JP7448272B2 - 光学素子およびこれを用いた光学系装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学素子およびこれを用いた光学系装置に関するものである。
タイムオブフライト(TOF)法を用いた3次元計測センサが携帯機器、車、ロボット等に採用されようとしている。これは、光源から対象物に照射された光が反射され戻って来るまでの時間から対象物の距離を計測するものである。光源からの光が対象物の所定の領域に均一に照射されていれば、照射されている各点における距離を測定でき対象物の立体構造が検知できることになる。
このためのセンサーシステムは、対象物にビーム(光)を照射する光源部と対象物の各点から反射してきた光を検知するカメラ部及びカメラが受光した信号から対象物の距離を算出する演算部からなる。
カメラ部と演算部は既存のCMOSイメージャとCPUを使用できるため、上記システムの独自の部分は光源と拡散フィルタ(光学素子)からなる光源部となる。特にレーザ等の光を透過させることでビームを整形し、対象物に対して制御された領域での均一な照射を行う拡散フィルタ(光学素子)は、上記システムの特徴的な部品となる。
このような配光制御を行う拡散フィルタ(Diffuser)としては、回折光学素子(DOE)を用いる方法とマイクロレンズアレイを用いる方法が知られている。しかし、DOEを用いる方法は制御できない散乱光が多く、光の利用効率が悪くなることが知られている。
一方、拡散フィルタに用いるマイクロレンズアレイは直径数10μmの非球面レンズをフィルタ全面に配置したものである。マイクロレンズアレイ型の拡散フィルタは、照射角をはじめとした仕様を満たすよう幾何光学に基づいて基本形状となるレンズを決定し、それらをアレイ状に配置することで設計されることが多い。例えば、TOF用の拡散フィルタの照射角はカメラの視野角と一致することが望ましいため、60×45や110×85などの長方形の投影パターンを持つ場合が多い。長方形の投影パターンを持たせたい場合、円対象の形状を持つ基本パターンを格子状に配置することで簡単にそうした配光分布を持たせることができる。
しかしながら、マイクロレンズアレイは、光を広角に広げることが難しいという欠点がある。また、チップ上に周期的にレーザが配列されたVCSEL光源に同じく周期的に配置されたマイクロレンズからなる拡散フィルタを組み合わせた場合、VCSELの周期とマイクロレンズの周期のモアレによって照射強度に干渉縞が生じることがある。これを抑えるためには、VCSEL周期を考慮したマイクロレンズの配置に設計する必要がある。例えば、マイクロレンズアレイの周期を一般的なVCSELの周期に比べて十分に小さくする必要がある。しかし、マイクロレンズアレイの周期が狭くなるほど、光の干渉の影響による特定の場所に光がドットのように集中するスペックルが発生しやすくなる。
また、マイクロレンズアレイを用いた拡散フィルタにおいて、VCSELの配置に依存しない光学特性を得るために、マイクロレンズアレイをランダムに配置することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
特表2006-500621
しかし、マイクロレンズアレイをランダムに配置する場合、各レンズ同士の間に非連続な部分が生じ、散乱等によって、光配光分布に寄与しない光が生じるため、光効率が低下したり、光配光分布にむらが生じたりする問題がある。
そこで本発明は、各レンズ同士の間に非連続な部分がなく、散乱等によって光効率が低下したり配光むらが生じたりすることを抑制した光学素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光学素子は、入射した光を所定の拡散範囲に拡散可能なものであって、少なくとも片面に凹凸を有する透明体を含み、前記拡散範囲は、所定の平面における単一の閉曲線の内部として規定され、前記凹凸は、周期性を持たない稜部と谷部を有し、前記凹凸は、前記光の波長をλ、前記透明体の屈折率をn、当該透明体の周囲の媒質の屈折率をnとすると、幅がλ/(n-n)の範囲において前記凹凸の勾配が180度変化する部分を有さず、前記凹凸は、スネルの法則によって入射光を前記拡散範囲外の領域に出射させるような勾配を有する領域が全領域の5%以下であることを特徴とする。
この場合、前記凹凸は、スネルの法則によって計算される配光分布が前記拡散範囲の中央から境界に向けて単調増加するように形成される方が良く、好ましくはスネルの法則によって計算される配光分布が前記拡散範囲の中央から境界に向けてcos-nθ(1≦n≦7)に比例するように形成される方がよい。
前記凹凸は、λ/(n-n)の2.5倍以上の高さを有する方が好ましい。
また、本発明の光学系装置は、本発明の光学素子と、前記光学素子に光を照射する光源と、を具備することを特徴とする。
本発明の光学素子およびこれを用いた光学系装置は、各レンズ同士の間に非連続な部分が少なく、散乱等によって光効率が低下したり配光むらが生じたりすることを抑制することができる。
本発明の光学素子を示す概略斜視図である。 本発明の光学素子を示す拡大断面図である。 本発明の光学素子の屈折を説明する図である。 入射面の凹凸表面の傾き角θと光学素子1からの光の出射角θとの関係を示すグラフである。 本発明の光学系装置を示す概略平面図である。 光強度分布P(θ)をcos-nθ(nは1~7)に比例[P(θ)∝cos-nθ]させた場合のカメラ部での光強度を示す図である。 (a)凹凸11の大きさと、その際の(b)光線追跡シミュレーションによる配光分布と、(c)電磁界シミュレーションによる配光分布を示す図である。 (a)凹凸11の大きさと、その際の(b)光線追跡シミュレーションによる配光分布と、(c)電磁界シミュレーションによる配光分布を示す図である。 (a)凹凸11の大きさと、その際の(b)光線追跡シミュレーションによる配光分布と、(c)電磁界シミュレーションによる配光分布を示す図である。 (a)凹凸11の大きさと、その際の(b)光線追跡シミュレーションによる配光分布と、(c)電磁界シミュレーションによる配光分布を示す図である。 (a)凹凸11の大きさと、その際の(b)光線追跡シミュレーションによる配光分布と、(c)電磁界シミュレーションによる配光分布を示す図である。 (a)凹凸11の大きさと、その際の(b)光線追跡シミュレーションによる配光分布と、(c)電磁界シミュレーションによる配光分布を示す図である。
以下に、本発明の光学素子1について説明する。本発明の光学素子1は、図1に示すように、入射した光を所定の拡散範囲91に拡散可能なものである。
ここで、拡散範囲91とは、所定の平面90において、例えば多角形や楕円等の単一の閉曲線92の内部として規定される。また、ここでいう所定の平面90とは、光学素子に光を照射する光源の光軸と垂直な平面であって、当該光源2の出射時の光サイズの少なくとも100倍以上、光学素子1から離れた平面を意味する。
光学素子1は、図2に示すように、少なくとも片面に凹凸11を有する透明体からなる。当該凹凸11は、周期性を持たない複数の稜部と谷部を有する。
凹凸11は、スネルの法則によって入射光を拡散範囲91内に屈折させるように形成される。これについて図3を用いて説明する。ここでは説明を簡単にするために、出射面19が平面(xy平面)で、入射面18にz=f(x,y)で規定される凹凸11を有する光学素子1について考える。また、ここでは、xy平面に垂直な光が入射面に入射するものとする。
まず、光学素子1の入射面18に対する光の入射角θと光学素子1内における屈折光の屈折角θはスネルの法則から、sinθ1=nsinθ2の関係が成り立つ。また同様に、光学素子1の出射面19への入射角θと外部への出射光の屈折角θの間にもスネルの法則が成り立つ。したがって、光学素子1の屈折率をnとすると、sinθ1=nsinθ2、nsinθ3=sinθ4が成り立つ。また、図2に示すように、θ3=θ-θ2である。すなわち、出射角θ4は、光学素子1の入射面18と出射面19のスネルの法則から計算できることから、θ=g(θ)と表すことができる。例えば、入射角θが十分に小さく、θ=nθ、nθ3=θ4と近似できる場合、θ=(n-1)θと表すことができる。
このように、出射光の配光分布すなわち出射角θの強度分布は、入射角θ1の頻度分布と1対1の関係となる。また、図3に示すように、入射角θ1は、光学素子1の凹凸表面の傾き角(勾配)と同じであるから、入射角θの頻度分布は光学素子1の凹凸表面の傾き角の頻度分布に対応する。出射面が平面で入射面に凹凸がある場合における入射面の凹凸表面の傾き角θと光学素子1からの光の出射角θとの関係を図4に示す。
また、zのxとyに対する偏微分∂z/∂x|y=yo、∂z/∂y|x=xoは、それぞれy=y、x=xの面で切った時の傾きを表す。したがって、光が光学素子1の入射面に垂直に入射する時のy=y面の入射角をθix、x=x面における入射角をθiyとすると、tanθix=∂z/∂x|y=yo、tanθiy=∂z/∂y|x=xoであるから、θix=arctan(∂z/∂x|y=yo)、θiy=arctan(∂z/∂y|x=xo)で表すことができる。
一方、光学素子1から出射する光のy=y面の出射角をθox、x=x面における出射角をθoyとすると、上述したように、入射角θixと出射角θox、入射角θiyと出射角θoyとの間にはスネルの法則が成り立つことから、θox=g(θix)、θoy=g(θiy)で表すことができる。
また、出射光の配光強度分布h(θ)はθの頻度関数FREQUENCY(θ)を用いると、h(θ)=FREQUENCY(θ)となる。したがって、これらの関係を組み合わせるとx方向の配光強度分布h(θox)は、
h(θox)=FREQUENCY(θox)=FREQUENCY(g(θix))=FREQUENCY(g(arctan(∂z/∂x|y=yo)))
となる。
同様に、y方向の配光強度分布h(θoy)は、
h(θoy)=FREQUENCY(θoy)=FREQUENCY(g(θiy))=FREQUENCY(g(arctan(∂z/∂y|x=xo)))
となる。
以上より、所定の配光強度分布を実現するには、光学素子1表面の傾き角(勾配)の頻度分布を計算して凹凸11を設計すればよい。この際、当該凹凸11は、スネルの法則によって計算した場合に、入射光を拡散範囲91外の領域に出射させるような勾配を有する領域が全領域の5%以下、好ましくは3%以下、更に好ましくは1%以下となるように設計する方がよい。
なお、光学素子1がディフューザーとして機能するためには、光学素子1に入射する光の真空中の波長をλ、透明体の屈折率をn、当該透明体の周囲の媒質の屈折率をnとすると、凹凸11が、少なくともλ/(n-n)の2.5倍以上の高さを有する方がよく、好ましくは5倍以上、更に好ましくは10倍以上の高さを有するほうがよい。なお、ここでいう凹凸11の高さとは、凹凸11の一番高い陵と一番低い谷の差を意味する。
また、凹凸11に勾配が急激に変化する部分を有すると、散乱や回折等の影響を受ける点で好ましくない。したがって、凹凸11の勾配は緩やかに変化する方が好ましい。具体的には、光学素子1に入射する光の真空中の波長をλ、透明体の屈折率をn、当該透明体の周囲の媒質の屈折率をnとすると、幅がλ/(n-n)の1倍以下、好ましくは2倍以下、更に好ましくは3倍以下の範囲において凹凸11の勾配が180度変化する部分を有さないように形成される。ここで幅とは、上記z軸方向に対して垂直な方向(入射面又は出射面に平行な方向)の幅を意味する。
また、一般的なセンサーシステムは、図5に示すように、主に光学素子1と光源2とからなり対象物10に光を照射する光源部20と、対象物10の各点から反射してきた光を検知するカメラ部30と、カメラ部30が受光した信号から対象物の距離を算出する演算部40とからなる。ここで、広角で反射してカメラ部30に入射した光ほど光強度が低くなる。したがって、広角から入射した光もカメラで良好に感知するためには、光源部20の光の配光は角度θが大きいほど光強度が高いことが好ましい。すなわち光源部20からの遠方界(far-field)での光の配光は、角度θが大きい程、強度が高くなる分布になっていることが好ましい。したがって、少なくとも凹凸11は、スネルの法則によって計算される配光分布が拡散範囲91の中央から境界に向けて単調増加するように形成される方が好ましい。このためには、上述したように、光学素子1の凹凸11は、傾きの頻度分布が、傾きの増加とともに単調増加するように設計すればよい。
なお、本明細書において、拡散範囲91の中央とは、光源2の光を本発明の光学素子1に垂直に照射した場合において、当該光源2の光軸と拡散範囲91との交点の位置を意味する。また、拡散範囲91の境界とは、上述した閉曲線92に相当する部分で、断面における配光強度分布においては、最大ピークの位置を意味する。
また、光源2から出た光がスクリーンに反射してカメラに戻る光学系において、スクリーンにおける反射がランバート反射であるとすると、カメラに戻る光の強度を角度θに対して均一にするためには、光源部20からの遠方界(far-field)での光強度分布P(θ)をcos-7θに比例[P(θ)∝cos-7θ]させる必要がある。このため光源2から出て光学素子1を透過した光の配光分布はcos-7θに比例させることが最も好ましい。
図6は、光源部20から出た光がスクリーンに反射してカメラに戻る光学系において、光源部20からの遠方界(far-field)での光強度分布P(θ)をcos-nθ(nは1~7)に比例[P(θ)∝cos-nθ]させた場合に、カメラ部に戻る光の強度を入射角θに対して計算したグラフである。入射角が大きいほど光強度は小さいが、nが大きいほどその差は小さくなることがわかる。また、光強度分布P(θ)をcos-7θに比例[P(θ)∝cos-7θ]させると、カメラに戻る光の強度は角度θに対して均一になることがわかる。
ただし、光を広角に広げる照射を行う場合、完全にcos-7θに比例させるのは難しいため、カメラの感度上cos-nθ(1≦n≦7)に比例させた光強度分布でも許容できる。
したがって、光学素子1の凹凸11は、スネルの法則によって計算される配光分布が拡散範囲91の中央から境界に向けてcos-nθ(1≦n≦7)に比例するように形成される方がよく、好ましくは、cos-7θに比例するように形成される方がよい。このためには、光学素子1の凹凸11の傾きの頻度分布は、cos-nθ(1≦n≦7)に比例するように形成され、好ましくは、cos-7θに比例するように形成される。
具体的には、もし-a≦θox≦aにおいてh(θox)がcos-nθoxに比例するならば、FREQUENCY(g(arctan(∂z/∂x|y=yo)))=cos-nθox=cos-n(g(arctan(∂z/∂x|y=yo)))となる。また、同様に、もし-b≦θoy≦bにおいてh(θoy)がcos-nθoyに比例するならば、FREQUENCY(g(arctan(∂z/∂y|x=xo)))=cos-nθoy=cos-n(g(arctan(∂z/∂y|x=xo)))となる。
また上述したように、スネルの関係を満たし、入射角θが十分に小さく、θ=nθ、nθ=θと近似できる場合、θ=(n-1)θであるから、θ=(n-1)θと表すことができる。したがって、FREQUENCY((n-1)(arctan(∂z/∂x|y=yo)))=cos-nθox=cos-n((n-1)arctan(∂z/∂x|y=yo))となる。また、同様に、FREQUENCY((n-1)(arctan(∂z/∂y|x=xo)))=cos-nθoy=cos-n((n-1)arctan(∂z/∂y|x=xo))となる。
また、スマートフォンの3Dセンシングなど、モバイル系の部品として利用する場合、拡散フィルタ(Diffuser)の大きさは小さいものが好ましい。また、成型の容易さや生産性を考えると凹凸11の段差は小さい方が好ましい。しかし、パターンサイズを縮小し、陵や谷のサイズが光の波長に近くなると光の波としての性質を無視できなくなり、所望の配光分布を得るための構造設計にも波としての補正が必要になる。この点について、図7~図12を用いて説明する。
光学素子1に入射する光の真空中の波長をλ、透明体の屈折率をn、当該透明体の周囲の媒体の屈折率をnとすると、図7~図12の(a)は、相似形であって凹凸11の高さがλ/(n-n)の5倍以下(図7)、10倍以上(図8)、25倍以上(図9)、40倍以上(図10)、50倍以上(図11)、65倍以上((図12)である6種類の凹凸11をもつ光学素子1を示すものである。ここで、光学素子1の屈折率nは1.53、屈折率nは1とした。また、光学素子1への入射光の波長は630nmとした。また、凹凸11は、配光分布がcos-7θに比例するものを用いた。なお、ここでいう凹凸11の高さとは、凹凸11の一番高い陵と一番低い谷の差を意味する。図7~12の(b)は、波としての性質を無視した光線追跡シミュレーションによる結果である。また、図7~12の(c)は、波としての性質を考慮に入れた電磁界シミュレーションで得られた結果である。
シミュレーションの結果、屈折光学系による光線追跡シミュレーションでは、凹凸11のサイズが異なっても配光分布に変化はないが、電磁界シミュレーションでは、凹凸11のサイズによって配光分布が変化していることがわかる。具体的には、凹凸11のサイズを小さくする程、波動光学的影響が大きくなり、光線追跡シミュレーションと電磁界シミュレーションで配光分布の差が大きくなる。したがって、凹凸11は大きい方が光の波としての性質の影響が少なくできる点で好ましい。具体的には、凹凸11は、少なくともλ/(n-n)の5倍以上の高さを有する方がよく、好ましくは10倍以上、更に好ましくは25倍以上の高さを有するほうがよい。
なお、上記説明では、出射面が平面で入射面に凹凸がある場合について説明したが、逆に入射面が平面で出射面に凹凸があってもよい。また、スネルの法則によって入射光を拡散範囲91内に出射できるように設計できれば、いずれか一方の面が平面である必要はなく、アーチ状や球面状のような曲面でもよいし、両面に凹凸を形成することも可能である。
次に、本発明の光学系装置について説明する。本発明の光学系装置は、図5に示すように、上述した本発明の光学素子1と、当該光学素子1に光を照射する光源2と、で主に構成される。
光源2は、上記説明では、コリメート光を照射するものについて説明したが、これに限られるものではなく、光学素子1に光を照射できるものであればどのようなものでもよい。例えば、垂直共振面発光レーザ(VCSEL)やLEDを用いることができる。光源2は、光学素子1に光源2の光を照射できるように配置すればよい。
また、本発明の光学系装置は、対象物10の各点から反射してきた光を検知するカメラ部30や、当該カメラ部30が受光した信号から対象物の距離を算出する演算部40を有していてもよい。
1 光学素子
2 光源
11 凹凸
91 拡散範囲
92 閉曲線

Claims (5)

  1. 入射した光を所定の拡散範囲に拡散可能な光学素子であって、
    少なくとも片面に凹凸を有する透明体を含み、
    前記拡散範囲は、所定の平面における単一の閉曲線の内部として規定され、
    前記凹凸は、周期性を持たない複数の稜部と谷部を有し、当該陵部や谷部の間に散乱の生じる非連続な部分がなく、
    前記光を前記拡散範囲に拡散させる前記凹凸表面の傾き角θの頻度分布は、cos-nθ(1≦n≦7)に比例し、
    前記凹凸は、スネルの法則によって入射光を前記拡散範囲外の領域に出射させるような勾配を有する領域が全領域の5%以下であることを特徴とする光学素子。
  2. 前記凹凸表面の傾き角θの頻度分布は、cos-7θに比例することを特徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 前記凹凸は、前記光の波長をλ、前記透明体の屈折率をn、当該透明体の周囲の媒質の屈折率をnとすると、λ/(n-n)の5倍以上の高さを有することを特徴とする請求項1又は2記載の光学素子。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の光学素子と、
    前記光学素子に光を照射する光源と、
    を具備することを特徴とする光学系装置。
  5. 対象物から反射してきた光を検知するカメラ部を具備することを特徴とする請求項4記載の光学系装置。
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