JP7440398B2 - 踏切警報音監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、踏切警報機から発せられる警報音を監視する踏切警報音監視装置に関する。
鉄道と道路が平面交差する踏切には、通常、踏切通行者に光や音によって列車の接近を知らせる踏切警報機が設置されている。踏切警報機は、列車が接近した際に光を発する警報灯や、警報音を発するためスピーカ等を備えている。
従来、踏切警報機の故障の有無の確認については、作業者が定期的に踏切警報機の設置場所に赴き人手により確認が行われていた。 しかしながら、踏切警報機の設置場所は広範囲にわたるため、人手による確認作業は手間がかかり、全ての踏切警報機について、故障の確認を頻繁に行うのは困難であった。
特許文献1には、マイクアンプ回路と、高レベル入力時に増幅利得を下げて増幅出力を減衰させるALC回路及びマイク感度調整回路と、同一周期で発生する2種類の周波数の音を検出する各トーン検知回路と、を備えた警報装置が記載されている。
特開平8-310401号公報
特許文献1に記載の発明は、踏切警報器が発する700Hzと750Hzの2種類の周波数の音をそれぞれ検出することで警報音として処理を行っている。そのため、2種類の周波数を検出する回路が必要となってしまう。
そこで、本発明は、簡易な回路構成で警報音を精度良く検出することができる踏切警報音監視装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、踏切警報機の近傍に設けられた音圧検出手段から音圧信号が入力される半波増幅回路と、前記半波増幅回路の出力信号が入力される積分増幅回路と、前記積分増幅回路の出力信号に基づいて前記踏切警報機の警報音の単位時間当たりの鳴動数を演算する演算部と、を備えることを特徴とする。
また、前記積分増幅回路は、複数の増幅回路が直列に接続されていることを特徴とすることが好ましい。
また、前記積分増幅回路の有する振幅周波数特性は、前記踏切警報機が発する警報音に含まれる2つの周波数を含む帯域の振幅周波数特性、前記2つの周波数の差分の周波数における振幅周波数特性、前記単位時間当たりの鳴動数に基づく周波数の振幅周波数特性、の順に増幅率が大きくなることを特徴とすることが好ましい。
また、前記演算部は、前記積分増幅回路の出力信号の周期に基づいて前記警報音の単位時間当たりの鳴動数を求めることを特徴とすることが好ましい。
また、前記演算部は、前記積分増幅回路の出力信号に設定される周期判定用の閾値に基づいて前記周期を求めることを特徴とすることが好ましい。
また、前記演算部は、前記周期判定用の閾値に基づいて前記音圧信号の音圧を求めることを特徴とすることが好ましい。
本発明によれば、音圧検出手段から音圧信号が入力される半波増幅回路と、半波増幅回路の出力信号が入力される積分増幅回路と、を備えているので、2種類の周波数の音をそれぞれ検出することなく、簡易な回路構成で警報音を精度良く検出することができる。
本発明の一実施形態にかかる踏切警報音監視装置の概略構成図である。 図1に示された積分増幅回路の出力信号に対するダイナミックレンジとAD変換時のビット数との関係を示したグラフである。 図1に示された信号処理部の波形図である。 図1に示された踏切警報音監視装置の測定動作のフローチャートである。 測定開始閾値の説明図である。 音圧ピーク検出処理の説明図である。 音圧測定開始から音圧測定終了までの音圧波形を示した図である。 鳴動終了閾値の説明図である。
本発明の一実施形態に係る踏切警報音監視装置を説明する。図1は、本実施形態に係る踏切警報音監視装置1の概略構成図である。踏切警報音監視装置1は、図1に示したように、信号処理部2と、MPU3と、RS232C伝送部4と、電源部5と、発振子6と、リセットIC7と、SW入力8と、を備えている。
図1に示した踏切警報音監視装置1は、踏切警報機の近傍に設置され、踏切警報機が発する警報音を音圧センサ60を介して検出し、音圧や単位時間当たりの鳴動数等を測定する。
信号処理部2は、音圧センサ60が接続され、音圧センサ60が検出した音圧値(音圧波形)の信号処理を行う。
信号処理部2は、HPF21と、差動半波AMP22と、LPF23と、HPF24と、第1積分増幅回路25と、第2積分増幅回路26と、第3積分増幅回路27と、を備えている。
HPF21は、音圧センサ60が検出した音圧波形について、主に直流成分を除去するために所定周波数(例えば7.96Hz)以上を通過させるハイパスフィルタである。差動半波AMP22は、音圧センサ60から入力されHPF21を通過した差動信号に対して半波整流し増幅する。LPF23はローパスフィルタ、HPF24はハイパスフィルタで構成されている。LPF23及びHPF24は、踏切警報音を構成する700Hzと750Hzを含む周波数の範囲を通過させるフィルタを構成する。
第1積分増幅回路25は、HPF24を通過した音圧信号を積分し、所定倍(例えば5.6倍)増幅する回路である。第2積分増幅回路26は、第1積分増幅回路25の出力信号を積分し、所定倍(例えば5倍)増幅する回路である。第3積分増幅回路27は、第2積分増幅回路26の出力信号を積分し、所定倍(例えば5倍)増幅する回路である。
即ち、差動半波AMP22は、踏切警報機の近傍に設けられた音圧検出手段から音圧信号が入力される半波増幅回路として機能し、第1積分増幅回路25~27は、半波増幅回路の出力信号が入力される積分増幅回路として機能する。
第2積分増幅回路26及び第3積分増幅回路27は、音圧波形の振幅が小さい場合でも後段のADコンバータにおいて十分な精度でデジタル信号に変換できるようにするものである。図2は、3つの積分増幅回路の出力信号に対するダイナミックレンジ[dB]とAD変換時のビット数[bit]との関係を示したグラフである。[dB]は横軸が右に向かうに従って大きくなり、[bit]は縦軸が上に向かうに従って大きくなる。
図2に示したように、ダイナミックレンジが大きい場合(大レンジ)は音圧当たりのビット数が少なく感度としては低くなる。ダイナミックレンジが中程度の場合(中レンジ)は音圧当たりのビット数が大レンジよりも多くなるため感度としては中程度なる。ダイナミックレンジが小さい場合(小レンジ)は音圧当たりのビット数が中レンジよりもさらに多くなるため感度としては高くなる。
つまり、振幅が大きく広いダイナミックレンジが必要な場合、振幅が小さく狭いダイナミックレンジで十分な場合のいずれであっても、AD変換時のビット数を十分に確保することができる。ここで、図2において、大レンジは第1積分増幅回路25の出力、中レンジは第2積分増幅回路26の出力、小レンジは第3積分増幅回路27の出力がそれぞれ該当する。
また、上記説明から明らかなように第1積分増幅回路25、第2積分増幅回路26、第3積分増幅回路27は、直列に接続されている。図1の構成では積分増幅回路が3段直列に接続されているが、2段でもよいし、4段以上であってもよい。直列数は、上述したレンジの分類と回路規模やコスト等に応じて適宜定めればよい。なお、入力する信号の振幅によっては、積分増幅回路は1段でもよい。
また、第1積分増幅回路25、第2積分増幅回路26、第3積分増幅回路27は、踏切警報機が発する警報音に含まれる2つの周波数(700~750Hz)を含む帯域の振幅周波数特性、その2つの周波数の差分(50Hz)の周波数における振幅周波数特性、単位時間当たりの鳴動数に基づく周波数の振幅周波数特性、の順に増幅率が大きくなるような特性となっている。なお、踏切警報機の警報音は通常1分間に120~130回程度鳴動するため、単位時間当たりの鳴動数に基づく周波数は約2Hz程度となる。
また、図1に示した構成では、第1積分増幅回路25、第2積分増幅回路26、第3積分増幅回路27は、全て積分増幅回路で構成したが、第1積分増幅回路25のみを積分増幅回路とし、第2積分増幅回路26、第3積分増幅回路27は、積分増幅回路ではない増幅回路であってもよい。
図3に上述した信号処理部2の波形を示す。図3(a)は警報音の3回鳴動分の波形である(厳密には1回目の後半~3回目の前半まで)。踏切警報音は一般的に脈動するため、波形の振幅が徐々に小さくなっている。図3(b)は(a)のA部分の拡大図である。図3において、S1は半波整流後の波形、つまり差動半波AMP22の出力波形である。S2は積分増幅後の波形である。図3のS2は第1積分増幅回路25の出力波形である。
MPU3は、CPU(Central Processing Unit)等を有するマイクロプロセッサである。MPU3は、後述する各種測定動作等を内蔵するメモリに記憶されたプログラムにより実行する。また、MPU3は、ADコンバータ(ADC)31、32、33、34と、UART35、36と、I/O37と、を備えている。
ADコンバータ31は、第1積分増幅回路25から出力された音圧波形が入力され、アナログ信号をデジタル信号に変換する。ADコンバータ32は、第2積分増幅回路26から出力された音圧波形が入力され、アナログ信号をデジタル信号に変換する。ADコンバータ33は、第3積分増幅回路27から出力された音圧波形が入力され、アナログ信号をデジタル信号に変換する。ADコンバータ34は、電源部5の電圧監視部51から入力された信号をデジタル信号に変換する。
UART35は、無線通信部70へ送信するパラレルデータをシリアルデータに変換し、無線通信部70から受信したシリアルデータをパラレルデータに変換するインターフェース回路である。UART35は、MPU3で測定された各種測定結果等の情報をシリアルデータとして出力する。UART36は、RS232C伝送部4へ送信するパラレルデータをシリアルデータに変換し、RS232C伝送部4から受信したシリアルデータをパラレルデータに変換するインターフェース回路である。
I/O37は、電源部5の後述するレギュレータに対する制御信号を出力する。本実施形態にかかる踏切警報音監視装置1は、電池駆動であるため、省電力のため、MPU3から電源部5を制御して、踏切警報音監視装置1内部の各部を休止させることができる。
RS232C伝送部4は、UART36から入力された情報等を各種設定用のPC80に出力する。また、RS232C伝送部4は、PC80から入力された信号等をUART36に出力する。本実施形態では、踏切警報音監視装置1とPC80との間はRS232C規格により通信を行っているが、RS232C規格に限らず、有線、無線を問わず他の通信規格であってもよい。
電源部5は、電池100から供給された電力を踏切警報音監視装置1の各ブロックが必要とする電圧等に変換して供給する。電源部5は、電圧監視部51と、電圧検出部52と、レギュレータ53、54、55と、を備えている。
電圧監視部51は、電池100が出力する電圧を監視する。電圧監視部51は、電池100の出力電圧値をADコンバータ34に出力する。電圧検出部52は、電池100が出力する電圧を検出して検出結果をレギュレータ53に出力する。レギュレータ53は、電池100から供給された電圧(例えばDC3V)を例えば2.2Vに変換して、MPU3やSW入力8等に供給する。レギュレータ54は、電池100から供給された電圧を例えば2.2Vに変換して、信号処理部2や音圧センサ60、無線通信部70等に供給する。レギュレータ55は、電池100から供給された電圧を例えば2.2Vに変換して、RS232C伝送部4等に供給する。
発振子6は、例えば水晶発振子により構成され、MPU3が動作するためのクロック信号を生成する。
リセットIC7は、電源5の出力電圧がMPU3の動作電圧以上になったことを監視し、MPU3へのリセット信号を解除することでMPU3を起動させる周知の回路である。
SW入力8は、例えば無線通信部70を介して外部と無線通信をさせる際に操作されるスイッチである。SW入力8が操作されると、MPU3等が休止中であっても起動する。
音圧センサ60は、踏切警報器の警報音を発するスピーカの近傍に設けられる。音圧センサ60は、例えばマイクIC等により構成される。
無線通信部70は、MPU3(UART35)から出力された各種測定結果等の情報を外部機器等へ出力する。無線通信部70は、例えばZigBee(登録商標)規格による無線通信を行う機器とすることができる。勿論他の無線通信規格であってもよい。
PC80は、踏切警報音監視装置1の各種設定用の端末等となるコンピュータである。PC80は、設定等の必要な際に接続される。
電池100は、踏切警報音監視装置1へ電力(例えばDC3V)を供給する。本実施形態では、電池駆動とすることで、外部からの電源供給を不要とし設置場所の自由度を高めている。なお、電池100は一次電池でもよいし二次電池でもよい。
次に、上述した構成の踏切警報音監視装置1の測定動作について図4~図8を参照して説明する。図4は、踏切警報音監視装置1の測定動作のフローチャートである。図4に示したフローチャートはMPU3で実行される。まず、MPU3は、音圧センサ60が検出した音圧が測定開始を検出するために予め設定された閾値(測定開始閾値)を超えたか判定する(ステップS101)。測定開始閾値を超えない場合は(ステップS101;NO)、ステップS101を繰り返す。即ち、MPU3は、踏切警報機の近傍に設けられた音圧検出手段が検出した音の音圧が測定開始閾値を超えたか判定する測定開始判定部として機能する。
測定開始閾値について図5を参照して説明する。図5は、測定開始から後述する音圧周期閾値演算を行う期間について説明した波形図である。測定開始閾値は、図5に示したように、測定を開始することを判定する閾値であるため、警報音のピーク等よりも低い値に設定されている。この測定開始閾値を超えたことをトリガとして測定動作を開始する。
測定開始閾値を超えた場合は(ステップS101;YES)、MPU3は、音圧周期閾値演算処理を行う(ステップS102)。音圧周期閾値演算処理は、測定開始判定後の所定時間の期間に後述する音圧ピークや周期を算出するための音圧周期閾値(周期判定用の閾値)を算出(決定)する処理である。音圧周期閾値の算出方法について図5を参照して説明する。図5において測定開始閾値を超えると、そこから所定時間(閾値算出時間)の音圧の最大値と最小値から音圧周期閾値を求める。図5の場合であれば、Pmax1~Pmaxnを各周期の最大値、Pmin1~Pminnを各周期の最小値とすると、例えばPmax1~Pmaxnのうちの最も大きな値とPmin1~Pminnのうちの最も小さい値の中央値を音圧周期閾値とする。
即ち、MPU3は、測定開始判定部が測定開始閾値を超えたと判定してから所定時間内に音圧検出手段が検出した音圧の最大値及び最小値に基づいて音圧が周期的に変化する踏切警報器の警報音の周期判定用の閾値を算出する周期閾値算出部として機能する。
次に、MPU3は、音圧ピーク検出処理を行う(ステップS103)。音圧ピーク検出処理は、ステップS102で算出した音圧周期閾値に基づいて以下に示すON値とOFF値を設定し音圧のピークを検出する。音圧ピーク検出処理について図6を参照して説明する。図6において、音圧周期閾値を基準として、+25%の位置にON点、-25%の位置にOFF点を設定する。ON点は、音圧が上昇して最大値(ピーク)に向かうことを検出するための閾値であり、OFF点は、音圧が下降して最小値に向かうことを検出するための閾値である。即ち、音圧周期閾値は、最大値と最小値の中央値に対して、大きくなる方向にオフセットした第1閾値と、小さくなる方向にオフセットした第2閾値と、を含む。
図6において波形上に表示した丸印はサンプリング点である。これらのサンプリング点のうち周期P1については、最初にON点を超えたサンプリング点on1でON検出がされる。一方、最初にOFF点を下回ったサンプリング点off1でOFF検出がされる。そして、ON点を超えてからOFF点を下回るまでのサンプリング点のうちの最大値が当該周期P1におけるピーク値となる。周期Pnについても同様に、最初にON点を超えたサンプリング点onnでON検出がされる。一方、最初にOFF点を下回ったサンプリング点offnでOFF検出がされる。そして、ON点を超えてからOFF点を下回るまでのサンプリング点のうちの最大値が当該周期Pnにおけるピーク値となる。
そして、各周期のピーク値を音圧測定終了まで複数周期に亘って取得し、例えば平均値を音圧ピーク検出処理におけるピーク値として出力する。なお、平均値の算出に当たっては最大値と最小値を除く処理を行ってもよい。本実施形態のように周期ごとのピーク値を得ることで、その後平均化やフィルタリングといった処理が可能となり、正確なピーク値を求めることができる。
次に、MPU3は、音圧周期検出処理を行う(ステップS104)。音圧周期検出処理は、ステップS102で算出した音圧周期閾値に基づいて音圧の周期を検出し、その周期に基づいて単位時間当たりの鳴動数を算出する。音圧周期検出処理について図7を参照して説明する。図7は、音圧測定開始から音圧測定終了までの音圧波形を示した図である。音圧周期閾値、ON点、OFF点は図6で説明したとおりである。このとき、本実施形態では、ON点から次のON点までを1周期として検出する。勿論OFF点から次のOFF点までを1周期として検出してもよい。そして、検出された周期に基づいて単位時間当たりの鳴動数を算出する。
即ち、MPU3は、周期閾値算出部が算出した閾値に基づいて音圧のピーク値及び、音圧の周期を測定する測定部として機能する。
次に、MPU3は、減音開始時間か判定する(ステップS105)。減音開始時間で無い場合は(ステップS105;NO)ステップS105を繰り返す。踏切警報機は、鳴動開始後所定時間が経過すると減音するものがある。この減音までの所定時間は予め定められている。そこで本実施形態では、減音を検出するのではなく、所定時間(減音時間)の経過した時点(減音開始時間)を判定することで、以降説明する減音された状態における測定を実行している。即ち、MPU3は、ピーク値及び周期の測定後、警報音が減音するまで予め定めた所定時間待機している。なお、本実施形態では、減音後の状態を測定するため減音開始時間は減音したことが確実になる時間を設定すればよい。
減音開始時間であった場合は(ステップS105;YES)、MPU3は、減音音圧周期閾値演算処理を行う(ステップS106)。減音音圧周期閾値演算処理は、減音状態における音圧周期閾値演算処理(ステップS102)を行うものである。減音音圧周期閾値演算処理の処理内容は音圧周期閾値演算処理と同様であるので説明は省略する。即ち、MPU3は、再度周期判定用の閾値を算出している。
次に、MPU3は、減音音圧ピーク検出処理を行う(ステップS107)。減音音圧ピーク検出処理は、減音状態における音圧ピーク検出処理(ステップS103)を行うものである。減音音圧ピーク検出処理の処理内容は音圧ピーク検出処理と同様であるので説明は省略する。
なお、音圧ピーク検出処理、減音音圧ピーク検出処理の際には、ADコンバータ31~33の出力のうち飽和していないADコンバータの値を採用する。このようにすることにより、小振幅の場合であっても適切な分解能で精度良くピーク値を得ることができる。
次に、MPU3は、減音音圧周期検出処理を行う(ステップS108)。減音音圧周期検出処理は、減音状態における音圧周期検出処理(ステップS104)を行うものである。減音音圧周期検出処理の処理内容は音圧周期検出処理と同様であるので説明は省略する。
次に、MPU3は、鳴動終了閾値未満か判定する(ステップS109)。鳴動終了閾値未満で無い場合は(ステップS109;NO)、ステップS109を繰り返す。鳴動終了閾値は、踏切警報機の鳴動が終了したことを検出するための閾値であり、図8を参照して説明する。図8は、音圧波形と鳴動終了閾値との関係を示した図である。図8示したように音圧値が鳴動終了閾値を未満となった(下回った)場合は、後述するステップS110を実行する。なお、鳴動終了閾値は上述した測定開始閾値と同じ値であってもよい。即ち、MPU3は、音圧検出手段が検出した音の音圧が鳴動終了閾値を下回ったか判定する鳴動終了判定部として機能する。
次に、MPU3は、出力処理を行う(ステップS110)。出力処理は、音圧ピーク検出処理で検出したピーク値、音圧周期検出処理で検出した周期に基づいて算出した単位時間当たりの鳴動数、減音音圧ピーク検出処理で検出したピーク値、減音音圧周期検出処理で検出した周期に基づいて算出した単位時間当たりの鳴動数を含む測定結果を無線通信部70を介して外部に送信する。即ち、鳴動終了判定部が鳴動終了閾値を下回ったと判定後、測定部が測定した結果を出力する出力部として機能する。
上述したフローチャートは1度の鳴動開始から鳴動終了までに1回実行される。ここで、本実施形態における鳴動開始から鳴動終了(単に鳴動ともいう)とは、例えば列車の接近から通過までの警報音が断続的に鳴動し、警報灯が点滅している期間をいう。
本実施形態によれば、踏切警報音監視装置1は、踏切警報機の近傍に設けられた音圧センサ60から音圧信号が入力される差動半波AMP22と、差動半波AMP22の出力信号が入力される第1積分増幅回路25~第3積分増幅回路27と、第1積分増幅回路25~第3積分増幅回路27の出力信号に基づいて踏切警報機の警報音の単位時間当たりの鳴動数を演算するMPU3と、を備えている。
踏切警報音監視装置1を上記のように構成することにより、2種類の周波数の音をそれぞれ検出することなく、簡易な回路構成で警報音を精度良く検出することができる。
また、第1積分増幅回路25~第3積分増幅回路27の複数の増幅回路が直列に接続されているので、波形の振幅に応じて後段のADコンバータにおいて十分な精度でデジタル信号に変換できるようになる。したがって、広いダイナミックレンジの警報音に対して正確な測定が可能となる。
また、第1積分増幅回路25~第3積分増幅回路27の有する振幅周波数特性は、踏切警報機が発する警報音に含まれる2つの周波数(700~750Hz)の帯域の振幅周波数特性、その2つの周波数の差分(50Hz)の周波数における振幅周波数特性、単位時間当たりの鳴動数に基づく周波数の振幅周波数特性、の順に増幅率が大きくなるような特性となっている。このようにすることにより、高い周波数成分が増幅されにくくなるため、2つの周波数成分が混合した状態であっても、低速なサンプリング速度のADコンバータで精度良く振幅や単位時間当たりの鳴動数を測定することができる。したがって、高価なADコンバータが不要となりコストを低減することができる。
また、MPU3は、信号処理部2の出力信号の周期に基づいて警報音の単位時間当たりの鳴動数を求めているので、周期に基づいて容易かつ精度良く単位時間当たりの鳴動数を算出することができる。
また、MPU3は、信号処理部2の出力信号に設定される周期判定用の閾値に基づいて周期を求めているので、閾値を設定すれば容易に周期を求めることができる。
また、演算部は、周期判定用の閾値に基づいて音圧信号の音圧を求めているので、周期に基づいて容易かつ精度良く警報音の音圧を求めることができる。
また、踏切警報音監視装置1は、MPU3が、踏切警報機の近傍に設けられた音圧センサ60が検出した音の音圧が測定開始閾値を超えたか判定し、測定開始閾値を超えたと判定してから所定時間内に音圧センサ60が検出した音圧の最大値及び最小値に基づいて警報音の周期検出用の閾値を算出する。
踏切警報音監視装置1を上記のように構成することにより、予備的な測定により本測定用の閾値を算出することができる。したがって、本測定で正確なピーク値や周期を測定でき、さらには単位時間当たりの鳴動数を正確に測定できる。また、測定開始閾値を超えたかを判定することで自動的に音圧のピークや周期の測定を開始することができる。そのため、踏切警報機から踏切動作を示す信号等の入力が不要となり装置の設置が容易になる。
また、MPU3は、ピーク値及び周期の測定後、警報音が減音するまで予め定めた所定時間待機して、再度周期判定用の閾値を算出するので、減音した状態に合った閾値を設定することができる。また、音圧から減音か否かを判断することなく、確実に減音状態を測定できる。
また、MPU3は、減音後に算出した周期判定用の閾値に基づいて減音後のピーク値及び音圧信号の周期を測定するので、減音時においても正確な測定をすることができる。
また、MPU3は、音圧センサ60が検出した音の音圧が鳴動終了閾値を下回ったか判定し、鳴動終了閾値を下回ったと判定後、測定した結果を無線通信部70を介して外部へ出力させる。このようにすることにより、鳴動終了を検出することで、列車が通過していないことを把握でき、無線通信においては無線通信の障害となる列車がいない状態での通信が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の踏切警報音監視装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 踏切警報音監視装置
2 信号処理部
22 差動半波AMP(半波増幅回路)
25 第1積分増幅回路(積分増幅回路)
26 第2積分増幅回路(積分増幅回路)
27 第3積分増幅回路(積分増幅回路)
3 MPU(演算部、測定開始判定部、周期閾値算出部、測定部、鳴動終了判定部、出力部)
60 音圧センサ(音圧検出手段)

Claims (6)

  1. 踏切警報機の近傍に設けられた音圧検出手段から音圧信号が入力される半波増幅回路と、
    前記半波増幅回路の出力信号が入力される積分増幅回路と、
    前記積分増幅回路の出力信号に基づいて前記踏切警報機の警報音の単位時間当たりの鳴動数を演算する演算部と、
    を備えることを特徴とする踏切警報音監視装置。
  2. 前記積分増幅回路は、複数の増幅回路が直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の踏切警報音監視装置。
  3. 前記積分増幅回路の有する振幅周波数特性は、前記踏切警報機が発する警報音に含まれる2つの周波数を含む帯域の振幅周波数特性、前記2つの周波数の差分の周波数における振幅周波数特性、前記単位時間当たりの鳴動数に基づく周波数の振幅周波数特性、の順に増幅率が大きくなることを特徴とする請求項1または2に記載の踏切警報音監視装置。
  4. 前記演算部は、前記積分増幅回路の出力信号の周期に基づいて前記警報音の単位時間当たりの鳴動数を求めることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の踏切警報音監視装置。
  5. 前記演算部は、前記積分増幅回路の出力信号に設定される周期判定用の閾値に基づいて前記周期を求めることを特徴とする請求項4に記載の踏切警報音監視装置。
  6. 前記演算部は、前記周期判定用の閾値に基づいて前記音圧信号の音圧を求めることを特徴とする請求項5に記載の踏切警報音監視装置。
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