JP7445537B2 - 熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラム - Google Patents

熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラムに関するものである。詳しくは、気象予測及び需要予測に基づいて熱源機の送水温度を変更する制御を行う、熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラムに関するものである。
セントラル空調に用いられる熱源機制御システムにおいては、省エネルギー化を図る手法として、空調機等の負荷機器に供給される冷温水の温度(送水温度)を変更する手法がある。従来、送水温度の変更は、空調機の置かれている室内環境や気温等、リアルタイムで得られる気象データに基づいて行われていた。
特許文献1には、複数の空調機各々からの要求信号に応じて送水温度を決定する技術が記載されている。また、特許文献2には、エネルギーコスト削減効果の大きい熱源機の温度差を小さくし、エネルギーコスト削減効果の小さい熱源機の温度差を大きくすることで合計のエネルギーコストを低減する等、各熱源機のエネルギーコストを考慮して送水温度を決定する技術が記載されている。
特開平7-13637号公報 特許第5492712号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術は、気象予報値等の気象予測データ(未来の情報)ではなく、リアルタイムの情報を用いて送水温度を決めるものである。リアルタイムの室内環境等に基づいて送水温度を変更したとしても、送水温度変更の効果はすぐには表れないので、快適性と省エネ性とを両立することができない。
また、特許文献1に記載される技術は、空調機からの要求に応じて冷温水温度が決定されるため、快適性の担保は可能であるが、全ての空調機が要求信号を発信する出力装置を備える必要がある。さらに、特許文献2に記載される技術では、快適性を担保する方法が不明であることに加え、2次ポンプや冷却塔などの補機に係るエネルギーコストや、コージェネレーションシステム(CGS)の廃熱を利用する熱源機のエネルギーコストは考慮されていない。
本発明の目的は、フィードフォワード制御により熱源機の送水温度を変更することができ、快適性を担保しつつ省エネルギー化を図ることができる、熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、快適性と、エネルギー消費量に関連する目的関数の最適化とを両立することができる、熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラムを提供することにある。
第1の態様に係る熱源機制御装置は、負荷機器に冷水を送水する複数の熱源機及び補機の各々を制御する熱源機制御装置であって、気象予測データを用いて予測された温熱指標の予測値に基づいて、前記負荷機器に送水する冷水の送水温度の変更値を決定する決定部と、予め定めた期間に亘り前記温熱指標の予測値が閾値以下の場合に、前記送水温度を前記変更値に変更する指令を出力すると共に、前記予め定めた期間内に前記温熱指標の予測値が閾値を超える場合に、前記送水温度を初期設定値に維持する指令を出力する指令出力部と、前記指令出力部から出力された最新の指令に基づいて、前記送水温度が前記変更値または前記初期設定値になるように、前記複数の熱源機及び補機を制御する制御部と、を備える。
第2の態様に係る熱源機制御装置は、負荷機器に冷水を送水する複数の熱源機及び補機の各々を制御する熱源機制御装置であって、気象予測データを用いて予測された温熱指標の予測値に基づいて、前記負荷機器に送水する冷水の送水温度の変更値を決定する決定部と、予め定めた期間のエネルギーの需要予測と前記送水温度の変更の有無とに応じて取得された複数の運転計画の中から、前記予め定めた期間についてエネルギー消費量に関連する目的関数を最小にする運転計画を選択する選択部と、前記予め定めた期間に亘り前記温熱指標の予測値が閾値以下であり且つ選択された運転計画で送水温度が変更される場合は、選択された運転計画に従って前記送水温度を前記変更値に変更する指令を含む運転指令を出力すると共に、前記予め定めた期間内に前記温熱指標の予測値が閾値を超える場合、または、選択された運転計画で送水温度が変更されない場合は、選択された運転計画に従って前記送水温度を初期設定値に維持する指令を含む運転指令を出力する指令出力部と、前記指令出力部から出力された最新の指令に基づいて、前記送水温度が前記変更値または前記初期設定値になるように、前記複数の熱源機及び補機を制御する制御部と、を備える。
本発明の第1の態様によれば、フィードフォワード制御により熱源機の送水温度を変更することができ、快適性を担保しつつ省エネルギー化を図ることができる。
また、本発明の第2の態様によれば、快適性と、エネルギー消費量に関連する目的関数の最適化とを両立することができる。特に、目的関数がエネルギーコストである場合には、快適性と、エネルギーコスト削減による経済性とを両立することができる。
熱源機制御システムの構成の一例を示す図である。 中央制御装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。 不快指数と送水温度との関係を示すグラフである。 中央制御装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。 第1実施の形態に係る送水温度変更プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 変更判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 外気温予報値と送水温度との関係を示すテーブルの一例である。 エネルギーコスト計算処理の流れの一例を示すフローチャートである。 とある運転計画で使用される複数の熱源機の種類と出力の一例を示す図である。 (A)及び(B)は熱源機の効率曲線の一例を示すグラフである。 (A)及び(B)は温度変更機能をオンにする時間帯を示す機能設定テーブルの一例である。 第2実施の形態に係る送水温度変更プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 データ取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。 変更判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)及び(B)は不快指数の予測値の時間変化を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(熱源機制御システム)
まず、熱源機制御システムについて説明する。
図1は熱源機制御システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、熱源機制御システム100は、複数の熱源機1、空調機等の負荷機器2、一対の往ヘッダ3A、一対の還ヘッダ3B、往水管路4、還水管路5、1次ポンプ6や2次ポンプ7等の熱源機の補機、冷水の温度を計測する各種の温度センサ8A、8B、9、冷水の流量を計測する流量計8C、機器制御装置20、及び中央制御装置10を含む。
なお、図示はしないが、熱源機制御システム100には、冷却塔ファンや散水ポンプ等の補機、廃熱利用システムであるCGS(ガス・コージェネレーション・システム)等も含まれる。CGSは、ガスを燃料として電気や熱を製造するシステムであり、補機には電力を使用する。
本実施の形態の熱源機制御システムは、冷房運転を行うものである。複数の熱源機1の各々は、負荷機器2により熱交換されて負荷機器2から還流した冷水を冷却して、再び負荷機器2に供給する。詳しくは、複数の熱源機1の各々は、対応する1次ポンプ6により圧送された冷水を冷却して、一対の往ヘッダ3Aに送水する。往ヘッダ3Aは、複数の熱源機1の各々から送水された冷水を混合して、往水管路4を介して負荷機器2に供給する。このとき、2次ポンプ7が、一方の往ヘッダ3Aから他方の往ヘッダ3Aへと冷水を圧送する。
負荷機器2により熱交換された冷水は、還水管路5を介して還ヘッダ3Bに送水される。還ヘッダ3Bは、負荷機器2から還流した冷水を分配して、複数の1次ポンプ6の各々に送水する。温度センサ8Aは、一対の往ヘッダ3Aから負荷機器2に供給される冷水の温度(以下、「送水温度」という。)を計測する。温度センサ8Bは、負荷機器2から一対の還ヘッダ3Bに供給される冷水の温度(以下、「還水温度」という。)を計測する。流量計8Cは、負荷機器2から一対の還ヘッダ3Bに供給される冷水の流量を計測する。温度センサ9は、複数の熱源機1各々に対して設けられ、対応する熱源機1から供給される冷水の温度を計測する。
中央制御装置10は、送水温度の設定値と運転計画に基づく運転指令とを機器制御装置20に渡す。機器制御装置20は、運転指令に従って熱源機1及び補機を駆動制御する。このとき、機器制御装置20は、温度センサ8Aから取得した冷水温度と温度センサ8Bから取得した還水温度との温度差と、流量計8Cから取得した冷水流量とから、負荷熱量(=温度差×冷水流量)を計算する。機器制御装置20は、温度センサ8A、8B、9の計測温度をモニターしながら、送水温度が設定値となり、且つ要求負荷熱量を満足するように熱源機1及び補機を駆動制御する。本実施の形態では、送水温度の設定値を変更することで、送水温度を変更する。
複数の熱源機1としては、電動熱源機、ガス熱源機などが使用される。電動熱源機は、電気のみを駆動力として冷水、温水を製造する熱源機である。ガス熱源機は、主にガスを使用して冷水、温水を製造するが、補機に電力も供給する熱源機である。また、熱源機1は、CGSの廃熱を利用して冷水を製造するガス熱源機でもよい。本実施の形態の熱源機制御システムは、後述する通り、効率・定格出力が異なる複数の熱源機を備えているものとする。
図2は中央制御装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。
中央制御装置10は、情報処理部12、通信部14、記憶部16、及び操作表示部18を備えている。情報処理部12は、装置全体の制御及び各種演算を行うコンピュータである。情報処理部12は、CPU12A、各種プログラムを記憶したROM12B、プログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAM12C、不揮発性のメモリ12D、及び入出力部12Eを備えている。各部は、バス12Fを介して接続されている。
通信部14は、外部装置と通信を行うためのインターフェースである。記憶部16は、ハードディスク等の外部記憶装置である。操作表示部18は、利用者に対し各種情報を表示すると共に、利用者による操作を受け付けるユーザインターフェイスである。
本実施の形態では、後述する「送水温度変更プログラム」等の各種プログラムやコスト計算に使用する各種データが、ROM12Bに記憶されている。なお、各種プログラムや各種データは、装置内外の他の記憶装置に記憶されていてもよく、CD-ROM等の記録媒体に記録されていてもよい。また、各種プログラムや各種データは、通信を介して取得されてもよい。
機器制御装置20も、中央制御装置10と同様の構成であるため説明を省略する。また、本実施の形態では、中央制御装置10と機器制御装置20とを別々の装置としているが、両者を一体化して1つの装置としてもよい。
(送水温度変更処理の概略)
ここで「送水温度変更処理」の概略を説明する。
図3は不快指数と送水温度との関係を示すグラフである。一点鎖線で示すように、不快指数の値に拘わらず送水温度を一定とするシステムでは、不快指数が低いときにも送水温度は最低温度に設定される。
これに対して、本実施の形態では、実線で示すように、送水温度の初期設定値は最低温度とするが、所定の条件を満たす場合には送水温度を上げて省エネルギー化を図るものである。気象予測データに基づいて24時間(1日)先までの不快指数の予測値を求め、不快指数の予測値が閾値以下で且つ送水温度の変更によりエネルギーコストが低下する場合にだけ送水温度を上げる。
例えば、送水温度の初期設定値を7℃、閾値を75、変更後の送水温度を10℃とすると、不快指数の予測値が75以下で且つ送水温度を10℃に変更した方がエネルギーコストが低下する場合に、送水温度を10℃に変更する。一方、不快指数の予測値が75より高い場合、または、送水温度を10℃に変更するとエネルギーコストが高くなる場合は、送水温度を7℃に維持する。
不快指数は、快適性に関する指標である温熱指標の一例であり、快適性の低下度合いを表すものである。以下では、送水温度を変更可能か判定するための温熱指標が「不快指数」である場合について説明するが、他の温熱指標を用いてもよい。他の温熱指標としては、有効温度、作用温度、風冷指数、熱ストレス指数、湿球黒球温度、予測平均温冷感申告、標準新有効温度等が挙げられる。
(中央制御装置)
次に、中央制御装置の機能構成について説明する。
図4は中央制御装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、中央制御装置10は、データ取得部30、変更可否判定部32、送水温度決定部34、運転計画選択部36、及び運転指令出力部38の各機能部を備えている。この中央制御装置10と機器制御装置20とが「熱源機制御装置」の一例である。
図2に示す情報処理部12のCPU12Aが、ROM12Bに記憶された「送水温度変更プログラム」を読み出して、RAM12Cをワークエリアとしてプログラムを実行することにより、コンピュータが中央制御装置10の各機能部として機能する。
データ取得部30は、気象予測データ(外気温予報値、湿度予報値、天気予報値など)と、需要予測用データ(過去の気象データ、過去日のエネルギー使用量など)とを取得する。
変更可否判定部32は、気象予測データから24時間先までの不快指数の予測値を求め、得られた不快指数の予測値に基づいて送水温度を変更可能か否か判定する。
送水温度決定部34は、送水温度を変更可能な場合に、送水温度の変更値を決定する。
運転計画選択部36は、送水温度を変更する場合と変更しない場合とを含め、複数の運転計画に関しエネルギーコストを計算する。そして、エネルギーコストが最小になる運転計画を選択する。
運転指令出力部38は、選択された運転計画が送水温度の変更を伴う場合は、送水温度を変更するための運転指令を機器制御装置に出力する。一方、選択された運転計画が送水温度の変更を伴わない場合は、送水温度を初期設定値に維持するための運転指令を機器制御装置に出力する。機器制御装置20は、運転指令に従って熱源機及び補機を駆動制御する。
(送水温度変更プログラム)
第1の実施形態では、送水温度変更処理を1日1回行う。すなわち、送水温度を変更する機会は1日1回しかない。送水温度が変更されると1日中同じ送水温度で運転される。
次に、送水温度変更処理を実行する「送水温度変更プログラム」について説明する。
図5は第1実施の形態に係る送水温度変更プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。送水温度変更プログラムは、中央制御装置10のCPU12Aにより、予め定めた時間が到来すると自動的に、または、熱源機制御システムの管理者からの指示に応じて実行される。
まず、ステップS100で、少なくとも1日分の気象予測データ(外気温予報値、湿度予報値、天気予報値など)を取得する。次に、ステップS102で、少なくとも1日分の需要予測用データ(過去の気象データ、過去日のエネルギー使用量など)を取得する。次に、ステップS104で、24時間先までの、すなわち1日分の気象予報値に基づいて、送水温度を変更可能か否か判定する「変更判定処理」を実行する。
ここで、図6を参照して「変更判定処理」について説明する。
まず、ステップS200で、1日分の気象予報値を取得する。次に、ステップS202で、1日分の気象予報値から、この先24時間の各時刻の不快指数の予測値を算出する。例えば、不快指数の予測値Ftは、外気温予報値Ttと湿度予報値Htとから、下記に示す公知の計算式(1)を用いて求めることができる
次に、ステップS204で、不快指数の予測値が1日中閾値以下か否かを判断する。不快指数の予測値が閾値以下の場合は、ステップS206に進んで「送水温度は変更可能」と判定してルーチンを終了する。一方、不快指数の予測値が閾値を超える時間がある場合は、ステップS208に進んで「送水温度は変更不可能」と判定してルーチンを終了する。例えば、図15(A)に示す例では、10時~16時の間は不快指数の予測値が閾値を超えるので、本実施の形態では、送水温度変更は不可能と判定される。
図5の説明に戻る。ステップS106で、判定結果に基づいて送水温度を変更可能か否か判断する。送水温度が変更可能な場合はS108に進む。次のステップS108で、送水温度の変更値(すなわち、送水温度を変更する場合の変更先の温度)を決定する。
本実施の形態では、不快指数の予測値が最大になるときの外気温予報値を求め、図7に示す外気温予報値と送水温度との関係を示すテーブルを参照して、得られた外気温予報値に対応する送水温度を、送水温度の変更値と決定する。図7に示すように、外気温予報値が低いほど、送水温度を高くすることができる。
例えば、1日のうちで不快指数の予測値が最大となる時刻における外気温予報値を27℃とする。この場合、送水温度は10℃である。換気により屋内に外気が取り込まれているので、この通り、外気温予報値から送水温度を決めてもよい。
なお、送水温度の変更値の決定方法はこれに限定されない。より正確を期すならば、室温と送水温度との関係に基づいて、室温から送水温度を決める方が好ましい。この場合は、外気温と室温との相関関係に基づいて、外気温予報値を室温推定値に変換すればよい。
本実施の形態では、不快指数の予測値が最大になるときの外気温予報値から送水温度を決定するが、不快指数の予測値が最大になるときには限定されない。例えば、不快指数の予測値が所定の閾値以上になるときの外気温予報値から送水温度を決定してもよい。
次に、ステップS110で、24時間先までの、すなわち1日分のエネルギー需要予測に基づいて、コマ毎に、用意された複数の運転計画の各々についてエネルギーコスト計算処理を実行する。ステップS110のエネルギーコスト計算では、複数の運転計画は、送水温度を変更する運転計画と送水温度を変更しない運転計画とを含む。
ここで、図8を参照して「エネルギーコスト計算処理」について説明する。まず、ステップS300で、1日分のエネルギー需要予測を計算する。エネルギー需要予測は、コマ毎に計算される。次に、ステップS302で、複数の運転計画を用意する。ここで、運転計画とは、使用する熱源機の組合せとそれらの優先順位のことである。複数の運転計画は、CGSが稼働する計画と稼働しない計画を含んでいてもよい。
次に、ステップS303で、1つのコマを選択する。次に、ステップS304で、1つの運転計画を選択する。次に、ステップS306で、運転計画の優先順位で、需要を賄うための各熱源機の出力と稼働台数を算出する。
次に、ステップS308で、熱源機及び補機の特性を取得する。熱源機の特性とは、例えば、熱源機の効率である。補機(ポンプ等)の特性とは、送水温度初期設定値、送水温度-還水温度差設定値、定格流量、定格消費電力、インバーター効率、インバーター乗数、インバーター最低負荷率などである。
熱源機の効率は、予め取得しておいた熱源機の効率曲線を用いて、運転条件下での負荷率から効率を求める。効率曲線は、負荷率と効率との関係を表すものである。ここで「効率」とは、エネルギー消費効率(COP:Coefficient Of Performance)のことである。なお、負荷率は、出力の定格出力に対する比率であり、下記式で求められる。
負荷率(%)=[出力(kWh)/定格出力(kWh)] ×100
図10(A)及び(B)は熱源機の効率曲線の一例を示すグラフである。冷水出口温度や、熱源機に使用される冷却塔で冷却される冷却水の入口温度が異なると、熱源機の効率曲線も異なる。一般に、負荷率が50%付近の方が熱源機の効率は高い。
次に、ステップS310で、ステップS308で取得した熱源機の特性を用いて、熱源機のエネルギー消費量を算出する。熱源機のエネルギー消費量は、出力と効率(COP)とから下記式で求められる。
エネルギー消費量(kWh)=出力(kWh)/COP
次に、ステップS312で、ステップS308で取得した補機の特性を用いて、補機のエネルギー消費量を算出して加算する。具体的には、冷却塔や各種ポンプのスペックからエネルギー消費量を算出する。より正確を期するならば、負荷機器のエネルギー消費量も加算する。
次に、ステップS314で、エネルギー消費量をエネルギーコストに換算する。CGSの廃熱を利用する熱源機の場合は、CGSの運転計画も考慮してエネルギーコストを計算する。コストは、エネルギー消費量とエネルギー単価とから下記式で求められる。
コスト(円)=エネルギー消費量(kWh)×エネルギー単価(円/kWh)
次に、ステップS316で、得られたエネルギーコストを運転計画に対応付けて記憶する。次に、ステップS318で、エネルギーコストを計算すべき次の運転計画があるか否かを判定する。次の運転計画がある場合はステップS304に戻り、次の運転計画が無い場合はステップS320に進む。
次に、ステップS320で、エネルギーコストを計算すべき次のコマがあるか否かを判定する。次のコマがある場合はS303に戻り、次のコマが無い場合はルーチンを終了する。こうして、コマ毎に、全部の運転計画に対してエネルギーコストを計算する。
(エネルギーコストの計算例)
次に、エネルギーコストの計算例について説明する。
図9はとある運転計画で使用される複数の熱源機の種類と出力の一例を示す図である。この運転計画では、熱源機A~Cを使用する。熱源機Aは定格出力1000kWの電動熱源機であり、熱源機Bは定格出力500kWの電動熱源機であり、熱源機Cは定格出力300kWのガス熱源機である。複数の熱源機は、通常、同じ負荷率で稼働させる。
熱源機A~Cの運転優先順位は、1)熱源機A、2)熱源機B、3)熱源機Cの順である。また、エネルギー需要を1000kWhとする。そして、電気を使用する場合のエネルギー単価を15円/kWhとし、ガスを使用する場合のエネルギー単価を170円/mとする。また、図10(A)に示す20℃の場合の効率曲線を使用するものとする。
この運転計画では、優先順位が1位の熱源機Aによる出力(定格出力×増段負荷率)が1000kWh以上の場合は、例1の運転となる。熱源機Aによる出力が1000kWh未満の場合は、優先順位が2位の熱源機Bを追加する。熱源機Aによる出力と熱源機Bによる出力との和である合計出力が1000kWh以上の場合は、例2の運転となる。
-例1-
熱源機Aだけで1000kWh賄う場合の各値は以下の通りである。
負荷率=100%、COP=8
エネルギー消費量=1000(kWh)÷8=125(kW)
コスト=125(kWh)×15(円/kWh) =1875(円)
-例2-
熱源機Aと熱源機Bとで1000kWh賄う場合の各値は以下の通りである。
熱源機A:667kWh(負荷率=66.7%、COP=9)
熱源機B:333kWh(負荷率=66.6%、COP=9)
エネルギー消費量=667(kWh)÷9+333(kWh)÷9=111(kWh)
コスト=111(kWh)×15(円/kWh) =1665(円)
図5の説明に戻る。ステップS112で、送水温度を変更する場合と送水温度を変更しない場合とに分けて、コマ毎にエネルギーコストが最小になる運転計画を選択する。即ち、送水温度を変更する複数の第1運転計画の中から、コマ毎にエネルギーコストが最小になる第1の運転計画を選択すると共に、送水温度を変更しない複数の第2運転計画の中から、コマ毎にエネルギーコストが最小になる第2運転計画を選択する。
そして、選択された第1運転計画群のエネルギーコストを全部のコマについて足し合わせて、送水温度を変更する場合の総エネルギーコストを求める。同様にして、選択された第2運転計画群のエネルギーコストを全部のコマについて足し合わせて、送水温度を変更しない場合の総エネルギーコストを求める。そして、総エネルギーコストが低い方の運転計画群を選択する。
次に、ステップS114で、選択された運転計画で送水温度が変更されるか否かを判断する。送水温度が変更される場合はステップS115に進み、送水温度が変更されない場合はステップS122に進む。すなわち、送水温度の変更によりコストが低下する場合にだけ送水温度が変更される。
ステップS115では、送水温度を変更する変更時間を設定する。本実施の形態では、最初のコマで送水温度を変更する。例えば、最初のコマの開始時間より前(例えば15分前)に、送水温度がステップS108で決定した変更値に変更されるように、変更時間を設定する。
次に、ステップS116 で、選択された運転計画に応じて、送水温度の変更値と変更時間とを含む24時間先までの運転指令を、機器制御装置に出力してプログラムを終了する。また、ステップS122では、選択された運転計画に応じて、送水温度の初期設定値を含む運転指令を、機器制御装置に出力してプログラムを終了する。運転指令は、例えば30分を1コマとしてコマ毎に行われるが、それよりも細かい間隔(例えば15分ごと)で行ってもよい。
一方、ステップS106で送水温度が変更不可能な場合はS118に進む。次に、ステップS118で、コマ毎にエネルギーコストの計算を行う。この場合、用意される複数の運転計画は、送水温度を変更する運転計画を含まない。次に、ステップS120で、コマ毎にコスト最小の運転計画を選択する。次に、ステップS122で、選択された運転計画に応じて、送水温度の初期設定値を含む運転指令を、機器制御装置に出力してプログラムを終了する。
機器制御装置は、24時間先までの運転指令を受信し、運転指令に従って熱源機等を駆動制御する。送水温度の変更値と変更時間とを含む運転指令が受信された場合は、設定された変更時間になると、送水温度の設定値が「変更値」に変更される。送水温度の初期設定値を含む運転指令が受信された場合は、送水温度の設定値が「初期設定値」に維持される。
以上説明した通り、第1の実施の形態では、気象予報値等の未来の情報から送水温度を変更するタイミングを事前に把握することが可能であり、送水温度の変更効果が現れるまでの時間を考慮して早目に送水温度を変更することができるので、快適性を担保しつつ省エネルギー効果を得ることができる。
また、気象予測から得られる温熱指標が閾値以下で且つ送水温度の変更によりエネルギーコストが低下する場合に送水温度を変更することにより、快適性が損なわれる場合及びエネルギーコストの低減効果が無い場合には送水温度を変更しないようにして、快適性と経済性とを両立することができる。
熱源機に掛かるコストだけでなく、補機等に掛かるコストも考慮するので、総合的にコストが低下する場合にだけ送水温度を変更するという適切な判断が可能である。
また、第1の実施の形態では、送水温度変更処理を1日1回行うので、温度変更処理を1日に複数回行う場合に比べて、計算負荷が小さくなる、送水温度の変化の幅が小さくなり安定した制御を実現することができる等の利点がある。
また、蓄熱槽のように前日溜めておいた冷水を翌日供給する熱源機の場合は、送水温度が頻繁に変化すると、7℃で溜めた冷水を12℃で供給する等の無駄が生じるので、1日1回送水温度を変更する第1実施の形態の手法が好ましい。
(変形例)
上記実施の形態では、1日24時間を対象として送水温度変更処理を実行したが、送水温度変更処理を実行する時間帯を指定できるようにしてもよい。例えば夏期などにおいては、日中は明らかに不快指数が閾値を超えるが、夜間は不快指数が下がり、送水温度制御可能な領域が発生することも想定される。1日24時間を対象とする場合は、前述のようなケースでは送水温度を変更しないが、時間帯を指定する機能を設けることで、予め不快指数が高い時間帯を除いた範囲で送水温度変更処理を行うことが可能となる。
図11(A)及び(B)は機能設定テーブルの一例である。図11(A)に示すテーブルは、平日において温度変更機能をオン・オフする時間帯を月毎に設定するものである。オンの場合を「1」、オフの場合を「0」で表している。この例では、7月~9月の夏期には、昼間(8:00~20:00)は温度変更機能をオフにし、夜間・早朝(20:00~翌8:00)は温度変更機能をオンにする。その他の月は、昼間、夜間・早朝とも温度変更機能をオンにする。温度変更機能がオンの時間帯にだけ送水温度変更処理が行われる。
また、図11(B)に示すテーブルは、休日において温度変更機能をオン・オフする時間帯を月毎に設定するものである。7月~9月の夏期に昼間は温度変更機能をオフにする点は平日の例と同様であるが、温度変更機能をオフにする時間帯が10:00~16:00と狭くなっている。休日はオフィス等の稼働率が減少し、冷房に対する要求が緩和されるので、温度変更機能をオフにする時間帯を狭く設定してもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、送水温度変更処理を、例えば1時間に1回、30分に1回等、予め定めた時間毎に行う。例えば1時間毎に処理を行う場合は、送水温度を変更する機会は1日24回ある。予め定めた時間は、例えば、0.25時間(15分)から24時間までの範囲から設定される。
次に、第2の実施の形態の「送水温度変更プログラム」について説明する。
図12は第2実施の形態に係る送水温度変更プログラムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。送水温度変更プログラムは、中央制御装置10のCPU12Aにより、予め定めた時間が到来すると自動的に実行される。
まず、ステップS400で、気象予測データ及び需要予測用データを取得する「データ取得処理」を実行する。
ここで、図13を参照して「データ取得処理」について説明する。
ステップS500で、送水温度変更処理が1回目か否かを判断する。1回目の場合はステップS502に進み、2回目以降の場合はステップS506に進む。次に、ステップS502では、少なくとも1日分の気象予測データを取得して保存する。続くステップS504では、少なくとも1日分の需要予測用データを取得して保存し、ルーチンを終了する。
次に、ステップS506で、前回から気象予測データが更新されたか否かを判断する。更新された場合はステップS508に進む。次に、ステップS508で、少なくとも1日分の気象予測データを新規に取得して保存する。続くステップS510では、少なくとも1日分の需要予測用データを新規に取得して保存し、ルーチンを終了する。
ステップS506で、送水温度変更処理が2回目以降であり且つ前回から気象予測データが更新されていない場合は、ステップS512に進む。次に、ステップS512で、保存されている気象予測データを読み出す。続くステップS514では、少なくとも1日分の需要予測用データを新規に取得して保存し、ルーチンを終了する。気象予測データが変更されていなくても、需要予測用データは変更されている場合がある。
図12の説明に戻る。ステップS402で、24時間先までの気象予報値に基づいて、コマ毎に送水温度を変更可能か否か判定する「変更判定処理」を実行する。
ここで、図14を参照して「変更判定処理」について説明する。
まず、ステップS600で、24時間先までの気象予報値を取得する。次に、ステップS602で、24時間先までの気象予報値から、この先24時間の各時刻の不快指数の予測値を算出する。
次に、ステップS604で、1つのコマを選択する。次に、ステップS606で、選択したコマについて不快指数の予測値が閾値以下か否かを判断する。不快指数の予測値が閾値以下の場合は、ステップS608に進んで「送水温度を変更可能なコマ」と判定して、ステップS610に進む。一方、不快指数の予測値が閾値を超える場合は、ステップS612に進んで「送水温度を変更不可能なコマ」と判定して、ステップS610に進む。
次に、ステップS610で、閾値判定していない次のコマがあるか否かを判断する。次のコマがある場合はステップS604に戻り、次のコマが無い場合はルーチンを終了する。こうして、全部のコマに対して不快指数が閾値以下かを判定し、この先24時間が、「送水温度を変更可能なコマ」と「送水温度を変更不可能なコマ」とに振り分けられる。
例えば、図15(A)に示す例では、10時~16時の時間帯は、不快指数の予測値が閾値を超えるので「送水温度を変更不可能なコマ」と判定される。一方、不快指数の予測値が閾値以下の他の時間帯では、「送水温度を変更可能なコマ」と判定される。
また、更新された気象予測データ等に基づいて計算しなおすと、この先24時間の不快指数の予測値が大幅に変化する場合もある。例えば、図15(B)は、図15(A)に示すデータを取得した時点の12時間後に取得された不快指数の予測値の時間変化を示している。この例では、前回より不快指数が全体的に上昇しており、24時~8時の時間帯以外は、「送水温度を変更不可能なコマ」と判定される。
図12の説明に戻る。ステップS404で、変更判定処理で得られた判定結果に基づいて、24時間以内に送水温度を変更可能なコマがあるか否か判断する。送水温度が変更可能なコマがある場合はステップS406に進む。
次に、ステップS406で、第1実施形態と同様の方法で、この先24時間のうち送水温度を変更可能なコマの各々に対して、送水温度の変更値を決定する。次に、ステップS408で、24時間先までのエネルギー需要予測に基づいて用意された複数の運転計画の各々について、コマ毎に、エネルギーコスト計算処理を実行する。
ステップS408のエネルギーコスト計算では、送水温度を変更可能なコマについては、複数の運転計画は、送水温度を変更する運転計画と送水温度を変更しない運転計画とを含む。一方、送水温度を変更不可能なコマについては、複数の運転計画は、送水温度を変更しない運転計画のみを含む。
次に、ステップS410で、コマ毎に、エネルギーコストが最小になる運転計画を選択する。選択された運転計画が、送水温度が変更される運転計画である場合には、送水温度が変更される。これにより、送水温度を変更可能なコマであっても、エネルギーコストが低下する場合にのみ送水温度が変更される。
次に、ステップS412で、送水温度が変更されるコマがあるか否かを判断する。送水温度が変更されるコマがある場合は、ステップS413に進む。送水温度が変更されるコマがない場合は、ステップS413を飛ばしてステップS414に進む。
次に、ステップS413で、送水温度が変更されるコマについては、送水温度を変更する変更時間を設定する。例えば、コマの開始時間より前(例えば15分前)に、送水温度がステップS406で決定した変更値に変更されるように、変更時間を設定する。
一方、ステップS404で、24時間以内に送水温度が変更可能なコマが無い場合は、S416に進む。次に、ステップS416で、コマ毎にエネルギーコストの計算を行う。この場合、用意される複数の運転計画は、送水温度を変更する運転計画を含まない。次に、ステップS418で、コマ毎にコスト最小の運転計画を選択する。
次に、ステップS414で、コマ毎に選択された運転計画に応じて、24時間先までのコマ毎の運転指令を機器制御装置に出力してプログラムを終了する。本実施の形態では、送水温度の変更の有無に拘わらず、コマ毎に送水温度の設定値を指定した運転指令が出力される。
送水温度が変更されるコマについては、運転指令は送水温度の変更値と変更時間とを含み、設定された変更時間になると、送水温度の設定値が「変更値」に変更される。送水温度が変更されないコマについては、運転指令は送水温度の初期設定値を含み、送水温度の設定値は「初期設定値」に維持される。
本実施の形態では、システムダウン、気象予測データの配信停止等の不測の事態に備えて、予め24時間先までの運転指令を取得し、機器制御装置に出力しておく。機器制御装置は、受信した運転指令をメモリ等に順次記憶して行き、最新の運転指令に従って熱源機等を駆動制御する。古い運転指令は、新しい運転指令を受信したとき、又は受信から予め定めた時間経過後に削除すればよい。
なお、上記では、1日分の気象予測データ及び需要予測用データから24時間先までの運転指令を取得する例について説明したが、第2の実施の形態では予め定めた時間毎に送水温度変更処理を行うので、例えば予め定めた時間先までの運転指令を生成できればよく、予め定めた時間先までの気象予測データ及び需要予測用データから、予め定めた時間先までの運転指令を生成してもよい。
第2の実施の形態では、第1に実施の形態と同様に、快適性を担保しつつ省エネルギー効果を得ることができると共に、快適性と経済性とを両立することができる。
また、第2の実施の形態では、予め定めた時間毎に送水温度変更処理を行うので、きめ細かい送水温度変更制御が可能になり、エネルギーコストの削減効果が大きくなる。
さらに、気象予測データは数時間毎等に更新されるが、最新の気象予測データから求めた需要予測用データを用いて送水温度変更処理を行うため、未来情報の更新を即座に処理に反映させることが可能であり、より精緻な送水温度制御を実現できる。
[変形例]
以上、熱源機制御装置、熱源機制御システム、及びプログラムの例示的な実施の形態について説明したが、本発明は実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本実施の形態では、エネルギー消費量をコストに換算したが、最適化する対象の値(目的関数)はコストに限定されない。目的関数は、一次エネルギー消費量やCO2排出量でもよい。目的関数に応じて、目的関数を最適化する運転計画は変わってくる。
また、本実施の形態では、送水温度と外気温予報値との関係に基づいて送水温度の変更値を求めたが、図3に示すように送水温度と温熱指標(不快指数)との関係が予め得られている場合は、その関係を用いて、不快指数の予測値から送水温度の変更値を求めてもよい。
また、上記実施の形態で説明したプログラムの処理の流れも一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
また、上記実施の形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって処理を実現してもよい。
1 熱源機
2 負荷機器
3A 往ヘッダ
3B 還ヘッダ
4 往水管路
5 還水管路
6 1次ポンプ
7 2次ポンプ
8A 温度センサ
8B 温度センサ
8C 流量計
9 温度センサ
10 中央制御装置
12 情報処理部
14 通信部
16 記憶部
18 操作表示部
20 機器制御装置
30 データ取得部
32 変更可否判定部
34 送水温度決定部
36 運転計画選択部
38 運転指令出力部
100 熱源機制御システム

Claims (16)

  1. 負荷機器に冷水を送水する複数の熱源機及び補機の各々を制御する熱源機制御装置であって、
    気象予測データを用いて予測された温熱指標の予測値に基づいて、前記負荷機器に送水する冷水の送水温度の変更値を決定する決定部と、
    予め定めた期間に亘り前記温熱指標の予測値が閾値以下の場合に、前記送水温度を前記変更値に変更する指令を出力すると共に、前記予め定めた期間内に前記温熱指標の予測値が閾値を超える場合に、前記送水温度を初期設定値に維持する指令を出力する指令出力部と、
    前記指令出力部から出力された最新の指令に基づいて、前記送水温度が前記変更値または前記初期設定値になるように、前記複数の熱源機及び補機を制御する制御部と、
    を備えた熱源機制御装置。
  2. 負荷機器に冷水を送水する複数の熱源機及び補機の各々を制御する熱源機制御装置であって、
    気象予測データを用いて予測された温熱指標の予測値に基づいて、前記負荷機器に送水する冷水の送水温度の変更値を決定する決定部と、
    予め定めた期間のエネルギーの需要予測と前記送水温度の変更の有無とに応じて取得された複数の運転計画の中から、前記予め定めた期間についてエネルギー消費量に関連する目的関数を最小にする運転計画を選択する選択部と、
    前記予め定めた期間に亘り前記温熱指標の予測値が閾値以下であり且つ選択された運転計画で送水温度が変更される場合は、選択された運転計画に従って前記送水温度を前記変更値に変更する指令を含む運転指令を出力すると共に、
    前記予め定めた期間内に前記温熱指標の予測値が閾値を超える場合、または、選択された運転計画で送水温度が変更されない場合は、選択された運転計画に従って前記送水温度を初期設定値に維持する指令を含む運転指令を出力する指令出力部と、
    前記指令出力部から出力された最新の指令に基づいて、前記送水温度が前記変更値または前記初期設定値になるように、前記複数の熱源機及び補機を制御する制御部と、
    を備えた熱源機制御装置。
  3. 前記選択部は、
    前記予め定めた期間を、複数のコマに分割し、
    複数のコマの各々に対して、前記送水温度を変更する複数の第1運転計画の中から対応するコマの前記目的関数を最小にする第1運転計画を選択すると共に、前記送水温度を変更しない複数の第2運転計画の中から対応するコマの前記目的関数を最小にする第2運転計画を選択し、
    前記予め定めた期間について選択された第1運転計画群及び第2運転計画群のうち、前記予め定めた期間分の前記目的関数の値の総和が小さい方を選択する、
    請求項2に記載の熱源機制御装置。
  4. 前記予め定めた期間の開始前に、前記送水温度を変更する、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の熱源機制御装置。
  5. 前記予め定めた期間の開始より15分~30分前に、前記送水温度を変更する、請求項4に記載の熱源機制御装置。
  6. 請求項1または請求項2に記載の熱源機制御装置の各部は、予め定めた時間毎に、最新の気象予測データから前記予め定めた期間分の温熱指標の予測値を取得して、対応する処理を繰り返し行う、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の熱源機制御装置。
  7. 前記予め定めた時間が、0.25時間から24時間までの範囲から選択される、請求項6に記載の熱源機制御装置。
  8. 前記予め定めた期間が、温度変更機能を有効にする期間として予め設定された期間である、請求項6または請求項7に記載の熱源機制御装置。
  9. 前記予め定めた期間が、現時点から24時間先までである、請求項6または請求項7に記載の熱源機制御装置。
  10. 前記予め定めた目的関数が、エネルギーコストである、請求項2または請求項3に記載の熱源機制御装置。
  11. 前記エネルギーコストは、前記熱源機に掛かるエネルギーコストに、前記補機に掛かるエネルギーコスト及び廃熱利用システムに掛かるエネルギーコストの少なくとも一方を加算したものである、請求項10に記載の熱源機制御装置。
  12. 前記選択部は、最新の需要予測を使用する、請求項2または請求項3に記載の熱源機制御装置。
  13. 前記送水温度の変更値が、前記温熱指標の予測値が最大になるときの前記気象予測データの気温予測値に応じた温度である、請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の熱源機制御装置。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の熱源機制御装置と、
    負荷機器に冷水を送水する複数の熱源機及び補機と、
    を備えた熱源機制御システム。
  15. コンピュータを、
    気象予測データを用いて予測された温熱指標の予測値に基づいて、負荷機器に送水する冷水の送水温度の変更値を決定する決定部、
    予め定めた期間に亘り前記温熱指標の予測値が閾値以下の場合に、前記送水温度を前記変更値に変更する指令を出力すると共に、前記予め定めた期間内に前記温熱指標の予測値が閾値を超える場合に、前記送水温度を初期設定値に維持する指令を出力する指令出力部、
    として機能させるためのプログラム。
  16. コンピュータを、
    気象予測データを用いて予測された温熱指標の予測値に基づいて、負荷機器に送水する冷水の送水温度の変更値を決定する決定部、
    予め定めた期間のエネルギーの需要予測と前記送水温度の変更の有無とに応じて取得された複数の運転計画の中から、前記予め定めた期間についてエネルギー消費量に関連する目的関数を最小にする運転計画を選択する選択部、
    前記予め定めた期間に亘り前記温熱指標の予測値が閾値以下であり且つ選択された運転計画で送水温度が変更される場合は、選択された運転計画に従って前記送水温度を前記変更値に変更する指令を含む運転指令を出力すると共に、
    前記予め定めた期間内に前記温熱指標の予測値が閾値を超える場合、または、選択された運転計画で送水温度が変更されない場合は、選択された運転計画に従って前記送水温度を初期設定値に維持する指令を含む運転指令を出力する指令出力部、
    として機能させるためのプログラム。
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