以下、図面を参照して、実施形態に係るプログラム及び注文システムについて説明する。以下に説明する実施形態では、ショッピングセンター等の施設内に設けられたフードコートに適用した例について説明する。かかるフードコートでは、複数の店舗(飲食店)の中から所望する商品(料理、飲み物等の食品)を注文し、ユーザ自身が商品を運んで飲食等を行うセルフサービス形式のサービスが提供される。なお、以下に説明する実施形態により、この発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る注文システムの構成の一例を示す図である。図1に示すように、注文システム1は、情報処理装置の一例であるユーザ端末20を備えたカート10と、サーバ装置30と、店舗端末40とを有する。ユーザ端末20、サーバ装置30及び店舗端末40は、施設内に設けられたLAN(Local Area Network)や公衆回線等のネットワークN1を介して通信可能に接続される。なお、注文システム1が有するカート10(ユーザ端末20)の台数は、図1の例に限定されないものとする。
カート10は、施設内又はフードコート内での使用を想定した手押し車である。カート10は、フードコートを利用するユーザによって使用される。
図2は、カート10の外観構成の一例を示す斜視図である。図2では、説明の便宜上、カート10の幅方向をX軸方向、カート10の奥行き方向をY軸方向、鉛直方向(高さ方向)をZ軸方向とする。また、図2における、カート10を移動させる際のユーザの立ち位置は、図中手前側である。このユーザの視点で左から右へ向かう方向がX軸の正方向、手前から奥側に向かう方向がY軸の正方向、同ユーザの視点で同ユーザの足元から頭へ向かう方向がZ軸の正方向であるとする。また、カート10の前後に言及する場合、Y軸の正方向を前、負方向を後ろとする。
図2に示すように、カート10は、脚部11、車輪12、支持部13、支柱フレーム14、収納部15、椅子16及びハンドル17等を備える。
支持部13は、脚部11の上部空間(上方)に配置され、トレイ131を支え持つためのものである。支柱フレーム14は、脚部11と支持部13とを接続するものであって、脚部11の上部空間に支持部13を位置させる。また、支柱フレーム14は、支持部13を片持ち状態で支持する。支持部13は、支柱フレーム14の奥側に突出する。脚部11は、支柱フレーム14に対して、支持部13と同じ側に突出し、その突出長さは、支持部13と同程度以上である。
脚部11は、前輪用フレーム111、112と、連結部113とを含んでいる。脚部11は全体として略U字状の部材であって、前輪用フレーム111、112は概ね棒状の形状を有している。連結部113は、支柱フレーム14に一体化されていて、前輪用フレーム111、112の手前側端部(後端部)を接続する。これにより、前輪用フレーム111、112と連結部113とは、平面視において略U字状をなす。
前輪用フレーム111、112は、カート10の前後方向(Y軸方向)に概ね沿って設けられているが、互いに平行ではなく、カート10の前側(奥側)ほど互いに離間している。
脚部11には、4つの車輪12(121~124)が設けられている。車輪12は、カート10を転がり移動可能にする。後輪121、122は、カート10を移動させる際のユーザの立ち位置寄りの車輪12であって、前輪用フレーム111、112の後端部に取り付けられている。前輪123、124は、残る奥側の車輪12であって、前輪用フレーム111、112の前端部に取り付けられている。後輪121、122は、前輪123、124よりも大径であって、カート10の移動に主として寄与する。前輪123、124は、カート10の移動を補助する。
支柱フレーム14は、枠状の部材であって、収納部15の周囲を囲む形状を有している。また、支柱フレーム14は、底板141を備えている。底板141は、収納部15から椅子16を取り出した状態で、ユーザの荷物置き場とされる。また、支柱フレーム14は、下端部142が二股に分かれている。このように支柱フレーム14の下端部142が二股に分かれていることで、支柱フレーム14の強度が高まり、カート10の安定感が増す。なお、支柱フレーム14の下端部142は、二股でなく、例えば末広がりの形状であっても同様に効果を得ることができる。
収納部15は、枠状の支柱フレーム14の内周に設けられている。収納部15は、椅子16の出し入れを可能としている。具体的には、収納部15は、フック151を備えている。フック151は、支柱フレーム14の上辺部の内周から突出して設けられており、椅子16の座面161に設けられた孔163に貫通して椅子16を引っ掛け保持する。
椅子16は、折り畳み式の椅子である。椅子16は、ユーザが腰掛ける部分である座面161と、座面161を所定の高さに支持する脚162とを備えている。椅子16を収納部15から取り出して広げることで、ユーザは、座面161に腰掛けることができる。なお、図2では、折り畳んだ状態の椅子16を示している。折り畳んだ状態では、脚162は、座面161と鈍角をなす。なお、椅子16の折り畳み構造は特に問わず、折り畳み式のパイプ椅子等と同様の構造を用いることができる。
ハンドル17は、カート10を移動させる際のユーザの持ち手となる部分であって、支柱171によって支柱フレーム14の上部に設けられている。また、ハンドル17は、ユーザ端末20を保持可能な、端末ホルダ172を備えている。
ユーザ端末20は、本実施形態の報処理装置の一例である。ユーザ端末20は、客が所持するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置であってもよいし、端末ホルダ172に備え付けられた専用の端末装置であってもよい。
なお、図示した端末ホルダ172はユーザ端末20を横長で保持しているが、実施にあたってはこれに限らない。例えば、端末ホルダ172は、ユーザ端末20を横長で保持する状態と縦長で保持する状態とを切り替え可能なものであってよい。当該切り替えは、例えば、ユーザ端末20を、画面の法線を軸に回転可能に保持することで可能となる。
ユーザ端末20は、ネットワークN1に無線接続される。また、ユーザ端末20は、後述するタッチパネル構成の表示部207を備え、各店舗で販売される商品の中から、注文(以下、オーダともいう)の対象とする商品の選定を支援するための各種画面を表示させる。
図1に戻り、サーバ装置30は、ネットワークN1を介して、ユーザ端末20、店舗端末40等の外部装置と通信可能に接続される。サーバ装置30は、各店舗で販売される商品に関する情報をユーザ端末20に提供する。また、サーバ装置30は、オーダ対象の商品を指示した後述するオーダ情報をユーザ端末20から受け、オーダ対象の商品を販売する店舗の店舗端末40にそのオーダ内容を通知する。
店舗端末40は、フードコード内の各店舗に設けられる端末装置である。店舗端末40は、サーバ装置30からオーダ内容の通知を受け付けると、当該オーダ内容に基づいて、オーダの対象となった商品の内訳やオーダ元の端末ID等を図示しない表示装置に表示させる。
各店舗に従事する店員は、店舗端末40が表示するオーダ内容を確認し、オーダされた商品の調理等を行う。そして、店員は、オーダされた商品の準備が完了すると、店舗端末40を介して、準備完了を指示する操作を行う。
店舗端末40は、店員から準備完了の操作を受け付けると、該当する商品のオーダ内容に含まれた端末IDに対応するユーザ端末20宛に準備完了の通知を行う。なお、ユーザ端末20に対する準備完了の通知はサーバ装置30を介して行う形態としてもよい。
次に、上述したユーザ端末20及びサーバ装置30のハードウェア構成について説明する。
図3は、ユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、ユーザ端末20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203とを備える。
CPU201は、プロセッサの一例であり、ユーザ端末20の動作を統括的に制御する。ROM202は、各種プログラムを記憶する。RAM203は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。CPU201、ROM202、及びRAM203は、バス204を介して接続され、コンピュータ構成の制御部200を構成する。制御部200では、CPU201がROM202や記憶部205に記憶されRAM203に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
制御部200には、バス204を介して記憶部205が接続される。記憶部205は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部205は、CPU201が実行する各種のプログラムや、ユーザ端末20の動作に係る各種の設定情報を記憶する。
また、記憶部205は、フードコート内のマップを示したマップ情報Mを記憶する。図4は、マップ情報Mの一例を示す図である。図4に示すように、マップ情報Mは、例えばフードコートの見取り図を示す画像データ等で構成され、フードコート内の各位置を示す位置情報を保持している。
図4において、領域M1は、店舗が配置されたエリアである。領域M1には、複数の店舗(店舗A~店舗L)が隣接して配置されている。マップ情報Mは、各店舗の位置情報に関連付けて、当該店舗を識別するための店舗IDを保持する。また、領域M2は、商品を運んで飲食等を行うためのエリアである。領域M2には、カート10を停車するためのスペースや、備え付けのテーブル及び椅子等が設けられる。商品を受け取ったユーザは領域M2に移動した後、上述した椅子16を拡げて座ったり、備え付けの椅子に座ったりすることで飲食を行うことができる。また、領域M1と領域M2との間には、通路(以下、店舗前通路ともいう)となる領域M3が設けられている。
図3に戻り、制御部200には、バス204を介して、通信部206、表示部207、操作部208、及び測位部209等が接続される。
通信部206は、ネットワークN1に接続可能な無線の通信インタフェースである。通信部206は、ネットワークN1を介してサーバ装置30等の外部装置と通信を行う。
表示部207は、LCD等の表示デバイスであり、制御部200の制御に従って各種の情報や画面を表示する。操作部208は、置数キーや締めキー等の各種の操作ボタンを有し、操作者の操作に応じた操作内容を制御部200に出力する。なお、本実施形態では、操作部208は、表示部207の表面に設けられたタッチパネルを少なくとも含むものとする。
測位部209は、例えばGPS(Global Positioning System)や、ビーコン測位、RFID(Radio Frequency Identifier)測位等の測位技術を利用した位置計測装置である。測位部209は、自己のユーザ端末20が存在するフードコート内での位置を示す位置情報(以下、端末位置ともいう)を検出する。また、測位部209は、電子コンパス等の機能により、自己のユーザ端末20が向いている方位を端末位置として検出する。また、測位部209は、加速度センサ等のセンシング結果に基づき、自己のユーザ端末20が静止又は移動の状態にあるかを検出する。なお、本実施形態においてユーザ端末20の「方位」とは、図2で説明したカート10の前方向(Y軸の正方向)の方位であるとする。
図5は、サーバ装置30のハードウェア構成の一例を示す図である。図5に示すように、サーバ装置30は、CPU301と、ROM302と、及びRAM303とを備えている。
CPU301は、プロセッサの一例であり、サーバ装置30の動作を統括的に制御する。ROM302は、各種プログラムを記憶する。RAM303は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。CPU301、ROM302、及びRAM303は、バス304を介して接続され、コンピュータ構成の制御部300を構成する。制御部300では、CPU301がROM302や記憶部305に記憶されRAM303に展開されたプログラムに従って動作することによって、各種の処理を実行する。
制御部300は、バス304を介して記憶部305及び通信部306に接続される。記憶部305は、HDDやフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部305は、CPU301が実行する各種のプログラムや、サーバ装置30の動作に係る各種の設定情報を記憶する。
また、記憶部305は、店舗情報テーブルT1、メニュー管理テーブルT2、表示制御情報テーブルT3、及びオーダ管理テーブルT4等を記憶する。
店舗情報テーブルT1は、各店舗に関する情報を記憶する。図6は、店舗情報テーブルT1のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、店舗情報テーブルT1は、各店舗を識別するための店舗IDに関連付けて、当該店舗に関する店舗情報を記憶する。
店舗情報は、例えば、店舗名、及び店舗画像等の項目で構成される。ここで、店舗名は、店舗の店名や屋号、略称等を示す情報である。店舗画像は、店舗を表す画像データである。店舗画像は、例えば店舗のロゴマークを表す画像データである。また、店舗画像は、店舗名の文字列を表す情報や画像データであってもよい。
メニュー管理テーブルT2は、各店舗で販売される商品に関する情報を記憶する。図7は、メニュー管理テーブルT2のデータ構成の一例を示す図である。図7に示すように、メニュー管理テーブルT2は、各店舗の店舗IDに関連付けて、当該店舗で販売される商品のメニューを示したメニュー情報を記憶する。
メニュー情報は、例えば、商品ID、商品名、価格、商品説明、商品画像、及びオプション情報等の項目で構成される。商品IDは、各商品を識別するための識別情報である。商品名は、商品の名称や略称を示す情報である。価格は、商品の一品当たりの価格を示す情報である。商品説明には、商品に関する各種の情報が格納される。例えば、商品説明には、商品に含まれる食材に関する情報や、調理に要する調理時間等が格納される。
商品画像は、商品を表す画像データである。商品画像は、例えば商品を撮像した画像データであってもよいし、商品を模したイラスト等の画像データであってもよい。また、商品画像は、商品名の文字列を表す情報や画像データであってもよい。
オプション情報は、「大盛り」等の盛り付け量やトッピング等を指定することが可能な場合に付加される情報である。例えば、オプション情報には、選択可能な盛り付け量の選択項目や、選択可能なトッピングの選択項目等が含まれる。なお、各選択項目には、その選択項目に対応した金額(増額分又は減額分)が予め設定されている。
表示制御情報テーブルT3は、各店舗で販売される商品の表示に係る表示制御情報を記憶する。図8は、表示制御情報テーブルT3のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すように、表示制御情報テーブルT3は、各店舗の店舗IDに関連付けて、当該店舗で販売される商品の表示制御情報を記憶する。
表示制御情報は、例えば、各商品の商品IDと表示順位とを関連付けて構成される。ここで、表示順位は、商品IDに対応する商品を表示する際の表示順序に対応する。
表示順位は、手動又は自動で設定される。本実施形態では、ユーザ端末20からオーダされた各商品の個数(以下、オーダ数ともいう)を店舗毎に集計し、その集計結果に応じて表示順序を自動更新する形態について説明する。
オーダ管理テーブルT4は、ユーザ端末20からオーダされた各商品のオーダ数を店舗毎に記憶する。図9は、オーダ管理テーブルT4のデータ構成の一例を示す図である。図9に示すように、オーダ管理テーブルT4は、オーダされた順番を示す管理番号に関連付けて、オーダ情報を記憶する。
オーダ情報は、送信元のユーザ端末20の端末IDと、オーダ対象の商品の商品ID、数量、及びオプション内容と、当該商品を販売する店舗の店舗ID等を含む。ここで、オプション内容には、上述のオプション情報に基づき選択された盛り付け量やトッピングの種別や等を示す情報が格納される。
次に、ユーザ端末20及びサーバ装置30の機能構成について説明する。ここで、図10は、ユーザ端末20及びサーバ装置30の機能構成の一例を示す図である。
ユーザ端末20は、端末位置特定部251と、情報取得部252と、表示制御部253と、オーダ出力部254と、完了通知受付部255とを機能部として備える。
ユーザ端末20が備える機能部の一部又は全ては、ユーザ端末20のプロセッサ(例えばCPU201)とメモリ(例えばROM202、記憶部205)に記憶されたプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成であってもよい。また、これらの機能部の一部又は全ては、ユーザ端末20に搭載された専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
また、サーバ装置30は、情報提供部351と、オーダ受付部352と、オーダ振分部353と、集計部354とを機能部として備える。
サーバ装置30が備える機能部の一部又は全ては、サーバ装置30のプロセッサ(例えばCPU301)とメモリ(例えばROM302、記憶部305)に記憶されたプログラムとの協働により実現されるソフトウェア構成であってもよい。また、これらの機能部の一部又は全ては、サーバ装置30に搭載された専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
ユーザ端末20の端末位置特定部251は、特定手段の一例である。端末位置特定部251は、測位部209と協働することで、フードコート内での自己のユーザ端末20の端末位置を特定する。具体的には、端末位置特定部251は、測位部209の計測結果に基づき、ユーザ端末20が存在する位置や方位を特定する。
ユーザ端末20の情報取得部252は、店舗に関する各種の情報をサーバ装置30から取得する。具体的には、情報取得部252は、各店舗(店舗ID)に関する店舗情報、メニュー情報、及び表示制御情報を表示用情報として取得する。
ここで、情報取得部252が、表示用情報を取得するタイミングは特に問わないものとする。例えば、情報取得部252は、カート10の起動時や所定時刻毎にサーバ装置30から全店舗に関する表示用情報を取得してもよい。この場合、情報取得部252は、店舗情報テーブルT1、メニュー管理テーブルT2、及び表示制御情報テーブルT3自体を取得し、記憶部205に保持する形態としてもよい。
また、情報取得部252は、端末位置特定部251が端末位置を特定する毎に、当該端末位置に基づいて表示用情報を取得してもよい。この場合、情報取得部252は、マップ情報Mに基づいて、自己の端末位置から所定距離以内に存在する店舗の店舗IDを特定し、特定した店舗IDに関する表示用情報を取得する。なお、情報取得部252は、同一の店舗IDに関する表示用情報を繰り返し取得することを防ぐため、取得した表示用情報を記憶部205に保持し、記憶部205に保持された表示用情報の再取得を抑制する形態としてもよい。
ユーザ端末20の表示制御部253は、決定手段、表示制御手段及び注文受付手段の一例である。表示制御部253は、端末位置特定部251の特定結果や、情報取得部252によって取得された表示用情報等に基づき、各種の画面を表示部207に表示させる。
具体的には、表示制御部253は、自己のカート10が移動中か静止中かに応じて表示する画面を切り替える。表示制御部253は、自己のカート10が移動中の場合、図11に示すマップ画面P1を表示部207に表示させる。
ここで、図11は、表示制御部253が表示するマップ画面P1の一例を示す図である。マップ画面P1は、画面左方のマップ領域P11と、画面右方のメニュー領域P12とに区分される。
マップ領域P11には、上述したマップ情報M等のフードコート内のマップを表したマップ画像PMが表示される。また、フードコート内での端末位置(存在位置と方位)を示すポインタ画像PM1が、マップ画像PMでの該当する位置に重畳して表示される。図11の例では、ユーザ端末20が、店舗前通路の店舗Fの近傍に存在することを表しており、店舗Kの方向(画面上方)に向かって移動中であることを示している。
一方、メニュー領域P12には、各店舗の店舗画像PSと、当該店舗で販売される商品の商品画像PGとが表示される。
表示制御部253は、マップ情報Mを参照し、自端末の端末位置と各店舗との位置関係、及び自端末の方位に基づいて、メニュー領域P12に表示させる店舗画像PSの表示順序を決定する。具体的には、表示制御部253は、自端末の端末位置に最も近い店舗の店舗IDを表示配列の基準位置とする。ここで、表示配列とは、各店舗を並べて表示する際の表示順序を規定するものである。
また、表示制御部253は、基準位置の店舗IDを除いた自端末の方位方向に存在する店舗の店舗IDを、自端末の端末位置に近いものから順に基準位置の上方側に連ねる。また、表示制御部253は、基準位置の店舗IDを除いた自端末の方位方向と逆方向に存在する店舗の店舗IDを、自端末の端末位置に近いものから順に基準位置の下方側に連ねる。なお、表示配列の上方側及び下方側は、表示部207に表示される画面上での上方側、下方側に対応する概念である。
上記の処理を行うことで、表示制御部253は、ユーザ端末20の端末位置を基点とする、マップ画像PM上での店舗A~店舗Lの配列に対応した線状の表示配列を決定することができる。
なお、他の方法としては、マップ画像PM上での店舗A~店舗Lの並びに対応した表示配列を予め記憶しておき、自端末の端末位置に応じて基準位置と、上方側及び下方側の向きを設定することで、端末位置を基点とした線状の表示配列を決定してもよい。また、表示制御部253は、表示配列の先端と後端とを繋げることで表示配列を環状としてもよい。
表示制御部253は、上述した表示配列に基づき、各店舗の店舗画像をメニュー領域P12に表示させる。具体的には、表示制御部253は、基準位置に設定した店舗IDの店舗画像PSを画面中央に位置付けるとともに、表示配列の順に各店舗IDの店舗画像を画面上方側及び画面下方側に順次配列する。
図11の例では、ユーザ端末20が店舗Fの近傍に存在するため、店舗Fの店舗IDが表示配列の基準位置に設定されており、当該店舗IDに対応する店舗画像PSが画面中央に配置される。また、店舗Fの店舗画像PSの上方には、ユーザ端末20の方位方向に存在する店舗G及び店舗Hの店舗画像PSが順次配列され、店舗Fの店舗画像PSの下方には、ユーザ端末20の方位方向と逆方向に存在する店舗E及び店舗Dの店舗画像PSが順次配列される。また、表示制御部253は、ユーザ端末20に隣接する店舗F、つまり基準位置の店舗を明示するため、他の店舗よりも大きなサイズで店舗画像PSを表示させている。
上記の構成とすることで、カート10を使用するユーザがフードコート内を移動すると、カート10(ユーザ端末20)の位置に連動して基準位置が変更される。そして、表示制御部253は、変更後の基準位置に応じて、画面中央に表示する店舗画像PSを切り替えることで、メニュー領域P12に表示する店舗画像PSをカート10の移動に連動して順次移動させることができる。
なお、図11では、画面内に表示する店舗画像PSの個数、つまり店舗数を5個としたが、これに限らず、任意の個数を設定することが可能である。
また、表示制御部253は、図11に示すように、各店舗の店舗画像PSに関連付けて、当該店舗で販売される商品の商品画像PGを配列して表示させる。具体的には、表示制御部253は、画面縦方向に配列した店舗画像PSに直交する画面横方向に、各店舗で販売される商品の商品画像PGを並べて表示させる。
ここで、商品画像PGとして表示される商品の表示順序は、表示制御情報に規定された各商品の表示順位に基づいて決定される。例えば、図11の画面例では、店舗Fで販売される全商品のうち、表示順位が最上位の商品(商品F1)から下位の商品にかけて、その商品画像PGが順次表示されるように構成されている。表示制御情報は店舗毎に用意されるため、各店舗においてオーダ数の多い人気の商品の商品画像PGが順次表示されることになる。
本実施形態では、後述するように商品画像PGを操作することで、商品のオーダを行うことが可能となっている。但し、カート10の移動中にオーダに係る操作が行われてしまうことは安全上好ましくないため、本実施形態のマップ画像PMでは、商品画像PGに対する操作を無効化した無効化状態としている。また、基準位置の店舗F以外の店舗画像PSについても無効化状態としている。なお、無効化状態への移行は必須の要素ではないため、後述する商品選択画面P2と同様に、店舗画像PS及び商品画像PGを有効化した状態でマップ画像PMを表示させる形態としてもよい。
また、図11では、画面左方にマップ領域P11、画面右方にメニュー領域P12を配置したが、マップ画面P1の画面構成はこれに限らず、例えば左右を逆にした形態で表示させてもよい。例えば、ユーザ端末20の方位に対する店舗の位置が右側に位置する場合、表示制御部253は、画面右方にマップ領域P11、画面左方にメニュー領域P12を配置したマップ画面P1を表示させてもよい。
このように、ユーザ端末20と店舗との位置関係に応じて画面レイアウトを変更することで、フードコート内でのユーザ端末20の端末位置に即したマップ画面P1をユーザに提供することができるため、利便性の向上を図ることができる。
また、表示制御部253は、自己のカート10が静止すると、図11したマップ画面P1から、図12に示す商品選択画面P2に表示を切り替える。
ここで、図12は、表示制御部253が表示する商品選択画面P2の一例を示す図である。図12に示すように、商品選択画面P2は、メニュー領域P21と、オーダ領域P22とに区分される。
メニュー領域P21は、マップ画面P1で説明したメニュー領域P12に対応するものである。具体的には、表示制御部253は、マップ画面P1から商品選択画面P2に切り替わる際に、マップ領域P11が表示された方向にメニュー領域P12を移動させることで、マップ領域P11を非表示とする。また、表示制御部253は、メニュー領域P12の移動に伴い、その表示領域を拡大することで、表示する商品画像PGの個数を増加させたメニュー領域P21を表示させる。
ここで、メニュー領域P21には、上述したメニュー領域P12と同様に店舗画像PS及び商品画像PGが表示されるが、以下の点でメニュー領域P12と異なっている。
まず、メニュー領域P21では、商品情報に含まれた商品名や価格、商品説明等の情報が、対応する商品の商品画像PGに関連付けて表示される。図12では、店舗Fで販売される商品の商品画像PGに関連付けて、その商品の商品名PG1、価格PG2、調理時間等の商品説明PG3等の情報を表示させた例を示している。また、図12では、表示制御情報に規定された表示順位に基づき、表示順位が最上位の商品F1の商品画像PGに対し、人気商品であることを示す付加情報PG4を表示させた例を示している。
なお、図12では、画面中央に表示された店舗Fの商品画像PGにのみ商品名や価格等の情報を付加しているが、他の店舗の商品画像PGに対しても情報を付加して表示させてもよい。また、図12では、視認性を向上させるため、画面中央に表示された店舗Fの商品画像PGを他の店舗の商品画像PGよりも大きなサイズで表示しているが、この表示形態に限定されないものとする。
また、メニュー領域P21では、商品画像PGに対する操作が有効化されている。具体的には、表示制御部253は、商品画像PGを商品画像PGの配列方向である図中矢印AR1方向にスクロールするスクロール操作を受け付けると、その操作内容に応じて、表示する商品(商品画像PG)を表示順位の順にスクロールさせる。これにより、画面中に表示されていない表示順位が下位の商品の商品画像PGを表示させたりすることができる。
また、表示制御部253は、商品画像PGをオーダ対象とする選択操作を受け付けると、当該商品画像PGに対応する商品の商品IDをRAM203等に保持することで、選択操作された商品画像PGの商品をオーダ対象に設定する。
ここで、オーダ対象とする選択操作の操作方法は特に問わず、種々の操作方法を採用することが可能である。例えば、表示制御部253は、商品画像PGがタッチ操作されたことを条件に、当該商品画像PGに対応する商品をオーダ対象に設定してもよい。また、表示制御部253は、商品画像PGをオーダ領域P22に移動する操作(ドラッグ&ドロップ操作)を受け付けたことを条件に、当該商品画像PGに対応する商品をオーダ対象に設定してもよい。
さらに、メニュー領域P21では、店舗画像PSに対する操作も有効化されている。具体的には、表示制御部253は、図13に示すように、店舗画像PSを店舗画像PSの配列方向である図中矢印AR2方向にスクロールするスクロール操作を受け付けると、その操作内容に応じて、表示する店舗(店舗画像PS)を表示順位(表示配列)の順にスクロールして表示させる。
例えば、図13では、図12に表示されていた店舗Fの店舗画像PSを下方にスクロールすることで、店舗Gの店舗画像PSが、画面中央に表示された例を示している。また、店舗画像PSに連動して、商品画像PGの表示位置も移動(スクロール)されている。これにより、ユーザは、カート10を移動させることなく、各店舗で販売される商品の商品画像PGを確認することができる。なお、表示配列は環状に設定されている場合には、各店舗の店舗画像PSが表示配列の順に循環して表示される。
一方、オーダ領域P22は、オーダ対象とされた商品に関する情報を表示するための領域である。オーダ領域P22には、オーダ対象とされた商品の合計金額を表示するための合計表示領域P221が設けられている。
例えば、表示制御部253は、図12に示した商品F1をオーダ対象とする選択操作を受け付けると、図14に示すように、商品F1に関する各種情報をオーダ領域P22に表示させる。具体的には、表示制御部253は、オーダ対象の商品毎に、商品表示領域P222を確保し、当該商品表示領域P222内にオーダ対象に設定した商品F1の商品画像、商品名、価格、商品説明(調理時間)等を表示させる。
また、商品表示領域P222内では、商品数量の変更やオプション内容を設定することが可能となっている。図14では、オプション内容として、サイズLへの変更、トッピングXの追加が指示された例を示している。オプション内容の変更方法は特に問わないものとするが、例えば、内容変更ボタンPB1を操作することで行うことができる。
表示制御部253は、内容変更ボタンPB1の操作を受け付けると、商品F1のオプション情報に含まれた各種オプション内容に選択項目を別画面等に表示させる。そして、ユーザは、表示された選択項目からオプション内容を選択することで実現することができる。また、商品数量の変更は、数量変更ボタンPB2の操作により変更することが可能となっている。
さらに、商品表示領域P222は、商品の小計額を表示するための小計表示領域P223が設けられている。表示制御部253は、オーダ対象の商品の価格や、数量、オプション内容の変更に伴う金額の増減分に基づき、商品の小計額を算出する。そして、算出した小計額を、小計表示領域P223に表示させる。
なお、商品表示領域P222は、図中矢印AR3方向にスクロール操作行うことで、オーダ領域P22内に収まらない商品の情報を表示させることが可能であるとする。
また、表示制御部253は、オーダ対象とされた商品の合計金額を合計表示領域P221に表示させる。具体的には、表示制御部253は、各商品の小計額を合計することで、オーダ対象とされた商品の合計金額を算出する。そして、表示制御部253は、算出した合計金額を、合計表示領域P221に表示させる。
ここで、合計表示領域P221は、オーダの確定操作を指示するための操作子としても機能する。出力手段の一例であるオーダ出力部254は、オーダの確定操作を受け付けると、オーダ領域P22に表示された商品の商品IDや数量、オプション内容等のオーダ内容とともに、当該商品IDを販売する店舗の店舗ID、自己のユーザ端末20の端末ID等を含んだオーダ情報をサーバ装置30に送信する。
このように、商品選択画面P2では、メニュー領域P21に表示された商品画像PGを操作することで、ユーザが所望する商品をオーダすることができる。
なお、商品のオーダは店舗毎に行うことも可能であり、複数の店舗分の商品を一度に行うことも可能である。後者の場合、例えば、ユーザは、オーダ対象の商品の選定を、店舗画像PSや商品画像PGをスクロールしながら複数の店舗に亘って行う。この場合、複数の店舗に亘って選択された商品がオーダ領域P22に表示されるため、ユーザは、各商品についてオプション内容や商品個数を確認した後、オーダの確定操作を行うことで、複数の店舗分の商品を一度にオーダすることができる。
図10に戻り、サーバ装置30の情報提供部351は、ユーザ端末20(情報取得部252)に対し、表示用情報を提供する。ユーザ端末20に対する表示用情報の提供方法は特に問わず、種々の方法を採用することが可能である。
例えば、情報提供部351は、情報取得部252からの要請に応じて、表示用情報をユーザ端末20に直接送信(提供)してもよい。また、情報提供部351は、店舗情報テーブルT1、メニュー管理テーブルT2及び表示制御情報テーブルT3に対するアクセスをユーザ端末20に許可することで、表示用情報を提供する構成としてもよい。
サーバ装置30のオーダ受付部352は、受付手段の一例である。オーダ受付部352は、ユーザ端末20から送信されたオーダ情報を受け付ける。また、オーダ受付部352は、受け付けたオーダ情報をオーダ管理テーブルT4に順次記憶する。
なお、オーダ受付部352は、オーダ情報を受信した際に、ユーザ端末20と協働することで、商品の代金を電子決済等で支払う決済処理を実行してもよい。例えば、オーダ受付部352は、オーダ対象となった商品の合計金額を、ユーザ端末20から送信される電子決済情報で支払う決済処理を実行する。なお、決済方法は特に問わず、公知公用の技術を用いることができる。
サーバ装置30のオーダ振分部353は、通知手段の一例である。オーダ振分部353は、オーダ受付部352が受け付けたオーダ情報に基づき、オーダ対象の商品を販売する店舗に対しオーダ内容の振り分けを行う。具体的には、オーダ振分部353は、オーダ受付部352が新たなオーダ情報を受け付ける毎に、そのオーダ情報に含まれたオーダ内容を店舗ID毎に区分する。そして、オーダ振分部353は、店舗ID毎に区分したオーダ内容を、店舗IDに対応する店舗の店舗端末40に通知する。また、オーダ振分部353は、オーダ情報に含まれた端末IDを、オーダ内容とともに店舗端末40に通知する。
サーバ装置30の集計部354は、オーダ管理テーブルT4に記憶されたオーダ情報に基づき、オーダされた各商品の個数を店舗毎に集計する。具体的には、集計部354は、オーダ情報に含まれた商品の個数、つまり各商品のオーダ数を商品ID及び店舗ID毎に集計する。そして、集計部354は、店舗毎の集計結果に基づいて、表示制御情報テーブルT3に設定された各商品の表示順序を店舗毎に更新する。
例えば、集計部354は、オーダ数が大きな商品ほど表示順序が上位となるように更新処理を実行する。これにより、各店舗で人気のある商品が、メニュー領域P12、P21に優先的に表示されることになるため、集客効果や更なる販売促進を図ることができる。また、ユーザ側においても各店舗の人気商品を容易に把握することができるため、ユーザ側の利便性向上も図ることができる。なお、表示順序の更新方法は上記例に限定されないものとする。
また、集計のタイミングや、集計の対象とするオーダ情報のデータ数は特に問わず、任意に設定することが可能である。例えば、集計部354は、新たなオーダ情報がオーダ管理テーブルT4に記憶される毎に集計を行ってもよいし、所定時間毎に集計を行ってもよい。また、例えば、集計部354は、所定時間(1時間内)毎に直近の所定時間で記憶されたオーダ情報を集計の対象としてもよい。
なお、サーバ装置30からオーダ内容の通知を受け付けた店舗端末40では、そのオーダ内容を表示装置に表示させることで、商品のオーダを受けたことを店舗内の店員に報知する。そして、商品の準備が完了すると、店舗端末40は、店員の操作に応じて、該当する端末IDのユーザ端末20に完了通知を送信することで、当該完了通知が、ユーザ端末20の完了通知受付部255によって受信される。
ユーザ端末20の完了通知受付部255は、店舗端末40から送信されるオーダの完了通知を受信する。完了通知受付部255は、完了通知を受信すると、その旨を報知するための処理を実行する。例えば、完了通知受付部255は、表示制御部253と協働することで、オーダした商品の準備ができたことを報知するための画面を表示部207に表示させる。また、完了通知受付部255は、図示しないスピーカー等の音声出力部を介して、商品の準備ができたことを報知する音声を出力させる。完了通知を受けたユーザ端末20のユーザは、オーダ先の店舗に向かうことで自己がオーダした商品を受け取ることができる。
以下、上述した注文システム1の動作例について説明する。
図15は、ユーザ端末20が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理の前提として、ユーザ端末20の情報取得部252は、サーバ装置30から表示用情報を取得済みであるとする。
まず、端末位置特定部251は、自己のユーザ端末20の端末位置を特定する(ステップS11)。
表示制御部253は、ステップS11で特定された端末位置と、マップ情報Mに設定された各店舗の位置情報との位置関係、及び自己のユーザ端末20の方位に基づいて、各店舗の店舗画像を表示する表示配列を決定する(ステップS12)。次いで、表示制御部253は、ステップS12で決定した表示配列で各店舗の店舗画像を画面縦方向に配列する(ステップS13)。また、表示制御部253は、各店舗で販売される商品の商品画像を、対応する店舗の店舗画像に関連付けて画面横方向に配列する(ステップS14)。なお、商品画像は、表示制御情報の表示順位に応じた表示順序で配列される。
続いて、表示制御部253は、自己のカート10が静止中か否かを判定する(ステップS15)。ここで、カート10が移動中の場合(ステップS15;No)、表示制御部253は、ステップS13及びS14で配列した店舗画像及び商品画像と、マップ情報Mとに基づき、マップ画面P1を表示部207に表示させ(ステップS16)、ステップS11に戻る。
一方、カート10が静止中の場合(ステップS15;Yes)、表示制御部253は、ステップS13及びS14で配列した店舗画像及び商品画像に基づき、商品選択画面P2を表示部207に表示させる(ステップS17)。
続いて、表示制御部253は、商品選択画面P2に表示された商品画像に基づき、オーダ対象の商品が選択されたか否かを判定する(ステップS18)。ここで、商品の選択が行われない場合には(ステップS18;No)、表示制御部253は、ステップS11に処理を戻す。また、商品が選択された場合には(ステップS18;Yes)、表示制御部253は、選択された商品をオーダ対象に設定する(ステップS19)。
続いて、表示制御部253は、オーダを確定する確定操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS20)。ここで、確定操作が行われない場合には(ステップS20;No)、表示制御部253は、ステップS11に処理を戻す。また、確定操作が行われた場合には(ステップS20;Yes)、表示制御部253は、ステップS21に処理を移行させる。
続くステップS21では、オーダ出力部254が、オーダ対象に設定された商品のオーダ内容を含んだオーダ情報を生成し、生成したオーダ情報をサーバ装置30に送信する(ステップS21)。
図16は、サーバ装置30が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、オーダ受付部352は、ユーザ端末20からオーダ情報が送信されるまで待機する(ステップS31;No)。オーダ受付部352は、ユーザ端末20からオーダ情報を受信すると(ステップS31;Yes)、受信したオーダ情報をオーダ管理テーブルT4に記憶する(ステップS32)。
続いて、オーダ振分部353は、ステップS31で受信されたオーダ情報に基づき、当該オーダ情報に含まれた各商品のオーダ内容を、当該商品を販売する店舗の店舗端末40に送信し(ステップS33)、ステップS31に処理を戻す。
以上のように、本実施形態では、フードコート内におけるユーザ端末20の位置及び方位を端末位置として特定し、当該端末位置とフードコート内に存在する各店舗との位置関係に基づき表示順序を決定する。そして、本実施形態では、ユーザ端末20において、決定した表示順序で各店舗を表す店舗画像を配列して表示させるとともに、当該店舗画像に関連付けて各店舗で販売される商品を表す商品画像を配列して表示させる。
これにより、ユーザ端末20では、カート10(ユーザ端末20)の移動に連動して表示内容を切り替えることができる、したがって、ユーザ端末20を使用するユーザは、フードコート内を探索しながら表示部207を見ることで、自己の周辺に存在する店舗で販売されている商品を容易に確認することができる。また、ユーザの位置及び方位を基準に各店舗の店舗画像及び商品画像が表示部207に表示されるため、ユーザは、自己の位置と各店舗との位置関係を容易に把握することができる。このように、ユーザ端末20及び注文システム1は、店舗で販売される商品の選定を支援することができる。
また、本実施形態では、店舗で販売される商品の商品画像を、オーダ数に応じて決定した表示順序でユーザ端末20に表示させることができる。したがって、ユーザ端末20及び注文システム1では、各店舗で販売される商品の選定を簡便に行うことができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ユーザは、ユーザ端末20に表示された商品画像を介して、オーダの対象となる商品の選定操作を行うことができる。したがって、ユーザ端末20及び注文システム1では、各店舗で販売される商品のオーダを容易に行うことができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
以上説明した実施形態は、上述の各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
(変形例1)
上述の実施形態では、各店舗で販売される商品メニューを商品画像として表示する形態を説明したが、これに限らず、店舗毎の商品メニューを表示可能な構成としてもよい。この場合、表示制御部253は、店舗画像がタッチ操作されたことを条件に、当該店舗画像に対応する店舗で販売される各商品の一覧を表示部207に表示する形態としてもよい。
例えば、図12の商品選択画面P2から一の店舗画像が選択されると、表示制御部253は、選択された店舗画像に対応する店舗の店舗IDに関連付けられたメニュー情報に基づき、当該店舗が販売する各商品の商品名や商品画像等を一覧表示した画面を表示部207に表示させる。そして、表示制御部253は、表示された商品の中からオーダ対象となる商品の選択を受け付けると、オーダ対象の商品として保持するとともに、選択された商品に関する情報をオーダ領域P22に表示させる。
これにより、ユーザ端末20を使用するユーザは、商品選択画面P2と店舗別のメニューとを使い分けながらオーダ対象の商品を選定することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
(変形例2)
上述の実施形態では、施設内(フードコート内)での位置に制限されることなく、マップ画面及び商品選択画面を表示する例を説明したが、ユーザ端末20の位置に応じて、表示する画面を制御する形態としてもよい。
例えば、表示制御部253は、ユーザ端末20の端末位置が、図4に示した店舗前通路の領域M3にあることを条件に、マップ画面や商品選択画面を表示する形態としてもよい。また、例えば、表示制御部253は、ユーザ端末20の端末位置が、フードコート内に設けられた精算場所の周辺にあることを条件に、電子決済等の決済を行うことが可能な画面を表示する形態としてもよい。
これにより、施設内での場所に応じた画面を表示部207に表示することができるため、カート10(ユーザ端末20)を使用するユーザの利便性を向上させることができる。
(変形例3)
上述の実施形態では、カート10に取り付けられたユーザ端末20を例に説明したが、これに限らず、ユーザ端末20がカート10から取り外された状態等、ユーザ端末20が独立して用いられる形態であってもよい。
ユーザ端末20を独立して用いる場合であっても、上述した実施形態と同様の画面をユーザ端末20の表示部207に表示させることができるため、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例4)
上述の実施形態では、商品画像の表示順序を当該商品のオーダ数に基づき制御する構成を説明した。しかしながら、商品画像の表示順序の決定方法はこれに限定されるものではない。
例えば、サーバ装置30では、店舗から特定の商品の優先度(表示順位)を上げるよう指示された場合には、制御部300の制御により、該当する特定の商品の表示順位を上位に設定するように表示制御情報テーブルT3を更新してもよい。
上記の構成とすることで、店舗から優先的に表示するよう指示された特定の商品の商品画像を、優先して表示させることができるため、例えば特売品や新商品等、特定の商品の販促活動を支援することができる。
また、サーバ装置30の制御部200は、時刻や日付、曜日等に応じて、表示制御情報テーブルT3に設定された各商品の表示順位を変更してもよい。この形態を採用する場合、例えば、表示順位を変更するタイミングと、変更後の各商品の表示順位とを関連付けたスケジュール情報を店舗毎に予め設定しておく。そして、制御部200は、RTC(Real Time Clock)等の計時装置が計時する現在の日時とスケジュール情報とに基づき、スケジュール情報に設定されたタイミングで商品の表示順位を変更する。
上記の構成とすることで、予め設定されたタイミングで当該タイミングに応じた商品の商品画像を優先的に表示させることができる。これにより、例えばランチタイムや土日祝日等にあわせて、商品画像の表示順序を切り替えることができるため、利便性の向上を図ることができる。
(変形例5)
上述の実施形態では、ユーザ端末20の表示部207に表示する画面の表示制御を、ユーザ端末20自身が備える表示制御部253の機能によって行う形態としたが、これに限らず、サーバ装置30等の外部装置が表示制御を行う形態としてもよい。この場合、例えば、サーバ装置30は、上述した端末位置特定部251や表示制御部253等と同様の機能部を備えることで、上記の形態を実現することができる。
具体的には、サーバ装置30は、端末位置特定部251と同様の機能部により、フードコート内でのユーザ端末20の端末位置を特定する。また、サーバ装置30は、表示制御部253と同様の機能部により、ユーザ端末20端末位置に応じたマップ画面や商品選択画面を生成する。そして、サーバ装置30では、生成した画面をユーザ端末20に送信することで、ユーザ端末20の表示部207に、ユーザ端末20の端末位置に応じたマップ画面や商品選択画面を表示させる。
これにより、上述した実施形態と同様の画面をユーザ端末20の表示部207に表示させることができるため、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
(変形例6)
上述の実施形態では、ユーザ端末20は表示用情報をサーバ装置30から取得する形態を説明したが、これに限らず、予め記憶している形態としてもよいし、サーバ装置30以外の他の装置から取得する形態としてもよい。
後者の場合、例えば、表示用情報は、各店舗の店舗端末40から提供される形態としてもよい。この場合、ユーザ端末20の情報取得部252は、店舗端末40の各々から提供される店舗毎の表示用情報(店舗情報、メニュー情報、表示制御情報)を取得し、記憶部205等に保持する。
これにより、上述した実施形態と同様の画面をユーザ端末20の表示部207に表示させることができるため、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。また、店舗側では、例えば更新した表示用情報をサーバ装置30にアップロードすることなく、速やかにユーザ端末20に提供することができるため、店舗側の利便性を向上させることができる。
上述した実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述した実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。