JP7449165B2 - パルスフォトメータ、パルスフォトメトリシステム、およびコンピュータプログラム - Google Patents

パルスフォトメータ、パルスフォトメトリシステム、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、被検者の血中吸光物質の濃度を算出するパルスフォトメータに関連する。本発明は、当該パルスフォトメータを含むパルスフォトメトリシステム、および当該パルスフォトメータのプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムにも関連する。
特許文献1に開示されているパルスフォトメトリシステムは、被検者の血中吸光物質の濃度を算出するパルスフォトメータ、発光部、および受光部を含んでいる。発光部は、算出される血中吸光物質の吸光係数が相違する複数の波長を含む光を被検者の身体に照射する。当該身体を通過した光は、受光部に入射する。受光部は、各波長の光の強度に対応する信号を出力する。
受光部における各波長の光の強度は、被検者の血液の脈動に応じて変化する。脈動に起因する特定の波長の光の強度の経時変化は、当該波長の光に関連付けられた脈波信号として取得される。特定の波長の光に関連付けられた脈波信号の振幅は、当該波長の光が身体を通過する際の吸光度の変化量に対応する。血中吸光物質の濃度は、複数の波長の光について得られた吸光度の変化量同士の比に基づいて算出される。
特許第4196209号公報
本発明の目的は、被検者の血中吸光物質の濃度の算出精度を高めることである。
上記の目的を達成するための一態様は、パルスフォトメータであって、
被検者の身体を通過した第一波長を含む第一の光の強度に対応する第一信号、および当該身体を通過した第二波長を含む第二の光の強度に対応する第二信号を受け付けるように構成された入力インターフェースと、
前記第一信号と前記第二信号に基づいて、前記被検者の少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されたプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記被検者の血液の脈動に伴う前記第一の光の変化量に対応する第一変化量を取得し、
前記脈動に伴う前記第二の光の変化量に対応する第二変化量を取得し、
前記第一変化量に第一補正量を加えた値と前記第二変化量に第二補正量を加えた値に基づいて、前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
前記第一補正量は、統計的に定められた第一定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいており、
前記第二補正量は、統計的に定められた第二定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいている。
上記の目的を達成するための一態様は、パルスフォトメトリシステムであって、
第一波長を含む第一の光を出射する第一発光部と、
第二波長を含む第二の光を出射する第二発光部と、
被検者の身体を通過した前記第一の光の強度に対応する第一信号、および当該身体を通過した前記第二の光の強度に対応する第二信号を出力する受光部と、
前記第一信号と前記第二信号に基づいて、前記被検者の少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記被検者の血液の脈動に伴う前記第一の光の変化量に対応する第一変化量を取得し、
前記脈動に伴う前記第二の光の変化量に対応する第二変化量を取得し、
前記第一変化量に第一補正量を加えた値と前記第二変化量に第二補正量を加えた値に基づいて、前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出し、
前記第一補正量は、統計的に定められた第一定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいており、
前記第二補正量は、統計的に定められた第二定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいている。
上記の目的を達成するための一態様は、パルスフォトメータのプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記パルスフォトメータに、
被検者の身体を通過した第一波長を含む第一の光の強度に対応する第一信号を受け付けさせ、
前記身体を通過した第二波長を含む第二の光の強度に対応する第二信号を受け付けさせ、
前記被検者の血液の脈動に伴う前記第一の光の変化量に対応する第一変化量を取得させ、
前記脈動に伴う前記第二の光の変化量に対応する第二変化量を取得させ、
前記第一変化量に第一補正量を加えた値と前記第二変化量に第二補正量を加えた値に基づいて、前記被検者の少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出させ、
前記第一補正量は、統計的に定められた第一定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいており、
前記第二補正量は、統計的に定められた第二定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいている。
一実施形態に係るパルスフォトメトリシステムの構成を例示している。
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例を以下詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係るパルスフォトメトリシステム10の構成を例示している。パルスフォトメトリシステム10は、第一発光部111、第二発光部112、受光部12、およびパルスフォトメータ13を含んでいる。
第一発光部111は、第一波長λ1を含む第一の光L1を出射するように構成されている。第一発光部111は、第一波長λ1を含む光を出射する発光素子を含むように構成されてもよいし、発光素子から出射された第一波長λ1と異なる波長の光に適宜の光学素子を通過させることによって第一波長λ1の光が出射されるように構成されてもよい。発光素子の例としては、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、EL素子などが挙げられる。
第二発光部112は、第二波長λ2を含む第二の光L2を出射するように構成されている。第二波長λ2は、第一波長λ1と異なる。第二発光部112は、第二波長λ2を含む光を出射する発光素子を含むように構成されてもよいし、発光素子から出射された第二波長λ2と異なる波長の光に適宜の光学素子を通過させることによって第二波長λ2の光が出射されるように構成されてもよい。発光素子の例としては、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、EL素子などが挙げられる。
受光部12は、入射した光の強度に対応する検出信号を出力する受光素子を含むように構成されている。検出信号は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。受光素子の例としては、少なくとも第一波長λ1と第二波長λ2に感度を有するフォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトレジスタなどが挙げられる。
第一発光部111、第二発光部112、および受光部12は、被検者の身体20へ装着可能に構成されている。第一発光部111から出射された第一の光L1と第二発光部112から出射された第二の光L2は、身体20を通過して受光部12に入射する。本例においては、第一発光部111と第二発光部112は、身体20を挟んで受光部12と対向するように配置されることにより、身体20を透過した第一の光L1と第二の光L2が受光部12に入射する。受光部12は、身体20を挟むことなく第一発光部111および第二発光部112と隣接するように配置されてもよい。この場合、身体20により反射された第一の光L1と第二の光L2が受光部12に入射する。
パルスフォトメータ13は、入力インターフェース131、プロセッサ132、および出力インターフェース133を備えている。
入力インターフェース131は、受光部12から出力される検出信号を受け付け可能に構成されている。受光部12から出力される検出信号がアナログ信号である場合、入力インターフェース131は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
プロセッサ132は、第一発光部111と第二発光部112に第一の光L1と第二の光L2を出射させるように構成されている。具体的には、第一発光部111に第一の光L1を出射させる第一制御信号CS1と、第二発光部112に第二の光L2を出射させる第二制御信号CS2とが、出力インターフェース133から出力される。第一制御信号CS1と第二制御信号CS2は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。第一制御信号CS1と第二制御信号CS2がアナログ信号である場合、出力インターフェース133は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を含みうる。
これにより、身体20を通過した第一の光L1と第二の光L2が、受光部12へ入射する。受光部12は、上記の検出信号として、第一の光L1の入射強度に対応する第一検出信号DS1と第二の光の入射強度に対応する第二検出信号DS2を、出力する。第一検出信号DS1は、第一信号の一例である。第二検出信号DS2は、第二信号の一例である。
パルスフォトメータ13の入力インターフェース131は、第一検出信号DS1と第二検出信号DS2を受け付ける。パルスフォトメータ13のプロセッサ132は、第一検出信号DS1と第二検出信号DS2に基づいて、被検者の身体20における第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するように構成されている。第一の血中吸光物質の例としては、酸素化ヘモグロビン(O2Hb)、脱酸素化ヘモグロビン(RHb)、一酸化炭素ヘモグロビン(CHb)、メトヘモグロビン(MetHb)などが挙げられる。
第一発光部111から出射された第一の光L1は、被検者の身体20を通過する際に動脈血、静脈血、組織などによる吸収を受ける。したがって、受光部12に入射する第一の光L1の強度は、第一発光部111からの出射時における強度よりも減少する。すなわち、第一発光部111からの出射強度と受光部12への入射強度の比として、第一の光L1の吸光度A1が定義されうる。
同様に、第二発光部112から出射された第二の光L2は、被検者の身体20を通過する際に動脈血、静脈血、組織などによる吸収を受ける。したがって、受光部12に入射する第二の光L2の強度は、第二発光部112からの出射時における強度よりも減少する。すなわち、第二発光部112からの出射強度と受光部12への入射強度の比として、第二の光L2の吸光度A2が定義されうる。
被検者の心臓の拍動に伴って動脈血管が脈動し、第一の光L1と第二の光L2が通過する動脈血管の厚みが変化する。換言すると、第一の光L1と第二の光L2を吸収する動脈血の量が変化する。したがって、被検者の血液の脈動に伴い、受光部12に入射する第一の光L1の強度と第二の光L2の強度が変化し、第一の光L1の吸光度A1と第二の光L2の吸光度A2が変化する。各吸光度の変化量を、第一変化量ΔA1および第二変化量ΔA2と定義する。
第一の血中吸光物質は、吸光度に波長依存性を有している。第一波長λ1と第二波長λ2は、吸光度に有意な差が表れるような二つの波長として選ばれる。第一の血中吸光物質の濃度Φ1は、第一変化量ΔA1と第二変化量ΔA2の比(ΔA1/ΔA2)に基づいて算出されうることが知られている。
前述のように、第一の光L1と第二の光L2は、動脈血だけでなく静脈血や組織による吸収も受ける。したがって、算出される第一の血中吸光物質の濃度Φ1は、動脈血中の当該物質による吸収が静脈血や組織による吸収よりも十分大きいという前提に基づく近似値である。換言すると、静脈血や組織による吸光を考慮することにより、血中吸光物質の濃度の算出精度を向上できる余地がある。
例えば、受光部12と第一発光部111および第二発光部112の各々との間の距離が変化しないと仮定すると、脈動に伴って動脈血管の厚みが増せば、静脈血管と組織の少なくとも一方の厚みは減る。逆もまた然りである。しかしながら、動脈血管の厚み変化がもたらす静脈血管と組織への影響の度合いと影響が及ぶ範囲は、個人間で相違する。この個人差がパルスフォトメトリによる測定の誤差要因の一つとなりうる。この誤差を低減することにより、血中吸光物質の濃度の算出精度を高めることができる。
本実施形態においては、プロセッサ132は、第一変化量ΔA1に第一補正量α1を加えた値と、第二変化量ΔA2に第二補正量α2を加えた値との比に基づいて、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するように構成されている。すなわち、次式が与えられる。

Φ1=(ΔA1+α1)/(ΔA2+α2)
ここで、第一補正量α1と第二補正量α2は、次式で表される。

α1=a1+a2・f(ΔA1)+a3・f(ΔA2)
α2=b1+b2・f(ΔA1)+b3・f(ΔA2)

ここで、a1、a2、a3、b1、b2、およびb3は、定数である。a1、a2、a3、b1、b2、およびb3の各々は、0であってもよい。但し、a1、a2、a3、b1、b2、およびb3の全てが同時に0になる場合を除く。f(ΔA1)は、第一変化量ΔA1のn次関数である(nは、1以上の整数)。第一補正量α1に含まれる関数f(ΔA1)と第二補正量α2に含まれる関数f(ΔA1)は、同じであっても相違してもよい。f(ΔA2)は、第二変化量ΔA2のn次関数である(nは、1以上の整数)。第一補正量α1に含まれる関数f(ΔA2)と第二補正量α2に含まれる関数f(ΔA2)は、同じであっても相違してもよい。
各定数と各関数は、第一の血中吸光物質の濃度Φ1について複数の被検者から取得された実験データや臨床データに基づいて、個人差に起因する上記の誤差を低減するように統計的に定められる。
定数a2と定数a3が0の場合、第一補正量α1は定数項となる。この場合における定数a1は、第一定数の一例である。定数b2と定数b3が0の場合、第二補正量α2は定数項となる。この場合における定数b1は、第二定数の一例である。第一補正量α1と第二補正量α2の少なくとも一方が定数項である場合、濃度Φ1の算出に係るプロセッサ132の演算負荷の増大を抑制できる。
定数a2、定数a3、定数b、および定数bの少なくとも一つが値をもつ場合、第一補正量α1と第二補正量α2の少なくとも一方は、受光部12へ実際に入射する第一の光L1の光量と第二の光L2の光量が反映された変数となる。この場合、濃度Φ1の算出に供される被検者について、個人差に起因する上記の誤差をより低減できる。
算出に供される血中吸光物質の種別によっては、第一の光L1と第二の光L2を用いて二つの血中吸光物質の濃度(あるいは飽和度)を算出できる。例えば、動脈血中のヘモグロビン中に一酸化炭素ヘモグロビン、メトヘモグロビンなどの異常ヘモグロビンが存在しないとの仮定に基づく場合、酸素化ヘモグロビンの濃度が特定されることにより、脱酸素化ヘモグロビンの濃度が特定されうる。逆もまた然りである。すなわち、血液の系内に二種の吸光物質が存在すると仮定されうる場合において、一方の濃度が特定されれば他方の濃度が特定されうる。他の例としては、血液中における総ヘモグロビンの濃度と水の濃度の関係が挙げられる。
したがって、プロセッサ132は、第一変化量ΔA1に第一補正量α1を加えた値と、第二変化量ΔA2に第二補正量α2を加えた値に基づいて、少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出可能である。第一補正量α1は、統計的に定められた定数a1、第一変化量の関数f(ΔA1)、および第二変化量の関数f(ΔA2)の少なくとも一つに基づく。第二補正量α2は、統計的に定められた定数b1、第一変化量の関数f(ΔA1)、および第二変化量の関数f(ΔA2)の少なくとも一つに基づく。
図1に例示されるように、プロセッサ132は、第一の血中吸光物質の濃度Φ1に対応する第一出力信号OS1を、出力インターフェース133から出力する。第一出力信号OS1は、適宜の処理に供される。そのような処理の例としては、濃度Φ1に基づいて取得されうる値の演算、濃度Φ1の値と濃度Φ1に基づいて取得される値の少なくとも一方の表示、濃度Φ1の値と濃度Φ1に基づいて取得される値の少なくとも一方に基づく報知動作などが挙げられる。
図1に例示されるように、パルスフォトメトリシステム10は、第三発光部113を含みうる。
第三発光部113は、第三波長λ3を含む第三の光L3を出射するように構成されている。第三波長λ3は、第一波長λ1および第二波長λ2と異なる。第三発光部113は、第三波長λ3を含む光を出射する発光素子を含むように構成されてもよいし、発光素子から出射された第三波長λ3と異なる波長の光に適宜の光学素子を通過させることによって第三波長λ3の光が出射されるように構成されてもよい。発光素子の例としては、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、EL素子などが挙げられる。
この場合、受光部12は、第三波長λ3にも感度を有する受光素子を備えることを要する。
第三発光部113は、被検者の身体20へ装着可能に構成されている。本例においては、第三発光部113は、第三の光L3が身体20を透過して受光部12に入射するように配置される。第三発光部113は、第三の光L3が身体20により反射されて受光部12に入射するように配置されてもよい。
この場合、プロセッサ132は、第三発光部113に第三の光L3の出射を行なわせるように構成されている。具体的には、第三発光部113に第三の光L3を出射させる第三制御信号CS3が、第一制御信号CS1および第二制御信号CS2と異なるタイミングで出力インターフェース133から出力される。第三制御信号CS3は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。
身体20を通過した第三の光L3が受光部12へ入射すると、受光部12は、第三の光L3の入射強度に対応する第三検出信号DS3を出力する。第三検出信号DS3は、第三信号の一例である。
パルスフォトメータ13の入力インターフェース131は、第一検出信号DS1と第二検出信号DS2に加えて、第三検出信号DS3を受け付ける。パルスフォトメータ13のプロセッサ132は、第一検出信号DS1、第二検出信号DS2、および第三検出信号DS3に基づいて、被検者の身体20における少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されている。
第一の光L1および第二の光L2と同様に、第三の光L3についても吸光度A3が定義されうる。さらに、被検者の血液の脈動に伴う吸光度A3の変化量に対応する第三変化量ΔA3が定義されうる。
本例においては、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するために用いられる第一補正量α1と第二補正量α2は、次式で表される。

α1=a1+a2・f(ΔA1)+a3・f(ΔA2)+a4・f(ΔA3)
α2=b1+b2・f(ΔA1)+b3・f(ΔA2)+b4・f(ΔA3)

ここで、a4とb4は、定数である。a4とb4の各々は、0であってもよい。但し、定数a1~a4、および定数b1~b4の全てが同時に0となる場合を除く。f(ΔA3)は、第三変化量ΔA3のn次関数である(nは、1以上の整数)。第一補正量α1に含まれる関数f(ΔA3)と第二補正量α2に含まれる関数f(ΔA3)は、同じであっても相違してもよい。
加えて、第三の光L3を用いることにより、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を個別に算出することが可能となる。例えば、動脈血中の酸素化ヘモグロビンの濃度と一酸化炭素ヘモグロビンの濃度を、個別に算出できる。具体的には、プロセッサ132は、第三変化量ΔA3に第三補正量α3を加えた値と、第一変化量ΔA1に第一補正量α1を加えた値、または第二変化量ΔA2に第二補正量α2を加えた値との比に基づいて、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を算出するように構成されている。すなわち、次式が与えられる。

Φ2=(ΔA1+α1)/(ΔA3+α3);または
Φ2=(ΔA2+α2)/(ΔA3+α3)
ここで、第三補正量α3は、次式で表される。

α3=c1+c2・f(ΔA1)+c3・f(ΔA2)+c4・f(ΔA3)

ここで、c1、c2、c3、およびc4は、定数である。c1、c2、c3、およびc4の各々は、0であってもよい。但し、上式において定数c1~c4と定数a1~a4または定数b1~b4の全てが同時に0となる場合を除く。第三補正量α3に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、および関数f(ΔA3)は、それぞれ第一補正量α1と第二補正量α2の各々に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、および関数f(ΔA3)と同じであっても相違してもよい。
定数c2、定数c3、および定数c4が0の場合、第三補正量α3は定数項となる。この場合における定数c1は、第三定数の一例である。
すなわち、第三波長λ3は、第一波長λ1または第二波長λ2に対して第二の血中吸光物質の吸光度に有意な差が表れるような波長として選ばれる。第三変化量ΔA3に係る各定数と各関数は、第二の血中吸光物質の濃度Φ2について複数の被検者から取得された実験データや臨床データに基づいて、静脈血や組織の吸光に係る個人差の影響を抑制するように統計的に定められる。
プロセッサ132は、第二の血中吸光物質の濃度Φ2に対応する第二出力信号OS2を、出力インターフェース133から出力する。第二出力信号OS2は、適宜の処理に供される。そのような処理の例としては、濃度Φ2に基づいて取得されうる値の演算、濃度Φ2の値と濃度Φ2に基づいて取得される値の少なくとも一方の表示、濃度Φ2の値と濃度Φ2に基づいて取得される値の少なくとも一方に基づく報知動作などが挙げられる。
上記のような構成によれば、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の算出について説明した原理に基づき、第二の血中吸光物質の濃度Φ2についても算出精度を高めることができる。
なお、相違する三つの波長が用いられる場合において、必ずしも複数の血中吸光物質の濃度の算出結果が出力されることを要しない。本例の場合、第一の血中吸光物質の濃度Φ1と第二の血中吸光物質の濃度Φ2のいずれかの算出結果のみが出力されてもよい。この場合においても、相違する二つの波長が用いられる場合よりも各濃度の算出精度を高めることができる。
血液中に含まれる複数の吸光物質の各々の濃度は、個別に増減するだけでなく、相互に影響を与え合っている。例えば、第二の血中吸光物質の濃度Φ2の増減が、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の増減に影響を与える場合がある。第一の光L1と第二の光L2を用いる第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するための式は、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を算出するために使用される第三の光L3に係る情報を、補正項に含んでいる。したがって、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するにあたって、第二の血中吸光物質の濃度Φ2の影響を加味させることができる。これにより、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の算出精度を高めることができる。第二の血中吸光物質の濃度Φ2についても同様である。
図1に例示されるように、パルスフォトメトリシステム10は、第四発光部114を含みうる。
第四発光部114は、第四波長λ4を含む第四の光L4を出射するように構成されている。第四波長λ4は、第一波長λ1、第二波長λ2、および第三波長λ3と異なる。第四発光部114は、第四波長λ4を含む光を出射する発光素子を含むように構成されてもよいし、発光素子から出射された第四波長λ4と異なる波長の光に適宜の光学素子を通過させることによって第四波長λ4の光が出射されるように構成されてもよい。発光素子の例としては、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、EL素子などが挙げられる。
この場合、受光部12は、第四波長λ4にも感度を有する受光素子を備えることを要する。
第四発光部114は、被検者の身体20へ装着可能に構成されている。本例においては、第四発光部114は、第四の光L4が身体20を透過して受光部12に入射するように配置される。第四発光部114は、第四の光L4が身体20により反射されて受光部12に入射するように配置されてもよい。
この場合、プロセッサ132は、第四発光部114に第四の光L4の出射を行なわせるように構成されている。具体的には、第四発光部114に第四の光L4を出射させる第四制御信号CS4が、第一制御信号CS1、第二制御信号CS2、および第三制御信号CS3と異なるタイミングで出力インターフェース133から出力される。第四制御信号CS4は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。
身体20を通過した第四の光L4が受光部12へ入射すると、受光部12は、第四の光L4の入射強度に対応する第四検出信号DS4を出力する。第四検出信号DS4は、第四信号の一例である。
パルスフォトメータ13の入力インターフェース131は、第一検出信号DS1、第二検出信号DS2、および第三検出信号DS3に加えて、第四検出信号DS4を受け付ける。パルスフォトメータ13のプロセッサ132は、第一検出信号DS1、第二検出信号DS2、第三検出信号DS3、および第四検出信号DS4に基づいて、被検者の身体20における少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されている。
第一の光L1、第二の光L2、および第三の光L3と同様に、第四の光L4についても吸光度A4が定義されうる。さらに、被検者の血液の脈動に伴う吸光度A4の変化量に対応する第四変化量ΔA4が定義されうる。
本例においては、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するために用いられる第一補正量α1と第二補正量α2は、次式で表される。

α1=a1+a2・f(ΔA1)+a3・f(ΔA2)+a4・f(ΔA3)+a5・f(ΔA4)
α2=b1+b2・f(ΔA1)+b3・f(ΔA2)+b4・f(ΔA3)+b5・f(ΔA4)

ここで、a5とb5は、定数である。a5とb5の各々は、0であってもよい。但し、定数a1~a5、および定数b1~b5の全てが同時に0となる場合を除く。f(ΔA4)は、第四変化量ΔA4のn次関数である(nは、1以上の整数)。第一補正量α1に含まれる関数f(ΔA4)と第二補正量α2に含まれる関数f(ΔA4)は、同じであっても相違してもよい。
本例においては、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を算出するために用いられる第三補正量α3は、次式で表される。

α3=c1+c2・f(ΔA1)+c3・f(ΔA2)+c4・f(ΔA3)+c5・f(ΔA4)

ここで、c5は、定数である。c5は、0であってもよい。但し、定数a1~a5、定数b1~b5、および定数c1~c5の全てが同時に0となる場合を除く。第三補正量α3に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、および関数f(ΔA4)は、それぞれ第一補正量α1と第二補正量α2の各々に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、および関数f(ΔA4)と同じであっても相違してもよい。
加えて、第四の光L4を用いることにより、第三の血中吸光物質の濃度Φ3を個別に算出することが可能となる。例えば、動脈血中の酸素化ヘモグロビンの濃度、脱酸素化ヘモグロビンの濃度、および一酸化炭素ヘモグロビンの濃度を、個別に算出できる。具体的には、プロセッサ132は、第四変化量ΔA4に第四補正量α4を加えた値と、第一変化量ΔA1に第一補正量α1を加えた値、第二変化量ΔA2に第二補正量α2を加えた値、または第三変化量ΔA3に第三補正量α3を加えた値との比に基づいて、第三の血中吸光物質の濃度Φ3を算出するように構成されている。すなわち、次式が与えられる。

Φ3=(ΔA1+α1)/(ΔA4+α4);または
Φ3=(ΔA2+α2)/(ΔA4+α4);または
Φ3=(ΔA3+α3)/(ΔA4+α4)
ここで、第四補正量α4は、次式で表される。

α4=d1+d2・f(ΔA1)+d3・f(ΔA2)+d4・f(ΔA3)+d5・f(ΔA4)

ここで、d1、d2、d3、d4、およびd5は、定数である。d1、d2、d3、d4、およびd5の各々は、0であってもよい。但し、上式において定数d1~d5と定数a1~a5、定数b1~b5、または定数c1~c5の全てが同時に0となる場合を除く。第四補正量α4に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、および関数f(ΔA4)は、それぞれ第一補正量α1、第二補正量α2、および第三補正量α3の各々に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、および関数f(ΔA4)と同じであっても相違してもよい。
定数d2、定数d3、定数d4、および定数d5が0の場合、第四補正量α4は定数項となる。この場合における定数d1は、第四定数の一例である。
すなわち、第四波長λ4は、第一波長λ1、第二波長λ2、または第三波長λ3に対して第三の血中吸光物質の吸光度に有意な差が表れるような波長として選ばれる。第四変化量ΔA4に係る各定数と各関数は、第三の血中吸光物質の濃度Φ3について複数の被検者から取得された実験データや臨床データに基づいて、静脈血や組織の吸光に係る個人差の影響を抑制するように統計的に定められる。
プロセッサ132は、第三の血中吸光物質の濃度Φ3に対応する第三出力信号OS3を、出力インターフェース133から出力する。第三出力信号OS3は、適宜の処理に供される。そのような処理の例としては、濃度Φ3に基づいて取得されうる値の演算、濃度Φ3の値と濃度Φ3に基づいて取得される値の少なくとも一方の表示、濃度Φ3の値と濃度Φ3に基づいて取得される値の少なくとも一方に基づく報知動作などが挙げられる。
上記のような構成によれば、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の算出について説明した原理に基づき、第三の血中吸光物質の濃度Φ3についても算出精度を高めることができる。
なお、相違する四つの波長が用いられる場合において、必ずしも複数の血中吸光物質の濃度の算出結果が出力されることを要しない。本例の場合、第一の血中吸光物質の濃度Φ1、第二の血中吸光物質の濃度Φ2、および第三の血中吸光物質の濃度Φ3のいずれかの算出結果のみが出力されてもよい。この場合においても、相違する二つの波長が用いられる場合よりも各濃度の算出精度を高めることができる。
前述のように、血液中に含まれる複数の吸光物質の各々の濃度は、個別に増減するだけでなく、相互に影響を与え合っている。例えば、第二の血中吸光物質の濃度Φ2の増減と第三の血中吸光物質の濃度Φ3の増減が、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の増減に影響を与える場合がある。第一の光L1と第二の光L2を用いる第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するための式は、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を算出するために使用される第三の光L3に係る情報、および第三の血中吸光物質の濃度Φ3を算出するために使用される第四の光L4に係る情報を、補正項に含んでいる。したがって、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するにあたって、第二の血中吸光物質の濃度Φ2と第三の血中吸光物質の濃度Φ3の影響を加味させることができる。影響を加味できる血中吸光物質の数が増えるので、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の算出精度をさらに高めることができる。第二の血中吸光物質の濃度Φ2と第三の血中吸光物質の濃度Φ3についても同様である。
図1に例示されるように、パルスフォトメトリシステム10は、第五発光部115を含みうる。
第五発光部115は、第五波長λ5を含む第五の光L5を出射するように構成されている。第五波長λ5は、第一波長λ1、第二波長λ2、第三波長λ3、および第四波長λ4と異なる。第五発光部115は、第五波長λ5を含む光を出射する発光素子を含むように構成されてもよいし、発光素子から出射された第五波長λ5と異なる波長の光に適宜の光学素子を通過させることによって第五波長λ5の光が出射されるように構成されてもよい。発光素子の例としては、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、EL素子などが挙げられる。
この場合、受光部12は、第五波長λ5にも感度を有する受光素子を備えることを要する。
第五発光部115は、被検者の身体20へ装着可能に構成されている。本例においては、第五発光部115は、第五の光L5が身体20を透過して受光部12に入射するように配置される。第五発光部115は、第五の光L5が身体20により反射されて受光部12に入射するように配置されてもよい。
この場合、プロセッサ132は、第五発光部115に第五の光L5の出射を行なわせるように構成されている。具体的には、第五発光部115に第五の光L5を出射させる第五制御信号CS5が、第一制御信号CS1、第二制御信号CS2、第三制御信号CS3、および第四制御信号CS4と異なるタイミングで出力インターフェース133から出力される。第五制御信号CS5は、アナログ信号でもデジタル信号でもよい。
身体20を通過した第五の光L5が受光部12へ入射すると、受光部12は、第五の光L5の入射強度に対応する第五検出信号DS5を出力する。第五検出信号DS5は、第五信号の一例である。
パルスフォトメータ13の入力インターフェース131は、第一検出信号DS1、第二検出信号DS2、第三検出信号DS3、および第四検出信号DS4に加えて、第五検出信号DS5を受け付ける。パルスフォトメータ13のプロセッサ132は、第一検出信号DS1、第二検出信号DS2、第三検出信号DS3、第四検出信号DS4、および第五検出信号DS5に基づいて、被検者の身体20における少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されている。
第一の光L1、第二の光L2、第三の光L3、および第四の光L4と同様に、第五の光L5についても吸光度A5が定義されうる。さらに、被検者の血液の脈動に伴う吸光度A5の変化量に対応する第五変化量ΔA5が定義されうる。
本例においては、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するために用いられる第一補正量α1と第二補正量α2は、次式で表される。

α1=a1+a2・f(ΔA1)+a3・f(ΔA2)+a4・f(ΔA3)+a5・f(ΔA4)+a6・f(ΔA5)
α2=b1+b2・f(ΔA1)+b3・f(ΔA2)+b4・f(ΔA3)+b5・f(ΔA4)+b6・f(ΔA5)

ここで、a6とb6は、定数である。a6とb6の各々は、0であってもよい。但し、定数a1~a6、および定数b1~b6の全てが同時に0となる場合を除く。f(ΔA5)は、第五変化量ΔA5のn次関数である(nは、1以上の整数)。第一補正量α1に含まれる関数f(ΔA5)と第二補正量α2に含まれる関数f(ΔA5)は、同じであっても相違してもよい。
本例においては、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を算出するために用いられる第三補正量α3は、次式で表される。

α3=c1+c2・f(ΔA1)+c3・f(ΔA2)+c4・f(ΔA3)+c5・f(ΔA4)+c6・f(ΔA5)

ここで、c6は、定数である。c6は、0であってもよい。但し、定数a1~a6、定数b1~b6、および定数c1~c6の全てが同時に0となる場合を除く。第三補正量α3に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、関数f(ΔA4)、および関数f(ΔA5)は、それぞれ第一補正量α1と第二補正量α2の各々に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、関数f(ΔA4)、および関数f(ΔA5)と同じであっても相違してもよい。
本例においては、第三の血中吸光物質の濃度Φ3を算出するために用いられる第四補正量α4は、次式で表される。

α4=d1+d2・f(ΔA1)+d3・f(ΔA2)+d4・f(ΔA3)+d5・f(ΔA4)+d6・f(ΔA5)

ここで、d6は、定数である。d6は、0であってもよい。但し、定数a1~a6、定数b1~b6、定数c1~c6、および定数d1~d6の全てが同時に0となる場合を除く。第四補正量α4に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、関数f(ΔA4)、および関数f(ΔA5)は、それぞれ第一補正量α1、第二補正量α2、および第三補正量α3の各々に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、関数f(ΔA4)、および関数f(ΔA5)と同じであっても相違してもよい。
加えて、第五の光L5を用いることにより、第四の血中吸光物質の濃度Φ4を個別に算出することが可能となる。例えば、動脈血中の酸素化ヘモグロビンの濃度、脱酸素化ヘモグロビンの濃度、一酸化炭素ヘモグロビンの濃度、およびメトヘモグロビンの濃度を、個別に算出できる。具体的には、プロセッサ132は、第五変化量ΔA5に第五補正量α5を加えた値と、第一変化量ΔA1に第一補正量α1を加えた値、第二変化量ΔA2に第二補正量α2を加えた値、第三変化量ΔA3に第三補正量α3を加えた値、または第四変化量ΔA4に第四補正量α4を加えた値との比に基づいて、第四の血中吸光物質の濃度Φ4を算出するように構成されている。すなわち、次式が与えられる。

Φ3=(ΔA1+α1)/(ΔA5+α5);または
Φ3=(ΔA2+α2)/(ΔA5+α5);または
Φ3=(ΔA3+α3)/(ΔA5+α5);または
Φ3=(ΔA4+α4)/(ΔA5+α5)
ここで、第五補正量α5は、次式で表される。

α5=e1+e2・f(ΔA1)+e3・f(ΔA2)+e4・f(ΔA3)+e5・f(ΔA4)+e6・f(ΔA5)

ここで、e1、e2、e3、e4、e5、およびe6は、定数である。e1、e2、e3、e4、e5、およびe6の各々は、0であってもよい。但し、上式において定数e1~e6と定数a1~a6、定数b1~b6、定数c1~c6、または定数d1~d6の全てが同時に0となる場合を除く。第五補正量α5に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、関数f(ΔA4)、および関数f(ΔA5)は、それぞれ第一補正量α1、第二補正量α2、第三補正量α3、および第四補正量α4の各々に含まれる関数f(ΔA1)、関数f(ΔA2)、関数f(ΔA3)、関数f(ΔA4)、および関数f(ΔA5)と同じであっても相違してもよい。
定数e2、定数e3、定数e4、定数e5、および定数e6が0の場合、第五補正量α5は定数項となる。この場合における定数e1は、第五定数の一例である。
すなわち、第五波長λ5は、第一波長λ1、第二波長λ2、第三波長λ3、または第四波長λ4に対して第四の血中吸光物質の吸光度に有意な差が表れるような波長として選ばれる。第五変化量ΔA5に係る各定数と各関数は、第四の血中吸光物質の濃度Φ4について複数の被検者から取得された実験データや臨床データに基づいて、静脈血や組織の吸光に係る個人差の影響を抑制するように統計的に定められる。
プロセッサ132は、第四の血中吸光物質の濃度Φ4に対応する第四出力信号OS4を、出力インターフェース133から出力する。第四出力信号OS4は、適宜の処理に供される。そのような処理の例としては、濃度Φ4に基づいて取得されうる値の演算、濃度Φ4の値と濃度Φ4に基づいて取得される値の少なくとも一方の表示、濃度Φ4の値と濃度Φ4に基づいて取得される値の少なくとも一方に基づく報知動作などが挙げられる。
上記のような構成によれば、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の算出について説明した原理に基づき、第四の血中吸光物質の濃度Φ4についても算出精度を高めることができる。
なお、相違する五つの波長が用いられる場合において、必ずしも複数の血中吸光物質の濃度の算出結果が出力されることを要しない。本例の場合、第一の血中吸光物質の濃度Φ1、第二の血中吸光物質の濃度Φ2、第三の血中吸光物質の濃度Φ3、および第四の血中吸光物質の濃度Φ4のいずれかの算出結果のみが出力されてもよい。この場合においても、相違する二つの波長が用いられる場合よりも各濃度の算出精度を高めることができる。
前述のように、血液中に含まれる複数の吸光物質の各々の濃度は、個別に増減するだけでなく、相互に影響を与え合っている。例えば、第二の血中吸光物質の濃度Φ2の増減、第三の血中吸光物質の濃度Φ3の増減、および第四の血中吸光物質の濃度Φ4が、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の増減に影響を与える場合がある。第一の光L1と第二の光L2を用いる第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するための式は、第二の血中吸光物質の濃度Φ2を算出するために使用される第三の光L3に係る情報、第三の血中吸光物質の濃度Φ3を算出するために使用される第四の光L4に係る情報、および第四の血中吸光物質の濃度Φ4を算出するために使用される第五の光L5に係る情報を、補正項に含んでいる。したがって、第一の血中吸光物質の濃度Φ1を算出するにあたって、第二の血中吸光物質の濃度Φ2、第三の血中吸光物質の濃度Φ3、および第四の血中吸光物質の濃度Φ4の影響を加味させることができる。影響を加味できる血中吸光物質の数がさらに増えるので、第一の血中吸光物質の濃度Φ1の算出精度をさらに高めることができる。第二の血中吸光物質の濃度Φ2、第三の血中吸光物質の濃度Φ3、および第四の血中吸光物質の濃度Φ4についても同様である。
上記のような機能を有するプロセッサ132は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上述した処理を実行するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している記憶媒体の一例である。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。上記のコンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、通信ネットワークを介して外部サーバからダウンロードされて汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、外部サーバは、コンピュータプログラムを記憶している記憶媒体の一例である。
プロセッサ132は、マイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの上記のコンピュータプログラムを実行可能な専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶している記憶媒体の一例である。プロセッサ132は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
濃度の算出が必要な血中吸光物質の数や種別に応じて、パルスフォトメトリシステム10は、相違する六つ以上の波長が用いられる構成とされうる。他の血中吸光物質としては、ビリルビンやグルコースも例示されうる。
濃度算出の対象とされる血中吸光物質は、被検者の体内で生成される物質だけでなく、造影検査などの目的で血管に注入される色素も含まれうる。
10:パルスフォトメトリシステム、111:第一発光部、112:第二発光部、113:第三発光部、114:第四発光部、115:第五発光部、12:受光部、13:パルスフォトメータ、131:入力インターフェース、132:プロセッサ、20:被検者の身体、DS1:第一検出信号、DS2:第二検出信号、DS3:第三検出信号、DS4:第四検出信号、DS5:第五検出信号、L1:第一の光、L2:第二の光、L3:第三の光、L4:第四の光、L5:第五の光、λ1:第一波長、λ2:第二波長、λ3:第三波長、λ4:第四波長、λ5:第五波長、ΔA1:第一変化量、ΔA2:第二変化量、ΔA3:第三変化量、ΔA4:第四変化量、ΔA5:第五変化量、Φ1:第一の血中吸光物質の濃度、Φ2:第二の血中吸光物質の濃度、Φ3:第三の血中吸光物質の濃度、Φ4:第四の血中吸光物質の濃度

Claims (10)

  1. 被検者の身体を通過した第一波長を含む第一の光の強度に対応する第一信号、および当該身体を通過した第二波長を含む第二の光の強度に対応する第二信号を受け付けるように構成された入力インターフェースと、
    前記第一信号と前記第二信号に基づいて、前記被検者の少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されたプロセッサと、
    を備えており、
    前記プロセッサは、
    前記被検者の血液の脈動に伴う前記第一の光の変化量に対応する第一変化量を取得し、
    前記脈動に伴う前記第二の光の変化量に対応する第二変化量を取得し、
    前記第一変化量前記第二変化量で除した値に基づいて、前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記第一変化量と前記第二変化量の少なくとも一方に補正量が加えられており、
    前記第一変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた前記第一変化量の関数前記第二変化量の関数の少なくとも一方に基づいており、
    前記第二変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた第二定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    パルスフォトメータ。
  2. 前記入力インターフェースは、前記身体を通過した第三波長を含む第三の光の強度に対応する第三信号を受け付けるように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第一信号、前記第二信号、および前記第三信号に基づいて、前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記血液の脈動に伴う前記第三の光の変化量に対応する第三変化量を取得するように構成されており、
    前記第一変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、および前記第三変化量の関数の少なくとも一つに基づいており、
    前記第二変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、前記第二定数、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、および前記第三変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    請求項1に記載のパルスフォトメータ。
  3. 前記入力インターフェースは、前記身体を通過した第四波長を含む第四の光の強度に対応する第四信号を受け付けるように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第一信号、前記第二信号、前記第三信号、および前記第四信号に基づいて前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記血液の脈動に伴う前記第四の光の変化量に対応する第四変化量を取得するように構成されており、
    前記第一変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、前記第三変化量の関数、および前記第四変化量の関数の少なくとも一つに基づいており、
    前記第二変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、前記第二定数、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、前記第三変化量の関数、および前記第四変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    請求項2に記載のパルスフォトメータ。
  4. 前記入力インターフェースは、前記身体を通過した第五波長を含む第五の光の強度に対応する第五信号を受け付けるように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第一信号、前記第二信号、前記第三信号、前記第四信号、および前記第五信号に基づいて、前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記プロセッサは、
    前記血液の脈動に伴う前記第五の光の変化量に対応する第五変化量を取得するように構成されており、
    前記第一変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、前記第三変化量の関数、前記第四変化量の関数、および前記第五変化量の関数の少なくとも一つに基づいており、
    前記第二変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、前記第二定数、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、前記第三変化量の関数、前記第四変化量の関数、および前記第五変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    請求項3に記載のパルスフォトメータ。
  5. 前記入力インターフェースは、前記身体を通過した第三波長を含む第三の光の強度に対応する第三信号を受け付けるように構成されており、
    前記少なくとも一つの血中吸光物質は、第一の血中吸光物質と第二の血中吸光物質を含んでおり、
    前記プロセッサは、前記血液の脈動に伴う前記第三の光の変化量に対応する第三変化量を取得するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第一変化量に補正量を加えた値と前記第二変化量に補正量を加えた値とに基づいて、前記第一の血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第三変化量に補正量を加えた値と、前記第一変化量に補正量を加えた値または前記第二変化量に補正量を加えた値とに基づいて、前記第二の血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記第三変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた第三定数、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、および前記第三変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    請求項1に記載のパルスフォトメータ。
  6. 前記入力インターフェースは、前記身体を通過した第四波長を含む第四の光の強度に対応する第四信号を受け付けるように構成されており、
    前記少なくとも一つの血中吸光物質は、第三の血中吸光物質を含んでおり、
    前記プロセッサは、前記血液の脈動に伴う前記第四の光の変化量に対応する第四変化量を取得するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第四変化量に補正量を加えた値と、前記第一変化量に補正量を加えた値、前記第二変化量に補正量を加えた値、または前記第三変化量に補正量を加えた値とに基づいて、前記第三の血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記第四変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた第四定数、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、前記第三変化量の関数、および前記第四変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    請求項5に記載のパルスフォトメータ。
  7. 前記入力インターフェースは、前記身体を通過した第五波長を含む第五の光の強度に対応する第五信号を受け付けるように構成されており、
    前記少なくとも一つの血中吸光物質は、第四の血中吸光物質を含んでおり、
    前記プロセッサは、前記血液の脈動に伴う前記第五の光の変化量に対応する第五変化量を取得するように構成されており、
    前記プロセッサは、前記第五変化量に補正量を加えた値と、前記第一変化量に補正量を加えた値、前記第二変化量に補正量を加えた値、前記第三変化量に補正量を加えた値、または前記第四変化量に補正量を加えた値とに基づいて、前記第四の血中吸光物質の濃度を算出するように構成されており、
    前記第五変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた第五定数、前記第一変化量の関数、前記第二変化量の関数、前記第三変化量の関数、前記第四変化量の関数、および前記第五変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    請求項6に記載のパルスフォトメータ。
  8. 前記少なくとも一つの血中吸光物質は、酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビン、一酸化炭素ヘモグロビン、およびメトヘモグロビンの少なくとも一つである、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のパルスフォトメータ。
  9. 第一波長を含む第一の光を出射する第一発光部と、
    第二波長を含む第二の光を出射する第二発光部と、
    被検者の身体を通過した前記第一の光の強度に対応する第一信号、および当該身体を通過した前記第二の光の強度に対応する第二信号を出力する受光部と、
    前記第一信号と前記第二信号に基づいて、前記被検者の少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出するプロセッサと、
    を備えており、
    前記プロセッサは、
    前記被検者の血液の脈動に伴う前記第一の光の変化量に対応する第一変化量を取得し、
    前記脈動に伴う前記第二の光の変化量に対応する第二変化量を取得し、
    前記第一変化量前記第二変化量で除した値に基づいて、前記少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出し、
    前記第一変化量と前記第二変化量の少なくとも一方に補正量が加えられており、
    前記第一変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた前記第一変化量の関数前記第二変化量の関数の少なくとも一方に基づいており、
    前記第二変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた第二定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    パルスフォトメトリシステム。
  10. パルスフォトメータのプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムであって、
    実行されることにより、前記パルスフォトメータに、
    被検者の身体を通過した第一波長を含む第一の光の強度に対応する第一信号を受け付けさせ、
    前記身体を通過した第二波長を含む第二の光の強度に対応する第二信号を受け付けさせ、
    前記被検者の血液の脈動に伴う前記第一の光の変化量に対応する第一変化量を取得させ、
    前記脈動に伴う前記第二の光の変化量に対応する第二変化量を取得させ、
    前記第一変化量前記第二変化量で除した値に基づいて、前記被検者の少なくとも一つの血中吸光物質の濃度を算出させ、
    前記第一変化量と前記第二変化量の少なくとも一方に補正量が加えられており、
    前記第一変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた前記第一変化量の関数前記第二変化量の関数の少なくとも一方に基づいており、
    前記第二変化量に補正量が加えられる場合、当該補正量は、統計的に定められた第二定数、前記第一変化量の関数、および前記第二変化量の関数の少なくとも一つに基づいている、
    コンピュータプログラム。
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