JP7445858B2 - 加湿装置のための液体格納装置 - Google Patents
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Description
1.実施の形態1
1-1.構成
1-1-1.静電霧化装置1の構成
図1に示すように、静電霧化装置1(加湿装置の一例)は、本体部1aと、水格納容器10と、第1空気流路210と、第2空気流路220と、ダクト部材30と、静電霧化部70と、制御部80と、ファン90とを備える。静電霧化装置1は更に、後述する容器着脱機構50を備える。
航空機内では限られた空間に様々な機器が搭載されている。中には、浸水や水没等、水滴の付着が原因で故障に至る電子機器も搭載されている可能性がある。本開示の静電霧化装置1は水を取り扱う機器であり、定期的に水分の補給作業も発生するため、水格納容器10は静電霧化装置1の本体部1aより着脱可能な構造を有する。一方で本開示の静電霧化装置1は航空機内に設置されることから、動作中に様々な方向からの振動にさらされる。この振動により、水格納容器10が意図せず静電霧化装置の本体部1aから外れてしまい、水漏れをおこす可能性がある。
1-2-1.静電霧化装置の動作
実施の形態1に係る静電霧化装置1による静電霧化方法では、図1に示すように、ファン90により生成される気流によって、吸込口21aから取り込まれた空気A1は、第1空気流路210を通って、水Wを収容した水格納容器10内に取り込む。空気A1は、水格納容器10内を通過することにより加湿される。加湿された空気A2は、水格納容器10から排出される。加湿され空気A2中の水分を、静電霧化部70で電圧が印加された電極に結露させることにより、帯電微粒水が生成される。帯電微粒子を含む空気A3が排出口22bから排出される。
図5及び図6は、水格納容器10を本体部1aから取り外すときの状態、すなわち静電霧化装置1が動作していない状態を示す。図6において、水格納容器10は、Y軸正方向に引き出されると、ダクト部材30の凸部35が容器本体10aの上面の凹部15から離脱し、同上面の凹部でない平坦部分に乗り上げる。この結果、ダクト部材30はZ軸正方向に押され、ばね51を押し上げるため、ばね51は付勢力に反して更に圧縮される。更に、水格納容器10は、Y軸正方向に引き出されると、水格納容器10はダクト部材30から離脱し、本体部1aより取り外すことができる。水格納容器10が取り外されると、ダクト部材30は、ばね51の付勢力又はダクト部材30の自重により、Z軸負方向に移動する。取り外された水格納容器10内に水Wが補充されると、水格納容器10を本体部1aに取り付ける。このとき、図6に示すように、水格納容器10をY軸負方向に押し込むと、ダクト部材30が押し上げられ、ばね51の付勢力に抗して容器本体10aの上面に乗り上げる。更に水格納容器10をY軸負方向に押し込むと、凸部35が凹部15に嵌合する。この結果、図3及び図4に示すように、水格納容器10は本体部1aに取り付けられる。
従来、高高度の上空を飛行する航空機内等の低湿度環境では、結露水を生成するために必要な湿度に到達しておらず結露水が得られなかった。或いは、吸熱面の強い冷却により結露水が氷結し、やはり結露水が得られないこともあった。その結果、静電霧化を実施できないといった課題があった。
実施の形態2においては、静電霧化装置1に着脱可能な水格納容器2が、内部の空間を仕切る壁を形成する仕切部121を有する点において、実施の形態1の水格納容器10と異なる。以下、図7~図11を参照して、実施の形態1と異なる水格納容器2の構造及び機能を中心に説明する。なお、実施の形態1と同様の構造及び機能を有する部分については、同一の符号を付す。また、図中に示す矢印Gは、重力方向を示す。
図7及び図8に示すように、水格納容器2(液体格納装置の一例)は、水Wを保持する容器本体2aを有する。容器本体2a(装置本体の一例)は、実施の形態1と同様に、上部101と、底部102と、上部101と底部102とを連結する左右の容器側部103,104とを有する。容器本体2aの上部101は、取り外し可能な一つ又は複数の蓋を含んでいてもよい。蓋は、容器内部から水が漏れないようにパッキン部材(図示省略)を介して取り付けられていてもよい。
航空機等においては、移動中に常に振動が発生し、離着陸では水平な状態を維持できない場合がある。このため、静電霧化装置1又は加湿装置に取り付けられた水格納容器2は傾き、或いは水Wが波打ったり、飛び跳ねたりする。この結果、収容された水Wの水面が変化し、水格納容器2の第1通気孔11及び第2通気孔12から水Wが外に漏れ出てしまう可能性がある。これは、静電霧化装置1又は加湿装置内の漏電・ショート等の原因となる。更に、水格納容器2を静電霧化装置1又は加湿装置から取り外して単体で取り扱う場合、容器の落下、取り扱いにより生じる振動による水Wの外部漏れ出しへの配慮はしなければならない。一方で、水格納容器2の第1通気孔11及び第2通気孔12は、実施の形態1で説明したように、気流の通路であるため、静電霧化装置1又は加湿装置の運転中は開放しておく必要がある。
2-3-1.変形例1
図9は、変形例1に係る水格納容器2を示す。水格納容器2は、第1通気孔11及び第2通気孔12から下方に延び、それぞれの孔を包囲する筒形状の壁部11a、12aを備える。壁部11a、12aは、止水の働きをする弁構造を構成する。このため、気流通過領域123に水が浸入した状態で、静電霧化装置1から取り外された水格納容器2がひっくり返されて置かれても、第1通気孔11及び第2通気孔12から水が漏れ出すことを防ぐことができる。
水格納容器2が単体で扱われたとき、つまり静電霧化装置1の本体部1aに取り付けられていない場合、僅かであっても、気流通過領域123内に漏れ出た水が、第1通気孔11及び第2通気孔12から漏れてしまうおそれがある。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
1a :本体部
2,10 :水格納容器
2a,10a:容器本体
11 :第1通気孔
11a :壁部
12 :第2通気孔
12a :壁部
13 :加湿フィルタ
15 :凹部
17 :第1蓋部材
17a :突起
17b :支点
18 :第2蓋部材
20 :突起
21a :吸込口
21b :第2端
22a :第3端
22b :排出口
23,24 :バネ
30 :ダクト部材
31 :第1ダクト
31a :開口端
31b :当接面
32 :第2ダクト
32a :開口端
32b :当接面
35 :凸部
39 :クッション材
50 :容器着脱機構
51 :ばね
70 :静電霧化部
80 :制御部
90 :ファン
101 :上部
102 :底部
103,104:側部
121 :仕切部
121a :側面部
121b :底部
121c :貫通孔
122 :水格納領域
123 :気流通過領域
210 :第1空気流路
220 :第2空気流路
Claims (8)
- 加湿装置の本体部に着脱可能に取り付けられる液体格納装置であって、
液体を収容可能な装置本体と、
前記装置本体の壁面を貫通する孔を含み、空気を導入するための第1通気部と、
前記装置本体の壁面を貫通する孔を含み、前記空気を導出するための第2通気部と、
前記装置本体の内部を、液体を収容するための領域である第1領域と、前記第1通気部と前記第2通気部との間において前記空気の流路を形成する領域である第2領域とに分割する仕切部と、
前記第1領域から前記第2領域まで延在するように配された加湿フィルタと、
を備え、
前記仕切部は、前記第1領域と前記第2領域とを連通させ、前記加湿フィルタを挿入する貫通孔と、前記第2領域から前記第1領域に向かって突出し、前記貫通孔を包囲するフィルタ保持部とを有し、前記加湿フィルタは前記フィルタ保持部に密着するように前記貫通孔に挿入されている、
液体格納装置。 - 前記加湿フィルタの一部は、前記第1領域内に配され、
前記加湿フィルタの他部は、前記第2領域内の前記空気の流路上に配される、
請求項1に記載の液体格納装置。 - 前記第1通気部及び前記第2通気部は、前記第2領域に連通する、
請求項1又は2に記載の液体格納装置。 - 前記仕切部は、前記第1領域に対向する底部を有し、
前記底部は、前記第2領域から前記第1領域に向かって傾斜する、
請求項1から3のいずれかに記載の液体格納装置。 - 前記第1通気部及び前記第2通気部はそれぞれ、前記第2領域に向かって延び、前記孔を包囲する壁部を有する、
請求項1から4のいずれかに記載の液体格納装置。 - 加湿装置の本体部に着脱可能に取り付けられる液体格納装置であって、
液体を収容可能な装置本体と、
前記装置本体の壁面を貫通する孔を含み、空気を導入するための第1通気部と、
前記装置本体の壁面を貫通する孔を含み、前記空気を導出するための第2通気部と、
前記装置本体の内部を、液体を収容するための領域である第1領域と、前記第1通気部と前記第2通気部との間において前記空気の流路を形成する領域である第2領域とに分割する仕切部と、
前記第1領域から前記第2領域まで延在するように配された加湿フィルタと、
前記第1通気部を開閉可能な第1蓋部材と、
前記液体格納装置を前記加湿装置に取り付けたとき前記第1通気部を開放し、前記液体格納装置を前記加湿装置から取り外したとき前記第1通気部を閉鎖する第1開閉機構と、
前記第2通気部を開閉可能な第2蓋部材と、
前記液体格納装置を前記加湿装置に取り付けたとき前記第2通気部を開放し、前記液体格納装置を前記加湿装置から取り外したとき前記第2通気部を閉鎖する第2開閉機構と、
を備える、液体格納装置。 - 請求項1から6のいずれかに記載の液体格納装置と、
前記液体格納装置を取り付け可能な本体部と、
前記本体部に配され、前記空気の流路を通る気流を生成する気流生成部と、
前記本体部に配され、前記空気の流路を通って加湿された空気を排出する排出口と、
を備える、加湿装置。 - 前記液体格納装置と前記加湿装置とを連結し、前記第1通気部に連通し前記加湿装置から前記空気を導入する孔と、前記第2通気部に連通し前記空気を導出する孔とを含む連結部を備える、
請求項7に記載の加湿装置。
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