の第2のコイルスプリング133は、「第2の弾性部材」の一例である。一対の第2のコイルスプリング133は、一対の第2のホルダ131Eによって保持されることにより、回転中心軸P2を通る第2の直線L2上(図14参照)に、回転中心軸P2を間に挟んで、等距離離れた位置に互いに平行に並べて配置されている。すなわち、一対の第2のコイルスプリング133は、回転中心軸P2を中心とする仮想的な円の円周に接するように、180°間隔で配置されている。また、一対の第2のコイルスプリング133の各々は、XY平面において第2の直線L2に対して直交する方向に伸縮する弾性変形が可能に配置される。なお、第2の直線L2は、第1の直線L1と直交するので、一対の第2のコイルスプリング133の各々は、一対の第1のコイルスプリング132の各々に対し、90°間隔で配置されている。
図15に示すカバー134は、概ね円環状を有しており(図13参照)、収容空間131Cの天井面に対して、スナップフィット構造によって取り付けられる。
カバー134は、一対の第1のホルダ131Dの各々と重なる位置に、一対の係止部134Aの各々を有する。これにより、カバー134は、図15に示すように、収容空間131Cの天井面に取り付けられることにより、一対の第1のコイルスプリング132の各々を、一対の第1のホルダ131Dの保持空間の各々から抜け落ちないように下側から支持することができる。
また、カバー134は、一対の第2のホルダ131Eの各々と重なる位置に、一対の係止部134Bの各々を有する。これにより、カバー134は、図15に示すように、収容空間131Cの天井面に取り付けられることにより、一対の第2のコイルスプリング133の各々を、一対の第2のホルダ131Eの保持空間の各々から抜け落ちないように下側から支持することができる。
(弾性機構130Aの構成および動作)
図16Aは、一実施形態に係る電磁ブレーキユニット130のE-E断面線(図10参照)による断面図である。図16Bは、図16Aに示す電磁ブレーキユニット130の断面の一部の拡大図である。図16Cは、図16Aに示す電磁ブレーキユニット130の断面の他の一部の拡大図である。なお、図16B,図16Cでは、便宜上、各構成部品の断面のハッチングを省略している。
図16A、図16B、および図16Cに示すように、第1の回転部材131の中央部には、円筒状の軸部131Fと、軸部131Fを間に挟んで互いに対向配置された一対の回転規制部131Gとが設けられている。軸部131Fの筒内には、回転中心軸P2と同軸上の回転軸部材131Bが嵌合挿入される。これにより、回転軸部材131Bは、第1の回転部材131とともに回転中心軸P2の軸回りに回転することができる。一対の回転規制部131Gの各々は、回転中心軸P2を中心とした同一円周上に沿って湾曲した壁状を有する。
一方、第2の回転部材135の中央部には、回転中心軸P2を中心とした同一円周上に沿って湾曲した壁状を有する内側筒部135Aと、外側筒部135Bとが設けられている。内側筒部135Aの筒内には、第1の回転部材131の軸部131Fが回転可能に挿通される。また、内側筒部135Aと外側筒部135Bとの間には、回転中心軸P2を間に挟んで互いに対向配置された、一対の空間135Eが形成されている。一対の空間135Eの各々には、第1の回転部材131の一対の回転規制部131Gの各々が回転可能に配置される。
ここで、図16Bに詳細に示すように、一対の空間135Eの各々の円周方向の長さは、一対の回転規制部131Gの各々の円周方向の長さよりも僅かに大きくなっている。このため、一対の回転規制部131Gの各々の円周方向における一端部131Gaおよび他端部131Gbと、一対の空間135Eの各々の円周方向における一端部135Eaおよび他端部135Ebとの間には、僅かな隙間d1が形成されている。これにより、一対の回転規制部131Gの各々は、一対の空間135Eの各々の内部で、円周方向(時計回り方向および反時計回り方向の各々)に隙間d1の分だけ移動後に、一端部131Gaまたは他端部131Gbが当接して回転を規制されるようになっている。それ故、第1の回転部材131は、第2の回転部材135に対して相対的に、時計回り方向および反時計回り方向の各々に、隙間d1の成す角度を最大回転角度として、所定の角度θ2まで回転できるようになっている。
また、図16Cに詳細に示すように、第2の回転部材135は、一対の第1のコイルスプリング132の各々の円周方向における両外側に、一対の第1の押圧部135Cを有する。一対の第1の押圧部135Cの各々は、電磁ブレーキ137による第2の回転部材135の制動前の状態において、第1のホルダ131Dのスリット131Da内で第1のコイルスプリング132の両端部と隙間なく当接した状態で待機している。すなわち、第1のコイルスプリング132の両端部は、第1のホルダ131Dの短手方向の一対の壁、および一対の第1の押圧部135Cの両方によって保持されている。そのため、第1の回転部材131と第2の回転部材135との間には相対的に回転させようとする駆動力は働かず、よって、第1の回転部材131が回転操作方向に回転したとき、第1の回転部材131および第2の回転部材135は、第1のコイルスプリング132を介して一体となって同じ方向に回転する。
一方、電磁ブレーキ137により第2の回転部材135の制動がなされている状態においては、第1の回転部材131の回転操作に伴って、第2の回転部材135に対して第1のホルダ131Dが相対的に円周方向に移動する。これにより、第1のホルダ131Dの移動方向の先頭側の第1の押圧部135Cが、当該第1のホルダ131Dの移動方向の先頭側のスリット131Daを通過して、第1のホルダ131Dの保持空間内の第1のコイルスプリング132の一方の端部を単独で押圧し、第1のコイルスプリング132を制動前の状態より押縮めることが可能である。そして、第1のホルダ131Dの移動方向の後ろ側の第1の押圧部135Cは、第1のコイルスプリング132の他方の端部から離れる。つまり、第1の押圧部135Cは、第1のコイルスプリング132の一方の端部から、第1のコイルスプリング132の弾性力を単独で受け、第1のホルダ131Dが、第1のコイルスプリング132の他方の端部での反力を単独で受けることによって、第2の回転部材135に対して、第1の回転部材131を、操作された方向とは反対方向に回転させる駆動力を働かせることができる。
また、図16Cに詳細に示すように、第2の回転部材135は、一対の第2のコイルスプリング133の各々の円周方向における両外側に、一対の第2の押圧部135Dを有する。一対の第2の押圧部135Dの各々は、電磁ブレーキ137による第2の回転部材135の制動前の状態において、第2のホルダ131Eのスリット131Ea外で第2のコイルスプリング133の両端部とは隙間d2を有した状態で待機している。すなわち、第2のコイルスプリング133の両端部は、第2のホルダ131Eの短手方向の一対の壁のみで単独で保持されている。そのため、第1の回転部材131と第2の回転部材135との間には相対的に回転させようとする駆動力は働かず、よって、第1の回転部材131が回転操作方向に回転したとき、第1の回転部材131および第2の回転部材135は、前述したとおり、第1のコイルスプリング132を介して一体となって同じ方向に回転する。一方、電磁ブレーキ137により第2の回転部材135の制動がなされている状態においては、第1の回転部材131の回転操作に伴って、第2の回転部材135に対して第2のホルダ131Eが相対的に円周方向に移動する。これにより、初期状態から隙間d2に対応する回転角度θ1(図16C参照)までの間に、移動方向の先頭側にある第2の押圧部135Dと第2のコイルスプリング133との間の隙間が埋まって、第2の押圧部135Dと第2のコイルスプリング133の一方の端部とが当接する。なお、説明の都合上、電磁ブレーキ137により、ノブ110の回転の制動が開始されたタイミングでの初期状態をノブ110のゼロ度の状態と定義すると、角度θ1は、第1の回転部材131が連動して回転するノブ110の回転操作角度においての「ゼロ度の状態から所定の第1の角度」に相当する角度の例である。
さらに、第1の回転部材131の回転操作がなされ角度θ1から角度θ2(図16B参照)まで相対回転する間に、第2のホルダ131Eのスリット131Eaを第2の押圧部135Dが通過して、第2のホルダ131Eの保持空間内に挿入して、第2のコイルスプリング133の一方の端部を単独で押圧し、第2のコイルスプリング133を制動前の状態より押縮めることが可能である。なお、角度θ2は、第1の回転部材131が連動して回転するノブ110の回転操作角度においての「ゼロ度の状態から所定の第2の角度」に相当する角度の例である。
そして、一対の第2の押圧部135Dの各々は、第2のコイルスプリング133の一方の端部で第2のコイルスプリング133の弾性力を単独で受け、第2のホルダ131Eが、第2のコイルスプリング133の他方の端部での反力を単独で受けることによって、第2の回転部材135に対して、第1の回転部材131を、操作された方向とは反対方向に回転させる駆動力を働かせることができる。
なお、本実施形態では、第1の回転駆動力と第2の回転駆動力の大きさの差を顕著に設定するために、第1のコイルスプリング132の弾性力は、第2のコイルスプリング133の弾性力以下に設定してある。ただし、これに限らず、第1のコイルスプリング132の弾性力は、第2のコイルスプリング133の弾性力と同等、または、第2のコイルスプリング133の弾性力以上にしてもよい。
また、本実施形態では、角度θ1=2.5度、角度θ2=5.0度に設定してあるが、これに限らず、角度θ1,θ2は、回転角度検出センサ138の最小検出能力、カム山141Aのピッチ、操作感触等を鑑みて適宜変更が可能である。
(カム機構140および弾性機構130Aの動作)
図17~図19は、一実施形態に係るカム機構140および弾性機構130Aの動作を説明するための図である。図17~図19は、回転入力装置100が備えるカム機構140(カム面141、ローラ142、コイルスプリング143、およびホルダ144)の、図3に示すA-A断面線による断面を表す。なお、図17~図19では、隣接する2つのカム山141Aのうち、ローラ142よりも反時計回り方向にあるカム山141Aを「カム山141Aa」とし、ローラ142よりも時計回り方向にあるカム山141Aを「カム山141Ab」とする。
(ノブ110の回転が所定の保持位置141P1で、電磁ブレーキ137に通電されていない状態)
図17は、ノブ110およびギヤ126の回転が、カム機構140によって所定の保持位置141P1で保持されている状態を表す。
図17に示す例では、4つのローラ142の各々が、コイルスプリング143によって、回転中心軸P1からの径方向における外側に付勢されている。このため、4つのローラ142の各々は、ギヤ126の内周面に形成されたカム面141における、保持位置141P1に向かって傾斜している隣接する2つのカム山141Aの間を保持位置141P1に向かって摺動する。これにより、カム機構140は、ノブ110およびギヤ126を保持位置141P1に保持する。
このとき、電磁ブレーキ137に通電されていない状態であり、弾性機構130Aにおいては、図16Aおよび図16Cに示すように、一対の第1のコイルスプリング132および一対の第2のコイルスプリング133のいずれも、第1の押圧部135Cおよび第2の押圧部135Dによって押圧されていない状態となる。したがって、第1の回転部材131と第2の回転部材135は第1のコイルスプリング132を介して一体となって自由に回転可能となっており、弾性機構130Aは、ノブ110を回転させようとする駆動力を発生しない。
操作者は、回転操作中のノブ110を所望の保持位置141Pに保持させる際には、所望の保持位置141P付近かそれ以上まで回転操作する。仮に、ノブ110が所望の保持位置141Pを越えたことを回転角度検出センサ138が検出した場合、制御装置150の制動部151(図20参照)は、その保持位置141P直後の所定の制動位置141X(図18参照)で、弾性機構130Aの電磁ブレーキ137に通電することで、ノブ110のこれ以上の回転操作(過回転操作)ができないように、第2の回転部材135の回転を制動(ストップ)する。その後、ノブ110が制動されたことを感じて操作者による過回転操作が終了すると、回転入力装置100は、弾性機構130Aによってノブ110が逆回転したことを検知することで、制御装置150の解除部152が電磁ブレーキ137への通電を解除し、ノブ110をカム機構140により所望の保持位置141Pに保持する。なお、上記した操作者による過回転操作の終了のタイミングは以下の通り複数の場合があり、それぞれの場合について以下に詳述する。
なお、以下の説明では、説明の都合上、ノブ110の回転操作方向を反時計回り方向(図18、図19の矢印方向)とし、時計回り方向については説明を割愛する。但し、回転入力装置100は、時計回り方向においても同様の挙動を呈する。
(ノブ110に対して、回転の制動が開始されたゼロ度の状態からの第1の方向への回転操作角度が、連動して回転する第1の回転部材131においてノブ110のゼロ度の状態から所定の第1の角度に相当する角度θ1までの間に過回転操作が終了された場合)
図18は、図17に示す状態から、操作者がノブ110を反時計回り方向に回転操作し、その途中で電磁ブレーキ137によって第2の回転部材135の回転が制動された後、さらに、操作者がノブ110を反時計回り方向に過回転操作した時点で、操作者が回転操作を終了した状態を表す。但し、ノブ110の過回転操作角度は、連動して回転する第1の回転部材131の第2の回転部材135に対する相対回転角度において、ノブ110のゼロ度の状態から所定の第1の角度に相当するθ1以下である。このような過回転操作終了のタイミングは、操作者が回転負荷を感じてすぐに過回転操作を終了するものであるから、通常もっとも頻繁に生じ得るものである。なお、ノブ110の回転の制動開始は、上述と同様に、4つのローラ142の各々が、所望の保持位置141P1を少し越えた制動位置141Xにあるときに、制御装置150の制動部151から出す指示によってなされる。
ここで、ノブ110の所定の第1の角度の大きさは、保持位置141P1からカム山141Abの頂部までの角度よりも十分に小さく設定されている。このため、図18に示すように、4つのローラ142の各々が、時計回り方向にあるカム山141Abの頂部よりも所望の保持位置141P1に近い位置で回転操作が終了する。したがって、4つのローラ142の各々は、カム山141Abの斜面を所望の保持位置141P1に向かって摺動する。ノブ110が回転操作終了位置まで回転操作された際、4つのローラ142の各々は、カム山141Abによって、回転中心軸P1方向に押圧される。これにより、図18に示すように、4つのローラ142の各々は、回転中心軸P1方向に移動して、コイルスプリング143を押し縮める。
これにより、ノブ110およびギヤ126には、コイルスプリング143の弾性力によって、ローラ142がカム山141Abの斜面に押し当たることによって生じる、ノブ110およびギヤ126を操作方向と反対方向(時計回り方向)に回転させようとするカム機構回転駆動力が加わる。
このとき、弾性機構130Aにおいては、図16Aおよび図16Cを参照して説明したとおり、第1の押圧部135Cが、第1のコイルスプリング132を押し縮める。これにより、弾性機構130Aは、第1のコイルスプリング132の弾性力による、ノブ110を反対方向(時計回り方向)に回転させるための第1の回転駆動力を発生させる。但し、後述する別の回転操作終了のタイミングに対応するため、第1の回転駆動力は、カム機構140が発生する反対方向(時計回り方向)へのカム機構回転駆動力よりも小さく設定されている。
以上より、図18に示す状態から、運転者からのノブ110に対する操作力が解除されると、ノブ110およびギヤ126は、コイルスプリング143の弾性力によって生じるカム機構回転駆動力と、第1のコイルスプリング132の弾性力による第1の回転駆動力の合力によって、反対方向(時計回り方向)に回転する。
この際、回転角度検出センサ138は、ノブ110およびギヤ126の反対方向(時計回り方向)への回転を検知する。これにより、制御装置150の解除部152(図20参照)は、電磁ブレーキ137によるノブ110の回転の制動を解除する指示を出すことができ、ノブ110およびギヤ126はフリーとなって、カム機構140が発生する操作方向と反対方向(時計回り方向)へのカム機構回転駆動力により、図17に示す保持状態に復帰させることができる。
(ノブ110に対して、回転の制動が開始されたゼロ度の状態のタイミングで、前記第1の方向の回転操作が終了され、ノブ110および連動して回転する第1の回転部材131の過回転がなされない場合)
回転入力装置100は、図17に示す状態から、所望の保持位置141P1を少し越えた制動位置141Xにて電磁ブレーキ137によって第2の回転部材135の回転が制動が開始されたノブ110がゼロ度の状態のタイミングで、操作者がノブ110への同方向の回転操作をすぐに終了した場合、ノブ110および第1の回転部材131が反時計回り方向に過回転していない状態となる。つまり、ノブ110の過回転操作角度は、連動する第1の回転部材131の第2の回転部材135に対する相対回転角度がゼロ度の状態となる角度である。
この場合も、上述した過回転がなされた場合とほぼ同様に、4つのローラ142の各々が、時計回り方向にあるカム山141Abの頂部よりも所望の保持位置141P1に近い位置にあるため、当該カム山141Abの斜面を所望の保持位置141P1に向かって摺動する。このため、ノブ110およびギヤ126には、コイルスプリング143の弾性力によって、ローラ142がカム山141Abの斜面に押し当たることによって生じる、ノブ110およびギヤ126を操作方向と反対方向(時計回り方向)に回転させようとするカム機構回転駆動力が加わる。
このとき、弾性機構130Aにおいては、第1の回転部材131がカム機構回転駆動力によって回転操作とは逆の方向に回転駆動されることにより、第1の押圧部135Cが、第1のコイルスプリング132を押し縮める。これにより、弾性機構130Aにおいては、第1のコイルスプリング132の弾性力による、ノブ110を回転操作方向(反時計回り方向)に回転させるための第1の回転駆動力が発生する。但し、上述したように、この第1の回転駆動力は、カム機構140が発生する操作方向と反対方向(時計回り方向)へのカム機構回転駆動力よりも小さく設定されている。
このため、運転者からのノブ110に対する操作力が解除されると、ノブ110およびギヤ126は、コイルスプリング143の弾性力によって生じるカム機構回転駆動力と、第1のコイルスプリング132の弾性力による第1の回転駆動力との差分によって生じる、時計回り方向の駆動力によって、反対方向(時計回り方向)に回転する。
この際、回転角度検出センサ138は、ノブ110およびギヤ126の反対方向(時計回り方向)への回転を検知する。これにより、制御装置150の解除部152(図20参照)は、電磁ブレーキ137によるノブ110の回転の制動を解除することができる。その結果、ノブ110およびギヤ126は、カム機構140が発生する反対方向(時計回り方向)へのカム機構回転駆動力によって、図17に示す元の保持状態に復帰することができる。
(ノブ110に対して、回転の制動が開始されたゼロ度の状態からの第1の方向への回転操作角度が、連動する第1の回転部材131において、ノブ110の所定の第1の角度に相当する角度θ1より大きく、ノブ110の所定の第2の角度に相当する角度θ2に達するまでの間に過回転操作が終了された場合)
図19は、図17に示す状態から、上記と同様に、所望の保持位置141P1を少し越えた制動位置141Xにて電磁ブレーキ137によって第2の回転部材135の回転が制動された後、操作者が回転負荷の変化に気が付いているに関わらず、さらに、意識的に電磁ブレーキ137内でアーマチャ136とヨーク137Cとをスリップさせながら、強い力で同じ方向への過回転操作を継続した結果、ノブ110およびギヤ126が反時計回り方向に大きく過回転した状態を表す。ここで、強い力で継続して過回転させた結果、ノブ110の回転角度は、連動する第1の回転部材131において角度θ1よりも大きい角度となっている。但し、第1の回転部材131と第2回転部材135の相対回転角度は機械的な制約で最大角度θ2以下となっている。
この場合、図19に示すように、4つのローラ142の各々が、制動スタート当初に当該ローラ142よりも時計回り方向にあったカム山141Abの頂部を越える位置にあるため、当該カム山141Abの斜面を所望の保持位置141P1から離れる方向(次の保持位置141P2)に向かって当該カム山141Abの反対に傾いた斜面を摺動する。この過回転操作の際、4つのローラ142の各々は、カム山141Abによって、回転中心軸P1方向に押圧される。これにより、図19に示すように、4つのローラ142の各々は、回転中心軸P1方向に移動して、コイルスプリング143を押し縮める。
これにより、ノブ110およびギヤ126には、コイルスプリング143の弾性力によって、ローラ142がカム山141Abの斜面に押し当たることによって生じる、ノブ110およびギヤ126を回転操作方向(反時計回り方向)に回転させようとするカム機構回転駆動力が加わる。
このとき、弾性機構130Aにおいては、図16A~図16Cを参照して説明したとおり、ノブ110が、連動して回転する第1の回転部材131において、所定の第1の角度に相当する角度θ1よりも大きい角度の回転がなされた場合には、第1の押圧部135Cが、第1のコイルスプリング132を押し縮めるとともに、第2の押圧部135Dが、第2のコイルスプリング133を押し縮める。なお、本実施形態においては、電磁ブレーキ137による制動に抗するほどの強い力でノブ110に対する過回転操作がなされて、4つのローラ142の各々が、保持位置141P1にある状態から、回転方向にあるカム山141A(カム山141Aaまたはカム山141Ab)の頂部を超えたとき、連動して回転する第1の回転部材131の第2の回転部材135に対する相対的な回転角度が、角度θ1を超えるため、第2のコイルスプリング133は、必ず押し縮められる。つまり、ここでいう角度θ1よりも大きい回転角度は、ノブ110に対する過回転操作によって、4つのローラ142の各々が回転方向にあるカム山141Aの頂部を超えたときには、必ず発生するように設定された回転角度である。これにより、弾性機構130Aは、第1のコイルスプリング132の弾性力と、第2のコイルスプリング133の弾性力との合力による、ノブ110を回転操作方向と反対方向(時計回り方向)に回転させるための第2の回転駆動力を発生させる。但し、第2の回転駆動力は、カム機構140が発生する回転操作方向(反時計回り方向)へのカム機構回転駆動力よりも大きく設定されている。
このため、図19に示す状態から、操作者からのノブ110に対する操作力が解除されると、ノブ110およびギヤ126を回転操作方向(反時計回り方向)に回転させようとするカム機構回転駆動力よりも大きい、ノブ110およびギヤ126を回転操作方向の反対方向(時計回り方向)に回転させようとする第2の回転駆動力との差分により、反対方向(時計回り方向)に回転する。ちなみに、操作者がスリップを伴う過回転操作をカム山141Aの頂部を越える前に終了した場合には、カム機構回転駆動力と第2の回転駆動力の合力により、反対方向(時計回り方向)に回転する。
この際、回転角度検出センサ138は、ノブ110およびギヤ126の反対方向(時計回り方向)の回転を検知する。これにより、制御装置150の解除部152(図20参照)は、電磁ブレーキ137によるノブ110の回転の制動を解除することができる。制動が解除されたノブ110およびギヤ126は、フリーとなり、カム機構140が発生するカム機構回転駆動力により反時計回り方向に回転し、次の保持位置141P2に移動して、図17と同様の保持状態で保持される。カム山141Aの頂部を越える前に過回転操作を終了した場合には、保持位置141P1に移動して、図17と同様の保持状態で保持される。
(電気的接続構成)
図20は、一実施形態に係る回転入力装置100の電気的接続構成を示す図である。図20に示すように、回転入力装置100は、電気的接続構成として、回転角度検出センサ138、電磁ブレーキ137が有するコイル137B、および制御装置150を備える。制御装置150は、制動部151および解除部152を備える。
制動部151は、所定のロック条件に合致するときに、コイル137Bを通電させる指示を出すことにより、ノブ110の回転を制動する。
解除部152は、所定のロック解除条件に合致するときに、コイル137Bの通電を解除する指示を出すことにより、ノブ110の回転の制動を解除する。例えば、解除部152は、ノブ110の回転が電磁ブレーキ137によって制動されている状態において、ノブ110の反対方向への回転が、回転角度検出センサ138によって検出されたとき、ノブ110の回転の制動を解除する。
なお、制御装置150は、専用の装置(例えば、マイコン等)によって実現されてもよく、車載装置(例えば、ECU)等によって実現されてもよい。また、制御装置150は、物理的に回転入力装置100に一体的に設けられてもよく、物理的に回転入力装置100の外部に設けられてもよい。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
また、例えば、上記実施形態の回転入力装置100は、カム面141がノブ110(「ノブと、ケースとの、いずれか一方」の一例)に設けられており、ローラ142およびコイルスプリング143がケース120(「ノブと、ケースとの、いずれか他方」の一例)に設けられているが、これに限らない。例えば、カム面141がケース120に設けられ、ローラ142およびコイルスプリング143がノブ110に設けられてもよい。
また、例えば、上記実施形態の回転入力装置100は、第1のホルダ131D、第2のホルダ131E、第1のコイルスプリング132、および第2のコイルスプリング133が第1の回転部材131に設けられており、第1の押圧部135Cおよび第2の押圧部135Dが第2の回転部材135に設けられているが、これに限らない。例えば、第1のホルダ131D、第2のホルダ131E、第1のコイルスプリング132、および第2のコイルスプリング133が第2の回転部材135に設けられ、第1の押圧部135Cおよび第2の押圧部135Dが第1の回転部材131に設けられてもよい。
100 回転入力装置
110 ノブ
120 ケース
120A 軸部
122 パネル
122A 開口部
122B フック
124 ブラケット
124A 爪部
126 ギヤ
126A 内筒部
126B 内歯車
130 電磁ブレーキユニット
130A 弾性機構
131 第1の回転部材
131A 外歯車
131B 回転軸部材
131C 収容空間
131D 第1のホルダ
131Da スリット
131E 第2のホルダ
131Ea スリット
131F 軸部
131G 回転規制部
131Ga 一端部
131Gb 他端部
132 第1のコイルスプリング(第1の弾性部材)
133 第2のコイルスプリング(第2の弾性部材)
134 カバー
135 第2の回転部材
135A 内側筒部
135B 外側筒部
135C 第1の押圧部
135D 第2の押圧部
135E 空間
135Ea 一端部
135Eb 他端部
136 アーマチャ
137 電磁ブレーキ
137A ボビン
137B コイル
137C ヨーク
138 回転角度検出センサ(回転角度検出手段)
140 カム機構
141 カム面(カム機構)
141A カム山
141P,141P1,141P2 保持位置
141X 制動位置
142 ローラ(押圧部材)・(カム機構)
143 コイルスプリング(カム機構)
144 ホルダ(カム機構)

Claims (10)

  1. 回転操作され、操作されていない状態では所定の保持位置で保持されるノブと、
    複数のカム山を有するカム面と、前記カム面を押圧することで、前記ノブを回転駆動するカム機構回転駆動力を発生する押圧部材とを有し、前記ノブが所定角度回転する毎に、前記押圧部材を隣接する2つの前記カム山の間に位置することで、前記ノブを前記保持位置に保持可能なカム機構と、
    前記ノブと連動して回転するアーマチャを電磁力で吸着することにより、前記ノブの回転を制動する電磁ブレーキと、
    前記ノブと前記アーマチャとの間の駆動伝達系に設けられ、前記電磁ブレーキによって前記ノブの回転が制動された状態から、前記ノブが第1の方向に回転したときに圧縮され、前記ノブを前記第1の方向とは反対方向である第2の方向に回転させる駆動力を発生する弾性機構と、
    前記ノブの回転角度を検出する回転角度検出手段と、
    前記電磁ブレーキに、前記ノブの回転の制動の指示を出す制動部と、
    前記電磁ブレーキによって前記ノブの回転が制動された状態において、前記回転角度検出手段によって前記ノブの前記第2の方向の回転が検知された場合、前記電磁ブレーキによる前記ノブの回転の制動を解除する指示を出す解除部と
    を備え、
    前記弾性機構は、
    前記ノブの回転の前記制動が開始されたゼロ度の状態からの、前記ノブの前記第1の方向の回転操作角度が、前記ゼロ度の状態から所定の第1の角度に達するまでの間、前記カム機構が発生する前記第2の方向への前記カム機構回転駆動力よりも小さい第1の回転駆動力を発生し、
    前記ノブの回転の前記制動が開始された前記ゼロ度の状態からの、前記ノブの前記第1の方向の前記回転操作角度が、前記所定の第1の角度に達してから、所定の第2の角度に達するまでの間、前記カム機構が発生する前記第1の方向への前記カム機構回転駆動力よりも大きい第2の回転駆動力を発生する
    ことを特徴とする回転入力装置。
  2. 前記ノブは、
    前記ノブの回転の前記制動が開始された前記ゼロ度の状態からの、前記ノブの前記第1の方向の回転操作角度が、前記ゼロ度の状態から所定の前記第1の角度に達するまでの間に前記第1の方向の回転操作が終了された場合には、前記第2の方向への前記カム機構回転駆動力と前記第2の方向への前記第1の回転駆動力の合力により、前記第2の方向に回転駆動される
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転入力装置。
  3. 前記ノブは、
    前記ノブの回転の前記制動が開始された前記ゼロ度の状態のタイミングで、前記第1の方向の回転操作が終了された場合には、前記第2の方向への前記カム機構回転駆動力と前記第1の方向への前記第1の回転駆動力の差分により、前記ゼロ度の状態から前記第2の方向に回転駆動される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転入力装置。
  4. 前記ノブは、
    前記ノブの回転の前記制動が開始された前記ゼロ度の状態からの、前記ノブの前記第1の方向の回転操作角度が、前記所定の第1の角度より大きく、所定の第2の角度に達するまでの間に前記第1の方向の回転操作が終了された場合には、前記第1の方向への前記カム機構回転駆動力と前記第2の方向への前記第2の回転駆動力の差分により、もしくは、前記第2の方向への前記カム機構回転駆動力と前記第2の方向への前記第2の回転駆動力の合力により、前記第2の方向に回転駆動される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の回転入力装置。
  5. 前記所定の第1の角度は、前記押圧部材が前記隣接する2つの前記カム山の間で保持された状態から、前記押圧部材が前記隣接する2つの前記カム山のうちのいずれか一方の頂部に達するまでの回転角度より小さい角度である
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の回転入力装置。
  6. 前記カム面は、
    前記ノブと、前記ノブを回転可能に軸支するケースとの、いずれか一方に設けられ、
    前記押圧部材は、
    前記ノブと、前記ケースとの、いずれか他方に設けられる
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の回転入力装置。
  7. 前記弾性機構は、
    第1の弾性部材および第2の弾性部材を有し、
    前記第1の回転駆動力は、前記第1の弾性部材の弾性力によって発生し、
    前記第2の回転駆動力は、前記第1の弾性部材の弾性力と前記第2の弾性部材の弾性力との合力によって発生する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の回転入力装置。
  8. 前記第1の弾性部材は、
    前記ノブの回転が制動された状態から、前記ノブの前記第1の方向の前記回転操作角度が、前記所定の第2の角度に達するまでの間、弾性変形し、
    前記第2の弾性部材は、
    前記ノブの回転が制動された状態から、前記ノブの前記第1の方向の前記回転操作角度が、前記所定の第1の角度に達してから、前記所定の第2の角度に達するまでの間、弾性変形する
    ことを特徴とする請求項7に記載の回転入力装置。
  9. 前記弾性機構は、
    前記ノブと連動して回転する第1の回転部材と、
    前記アーマチャと一体的に回転する第2の回転部材とを有し、
    前記第1の回転部材および前記第2の回転部材は、
    互いに対して相対的に回転可能であり、
    前記第1の弾性部材は、
    前記第1の回転部材および前記第2の回転部材のいずれか一方に設けられた第1のホルダによって保持され、前記ノブの回転が制動された状態から、前記ノブの前記第1の方向の前記回転操作角度が、前記所定の第2の角度に達するまでの間、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材のいずれか他方に設けられた第1の押圧部によって端部が押圧されることによって弾性変形し、
    前記第2の弾性部材は、
    前記第1の回転部材および前記第2の回転部材のいずれか一方に設けられた第2のホルダによって保持され、前記ノブの回転が制動された状態から、前記ノブの前記第1の方向の前記回転操作角度が、前記所定の第1の角度に達してから、前記所定の第2の角度に達するまでの間、前記第1の回転部材および前記第2の回転部材のいずれか他方に設けられた第2の押圧部によって端部が押圧されることによって弾性変形する
    ことを特徴とする請求項8に記載の回転入力装置。
  10. 前記第1の弾性部材の弾性力は、前記第2の弾性部材の弾性力以下である
    ことを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の回転入力装置。
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