JP7445214B2 - 光学構造体、光学構造体付き偏光板及び表示装置 - Google Patents

光学構造体、光学構造体付き偏光板及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、表示画像形成用の光に光学的作用を及ぼす光学構造体に関する。また、本発明は、当該光学構造体を備えた光学構造体付き偏光板及び表示装置に関する。
表示装置の一例である液晶表示装置は種々の分野で用いられている。液晶表示装置の液晶パネルは、大別すると、TN(Twisted Nematic)方式と、VA(Vertical Alignment)方式と、IPS(In-Plane Switching)方式と、に分類される。
液晶表示装置では面光源装置等からなるバックライトからの光を液晶パネルに入射させ、液晶パネルで光の透過及び遮断を切り換えるとともに光の透過率の調整を行うことで画像の色及び階調を調整する。
例えばVA方式の液晶パネルでは液晶分子に印加する電圧がオフのときに黒色が表示され、言い換えると電圧のオフによりバックライトからの光を遮断することで黒色を表現する。VA方式の液晶パネルでは黒色を表示する部分から正面方向へ漏れ出る光が非常に少ないことで正面視のコントラスト比を非常に高くすることができる。
このようなVA方式の液晶パネルではバックライトからの光の範囲が液晶パネルに対して垂直に近い範囲に集光されるほどコントラスト比を向上させることができる。そのため、VA方式の液晶パネルを備える液晶表示装置では、バックライトと液晶パネルとの間にコリメータを設けることがある。このようなコリメータに関連する技術は従来から種々提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008-197752号公報
一般的な液晶表示装置用のコリメータは光の向きを制御する光学シートを複数積層することにより構成されている。このような構成のコリメータでは光学シートの枚数を増加させるほど集光性能を向上させることが可能となる。
しかしながら、コリメータを構成する光学シートの増加はコリメータの厚み及び製造コストの増加を招き得る。また光透過率の低下に伴う液晶表示装置の輝度低下を招き得る。一般に薄型化、低コスト化及び省電力化が求められる液晶表示装置では、コリメータの厚み及び製造コストの増加並びに光透過率の低下は回避することが望ましい。
コリメータを構成する光学シートとしては、プリズムシートや、ルーバーシートがある。プリズムシートでは、一般にサイドローブが生じ、サイドローブは集光性能を低下させ得る。一方、ルーバーシートは、プリズムシート上に配置された場合、サイドローブを吸収又は低角側に反射させることで集光性能を向上させ得るが、一部の光を吸収するため、輝度確保に影響を与え得る。なお、プリズムシートは通常、全体的に光を通すため輝度確保の点では有益である。
本発明は上記の実情を考慮してなされたものであって、2枚のプリズムシートによって表示画像形成用の光を十分に集光させることで、表示装置の厚みの増加を抑制しつつ表示画像の高コントラスト化及び高輝度化を実現できる光学構造体、それを備えた光学構造体付き偏光板及び表示装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる光学構造体は、第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、を備え、前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、前記第1プリズム部の屈折率及び前記第2プリズム部の屈折率がそれぞれ、1.475以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角がそれぞれ、96度以上108度以下である、光学構造体である。
前記第1プリズム部が線状に延びる方向と前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが80度以上100度以下の角度をなすように、前記第1プリズムシートと前記第2プリズムシートとが配置されてもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.475以上1.525未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.625以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角は100度以上108度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上104度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.525以上1.575未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.575未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上100度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上100度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.525以上1.575未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.575以上1.625未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上100度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は100度以上108度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.525以上1.575未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.625以上1.725未満でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.575以上1.625未満でもよい。
この場合、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.525未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上100度以下でもよい。
また、前記第2プリズム部の屈折率は1.525以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は100度以上108度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.625以上1.675未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.625未満でもよい。
この場合、前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.625以上1.675未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.625以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角は100度以上108度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は104度以上108度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.675以上1.725未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.625未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上104度以下でもよい。
前記第1プリズム部の屈折率は1.675以上1.725未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.625以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角は104度以上108度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は108度でもよい。
また、本発明にかかる光学構造体付き偏光板は、前記光学構造体と、偏光板と、が一体化された光学構造体付き偏光板である。
また、本発明にかかる表示装置は、面光源装置と液晶パネルとの間に前記光学構造体を配置する、表示装置である。
前記液晶パネルは、液晶分子に対する電圧がオフまたは最小値のときに前記液晶分子が前記液晶パネルの法線方向に沿って配向して前記面光源装置からの光が遮断される状態となり、前記液晶分子に対する電圧を徐々に増加させて前記液晶分子を前記液晶パネルに沿う側に次第に傾斜させることにより、前記面光源装置からの光の透過率を徐々に増加させるように構成された、VA型液晶パネルでもよい。
また、表示装置は、前記液晶パネル上に視野角制御シートをさらに備えてもよい。
本発明によれば、2枚のプリズムシートによって表示画像形成用の光を十分に集光させることで、表示装置の厚みの増加を抑制しつつ表示画像の高コントラスト化及び高輝度化を実現できる。
本発明の一実施の形態にかかる光学構造体を備える表示装置の層構成を概略的に示す斜視図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 図1に示す表示装置において光学構造体を構成する第1プリズムシートと第2プリズムシートとの配置関係を示す図である。 図1に示す表示装置を構成する面光源装置から第1プリズムシート及び第2プリズムシート(光学構造体)を透過する光の輝度のグラフの一例を示す図である。 図1に示す表示装置を構成する面光源装置から第1プリズムシート及び第2プリズムシート(光学構造体)を透過する光の角度分布の一例を示す図である。 一般的な2枚のプリズムシートを透過する光の輝度のグラフを示す図である。 図5Aに対応する、光の角度分布を示す図である。 本発明にかかる光学構造体を構成する第1プリズムシート及び第2プリズムシートの各プリズム部の頂角及び屈折率と、集光性能との関係を示す表を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態について説明する。
なお、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。また、本明細書において「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向(面方向)と一致する面のことを指す。なお、「シート面(板面、フィルム面)」は、主面と呼ばれる場合もある。さらに、本明細書において、シート状の部材の法線方向とは、対象となるシート状の部材のシート面への法線方向のことを指す。
図1は本発明の一実施の形態にかかる光学構造体100を備える表示装置1の層構成を概略的に示す斜視図である。図2は図1のII-II線に沿う断面図であり、詳しくは図1の表示装置1をその各層(層をなす部材)の積層方向にII-II線を通るように切断しII-II線から延びる矢印の方向に見た断面図である。
図1及び図2では表示装置1を構成する複数の部材(層)のうちの隣り合うもの同士が互いに離れた状態で示されているが、これは説明の便宜のためのものである。実際上、隣り合う部材は直接的に又は間接的に密着又は接合しているか、或いは近接している。
また、図1及び図2において示される符号Dは、後述する第1プリズムシート210のシート面に平行な方向であって、その第1プリズム部212が配列される方向である第1方向を示す。符号Dは、第1プリズムシート210のシート面に平行な方向であって、第1方向Dと直交する方向である第2方向を示す。また符号Dは、第1方向D及び第2方向Dの両方に直交する第3方向であって、表示装置1を構成する複数の部材(層)が積層される方向を示す。
<表示装置>
まず、表示装置1の全体の構成について説明する。図1及び図2に示される本実施の形態にかかる表示装置1は、面光源装置10と、光学構造体100と、液晶パネル50と、視野角制御シート60と、をこの順で積層して構成されている。図示の表示装置1は視認者側から見た場合、すなわち第3方向Dで上から下に見た場合に長方形状をなしており、表示装置1の長辺は第1方向Dと平行となり、表示装置1の短辺は第2方向Dと平行となる。ただし、表示装置1の形状は特に限られるものでない。
(面光源装置)
面光源装置10は面状に光を発光する発光面11を有するバックライトであり、発光面11からの光で光学構造体100を介して液晶パネル50の裏面50Bを照明する。すなわち、本実施の形態では面光源装置10と液晶パネル50との間に光学構造体100が配置されるため発光面11からの光は光学構造体100を介して液晶パネル50に入射する。面光源装置10の形式は特に限られるものではなく、エッジライト型でもよいし、直下型等の他の形式でもよい。
面光源装置10が照射した光には光学構造体100を一回で透過して液晶パネル50に入射するものもあるが、光学構造体100で反射して面光源装置10側に戻るものもある。このように光学構造体100で反射した光を反射させて再度光学構造体100に効率的に入射させるために、面光源装置10に反射シートを備えることが好ましい。
(光学構造体)
光学構造体100は、第1プリズムシート210と、第2プリズムシート220とを備える。光学構造体100では、第1プリズムシート210の第2プリズムシート220側とは反対側の面が光学構造体100最表面のうちの一方を形成し、第2プリズムシート220の第1プリズムシート210側とは反対側の面が光学構造体100最表面のうちの他方を形成している。
光学構造体100は、第1プリズムシート210が面光源装置10に対面し且つ第2プリズムシート220が液晶パネル50に対面するように配置されている。光学構造体100は面光源装置10からの光を液晶パネル50に対して垂直な方向に集光して液晶パネル50に入射させる機能を有しており、すなわちコリメータとしての機能を有する。
図1及び図2を参照し、第1プリズムシート210は、一対の主面を有するシート状の第1本体部211と、第1本体部211の一対の主面のうちの一方の主面側に設けられた第1プリズム部212とを有している。第1プリズム部212は第1方向Dに複数配列され、第1プリズム部212が配列される方向と交差する方向で線状に延びている。図1及び図2では、第1本体部211と第1プリズム部212との境界を破線で示しているが、第1プリズムシート210は単一のシート体に対して金型で凹凸(第1プリズム部212)を形成することで作製されており、実際上、第1本体部211と第1プリズム部212との間には界面は存在しない。ただし、第1本体部211と第1プリズム部212とを別の材料から形成してもよい。
本実施の形態では、第1プリズム部212が線状に延びる方向が第1方向D(つまり、第1プリズム部212が配列される方向)と直交しており、第2方向Dと平行になる。ただし、第1プリズム部212が線状に延びる方向は第1方向D(つまり、第1プリズム部212が配列される方向)と斜めに交差してもよい。
第2プリズムシート220も、一対の主面を有するシート状の第2本体部221と、第2本体部221の一対の主面のうちの一方の主面側に設けられた第2プリズム部222とを有している。第2プリズム部222は第1方向Dと交差する方向に複数配列される。そして、第2プリズム部222は、自身が配列される方向と交差する方向で線状に延びている。なお、第2プリズムシート220も、第1プリズムシート210と同様に、単一のシート体に対して金型で凹凸(第2プリズム部222)を形成することで作製されている。したがって、第2本体部221と第2プリズム部222との間には界面は存在しないが、第1本体部211と第1プリズム部212とを別の材料から形成してもよい。
図2に示すように第2方向Dで見たとき、第1プリズム部212は、第1本体部211側とは反対の側に一つの角部を向ける二等辺三角形状をなしている。以下においては、第1本体部211側とは反対の側を向く第1プリズム部212の角部を頂角と称する。言い換えると、この頂角は、第1プリズムシート210のシート面への法線方向で一方側を向く、第1プリズム部212の角部のことである。また、図1を参照し、第2プリズム部222は、第2本体部221側とは反対の側に一つの角部を向ける二等辺三角形状をなしている。以下においては、第1プリズム部212の場合と同様に、第2本体部221側とは反対の側を向く第2プリズム部222の角部を頂角と称する。なお、第1プリズム部212及び第2プリズム部222の断面形状は二等辺三角形状に限られるものではなく、不等辺三角形状であってもよい。ただし、二等辺三角形状であることが集光及び製造容易性の観点で好ましい。
第2プリズムシート220は、第1プリズム部212の頂角及び第2プリズム部222の頂角が同じ方向を向くように、第1プリズム部212の頂角上に配置されている。そして、第1プリズム部212が線状に延びる方向と、第2プリズム部222が線状に延びる方向とは、非平行となる。詳しくは、第1プリズムシート210及び第2プリズムシート220は、第1プリズム部212が線状に延びる方向と第2プリズム部222が線状に延びる方向とが80度以上100度以下の角度をなすように配置されている。図示の例では、図3に示すように、第1プリズム部212が線状に延びる方向と第2プリズム部222が線状に延びる方向とがなす角度θが90度となるが、この角度θは80度以上100度以下であればよい。
第1プリズム部212の屈折率及び第2プリズム部222の屈折率はそれぞれ、1.475以上1.725未満である。また、第1本体部211の屈折率及び第2本体部221の屈折率もそれぞれ、1.475以上1.725未満である。第1プリズムシート210及び第2プリズムシート220の材質は特に限られるものではないが、例えば各プリズムシート210、220(各プリズム部)は、樹脂やガラス等からなる光透過性を有するものであり、その材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリオリフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、トリアセチルセルロース、ガラスなどが挙げられる。すなわち、各プリズムシートは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリオリフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、トリアセチルセルロースを主成分とするフィルム、ガラスなどで形成されてもよい。
第1プリズムシート210は、隣り合う第1プリズム部212の間に形成される空気層と当該空気層よりも屈折率が高い第1プリズム部212との界面で面光源装置10から入射した光を極力多く全反射させて第1プリズムシート210に対して直交する方向から大きく傾く方向に出射される光を極力抑制することにより、光を第1プリズムシート210に対して直交する方向に集光させる。同様に、第2プリズムシート220は、隣り合う第2プリズム部222の間に形成される空気層と当該空気層よりも屈折率が高い第2プリズム部222との界面で第1プリズムシート210から入射した光を極力多く全反射させて第2プリズムシート220に対して直交する方向から大きく傾く方向に出射される光を極力抑制することにより、光を第2プリズムシート220に対して直交する方向に集光させる。
第1プリズムシート210及び第2プリズムシート220の集光性能は、それぞれのプリズム部の屈折率及び形状に応じて変化する。本件発明者は、鋭意研究の結果、第1プリズム部212の屈折率及び第2プリズム部222の屈折率がそれぞれ、1.475以上1.725未満である場合においては、第1プリズム部212の頂角及び第2プリズム部222の頂角がそれぞれ、96度以上108度以下であることが集光性能向上の観点で好ましいことを見出した。より具体的には、以下の範囲がより良いことを見出した。
第1プリズム部212の屈折率が1.475以上1.525未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.725未満であり、第1プリズム部212の頂角は100度以上108度以下であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上104度以下である、ことが好ましい。
特に第1プリズム部212の屈折率が1.475以上1.525未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.675未満であり、第1プリズム部212の頂角は100度以上108度以下であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上100度以下であること、がより好ましい。
第1プリズム部212の屈折率が1.525以上1.575未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.575未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上100度以下であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上100度以下である、ことが好ましい。
特に第1プリズム部212の屈折率が1.525以上1.575未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.525未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度であり、第2プリズム部222の頂角は96度であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.525以上1.575未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.525以上1.575未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度であり、第2プリズム部222の頂角は100度であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.525以上1.575未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.575以上1.625未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上100度未満であり、第2プリズム部222の頂角は100度以上108度以下であることが好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.525以上1.575未満であり、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.725未満であることが好ましい。
第1プリズム部212の屈折率が1.575以上1.625未満であることが好ましい。この場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.525未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度以下であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上100度以下である、ことが好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.575以上1.625未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.525以上1.575未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は100度以上104度以下であること、が好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.575以上1.625未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.575以上1.625未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は100度以上108度以下であること、が好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.575以上1.625未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.675未満であり、第1プリズム部212の頂角は100度以上108度未満であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上108度以下であること、が好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.575以上1.625未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.675以上1.725未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は104度以上108度以下であること、が好ましい。
第1プリズム部212の屈折率が1.625以上1.675未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.625未満であることが好ましい。この場合、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度以下である、ことが好ましい。
特に第1プリズム部212の屈折率が1.625以上1.675未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.525未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上104度以下であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.625以上1.675未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.525以上1.575未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は100度以上104度以下であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.625以上1.675未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.575以上1.625未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上108度以下であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.625以上1.675未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.725未満であり、第1プリズム部212の頂角は100度以上108度以下であり、第2プリズム部222の頂角は104度以上108度以下であること、が好ましい。
この場合、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.675未満であり、第1プリズム部212の頂角は100度以上104度以下であり、第2プリズム部222の頂角は104度以上108度以下であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.625以上1.675未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.675以上1.725未満であり、第1プリズム部212の頂角は104度であり、第2プリズム部222の頂角は108度であることが好ましい。
第1プリズム部212の屈折率が1.675以上1.725未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.625未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度以下であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上104度以下である、ことが好ましい。
特に第1プリズム部212の屈折率が1.675以上1.725未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.475以上1.525未満であり、第1プリズム部212の頂角は96度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は96度以上104度以下であること、がより好ましい。
特に第1プリズム部212の屈折率が1.675以上1.725未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.525以上1.575未満であり、第1プリズム部212の頂角は100度以上104度未満であり、第2プリズム部222の頂角は100度であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.675以上1.725未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.575以上1.625未満であり、第1プリズム部212の頂角は104度であり、第2プリズム部222の頂角は100度以上104度以下であること、がより好ましい。
また、第1プリズム部212の屈折率が1.675以上1.725未満である場合、第2プリズム部222の屈折率は1.625以上1.725未満であり、第1プリズム部212の頂角は104度以上108度以下であり、第2プリズム部222の頂角は108度であること、も好ましい。
ここで、図4Aは、面光源装置10から第1プリズムシート210及び第2プリズムシート220(光学構造体100)を透過する光の輝度のグラフの一例を示している。また、図4Bは、面光源装置10から第1プリズムシート210及び第2プリズムシート220(光学構造体100)を透過する光の角度分布の一例を示している。なお、図4Aのグラフ及び図4Bの角度分布の特定において使用された光学構造体100では、第1プリズムシート210の屈折率が1.60であり、第1プリズム部212の頂角が104度であり、第2プリズムシート220の屈折率が1.60であり、第2プリズム部222の頂角が100度である。
図4Aのグラフの横軸は視野角を示しており、当該横軸には視野角中の視認角度が、第1プリズムシート210の垂直方向(0度)を基準として示されている。また、図4Aのグラフの縦軸は、輝度の値(%)を示している。この輝度の値(%)は、面光源装置10が直接的に照射する光をシミュレーションで特定した際の最大の輝度(100%)に対する相対値(相対輝度)で示されている。図4Aでは、第1方向Dにおける視野角(第1方向D及び第3方向Dを含む面での視野角)での輝度が実線で示され、第2方向Dにおける視野角(第2方向D及び第3方向Dを含む面での視野角)での輝度が破線で示されている。
また、図4Bの角度分布では、横軸が第1方向Dにおける視野角を示し、縦軸が第2方向Dにおける視野角を示している。また、図4B中には、輝度の値(%)とハッチングとの対応関係が図示されている。そして、座表面上での輝度の値(%)をハッチングの種類を分けて(色分けして)示している。図4Bの角度分布における輝度の値(%)も、面光源装置10が直接的に照射する光をシミュレーションで特定した際の最大の輝度(100%)の相対値で示されている。
以上のような図4Aで示す輝度のグラフ及び図4Bで示す角度分布は、面光源装置10から照射され光学構造体100から出射する白色光の輝度をシミュレーションで求めることによって特定されている。基準となる面光源装置10が直接的に照射する光の最大の輝度も、シミュレーションによって特定されている。
図4A及び図4Bを参照すると、光学構造体100から出射された光は、サイドローブの発生が抑制され、且つ正面視方向(第3方向D)に効果的に集光されている。具体的には、視認角度10度での輝度の値が90%よりも大きく、視認角度20度での輝度の値が80%よりも大きく、視認角度25度での輝度の値が50%よりも大きく、視認角度30度での輝度の値が50%よりも小さく又は50%程度であり、視認角度40度での輝度の値が15%よりも小さく、視認角度50度以上での輝度の値が10%よりも小さくなる程度の集光性能(以下、「良好集光性能」と呼ぶ。)が得られている。上述したプリズム部212,222の屈折率及び頂角の好ましい範囲においては、この「良好集光性能」が得られやすくなる。
一方、図5Aは、一般的な2枚のプリズムシートを透過する光の輝度のグラフを示し、図5Bは、図5Aに対応する光の角度分布を示す。ここで用いた2枚のプリズムシートの基本的な形状はそれぞれ第1プリズムシート210及び第2プリズムシート220の同じであるが、それぞれのプリズム部の屈折率は1.50であり、頂角は92度である。
図4Aの場合と同様であるが、図5Aのグラフの横軸は視野角を示しており、当該横軸には視野角中の視認角度が、プリズムシートの垂直方向(0度)を基準として示されている。また、図5Aのグラフの縦軸は、輝度の値(%)を示している。この輝度の値(%)は、面光源装置10が直接的に照射する光をシミュレーションで特定した際の最大の輝度(100%)に対する相対値(相対輝度)で示されている。図5Aでは、第1方向Dにおける視野角(第1方向D及び第3方向Dを含む面での視野角)での輝度が実線で示され、第2方向Dにおける視野角(第2方向D及び第3方向Dを含む面での視野角)での輝度が破線で示されている。
また、図5Bの角度分布では、横軸が第1方向Dにおける視野角を示し、縦軸が第2方向Dにおける視野角を示している。また、座表面上での輝度の値(%)をハッチングの種類を分けて(色分けして)示している。図5Bの角度分布における輝度の値(%)も、面光源装置10が直接的に照射する光をシミュレーションで特定した際の最大の輝度(100%)の相対値で示されている。図5A及び図5Bでは、二点鎖線で囲まれる部分で示されるように、多くのサイドローブが生じている。図5A及び図5Bと図4A及び図4Bとの対比からも、本実施の形態にかかる光学構造体100の効果が認められる。
また、図6は、第1プリズム部212及び第2プリズム部222の屈折率・頂角と、集光性能との関係を示す表である。表中において、横に並ぶ欄には、下側のプリズム部である第1プリズム部212に設定される複数種の屈折率(1.50、1.55、1.60、1.65、1.70)と、その下に、各屈折率の第1プリズム部212に設定される第1プリズム部212の頂角の値(72~108度)が4度刻みで示されている。縦に並ぶ欄には、上側のプリズム部である第2プリズム部222に設定される複数種の屈折率(1.50、1.55、1.60、1.65、1.70)と、その隣に、各屈折率の第2プリズム部222に設定される第2プリズム部222の頂角の値(72~108度)が4度刻みで示されている。
そして、図6の表中の或る屈折率に設定される第1プリズム部212の頂角と、或る屈折率に設定される第2プリズム部222の頂角とで定まる位置には、0又は1が示されている。
図6において、1が示される場合には、上述した「良好集光性能」の条件が充足されている。一方、0が示されている場合には、「良好集光性能」の条件が充足されていない。図6の表中には、「1」で示される部分に背景領域を付している。また、第1プリズム部212の頂角及び第2プリズム部222の頂角が96度以上108度以下となる範囲を、実線で囲っている。また、一点鎖線で囲まれる範囲は、「良好集光性能」の条件がより充足されやすくなる範囲を示している。図6を参照すると、上述したプリズム部212,222の好ましい屈折率及び頂角の範囲(条件)が、集光性能向上の観点で好ましいことが分かる。
なお、第1プリズム部212及び第2プリズム部222の形状や上記頂角の角度は、例えばプリズムシートを厚み方向に切断し、その断面を顕微鏡やSEM画像で観察することで特定し得る。また、第1プリズム部212及び第2プリズム部222の屈折率は、例えば、分光光度計により測定した反射スペクトルと、フレネルの式を用いた薄膜の光学モデルから算出したスペクトルとをフィッティングさせることによって求めることができる。また、屈折率は、アッベ屈折率計(アタゴ社製 NAR-4T)やエリプソメータによって測定して求めてもよい。また、次の手順でも屈折率が測定され得る。
すなわち、第1プリズム部212又は第2プリズム部222をカッターなどで削り取り、粉状態のサンプルを作製し、JIS K 7142(2008)B法(粉体または粒状の透明材料用)に従ったベッケ法(屈折率が既知のカーギル試薬を用い、前記粉状態のサンプルをスライドガラスなどに置き、そのサンプル上に試薬を滴下し、試薬でサンプルを浸漬する。その様子を顕微鏡観察によって観察し、サンプルと試薬の屈折率が異なることによってサンプル輪郭に生じる輝線(ベッケ線)が目視で観察できなくなる試薬の屈折率を、サンプルの屈折率とする。)を用いる。
また、本実施の形態ではプリズム部212、222の頂角の角度及び屈折率の好ましい値を所定の有効数字nで規定するが、プリズム部212、222の頂角の角度及び屈折率の値がn+1の位まで特定された場合には、n+1の位は四捨五入する。すなわち、例えばプリズム部の頂角の角度が90度以上108度以下であるという概念は、89.5度以上と108.4度以下を含む概念となる。また、例えばプリズム部の屈折率が1.65であるという概念は、1.645以上と1.654以下であることを含む概念となる。
以上に説明した本実施の形態にかかる光学構造体100では、面光源装置10から第1プリズムシート210に入射した光が第1プリズム部212によって第1方向D及び第3方向Dを含む面(図2で示す面)において第1プリズムシート210に垂直な方向に集光される。そして、第1プリズムシート210から出射した集光された光は第2プリズムシート220に入射する。そして、第2プリズムシート220に入射した光は第2プリズム部222によって第2方向D及び第3方向Dを含む面において第2プリズムシート220に垂直な方向に集光される。これにより、光学構造体100は全方向における集光性能を発揮する。
コリメータにおいて集光性能を向上させるには、プリズムシートを二重にしてプリズム部が線状に延びる方向を非平行にし且つルーバーシートを二重にして光吸収部が線状に延びる方向を非平行にする等の施策も考えられる。しかしながら、この施策では、集光性能は向上しても、光の利用効率が低下し且つ表示装置の厚みが増加する虞がある。これに対し、本実施の形態にかかる光学構造体100では、表示装置の厚みの増加を抑制しつつ、集光性能の十分な向上と高い光の利用効率とを両立し、表示画像の高コントラスト化及び高輝度化を実現し得る。
(液晶パネル)
図1及び図2に戻り、液晶パネル50は光学構造体100から入射する光を用いて静止画像又は動画像である像を表示する表示面50Aと、表示面50Aの反対側の裏面50Bと、を有する。表示装置1では、液晶パネル50が面光源装置10から光学構造体100を透過した光の透過または遮断を、画素を形成する領域(サブピクセル)毎に制御するシャッターとして機能する。そして、液晶パネル50の駆動により表示面50Aに像が表示される。
図示された液晶パネル50は、出光側に配置された上偏光板52と、入光側に配置された下偏光板53と、上偏光板52と下偏光板53との間に配置された液晶層51と、を有している。偏光板52,53は、入射した光を直交する二つの偏光成分(例えばP波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、P波)を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、S波)を吸収する機能を有している。
液晶層51では、一つの画素を形成する領域毎に、電圧印加がなされ得るようになっており、電圧印加の有無によって液晶層51中の液晶分子の配向方向が変化するようになっている。一例として、入光側に配置された下偏光板53を透過した特定方向の偏光成分は、電圧が印加されていない液晶層51を通過する際にその偏光方向を90度回転させ、その一方で、電圧が印加された液晶層51を通過する際にその偏光方向を維持する。この場合、液晶層51への電圧印加の有無によって、下偏光板53を透過した特定方向に振動する偏光成分が、下偏光板53の出光側に配置された上偏光板52をさらに透過するか、あるいは、上偏光板52で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。このようにして液晶パネル50では、面光源装置10からの光の透過または遮断を、画素を形成する領域毎に制御し得るようになっている。
本実施の形態においては、液晶パネル50が、VA(Vertical Alignment)型液晶パネルとなっている。したがって、液晶パネル50は、液晶層51内の液晶分子に対する電圧がオフまたは最小値のときに前記液晶分子が表示面50Aの法線方向に沿って配向して光学構造体100からの光が遮断される状態となり、前記液晶分子に対する電圧を徐々に増加させて前記液晶分子を表示面50Aに沿う側に次第に傾斜させることにより、光学構造体100からの光の透過率を徐々に増加させる構成を有する。
VA型の液晶パネル50は、光学構造体100からの光の集光性(指向性)が高いほど、表示画像の正面視におけるコントラスト比を向上できるとともに、斜め方向視でのコントラスト比を向上することが可能となる。したがって、VA型の液晶パネル50と光学構造体100とが組み合わされた表示装置1では、光学構造体100の集光性能の十分な向上により表示画像の高コントラスト化を実現できる。また、光学構造体100は集光性能の十分な向上と高い光の利用効率とを両立できるため、表示画像の高輝度化も実現できる。そして、この際の表示装置1の厚みを抑制できる。
なお、液晶パネル50は、VA型に限られるものでなく、TN(Twisted Nematic)型液晶パネルであってもよいし、IPS(In-Plane Switching)型液晶パネルであってもよい。VA型以外の形式であっても一定の効果を見込める。また、有機LEDを利用する面光源装置を光学構造体100と組み合わせて表示装置を構成してもよく、この場合には例えば表示画像の正面視のコントラストが向上し得る。
また、本実施の形態では表示装置1の製造の際に液晶パネル50と光学構造体100とを別々に準備して組み合わせることを想定しているが、液晶パネル50を構成する下偏光板53と光学構造体100とを一体化させた光学構造体付き偏光板を準備し、これを液晶層等と組み合わせて表示装置1が構成されてもよい。
(視野角制御シート)
視野角制御シート60は、第1視野角制御シート61と、第2視野角制御シート62とを有し、第1視野角制御シート61が液晶パネル50と対面し、第2視野角制御シート62が視認者側に位置するように配置されている。なお、以下に説明する視野角制御シート60の構成は一例に過ぎず他の構成であってもよい。
図2を参照し、第1視野角制御シート61は、ハッチングを付して示された高屈折率層61Aと、高屈折率層61Aと接合された高屈折率層61Aよりも屈折率が低い低屈折率層61Bとを有し、低屈折率層61Bが液晶パネル50と対面している。高屈折率層61Aと低屈折率層61Bとの界面は凹凸形状になっており、凹凸形状中の凹部及び凸部は図示例では第1方向Dに交互に並んでおり、第1方向Dに交差する方向、本例では第2方向Dに長尺に延びている。また凹部の底面は平坦であり、凸部の頂部は平坦である。また凹部の底面と凸部の頂部とを接続する側面は円弧面であって、高屈折率層61A側から低屈折率層61B側に向かう方向で凸の円弧面になっている。
第2視野角制御シート62も、第1視野角制御シート61と同様の構成であり、ハッチングを付して示された高屈折率層62Aと、高屈折率層62Aと接合された高屈折率層62Aよりも屈折率が低い低屈折率層62Bとを有している。第2視野角制御シート62は、低屈折率層62Bが第1視野角制御シート61側を向くように配置されている。第2視野角制御シート62の高屈折率層62A及び低屈折率層62Bは、第1視野角制御シート61のそれらと同様の構成であるが、凹凸形状中の凹部及び凸部の長手方向の向きが異なる。すなわち、本実施の形態では、第1視野角制御シート61と第2視野角制御シート62とが重なる方向(第3方向D)で見たとき、第1視野角制御シート61の高屈折率層61Aと低屈折率層61Bとの界面の凹凸形状の凹部及び凸部の長手方向が、第2視野角制御シート62の高屈折率層62Aと低屈折率層62Bとの界面の凹凸形状の凹部及び凸部の長手方向と交差している。交差状態は直交でもよいが、斜めに交差していてもよい。
VA型の液晶パネルでは視野角内での色変化が大きくなる場合があるが、第1視野角制御シート61及び第2視野角制御シート62はそれぞれ高屈折率層と低屈折率層との界面の凹凸形状の側面で光を反射、屈折させることで視野角内での色変化を抑制できるように構成されている。ここで本実施の形態では、第1視野角制御シート61及び第2視野角制御シート62がクロス状態で配置されるため全方向での視野角内での色変化を抑制できる。
なお、視野角制御シート60は本実施の形態の例に限られるものではないが、色変化を抑制する機能、視野角拡大の機能等を有することが好ましい。例えば視野角制御シート60は単層で構成されてもよく、単層マット層やプリズム層でもよい。また、例えば第1視野角制御シート61における高屈折率層及び低屈折率層の配置位置は図示例に対し反対でもよい。また、高屈折率層と低屈折率層との界面の形状も図示の態様に限られるものではない。
<光の挙動>
以下、本実施の形態にかかる表示装置1における表示画像形成用の光の挙動を説明する。
表示装置1において映像を表示する場合には、まず面光源装置10から光を照射する。
面光源装置10から光学構造体100に入射する光は、第1プリズムシート210の第1プリズム部212によって第1方向D及び第3方向Dを含む面において第1プリズムシート210に垂直な方向に集光される。そして、第1プリズムシート210から出射した集光された光は、第2プリズムシート220に入射する。そして、第2プリズムシート220では、第2プリズム部222により、光が、第2方向D及び第3方向Dを含む面において第2プリズムシート220に垂直な方向に集光される。これにより、光学構造体100から液晶パネル50に集光性(指向性)が高い光が入射する。
そして、VA型の液晶パネル50は光学構造体100から供給される光の集光性(指向性)が高いほど表示画像の正面視におけるコントラスト比を向上できるとともに、斜め方向視でのコントラスト比を向上することが可能となる。そのため、表示画像の高コントラスト化を実現できる。また光学構造体100は集光性能の十分な向上と高い光の利用効率とを両立できるため、表示画像の高輝度化も実現できる。そして、この際、表示装置1の厚みは抑制されている。
そして本実施の形態では液晶パネル50からの表示画像形成用の光が視野角制御シート60に入射し光学的作用を付与される。ここで視野角制御シート60は色変化を抑制可能となるように構成されるため、視野角制御シート60から表示される表示画像は視野角内における色変化も抑制されることになる。
以上に説明した本実施の形態によれば、2枚のプリズムシート(210、220)によって表示画像形成用の光を十分に集光させることで、表示装置の厚みの増加を抑制しつつ表示画像の高コントラスト化及び高輝度化を実現できる。特に本実施の形態ではVA型の液晶パネル50と光学構造体100とが組み合わされることで、表示画像のコントラスト比及び輝度を効果的に向上できる。一方で、VA型の液晶パネルでは視野角内における色変化が大きくなる場合があるが、色変化を抑制できるタイプの視野角制御シート60を液晶パネル50の出光側に設けることで、色変化も効果的に抑制でき、高品質な画像を表示することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、上述の実施の形態には種々の変更を加えることができる。
1…表示装置
10…面光源装置
210…第1プリズムシート
211…第1本体部
212…第1プリズム部
220…第2プリズムシート
221…第2本体部
222…第2プリズム部
50…液晶パネル
50A…表示面
50B…裏面
51…液晶層
52…上偏光板
53…下偏光板
60…視野角制御シート
100…光学構造体

Claims (11)

  1. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.475以上1.525未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.625以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角は100度以上108度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上104度以下である、光学構造体。
  2. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.525以上1.575未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.575未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上100度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上100度以下である、光学構造体。
  3. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.525以上1.575未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.575以上1.625未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上100度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は100度以上108度以下である、光学構造体。
  4. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.525以上1.575未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.625以上1.725未満であり、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角がそれぞれ、96度以上108度以下である、光学構造体。
  5. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.575以上1.625未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.525未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上100度以下である、光学構造体。
  6. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.625以上1.675未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.625未満であり、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角がそれぞれ、96度以上108度以下である、光学構造体。
  7. 前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下である、請求項に記載の光学構造体。
  8. 第1プリズム部が複数配列され、前記第1プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第1プリズム部が線状に延びる第1プリズムシートと、
    第2プリズム部が複数配列され、前記第2プリズム部が配列される方向と交差する方向で前記第2プリズム部が線状に延びる第2プリズムシートと、
    を備え、
    前記第1プリズム部及び前記第2プリズム部の断面形状は三角形状であり、
    前記第2プリズムシートは、前記第1プリズム部の頂角及び前記第2プリズム部の頂角が同じ方向を向くように、前記第1プリズム部の頂角上に配置され、
    前記第1プリズム部が線状に延びる方向と、前記第2プリズム部が線状に延びる方向とが、非平行となり、
    前記第1プリズム部の屈折率は1.675以上1.725未満であり、前記第2プリズム部の屈折率は1.475以上1.625未満であり、前記第1プリズム部の頂角は96度以上104度以下であり、前記第2プリズム部の頂角は96度以上104度以下である、光学構造体。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載の光学構造体と、偏光板と、が一体化された光学構造体付き偏光板。
  10. 面光源装置と液晶パネルとの間に請求項1乃至のいずれかに記載の光学構造体を配置する、表示装置。
  11. 前記液晶パネルは、液晶分子に対する電圧がオフまたは最小値のときに前記液晶分子が前記液晶パネルの法線方向に沿って配向して前記面光源装置からの光が遮断される状態となり、前記液晶分子に対する電圧を徐々に増加させて前記液晶分子を前記液晶パネルに沿う側に次第に傾斜させることにより、前記面光源装置からの光の透過率を徐々に増加させるように構成された、VA型液晶パネルである、請求項10に記載の表示装置。
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