JP7446562B2 - 洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置 - Google Patents

洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置 Download PDF

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Description

本発明は、洗浄水タンク装置に関し、特に、水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置に関する。
特開2004-332470号公報(特許文献1)には、ロータンク装置における排水弁の制御方法およびその装置が記載されている。このロータンク装置には、電磁弁、水流切り替え弁、及び水圧シリンダが備えられている。この装置において、電磁弁に駆動電流が供給されると、電磁弁が開弁状態となり、給水管からの洗浄水が配管と水流切り替え弁を介して水圧シリンダに流れ、水圧でロッドが押し上げられる。これにより、水圧シリンダに取り付けられた鎖が、フラッパー弁である排水弁を引き上げ、排水弁が弁座から引き離され、タンク内の洗浄水が便器に排出される。一方、ロータンク装置には、操作レバー、及びこの操作レバーと排水弁を連結する鎖も設けられている。これにより、停電中や、水圧シリンダが働かないとき、操作レバーを操作して排水弁を引き上げ、排水弁を開弁させることができるようになっている。
特開2004-332470号公報
しかしながら、特許文献1記載のロータンク装置においては、水圧シリンダが働かない場合でも、操作レバーによって排水弁を引き上げることにより排水が可能であるものの、水圧シリンダの不具合を容易に解消することはできない。即ち、水圧シリンダは、電磁弁からの洗浄水が流入するシリンダとピストンから構成されており、電磁弁を介して流入した洗浄水の圧力によりシリンダ内のピストンを摺動させるようになっている。そして、ピストンは、スケールの付着によりシリンダに固着したり、ピストンとシリンダの間に異物を噛み込んだりすることにより、動かなくなる場合がある。特許文献1記載のロータンク装置においては、水圧シリンダのピストンが動かなくなった場合には、ロータンクの蓋を開け、水圧シリンダ(水圧駆動部)を取り出してメンテナンスを行う必要があり、メンテナンス性が悪いという問題がある。
従って、本発明は、水圧駆動部に不具合が生じた場合でも、容易にメンテナンスすることができる洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置であって、水洗便器に供給すべき洗浄水を貯留すると共に、貯留した洗浄水を水洗便器へ排出するための排水口が形成された貯水タンクと、排水口を開閉し、水洗便器への洗浄水の供給、停止を行う排水弁と、排水弁に向けて延びる駆動部材を備え、供給された水道水の給水圧を利用して、駆動部材を駆動し、排水弁を引き上げる水圧駆動部と、排水弁と駆動部材を連結し、水圧駆動部の駆動力により排水弁を引き上げると共に、所定のタイミングで排水弁と駆動部材の連結を解除して、排水弁を降下させるクラッチ機構と、排水弁に接続され、手動操作により、排水弁を駆動部材と共に引き上げ可能な牽引部材と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、供給された水道水の給水圧により、水圧駆動部が駆動部材を駆動し、貯水タンクの排水口を開閉する排水弁が引き上げられる。クラッチ機構は、排水弁と駆動部材を連結し、水圧駆動部の駆動力により排水弁を引き上げると共に、所定のタイミングで連結を解除し、排水弁を降下させる。牽引部材は、排水弁に接続されており、手動操作により排水弁を駆動部材と共に引き上げる。
このように構成された本発明によれば、牽引部材を使用して、手動操作により排水弁を引き上げることができるので、万一、水圧駆動部が作動しなくなった場合においても、排水弁を開弁させ、水洗便器に洗浄水を供給することができる。また、牽引部材により、排水弁と共に、水圧駆動部の駆動部材を引き上げることができるので、水圧駆動部の駆動部材が、固着等により動かなくなった場合でも、これを手動操作により強制的に移動させることができる。このため、牽引部材を手動操作するだけで容易に駆動部材の固着等を解消することが可能になり、メンテナンス性を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、クラッチ機構は、排水弁に取り付けられた可動部材を備え、この可動部材は、駆動部材と係合して排水弁と駆動部材を連結させる係合位置と、駆動部材と係合せず、駆動部材との連結が解除される非係合位置に移動可能に構成され、牽引部材は、上面視において可動部材と重ならない位置で、排水弁に取り付けられている。
このように構成された本発明によれば、牽引部材が、上面視において可動部材と重ならない位置で、排水弁に取り付けられているので、牽引部材によって駆動部材を引き上げる際に、牽引部材と可動部材が干渉しにくく、確実に駆動部材を引き上げることができる。また、引き上げる際に、牽引部材と可動部材が干渉して、可動部材が損傷されるリスクを軽減することができる。
本発明において、好ましくは、可動部材は、排水弁が引き上げられているとき、駆動部材の被当接部と当接することにより、駆動部材と係合するように構成される一方、排水弁が排水口に着座している状態においては、可動部材と駆動部材の被当接部との間にはクリアランスが存在する。
このように構成された本発明によれば、排水弁が排水口に着座している状態において、可動部材と、駆動部材の被当接部との間にクリアランスが存在する。このため、牽引部材によって着座した状態の排水弁を引き上げる際、排水弁及び可動部材がクリアランスの距離だけ移動された後、可動部材と駆動部材が当接する。これにより、可動部材を、駆動部材に衝撃的に当接させることができ、より強力に駆動部材の固着を解消させることができる。
本発明において、好ましくは、排水弁は、鉛直方向に引き上げられることにより排水口を開弁させる直動式の弁体であり、排水弁と水圧駆動部の駆動部材は同軸上に配置されている。
このように構成された本発明によれば、排水弁と水圧駆動部の駆動部材が同軸上に配置されているので、牽引部材により排水弁を引き上げる力を効率良く駆動部材に伝達することができ、より強力に駆動部材の固着を解消させることができる。
本発明において、好ましくは、水圧駆動部は、供給された水道水が流入するシリンダと、このシリンダ内に摺動可能に配置され、駆動部材が取り付けられたピストンと、を備え、ピストンは、供給された水道水の圧力により第1の位置から第2の位置に移動され、第2の位置におけるシリンダの内径は、第1の位置におけるシリンダの内径よりも大きい。
このように構成された本発明においては、牽引部材により排水弁が引き上げられることにより、ピストンは駆動部材と共に第1の位置から第2の位置に移動される。上記のように構成された本発明によれば、シリンダの内径は、第2の位置において第1の位置よりも大きく形成されているため、第2の位置ではピストンとシリンダの内壁面との間の隙間が大きくなる。このため、牽引部材によってピストンを引き上げることにより、容易に、ピストンとシリンダの間の固着を剥がしたり、ピストンとシリンダの間の異物を除去したりすることができる。
本発明において、好ましくは、シリンダの内径は、第1の位置から第2の位置に向けて連続的に拡大する。
このように構成された本発明によれば、シリンダの内径が、第1の位置から第2の位置にむけて連続的に拡大するので、牽引部材によってピストンを引き上げることにより、より容易に、ピストンとシリンダの間の固着等を解消することができる。
本発明において、好ましくは、ピストンの外周には、弾性変形した状態でシリンダの内壁面に接触する弾性部材が取り付けられている。
このように構成された本発明によれば、ピストンの外周に、シリンダの内壁面に接触する弾性部材が取り付けられているので、シリンダの内壁面には適正な圧力で常に弾性部材が押し付けられる。このため、シリンダの内壁面に付着した汚れや、異物等を掻き取ることができ、ピストンの固着や、異物の噛み込みを容易に排除することができる。
また、本発明は、水洗便器装置であって、本発明の洗浄水タンク装置と、この洗浄水タンク装置から供給される洗浄水により洗浄される水洗便器と、を有することを特徴としている。
本発明の洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置によれば、水圧駆動部に不具合が生じた場合でも、容易にメンテナンスすることができる。
本発明の実施形態による洗浄水タンク装置を備えた水洗便器装置全体を示す斜視図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられた水圧駆動部及び排水弁の断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置において、図3のIV-IV線に沿う断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられているクラッチ機構を構成する部品を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置において、排水弁が閉弁されているときのクラッチ機構の状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置において、連結解除時におけるクラッチ機構の状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置において、連結直前におけるクラッチ機構の状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置において、クラッチ機構を連結させる際の状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の実施形態による洗浄水タンク装置において、ワイヤにより排水弁を引き上げた状態の水圧駆動部及び排水弁の断面図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器装置を説明する。
図1は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置を備えた水洗便器装置全体を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の概略構成を示す断面図である。図3及び図4は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置に備えられた水圧駆動部及び排水弁の断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態による水洗便器装置1は、水洗便器である水洗便器本体2と、この水洗便器本体2の後部に載置された、本発明の第1実施形態による洗浄水タンク装置4から構成されている。本実施形態の水洗便器装置1は、使用後に、壁面に取り付けられたリモコン装置6を操作するか、便座に設けられた人体検知センサである人感センサ8が使用者の離座を検知した後、所定時間経過することにより、水洗便器本体2のボウル部2aの洗浄が行われるように構成されている。本実施形態による洗浄水タンク装置4は、リモコン装置6又は人感センサ8からの指示信号に基づいて、内部に貯留されている洗浄水を水洗便器本体2に排出し、この洗浄水によりボウル部2aを洗浄するように構成されている。なお、本実施形態では人感センサ8は便座に設けられているが、本発明はこの形態に限るものではなく、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できる位置に設けられていればよく、例えば、水洗便器本体2や洗浄水タンク装置4に設けることもできる。また、人感センサ8は、使用者の着座、離座や接近、離脱、手をかざす動作を検知できるものであればよく、例えば、赤外線センサやマイクロ波センサを人感センサ8として使用することができる。
図2に示すように、洗浄水タンク装置4は、水洗便器本体2に供給すべき洗浄水を貯留する貯水タンク10と、この貯水タンク10に設けられた排水口10aを開閉するための排水弁12と、この排水弁12を駆動する水圧駆動部14と、を有する。さらに、洗浄水タンク装置4は、水圧駆動部14及び貯水タンク10内への給水を制御する給水制御装置18と、給水制御装置18に取り付けられた電磁弁20と、を内部に有する。
貯水タンク10は、水洗便器本体2に供給すべき洗浄水を貯留するように構成されたタンクであり、その底部には貯留した洗浄水を水洗便器本体2へ排出するための排水口10aが形成されている。また、貯水タンク10内において、排水口10aの下流側にはオーバーフロー管10bが接続されている。このオーバーフロー管10bは、排水口10aの近傍から垂直に立ち上がり、貯水タンク10内に貯留されている洗浄水の水面よりも上方まで延びている。従って、オーバーフロー管10bの上端から流入した洗浄水は、排水口10aをバイパスして、水洗便器本体2へ直接流出する。
次に、図3及び図4を参照して、水圧駆動部及び排水弁の構造を説明する。図3は水圧駆動部14及び排水弁12の断面図であり、図4は、図3における切断面に対して直角な方向に切断した断面図である。
排水弁12は、排水口10aを開閉するように配置された直動式の弁体であり、棒状の弁軸12aと、その下端に取り付けられた弁体部12bから構成されている。この排水弁12が鉛直方向に引き上げられることにより、排水口10aが開弁され、貯水タンク10内の洗浄水が水洗便器本体2に排出されて、ボウル部2aが洗浄される。
水圧駆動部14は、排水弁12の上方に設けられ、水道から供給された洗浄水の給水圧を利用して、排水弁12を駆動するように構成されている。具体的には、水圧駆動部14は、給水制御装置18(図2)から流入管24aを介して供給された水が流入するシリンダ14aと、このシリンダ14a内に摺動可能に配置されたピストン14bと、を有する。さらに、ピストン14bの下面には、駆動部材であるロッド15が取り付けられ、このロッド15は、シリンダ14aの下端から突出して排水弁12に向けて延びている。また、ロッド15は、排水弁12の弁体部12bの中心から立ち上がる弁軸12aと同一直線上に位置するように配置されており、排水弁12とロッド15は同軸上に配置されている。
さらに、シリンダ14aの内部にはスプリング14cが配置されており、ピストン14bを下方に向けて付勢している。また、ピストン14bの外周には弾性部材である環状のパッキン14eが取り付けられており、このパッキン14eは下側が開いた逆U字形断面に形成されている。さらに、パッキン14eは、弾性変形した状態でシリンダ14aの内壁面に接触され、シリンダ14aの内壁面とピストン14bの間の水密性が確保されている。また、ロッド15の下端と排水弁12の接続部には、クラッチ機構22が設けられており、このクラッチ機構22により、ロッド15と排水弁12が連結され、所定のタイミングでロッド15と排水弁12の連結が解除される。
シリンダ14aは、ほぼ円筒形の部材であり、その軸線が鉛直方向に向けて配置されると共に、内部にピストン14bを摺動可能に受け入れている。また、シリンダ14aは、下端から上方に向けて内径が連続的に僅かに拡大するようにテーパ状に形成されている。また、図3に示すように、シリンダ14aの下端部には、駆動部給水路である流入管24aが接続されており、給水制御装置18(図2)から流出した水がシリンダ14a内に流入するようになっている。このため、シリンダ14a内のピストン14bは、シリンダ14aに流入した水により、スプリング14cの付勢力に抗して押し上げられる。
一方、シリンダ14aの中間部には流出孔が設けられており、流出管24bは、この流出孔を介してシリンダ14aの内部と連通している。従って、シリンダ14a下部に接続された流入管24aからシリンダ14a内に水が流入すると、ピストン14bは、流入した水の圧力により、第1の位置であるシリンダ14aの下部から上方の第2の位置へ押し上げられる。そして、シリンダ14aに流入した水は流出孔から流出管24bを通って流出する。即ち、ピストン14bは、水道水の圧力により、シリンダ14aの第1の位置から第2の位置へ移動される。そして、シリンダ14aはテーパ状に形成されているので、第2の位置におけるシリンダ14aの内径は、第1の位置におけるシリンダ14aの内径よりも大きい。
また、図2に示すように、シリンダ14aから延びる流出管24bの先端部には流出管分岐部24cが設けられている。流出管分岐部24cにおいて分岐した流出管24bは、その一方が貯水タンク10内に水を流出させ、他方がオーバーフロー管10bの中に水を流出させるように構成されている。従って、シリンダ14aから流出した水の一部は、オーバーフロー管10bを通って水洗便器本体2に排出され、残りは貯水タンク10内に貯留される。
図3及び図4に示すように、ロッド15は、ピストン14bの下面に接続された棒状の部材であり、シリンダ14aの底面に形成された貫通孔14fを通って、シリンダ14aの中から下方に突出するように延びている。また、ロッド15の下端は、クラッチ機構22を介して排水弁12に連結されている。このため、シリンダ14aに水が流入してピストン14bが押し上げられると、ピストン14bに接続されたロッド15が排水弁12を上方に吊り上げ、排水弁12が開弁される。
また、シリンダ14aの下方から突出するロッド15と、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁との間には、隙間が設けられ、シリンダ14aに流入した水の一部は、この隙間から流出する。隙間から流出した水は、貯水タンク10内に流入する。なお、この隙間は比較的流路断面積が狭く、流路抵抗が大きい。このため、隙間から水が流出する状態であっても、水勢が強い場合には、流入管24aからシリンダ14aに流入する水によりシリンダ14a内の圧力が上昇し、スプリング14cの付勢力に抗してピストン14bが押し上げられる。
さらに、ロッド15と排水弁12の弁軸12aの間には、クラッチ機構22が設けられている。クラッチ機構22は、排水弁12が所定の位置まで吊り上げられると、排水弁12の弁軸12aをロッド15から切り離すように構成されている。クラッチ機構22が切り離された状態では、排水弁12は、ピストン14b及びロッド15の動きに連動しなくなり、浮力に抵抗しながら重力により降下する。
また、図3に示すように、排水弁12の弁軸12aの上端部には、牽引部材であるワイヤ16が接続されている。このワイヤ16は、排水弁12の弁軸12aの上端部に形成された張出部17に取り付けられている。この張出部17は弁軸12aの上端部から側方、斜め上方に延びるように形成されたアーム状の部分であり、その先端部には、ワイヤ16を取り付けるための取付部17aが設けられている。取付部17aは、上方に向けて凸状に湾曲された部分であり、その頂部にワイヤ16を通すための小穴(図示せず)が設けられている。一方、ワイヤ16の先端には係合玉16aが取り付けられており、この係合玉16aと取付部17aに設けられた小穴(図示せず)の縁が係合することにより、ワイヤ16が排水弁12に接続される。
一方、図2に示すように、排水弁12から延びるワイヤ16の先には、把持リング16bが取り付けられている。この把持リング16bは、使用者が把持してワイヤ16を引くために取り付けられた環状の部材である。また、把持リング16bは、貯水タンク10の内壁面上部に取り付けられたフック16cに掛けられている。排水弁12が作動しないとき等の非常時において、使用者は、貯水タンク10の蓋(図示せず)を開け、貯水タンク10の内壁面のフック16cに掛けられている把持リング16bをつかんでワイヤ16を引く。これにより、使用者の手動操作により、ワイヤ16を介して、排水弁12をロッド15と共に引き上げることができる。
また、図4に示すように、排水弁12の弁軸12aの近傍には、排水弁フロート機構26が設けられている。この排水弁フロート機構26は、ロッド15が所定距離吊り上げられ、クラッチ機構22により排水弁12が切り離された後、排水弁12が降下して、排水口10aを閉弁させるのを遅延させるように構成されている。具体的には、排水弁フロート機構26は、フロート部26aと、このフロート部26aと連動した係合部26bと、フロート部26aと係合部26bを連結するフロート軸26cを有する。
一方、排水弁12の弁軸12aには係合突起12cが設けられており、排水弁12が吊り上げられた状態では、係合突起12cは、排水弁フロート機構26の係合部26bよりも上方に位置する(なお、図4は排水弁12が降下した状態を示している)。吊り上げられた排水弁12がクラッチ機構22により切り離されると、降下してきた排水弁12の係合突起12cが、係合部26bと係合し、排水弁12の降下を阻止する。次いで、貯水タンク10内の水位低下と共にフロート部26aが下降し、貯水タンク10内の水位が所定水位まで低下すると、フロート部26aは係合部26bを、図4に想像線で示す解除位置まで回動させる。係合部26bが解除位置へ回動されると、係合部26bと係合突起12cの係合が解除される。係合が解除されることにより、排水弁12が降下して、排水口10aに着座する(図4に示す状態)。これにより、排水弁12の閉弁が遅延され、適正量の洗浄水が、排水口10aから排出されるようになっている。
一方、図2に示すように、給水制御装置18と水圧駆動部14の間の流入管24aには、バキュームブレーカ30が設けられている。
流入管24a内の給水制御装置18側が負圧になった場合には、バキュームブレーカ30により、流入管24aに外気が吸引され、水圧駆動部14側からの水の逆流が防止される。
また、図2に示すように、給水制御装置18は、電磁弁20の作動に基づいて水圧駆動部14への給水を制御すると共に、貯水タンク10への給水、停止を制御するように構成されている。即ち、給水制御装置18は、水道に接続された給水管32と、水圧駆動部14に接続された流入管24aとの間に接続されており、コントローラ28からの指示信号に基づいて、給水管32から供給された水の、水圧駆動部14への供給、停止を制御する。本実施形態においては、給水制御装置18から流出した水は、全量が流入管24aを通って水圧駆動部14に供給される。水圧駆動部14に供給された水の一部は、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁とロッド15の間の隙間から流出して貯水タンク10へ流入する。また、水圧駆動部14に供給された水の多くは、流出管24bを通ってシリンダ14aから流出し、流出管分岐部24cにおいて貯水タンク10に流入する部分と、オーバーフロー管10bを介して水洗便器本体2に流入する部分に分岐される。
さらに、水道から供給された水は、貯水タンク10の外側に配置された止水栓32a、この止水栓32aの下流側の、貯水タンク10の中に配置された定流量弁32bを介して給水制御装置18に供給される。止水栓32aは、メンテナンス時等に洗浄水タンク装置4への水の供給を停止させるために設けられており、通常は開栓された状態で使用される。定流量弁32bは、水道から供給された水を、所定流量で給水制御装置18に流入させるために設けられており、水洗便器装置1の設置環境に関わらず一定流量の水が給水制御装置18に供給されるように構成されている。
また、給水制御装置18には電磁弁20が取り付けられており、この電磁弁20の作動に基づいて、給水制御装置18から水圧駆動部14への給水が制御される。具体的には、リモコン装置6や人感センサ8からの信号をコントローラ28が受信し、コントローラ28は電磁弁20に電気信号を送り、これを作動させる。
一方、給水制御装置18には、給水弁フロート34も接続されており、貯水タンク10内の貯水水位を所定水位L1に設定するように構成されている。給水弁フロート34は貯水タンク10内に配置されており、貯水タンク10の水位上昇と共に上昇して、水位が所定水位L1まで上昇すると、給水制御装置18から水圧駆動部14への給水を停止させるように構成されている。
給水制御装置18は、給水管32及び流入管24aが接続された本体部36と、この本体部36の中に配置された主弁体38と、この主弁体38が着座する弁座40と、給水弁フロート34によって回動されるアーム部42と、このアーム部42の回動によって移動されるフロート側パイロット弁44と、電磁弁側パイロット弁50と、を有する。
本体部36は、下部に給水管32の接続部、一側に流入管24aの接続部が設けられた部材であり、流入管24aの反対側の側面には、電磁弁20が取り付けられるように構成されている。また、本体部36の内部には、弁座40が形成されており、この弁座40は、接続部に接続された流入管24aに連通するようになっている。さらに、本体部36の内部には、弁座40を開閉するように主弁体38が配置されており、開弁時においては、給水管32から流入した水道水が、弁座40を通って、流入管24aに流出するように構成されている。
主弁体38は、概ね円板状のダイヤフラム式の弁体であり、弁座40に対して着座、離座できるように、本体部36の中に取り付けられている。また、本体部36内には、主弁体38に対して、弁座40の反対側に、圧力室36aが形成されている。即ち、圧力室36aは、本体部36の内壁面と主弁体38によって画定され、この圧力室36a内の圧力が高くなると、この圧力によって主弁体38が弁座40に押しつけられて、弁座40に着座する。
一方、電磁弁20は、本体部36に取り付けられており、電磁弁側パイロット弁50を進退させることができるように構成されている。即ち、電磁弁側パイロット弁50は、圧力室36aに設けられたパイロット弁口(図示せず)を開閉させるように構成されている。また、フロート側パイロット弁44は、圧力室36aに設けられたフロート側パイロット弁口(図示せず)を開閉させるように構成されている。
給水弁フロート34はアーム部42によって支持されており、このアーム部42にはフロート側パイロット弁44が連結されている。そして、貯水タンク10内の水位が所定水位L1まで上昇している状態では給水弁フロート34が上方に押し上げられ、これに伴いフロート側パイロット弁44が、圧力室36aのフロート側パイロット弁口(図示せず)を閉弁させている。一方、貯水タンク10内の洗浄水が排水され、貯水タンク10内の水位が低下すると、給水弁フロート34が下方に下がり、フロート側パイロット弁44が移動して、フロート側パイロット弁口が開弁される。
この構成により、貯水タンク10内の水位が所定水位L1にあり、電磁弁20に通電されていない、便器洗浄の待機時においては、主弁体38のパイロット弁口(図示せず)、及び本体部36のフロート側パイロット弁口(図示せず)は、共に閉弁状態となっている。
また、給水管32から供給された水道水は圧力室36a内に流入する。ここで、電磁弁側パイロット弁50がパイロット弁口(図示せず)を閉弁させ、且つフロート側パイロット弁44がフロート側パイロット弁口(図示せず)を閉弁させている状態では、流入した水道水により圧力室36a内の圧力が上昇する。このように圧力室36a内の圧力が上昇すると、この圧力により主弁体38が弁座40に向けて押圧され、主弁体38により弁座40が閉弁される。
一方、電磁弁20に通電が行われ、電磁弁側パイロット弁50がパイロット弁口(図示せず)を開弁させると、圧力室36a内の圧力が低下し、これにより主弁体38が弁座40から引き離され、弁座40が開弁される。また、貯水タンク10内の水位が所定水位L1よりも低下している状態においては、給水弁フロート34が下がり、フロート側パイロット弁44がフロート側パイロット弁口(図示せず)を開弁させる。これにより、圧力室36a内の圧力が低下し、弁座40が開弁される。このように、主弁体38のパイロット弁口又はフロート側パイロット弁口の何れか一方でも開弁されている状態では、圧力室36a内の圧力が低下し、弁座40は開弁される。
次に、図5乃至図9を新たに参照して、排水弁12とロッド15を連結するクラッチ機構22を説明する。
図5は、クラッチ機構22を構成する部品を分解して示す分解斜視図である。図6は、排水弁12が閉弁されているときのクラッチ機構22の状態を示す部分拡大断面図である。図7は、連結解除時におけるクラッチ機構22の状態を示す部分拡大断面図である。図8は、連結直前におけるクラッチ機構22の状態を示す部分拡大断面図である。図9は、クラッチ機構22を連結させる際の状態を示す部分拡大断面図である。
まず、図5に示すように、クラッチ機構22は、ロッド15の下端部、排水弁12の弁軸12aの上端部、及びこの上端部に取り付けられた可動部材60から構成されている。即ち、ロッド15は、水圧駆動部14のピストン14bの下面から下方に延びており、このロッド15の下端部がクラッチ機構22の一部を構成する。また、弁軸12aの上端部には、可動部材60が回動可能に取り付けられており、この可動部材60がロッド15の下端部と係合/解除されることにより、ロッド15と排水弁12が連結・解除される。
ロッド15の下端部には、薄肉部15a、及び引上部15bが形成され、これらがクラッチ機構22の一部として機能する。一方、排水弁12の弁軸12aの上端部には、支持部12dが設けられている。この支持部12dは、側方が開放されるように形成された一対の軸受から構成されており、可動部材60の両端が回動可能に取り付けられる。
ロッド15下端の薄肉部15aは、ロッド15の上部よりも細く形成された部分である。ロッド15の引上部15bは、薄肉部15aの下端から、両側に水平方向に突出するように形成された部分であり、排水弁12を引き上げる際は、ロッド15の引上部15bと可動部材60が係合する。
可動部材60は、横向きに延びるベースプレート62と、このベースプレート62の両端から外方に延びる一対の回転軸66と、ベースプレート62の両端部から縦方向に立ち上がる一対のアーム64と、各アーム64の上端から内方に向けて延びる当接部68と、を有する。可動部材60の各回転軸66は、弁軸12aの上端部に設けられた各支持部12dに受け入れられ、可動部材60が回動可能に支持される。
ベースプレート62は、横向きに延びる板状の部分であり、上面視でT字形に形成されている。アーム64は、T字形のベースプレート62の両端から上方に向けて夫々立ち上がるように形成されている。クラッチ機構22の連結時においては、ロッド15下端の薄肉部15a及び引上部15bが、一対のアーム64の間に位置する。回転軸66は、ベースプレート62の左右両端、且つ各アーム64の基端から、夫々水平方向に突出するように形成され、弁軸12aの各支持部12dに受け入れられている。
当接部68は、各アーム64の上端から内方に向けて突出するように形成されている。当接部68は、回転軸66と平行な方向から見て、断面が涙滴状に形成され、下側が円弧状の曲面に形成されている。また、クラッチ機構22の連結時においては、ロッド15下端の薄肉部15aが各当接部68の間に位置し、引上部15bの両端が各当接部68の下側に位置する。
次に、図6乃至図9を参照して、クラッチ機構22の作用を説明する。
まず、排水弁12が排水口10aに着座し、クラッチ機構22が連結された状態においては、可動部材60は図6に示す「係合位置」にされている。可動部材60が係合位置にされた状態では、ロッド15下端の引上部15bが、可動部材60の当接部68の真下に位置する。水圧駆動部14(図2)に洗浄水が供給され、図6に示す状態からロッド15が上方に引き上げられると、ロッド15によって排水弁12が鉛直上方に引き上げられる。即ち、ロッド15が引き上げられると、可動部材60が係合位置を維持したまま、ロッド15の引上部15bの上面15cと、可動部材60の当接部68の下端が係合し、排水弁12が引き上げられる。
なお、図6に示されている排水弁12が排水口10aに着座されている状態では、ロッド15の引上部15b下端の被当接部15dと、可動部材60のベースプレート62上面との間には、クリアランスCが存在する。図6に示す状態から、ロッド15が上方に引き上げられた場合には、引上部15bの上面15cと当接部68が係合して、排水弁12が引き上げられる。一方、非常時において、図6に示す状態から排水弁12が手動で引き上げられた場合には、排水弁12がクリアランスCの距離だけ引き上げられた後、ベースプレート62上面と引上部15b下端の被当接部15dが当接して、ロッド15が押し上げられる。
また、クラッチ機構22が連結された状態で、ロッド15と共に排水弁12が引き上げられると、可動部材60は、水圧駆動部14のシリンダ14aの底面に接近する。そして、排水弁12が所定位置まで引き上げられると、図7に示すように、シリンダ14aの底面から下方に突出した規制部70の先端が可動部材60のベースプレート62に当接する。ベースプレート62が規制部70の先端に当接することにより、可動部材60は、図6に示す「係合位置」から図7に示す「非係合位置」へ、回転軸66を中心に回動される。可動部材60が「非係合位置」に回動されると、ロッド15の引上部15bと可動部材60の当接部68の係合が解除され、クラッチ機構22の連結が解除される。即ち、可動部材60が回転軸66を中心に回動されると、アーム64の先端に設けられた当接部68が移動して、ロッド15下端の引上部15bから外れ、当接部68と引上部15bの係合が解除される。
クラッチ機構22の連結が解除されると、排水弁12がロッド15から切り離され、排水弁12が下降して、排水口10aに着座する。これにより、貯水タンク10から水洗便器本体2への洗浄水の排出が停止される。
次いで、水圧駆動部14への洗浄水の供給が停止されると、シリンダ14aの内部に配置されたスプリング14cの付勢力により、ピストン14b及びロッド15が下降する。図8に示すように、ロッド15が下降することにより、ロッド15の下端が、排水口10aに着座している排水弁12に取り付けられた可動部材60に接近する。なお、可動部材60の重心は、図8において、回転軸66の中心よりも左側に位置するため、図7においてクラッチ機構22の連結が解除された後も、可動部材60は「非係合位置」を維持している。
ロッド15が更に下降すると、図9に示すように、ロッド15の被当接部15dが可動部材60のベースプレート62に当接し、可動部材60が図9における時計回りに回動される。これにより、「非係合位置」にされていた可動部材60が図6に示す「係合位置」に回動されて図6に示す状態に復帰し、クラッチ機構22が連結される。
次に、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4、及びそれを備えた水洗便器装置1の作用を説明する。
まず、上記のように便器洗浄の待機状態においては、貯水タンク10内の水位が所定水位L1にあり、電磁弁20への通電は行われていない。この状態では、給水制御装置18の電磁弁側パイロット弁50及びフロート側パイロット弁44(図2)は、共に閉弁状態となり、弁座40は主弁体38によって閉弁されている。次に、使用者がリモコン装置6(図1)の洗浄ボタンを押すと、リモコン装置6は、便器洗浄の指示信号をコントローラ28(図2)に送信する。なお、本実施形態の水洗便器装置1においては、人感センサ8(図1)によって使用者の離座が検知された後、リモコン装置6の洗浄ボタンが押されることなく、所定時間経過した場合にも、便器洗浄の指示信号がコントローラ28に送信される。
便器洗浄の指示信号を受信すると、コントローラ28は、電磁弁20に通電を行い、電磁弁側パイロット弁50を開弁させる。これにより、圧力室36a内の圧力が低下し、主弁体38が弁座40から離座して、弁座40が開弁される。この結果、給水管32から給水制御装置18(図2)に供給された水道水は、給水制御装置18から流出して流入管24a内を流れる。
さらに、流入管24a内を流れた水は、水圧駆動部14のシリンダ14a内に流入する。シリンダ14a内に流入した水は、スプリング14cの付勢力に抗してピストン14bを押し上げる。この際、クラッチ機構22は連結されているため(図6)、ピストン14bに連結されたロッド15、このロッド15に連結された排水弁12も引き上げられ、排水弁12が排水口10aから離間する。即ち、排水弁12は、給水管32を介して給水された水道水の給水圧に基づく水圧駆動部14の駆動力により駆動され、開弁される。
排水弁12が開弁されると、貯水タンク10内に貯留されていた洗浄水(水道水)が、排水口10aを通って水洗便器本体2のボウル部2aに排出され、ボウル部2aが洗浄される。また、貯水タンク10内の洗浄水が排出されると、貯水タンク10内の水位が所定水位L1よりも低下するので、給水弁フロート34が下がる。これにより、アーム部42(図2)が回動し、フロート側パイロット弁44が開弁される。
なお、フロート側パイロット弁口(図示せず)が開弁した状態では、電磁弁側パイロット弁50を閉弁させても、圧力室36a内の圧力が上昇することはないため、主弁体38の開弁状態を維持することができる。このため、コントローラ28は電磁弁20に通電して主弁体38を開弁させた後、所定時間経過して、貯水タンク10内の水位が低下すると、電磁弁20への通電を停止させる。これにより、電磁弁側パイロット弁50は閉弁されるが、フロート側パイロット弁口が開弁されているため、主弁体38は弁座40から離座したままになる。即ち、コントローラ28は、電磁弁20に短時間通電するだけで、長時間主弁体38を開弁させることができる。
一方、流入管24aから水圧駆動部14のシリンダ14aに流入した水はピストン14bを上方に押し上げ、流出管24bを通ってシリンダ14aから流出する。流出管24bを通って流出した水は、流出管分岐部24cにおいて分岐され、貯水タンク10内、及びオーバーフロー管10b内に夫々流入する。また、流入管24aからシリンダ14aに流入した水の一部は、シリンダ14aの貫通孔14fの内壁とロッド15の間の隙間14dから流出し、この水は、貯水タンク10に流入する。
また、ピストン14bが押し上げられ、これに伴いロッド15及び排水弁12が所定位置まで引き上げられると(図7)、クラッチ機構22が、排水弁12をロッド15から切り離す。即ち、シリンダ14aから下方に突出する規制部70が可動部材60を「非係合位置」へ回動させ、ロッド15の引上部15bと可動部材60の当接部68との係合が解除される。これにより、ロッド15はピストン14bと共に上方に押し上げられたままになる一方、排水弁12は自重により降下する。しかしながら、切り離された排水弁12の係合突起12c(図4)は、排水弁フロート機構26の係合部26bと係合し、排水弁12の降下が阻止される。これにより、貯水タンク10の排水口10aは開弁されたままとなり、貯水タンク10からの排水が継続される。
ここで、貯水タンク10内の水位が、所定水位L1よりも低い第2の所定水位まで低下すると、排水弁フロート機構26のフロート部26a(図4)が下降し、これが係合部26bを、図4に想像線で示す非係合位置に移動させる。これにより、排水弁12の係合突起12cと係合部26bとの係合が解除され、排水弁12は再び降下し始める。その後、排水弁12が貯水タンク10の排水口10aを閉弁させ、水洗便器本体2への洗浄水の排出が停止される。排水口10aが閉弁された後も、給水制御装置18内の弁座40は開弁された状態にあるため、給水管32から供給された水が水圧駆動部14内に流入し、水圧駆動部14から流出した水は、流出管24bを通って貯水タンク10内に流入するので、貯水タンク10内の水位が上昇する。
貯水タンク10内の水位が所定水位L1まで上昇すると、給水弁フロート34(図2)が上昇し、アーム部42を介してフロート側パイロット弁44が移動され、フロート側パイロット弁44が閉弁される。これにより、フロート側パイロット弁口(図示せず)及び主弁体38のパイロット弁口(図示せず)が閉弁されるので、圧力室36a内の圧力が上昇し、主弁体38が弁座40に着座する。この結果、給水制御装置18から水圧駆動部14への給水が停止される。また、水圧駆動部14のピストン14bは、スプリング14cの付勢力により押し下げられる。ピストン14bと共にロッド15が押し下げられる(図8)と、クラッチ機構22により切り離されていたロッド15と排水弁12が再び連結される。即ち、図9に示すように、降下してきたロッド15の被当接部15dが可動部材60に当接して、可動部材60を「係合位置」に回動させ、ロッド15の引上部15bと可動部材60の当接部68を係合させる。このため、次回、便器洗浄が実行された時は、ロッド15及び排水弁12は、ピストン14bにより共に引き上げられる。以上により、一回の便器洗浄が終了し、水洗便器装置1は、便器洗浄の待機状態に復帰する。
次に、図10を新たに参照して、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置4において、排水弁12を手動で引き上げる場合の作用を説明する。
図10は、ワイヤ16により排水弁12を引き上げた状態の水圧駆動部14及び排水弁12の断面図である。
水圧駆動部14にスケールが付着した場合等、シリンダ14aの内壁面とピストン14bの間や、シリンダ14aの貫通孔14fとロッド15の間に固着が発生する場合がある。固着が発生すると、水圧駆動部14に洗浄水が流入しても、ピストン14b及びロッド15が動かなくなる。このように、ピストン14bやロッド15が固着した場合には、排水弁12が引き上げられず、水洗便器本体2への洗浄水の供給ができなくなる。このような非常時には、使用者は、貯水タンク10の蓋(図示せず)を開け、貯水タンク10の内壁面のフック16c(図2)に掛けられている把持リング16bを把持する。そして、使用者が把持リング16bを把持して手動でワイヤ16を引き上げると、図10に示すように、ワイヤ16に接続された排水弁12を上方に引き上げることができる。これにより、排水弁12が開弁されるので、貯水タンク10内の洗浄水が水洗便器本体2に供給され、ボウル部2aを洗浄することができる。
また、排水弁12が閉弁されている状態では、クラッチ機構22により、排水弁12の弁軸12aとロッド15が連結されているので、排水弁12がワイヤ16により引き上げられると、ロッド15も共に引き上げられる。さらに、ロッド15の上端に取り付けられたピストン14bも、ワイヤ16を引く力により引き上げられる。これにより、シリンダ14aの内壁面に固着したピストン14bを移動させることができ、ピストン14b及びロッド15の固着を解消することができる。
ここで、排水弁12の弁軸12aとロッド15は、同軸上に配置されているため、使用者の手動操作による排水弁12を上方に引き上げる力が、効率良くロッド15に伝えられ、ピストン14bやロッド15の固着を確実に解消することができる。また、排水弁12が排水口10aに着座している状態では、ロッド15先端の被当接部15dと、可動部材60のベースプレート62との間にクリアランスCが存在する(図6)。このため、手動操作により排水弁12が上方に引き上げられると、排水弁12がクリアランスCの距離だけ引き上げられた後で、可動部材60のベースプレート62と、ロッド15先端の被当接部15dが当接する。このため、可動部材60のベースプレート62を、被当接部15dに衝撃的に当接させることができ、効果的に固着を解消することができる。
また、図3に示すように、ワイヤ16は、排水弁12の弁軸12aから側方に延びる張出部17に取り付けられているため、上面視において、ワイヤ16は可動部材60と重ならない位置で排水弁12に取り付けられている。このため、ワイヤ16によって排水弁12を引き上げる際に、ワイヤ16と可動部材60が干渉しにくく、ロッド15を確実に引き上げることができる。
さらに、水圧駆動部14のピストン14bの外周には、パッキン14eが取り付けられ、このパッキン14eは、弾性変形した状態でシリンダ14aの内壁面に接触している。このため、シリンダ14aの内壁面に付着した汚れや、異物等をパッキン14eにより掻き取ることができる。また、シリンダ14aは、ピストン14bの移動範囲の下端である第1の位置から、移動範囲の上端である第2の位置に向けて内径が連続的に拡大している。このため、固着を解消するために必要とされるワイヤ16を引き上げる力が過大になることがなく、手動で容易に固着を解消することができる。
本発明の実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、ワイヤ16(図3)を使用して、手動操作により排水弁12を引き上げることができるので、万一、水圧駆動部14が作動しなくなった場合においても、排水弁12を開弁させ、水洗便器本体2に洗浄水を供給することができる。また、ワイヤ16により、排水弁12と共に、水圧駆動部14のロッド15を引き上げることができるので、水圧駆動部14のロッド15が、固着等により動かなくなった場合でも、これを手動操作により強制的に移動させることができる。このため、ワイヤ16を手動操作するだけで容易にロッド15の固着等を解消することが可能になり、メンテナンス性を向上させることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、ワイヤ16が、上面視において可動部材60と重ならない位置で、排水弁12に取り付けられているので、ワイヤ16によってロッド15を引き上げる際に、ワイヤ16と可動部材60が干渉しにくく、確実にロッド15を引き上げることができる。また、引き上げる際に、ワイヤ16と可動部材60が干渉して、可動部材60が損傷されるリスクを軽減することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、排水弁12が排水口10aに着座している状態において、可動部材60と、ロッド15の被当接部15dとの間にクリアランスCが存在する(図6)。このため、ワイヤ16によって着座した状態の排水弁12を引き上げる際、排水弁12及び可動部材60がクリアランスCの距離だけ移動された後、可動部材60とロッド15が当接する。これにより、可動部材60を、ロッド15に衝撃的に当接させることができ、より強力にロッド15の固着を解消させることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、排水弁12と水圧駆動部14のロッド15が同軸上に配置されている(図3)ので、ワイヤ16により排水弁12を引き上げる力を効率良くロッド15に伝達することができ、より強力にロッド15の固着を解消させることができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、シリンダ14aの内径は、第2の位置において第1の位置よりも大きく形成されているため、第2の位置ではピストン14bとシリンダ14aの内壁面との間の隙間が大きくなる。このため、ワイヤ16によってピストン14bを引き上げることにより、容易に、ピストン14bとシリンダ14aの間の固着を剥がしたり、ピストン14bとシリンダ14aの間の異物を除去したりすることができる。
また、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、シリンダ14aの内径が、第1の位置から第2の位置にむけて連続的に拡大するので、ワイヤ16によってピストン14bを引き上げることにより、より容易に、ピストン14bとシリンダ14aの間の固着等を解消することができる。
さらに、本実施形態の洗浄水タンク装置4によれば、ピストン14bの外周に、シリンダ14aの内壁面に接触するパッキン14eが取り付けられているので、シリンダ14aの内壁面には適正な圧力で常にパッキン14eが押し付けられる。このため、シリンダ14aの内壁面に付着した汚れや、異物等を掻き取ることができ、ピストン14bの固着や、異物の噛み込みを容易に排除することができる。
以上、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器装置を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態においては、排水弁を引き上げるためのワイヤは、貯水タンク内に収納され、貯水タンクの蓋を開けることで引き上げ可能に構成されていた。これに対し、変形例として、貯水タンクの外部に操作レバー等を設けておき、ワイヤを貯水タンクの外部からの操作で引き上げ可能に本発明を構成することもできる。
1 水洗便器装置
2 水洗便器本体(水洗便器)
2a ボウル部
4 洗浄水タンク装置
6 リモコン装置
8 人感センサ
10 貯水タンク
10a 排水口
10b オーバーフロー管
12 排水弁
12a 弁軸
12b 弁体部
12c 係合突起
12d 支持部
14 水圧駆動部
14a シリンダ
14b ピストン
14c スプリング
14e パッキン(弾性部材)
14f 貫通孔
15 ロッド(駆動部材)
15a 薄肉部
15b 引上部
15c 上面
15d 被当接部
16 ワイヤ(牽引部材)
16a 係合玉
16b 把持リング
16c フック
17 アーム部
17a 取付部
18 給水制御装置
20 電磁弁
22 クラッチ機構
24a 流入管
24b 流出管
24c 流出管分岐部
26 排水弁フロート機構
26a フロート部
26b 係合部
26c フロート軸
28 コントローラ
30 バキュームブレーカ
32 給水管
32a 止水栓
32b 定流量弁
34 給水弁フロート
36 本体部
36a 圧力室
38 主弁体
40 弁座
42 アーム部
44 フロート側パイロット弁
50 電磁弁側パイロット弁
60 可動部材
62 ベースプレート
64 アーム
66 回転軸
68 当接部
70 規制部

Claims (8)

  1. 水洗便器への洗浄水の供給を行う洗浄水タンク装置であって、
    上記水洗便器に供給すべき洗浄水を貯留すると共に、貯留した洗浄水を上記水洗便器へ排出するための排水口が形成された貯水タンクと、
    上記排水口を開閉し、上記水洗便器への洗浄水の供給、停止を行う排水弁と、
    上記排水弁に向けて延びる駆動部材を備え、供給された水道水の給水圧を利用して、上記駆動部材を駆動し、上記排水弁を引き上げる水圧駆動部と、
    上記排水弁と上記駆動部材を連結し、上記水圧駆動部の駆動力により上記排水弁を引き上げると共に、所定のタイミングで上記排水弁と上記駆動部材の連結を解除して、上記排水弁を降下させるクラッチ機構と、
    上記排水弁に接続され、手動操作により、上記排水弁を上記駆動部材と共に引き上げ可能な牽引部材と、
    を有することを特徴とする洗浄水タンク装置。
  2. 上記クラッチ機構は、上記排水弁に取り付けられた可動部材を備え、この可動部材は、上記駆動部材と係合して上記排水弁と上記駆動部材を連結させる係合位置と、上記駆動部材と係合せず、上記駆動部材との連結が解除される非係合位置に移動可能に構成され、上記牽引部材は、上面視において上記可動部材と重ならない位置で、上記排水弁に取り付けられている請求項1記載の洗浄水タンク装置。
  3. 上記可動部材は、手動操作により上記排水弁が引き上げられているとき、上記駆動部材の被当接部と当接することにより、上記駆動部材と係合するように構成される一方、上記排水弁が上記排水口に着座している状態においては、上記可動部材と上記駆動部材の被当接部との間にはクリアランスが存在する請求項2記載の洗浄水タンク装置。
  4. 上記排水弁は、鉛直方向に引き上げられることにより上記排水口を開弁させる直動式の弁体であり、上記排水弁と上記水圧駆動部の上記駆動部材は同軸上に配置されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  5. 上記水圧駆動部は、供給された水道水が流入するシリンダと、このシリンダ内に摺動可能に配置され、上記駆動部材が取り付けられたピストンと、を備え、上記ピストンは、供給された水道水の圧力により第1の位置から第2の位置に移動され、上記第2の位置における上記シリンダの内径は、上記第1の位置における上記シリンダの内径よりも大きい請求項1乃至4の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置。
  6. 上記シリンダの内径は、上記第1の位置から上記第2の位置に向けて連続的に拡大する請求項5記載の洗浄水タンク装置。
  7. 上記ピストンの外周には、弾性変形した状態で上記シリンダの内壁面に接触する弾性部材が取り付けられている請求項5又は6に記載の洗浄水タンク装置。
  8. 水洗便器装置であって、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の洗浄水タンク装置と、
    この洗浄水タンク装置から供給される洗浄水により洗浄される上記水洗便器と、
    を有することを特徴とする水洗便器装置。
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